JP2018095698A - ポリプロピレン組成物、ポリプロピレン製シート、ポリプロピレン製シートの製造方法、および二次成形体 - Google Patents

ポリプロピレン組成物、ポリプロピレン製シート、ポリプロピレン製シートの製造方法、および二次成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】透明性、剛性、耐熱性、均一延伸性および低温での耐衝撃性に優れ、さらに易熱成形性を有する二軸延伸ポリプロピレン製シート、およびそのシートを用いて熱成形された二次成形体(容器等)、およびかかるシートを製造するのに好適なポリプロピレン組成物を提供する。【解決手段】エチレン含有量が1質量%未満、分子量分布(Mw/Mn)が6〜20、25℃でのキシレン不溶分量が96.5質量%を超え99.5質量%以下、かつキシレン不溶分の立体規則性(mmmm)が97.5〜99.5%である、エチレン含有プロピレン系重合体と、前記エチレン含有プロピレン系重合体の100質量部に対して0.18質量部未満の結晶核剤とを含み、メルトフローレートが1〜15g/10分であることを特徴とするポリプロピレン組成物。【選択図】なし

Description

本発明はポリプロピレン組成物、該ポリプロピレン組成物からなるポリプロピレン製シート、該ポリプロピレン製シートの製造方法、および該ポリプロピレン製シートの二次成形体に関する。
ポリプロピレンは、安価で剛性、耐湿性、および耐熱性に優れており、食品包装や繊維包装などに用いられるシートの材料として好適である。例えば、耐熱性を有する食品容器としてポリプロピレンを使用した容器が使用されているが強度面で課題が残り、それを補うため、厚みを持たせたり、多くのリブを入れて対応しているが、コスト増や内容物が見辛くなるといった問題が生じる。また、食品容器には内容物を確認することができるように透明性が要求されるが、ポリプロピレンは結晶性樹脂でありそのままでは半透明のシートとなるため、その改善策として結晶核剤の添加が知られている。しかし、それでも十分な透明性を得ることは難しい。また、近年では冷凍状態での流通に対応するために−30℃の低温でも耐衝撃性を有することが求められる。
ポリプロピレン組成物の成形品の透明性を改善するために、例えば特許文献1には結晶核剤を添加する方法が提案されている。また、ポリプロピレンの剛性や透明性を向上させる手法として延伸する方法は公知である(特許文献2)。さらに、剛性と透明性のバランスを向上させるために、ポリプロピレン組成物の組み合わせを利用する方法も公知である(特許文献3)。しかし、このようにして得たポリプロピレン組成物の成形体は、低温で使用する場合に耐衝撃性が低下するという問題があった。これを改善するために、例えばエチレン系コポリマーをポリプロピレンに添加することが提案されている(特許文献4)。
国際公開第2013/125504号 特表2004−517199号公報 特開2009−242672号公報 特表2011−513528号公報
しかしながら本発明者等の知見によれば、特許文献1の方法では、高透明性と、高剛性と、低温での高耐衝撃性を同時に達成することは難しく、かつ、均一延伸性と易熱成形性を同時に付与することも難しい。
また、一般的に良く知られる延伸ポリプロピレンシートとして二軸延伸ポリプロピレンシートがあるが、通常、縦×横=5×10倍程度の高倍率で行われている。しかしながら本発明者等の知見によれば、このような高倍率で、熱成形に適したシート厚み(0.1mm〜0.5mm)を得ようとすると、延伸前の一次シート厚みを5〜25mmにしなければならず、一次シートの作製が非常に困難となる。仮に上記厚みの一次シートの作製に至り高倍率で延伸シートを製造したとしても、シートの伸長時応力の増大やひずみ性低下により絞り成形性(熱成形性)が低下するため、型の形状通りに成形することが大変困難となる。一方、一次厚みを薄くするために低倍率で延伸シートを製造した場合は、引き残し(ネッキング)に起因する延伸ムラ(厚薄ムラ)が発生し、成形時の加熱ムラ発生による製品安定性低下の要因となり、製品として成り立たないという問題が生じる。特許文献2のように、二軸延伸成形性と剛性のバランスを改良した事例もあるが、このような従来技術では成形性が十分ではなく、厚薄精度の良好なシートが得られず、剛性も本発明には及ばない。また、この方法で作製したシートを絞り成形(熱成形)することはできない。
また、特許文献3の方法は、従来技術のシート成形法に適するようなポリプロピレン組成物の特定の組み合わせで、剛性と透明性のバランスに優れたシートを作製できるとしているが、本発明の剛性と透明性のバランスに及ばないだけでなく、この手法では低温での高耐衝撃性を付与することはできない。
また、特許文献4の方法のように、エチレン系コポリマーを添加することにより低温での耐衝撃性を付与することはできるが、透明性が低下するので、この方法で得られたポリプロピレン系シートは満足のいく透明性と耐寒衝撃性のバランスを有していない。
本発明は、上記のような従来技術による課題を解決しようとするものであり、透明性、剛性、耐熱性、均一延伸性および低温での耐衝撃性に優れ、さらに易熱成形性を有する二軸延伸ポリプロピレン製シート、そのシートを用いて熱成形された使用上問題の無い二次成形体(容器等)、およびかかるシートを製造するのに好適なポリプロピレン組成物を提供する。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意努力,研究した結果、特定範囲の分子量分布,結晶性、立体規則性、メルトフローレートを有し、エチレン含有量が特定量より少なく、かつ結晶核剤の含有量が特定量より少ないポリプロピレン組成物を使用して、二軸延伸によりシートを製造することにより、剛性、透明性、均一延伸性、低温衝撃性、易熱成形性のバランスに極めて優れたシートが得られること、また、本発明のシートを熱成形することにより、シートの物性を維持しつつ、耐熱性に優れた二次成形体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は以下の態様を有する。
[1]エチレン含有量が1質量%未満、分子量分布(Mw/Mn)が6〜20、25℃でのキシレン不溶分量が96.5質量%を超え99.5質量%以下、かつキシレン不溶分の立体規則性(mmmm)が97.5〜99.5%である、エチレン含有プロピレン系重合体と、前記エチレン含有プロピレン系重合体の100質量部に対して0.18質量部未満の結晶核剤とを含み、メルトフローレートが1〜15g/10分であることを特徴とするポリプロピレン組成物。
[2]下記結晶化速度パラメータ(t1/2)が1秒を超える、[1]のポリプロピレン組成物。
結晶化速度パラメータ(t1/2):120℃で結晶化する際に平衡結晶化度の1/2に達するまでに要する時間。
[3](A)マグネシウム、チタン、ハロゲン、およびスクシネート系化合物から選択される電子供与体化合物を必須成分として含有する固体触媒;(B)有機アルミニウム化合物;ならびに(C)外部電子供与体化合物を含む触媒を用いて、プロピレンとエチレンとを重合させて得た、[1]または[2]のポリプロピレン組成物。
[4]前記[1]〜[3]のいずれかのポリプロピレン組成物からなるシートであって、厚さが100〜500μmであり、厚薄精度が12μm未満であり、160℃における引張試験での伸長歪みが200%を超え、かつ200%伸長時応力が10MPa未満であり、23℃における引張弾性率が1800MPaを超え、−30℃における面衝撃強度が2Jを超え、ヘーズが2.5%未満であり、透過法による像鮮明度が60%以上であることを特徴とするポリプロピレン製シート。
[5]前記[4]のポリプロピレン製シートを製造する方法であって、前記ポリプロピレン組成物からなる未延伸シートを二軸延伸する工程を有することを特徴とするポリプロピレン製シートの製造方法。
[6]前記二軸延伸における、成形温度が140〜170℃であり、成形速度が20〜400%/秒であり、MD方向およびTD方向の延伸倍率がそれぞれ3〜6倍である、[5]のポリプロピレン製シートの製造方法。
[7]前記[4]のポリプロピレン製シートが熱成形されてなることを特徴とする二次成形体。
本発明によれば、透明性、剛性、耐熱性、均一延伸性および低温での耐衝撃性に優れ、さらに易熱成形性を有する二軸延伸ポリプロピレン製シートが得られる。
本発明のポリプロピレン組成物は、かかる二軸延伸ポリプロピレン製シートを製造するのに好適である。
本発明の二次成形体は耐熱性に優れる。
<測定方法>
本発明における各物性の値は以下の通りである。
[シートの厚みと厚薄精度]
