JP2018051121A - カウンター - Google Patents
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Abstract
Description
また、カウンターの前端部の裏面側に凹部を形成することで、前端部を凸曲状に形成して把持しやすくした構成も開示されている。
また、前端部の厚みを小さくすると石鹸や水などが付着した際に滑り易く持ちにくかった。しかも、カウンターが壁面に対して着脱可能であると、前端部を把持して着脱操作する際に厚みが小さいために把持するのに大きな握力を必要とし、持ちにくいという欠点があった。
本発明によれば、カウンターの裏面側に凸曲部を設けたため、浴室の壁面に装着した状態で凸曲部は目立たず、しかも、カウンターを着脱操作する際に裏面側の凸曲部を利用してスライドさせたり持ち上げたりすることが容易であり、近くに浴室の他の壁面や浴槽等があったとしてもカウンターの両側部を持たずに操作できるため操作が容易である。また、カウンターの前側部分の厚みを小さくすることなく凸曲部を下方に突出して形成したためカウンターの前側部分の強度を確保できる。
カウンターの裏面に設けた凸曲部が前側縁部に対向しているために、持ちやすく着脱操作を一層し易い上に前側縁部の強度を向上できる。
カウンターの裏面に設けた凸曲部が前側縁部の長手方向全長に設けられているために、どこでも持ちやすく、着脱操作を一層し易い上に前側縁部の強度を向上できる。
凸曲部の前面側が凸曲面で背面側が凹曲面であるため、例えば操作者の手の親指を前面側にあてて他の四本の指を凹曲面にあてることで凸曲部を把持し易く滑りにくくなり、カウンターの着脱操作が容易になる。
この場合、カウンターの表面から段差を介して前側縁部に隆起しているため、前側縁部と裏面側の凸曲部とを手などで掴み易い。
図1乃至図11は第一実施形態による浴室Sのカウンター1を示している。図1に示す浴室Sは底面に床パネルからなる洗い場2と浴槽3を設置し、底面を囲う四面の側壁において、正面の第1壁面4とその両側側壁をなす第2壁面5、第3壁面6とを備え、第1壁面4に対向する開口を有する第4壁面の図示は省略されている。側壁の上部に図示しない天井パネルを備えている。
浴室Sの正面の第1壁面4には浴槽3に隣接してカウンター1が着脱可能に設置されている。カウンター1の上部にはシャワー10が設置され、シャワー10のホース取付部には湯量と湯の温度を調整するハンドル等が取り付けられている。
天板8と底板9は例えばそれぞれ凹陥部形状を有しており、互いに対向させて嵌合した状態で内部に中空部を有する。また、天板8と底板9はその一方を凹陥部形状とし、他方を略平板の蓋状に形成してもよく、いずれにしても嵌合状態で中空部を有していることが好ましい。或いは、天板8と底板9の両方を略板状に形成してもよい。
カウンター1は第1壁面4に所定間隔で固定された複数、例えば3基のブラケット7上に支持されている。カウンター1の一方の側部は浴槽3のエプロン3aに設けた受け部(図示せず)に当接させられ、他方の側部は図4に示すように第2壁面5に設けたステー部11との間にわずかな間隙が形成されている。図4(b)において、ステー部11上の間隙にロックスペーサ13を嵌合することでカウンター1は位置決め保持される。
図2〜図8に示すように、カウンター1は天板8と底板9とが互いに嵌合して形成されている。天板8は物品を載置可能な載置面8aが第1壁面4側から洗い場2に臨む前側縁部15に向けて緩い水勾配を有する略水平面を形成している。
天板8の載置面8aは、図1及び図5に示すように、上面から見て第1壁面4側の奥側縁部16が第1壁面4に沿って直線状に延び、奥側縁部16に対向する前側縁部15が略S字状を描くように湾曲して形成され、奥行き方向の幅が長手方向に沿って曲線状に変化している。カウンター1の両側部の側部縁部17a、17bは例えば平行な直線状に形成されている。
天板8は、載置面8aの周縁部に載置面8aに対して凸曲面を形成して略垂直に落ち込んで形成された前側縁部15と奥側縁部16と側部縁部17a、17bとが設けられている。
そのため、凸曲部9aは手のひらと親指で前側縁部15及び凸曲面9bを他の4本指で凹曲面9cを把持し易く力を加えやすくなる。例えばカウンター1をブラケット7から外す際に凸曲部9aを掴み易い。また、図7及び図8(a)において、カウンター1の天板8には平坦な載置面8aから前側縁部15に向けて隆起する段差8bが形成されている。そのため、表面の前側縁部15の段差8bに親指が引っかかり、裏面の凸曲部9aをより手で掴み易くなる。しかも、段差8bは載置面8aに洗面器等を置いた際に、落下防止の機能を発揮できる。このようにカウンター1の凸曲部9aや、凸曲部9a及び前側縁部15を使って手で把持して持つことができる。これ以外のカウンター1の掴み方として、凸曲部9aは、手の親指で凸曲面9bを、他の4本指で凹曲面9cを把持することもできる。
