WO2014208660A1 - 円筒型タンクの構築方法 - Google Patents

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    • E04H7/18Containers for fluids or gases; Supports therefor mainly of concrete, e.g. reinforced concrete, or other stone-like material
    • E04H7/20Prestressed constructions

Definitions

  • the step of assembling the inner tub includes a step of attaching an inner tub roof on the knuckle portion and a step of attaching an outer tub roof on the inner tub roof, and assembling the inner tub. Then, the step of fixing the outer tub roof to the side wall of the outer tub is performed, and after the step of fixing the outer tub roof to the side wall of the outer tub, the plurality of suspended members are removed from the knuckle portion. And removing the plurality of suspended members with the plurality of jack-up devices, raising the gondola rails attached to the plurality of suspended members, and attaching the gondola rails to the outer tub roof. .
  • a plurality of knuckle plates 9 are attached to the upper end portion of the uppermost inner tank side plate 7, thereby assembling the knuckle plates 9.
  • the knuckle plate 9 is connected to the outer peripheral edge portion of the inner tub roof 14 described later, and is curved downward. As described above, the upper end of the uppermost inner tank side plate 7 is connected to the lower end of the knuckle plate 9.
  • the suspended plate 10b is formed with a notch 10d that opens toward the side opposite to the knuckle plate 9, that is, toward the side wall 3 of the outer tub.
  • the notch 10d serves as a suspended point connected to a jack-up device described later.
  • the rod 20b protruding upward from the suspension base 18 is removed from the lower side among the plurality of rods 20b constituting the jack-up rod 20 while the inner tank side plates 7 are welded to each other.
  • the removed rod 20b is lowered onto the inner tank roof 14 by a suspension balance 21 shown in FIG. 8 via a davit (not shown) previously installed on the top of the jackup device scaffold 17.
  • the rod 20b is removed using the jackup device scaffold 17. Further, the upper side of the jack-up device scaffold 17 is sequentially removed by the suspension balance 21 so that the jack-up device scaffold 17 does not interfere with the suspension scaffold 5.
  • the construction method of the cylindrical tank of the present embodiment by changing the gondola rail 13 that needs to be installed at different heights for different uses by the jack-up device 19 used for assembling the inner tank, It can be installed at a height suitable for each application. Since the replacement of the gondola rail 13 can be performed in a short time and at a low cost, the construction period can be shortened and the cost can be reduced.