ポリプロピレン製シートの厚みと厚薄精度は、連続厚み計(山文電気社製TOF−4R05)を用いて、シートの幅方向に1mm間隔で100点以上測定した際の、平均値が厚み、標準偏差σ(μm)が厚薄精度の値である。
厚薄精度の値が小さいほど厚みムラが小さいことを意味し、延伸シートの場合は均一延伸性に優れることを意味する。
[引張弾性率]
ポリプロピレン製シートの引張弾性率は、JIS K7161−1に従い、室温23℃の雰囲気中で引張速度1mm/分で測定して得られる値である。引張弾性率の値が大きいほど剛性に優れる。
[面衝撃強度]
ポリプロピレン製シートの面衝撃強度は、JIS K7211−2に従い、円柱形状のストライカー(打刻面の直径12.7mm)、試験速度1m/秒で−30℃にて打刻し、パンクチャーエネルギー(単位:J(ジュール))を算出して得られる値である。パンクチャーエネルギーの値が大きいほど面衝撃強度に優れる。
[ヘーズ]
ポリプロピレン製シートのヘーズは、ISO 14782に準拠してヘーズを測定して得られる値である。ヘーズの値が小さいほど透明性に優れる。
[透過法による像鮮明度(クラリティ)]
ポリプロピレン製シートの透過法による像鮮明度(以下、クラリティともいう。)は、ASTM D 1746に準拠する方法で測定して得られる値である。クラリティの値が大きいほど曇り感が少なく、透明性に優れる。
[伸長歪みと伸長時応力]
ポリプロピレン製シートの伸長歪みと伸長時応力は、延伸後シートからJIS K7127タイプ2型の短冊状試験片(幅10mm×長さ150mm)を切り出し、チャック間距離100mm、引張速度500mm/分にて引張試験を行った。測定温度は160℃とし、応力と歪みの関係を求めた。
160℃における伸長歪みの値が大きく、かつ160℃における200%伸長時の応力の値が小さいと易熱成形性(二次成形性)に優れる。
[荷重たわみ温度]
ポリプロピレン製シートを成形温度160℃で熱成形し幅120mm×長さ170mm×深さ27mmの容器を作製した。本容器を所定の雰囲気温度に設定された恒温槽内に1時間静置しておき、時間経過後、容器天面全体に負荷がかかるように400gの錘を載せ天面たわみの有無を確認した。雰囲気温度を5℃刻みで高くし、たわみが発生したときの温度を荷重たわみ温度とした。荷重たわみ温度が高いほど耐熱性(耐熱剛性)に優れる。
[分子量分布(Mw/Mn)]
重合体または共重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより質量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)を測定し、Mw/Mnを算出して得られる値である。
装置としてポリマーラボラトリーズ社製PL GPC220を使用し、酸化防止剤を含む1,2,4−トリクロロベンゼンを移動相とし、カラムとして昭和電工社製UT−G(1本)、UT−807(1本)、UT−806M(2本)を直列に接続したものを使用し、検出器として示差屈折率計を使用した。また、ポリプロピレン組成物の試料溶液の溶媒としては移動相と同じものを使用し、1mg/mLの試料濃度で、150℃の温度で振とうさせながら2時間溶解して測定試料を調整した。これにより得た試料溶液500μLをカラムに注入し、流速1.0mL/分、温度145℃、データ取り込み間隔1秒で測定した。カラムの較正には、分子量580〜745万のポリスチレン標準試料(Shodex STANDARD、昭和電工株式会社製)を使用し、三次式近似で行った。Mark−Houkinsの係数は、ポリスチレン標準試料に関しては、K=1.21×10−4、α=0.707、エチレン含有プロピレン系重合体に関しては、K=1.37×10−4、α=0.75を使用した。
[キシレン不溶分の量]
2.5gのポリマーを撹拌しながら135℃において250mlのキシレンに溶解させた。20分後溶液を撹拌しながら25℃に冷却し、次いで30分間静止させた。沈殿物を濾紙で濾過し、溶液を窒素流中で蒸発させ、残留物を一定の重量に達するまで真空下80℃において乾燥した。このようにして25℃におけるキシレンに可溶性のポリマーの質量%を計算した。キシレン不溶分の量(25℃におけるキシレンに不溶性のポリマーの質量%)は、(100−可溶性のポリマーの質量%)で求められ、ポリマーのアイソタクチック成分の量と考えられる。
キシレン不溶分は、沈殿物に残留したキシレンをメタノールで十分に洗い流した後、真空下80℃において乾燥させて採取した。
[キシレン不溶分のタクティシティー(立体規則性)mmmm]
上記の方法で得たキシレン不溶分のmmmmは、1,2,4−トリクロロベンゼン/重水素化ベンゼンの混合溶媒に溶解したサンプルについて、日本電子社製JNM LA−400(13C共鳴周波数 100MHz)を用い13C−NMR法で測定したスペクトルから、プロピレンモノマーのメソ(m)結合シークエンスが4つ連続したペンタッドに相当するピークの強度の割合を、A.Zambelli,Macromolecules,6,925(1973)に記載された方法に従って求めた。
[メルトフローレート(MFR)]
ポリプロピレン組成物のメルトフローレートは、JIS K7210に準じ、温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定した値である。
[結晶化速度パラメータ(t1/2)の測定方法]
ポリプロピレン組成物の結晶化速度パラメータ(t1/2)は、熱補償型示差走査熱量測定装置(例えば、パーキンエルマー社製のダイヤモンドDSC)を用いて測定される、120℃で結晶化する際の、平衡結晶化度の1/2に達するまでに要する時間である。t1/2の値が大きいほど結晶化の進行が遅いことを意味する。具体的には、測定試料を、一旦、280℃で融解して5分間保持した後、80℃/分で120℃まで冷却して15分間等温で保持した。その間の等温結晶化による全発熱量(平衡結晶化度に相当)に対して1/2の発熱量に到達した時間をt1/2とした。
<ポリプロピレン製シート>
本発明のポリプロピレン製シート(以下、「本シート」ともいう。)は、本発明のポリプロピレン組成物からなる。本発明のポリプロピレン組成物については後述する。本シートは単層でもよく多層の積層物でもよい。
本シートの厚さは100〜500μmであり、100〜300μmが好ましい。厚さが100μm以上であると、本シートを賦形して二次成形品とする際の成形性が良好である。厚さが500μm以下であると容易に二次成形することが可能となる。厚さが500μmを超えるものを得ようとすると、二軸延伸の際にシートを挟んで保持しているチャックが外れて、二軸延伸不可となりやすい。
本シートは厚薄精度が12μm未満であり、8μm未満が好ましい。厚薄精度が上記の範囲であると、本シートを賦形して二次成形品とする際の成形性が良好である。厚薄精度の値を小さくすることで、本シートまたはその二次成形品の外観および耐衝撃性を向上させることができる。該厚薄精度の下限は限定されない。ゼロでもよい。現実的には2μm以上程度である。
本シートは160℃での引張試験において、伸長歪みが200%を超え、かつ200%伸長時応力が10MPa未満であることが好ましい。該伸長歪みと伸長時応力が上記範囲内であると、本シートを賦形して二次成形品とする際の成形性が良好である。
本シートは、23℃における引張弾性率が1800MPaを超え、2500MPaを超えることが好ましい。該引張弾性率が上記の範囲であるとシートの剛性に優れる。また本シートを賦形した二次成形品において座屈が生じにくい。該引張弾性率の上限は限定されない。現実的には3100MPa以下程度である。
本シートは、−30℃における面衝撃強度が2Jを超える。該面衝撃強度が上記の範囲であると、本シートまたはその二次成形品の低温での強度に優れ、割れが生じ難い。該面衝撃強度の上限は限定されない。現実的には30J以下程度である。
本シートは、ヘーズが2.5%未満であり、2%未満が好ましい。ヘーズが上記の範囲であると本シートまたはその二次成形品の透明性に優れる。ヘーズの下限は限定されない。現実的には0.5%以上程度である。
本シートは、ヘーズが2.5%未満であり、2%未満が好ましい。ヘーズが上記の範囲であると本シートまたはその二次成形品の透明性に優れる。ヘーズの下限は限定されない。現実的には0.5%以上程度である。
本シートは、クラリティが60%以上であり、70%以上が好ましい。クラリティが上記の範囲であると本シートまたはその二次成形品の透明性に優れる。クラリティの上限は限定されない。現実的には99%以下程度である。
