JP6971761B2 - タンクの構築方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タンクの構築方法に関するものである。
内槽と外槽とを有する二重殻構造のタンクは、LNG(液化天然ガス)やLPG(液化石油ガス)等の低温液体の貯蔵に用いられている。下記特許文献1には、金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを有する円筒型タンクの構築方法が開示されている。この円筒型タンクの構築方法は、内槽のアニュラー部への固定がクリティカルパスにならないように、内槽の最下段(一段目)の組み立てを、内槽の二段目以降の組み立てから分離し、工期の短縮化を図っている。
具体的に、この円筒型タンクの構築方法は、外槽の内側において、ジャッキアップ装置による内槽側板の上昇と、上昇した内槽側板の下側への次の内槽側板の取り付けと、を交互に繰り返し、内槽の最下段を除く第1の構造物を組み立てる工程と、外槽の底部に設けられた内槽を支持するためのアニュラー部の上に、内槽の最下段である第2の構造物を組み立てる工程と、第1の構造物と第2の構造物とを接合し、内槽を組み立てる工程と、を有する。
特開2016−98515号公報
ところで、上記従来手法では、外槽に沿って内槽側板組立用の門型架台を複数設置し、その門型架台の上で、内槽の最下段を除く第1の構造物を組み立てた後、門型架台を撤去した上で、内槽の最下段である第2の構造物を組み立てている(特許文献1の図2参照)。このため、内槽の二段目以降の組み立て後、門型架台を撤去するまでの間が、内槽の最下段を組み立てるためのクリティカルパスとなっており、工期の短縮化の課題の一つとなっている。
本発明は、上記課題点に鑑みてなされたものであり、工期のさらなる短縮化を図ることのできるタンクの構築方法の提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、内槽と外槽とを有する二重殻構造のタンクの構築方法であって、前記外槽の内側において、ジャッキアップ装置による内槽側板の上昇と、前記上昇した内槽側板の下側への次の内槽側板の取り付けと、を交互に繰り返し、前記内槽の最下段を除く第1の構造物を組み立てる第1内槽構築工程と、前記外槽の底部に設けられた前記内槽を支持するためのアニュラー部の上に、前記内槽の最下段である第2の構造物を組み立てる第2内槽構築工程と、前記第1の構造物と前記第2の構造物とを接合し、前記内槽を組み立てる第3内槽構築工程と、を有しており、前記第1内槽構築工程と前記第2内槽構築工程とを、並行して行う、という手法を採用する。
また、本発明においては、前記第1内槽構築工程では、前記外槽に設置した片持ち梁の上で、前記第1の構造物を組み立て、前記第2内槽構築工程では、前記片持ち梁の下で、前記第2の構造物を組み立てる、という手法を採用する。
また、本発明においては、前記外槽は、外槽側板の組み上げに追従して、該外槽側板を内型枠としてコンクリートを打設することにより構築され、前記外槽側板は、前記コンクリートに埋設される埋込金物を有しており、前記片持ち梁は、前記埋込金物に着脱可能に設置する、という手法を採用する。
また、本発明においては、前記片持ち梁は、少なくとも前記コンクリートを打設する前、その先端部に支持脚を接続する、という手法を採用する。
また、本発明は、内槽と外槽とを有する二重殻構造のタンクであって、前記内槽は、複数段組み上げられた内槽側板を有し、前記内槽の最下段の内槽側板の高さは、前記内槽の最下段を除くいずれの内槽側板の高さよりも低い、という構成を採用する。
本発明は、内槽の最下段を除く第1の構造物を組み立てる第1内槽構築工程と、アニュラー部の上に、内槽の最下段である第2の構造物を組み立てる第2内槽構築工程とを、並行して行うため、工期のさらなる短縮化を図ることができる。
本発明の実施形態における構築方法の第1工程を示す説明図である。 本発明の実施形態における構築方法の第2工程を示す説明図である。 本発明の実施形態における構築方法の第3工程を示す説明図である。 本発明の実施形態における片持ち梁の設置例を示す側面図である。 本発明の実施形態における片持ち梁を設置する埋込金物を示す部分断面図である。 本発明の実施形態における構築方法の第4工程を示す説明図である。 本発明の実施形態における構築方法の第5工程を示す説明図である。 本発明の実施形態における構築方法の第6工程を示す説明図である。 本発明の別実施形態におけるLNGタンクを示す構成図である。
