JP2018066141A - プレキャスト壁高欄接合構造、及びプレキャスト壁高欄接合方法 - Google Patents

プレキャスト壁高欄接合構造、及びプレキャスト壁高欄接合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プレキャスト壁高欄ブロックの取替を容易に行うことができるようにする。【解決手段】アンカーボルト10の上側のねじ部に螺合可能な上部ナット32を有し、挿通孔22から突出したアンカーボルト10に上部ナット32が螺合されることにより、挿通孔22の周縁部を圧接する上部固定部30と、アンカーボルト10の上部ナット32よりも上方の端部と、上部ナット32の周囲とを覆う上部キャップ33と、床版5に埋設され、アンカーボルト10の下側のねじ部に螺合可能であって、下端がキャップ14により封止された下部ナット13を有し、アンカーボルト10の下側のねじ部に下部ナット13が螺合されることにより、アンカーボルト10の下側を床版5に固定する下部固定部11と、上部固定部30と下部固定部11との間に亘って、アンカーボルト10の外周を覆う鞘部15、スリーブ17、及びシール部材16,18、19と、を備えるようにする。【選択図】図3

Description

本発明は、橋梁等の床版にプレキャスト壁高欄ブロックが接合されたプレキャスト壁高欄接合構造等に関する。
従来、橋梁等の床版に対して、予め作製された壁高欄ブロック、すなわち、プレキャスト壁高欄ブロックを接合することにより、壁高欄が形成されている。
一般的に、プレキャスト壁高欄ブロックの床版への固定は、アンカーボルトが使用されている。また、車道長さ方向における複数のプレキャスト壁高欄ブロックは、例えば、20〜30メートル毎に、その間に配置された複数のプレキャスト壁高欄ブロックにPC鋼材を通して、PC鋼材を緊張させることにより連結固定させている。
このようなプレキャスト壁高欄として、プレキャスト壁高欄に高さ調整機構を設けるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1)。
特開平4−55504号公報
例えば、プレキャスト壁高欄ブロックを固定するアンカーボルトの周囲を含むプレキャスト壁高欄ブロックと床版との間の空間には、プレキャスト壁高欄ブロックと床版とを固結させるために、例えば、モルタルが充填される。また、プレキャスト壁高欄ブロックを床版に固定するためにアンカーボルトにナットを螺合させるための空間には、アンカーボルトやナットを保護するために、モルタルが充填される。このようにアンカーボルトの周囲にモルタルが充填されると、アンカーボルトにモルタルが固着した状態となり、また、アンカーボルトに螺合させたナットやその周囲もモルタルが固着した状態となる。
このようにプレキャスト壁高欄を接合した後において、車両が衝突する等して、プレキャスト壁高欄ブロックが破損した場合には、プレキャスト壁高欄ブロックを交換する必要が生じる。
この場合においては、アンカーボルトにモルタルが固着された状態になっているので、アンカーボルトからナットを外すことが困難であり、アンカーボルトの切断等を行わないと破損したプレキャスト壁高欄ブロックを床版から取り外すことができない。また、アンカーボルトを切断してプレキャスト壁高欄ブロックを床版から取り外すと、そのアンカーボルトを再利用することができず、新しいプレキャスト壁高欄ブロックをすぐに設置することができない。また、アンカーボルトを交換するためには、床版も斫って撤去しなければならない。
また、車道長さ方向に並ぶ複数のプレキャスト壁高欄ブロックについてPC鋼材で連結させている場合には、1つのプレキャスト壁高欄ブロックが破損し、交換する場合であっても、連結されている複数のプレキャスト壁高欄ブロックが配置されている車道長さよりも長い範囲の車道を規制する必要があり、社会的影響が大きい。また、プレキャスト壁高欄ブロックを床版に固定する工程と、PC鋼材を緊張させて複数のプレキャスト壁高欄ブロックを連結させる工程とは、別の種類の工程であるので、作業員に必要とされる技能が異なり、多くの作業員を確保する必要があるとともに、作業時間が長時間となってしまう。このように作業時間が長時間になると、車道を規制する時間が長くなり、社会的影響も大きい。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、破損したプレキャスト壁高欄を容易且つ迅速に交換できるようにする技術を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るプレキャスト壁高欄接合構造は、プレキャスト壁高欄ブロックがアンカーボルトを介して床版に接合されたプレキャスト壁高欄接合構造であって、床版から上方に延びるように配されるアンカーボルトの上側のねじ部に螺合可能な上部ナットを有し、プレキャスト壁高欄ブロックのアンカーボルトを挿通させる挿通孔から突出したアンカーボルトに上部ナットが螺合されることにより、挿通孔の周縁部の少なくとも一部を圧接する上部固定部と、アンカーボルトの上部ナットよりも上方の端部と、上部ナットの周囲とを覆う上部キャップと、床版に埋設され、アンカーボルトの下側のねじ部に螺合可能であって、下端が封止された下部ナットを有し、アンカーボルトの下側のねじ部に下部ナットが螺合されることにより、アンカーボルトの下側を床版に固定する下部固定部と、上部固定部と下部固定部との間に亘って、アンカーボルトの外周を覆う筒体と、を備える。