本シートを熱成形して得た二次成形品は、耐熱性の指標である荷重たわみ温度が110℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましい。該荷重たわみ温度が上記の範囲であると二次成形品の耐熱性に優れる。該荷重たわみ温度の上限は限定されない。現実的には150℃以下程度である。
<ポリプロピレン組成物>
本シートは、本発明のポリプロピレン組成物をシート状に成形して得られる。
本発明のポリプロピレン組成物は、エチレンを含むプロピレン系重合体(本明細書では「エチレン含有プロピレン系重合体」という。)を含む。
エチレン含有プロピレン系重合体のMw/Mnは6〜20であり、比較的幅広い分子量分布を有する。該Mw/Mnが上記範囲の下限値以上であると優れた厚薄精度が得られやすく、上限値を超えるとエチレン含有プロピレン系重合体の製造が困難になる。
エチレン含有プロピレン系重合体のキシレン不溶分の量は、96.5質量%を超え99.5質量%以下である。ポリプロピレンのキシレンに不溶な成分は、結晶性のあるアイソタクチック成分に相当する。これに対してポリプロピレン中に少量含まれるキシレンに可溶な成分は、結晶性のないアタクチック成分に相当し、キシレンに不溶な成分に比較して分子量も低い。従って、ポリプロピレン系樹脂材料の溶融特性や成形品の物性は、主にキシレンに不溶な成分に左右される。ポリプロピレン系樹脂材料のキシレン不溶分の量が96.5質量%を超え99.5質量%以下であるとは、ポリプロピレン系樹脂材料の結晶性成分が96.5質量%を超え99.5質量%以下であることを示す。
エチレン含有プロピレン系重合体の結晶性成分が96.5質量%以下の場合は、特にポリプロピレン組成物からなるシートを熱成形して得られた(二次)成形品の剛性と耐熱性、特に剛性が低下する。エチレン含有プロピレン系重合体のキシレン不溶分の量は97.0質量%を超え99.5質量%以下が好ましい。
エチレン含有プロピレン系重合体の結晶性成分は、立体規則性(mmmm)が97.5〜99.5%である。mmmmが97.5%未満では、特にポリプロピレン組成物からなるシートを熱成形して得られた(二次)成形品の剛性と耐熱性、特に耐熱性が低下する。
エチレン含有プロピレン系重合体中のエチレン含有量は1質量%未満であり、0.6質量%未満が好ましい。さらに好ましくは0.3質量%未満である。エチレン含有プロピレン系重合体はプロピレンにエチレンをランダム共重合させたものである。プロピレンにエチレンをランダム共重合させることにより透明性が向上する。エチレン含有プロピレン系重合体中のエチレン含有量が1質量%未満であると優れた剛性が得られやすい。該エチレン含有量の下限は特に限定されず、0質量%超である。透明性の向上効果が充分に得られやすい点で0.1質量%以上が好ましい。
本発明のポリプロピレン組成物のMFRは1〜15g/10分であり、2〜6g/10分が好ましい。該MFRが上記範囲内であるとポリプロピレン組成物をシート状に成形する際の成形性に優れる。
本発明のポリプロピレン組成物は結晶核剤を含有することが好ましい。結晶核剤の添加は透明性の向上に寄与する。結晶核剤の具体例は後述する。
ポリプロピレン組成物中のエチレン含有プロピレン系重合体の100質量部に対して結晶核剤の含有量は0.18質量部未満であり、0.15質量部以下が好ましい。上記上限値未満であると優れた厚薄精度が得られやすい。該結晶核剤の含有量の下限は特に限定されず、0質量%超である。透明性向上効果の点で0.01質量部以上が好ましい。
本発明のポリプロピレン組成物は、結晶化速度パラメータ(t1/2)が1秒を超えることが好ましく、2秒以上がより好ましい。結晶核剤の添加量を減少させると結晶化速度が低下して、(t1/2)が増大する傾向がある。
該(t1/2)が上記下限値より大きいと、優れた厚薄精度が得られやすい。該(t1/2)の上限は特に限定されないが、現実的には5秒以下程度である。
[結晶核剤]
結晶核剤としては、ノニトール系核剤、ソルビトール系核剤、リン酸エステル系核剤、トリアミノベンゼン誘導体核剤、カルボン酸金属塩核剤、およびキシリトール系核剤から選択されることが好ましい。特に透明性向上の目的においては、ノニトール系核剤またはソルビトール系核剤の使用がより好ましい。
ノニトール系の構造を有する結晶核剤として、例えば、1,2,3−トリデオキシ−4,6:5,7−ビス−[(4−プロピルフェニル)メチレン]−ノニトール、キシリトール系の構造を有する結晶核剤として、例えば、ビス−1,3:2,4−(5’,6’,7’,8’−テトラヒドロ−2−ナフトアルデヒドベンジリデン)1−アリルキシリトール、ビス−1,3:2,4−(3’,4’−ジメチルベンジリデン)1−プロピルキシリトール、ソルビトール系の構造を有する結晶核剤として、例えば、ビス−1,3:2,4−(4’−エチルベンジリデン)1−アリルソルビトール、ビス−1,3:2,4−(3’−メチル−4’−フルオロ−ベンジリデン)1−プロピルソルビトール、ビス−1,3:2,4−(3’,4’−ジメチルベンジリデン)1’−メチル−2’−プロペニルソルビトール、ビス−1,3,2,4−ジベンジリデン2’,3’−ジブロモプロピルソルビトール、ビス−1,3,2,4−ジベンジリデン2’−ブロモ−3’−ヒドロキシプロピルソルビトール、ビス−1,3:2,4−(3’−ブロモ−4’−エチルベンジリデン)−1−アリルソルビトール、モノ2,4−(3’−ブロモ−4’−エチルベンジリデン)−1−アリルソルビトール、ビス−1,3:2,4−(4’−エチルベンジリデン)1−アリルソルビトール、ビス−1,3:2,4−(3’,4’−ジメチルベンジリデン)1−メチルソルビトール、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ビス−o−(4−メチルベンジリデン)−D−ソルビトール等が挙げられる。
本発明の組成物に用いられるノニトール系の市販の結晶核剤として、例えばMillad NX8000(ミリケンジャパン)、ソルビトール系の市販の結晶核剤として、RiKAFAST R−1(新日本理化)、Millad 3988(ミリケンジャパン)、ゲルオールE−200(新日本理化)、ゲルオールMD(新日本理化)等が挙げられる。リン酸エステル系結晶核剤として、アルミニウム−ビス(4,4’,6,6’−テトラ−tert−ブチル−2,2’−メチレンジフェニル−ホスファート)−ヒドロキシド等が挙げられる。本発明の組成物に用いられる市販のリン酸エステル系結晶核剤として、例えばアスカスタブNA−21(ADEKA)、アスカスタブNA−71(ADEKA)などが挙げられる。トリアミノベンゼン誘導体結晶核剤として、例えば、1,3,5−トリス(2,2−ジメチルプロパンアミド)ベンゼン等が挙げられる。本発明の組成物に用いられる市販のトリアミノベンゼン誘導体結晶核剤として、例えばIRGACLEAR XT386(BASFジャパン)などが挙げられる。カルボン酸金属塩核剤として、1,2−シクロヘキサンジカルボキシル酸カルシウム塩等が挙げられる。本発明の組成物に用いられる市販のカルボン酸金属塩核剤として、例えばHyperform HPN−20E(ミリケンジャパン)などが挙げられる。
特に2次加工(加熱)後の透明性を維持するためには、ノニトール系核剤またはソルビトール系核剤の使用が好ましい。
これらの結晶核剤は、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
[その他の添加剤]
本発明のポリプロピレン組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、結晶核剤以外のその他の添加剤を含有させることができる。
その他の添加剤の例としては、酸化防止剤、中和剤、塩素吸収剤、耐熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、内部滑剤、外部滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、難燃剤、分散剤、銅害防止剤、可塑剤、架橋剤、過酸化物、油展および他の有機および無機顔料等のポリオレフィンに通常用いられる慣用の添加剤が挙げられる。各添加剤の添加量は公知の量としてよい。
[ポリプロピレン組成物の製造方法]
本発明のポリプロピレン組成物は、エチレン含有プロピレン系重合体を製造し、必要に応じて結晶核剤およびその他の添加剤を混合して得られる。
エチレン含有プロピレン系重合体の製造方法は特に限定されないが、下記(A)成分、(B)成分、(C)成分を含む触媒成分を用いて、プロピレンとエチレンとを共重合させる工程を含む方法が好ましい。
(A)成分:マグネシウム、チタン、ハロゲン、および電子供与体化合物としてのスクシネート系化合物から選択される電子供与体化合物を必須成分として含有する固体触媒。
(B)成分:有機アルミニウム化合物。