以下、本発明のタンク及びタンクの構築方法について図面を参照して説明する。以下の説明では、LNGを貯蔵する地上式のPC(プレストレスコンクリート)二重殻貯槽の構築方法を例示する。なお、以下の図面において、説明の便宜上、いくつかの部分が拡大され又は省略されており、図面に表されている各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
図1は、本発明の実施形態における構築方法の第1工程を示す説明図である。なお、図1(a)は、全体図であり、図1(b)は、図1(a)に示す領域Aの拡大図である。
先ず、本手法では、図1(a)に示すように、略円板状の基礎版1を構築する(基礎版構築工程)。基礎版1は、コンクリート製であり、その外周縁部には、内槽アンカーストラップ4、コーナーアングル100を埋設する。
次に、本手法では、基礎版1上に外槽2を構築する(外槽構築工程)。外槽2は、図1(a)に示すように、略円板状の基礎版1の周縁部に構築する。外槽2は、コーナーアングル100の上端に外槽側板3を溶接により組み上げつつ、この外槽側板3を内型枠としてコンクリート5を打設することで構築されるPC(プレストレスコンクリート)壁である。このため、外槽2の内壁面2aには、複数の外槽側板3が配列される。
図1(b)に示すように、コーナーアングル100は、断面視L字状に形成されている。このコーナーアングル100の下部には、その上端に溶接される外槽側板3が傾倒しないように基礎版1に対して引き抜き荷重を作用させる頭付スタッド101が接合されている。なお、コーナーアングル100の背面には、外型枠130を設置するためのセパレータコーン102を接合してもよい。
外槽側板3は、長方形の板状に形成されている。この外槽側板3のタンク内側を向く表面3aと反対側の裏面3bには、スティフナー110が接合されている。スティフナー110は、コンクリート5に埋設される。また、外槽側板3の裏面3bには、外型枠130を設置するためのセパレータコーン120が接合されている。外型枠130は、セパレータコーン120に接続されたセパレータ131を介して外槽側板3に連結される。
外槽側板3は、スティフナー110として、横スティフナー110Aと、縦スティフナー110Bと、を有する。横スティフナー110Aは、水平方向に延在するようにコンクリート5に埋設され、プレストレスによる外槽側板3のせん断抵抗を上げる。縦スティフナー100Bは、鉛直方向に延在するようにコンクリート5に埋設され、コンクリート5の打設圧による外槽側板3のタンク内側への膨らみを抑制する。
外槽側板3の組み上げと、コンクリート5の打設は、一定の間隔をあけた並行作業となる。これにより、コンクリート5を打設していない高さの外槽側板3の突出部分Pをある一定範囲に抑えることができる。突出部分Pは外槽側板3単体で風荷重を受ける部分であるため、このように突出部分Pを一定範囲に抑えることで、風荷重による外槽側板3の座屈を防止することができる。
図2は、本発明の実施形態における構築方法の第2工程を示す説明図である。
本手法では、基礎版構築工程の後、上述した外槽構築工程と並行して、図2に示すように、基礎版1上に底部ライナー6を敷設する。また、基礎版1の中央部に屋根架台7を組み立てる。また、外槽2に内槽側板9等を取り込むための工事口8を形成する。そして、外槽2の内側に、タンク周方向に沿って、片持ち梁10を複数設置する。片持ち梁10は、外槽2から内槽側板9が複数組み合わされてなる円筒状の内槽が基礎版1上に最終的に下ろされるべき領域であるアニュラー領域Xよりもタンク内側に延在させる。なお、図2では、片持ち梁10に支持脚10a(後述)を接続している。
片持ち梁10は、例えば、H型鋼等の鋼材からなり、工事口8が形成されている領域を除き、タンク周方向において一定の間隔をあけて外槽2に設置される。片持ち梁10の下では、パーライトコンクリートブロックや構造用軽量コンクリートブロック等の保冷構造体12を仮置きし、保冷構造体12によるアニュラー部13(後述する図3参照)の保冷工事を行う。アニュラー部13の保冷工事は、例えば、底部冷熱抵抗緩和材の上にパーライトコンクリートブロック、構造用軽量コンクリートブロックを組み立て、その上にアニュラープレートを取り付けることにより行う。
