JP2016098514A - 円筒型タンクの構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】内槽側板の溶接等を行う足場の上方から機材等を吊り下げて該機材等を昇降させる際や、溶接後の内槽側板を上昇させる際などに、機材等や付属品などが足場に干渉しないようにした、円筒型タンクの構築方法を提供する。【解決手段】金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを有する円筒型タンクの構築方法である。外槽の内側に、内槽を形成するための内槽側板を支持する架台を設置する工程と、内槽側板の上昇と、上昇した内槽側板の下側への次の内槽側板の接続と、を交互に繰り返して前記内槽を組み立てる工程と、を備える。架台を設置する工程では、架台上に支持する内槽側板の内側に、内槽側板に対する作業を行う足場を、枠体と枠体に内槽側板側へ進退可能に設けられたスライド板と、を有するシステム足場によって形成する。【選択図】図11

Description

本発明は、円筒型タンクの構築方法に関する。
内槽と外槽とを有する二重殻構造の円筒型タンクは、LNG(液化天然ガス)やLPG(液化石油ガス)等の低温液体の貯蔵に用いられている。特許文献1には、金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを有する円筒型タンクの建設工法が開示されている。
特許文献1には、円筒型タンクの工期の短縮化を図るため、金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを同時に施工する手法が開示されている。具体的には、外槽下段の内周面に沿って架台を設置し、次いでこの架台上にて、ジャッキアップ装置により内槽側板の上昇と、上昇した内槽側板の下側への次の内槽側板の溶接とを交互に繰り返し、内槽を組み立てている。また、このような内槽の組み立てと並行して、外槽も下段側から最上段まで順次施工する。
このような円筒型タンクの建設工法では、ジャッキアップ装置によって上昇させた内槽側板の下側の空間に、次に取り付けるべき内槽側板を工事口から取り込み、上昇させた内槽側板の下側に新たに取り込んだ内槽側板を順次溶接している。
特開2014−70359号公報
ところで、このような上下の内槽側板間の溶接や、溶接後の検査を架台上で行うためには、例えば溶接を行うための足場や、溶接後、ジャッキアップされた内槽側板間の溶接箇所の検査等を行うための足場が必要となる。従って、特に内槽側板の内側(外槽と反対の側)にはスペースがあるため、このスペースにビティー枠を組み、架台上でこのビティー枠と内槽側板との間に足場を設置して、この足場上にて溶接や溶接後の検査を行っている。このような足場としては、溶接装置あるいは検査装置の設置場所、さらには作業員の作業空間等を確保するとともに、工具等の落下を防ぐため、ジャッキアップされる内槽側板の近傍にまで延ばして形成される。
しかしながら、内槽側板の上方には、例えば内槽側板や溶接装置、検査装置、その他の機材等を外槽の周方向に搬送するためのレールが設けられており、これを利用して機材等を昇降・搬送したい場合に、前記の足場が干渉することで昇降作業が迅速に行えないという問題がある。すなわち、溶接装置や機材等を、架台上から足場上、さらにはその上に揚げたり周方向に搬送するとき、足場がレールから吊り下げられたワイヤやこれに吊られる機材等に干渉するため、そのままでは機材等の昇降を行うことができず、足場を一端撤去する必要がある。
また、内槽側板には特にその内面、すなわち外槽と反対の側の面に、スティフナーや溶接時の位置決め等に利用するキーナットなどの付属品が設けられている。従って、内槽側板を上昇させる際、このような付属品が特に内槽側板の内側の足場に干渉してしまうことがある。
さらに、内槽側板の内側に組み立てるビティー枠は、一般にその高さが1800mmピッチに規格化されており、従ってビティー枠の各段の高さが、溶接を行うための足場や溶接後の検査を行うための足場の高さに対してずれてしまうことが多く、アクセスが悪いことからビティー枠を有効に利用できないといった問題がある。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、内槽側板の溶接等を行う足場の上方から機材等を吊り下げて該機材等を昇降させる際や、溶接後の内槽側板を上昇させる際などに、機材等や付属品などが足場に干渉しないようにした、円筒型タンクの構築方法を提供することを第1の目的とする。また、従来のビティー枠とは異なる新規な足場を用いた円筒型タンクの構築方法を提供することを第2の目的とする。
本発明の円筒型タンクの構築方法は、金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを有する円筒型タンクの構築方法であって、前記外槽の内側に、前記内槽を形成するための内槽側板を支持する架台を設置する工程と、内槽側板の上昇と、上昇した内槽側板の下側への次の内槽側板の接続と、を交互に繰り返して前記内槽を組み立てる工程と、を備え、前記架台を設置する工程では、該架台上に支持する内槽側板の内側に、前記内槽側板に対する作業を行う足場を、枠体と該枠体に前記内槽側板側へ進退可能に設けられたスライド板と、を有するシステム足場によって形成することを特徴とする。
