JP2015010360A - 円筒型タンクの構築方法 - Google Patents

円筒型タンクの構築方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015010360A
JP2015010360A JP2013135163A JP2013135163A JP2015010360A JP 2015010360 A JP2015010360 A JP 2015010360A JP 2013135163 A JP2013135163 A JP 2013135163A JP 2013135163 A JP2013135163 A JP 2013135163A JP 2015010360 A JP2015010360 A JP 2015010360A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
roof
knuckle
inner tank
jack
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013135163A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6106539B2 (ja
Inventor
寿一郎 山田
Juichiro Yamada
寿一郎 山田
成貴 加藤
Shigetaka Kato
成貴 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
IHI Plant Construction Co Ltd
Original Assignee
IHI Corp
IHI Plant Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp, IHI Plant Construction Co Ltd filed Critical IHI Corp
Priority to JP2013135163A priority Critical patent/JP6106539B2/ja
Priority to PCT/JP2014/066972 priority patent/WO2014208660A1/ja
Priority to TW103122223A priority patent/TWI551759B/zh
Publication of JP2015010360A publication Critical patent/JP2015010360A/ja
Priority to PH12015502385A priority patent/PH12015502385A1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP6106539B2 publication Critical patent/JP6106539B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04HBUILDINGS OR LIKE STRUCTURES FOR PARTICULAR PURPOSES; SWIMMING OR SPLASH BATHS OR POOLS; MASTS; FENCING; TENTS OR CANOPIES, IN GENERAL
    • E04H7/00Construction or assembling of bulk storage containers employing civil engineering techniques in situ or off the site
    • E04H7/02Containers for fluids or gases; Supports therefor
    • E04H7/04Containers for fluids or gases; Supports therefor mainly of metal
    • E04H7/06Containers for fluids or gases; Supports therefor mainly of metal with vertical axis
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04HBUILDINGS OR LIKE STRUCTURES FOR PARTICULAR PURPOSES; SWIMMING OR SPLASH BATHS OR POOLS; MASTS; FENCING; TENTS OR CANOPIES, IN GENERAL
    • E04H7/00Construction or assembling of bulk storage containers employing civil engineering techniques in situ or off the site
    • E04H7/02Containers for fluids or gases; Supports therefor
    • E04H7/18Containers for fluids or gases; Supports therefor mainly of concrete, e.g. reinforced concrete, or other stone-like material
    • E04H7/20Prestressed constructions

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Architecture (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Abstract

【課題】異なる高さに設置するゴンドラレールを、短時間でかつ低コストで設置できるようにした、円筒型タンクの構築方法を提供する。
【解決手段】金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを有する円筒型タンクの構築方法である。ナックルプレート9にナックルサポート10を設ける工程、ナックルサポート10にゴンドラレール13を取り付ける工程、ジャッキアップ装置19でナックルプレート9を吊り上げ、上昇したナックルプレートの下側に内槽側板7を取り付けて内槽を組み立てる工程、ナックルプレート9上に内槽屋根14を取り付ける工程、内槽屋根14上に外槽屋根26を取り付ける工程、内槽を組み立てた後外槽屋根26を外槽の側壁3に固定する工程、外槽屋根26を固定した後ナックルサポート10をナックルプレート9から外して吊り上げ、ゴンドラレール13を上昇させて外槽屋根26に取り付ける工程、を備える。
【選択図】図20

