(本開示の基礎となった知見)
上記の特許文献1では、ユーザに操作端末(例えば、リモコン)を貸し出し、操作端末からの指示により、設置したカメラでの撮影を行わせているので、被写体に無関係の第三者が、設置されたカメラを利用して撮影を行い、撮影データを取得することが可能であり、プライバシーの観点で望ましくない。
また、上記特許文献2では、再生中の動画の中から所望の画像が表示された際に、シャッターボタンを押すことで、画像を静止画としてメモリカードに記録しているので、設置されたカメラを用いて、アトラクション内の撮影スポットで遊んでいる複数の子供たちを動画で撮影し、それぞれの親が動画の中から自身の子供の静止画を取得することができるが、ある親が自身の子供でない子供の静止画を取得することが可能であり、上記と同様にプライバシーの観点で望ましくない。また、撮影したい被写体とは関係のない撮影データによって、撮影用の記憶装置を無駄に消費してしまうことにもなる。
本開示は、被写体を識別する識別情報を知っているユーザが、撮影スポットにいる被写体の撮影データを取得することができるとともに、識別情報を知らない第三者による盗撮等の行為を防止することができる撮影制御方法、撮影制御システム及び撮影制御サーバを提供する。
本開示の一態様に係る撮影制御方法は、所定の撮影スポットにいる被写体を撮影する撮影制御システムの撮影制御方法である。撮影制御方法は、撮影スポットを含むエリアに被写体がいることを示す被写体情報を取得し、前記第1の被写体情報を取得したとき、1以上の撮影データを取得するために前記撮影スポットに向けて設置された撮影カメラで前記撮影スポットを撮影し、前記撮影カメラで撮影された1つ以上の撮影データを撮影データ一時記憶部に一時保存し、前記被写体を識別する識別情報を取得し、前記撮影データ一時記憶部に一時保存された1つ以上の撮影データの中から、前記識別情報の取得おいて取得した前記識別情報に該当する撮影データを少なくとも1つ抽出し、前記抽出した少なくとも1つの撮影データを前記被写体の識別情報に紐付けて撮影データ記憶部に保存する。
この構成によると、撮影スポットに被写体がいることを示す第1の被写体情報を取得したとき、撮影スポットに向けて設置された撮影カメラで撮影された1つ以上の撮影データを撮影データ一時記憶部に一時保存している。この場合、1つ以上の撮影データの中には、撮影スポットにいる被写体を撮影した撮影データを含み得る。また、撮影制御方法は被写体を識別する識別情報を取得し、撮影データ一時記憶部に一時保存された1つ以上の撮影データの中から、取得した被写体の識別情報に該当する撮影データを少なくとも1つ抽出し、抽出した撮影データを被写体の識別情報に紐付けて撮影データ記憶部に保存しているので、被写体を識別する識別情報を知っているユーザのみが被写体の識別情報に該当する撮影スポットにいる被写体を撮影した撮影データを取得することができる。
この結果、撮影スポットに向けて設置された撮影カメラを用いて撮影を行う撮影制御システムにおいて、被写体を識別する識別情報を知っているユーザは、識別情報に該当する撮影データを取得することができるので、撮影スポットにいる被写体が撮影された撮影データを取得でき、また、識別情報を知らない第三者は、撮影スポットにいる被写体が撮影された撮影データを取得できないので、第三者による盗撮等の行為を防止することもできる。
前記被写体情報の取得において、前記第1の被写体情報として、前記識別情報が示す情報と同じ情報が取得されてもよい。前記第1の被写体情報は、前記被写体が前記エリアに入るときに取得されてもよい。
この構成によると、被写体が撮影スポットを含むエリアに入る際に、被写体が保有する第1の被写体情報を取得することで、自動的に撮影カメラによる被写体の撮影を開始することができ、撮影された1つ以上の撮影データの中から被写体の撮影された画像を取得することができる。
前記第1の被写体情報の取得において、前記第1の被写体情報として、前記エリア内に動体が検出されたことを示す動体検出情報が取得されるようにしてもよい。
この構成によると、被写体やユーザが明示的に撮影開始を指示しなくても、被写体の撮影が開始され、撮影された1つ以上の撮影データからユーザが被写体の撮影された画像を取得することができる。
前記第1の被写体情報の取得において、前記第1の被写体情報として、前記識別情報の取得において取得した前記識別情報が取得されるようにしてもよい。
この構成によると、ユーザが被写体自身である場合に、撮影スポットで所望するタイミングで撮影指示を出すことができる。
前記撮影において、前記撮影スポットは一定の時間間隔で前記撮影カメラにより繰り返し撮影されてもよい。前記撮影において、撮影開始から一定時間が経過した際に撮影を終了されるようにしてもよい。