(C)成分:ケイ素化合物から選択される外部電子供与体化合物。
1)固体触媒(成分A)
成分(A)は、公知の方法、例えばマグネシウム化合物とチタン化合物と電子供与体化合物を相互接触させることにより調製できる。
成分(A)の調製に用いられるチタン化合物として、一般式:Ti(OR)4−gで表される4価のチタン化合物が好適である。式中、Rは炭化水素基、Xはハロゲン、0≦g≦4である。チタン化合物として、より具体的にはTiCl、TiBr、TiIなどのテトラハロゲン化チタン;Ti(OCH)Cl、Ti(OC)Cl、Ti(O−C)Cl、Ti(OC)Br、Ti(OisoC)Brなどのトリハロゲン化アルコキシチタン;Ti(OCHCl、Ti(OCCl、Ti(O−CCl、Ti(OCBrなどのジハロゲン化アルコキシチタン;Ti(OCHCl、Ti(OCCl、Ti(O−CCl、Ti(OCBrなどのモノハロゲン化トリアルコキシチタン;Ti(OCH、Ti(OC、Ti(O−Cなどのテトラアルコキシチタンなどが挙げられる。これらの中で好ましいものはハロゲン含有チタン化合物、特にテトラハロゲン化チタンであり、より特に好ましいものは、四塩化チタンである。
成分(A)の調製に用いられるマグネシウム化合物としては、マグネシウム−炭素結合やマグネシウム−水素結合を有するマグネシウム化合物、例えばジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ジアミルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジデシルマグネシウム、エチル塩化マグネシウム、プロピル塩化マグネシウム、ブチル塩化マグネシウム、ヘキシル塩化マグネシウム、アミル塩化マグネシウム、ブチルエトキシマグネシウム、エチルブチルマグネシウム、ブチルマグネシウムハイドライドなどが挙げられる。これらのマグネシウム化合物は、例えば有機アルミニウム等との錯化合物の形で用いることもでき、また、液状であっても固体状であってもよい。さらに好適なマグネシウム化合物として、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、フッ化マグネシウムのようなハロゲン化マグネシウム;メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシウム、ブトキシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグネシウムのようなアルコキシマグネシウムハライド;フェノキシ塩化マグネシウム、メチルフェノキシ塩化マグネシウムのようなアリロキシマグネシウムハライド;エトキシマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキシマグネシウム、n−オクトキシマグネシウム、2−エチルヘキソキシマグネシウムのようなアルコキシマグネシウム;フェノキシマグネシウム、ジメチルフェノキシマグネシウムのようなアリロキシマグネシウム;ラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなマグネシウムのカルボン酸塩などを挙げることができる。
成分(A)の調製に用いられる電子供与体化合物は、一般には「内部電子供与体」と称される。本発明においては、広い分子量分布を与える内部電子供与体を用いることが好ましい。当該触媒を用いて重合された組成物は、別な触媒を用いて重合されたポリマーをペレットあるいはパウダーブレンドして得た同じ分子量分布を有する組成物、または多段重合法により、もしくはモノマー濃度や重合条件の勾配を有する重合器をる方法により重合した同じ分子量分布を有する組成物とは異なる特性を示す。これは、当該触媒を用いて製造した組成物は高分子量成分と低分子量成分がより分子レベルに近い状態で一体となっているが、後者の樹脂組成物はそこまで分子レベルに近い状態では混ざり合ってはおらず見かけ上同一の分子量分布を示しているにすぎないためと考えられる。しかし、このことを請求項において言葉で表現することは現実的ではない。以下、好ましい内部電子供与体について説明する。
本発明において好ましい内部電子供与体はスクシネート系化合物である。本発明でスクシネート系化合物とはコハク酸のジエステルまたは置換コハク酸のジエステルをいう。以下、スクシネート系化合物について詳しく説明する。本発明で好ましく使用されるスクシネート系化合物は、以下の式(I)で表される。
Figure 2018095698
式中、基RおよびRは、互いに同一かまたは異なり、場合によってはヘテロ原子を含む、C〜C20の線状または分岐のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、またはアルキルアリール基であり;基R〜Rは、互いに同一かまたは異なり、水素、或いは場合によってはヘテロ原子を含む、C〜C20の線状または分岐のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、またはアルキルアリール基であり、同じ炭素原子または異なる炭素原子に結合している基R〜Rは一緒に結合して環を形成してもよい。
およびRは、好ましくは、C〜Cのアルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、およびアルキルアリール基である。RおよびRが第1級アルキル、特に分岐第1級アルキルから選択される化合物が特に好ましい。好適なRおよびR基の例は、C〜Cのアルキル基であり、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、2−エチルヘキシルである。エチル、イソブチル、およびネオペンチルが特に好ましい。
式(I)によって示される化合物の好ましい群の1つは、R〜Rが水素であり、Rが、3〜10個の炭素原子を有する、分岐アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、およびアルキルアリール基であるものである。このような単置換スクシネート化合物の好ましい具体例は、ジエチル−sec−ブチルスクシネート、ジエチルテキシルスクシネート、ジエチルシクロプロピルスクシネート、ジエチルノルボニルスクシネート、ジエチルペリヒドロスクシネート、ジエチルトリメチルシリルスクシネート、ジエチルメトキシスクシネート、ジエチル−p−メトキシフェニルスクシネート、ジエチル−p−クロロフェニルスクシネート、ジエチルフェニルスクシネート、ジエチルシクロヘキシルスクシネート、ジエチルベンジルスクシネート、ジエチルシクロヘキシルメチルスクシネート、ジエチル−t−ブチルスクシネート、ジエチルイソブチルスクシネート、ジエチルイソプロピルスクシネート、ジエチルネオペンチルスクシネート、ジエチルイソペンチルスクシネート、ジエチル(1−トリフルオロメチルエチル)スクシネート、ジエチルフルオレニルスクシネート、1−エトキシカルボジイソブチルフェニルスクシネート、ジイソブチル−sec−ブチルスクシネート、ジイソブチルテキシルスクシネート、ジイソブチルシクロプロピルスクシネート、ジイソブチルノルボニルスクシネート、ジイソブチルペリヒドロスクシネート、ジイソブチルトリメチルシリルスクシネート、ジイソブチルメトキシスクシネート、ジイソブチル−p−メトキシフェニルスクシネート、ジイソブチル−p−クロロフェニルスクシネート、ジイソブチルシクロヘキシルスクシネート、ジイソブチルベンジルスクシネート、ジイソブチルシクロヘキシルメチルスクシネート、ジイソブチル−t−ブチルスクシネート、ジイソブチルイソブチルスクシネート、ジイソブチルイソプロピルスクシネート、ジイソブチルネオペンチルスクシネート、ジイソブチルイソペンチルスクシネート、ジイソブチル(1−トリフルオロメチルエチル)スクシネート、ジイソブチルフルオレニルスクシネート、ジネオペンチル−sec−ブチルスクシネート、ジネオペンチルテキシルスクシネート、ジネオペンチルシクロプロピルスクシネート、ジネオペンチルノルボニルスクシネート、ジネオペンチルペリヒドロスクシネート、ジネオペンチルトリメチルシリルスクシネート、ジネオペンチルメトキシスクシネート、ジネオペンチル−p−メトキシフェニルスクシネート、ジネオペンチル−p−クロロフェニルスクシネート、ジネオペンチルフェニルスクシネート、ジネオペンチルシクロヘキシルスクシネート、ジネオペンチルベンジルスクシネート、ジネオペンチルシクロヘキシルメチルスクシネート、ジネオペンチル−t−ブチルスクシネート、ジネオペンチルイソブチルスクシネート、ジネオペンチルイソプロピルスクシネート、ジネオペンチルネオペンチルスクシネート、ジネオペンチルイソペンチルスクシネート、ジネオペンチル(1−トリフルオロメチルエチル)スクシネート、ジネオペンチルフルオレニルスクシネートである。
