JP2007231631A - 高架道路の荷重支持型伸縮継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】荷重支持型伸縮継手の補修工事時に、その平盤状の継手本体ゴムと固定ナットだけを上方から新品と交換装着できるようにする。
【解決手段】平盤状継手本体ゴム(21)の両端部をその橋幅方向に沿い延在する一対の端部受け止めマウント(22)によって下方から受け止めると共に、その両端部受け止めマウントから複数のアンカー鉄筋(23)を一定な間隔ピッチ(P4)での分布状態として下方へ一体的に張り出す一方、同じくマウントから上記アンカー鉄筋と別個なスタッドボルト(24)の複数を、一定な間隔ピッチ(P1)での分布状態として上向き一体的に垂立させ、そのスタッドボルトへ上記継手本体ゴムを上方からの差し込み貫通状態に搭載させて、そのスタッドボルトへ引き続き固定ナット(25)を螺合締結することにより、上記継手本体ゴムをその両端部受け止めマウントへ組み付け一体化した。
【選択図】 図1

Description

本発明は高架道路(道路橋)における荷重支持型の伸縮継手に関する。
阪神淡路大震災の経験に基く地震対策として、積層ゴムや鋼板入り積層ゴム、その他の水平力分散ゴム支承が採用されている高架道路では、そのゴム支承が地震時に高架道路自体の破損を防止すべく、大きく変形することとの関係上、橋桁(コンクリート床版)同士の相互間や橋桁と橋台との相互間における遊間部分(継ぎ目)の広いゴム製の荷重支持型伸縮継手が施工されており、その遊間部分において通行車両の荷重(輪荷重)を直接支持している。
このような荷重支持型の伸縮継手は、例えば特開2002−371509号や特開2003−201703号、意匠登録第1152062号などに見られる如く、既に周知である。
この点、図27は橋桁同士の遊間部分(床版遊間)に埋設された従来の典型的な荷重支持型伸縮継手を示している。
これは基本的な構成として、コンクリート床版(1)への取付ベースになる向かい合う一対の断面ほぼL字状端部芯金(2)と、その両端部芯金(2)の相互間に介在する荷重支持用の中間芯金(3)と、これらの全体を被覆するように加硫接着された平盤状の継手本体ゴム(4)とを備え、しかもその継手本体ゴム(4)には上向き開口する伸縮用凹溝(5)と下向き開口する伸縮用凹溝(6)とが、何れも橋幅方向に沿って切り欠き列設されている。
そして、後打ちコンクリート(7)に予じめ一対づつの多数埋設されたアンカーボルト(8)と、上記継手本体ゴム(4)の両端部芯金(2)とが、上方から各々固定ナット(9)を介して締結一体化されており、気温変化に伴なうコンクリート床版(1)同士の相対的な移動を、その継手本体ゴム(4)の剪断変形作用によって自づと吸収し得るようになっている。
尚、(10)は各アンカーボルト(8)の上端ネジ頭部(8a)と、固定ナット(9)とのネジ締結部を密封保護するため、継手本体ゴム(4)の固定ナット用逃し入れ口(11)へ充填された止水用シーラント、(12)は上記固定ナット(9)を被覆するゴム製のプラグキャップ、(8b)は各アンカーボルト(8)の首部に締結一体化された型枠受け止めナットである。
特開2002−371509号公報 特開2003−201703号公報 意匠登録第1152062号公報
上記荷重支持型の伸縮継手は、その輪荷重を受ける継手本体ゴム(4)の経年的な摩耗やネジ締結部の弛緩などに起因して、本来持つべき機能を発揮できなくなるため、補修工事を繰り返し行なう必要がある。
ところが、上記伸縮継手の構成ではアンカーボルト(8)が図28のような上端ネジ頭部(8a)や、首部から張り出す型枠受け止めナット(8b)を含む全体的な連続一本物であり、しかも図27のように橋幅方向への一定間隔ピッチを保つ点在分布状態として、後打ちコンクリート(7)に埋設一体化されているため、たとえ僅かな本数でも上端ネジ頭部(8a)と固定ナット(9)とのネジ締結部に錆び付きや破損などがあれば、その固定ナット(9)と継手本体ゴム(4)だけを上方から新品と交換装着することができず、必らずやブレーカーによる後打ちコンクリート(7)全体の刳り取りと、アンカーボルト(8)のガス切断などを余儀なくされるのであり、多大の労力と時間並びに経費を要し、その補修工事中の交通渋滞や近隣への騒音を招来することになる。熟練工でなければ、誤まってコンクリート床版(1)やその埋設補強筋(組立鉄筋又は差し筋アンカー)(13)を破損してしまうことさえも起こるのである。
そして、その後打ちコンクリート(7)を打設し直すに際しても、上記アンカーボルト(8)の多数が言わばバラバラ状態に点在分布し、固定ナット(9)の締結前に空廻りするため、これらを継手本体ゴム(4)の据え付け凹所形成用型枠(図示省略)や埋設補強筋(13)との組立上、正しい配筋方向性として速やかに便利良く整列させることができず、甚だ煩らわしい予備作業を要することになる。
更に言えば、後打ちコンクリート(7)の打設・養生後に抜き出す上記据え付け凹所形成用の型枠に代えて、そのままでの埋め殺し状態となる固定型枠を採用した意匠登録第1152062号も公知であるが、これでもアンカーボルトは1本物として、橋幅方向への一定間隔ピッチを保つ点在分布状態にあり、これに上方から固定ナットを締結一体化している構成のため、図27に基き説示した従来技術の諸問題を生ずることに変りがなく、その埋め殺し使用状態の固定型枠までも新品と交換しなければならない結果、ますます大規模で高価な補修工事となってしまうのである。
本発明はこのような課題の改良を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では橋桁同士又は橋桁と橋台への取付ベースになる一対の端部芯金と、その両端部芯金の相互間に介在する少なくとも1個の荷重支持用中間芯金と、これらの全体を被覆するように加硫接着された平盤状の継手本体ゴムとを備え、
上記継手本体ゴムがその橋幅方向に沿って各々切り欠き列設された上向き開口する伸縮用凹溝と下向き開口する伸縮用凹溝に基く剪断変形作用により、気温変化に伴なう橋桁同士の相対的な移動又は橋台に対する橋桁の移動を自づと吸収し得る高架道路の荷重支持型伸縮継手において、
上記継手本体ゴムの両端部をその橋幅方向に沿い延在する一対の水平な端部受け止めマウントによって、下方から安定良く受け止めると共に、
その両端部受け止めマウントから後打ちコンクリートによって埋設一体化されることとなる一対づつのアンカー鉄筋を、一定な間隔ピッチでの分布状態として各々下方へ一体的に張り出す一方、
同じく両端部受け止めマウントから上記アンカー鉄筋と別個な一対づつのスタッドボルトを、一定間隔ピッチでの分布状態として各々上向き一体的に垂立させ、
そのスタッドボルトに対する差し込み貫通状態として両端部受け止めマウントへ搭載した上記継手本体ゴムの両端部芯金を、上記スタッドボルトへ上方から各々螺合締結される固定ナットによって、その両端部受け止めマウントと組立一体化したことを特徴とする。
又、請求項2の構成では一定帯幅の平行な鋼板から成る両端部受け止めマウントへ、スタッドボルトとアンカー鉄筋との上下一対づつを互いに同一又は相違する一定な間隔ピッチでの分布状態として、しかも互いの芯ズレ状態に各々植え付け溶接したことを特徴とする。
請求項3の構成では両端部受け止めマウントを継手本体ゴムの両端部芯金とほぼ対応する向かい合う断面L字状に造形して、