  • a side liner is pasted on the inner peripheral surface of the side wall 3 after forming the side wall 3 of the outer tub to the top, a so-called post-liner pasting method is adopted, so a gondola rail for liner suspension is required. become.
  • the gondola rail 13 is attached to the lower end portion of the knuckle support 10, the gondola rail 13 is not only used for hanging the sky gondola for inspecting the weld line of the inner tank side plate 7 and repairing it, It can also be used for liner suspension.

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Abstract

 金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを有する円筒型タンクの構築方法である。ナックルプレート(9)にナックルサポート(10)を設ける工程、ナックルサポート(10)にゴンドラレール(13)を取り付ける工程、ジャッキアップ装置(19)でナックルプレート(9)を吊り上げ、上昇したナックルプレートの下側に内槽側板(7)を取り付けて内槽を組み立てる工程、ナックルプレート(9)上に内槽屋根(14)を取り付ける工程、内槽屋根(14)上に外槽屋根(26)を取り付ける工程、内槽を組み立てた後外槽屋根(26)を外槽の側壁(3)に固定する工程、外槽屋根(26)を固定した後ナックルサポート(10)をナックルプレート(9)から外して吊り上げ、ゴンドラレール(13)を上昇させて外槽屋根(26)に取り付ける工程、を備える。上記構成により、ゴンドラレールを、異なる高さに、短時間でかつ低コストで設置できるようにした、円筒型タンクの構築方法を提供することができる。

Description

円筒型タンクの構築方法
 本発明は、円筒型タンクの構築方法に関する。
 本願は、2013年6月27日に日本に出願された特願2013-135163号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
 内槽と外槽とを有する二重殻構造の円筒型タンクは、LNG(液化天然ガス)やLPG(液化石油ガス)等の低温液体の貯蔵に用いられている。特許文献1には、金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを有する円筒型タンクの建設工法が開示されている。
 特許文献1には、円筒型タンクの工期の短縮化を図るため、金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを同時に施工する手法が開示されている。具体的には、外槽の底部にジャッキ架台を立設させ、ジャッキアップ装置を所定高さに支持させる(特許文献1の図4(b)参照)。そして、外槽の側壁工事を行うときに、外槽の底部上で内槽屋根と外槽屋根とを組み立て、次いで、ジャッキアップ装置により内槽屋根と外槽屋根とを上昇させながら内槽屋根に複数段の内槽側板を最上段から最下段へと順番に取り付ける。これにより、金属製の内槽とコンクリート製の外槽との同時施工を実現している。
日本国特開平7-62924号公報
 上述の従来技術では、内槽側板間の溶接線等についての検査やその補修のため、検査用スカイゴンドラ懸垂用のゴンドラレールが必要になる。また、特に上述の従来技術では、外槽の側壁の形成と並行して側部ライナーを形成し、側部ライナーを外槽の側壁形成用の型枠として用いている。しかし、例えば外槽の側壁を形成した後に側部ライナーを貼設するライナー後貼り工法を採用する場合には、ライナー懸垂用のゴンドラレールが必要になる。さらに、側部ライナーを貼設した後に、側部ライナーに冷熱抵抗緩和材を吹き付ける必要があり、冷熱抵抗緩和材施工用のゴンドラレールも必要になる。
 ところが、冷熱抵抗緩和材施工用のゴンドラレールと、検査用スカイゴンドラ懸垂用のゴンドラレールやライナー懸垂用のゴンドラレールとは、例えば内槽屋根を上昇させる際に用いられるナックル部に対して異なる高さに配置する必要があるため、別々に設置する必要がある。しかし、各ゴンドラレールをそれぞれ別々に設けるのでは、ゴンドラレールを設置するための時間が長くなって工期が長期化し、コストも高くなる。
 本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、ゴンドラレールを、異なる高さに、短時間でかつ低コストで設置できるようにした、円筒型タンクの構築方法を提供することを目的とする。
 本発明の第一の態様は、金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを有する円筒型タンクの構築方法であって、前記外槽の内側にて円環状のナックル部を組み立てる工程と、前記ナックル部に、複数のジャッキアップ装置に連結する複数の被吊り部材を設ける工程と、前記複数の被吊り部材にゴンドラレールを取り付ける工程と、前記外槽の側壁に、前記複数のジャッキアップ装置を吊るための複数の吊り部を設ける工程と、前記外槽の前記側壁の前記複数の吊り部と前記ナックル部の前記複数の被吊り部材との間にそれぞれ前記複数のジャッキアップ装置を取り付ける工程と、前記複数のジャッキアップ装置によって前記ナックル部を吊り上げて上昇させ、上昇した前記ナックル部の下側に内槽側板を取り付けて前記内槽を組み立てる工程と、を備え、前記内槽を組み立てる工程は、前記ナックル部上に内槽屋根を取り付ける工程と、前記内槽屋根上に外槽屋根を取り付ける工程と、を有し、前記内槽を組み立てる工程の後、前記外槽屋根を前記外槽の前記側壁に固定する工程が行われ、前記外槽屋根を前記外槽の前記側壁に固定する工程の後、前記複数の被吊り部材を前記ナックル部から外し、前記複数の被吊り部材を前記複数のジャッキアップ装置で吊り上げ、前記複数の被吊り部材に取り付けられた前記ゴンドラレールを上昇させて、前記ゴンドラレールを前記外槽屋根に取り付ける工程が行われる。
 また、本発明の第二の態様は、上記第一の態様に係る円筒型タンクの構築方法において、前記内槽屋根上に前記外槽屋根を取り付ける工程では、複数の屋根骨を組むことで前記外槽屋根を形成し、前記複数の屋根骨間に前記複数のジャッキアップ装置を配置する。