この構成によると、被写体が前記エリアを離れる際に識別情報を通知しなくても、撮影が自動的に停止される。
前記撮影制御方法は、更に、前記第1の被写体情報が取得された第1の時刻を示す第1の時刻情報を、前記一時記憶部に一時保存し、前記被写体が前記エリアから出るときに、前記第1の被写体情報と同じ情報である第2の被写体情報を取得し、前記第2の被写体情報が取得された第2の時刻を示す第2時刻情報を、前記一時記憶部に一時保存してもよい。
前記撮影において前記撮影スポットは一定の時間間隔で前記撮影カメラにより繰り返し撮影されてもよい。前記撮影において取得される前記1つ以上の撮影データは、前記撮影カメラの撮影時刻が互いに異なる複数の撮影データであってもよい。
前記識別情報の取得は、前記第2の被写体情報の取得よりも前に行われてもよい。前記識別情報の取得において、ユーザから指定された第3の時刻を示す第3の時刻情報が前記識別情報とともに取得されてもよい。前記第3の時刻は、前記第1の時刻よりも後の時刻であってもよい。
前記抽出において、前記撮影データ一時記憶部に一時保存された1つ以上の撮影データの中から、前記第3の時刻と一致する撮影時刻の撮影データが前記少なくとも1つの撮影データとして抽出されてもよい。
この構成によると、撮影データ一時記憶部から被写体が撮影された撮影データを抽出する手順を、被写体の識別情報の入力と、撮影データの抽出指示の入力との2ステップから、被写体の識別情報の入力だけの1ステップに短縮することができる。
前記撮影制御方法は、更に、前記第1の被写体情報と前記第1の被写体情報が取得された第1の時刻を示す第1の時刻情報を、前記一時記憶部に一時保存し、前記被写体が前記エリアから出るときに、前記第1の被写体情報と同じ情報である第2の被写体情報を取得し、前記第2の被写体情報が取得された第2の時刻を示す第2の時刻情報を、前記一時記憶部に一時保存してもよい。前記撮影において前記撮影スポットは一定の時間間隔で前記撮影カメラにより繰り返し撮影されてもよい。前記撮影において取得される前記1つ以上の撮影データは、前記撮影カメラの撮影時刻が互いに異なる複数の撮影データであってもよい。
前記識別情報の取得において、ユーザから指定された第3の時刻を示す第3の時刻情報が前記識別情報とともに取得されてもよい。前記第3の時刻は、前記第1の時刻と前記第2の時刻との間の時刻であってもよい。
前記抽出において、前記撮影データ一時記憶部に一時保存された1つ以上の撮影データの中から、前記第3の時刻と一致する撮影時刻の撮影データが前記少なくとも1つの撮影データとして、抽出されてもよい。
この構成によると、ユーザが被写体を直接見ながら撮影指示として抽出指示を行った場合に、撮影データ一時記憶部に一時保存されている撮影データの中から所望のタイミングの撮影データを取得することができる。
前記撮影において前記撮影スポットは一定の時間間隔で前記撮影カメラにより繰り返し撮影されてもよい。前記撮影において取得される前記1つ以上の撮影データは、前記撮影カメラの撮影時刻が互いに異なる複数の撮影データであってもよい。
前記抽出において、前記撮影データ一時記憶部に一時保存された1つ以上の撮影データの中から、ユーザから指定された撮影時刻の撮影データが前記少なくとも1つの撮影データとして、抽出されるようにしてもよい。
この構成によると、撮影データの撮影から撮影データの抽出までの間に時間の経過があった場合でも、撮影データを閲覧しながら所望するタイミングの撮影データを取得することができる。
前記撮影において、前記撮影スポットは一定の時間間隔で前記撮影カメラにより繰り返し撮影されてもよい。前記撮影において取得される前記1以上の撮影データは、前記撮影カメラによる撮影時刻が互いに異なる複数の撮影データであってもよい。
前記識別情報の取得において、前記識別情報は、前記撮影データ一時記憶部に一時保存された前記複数の撮影データのうち、前記識別情報に対応する情報を含む少なくとも1つの撮影データから取得されてもよい。前記抽出においては、前記識別情報が取得された前記少なくとも1つの撮影データが前記撮影データ一時記憶部から抽出されてもよい。
この構成によると、識別情報で指定した被写体が撮影スポットにいない時間帯の撮影データを取得されることがなくなる。
前記識別情報の取得において前記少なくとも1つの撮影データから前記識別情報に対応する情報を検出することで、前記識別情報は取得されてもよい。
この構成によると、撮影された撮影データの中から、識別情報によって指定された被写体が写っている撮影データのみを抽出することができる。