式(I)の範囲内の化合物の他の好ましい群は、R〜Rからの少なくとも2つの基が、水素とは異なり、場合によってはヘテロ原子を含む、C〜C20の線状または分岐のアルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、またはアルキルアリール基から選択されるものである。水素とは異なる2つの基が同じ炭素原子に結合している化合物が特に好ましい。具体的には、RおよびRが水素とは異なる基であり、RおよびRが水素原子である化合物である。このような二置換スクシネートの好ましい具体例は、ジエチル−2,2−ジメチルスクシネート、ジエチル−2−エチル−2−メチルスクシネート、ジエチル−2−ベンジル−2−イソプロピルスクシネート、ジエチル−2−シクロヘキシルメチル−2−イソブチルスクシネート、ジエチル−2−シクロペンチル−2−n−ブチルスクシネート、ジエチル−2、2−ジイソブチルスクシネート、ジエチル−2−シクロヘキシル−2−エチルスクシネート、ジエチル−2−イソプロピル−2−メチルスクシネート、ジエチル−2−テトラデシル−2−エチルスクシネート、ジエチル−2−イソブチル−2−エチルスクシネート、ジエチル−2−(1−トリフルオロメチルエチル)−2−メチルスクシネート、ジエチル−2−イソペンチル−2−イソブチルスクシネート、ジエチル−2−フェニル−2−n−ブチルスクシネート、ジイソブチル−2,2−ジメチルスクシネート、ジイソブチル−2−エチル−2−メチルスクシネート、ジイソブチル−2−ベンジル−2−イソプロピルスクシネート、ジイソブチル−2−シクロヘキシルメチル−2−イソブチルスクシネート、ジイソブチル−2−シクロペンチル−2−n−ブチルスクシネート、ジイソブチル−2,2−ジイソブチルスクシネート、ジイソブチル−2−シクロヘキシル−2−エチルスクシネート、ジイソブチル−2−イソプロピル−2−メチルスクシネート、ジイソブチル−2−テトラデシル−2−エチルスクシネート、ジイソブチル−2−イソブチル−2−エチルスクシネート、ジイソブチル−2−(1−トリフルオロメチルエチル)−2−メチルスクシネート、ジイソブチル−2−イソペンチル−2−イソブチルスクシネート、ジイソブチル−2−フェニル−2−n−ブチルスクシネート、ジネオペンチル−2,2−ジメチルスクシネート、ジネオペンチル−2−エチル−2−メチルスクシネート、ジネオペンチル−2−ベンジル−2−イソプロピルスクシネート、ジネオペンチル−2−シクロヘキシルメチル−2−イソブチルスクシネート、ジネオペンチル−2−シクロペンチル−2−n−ブチルスクシネート、ジネオペンチル−2,2−ジイソブチルスクシネート、ジネオペンチル−2−シクロヘキシル−2−エチルスクシネート、ジネオペンチル−2−イソプロピル−2−メチルスクシネート、ジネオペンチル−2−テトラデシル−2−エチルスクシネート、ジネオペンチル−2−イソブチル−2−エチルスクシネート、ジネオペンチル−2−(1−トリフルオロメチルエチル)−2−メチルスクシネート、ジネオペンチル−2−イソペンチル−2−イソブチルスクシネート、ジネオペンチル−2−フェニル−2−n−ブチルスクシネートである。
さらに、水素とは異なる少なくとも2つの基が異なる炭素原子に結合している化合物も特に好ましい。具体的にはRおよびRが水素と異なる基である化合物である。この場合、RおよびRは水素原子であってもよいし水素とは異なる基であってもよいが、いずれか一方が水素原子であること(三置換スクシネート)が好ましい。このような化合物の好ましい具体例は、ジエチル−2,3−ビス(トリメチルシリル)スクシネート、ジエチル−2,2−sec−ブチル−3−メチルスクシネート、ジエチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−3−メチルスクシネート、ジエチル−2,3−ビス(2−エチルブチル)スクシネート、ジエチル−2,3−ジエチル−2−イソプロピルスクシネート、ジエチル−2,3−ジイソプロピル−2−メチルスクシネート、ジエチル−2,3−ジシクロヘキシル−2−メチルジエチル−2,3−ジベンジルスクシネート、ジエチル−2,3−ジイソプロピルスクシネート、ジエチル−2,3−ビス(シクロヘキシルメチル)スクシネート、ジエチル−2,3−ジ−t−ブチルスクシネート、ジエチル−2,3−ジイソブチルスクシネート、ジエチル−2,3−ジネオペンチルスクシネート、ジエチル−2,3−ジイソペンチルスクシネート、ジエチル−2,3−(1−トリフルオロメチルエチル)スクシネート、ジエチル−2,3−テトラデシルスクシネート、ジエチル−2,3−フルオレニルスクシネート、ジエチル−2−イソプロピル−3−イソブチルスクシネート、ジエチル−2−tert−ブチル−3−イソプロピルスクシネート、ジエチル−2−イソプロピル−3−シクロヘキシルスクシネート、ジエチル−2−イソペンチル−3−シクロヘキシルスクシネート、ジエチル−2−テトラデシル−3−シクロヘキシルメチルスクシネート、ジエチル−2−シクロヘキシル−3−シクロペンチルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ジエチル−2−イソプロピルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ジイソプロピル−2−メチルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ジシクロヘキシル−2−メチルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ジベンジルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ジイソプロピルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ビス(シクロヘキシルメチル)スクシネート、ジイソブチル−2,3−ジ−t−ブチルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ジイソブチルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ジネオペンチルスクシネート、ジイソブチル−2,3−ジイソペンチルスクシネート、ジイソブチル−2,3−(1−トリフルオロメチルエチル)スクシネート、ジイソブチル−2,3−テトラデシルスクシネート、ジイソブチル−2,3−フルオレニルスクシネート、ジイソブチル−2−イソプロピル−3−イソブチルスクシネート、ジイソブチル−2−tert−ブチル−3−イソプロピルスクシネート、ジイソブチル−2−イソプロピル−3−シクロヘキシルスクシネート、ジイソブチル−2−イソペンチル−3−シクロヘキシルスクシネート、ジイソブチル−2−テトラデシル−3−シクロヘキシルメチルスクシネート、ジイソブチル−2−シクロヘキシル−3−シクロペンチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ビス(トリメチルシリル)スクシネート、ジネオペンチル−2,2−sec−ブチル−3−メチルスクシネート、ジネオペンチル−2−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−3−メチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ビス(2−エチルブチル)スクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジエチル−2−イソプロピルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジイソプロピル−2−メチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジシクロヘキシル−2−メチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジベンジルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジイソプロピルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ビス(シクロヘキシルメチル)スクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジ−t−ブチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジイソブチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジネオペンチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−ジイソペンチルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−(1−トリフルオロメチルエチル)スクシネート、ジネオペンチル−2,3−テトラデシルスクシネート、ジネオペンチル−2,3−フルオレニルスクシネート、ジネオペンチル−2−イソプロピル−3−イソブチルスクシネート、ジネオペンチル−2−tert−ブチル−3−イソプロピルスクシネート、ジネオペンチル−2−イソプロピル−3−シクロヘキシルスクシネート、ジネオペンチル−2−イソペンチル−3−シクロヘキシルスクシネート、ジネオペンチル−2−テトラデシル−3−シクロヘキシルメチルスクシネート、ジネオペンチル−2−シクロヘキシル−3―シクロペンチルスクシネートである。
