JP2018100043A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ビード部の耐久性を向上することができる空気入りタイヤを提供する。【解決手段】一対のビード部11の間に設けられた本体部21と、本体部21から伸びてビードコア12の周りでタイヤ幅方向内側Y1から外側Y2へ巻き上げられた巻き上げ部22とを有するカーカスプライ20と、巻き上げ部22よりタイヤ幅方向外側Y2に巻き上げ端22Eのタイヤ径方向外方Z2から内方Z1にかけて配置された外側ゴム補強層50と、本体部21よりタイヤ幅方向内側Y1に巻き上げ端22Eのタイヤ径方向外方Z2から内方Z1にかけて配置された内側ゴム補強層52と、外側ゴム補強層50のタイヤ幅方向外側Y2に配置されたリムストリップ40とを備え、外側ゴム補強層50及び内側ゴム補強層52はビードフィラー13より100%モジュラスが高く、リムストリップ40は外側ゴム補強層50より100%モジュラスが低い。【選択図】 図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
空気入りラジアルタイヤでは、ビード部の耐久性を向上することが求められる。ビード部の耐久性を向上するためには、ビード部の変形を抑制することにより、カーカスプライの巻き上げ端での歪みを低減させることが有効である。そこで、カーカスプライの巻き上げ部に沿って、ナイロンコードやスチールコード等のコードを含むコード補強層を設けることが提案されている(特許文献1参照)。
カーカスプライの巻き上げ部の周りにコード補強層を設けて補強することにより、カーカスプライの巻き上げ端の歪みを分散させることができるが、コード補強層の剛性がビード部の周りに配されたゴムに比べて極端に高いため、コード補強層の端部に応力歪みが集中してビード部の耐久性が低下やすくなる。
特開2016−43815号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、ビード部の周りにコードを含む補強層を設けることなくビード部の耐久性を向上することができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
実施形態の空気入りタイヤは、ビードコアと、前記ビードコアのタイヤ径方向外側に配置されたビードフィラーとを有する一対のビード部と、一対の前記ビード部の間に設けられた本体部と、前記本体部から伸びて前記ビードコアの周りでタイヤ幅方向内側から外側へ折り返されタイヤ径方向外側へ巻き上げられた巻き上げ部とを有するカーカスプライと、前記巻き上げ部よりタイヤ幅方向外側に前記巻き上げ部の先端のタイヤ径方向外方から内方にかけて配置された外側ゴム補強層と、前記本体部よりタイヤ幅方向内側に前記巻き上げ部の先端のタイヤ径方向外方から内方にかけて配置された内側ゴム補強層と、前記外側ゴム補強層のタイヤ幅方向外側に配置されたリムストリップとを備え、前記外側ゴム補強層及び前記内側ゴム補強層は前記ビードフィラーより100%モジュラスが高く、前記リムストリップは前記外側ゴム補強層より100%モジュラスが低いものである。
本発明の好ましい態様において、前記内側ゴム補強層が前記外側ゴム補強層より100%モジュラスが高くてもよい。
本発明の他の好ましい態様において、前記外側ゴム補強層のタイヤ径方向外側端が、前記内側ゴム補強層のタイヤ径方向外側端よりタイヤ径方向外方に位置してもよい。
本発明の他の好ましい態様において、空気入りタイヤは、前記巻き上げ部の先端と前記外側ゴム補強層との間に前記外側ゴム補強層より100%モジュラスが低いパッドゴムを備えてもよい。
本発明の他の好ましい態様において、前記外側ゴム補強層は、前記ビードコアのタイヤ径方向内方を通って前記本体部よりタイヤ幅方向内側へ延び、前記内側ゴム補強層のタイヤ径方向内側端に連結されてもよい。
実施形態の空気入りタイヤでは、カーカスプライのタイヤ幅方向外側及び内側に巻き上げ部の先端のタイヤ径方向外方から内方にかけてビードフィラーより高剛性の外側ゴム補強層及び内側ゴム補強層が配置されているため、ビード部の周りにコードを含む補強層を設けることなくビード部の耐久性を向上することができる。しかも、外側ゴム補強層の外表面側に前記外側ゴム補強層より低剛性のリムストリップがもうけられているため、タイヤをリムに装着する際にビードトウの先端が欠ける等の損傷が発生しにくくなり、リム組性能を損なうことがない。