また、前記円筒型タンクの構築方法においては、前記システム足場を、前記架台上に設置される足場本体と、これに取り付けられた前記枠体及び前記スライド板を有するスライド足場と、を備えてなるユニットとしていることが好ましい。
また、前記円筒型タンクの構築方法においては、前記スライド板の高さを、対向する内槽側板の上端から予め設定された高さ分低い位置に配置することが好ましい。
また、前記円筒型タンクの構築方法においては、前記システム足場として、前記スライド板を前記外槽の周方向に複数有したものを用いることが好ましい。
また、前記円筒型タンクの構築方法においては、前記システム足場として、前記外槽の周方向における最外部に位置するスライド板の外側端部に、隣り合うシステム足場のスライド板上に掛け渡されてシステム足場間の隙間を覆う覆い板を、前記最外部に位置するスライド板上から移動可能に設けることが好ましい。
本発明の円筒型タンクの構築方法によれば、内槽側板に対する作業を行う足場を、枠体と該枠体に前記内槽側板側へ進退可能に設けられたスライド板と、を有するシステム足場によって形成するので、足場の上方から機材等を昇降させる際や、内槽側板を上昇させる際などに、単にスライド板を内槽側板側から後退させて内槽側板側を開口することで、このスライド板が機材等や付属品などに干渉しないようにすることができる。
本発明の一実施形態における工程を説明するための縦断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための縦断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための縦断面図である。 ナックルサポートの取り付け状態を説明するための要部縦断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための縦断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための縦断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための要部縦断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための縦断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための縦断面図である。 脚付架台上に形成する足場の一例の概略構成を示す要部縦断面図である。 スライド足場の概略構成を説明するための要部縦断面図である。 システム足場の概略構成を説明するため要部平面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための縦断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための縦断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための縦断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための縦断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための縦断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための縦断面図である。 本発明の一実施形態における工程を説明するための縦断面図である。
以下、図面を参照して本発明に係る円筒型タンクの構築方法の一実施形態を詳しく説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。以下の説明では、円筒型タンクとして、LNGを貯蔵する地上式のPC(プレストレスコンクリート)二重殻貯槽を例示する。
まず、図1に示すように、略円板状の基礎版(外槽の底部)1の工事を行い、その上面に底部ライナー(図示せず)を形成する。その際、本実施形態では、基礎版1の外周縁部より内側に、基礎版1の周方向に沿って内槽アンカーストラップ2を設置する。
次に、基礎版1の外周縁部の、内槽アンカーストラップ2より外側に、外槽の側壁(PC壁)3の一部、例えば全部で9段積み上げて形成する側壁3の5段目(#5)までを形成する。
なお、ここで形成する外槽の側壁(PC壁)3の一部には、その下段側、例えば2段目から3段目にかけて、工事口4を形成する。また、この側壁3の一部には、その上に残りの段の側壁を積み上げて最終的に9段からなる側壁3を形成するため、残りの段のための型枠を組み立てるなどの必要上、側壁3の一部の上部側、例えば4段目以上の部位に懸垂足場5を設置しておく。
このようにして外槽の側壁3の一部を形成したら、この側壁3の内周面側にその周方向に沿って、内槽側板組立用の脚付架台6(架台)を複数設置する。脚付架台6は、後述する内槽側板を支持するための門型架台である。この脚付架台6を、内槽側板が複数組み合わされて形成される円筒状の内槽が最終的に下ろされる領域となるアニュラー領域Xを跨ぐようにして、基礎版1上に設置する。なお、脚付架台6を形成、設置した際には、この脚付架台6の一部として、この脚付架台上に後述するようにシステム足場を形成する。
次に、後述するシステム足場の形成とは別に、図2に示すように側壁3の一部の上にコンクリートを打設し、6段目(#6)の側壁を形成する。なお、このような側壁3の施工にあたっては、その上部側を順次形成するに伴い、懸垂足場5についても順次上側に移動させる。