前記識別情報は、バーコードを用いて表されるようにしてもよい。
この構成によると、識別情報として電子的なものではなく、物理的な形態を有するバーコードが印刷等された物を用いるため、撮影スポットに入場する際にかざす識別情報と、撮影される撮影データに写る識別情報として、同じバーコードが印刷等された物を用いることができ、識別情報の認識も容易に可能となる。
前記識別情報は、前記被写体の顔画像の特徴を示す特徴情報であってもよい。
この構成によると、被写体が持つ識別情報と、被写体の顔画像の特徴情報とを予め紐付けしておき、撮影された撮影データからの被写体の撮影データの抽出に顔認証を用いることができるので、識別情報を示す物理的な形態を有するタグなどを撮影カメラで撮影できるように被写体が携行しなくてもよい。
前記識別情報は、利用可能な前記撮影カメラ及び利用可能な日時のうち少なくとも一方が制限される利用条件を有するようにしてもよい。
この構成によると、被写体の識別情報に応じて、利用できる撮影カメラを制限したり、利用できる日時を制限したりすることができるので、被写体の識別情報に対して、撮影カメラの利用料を支払った場合にのみ及び/又は利用料を支払った日時にのみ撮影ができるといった使い方が可能となる。
上記撮影制御方法は、前記第1の被写体情報の取得において取得した前記第1の被写体情報と、前記識別情報の取得において取得した前記識別情報とが一致する場合、前記被写体が撮影可能になっている撮影スポットをユーザが操作する端末に通知してもよい。
この構成によると、被写体が撮影可能になっている撮影スポットをユーザが操作する端末に通知しているので、例えば、撮影用端末に複数の撮影スポットのリストを表示し、被写体が入口でバーコード等をかざした受付端末のある撮影スポットをハイライト表示することにより、ユーザは、被写体がどこの撮影スポットにいるかがわかり、その撮影スポットでの撮影を行うことが可能となる。
前記撮影カメラは、複数の撮影カメラであり、前記撮影データ一時記憶部は、複数の撮影データ一時記憶部であり、前記一時保存において、前記複数の撮影カメラで撮影された複数の撮影データが前記複数の撮影データ一時記憶部に一時保存され、前記抽出において、前記複数の撮影データ一時記憶部に一時保存された複数の撮影データから、前記識別情報の取得において取得した前記識別情報に該当する撮影データが少なくとも1つ抽出されてもよい。
この構成によると、複数の撮影カメラで撮影を行い、複数の撮影カメラで撮影した撮影データを複数の撮影データ一時記憶部に一時保存しているとき、一つの撮影用端末から複数の撮影カメラの撮影データを取得することができる。
前記抽出において、前記少なくとも1つの撮影データは、前記複数の撮影データ一時記憶部に一時保存された複数の撮影データから抽出され、前記保存において、前記少なくとも1つの撮影データは、前記識別情報に紐付けて前記撮影データ記憶部に保存されてもよい。
この構成によると、被写体の識別情報を用いて、複数の撮影データ一時記憶部に保存された撮影データをまとめて一つの撮影データ記憶部に保存することができるので、一つの撮影データ記憶部から複数の撮影カメラで撮影した撮影データを取得することが可能となる。
前記撮影カメラは、複数の撮影カメラであり、前記一時保存において、前記複数の撮影カメラにより撮影された撮影データが前記撮影データ一時記憶部に一時保存されてもよい。
この構成によると、複数の撮影カメラで撮影された複数の撮影データを、一つの撮影用端末からまとめて取得することができる。
前記撮影カメラは、前記撮影スポットを互いに異なる撮影状態で撮影する複数の撮影カメラを含み、前記撮影において、前記複数の撮影カメラに対して同時に撮影指示を出してもよい。
この構成によると、同じ撮影スポットにいる被写体を、異なる撮影状態で同時に撮影することができ、例えば、複数のアングルから同時に撮影したり、異なるズーム倍率で同時に撮影したりすることが可能となる。
また、本開示は、以上のような特徴的な処理を実行する撮影制御方法として実現することができるだけでなく、撮影制御方法が実行する特徴的な処理に対応する特徴的な構成を備える撮影制御システム及び撮影制御サーバなどとして実現することもできる。したがって、以下の他の態様でも、上記の撮影制御方法と同様の効果を奏することができる。