上記プレキャスト壁高欄接合構造において、下部固定部は、下部ナットが接続され、アンカーボルトを支持するためのアンカープレートを含んでもよい。
また、上記プレキャスト壁高欄接合構造において、上部固定部は、上部ナットの下部と、挿通孔の周縁部との間に介装され、アンカーボルトに上部ナットを螺合させることにより、挿通孔の周縁部を圧接する支圧板を含んでもよい。
また、上記プレキャスト壁高欄接合構造において、筒体は、アンカープレートの上面に直接接続され、床版の上面よりも低い位置まで延びる第1筒部材と、第1筒部材の内周側に、外周側から内周側への異物の流入を防ぐように挿入され、支圧板の下面位置まで延びる第2筒部材と、を有してもよい。
また、上記プレキャスト壁高欄接合構造において、第2筒部材は、床版の上面よりも低い位置、且つ第1筒部材よりも高い位置まで延びる下側筒部材と、下側筒部材の上方に内周側への異物の流入を防ぐように接続され、支圧板の下面位置まで延びる上側筒部材と、を備えてもよい。
また、上記プレキャスト壁高欄接合構造において、第1筒部材は、金属で形成され、第2筒部材は、樹脂で形成されていてもよい。
また、上記プレキャスト壁高欄接合構造において、複数のプレキャスト壁高欄ブロックがプレキャスト壁高欄ブロックの長手方向に隣接して配置されており、隣接する一方のプレキャスト壁高欄ブロックの側面は、他方のプレキャスト壁高欄ブロック側に突出する凸状部を有し、他方のプレキャスト壁高欄ブロックの側面は、凸状部に対応する凹状部を有してもよい。
また、上記プレキャスト壁高欄接合構造において、複数のプレキャスト壁高欄ブロックが前記プレキャスト壁高欄ブロックの長手方向に隣接して配置されており、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック同士には、一方のプレキャスト壁高欄ブロック側から、他方のプレキャスト壁高欄ブロック側に連通する連結用挿通孔が形成されており、連結用挿通孔に挿通され、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック同士を連結するための連結ボルトと、連結ボルトの少なくとも一方に螺合してプレキャスト壁高欄ブロック同士を締結する連結用ナットと、連結ボルトの連結用ナットよりも突出した部分と、連結用ナットの周囲とを覆う連結ボルト用キャップと、を備えてもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係るプレキャスト壁高欄接合方法は、床版を形成し、床版にアンカーボルトを介してプレキャスト壁高欄ブロックを接合するプレキャスト壁高欄接合方法であって、床版に埋設可能であり、床版とプレキャスト壁高欄ブロックとを接合するためのアンカーボルトの下側のねじ部に螺合可能であって、下端が封止された下部ナットを有し、アンカーボルトの下側のねじ部に前記下部ナットが螺合されることにより、アンカーボルトの下側を床版に固定するための下部固定部を製造する下部固定部製造工程と、下部固定部に、アンカーボルトの上側によりプレキャスト壁高欄ブロックを固定するための上部固定部との間に亘ってアンカーボルトの外周を覆うための筒体を取り付ける筒体取付工程と、筒体が取り付けられた下部固定部を、床版における所定の位置に配置する下部固定部配置工程と、床版の形成領域にコンクリートを打設して、下部固定部が埋設された床版を形成する床版形成工程と、下部固定部の下部ナットに螺合させたアンカーボルト及び筒体を、プレキャスト壁高欄ブロックに形成された挿通孔に挿入させ、床版にプレキャスト壁高欄ブロックを配置するプレキャスト壁高欄ブロック配置工程と、挿通孔における筒体の外側の空間と、プレキャスト壁高欄ブロックと床版との空間に、プレキャスト壁高欄ブロックと壁高欄とを固結させる固結材を充填する固結材充填工程と、アンカーボルトに上部固定部の上部ナットを螺合させて、上部固定部によりプレキャスト壁高欄ブロックを圧接させてプレキャスト壁高欄ブロックを固定する固定工程と、アンカーボルトの上部ナットよりも上方の端部と、上部ナットの周囲とを覆う上部キャップ部を装着するキャップ装着工程と、上部キャップ部の周囲に固結材を充填することにより、アンカーボルトの上部と、上部固定部の周囲を固結材により固結させる上部固定部保護工程と、を備える。
本発明によれば、プレキャスト壁高欄ブロックの取替を容易に行うことができるようになる。
