JP2018053335A - 微細構造体の製造方法、電子部品、回路モジュール及び電子機器 - Google Patents

微細構造体の製造方法、電子部品、回路モジュール及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】レジストの形成パターンが高精細であり、且つ、機械強度が確保された微細構造体の製造方法、電子部品、回路モジュール及び電子機器を提供すること。
【解決手段】本発明の微細構造体の製造方法は、金属材料からなる基材の一部を陽極酸化し、基材の酸化されていない部分を除去することにより、第1の主面と、第1の主面と反対側の第2の主面と、第1の主面に連通し、第2の主面に連通していない複数の細孔と、を有する基材酸化物が形成される。第1の主面に第1の導体層が積層される。第1の導体層に第2の導体層が積層される。第2の主面の一部にレジスト層が形成される。レジスト層をマスクとして、基材酸化物を第2の主面から第1の主面までエッチングすることにより、基材酸化物に貫通孔が形成される。
【選択図】図5

Description

本発明は、微細構造体の製造方法、電子部品、回路モジュール及び電子機器に関する。
近年、アルミニウム等の金属が陽極酸化されることにより作製されたポーラス(細孔)構造を有する微細構造体が注目されており、この微細構造体を用いた様々な応用が提案されている。
例えば、特許文献1には、ポーラス構造を有する微細構造体に高いアスペクト比の貫通孔を形成する手法が記載されている。また、特許文献2には、ポーラス構造を有する微細構造体を誘電体とし、この誘電体に形成された貫通孔に貫通電極が設けられるポーラスコンデンサが記載されている。
特開2013−057102号公報 特開2016−058618号公報
特許文献1に記載の発明では、ポーラス構造を有する微細構造体に貫通孔を形成する過程において、レジストマスクがポーラスの開口側に形成される。これにより、レジスト材がポーラス内に侵入し、高精細にパターニングされたレジストを形成できないおそれがある。
そこで、レジスト材のポーラス内への侵入を防止する方法として、レジストにフィルムレジストを用いる方法がある。しかし、フィルムレジストは比較的厚みが厚いため、高精度に加工されにくく、高コストである。
また、特許文献2に記載の発明では、コンデンサの製造過程において、基材酸化物に積層される導体層が単層であるため、貫通孔の孔径を拡大するに耐え得る機械強度を確保することが困難である。
さらに、特許文献2に記載の発明では、貫通孔の形状をUの字のように1辺のみつながった半島状形状や、貫通孔をつないだ中に島状の柱状部を作ることが開示されておらず、やはりこれらの形状を形成するに耐え得る機械強度を確保することが難しい。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、レジストの形成パターンが高精細であり、且つ、機械強度が確保された微細構造体の製造方法、電子部品、回路モジュール及び電子機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る微細構造体の製造方法は、金属材料からなる基材の一部を陽極酸化し、上記基材の酸化されていない部分を除去することにより、第1の主面と、上記第1の主面と反対側の第2の主面と、上記第1の主面に連通し、上記第2の主面に連通していない複数の細孔と、を有する基材酸化物が形成される。
上記第1の主面に第1の導体層が積層される。
上記第1の導体層に第2の導体層が積層される。
上記第2の主面の一部にレジスト層が形成される。
上記レジスト層をマスクとして、上記基材酸化物を上記第2の主面から上記第1の主面までエッチングすることにより、上記基材酸化物に貫通孔が形成される。
上記製造方法によれば、基材酸化物に形成されている複数の細孔は、第2の主面に連通していない。これにより、例えば液状のレジスト材が第2の主面に塗布されたとしても、複数の細孔にレジスト材が侵入することがない。従って、レジスト材に高精細にパターニングを施すことができ、レジストの形成パターンを高精細とすることができる。
また、上記製造方法によれば、第1の主面に積層される導体層が2層構造であるため、基材酸化物の機械強度が確保されている。従って、本発明により、レジストの形成パターンが高精細であり、且つ、機械強度が確保された微細構造体の製造方法を提供することができる。
上記貫通孔は、上記第1及び第2の主面に直交する方向から見た形状が円形以外の形状であってもよい。
これにより、円形状の貫通孔では形成することが難しい円形以外の形状を有するコイル等の構造体を、貫通孔の形状を利用して作製することが可能となる。