本発明の第1実施形態の空気入りタイヤを示すタイヤ子午線半断面図。 図1のビード部を拡大して示す図。 本発明の第2実施形態の空気入りタイヤのビード部を拡大して示す断面図。 比較例の空気入りタイヤのビード部を拡大して示すタイヤ子午線断面図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態の空気入りタイヤ(以下、「タイヤ」という)10の一例を示すタイヤ子午線断面図であり、規定リムのリムフランジ1に装着した状態での半断面を示している。
本明細書において、タイヤ幅方向とは、タイヤ回転軸に平行な方向であって、タイヤ軸方向と同義であり、図において符号Yで示し、タイヤ幅方向内側及び外側をそれぞれ符号Y1及びY2で示す。また、タイヤ径方向(ラジアル方向)とは、タイヤ回転軸に垂直な方向であり、図において符号Zで示し、タイヤ径方向内側及び外側をそれぞれ符号Z1及びZ2で示す。
本実施形態のタイヤ10は、タイヤ幅方向Y両側に設けられた左右一対のビード部11と、ビード部11からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部14と、左右のサイドウォール部14の径方向外方端部同士を連結するように両サイドウォール部14の間に設けられたトレッド部16とを備える。
ビード部11は、ゴム被覆したビードワイヤを積層巻回した収束体よりなる環状のビードコア12と、このビードコア12のタイヤ径方向外側Z2に配置されたゴム製のビードフィラー13とを有する。
タイヤ10の内部には、カーカスプライ20が設けられている。カーカスプライ20は、トレッド部16からサイドウォール部14を通って延在し、ビード部11において両端部が係止されている。カーカスプライ20は、タイヤ周方向に対して略直交する方向(つまり、タイヤ幅方向Y)に沿って配列した複数のプライコードをゴムで被覆してなる。プライコードとしては、スチールコード等の金属コードや、ポリエステルやナイロン等の有機繊維コード等が用いられる。なお、本実施形態では、2枚のカーカスプライ20を重ね合わせてタイヤ10の内部に設けているが、タイヤ10に設けるカーカスプライ20の枚数は1枚でも3枚以上であってもよい。
トレッド部16におけるカーカスプライ20のタイヤ外面側にはベルト30が設けられている。ベルト30は、複数本のコード(例えば、スチールコード)がゴムで被覆されたもので、カーカスプライ20の外周でトレッド部16を補強する。ベルト30よりタイヤ径方向外側には外表面が接地面となるトレッドゴム32が設けられている。
カーカスプライ20のタイヤ内面側には、タイヤ10の内周面を構成する耐空気透過ゴム層としてのインナーライナー34が設けられている。サイドウォール部14には、カーカスプライ20のタイヤ幅方向両側にタイヤ10の外壁面を構成するサイドウォールゴム33が設けられている。
カーカスプライ20は、一対のビード部11の間に設けられタイヤの骨格を形成する本体部21と、本体部21から伸びてビード部11の周りでタイヤ幅方向内側から外側へ折り返されタイヤ径方向外側Z2へ巻き上げられた巻き上げ部22とを有する。
カーカスプライ20の巻き上げ部22は、ビードコア12及びビードフィラー13のタイヤ幅方向外側面に沿って配されている。この巻き上げ部22の先端(即ち、巻き上げ部22のタイヤ径方向外側端)は、巻き上げ端22Eであり、リムフランジ1よりタイヤ径方向外方Z2であって、ビードフィラー13の先端よりタイヤ径方向内方Z1に位置している。なお、本実施形態のようにタイヤ10内部に複数枚のカーカスプライ20を重ねて設ける場合、最もタイヤ径方向外方Z2に位置するカーカスプライの先端が巻き上げ端22Eとなる。
図2にビード部11周辺の構造が示されている。ビード部11の周りには、カーカスプライ20の巻き上げ部22のタイヤ幅方向外側Y2に外側ゴム補強層50が設けられ、カーカスプライ20の本体部21のタイヤ幅方向内側Y1に本体部21に沿わせて内側ゴム補強層52が設けられている。
外側ゴム補強層50は、タイヤ径方向外側端50Eoがカーカスプライ20の巻き上げ端22Eよりタイヤ径方向外方Z2に位置し、タイヤ径方向内側端50Eiがカーカスプライ20の巻き上げ端22Eよりタイヤ径方向内方Z1に位置している。つまり、外側ゴム補強層50は、カーカスプライ20の巻き上げ端22Eのタイヤ径方向外方Z2からタイヤ径方向内方Z1にかけて延び、タイヤ幅方向外側Y2から巻き上げ端22Eを覆うように配置されている。