式(I)の化合物のうち、基R〜Rのうちのいくつかが一緒に結合して環を形成している化合物も好ましく用いることができる。このような化合物として特表2002−542347に挙げられている化合物、例えば、1−(エトキシカルボニル)−1−(エトキシアセチル)−2,6−ジメチルシクロヘキサン、1−(エトキシカルボニル)−1−(エトキシアセチル)−2,5一ジメチルシクロペンタン、1−(エトキシカルボニル)−1−(エトキシアセチルメチル)−2一メチルシクロへキサン、1−(エトキシカルボニル)−1−(エトキシ(シクロヘキシル)アセチル)シクロヘキサンを挙げることができる。他には、例えば国際公開第2009/069483に開示されているような3,6−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジイソブチル、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジイソブチル等の環状スクシネート化合物も好適に用いることができる。他の環状スクシネート化合物の例としては、国際公開2009/057747号に開示されている化合物も好ましい。
式(I)の化合物のうち、基R〜Rがヘテロ原子を含む場合、ヘテロ原子は窒素およびリン原子を含む第15族原子あるいは酸素およびイオウ原子を含む第16族原子であることが好ましい。基R〜Rが第15族原子を含む化合物としては、特開2005−306910号に開示される化合物が挙げられる。一方、基R〜Rが第16族原子を含む化合物としては、特開2004−131537号に開示される化合物が挙げられる。
この他に、スクシネート系化合物と同等の分子量分布を与える内部電子供与体を用いてもよい。そのような内部電子供与体としては、例えば特開2013−28704号公報に記載のジフェニルジカルボン酸エステル、特開2014−201602号公報に記載のシクロヘキセンジカルボン酸エステル、特開2013−28705号公報に記載のジシクロアルキルジカルボン酸エステル、特許第4959920号に記載のジオールジベンゾエート、国際公開第2010/078494に記載の1,2−フェニレンジベンゾエートが挙げられる。
2)有機アルミニウム化合物(成分B)
成分(B)の有機アルミニウム化合物としては以下が挙げられる。
トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;
トリイソプレニルアルミニウムのようなトリアルケニルアルミニウム:
ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド;
エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウムセスキアルコキシド;
エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミドなどのようなアルキルアルミニウムジハロゲニドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム;
ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド;
エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒドリドなどの部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;
エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウム。
3)電子供与体化合物(成分C)
成分(C)の電子供与体化合物は、一般に「外部電子供与体」と称される。このような電子供与体化合物としては有機ケイ素化合物が好ましい。好ましい有機ケイ素化合物として以下が挙げられる。
トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジエトキシシラン、t−アミルメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビスo−トリルジメトキシシラン、ビスm−トリルジメトキシシラン、ビスp−トリルジメトキシシラン、ビスp−トリルジエトキシシラン、ビスエチルフェニルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、テキシルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、iso−ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、クロルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、2−ノルボルナントリメトキシシラン、2−ノルボルナントリエトキシシラン、2−ノルボルナンメチルジメトキシシラン、ケイ酸エチル、ケイ酸ブチル、トリメチルフエノキシシラン、メチルトリアリルオキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシシラン)、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルテトラエトキシジシロキサン。
中でも、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジエトキシシラン、t−ブチルエチルジメトキシシラン、t−ブチルプロピルジメトキシシラン、t−ブチルt−ブトキシジメトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、i−ブチルトリメトキシシラン、イソブチルメチルジメトキシシラン、i−ブチルセク−ブチルジメトキシシラン、エチル(パーヒドロイソキノリン2−イル)ジメトキシシラン、ビス(デカヒドロイソキノリン−2−イル)ジメトキシシラン、トリ(イソプロペニロキシ)フェニルシラン、テキシルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、i−ブチルi−プロピルジメトキシシラン、シクロペンチルt−ブトキシジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルi−ブチルジメトキシシラン、シクロペンチルi−ブチルジメトキシシラン、シクロペンチルイソプロピルジメトキシシラン、ジ−sec−ブチルジメトキシシラン、ジエチルアミノトリエトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルトリエトキシラン、ビスp−トリルジメトキシシラン、p−トリルメチルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、2−ノルボルナントリエトキシシラン、2−ノルボルナンメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチル(3、3、3−トリフルオロプロピル)ジメトキシシラン、ケイ酸エチルなどが好ましい。
上記のとおりに調製した触媒に原料モノマーを接触させて重合する。この際、まず前記触媒を用いて予備重合を行うことが好ましい。予備重合とは、その後の原料モノマーの本重合の足がかりとなるポリマー鎖を固体触媒成分に形成させる工程である。予備重合は公知の方法で行うことができる。予備重合は、通常は40℃以下、好ましくは30℃以下、より好ましくは20℃以下で行われる。