また、これに並行して脚付架台6上に、内槽の側壁の一部となる内槽側板7を側壁3の周方向に沿って複数立設し、これら内槽側板7を隣り合うもの同士横方向に一体的に溶接する。これにより、各内槽側板7を円環状に組み立てる。なお、このような溶接は、主に後述するシステム足場を利用して行う。また、ここで組み立てる内槽側板7は、最上段(本実施形態では9段目[#9])に対応するものである。内槽側板7は、優れた靱性と強度を備えるNi鋼材等によって形成されている。
また、側壁3の内部では、基礎版1の中央部にて屋根架台8を組み立てる。
次に、図3に示すように最上段の内槽側板7の上端部にナックルプレート9(ナックル部)の各プレートを取り付け、これによってナックルプレート9を組み立てるとともにこれを内槽側板7の上端部に取り付ける。ナックルプレート9は、後述する内槽屋根の外周縁部にて下方に向けて湾曲するように形成されるものであり、前述したようにその下端縁部に最上段の内槽側板7の上端縁部が接続される。
このナックルプレート9には、図4に示すようにその外周面に、ナックルサポート10を取り付ける。本実施形態では、ナックルプレート9の周方向に沿ってナックルサポート10を等間隔で複数個(例えば30個)設ける。ナックルサポート10は、後述するジャッキアップ装置に連結する被吊り部を形成するための鋼板製のもので、側面視略三角形状に形成された一対のサポート板10a、サポート板10aと、これらサポート板10a間に挟持された平面視略正方形状の被吊り板10bと、サポート板10a間に挟持され、且つ被吊り板10bの上面側に連結してサポート板10aと被吊り板10bとの間を補強する補強板10cとによって形成されている。
サポート板10aは、ナックルプレート9の湾曲形状に対応して湾曲して形成された一辺部が、ナックルプレート9の湾曲面に接合され、溶接等によって取り付け固定されている。被吊り板10bと補強板10cとは、溶接等によって互いに連結した状態で、サポート板10a間に溶接やボルト止め等によって取り付け固定されている。ここで、被吊り板10bは、その外側端(側壁3側の端部)がサポート板10aの外側端に一致した状態で、サポート板10a、サポート板10a間に固定されている。この被吊り板10bには、ナックルプレート9と反対の側、すなわち外槽の側壁3側に向かって開口する切欠(図示せず)が形成されており、この切欠が、後述するジャッキアップ装置に連結する被吊り点となっている。
次に、図5に示すように屋根架台8上に内槽屋根ブロックを搭載し、内槽屋根14(タンク屋根部)を組み立てる。
また、基礎版1上に高所作業車(図示せず)を乗り入れる。また、脚付架台6の下のアニュラー領域Xにおいてアニュラー部16を形成すべく、その一部を施工する。
また、外槽の側壁3についても順次上側に積み上げていき、外槽の側壁3を最終段となる9段目(#9)まで施工する。なお、この時点では、側壁3形成のための懸垂足場5が、例えば6段目から7段目以上に組まれた状態のまま残っている。
次に、図6に示すように前記ナックルプレート9上に、外槽の側壁3の内周面から離間した状態で、且つ、前記懸垂足場5に干渉しない高さで、ジャッキアップ装置用足場17を組み立てる。このジャッキアップ装置用足場17としては、環状に形成されているナックルプレート9の周方向に沿って環状に形成し、これによって半径方向への倒れを防止する。また、その組み立てにあたっては、前記ナックルサポート10にほぼ全体を支持させ、さらに倒れ防止材(図示せず)をナックルプレート9や内槽屋根14との間に設けることで、ナックルプレート9や内槽屋根14に固定した状態にジャッキアップ装置用足場17を形成する。本実施形態では、図6に示すように外槽の側壁3のほぼ4段目(#4)から5段目(#5)に対応して、ジャッキアップ装置用足場17を組み立てる。
そして、このジャッキアップ装置用足場17を利用して側壁3の所定位置、本実施形態では5段目(#5)に、吊り架台18(吊り部)を側壁3の周方向に等間隔となるように複数設置する。すなわち、この吊り架台18を例えば側壁3に予め埋め込んだアンカープレート等に強固且つ着脱可能に締結固定し、側壁3からその内方に向けて略水平に凸設する。
次に、吊り架台18とナックルサポート10の被吊り板10bとの間に、それぞれジャッキアップ装置19を取り付ける。ジャッキアップ装置19は、図7に示すようにセンターホールジャッキとして構成されたもので、吊り架台18に係合され支持されるジャッキ本体20aと、ジャッキ本体20aに上端部が取り付けられ、下端部がナックルサポート10の被吊り板10bに取り付けられたジャッキアップロッド20と、ジャッキアップロッド20の下端部を被吊り板10bに取り付けるためのナット19aと、を有して構成される。なお、図7では、見やすくするためにジャッキアップ装置用足場17の記載を省略している。
このようなジャッキアップ装置19の取り付けは、吊り架台18の上にジャッキ本体20aを係合させ固定した状態でジャッキアップロッド20を垂下させ、さらにこのジャッキアップロッド20の下端部をナックルサポート10の被吊り板10bの前記切欠内に差し入れる。そして、予め用意したナット19aによってジャッキアップロッド20の下端部を被吊り板10bに固定する。