Description

本発明は、円筒型タンクの構築方法に関する。
内槽と外槽とを有する二重殻構造の円筒型タンクは、LNG(液化天然ガス)やLPG(液化石油ガス)等の低温液体の貯蔵に用いられている。特許文献1には、金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを有する円筒型タンクの建設工法が開示されている。
特許文献1には、円筒型タンクの工期の短縮化を図るため、金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを同時に施工する手法が開示されている。具体的には、外槽の底部にジャッキ架台を立設させ、ジャッキアップ装置を所定高さに支持させる(特許文献1の図4(b)参照)。そして、外槽の側壁工事を行うときに、外槽の底部上で内槽屋根と外槽屋根とを組み立て、次いで、前記ジャッキアップ装置により内槽屋根と外槽屋根とを上昇させながら内槽屋根に内槽側板を最上段のものから最下段のものへと、その順で取り付けることにより、金属製の内槽とコンクリート製の外槽との同時施工を実現している。
特開平7−62924号公報
前記従来技術では、内槽側板間の溶接線等についての検査やその補修のため、検査用スカイゴンドラ懸垂用のゴンドラレールが必要になる。また、特に前記従来技術では、外槽の側壁を形成する際に、これに並行して側部ライナーを形成し、この側部ライナーを外槽の側壁形成用の型枠として用いている。しかし、例えば外槽の側壁を形成した後に側部ライナーを貼設するライナー後貼り工法を採用しようとした場合には、ライナー懸垂用のゴンドラレールが必要になる。さらに、側部ライナーを貼設した後には、この側部ライナーに冷熱抵抗緩和材を吹き付ける必要があり、したがってこのような冷熱抵抗緩和材施工用のゴンドラレールも必要になる。
ところが、このような冷熱抵抗緩和材施工用のゴンドラレールと、前記した検査用スカイゴンドラ懸垂用のゴンドラレールやライナー懸垂用のゴンドラレールとは、例えば内槽屋根を上昇させる際に用いられるナックル部に対して異なる高さに位置させる必要があるため、別々に設置する必要がある。しかし、前記の各ゴンドラレールをそれぞれ別々に設けるのでは、ゴンドラレールを設置するための時間が長くなって工期の短縮化を損なうとともに、コストも高くなることからコストの低減化をも損なってしまう。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、異なる高さに設置するゴンドラレールを、短時間でかつ低コストで設置できるようにした、円筒型タンクの構築方法を提供することにある。
本発明の円筒型タンクの構築方法は、金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを有する円筒型タンクの構築方法であって、前記外槽の内側にて円環状のナックル部を組み立てる工程と、前記ナックル部にジャッキアップ装置に連結する被吊り部材を複数設ける工程と、前記被吊り部材にゴンドラレールを取り付ける工程と、前記外槽の側壁にジャッキアップ装置を吊るための吊り部を複数設ける工程と、前記外槽の側壁の前記吊り部と前記ナックル部の前記被吊り部材との間にそれぞれジャッキアップ装置を取り付ける工程と、前記複数のジャッキアップ装置によって前記ナックル部を吊り上げて上昇させ、上昇した前記ナックル部の下側に内槽側板を取り付けて金属製の内槽を組み立てる工程と、を備え、前記金属製の内槽を組み立てる工程は、前記ナックル部上に内槽屋根を取り付ける工程と、前記内槽屋根上に外槽屋根を取り付ける工程と、を有し、さらに、前記内槽を組み立てる工程の後、前記外槽屋根を前記外槽の側壁に固定する工程と、前記外槽屋根を前記外槽の側壁に固定した後、前記被吊り部材を前記ナックル部から外して該被吊り部材を前記ジャッキアップ装置で吊り上げ、該被吊り部材に取り付けられた前記ゴンドラレールを上昇させて該ゴンドラレールを前記外槽屋根に取り付ける工程と、を備えることを特徴とする。
また、前記円筒型タンクの構築方法において、前記内槽屋根上に外槽屋根を取り付ける工程では、屋根骨を組むことで前記外槽屋根を形成するとともに、前記屋根骨間に前記ジャッキアップ装置を位置させることが好ましい。
また、前記円筒型タンクの構築方法においては、前記外槽の側壁を最頂部まで形成した後に、該側壁の内周面に対して側部ライナーを貼設する工程を有することが好ましい。
また、前記円筒型タンクの構築方法において、前記外槽の内側にて円環状のナックル部を組み立てる工程では、予め組み立てた円環状の内槽側板の上側に前記ナックル部を取り付けて組み立て、前記金属製の内槽を組み立てる工程では、前記複数のジャッキアップ装置によって上昇させた前記ナックル部の下側の内槽側板に、次の内槽側板を取り付けることが好ましい。
また、前記円筒型タンクの構築方法において、前記ナックル部の下側に内槽側板を取り付けて金属製の内槽を組み立てる工程では、前記ナックル部の下側に一の内槽側板を取り付ける処理と前記一の内槽側板の下に他の内槽側板を取り付ける処理との間に、前記外槽の側壁の前記吊り部より上方に前記ジャッキアップ装置を吊るための第2の吊り部を設け、該第2の吊り部と前記被吊り部材との間にそれぞれジャッキアップ装置を盛り替える処理を有することが好ましい。
本発明の円筒型タンクの構築方法によれば、被吊り部材にゴンドラレールを取り付けることにより、該被吊り部材の上昇に伴ってゴンドラレールも上昇させることができる。したがって、このゴンドラレールに例えば検査用スカイゴンドラや側部ライナーを懸垂させることができる。
また、外槽屋根を外槽の側壁に固定した後、被吊り部材をナックル部から外して該被吊り部材をジャッキアップ装置で吊り上げ、該被吊り部材に取り付けられたゴンドラレールを上昇させて該ゴンドラレールを前記外槽屋根に取り付けるようにしたので、ゴンドラレールの高さを引き上げることでこれを冷熱抵抗緩和材施工用のゴンドラレールとして機能させることができる。
したがって、用途が異なり、そのため異なる高さに設置する必要があるゴンドラレールを、内槽の組み立てに用いるジャッキアップ装置によって盛り替えることにより、それぞれの高さに設置することができる。よって、このようなゴンドラレールの盛り替えを短時間でかつ低コストで行うことができるため、工期の短縮化、及びコストの低減化を可能にすることができる。
本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 ナックルサポート、スペースキーパーの取り付け状態を説明するための要部側断面図である。 ナックルサポート、スペースキーパーの取り付け状態を説明するための要部平面図である。 ナックルサポート、スペースキーパーの取り付け状態を説明するための外槽屋根骨を含む屋根側の平面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための要部側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための要部側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための要部側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための要部側断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための側断面図である。
以下、図面を参照して本発明に係る円筒型タンクの構築方法の一実施形態を詳しく説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。以下の説明では、円筒型タンクとして、LNGを貯蔵する地上式のPC(プレストレスコンクリート)二重殻貯槽を例示する。
まず、図1に示すように、略円板状の基礎版(外槽の底部)1の工事を行い、その上面に底部ライナー(図示せず)を形成する。その際、本実施形態では、基礎版1の外周縁部より内側に、基礎版1の周方向に沿って内槽アンカーストラップ2を設置する。