次いで、予備重合した触媒を重合反応系内に導入して、原料モノマーの本重合を行う。重合方法は、スラリープロセス(液体モノマー中の重合)や気相重合等の公知の方法を用いることができる。また、各後続の重合が直前の重合反応中に形成された重合性物質の存在下で行われる少なくとも2つの逐次重合ステージを具備する逐次重合方法を用いてもよい。
連鎖移動剤(たとえば、水素又はZnEt)などの当該分野で公知の分子量調節剤を用いてもよい。
エチレン含有プロピレン系重合体は、反応系にプロピレンモノマー、エチレンモノマー、触媒、必要に応じて分子量調節剤を供給し、プロピレンモノマーとエチレンモノマーとを共重合させて得られる。
重合温度は40〜100℃が好ましく、50〜90℃がより好ましく、60〜90℃がさらに好ましい。
重合圧力は、液相中で行われる場合には好ましくは33〜45bar(3.3〜4.5MPa)の範囲であり、気相中で行われる場合には5〜30bar(0.5〜3.0MPa)の範囲である。
また、モノマー濃度や重合条件の勾配を有する重合器を用いてもよい。このような重合器では、例えば、少なくとも2つの重合領域が接続されたものを使用し、気相重合でモノマーを重合することができる。具体的には、触媒の存在下、上昇管からなる重合領域にてモノマーを供給して重合し、上昇管に接続された下降管にてモノマーを供給して重合し、上昇管と下降管とを循環しながら、ポリマー生成物を回収する。この方法は、上昇管中に存在する気体混合物が下降管に入るのを全面的または部分的に防止する手段を備える。また、上昇管中に存在する気体混合物とは異なる組成を有する気体および/または液体混合物を下降管中に導入する。上記の重合方法として、例えば、特表2002−520426号公報に記載された方法を適用することができる。
結晶核剤およびその他の添加剤を添加する場合は、重合により得られた重合体、結晶核剤、およびその他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、ブラベンダー等で撹拌した後、押出機を用いて180℃から280℃で溶融ブレンドする事により本発明のポリプロピレン組成物を得ることができる。結晶核剤やその他の添加剤の添加は、重合、残留モノマー除去、乾燥工程を経た後、連結された押出機を用いて行ってもよい。また本発明においては、高濃度の結晶核剤をポリプロピレンと溶融混練した、いわゆるマスターバッチをシート成形時にポリプロピレン樹脂に混合してもよい。
<ポリプロピレン製シートの製造方法>
本発明のポリプロピレン製シートは、本発明のポリプロピレン組成物からなる未延伸シートを製造し、該未延伸シートを二軸延伸する方法で製造することが好ましい。
未延伸シートの製造工程および二軸延伸工程は公知の手法を用いて行うことができる。未延伸シートは、1種のポリプロピレン組成物からなる単層でもよく、2種以上のポリプロピレン組成物層を積層した多層でもよい。
前記二軸延伸を行う際の、成形温度は140〜170℃が好ましく、150〜165℃がより好ましく、155〜160℃がさらに好ましい。該成形温度が上記範囲の下限値以上であると優れた厚薄精度が得られやすく、上限値以下であると白濁等の外観不良が生じ難い。
成形速度は20%/秒以上が好ましく、50〜300%/秒がより好ましく、100〜200%/秒がさらに好ましい。該成形速度が上記範囲の下限値以上、かつ上限値以下であると優れた厚薄精度が得られやすく好ましい。なお、例えば1秒間当たりの成形速度が100%であるとは1秒後に元のシートの長さが2倍になることを意味する。現実的な成形速度の上限は500%/秒程度であり、400%/秒以下が好ましい。
延伸倍率はMD方向(縦方向ともいう)およびTD方向(横方向ともいう)の延伸倍率がいずれも3〜6倍であることが好ましく、3〜5倍がより好ましく、3〜4倍がさらに好ましい。該延伸倍率が上記範囲の下限値以上であると高い剛性が得られやすく、上限値以下であると本シートを賦形して二次成形品とする際に良好な成形性が得られやすい。
MD方向の延伸倍率とTD方向の延伸倍率との比を表すMD/TDは、1/2〜2/1が好ましく、2/3〜3/2がより好ましく、1/1が最も好ましい。
<ポリプロピレン製シートからなる二次成形体の製造方法>
本発明のポリプロピレン製シート(二軸延伸シート)は、公知の真空成形、真空圧空成形、熱板成形などの熱成形方法で、容器やトレーに容易に加工できる。二次成形された成形品は、弁当容器、惣菜トレー、断熱容器などとして使用できる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<測定装置>
[共重合体中のエチレン含有量]
共重合体中のエチレン含有量は、1,2,4−トリクロロベンゼン/重水素化ベンゼンの混合溶媒に溶解した試料について、日本電子社製JNM LA−400(13C共鳴周波数100MHz)を用い、13C−NMR法で測定した値から算出した。
[ヘーズ]
ポリプロピレン製シートのヘーズは、ヘーズメーター(株式会社村上色彩技術研究所製、HM−150)を用い、上述の方法で測定した。
[製造例1:固体触媒成分の調製(1)]
特開2011−500907号の実施例に記載の調製法に従い、固体触媒成分を調製し
た。具体的には以下の通りである:
窒素でパージした500mLの4つ口丸底フラスコ中に、250mLのTiClを0℃において導入した。撹拌しながら、10.0gの微細球状MgCl・1.8COH(USP−4,399,054の実施例2に記載の方法にしたがって、しかしながら10000rpmに代えて3000rpmで運転して製造した)、および9.1ミリモルのジエチル−2,3−(ジイソプロピル)スクシネートを加えた。温度を100℃に上昇させ、120分間保持した。次に、撹拌を停止し、固体生成物を沈降させ、上澄み液を吸い出した。次に、以下の操作を2回繰り返した:250mLの新しいTiClを加え、混合物を120℃において60分間反応させ、上澄み液を吸い出した。固体を、60℃において無水ヘキサン(6×100mL)で6回洗浄して、固体触媒(1)を得た。
[製造例2:ポリプロピレン組成物Bの製造]
上記固体触媒(1)と、トリエチルアルミニウム(TEAL)およびジイソプロピルジメトキシシラン(DIPMS)を、固体触媒に対するTEALの質量比が11であり、TEAL/DIPMSの質量比が3となるような量で、12℃において24分間接触させた。得られた触媒系を、液体プロピレン中において懸濁状態で20℃において5分間保持することによって予備重合を行い、予備重合物(1)を得た。
得られた予備重合物(1)を、重合反応器に導入し、モノマーとしてプロピレンを供給するとともに、重合反応器内の水素濃度が0.132mol%、エチレン濃度が0.033mol%となるように少量のエチレンおよび分子量調整剤としての水素を供給した。重合温度を70℃、重合圧力を30barに調整することによってエチレン含有プロピレン系重合体を合成した。
得られたエチレン含有プロピレン系重合体100質量部に対して、結晶核剤として、ノニトール系核剤(ミリケンジャパン社製Millad NX8000)を表に示す含有量となるように添加するとともに、酸化防止剤(BASF社製B225)を0.24質量部および中和剤(カルシウムステアレート)を0.05質量部配合し、押出機を用いて230℃で溶融混練してポリプロピレン組成物Bを得た。
得られたポリプロピレン組成物における、エチレン含有プロピレン系重合体のエチレン含有量、Mw/Mn、キシレン不溶分量およびキシレン不溶分のmmmm、ポリプロピレン組成物のMFR、結晶核剤の含有量およびt1/2の値を表1、2に示す(以下、同様)。
[製造例3:ポリプロピレン組成物C−1−1の製造]
製造例2において、重合反応器内の水素濃度を0.067mol%に変更した。それ以外は製造例2と同様にしてエチレン含有プロピレン系重合体を合成し、ポリプロピレン組成物C−1−1を得た。
[製造例4:ポリプロピレン組成物C−1−2の製造]
製造例3において、結晶核剤の添加量を変更した以外は同様にしてポリプロピレン組成物C−1−2を得た。
[製造例5:ポリプロピレン組成物C−2の製造]
製造例3において、重合反応器内の水素濃度を0.069mol%、エチレン濃度を0.083mol%とし、組成物のエチレン含有量を変更した以外は同様にしてポリプロピレン組成物C−2を得た。
[製造例6:ポリプロピレン組成物C−3−1の製造]
製造例3において、重合反応器内の水素濃度を0.070mol%、エチレン濃度を0.118mol%とし、組成物のエチレン含有量と、結晶核剤の添加量を変更した以外は同様にしてポリプロピレン組成物C−3−1を得た。
[製造例7:ポリプロピレン組成物C−3−3の製造]
製造例6において、結晶核剤の添加量を変更した以外は同様にしてポリプロピレン組成物C−3−3を得た。