本開示の他の態様に係る撮影制御システムは、撮影スポットに向けて設置された撮影カメラと、前記撮影スポットを含むエリアに被写体がいることを示す第1の被写体情報を取得する被写体情報取得部と、前記撮影カメラを制御する一次撮影制御部と、前記撮影カメラで撮影された1つ以上の撮影データを一時保存する撮影データ一時記憶部と、前記被写体を識別する識別情報を取得する識別情報取得部と、前記撮影データ一時記憶部から撮影データを少なくとも1つ抽出する二次撮影制御部と、前記二次撮影制御部で抽出された少なくとも1つの撮影データを保存する撮影データ記憶部とを備え、前記一次撮影制御部は、前記被写体情報取得部が前記第1の被写体情報を取得したとき、前記撮影カメラを制御して前記撮影スポットを撮影し、前記撮影カメラで撮影された1つ以上の撮影データを前記撮影データ一時記憶部に一時保存し、前記二次撮影制御部は、前記撮影データ一時記憶部に一時保存された1つ以上の撮影データの中から、前記識別情報取得部が取得した前記被写体の識別情報に該当する撮影データを少なくとも1つ抽出し、抽出した少なくとも1つの撮影データを前記被写体の識別情報に紐付けて前記撮影データ記憶部に保存する。
本開示の他の態様に係る撮影制御サーバは、撮影スポットまたは前記撮影スポットの周辺に前記被写体がいることを示す第1の被写体情報を取得する被写体情報取得部と、前記撮影スポットに向けて設置された撮影カメラを制御する一次撮影制御部と、前記撮影カメラで撮影された1つ以上の撮影データを一時保存する撮影データ一時記憶部と、前記被写体を識別する識別情報を取得する識別情報取得部と、前記撮影データ一時記憶部から撮影データを少なくとも1つ抽出する二次撮影制御部と、前記二次撮影制御部で抽出された少なくとも1つの撮影データを保存する撮影データ記憶部とを備え、前記一次撮影制御部は、前記被写体情報取得部が前記第1の被写体情報を取得したとき、前記撮影カメラを制御して前記撮影スポットを撮影し、前記撮影カメラで撮影された1つ以上の撮影データを前記撮影データ一時記憶部に一時保存し、前記二次撮影制御部は、前記撮影データ一時記憶部に一時保存された1つ以上の撮影データの中から、前記識別情報取得部が取得した前記被写体の識別情報に該当する撮影データを少なくとも1つ抽出し、抽出した少なくとも1つの撮影データを前記被写体の識別情報に紐付けて前記撮影データ記憶部に保存する。
また、上記のような撮影制御方法に含まれる特徴的な処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムとして実現することもできる。そして、このようなコンピュータプログラムを、CD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体あるいはインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができるのは、言うまでもない。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すためのものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、全ての実施の形態において、各々の内容を組み合わせることもできる。
以下、本開示の各実施の形態に係る撮影制御システムについて図面を参照しながら説明する。
(1.実施の形態1)
本開示の第1の実施の形態に係る撮影制御システムは、テーマパーク、アミューズメント施設や観光地などにおける撮影スポットに設置された撮影カメラにより撮影された撮影データをユーザに提供するものである。
本実施の形態では、例えば、撮影用端末又は個人所有の携帯端末を、ユーザである撮影者に使用させて、撮影カメラにより撮影された1つ以上の撮影データの中から撮影者の満足する写真などの撮影データを提供するサービスを実現するためのシステムである。
本実施の形態では、アミューズメント施設の各パビリオンを撮影スポットとして、撮影者(ユーザ)の子供(被写体)が撮影スポットで遊んでいる様子を撮影カメラで撮影する場合を例に挙げて説明する。なお、本実施の形態では、パビリオンとは、テーマパークなどに設置された個別のアミューズメントエリアのことで、定められた出入口のある閉エリアであるものとする。
<1−1.概要>
図1は、本開示の実施の形態1に係る撮影制御システムの利用風景の一例を示す図である。図1において、パビリオン10は、撮影スポットを含むエリアである。パビリオン10には、パビリオン入口11、及びパビリオン出口12が設けられている。パビリオン入口11付近、及びパビリオン出口12付近には、それぞれ、受付端末15が設置されている。また、パビリオン10の中には、撮影カメラ13が撮影スポットに向けて設置されている。また、パビリオン10の外には、撮影用端末14、及び受付端末15が設置されている。