その両端部受け止めマウントの水平面部から一対づつの第1アンカー鉄筋を、互いに離反する方向へのほぼL字状として各々張り出す一方、
同じく両端部受け止めマウントの垂直面部から別個な一対づつの第2アンカー鉄筋を、やはり互いに離反する方向へのほぼ倒立L字状として、各々一体的に張り出したことを特徴とする。
請求項4の構成では両端部受け止めマウントを継手本体ゴムの両端部芯金とほぼ対応する向かい合うL字状に造形して、
その両端部受け止めマウントの水平面部から一対づつのアンカー鉄筋を、互いに離反する方向へのほぼL字状として各々張り出す一方、
同じく両端部受け止めマウントの垂直面部から後打ちコンクリートの埋設アンカーとしても機能し得る一対づつの除雪グレーダー用誘導プレートを、やはり互いに離反する方向へ各々一体的に張り出したことを特徴とする。
請求項5の構成では継手本体ゴムの上向き開口する伸縮用凹溝内へ、複数の仕切り薄膜を一定な間隔ピッチでの分布状態に介在させたことを特徴とする。
請求項6の構成では継手本体ゴムの上向き開口する伸縮用凹溝を、通行車両の走行中心線と直交しない交叉角度の曲線として、橋幅方向への蛇行的に切り欠き列設したことを特徴とする。
請求項7の構成では継手本体ゴムの両端部とその両端部受け止めマウントとの上下相互間へ、錆び止め兼止水用となる別個なゴムプレートを各々介挿設置したことを特徴とする。
請求項8の構成では継手本体ゴムの上面へ、小さくともその表面積と同じ大きさのクラック防止シートを敷設一体化して、
その継手本体ゴムの上面へ覆工される舗装アスファルトの合材が、上記継手本体ゴムの上向き開口する伸縮用凹溝内へ、目詰まり状態に侵入することを防止したことを特徴とする。
請求項9の構成では後打ちコンクリートの堰止め壁として埋め殺し設置状態になる一対の中間支持脚により、継手本体ゴムの中間部を剪断変形し得るように下方から受け持つと共に、
その継手本体ゴムにおける中間支持脚と両端部受け止めマウントとの隣り合う相互間を、後打ちコンクリートからの空気抜き空間として確保したことを特徴とする。
請求項10の構成では一対の中間支持脚を、垂直な脚本体とその上端部の外向き一体的に張り出す水平なゴム受け座並びに下端部の内向き一体的に張り出す水平なパッド受け座とから成る向かい合う対称な断面擬似Z字状に造形して、
上記ゴム受け座によって継手本体ゴムの下面を受け持つ一方、その中間支持脚同士の向かい合う相互間に充填される止水兼防音用の弾性パッドを、上記パッド受け座によって脱落不能に受け止めたことを特徴とする。
請求項11の構成では一対の中間支持脚を、垂直な脚本体とその上端部の外向き一体的に張り出す水平なゴム受け座とから成る向かい合う対称な断面倒立L字状に造形して、
上記ゴム受け座によって継手本体ゴムの下面を受け持つ一方、上記脚本体の中途高さ位置へ断面U字状ゴム膜の上部両端を取り付け固定すると共に、そのゴム膜の内部へ止水兼防音用の弾性パッドを充填したことを特徴とする。
請求項12の構成では一対の中間支持脚を、垂直な脚本体とその下端部の内向き一体的に張り出す水平なパッド受け座とから成る向かい合う対称な断面L字状に造形して、
その中間支持脚同士の向かい合う相互間に充填される止水兼防音用の弾性パッドを、上記パッド受け座によって脱落不能に受け止めたことを特徴とする。
請求項13の構成では中間支持脚を形作る脚本体の中途高さ位置から、後打ちコンクリートに埋設されることとなる複数の連結筋を、外向き一体的に張り出したことを特徴とする。
請求項14の構成では中間支持脚を形作る垂直な脚本体の下端部から、後打ちコンクリートの脱落防止プレート又は荷重支持用接地プレートを外向き一体的に張り出したことを特徴とする。
請求項15の構成では一対の中間支持脚を何れも鋼板として、その何れか一方のゴム受け座を継手本体ゴムの経年的な摺り切れや剥離などにより露出した中間芯金とメタルタッチし得る金属地肌の裸状態に保つと共に、
残る他方のゴム受け座の上面へ振動やショックなどの吸収用クッションプレートを固定一体化したことを特徴とする。
請求項1の上記構成によれば、平盤状の継手本体ゴムを下方から受け止める水平な両端部受け止めマウントが、その継手本体ゴムの橋幅方向に沿って延在し、これから下方へ一体的に張り出す一対づつのアンカー鉄筋が、後打ちコンクリートに埋設される一方、そのアンカー鉄筋と別個な一対づつのスタッドボルトが、上記両端部受け止めマウントから上向き一体的に垂立されているため、そのスタッドボルトへ上方から継手本体ゴムの両端部を差し込み貫通状態に搭載して、これに上方から固定ナットを螺合締結することにより、上記継手本体ゴムの両端部芯金をその両端部受け止めマウントへ容易に、且つ安定・確固に組み付け一体化することができる。
そして、継手本体ゴムを交換する補修工事時に、万一上記固定ナットがスタッドボルトとの錆び付きや破損などにより、容易に取りはずせないような事態であれば、その破損状態の古いスタッドボルトを上記両端部受け止めマウントの付け根部から切断除去して、その平滑に仕上げた両端部受け止めマウントの上面へ、これを植え付け基台として、再度新品のスタッドボルトを上向き垂立状態に植え付け溶接すれば良く、その上方から継手本体ゴムと固定ナットだけを新品と交換装着することができる。
その結果、冒頭に述べた従来技術のような後打ちコンクリートの全体的な刳り取りや、アンカーボルトのガス切断などを行なう必要がなく、その大規模な補修工事中の交通渋滞や近隣への騒音を招来するおそれもない。
特に、請求項2の構成を採用するならば、従来技術の連続一本物であるアンカーボルトと異なって、継手本体ゴムの両端部受け止めマウントを共通の植え付け台板としつつも、これから下方へ張り出す複数のアンカー鉄筋と、逆な上向きに垂立する複数のスタッドボルトとを一層安定良く確固に植え付け溶接することができ、その全体的な強度が著しく向上する。
又、請求項3の構成を採用するならば、その両端部受け止めマウントの水平面部と垂直面部により、継手本体ゴムのコーナー面を確実に受け止め保護できるほか、その水平面部から張り出すほぼL字状の第1アンカー鉄筋と、上記垂直面部から張り出すほぼ倒立L字状の第2アンカー鉄筋により、後打ちコンクリートとの喰い付き力を増強でき、延いては使用中における継手本体ゴムの圧縮変形に対し、優れた対抗力(背筋力)を発揮させ得る効果がある。
他方、請求項4の構成を採用するならば、上記第2アンカー鉄筋に代る除雪グレーダー用の誘導プレート(補強リブアンカー)により、除雪グレーダーの刃先が破損するおそれを防止でき、寒冷地仕様の荷重支持型伸縮継手として実施し得る効果がある。
請求項5の構成を採用するならば、使用中に継手本体ゴムの上向き開口する伸縮用凹溝内へ沈澱した砂や鉱砕骨材、塵埃などの異物が詰め物として、通行車両に与える振動や騒音を低減することになる一方、気温の上昇時に開口幅が狭くなる伸縮用凹溝の仕切り薄膜を、言わば自動的に弾性変形するダイヤフラムとして、その伸縮用凹溝の内部から上記詰め物を外部へ跳ね出し放散させ得る効果がある。
請求項6の構成を採用するならば、通行車両に与える急激な振動やショックを抑制することができ、乗り心地の改良と騒音の発生防止に役立つ。
請求項7の構成を採用するならば、別個なゴムプレートの介挿設置により、継手本体ゴムの両端部芯金とその両端部受け止めマウントとが経年的に錆び付くおそれや、スタッドボルトに沿う雨水の侵入を防止することができ、そのゴムプレートを補修工事時に交換することも可能である。
請求項8の構成を採用するならば、クラック防止シートの敷設一体化により、舗装アスファルトを覆工できる埋設型の伸縮継手として仕上がる効果がある。
更に、請求項9の構成を採用するならば、一対の中間支持脚が後打ちコンクリートの堰止め壁として埋め殺し状態になるため、別個なウレタンフォームなどのバックアップ材を介挿使用する必要なく、そのまま便利に施工することができ、しかも後打ちコンクリートの養生時間を充分長く確保して、その継手本体ゴムの支持強度と全体的な品質に優れた打設状態を得られる効果がある。
つまり、橋長が長く伸縮量の大きな高架道路では、施工中における昼夜の気温差でも遊間部分が広狭変化するところ、上記パックアップ材はその広狭変化に追従して弾性変形し、後打ちコンクリートの堰止め対抗力を有さないため、これを打設後短時間でのすばやく養生しなければ、これが言わば不均質のガサガサ状態になってしまうのである。
又、上記中間支持脚の一対は埋め殺し設置状態に残存して、本発明の伸縮継手を構成することになり、継手本体ゴムの両端部受け止めマウントと相俟って、その継手本体ゴムの中間部を変形作用し得る状態に安定良く受け持つ結果、特に橋長が長く伸縮量の大きな高架道路用としてふさわしい荷重支持型の伸縮継手を得ることができる。
その中間支持脚と両端部受け止めマウントとの隣り合う相互間に確保された空気抜き空間は、上記後打ちコンクリートの打設時における空気の放出用として働き、その結果後打ちコンクリートの上面を平滑面に仕上げることができ、継手本体ゴムの支持精度が向上する。
その場合、請求項10の構成を採用するならば、両中間支持脚の上端部から外向きに張り出す水平なゴム受け座によって、継手本体ゴムの下面を一層安定良く受け持てるばかりでなく、その中間支持脚同士の向かい合う相互間に充填される止水兼防音用の弾性パッドを、その下端部から内向きに張り出すパッド受け座により、脱落のおそれなく受け止め得る効果もある。
又、請求項11の構成を採用するも、やはり上記弾性パッドをその両中間支持脚の向かい合う相互間に介挿設置された断面U字状のゴム膜により、脱落不能に受け止め保持できる効果がある。
請求項12の構成を採用するも、上記弾性パッドを中間支持脚の下端部から内向きに張り出すパッド受け座によって、やはり脱落のおそれなく受け止めることができる。
請求項13の構成を採用するならば、中間支持脚の垂直な脚本体から外向き一体的に張り出す複数の連結筋により、後打ちコンクリートとの喰い付き力をますます昂めることができ、耐用性に富む施工状態を得られる。
請求項14の構成を採用するならば、その後打ちコンクリートの脱落防止プレートによって、床版遊間が広がっても対応できる伸縮継手に仕上げることができる一方、荷重支持用接地プレートによって大きな荷重にも耐え得る伸縮継手となる。
更に、請求項15の構成を採用するならば、継手本体ゴムが経年的に摺り切れや剥離などを生じて、中間芯金が露出した場合に、上方から振動を加えることにより、その中間芯金とゴム受け座とのメタルタッチ音を聴取して、継手本体ゴムにおける内部の異常事態や新品との交換時期を検知できる効果があり、利便性に優れる。
以下、図面に基いて本発明の具体的構成を詳述すると、図1〜4は本発明の第1実施形態として、約35〜100mmの伸縮量を有する荷重支持型伸縮継手と、そのコンクリート床版(橋桁)(20)同士の向かい合う遊間部分(床版遊間)(S)へ跨がる施工状態を示しているが、本発明の伸縮継手はコンクリート床版(橋桁)(20)と橋台との相互間における遊間部分(S)へ、同様に跨がる状態として施工されることも勿論あり得る。
茲に、第1実施形態の伸縮継手は橋軸方向に沿う一定帯幅(W1)(例えば約243mm〜513mm)の平盤状継手本体ゴム(21)と、その水平な端部受け止めマウント(22)の一対と、その両端部受け止めマウント(22)から下方へ一体的に張り出し屈曲することにより、上記継手本体ゴム(21)をコンクリート床版(20)へ固定支持する一対づつのアンカー鉄筋(23)と、同じく端部受け止めマウント(22)から上向き一体的に垂立する一対づつのスタッドボルト(24)と、そのスタッドボルト(24)へ上方から各々螺合締結される固定ナット(25)の一対づつを備えている。
上記伸縮継手の継手本体ゴム(21)について言えば、(26)は水平面部(26a)と垂直面部(26b)を備えた断面ほぼL字状として、鋼板から曲成された向かい合う一対の端部芯金、(27)はその両端部芯金(26)の相互間に介在する1個の荷重支持用中間芯金であって、やはり鋼板(フラットバー)から成り、これらの全体を被覆するように、クロロプレンゴムやその他の高性能な合成ゴムから成る継手本体ゴム(21)が加硫接着されている。
このような平盤状の継手本体ゴム(21)は一定の厚み(T1)(例えば約32〜70mm)と、橋幅方向に沿って延在する一対の単位長さ(例えば約1800mm)を有し、その施工時に切り離し端面同士の咬み合わせ止水状態として接続一体化されることは、言うまでもない。
その場合、両端部芯金(26)の水平面部(26a)がコンクリート床版(20)への取付ベースとして、一定厚み(T1)を有する継手本体ゴム(21)の下側へ偏倚した位置に並列されているに反し、その遊間部分(S)の真上に対応位置する荷重支持用の中間芯金(27)は、同じく継手本体ゴム(21)の逆な上側へ偏倚した位置に配列されており、しかもその両端部芯金(26)の水平面部(26a)と中間芯金(27)との隣り合う相互が、部分的にオーバーラップした関係状態に保たれている。
(28)は両端部芯金(26)の水平面部(26a)に開口形成された一対づつのスタッドボルト貫通孔、(29)はこれらと合致連通する位置関係として、上記継手本体ゴム(21)に切り欠かれた固定ナット用逃し入れ口であり、その固定ナット用逃し入れ口(29)とスタッドボルト用貫通孔(28)との何れも、好ましくは橋幅方向に沿い延在する組立調整用の長孔形態として、一定の間隔ピッチ(P1)(例えば約300mm)を保って点在分布している。
更に、上記中間芯金(27)を挟む関係の両隣り位置には、一定の開口幅だけ上向きに開口する対称な一対の伸縮用凹溝(30)が切り欠き列設されている一方、その両伸縮用凹溝(30)の合計開口幅と同等以上の広い一定開口幅として下向きに開口する1個の伸縮用凹溝(31)が、上記中間芯金(27)の真下位置に切り欠き列設されている。
そして、このような継手本体ゴム(21)の橋幅方向に沿い切り欠き列設された伸縮用凹溝(30)(31)により、その継手本体ゴム(21)が両端部芯金(26)の水平面部(26a)と、中間芯金(27)との上記オーバーラップ状態にある部位から剪断変形して、気温変化に伴ない発生するコンクリート床版(20)同士の相対的な移動(床版遊間の広狭変化)を、自づと吸収できるようになっているのである。
この点、図2、3では一対の上向き開口する伸縮用凹溝(30)を下向き開口する伸縮用凹溝(31)と同じく、継手本体ゴム(21)の橋幅方向に沿い延在する平行な直線として切り欠き列設しているが、その上向き開口する伸縮用凹溝(30)だけを変形実施例に係る図5や別な図6の平面図に示す如く、継手本体ゴム(21)の橋幅方向へ蛇行的に延在する波状やジグザグ状などの曲線として、通行車両の走行中心線(O−O)と直交しない交叉角度(θ)に切り欠き列設することが好ましい。
その曲線の蛇行する間隔ピッチ(1波長)(P2)としても、大型通行車両の輪距を考慮し、これとの関係から約500mm以下に設定することが良い。そうすれば、通行車両に突然の過大なショックや振動を与えず、乗り心地の改良と騒音の発生防止に役立つからである。
又、上向き開口する伸縮用凹溝(30)を直線と曲線との何れの形態に切り欠き列設する場合でも、その継手本体ゴム(21)が一定の単位長さだけ橋幅方向に沿い延在する端部や中途部へ、図2、3、7に示すような内部の仕切り薄膜(32)を一定の間隔ピッチ(P3)(例えば約500mm以下)に介在させて、その気温の低下時に開口幅が広がる伸縮用凹溝(30)内へ沈澱した砂や鉱砕骨材、塵埃などの異物を、その凹溝(30)内の詰め物として通行車両に与える振動や騒音を緩和する一方、気温の上昇時に開口幅が狭くなる伸縮用凹溝(30)の上記仕切り薄膜(32)を、言わば自動的に弾性変形するダイヤフラムとして、上記詰め物を伸縮用凹溝(30)の内部から放出させるように設定することが好ましい。
このような機能を発揮し得る仕切り薄膜(32)であるならば、これを伸縮用凹溝(30)の向かい合う内壁面から、図8の変形実施例に示すような約片側半分づつとして、交互する千鳥配列状態に張り出すことにより、その伸縮用凹溝(30)内を部分的に仕切ってもさしつかえない。
先に一言した一対の水平な端部受け止めマウント(22)は、図1〜4から明白なように、継手本体ゴム(21)における端部芯金(26)の水平面部(26a)よりも狭い一定帯幅(W2)(例えば約40〜100mm)の鋼板(フラットバー)から成り、その一対が橋幅方向への平行に延在して、その継手本体ゴム(21)の両端部を下方から安定良く受け止めるばかりでなく、施工時に使われる後述の据え付け凹所形成用型枠を下方から受け止めることもできるようになっている。
そして、このような両端部受け止めマウント(22)の下面へ各々溶接一体化されることにより、互いに離反する方向への約90度だけ屈曲したほぼL字状として張り出すアンカー鉄筋(23)の一対づつは、橋幅方向に沿う一定の間隔ピッチ(P4)(例えば約300mm)を保つ分布状態にあり、コンクリート床版(20)の埋設補強筋(組立鉄筋又は差し筋アンカー)(33)と溶接されて、そのコンクリート床版(20)へ継手本体ゴム(21)を固定支持することになる。
他方、同じく両端部受け止めマウント(22)の上面へ各々溶接一体化されることにより、これから上向きに垂立するスタッドボルト(24)の一対づつは、上記継手本体ゴム(21)側に形成されたスタッドボルト貫通孔(28)並びに固定ナット用逃し入れ口(29)と対応位置する一定の間隔ピッチ(P1)(先に例示した約300mm)を保つ点在分布状態にある。
その場合、上記アンカー鉄筋(23)は端部受け止めマウント(22)へ肉盛り状態に溶接してもさしつかえないが、スタッドボルト(24)は図9の拡大図に示す如く肉盛りせず、付け根部まで均一な太さのネジ付き溶接スタッドとして、端部受け止めマウント(22)へ直角の垂立状態に植え付け溶接することにより、その端部受け止めマウント(22)と継手本体ゴム(21)との密着精度や止水効果を維持できるように定める。
もっとも、スタッドボルト(24)とアンカー鉄筋(23)との複数づつは上記端部受け止めマウント(22)を共通の植え付け台板としつつも、予じめ別個独立する構成部材であるため、そのスタッドボルト(24)とアンカー鉄筋(23)との上下一対づつを、互いに同じ垂直軸線上での合致した分布状態(同芯状態)として、上記端部受け止めマウント(22)へ溶接するのみに限らず、図2〜4から明白なように、その上下一対づつを交互に位置ズレ変化した分布状態(芯ズレ状態)として、端部受け止めマウント(22)へ溶接しても良く、その際にスタッドボルト(24)の間隔ピッチ(P1)とアンカー鉄筋(23)の間隔ピッチ(P4)とは、互いに同一のほか、相違変化させることも可能である。
又、上記水平な端部受け止めマウント(22)は継手本体ゴム(21)の端部を下方から安定良く受け止める得る限り、これを図9、10の変形実施例に示す如く、継手本体ゴム(21)の端部芯金(26)とほぼ対応する水平面部(22a)と垂直面部(22b)とから成る断面L字状に造形して、その端部受け止めマウント(22)の水平面部(22a)と垂直面部(22b)により、上記継手本体ゴム(21)のコーナー面を受け止め保護するように機能させても良い。
更に、図10に併せて示す如く、その端部受け止めマウント(22)の垂直面部(22b)から互いに離反する方向へ、約90度だけ逆に屈曲したほぼ倒立L字状の第2アンカー鉄筋(34)を、やはり溶接での一体的に張り出すことにより、上記水平面部(22a)から張り出すほぼL字状の(第1)アンカー鉄筋(23)と相俟って、後打ちコンクリート(35)との喰い付き力を昂めたり、或いは上記第2アンカー鉄筋(34)に代る除雪グレーダー用の誘導プレート(補強リブアンカー)(36)を、図11の別な変形実施例に示す如く、やはり端部受け止めマウント(22)の垂直面部(22b)から一体的に張り出して、その除雪グレーダーの刃先を逃し保護できる寒冷地仕様の伸縮継手に仕上げたりしても良い。
何れにしても、両端部受け止めマウント(22)から一体的に垂立するスタッドボルト(24)に対しては、上記継手本体ゴム(21)がその両端部芯金(26)のスタッドボルト用貫通孔(28)と固定ナット用逃し入れ口(29)を通じて、上方から差し込み状態に搭載された後、そのスタッドボルト(24)へ上方から固定ナット(25)が各々螺合締結されることにより、図1のような継手本体ゴム(21)と後打ちコンクリート(35)との面一状態に組立一体化されることとなる。
その組立時には、上記継手本体ゴム(21)とこれを受け止める水平な端部受け止めマウント(22)との上下相互間へ、図12の変形実施例に示すような言わばワッシャーとなるゴムプレート(37)を介挿設置して、その継手本体ゴム(21)の端部芯金(26)と端部受け止めマウント(22)との経年的な錆び付きを防ぎ、補修工事の容易化に備えると共に、使用中におけるスタッドボルト(24)の止水効果を昂めることが好ましい。これと同様の趣旨に基き、図9〜11の端部受け止めマウント(22)における垂直面部(22b)の内面へ、ゴムプレート(図示省略)を接着剤又は加硫接着によって固定一体化しておくことも考えられる。
(38)は上記継手本体ゴム(21)の固定ナット用逃し入れ口(29)へ最終的に充填された止水用のシーラント、(39)は上記固定ナット(25)に被冠されたゴム製のプラグキャップであり、その何れもスタッドボルト(24)と固定ナット(25)とのネジ締結部を、雨水や塵埃、紫外線、その他の障害から密封保護する。
上記第1実施形態の伸縮継手を施工するに当っては、その継手本体ゴム(21)の据え付け凹所(G)を後打ちコンクリート(35)へ開口形成するための必要上、図13、14に示すような上向き開口するチャンネル溝型鋼などから成る据え付け凹所形成用型枠(40f)(40r)の一対と、その山型鋼やH型鋼などから成る型枠吊りバー(41)の所要数とを用意して、次のとおり作業する。
即ち、別個独立に並列する一対の据え付け凹所形成用型枠(40f)(40r)には、各々後打ちコンクリート(35)からの空気抜き孔(42)のみならず、上記端部受け止めマウント(22)から垂立するスタッドボルト(24)の受け入れ孔(43)も対応的に開口分布されているため、その受け入れ孔(43)を貫通したスタッドボルト(24)へ、上方から固定ナット(25)を各々締結して、上記型枠(40f)(40r)とその端部受け止めマウント(22)とを組み立てる。
その場合、各型枠(40f)(40r)を下方から受け止める端部受け止めマウント(22)には、後打ちコンクリート(35)と喰い付くアンカー鉄筋(23)が予じめ整然と溶接一体化されているため、その型枠(40f)(40r)との組立作業をすばやく正確に行なえ、配筋状態の安定性にも役立つ。
他方、上記橋幅方向に沿い延在する両型枠(40f)(40r)との関係上、これらと直交して橋軸方向に沿う型枠吊りバー(41)の所要数を図13、14のように、床版遊間(S)を跨ぐ舗装アスファルト(44)の箱抜き空間(H)へ、上方から悉く平行状態に渡し掛けると共に、上記両端部受け止めマウント(22)から垂立するスタッドボルト(24)同士のスパン(L)を、施工時の気温により決定の上、その一対の型枠(40f)(40r)を型枠吊りバー(41)との交点(X1)(X2)においてスポット溶接する。
その際には、図13、14の交点(X1)(X2)から明白なように、一対の型枠(40f)(40r)を複数並列する型枠吊りバー(41)へ、その吊りバー(41)の隣り合う交互として各別にスポット溶接することにより、固定側(橋台側)の型枠(40f)に対して、可動側(橋桁側)の型枠(40r)が施工時の気温に応じ、自由に追従移動できる吊り下げ状態に保ち、その両型枠(40f)(40r)の向かい合う相互間へ、後打ちコンクリート(35)の堰止め壁となる発泡スチロールなどのバックアップ材(45)を介挿セットした上、先の箱抜き空間(H)内へ後打ちコンクリート(35)を上方から打設するのである。
但し、その特別なバックアップ材(45)の介挿セットを省略するために、一対の上記型枠(40f)(40r)から図15の変形実施例に示すような後打ちコンクリート用堰止め壁プレート(46)を一体的に垂下させて、その後打ちコンクリート(35)の養生後、これを上記箱抜き空間(H)から吊り出せるように定めることが望ましい。
そうすれば、施工中の気温変化に拘らず、後打ちコンクリート(35)の養生時間を上記バックアップ材(45)よりも充分長く確保でき、継手本体ゴム(21)の真下位置まで強固な高品質のコンクリート打設状態を得られることにもなるからであり、特に橋長が長く伸縮量の大きな高架道路に有効となる。
何れにしても、後打ちコンクリート(35)を養生した後、上記固定ナット(25)を両端部受け止めマウント(22)のスタッドボルト(24)から取りはずして、一対の型枠(40f)(40r)を吊り出し撤去すれば、その後打ちコンクリート(35)に継手本体ゴム(21)の据え付け凹所(G)が、図16のように開口形成されることとなるため、その内部へ継手本体ゴム(21)を施工時の気温に応じて伸張、又は収縮させ乍ら嵌め込みセットし、両端部受け止めマウント(22)のスタッドボルト(24)へ上方から再度固定ナット(25)を螺合締結することにより、上記継手本体ゴム(21)の就中両端部芯金(26)をその両端部受け止めマウント(22)へ取り付け固定すれば良く、茲に図1のような施工状態を得られる。
そして、所要期間の経過後継手本体ゴム(21)を新品と交換する補修工事に当り、上記スタッドボルト(24)と固定ナット(25)とのネジ締結部における錆び付きや破損などに起因して、固定ナット(25)を容易に取りはずせないような場合には、その固定ナット(25)をトルクレンチなどの必要な工具により強引に取りはずした後、破損状態の古いスタッドボルト(24)を付け根部から切断除去し、その後グランイダーなどの工具により平滑に仕上げた上記端部受け止めマウント(22)の上面へ、図9、16のように再度新品のスタッドボルト(24)をやはり肉盛りしない状態のネジ付き溶接スタッドとして、植え付け一体化すれば良い。
このような作業は、鋼板(フラットバー)から成る端部受け止めマウント(22)を植え付け台板として実行可能であり、そのスタッドボルト(24)とアンカー鉄筋(23)とは別個独立しているため、既設状態にある後打ちコンクリート(35)の刳り取りやアンカー鉄筋(23)の切断などを行なう必要がなく、図16のように上方から継手本体ゴム(21)と固定ナット(25)だけを容易に新品と交換装着することができ、その後もこのような補修工事を繰り返せば足りる。その結果、図27、28に基き説示した従来技術の諸問題を悉く改良し得るのである。
次に、図17は先の図1と対応する本発明の第2実施形態を示しており、例えば約35mm以下の伸縮量として、橋長の短かい高架道路へ適用する荷重支持型伸縮継手である場合には、上記第1実施形態のそれを施工した後、その継手本体ゴム(21)の露出した上面へ図17のように、引き続きクラック防止シート(47)を敷設一体化して、その上方から更に舗装アスファルト(44)を覆工することにより、路面の走行性向上や通過音の発生防止などに役立つ埋設型の伸縮継手として仕上げ実施しても良い。
小さくとも継手本体ゴム(21)の表面積と同じ大きさを有するクラック防止シート(47)により、その継手本体ゴム(21)の上向き開口する伸縮用凹溝(30)を被覆して、舗装アスファルト(44)の合材が伸縮用凹溝(30)の内部へ目詰まり状態に侵入することを防ぎ、その継手本体ゴム(21)が気温の変化に応じた必要な変形作用を支障なく営なめる状態に保つのである。
これを逆説的に言えば、継手本体ゴム(21)の変形作用に起因するクラックが、舗装アスファルト(44)へ波及・拡大することを、そのクラック防止シート(47)によって仕切り遮断しているのである。
その際、上記クラック防止シート(47)としては通常の瀝青シートを採用してもさしつかえないが、殊更防水性と引張強度に富むガラス繊維強化樹脂複合シートを採用し、これを小さくとも後打ちコンクリート(35)の表面積と同じ大きさとして、流し貼り工法により敷設一体化して、上記舗装アスファルト(44)のクラック防止のみならず、その舗装アスファルト(44)からの浸透水に対する防水効果も発揮させることが好ましい。上記埋設型の伸縮継手を、空隙率が高いポーラスな組織の透水性アスファルト舗装道路に対しても、支障なく適用できることになるからである。
尚、第2実施形態におけるその他の構成や施工法は上記第1実施形態と実質的に同一であるため、その図17に図1との対応符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を省略する。
更に、図18は本発明の第3実施形態として、約160〜400mmの伸縮量を有する荷重支持型伸縮継手と、その連続桁などの橋長が長い高架道路に対する施工状態を示しており、これも上記第1実施形態と実質的に同じ構成として、一定な帯幅(W1)(例えば約712〜1310mm)と厚み(T1)(例えば約75〜125mm)の平盤状継手本体ゴム(21)と、その一定帯幅(W2)(例えば約100〜150mm)の水平な端部受け止めマウント(22)と、その両端部受け止めマウント(22)から下方へ一体的に張り出し屈曲する一対づつのアンカー鉄筋(23)と、同じく端部受け止めマウント(22)から上向き一体的に垂立する一対づつのスタッドボルト(24)と、そのスタッドボルト(24)へ上方から各々螺合締結される固定ナット(25)の一対づつとを備え、やはり橋幅方向に沿って一定の単位長さ(先に例示した約1800mm)だけ延在する。
茲に、第3実施形態の継手本体ゴム(21)は上記第1実施形態のそれよりも大型品であることとの関係上、その床版遊間(S)の真上に対応位置する荷重支持用の中間芯金(27)が、複数の鋼板(フラットバー)から積層一体化された下段中間芯金(27b)として、継手本体ゴム(21)の下側へ偏倚した位置に配列されているばかりでなく、その継手本体ゴム(21)の2等分線からほぼ対称に振り分け配置された上段中間芯金(27a)の一対も、同じく継手本体ゴム(21)の上側へ偏倚して並列されている。
しかも、上記第1実施形態と同じ断面ほぼL字状に造形された両端部芯金(26)の垂直面部(26b)と上段中間芯金(27a)との隣り合う相互間と、その上段中間芯金(27a)同士の隣り合う相互間には、上向きに開口する伸縮用凹溝(30)の対称な一対づつ(合計4個)が、又両端部芯金(26)の水平面部(26a)と下段中間芯金(27b)との隣り合う相互間には、下向きに開口する伸縮用凹溝(31)の対称な一対が、何れも継手本体ゴム(21)の橋幅方向に沿って切り欠き列設されている。
そして、やはり継手本体ゴム(21)が両端部芯金(26)の水平面部(26a)と、上段中間芯金(27a)とのオーバーラップ状態にある部位や、その両上段中間芯金(27a)と下段中間芯金(27b)とのオーバーラップ状態にある部位から剪断変形して、気温変化に伴なうコンクリート床版(20)同士の相対的な移動(床版遊間の広狭変化)を、自づと吸収し得るようになっている。このような継手本体ゴム(21)の構成も本発明に含まれる趣旨である。
(48)は上記継手本体ゴム(21)における中間支持脚の一対であって、垂直な脚本体(48a)とその上端部から外向き一体的に張り出す水平なゴム受け座(48b)並びに同じく脚本体(48a)の下端部から内向き一体的に張り出す水平なパッド受け座(48c)とを備えた向かい合う対称な断面擬似Z字状の鋼板から成り、そのゴム受け座(48b)が継手本体ゴム(21)の上記下段中間芯金(27b)を受け持つように対応位置している。
しかも、このような一対の中間支持脚(48)は上記継手本体ゴム(21)の両端部受け止めマウント(22)と同じく、橋幅方向に沿い平行に延在し、その垂直な脚本体(48a)が後打ちコンクリート(35)の堰止め壁として機能することもできるようになっている。(Z)はその後打ちコンクリート(35)からの空気抜き空間であって、中間支持脚(48)の水平なゴム受け座(48b)と上記水平な端部受け止めマウント(22)との隣り合う相互間に確保されており、継手本体ゴム(21)との関係ではその下向き開口する伸縮用凹溝(31)との対応位置に開放している。
そのため、第3実施形態の伸縮継手を施工するに当っては、先の図14と対応する図19に示す如く、その両中間支持脚(48)の水平なゴム受け座(48b)を継手本体ゴム(21)の据え付け凹所形成用型枠(40f)(40r)へ、予じめ短かいボルト(49)と固定ナット(50)との一対づつにより締結一体化し、その後は上記第1実施形態の施工法と同様の順序により、舗装アスファルト(44)の箱抜き空間(H)内へ後打ちコンクリート(35)を打設・養生する。(51)はその短かいボルト(49)の受け入れ孔であり、これも上記型枠(40f)(40r)に開口分布されている。
後打ちコンクリート(35)を打設する際の空気は上記空気抜き空間(Z)から、型枠(40f)(40r)に開口分布している空気抜き孔(42)を通じて、上方へ自づと放出されることになるため、その後打ちコンクリート(35)の上面が不陸状態に仕上がったり、言わばガサガサの不均質に硬化したりするおそれはなく、橋長が長く伸縮量の大きな高架道路用として有益である。
そして、上記第1実施形態と同じく両端部受け止めマウント(22)のスタッドボルト(24)から、その固定ナット(25)を取りはずす一方、上記型枠(40f)(40r)に対する中間支持脚(48)の固定ナット(50)も取りはずして、その型枠(40f)(40r)の一対を型枠吊りバー(41)と一緒に吊り出し撤去すれば、やはり後打ちコンクリート(35)に継手本体ゴム(21)の据え付け凹所(G)が開口形成されることとなる結果、その内部へ継手本体ゴム(21)を嵌め込みセットした後、その継手本体ゴム(21)の両端部受け止めマウント(22)から垂立するスタッドボルト(24)へ、再度固定ナット(25)を上方から螺合締結すれば良い。
その場合、上記短かいボルト(49)はこれに代るスタッドボルト(図示省略)として、中間支持脚(48)のゴム受け座(48b)から予じめ一体的に垂立させても良いが、何れにしてもこのようなボルト(49)は、上記据え付け凹所(G)に対する継手本体ゴム(21)の嵌め込みセットに先立って、その中途部から切断除去されることにより、上記ゴム受け座(48b)の上面が継手本体ゴム(21)の変形作用を許す平滑面(摺動面)に仕上げられ、図18のような施工状態となる。尚、(52)は上記中間支持脚(48)同士の向かい合う相互間へ、脱落不能に充填されたウレタンフォームなどの弾性パッドであり、車両通行時における騒音の減衰と使用中の止水効果を達成する。
上記第3実施形態における継手本体ゴム(21)の中間支持脚(48)は、図15に例示した後打ちコンクリート用の堰止めプレート(46)と異なって、上記箱抜き空間(H)から据え付け凹所形成用型枠(40f)(40r)との一体的に吊り出し撤去されず、後打ちコンクリート(35)への埋め殺し型枠として機能する。
そのため、第3実施形態の伸縮継手を施工する場合には、図20の変形実施例に示すような埋設補強筋(組立鉄筋又は差し筋アンカー)(33)と連結する連結筋(53)の複数を、上記中間支持脚(48)における垂直な脚本体(48a)の中途高さ位置から、予じめ外向き一体的に張り出して、後打ちコンクリート(35)との喰い付き力や延いてはコンクリート床版(20)への固定支持力を強化することが好ましい。
上記連結筋(53)の付け根部を中間支持脚(48)へ溶接する代りに、図21の別な変形実施例に示すような金属線材(54)を使用して、その中間支持脚(48)の脚本体(48a)と上記埋設補強筋(33)とを結束一体化しても良い。(55)はその垂直な脚本体(48a)の中途高さ位置に開口分布された多数の金属線材用挿通孔である。
又、図18、19では断面擬似Z字状の中間支持脚(48)を説示したが、その脚本体(48a)の上端部から外向きに張り出す水平なゴム受け座(48b)を省略して、図22の変形実施例に示すような断面L字状の鋼板(山型鋼)から成る後打ちコンクリート用堰止め壁プレート(46a)の向かい合う一対を採用すると共に、これを先の図15に準じて継手本体ゴム(21)の据え付け凹所形成用型枠(40f)(40r)へ、予じめ短かい水平なボルト(49)と固定ナット(50)との一対づつにより締結一体化した上、後打ちコンクリート(35)を打設・養生する。その短かいボルト(49)の受け入れ孔(51)が、上記型枠(40f)(40r)に開口分布されていることは言うまでもない。
そして、その後両堰止め壁プレート(46a)を上記型枠(40f)(40r)の下面と対応する位置から水平に切断し、その分割された堰止め壁プレート(46a)の上側を型枠(40f)(40r)と一緒に吊り出し撤去することにより、その堰止め壁プレート(46a)の下側を図23に示すような断面L字状の中間支持脚(48)として、やはり埋め殺し施工状態に残置させ、その中間支持脚(48)同士の向かい合う相互間へ上記止水兼防音用の弾性パッド(52)を充填しても良い。その中間支持脚(48)における垂直な脚本体(48a)の中途高さ位置から、先の図20と同様な連結筋(53)の複数を予じめ外向き一体的に張り出しておくこともできる。
他方、同じく断面擬似Z字状の中間支持脚(48)における脚本体(48a)の下端部から内向きに張り出すパッド受け座(48c)を省略して、図24の別な変形実施例に示すような断面倒立L字状の鋼板(山型鋼)から成る中間支持脚(48)を採用すると共に、その垂直な脚本体(48a)の中途高さ位置へ短かいボルト(56)と固定ナット(57)により、断面U字状ゴム膜(58)の上部両端を取り付け一体化し、そのゴム膜(58)の内部へ上記ウレタンフォームなどの止水兼防音用弾性パッド(52)を充填しても良い。その際の短かいボルト(56)を図20に例示した連結筋(53)として、そのまま外向き連続に張り出し延長すれば、一層合理的である。
上記断面倒立L字状の中間支持脚(48)を形作る垂直な脚本体(48a)の下端部から、図25の別な変形実施例に示す後打ちコンクリート用脱落防止プレート(59)又は荷重支持用接地プレートを外向き一体的に張り出しても良い。このような脱落防止プレート(59)又は接地プレートは、図18の断面擬似Z字状や図23の断面L字状をなす中間支持脚(48)の下端部からも、外向き一体的に張り出すことができる。
そうすれば、高架道路の床版遊間(S)が広く変化しても、その後打ちコンクリート(35)の脱落防止プレート(59)によって対応できる伸縮継手の施工状態を得られる一方、大きな繰り返し荷重に耐える支持力と安定性をその接地プレートに発揮させ得る効果がある。
更に、図26の変形実施例に示す如く、継手本体ゴム(21)の下段中間芯金(27b)と対応位置する両中間支持脚(48)のうち、その何れか一方のゴム受け座(48b)を金属地肌の露出した裸状態に保ち、残る他方のゴム受け座(48b)の上面へゴムなどのクッションプレート(60)をネジ締結具(61)、接着剤又は加硫接着によって固定一体化することが好ましい。
そうすれば、その継手本体ゴム(21)とゴム受け座(48b)との上下相互間に介在するクッションプレート(60)により、車両通行時の振動やショックを吸収して、その騒音を減衰させることができる一方、継手本体ゴム(21)の下面がその変形作用の経年的な繰り返しにより、摺り切れや剥離などを生じた場合、継手本体ゴム(21)を上方から加振することにより、その露出した下段中間芯金(27b)とゴム受け座(48b)とのメタルタッチ音を聴取して、上記下段中間芯金(27b)の異常事態や継手本体ゴム(21)の交換時期などを検知し得る効果がある。
尚、図20〜26の各種変形実施例におけるその他の構成や施工状態、補修工事も含む施工法などは、図1の上記第1実施形態や図18の第3実施形態と実質的と同じであるため、その図20〜26に図1、18との対応符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を割愛する。
本発明に係る第1実施形態の施工状態を示す断面図である。 継手本体ゴムとその端部受け止めマウントを抽出して示す斜面図である。 図1の平面図である。 図3から継手本体ゴムと後打ちコンクリートを取り除いた状態の平面図である。 上向き開口する伸縮用凹溝の変形実施例を示す平面図である。 上向き開口する伸縮用凹溝の別な変形実施例を示す平面図である。 上向き開口する伸縮用凹溝の仕切り薄膜を抽出して示す部分拡大斜面図である。 同じく仕切り薄膜の変形実施例を示す部分拡大斜面図である。 端部受け止めマウントに対するスタッドボルトとアンカー鉄筋の植え付け溶接状態を示す拡大図である。 端部受け止めマウントの変形実施例を示す半欠截断面図である。 端部受け止めマウントの別な変形実施例を示す半欠截断面図である。 端部受け止めマウントの更に別な変形実施例を示す半欠截断面図である。 第1実施形態に係る伸縮継手の施工過程を示す斜面図である。 図13の拡大断面図である。 型枠の変形実施例を示す図14に対応する拡大断面図である。 図14に続く施工過程を示す断面図である。 本発明に係る第2実施形態の施工状態を示す図1に対応する断面図である。 本発明に係る第3実施形態の施工状態を示す図1に対応する断面図である。 第3実施形態に係る伸縮継手の施工過程を示す図14に対応する断面図である。 第3実施形態における型枠の変形実施例を示す半欠截断面図である。 同じく型枠の別な変形実施例を示す図20に対応する半欠截断面図である。 型枠の更に別な変形実施例を示す半欠截断面図である。 図22に続く伸縮継手の施工状態を示す拡大断面図である。 図18に対応する変形実施例の施工状態を示す断面図である。 別な変形実施例の施工状態を示す半欠截断面図である。 更に別な変形実施例の施工状態を示す断面図である。 従来の荷重支持型伸縮継手を示す施工状態の断面図である。 図27のアンカーボルトを抽出して示す斜面図である。
符号の説明
(20)・コンクリート床版(橋桁)
(21)・継手本体ゴム
(22)・端部受け止めマウント
(23)・(第1)アンカー鉄筋
(24)・スタッドボルト
(25)・固定ナット
(26)・端部芯金
(22a)(26a)・水平面部
(22b)(26b)・垂直面部
(27)(27a)(27b)・中間芯金
(28)・スタッドボルト用貫通孔
(29)・固定ナット用逃し入れ口
(30)(31)・伸縮用凹溝
(32)・仕切り薄膜
(33)・埋設補強筋
(34)・第2アンカー鉄筋
(35)・後打ちコンクリート
(36)・誘導プレート(補強リブアンカー)
(37)・ゴムプレート
(38)・シーラント
(39)・プラグキャップ
(40f)(40r)・継手本体ゴムの据え付け凹所形成用型枠
(41)・型枠吊りバー
(42)・空気抜き孔
(43)・スタッドボルト用受け入れ孔
(44)・舗装アスファルト
(45)・バックアップ材
(46)・堰止め壁プレート
(47)・クラック防止シート
(48)・中間支持脚
(48a)・脚本体
(48b)・ゴム受け座
(48c)・パッド受け座
(49)(56)・ボルト
(50)(57)・固定ナット
(51)・ボルト用受け入れ孔
(52)・弾性パッド
(53)・連結筋
(54)・金属線材
(55)・金属線材用挿通孔
(58)・ゴム膜
(59)・脱落防止プレート
(60)・クッションプレート
(61)・ネジ締結具
(G)・継手本体ゴムの据え付け凹所
(H)・箱抜き空間
(S)・床版遊間
(Z)・空気抜き空間
(L)・スタッドボルトのスパン
(X1)(X2)・交点(スポット溶接部)

Claims (15)

  1. 橋桁同士又は橋桁と橋台への取付ベースになる一対の端部芯金(26)と、その両端部芯金(26)の相互間に介在する少なくとも1個の荷重支持用中間芯金(27)(27a)(27b)と、これらの全体を被覆するように加硫接着された平盤状の継手本体ゴム(21)とを備え、
    上記継手本体ゴム(21)がその橋幅方向に沿って各々切り欠き列設された上向き開口する伸縮用凹溝(30)と下向き開口する伸縮用凹溝(31)に基く剪断変形作用により、気温変化に伴なう橋桁同士の相対的な移動又は橋台に対する橋桁の移動を自づと吸収し得る高架道路の荷重支持型伸縮継手において、
    上記継手本体ゴム(21)の両端部をその橋幅方向に沿い延在する一対の水平な端部受け止めマウント(22)によって、下方から安定良く受け止めると共に、
    その両端部受け止めマウント(22)から後打ちコンクリート(35)によって埋設一体化されることとなる一対づつのアンカー鉄筋(23)を、一定な間隔ピッチ(P4)での分布状態として各々下方へ一体的に張り出す一方、
    同じく両端部受け止めマウント(22)から上記アンカー鉄筋(23)と別個な一対づつのスタッドボルト(24)を、一定間隔ピッチ(P1)での分布状態として各々上向き一体的に垂立させ、
    そのスタッドボルト(24)に対する差し込み貫通状態として両端部受け止めマウント(22)へ搭載した上記継手本体ゴム(21)の両端部芯金(26)を、上記スタッドボルト(24)へ上方から各々螺合締結される固定ナット(25)によって、その両端部受け止めマウント(22)と組立一体化したことを特徴とする高架道路の荷重支持型伸縮継手。
  2. 一定帯幅(W2)の平行な鋼板から成る両端部受け止めマウント(22)へ、スタッドボルト(24)とアンカー鉄筋(23)との上下一対づつを互いに同一又は相違する一定な間隔ピッチ(P1)(P4)での分布状態として、しかも互いの芯ズレ状態に各々植え付け溶接したことを特徴とする請求項1記載の高架道路の荷重支持型伸縮継手。
  3. 両端部受け止めマウント(22)を継手本体ゴム(21)の両端部芯金(26)とほぼ対応する向かい合う断面L字状に造形して、
    その両端部受け止めマウント(22)の水平面部(22a)から一対づつの第1アンカー鉄筋(23)を、互いに離反する方向へのほぼL字状として各々張り出す一方、
    同じく両端部受け止めマウント(22)の垂直面部(22b)から別個な一対づつの第2アンカー鉄筋(34)を、やはり互いに離反する方向へのほぼ倒立L字状として、各々一体的に張り出したことを特徴とする請求項1記載の高架道路の荷重支持型伸縮継手。
  4. 両端部受け止めマウント(22)を継手本体ゴム(21)の両端部芯金(26)とほぼ対応する向かい合うL字状に造形して、
    その両端部受け止めマウント(22)の水平面部(22a)から一対づつのアンカー鉄筋(23)を、互いに離反する方向へのほぼL字状として各々張り出す一方、
    同じく両端部受け止めマウント(22)の垂直面部(22b)から後打ちコンクリート(35)の埋設アンカーとしても機能し得る一対づつの除雪グレーダー用誘導プレート(36)を、やはり互いに離反する方向へ各々一体的に張り出したことを特徴とする請求項1記載の高架道路の荷重支持型伸縮継手。
  5. 継手本体ゴム(21)の上向き開口する伸縮用凹溝(30)内へ、複数の仕切り薄膜(32)を一定な間隔ピッチ(P3)での分布状態に介在させたことを特徴とする請求項1記載の高架道路の荷重支持型伸縮継手。
  6. 継手本体ゴム(21)の上向き開口する伸縮用凹溝(30)を、通行車両の走行中心線(O−O)と直交しない交叉角度(θ)の曲線として、橋幅方向への蛇行状に切り欠き列設したことを特徴とする請求項1記載の高架道路の荷重支持型伸縮継手。
  7. 継手本体ゴム(21)の両端部とその両端部受け止めマウント(22)との上下相互間へ、錆び止め兼止水用となる別個なゴムプレート(37)を各々介挿設置したことを特徴とする請求項1記載の高架道路の荷重支持型伸縮継手。
  8. 継手本体ゴム(21)の上面へ、小さくともその表面積と同じ大きさのクラック防止シート(47)を敷設一体化して、
    その継手本体ゴム(21)の上面へ覆工される舗装アスファルト(44)の合材が、上記継手本体ゴム(21)の上向き開口する伸縮用凹溝(30)内へ、目詰まり状態に侵入することを防止したことを特徴とする請求項1記載の高架道路の荷重支持型伸縮継手。
  9. 後打ちコンクリート(35)の堰止め壁として埋め殺し設置状態になる一対の中間支持脚(48)により、継手本体ゴム(21)の中間部を剪断変形し得るように下方から受け持つと共に、
    その継手本体ゴム(21)における中間支持脚(48)と両端部受け止めマウント(22)との隣り合う相互間を、後打ちコンクリート(35)からの空気抜き空間(Z)として確保したことを特徴とする請求項1記載の高架道路の荷重支持型伸縮継手。
  10. 一対の中間支持脚(48)を、垂直な脚本体(48a)とその上端部の外向き一体的に張り出す水平なゴム受け座(48b)並びに下端部の内向き一体的に張り出す水平なパッド受け座(48c)とから成る向かい合う対称な断面擬似Z字状に造形して、
    上記ゴム受け座(48b)によって継手本体ゴム(21)の下面を受け持つ一方、その中間支持脚(48)同士の向かい合う相互間に充填される止水兼防音用の弾性パッド(52)を、上記パッド受け座(48c)によって脱落不能に受け止めたことを特徴とする請求項9記載の高架道路の荷重支持型伸縮継手。
  11. 一対の中間支持脚(48)を、垂直な脚本体(48a)とその上端部の外向き一体的に張り出す水平なゴム受け座(48b)とから成る向かい合う対称な断面倒立L字状に造形して、
    上記ゴム受け座(48b)によって継手本体ゴム(21)の下面を受け持つ一方、上記脚本体(48a)の中途高さ位置へ断面U字状ゴム膜(58)の上部両端を取り付け固定すると共に、そのゴム膜(58)の内部へ止水兼防音用の弾性パッド(52)を充填したことを特徴とする請求項9記載の高架道路の荷重支持型伸縮継手。
  12. 一対の中間支持脚(48)を、垂直な脚本体(48a)とその下端部の内向き一体的に張り出す水平なパッド受け座(48c)とから成る向かい合う対称な断面L字状に造形して、
    その中間支持脚(48)同士の向かい合う相互間に充填される止水兼防音用の弾性パッド(52)を、上記パッド受け座(48c)によって脱落不能に受け止めたことを特徴とする請求項9記載の高架道路の荷重支持型伸縮継手。
  13. 中間支持脚(48)を形作る脚本体(48a)の中途高さ位置から、後打ちコンクリート(35)に埋設されることとなる複数の連結筋(53)を、外向き一体的に張り出したことを特徴とする請求項10、11又は12記載の高架道路の荷重支持型伸縮継手。
  14. 中間支持脚(48)を形作る垂直な脚本体(48a)の下端部から、後打ちコンクリート(35)の脱落防止プレート(59)又は荷重支持用接地プレートを外向き一体的に張り出したことを特徴とする請求項10、11又は12記載の高架道路の荷重支持型伸縮継手。
  15. 一対の中間支持脚(48)を何れも鋼板として、その何れか一方のゴム受け座(48b)を継手本体ゴム(21)の経年的な摺り切れや剥離などにより露出した中間芯金(27)とメタルタッチし得る金属地肌の裸状態に保つと共に、
    残る他方のゴム受け座(48b)の上面へ振動やショックなどの吸収用クッションプレート(60)を固定一体化したことを特徴とする請求項10又は11記載の高架道路の荷重支持型伸縮継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101098939B1 (ko) 2009-04-16 2011-12-28 주용산업주식회사 교량의 방호벽 조인트에서 수평 변위 적응을 위한 슬라이드 기능을 갖는 방음벽용 지주 고정 구조물
JP2016000906A (ja) * 2014-06-11 2016-01-07 新井 良昌 道路橋継目部の止水構造
CN108677702A (zh) * 2018-06-29 2018-10-19 福州大学 可维修的组合式桥梁伸缩缝结构及其工作方法

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