JP2010274986A - 吐出器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吐出器本体6を覆うカバー体7は、押下ヘッド5を上方から覆う頂部71と、この頂部71から下方に向けて延設され上側部分を径方向の外側から覆う周壁部72を備え、周壁部72内に第1破断容易部74を介して連結された第1係合片75と、第2破断容易部76を介して連結されるとともに第1係合片75に係合することで、上側部分が開口部72bを径方向に通過することを規制する第2係合片77とを備えている。
【選択図】図3
Description
このようなカバー体として、例えば下記特許文献1に示されるように、不意に加えられた外力を受け止め、この外力がステムに伝わるのを防ぐことで内容物が吐出されることを防止する構成が知られている。
ところで近年では、販売前の流通、保管時あるいは販売陳列時等に、他人により意図的にあるいは不意に加えられた外力によって内容物が吐出されてしまうことを防止でき、さらに未使用であることを容易に判別させることが可能な構成が要望されている。
また、カバー体に連結されている第1係合片と第2係合片とを係合させることで、前記上側部分が開口部を径方向に通過するのを規制することが可能になり、前記上側部分が開口部を径方向に通過することで周壁部から離脱してカバー体が吐出器本体から外れるのを防ぐことができる。
以上より、販売前の流通、保管時あるいは販売陳列時等に、他人により意図的にあるいは不意に外力が加えられてもカバー体が吐出器本体から外れるのを防ぐことができる。
このように、カバー体を吐出器本体から外すためには、第1破断容易部および第2破断容易部のうち少なくとも一方を破断させてカバー体から分離させなければならず、カバー体が吐出器本体から外れたことがあるか否かを購入者に容易に判別させることができる。
以上のように、販売前の流通、保管時あるいは販売陳列時、さらには購入者により内容物の使用後の保管時の別を問わず、カバー体を吐出器本体に装着した状態では、押下ヘッドが、頂部により上方から覆われるとともに、この頂部から下方に向けて延設される周壁部の下端が、装着キャップの天端部上に配置されるので、吐出器に、この吐出器の上方から下方に向けて外力が加えられても、その力が、頂部および周壁部を介して装着キャップに伝達されて容器体により受け止められることとなり、押下ヘッドおよびステムの下方への移動を防止することができる。
したがって、販売前の流通、保管時あるいは販売陳列時、さらには購入者により内容物の使用後の保管時の別を問わず、カバー体が吐出器本体に装着されているときには、不意に加えられた外力などによって内容物が吐出されてしまうのを防ぐことができる。
そして、カバー体を吐出器本体から外すには、第1係合片と第2係合片のそれぞれに対応する第1破断容易部および第2破断容易部のうち少なくとも一方を破断させてカバー体から分離させ、その後、カバー体および吐出器本体を相対的に径方向に沿って離間移動させることで、吐出器本体の前記上側部分に周壁部の開口部を径方向に通過させ前記上側部分を周壁部から離脱させることができる。
本実施形態に係る吐出器1は、図1から図3に示されるように、内容物が収容された容器体2の口部2aに装着される有頂筒状の装着キャップ3と、この装着キャップ3に上方付勢状態で下方移動可能に貫設されたステム41を有するポンプ4と、ステム41の上端に装着されるとともに吐出孔53aが形成された押下ヘッド5と、を備える吐出器本体6、並びに吐出器本体6のうち装着キャップ3の天壁部31よりも上方に位置する部分を覆うカバー体7を備えている。
ここで、容器体2、装着キャップ3およびステム41それぞれの中心軸は共通軸上に位置している。以下、この共通軸を中心軸Oといい、中心軸O方向に沿ってカバー体7の頂部71側を上側、容器体2の図示されない底部側を下側といい、また中心軸Oに直交する方向を径方向といい、さらに中心軸Oを中心に周回する方向を周方向という。
また、前記螺合にかえて、凹凸係合(所謂、アンダーカット係合)や、スナップ嵌合などを採用することもできる。改竄防止の観点からは、凹凸係合とすることが好ましい。