図2は、図1に示す撮影カメラ13の一例の外観を示す図である。図2に示すように、パビリオン10に設置された撮影カメラ13は、ポール13aに取り付けられ、撮影スポットの中にいる人の撮影が可能な角度で設置されている。なお、撮影カメラ13は、ポール13a以外に取り付けられていてもよい。撮影カメラ13は、撮影の指示を受けると撮影スポットを1度だけ撮影する。または、撮影カメラ13は、撮影の指示を受けると撮影スポットを一定の時間間隔で繰り返し撮影するものであってもよい。一定の時間間隔とは、任意の値でよい。
また、撮影カメラ13は、撮影スポットの撮影を行ったときの撮影時刻に関する情報(撮影時刻情報ともいう)を撮影データと関連付ける。撮影時刻情報は対応する撮影データと別であってもよいし、撮影データの中に含まれていてもよい。このようにすることで、撮影時刻に基づいて撮影データを特定することができる。以後では、撮影カメラ13により撮影された撮影データは、撮影時刻と関連付けられているものを例に説明をする。
撮影の指示を受けると、撮影カメラ13が撮影を1度だけ行う構成の場合、この撮影により得られる撮影データは、静止画に対応する画像データ(写真データともいう)を含む。
撮影の指示を受けると、撮影カメラ13が撮影を繰り返し行う構成の場合、それぞれの撮影において得られるフレームは、静止画に対応する画像フレームであるとして説明を行う。
例えば、撮影カメラ13による撮影を行う間隔を短くすれば、撮影により得られた複数の撮影データを撮影時刻の順に連続して表示をした場合、動画のような再生を行うこともできる。
撮影カメラ13が撮影を行うことで撮影データが1つ以上得られる。
図3は、図1に示す撮影用端末14の一例の外観を示す図である。図3に示すように、撮影用端末14は、ポール14aに取り付けられ、図1に示すように、複数の撮影用端末14がパビリオン10の外に設置されている。図1では、複数の撮影用端末14がパビリオン10の外に設置されているが、これに限定をされる必要はなく、撮影用端末14は、パビリオン10の外に1つ設置されていればよい。ここで、撮影用端末14を操作するものを撮影者ということにする。撮影者は、後述する条件を満たす場合に、撮影用端末14を用いて、撮影カメラ13が撮影した撮影データを画像として閲覧しながら撮影の指示を行うことができる。撮影の指示に関する詳細は後述する。本実施の形態では、パビリオン10の中にいる人物が子供である場合を例に説明をするが、これに限定はされない。例えば、パビリオン10の中にいる人物が、大人であってもよい。本実施の形態では、撮影者が、パビリオン10の中にいる子供の親である場合を例にして説明をするがこれに限定はされない。例えば、撮影者は、パビリオン10の中にいる人物の知人であってもよい。また、パビリオン10の中にいる人物が、パビリオン出口12から出場した後、撮影用端末を操作してもよい。この場合、パビリオン10の中にいた人物が撮影者となる。
図4は、図1に示す受付端末15の一例の外観を示す図である。図4に示すように、受付端末15は、ポール15aに取り付けられ、図1に示すように、パビリオン入口11とパビリオン出口12とにそれぞれ設置される。
パビリオン入口11に設置された受付端末15は、例えば、パビリオン入口11から入場する人物を検出する。パビリオン出口12に設置された受付端末15は、例えば、パビリオン出口12から出場する人物を検出する。
撮影カメラ13、撮影用端末14、及び受付端末15は、それぞれ、ネットワーク接続されていて、通信によって相互に必要な情報のやり取りが可能となっている。撮影カメラ13、撮影用端末14、及び受付端末15は、それぞれ、撮影制御サーバ20とネットワークを介して接続する。撮影制御サーバ20の詳細は、後述する。
当然のことながら、撮影カメラ13、撮影用端末14、受付端末15、および後述する撮影制御サーバ20は、それぞれ、通信部(図示せず)を有し、この通信部を用いて必要な情報を送信したり受信したりする。なお、通信部は、通信回路を含んでもよい。
説明を簡単にするため、撮影カメラ13の通信部が情報を送信することを、撮影カメラ13が情報を出力するといい、撮影カメラ13の通信部が情報を受信することを撮影カメラ13が情報を受け取る(または取得する)ということにする。撮影カメラ13が出力する情報、および受け取る情報の詳細については、後述する。
また、撮影用端末14の通信部が情報を送信することを、撮影用端末14が情報を出力するといい、撮影用端末14の通信部が情報を受信することを撮影用端末14が情報を受け取る(又は取得する)ということにする。撮影用端末14が出力する情報、および、受け取る情報の詳細については後述する。
また、受付端末15の通信部が情報を送信することを、受付端末15が情報を出力するといい、受付端末15の通信部が情報を受信することを受付端末15が情報を受け取る(又は取得する)ということにする。受付端末15が出力する情報、および受け取る情報の詳細については、後述する。