本発明の一実施形態に係るプレキャスト壁高欄接合構造を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るプレキャスト壁高欄接合構造の分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係るプレキャスト壁高欄接合構造の固定用取付部を含む部分についての車道長さ方向に垂直な面での断面図である。 本発明の一実施形態に係るプレキャスト壁高欄接合構造の連結用取付部を含む部分についての水平面での断面図である。 本発明の一実施形態に係るプレキャスト壁高欄接合方法のフローチャートである。
以下、添付図面に基づいて、本発明の一実施形態に係るプレキャスト壁高欄接合構造を説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1は、本発明の一実施形態に係るプレキャスト壁高欄接合構造を示す斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係るプレキャスト壁高欄接合構造の分解斜視図である。なお、図1では、モルタルで塞がれることとなる固定用取付部21及び連結用取付部24について、便宜的にモルタルで塞がれていない状態を示している。
プレキャスト壁高欄接合構造1では、床版5上に、車道長さ方向に複数のプレキャスト壁高欄ブロック20が連結されて接合される。
プレキャスト壁高欄ブロック20は、長手方向が車道長さ方向に延び、車道長さ方向に垂直な面での断面において、裾部分が車道側に広がるように形成されている。
プレキャスト壁高欄ブロック20には、床版5に固定されたアンカーボルト10を取り付けるための複数の固定用取付部21が、車道長さ方向に間隔を空けて形成されている。固定用取付部21は、プレキャスト壁高欄ブロック20の側面よりも内側に窪んで形成されている。固定用取付部21には、床版5に固定されて上方に延びて配置されるアンカーボルト10を挿通させる挿通孔22と、挿通孔22の上部の開口部からプレキャスト壁高欄ブロック20の車道側の側面まで延びて形成された溝部23とが形成されている。溝部23は、プレキャスト壁高欄ブロック20と床版5との間にモルタル(例えば、無収縮モルタル)を注入する際に、余剰のモルタルが排出される溝として作用する。
また、プレキャスト壁高欄ブロック20の車道側の側面には、プレキャスト壁高欄ブロック20の下面にモルタルを注入するための注入孔26が形成されている。注入孔26は、側面における溝部23よりも高い位置から、プレキャスト壁高欄ブロック20の下面の車道幅方向の幅のほぼ中央の位置まで延びた貫通孔として形成されている。
また、プレキャスト壁高欄ブロック20の車道長さ方向の両方の端部近傍の車道側の側面の比較的高い位置(例えば、プレキャスト壁高欄ブロック20の高さの3分の2程度の高さ位置)には、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック20との連結を行う後述する連結ボルト50を取り付けるための連結用取付部24が形成されている。連結用取付部24は、側面よりも内側に窪んで形成されている。連結用取付部24には、連結ボルト50を挿通させるための連結用挿通孔25が高さ方向に2つ並んで形成されている。本実施形態では、連結用取付部24は、車道側の側面に窪んで設けられているので、モルタルを充填させて固結させると、雨水が連結用取付部24内に侵入することを適切に防止でき、連結ボルト50等の劣化を適切に防止できる。
プレキャスト壁高欄ブロック20は、図2に示すように、床版5上に、高さを調整する複数のスペーサ6を介して配置される。また、床版5のプレキャスト壁高欄ブロック20の下面の外周部に対応する位置には、床版5とプレキャスト壁高欄ブロック20とを固結させるためのモルタルを充填する際に、床版5とプレキャスト壁高欄ブロック20との間からモルタルが流出しないようにするスポンジ状のバックアップ材7が矩形状に配置されている。
また、プレキャスト壁高欄部ブロック20の車道長さ方向の側面部分には、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック20の間を固結させるためのモルタルを充填する際に、プレキャスト壁高欄ブロック20間からモルタルが流出しないようにするスポンジ状のバックアップ材41,42と、連結用挿通孔25の内部にモルタルが侵入しないようにするスポンジ状のバックアップ材43,44が配置されている。
次に、プレキャスト壁高欄接合構造1におけるアンカーボルト10によるプレキャスト壁高欄ブロック20の固定が行われる固定用取付部の周辺の構成について詳細に説明する。
図3は、本発明の一実施形態に係るプレキャスト壁高欄接合構造の固定用取付部を含む部分についての車道長さ方向に垂直な面の断面図である。
床版5は、複数の鉄筋8が配設され、その周囲にコンクリート9が打設されて形成されている。床版5のコンクリート9中には、下部固定部11が埋設されている。