ステム41の上部は、シリンダ42の上端から上方に突出し、かつ装着キャップ3の案内筒部33内に配設され、さらにその上端部は案内筒部33の上端から上方に突出している。
シリンダ42は、円筒状に形成されるとともに前記中心軸Oと同軸に配設されている。シリンダ42の上端には、全周にわたってフランジ部42aが径方向の外側に向けて突設されており、このフランジ部42aが、装着キャップ3の天壁部31の下面と、容器体2の口部2aの開口端縁上のパッキン43と、により上下方向に挟み込まれている。シリンダ42の下端部内には、図示されないパイプの上端部が嵌合されており、このパイプの下端開口部が容器体2内の底部に位置している。
前記装着筒部内にステム41の上端部が嵌合されており、前記装着筒部内とステム41内とが連通している。吐出筒53の先端には前記吐出孔53aが形成され、また吐出筒53の内部は前記装着筒部の内部と連通している。
その後、押下ヘッド5の押下を解除すると、前記ピストン部材が前記付勢部材の上方付勢力によりシリンダ42の内周面に摺接しつつ上方に向けて復元移動する。これにより、シリンダ42内が減圧され、容器体2内に収容されている内容物が前記パイプを通してシリンダ42内に吸い上げられる。
すなわち、カバー体7は、押下ヘッド5を上方から覆う頂部71と、この頂部71から下方に向けて延設され前記上側部分を径方向の外側から覆うとともに下端72aが装着キャップ3の天壁部31上に配置された周壁部72と、周壁部72に周方向に沿って設けられた凸部73と、を備えている。
周壁部72は、上下方向に全長にわたって延び下方に向けて開口する開口部72bを有している。これにより、カバー体7は、図3から図5に示されるように、カバー体7および吐出器本体6の径方向に沿った相対的な進退移動に伴い、案内筒部33が開口部72bを周方向に拡幅するように周壁部72を弾性変形させながら、前記上側部分が開口部72bを径方向に通過することで周壁部72に対して着脱されるようになっている。
周壁部72の周方向の両縁端に位置する開口部72bには、上部筒部72cの位置で囲繞筒部52に沿って開口部72bから周方向に延長された保持片72fが設けられている。両保持片72f、72fを含む周壁部72の周長が前記保持片72fを含まない周長より長く、囲繞筒部52に対して囲繞する範囲を大きくすることで、後述するように第1係合片75と第2係合片77がカバー体7に対して分離した場合であっても、カバー体7が吐出器本体6から簡単に外れないようになっている。
第1係合片75は、下部筒部72dの内周面に沿って周方向に延びる凸部73の周縁端から案内筒部33の接線方向に突出し、その先端が押下ヘッド5の囲繞筒部52より張り出した位置となっている。第1係合片75には、後述する突起体77cを挿通させて係合する貫通孔75aが形成されている。
突起体77cは、基端部77dと、基端部77dの先端側に接続する係止部77eとからなり、係止部77eの幅寸法は、基端部77d側から先端側に向かうに従い漸次小さくなるとともに、その基端部77d側における幅寸法は基端部77dの幅寸法よりも大きくなっている。
以上より、販売前の流通、保管時あるいは販売陳列時等に、他人により意図的にあるいは不意に外力が加えられてもカバー体7が吐出器本体6から外れるのを防ぐことができる。
このように、カバー体7を吐出器本体6から外すためには、第1破断容易部74、第2破断容易部76を破断させて第1係合片75および第2係合片77をカバー体7から分離させなければならず、カバー体7が吐出器本体6から外れたことがあるか否かを購入者に容易に判別させることができる。
なお、本実施形態では、第2係合片77の一対の係合部77a、77aが板状連結部77bによって連結されているので、カバー体7を吐出器本体6から外すためには、上述したように第1破断容易部74での破断が必須であるが、さらにいえば、第2破断容易部76が破断された状態で一対の第1破断容易部74、74のうち少なくとも一方が破断されてカバー体7から分離されれば、カバー体7を吐出器本体6から外すことが可能である。