 また、本発明の第三の態様は、上記第一または第二の態様に係る前記円筒型タンクの構築方法において、前記外槽の前記側壁を最頂部まで形成した後に、前記側壁の内周面に側部ライナーを貼設する工程を有する。
 また、本発明の第四の態様は、上記第一ないし第三の態様に係る円筒型タンクの構築方法において、前記ナックル部を組み立てる工程では、予め組み立てた円環状の内槽側板の上側に前記ナックル部を取り付けることにより前記ナックル部を組み立て、前記内槽を組み立てる工程では、前記複数のジャッキアップ装置によって上昇させた前記ナックル部の下側の内槽側板に、次の内槽側板を取り付ける。
 また、本発明の第五の態様は、上記第一ないし第四の態様に係る円筒型タンクの構築方法において、前記内槽を組み立てる工程では、前記ナックル部の下側に一の内槽側板を取り付ける処理と、前記一の内槽側板の下に他の内槽側板を取り付ける処理との間に、前記外槽の前記側壁の前記複数の吊り部より上方に複数の第2の吊り部を設け、前記第2の吊り部と前記複数の被吊り部材との間にそれぞれ前記複数のジャッキアップ装置を盛り替え、前記複数のジャッキアップ装置によって前記ナックル部をさらに上方に吊り上げて上昇させる処理を有する。
 本発明の円筒型タンクの構築方法によれば、被吊り部材にゴンドラレールを取り付けることにより、被吊り部材の上昇に伴ってゴンドラレールも上昇させる。したがって、ゴンドラレールに例えば検査用スカイゴンドラや側部ライナーを懸垂させることができる。
 また、外槽屋根を外槽の側壁に固定した後、被吊り部材をナックル部から外してジャッキアップ装置で吊り上げ、被吊り部材に取り付けられたゴンドラレールを上昇させて、ゴンドラレールを外槽屋根に取り付ける。このようにゴンドラレールの高さを引き上げることで、このゴンドラレールを冷熱抵抗緩和材の施工にも用いることができる。
 したがって、異なる用途のために異なる高さに設置する必要があるゴンドラレールを、内槽の組み立てに用いるジャッキアップ装置によって盛り替えることにより、それぞれの用途に合わせた高さに設置することができる。このようなゴンドラレールの盛り替えを短時間でかつ低コストで行うことができるため、工期を短縮し、コストを削減することができる。
本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 ナックルサポート、スペースキーパーの取り付け状態を説明するための要部側断面図である。 ナックルサポート、スペースキーパーの取り付け状態を説明するための要部平面図である。 ナックルサポート、スペースキーパーの取り付け状態を説明するための外槽屋根の屋根骨を含む屋根側の平面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための要部側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための要部側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための要部側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための要部側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。
 以下、図面を参照して本発明に係る円筒型タンクの構築方法の一実施形態を詳しく説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。以下の説明では、円筒型タンクとして、LNGを貯蔵する地上式のPC(プレストレスコンクリート)二重殻貯槽を例示する。
 まず、図1に示すように、略円板状の基礎版(外槽の底部)1の工事を行い、基礎版1の上面に底部ライナー(図示せず)を形成する。その際、本実施形態では、基礎版1の外周縁部より内側に、基礎版1の周方向に沿って内槽アンカーストラップ2を設置する。
 次に、基礎版1の外周縁部の、内槽アンカーストラップ2より外側に、外槽の側壁(PC壁)3の一部、例えば全部で9段積み上げて形成する側壁3の5段目(#5)までを形成する。
 なお、ここで形成する外槽の側壁(PC壁)3の一部の下段側、例えば2段目から3段目にかけて、工事口4を形成する。また、側壁3の一部の上に残りの段の側壁を積み上げて最終的に9段からなる側壁3を形成するため、残りの段のための型枠を組み立てる必要がある。このため、側壁3の一部の上部側、例えば4段目以上の部位に懸垂足場5を設置しておく。
 このようにして外槽の側壁3の一部を形成したら、側壁3の内周面側にその周方向に沿って、内槽側板組立用の複数の脚付架台6を設置する。脚付架台6は、後述する内槽側板7を支持するための門型架台である。脚付架台6は、複数の内槽側板7が組み合わされて形成される円筒状の内槽が最終的に下ろされる領域となるアニュラー領域Xを跨ぐようにして、基礎版1上に設置される。
 次に、図2に示すように側壁3の一部の上にコンクリートを打設し、6段目(#6)の側壁を形成する。なお、側壁3の施工にあたっては、側壁3の上部側を順次形成するに伴い、懸垂足場5についても順次上側に組み上げていき、不要となった下側の懸垂足場5については順次撤去していく。
 また、これに並行して脚付架台6上に、内槽の側壁の一部となる複数の内槽側板7を側壁3の周方向に沿って立設し、横方向に隣り合う内槽側板7を一体的に溶接する。これにより、各内槽側板7を円環状に組み立てる。なお、ここで組み立てる内槽側板7は、内槽の最上段(本実施形態では9段目[#9])の内槽側板7となる。内槽側板7は、優れた靱性と強度を備えるNi鋼材等によって形成されている。
 また、側壁3の内部では、基礎版1の中央部にて屋根架台8を組み立てる。
 次に、図3に示すように最上段の内槽側板7の上端部に複数のナックルプレート9(ナックル部)を取り付け、これによってナックルプレート9を組み立てる。ナックルプレート9は、後述する内槽屋根14の外周縁部と接続し、下方に向けて湾曲する。前述したように、ナックルプレート9の下端部に最上段の内槽側板7の上端部が接続される。