なお、図7に示すようにジャッキアップ装置19の下側には、ゴンドラレール11が設けられている。ゴンドラレール11は、全てのナックルサポート10に取り付けられたことにより、ナックルプレート9の周方向に沿ってその外側に円環状に配置されている。このゴンドラレール11には、その周方向に沿って移動可能、且つ昇降可能にフック12が吊り下げられている。また、ナックルプレート9の内側には、その周方向に沿ってナックル内面レール13が円環状に配置されている。このナックル内面レール13にも、適宜な吊り具(図示せず)が取り付けられるようになっている。これにより、溶接装置や各種機材等を昇降させたり、周方向に搬送することが可能になっている。
このようにしてジャッキアップ装置19を、外槽の側壁3の周方向に所定間隔で複数設置し、さらにそれぞれナックルサポート10の被吊り板10bに取り付けたら、図6に示すように屋根架台8を撤去する。
ここで、図6に示すように吊り架台18が設けられた位置は側壁3の5段目(#5)であり、ナックルサポート10が設けられた位置は側壁3の3段目(#3)に対向する位置であるため、前記ジャッキアップロッド20はこれらの間に対応する充分な長さに形成されている。しかし、このような長さに形成されたジャッキアップロッド20は、後述するようにジャッキアップ装置19を稼働させてジャッキアップロッド20を上昇させた際、このジャッキアップロッド20がその直上に位置する懸垂足場5に干渉されてしまう。
そこで、ジャッキアップロッド20は、図7に示すように複数のロッド20bが長さ方向に連結して形成されており、これらは螺子止め等によって着脱可能に構成されている。これにより、ジャッキアップロッド20を上昇させた際、吊り架台18より上方に突出したロッド20bをその下側のロッド20bから切り離すことにより、ジャッキアップロッド20が懸垂足場5に干渉されるのを防止することができる。なお、図6中の符号21は、前記ジャッキアップ装置19の各構成部材の吊り上げや吊り下げを行ったり、切り離したロッド20bを吊り下げたりするための吊り天秤であり、天秤棒21aの一方の端部に錘21bを有して構成された公知のものである。この吊り天秤21は、図示しないクレーンによって吊られており、これによって昇降や水平移動の各動作が制御されている。
また、このような工程中、基礎版1上では、前記アニュラー部16の保冷工事及び中央部の保冷工事を並行して行う。アニュラー部16の保冷工事は、図7に示すように脚付架台6の下で、底部冷熱抵抗緩和材22の上にパーライトコンクリートブロック23a、パーライトコンクリートブロック23b、構造用軽量コンクリートブロック24を組み立て、その上にアニュラープレート16aを取り付けることによって行う。アニュラー部16は、組み立てられた内槽側板7を最終的に支持するものであり、アニュラープレート16aが厚く形成され、またその保冷構造もコンクリートブロック等の硬質なもので形成される。
次に、図8に示すようにジャッキアップ装置19でナックルプレート9を吊り上げることにより、このナックルプレート9とこれに支持される内槽屋根14、内槽側板7、ナックルサポート10、ジャッキアップ装置用足場17を含むタンク構成部材Yを上昇させる。具体的には、ジャッキ本体20aを正転駆動させることによってジャッキアップロッド20上昇させ、ナックルサポート10とともに組み立て途中のタンク構成部材Yをジャッキアップする。
ここで、ジャッキアップ装置19によって吊り上げられるナックルプレート9は、内槽屋根14と内槽側板7とを接続するためのもので、内槽側板7より板厚が充分に厚く、強度が高いため、内槽側板7や内槽屋根14、さらにジャッキアップ装置用足場17を含む重量が付加されても座屈等の懸念がない。
ジャッキアップ装置19によってタンク構成部材Yを内槽側板7のほぼ一段分上昇させたら、内槽側板7の下方に形成された空間、すなわち脚付架台6上の空間に、次の内槽側板7を搬入する。内槽側板7の搬入は、側壁3に設けられた工事口4を介して行う。工事口4周辺には第1搬送装置(図示せず)が設けられており、この搬送装置によって側壁3の外から工事口4を通って脚付架台6上に内槽側板7が順次搬送される。また、脚付架台6上には、側壁3の周方向に沿って第2搬送装置(図示せず)が設けられている。この第2搬送装置は、側壁3の周方向に沿うレール(図示せず)等を有して構成されたもので、脚付架台6上に搬送されてきた内槽側板7を、さらに側壁3の周方向に順次搬送するものである。
次に、第2搬送装置で搬送されてきた内槽側板7を脚付架台6上に立て、ジャッキアップされた内槽側板7の下方に円環状に配置する。そして、図9に示すようにこれら内槽側板7を隣り合うもの同士横方向に一体的に溶接するとともに、上下に並ぶ内槽側板7同士も一体的に溶接(接続)することで、これら内槽側板7を一体の円筒状に形成する。すなわち、最上段となる9段目(#9)の内槽側板7の下に8段目(#8)の内槽側板7を取り付ける。
ここで、このような横方向に隣り合う内槽側板7同士の溶接(縦シーム溶接)や、上下に並ぶ内槽側板7同士の溶接(横シーム溶接)、及びこのような溶接に係る検査等の作業については、脚付架台6上に形成した足場を利用して行う。この足場については、前記したように、脚付架台6の一部として、脚付架台6の形成、設置時に形成する。