次に、基礎版1の外周縁部の、内槽アンカーストラップ2より外側に、外槽の側壁(PC壁)3の一部、例えば全部で9段積み上げて形成する側壁3の5段目(#5)までを形成する。
なお、ここで形成する外槽の側壁(PC壁)3の一部には、その下段側、例えば2段目から3段目にかけて、工事口4を形成する。また、この側壁3の一部には、その上に残りの段の側壁を積み上げて最終的に9段からなる側壁3を形成するため、残りの段のための型枠を組み立てるなどの必要上、側壁3の一部の上部側、例えば4段目以上の部位に懸垂足場5を設置しておく。
このようにして外槽の側壁3の一部を形成したら、この側壁3の内周面側にその周方向に沿って、内槽側板組立用の脚付架台6を複数設置する。脚付架台6は、後述する内槽側板を支持するための門型架台である。この脚付架台6を、内槽側板が複数組み合わされて形成される円筒状の内槽が最終的に下ろされる領域となるアニュラー領域Xを跨ぐようにして、基礎版1上に設置する。
次に、図2に示すように側壁3の一部の上にコンクリートを打設し、6段目(#6)の側壁を形成する。なお、このような側壁3の施工にあたっては、その上部側を順次形成するに伴い、懸垂足場5についても順次上側に組み上げていくとともに、不要となった下側については順次撤去していく。
また、これに並行して脚付架台6上に、内槽の側壁の一部となる内槽側板7を側壁3の周方向に沿って複数立設し、これら内槽側板7を隣り合うもの同士横方向に一体的に溶接する。これにより、各内槽側板7を円環状に組み立てる。なお、ここで組み立てる内槽側板7は、内槽の最上段(本実施形態では9段目[#9])に対応するものである。内槽側板7は、優れた靱性と強度を備えるNi鋼材等によって形成されている。
また、側壁3の内部では、基礎版1の中央部にて屋根架台8を組み立てる。
次に、図3に示すように最上段の内槽側板7の上端部にナックルプレート9(ナックル部)の各プレートを取り付け、これによってナックルプレート9を組み立てるとともにこれを内槽側板7の上端部に取り付ける。ナックルプレート9は、後述する内槽屋根の外周縁部にて下方に向けて湾曲するように形成されるものであり、前述したようにその下端縁部に最上段の内槽側板7の上端縁部が接続される。
このナックルプレート9には、図4〜図6に示すようにその外周面に、ナックルサポート10とスペースキーパー11とゴンドラレール13とをそれぞれ取り付ける。本実施形態では、図6に示すようにナックルプレート9の周方向に沿ってナックルサポート10を等間隔で複数個(例えば30個)設け、これらの間にそれぞれスペースキーパー11を1個ずつ設けている。また、図4に示すようにナックルサポート10に下端部に、取付部材30を介してゴンドラレール13を取り付ける。なお、図6中において符号12は後述する外槽屋根の屋根骨であり、特にナックルサポート10は、放射状に配置された隣り合う屋根骨12、12間に位置するように、ナックルプレート9に取り付ける。
ナックルサポート10は、後述するジャッキアップ装置に連結する被吊り部材となる鋼板製のもので、図4、図5に示すように側面視略三角形状に形成された一対のサポート板10a、10aと、これらサポート板10a、10a間に挟持された平面視略正方形状の被吊り板10bと、サポート板10a、10a間に挟持され、かつ被吊り板10bの上面側に連結してサポート板10a、10aと被吊り板10bとの間を補強する補強板10cとによって形成されている。
サポート板10a、10aは、図4に示すようにナックルプレート9の湾曲形状に対応して湾曲して形成された一辺部が、ナックルプレート9の湾曲面に接合され、溶接等によって取り付け固定されている。被吊り板10bと補強板10cとは、溶接等によって互いに連結した状態で、図5に示すようにサポート板10a、10a間に溶接やボルト止め等によって取り付け固定されている。ここで、被吊り板10bは、その外側端(側壁3側の端部)がサポート板10a、10aの外側端に一致した状態で、サポート板10a、10a間に固定されている。この被吊り板10bには、ナックルプレート9と反対の側、すなわち外槽の側壁3側に向かって開口する切欠10dが形成されている。この切欠10dは、後述するジャッキアップ装置に連結する被吊り点となる。
スペースキーパー11は、図4、図5に示すようにナックルプレート9の外周面に外側に突出して設けられたもので、図6に示したようにナックルプレート9の周方向に沿って等間隔で設けられたナックルサポート10のそれぞれの間に配設されている。これらスペースキーパー11は、隣り合うナックルサポート10、10間のほぼ中央部に配設されており、これによってスペースキーパー11も、ナックルプレート9の周方向に沿って等間隔で設けられている。したがって、スペースキーパー11とナックルサポート10とは、ナックルプレート9の周方向に沿って互いに等間隔で交互に配置されたものとなっている。
このようなスペースキーパー11は、図4、図5に示すように例えばナックルプレート9に前記サポート板10aと同様にして取り付けられた一対の鋼板(図示せず)と、これら鋼板間に挟持されたH鋼11aと、このH鋼11aの外端面に貼設された鋼板11bとによって形成されている。そして、このスペースキーパー11は、本実施形態ではその外側端が前記被吊り板10bの外側端より外側(外槽の側壁3側)に延び出させて形成配置する。
すなわち、ナックルプレート9の中心から該スペースキーパー11の外側端までの距離が、ナックルプレート9の中心から被吊り板10bの外側端までの距離より長くなるようにスペースキーパー11を形成配置する。このように形成配置することで、スペースキーパー11によって外槽の側壁3とナックルプレート9との間の実質的なクリアランスを小さくすることができる。したがって、後述するジャッキアップ装置によってナックルプレート9を吊り上げた際、地震等の影響によってナックルプレート9が水平方向に変位しても、変位量を小さくしてスペースキーパー11が外槽の側壁3に衝突した際の衝撃を緩和することができる。
ゴンドラレール13は、図4に示したようにナックルサポート10の一対のサポート板10a、10aの下端部間に、取付部材30を介して取り付けたもので、図6に示すように外槽の側壁3の周方向に沿ってリング状に形成される。取付部材30は、例えば鋼板やH鋼、チャネル材等からなるもので、サポート板10a、10aに溶接やボルト止め等によって取り付け、固定される。
なお、ゴンドラレール13には、取付部材30とは別に、図5に示すようにレールサポート31を設ける。レールサポート31は、ゴンドラレール13の周方向において、ナックルサポート10に取り付けられた取付部材30とは異なる箇所、すなわち屋根骨12に対応する箇所に設けられる。これにより、後述するようにナックルサポート10をナックルプレート9から外し、ジャッキアップ装置によってゴンドラレール13を吊り上げた際に、レールサポート31を用いてゴンドラレール13を屋根骨12に取り付けることができる。このレールサポート31も、取付部材30と同様に、鋼板やH鋼、チャネル材等からなるもので、図3に示した工程では単にゴンドラレール13の上側に取り付け、固定しておく。
また、ゴンドラレール13には、図4に示すように走行装置32と巻き揚げ装置33とを懸架しておく。走行装置32は、ゴンドラレール13の下端部に懸けられた一対のローラ部(図示せず)と、これらローラ部を回転駆動させるモータ部(図示せず)とを備えた公知のものである。また、巻き揚げ装置33は、走行装置32のローラ部に保持部材(図示せず)を介して取り付けられたドラム33aと、このドラム33aにワイヤロープを介して取り付けられたフック33bとを備えた公知のものである。