上記細孔と上記細孔の間の上記基材酸化物を、上記細孔の並びで5列×5個以上の範囲内においてエッチングにより除去された範囲中に突出させてもよい。
これにより、例えば、半島状の貫通孔を形成することができる。
上記細孔と上記細孔の間の上記基材酸化物を、エッチングにより除去した範囲内において、上記基材酸化物を柱状にエッチング除去せず残留させてもよい
これにより、例えば、環状の貫通孔を形成することができる。
上記第1の導体層は、導電性の粘着テープであってもよい。
これにより、第1の導体層を基材酸化物の第1の主面から剥離させやすくなり、容易に第1及び第2の導体層を除去することができる。
上記第2の導体層の厚みは、互いに隣接する上記細孔の中心間距離の10倍以上であってもよい。
上記第2の導体層の厚みは、1μm以上であってもよい。
本発明の一形態に係る電子部品は、微細構造体と、第1の導体層と、第2の導体層と、第3の導体層と、第1の内部導体と、第2の内部導体と、を有する。
上記微細構造体は、金属の陽極酸化によって形成され、第1の主面と、上記第1の主面と反対側の第2の主面と、上記第1の主面に連通し、上記第2の主面に連通していない複数の細孔と、上記第1及び第2の主面に連通する貫通孔と、を有する。
上記第1の導体層は、上記第1の主面に積層されている。
上記第2の導体層は、上記第2の主面に積層されている。
上記第3の導体層は、上記第2の導体層に積層されている。
上記第1の内部導体は、上記貫通孔の一部に収容され、上記第1の導体層に接続し、上記第2の導体層から離間する。
上記第2の内部導体は、上記貫通孔の他の一部に収容され、上記第2の導体層に接続し、上記第1の導体層から離間する。
本発明の一実施形態に係る回路モジュールは、上記電子部品を搭載する。
本発明の一実施形態に係る電子機器は、上記回路モジュールを搭載する。
本発明の一実施形態に係る微細構造体の概略斜視図である。 同微細構造体の断面図である。 同微細構造体の概略斜視図である。 同微細構造体の製造工程を示す模式図である。 同微細構造体の製造工程を示す模式図である。 同微細構造体の製造工程を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る電子部品の製造工程を示す模式図である。 同電子部品の製造工程を示す模式図である。 同電子部品の製造工程を示す模式図である。 同電子部品の製造工程を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
[微細構造体の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る微細構造体100の概略斜視図であり、図2は微細構造体100の断面図である。なお、以下の図において、X方向、Y方向及びZ方向は相互に直交する3方向である。
図1及び図2に示すように、微細構造体100はポーラス構造を有し、本体101と、第1の孔101aと、第2の孔101dと、から構成される。
図1及び図2に示す第1及び第2の孔101a,101dの数や大きさ等は便宜的なものであり、実際のものはより小さく、多数である。また、図2では、第2の孔101dを説明の便宜上、矩形柱状の貫通孔で示す。さらに、第2の孔101dの内壁は実際には平滑ではないが、図面では省略する。
本体101はX方向に平行な表面101bと、表面101bと反対側の裏面101cを有する。本体101は金属酸化物からなり、例えば、Al(アルミニウム)、Ta(タンタル)、Nb(ニオブ)、Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、Zn(亜鉛)、W(タングステン)又はSb(アンチモン)等の酸化物からなる。本実施形態の本体101は、典型的にはAl(酸化アルミニウム)からなる。
本体101のZ方向の寸法D2(厚み)と、X方向の寸法D3は、特に限定されず、寸法D2は例えば数百μm程度であり、寸法D3は例えば数百μm〜数千μm程度である。
第1及び第2の孔101a,101dは、表面101b及び裏面101cに垂直な方向(本体101の厚み方向)に沿って形成されている。第1の孔101aは、表面101bに連通し、裏面101cには連通していない。一方、第2の孔101dは、表面101b及び裏面101cに連通するように形成されている。
第1の孔101aは、微細構造体100のポーラス(細孔)を構成する貫通孔である。本実施形態に係る第1の孔101aは、図1に示すように、微細構造体100の層面方向に六法規則配列をとる。六法規則配列は、各第1の孔101aの中心が正六角形の頂点に位置する配列である。第1の孔101aが六方規則配列となるのは、微細構造体100を構成する金属酸化物の自己組織化作用(後述)による。