図10は、脚付架台6の一部として、脚付架台6上に形成する足場の一例の概略構成を示す図であり、図10中符号40はシステム足場である。このシステム足場40は、脚付架台6の架台本体6a上に設置されたもので、足場本体41と、この足場本体41に取り付けられたスライド足場42とによって構成されている。なお、図1〜図9、及び後述する図13〜図19では、システム足場40についての図示を省略している。
足場本体41は、従来のビティー枠と同様の足場である。ただし、本実施形態では、現場にて建て枠や筋交い、鋼製布板などが組み立てられ、設置される一般的なビティー枠ではなく、これら各種部材が現場等によって組み立てられることで設置される、足場ユニットによって形成されている。この足場ユニット(足場本体41)は、最下段となる基段41a上に、下段41b、上段41c、及び中段41dを有して構成されている。これら基段41a、下段41b、上段41c、中段41d間には、それぞれ梯子(図示せず)が設けられており、これら各段間での昇降が可能になっている。なお、基段41a、下段41b、上段41c、中段41dは、軽量化のため、金属網板、例えばエキスパンドメタルなどによって形成されている。
また、従来のビティー枠ではその高さが1800mmピッチに規格化され、従って各段間のピッチが1800mmとされているのに対し、足場本体41(足場ユニット)は、その高さが2mピッチとなっている。すなわち、下段41bと上段41cとの間のピッチが2mとなっている。これは、一般に内槽側板7の高さが4mであることから、作業場所となるスライド足場42の取付箇所となる下段41bと上段41cとの間のピッチも、内槽側板7の高さに合わせているためである。
ただし、溶接や溶接後の検査を行うための作業員が立つ足場は、特に上下の内槽側板7間の継ぎ目7a(横シーム)より例えば1.2m低い位置とするのが、上下間の継ぎ目の位置に作業員の手や目の位置を合わせやすくなり、好ましい。従って、本実施形態の足場本体41(足場ユニット)では、対向配置される内槽側板7の上端から予め設定された高さ分、例えば1.2m低い位置に、下段41b、上段41cが配置されている。
なお、基段41aでは前記上下間の継ぎ目7aに関する溶接や溶接後の検査を行わないため、この基段41aと下段41bとの間のピッチを2mとする必要はない。また、下段41bと上段41cとの間に、機材や各種工具の置き場所などとして、これら下段41bと上段41cとの中間に中段41dを設けている。
足場本体41の下段41b及び上段41cには、それぞれスライド足場42が取り付けられている。スライド足場42は、枠体43と、該枠体43にスライド可能に設けられたスライド板44と、を有して形成されたスライドユニットによって形成されている。これにより、足場本体41とスライド足場42とからなるシステム足場40は、足場本体41を形成する足場ユニットと、スライド足場42を形成するスライドユニットとによって構成されることにより、システム足場40全体がユニット化されたものとなっている。すなわち、基本的に現場で組み立てることなく、予め工場等で組み立てられ、現場に搬送された後、設置されて用いられるようになっている。
枠体43は、足場本体41の下段41b、上段41cのそれぞれの下面側において、各段の左右に配設されており、図11に示すように足場本体41に一体に取り付けられている。この枠体43には、その内側にスライド板44の側端部をスライド可能に保持する保持部(図示せず)が形成されている。これにより、左右に配置された一対の枠体43の保持部間に、スライド板44がスライド可能に保持されている。すなわち、スライド板44は、内槽側板7側に向けて進退可能に配設されている。
枠体43は、本実施形態では足場本体41の前面(内槽側板7側の面)より内槽側板7側に延出して配設されており、スライド板44は、このような枠体43から前方にスライドされ、内槽側板7に当接させられている。スライド板44も、前記下段41bや上段41cと同様に、金属網板、例えばエキスパンドメタルなどによって形成されている。
従って、スライド板44を内槽側板7側にスライドさせた状態で、例えばボルトやピンなどの挿通具を下段41bや上段41cの開口とスライド板44の開口との間に差し込んでおくことにより、スライド板44をスライド不能に固定しておくことができる。これにより、スライド板44上にて作業している際に、不測にスライド板44がスライドしてしまうことを容易に防止することができる。また、その状態から単に挿通具を外すだけで、スライド板44を容易に足場本体41側に後退させることができ、これによって内槽側板7側を開口することができる。
また、システム足場40としては、図12に示すように本実施形態では、スライド板44を外槽の側壁3の周方向(内槽側板7の周方向)に3つ有したものが用いられている。すなわち、本実施形態の足場本体41は、内槽側板7の周方向に沿う方向に、各段、すなわち基段41a、下段41b、上段41cをそれぞれ3つずつ有して形成されており、これら各段のうちの下段41b、上段41cに対して、それぞれスライド足場42が設けられている。
ここで、内槽側板7は円弧状に湾曲しているのに対し、足場本体41は、平面視矩形状に形成されており、従ってその前面も平面視直線状に形成されている。また、この足場本体41に対して進退可能に設けられたスライド板44も、全て矩形状に形成されている。これら3つのスライド板44は、いずれも独立してスライド(進退)できるように構成されている。