このような走行装置32と巻き揚げ装置33とをゴンドラレール13に懸架させておくことにより、後工程において、内槽側板7間の溶接線等についての検査やその補修のため、ゴンドラレール13に検査用スカイゴンドラを移動可能に懸垂させることが可能になる。また、外槽の側壁3を形成した後、その内周面に貼設するための側部ライナーを懸垂させ、引き上げることが可能なる。さらに、外槽の側壁3に側部ライナーを貼設した後、この側部ライナーに冷熱抵抗緩和材を吹き付けるための、冷熱抵抗緩和材施工用のスカイゴンドラを移動可能に懸垂させることが可能になる。
次に、図7に示すように屋根架台8上に内槽屋根ブロックを搭載し、内槽屋根(タンク屋根部)14を組み立てる。
また、基礎版1上に高所作業車(図示せず)を乗り入れる。また、脚付架台6の下のアニュラー領域Xにおいてアニュラー部16を形成すべく、その一部を施工する。
また、外槽の側壁3についても順次上側に積み上げていき、図7に示すように外槽の側壁3を最終段となる9段目(#9)まで施工する。なお、この時点では、側壁3形成のための懸垂足場5が、例えば6段目から7段目以上に組まれた状態のまま残っている。
次に、図8に示すように前記ナックルプレート9上に、外槽の側壁3の内周面から離間した状態で、かつ、前記懸垂足場5に干渉しない高さで、ジャッキアップ装置用足場17を組み立てる。このジャッキアップ装置用足場17としては、環状に形成されているナックルプレート9の周方向に沿って環状に形成し、これによって半径方向への倒れを防止する。また、その組み立てにあたっては、前記ナックルサポート10にほぼ全体を支持させ、さらに倒れ防止材(図示せず)をナックルプレート9や内槽屋根14との間に設けることで、ナックルプレート9や内槽屋根14に固定した状態にジャッキアップ装置用足場17を形成する。本実施形態では、図8に示すように外槽の側壁3のほぼ4段目(#4)から5段目(#5)に対応して、ジャッキアップ装置用足場17を組み立てる。
そして、このジャッキアップ装置用足場17を利用して側壁3の所定位置、本実施形態では5段目(#5)に、吊り架台18(吊り部)を側壁3の周方向に等間隔となるように複数設置する。すなわち、この吊り架台18を例えば側壁3に予め埋め込んだアンカープレート等に強固かつ着脱可能に締結固定し、側壁3からその内方に向けて略水平に凸設する。
次に、吊り架台18とナックルサポート10の被吊り板10bとの間に、それぞれジャッキアップ装置19を取り付ける。ジャッキアップ装置19は、図9に示すようにセンターホールジャッキとして構成されたもので、吊り架台18に係合され支持されるジャッキ本体20aと、ジャッキ本体20aに上端部が取り付けられ、下端部がナックルサポート10の被吊り板10bに取り付けられたジャッキアップロッド20と、ジャッキアップロッド20の下端部を被吊り板10bに取り付けられるためのナット19aと、を有して構成される。なお、図9では、見やすくするためにジャッキアップ装置用足場17の記載を省略している。
このようなジャッキアップ装置19の取り付けは、吊り架台18の上にジャッキ本体20aを係合させ固定した状態でジャッキアップロッド20を垂下させ、さらにこのジャッキアップロッド20の下端部をナックルサポート10の被吊り板10bの前記切欠10d内に差し入れる。そして、予め用意したナット19aによってジャッキアップロッド20の下端部を被吊り板10bに固定する。
このようにしてジャッキアップ装置19を、外槽の側壁3の周方向に所定間隔で複数設置し、さらにそれぞれナックルサポート10の被吊り板10bに取り付けたら、図8に示すように屋根架台8を撤去する。屋根架台8を撤去すると、前記タンク構成部材の重量が複数のジャッキアップ装置19によって保持された状態となる。
ここで、図8に示すように吊り架台18が設けられた位置は側壁3の5段目(#5)であり、ナックルサポート10が設けられた位置は側壁3の3段目(#3)に対向する位置であるため、前記ジャッキアップロッド20はこれらの間に対応する充分な長さに形成されている。しかし、このような長さに形成されたジャッキアップロッド20は、後述するようにジャッキアップ装置19を稼働させてジャッキアップロッド20を上昇させた際、このジャッキアップロッド20がその直上に位置する懸垂足場5に干渉されてしまう。
そこで、ジャッキアップロッド20は、図9に示すように複数のロッド20bが長さ方向に連結して形成されており、これらは螺子止め等によって着脱可能に構成されている。これにより、ジャッキアップロッド20を上昇させた際、吊り架台18より上方に突出したロッド20bをその下側のロッド20bから切り離すことにより、ジャッキアップロッド20が懸垂足場5に干渉されるのを防止することができる。なお、図8中の符号21は、前記ジャッキアップ装置19の各構成部材の吊り上げや吊り下げを行ったり、切り離したロッド20bを吊り下げたりするためのふり天秤であり、天秤棒21aの一方の端部に錘21bを有して構成された公知のものである。このふり天秤21は、図示しないクレーンによって吊られており、これによって昇降や水平移動の各動作が制御されるようになっている。
また、このような工程中、基礎版1上では、前記アニュラー部16の保冷工事及び中央部の保冷工事を並行して行う。アニュラー部16の保冷工事は、図9に示すように脚付架台6の下で、底部冷熱抵抗緩和材22の上にパーライトコンクリートブロック23a、23b、構造用軽量コンクリートブロック24を組み立て、その上にアニュラープレート16aを取り付けることによって行う。アニュラー部16は、組み立てられた内槽側板7を最終的に支持するものであり、アニュラープレート16aが厚く形成され、またその保冷構造もコンクリートブロック等の硬質なもので形成される。
次に、図10に示すようにジャッキアップ装置19でナックルプレート9を吊り上げることにより、このナックルプレート9とこれに支持される内槽屋根14、内槽側板7、ナックルサポート10、スペースキーパー11、ジャッキアップ装置用足場17を含むタンク構成部材Yを上昇させる。具体的には、ジャッキ本体20aを正転駆動させることによってジャッキアップロッド20上昇させ、ナックルサポート10とともに組み立て途中のタンク構成部材Yをジャッキアップする。
ここで、ジャッキアップ装置19によって吊り上げられるナックルプレート9は、内槽屋根14と内槽側板7とを接続するためのもので、内槽側板7より板厚が充分に厚く、強度が高いため、内槽側板7や内槽屋根14、さらにジャッキアップ装置用足場17を含む重量が付加されても座屈等の懸念がない。すなわち、下段側の内槽側板7はタンク完成後における内容液の比較的大きな液圧に対応して板厚が厚く形成されているが、上段側(特に最上段)の内槽側板7は内溶液の比較的小さな液圧に対応して板厚が薄く形成されているからである。このように、内槽側板7の座屈の懸念が無いことで、内槽側板7の最適設計による軽量化及びコストダウンが可能になる。
ジャッキアップ装置19によってタンク構成部材Yを内槽側板7のほぼ一段分上昇させたら、内槽側板7の下方に形成された空間に次の内槽側板7を搬入する。内槽側板7の搬入は、側壁3に設けられた工事口4を介して行う。工事口4周辺には第1搬送装置(図示せず)が設けられており、この搬送装置によって側壁3の外から工事口4を通って脚付架台6上に内槽側板7が順次搬送される。また、脚付架台6上には、側壁3の周方向に沿って第2搬送装置(図示せず)が設けられている。この第2搬送装置は、側壁3の周方向に沿うレール(図示せず)等を有して構成されたもので、脚付架台6上に搬送されてきた内槽側板7を、さらに側壁3の周方向に順次搬送するものである。
次に、第2搬送装置で搬送されてきた内槽側板7を脚付架台6上に立設し、ジャッキアップされた内槽側板7の下方に円環状に配置する。そして、図11に示すようにこれら内槽側板7を隣り合うもの同士横方向に一体的に溶接するとともに、上下に並ぶ内槽側板7同士も一体的に溶接することで、これら内槽側板7を一体の円筒形状に形成する。すなわち、最上段となる9段目(#9)の内槽側板7の下に8段目(#8)の内槽側板7を取り付ける。
なお、複数の内槽側板7同士を外槽の側壁3の外で予め横方向に連結し、これを側壁3内に取り込んで環状に形成した後、上下に並ぶ内槽側板7同士を溶接するようにしてもよい。このように複数の内槽側板7同士を作業空間の制限の少ない側壁3の外で行うことにより、溶接作業が容易になり、効率よく内槽を組み立てることができる。