また、撮影制御サーバ20の通信部が情報を送信することを、撮影制御サーバ20が情報を出力するといい、撮影制御サーバ20の通信部が情報を受信することを撮影制御サーバ20が情報を受け取る(又は取得する)ということにする。撮影制御サーバ20が出力する情報、および受け取る情報の詳細については、後述する。
また、撮影カメラ13で撮影された撮影データは、インターネットを介して撮影者が所有する携帯端末に提供できるようにするため、このネットワークは、インターネットに対応するネットワークを含むものとする。ネットワークは、無線のネットワークおよび有線のネットワークのうちの少なくとも一方を含む。
本実施の形態では、パビリオン10の中にいる人物が被写体である。被写体となる人物を識別するための被写体の識別情報(以下「被写体ID」という)として、バーコード、例えば、1次元バーコードを印刷したカードを用いる。このカードは、被写体識別バーコードカードともいう。被写体識別バーコードカードは、パビリオン10に入場する前に、被写体となる人物に与えられる。この者は、この被写体識別バーコードをパビリオン入口11に設置された受付端末15にかざしてから、パビリオン10に入場する。
ここで、被写体の識別情報は、バーコードを用いて表され、物理的な形態を有するバーコードが印刷等された物を用いることができる。バーコードは、上記の1次元バーコードに特に限定されず、QRコード(登録商標)(2次元バーコード)、カラーバーコード等の他のバーコードを用いてもよい。
図5は、本実施の形態の撮影制御システム1に使用される被写体識別バーコードカードの一例の外観を示す図である。図5に示す被写体識別バーコードカード16には、被写体IDを示すバーコードが印刷されている。被写体IDを示すバーコードの値は、図5では、例えば、「AFH3G7GH」である。この被写体IDを用いて、撮影者は、被写体IDの被写体識別バーコードカード16を持つ人物の撮影及び撮影された撮影データの取得を行う。なお、複数の人物をパビリオン10に入場させる場合、それぞれの人物に与える被写体識別バーコードカード16の被写体IDの値は互いに異なるものとする。
再び、図1を参照して、被写体となる人物は、パビリオン10に入場する際に、パビリオン入口11に設置された受付端末15に被写体識別バーコードカード16をかざすと、この受付端末15は、後述するパビリオン10への入場処理を行う。入場処理は、例えば、被写体識別バーコードカード16に印刷されたバーコードを読み取って、バーコードが示す値(被写体ID)を検出(または取得)する処理、検出した被写体IDを被写体情報として撮影制御サーバ20へ出力する処理を含む。パビリオン入口11に設置された受付端末15から出力される被写体情報を第1の被写体情報ともいう。
また、被写体となる人物が、パビリオン10から出場する際に、パビリオン出口12に設置された受付端末15に被写体識別バーコードカード16をかざすと、この受付端末15は、後述するパビリオン10からの出場処理を行う。出場処理は、例えば、被写体識別バーコードカード16に印刷されたバーコードを読み取って、被写体IDを検出(または取得)する処理、検出した被写体IDを被写体情報として出力する処理を含む。パビリオン出口12に設置された受付端末15から出力される被写体情報を第2の被写体情報ともいう。
被写体識別バーコードカード16を受付端末15にかざして入場した人が撮影スポットであるパビリオン10の中に少なくとも1人いる場合に、撮影カメラ13は、撮影を開始又は撮影を継続する。撮影スポットに入場した人が1人もいなくなると、撮影カメラ13は、撮影を停止(または終了)する。撮影カメラ13は、例えば、撮影の指示を受け取ると、撮影を開始してもよい。撮影カメラ13は、例えば、撮影の停止の指示を受け取ると、撮影を停止してもよい。
撮影カメラ13での撮影による撮影データは、後から写真データ(静止画データ)として切り出したり、動画データとして切り出したりすることができるものである。しかしながら、これらのデータがそのまま全て撮影者に提供されるというものではない。
被写体となる人物が子供であり、撮影者がこの子供の親である場合を例に説明をする。この場合、撮影者は、撮影用端末14に撮影者の子供の被写体識別バーコードカード16の被写体IDを入力することで、撮影カメラ13が撮影した1つ以上の撮影データのうち、撮影者の子供がパビリオン10にいる時間帯の撮影データのみを撮影用端末14が受け取る。
