JP2018066232A - 埋込金物及びタンクの構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンカーボルトの配置範囲を広げることなくコーン状破壊の許容引抜力を上げることができる埋込金物及びタンクの構築方法の提供。【解決手段】コンクリート5に複数のアンカーボルト101を介して埋め込まれた埋込金物100であって、複数のアンカーボルト101として、第1の長さL1を有する第1のアンカーボルト101Aと、第1の長さL1よりも長い第2の長さL2を有する第2のアンカーボルト101Bと、を有する、という構成を採用する。【選択図】図7

Description

本発明は、埋込金物及びタンクの構築方法に関するものである。
コンクリートに埋め込まれる埋込金物として、下記特許文献1及び2には、アンカーボルトを備えるものが開示されている。アンカーボルトに引抜力が作用すると、コンクリートに応力がかかり、それがコンクリートの耐力を超えると、コンクリートがコーン状に破壊される。このコーン状破壊を防ぐためには、アンカーボルトの先端から45°で形成されるコーン状破壊面の有効水平投影面積(Ac)を広げることが有効である。
特開平5−25832号公報 特開平11−172780号公報
しかしながら、建設物の施工条件上、アンカーボルトの配置範囲が制限される場合がある。このように、アンカーボルトの配置範囲が制限されると、引抜力に耐え得る有効水平投影面積を確保することが困難になる、という問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、アンカーボルトの配置範囲を広げることなくコーン状破壊の許容引抜力を上げることができる埋込金物及びタンクの構築方法の提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、コンクリートに複数のアンカーボルトを介して埋め込まれた埋込金物であって、前記複数のアンカーボルトとして、第1の長さを有する第1のアンカーボルトと、前記第1の長さよりも長い第2の長さを有する第2のアンカーボルトと、を有する、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記第1のアンカーボルトと前記第2のアンカーボルトは、隣接して配置されている、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記複数のアンカーボルトによって、前記コンクリートに片持ち支持された状態において、物体を支持するサポートプレートを有し、前記第2のアンカーボルトは、前記サポートプレートの上半分の領域に配置されている、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記物体は、ジャッキアップ装置である、という構成を採用する。
また、本発明においては、コンクリート製の外槽の側壁を構築する外槽構築工程と、前記外槽の側壁に埋込金物を設置し、該埋込金物にジャッキアップ装置を支持させ、該ジャッキアップ装置による内槽側板の上昇と、該上昇した内槽側板の下側への次の内槽側板の取り付けと、を交互に繰り返して内槽を構築する内槽構築工程と、前記内槽と前記外槽との間に保冷材を配置する保冷材配置工程と、を有する、タンクの構築方法であって、前記埋込金物として、先に記載の埋込金物を使用する、という手法を採用する。
本発明では、コンクリートに埋め込まれた埋込金物が、第1の長さの第1のアンカーボルトと、第1の長さよりも長い第2の長さを有する第2のアンカーボルトと、を有する。アンカーボルトの配置範囲が制限されている場合に、その範囲で同一長さのアンカーボルトを密に配置しても、それらの有効水平投影面積の重複分は有効なものとしてカウントされない。このため、本発明では、コンクリートに異なる長さのアンカーボルトを埋め込み、埋込深さ方向における複数の階層で有効水平投影面積を生じるようにした。これにより、第1のアンカーボルトの第1の長さによって得られる有効水平投影面積に、第2のアンカーボルトの第1の長さと第2の長さとの差分によって得られる有効水平投影面積を加算することができる。
このように、本発明では、アンカーボルトの配置範囲を広げることなく有効水平投影面積を稼ぐことができるため、従来の配置でコーン状破壊の許容引抜力を上げることができる。