 図4~図6に示すように、ナックルプレート9の外周面には、ナックルサポート10とスペースキーパー11とゴンドラレール13とがそれぞれ取り付けられる。本実施形態では、図6に示すようにナックルプレート9の周方向に沿って複数(例えば30個)のナックルサポート10が等間隔で設けられ、これらの間にそれぞれ1個ずつスペースキーパー11が設けられている。また、図4に示すようにナックルサポート10に下端部に、取付部材30を介してゴンドラレール13が取り付けられる。なお、図6中において符号12は後述する外槽屋根の屋根骨であり、ナックルサポート10は、放射状に配置された隣り合う屋根骨12、12間に位置するように、ナックルプレート9に取り付けられる。
 ナックルサポート10は、鋼板製であり、後述するジャッキアップ装置に連結される被吊り部材となる。図4、図5に示すように、ナックルサポート10は、側面視で略三角形状に形成された一対のサポート板10a、10aと、サポート板10a、10a間に挟持された平面視で略正方形状の被吊り板10bと、サポート板10a、10a間に挟持され、かつ被吊り板10bの上面に連結してサポート板10a、10aと被吊り板10bとの間を補強する補強板10cとによって形成されている。
 図4に示すように、サポート板10a、10aの一辺部は、ナックルプレート9の湾曲形状に対応して湾曲しており、ナックルプレート9の湾曲面に溶接等によって取り付け固定されている。被吊り板10bと補強板10cとは、溶接等によって互いに連結された状態で、図5に示すようにサポート板10a、10a間に溶接やボルト止め等によって取り付け固定されている。被吊り板10bの外側端(側壁3側の端)がサポート板10a、10aの外側端と一致した状態で、被吊り板10bはサポート板10a、10a間に固定されている。被吊り板10bには、ナックルプレート9と反対の側、すなわち外槽の側壁3側に向かって開口する切欠10dが形成されている。切欠10dは、後述するジャッキアップ装置に連結する被吊り点となる。
 スペースキーパー11は、図4、図5に示すようにナックルプレート9の外周面から外側に突出するよう設けられる。図6に示したように、スペースキーパー11は、ナックルプレート9の周方向に沿って等間隔で設けられたナックルサポート10のそれぞれの間に配設されている。スペースキーパー11は、隣り合うナックルサポート10、10間のほぼ中央部に配設されており、これによってスペースキーパー11も、ナックルプレート9の周方向に沿って等間隔で設けられている。したがって、スペースキーパー11とナックルサポート10とは、ナックルプレート9の周方向に沿って互いに等間隔で交互に配置される。
 スペースキーパー11は、図4、図5に示すように例えばナックルプレート9にサポート板10aと同様に取り付けられた一対の鋼板(図示せず)と、これら鋼板間に挟持されたH鋼11aと、H鋼11aの外端面に貼設された鋼板11bとによって形成されている。スペースキーパー11は、本実施形態では、スペースキーパー11の外側端が被吊り板10bの外側端より外側(外槽の側壁3側)に位置するよう形成配置される。
 すなわち、ナックルプレート9の中心からスペースキーパー11の外側端までの距離が、ナックルプレート9の中心から被吊り板10bの外側端までの距離より長くなるようにスペースキーパー11を形成配置する。このように配置することで、スペースキーパー11によって外槽の側壁3とナックルプレート9との間の実質的なクリアランスを小さくすることができる。したがって、後述するジャッキアップ装置によってナックルプレート9を吊り上げた際、地震等の影響によってナックルプレート9が水平方向に変位しても、変位量を小さくしてスペースキーパー11が外槽の側壁3に衝突した際の衝撃を緩和することができる。
 ゴンドラレール13は、図4に示したようにナックルサポート10の一対のサポート板10a、10aの下端部の間に、取付部材30を介して取り付けられる。図6に示すように、ゴンドラレール13は、外槽の側壁3の周方向に沿ってリング状に形成される。取付部材30は、例えば鋼板やH鋼、チャネル材等からなり、サポート板10a、10aに溶接やボルト止め等によって取り付け、固定される。
 なお、ゴンドラレール13には、取付部材30とは別に、図5に示すようにレールサポート31が設けられる。レールサポート31は、ゴンドラレール13の周方向において、ナックルサポート10に取り付けられた取付部材30とは異なる箇所である、屋根骨12に対応する箇所に設けられる。これにより、後述するようにナックルサポート10をナックルプレート9から外し、ジャッキアップ装置によってゴンドラレール13を吊り上げた際に、レールサポート31を用いてゴンドラレール13を屋根骨12に取り付けることができる。レールサポート31も、取付部材30と同様に、鋼板やH鋼、チャネル材等からなり、図3に示した工程においては単にゴンドラレール13の上側に取り付け、固定されている。
 また、ゴンドラレール13には、図4に示すように走行装置32と巻き揚げ装置33とが懸架される。走行装置32は、ゴンドラレール13の下端部に懸けられた一対のローラ部(図示せず)と、ローラ部を回転駆動させるモータ部(図示せず)とを備えた公知の走行装置である。また、巻き揚げ装置33は、走行装置32のローラ部に保持部材(図示せず)を介して取り付けられたドラム33aと、ドラム33aにワイヤロープを介して取り付けられたフック33bとを備えた公知の巻き揚げ装置である。
 走行装置32と巻き揚げ装置33とをゴンドラレール13に懸架させておくことにより、後工程において、内槽側板7間の溶接線等の検査やその補修のため、ゴンドラレール13に検査用スカイゴンドラを移動可能に懸垂させることが可能になる。また、外槽の側壁3を形成した後、側壁3の内周面に貼設するための側部ライナーを懸垂させ、引き上げることが可能なる。さらに、外槽の側壁3に側部ライナーを貼設した後、側部ライナーに冷熱抵抗緩和材を吹き付けるための、冷熱抵抗緩和材施工用のスカイゴンドラを移動可能に懸垂させることが可能になる。
 次に、図7に示すように屋根架台8上に内槽屋根ブロックを搭載し、内槽屋根(タンク屋根部)14を組み立てる。
 また、基礎版1上に高所作業車(図示せず)を乗り入れる。また、脚付架台6の下のアニュラー領域Xにアニュラー部16を形成するために、脚付架台6の一部を施工する。
 また、外槽の側壁3も順次上側に積み上げていき、図7に示すように外槽の側壁3を最終段となる9段目(#9)まで施工する。なお、この時点では、側壁3の形成のための懸垂足場5が、例えば6段目から7段目以上に組まれた状態のまま残っている。