本手法では、上記保冷工事と並行して、外槽2にジャッキアップ装置19を複数台設置する。先ず、片持ち梁10の設置位置よりも上方の外槽2の中段部に、吊側架台70を設置する。吊側架台70は、外槽2に埋め込んだ不図示のアンカープレートに着脱可能に締結固定する。また、片持ち梁10上で組んでいたナックルプレート11に、被吊側架台80を設置する。被吊側架台80には、ジャッキアップ装置19のジャッキ本体19aが連結される。また、吊側架台70には、ジャッキ本体19aの作動よりストロークするジャッキロッド19bが連結される。
このようにジャッキアップ装置19を設置したら、片持ち梁10からナックルプレート11を吊り上げ、そのジャッキアップによりできた下部空間に、内槽側板9を搬入する。内槽側板9は、所定の溶接位置まで搬送し、隣り合う内槽側板9同士を溶接し、全体で円筒状になるように周方向に繋ぎ合わせる。次に、この内槽側板9の上端部を、ナックルプレート11の下端部に組み付ける。また、ナックルプレート11の上端部は、屋根架台7上で組んでいた内槽屋根14の外周縁部に組み付ける。
図3は、本発明の実施形態における構築方法の第3工程を示す説明図である。
ジャッキアップ装置19によって、内槽屋根14、ナックルプレート11及び内槽側板9を含む揚体60を吊り上げたら、図3に示すように、屋根架台7を撤去し、揚体60のジャッキアップ(内槽側板9の上下幅相当分)と、その揚体60の下端(内槽側板9)への次の内槽側板9の取り付け(溶接)とを交互に繰り返し、吊側のジャッキポイントを上方に盛り替えつつ、内槽側板9の最下段を除く第1の構造物9aを組み立てる(第1内槽構築工程)。
また、この工程中、内槽屋根14上で外槽屋根22を組み立てる。外槽屋根22は、内槽屋根14と不図示の連結材で連結され、内槽屋根14と一体的に組み立てられる。
片持ち梁10の下では、アニュラー部13の上に、内槽の最下段である第2の構造物9bを組み立てる(第2内槽構築工程)。図3に示すように、この第2内槽構築工程は、上述した第1内槽構築工程と並行して行われる。なお、本実施形態では、第1内槽構築工程中に、第2内槽構築工程が完了するようにしている。
図4は、本発明の実施形態における片持ち梁10の設置例を示す側面図である。図5は、本発明の実施形態における片持ち梁10を設置する埋込金物200を示す部分断面図である。
図4に示すように、片持ち梁10は、少なくとも、アニュラー部13の上に載置される一段目の内槽側板9(第2の構造物9b)の上端よりも高い位置に設置されている。なお、本実施形態のように、一段目の内槽側板9をタンク周方向に搬送するため、片持ち梁10の下面にレール10bを設置する場合、片持ち梁10は、レール10bの上下幅を考慮した高さに設置することが好ましい。
片持ち梁10の上面には、二段目以降の内槽側板9(第1の構造物9a)をタンク周方向に搬送するためのレール10cと、片持ち梁10の上に作業者の足場を設置するためのレール10dと、を設置することが好ましい。これらレール10b,10c,10dは、少なくともタンク周方向で隣り合う片持ち梁10の間に架設される。片持ち梁10の先端部10Aは、アニュラー部13よりもタンク内側まで延在しており、片持ち梁10の基端部10Bは、外槽2の内壁面2aに設けられた埋込金物200に着脱可能に固定されている。
埋込金物200は、コンクリート5に埋め込まれた複数のアンカーボルト201と、これら複数のアンカーボルト201によって片持ち梁10を支持するサポートプレート203と、を有する。片持ち梁10は、複数の固定ボルト202によってサポートプレート203に着脱可能に固定されている。片持ち梁10の基端部10Bには、図5に示すように、板体10B1が接合されており、板体10B1には、固定ボルト202が挿通される貫通孔10B2が形成されている。
サポートプレート203は、外槽側板3に接合された板体であり、表面203aから裏面203bまで貫通する貫通孔203cと、裏面203bに接合されたナット部材210と、を有する。貫通孔203cには、固定ボルト202が挿通され、貫通孔203cは、ナット部材210に形成された第1のネジ溝211に連通している。固定ボルト202は、貫通孔10B2及び貫通孔203cを通り、第1のネジ溝211に螺合することで、片持ち梁10をサポートプレート203に対して固定する。