本発明の実施形態における構築方法の第1工程を示す説明図である。 本発明の実施形態における構築方法の第2工程を示す説明図である。 本発明の実施形態における構築方法の第3工程を示す説明図である。 本発明の実施形態における構築方法の第4工程を示す説明図である。 本発明の実施形態における構築方法の第5工程を示す説明図である。 本発明の実施形態における埋込金物の構成を示す側面図である。 図6に示す埋込金物の矢視A図である。 本発明の実施形態における(a)第1列の構成を示す側面図、(b)第1列の第1のアンカーボルトによる有効水平投影面積を示す背面図である。 本発明の実施形態における(a)第2列の構成を示す側面図、(b)第2列の第2のアンカーボルトによる有効水平投影面積を示す背面図である。
以下、本発明の埋込金物及びタンクの構築方法について図面を参照して説明する。以下の説明では、本発明の埋込金物を、LNGを貯蔵する地上式のPC(プレストレスコンクリート)二重殻貯槽の構築方法に用いた形態を例示する。
図1は、本発明の実施形態における構築方法の第1工程を示す説明図である。図2は、本発明の実施形態における構築方法の第2工程を示す説明図である。
本手法では、先ず、図1に示すように、略円板状の基礎版1を構築する。基礎版1の外周縁部には、内槽アンカーストラップ4を埋設する。また、基礎版1の外周縁部には、外槽の側壁2を構築する(外槽構築工程)。この側壁2は、内壁面2a(一方の壁面)に複数の外槽側板3が配列されてなるPC壁である。
側壁2は、基礎版1上に外槽側板3を組み上げつつ、その外槽側板3を内型枠としてコンクリート5を打設していくことにより構築される。外槽側板3は、鋼製ライナーであってコンクリート型枠を兼ねており、足場6a,6bを設置しつつ外槽側板3の組み上げに追従してコンクリート5を打設することにより、側壁2を下から順に組み上げていく。外槽側板3の組み上げは、タンク周方向において複数の外槽側板3を円筒状に接合し、これを一段ずつ積層することで行われる。外槽側板3を一段組み上げたら、この外槽側板3を用いたコンクリート5の打設をし、これを繰り返し行うことにより、側壁2を組み上げていく。
本手法では、このような側壁2の組み上げと並行して、基礎版1上に底部ライナー6を敷設する。次に、基礎版1の中央部に屋根架台7を組み立てる。また、側壁2の基端部に内槽側板9等を取り込むための工事口8を形成する。また、側壁2の基端部の内側に沿って、内槽側板組立用の門型架台10を複数設置する。門型架台10は、内槽側板9が複数組み合わされてなる円筒状の内槽が基礎版1上に最終的に下ろされるべき領域であるアニュラー領域Xを跨ぐように設置する。
次に、門型架台10の下に、パーライトコンクリートブロックや構造用軽量コンクリートブロック等の保冷構造体12を仮置きする。門型架台10の下では、保冷構造体12によるアニュラー部13(図2参照)の保冷工事を行う。アニュラー部13の保冷工事は、例えば、底部冷熱抵抗緩和材の上にパーライトコンクリートブロック、構造用軽量コンクリートブロックを組み立て、その上にアニュラープレートを取り付けることにより行う。
アニュラー部13の保冷工事が完了したら、アニュラー部13よりもタンク内側に配置されていた脚部10aをアニュラー部13上に挿げ替える(図2参照)。このような挿げ替えによって、アニュラー部13よりもタンク内側には干渉物がなくなるため、基礎版1上の中央部の保冷工事を行うことができる。中央部の保冷工事では、底部冷熱抵抗緩和材39の上に泡ガラス40を載置する。そして、その上に不図示のパーライトコンクリートブロックと不図示の内槽底板を順に重ねて敷設する。
また、本手法では、上記保冷工事と並行して、図1に示すように、側壁2にジャッキアップ装置19を複数台設置する。先ず、側壁2の中段部に、吊側架台70を設置する。吊側架台70は、側壁2に埋め込んだ埋込金物100(後述)に着脱可能に締結固定する。また、門型架台10上で組んでいたナックルプレート11に、被吊側架台80を設置する。被吊側架台80には、ジャッキアップ装置19のジャッキ本体19aが連結される。また、吊側架台70には、ジャッキ本体19aの作動よりストロークするジャッキロッド19bが連結される。