第1の孔101aの形状(孔形状)は特に限定されず、例えば内径が数十nm〜数千nmの略円形であるものとすることができる。また、互いに隣接する第1の孔101a間の間隔D1(中心間距離D1)も特に限定されず、例えば、数十nm〜数千nm程度とすることができる。
第2の孔101dは、図1及び図2に示すように、第1の孔101aよりも内径が大きい貫通孔である。第2の孔101dの形状は特に限定されず、例えば内径が数十nm〜数千nmの円形又は略円形であるものとすることができる。互いに隣接する第2の孔101d間の間隔も特に限定されず、例えば、数十nm〜数千nm程度とすることができる。
ここで、本実施形態に係る第2の孔101dの形状は、円形又は略円形以外の形状であってもよく、図1に示すように、Z方向から見た形状が半島状又は環状であってもよい。これにより、微細構造体100を利用することで、半島状又は環状のコイル部品や配線回路部品等を製造することが可能となる。
図3は、微細構造体100の概略斜視図であり、第2の孔101dの形状を示す図である。本実施形態に係る第2の孔101dは、後述するように複数の孔H1(第1の孔101a)を有する基材酸化物302をエッチングすることによって形成される(図6参照)。このため、第2の孔101dは、複数の第1の孔101aがつながった貫通孔となる。従って、第2の孔101dの内壁面111dは、図3に示すように、複数の第1の孔101aの形状に由来するひだ状の曲面となる。
[微細構造体の製造方法]
微細構造体100の製造方法について説明する。図4〜図6は、微細構造体100の製造方法の一例を示す模式図である。
図4(a)は、本体101の元となる基材301を示す。本体101を金属酸化物(例えば酸化アルミニウム)とする場合、基材301はその酸化前の金属(例えばアルミニウム)である。なお、基材301の表面には、ピットを設けてもよい。ピットは、規則的に配列された凹状構造であり、後述する金属酸化物の成長の際に基点となるものである。ピットは、任意の方法によって形成することが可能であり、例えば基材301へのモールド(型)の押圧や、基材301の表面のエッチングによって形成することができる。
次に、基材301を陽極として電解液溶液中で電圧を印加する。これにより、図4(b)に示すように、基材301の金属表面が酸化(陽極酸化)され、基材酸化物302が生成する。この際、基材酸化物302の自己組織化作用によって、基材酸化物302に孔H1が形成される。孔H1は図4(b)に示すように、基材301の厚み方向(Z方向)に沿って形成される。なお、陽極酸化に用いる溶液は、例えば、15℃〜20℃に調整されたシュウ酸(0.1mol/L)とすることができる。
続いて、図4(c)に示すように、酸化されていない基材301を除去する。基材301の除去は、例えばウェットエッチングによって行われる。以降、基材酸化物302の孔H1と連通している面を第1主面302aとし、その反対側の孔H1に連通していない面を第2主面302bとする。
続いて、図5(a)に示すように、基材酸化物302の第1主面302aに導電性材料からなる第1導体層303を積層する。本実施形態に係る第1導体層303は、典型的にはスパッタ膜である。第1導体層303を積層する方法はスパッタ法に限られず、例えば、真空蒸着法等の任意の方法により形成されてもよい。
第1主面302aに第1導体層303が積層することにより、後述の工程で形成される孔H2に電解めっき等で導体等を形成する場合に、第1導体層303をシード層として機能させることが可能となる。
本実施形態では、第1導体層303は、例えば、導電性を有する粘着テープ等であってもよい。この場合、当該粘着テープは、第1主面302aに糊を残さないものが好ましい。
続いて、図5(b)に示すように、第1導体層303に導電性材料からなる第2導体層304を積層する。これにより、基材酸化物302の機械強度が向上する。第2導体層304は、第1導体層303より厚いことが好ましい。
本実施形態に係る第2導体層304の厚みは、互いに隣接する孔H1の中心間距離(D1)の10倍以上であることが好ましく、具体的には、例えば1μm以上とするのが好ましい。
第2導体層304は、典型的にはめっき膜である。第1導体層303にめっき膜を積層する場合は、例えば、電気めっき法、無電解めっき法、溶融めっき法又は真空蒸着法等の任意の方法により形成可能である。
続いて、基材酸化物302の第2主面302bにレジスト層R2を形成する。レジスト層R2は、例えば、フォトリソグラフィにより形成可能である。
具体的には、基材酸化物302を洗浄し、図5(c)に示すように、第2主面302bの全面にレジスト材R1(フォトレジスト)を塗布する。基材酸化物302の洗浄には、例えば、エタノールや、硫酸(HSO)と過酸化水素(H)との混合溶液(HSO:H=4:1)等を用いた洗浄方法が採用される。