ナット部材210の第1のネジ溝211と反対側には、アンカーボルト201が螺合する第2のネジ溝212が形成されている。第1のネジ溝211と第2のネジ溝212との間には、隔壁部213が形成されており、第1のネジ溝211と第2のネジ溝212とのの間は非連通状態となっている。また、ナット部材210は、貫通孔203cの周縁部に全周溶接されており、外槽側板3を内型枠としてコンクリート5を打設する際に、貫通孔203cを介して水分等がタンク内側に漏れ出ないようにしている。
なお、コンクリート5を打設する前は、アンカーボルト201による片持ち梁10の支持強度が出ないため、図4に示すように、片持ち梁10の先端部10Aに、上述した支持脚10aを接続することが好ましい。すなわち、支持脚10aは、コンクリート5を打設した後は撤去することが可能である。本実施形態では、図3に示すように、ジャッキアップ装置19によって、揚体60を吊り上げた後に、支持脚10aを撤去している。これにより、片持ち梁10は、単体で、内槽屋根14、外槽屋根22、ナックルプレート11等の荷重を支える必要が無くなるため、アンカーボルト201の設置本数を低減することが可能となる。
支持脚10aを撤去したら、干渉物が無くなるため、例えば、タンク内側に予め搬入しておいた内槽側板9の最下段を、タンク内側からアニュラー部13の上に載置することができる。内槽側板9の最下段をアニュラー部13上に載置したら、タンク周方向で隣り合う内槽側板9同士を溶接し、全体で円筒状になるように繋ぎ合わせる。また、円筒状に繋ぎ合わせた内槽側板9の下端を、アニュラー部13のアニュラープレートに隅肉溶接する(図4において符号60で示す)。この隅肉溶接は、例えば1カ月程度かかるため、片持ち梁10の上で行う二段目以降の内槽側板9の構築と並行して行うことで、工期を短縮化することができる。
図3に戻り、このように第2の構造物9bを組み立てたら、基礎版1に設置された内槽アンカーストラップ4を取り付ける。また、支持脚10aを撤去したら、アニュラー部13よりもタンク内側には干渉物がなくなるため、タンク内側の保冷工事を行うことができる。タンク内側の保冷工事では、底部ライナー6上に底部冷熱抵抗緩和材39と泡ガラス40を載置する。そして、その上に不図示のパーライトコンクリートブロックと不図示の内槽底板を順に重ねて敷設する。
図6は、本発明の実施形態における構築方法の第4工程を示す説明図である。
図6に示すように、最下段の内槽側板9と並行して組み立てていた二段目以降の内槽側板9(第1の構造物9a)の組み立てが完了したら、片持ち梁10を撤去する。片持ち梁10は、図5に示すように、固定ボルト202によって着脱可能に埋込金物200に固定されているため、ナット部材210に対する固定ボルト202の螺合を解除することで、容易に撤去することができる。ナット部材210は、サポートプレート203の裏面203bに接合されているため、図6に示すように、片持ち梁10を撤去しても内外槽間15に突起物が残らない。なお、この工程では、外槽2の外部に昇降階段23を設け、また、外槽2の内側にポンプバレル25を搬入する。
図7は、本発明の実施形態における構築方法の第5工程を示す説明図である。
次に、本手法では、図7に示すように、第1の構造物9aをジャッキダウンし、第1の構造物9aの下端部を第2の構造物9bの上端部に降ろし、第1の構造物9aと第2の構造物9bとを溶接し、内槽30を組み立てる(第3内槽構築工程)。本手法では、上述したように、内槽30の最下段を除く第1の構造物9aを組み立てる第1内槽構築工程と、アニュラー部13の上に、内槽30の最下段である第2の構造物9bを組み立てる第2内槽構築工程とを、並行して行うため、第2の構造物9bのアニュラー部13への固定を待つことなく、工期の短縮化を図ることができる。
内槽30が完成したら、外槽屋根22は、不図示の連結材による内槽屋根14との連結を解除し、最上段まで組み立てられた外槽2の上端部に据え付ける。また、外槽屋根22に屋根階段24を設ける。また、ポンプバレル25を設置する。
その後、被吊側架台80を取り外してジャッキアップ装置19を撤去する。その後、外槽2の緊張工事を行う。そして、工事口8の閉鎖後、水張りをして耐圧・気密試験を実施する。
図10は、本発明の実施形態における構築方法の第6工程を示す説明図である。
最後に、図10に示すように、内槽30と外槽2との間の内外槽間15に保冷材44を配置し、また、内槽屋根14と外槽屋根22の間にも保冷材44を配置して保冷工事を行い、その後、塗装工事、配管保冷工事を経てLNGタンク50が構築される。なお、内外槽間15に保冷材44を配置する際、上述したように、サポートプレート203(図5参照)の裏面203bにナット部材210が接合されているため、ナット部材210が内外槽間15に突出する等して当該保冷工事を邪魔することはない。