このようにジャッキアップ装置19を設置したら、ナックルプレート11を吊り上げ、そのジャッキアップによりできた下部空間に、内槽側板9を搬入する。内槽側板9は、所定の溶接位置まで搬送し、隣り合う内槽側板9同士を溶接し、全体で円筒状になるように周方向に繋ぎ合わせる。次に、この内槽側板9の上端部を、ナックルプレート11の下端部に組み付ける。また、ナックルプレート11の上端部は、屋根架台7上で組んでいた内槽屋根14(タンクの屋根)の外周縁部に組み付ける。
次に、屋根架台7を除去し、ジャッキアップ装置19によって、内槽屋根14、ナックルプレート11及び内槽側板9を含む揚体60を吊り上げる。ジャッキアップ装置19により内槽側板9の上下幅相当分だけ揚体60を上昇させたら、そのジャッキアップにより内槽側板9の下部にできた空間に、次の内槽側板9を搬入する。搬入した内槽側板9をタンク周方向に繋ぎ合わせたら、その上端と、揚体60の下端(内槽側板9)とを溶接する。このように、本手法では、ジャッキアップ装置19による内槽側板9の上昇と、上昇した内槽側板9の下側への次の内槽側板9の溶接と、を交互に繰り返す(内槽構築工程)。
また、この工程中、図2に示すように、内槽屋根14上で外槽屋根22(タンクの屋根)を組み立てる。外槽屋根22は、内槽屋根14と不図示の連結材で連結され、内槽屋根14と一体的に組み立てられる。また、ジャッキロッド19bのストローク分、揚体60をジャッキアップしたら、吊側のジャッキポイントを順次上方に盛り替える。吊側のジャッキポイントは、最終的に、側壁2の頂部2Aに変更する。側壁2の頂部2Aには、吊側架台70を連結可能な頂部サポート90を設置する。頂部サポート90は、コンクリート5を打設する外側の足場6bが残っているうちに設置することが好ましい。このように、吊側のジャッキポイントを盛り替えつつ、ジャッキアップ装置19による内槽側板9の上昇と、上昇した内槽側板9の下側への次の内槽側板9の溶接と、を交互に繰り返し、内槽側板9の最下段を除く第1の構造物9aを組み立てる。
図3は、本発明の実施形態における構築方法の第3工程を示す説明図である。
本手法では、図3に示すように、内槽側板9の最下段を、第1の構造物9aとは別にアニュラー部13上に組み立てる。門型架台10の解体後、内槽側板9の最下段をアニュラー部13上に載置したら、隣り合う内槽側板9同士を溶接し、全体で円筒状になるように周方向に繋ぎ合わせ、第2の構造物9bを組み立てる。第2の構造物9bを組み立てたら、基礎版1に設置された内槽アンカーストラップ4を取り付ける。また、側壁2の外部には、昇降階段23を設ける。また、側壁2の内側に、ポンプバレル25を搬入する。
図4は、本発明の実施形態における構築方法の第4工程を示す説明図である。
次に、本手法では、図4に示すように、第1の構造物9aをジャッキダウンし、第1の構造物9aの下端部を第2の構造物9bの上端部に降ろし、第1の構造物9aと第2の構造物9bとを溶接し、内槽30を組み立てる。本手法では、ジャッキアップ装置19による内槽30の組み立てから、内槽30の最下段の組み立てを分離し、内槽30の最下段である第2の構造物9bのアニュラー部13上への固定を前倒しで行っている。したがって、本手法では、例えば1カ月程度かかる内槽30のアニュラー部13上への固定がクリティカルパスとならず、従来手法よりも工期の短縮化を図ることができる。
図5は、本発明の実施形態における構築方法の第5工程を示す説明図である。
内槽30が完成したら、外槽屋根22は、不図示の連結材による内槽屋根14との連結を解除し、最上段まで組み立てられた側壁2の上端部に据え付ける。また、外槽屋根22に屋根階段24を設ける。また、ポンプバレル25を設置する。また、ジャッキアップ装置19を撤去する。
その後、側壁2の緊張工事を行う。そして、工事口8の閉鎖後、水張りをして耐圧・気密試験を実施する。最後に、内槽30と側壁2との間の内外槽間15に保冷材44を配置し、また、内槽屋根14と外槽屋根22の間にも保冷材44を配置して保冷工事を行い(保冷材配置工程)、塗装工事、配管保冷工事を経てLNGタンク50が構築される。
続いて、上述のLNGタンク50の構築方法において、ジャッキアップ装置19を支持する埋込金物100の構成について、図6〜図9を参照して詳しく説明する。