 次に、図8に示すように、ナックルプレート9上に、外槽の側壁3の内周面から離間した状態で、かつ、懸垂足場5に干渉しない高さで、ジャッキアップ装置用足場17を組み立てる。ジャッキアップ装置用足場17は、環状に形成されているナックルプレート9の周方向に沿って環状に形成され、これによってナックルプレート9が半径方向へ倒れることを防止する。また、ジャッキアップ装置用足場17を組み立てる際には、ナックルサポート10がジャッキアップ装置用足場17のほぼ全体を支持した状態で、倒れ防止材(図示せず)をジャッキアップ装置用足場17とナックルプレート9や内槽屋根14との間に設ける。これにより、ナックルプレート9や内槽屋根14に固定されたジャッキアップ装置用足場17が形成される。本実施形態では、図8に示すように外槽の側壁3のほぼ4段目(#4)から5段目(#5)に対応する位置に、ジャッキアップ装置用足場17を組み立てる。
 ジャッキアップ装置用足場17を利用して、側壁3の所定位置、本実施形態では5段目(#5)に、複数の吊り架台18(吊り部)を側壁3の周方向に等間隔となるように設置する。具体的には、吊り架台18を、例えば側壁3に予め埋め込んだアンカープレートに強固かつ着脱可能に締結固定することにより、側壁3からその内方に向けて略水平に突出するように設ける。
 次に、吊り架台18とナックルサポート10の被吊り板10bとの間に、それぞれジャッキアップ装置19を取り付ける。ジャッキアップ装置19は、図9に示すようにセンターホールジャッキであり、吊り架台18に係合され支持されるジャッキ本体20aと、ジャッキ本体20aに上端部が取り付けられ、下端部がナックルサポート10の被吊り板10bに取り付けられたジャッキアップロッド20と、ジャッキアップロッド20の下端部を被吊り板10bに取り付けるためのナット19aと、を有する。なお、図9では、見やすくするためにジャッキアップ装置用足場17の記載を省略している。
 ジャッキアップ装置19を取り付ける際には、まず、吊り架台18の上にジャッキ本体20aを係合させ固定した状態でジャッキアップロッド20を垂下させ、ジャッキアップロッド20の下端部をナックルサポート10の被吊り板10bの切欠10d内に差し入れる。そして、予め用意したナット19aによってジャッキアップロッド20の下端部を被吊り板10bに固定する。
 複数のジャッキアップ装置19を、外槽の側壁3の周方向に所定間隔で設置し、さらにそれぞれのジャッキアップ装置19を対応するナックルサポート10の被吊り板10bに取り付けたら、図8に示すように屋根架台8を撤去する。これにより、タンク構成部材の重量が複数のジャッキアップ装置19によって保持された状態となる。
 ここで、図8に示すように、側壁3の5段目(#5)に対応する位置に吊り架台18が設けられ、側壁3の3段目(#3)に対応する位置にナックルサポート10が設けられる。ジャッキアップロッド20は、吊り架台18とナックルサポート10との間の長さに対応する充分な長さに形成されている。しかし、後述するようにジャッキアップ装置19を稼働させてジャッキアップロッド20を上昇させた際には、ジャッキアップロッド20がその直上に位置する懸垂足場5と干渉してしまう。
 この問題を解消するために、ジャッキアップロッド20は、図9に示すように、複数のロッド20bを長さ方向に螺子止め等によって着脱可能に連結することにより形成されている。
 これにより、ジャッキアップロッド20を上昇させた際、吊り架台18より上方に突出したロッド20bをその下側のロッド20bから切り離すことにより、ジャッキアップロッド20が懸垂足場5に干渉するのを防止することができる。なお、図8中の符号21は、ジャッキアップ装置19の各構成部材の吊り上げや吊り下げを行ったり、切り離したロッド20bを吊り下げたりするための公知の吊り天秤であり、天秤棒21aと、天秤棒21aの一方の端部に設けられる錘21bとを有する。吊り天秤21は、図示しないクレーンによって吊られており、これによって昇降や水平移動の各動作が制御される。
 また、このような工程中、基礎版1上では、アニュラー部16の保冷工事及び中央部の保冷工事が並行して行われる。アニュラー部16の保冷工事においては、図9に示すように脚付架台6の下で、底部冷熱抵抗緩和材22の上にパーライトコンクリートブロック23a、23b、構造用軽量コンクリートブロック24が組み立てられ、その上にアニュラープレート16aが取り付けられる。アニュラー部16は、組み立てられた内槽側板7を最終的に支持する。したがって、アニュラー部16のアニュラープレート16aは厚く形成され、またその保冷構造もコンクリートブロック等の硬質な材料で形成される。
 次に、図10に示すようにジャッキアップ装置19でナックルプレート9を吊り上げることにより、ナックルプレート9とこれに支持される内槽屋根14、内槽側板7、ナックルサポート10、スペースキーパー11、ジャッキアップ装置用足場17を含むタンク構成部材Yを上昇させる。具体的には、ジャッキ本体20aを正転駆動させることによって、ジャッキアップロッド20を上昇させ、ナックルサポート10とともに組み立て途中のタンク構成部材Yをジャッキアップする。
 ここで、ジャッキアップ装置19によって吊り上げられるナックルプレート9は、内槽屋根14と内槽側板7とを接続するために、内槽側板7より板厚が充分に厚く、強度が高い。したがって、内槽側板7や内槽屋根14、さらにジャッキアップ装置用足場17を含む重量が付加されても座屈することがない。そのため、下段側の内槽側板7は、タンク完成後に充填される内容液の比較的大きな液圧に耐えるために板厚が厚く形成されているが、上段側(特に最上段)の内槽側板7は、内溶液の比較的小さな液圧に耐えられればよく、板厚が薄く形成されている。本実施形態では、内槽側板7が座屈しないので、内槽側板7を上記のような最適設計にて形成することができ、軽量化及びコストダウンが可能になる。
 ジャッキアップ装置19によってタンク構成部材Yを内槽側板7のほぼ一段分上昇させたら、内槽側板7の下方に形成された空間に次の段の内槽側板7を搬入する。内槽側板7の搬入は、側壁3に設けられた工事口4を介して行う。工事口4の周辺には第1搬送装置(図示せず)が設けられており、第1搬送装置によって側壁3の外から工事口4を通って脚付架台6上に内槽側板7が順次搬送される。また、脚付架台6上には、側壁3の周方向に沿って第2搬送装置(図示せず)が設けられている。第2搬送装置は、側壁3の周方向に沿うレール(図示せず)等を有しており、脚付架台6上に搬送されてきた内槽側板7を、さらに側壁3の周方向に順次搬送する。
 次に、第2搬送装置で搬送されてきた内槽側板7を脚付架台6上に立設し、ジャッキアップされた内槽側板7の下方に円環状に配置する。そして、図11に示すように横方向に隣り合う内槽側板7を一体的に溶接し、上下に並ぶ内槽側板7同士も一体的に溶接することで、内槽側板7を一体の円筒形状に形成する。すなわち、最上段となる9段目(#9)の内槽側板7の下に8段目(#8)の内槽側板7を取り付ける。
 なお、複数の内槽側板7同士を外槽の側壁3の外で予め横方向に連結し、これを側壁3内に取り込んで環状に形成した後、上下に並ぶ内槽側板7同士を溶接するようにしてもよい。このように複数の内槽側板7の横方向の連結を作業空間の制限の少ない側壁3の外で行うことにより、溶接作業が容易になり、効率よく内槽を組み立てることができる。
 このようにしてジャッキアップを行うと、図11に示したように、ジャッキアップ装置19のジャッキアップロッド20の上端が吊り架台18より上方に突出する。ジャッキアップロッド20がそれ以上上昇するとその直上に位置する懸垂足場5に干渉してしまう。そこで、内槽側板7同士の溶接等を行っている間に、ジャッキアップロッド20を構成する複数のロッド20bのうち、吊り架台18より上方に突出したロッド20bを下側から取り外す。取り外したロッド20bは、予めジャッキアップ装置用足場17の頂部に設置したダビット(図示せず)を介して、図8に示した吊り天秤21によって内槽屋根14上に降ろされる。ロッド20bの取り外しは、ジャッキアップ装置用足場17を利用して行う。また、ジャッキアップ装置用足場17が懸垂足場5と干渉しないよう、吊り天秤21によってジャッキアップ装置用足場17の上部側を順次撤去する。
 次に、ジャッキアップ装置19によりタンク構成部材Yを内槽側板7のほぼ一段分上昇させ、内槽側板7の下方に形成された空間にさらに次の段の内槽側板7を搬入する。前述した8段目(#8)の内槽側板7の取り付けと同様にして、図12に示すように7段目(#7)の内槽側板7を取り付ける。その際にも、吊り架台18より上方に突出したロッド20bを取り外し、吊り天秤21によって内槽屋根14上に降ろす。
 このようにして9段目(#9)から7段目(#7)までの内槽側板7を取り付けたら、図13に示すように側壁3の内周面側の懸垂足場5を撤去する。通常、9段目(#9)から7段目(#7)までの内槽側板7を取り付ける間に、外槽の側壁3は最上段となる9段目(#9)まで完成してしまう。したがって、側壁3を形成するための型枠等を取り外すことが可能なため、側壁3の内周面側にある懸垂足場5を撤去することができる。なお、側壁3の外周面側の足場等については、後工程で必要となるため撤去せずに残しておく。
 次に、ジャッキアップ装置19の盛り替えを行うため、図13に示すように外槽の側壁3の頂部に第2の吊り架台25を設置する。また、ジャッキダウンして一旦タンク構成部材Y(8段目や7段目の内槽側板7も含む)を脚付架台6上に降ろす。
 続いて、図9に示したジャッキアップ装置19のジャッキアップロッド20を、吊り天秤21やクレーン等を利用して一旦ナックルサポート10の被吊り板10bから取り外す。また、ジャッキアップ装置19のジャッキ本体20aを吊り架台18から取り外す。これにより、ジャッキアップ装置19が外槽の側壁3とナックルプレート9との間から取り外される。さらに、吊り架台18を側壁3から取り外す。
 そして、ジャッキアップ装置19のジャッキ本体20aを図13に示した第2の吊り架台25に取り付ける。また、先の工程において、懸垂足場5に干渉されないようにジャッキアップロッド20の上部側を一旦取り外し、内槽屋根14上に降ろしておいた。しかしながら、側壁3の内周面側の懸垂足場5を撤去することによりジャッキアップロッド20を自由に伸ばすことが可能になったので、内槽屋根14上に降ろしておいたロッド20bを再度ジャッキアップロッド20に取り付け、ジャッキアップロッド20を長くする。本実施形態では、図13に示すように、ジャッキアップロッド20を外槽の側壁3の最上段となる9段目(#9)から5段目(#5)まで垂下させるため、予め別に用意した予備のロッド20bをさらに付け足し、ジャッキアップロッド20を所望の長さに調整する。
 このようにしてジャッキアップロッド20を所望の長さに調整したら、ジャッキアップロッド20の下端側を再度ナックルサポート10の被吊り板10bの切欠10d内に差し入れる。そして、ナット19aによってジャッキアップロッド20の下端部を被吊り板10bに固定する。これにより、ジャッキアップ装置19を盛り替える。このようにしてジャッキアップ装置19の盛り替えが終了したら、図13に示すようにジャッキアップ装置用足場17を撤去する。
 次に、図14に示すようにジャッキアップ装置19でナックルプレート9を吊り上げ、タンク構成部材Yを内槽側板7のほぼ一段分上昇させる。
 続いて、内槽側板7の下方に形成された空間にさらに次の段の内槽側板7を搬入し、以下、前述した8段目(#8)、7段目(#7)の内槽側板7の取り付けと同様にして、図15に示すように6段目(#6)の内槽側板7を取り付ける。
 次に、内槽屋根14の上に外槽屋根26を取り付ける。外槽屋根26は、この工程では、図6に示したように、屋根骨12を外槽屋根26の中心部から放射状に配置し、これら放射状に配置した屋根骨12間をリング状の部材(図示せず)で保持固定することにより形成される。内槽屋根14の上に多数のチャネル鋼等からなる連結材(図示せず)を取り付け、これら連結材に外槽屋根26を取り付ける。図5に示したように屋根骨12、12間にナックルサポート10が位置するように屋根骨12が組まれているので、ナックルサポート10に連結されるジャッキアップ装置19は屋根骨12、12間に配置される。これにより、ジャッキアップ装置19は外槽屋根26に干渉することなく配置され、その状態で動作する。
 また、外槽の側壁3の内周面に側部ライナー(図示せず)を貼設する作業を開始する。図4に示したゴンドラレール13に懸架された走行装置32、巻き揚げ装置33を用い、側部ライナーを基礎版1側から適宜吊り上げ、側部ライナーを外槽の側壁3の内周面に順次貼設する。
 なお、側部ライナーの吊り上げ用とは別に、ゴンドラレール13には検査用スカイゴンドラが懸垂される。内槽側板7間の溶接を行ったら、側部ライナーの貼設とは別に、検査用スカイゴンドラを用いて内槽側板7間の溶接線等の検査や補修を行う。
 以下、ジャッキアップ装置19によるタンク構成部材Yの上昇、内槽側板7(タンク構成部材Y)の下方への次の段の内槽側板7の搬入、搬入した内槽側板7のタンク構成部材Y(内槽側板7)への取り付けを順次繰り返し、図16に示すように内槽側板7を最下段の1段目(#1)まで取り付ける。これにより、内槽の側壁が完成する。