図6および図7に示すように、変形例による吐出器1のカバー体7は、第1係合片75と第2係合片77の形状、すなわち互いの係合する位置が上述した実施の形態と異なっている。本変形例では、カバー体7の第1係合片75は、凸部73から第1破断容易部74を介して連設された第1片部75dと、第1片部75dの先端から下方に向けて延設された第2片部75eと、を備えている。第1片部75dの先端上面には押下ヘッド5の囲繞筒部52の下端開口縁52aが上下方向で対向若しくは当接する。第2片部75eには、貫通孔75aが形成されている。
本変形例による吐出器1では、貫通孔75aの開口方向と突起体77cの突出方向とが略水平方向となっている。
例えば、前記実施形態では、第1係合片75が周壁部72の凸部73に第1破断容易部74を介して連結されているが、これに制限されることはない。すなわち、周壁部に対する凸部の形成位置は適宜設定することができ、また凸部と第1破断容易部とが非連結であってもかまわない。つまり、第1係合片75を凸部形成位置以外の周壁部に第1破断容易部を介して連結されてもよい。
また、ポンプ4、押下ヘッド5等の構成は、前記実施形態に限定されることはない。例えば、ポンプ4は、空気シリンダや空気ピストン等がポンプ4に付け加えられたいわゆるフォーマポンプや、霧化用のチップを吐出孔に設けたスプレーポンプ等としてもよい。
さらにまた、第1係合片74、および第2係合片75の形状、寸法、係合部の構造(貫通孔75a、突起体77c)は、前記実施形態に制限されることはなく、適宜設定することができる。
2 容器体
2a 口部
3 装着キャップ
4 ポンプ
5 押下ヘッド
6 吐出器本体
7 カバー体
31 天端部
32 係合筒部
33 案内筒部
34 凹部
41 ステム
51 頂壁部
52 囲繞筒部
71 頂部
72 周壁部
72a 開口部
73 凸部
74 第1破断容易部
75 第1係合片
75a 貫通孔
76 第2破断容易部
77 第2係合片
77a 係止部
77c 突起体
Claims (2)
- 内容物が収容された容器体の口部に装着される有頂筒状の装着キャップと、
この装着キャップに上方付勢状態で下方移動可能に貫設されたステムを有するポンプと、
前記ステムの上端に装着されるとともに吐出孔が形成された押下ヘッドと、を備え、
前記押下ヘッドを押下して前記ステムを下方に移動させ前記ポンプを作動させることにより、容器体内の内容物が移送されて前記吐出孔から吐出される吐出器本体を有する吐出器であって、
前記吐出器本体のうち前記装着キャップの天壁部よりも上方に位置する上側部分を覆うカバー体を備え、
このカバー体は、前記押下ヘッドを上方から覆う頂部と、この頂部から下方に向けて延設され前記上側部分を径方向の外側から覆うとともに下端が前記装着キャップの天壁部上に配置された周壁部と、を備え、
前記装着キャップの天壁部には、前記押下ヘッドの上下動を案内する案内筒部が立設され、
前記周壁部は、上下方向に延び下方に向けて開口する開口部を有し、前記カバー体および吐出器本体の径方向に沿った相対的な進退移動に伴い、前記上側部分が前記開口部を径方向に通過することで前記周壁部に対して着脱され、
前記案内筒部には、前記周壁部内に周方向に沿って延設された凸部が係止されることで、前記吐出器本体に対する前記カバー体の上方に向けた移動を規制する凹部が形成され、
前記カバー体は、前記周壁部に第1破断容易部を介して連結された第1係合片と、第2破断容易部を介して連結されるとともに、前記第1係合片に係合することで、前記上側部分が前記開口部を径方向に通過することを規制する第2係合片と、を備えていることを特徴とする吐出器。 - 請求項1記載の吐出器であって、
前記第2係合片は、前記カバー体の頂部に前記第2破断容易部を介して連設されるとともに、前記第1係合片に係合した状態で上下方向に延びる係止部を有し、
前記係止部は、前記径方向において前記上側部分に近接または当接していることを特徴とする吐出器。
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JP2018070240A (ja) * | 2016-10-31 | 2018-05-10 | 株式会社吉野工業所 | 吐出容器 |
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