図6は、本発明の実施形態における埋込金物100の構成を示す側面図である。図7は、図6に示す埋込金物100の矢視A図である。
埋込金物100は、図6に示すように、外槽の側壁2の内壁面2aに埋設され、ジャッキアップ装置19を支持する。この埋込金物100は、コンクリート5に埋め込まれた複数のアンカーボルト101と、これら複数のアンカーボルト101によって片持ち支持された状態において、ジャッキアップ装置19を支持するサポートプレート110と、を有する。
サポートプレート110は、矩形板状の本体部111と、本体部111の表面111a(一方の面)に設けられた取付部112と、を有する。本体部111は、外槽の側壁2を構築するコンクリート5に接している。コンクリート5に接する本体部111の裏面111b(他方の面)には、ナット113が接合されている。ナット113には、アンカーボルト101の一端(基端)が接続され、アンカーボルト101はコンクリート5に対して垂直(水平)に埋め込まれている。アンカーボルト101の他端(先端)には、径方向に拡径した定着板114が設けられている。
一方、コンクリート5に接しない本体部111の表面111aには、取付部112が接合されている。取付部112は、ジャッキアップ装置19の吊側架台70を着脱自在に取り付け可能とするものである。取付部112は、略長方形の板状に形成され、本体部111の表面111aに対して垂直(水平)に立設すると共に、鉛直方向に延在する。この取付部112は、図7に示すように、サポートプレート110の左右方向において間隔をあけて一対で設けられている。
取付部112には、図6に示す取付ボルト112aが挿通可能な図示しない挿通孔が形成されている。この挿通孔は、鉛直方向に間隔をあけて複数設けられている。取付ボルト112aは、吊側架台70と取付部112とを締結固定する。これにより、ジャッキアップ装置19がサポートプレート110に支持される。サポートプレート110にジャッキアップ装置19の荷重が加わると、モーメントが作用し、複数のアンカーボルト101に引抜力が作用する。
複数のアンカーボルト101は、図7に示すように、第1の長さL1を有する第1のアンカーボルト101Aと、第1の長さL1よりも長い第2の長さL2を有する第2のアンカーボルト101Bと、を有する。本実施形態では、第2の長さL2が、第1の長さL1の約2倍の長さとされている。第1のアンカーボルト101Aと第2のアンカーボルト101Bは、サポートプレート110の左右方向において、隣接して配置されている。また、第2のアンカーボルト101Bは、第1のアンカーボルト101Aよりも取付部112の近くに配置されている。なお、第2のアンカーボルト101Bは、取付部112の背後に配置してもよい。
複数のアンカーボルト101は、サポートプレート110の鉛直方向に列を成している。すなわち、複数のアンカーボルト101は、サポートプレート110の鉛直方向に間隔をあけて配置され、裏面111bの略全面にマトリクス状に配置されている。複数のアンカーボルト101は、第1のアンカーボルト101Aのみの第1列120Aと、第2のアンカーボルト101Bを含む第2列120Bと、を有する。第1列120Aと第2列120Bは、サポートプレート110の左右方向において交互に配置されている。
図8は、本発明の実施形態における(a)第1列120Aの構成を示す側面図、(b)第1列120Aの第1のアンカーボルト101Aによる有効水平投影面積S1を示す背面図である。なお、図8(b)は、図6に示す埋込金物100の矢視B図に対応している。
図8(a)に示すように、第1列120Aは、長さL1を有する第1のアンカーボルト101Aのみによって形成されている。
第1列120Aを形成する第1のアンカーボルト101Aによる有効水平投影面積S1は、図8(b)に示すように、サポートプレート110の本体部111の板面積よりも大きくなるように設計されている。有効水平投影面積S1は、図7に示す第1のアンカーボルト101Aの先端からコンクリート5の表面(内壁面2a)に向かって45°で発生するコーン状破壊面130の投影面積であって、該投影面積の重複部分はカウントせず、図8(b)の太線部で示す合計の投影面積が有効なものとされる。
図9は、本発明の実施形態における(a)第2列120Bの構成を示す側面図、(b)第2列120Bの第2のアンカーボルト101Bによる有効水平投影面積S2を示す背面図である。なお、図9(b)は、図6に示す埋込金物100の矢視B図に対応している。