図6に示すように、突起部18の背面側にはカウンター1をブラケット7に係合するためのロック片19が突出して形成されている。ロック片19は例えば断面略逆U字状の突出部材であり、第1壁面4へのブラケット7の固定位置に対応して所定間隔で複数、例えば3個設置されている。
図8(a)、(b)は図7のB部、C部の拡大図である。底板9の外周面部21は天板8の前側縁部15と奥側縁部16の外周面24と側部縁部17a、17bの内側に嵌合され、しかも天板8の第一段付き部20と底板9の第二段付き部22とが接着剤23によって全周に亘って接着されている。或いは、第一段付き部20と第二段付き部22は接着剤に代えてパッキン等のシール部材を介して全周に亘って水密にシールされて嵌合されていてもよい。
図9は浴室Sの第1壁面4にねじ等で固定されるブラケット7であり、ブラケット7は側面視略L字状に形成されている。ブラケット7は上下に延びるブラケット本体7aの下端部にカウンター1の底板9に形成された突起部18を受ける第一係止溝25が断面略U字状に形成されている。第一係止溝25はカウンター1の突起部18が当接する溝底がその長手方向に沿って上方に向けて凸曲面状に形成されていることが好ましい。
図10に示すように、所定間隔で設置された複数のブラケット7の上下に設けた第一係止溝25と第二係止溝28に対して、カウンター1の突起部18と係合部14がスライドするように直線状に連続してそれぞれ形成されている。これに対して、カウンター1の背面に設けたロック片19はブラケット7に対応して複数個形成され、スライドするカウンター1はロック片19がブラケット7の係止受け部26に圧接されてストッパー部26aに当接することで位置決めされる。
ブラケット7の嵌め込み部材27は第二係止溝28の内側に略凸曲面状の隆起部27bを備えており、カウンター1の係合部14を第二係止溝28に嵌合する際に、係合部14が隆起部27bを乗り越えて第二係止溝28の入口である係り始め部に誘導される。
この場合、パーティングラインは例えば奥側縁部16の背面部16cと段差部16aとの角部である当接部16bに生じ易い。パーティングラインがなくても、カウンター1の反りや変形等によって当接部16bが第1壁面4側に最も突出していることがある。
本実施形態によるカウンター1の取付構造では、図11(a)において、カウンター1の係合部14の先端がブラケット7の第二係止溝28に係り始める当接受け部27aの上端入口にある点を基準として、当接部16bが降下して第二係止溝28に嵌合する(図11(b)の位置)までの距離をカウンター1のスライド距離Lとする。また、奥側縁部16の当接部16bから頂部までの高さをMとする。スライド距離Lが高さMより大きい場合には第1壁面4に生じた当接部16bの傷を目視可能であるが、スライド距離Lが高さMより小さい場合には第1壁面4に生じた傷はカウンター1の奥側縁部16に隠れて見えない。
当接部16bからの高さM>スライド距離L …(1)
に設定した。なお、当接部16bのスライドの始点をブラケット7の当接受け部27aより高い位置または低い位置にとったとしてもスライド距離Lが変化するので同様の結果を生じるが、スライド距離Lが長くなるとカウンター1の当接部16bから頂部までの高さMを超えてしまうので第1壁面4上の傷を隠しきれなくなる欠点が生じる。
なお、本実施形態においては、図7に示すようにカウンター1の突起部18がブラケット7の第一係止溝25に着座した状態で奥側縁部16の係合部14と段差部16aは第二係止溝28と当接受け部27aに対して所定の間隙が形成されているが、当接していてもよい。
先ず、作業者は、浴室Sの第1壁面4に複数のブラケット7をねじ等で所定間隔に平行に固定する。カウンター1の裏面の凸曲部9aを把持して第2壁面5側に寄せて第1壁面4側に押し込んだ後に下方にスライドする。この時、作業者はカウンター1の側部縁部17a,17bを保持しないため、カウンター1を第2壁面5側に寄せても作業の邪魔にならない。