このようにしてジャッキアップを行うと、ジャッキアップ装置19は図11に示したようにそのジャッキアップロッド20の上端が吊り架台18より上方に突出し、それ以上上昇するとその直上に位置する懸垂足場5に干渉されてしまう。そこで、前記した内槽側板7同士の溶接等を行っている間に、ジャッキアップロッド20を構成する複数のロッド20bの、吊り架台18より上方に突出した部分をその下側から取り外す。そして、予めジャッキアップ装置用足場17の頂部に設置したダビット(図示せず)を介して、図8に示したふり天秤21によって内槽屋根14上に降ろしておく。ロッド20bの取り外しは、ジャッキアップ装置用足場17を利用して行う。また、ジャッキアップ装置用足場17についても、懸垂足場5に干渉されないよう、ふり天秤21によってその上部側を順次撤去する。
次に、ジャッキアップ装置19によりタンク構成部材Yを内槽側板7のほぼ一段分上昇させ、内槽側板7の下方に形成された空間にさらに次の内槽側板7を搬入し、以下、前述した8段目(#8)の内槽側板7の場合と同様にして、図12に示すように7段目(#7)の内槽側板7を取り付ける。その際にも、吊り架台18より上方に突出したロッド20bを取り外し、ふり天秤21によって内槽屋根14上に降ろしておく。
このようにして9段目(#9)から7段目(#7)までの内槽側板7を取り付けたら、図13に示すように側壁3の内周面側の懸垂足場5を撤去する。すなわち、ここまでの間に充分な時間が経過していることから、外槽の側壁3は最上段となる9段目(#9)まで完成しており、したがって型枠等を取り外すことが可能なため、側壁3の内周面側を撤去することができる。なお、側壁3の外周面側については、後工程で必要となるため撤去せずにそのまま残しておく。
次に、ジャッキアップ装置19の盛り替えを行うべく、図13に示すように外槽の側壁3の頂部に第2の吊り架台25を設置する。また、ジャッキダウンして一旦タンク構成部材Y(8段目や7段目の内槽側板7も含む)を脚付架台6上に降ろす。
続いて、図9に示したジャッキアップ装置19のジャッキアップロッド20を、ふり天秤21やクレーン等を利用して一旦ナックルサポート10の被吊り板10bから取り外す。また、ジャッキアップ装置19のジャッキ本体20aを吊り架台18から取り外す。これにより、ジャッキアップ装置19を外槽の側壁3とナックルプレート9との間から取り外す。さらに、吊り架台18を側壁3から取り外す。
そして、ジャッキアップ装置19のジャッキ本体20aを図13に示した第2の吊り架台25に取り付ける。また、その際にジャッキアップロッド20については、先に懸垂足場5に干渉されないようにその上部側を取り外し、内槽屋根14上に降ろしておいたが、側壁3の内周面側の懸垂足場5を撤去してジャッキアップロッド20を自由に伸ばせるようにしたので、内槽屋根14上に降ろしておいたロッド20bを再度ジャッキアップロッド20に取り付け、ジャッキアップロッド20を長くしておく。本実施形態では、図13に示すように外槽の側壁3の最上段となる9段目(#9)から5段目(#5)まで垂下させるため、予め別に用意した予備のロッド20bを付け足し、ジャッキアップロッド20を所望の長さに調整する。
このようにしてジャッキアップロッド20を所望の長さに調整したら、その下端側を再度ナックルサポート10の被吊り板10bの前記切欠10d内に差し入れる。そして、ナット19aによってジャッキアップロッド20の下端部を被吊り板10bに固定する。これにより、ジャッキアップ装置19を盛り替えることができる。このようにしてジャッキアップ装置19の盛り替えを終了したら、図13に示すようにジャッキアップ装置用足場17を撤去する。
次に、図14に示すようにジャッキアップ装置19でナックルプレート9を吊り上げ、タンク構成部材Yを内槽側板7のほぼ一段分上昇させる。
続いて、内槽側板7の下方に形成された空間にさらに次の内槽側板7を搬入し、以下、前述した8段目(#8)、7段目(#7)の内槽側板7の場合と同様にして、図15に示すように6段目(#6)の内槽側板7を取り付ける。
次に、内槽屋根14の上に外槽屋根26を取り付ける。外槽屋根26としては、この工程では図6に示したように屋根骨12を外槽屋根26の中心部から放射状に延ばして配置するとともに、これら放射状に配置した屋根骨12間をリング状の部材(図示せず)で保持固定することで形成する。このような外槽屋根26を取り付けは、内槽屋根14上に多数のチャネル鋼等からなる連結材(図示せず)を取り付け、これら連結材に外槽屋根26を取り付けることで行う。その際、図5に示したように前記屋根骨12、12間にナックルサポート10が位置するように屋根骨12を組み、これによってナックルサポート10に連結するジャッキアップ装置19を屋根骨12、12間に位置させる。これにより、ジャッキアップ装置19は外槽屋根26に干渉されることなく配置され、その状態で動作するようになる。
また、外槽の側壁3の内周面に対して、側部ライナー(図示せず)を貼設する作業を開始する。すなわち、図4に示したゴンドラレール13に懸架された走行装置32、巻き揚げ装置33を用い、側部ライナーを基礎版1側から適宜吊り上げ、この側部ライナーを外槽の側壁3の内周面に対して順次貼設する。
なお、このような側部ライナーの吊り上げ用とは別に、ゴンドラレール13には検査用スカイゴンドラを懸垂させておく。そして、内槽側板7間の溶接による取り付けを行ったら、側部ライナーの貼設とは別に、検査用スカイゴンドラを用いて内槽側板7間の溶接線等について、その検査や補修を行う。
以下、ジャッキアップ装置19によるタンク構成部材Yの上昇、内槽側板7(タンク構成部材Y)の下方への次の内槽側板7の搬入、搬入した内槽側板7のタンク構成部材Y(内槽側板7)への取り付けを順次繰り返し、図16に示すように内槽側板7を最下段の1段目(#1)まで取り付ける。これにより、内槽の側壁が完成する。
なお、このような各段の内槽側板7の取り付けの際に、すなわちタンク構成部材Yを吊り上げてその下方を空間としている間に、内槽側板7の搬入とは別に各種の資材27を側壁3内の基礎版1上に搬入する。また、外槽屋根26の上には作業足場28を組んでおく。さらに、外槽の側壁3の内周面への側部ライナーの貼設や、内槽側板7間の溶接線等についての検査や補修を引き続き行い、これらを完了させる。
次に、図17に示すように脚付架台6を撤去し、これによってタンク構成部材Yの下方を空間にする。そして、ジャッキアップ装置19によってタンク構成部材Yをジャッキダウンし、図18に示すように外槽屋根26の屋根骨12の外周端を外槽の側壁3の頂部内周面に埋設した取付端29に連結し固定する。
続いて、外槽屋根26と内槽屋根14との間を連結する連結材(図示せず)を除去し、これらの間の連結を解除する。これにより、外槽屋根26は外槽の側壁3の前記取付端29に保持され、内槽屋根14以下のタンク構成部材Yはジャッキアップ装置19に保持される。
次に、図17に示すようにジャッキアップ装置19によって内槽屋根14以下のタンク構成部材Yを再度ジャッキダウンし、内槽側板7の最下段の下端部をアニュラー部16上に降ろす。そして、内槽側板7の最下段の下端部を基礎版1に設置された内槽アンカーストラップ2に取り付ける。
次に、図19に示すようにゴンドラレール13から走行装置32や巻き揚げ装置33を取り外す。続いて、ナックルサポート10をそのナックルプレート9側で切断することにより、ナックルプレート9からナックルサポート10を取り外して除去する。そして、ジャッキアップ装置19によってナックルサポート10を吊り上げ、これによってゴンドラレール13を取付部材30やレールサポート31とともに上昇させる。