下部固定部11は、アンカーボルト10を挿通可能な挿通孔が形成され、アンカーボルト10を支持するための平板状のアンカープレート12と、アンカープレート12の下面側に接続され、アンカーボルト10の下側のねじ部に螺合可能な下部ナット13と、下部ナット13の内周のねじ溝への異物(ここでは、コンクリート打設時のノロ(セメントペースト))の浸入を防止するように下側ナット13の下側を封止するキャップ14と、アンカープレート12の上面側に接続され、下部ナット13が螺合されたアンカーボルト10の外周の下側の一部を覆う金属製の筒状の第1筒部材の一例としての鞘部15と、を有する。本実施形態では、鞘部15の長さは、アンカープレート12の上面から床版5の上面よりも低い位置まで到達する長さとなっている。本実施形態では、アンカープレート12と、下部ナット13と、鞘部15とは、溶接によって一体に形成されている。
鞘部15の内周側には、鞘部の材質よりも柔らかい樹脂(例えば、塩化ビニール)で形成され、アンカーボルト10の外周を覆う第2筒部材の一例としてのスリーブ17が挿入されている。スリーブ17の長さは、後述する上部固定部30の下面又はその近傍に到達する長さとなっている。鞘部15の上部における鞘部15とスリーブ17の外周との隙間は、シール部材(例えば、シール用テープ)16によって塞がれている。このため、床版5のコンクリート9の打設時において、鞘部15とスリーブ17との隙間にノロが侵入してしまうことを防止できる。
本実施形態では、スリーブ17は、上側筒部材の一例としての上側スリーブ17aと、下側筒部材の一例としての下側スリーブ17bとが接合されて構成されている。上側スリーブ17aと下側スリーブ17bとは、接合部分がシール部材18により固定されて塞がれている。下側スリーブ17bの長さは、床版5の上面よりも低い位置まで到達する長さとなっている。このような構成により、車が衝突してプレキャスト壁高欄ブロック20が車道幅方向にずれてしまった場合には、上部スリーブ17aは破損してしまうが、下部スリーブ17bが破損しないで済む。このため、新たにプレキャスト壁高欄ブロック20を接合する場合には、下部スリーブ17bをそのままで、上部スリーブ17aを交換すればよいこととなる。
下部固定部11に固定されたアンカーボルト10は、プレキャスト壁高欄ブロック20に形成された挿通孔22に挿通される。アンカーボルト10の上部側には、上部固定部30が固定される。上部固定部30は、アンカーボルト10に螺合されることにより、プレキャスト壁高欄ブロック20の挿通孔22の上方側の開口の周縁部の少なくとも一部(本実施形態では、溝部23部分以外の面)を圧接して、床版5にプレキャスト壁高欄ブロック20を固定する。上部固定部30は、アンカーボルト10の上側のねじ部に螺合する上部ナット32と、アンカーボルト10に螺合することにより上部ナット32により下方に押圧されて、挿通孔22の周縁部を押圧する支圧板31とを有する。上部ナット32と、アンカーボルト10の上部ナット32よりも上部に飛び出した部分とは、例えば、樹脂製の上部キャップの一例としてのキャップ33により周囲が覆われており、固定用取付部21にモルタルM2を充填する際に、上部ナット32や、アンカーボルト10にモルタルM2が付着しないようになっている。
スリーブ17と、上部固定部30の支圧板31の下面との隙間は、シール部材(例えば、シール用テープ)19によって塞がれている。ここで、本実施形態では、鞘部15、スリーブ17、及びシール部材16,18,19が、下部固定部11と上部固定部30との間に亘ってアンカーボルト10の外周を覆う筒体に相当する。このような構成により、コンクリート9を打設する際や、モルタルM1を充填する際に、アンカーボルト10の下部固定部11と上部固定部30との間に、コンクリートやモルタルが付着してしまうことを防止できる。
次に、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック20同士を連結する連結ボルトが固定される連結用取付部24の周辺の構成について詳細に説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係るプレキャスト壁高欄接合構造の連結用取付部を含む部分についての水平面での断面図である。
図面右側のプレキャスト壁高欄ブロック20の左側側面には、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック20側に突出する、断面が台形形状の凸状部27が形成されている。一方、左側のプレキャスト壁高欄ブロック20の右側側面には、凸状部27に対応する凹状部28が形成されている。凸状部27と凹状部28との間には、モルタルM3が充填されている。このような形状により、プレキャスト壁高欄ブロック20に車道側から車が衝突して、一方のプレキャスト壁高欄ブロック20に車道幅方向の車道外への力が掛かった場合に、凹状部28と凸状部27との間でモルタルM3を介して力が伝達されて、車道幅方向の車道外への力に対抗することができるので、連結ボルト50の周辺にモルタルを充填していないことによるずれを防止することができる。
プレキャスト壁高欄ブロック20の連結用取付部24には、プレキャスト壁高欄ブロック20の車道長さ方向の端部の車道幅方向の略中心の位置まで連通する円弧状の連結用挿通孔25が形成されている。本実施形態では、図2に示すように、プレキャスト壁高欄ブロック20の高さ方向に、2つの連結用挿通孔25が並んで形成されている。
隣接するプレキャスト壁高欄ブロック20においては、一方のプレキャスト壁高欄ブロック20の連結用挿通孔25と、他方のプレキャスト壁高欄ブロック20の連結用挿通孔25とがつながるように構成されている。
連結用挿通孔25には、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック20同士を連結するための曲線状の連結ボルト50が挿通される。本実施形態では、連結ボルト50を曲線状としているので、連結ボルト50を連結用挿通孔25に挿入するために必要な連結用取付部24に要求される車道長さ方向の幅を比較的短くすることができるとともに、連結用取付部24に要求される表面からの車道幅方向の車道外側への深さを浅くすることができる。
連結ボルト50のそれぞれの端部は、支圧板51、座金52を介してナット53が螺合されている。座金52、ナット53、及びナット53から飛び出した連結ボルト50の端部は、例えば、樹脂製のキャップ(連結ボルト用キャップ)54により周囲が覆われている。連結用取付部24は、連結ボルト50によるプレキャスト壁高欄ブロック20の連結が行われた後に、モルタルM4が充填されて、固結される。ここで、座金52、ナット53、及びナット53から飛び出した連結ボルト50の端部は、キャップ54により周囲が覆われているので、連結用取付部24にモルタルM4を充填する際に、ナット53や、連結ボルト50にモルタルM4が付着してしまうことを防止できる。
次に、プレキャスト壁高欄接合方法について詳細に説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係るプレキャスト壁高欄接合方法のフローチャートである。
まず、下部固定部11を製造する工程(下部固定部製造工程)を実行する(ステップS11)。下部固定部製造工程では、アンカープレート12と、下部ナット13と、鞘部15とを用意し、アンカープレート12の一方の面に下部ナット13を溶接するとともに、アンカープレート12の他方の面に鞘部15を溶接し、その後、下部ナット13の下側にキャップ14を取り付ける。
次いで、床版5を形成する工程(床版形成工程)を実行する(ステップS12)。床版形成工程では、床版5を構成する鉄筋8等を所定の位置に配設し、更に、下部固定部11の鞘部15にスリーブ17を挿入し、スリーブ17と鞘部15との隙間をシール部材16で塞いだ後、下部固定部11及びスリーブ17を床版5の所定の位置に配置する(筒体取付工程に相当)。なお、この際に、下部固定部11に対してアンカーボルト10を螺合させておいてもよい。次いで、床版5を形成する空間にコンクリートを打設する。ここで、下部固定部11の下部ナット13はキャップ14により封止されているので、アンカープレート12の下側において、コンクリート打設時のノロが下部ナット13のねじ溝や、アンカーボルト10に付着しない。また、アンカープレート12よりも上方のアンカーボルト10の外周は、スリーブ17によって覆われているので、コンクリート打設時のノロがアンカーボルト10に付着しない。この床版形成工程が終了すると、図2に示すように、床版5から、アンカーボルト10とスリーブ17とが上方に突出した状態となる。
一方、プレキャスト壁高欄ブロック20を製造する工程(ブロック製造工程)を実行する(ステップS21)。なお、このブロック製造工程は、後述するブロック配置工程(ステップS13)を実行する前までに行っておけばよい。
床版形成工程(ステップS12)が終了し、床版5のコンクリートが十分に硬化した後に、ブロック製造工程(ステップS21)で製造した複数のプレキャスト壁高欄ブロック20を床版5に配置するブロック配置工程(プレキャスト壁高欄ブロック配置工程)を実行する(ステップS13)。ブロック配置工程では、床版5にプレキャスト壁高欄ブロック20の高さ位置を調節するためのスペーサ6を配置すると共に、床版5とプレキャスト壁高欄ブロック20との間に充填するモルタルの流出を防止するためのスポンジ状のバックアップ材7とを設置し、スリーブ17の上方に支圧板31との間に隙間ができないように、シール部材19を取り付ける。その後、配置対象のプレキャスト壁高欄ブロック20を床版5の上方に位置させた状態で、床版5から突出しているアンカーボルト10とスリーブ17とが、配置対象のプレキャスト壁高欄ブロック20の挿通孔22に挿入されるように位置合わせして、上方から床版5へ降す。次いで、支圧板31にアンカーボルト10を挿入し、アンカーボルト10に上部ナット32を螺合させて、プレキャスト壁高欄ブロック20を仮固定する。なお、この時点での上部ナット32の締結は、所謂、手締め相当であってよい。更に、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック20を仮固定した後には、連結用挿通孔25及び支圧板51に連結ボルト50を挿通し、連結ボルト50の両端に座金52を介してナット53を螺合させて仮締結する。ここで、ナット53の締結は、所謂、手締め相当であってよい。