このように円弧状に湾曲した内槽側板7に対向して直線状のシステム足場40が配置されると、隣り合うシステム足場40間では、扇状の隙間45が形成されてしまう。そこで、このような隙間45を埋めるべく、各システム足場40のスライド板44間には、覆い板46a、覆い板46b、覆い板46c、覆い板46dが設けられている。
覆い板46a、覆い板46b、覆い板46c、覆い板46dは、システム足場40の、内槽側板7の周方向(外槽の周方向)における最外部に位置するスライド板44の外側端部に、ヒンジを介して折りたたみ可能に設けられている。図12に示す例では、外側の覆い板46aと中間部内側の覆い板46cとは、図12中左側のシステム足場40のスライド板44に設けられており、中間部外側の覆い板46bと内側の覆い板46dとは、図12中右側のシステム足場40のスライド板44に設けられている。なお、各システム足場40は、その最外部に位置するスライド板44の外側端部に、各覆い板46a、覆い板46b、覆い板46c、覆い板46dを規則的に配置しており、従って隣り合うシステム足場40間で覆い板46a、覆い板46b、覆い板46c、覆い板46dが互いに重ならないようになっている。
これら覆い板46a、覆い板46b、覆い板46c、覆い板46dは、ヒンジを介してスライド板44側に折りたたまれることにより、スライド板44とともに足場本体41側へスライド(後退)されるようになっている。すなわち、システム足場40の、内槽側板7の周方向最外部に位置するスライド板44は、枠体43側に後退させられ、収容された状態から、前進させられ、内槽側板7に当接させられた後、覆い板46a、覆い板46b、覆い板46c、覆い板46dが外側に開かれるようになっている。このように隣り合うスライド板44間に覆い板46a、覆い板46b、覆い板46c、覆い板46dが掛け渡されることにより、図12に示すように隙間45が覆われる。
このような構成のシステム足場40を脚付架台6の設置する工程時に架台本体6a上に形成することにより、前述した横方向に隣り合う内槽側板7同士の溶接や、上下に並ぶ内槽側板7同士の溶接、及びこのような溶接に係る検査等の作業を容易に行うことができる。例えば、足場本体41の下段41bからスライドさせ、引き出したスライド板44上にて、上下に並ぶ内槽側板7間の継ぎ目7aの溶接を行い、上段41cからスライドさせたスライド板44上にて、前記継ぎ目7aの溶接の検査を行うことができる。
なお、図9に示したように脚付架台6上の空間に次の内槽側板7を搬入する際には、予め複数の内槽側板7同士を外槽の側壁3の外で横方向に連結しておいてもよい。そして、これを側壁3内に取り込んで環状に形成した後、上下に並ぶ内槽側板7同士を溶接するようにする。このように複数の内槽側板7同士を作業空間の制限の少ない側壁3の外で行うことにより、溶接作業が容易になり、効率よく内槽を組み立てることができる。
ここで、内槽側板7の内面には、図11に示すようにスティフナー47やキーナット48などの付属品が設けられている。従って、ジャッキアップ装置19によって内槽側板7を上昇させる際には、このような付属品がスライド板44に干渉してしまうおそれがある。しかし、本実施形態のスライド板44は、図11中に矢印で示すように内槽側板7に対して進退可能に設けられていることから、内槽側板7を上昇させる際にスライド板44を後退させておくことにより、このような干渉を容易に、且つ、確実に防止することができる。
また、横方向に隣り合う内槽側板7間の継ぎ目を溶接する場合、この継ぎ目は外槽の側壁3の周方向に所定間隔をおいて位置していることから、溶接装置や検査装置を周方向に移動させる必要がある。その際、特に溶接装置が重量物である自動溶接機である場合などでは、これを人力で移動させるのは困難であり、従って図7に示したナックル内面レール13を利用して移動させる。すなわち、ナックル内面レール13に適宜な吊り具(図示せず)を移動可能に懸架し、この吊り具で自動溶接機を吊り下げ、ナックル内面レール13に沿って移動させることにより、自動溶接機を所望に位置に移動する。その際にも、スライド板44を後退させておくことにより、スライド板44が吊り具に干渉してしまうのを容易に、且つ、確実に防止することができる。
図9に示したようにジャッキアップ装置19によってジャッキアップを行うと、ジャッキアップ装置19はそのジャッキアップロッド20の上端が吊り架台18より上方に突出し、それ以上上昇するとその直上に位置する懸垂足場5に干渉されてしまう。そこで、前記した内槽側板7同士の溶接等を行っている間に、ジャッキアップロッド20を構成する複数のロッド20bの、吊り架台18より上方に突出した部分を取り外す。そして、予めジャッキアップ装置用足場17の頂部に設置したダビット(図示せず)によって内槽屋根14上に降ろしておく。ロッド20bの取り外しは、ジャッキアップ装置用足場17を利用して行う。また、ジャッキアップ装置用足場17についても、懸垂足場5に干渉されないよう、吊り天秤21によってその上部側を順次撤去する。
次に、ジャッキアップ装置19によりタンク構成部材Yを内槽側板7のほぼ一段分上昇させ、内槽側板7の下方に形成された空間にさらに次の内槽側板7を搬入し、以下、前述した8段目(#8)の内槽側板7の場合と同様にして、図13に示すように7段目(#7)の内槽側板7を取り付ける。その際にも、吊り架台18より上方に突出したロッド20bを取り外し、吊り天秤21によって内槽屋根14上に降ろしておく。