撮影用端末14は、子供がパビリオン10にいる時間帯の撮影データをディスプレイに表示する。これにより、撮影者は、受け取った撮影データを閲覧することができる。また、撮影者は、撮影用端末14を操作して、ディスプレイに表示される撮影データのうち、撮影者の欲しい撮影データの取得のための指示(撮影指示ともいう)の入力を更に行うことで、被写体である子供の画像や動画を取得することができる。
例えば、撮影カメラ13が10時10分から10時35分までの間にパビリオン10にいる人の撮影を一定の時間間隔(例えば、1/60秒毎)で繰り返し行ったとする。これにより、複数の撮影データが得られる。
これは、10時10分から10時35分までの間、パビリオン10の中に被写体となる人物が少なくとも1人いることを意味する。また、10時10分から10時35分までの間に撮影カメラ13により撮影された複数の撮影データは、例えば、後述する撮影制御サーバ20の第1メモリ(図示せず)に一時保存されている。
また、複数の撮影データは、これらの中からパビリオンの中の被写体となる人物がいる時間帯の撮影データを取り出せるようにこの人物の被写体IDおよびこの人物がパビリオンの中いる時間に関する情報と紐付けて撮影制御サーバ20の第1メモリに一時保存されている。
人物の被写体IDとは、この人物が持っている被写体識別バーコードカード16に印刷されたバーコードが示す値のことである。被写体IDの人物とは、その値が被写体IDであるバーコードが印刷された被写体識別バーコードカード16を持つ人物である。
例えば、被写体ID1の人物が子供でありこの子供が10時15分から10時20分の間にパビリオン10に入場していた場合、この子供の親である撮影者は、撮影用端末14に被写体ID1を入力すると、入力された被写体ID1は、被写体識別情報として撮影制御サーバ20へ出力される。
撮影制御サーバ20は、第1メモリに一時保存された1つ以上の撮影データの中から、被写体識別情報が示す被写体IDと紐付けた撮影データを1つ以上取り出し(または抽出し)、撮影用端末14に出力する。取り出される撮影データとは、被写体IDの人物がパビリオン10の中にいる時間帯に撮影された撮影データである。取り出される撮影データは1つ以上あればよいが、ここでは、取り出される撮影データは、複数ある場合を説明する。
撮影用端末14は、例えば、受け取った複数の撮影データを撮影時刻の順にディスプレイ(図示せず)に表示する。これにより、撮影用端末14を操作する撮影者は、ディスプレイに表示される撮影データを閲覧できる。
撮影データを閲覧中に撮影者は、撮影用端末14を更に操作し、ディスプレイに表示される撮影データのうち、撮影者が欲する撮影データの取得を指示する。この指示(撮影指示)は、撮影制御サーバ20に出力される。
撮影指示を受け取った、撮影制御サーバ20は、一時保存された複数の撮影データの中から指示された撮影データを1つ以上取り出し、取り出した撮影データを被写体識別情報が示す被写体IDおよび撮影時刻と紐付けて第2メモリ(図示せず)に保存する。
例えば、撮影者は、被写体ID1のカードを持つ子供がパビリオン内にいる10時17分に撮影された撮影データを取得することはできるが、被写体ID1の被写体識別バーコードカード16を持つ子供がパビリオン10にいない10時13分に撮影された撮影データを取得することはできない。被写体ID1は、10時13分に撮影された撮影データと紐付けて保存されていないからである。
当然のことながら、撮影者は、撮影カメラ13による撮影が行われていない10時40分の撮影データを取得することはできない。そのような撮影データは、そもそも、撮影制御サーバ20に一時保存されていないからである。
また、撮影制御サーバ20は、撮影指示された撮影データを、例えば、インターネット上にある被写体ID専用のクラウドサーバ(図示せず)に出力してもよい。このクラウドサーバは、撮影データをメモリ(図示せず)に保存する。撮影者は、例えば、自身が所持する携帯端末(図示せず)を操作し、クラウドサーバのメモリにアクセスすることで、撮影者の子供の写真の撮影データを取得することもできる。
また、撮影者は、例えば、携帯端末を操作し、撮影制御サーバ20の第2メモリに保存された被写体ID1と紐づく撮影データへアクセスし、撮影者の子供の写真の撮影データを撮影制御サーバ20から取得してもよい。このとき、撮影制御サーバ20は、携帯端末から被写体ID1を受け取った場合、被写体ID1と紐づく撮影データへのアクセスを許可してもよい。
また、携帯端末は、取得した撮影データを携帯端末のディスプレイ(図示せず)に表示したり、携帯端末のメモリ(図示せず)に保存したりすることもできる。
