JP2018070240A - 吐出容器 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、下記特許文献1に示される吐出容器は、ステムの上端部に装着されると共に下降端位置でステム挿通筒に螺着される押下ヘッドと、容器本体の口部、装着キャップ及び押下ヘッドを外側から囲む筒状のカバー体と、を備えている。
カバー体は、縦長の窓孔内に押下ヘッドのノズル筒を挿通させた状態で、嵌合孔内に容器本体の口部に形成された係合突部が嵌合されることで装着されている。カバー体には、破断可能な弱化部を介して除去片が接続されている。これにより、弱化部を破断しながら除去片をカバー体から毟り取るように除去することで、カバー体を取り外すことが可能とされている。
例えば、吐出容器の組み立てを行う場合には、内容物が充填された容器本体に対して、ステム挿通筒に押下ヘッドを螺着させた状態で予め組み立てられたユニットを、装着キャップを介して装着する。その後、窓孔にノズル筒を通しながらカバー体を押下ヘッドに被せるように装着し、嵌合孔内に容器本体側の係合突部を係合させることで、カバー体を取り付ける。
従って、カバー体の有無だけでなく、第1弱化部の破断の有無を視認することによって、例えば商品流通時や未使用時等に、押下ヘッドの螺着が緩んで開封されたか否かを容易に判別することができる。
特に、押下ヘッドを下降端位置に位置させるまでは、例えば現行の組立製造装置を利用して組み立てを行うことができ、その後、カバー体を押下ヘッドに対して単純に被せながらリング体に固着するだけの簡便な作業(カバー体の装着作業)を行うことで、吐出容器の組み立てを行うことができる。従って、容易な組み立てを行うことができ、組み立て工数の増大を抑えることができる。
さらに、第1弱化部が破断された際、カバー体がリング体と共に少なくとも一定の隙間分だけ下降(落下)する。従って、押下ヘッドに対するカバー体の相対的な位置関係を、第1弱化部が破断される前の状態と比べて異ならすことができる。そのため、押下ヘッドに対するカバー体の相対的な位置関係の変化に基づいて、押下ヘッドの螺着が緩んで開封されたか否かをさらに容易に判別することができる。
加えて、第1弱化部の破断後に、例えばカバー体を一旦取り外して押下ヘッドを操作し、その後にカバー体を再装着しようとしても、上記隙間を確保できないので、カバーキャップが押下ヘッドの頂壁部に接触した状態となる。従って、第1弱化部が破断されていない他の吐出容器におけるカバー体の位置と見比べることで、押下ヘッドの螺着が緩んで開封されたか否かを容易に判別することができる。
すなわち、第1弱化部を介してリング体が一体に形成された規制筒、装着キャップ、ポンプ及び押下ヘッドを予め組み合わせることができる。そして、その後にステムを押下げるように押下ヘッドを下方移動させると共に規制筒に対して押下ヘッドを螺着させることで、押下ヘッドを下降端位置で保持した状態で、装着キャップ、ポンプ、規制筒及び押下ヘッドを一体に組み合わせることができる。その後、カバー体を押下ヘッドに対して上方から被せるように組み合わせながらフランジ片をリング体に固着することで、カバー体がさらに組み合わされたユニットを得ることができる。
従って、容器本体内に内容物を充填した後、装着キャップを容器本体の口部に装着することで、上記ユニットを容器本体に対して一体に組み合わせることができ、吐出容器の組み立てを行うことができる。
以下、本発明に係る吐出容器の第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の吐出容器1は、内容物が収容される有底筒状の容器本体2と、容器本体2の口部5に装着される筒状の装着キャップ10と、装着キャップ10の内側に、上方付勢状態で下方移動可能に挿通されたステム11を有するポンプ12と、ステム11の上端部に装着されると共に、内容物を吐出する吐出孔13が形成された押下ヘッド14と、下降端位置P1に位置する押下ヘッド14が螺着され、押下ヘッド14及びステム11の上方移動を規制する筒状の規制筒15と、押下ヘッド14を覆うカバー体16と、を備えている。