次に、レジスト材R1が塗布された基材酸化物302をプリベークし、フォトマスク越しにレジスト材R1に紫外線を照射する。これにより、レジスト材R1にパターニングが施される。続いて、現像液等でレジスト材R1にパターニングされたパターンを現像し、リンス、ポストベークすることで、図6(a)に示すように、第2主面302bに部分的にレジスト層R2が形成される。
ここで、第2主面302bは孔H1に連通していないことから、レジスト材R1が第2主面302bに塗布されたとしても、孔H1にレジスト材R1が侵入することがない。これにより、後述のエッチング工程が、孔H1に侵入したレジスト材R1に干渉されることなく行われることが可能となる。
また、レジスト材R1が例えば液状であることにより、例えばフィルムレジストを用いるよりも、より高精細にレジスト材R1をパターニングすることができる。よって、第2主面302bに高精細にパターニングされたレジスト層R2を形成することができる。具体的には、レジスト層R2のパターンサイズを例えば数μm程度とすることができる。
続いて、図6(b)に示すように、レジスト層R2をマスクとして、基材酸化物302を第2主面302bから第1主面302aまで除去する。これはウェットエッチング(湿式エッチング)によってすることができる。ウェットエッチングは、例えば、基材酸化物302を30℃に調整されたリン酸溶液(30wt%)に3時間浸漬させることによってすることができる。以下、この除去工程によって形成された第1主面302a及び第2主面302bに連通する貫通孔を孔H2とする。
ここで、本実施形態では、基材酸化物302をエッチングする工程において、孔H1と孔H1の間の基材酸化物302を、孔H1の並びで5列×5個以上の範囲内でエッチングにより除去された範囲中に突出させてもよい。これにより、Z方向から見た形状が例えば半島状である孔H2を形成することが可能である(図1参照)。
あるいは、孔H1と孔H1の間の基材酸化物302を、エッチング除去した範囲内に、基材酸化物302を柱状にエッチング除去せず残留させてもよい。これにより、Z方向からみた形状が例えば環状である孔H2を形成することが可能である(図1参照)。
孔H2は、図6に示すように、予め孔H1が形成されている基材酸化物302をウェットエッチングすることによって形成される。これにより、ウェットエッチングの異方性が向上する。即ち、基材酸化物302にウェットエッチングでエッチングを施しても、孔径が第2主面302bから第1主面302aに向かってX方向に広がることが孔H1により抑制され、アスペクト比の高い孔H2を形成することが可能となる。
また、本実施形態に係る孔H2の内壁面は、複数の孔H1間をウェットエッチングにより接合することにより、その接合境界部分がひだ状に残留した形状になる(図3参照)。
続いて、図6(c)に示すようにレジスト層R2を除去し、第1及び第2導体層303,304を除去する。第1及び第2導体層303,304を除去は、例えばウェットエッチング法、ドライエッチング法、イオンミリング法、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法等によって除去することができる。
第1導体層303が導電性を有する粘着テープである場合は、第1導体層303を基材酸化物302の第1主面302aから剥離させやすくなる。これにより、容易に第1及び第2導体層303,304を除去することができる。
以上のようにして、微細構造体100を製造することが可能である。微細構造体100の製造方法は上述のものに限定されず、異なる方法によっても微細構造体100を製造することが可能である。
なお、基材酸化物302は本体101に、孔H1は第1の孔101aに、孔H2は第2の孔101dに対応する。また、第1主面302aは表面101bに、第2主面302bは裏面101cに対応する。図6(b)では、孔H2を説明の便宜上、矩形柱状の貫通孔で示す。また、孔H2の内壁は実際には平滑ではないが、図面では省略する。
[上記製造方法の作用]
本実施形態に係る微細構造体100の製造方法では、図5に示すように、基材酸化物302の第1主面302aに第1導体層303が積層された後、更に第1導体層303に第2導体層304が積層される。即ち、第1主面302aに積層される導体層が単層ではなく、2層構造となっており、基材酸化物302の機械強度が高められている。
これにより、例えば、図6(b)に示す構造体の孔H2に導体等が充填され、基材酸化物302を選択的に除去することによって孔H2の形状に応じたピラー等の構造体を得る場合に、当該構造体を第1導体層303上で自立させやくなる。