このようにして9段目(#9)から7段目(#7)までの内槽側板7を取り付けたら、図14に示すように側壁3の内周面側の懸垂足場5を撤去する。すなわち、ここまでの間に充分な時間が経過していることから、外槽の側壁3は最上段となる9段目(#9)まで完成しており、従って型枠等を取り外すことが可能なため、側壁3の内周面側を撤去することができる。なお、側壁3の外周面側については、後工程で必要となるため撤去せずにそのまま残しておく。
次に、ジャッキアップ装置19の盛り替えを行うべく、図14に示すように外槽の側壁3の頂部に第2の吊り架台25を設置する。また、ジャッキダウンして一旦タンク構成部材Y(8段目や7段目の内槽側板7も含む)を脚付架台6上に降ろす。
続いて、図7に示したジャッキアップ装置19のジャッキアップロッド20を、吊り天秤21やクレーン等を利用して一旦ナックルサポート10の被吊り板10bから取り外す。また、ジャッキアップ装置19のジャッキ本体20aを吊り架台18から取り外す。これにより、ジャッキアップ装置19を外槽の側壁3とナックルプレート9との間から取り外す。さらに、吊り架台18を側壁3から取り外す。
そして、ジャッキアップ装置19のジャッキ本体20aを図14に示した第2の吊り架台25に取り付ける。また、その際にジャッキアップロッド20については、先に懸垂足場5に干渉されないようにその上部側を取り外し、内槽屋根14上に降ろしておいたが、側壁3の内周面側の懸垂足場5を撤去してジャッキアップロッド20を自由に伸ばせるようにしたので、内槽屋根14上に降ろしておいたロッド20bを再度ジャッキアップロッド20に取り付け、ジャッキアップロッド20を長くしておく。本実施形態では、図14に示すように外槽の側壁3の最上段となる9段目(#9)から5段目(#5)まで垂下させるため、予め別に用意した予備のロッド20bを付け足し、ジャッキアップロッド20を所望の長さに調整する。
このようにしてジャッキアップロッド20を所望の長さに調整したら、その下端側を再度ナックルサポート10の被吊り板10bの前記切欠10d内に差し入れる。そして、ナット19aによってジャッキアップロッド20の下端部を被吊り板10bに固定する。これにより、ジャッキアップ装置19を盛り替えることができる。このようにしてジャッキアップ装置19の盛り替えを終了したら、図14に示すようにジャッキアップ装置用足場17を撤去する。
次に、図15に示すようにジャッキアップ装置19でナックルプレート9を吊り上げ、タンク構成部材Yを内槽側板7のほぼ一段分上昇させる。
続いて、内槽側板7の下方に形成された空間にさらに次の内槽側板7を搬入し、以下、前述した8段目(#8)、7段目(#7)の内槽側板7の場合と同様にして、図16に示すように6段目(#6)の内槽側板7を取り付ける。
次に、内槽屋根14の上に外槽屋根26を取り付ける。このような外槽屋根26を取り付けは、内槽屋根14上に多数のチャンネル型鋼等からなる連結材(図示せず)を取り付け、これら連結材に外槽屋根26を取り付けることで行う。
また、外槽の側壁3の内周面に対して、側部ライナー(図示せず)を貼設する作業を開始する。
以下、ジャッキアップ装置19によるタンク構成部材Yの上昇、内槽側板7(タンク構成部材Y)の下方への次の内槽側板7の搬入、搬入した内槽側板7のタンク構成部材Y(内槽側板7)への取り付けを順次繰り返し、図17に示すように内槽側板7を最下段の1段目(#1)まで取り付ける。これにより、内槽の側壁が完成する。
なお、このような各段の内槽側板7の取り付けの際に、すなわちタンク構成部材Yを吊り上げてその下方を空間としている間に、内槽側板7の搬入とは別に各種の資材27を側壁3内の基礎版1上に搬入する。また、外槽屋根26の上には作業足場28を組んでおく。
次に、図18に示すように脚付架台6を撤去し、これによってタンク構成部材Yの下方を空間にする。そして、ジャッキアップ装置19によってタンク構成部材Yをジャッキダウンし、外槽屋根26の屋根骨(図示せず)の外周端を外槽の側壁3の頂部内周面に埋設した取付端(図示せず)に連結し固定する。
続いて、外槽屋根26と内槽屋根14との間を連結する連結材(図示せず)を除去し、これらの間の連結を解除する。
次に、図19に示すようにジャッキアップ装置19によってタンク構成部材Yを再度ジャッキダウンし、内槽側板7の最下段の下端部をアニュラー部16上に降ろす。そして、内槽側板7の最下段の下端部を基礎版1に設置された内槽アンカーストラップ2に取り付ける。
次に、ナックルプレート9からナックルサポート10を除去する。
その後、外槽の側壁3の緊張工事を行う。また、外槽の側壁3の内周面に貼設した側部ライナー(図示せず)に対して、冷熱抵抗緩和材であるポリウレタンフォーム(PUF)を吹きつける。さらに、ジャッキアップ装置19、第2の吊り架台25等も撤去する。そして、工事口4の閉鎖、不図示のポンプバレルの設置を経た後、水張りをして耐圧・気密試験を実施する。
最後に、内槽と外槽との間にパーライト等の保冷材(図示せず)を充填して内外槽間保冷工事を行い、さらに、塗装工事、配管保冷工事を経て円筒型タンク100を構築する。