外側ゴム補強層50のタイヤ径方向外側端50Eoは、カーカスプライ20の本体部21に接触している。外側ゴム補強層50のタイヤ径方向内側端50Eiは、ビードコア12のタイヤ径方向内方Z1を通ってカーカスプライ20の本体部21のタイヤ幅方向内側Y1に位置し、内側ゴム補強層52のタイヤ径方向内側端52Eiに連結されている。
内側ゴム補強層52は、タイヤ径方向外側端52Eoがカーカスプライ20の巻き上げ端22Eよりタイヤ径方向外方Z2に位置し、タイヤ径方向内側端52Eiがカーカスプライ20の巻き上げ端22Eよりタイヤ径方向内方Z1に位置している。つまり、内側ゴム補強層52は、カーカスプライ20の巻き上げ端22Eのタイヤ径方向外方Z2からタイヤ径方向内方にかけて設けられている。
外側ゴム補強層50のタイヤ幅方向外側Y2には、リムストリップ40が設けられている。リムストリップ40は、タイヤ径方向外側Z2がサイドウォールゴム33と接しており、タイヤ径方向内側Z1がビードコア12よりタイヤ径方向内方Z1へ入り込みインナーライナー34と接している。リムストリップ40は、ビード部11周辺においてタイヤ外表面を構成し、タイヤ10をリム組の際にリムフランジ1と接触する。
外側ゴム補強層50及び内側ゴム補強層52は、ビードフィラー13より100%モジュラスが高い高剛性のゴムからなる。好ましくは、内側ゴム補強層52は外側ゴム補強層50より100%モジュラスが高い高剛性のゴムからなる。
一方、リムストリップ40を構成するゴムは、リムストリップ40のタイヤ幅方向内側Y1に設けられた外側ゴム補強層50を構成するゴムより100%モジュラスが低い低剛性のゴムからなる。
一例を挙げれば、ビードフィラー13の100%モジュラスが2.5MPa〜3.8MPaの場合に、外側ゴム補強層50の100%モジュラスを8.0MPa〜14.0MPa、内側ゴム補強層52の100%モジュラスを8.0MPa〜18.0MPa、リムストリップ40の100%モジュラスを3.0MPa〜4.3MPaの範囲に設定することができる。
なお、本明細書において100%モジュラスとは、JIS K6251に準拠して測定される100%伸張時の引張応力である。
タイヤ表面の所定位置にはリムライン35が小突起として設けられている。リムライン35とは、タイヤ10が正規リムに装着されたときにタイヤ10と正規リムとが同心円状になっていることを確認するためのラインのことである。その目的のために、リムライン35は、タイヤ周方向に1周に亘って設けられ、タイヤ10の回転軸を中心とする円となっている。リムライン35が設けられる所定位置は、リムライン35が正規リムのフランジの外周から一定距離だけタイヤ径方向外側に出る位置である。図2のように、通常、リムライン35はタイヤ外表面におけるリムストリップ40とサイドウォールゴム33との境界の近傍に設けられている。なお正規リムとはJATMA、TRA、ETRTO等の規格に定められている標準リムのことである。
本実施形態では、望ましい形態として、外側ゴム補強層50のタイヤ径方向外側端50Eoが、内側ゴム補強層52のタイヤ径方向外側端52Eoよりタイヤ径方向外方Z2に位置する。また、内側ゴム補強層52のタイヤ径方向内側端52Eiは、ビードコア12とタイヤ径方向に重なる位置まで延びている。
また、本実施形態では、望ましい形態として、外側ゴム補強層50とカーカスプライ20の巻き上げ端22Eとの間に、チェーファーパッドと呼ばれる外側ゴム補強層50より100%モジュラスが低い低剛性のパッドゴム42があって、巻き上げ端22Eが外側ゴム補強層50に直接接触していない。このパッドゴム42の100%モジュラスは2.5MPa〜4.0MPaの範囲に設定することができる。
本実施形態の空気入りタイヤ10では、カーカスプライ20の巻き上げ部22のタイヤ幅方向外側Y2に、ビードフィラー13より100%モジュラスが高い高剛性の外側ゴム補強層50が、巻き上げ端22Eのタイヤ径方向外方Z2からタイヤ径方向内方にかけて延び、巻き上げ端22Eをタイヤ幅方向外側Y2からから覆うように設けられている。そのため、タイヤ変形時に巻き上げ端22Eに集中する応力歪みを緩和することができる。