つまり、第1主面302aに積層される導体層を2層構造とすることは、図6(b)に示す構造体を鋳型として利用し、孔H2の形状に応じた構造体を得る上で有利となる。なお、上述の基材酸化物302の選択的な除去には、例えば、ウェットエッチング法、ドライエッチング法、イオンミリング法、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法等が採用されてもよい。
[上記製造方法の応用]
微細構造体100の製造方法は、種々の用途に応用可能である。例えば、上記製造方法は、コンデンサ等の電子部品の製造方法に応用可能である。以下、上記製造方法を応用して電子部品200を製造する場合の製造方法について説明する。
(電子部品の製造方法)
図7〜図10は、電子部品200の製造方法の一例を示す模式図である。
先ず、図7(a)に示すように、微細構造体100の製造方法で説明した方法と同様の方法により、微細構造体100に第1及び第2導体層303,304が積層された構造体を作製する。
続いて、第1導体層303をシード層として基材酸化物302に電解めっきを施す。これにより、図7(b)に示すように、孔H2に所定の長さの内部導体M1が形成される。内部導体M1は、同図に示すように、第2主面302bに露出していない。また、孔H1は第2主面302bに連通してないため、孔H1にはめっき液が侵入せず、内部導体M1は形成されない。
続いて、微細構造体100の製造方法で説明した方法と同様の方法により、図7(c)に示すように第2主面302bにレジスト材R3を塗布した後、図8(a)に示すように、第2主面302bに部分的にレジスト層R4を形成する。レジスト層R4は、図8(a)に示すように、孔H2に侵入し、内部導体M1の先端を被覆している。
続いて、図8(b)に示すように、レジスト層R4をマスクとして、基材酸化物302を第2主面302bから第1主面302aまで除去する。これはウェットエッチング(湿式エッチング)によってすることができる。以下、この除去工程によって形成された第1主面302a及び第2主面302bに連通する貫通孔を孔H3とする。
孔H3は、同図に示すように、予め孔H1が形成されている基材酸化物302を加工することによって形成されるため、微細構造体100の製造方法で説明したように、アスペクト比の高い貫通孔となる。また、図8(b)では、孔H3を説明の便宜上、矩形柱状の貫通孔で示す。さらに、孔H3の内壁は実際には平滑ではないが、図面では省略する。
続いて、図8(c)に示すようにレジスト層R4を除去し、図9(a)に示すように第2主面302bに導電性材料からなる第3導体層305を積層し、図9(b)に示すように第3導体層305に導電性材料からなる第4導体層306を積層する。第3及び第4導体層305,306は、例えばスパッタ法、真空蒸着法又はめっき法等の任意の方法により形成可能である。
第4導体層306の厚みは、互いに隣接する孔H1の中心間距離(D1)の10倍以上であることが好ましく、具体的には、例えば1μm以上とするのが好ましい。
続いて、図9(c)に示すように、第1及び第2導体層303,304を除去する。第1及び第2導体層303,304の除去は、例えば、ウェットエッチング法、ドライエッチング法、イオンミリング法、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法等によってすることができる。
続いて、第3導体層305をシード層として基材酸化物302に電解めっきを施す。これにより、図10(a)に示すように、孔H3に所定の長さの内部導体M2が形成される。内部導体M2は、同図に示すように、第1主面302aに露出していない。
続いて、図10(b)に示すように、第1主面302aに第5導体層307を積層する。第5導体層307は、例えば、スパッタ法、真空蒸着法等、任意の方法によって形成可能である。
以上のようにして、電子部品200を製造することが可能である。電子部品200の製造方法は上述のものに限定されず、異なる方法によっても製造することが可能である。
なお、基材酸化物302は電子部品200の誘電体に対応し、内部導体M1,M2は電子部品200の内部電極に対応する。また、導体層305〜307は、電子部品200の外部電極に対応する。電子部品200は、第2主面302bに積層された導体層が2層構造であるため、機械強度が向上している。
(電子部品の応用)
本実施形態に係る電子部品200は、回路基板等の実装対象物に搭載され、回路モジュールとなることができる。また、電子部品200を搭載する回路モジュールは他の電子部品と共に電子機器を構成可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の用途に応用可能である。