このように、上述の本実施形態によれば、内槽30と外槽2とを有する二重殻構造のLNGタンク50の構築方法であって、外槽2の内側において、ジャッキアップ装置19による内槽側板9の上昇と、上昇した内槽側板9の下側への次の内槽側板9の取り付けと、を交互に繰り返し、内槽30の最下段を除く第1の構造物9aを組み立てる第1内槽構築工程と、外槽2の底部に設けられた内槽30を支持するためのアニュラー部13の上に、内槽30の最下段である第2の構造物9bを組み立てる第2内槽構築工程と、第1の構造物9aと第2の構造物9bとを接合し、内槽30を組み立てる第3内槽構築工程と、を有しており、第1内槽構築工程と第2内槽構築工程とを、並行して行う、という手法を採用することによって、工期のさらなる短縮化を図ることができる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した手法及び各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
図9は、本発明の別実施形態におけるLNGタンク50Aを示す構成図である。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
例えば、図9に示すように、内槽30の最下段の内槽側板9の高さH1は、内槽の最下段を除くいずれの内槽側板9の高さH2よりも低い、という構成を採用してもよい。上述したように、片持ち梁10の設置高さは、少なくともアニュラー部13の上に載置される一段目の内槽側板9(第2の構造物9b)の上端よりも高い位置に設定しなければならない(図4参照)。例えば、最下段の内槽側板9の高さH1を、二段目以降の内槽側板9の高さH2の半分以下にすることで、片持ち梁10の設置高さが低くなり、高所での作業が減って、その結果、工期のさらなる短縮化を図ること可能となる。
例えば、上記実施形態では、本発明をLNGタンクに適用した場合を例示したが、その他の低温液体(例えば、LPG等)を貯蔵するタンクにおいても本発明を適用可能である。
2 外槽
3 外槽側板
5 コンクリート
9 内槽側板
9a 第1の構造物
9b 第2の構造物
10 片持ち梁
10a 支持脚
10A 先端部
13 アニュラー部
19 ジャッキアップ装置
30 内槽
50 LNGタンク(タンク)
50A LNGタンク(タンク)
200 埋込金物

Claims (4)

  1. 内槽と外槽とを有する二重殻構造のタンクの構築方法であって、
    前記外槽の内側において、ジャッキアップ装置による内槽側板の上昇と、前記上昇した内槽側板の下側への次の内槽側板の取り付けと、を交互に繰り返し、前記内槽の最下段を除く第1の構造物を組み立てる第1内槽構築工程と、
    前記外槽の底部に設けられた前記内槽を支持するためのアニュラー部の上に、前記内槽の最下段である第2の構造物を組み立てる第2内槽構築工程と、
    前記第1の構造物と前記第2の構造物とを接合し、前記内槽を組み立てる第3内槽構築工程と、を有しており、
    前記第1内槽構築工程では、前記外槽に設置した片持ち梁の上で、前記第1の構造物を組み立て、
    前記第2内槽構築工程では、前記片持ち梁の下で、前記第2の構造物を組み立て、
    前記第1内槽構築工程と前記第2内槽構築工程とを、並行して行う
    ことを特徴とするタンクの構築方法。
  2. 前記外槽は、外槽側板の組み上げに追従して、該外槽側板を内型枠としてコンクリートを打設することにより構築され、
    前記外槽側板は、前記コンクリートに埋設される埋込金物を有しており、
    前記片持ち梁は、前記埋込金物に着脱可能に設置する、ことを特徴とする請求項1に記載のタンクの構築方法。
  3. 前記片持ち梁は、少なくとも前記コンクリートを打設する前、その先端部に支持脚を接続する、ことを特徴とする請求項2に記載のタンクの構築方法。
  4. 前記内槽の最下段の内槽側板の高さは、前記内槽の最下段を除くいずれの内槽側板の高さよりも低い、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のタンクの構築方法
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