[比較製造例8:ポリプロピレン組成物C−3−4の製造]
製造例6において、結晶核剤を添加しない以外は同様にしてポリプロピレン組成物C−3−4を得た。
[比較製造例9:ポリプロピレン組成物C−3−5の製造]
製造例6において、結晶核剤の添加量を変更した以外は同様にしてポリプロピレン組成物C−3−5を得た。
[製造例10:ポリプロピレン組成物C−4の製造]
製造例3において、重合反応器内の水素濃度を0.072mol%、エチレン濃度を0.189mol%とし、組成物のエチレン含有量と、結晶核剤の添加量を変更した以外は同様にしてポリプロピレン組成物C−4を得た。
[比較製造例11:ポリプロピレン組成物C−5の製造]
製造例3において、重合反応器内の水素濃度を0.076mol%、エチレン濃度を0.272mol%とし、組成物のエチレン含有量と、結晶核剤の添加量を変更した以外は同様にしてポリプロピレン組成物C−5を得た。
[製造例12:固体触媒成分の調製(2)]
欧州特許第674991号公報の実施例1に記載された方法により固体触媒(2)を調製した。該固体触媒は、MgCl上にTiと内部ドナーとしてのジイソブチルフタレートを上記の特許公報に記載された方法で担持させたものである。
[比較製造例13:ポリプロピレン組成物Dの製造]
上記固体触媒(2)と、TEALおよびシクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CHMMS)を、固体触媒に対するTEALの重量比が8であり、CHMMS/TEALのモル比が0.02となるような量で、−5℃において5分間接触させた。得られた触媒系を、液体プロピレン中において懸濁状態で20℃において5分間保持することによって予備重合を行い、予備重合物(2)を得た。
製造例3において、予備重合物(1)を予備重合物(2)に変更し、重合反応器内の水素濃度を0.042mol%とし、結晶核剤の添加量を変更した以外は同様にしてポリプロピレン組成物Dを得た。
[比較製造例14:ポリプロピレン組成物A−1の製造]
重合反応器に前記予備重合物(1)を導入し、プロピレンを供給するとともに、重合反応器内の水素濃度が0.066mol%となるように供給し、重合温度を70℃、重合圧力を30barに調整することによってプロピレン単独重合体を重合した。
得られたプロピレン単独重合体に、ノニトール系核剤(前記NX8000)を表に示す含有量となるように添加するとともに、製造例2と同様に酸化防止剤および中和剤を配合し、押出機で溶融混練してポリプロピレン組成物A−1を得た。
表において、エチレン含有量がゼロであるということは、ポリプロピレン組成物中の重合体がプロピレン単独重合体であることを意味する。
[比較製造例15:ポリプロピレン組成物A−2の製造]
製造例2において、結晶核剤を添加しない以外は同様にしてポリプロピレン組成物A−2を得た。
[例1〜12、例14〜22、24]
例1〜12は実施例、例14〜22、24は比較例である。
表に示すポリプロピレン組成物を用い、次のようにして二軸延伸シートを製造した。
まず、Tダイ成形機(吉井鉄工社製、多層Tダイ成形機、スクリュー径25mm)を使用し、ロール温度30℃(エアーナイフ使用)の条件にて、10cm×10cm、所定の厚さの未延伸シートを得た。
次いで、2軸延伸装置(Bruckner社製、KARO IV)により未延伸シートを、表に示す条件(成形温度、成形速度、延伸倍率)で二方向へ同時に延伸させて、表に示す厚さのポリプロピレン製シート(二軸延伸シート)を得た。
得られたポリプロピレン製シートの厚さ、厚薄精度、引張弾性率、面衝撃強度、ヘーズ、透過法による像鮮明度(クラリティ)を測定した。また上記160℃での引張試験における伸長歪みと200%伸長時応力を測定し、その測定値に基づき下記の基準で熱成形する際の易熱成形性(二次成形性)を評価した。荷重たわみ温度は、前述した様に、二軸延伸シートを熱成形して得た容器を用いて評価した。これらの結果を表1、2に示す(以下、同様)。
(易熱成形性の評価)
〇:伸長歪みの値が200%を超え、かつ200%伸長時応力が10MPa未満
×:伸長歪みの値が200%以下、または200%伸長時応力が10MPa以上
[例13]
例13は実施例である。
例1と同様にしてポリプロピレン組成物Bからなる厚み260μm×2(表と裏)の未延伸シートを製造した。また例4と同様にしてポリプロピレン組成物C−3−1からなる厚み2080μmの未延伸シート(中間層)を製造した。これらを重ね合せた積層物を上記の2軸延伸装置により、表に示す条件(成形温度、成形速度、延伸倍率)で同時に二方向へ延伸させて、三層からなるポリプロピレン製シート(二軸延伸シート)を得た。
[例23]
例23は比較例である。
スクリュー直径25mmの押出機を3台備え、3層積層可能なTダイが設けられた多層シート成形機(サーモ・プラスチック工業株式会社製)を用いてシートを作製した。より具体的には、3台の押出機全てを用いて、ポリプロピレン系樹脂C−3−1を230℃で溶融させた。300mm幅のTダイ温度を230℃として、シートの両面を金属ロールの周面に密着させることにより、シートを冷却し、厚さ210μmのシートを得た。
Figure 2018095698
Figure 2018095698
表1、2に示されるように、例1〜13において、ヘーズが低く透過法による像鮮明度が高くて透明性に優れ、かつ引張弾性率が高くて剛性に優れるとともに、−30℃における面衝撃強度が高くて低温での高耐衝撃性にも優れるポリプロピレン製シートが得られた。また、これらのポリプロピレン製シートは、二次成形しやすいシート厚さに二軸延伸されたものであり、厚薄精度の値が小さくて均一延伸性に優れるとともに、160℃での引張試験における伸長歪みと200%伸長時応力が良好であり易熱成形性(二次成形性)に優れる。また例1〜13のポリプロピレン製シートを熱成形した二次成形体(容器)は耐熱性に優れるものであった。
なお、例24のポリプロピレン製シートは、厚さが500μmを超えるものを得ようとしたため、二軸延伸の際にシートを挟んで保持しているチャックが外れて、最後まで二軸延伸できなかった。

Claims (7)

  1. エチレン含有量が1質量%未満、分子量分布(Mw/Mn)が6〜20、25℃でのキシレン不溶分量が96.5質量%を超え99.5質量%以下、かつキシレン不溶分の立体規則性(mmmm)が97.5〜99.5%である、エチレン含有プロピレン系重合体と、前記エチレン含有プロピレン系重合体の100質量部に対して0.18質量部未満の結晶核剤とを含み、メルトフローレートが1〜15g/10分であることを特徴とするポリプロピレン組成物。
  2. 下記結晶化速度パラメータ(t1/2)が1秒を超える、請求項1に記載のポリプロピレン組成物。
    結晶化速度パラメータ(t1/2):120℃で結晶化する際に平衡結晶化度の1/2に達するまでに要する時間。
  3. (A)マグネシウム、チタン、ハロゲン、およびスクシネート系化合物から選択される電子供与体化合物を必須成分として含有する固体触媒;
    (B)有機アルミニウム化合物;ならびに
    (C)外部電子供与体化合物
    を含む触媒を用いて、プロピレンとエチレンとを重合させて得た、請求項1または2のいずれか一項に記載のポリプロピレン組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリプロピレン組成物からなるシートであって、
    厚さが100〜500μmであり、
    厚薄精度が12μm未満であり、
    160℃における引張試験での伸長歪みが200%を超え、かつ200%伸長時応力が10MPa未満であり、
    23℃における引張弾性率が1800MPaを超え、
    −30℃における面衝撃強度が2Jを超え、
    ヘーズが2.5%未満であり、
    透過法による像鮮明度が60%以上であることを特徴とするポリプロピレン製シート。
  5. 請求項4に記載のポリプロピレン製シートを製造する方法であって、
    前記ポリプロピレン組成物からなる未延伸シートを二軸延伸する工程を有することを特徴とするポリプロピレン製シートの製造方法。
  6. 前記二軸延伸における、成形温度が140〜170℃であり、成形速度が20〜400%/秒であり、MD方向およびTD方向の延伸倍率がそれぞれ3〜6倍である、請求項5に記載のポリプロピレン製シートの製造方法。
  7. 請求項4に記載のポリプロピレン製シートが熱成形されてなることを特徴とする二次成形体。
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