また、本実施形態のタイヤ10では、カーカスプライ20の本体部21のタイヤ幅方向内側Y1にも、ビードフィラー13より100%モジュラスが高い高剛性の外側ゴム補強層50が、巻き上げ端22Eのタイヤ径方向外方Z2からタイヤ径方向内方にかけて設けられている。これにより、ビード部11に作用する荷重を外側ゴム補強層50と内側ゴム補強層52に分散することができ、ビード部11の周りの変形を抑制するために外側ゴム補強層50と内側ゴム補強層52の剛性を極端に高くする必要がない。そのため、本実施形態では、外側ゴム補強層50や内側ゴム補強層52の端部に応力歪みを集中させることなく、ビード部11の周りの変形を抑制することができ、ビード部11周りの耐久性を向上することができる。
しかも、本実施形態のタイヤ10では、外側ゴム補強層より100%モジュラスが低いリムストリップ40が外側ゴム補強層50のタイヤ幅方向外側Y2に設けられているため、タイヤ10をリムに装着する際にビードトウ15の先端が欠ける等の損傷が発生しにくくなり、リム組性能を損なうことがない。
また、本実施形態のタイヤ10において、内側ゴム補強層52が外側ゴム補強層50より100%モジュラスが高い高剛性のゴムで構成されている場合であると、プライ巻き上げ端22Eが存在するカーカスプライ20のタイヤ幅方向外側Y2に比べて応力歪みが生じにくいカーカスプライ20のタイヤ幅方向内側Y1に高剛性のゴムからなる内側ゴム補強層52を配置してビード周りの剛性を高めつつ、カーカスプライ20のタイヤ幅方向外側Y2に内側ゴム補強層52より低剛性のゴムからなる外側ゴム補強層50を配置して、巻き上げ端22Eに集中する応力歪みを外側ゴム補強層50の広範囲に分散させることができる。
また、本実施形態のタイヤ10において、外側ゴム補強層50のタイヤ径方向外側端50Eoが、内側ゴム補強層52のタイヤ径方向外側端52Eoよりタイヤ径方向外方Z2に位置する場合であると、タイヤ変形時にゴム補強層50,52のタイヤ径方向外側端50Eo、52Eoに生じる歪みがタイヤ径方向にズレた位置に作用するため、ビード部11周りの耐久性を向上することができる。
しかも、タイヤ10は、通常、ビード部11がタイヤ幅方向外方へ倒れ込むように変形するが、外側ゴム補強層50を内側ゴム補強層52よりタイヤ径方向外方Z2に配置することで、ビード部11の倒れ込み変形を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態のタイヤ10において、外側ゴム補強層50とカーカスプライ20の巻き上げ端22Eとの間に、外側ゴム補強層50より100%モジュラスが低いパッドゴム42を設けることで、カーカスプライ20の巻き上げ端22Eが低剛性のパッドゴム42を介して外側ゴム補強層50に接触するため、巻き上げ端22Eに集中する応力歪みを、より一層、外側ゴム補強層50の広範囲に分散させることができる。
また、本実施形態のタイヤ10において、外側ゴム補強層50のタイヤ径方向内側端50Eiと内側ゴム補強層52のタイヤ径方向内側端52Eiとを連結することで、外側ゴム補強層50と内側ゴム補強層52とを一部品化することができ、タイヤ10の製造時間を短縮することができる。
特に、内側ゴム補強層52に比べて低剛性の外側ゴム補強層50が、ビードコア12のタイヤ径方向内方Z1を通って内側ゴム補強層52のタイヤ径方向内側端52Eiに連結されている場合、高剛性ゴムがビードコア12とリムフランジ1との間に介在することがないため、乗り心地を損なうことがない。
以上の実施形態に対して、発明の要旨を逸脱しない範囲で、様々な変更、置換、省略等を行うことができる。
上記の実施形態では、外側ゴム補強層50のタイヤ径方向内側端50Eiが、ビードコア12のタイヤ径方向内方Z1を通ってカーカスプライ20の本体部21のタイヤ幅方向内側Y1に位置し、内側ゴム補強層52のタイヤ径方向内側端52Eiに連結されている場合について説明したが、例えば、図3に示すように、外側ゴム補強層50のタイヤ径方向内側端50Eiが、カーカスプライ20の巻き上げ部22の径方向外側Y2で終端してもよい。
上記実施形態の構成と効果を具体的に示すために、タイヤサイズが215/70R17.5 118Lの空気入りタイヤを試作し性能評価を行った、評価方法は以下のとおりである。
・ビード耐久力
空気圧600KPa、基準荷重11.6KN、速度65Km/hの初期条件から荷重を段階的に上昇させながら直径1700mmのドラム上でテストタイヤが故障するまで走行させた。比較例の走行距離を100として指数で記載した。数値が大きいほど良好である。