図9(a)に示すように、第2列120Bは、長さL2を有する第2のアンカーボルト101Bと、第1のアンカーボルト101Aによって形成されている。第2のアンカーボルト101Bは、サポートプレート110の上半分の領域に配置されており、サポートプレート110の下半分の領域には第1のアンカーボルト101Aが配置されている。
図9(b)は、第2列120Bを形成する第2のアンカーボルト101Bによる有効水平投影面積S2を示している。有効水平投影面積S2は、図7に示す第2のアンカーボルト101Bの先端から第1のアンカーボルト101Aの先端が配置されているコンクリート内面に向かって45°で発生するコーン状破壊面130の投影面積であって、該投影面積の重複部分はカウントせず、図9(b)の太線部で示す合計の投影面積が有効はものされる。すなわち、有効水平投影面積S2は、(L2−L1)分で得られるコーン状破壊面130の投影面積であって、有効水平投影面積S1とは異なる階層に生じる。
次に、上記構成の埋込金物100の作用について説明する。
埋込金物100は、図6に示すように、外槽の側壁2のコンクリート5に複数のアンカーボルト101を介して埋め込まれている。埋込金物100は、複数のアンカーボルト101によって、コンクリート5に片持ち支持された状態において、ジャッキアップ装置19を支持するサポートプレート110を有する。このサポートプレート110にジャッキアップ装置19の荷重が加わると、モーメントが作用し、複数のアンカーボルト101に引抜力が作用する。
アンカーボルト101の配置範囲は、サポートプレート110の大きさに制限されている。すなわち、アンカーボルト101は、サポートプレート110の本体部111の大きさを超えて配置することができない。サポートプレート110の大きさが制限される場合に、仮に、同一長さのアンカーボルト101を密に配置しても、上述したように、コーン状破壊面130の投影面積の重複部分は有効なものとしてカウントされないため、図8(b)に示す有効水平投影面積S1と大差はない。
本実施形態では、コンクリート5に埋め込まれた埋込金物100が、図7に示すように、第1の長さL1の第1のアンカーボルト101Aと、第1の長さL1よりも長い第2の長さL2の第2のアンカーボルト101Bと、を有する。このように、コンクリート5に異なる長さのアンカーボルト101を埋め込むことで、埋込深さ方向における複数の階層(本実施形態では、コンクリート表面と、第1のアンカーボルト101Aの先端が位置するコンクリート内面)で有効水平投影面積S1,S2を生じさせることができる。
有効水平投影面積S1は、第1のアンカーボルト101Aの第1の長さL1によって得られる。また、有効水平投影面積S2は、第2のアンカーボルト101Bの第2の長さL1から第1の長さL1を差し引いた長さによって得られる。これら有効水平投影面積S1,S2は、階層が異なっているため、それぞれが有効なものとしてカウントされ、複数のアンカーボルト101による合計の有効水平投影面積が(S1+S2)となる。このように、本実施形態によれば、アンカーボルト101の配置範囲を広げることなく有効水平投影面積を稼ぐことができるため、従来の配置でコーン状破壊の許容引抜力を上げることができる。
また、本実施形態においては、図7に示すように、第1のアンカーボルト101Aと第2のアンカーボルト101Bは、隣接して配置されている。この構成によれば、第1のアンカーボルト101Aによる有効水平投影面積S1と、第2のアンカーボルト101Bによる有効水平投影面積S2とが、埋込深さ方向(図7において紙面上下方向)に沿って見るとオーバーラップして配置されるため、限られたアンカーボルト101の配置範囲において、有効水平投影面積を効率よく稼ぐことができる。
また、本実施形態においては、複数のアンカーボルト101によって、コンクリート5に片持ち支持された状態において、ジャッキアップ装置19を支持するサポートプレート110を有し、第2のアンカーボルト101Bは、図9(a)に示すように、サポートプレート110の上半分の領域に配置されている。サポートプレート110の上半分の領域には、ジャッキアップ装置19の荷重によるモーメントの作用により、大きな引抜力が作用するため、長い第2のアンカーボルト101Bを配置し、有効水平投影面積を稼ぐことが好ましい。逆に、サポートプレート110の下半分の領域には、大きな押込力(圧縮力)が作用するため、短い第1のアンカーボルト101Aを配置すればよい。