そして、図11(a)に示すように、奥側縁部16の係合部14は嵌め込み部材27の隆起部27bを乗り越えて第二係止溝28の入口である係り始めに至る。次いで、図7に示すようにカウンター1の奥側縁部16の下方に設けた突起部18を各ブラケット7の第一係止溝25に嵌合すると共に奥側縁部16の係合部14を第二係止溝28に嵌合させる。なお、このとき、奥側縁部16の当接部16bが第1壁面4に接触し擦過して傷つける可能性があるが、この点については後述する。
そして、凸曲部9aを把持しながらカウンター1を浴槽3側にスライドさせると、凸曲部9aは略S字状に湾曲しているためカウンター1を浴槽3側にスライドさせ易い。図10に示すように、カウンター1は下端部の突起部18がブラケット7の第一係止溝25に沿ってスライドし、上端部の奥側縁部16の係合部14が第二係止溝28に沿って水平方向にスライドする。カウンター1の背面に設けたロック片19もスライドして、ブラケット本体7aの係止受け部26の下側に挿入されて互いに当接される。
なお、カウンター1を第1壁面4から取り外すには、カウンター1の凸曲部9aを把持して上述の動作と逆の動作をすればよい。取り外した状態で、カウンター1を丸洗い洗浄等できる。
また、カウンター1を上述の動作と逆の手順で移動させることで取り外しができる。取り外したカウンター1は汚れやカビ等が付着していた場合でも丸洗い洗浄することができる。カウンター1は、カウンター1の天板8と底板9とが全周に亘って第一段付き部20と第二段付き部22とで接着剤23によって固着されて水密性があり、しかも内部が中空であるため軽量である。そのため、カウンター1の着脱動作と洗浄作業が容易である。
また、凸曲部9aは、その長手方向に直交する断面視で前面側に凸曲面9bを、背面側に凹曲面9cを形成したため、例えば作業者の手の親指を凸曲面9bにあてて他の四本の指を凹曲面9cにあてることで凸曲部9aを把持し易く滑りにくく、着脱のための操作が容易になる。
しかも、凸曲部9aはカウンター1の前側部分の厚みを小さくすることがなく裏面側に突出させたためカウンター1の前側部分の強度を確保できる。更に、カウンター1は浴室Sの第1壁面4のブラケット7に装着した状態で凸曲部9aを裏面側に設置したため目立たず美観を損ねない。
この場合でも、奥側縁部16の当接部16bから頂部までの高さMが係り始めからのスライド距離Lより大きければ、第1壁面4に生じる傷は露出しない。
図12において、カウンター1の奥側縁部16は係合部14がブラケット7の第二係止溝28内に嵌合した状態で、背面部16cと第1壁面4との間にわずかな間隙tが形成されている。
そのため、本変形例では、カウンター1をブラケット7に着脱する場合、奥側縁部16の係合部14がブラケット7の第二係止溝28に対する係り始めから第二係止溝28内に嵌合するまでの間、第1壁面4に接触し擦過して傷をつけることを防止できる。
なお、本第二変形例においても、凸曲部34は所定の隙間を開けて1または複数に分割して形成されていてもよい。
また、第一、第二変形例による凸曲部33a、33b、34においても第一実施形態による凸曲部9aと同様に断面視凸曲面9bと凹曲面9cによって形成されていてもよい。或いは、凸曲面9bや凹曲面9cに代えて垂直面や適宜の凹凸面形状等を採用してもよい。
なお、本発明においてブラケット7は支持部材に含まれる。また、第二係止溝28は係止部に含まれる。
1 カウンター
3 浴槽
4 第1壁面
5 第2壁面
7 ブラケット
8 天板
8a 載置面
9 底板
9a,33a、33b、34 凸曲部
9b 凸曲面
9c 凹曲面
14 係合部
15 前側縁部
16 奥側縁部
16a 段差部
16b 当接部
18 突起部
19 ロック片
20 第一段付き部
21 外周面部
22 第二段付き部
23 接着剤
24 外周面
25 第一係止溝
26 係止受け部
28 第二係止溝
Claims (5)
- 浴室の壁面に着脱可能に装着したカウンターであって、
前記カウンターの裏面側に下方に突出する凸曲部を設けたことを特徴とするカウンター。 - 前記凸曲部は前記カウンターの前側縁部に対向して設けられている請求項1に記載されたカウンター。
- 前記凸曲部は前記カウンターの前側縁部の長手方向に沿って全長に亘って形成されている請求項1または2に記載されたカウンター。
- 前記凸曲部は、長手方向に直交する断面視で前面側に凸曲面が形成され、背面側に凹曲面が形成されている請求項1から3のいずれか1項に記載されたカウンター。
- 前記カウンターに設けた前記前側縁部は前記カウンターの裏面に対向する表面から隆起する段差を介して接続されている請求項2または3に記載されたカウンター。
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