さらに、ジャッキアップ装置19によるナックルサポート10の吊り上げとこれによるゴンドラレール13の上昇を続ける。そして、図20に示すようにゴンドラレール13を所定高さまで上昇させたら、これに取り付けたレールサポート31を図6に示したように外槽屋根26の屋根骨12に取り付け、固定する。これにより、ゴンドラレール13の盛り替えを行うことができる。屋根骨12へのレールサポート31の取り付けは、溶接やボルト止めなどによって行う。
このようにしてゴンドラレール13の盛り替えを行ったら、このゴンドラレール13に再度走行装置32や巻き揚げ装置33を取り付け、さらに巻き揚げ装置33にスカイゴンドラを懸垂させる。
次に、外槽の側壁3の緊張工事を行う。また、側部ライナーの貼設を完了した外槽の側壁3の内周面に対して、前記スカイゴンドラを利用して側部ライナーに冷熱抵抗緩和材であるポリウレタンフォーム(PUF)を吹きつける。なお、外槽の側壁3内周面の最上端部については、前記のスカイゴンドラの高さがとどかず、したがってこのスカイゴンドラを利用して冷熱抵抗緩和材の吹きつけを行うことができない箇所が生じる可能性がある。その場合、このような箇所については、ジャッキアップ装置19や第2の吊り架台25等も撤去した後、別途クレーン等を用いて、冷熱抵抗緩和材の吹きつけを行うようにする。
その後、図21に示すようにジャッキアップ装置19、第2の吊り架台25等を撤去する。そして、工事口4の閉鎖、不図示のポンプバレルの設置を経た後、水張りをして耐圧・気密試験を実施する。
最後に、内槽と外槽との間にパーライト等の保冷材(図示せず)を充填して内外槽間保冷工事を行い、さらに、塗装工事、配管保冷工事を経て円筒型タンク100を構築する。
このような構成の円筒型タンク100を構築するに際して、特にナックルサポート10にゴンドラレール13を取り付けているので、このナックルサポート10を上昇させることによってゴンドラレール13も上昇させることができる。したがって、このゴンドラレール13に検査用スカイゴンドラや側部ライナーを懸垂させることにより、内槽の組み立て工程中にこれと並行して内槽側板7の溶接線の検査やその補修を行うことができ、また、外槽の側壁3に対する側部ライナーの貼設も行うことができる。
また、外槽屋根26を外槽の側壁3の取付端29に固定した後、ナックルサポート10をナックルプレート9から外して該ナックルサポート10をジャッキアップ装置19で吊り上げ、該ナックルサポート10に取り付けられたゴンドラレール13を上昇させて該ゴンドラレール13を外槽屋根26の屋根骨12に取り付けるようにしたので、ゴンドラレール13の高さを引き上げることでこれを冷熱抵抗緩和材施工用のゴンドラレールとして機能させることができる。
したがって、本実施形態の円筒型タンクの構築方法によれば、用途が異なり、そのため異なる高さに設置する必要があるゴンドラレール13を、内槽の組み立てに用いるジャッキアップ装置19によって盛り替えることにより、それぞれの高さに設置することができる。よって、このようなゴンドラレール13の盛り替えを短時間でかつ低コストで行うことができるため、工期の短縮化、及びコストの低減化を可能にすることができる。
また、内槽屋根14上に外槽屋根26を取り付ける工程では、屋根骨12を組むことで外槽屋根26を形成するとともに、屋根骨12、12間にナックルサポート10を位置させ、これによって屋根骨12、12間にジャッキアップ装置19を位置させるようにしたので、特にゴンドラレール13を盛り替えるべく、ジャッキアップ装置19によってナックルサポート10を吊り上げ、ゴンドラレール13の上昇させた際、外槽屋根26に干渉されることなく、その屋根骨12、12間を通過させてナックルサポート10を外槽屋根26上に吊り上げることができる。したがって、ナックルサポート10の下端部に取り付けたゴンドラレール13を屋根骨12に容易に取り付けることができる。
また、外槽の側壁3を最頂部まで形成した後に、該側壁3の内周面に対して側部ライナーを貼設する、ライナー後貼り工法を採用しているので、ライナー懸垂用のゴンドラレールが必要になる。そこで、本実施形態ではナックルサポート10の下端部にゴンドラレール13を取り付けているので、このゴンドラレール13を内槽側板7の溶接線の検査やその補修を行うためのスカイゴンドラ懸垂用としてだけでなく、ライナー懸垂用としても機能させることができる。
また、ナックルプレート9を組み立てる工程では、予め組み立てた内槽側板7の上側に前記ナックルプレート9を取り付けて組み立てるので、高さ方向に湾曲しているナックルプレート9を最初に円環状に組み立てるより、高さ方向では湾曲していない内槽側板7を円環状に組み立てる方が円環形状をより容易に組み立て易く、したがってナックルプレート9の円環状の組み立てを容易にすることができる。
また、ナックルプレート9の下側に内槽側板7を取り付けて金属製の内槽を組み立てる工程では、吊り架台18にジャッキアップ装置19を吊してタンク構成部材Yをジャッキアップする処理と、吊り架台18より上方に第2の吊り架台25を設けてジャッキアップ装置19を盛り替え、その状態でタンク構成部材Yをジャッキアップする処理とを有しているが、ナックルサポート10の下端部にゴンドラレール13を取り付けているので、ジャッキアップ装置19を盛り替えに対応してゴンドラレール13の高さも変化させることができ、したがってゴンドラレール13を用いた作業を支障なく行うことができる。
また、特にジャッキアップ装置19によってタンク構成部材Yをジャッキアップさせている間、もしくは懸垂させている間に地震や強風等が起こると、内槽屋根14や外槽屋根26が外槽内で水平方向に大きく変位する可能性があるが、ナックルサポート10、10間にこれより外側(外槽の側壁3側)に延出するスペースキーパー11を設けているので、これらスペースキーパー11によって外槽の側壁3とナックルプレート9との間の実質的なクリアランスを小さくすることができる。したがって、地震等の影響によってナックルプレート9が水平方向に変位しても、その変位量を小さくすることができ、これによってスペースキーパー11が外槽の側壁3に衝突した際の衝撃を緩和し、外槽の側壁3の損傷を防止することができる。また、ジャッキアップ装置19と被吊り板10bとの間が損傷することも確実に防止することができる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。前述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、前記実施形態では外槽の側壁3を途中まで形成した後、ナックルプレート9を介してジャッキアップ装置19で内槽側板7を吊り上げ、その下側に別の内槽側板7を順次取り付けて内槽を形成する円筒型タンクの構築方法に本発明を適用したが、他にも、以下のような工程を有する円筒型タンクの構築方法に、本発明を適用することもできる。
すなわち、外槽の底部上で該外槽の側壁を最下段のものから最上段のものへと順々に組み上げる間に、前記底部よりも上方であって、前記内槽と前記外槽との内外槽間において、架台を前記外槽の側壁に設けてジャッキアップ装置を支持させる工程と、前記底部上で内槽屋根と外槽屋根とを一体的に組立て、前記内槽屋根に内槽側板を最上段のものから最下段のものへと順々に取り付けながら、該取り付けられた内槽側板を前記ジャッキアップ装置によって順々に上昇させる工程と、を有する円筒型タンクの構築方法にも、本発明を適用することもできる。
すなわち、このような構築方法では、外槽の側壁の施工の際に側部ライナーを形成し、この側部ライナーを外槽の側壁形成用の型枠として用いるが、その場合にも内槽側板間の溶接線等についての検査やその補修のために検査用スカイゴンドラ懸垂用のゴンドラレールが必要となり、また、冷熱抵抗緩和材施工用のゴンドラを懸垂させるためのゴンドラレールが必要となるため、本発明が有効となる。
3…外槽の側壁、7…内槽側板、9…ナックルプレート(ナックル部)、10…ナックルサポート(被吊り部材)、12…屋根骨、13…ガイドレール、14…内槽屋根、18 吊り架台(吊り部)、19…ジャッキアップ装置、25…第2の吊り架台(第2の吊り部)、26…外槽屋根