本実施形態の円筒型タンクの構築方法によれば、内槽側板7に対する溶接や溶接後の検査などの作業を行う足場を、足場本体41とスライド足場42とを備えてなるシステム足場40によって形成するので、スライド板44の上方に懸架された吊り具によって溶接装置等の機材を昇降させ、移動させる際や、溶接後の内槽側板7を上昇させる際などに、内槽側板7に当接させていたスライド板44を単に足場本体41側に後退させて内槽側板7側を開口することで、このスライド板44が機材等や付属品などに干渉しないようにすることができる。よって、従来のように足場を一端撤去する場合に比べ、作業性を著しく改善することができる。
また、システム足場40を、脚付架台6の架台本体6a上に設置される足場本体41と、これに取り付けられるスライド足場42と、を備えてなるユニットとしているので、このようなシステム足場40を機材として所有しておくことにより、一つの現場での施工が終了した後、次の現場での施工に使い回すことができる。
また、スライド板44の高さを、対向する内槽側板7の上端から予め設定された高さ分、例えば1.2m低い位置に配置しているので、スライド板44上に立った状態で、特に内槽側板7の上下間の継ぎ目7aの位置に作業員の手や目の位置が合わせやすくなり、従って上下間の継ぎ目7aの溶接や溶接後の検査といった溶接に係る作業を、無理な姿勢をとることなく容易に行うことができる。
また、システム足場40として、スライド足場42を外槽の側壁3の周方向に3つ(複数)有したものを用いているので、内槽側板7に対してシステム足場40を効率的に配置することができる。
また、このようなシステム足場40として、外槽の側壁3の周方向における最外部に位置するスライド板44の外側端部に、隣り合うシステム足場40のスライド板44上に掛け渡されてシステム足場40間の隙間45を覆う覆い板46a、覆い板46b、覆い板46c、覆い板46dを設けているので、これら覆い板46a、覆い板46b、覆い板46c、覆い板46dによって隙間45を覆うことにより、機材や工具等が隙間45から落下するのを防止することができるとともに、隣り合うシステム足場40間での移動を容易にすることができる。
また、覆い板46a、覆い板46b、覆い板46c、覆い板46dをスライド板44上から移動可能に設けているので、使用後などに再度スライド板44上に戻すことで、覆い板46a、覆い板46b、覆い板46c、覆い板46dに妨げられることなく、スライド板44を容易に後退させることができる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。前述した実施形態において示した各構成部材の形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、前記実施形態ではシステム足場として、足場本体の下段及び上段のみにスライド足場を設けたが、必要に応じて、例えば中段にもスライド足場を設けるようにしてもよい。
また、スライド板を前進させた際の位置固定については、ボルトやピンなどの挿通具を用いる例を挙げたが、クランプなどによる専用のロック機構を設けるようにしてもよい。
また、スライド板上にヒンジを介して覆い板を設け、これによって折りたたみにより覆い板をスライド板から移動可能としたが、例えばヒンジに代えてスライド板と同様のスライド機構により、覆い板をスライド板に移動可能に構成してもよい。
また、覆い板の数については、隙間45を前記の4枚で覆うことに代えて、3枚以下、あるいは5枚以上で覆うようにしてもよい。
3…外槽の側壁、6…脚付架台(架台)、7…内槽側板、7a…継ぎ目、40…システム足場、41…足場本体、41b…下段、41c…上段、42…スライド足場、43…枠体、44…スライド板、45…隙間、46a…覆い板、46b…覆い板、46c…覆い板、46d…覆い板

Claims (5)

  1. 金属製の内槽とコンクリート製の外槽とを有する円筒型タンクの構築方法であって、
    前記外槽の内側に、前記内槽を形成するための内槽側板を支持する架台を設置する工程と、
    内槽側板の上昇と、上昇した内槽側板の下側への次の内槽側板の接続と、を交互に繰り返して前記内槽を組み立てる工程と、を備え、
    前記架台を設置する工程では、該架台上に支持する内槽側板の内側に、前記内槽側板に対する作業を行う足場を、枠体と該枠体に前記内槽側板側へ進退可能に設けられたスライド板と、を有するシステム足場によって形成することを特徴とする円筒型タンクの構築方法。
  2. 前記システム足場を、前記架台上に設置される足場本体と、これに取り付けられた前記枠体及び前記スライド板を有するスライド足場と、を備えてなるユニットとしていることを特徴とする請求項1記載の円筒型タンクの構築方法。
  3. 前記スライド板の高さを、対向する内槽側板の上端から予め設定された高さ分低い位置に配置することを特徴とする請求項1又は2に記載の円筒型タンクの構築方法。
  4. 前記システム足場として、前記スライド板を前記外槽の周方向に複数有したものを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の円筒型タンクの構築方法。
  5. 前記システム足場として、前記外槽の周方向における最外部に位置するスライド板の外側端部に、隣り合うシステム足場のスライド板上に掛け渡されてシステム足場間の隙間を覆う覆い板を、前記最外部に位置するスライド板上から移動可能に設けることを特徴とする請求項4記載の円筒型タンクの構築方法。
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