性能評価を行った試作タイヤは次のとおりです。なお、各試作タイヤにおける、各部材の100%モジュラスと、ビードトウ15からカーカスプライ20の巻き上げ端22Eまでのタイヤ径方向Zの長さHe、ビードトウ15から外側ゴム補強層50のタイヤ径方向外側端50Eoまでのタイヤ径方向Zの長さHo、ビードトウ15から内側ゴム補強層52のタイヤ径方向外側端52Eoまでのタイヤ径方向Zの長さHiは、表1に示すとおりである。
<実施例1>
実施例1は、外側ゴム補強層50のタイヤ径方向外側端50Eoのタイヤ径方向の位置が、内側ゴム補強層52のタイヤ径方向外側端52Eoと同じ位置にあり、かつ、内側ゴム補強層52と外側ゴム補強層50の100%モジュラスが同じタイヤであるが、それ以外は、上記実施形態の空気入りタイヤ10と同じ構造とした。
<実施例2>
実施例2は、外側ゴム補強層50のタイヤ径方向外側端50Eoのタイヤ径方向の位置が、内側ゴム補強層52のタイヤ径方向外側端52Eoと同じ位置にあるタイヤであるが、それ以外は、上記実施形態の空気入りタイヤ10と同じ構造とした。
<実施例3>
実施例3は、上記実施形態の空気入りタイヤ10と同じ構造を持つタイヤである。
<比較例>
比較例1は、図4に示すようなタイヤであり、外側ゴム補強層50及び内側ゴム補強層52が設けられておらず、ナイロンコードを含む2枚のコード補強層70がビードコア12の周りでカーカスプライ20のタイヤ幅方向内側から外側にわたって設けられている。それ以外は、実施例1と同じとした。
Figure 2018100043
結果は表1に示す通りである。実施例1〜3では、比較例に比べてビード耐久性が向上した。外側ゴム補強層50より内側ゴム補強層52の100%モジュラスを高くした実施例2及び3では実施例1よりもビード耐久性が向上した。更に、実施例3では外側ゴム補強層50のタイヤ径方向外側端50Eoを内側ゴム補強層52のタイヤ径方向外側端52Eoよりタイヤ径方向外方Z2に配置することでビード耐久性がより一層向上した。
10…タイヤ、11…ビード部、12…ビードコア、13…ビードフィラー、14…サイドウォール部、15…ビードトウ、16…トレッド部、20…カーカスプライ、21…本体部、22…巻き上げ部、22E…巻き上げ端、35…リムライン、40…リムストリップ、42…パッドゴム、50…外側ゴム補強層、52…内側ゴム補強層

Claims (5)

  1. ビードコアと、前記ビードコアのタイヤ径方向外側に配置されたビードフィラーとを有する一対のビード部と、
    一対の前記ビード部の間に設けられた本体部と、前記本体部から伸びて前記ビードコアの周りでタイヤ幅方向内側から外側へ折り返されタイヤ径方向外側へ巻き上げられた巻き上げ部とを有するカーカスプライと、
    前記巻き上げ部よりタイヤ幅方向外側に前記巻き上げ部の先端のタイヤ径方向外方から内方にかけて配置された外側ゴム補強層と、
    前記本体部よりタイヤ幅方向内側に前記巻き上げ部の先端のタイヤ径方向外方から内方にかけて配置された内側ゴム補強層と、
    前記外側ゴム補強層のタイヤ幅方向外側に配置されたリムストリップとを備え、
    前記外側ゴム補強層及び前記内側ゴム補強層は前記ビードフィラーより100%モジュラスが高く、前記リムストリップは前記外側ゴム補強層より100%モジュラスが低い空気入りタイヤ。
  2. 前記内側ゴム補強層が前記外側ゴム補強層より100%モジュラスが高い請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記外側ゴム補強層のタイヤ径方向外側端が、前記内側ゴム補強層のタイヤ径方向外側端よりタイヤ径方向外方に位置する請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記巻き上げ部の先端と前記外側ゴム補強層との間に前記外側ゴム補強層より100%モジュラスが低いパッドゴムを備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記外側ゴム補強層は、前記ビードコアのタイヤ径方向内方を通って前記本体部よりタイヤ幅方向内側へ延び、前記内側ゴム補強層のタイヤ径方向内側端に連結されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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