Claims (5)

  1. 金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを有する円筒型タンクの構築方法であって、
    前記外槽の内側にて円環状のナックル部を組み立てる工程と、
    前記ナックル部にジャッキアップ装置に連結する被吊り部材を複数設ける工程と、
    前記被吊り部材にゴンドラレールを取り付ける工程と、
    前記外槽の側壁にジャッキアップ装置を吊るための吊り部を複数設ける工程と、
    前記外槽の側壁の前記吊り部と前記ナックル部の前記被吊り部材との間にそれぞれジャッキアップ装置を取り付ける工程と、
    前記複数のジャッキアップ装置によって前記ナックル部を吊り上げて上昇させ、上昇した前記ナックル部の下側に内槽側板を取り付けて金属製の内槽を組み立てる工程と、を備え、
    前記金属製の内槽を組み立てる工程は、前記ナックル部上に内槽屋根を取り付ける工程と、前記内槽屋根上に外槽屋根を取り付ける工程と、を有し、
    さらに、前記内槽を組み立てる工程の後、前記外槽屋根を前記外槽の側壁に固定する工程と、
    前記外槽屋根を前記外槽の側壁に固定した後、前記被吊り部材を前記ナックル部から外して該被吊り部材を前記ジャッキアップ装置で吊り上げ、該被吊り部材に取り付けられた前記ゴンドラレールを上昇させて該ゴンドラレールを前記外槽屋根に取り付ける工程と、を備えることを特徴とする円筒型タンクの構築方法。
  2. 前記内槽屋根上に外槽屋根を取り付ける工程では、屋根骨を組むことで前記外槽屋根を形成するとともに、前記屋根骨間に前記ジャッキアップ装置を位置させることを特徴とする請求項1記載の円筒型タンクの構築方法。
  3. 前記外槽の側壁を最頂部まで形成した後に、該側壁の内周面に対して側部ライナーを貼設する工程を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の円筒型タンクの構築方法。
  4. 前記外槽の内側にて円環状のナックル部を組み立てる工程では、予め組み立てた円環状の内槽側板の上側に前記ナックル部を取り付けて組み立て、
    前記金属製の内槽を組み立てる工程では、前記複数のジャッキアップ装置によって上昇させた前記ナックル部の下側の内槽側板に、次の内槽側板を取り付けることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の円筒型タンクの構築方法。
  5. 前記ナックル部の下側に内槽側板を取り付けて金属製の内槽を組み立てる工程では、前記ナックル部の下側に一の内槽側板を取り付ける処理と前記一の内槽側板の下に他の内槽側板を取り付ける処理との間に、前記外槽の側壁の前記吊り部より上方に前記ジャッキアップ装置を吊るための第2の吊り部を設け、該第2の吊り部と前記被吊り部材との間にそれぞれジャッキアップ装置を盛り替える処理を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の円筒型タンクの構築方法。
JP2013135163A 2013-06-27 2013-06-27 円筒型タンクの構築方法 Expired - Fee Related JP6106539B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013135163A JP6106539B2 (ja) 2013-06-27 2013-06-27 円筒型タンクの構築方法
PCT/JP2014/066972 WO2014208660A1 (ja) 2013-06-27 2014-06-26 円筒型タンクの構築方法
TW103122223A TWI551759B (zh) 2013-06-27 2014-06-27 圓筒型槽的建構方法
PH12015502385A PH12015502385A1 (en) 2013-06-27 2015-10-14 Method for constructing cylindrical tank