 なお、このような各段の内槽側板7の取り付けの際に、すなわちタンク構成部材Yを吊り上げてその下方を空間としている間に、内槽側板7の搬入とは別に各種の資材27を側壁3内の基礎版1上に搬入する。また、外槽屋根26の上には作業足場28を組んでおく。さらに、外槽の側壁3の内周面への側部ライナーの貼設や、内槽側板7間の溶接線等の検査や補修を引き続き行い、これらを完了させる。
 次に、図17に示すように脚付架台6を撤去し、タンク構成部材Yの下方を空間にする。そして、ジャッキアップ装置19によってタンク構成部材Yをジャッキダウンし、図18に示すように外槽屋根26の屋根骨12の外周端を外槽の側壁3の頂部内周面に埋設させた取付端29に連結し固定する。
 続いて、外槽屋根26と内槽屋根14との間を連結する連結材(図示せず)を除去し、これらの間の連結を解除する。これにより、外槽屋根26は外槽の側壁3の取付端29に保持され、内槽屋根14以下のタンク構成部材Yはジャッキアップ装置19に保持される。
 次に、図17に示すようにジャッキアップ装置19によって内槽屋根14以下のタンク構成部材Yを再度ジャッキダウンし、内槽側板7の最下段の下端部をアニュラー部16上に降ろす。そして、内槽側板7の最下段の下端部を基礎版1に設置された内槽アンカーストラップ2に取り付ける。
 次に、図19に示すようにゴンドラレール13から走行装置32や巻き揚げ装置33を取り外す。続いて、ナックルサポート10のナックルプレート9側の端部を切断することにより、ナックルプレート9からナックルサポート10を取り外して除去する。そして、ジャッキアップ装置19によってナックルサポート10を吊り上げ、ナックルサポート10に取り付けられるゴンドラレール13、取付部材30、レールサポート31を、ナックルサポート10とともに上昇させる。
 さらに、ジャッキアップ装置19によるナックルサポート10の吊り上げを続け、ゴンドラレール13をさらに上昇させる。図20に示すようにゴンドラレール13を所定高さまで上昇させたら、ゴンドラレール13に取り付けられたレールサポート31を、図6に示したように外槽屋根26の屋根骨12に取り付け、固定する。これにより、ゴンドラレール13の盛り替えを行う。屋根骨12へのレールサポート31の取り付けは、溶接やボルト止めなどによって行う。
 このようにしてゴンドラレール13の盛り替えを行ったら、ゴンドラレール13に再度走行装置32や巻き揚げ装置33を取り付け、巻き揚げ装置33にスカイゴンドラを懸垂させる。
 次に、外槽の側壁3の緊張工事を行う。また、側部ライナーの貼設を完了した外槽の側壁3の内周面に対して、スカイゴンドラを利用して側部ライナーに冷熱抵抗緩和材であるポリウレタンフォーム(PUF)を吹きつける。なお、外槽の側壁3の内周面の最上端部には、スカイゴンドラが届かず、スカイゴンドラを利用して冷熱抵抗緩和材の吹きつけを行うことができない場合がある。
 その場合、冷熱抵抗緩和材の吹きつけを行うことができなかった箇所には、ジャッキアップ装置19や第2の吊り架台25等を撤去した後、別途クレーン等を用いて、冷熱抵抗緩和材の吹きつけを行う。
 その後、図21に示すようにジャッキアップ装置19、第2の吊り架台25等を撤去する。そして、工事口4を閉鎖し、不図示のポンプバレルを設置し、水張りをして耐圧・気密試験を実施する。
 最後に、内槽と外槽との間にパーライト等の保冷材(図示せず)を充填して内外槽間保冷工事を行う。塗装工事、配管保冷工事を行うと、円筒型タンク100が完成する。
 このような構成の円筒型タンク100を構築するに際して、特にナックルサポート10にゴンドラレール13を取り付けているので、ナックルサポート10を上昇させることによってゴンドラレール13も上昇させることができる。ゴンドラレール13に検査用スカイゴンドラや側部ライナーを懸垂させることにより、内槽の組み立て工程と並行して、内槽側板7の溶接線の検査やその補修を行うことができ、また、外槽の側壁3に側部ライナーを貼設することができる。
 また、外槽屋根26を外槽の側壁3の取付端29に固定した後、ナックルサポート10をナックルプレート9から外し、ナックルサポート10をジャッキアップ装置19で吊り上げることにより、ナックルサポート10に取り付けられたゴンドラレール13を上昇させて、ゴンドラレール13を外槽屋根26の屋根骨12に取り付ける。したがって、ゴンドラレール13の高さを引き上げることができるので、ゴンドラレール13を冷熱抵抗緩和材施工用のゴンドラレールとして機能させることができる。
 したがって、本実施形態の円筒型タンクの構築方法によれば、用途が異なるため異なる高さに設置する必要があるゴンドラレール13を、内槽の組み立てに用いるジャッキアップ装置19によって盛り替えることにより、それぞれの用途に合わせた高さに設置することができる。ゴンドラレール13の盛り替えを短時間でかつ低コストで行うことができるため、工期を短縮し、コストを削減することが可能である。
 また、内槽屋根14上に外槽屋根26を取り付ける工程では、屋根骨12を組むことで外槽屋根26を形成する。屋根骨12、12間にナックルサポート10を設けたので、屋根骨12、12間にジャッキアップ装置19が配置される。ゴンドラレール13を盛り替えるために、ジャッキアップ装置19によってナックルサポート10を吊り上げ、ナックルサポート10に取り付けられるゴンドラレール13を上昇させる。この際、ナックルサポート10は、外槽屋根26と干渉することなく、屋根骨12、12間を通過して外槽屋根26上に吊り上げられる。したがって、ナックルサポート10の下端部に取り付けたゴンドラレール13を屋根骨12に容易に取り付けることができる。
 また、外槽の側壁3を最頂部まで形成した後に、側壁3の内周面に側部ライナーを貼設する、いわゆるライナー後貼り工法を採用しているので、ライナー懸垂用のゴンドラレールが必要になる。本実施形態では、ナックルサポート10の下端部にゴンドラレール13を取り付けているので、ゴンドラレール13を内槽側板7の溶接線の検査やその補修を行うためのスカイゴンドラ懸垂用としてだけでなく、ライナー懸垂用としても機能させることができる。
 また、ナックルプレート9を組み立てる工程では、予め組み立てた内槽側板7の上側にナックルプレート9を取り付ける。高さ方向に湾曲しているナックルプレート9を最初に円環状に組み立てるより、高さ方向では湾曲していない内槽側板7を円環状に組み立て、その後ナックルプレート9を内槽側板7に取り付ける方が容易である。したがって、ナックルプレート9の組み立てを容易にすることができる。