このように、上述の本実施形態によれば、コンクリート5に複数のアンカーボルト101を介して埋め込まれた埋込金物100であって、複数のアンカーボルト101として、第1の長さL1を有する第1のアンカーボルト101Aと、第1の長さL1よりも長い第2の長さL2を有する第2のアンカーボルト101Bと、を有する、という構成を採用することによって、アンカーボルト101の配置範囲を広げることなくコーン状破壊の許容引抜力を上げることが可能となる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、複数のアンカーボルト101として、第1の長さL1を有する第1のアンカーボルト101Aと、第1の長さL1よりも長い第2の長さL2を有する第2のアンカーボルト101Bと、を有する構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、複数のアンカーボルト101は、さらに、第1の長さL1及び第2の長さL2と異なる第3、第4の長さを有するアンカーボルトを有する構成であってもよい。すなわち、アンカーボルト101の長さが異なれば、上述した効果が現れる。
また、例えば、上記実施形態では、埋込金物100がジャッキアップ装置19を支持する構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、埋込金物100は、吊り足場や、ホイストクレーンなどを支持する構成であってもよい。
また、例えば、上記実施形態では、埋込金物100がコンクリート5に片持ち支持された状態において物体を支持する構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。埋込金物100は、コンクリート基礎などに鉛直方向に埋め込まれた状態で、鉄骨柱などの物体を支持する構成であってもよい。
2 外槽の側壁
9 内槽側板
19 ジャッキアップ装置(物体)
30 内槽
50 LNGタンク(タンク)
100 埋込金物
101 アンカーボルト
101A 第1のアンカーボルト
101B 第2のアンカーボルト
110 サポートプレート
111 本体部
120A 第1列
120B 第2列
L1 第1の長さ
L2 第2の長さ

Claims (5)

  1. コンクリートに複数のアンカーボルトを介して埋め込まれた埋込金物であって、
    前記複数のアンカーボルトとして、第1の長さを有する第1のアンカーボルトと、前記第1の長さよりも長い第2の長さを有する第2のアンカーボルトと、を有する、ことを特徴とする埋込金物。
  2. 前記第1のアンカーボルトと前記第2のアンカーボルトは、隣接して配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の埋込金物。
  3. 前記複数のアンカーボルトによって、前記コンクリートに片持ち支持された状態において、物体を支持するサポートプレートを有し、
    前記第2のアンカーボルトは、前記サポートプレートの上半分の領域に配置されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の埋込金物。
  4. 前記物体は、ジャッキアップ装置である、ことを特徴とする請求項3に記載の埋込金物。
  5. コンクリート製の外槽の側壁を構築する外槽構築工程と、
    前記外槽の側壁に埋込金物を設置し、該埋込金物にジャッキアップ装置を支持させ、該ジャッキアップ装置による内槽側板の上昇と、該上昇した内槽側板の下側への次の内槽側板の取り付けと、を交互に繰り返して内槽を構築する内槽構築工程と、
    前記内槽と前記外槽との間に保冷材を配置する保冷材配置工程と、を有する、タンクの構築方法であって、
    前記埋込金物として、請求項1〜4のいずれか一項に記載の埋込金物を使用する、ことを特徴とするタンクの構築方法。
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