また、容器軸O方向から見た平面視において、容器軸Oに直交する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。さらに、周方向のうち、吐出容器1の上面視で容器軸Oを時計回りに周回する方向を第1回転方向M1、その反対側を第2回転方向M2という。
ただし、容器本体2の形状はこの場合に限定されるものではない。また、胴部3の形状としては、例えば横断面視円形状、楕円状や多角形状であっても良く、特定の形状に限定されるものではない。
シリンダ20の上端部には、径方向外側に向けて突出するフランジ部21がシリンダ20の全周に亘って環状に形成されている。フランジ部21は、容器本体2の口部5の上端開口縁上にパッキン22を介して配置されている。これにより、シリンダ20は容器本体2の口部5内に挿入された状態で支持されている。
これにより、シリンダ20内の加圧時に、シリンダ20内の内容物がシリンダ20の下端開口を通じて容器本体2内に戻ることが規制され、且つシリンダ20内の減圧時に、容器本体2内の内容物がシリンダ20の下端開口を通じてシリンダ20内に流入することを許容している。
これにより、連結弱化部41は、連結弱化部41とキャップ本体30との接続部分が破断し易い構造とされている。ただし、連結弱化部41の形状はこの場合に限定されるものではない。
なお、規制筒15は、装着キャップ10又はポンプ12を構成する構成部材とされていても構わないし、装着キャップ10及びポンプ12とは別体の構成部材とされていても構わない。
外郭筒52は、装着キャップ10のキャップ筒31よりも径が小さい円筒状に形成されていると共に、連結板53の外周縁部から装着キャップ10の天壁部32に達しない程度の長さで下方に延びている。
閉塞筒は、押下ヘッド14及びステム11が下降端位置P1に位置して、押下ヘッド14が規制筒15に螺着された際、空気孔24を閉塞する。なお、押下ヘッド14及びステム11が上昇端位置P2に位置した場合には、例えば閉塞筒はピストンによって下方から押し上げられて空気孔24から離れ、その後ピストンで空気孔24を閉塞する。
図示の例では、吐出ノズル64は周方向に沿った周幅が径方向外側に向かうにしたがって漸次幅狭となるように形成されている。吐出ノズル64は、頂壁部60と一体となるように形成されていると共に、ヘッド筒61の内側に延びて嵌合筒63に一体に接続されている。これにより、吐出ノズル64の内側は嵌合筒63の内側を通じてステム11内に連通している。
ただし、吐出ノズル64の形状は上述した場合に限定されるものでない。
なお、螺着筒62の下端部が規制筒15の連結板53に対して上方から接触することで、規制筒15に対する押下ヘッド14の締め込みが完了する。
カバー体16は、例えば溶融樹脂をインジェクション成形或いは圧縮成形することで成形された成形品、又は、樹脂シートを真空成形或いはプレス成形することで成形された成形品とされている。
また、フランジ片72の下面は、ヘッド筒61の下端開口縁に対して略面一とされている。ただし、フランジ片72は、ヘッド筒61の下端部よりも下方に位置していても構わない。
このとき、カバーキャップ71と押下ヘッド14の頂壁部60との間に容器軸O方向に一定の隙間をあけた状態で、カバー体16は押下ヘッド14を覆っている。
リング体80はその内径がヘッド筒61の外径と同径に形成されており、これによってリング体80と外郭筒52との間には環状の隙間が形成されている。リング体80の外径は、カバー体16のフランジ片72のうち、ヘッド筒61を囲んでいるフランジ片72の外径と同径とされている。これにより、リング体80はヘッド筒61を囲んでいるフランジ片72に対して下方から対向している。
なお、リング体80の厚みは、機械的強度を高めると共にカバー体16を安定に支持するという観点によれば厚い方が好ましいが、柔軟性や後述する第2弱化部83の破断容易性を向上するという観点によれば薄い方が好ましい。
第1弱化部81は、リング体80と外郭筒52との間に形成された環状の隙間に配置され、外郭筒52の外周面とリング体80の内周面とを径方向に一体に連結している。なお、リング体80及び第1弱化部81は、規制筒15に対して一体的に形成される。
これにより、第1弱化部81は、第1弱化部81と外郭筒52との接続部分が破断し易い構造とされている。
さらには、第1弱化部81としては、上述した場合に限定されるものではなく、例えば薄肉部をリング体80の全周に亘って形成した弱化ラインとしても構わない。
図示の例では、フランジ片72とリング体80とは、周方向に沿って円弧状に延びると共に、容器軸Oを挟んで径方向に対称に配置された固着領域82を介して互いに固着されている。
なお、フランジ片72及びリング体80の固着方法としては、例えば熱溶着等の溶着、接着剤を用いた接着、超音波等を利用した固着等が挙げられるが、特に限定されるものではなく、公知の方法で固着して構わない。
第2弱化部83は、図3〜図5に示すように、例えばリング体80の厚みが他の部分の厚みよりも薄く形成された薄肉部とされ、周方向に間隔をあけて複数形成されている。
ただし、第2弱化部83の数や、周方向に隣り合う第2弱化部83同士の間隔等は、上述した場合に限定されるものではなく、適宜変更して構わない。
ただし、この場合に限定されるものではなく、例えばリング体80の下面側に溝部84を形成することでリング体80の上面側に第2弱化部83を設けても構わないし、リング体80の上面側及び下面側の両方に溝部84を形成することで第2弱化部83を設けても構わないし、第1弱化部81の厚みよりも薄い第2弱化部83としても構わない。
次に、上述したように構成された吐出容器1の作用について説明する。はじめに、図1に示す吐出容器1を組み立てる場合について簡単に説明する。
これにより、押下ヘッド14を下降端位置P1で保持した状態で、装着キャップ10、ポンプ12、規制筒15及び押下ヘッド14を一体に組み合わせることができる。
これにより、既に組み合わされた装着キャップ10、ポンプ12、規制筒15及び押下ヘッド14に対して、カバー体16をさらに組み合わせることができ、これらが一体に組み合わさったユニットを得ることができる。
具体的には、容器本体2の口部5に対して装着キャップ10を第1回転方向M1に回転させることで、装着キャップ10を容器本体2の口部5に螺着させる。その結果、吐出容器1の組み立てを行うことができる。
従って、吐出容器1の容易な組み立てを行うことができ、組み立て工数の増大を抑えることができる。よって、組立作業性に優れた吐出容器1とすることができる。
本実施形態の吐出容器1では、図1に示すように、押下ヘッド14及びステム11が下降端位置P1に位置している際、カバー体16が装着されているので、カバー体16を取り外す前に押下ヘッド14が第2回転方向M2(緩み方向)に回転操作されてしまうことを防止できる。
従って、カバー体16の有無だけではなく、第1弱化部81の破断の有無を視認することによって、押下ヘッド14の螺着が緩んで開封されたか否かを判別することができる。そのため、例えば商品流通時や未使用時等に、押下ヘッド14の螺着が緩んで開封された吐出容器1を排除することが可能である。
また、連結弱化部41が破断した場合には、封印リング40はキャップ本体30から切り離されて容器本体2の肩部4上に落下するように構成することもできる。この場合には、封印リング40が肩部4上に位置しているか否かを視認することによっても、開封されたか否かを判別することが可能である。
なお、第2弱化部83は意図的に破断させても構わないし、カバー体16を持ち上げる過程において、吐出ノズル64に対してリング体80を下方から接触させることでリング体80に外力を与えて、第2弱化部83を破断させても構わない。本実施形態では、先に述べたように、第2弱化部83の少なくとも1つが、リング体80のうち吐出ノズル64の下方に位置する部分に配置されているので、カバー体16を持ち上げる過程において、当該第2弱化部83に応力を作用させて破断させることが可能となる。
これにより、押下ヘッド14を押し下げ可能な状態に移行させることができ、内容物の吐出を行える。具体的には、押下ヘッド14を押下してステム11と共に下降移動させると、シリンダ20内でピストンが下方移動するので、シリンダ20内の圧力を上昇させることができる。これにより、シリンダ20内の内容物を吐出ノズル64内に供給することができ、吐出孔13を通じて外部に吐出することができる。
また、下降端位置P1に位置する押下ヘッド14に対してカバー体16を被せ、リング体80に固着するだけの簡便な作業で吐出容器1を組み立てることができるので、組み立て工数の増大を抑えることができ、組立作業性に優れた吐出容器1とすることができる。