次いで、プレキャスト壁高欄ブロック20と床版5との間の空間と、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック20同士の空間とに、固結材の一例としてのモルタル(例えば、モルタル)を充填する固結材充填工程(モルタル充填工程)を実行する(ステップS14)。固結材充填工程では、プレキャスト壁高欄ブロック20の複数の注入孔26からモルタルを注入することにより、プレキャスト壁高欄ブロック20と床版5との間の空間及び挿通孔22とスリーブ17との間の空間にモルタルを充填する。ここで、プレキャスト壁高欄ブロック20と床版5との間の空間及び挿通孔22とスリーブ17の間の空間にモルタルが充分に充填されると、連通孔22の上部の開口部に繋がる溝部23からモルタルが流れ出てくることとなるので、その場合に、モルタルの注入を停止すればよい。また、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック20の間の空間の上方からモルタルを注入して、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック20の間の空間にモルタルを充填する。
次いで、固結材充填工程により充填したモルタルが十分に硬化した後、プレキャスト壁高欄ブロック20を床版5に本固定すると共に、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック20同士を本連結するブロック接合工程(固定工程)を実行する(ステップS15)。ブロック接合工程では、アンカーボルト10に螺合されている上部ナット32について所定のトルクで増し締めすることにより、プレキャスト壁高欄ブロック20を本固定し、上部ナット32とアンカーボルト10の上部ナット32から飛び出している部分とをキャップ33で覆う。ここで、キャップ33で覆う工程がキャップ装着工程に相当する。また、連結ボルト50に螺合されているナット53を所定のトルクで増し締めさせることにより本連結し、ナット53、連結ボルト50のナット53から飛び出している部分、及び座金52をキャップ54で覆う。
次いで、固定用取付部21と連結用取付部24とに、固結材(モルタル)を充填する取付部固結材充填工程(上部固定部保護工程)を実行する(ステップS16)。この後、固定用取付部21と連結用取付部24とに充填したモルタルが十分に硬化することにより、プレキャスト壁高欄接合構造1が完成する。
以上説明したように、本実施形態に係るプレキャスト壁高欄接合構造1によると、床版5から上方に延びるように配されるアンカーボルト10の上側のねじ部に螺合可能な上部ナット32を有し、プレキャスト壁高欄ブロック20のアンカーボルト10を挿通させる挿通孔22から突出したアンカーボルト10に上部ナット32が螺合されることにより、挿通孔22の周縁部の少なくとも一部を圧接する上部固定部30と、アンカーボルト10の上部ナット32よりも上方の端部と、上部ナット32の周囲とを覆う上部キャップ33と、床版5に埋設され、アンカーボルト10の下側のねじ部に螺合可能であって、下端が封止された下部ナット13を有し、アンカーボルト10の下側のねじ部に下部ナット13が螺合されることにより、アンカーボルト10の下側を床版5に固定する下部固定部11と、上部固定部30から下部固定部11との間に亘って、アンカーボルト10の外周を覆う筒体(鞘部15、スリーブ17、シール部材16,18,19)と、を備えるようにしたので、アンカーボルト10の下側のねじ部、下部ナット13、アンカーボルト10の外周、アンカーボルト10の上側のねじ部、及び上部ナット32が、コンクリート打設時やモルタル充填時にノロが付着せず、アンカーボルト10から上部ナット32を容易に外すことができ、また、アンカーボルト10を下部固定部11から容易に外すことができる。これにより、破損していないアンカーボルト10をそのまま再利用して、新たなプレキャスト壁高欄ブロック20を接合するようにしたり、破損したアンカーボルト10を新たなアンカーボルト10に交換して新たなプレキャスト壁高欄ブロック20の接合に使用したりすることができる。