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013135163A JP6106539B2 (ja) 2013-06-27 2013-06-27 円筒型タンクの構築方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015010360A true JP2015010360A (ja) 2015-01-19
JP6106539B2 JP6106539B2 (ja) 2017-04-05

Family

ID=52141987

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013135163A Expired - Fee Related JP6106539B2 (ja) 2013-06-27 2013-06-27 円筒型タンクの構築方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6106539B2 (ja)
PH (1) PH12015502385A1 (ja)
TW (1) TWI551759B (ja)
WO (1) WO2014208660A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017125326A (ja) * 2016-01-13 2017-07-20 有限会社 伊藤 コンクリート型枠支持装置における走行装置の取り付け方法
JP2018053430A (ja) * 2016-09-26 2018-04-05 株式会社Ihi 頂部サポート

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7340429B2 (ja) * 2019-11-21 2023-09-07 Basf Inoacポリウレタン株式会社 低温液貯槽及びその製造方法及び側部冷熱抵抗緩和層の施工方法
JP7320434B2 (ja) * 2019-11-21 2023-08-03 Basf Inoacポリウレタン株式会社 低温液貯槽及びその製造方法及び側部冷熱抵抗緩和層の施工方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07253196A (ja) * 1994-03-14 1995-10-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd コンクリート外槽低温タンクの建設工法
WO2012137671A1 (ja) * 2011-04-01 2012-10-11 株式会社Ihi 円筒型タンクの構築方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8783501B2 (en) * 2010-03-17 2014-07-22 Air Products And Chemicals, Inc. Cryogenic storage tank

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07253196A (ja) * 1994-03-14 1995-10-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd コンクリート外槽低温タンクの建設工法
WO2012137671A1 (ja) * 2011-04-01 2012-10-11 株式会社Ihi 円筒型タンクの構築方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017125326A (ja) * 2016-01-13 2017-07-20 有限会社 伊藤 コンクリート型枠支持装置における走行装置の取り付け方法
JP2018053430A (ja) * 2016-09-26 2018-04-05 株式会社Ihi 頂部サポート

Also Published As

Publication number Publication date
JP6106539B2 (ja) 2017-04-05
TW201512503A (zh) 2015-04-01
WO2014208660A1 (ja) 2014-12-31
PH12015502385A1 (en) 2016-02-22
TWI551759B (zh) 2016-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5732527B2 (ja) 円筒型タンクの構築方法
JP6202729B2 (ja) 円筒型タンクの構築方法
TWI577866B (zh) 圓筒型槽的建構方法
JP6106539B2 (ja) 円筒型タンクの構築方法
JP2014095265A (ja) 円筒型タンクの構築方法
JP6106540B2 (ja) 円筒型タンクの構築方法
JP6319869B2 (ja) 円筒型タンクの構築方法
JP2014070359A (ja) 円筒型タンクの構築方法
TWI502119B (zh) 圓筒型儲槽之構築方法
JP6351174B2 (ja) 円筒型タンクの構築方法
JP6351173B2 (ja) 円筒型タンクの構築方法
JP2019070293A (ja) タンクの構築方法及びタンク
JP2016104956A (ja) 円筒型タンクの構築方法
JP2016098512A (ja) 円筒型タンクの構築方法
JP6461758B2 (ja) 円筒型タンクの構築方法
TWI620861B (zh) 圓筒型槽之建構方法
JP2016098514A (ja) 円筒型タンクの構築方法
JP2018127860A (ja) タンクの構築方法
JP2016098508A (ja) 円筒型タンクの構築方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20160107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170306

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6106539

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees