JP2018065990A - 防曇性組成物及び防曇性フィルム - Google Patents

防曇性組成物及び防曇性フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】防曇性及び防曇性能の長期持続性、並びに透明性に優れ、且つ、高湿環境下でもコロイダルシリカの脱落が抑制され、耐水性に優れる防曇層を形成することができる防曇性組成物を提供する。【解決手段】平均一次粒子径が異なる少なくとも2種のコロイダルシリカを含有し、平均一次粒子径が最も小さいコロイダルシリカの平均一次粒子径(D1)と、平均一次粒子径が最も大きいコロイダルシリカの平均一次粒子径(D2)との比(D2/D1)が2〜15であることを特徴とする防曇性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、防曇性組成物及び防曇性フィルムに関する。
従来、様々な分野でフィルム等の製品に防曇性を付与する技術が求められている。例えば、農業の分野では、農業用作物を栽培する場合、市場性及び生産性を高めるために、塩化ビニルフィルムや、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びポリオレフィン系樹脂を主体とした特殊フィルム等の農業用フィルムにより被覆して有用作物を栽培する、ハウス栽培やトンネル栽培が盛んに行われている。
上述の農業用フィルムには、太陽光を透過させるために透明性が高いことや、フィルムの内側表面に付着した水滴を栽培作物に落下させることなくフィルム内面に沿って流下させるという、いわゆる防曇性(流滴性)が要求される。
フィルムに防曇性を付与する方法として、コロイダルシリカの一次粒子が環状に結合したネックレス状コロイダルシリカと、コロイダルシリカの一次粒子が鎖状に結合した鎖状コロイダルシリカとを含有する防曇性組成物が提案されている(特許文献1及び2参照)。
特許第5693765号公報 特許第5474246号公報
上述の防曇性組成物も、透明性、防曇性及び防曇性能の長期持続性に優れた防曇性組成物ではあるが、耐水性について十分に検討されていない。農業用フィルム等は、高湿環境下で表面に付着した水によりバインダー樹脂が流出すると、防曇性を付与するために添加されているコロイダルシリカが長期間使用されている間に脱落して防曇性が低下するという問題がある。このため、防曇性組成物には、当該防曇性組成物により形成された防曇層が水と接触した場合でもコロイダルシリカの流出が抑制されるという、いわゆる耐水性が要求される。
従って、防曇性及び防曇性能の長期持続性、並びに透明性に優れ、耐水性にも優れる防曇層を形成することができる防曇性組成物の開発が望まれている。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、防曇性及び防曇性能の長期持続性、並びに透明性に優れ、且つ、高湿環境下でもコロイダルシリカの脱落が抑制され、耐水性に優れる防曇層を形成することができる防曇性組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、平均一次粒子径が異なる少なくとも2種のコロイダルシリカを含有する防曇性組成物によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の防曇性組成物及び防曇性フィルムに関する。
1.平均一次粒子径が異なる少なくとも2種のコロイダルシリカを含有し、平均一次粒子径が最も小さいコロイダルシリカの平均一次粒子径(D1)と、平均一次粒子径が最も大きいコロイダルシリカの平均一次粒子径(D2)との比(D2/D1)が2〜15であることを特徴とする防曇性組成物。
2.前記コロイダルシリカの平均一次粒子径が4〜80nmである、項1に記載の防曇性組成物。
3.平均一次粒子径が4nm以上30nm未満のコロイダルシリカ、及び、平均一次粒子径が30nm以上80nm以下のコロイダルシリカを含有する、項1又は2に記載の防曇性組成物。
4.平均一次粒子径が4nm以上30nm未満のコロイダルシリカの固形分質量(Ms1)と、平均一次粒子径が30nm以上80nm以下のコロイダルシリカの固形分質量(Ms2)との質量比(Ms1/Ms2)が0.04〜1.0である、項3に記載の防曇性組成物。
5.更に、ガラス転移点が5〜60℃のバインダー樹脂を含有する、項1〜4のいずれかに記載の防曇性組成物。
6.前記コロイダルシリカの固形分質量(Ms)と、前記バインダー樹脂の固形分質量(Mb)との質量比(Ms/Mb)が、1.50〜3.50である、項5に記載の防曇性組成物。
7.前記バインダー樹脂の酸価が100mgKOH/g未満である、項5又は6に記載の防曇性組成物。
8.更に、界面活性剤を含有する、項1〜7のいずれかに記載の防曇性組成物。
9.項1〜8のいずれかに記載の防曇性組成物からなる防曇層を、合成樹脂フィルムの少なくとも一方の表面に有する防曇性フィルム。
本発明の防曇性組成物は、防曇性及び防曇性能の長期持続性、並びに透明性に優れ、且つ、高湿環境下でもコロイダルシリカの脱落が抑制され、耐水性に優れる防曇層を形成することができる。上記防曇性組成物からなる防曇層を、合成樹脂フィルムの少なくとも一方の表面に有する本発明の防曇性フィルムは、防曇性及び防曇性能の長期持続性、並びに透明性に優れ、且つ、高湿環境下でもコロイダルシリカの脱落が抑制され、耐水性に優れており、農業用フィルムに好適に用いることができる。
本発明の防曇性フィルムの層構成の一例を示す断面図である。 本発明の防曇性フィルムの層構成の一例を示す断面図である。
本発明の防曇性組成物は、平均一次粒子径が異なる少なくとも2種のコロイダルシリカを含有し、平均一次粒子径が最も小さいコロイダルシリカの平均一次粒子径(D1)と、平均一次粒子径が最も大きいコロイダルシリカの平均一次粒子径(D2)との比(D2/D1)が2〜15であるので、防曇性及び防曇性能の長期持続性に優れており、且つ、透明性及び耐水性を両立することができる。
特に、上記防曇性組成物は、平均一次粒子径が大きいコロイダルシリカを含有しており、バインダー樹脂との密着性が強く、脱落し難い。このため、当該防曇性組成物により形成された防曇層が水と接触した場合でもコロイダルシリカの流出が抑制される。また、上記防曇性組成物は、平均一次粒子径が大きいコロイダルシリカを含有し、且つ、上述のように当該コロイダルシリカの脱落が抑制されているので、防曇層が水と接触した場合でも防曇層の表面でバインダー樹脂が水と接触する面積が小さくなり、バインダー樹脂の流出が抑制される。すなわち、上記防曇性組成物は、含有するコロイダルシリカの平均一次粒子径を上記構成とすることにより、コロイダルシリカとバインダー樹脂の密着性を強固にし、且つ、バインダー樹脂の流出を抑制することにより、コロイダルシリカの流出を抑制することができる。また、上記防曇性組成物は、平均一次粒子径が小さいコロイダルシリカを含有しており、防曇性組成物により形成された防曇層に防曇性及び防曇性能の長期持続性を付与しても、十分な透明性を示すことができる。
更に、上記防曇性組成物からなる防曇層を、合成樹脂フィルムの少なくとも一方の表面に有する本発明の防曇性フィルムは、防曇層が上記特性を示すことができるので、農業用フィルムに好適に用いることができる。
以下、本発明の防曇性組成物及び防曇性フィルムについて詳細に説明する。
1.防曇性組成物
本発明の防曇性組成物は、平均一次粒子径が異なる少なくとも2種のコロイダルシリカを含有し、平均一次粒子径が最も小さいコロイダルシリカの平均一次粒子径(D1)と、平均一次粒子径が最も大きいコロイダルシリカの平均一次粒子径(D2)との比(D2/D1)が2〜15である。上記コロイダルシリカは、平均一次粒子径が異なるコロイダルシリカを少なくとも2種含有していれば、平均一次粒子径が異なるコロイダルシリカを3種以上含有していてもよい。また、平均一次粒子径が異なるコロイダルシリカを少なくとも2種含有していれば、更に、各コロイダルシリカと同一の平均一次粒子径の、二次粒子の形状等の特性が異なるコロイダルシリカを別途含有していてもよい。
本明細書において、上記コロイダルシリカの平均一次粒子径は、JIS Z8830に準拠したBET法により測定される値である。
本発明の防曇性組成物は、平均一次粒子径が最も小さいコロイダルシリカの平均一次粒子径(D1)と、平均一次粒子径が最も大きいコロイダルシリカの平均一次粒子径(D2)との比(D2/D1)が2〜15である。(D2/D1)が2未満であると、防曇性組成物により形成された防曇層が、透明性及び耐水性を両立することが困難となる。また、(D2/D1)が15を超えると、防曇性組成物により形成された防曇層の耐水性が劣る。(D2/D1)の下限値は、2.5が好ましく、3がより好ましく、5が更に好ましく、7が特に好ましい。また、(D2/D1)の上限値は、12が好ましく、10がより好ましく、9が更に好ましく、8.5が特に好ましい。
(コロイダルシリカ)
コロイダルシリカは、シリカの一次粒子が液体に分散してコロイドを形成した状態のものであり、コロイダルシリカの平均一次粒子径は、コロイダルシリカに含まれるシリカ粒子の平均一次粒子径を示している。本発明の防曇性組成物に含まれる平均一次粒子径が異なる少なくとも2種のコロイダルシリカにおいて、それぞれのコロイダルシリカが示す平均一次粒子径は特に限定されず、1〜100nmが好ましく、4〜100nmがより好ましく、4〜80nmが更に好ましく、8〜80nmが特に好ましい。防曇性組成物に含まれる少なくとも2種のコロイダルシリカのそれぞれの平均一次粒子径を上記範囲とすることにより、本発明の防曇性組成物により形成された防曇層が、より一層透明性及び耐水性を両立し易くなる。
本発明の防曇性組成物は、平均一次粒子径が異なる少なくとも2種のコロイダルシリカを含有するので、平均一次粒子径が相対的に小さいコロイダルシリカと、相対的に大きいコロイダルシリカとを含有することとなる。
上記平均一次粒子径が相対的に小さいコロイダルシリカの平均一次粒子径は、30nm未満が好ましく、4nm以上30nm未満がより好ましく、8nm以上30nm未満が更に好ましく、8nm以上20nm以下が特に好ましい。
上記平均一次粒子径が相対的に大きいコロイダルシリカの平均一次粒子径は、30nm以上が好ましく、30nm以上100nm以下がより好ましく、30nm以上80nm以下が更に好ましく、40nm以上80nm以下が特に好ましい。
上記平均一次粒子径が相対的に小さいコロイダルシリカの固形分質量(Ms1)と、上記相対的に大きいコロイダルシリカの固形分質量(Ms2)との質量比(Ms1/Ms2)は、0.04〜1.00が好ましく、0.07〜0.50がより好ましく、0.10〜0.30が更に好ましい。(Ms1/Ms2)を上記範囲とすることにより、本発明の防曇性組成物により形成された防曇層が、より一層透明性及び耐水性を両立し易くなる。
防曇性組成物中のコロイダルシリカの含有量(平均一次粒子径が相対的に小さいコロイダルシリカと、相対的に大きいコロイダルシリカの含有量の合計)は、防曇性組成物を100質量%として2.0〜12.0質量%が好ましく、3.0〜8.0質量%がより好ましい。コロイダルシリカの含有量を上記範囲とすることにより、本発明の防曇性組成物により形成された防曇層が、より一層優れた防曇性及び防曇性能の長期持続性、並びに、より一層優れた透明性を示すことができる。
上記平均一次粒子径が相対的に小さいコロイダルシリカの含有量は、防曇性組成物を100質量%として0.1〜3.5質量%が好ましく、0.4〜3.0質量%がより好ましい。平均一次粒子径が相対的に小さいコロイダルシリカの含有量を上記範囲とすることにより、本発明の防曇性組成物により形成された防曇層が、より一層優れた透明性を示すことができる。
上記平均一次粒子径が相対的に大きいコロイダルシリカの含有量は、防曇性組成物を100質量%として1.8〜6.5質量%が好ましく、2.5〜6.0質量%がより好ましい。平均一次粒子径が相対的に大きいコロイダルシリカの含有量を上記範囲とすることにより、本発明の防曇性組成物により形成された防曇層が、より一層優れた耐水性を示すことができる。
本発明の防曇性組成物に用いられるコロイダルシリカとしては、球状のシリカ粒子の一次粒子が液体に分散してコロイドを形成しているコロイダルシリカ、シリカ粒子の一次粒子が環状に結合した二次粒子を含むネックレス状コロイダルシリカ、シリカ粒子の一次粒子が数個ないし十数個鎖状に結合した二次粒子を含み、環状構造を有しない二次粒子を含む鎖状コロイダルシリカ等のいずれの形態のコロイダルシリカを用いてもよいが、球状のシリカ粒子の一次粒子が液体に分散してコロイドを形成しているコロイダルシリカをより好適に用いることができる。
上記コロイダルシリカの市販品としては、日産化学工業株式会社製コロイダルシリカ 商品名:「ST―XS」(平均一次粒子径4〜6nm)、「ST−S」(平均一次粒子径8〜11nm)、「ST−30」(平均一次粒子径10〜15nm)、「ST−50」(平均一次粒子径20〜25nm)、「ST−20L」(平均一次粒子径40〜50nm)、「ST−XL」(平均一次粒子径40〜60nm、「ST−ZL」(平均一次粒子径70〜100nm)等が挙げられる。
(バインダー樹脂)
本発明の防曇性組成物は、バインダー樹脂を含有することが好ましい。バインダー樹脂は、親水性バインダー樹脂、疎水性バインダー樹脂のいずれであってもよいが、親水性バインダーは耐水性に劣るため、より優れた耐水性を示すことができる点で、疎水性バインダー樹脂が好ましい。
上記親水性バインダー樹脂としては、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、酢酸ビニル系水溶性樹脂、ポリエチレンオキサイド、セルロースアシレート、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルブチラール、ポリエーテルエステルアミド、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどの変性セルロース、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性ポリビニルアセタール、ポリ−N−ビニルアセトアミド、ポリアクリルアミド、ポリアクリロイルモルホリン、ポリヒドロキシアクリルアクリレート、ポリアクリル酸、ポリエーテル系材料等が挙げられる。
上記疎水性バインダー樹脂としては、アクリルウレタン樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられるが、特にアクリルウレタン樹脂、アクリル系樹脂が好適に用いられる。
上記アクリルウレタン樹脂としては、例えば、ポリウレタン樹脂及びアクリル樹脂を含有する樹脂が挙げられる。このようなアクリルウレタン樹脂としては、例えば、ポリウレタン樹脂を20〜80質量%及びアクリル樹脂を80〜20質量%含有する樹脂を、固形分換算で2〜70質量%含有する水系アクリルウレタン樹脂が挙げられる。
上記アクリルウレタン樹脂に用いられるポリウレタン樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリエーテルポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリエステルポリカーボネートポリオール類、結晶性のポリカーボネートポリオール類及び非結晶性のポリカーボネートポリオール類からなる群より選択される少なくとも1種のポリオール成分(a)、下記一般式(1)で表されるイソシアネート化合物を必須とするイソシアネート成分(b)、及び水を必須成分として得られた水系ポリウレタン樹脂を好適に用いることができる。
上記一般式(1)において、Rは炭素原子数10〜30のアルキル基を表し、Rは−N=C=O、又は下記の基を表す。また、Aはジイソシアネート化合物から2個の−N=C=Oを除いた残基を表し、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートから2個の−N=C=Oを除いた残基であることが好ましい。
上記式において、Rは炭素原子数10〜30のアルキル基を表す。
上記一般式(1)で表されるイソシアネート化合物の含有量は、上記水系ポリウレタン樹脂固形分中における含有量で、2〜35質量%程度が好ましい。
上記イソシアネート成分(b)は、一般式(1)で表されるイソシアネート化合物の他に、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート及び/又はイソホロンジイソシアネートを更に含有することが好ましい。
上記アクリルウレタン樹脂に用いられるアクリル樹脂としては、特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリレートの中から選ばれた少なくとも1種の不飽和モノマー(c)を重合させて得られた水系アクリル樹脂を好適に用いることができる。
上記アクリルウレタン樹脂としては、例えば、特許第5728327号に記載のアクリルウレタン樹脂を用いることができる。
上記アクリル系樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル系単量体の単独又は共重合体、(メタ)アクリル系単量体と他の共重合可能な単量体との共重合体が挙げられる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル系単量体」は、アクリル系単量体又はメタアクリル系単量体を意味し、他の(メタ)と記載された部分についても同様である。
上記(メタ)アクリル系単量体としては、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の官能基含有(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。これらの単量体は、1種を単独で又は2種以上を併用することができる。
上記(メタ)アクリル系単量体と共重合可能な他の単量体としては、具体的には、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル単量体;ビニルピリジン、ビニルアルコール、ビニルイミダゾール、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、1−ビニルイミダゾール等のビニル単量体;モノメチルイタコネート、モノエチルイタコネート等のイタコン酸エステル;モノメチルフマレート、モノエチルフマレート、モノプロピルフマレート、モノブチルフマレート等のフマル酸エステル;及びモノメチルマレート、モノエチルマレート、モノプロピルマレート、モノブチルマレート等のマレイン酸エステルが挙げられる。これらの単量体は、1種を単独で又は2種以上を併用することができる。
上記ウレタン系樹脂としては、例えば、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系のアニオン性ポリウレタン樹脂を用いることができる。これらのウレタン系樹脂は、水性組成物、又はエマルジョンの形態で用いてもよい。
上記ウレタン系樹脂としては、防曇層の合成樹脂フィルムとの密着性、耐水性及び表面強度(耐傷性)に優れる点でポリカーボネート系のアニオン性ポリウレタン樹脂のエマルジョンが好ましく、防曇層の耐水性及び耐傷性が更に向上し、且つ防曇性を発現するまでの時間が短縮でき、防曇性が持続する点で、シラノール基を有するポリカーボネート系のアニオン性ポリウレタン樹脂のエマルジョンがより好ましい。これらのウレタン系樹脂は、1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の防曇性組成物が含有するバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、0〜100℃であることが好ましい。バインダー樹脂のガラス転移点が0℃以上であることにより、防曇性組成物を塗工して形成した防曇層が、優れたアンチブロッキング性を示すことができ、ガラス転移点が100℃以下であることにより、防曇性組成物を塗工して形成した防曇層に柔軟性が付与され、より優れた耐傷性を示すことができる。上記ガラス転移点は、0〜70℃がより好ましく、5〜60℃が更に好ましい。
なお、本明細書において、バインダー樹脂のガラス転移点は、JIS K7121に準拠した測定方法により測定される値であり、具体的には、示差走査型熱量計(DSC;セイコー電子工業(株)製:SSC5200(型番))を用いてJIS K7121(プラスチックのガラス転移温度測定方法)に基づいて、不活性気体中で、10℃/分の昇温スピードの条件で測定した値である。なお、測定は、試料をサンプル皿に所定量秤取した後、130℃で3時間乾燥させてから行なう。
本発明の防曇性組成物において、上記バインダー樹脂の固形分の含有量は、防曇性組成物を100質量%として1〜10質量%であることが好ましく、2〜7質量%であることがより好ましい。
バインダー樹脂の酸価は、100mgKOH/g未満が好ましく、80mgKOH/g以下がより好ましい。バインダー樹脂の酸価を上記範囲とすることにより、本発明の防曇性組成物により形成された防曇層が、優れた耐傷性を示すことができ、且つ、より一層優れた耐水性を示すことができる。また、バインダー樹脂の酸価の下限は特に限定されず、5mgKOH/g以上が好ましく、7mgKOH/g以上がより好ましい。
本発明の防曇性組成物では、コロイダルシリカの固形分質量(Ms)と、バインダー樹脂の固形分質量(Mb)との質量比(Ms/Mb)は、1.50〜3.50が好ましく、1.50〜3.00がより好ましく、1.60〜2.50が更に好ましい。Ms/Mbを上記範囲とすることにより、本発明の防曇性組成物により形成された防曇層が、より一層透明性及び耐水性を両立し易くなり、且つ、より一層優れた防曇性及び防曇性能の長期持続性を示すことができる。
(界面活性剤)
本発明の防曇性組成物は、界面活性剤を含有することが好ましい。上記界面活性剤としては、公知の種々の非イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤等を始めとする、多価アルコールと高級脂肪酸類とから成る多価アルコール部分エステル系のもの、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤が挙げられる。これらの中でも、防曇性組成物に高いレベリング性を付与でき、防曇性組成物を用いて形成した防曇層に高い防曇性を付与できることから、非イオン性界面活性剤又はシリコーン系界面活性剤が好ましく、シリコーン系界面活性剤がより好ましい。これらは1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を併用して使用してもよいが、併用する場合は、非イオン性界面活性剤又はシリコーン系界面活性剤を少なくとも含むことが好ましい。
上記シリコーン系界面活性剤の具体例としては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フェニル変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、ビニル基含有シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルキル・ポリエーテル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、アルコキシシラン、反応性シロキサンオリゴマー、及びこれらの構造を持つシリコーンエラストマー等が挙げられる。これらは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、防曇性組成物に高いレベリング性を付与でき、防曇性組成物を用いて形成した防曇層に高い防曇性を付与できる点で、ポリエーテル変性シリコーンオイルが好ましい。
上記非イオン系界面活性剤の具体例としては、例えば、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノミリステート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノベヘネート、ソルビタンとアルキレングリコールの縮合物と脂肪酸とのエステル等のソルビタン系界面活性剤;グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノラウレート、ジグリセリンモノパルミテート、グリセリンジパルミテート、グリセリンジステアレート、ジグリセリンモノパルミテート・モノステアレート、トリグリセリンモノステアレート、トリグリセリンジステアレートあるいはこれらのアルキレンオキシド付加物等のグリセリン系界面活性剤;ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノパルミテート、ポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテル等のポリエチレングリコール系界面活性剤;トリメチロールプロパンモノステアレートなどのトリメチロールプロパン系界面活性剤;ペンタエリスリトールモノパルミテート、ペンタエリスリトールモノステアレート等のペンタエリスリトール系界面活性剤;アルキルフェノールのアルキレンオキシド付加物;ソルビタン/グリセリンの縮合物と脂肪酸とのエステル;ソルビタン/アルキレングリコールの縮合物と脂肪酸とのエステル;ジグリセリンジオレートナトリウムラウリルサルフェート;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム;セチルトリメチルアンモニウムクロライド;ドデシルアミン塩酸塩;ラウリン酸ラウリルアミドエチルリン酸塩;トリエチルセチルアンモニウムイオダイド;オレイルアミノジエチルアミン塩酸塩;ドデシルピリジニウム塩等やそれらの異性体;アセチレンジアルコール及びそのアルキレンオキシド付加物等を含むものが挙げられる。これらの中でも、表面張力を特に低下させることができる点で、アセチレンジアルコール及びそのアルキレンオキシド付加物が好ましい。
本発明の防曇性組成物において、上記界面活性剤の含有量(2種類以上併用する場合は、合計量)は、上記コロイダルシリカの固形分と上記バインダー樹脂の固形分との合計100質量部に対して、1.0〜15.0質量部が好ましく、1.2〜5.0質量部がより好ましく、1.5〜3.5質量部が更に好ましい。界面活性剤の含有量を上述の範囲とすることで、本発明の防曇性組成物により形成された防曇層が優れたレベリング性を示すことができる。
上記コロイダルシリカ、バインダー樹脂及び界面活性剤は、通常市販されている製品そのもの、又は、水等の分散媒に分散された製品、通常市販されている粉末等を水等の分散媒に分散させたもののいずれを用いてもよい。
(分散媒)
本発明の防曇性組成物は、分散媒を含有していてもよい。すなわち、本発明の防曇性組成物は、上記コロイダルシリカ、バインダー樹脂、界面活性剤、及び、必要に応じて後述する他の成分が、分散媒中に分散された形態であってもよい。分散媒としては、水、水を含む水混合性溶媒等が挙げられ、具体的には、水道水、脱イオン水、純水等の水;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の一価アルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類;ベンジルアルコール等の環式アルコール類;セロソルブアセテート類;ケトン類等が挙げられる。これらの分散媒は、水単独で用いるか、又は、水とそれ以外の溶媒を混合して用いることが望ましい。
(他の成分)
本発明の防曇性組成物は、上記コロイダルシリカ、バインダー樹脂及び界面活性剤を含有していれば、更に、必要に応じて無機フィラー、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、滑剤、熱安定剤、帯電防止剤等の他の成分を通常の量で配合することができる。
無機フィラーとしては、一般に用いられる各種の化合物が挙げられ、特に、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の酸化物、水酸化物、炭酸塩、ケイ酸塩及び、その複合物が好ましい。具体的には、クレー(カオリンクレー、ソフトクレー、ハードクレー、焼成クレー、ロウ石クレー)、タルク(滑石、フレンチチョーク)、アスベスト(クリソタイル、クロシドライド、アンモナイト、アンソフェライト、トレモライト、アクチノライト)、マイカ、ベントナイト、セリサイト、ゼオライト、アタパルジャイト、軽石粉、スレート粉、長石粉、ケイ灰石、フラースアース、トリポリ石、蛭石、含水又は無水の沈降性ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等のケイ酸塩;ハイドロタルサイト類(含水又は無水アルミニウム/マグネシウム塩基性炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、アルミニウム/亜鉛塩基性炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩);三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミ(含水又は無水)等の酸化物;炭酸カルシウム(重質炭カル、軽質炭カル、膠質炭カル又は沈降性炭カル、胡粉、チョーク、ウィッチング、アラレ石)、炭酸マグネシウム(沈降性、含水及び無水)等の炭酸塩;硫酸バリウム(バライト粉)、沈降性硫酸バリウム、硫酸カルシウム(石コウ、軟石コウ又は沈降性)、ブランフィクス等の硫酸塩;ライム(水酸化アルミ)、水酸化マグネシウム等の水酸化物;カーボンブラック(ファーネス、チャンネル、ランプ、サーマル、アセチレン)、グラファイト、炭素繊維、炭素球、無煙炭粉等の炭素原子からなるもの;銅、アルミニウム、ブロンズ、鉛、亜鉛、スチール等の金属の粉末、繊維、ホイスカーあるいはワイヤー;繊維状、球状、発泡、フライアッシュ球、シラスバルーン等のガラス物質;バリウムフェライト;マグネタイト;二硫化モリブデン;チタン酸カリ等が挙げられる。これらは、1種または2種以上を組合せて使用してもよい。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、ベンゾフェノン系、シアノアクリレート系、フェニルサリシレート系等の紫外線吸収剤が挙げられる。中でも、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤及び/又はベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好適に用いられる。
光安定剤としては、防曇性組成物に通常配合される種々の化合物を使用することができる。具体的には、例えば、4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)アジペート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレート等のヒンダードアミン系化合物が挙げられる。
酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、ジラウリルチオジプロピオネート等が挙げられる。
滑剤ないし熱安定剤としては、例えばポリエチレンワックス、流動パラフィン、ビスアマイド、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、脂肪族アルコール、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、リシノール酸バリウム、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート、有機リン酸金属塩、有機ホスファイト化合物、フェノール類、β−ジケトン化合物等が挙げられる。
上記他の成分は、それぞれ1種または2種以上を組合せて使用することができる。上記他の成分のそれぞれの配合量は、防曇性組成物の性能を低下させない範囲とすることが好ましく、通常は、コロイダルシリカの固形分、バインダー樹脂の固形分、造膜助剤、界面活性剤、及び分散媒の合計を100質量部として、合計10質量部以下の範囲で選択することができる。
本発明の防曇性組成物の製造方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。例えば、コロイダルシリカ、バインダー樹脂、界面活性剤、及び必要に応じて他の成分を添加し、ホモジナイザー等の撹拌装置により撹拌混合する方法が挙げられる。
2.防曇層
本発明の防曇性組成物を合成樹脂フィルム等の表面に塗布し、乾燥させることにより、防曇層を形成することができる。防曇層の厚みは、塗布後の防曇性組成物の固形分の厚みとして0.1〜3.0μm程度が好ましく、0.5〜1.5μm程度がより好ましい。
合成樹脂フィルム等の表面に防曇性組成物を塗布する方法としては特に限定されないが、例えば、ドクターブレードコート法、ロールコート法、ディップコート法、スプレーコート法、ロッドコート法、バーコート法、ナイフコート法、ハケ塗り等の公知の塗布方法が挙げられる。本発明の防曇性組成物は、塗布後に乾燥することにより、より一層優れた防曇性を示す防曇層を形成することができる。乾燥方法は、自然乾燥又は強制乾燥のいずれの乾燥方法を採用してもよい。強制乾燥方法を採用する場合の乾燥温度は、30〜120℃が好ましく、50〜100℃がより好ましい。また、強制乾燥としては加熱乾燥が挙げられ、当該加熱乾燥としては、熱風乾燥法、赤外線乾燥法、遠赤外線乾燥法等が挙げられる。
本発明の防曇性組成物により形成された防曇層の接触角は50°以下が好ましい。当該防曇層の接触角を50°以下とすることにより、後述する防曇性フィルムの防曇性が特に良好となる。なお、上記接触角は、JIS R3257に準拠した測定方法により、水滴の容量5μl、θ/2法により算出する測定条件により測定した値である。
3.防曇性フィルム
本発明は、上記防曇性組成物からなる防曇層を、合成樹脂フィルムの少なくとも一方の表面に有する防曇性フィルムでもある。合成樹脂フィルムに上記防曇層を形成することにより、防曇性及び防曇性能の長期持続性、並びに透明性に優れ、且つ、耐水性に優れる防曇性フィルムを得ることができる。
上記合成樹脂フィルムを形成する樹脂としては、特に限定されないが、塩化ビニル樹脂;ポリエチレン(低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE))、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体等のポリオレフィン樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体;エチレン−アクリル酸共重合体等が挙げられる。特に、農業用フィルムとして用いる場合、透明性、耐候性及び経済性の点から、ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体を用いることが好ましい。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記合成樹脂フィルムには、赤外線吸収剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、界面活性剤、顔料等が含まれていてもよい。
上記赤外線吸収剤としては、無機フィラー等が挙げられる。
上記光安定剤としては上述の防曇性組成物に用いられる光安定剤と同様のものを用いることができる。
合成樹脂フィルム上に防曇層を形成する際の防曇性組成物の塗布方法、塗布条件、防曇層の厚み等は、上記防曇層において説明した方法によればよい。
合成樹脂フィルムと防曇層との接着性が十分でない場合には、合成樹脂フィルムの表面に、予めプラズマ放電処理、コロナ放電処理等の前処理を施しておいてもよい。
上記防曇性フィルムは、農業用フィルムであることが好ましい。上記防曇性フィルムは、防曇性及び防曇性能の長期持続性、並びに透明性に優れ、且つ、優れた耐折れ白化性及び耐傷性を示すので、農業用フィルムとして、作物栽培用のハウス、トンネル等に用いるのに適している。
上記防曇性フィルムを農業用フィルムとして用い、ハウスに展張する場合、防曇層がハウスの内側となる面に形成されているように展張することが好ましい。防曇層がハウスの内側となる面に形成されていることにより、防曇性フィルムの内側表面に付着した水滴が、栽培作物へ落下するのを抑制することができる。
上記防曇性フィルムは、防曇層が合成樹脂フィルムの両面に形成されていてもよい。防曇層が合成樹脂フィルムの両面に形成された防曇性フィルムを農業用フィルムとして用い、ハウスに展張すると、上述のようにハウスの内側となる面に形成された防曇層により、水滴が栽培作物へ落下するのを抑制することができる上に、更に、ハウスの外側となる面に形成された防曇層により、ハウス外面の汚れを抑制することができる。
以下、本発明の実施例について説明する。本発明は、下記の実施例に限定されない。
(合成樹脂フィルムの調製)
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE:ダウケミカル社製 商品名「エリート5100」密度0.920g/cm、MFR0.8g/10分)、赤外線吸収剤(無機フィラー:協和化学工業株式会社製 商品名「DHT−4A」)、及び、光安定剤(HALS:BASFジャパン社製 商品名「TINUVIN783」)を表1に示す配合で混合し、25mmφダイを備える単層インフレーション成形装置(HAAKE社製)を用い、成形温度170℃、ブロー比2.0の条件で押し出し成形して、厚さ150μmの合成樹脂フィルムを調製した。
実施例1〜13及び比較例1〜4
表1に示す配合により、表2に示すバインダー樹脂、表3に示すコロイダルシリカ、及び表4に示す界面活性剤を、分散媒としての脱イオン水と混合して撹拌することにより防曇性組成物を調製した。
バインダー樹脂A〜Cは、以下のようにして調製した。すなわち、四ツ口フラスコにポリオキシエチレンラウリルエーテル2質量部及び水80質量部を仕込んで窒素ガス気流下で60℃まで加熱した。反応温度を60〜70℃に保持しながら、過硫酸アンモニウム0.5質量部を添加し、更に表2に示した配合により各単量体を混合して調製した混合物100質量部を3時間にわたって滴下した。滴下終了後も温度を60〜70℃に2時間保持した後冷却し、バインダー樹脂の分散媒への分散液を得た。なお、表1において、防曇性組成物中のコロイダルシリカ及びバインダー樹脂の配合量は、固形分での配合量を示している。また、表2において、バインダー樹脂の組成は、固形分での組成を示しており、バインダー樹脂は、当該固形分が水に分散したエマルジョンの状態で用いられる。
上述のようにして調製した防曇性組成物を、#5バーコーターを用いて合成樹脂フィルム上に塗布した。防曇性組成物が塗布された合成樹脂フィルムを、70℃のオーブン中で1分間保持し、防曇性組成物の液状分散媒を揮散させて防曇層とすることにより、防曇性フィルムを調製した。防曇性フィルムを形成する防曇層の被膜の厚みは約1.0μmであった。得られた防曇性フィルムを30cm×30cmの大きさに切断し、試験片とした。
実施例1〜13及び比較例1〜4の防曇性組成物及び防曇性フィルムについて、以下の評価を行った。
<透明性試験>(ヘイズ測定)
JIS K7105に準拠した測定方法により、日本電色工業社:MDH2000を用いてヘイズを測定した。なお、ヘイズが18%未満であれば実使用において問題ないと評価される。
<耐水性試験>(コロイダルシリカ残存率)
試験片の防曇層に存在するコロイダルシリカの量(剥離前のコロイダルシリカの量)を蛍光X線装置で計測した。試験片を、温度60℃の水に120時間浸漬し、蛍光X線装置で残存しているコロイダルシリカの量(剥離後のコロイダルシリカの量)を計測した。コロイダルシリカ残存率を、下記式に基づいて算出した。
[コロイダルシリカ残存率(%)]=([剥離後のコロイダルシリカの量]/[剥離前のコロイダルシリカの量])×100
<耐折れ白化性試験>
JIS K7105に準拠した測定方法により、日本電色工業社:MDH2000を用いてヘイズを測定し(折れ前のヘイズ値)、折り目をMD方向、TD方向に各2ヶ所付けた後のヘイズを測定し(折れ後のヘイズ値)、ヘイズ差を算出した。
[ヘイズ差(%)]=([折れ後のヘイズ値(%)]―[折れ前のヘイズ値(%)]
算出されたヘイズ差により、耐折れ白化性を下記基準に従って評価した。
◎:3%以下
○:3%を超え、5%以下
△:5%を超え、10%以下
×:10%を超える
<防曇性試験>(防曇性(1):初期防曇性)
水を入れた水槽の上部に、試験片の防曇層が水槽側となるように、水面に対して30°の角度をつけて試験片を設置した。水槽内の水面と、試験片の下端との距離を30cmとした。この状態で、外気温20℃、水温40℃の条件下で保持し、試験片の表面に付着した水滴が流れ落ちるまでの時間を計測し、下記基準に従って評価した。なお、評価が○であれば実使用において問題ないと評価される。
〇:25分以下
△:25分を超え、35分以下
×:35分を超える
<防曇性試験>(防曇性(2):防曇性能の長期持続性)
水を入れた水槽の上部に、試験片の防曇層が水槽側となるように、水面に対して30°の角度をつけて試験片を設置した。水槽内の水面と、試験片の下端との距離を30cmとした。この状態で、外気温20℃、水温40℃の条件下で120日間保持し、試験片の表面に水滴が付着している面積を、5日、10日、20日、30日、40日、の時点で計測し、下記基準に従って評価した。なお、評価が○であれば実使用において問題ないと評価される。
〇:水滴の付着面積が試験片の面積の10%以下
△:水滴の付着面積が試験片の面積の10%を超え、50%以下
×:水滴の付着面積が試験片の面積の50%を超える
<耐傷性試験>
鉄パイプに試験片を、防曇層が鉄パイプに接するように展張した。1.5kgの荷重を掛けた状態で試験片を引張り、試験片の表面の傷の状態を目視で観察し、下記基準に従って評価した。
1:傷が全く見られない
2:傷が殆ど見られない
3:傷が見られるが、問題のない程度である
4:傷が多く発生している
5:傷が非常に多く発生している
結果を表1に示す。
なお、表3に示すコロイダルシリカの一次粒子径の範囲は、コロイダルシリカの平均一次粒子径がこの範囲内であることを示している。
1…防曇性フィルム、2…合成樹脂フィルム、3…防曇層

Claims (9)

  1. 平均一次粒子径が異なる少なくとも2種のコロイダルシリカを含有し、平均一次粒子径が最も小さいコロイダルシリカの平均一次粒子径(D1)と、平均一次粒子径が最も大きいコロイダルシリカの平均一次粒子径(D2)との比(D2/D1)が2〜15であることを特徴とする防曇性組成物。
  2. 前記コロイダルシリカの平均一次粒子径が4〜80nmである、請求項1に記載の防曇性組成物。
  3. 平均一次粒子径が4nm以上30nm未満のコロイダルシリカ、及び、平均一次粒子径が30nm以上80nm以下のコロイダルシリカを含有する、請求項1又は2に記載の防曇性組成物。
  4. 平均一次粒子径が4nm以上30nm未満のコロイダルシリカの固形分質量(Ms1)と、平均一次粒子径が30nm以上80nm以下のコロイダルシリカの固形分質量(Ms2)との質量比(Ms1/Ms2)が0.04〜1.00である、請求項3に記載の防曇性組成物。
  5. 更に、ガラス転移点が5〜60℃のバインダー樹脂を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の防曇性組成物。
  6. 前記コロイダルシリカの固形分質量(Ms)と、前記バインダー樹脂の固形分質量(Mb)との質量比(Ms/Mb)が、1.50〜3.50である、請求項5に記載の防曇性組成物。
  7. 前記バインダー樹脂の酸価が100mgKOH/g未満である、請求項5又は6に記載の防曇性組成物。
  8. 更に、界面活性剤を含有する、請求項1〜7のいずれかに記載の防曇性組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の防曇性組成物からなる防曇層を、合成樹脂フィルムの少なくとも一方の表面に有する防曇性フィルム。
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