従って、カバー体16の取り外し作業をさらに容易に行うことが可能となる。
次に、本発明に係る吐出容器の第2実施形態について説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
底カバー93は、押下ヘッド14のうち吐出ノズル64を下方から覆うカップ状の底板部94と、底板部94の外周縁部から外側に向けて突出すると共に、フランジ片72のうち吐出ノズル64を径方向外側から囲むヘッド筒61の下端部に形成されたフランジ片72に対して、下方から重なる底フランジ片95と、を備えている。
そして、底フランジ片95とフランジ片72とを例えばスポット状の固着領域82で互いに固着させる。これにより、底カバー93をカバー筒70に対して一体に連結することができる。
ただし、リング体80に第2弱化部83を設けてリング体80を周方向に分断可能にすることで、上記実施形態のように、吐出ノズル64を具備する一般的な押下ヘッド14からのカバー体16、91の取り外しをスムーズに行うことが可能である。また、第2弱化部83を設けた場合には、例えばリング体80を任意の位置で周方向に分断できるので、様々な形状の押下ヘッド14であっても対応することが可能であるうえ、吐出ノズル64の方向にも影響され難くなるので、多様な押下ヘッドに対応でき、好ましい。
この場合であっても、第1弱化部81が破断された際に、リング体80と共にカバー筒70を落下させることができる。例えば、リング体80と装着キャップ10の天壁部32との隙間分だけ、リング体80及びカバー筒70を落下させることが可能となる。従って、押下ヘッド14に対するカバー筒70の相対的な位置関係を、第1弱化部81が破断される前の状態と比べて異ならすことができるので、押下ヘッド14に対するカバー筒70の相対的な位置関係の変化に基づいて、押下ヘッド14の螺着が緩んで開封されたか否かを容易に判別することができる。
P1…下降端位置
P2…上昇端位置
1、90…吐出容器
2…容器本体
5…容器本体の口部
10…装着キャップ
11…ステム
12…ポンプ
13…吐出孔
14…押下ヘッド
15…規制筒
16、91…カバー体
60…押下ヘッドの頂壁部
64…吐出ノズル
70…カバー筒
71…カバーキャップ
80…リング体
81…第1弱化部
83…第2弱化部
Claims (4)
- 内容物が収容される容器本体と、
前記容器本体の口部に装着される装着キャップと、
前記装着キャップの内側に、上方付勢状態で下方移動可能に挿通されたステムを有するポンプと、
前記ステムの上端部に装着されると共に、内容物を吐出する吐出孔が形成された押下ヘッドと、
下降端位置に位置する前記押下ヘッドが螺着され、前記押下ヘッド及び前記ステムの上方移動を規制する規制筒と、
前記押下ヘッドを覆うカバー体と、を備え、
前記容器本体の口部、前記装着キャップ及び前記規制筒のうちのいずれか1つの部材には、前記部材を径方向外側から囲繞すると共に、破断可能な第1弱化部を介して前記部材に連結されたリング体が配設され、
前記カバー体は、前記押下ヘッドを径方向外側から囲繞すると共に、その下端部が前記リング体に対して上方から固着されたカバー筒を備えている、吐出容器。 - 請求項1に記載の吐出容器において、
前記カバー体は、前記カバー筒の上端開口部を塞ぐと共に前記押下ヘッドの頂壁部を上方から覆うカバーキャップを備え、
前記カバーキャップと前記頂壁部との間には、前記ステムの中心軸線方向に一定の隙間があいている、吐出容器。 - 請求項1又は2に記載の吐出容器において、
前記押下ヘッドは、径方向外側に突出すると共に、前記吐出孔が先端に形成された吐出ノズルを備え、
前記リング体には、破断可能な第2弱化部が形成され、
前記リング体は、前記第2弱化部の破断により周方向に分断可能とされている、吐出容器。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の吐出容器において、
前記リング体は、前記規制筒を径方向外側から囲繞すると共に、前記第1弱化部を介して前記規制筒に連結されている、吐出容器。
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