また、上記実施形態では、連結用挿通穴25に挿通され、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック同士を連結するための連結ボルト50と、連結ボルト50に螺合してプレキャスト壁高欄ブロック20同士を締結するナット53と、連結ボルト50のナット53よりも突出した部分と、ナット53の周囲とを覆うキャップ54と、を備えるようにしたので、周囲へのモルタル充填時にノロが付着せず、連結ボルト50からナット53を容易に取り外すことができる。更に、連結用挿通孔25の内部にモルタルが侵入しないようにするスポンジ状のバックアップ材43,44を備えるようにしたので、連結ボルト50を連結用挿通孔25から取り外すことができる。このため、損傷したプレキャスト壁高欄ブロック20を取り外すことができ、損傷のないプレキャスト壁高欄ブロック20をそのまま利用して、新たなプレキャスト壁高欄ブロック20と連結することができる。
なお、本発明は、上述の実施形態、実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、上部スリーブ17aと、下部スリーブ17bとを接合して、アンカープレート12から上方までのアンカーボルト10の周囲を覆うようにしていたが、上部スリーブと下部スリーブとに代えて、1つのスリーブとしてもよい。
また、上記実施形態では、鞘部15を備えるようにし、その鞘部15に、スリーブ17を挿入するようにしていたが、本発明はこれに限られず、鞘部15を上方まで伸ばすようにして、スリーブ17を備えなくてもよい。
また、上記実施形態では、スリーブ17の上部と、支圧板31との間にシール部材19を取り付けることにより、支圧板31の下面におけるアンカーボルト10の外周の周囲へのノロの浸入を防止するようにしていたが、本発明はこれに限られず、スリーブ17と支圧板31とを直接接触させるだけでもノロの浸入を十分に防止できる場合には、スリーブ17を支圧板31の下面に接触する長さとし、シール部材19を備えなくてもよい。
また、上記実施形態では、下部ナット13の下部をキャップ14で覆うことにより、下側を封止するようにしていたが、本発明はこれに限られず、例えば、下部ナット自体を、内側のねじ溝の底部が封止されているナットとしてもよい。
また、上記実施形態では、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック20同士を2本の連結ボルト50により連結するようにしていたが、本発明はこれに限られず、1本の連結ボルトで連結するようにしてもよく、3本以上の連結ボルトで連結するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック20同士を曲線状の連結ボルト50により連結するようにしていたが、本発明はこれに限られず、直線状の連結ボルトで連結するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、車道幅方向の一方のみが車道側となり、車道側となる一方の裾部分が大きく広がった路肩用のプレキャスト壁高欄ブロックを含むプレキャスト壁高欄接合構造について説明していたが、本発明はこれに限られず、車道側の形状が異なる場合や、車道幅方向の両側が車道側となり、両側の裾部分が大きく広がった分離帯用のプレキャスト壁高欄ブロックを含むプレキャスト壁高欄接合構造にも本発明を適用することができる。
1…プレキャスト壁高欄接合構造、5…床版、6…スペーサ、7…バックアップ部材、8…鉄筋、9…コンクリート、10…アンカーボルト、11…下部固定部、12…アンカープレート、13…下部ナット、14…キャップ、15…鞘部、16…シール部材、17…スリーブ、17a…上部スリーブ、17b…下部スリーブ、18…シール部材、19…シール部材、20…プレキャスト壁高欄ブロック、21…固定用取付部、22…挿通孔、23…溝部、24…連結用取付部、25…連結用挿通孔、26…注入孔、27…凸状部、28…凹状部、30…上部固定部、31…支圧板、32…上部ナット、33…キャップ、41…バックアップ材、42…バックアップ材、43…バックアップ材、44…バックアップ材、50…連結ボルト、51…支圧板、52…座金、53…ナット、54…キャップ、M1,M2,M3,M4…モルタル

Claims (9)

  1. プレキャスト壁高欄ブロックがアンカーボルトを介して床版に接合されたプレキャスト壁高欄接合構造であって、
    前記床版から上方に延びるように配される前記アンカーボルトの上側のねじ部に螺合可能な上部ナットを有し、前記プレキャスト壁高欄ブロックの前記アンカーボルトを挿通させる挿通孔から突出した前記アンカーボルトに前記上部ナットが螺合されることにより、前記挿通孔の周縁部の少なくとも一部を圧接する上部固定部と、
    前記アンカーボルトの前記上部ナットよりも上方の端部と、前記上部ナットの周囲とを覆う上部キャップと、
    前記床版に埋設され、前記アンカーボルトの下側のねじ部に螺合可能であって、下端が封止された下部ナットを有し、前記アンカーボルトの下側のねじ部に前記下部ナットが螺合されることにより、前記アンカーボルトの下側を床版に固定する下部固定部と、