 また、ナックルプレート9の下側に内槽側板7を取り付けて金属製の内槽を組み立てる工程では、吊り架台18にジャッキアップ装置19を吊してタンク構成部材Yをジャッキアップする処理と、吊り架台18より上方に第2の吊り架台25を設けてジャッキアップ装置19を盛り替え、その状態でタンク構成部材Yをジャッキアップする処理とが行われる。ナックルサポート10の下端部にゴンドラレール13を取り付けているので、ジャッキアップ装置19を盛り替えることによりゴンドラレール13の高さを変化させることができる。したがって、ゴンドラレール13を用いた作業を支障なく行うことができる。
 また、特にジャッキアップ装置19によってタンク構成部材Yをジャッキアップさせている間、もしくは懸垂させている間に地震や強風等が起こると、内槽屋根14や外槽屋根26が外槽内で水平方向に大きく変位する可能性がある。しかしながら、ナックルサポート10、10間に、ナックルサポート10より外側(外槽の側壁3側)に位置するよう配置されるスペースキーパー11を設けているので、スペースキーパー11によって外槽の側壁3とナックルプレート9との間の実質的なクリアランスを小さくすることができる。したがって、地震等の影響によってナックルプレート9が水平方向に変位しても、その変位量を小さくすることができる。これによって、スペースキーパー11が外槽の側壁3に衝突した際の衝撃を緩和し、外槽の側壁3の損傷を防止することができる。また、ジャッキアップ装置19と被吊り板10bとの間が損傷することも確実に防止することができる。
 以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。前述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
 例えば、上述の実施形態では外槽の側壁3を途中まで形成した後、ナックルプレート9を介してジャッキアップ装置19で内槽側板7を吊り上げ、その下側に次の段の内槽側板7を順次取り付けて内槽を形成する円筒型タンクの構築方法に本発明を適用した。しかしながら、以下のような工程を有する円筒型タンクの構築方法に、本発明を適用することもできる。
 すなわち、外槽の底部上で外槽の側壁を最下段から最上段へと順々に組み上げる間に、外槽の底部よりも上方であって、内槽と外槽との間において、架台を外槽の側壁に設けてジャッキアップ装置を支持させる工程と、外槽の底部上で内槽屋根と外槽屋根とを一体的に組立て、内槽屋根に内槽側板を最上段から最下段へと順々に取り付けながら、取り付けられた内槽側板をジャッキアップ装置によって順々に上昇させる工程と、を有する円筒型タンクの構築方法にも、本発明を適用することもできる。
 上述の構築方法では、外槽の側壁の施工の際に側部ライナーを形成し、側部ライナーを外槽の側壁形成用の型枠として用いる。この場合にも、内槽側板間の溶接線等についての検査やその補修のために検査用スカイゴンドラ懸垂用のゴンドラレールが必要となり、また、冷熱抵抗緩和材施工用のゴンドラを懸垂させるためのゴンドラレールが必要となるため、本発明が有効となる。
 本発明によれば、ゴンドラレールを、異なる高さに、短時間でかつ低コストで設置できるようにした、円筒型タンクの構築方法を提供することができる。
3 外槽の側壁
7 内槽側板
9 ナックルプレート(ナックル部)
10 ナックルサポート(被吊り部材)
12 屋根骨
13 ガイドレール
14 内槽屋根
18 吊り架台(吊り部)
19 ジャッキアップ装置
25 第2の吊り架台(第2の吊り部)
26 外槽屋根

Claims (5)

  1.  金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを有する円筒型タンクの構築方法であって、
     前記外槽の内側にて円環状のナックル部を組み立てる工程と、
     前記ナックル部に、複数のジャッキアップ装置に連結する複数の被吊り部材を設ける工程と、
     前記複数の被吊り部材にゴンドラレールを取り付ける工程と、
     前記外槽の側壁に、前記複数のジャッキアップ装置を吊るための複数の吊り部を設ける工程と、
     前記外槽の前記側壁の前記複数の吊り部と前記ナックル部の前記複数の被吊り部材との間にそれぞれ前記複数のジャッキアップ装置を取り付ける工程と、
     前記複数のジャッキアップ装置によって前記ナックル部を吊り上げて上昇させ、上昇した前記ナックル部の下側に内槽側板を取り付けて前記内槽を組み立てる工程と、を備え、
     前記内槽を組み立てる工程は、前記ナックル部上に内槽屋根を取り付ける工程と、前記内槽屋根上に外槽屋根を取り付ける工程と、を有し、
     前記内槽を組み立てる工程の後、前記外槽屋根を前記外槽の前記側壁に固定する工程が行われ、
     前記外槽屋根を前記外槽の前記側壁に固定する工程の後、前記複数の被吊り部材を前記ナックル部から外し、前記複数の被吊り部材を前記複数のジャッキアップ装置で吊り上げ、前記複数の被吊り部材に取り付けられた前記ゴンドラレールを上昇させて、前記ゴンドラレールを前記外槽屋根に取り付ける工程が行われる円筒型タンクの構築方法。
  2.  前記内槽屋根上に前記外槽屋根を取り付ける工程では、複数の屋根骨を組むことで前記外槽屋根を形成し、前記複数の屋根骨間に前記複数のジャッキアップ装置を配置する請求項1記載の円筒型タンクの構築方法。
  3.  前記外槽の前記側壁を最頂部まで形成した後に、前記側壁の内周面に側部ライナーを貼設する工程を有する請求項1又は2に記載の円筒型タンクの構築方法。
  4.  前記ナックル部を組み立てる工程では、予め組み立てた円環状の内槽側板の上側に前記ナックル部を取り付けることにより前記ナックル部を組み立て、
     前記内槽を組み立てる工程では、前記複数のジャッキアップ装置によって上昇させた前記ナックル部の下側の内槽側板に、次の内槽側板を取り付ける請求項1~3のいずれか一項に記載の円筒型タンクの構築方法。
  5.  前記内槽を組み立てる工程では、前記ナックル部の下側に一の内槽側板を取り付ける処理と、前記一の内槽側板の下に他の内槽側板を取り付ける処理との間に、前記外槽の前記側壁の前記複数の吊り部より上方に複数の第2の吊り部を設け、前記第2の吊り部と前記複数の被吊り部材との間にそれぞれ前記複数のジャッキアップ装置を盛り替え、前記複数のジャッキアップ装置によって前記ナックル部をさらに上方に吊り上げて上昇させる処理を有する請求項1~4のいずれか一項に記載の円筒型タンクの構築方法。
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