上記実施形態の微細構造体100の製造方法は、コンデンサ、コイル等の電子部品の製造方法に応用可能であるだけではなく、例えば、絶縁体である酸化アルミニウム等からなるパターン基板の製造方法に応用可能である。
あるいは、上記実施形態の微細構造体100の製造方法は、高アスペクト比構造体を形成するための鋳型を製造する方法にも応用可能である。
また、複数の第2の孔101dの形状は、上記実施形態で挙げた形状に限られず、例えば、平面スパイラル状であってもよい。これにより、微細構造体100をコイル形成のための構造体とすることができる。
具体的には、先ず、互いに隣接する第1の孔101a間の間隔D1を例えば100nm程度の狭ピッチに設定し、微細構造体100の内部に導体を充填することで得られる平面のコイル状の周回する導体についても、狭ピッチとする。
そして、コイル導体の両端部を除いて上下面に絶縁層を形成し、コイル導体の両端部からは、各々引き出し導体を形成後、外部電極を形成する。これにより、高アスペクト比且つ狭ピッチのコイル部品を製造することができる。
100・・・微細構造体
101・・・本体
101a・・・第1の孔
101b・・・表面
101c・・・裏面
101d・・・第2の孔
200・・・電子部品
303・・・第1導体層
304・・・第2導体層
305・・・第3導体層
306・・・第4導体層
307・・・第5導体層
R1,R3・・・レジスト材
R2,R4・・・レジスト層

Claims (10)

  1. 金属材料からなる基材の一部を陽極酸化し、
    前記基材の酸化されていない部分を除去することにより、第1の主面と、前記第1の主面と反対側の第2の主面と、前記第1の主面に連通し、前記第2の主面に連通していない複数の細孔と、を有する基材酸化物を形成し、
    前記第1の主面に第1の導体層を積層し、
    前記第1の導体層に第2の導体層を積層し、
    前記第2の主面の一部にレジスト層を形成し、
    前記レジスト層をマスクとして、前記基材酸化物を前記第2の主面から前記第1の主面までエッチングすることにより、前記基材酸化物に貫通孔を形成する
    微細構造体の製造方法。
  2. 請求項1に記載の微細構造体の製造方法であって、
    前記貫通孔は、前記第1及び第2の主面に直交する方向から見た形状が円形以外の形状である
    微細構造体の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の微細構造体の製造方法であって、
    前記細孔と前記細孔の間の前記基材酸化物を、前記細孔の並びで5列×5個以上の範囲内においてエッチングにより除去された範囲中に突出させる
    微細構造体の製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載の微細構造体の製造方法であって、
    前記細孔と前記細孔の間の前記基材酸化物を、エッチングにより除去した範囲内において、前記基材酸化物を柱状にエッチング除去せず残留させる
    微細構造体の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の微細構造体の製造方法であって、
    前記第1の導体層は、導電性の粘着テープである
    微細構造体の製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載の微細構造体の製造方法であって、
    前記第2の導体層の厚みは、互いに隣接する前記細孔の中心間距離の10倍以上である
    微細構造体の製造方法。
  7. 請求項1から6のいずれか1つに記載の微細構造体の製造方法であって、
    前記第2の導体層の厚みは、1μm以上である
    微細構造体の製造方法。
  8. 金属の陽極酸化によって形成され、第1の主面と、前記第1の主面と反対側の第2の主面と、前記第1の主面に連通し、前記第2の主面に連通していない複数の細孔と、前記第1及び第2の主面に連通する貫通孔と、を有する微細構造体と、
    前記第1の主面に積層された第1の導体層と、
    前記第2の主面に積層された第2の導体層と、
    前記第2の導体層に積層された第3の導体層と、
    前記貫通孔の一部に収容され、前記第1の導体層に接続し、前記第2の導体層から離間する第1の内部導体と、
    前記貫通孔の他の一部に収容され、前記第2の導体層に接続し、前記第1の導体層から離間する第2の内部導体と、
    を具備する電子部品。
  9. 請求項8に記載の電子部品を搭載した回路モジュール。
  10. 請求項9に記載の回路モジュールを搭載した電子機器。
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