    前記上部固定部と前記下部固定部との間に亘って、前記アンカーボルトの外周を覆う筒体と、
    を備えるプレキャスト壁高欄接合構造。
  2. 前記下部固定部は、前記下部ナットが接続され、前記アンカーボルトを支持するためのアンカープレートを含む
    請求項1に記載のプレキャスト壁高欄接合構造。
  3. 前記上部固定部は、前記上部ナットの下部と、前記挿通孔の周縁部との間に介装され、前記アンカーボルトに前記上部ナットを螺合させることにより、前記挿通孔の周縁部を圧接する支圧板を含む
    請求項2に記載のプレキャスト壁高欄接合構造。
  4. 前記筒体は、
    前記アンカープレートの上面に直接接続され、前記床版の上面よりも低い位置まで延びる第1筒部材と、
    前記第1筒部材の内周側に、外周側から内周側への異物の流入を防ぐように挿入され、前記支圧板の下面位置まで延びる第2筒部材と、を有する
    請求項3に記載のプレキャスト壁高欄接合構造。
  5. 前記第2筒部材は、
    前記床版の上面よりも低い位置、且つ前記第1筒部材よりも高い位置まで延びる下側筒部材と、前記下側筒部材の上方に内周側への異物の流入を防ぐように接続され、前記支圧板の下面位置まで延びる上側筒部材と、を備える
    請求項4に記載のプレキャスト壁高欄接合構造。
  6. 前記第1筒部材は、金属で形成され、前記第2筒部材は、樹脂で形成されている
    請求項4又は請求項5に記載のプレキャスト壁高欄接合構造。
  7. 複数のプレキャスト壁高欄ブロックが前記プレキャスト壁高欄ブロックの長手方向に隣接して配置されており、隣接する一方のプレキャスト壁高欄ブロックの側面は、他方のプレキャスト壁高欄ブロック側に突出する凸状部を有し、前記他方のプレキャスト壁高欄ブロックの側面は、前記凸状部に対応する凹状部を有する
    請求項1から請求項6の何れか一項に記載のプレキャスト壁高欄接合構造。
  8. 複数のプレキャスト壁高欄ブロックが前記プレキャスト壁高欄ブロックの長手方向に隣接して配置されており、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック同士には、一方のプレキャスト壁高欄ブロック側から、他方のプレキャスト壁高欄ブロック側に連通する連結用挿通孔が形成されており、
    前記連結用挿通孔に挿通され、隣接するプレキャスト壁高欄ブロック同士を連結するための連結ボルトと、
    前記連結ボルトの少なくとも一方に螺合して前記プレキャスト壁高欄ブロック同士を締結する連結用ナットと、
    前記連結ボルトの前記連結用ナットよりも突出した部分と、前記連結用ナットの周囲とを覆う連結ボルト用キャップと、
    を備える請求項1から請求項7の何れか一項に記載のプレキャスト壁高欄接合構造。
  9. 床版を形成し、前記床版にアンカーボルトを介してプレキャスト壁高欄ブロックを接合するプレキャスト壁高欄接合方法であって、
    前記床版に埋設可能であり、前記床版と前記プレキャスト壁高欄ブロックとを接合するための前記アンカーボルトの下側のねじ部に螺合可能であって、下端が封止された下部ナットを有し、前記アンカーボルトの下側のねじ部に前記下部ナットが螺合されることにより、前記アンカーボルトの下側を床版に固定するための下部固定部を製造する下部固定部製造工程と、
    前記下部固定部に、前記アンカーボルトの上側により前記プレキャスト壁高欄ブロックを固定するための上部固定部との間に亘って前記アンカーボルトの外周を覆うための筒体を取り付ける筒体取付工程と、
    前記筒体が取り付けられた前記下部固定部を、前記床版における所定の位置に配置する下部固定部配置工程と、
    前記床版の形成領域にコンクリートを打設して、前記下部固定部が埋設された床版を形成する床版形成工程と、
    前記下部固定部の前記下部ナットに螺合させた前記アンカーボルト及び前記筒体を、前記プレキャスト壁高欄ブロックに形成された挿通孔に挿入させ、前記床版にプレキャスト壁高欄ブロックを配置するプレキャスト壁高欄ブロック配置工程と、
    前記挿通孔における前記筒体の外側の空間と、前記プレキャスト壁高欄ブロックと前記床版との空間に、前記プレキャスト壁高欄ブロックと前記壁高欄とを固結させる固結材を充填する固結材充填工程と、
    前記アンカーボルトに前記上部固定部の上部ナットを螺合させて、前記上部固定部により前記プレキャスト壁高欄ブロックを圧接させてプレキャスト壁高欄ブロックを固定する固定工程と、
    前記アンカーボルトの前記上部ナットよりも上方の端部と、前記上部ナットの周囲とを覆う上部キャップ部を装着するキャップ装着工程と、
    前記上部キャップ部の周囲に固結材を充填することにより、前記アンカーボルトの上部と、前記上部固定部の周囲を前記固結材により固結させる上部固定部保護工程と、
    を備えるプレキャスト壁高欄接合方法。
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