このように、本実施の形態の撮影制御システムは、例えば、撮影者の子供、すなわち被写体が被写体識別バーコードカード16を用いて撮影スポットであるパビリオン10の中にいることを撮影制御システム1(より具体的には、撮影制御サーバ20)に知らせることで、撮影カメラ13が撮影スポットを撮影する。これにより、撮影カメラ13が撮影した1つ以上の撮影データには撮影スポットにいる被写体となる人物が写る撮影データを含み得る。撮影者は撮影スポットに被写体となる人物がいる時間帯に撮影カメラ13で撮影された1つ以上撮影データの中から所望のタイミングの撮影データを取得することができる。
なお、本実施の形態の撮影制御システムでは、撮影用端末14が提供する機能と同等の機能を、撮影者が所持する携帯端末が提供できるのであれば、この携帯端末を撮影用端末14として用いてもよい。撮影用端末14が提供する機能とは、例えば、撮影者の子供の被写体IDを入力し、入力した被写体IDを撮影制御システム1に出力する機能、撮影データの取得を指示する機能などである。
図6は、撮影用端末14として、スマートフォンなどの個人所有の携帯端末を用いて、撮影者が撮影を行う様子の一例を示す図である。図6に示すように、撮影者は、携帯端末17を所有している。例えば、撮影者は、携帯端末17に、撮影用端末14と同様の機能を持つプログラムをインストールし、そのプログラムに被写体となる人物の持つカードの被写体IDを入力しておく。この場合、撮影者の携帯端末17を用いて、撮影用端末14と同様の機能をインターネット経由で利用することが可能となる。
<1−2.構成>
次に、本実施の形態の撮影制御システムの構成について説明する。
図7は、本実施の形態の撮影制御システムの構成の一例を示すブロック図である。図7に示す撮影制御システム1は、撮影カメラ13、撮影用端末14、受付端末15及び撮影制御サーバ20を備える。受付端末15は、被写体情報検出部21を備え、撮影用端末14は、被写体識別情報入力部22を備える。撮影制御サーバ20は、撮影データ一時記憶部24、一次撮影制御部25、二次撮影制御部26、及び撮影データ記憶部27を備える。
なお、撮影制御システム1では、パビリオン入口11に設置される受付端末15と、パビリオン出口12に設置される受付端末15の2台を使用するが、図7では、図示を簡略化するため、1台の受付端末15として図示している。また、撮影カメラ13、撮影用端末14及び受付端末15と、撮影制御サーバ20とは、所定の通信部を介してネットワーク接続されており、通信によって相互に必要な情報のやり取りが可能となっているが、図示を簡略化するため、各通信部の図示を省略している。
撮影制御サーバ20は、ハードウェア構成として、CPUなどのプロセッサ、プログラムを記憶したメモリ、および通信回路を備えるコンピュータである。プロセッサが、プログラムを実行することにより、このコンピュータは、撮影制御サーバ20として機能する。
また、撮影用端末14の被写体識別情報入力部22には撮影ボタンが組み込まれているが、図示を簡略化するため、撮影ボタンの図示を省略している。
受付端末15は、被写体情報検出部21を含む。被写体情報検出部21は、例えば、バーコードリーダを含む。バーコードリーダは、被写体識別バーコードカード16に印刷されたバーコードを読み取って、バーコードが示す値(被写体ID)を検出(または取得)する。受付端末15は、取得した被写体IDを被写体情報として撮影制御サーバ20へ出力する。
受付端末15は、また、タイマー(図示せず)を含んでもよい。この場合、受付端末15は、被写体情報検出部21により被写体IDが検出されたときの時刻(検出時刻)を、タイマーを用いて特定し、特定した検出時刻を撮影制御サーバ20へ出力してもよい。
また、受付端末15は、被写体情報を撮影制御サーバ20へ出力するとき、受付端末15を特定する情報を一緒に送信してもよい。なお、検出時刻および受付端末15を特定する情報の少なくとも一つは、被写体情報に含めて出力されてもよい。撮影制御サーバ20が受け取った被写体情報および検出時刻は、一次撮影制御部25に出力される。
なお、受付端末15は、ハードウェア構成として、CPUなどのプロセッサ、プログラムを記憶したメモリ、通信回路、およびバーコードリーダを備えるコンピュータである。プロセッサがプログラムを実行することにより、コンピュータは、受付端末15として機能する。
上記のように、本実施の形態では、受付端末15は、パビリオン入口11およびパビリオン出口12にそれぞれ設置される。
パビリオン10に入場する人物が、パビリオン入口11の受付端末15に被写体識別バーコードカード16をかざすと、この受付端末15は、被写体IDを取得する。この受付端末15は、この被写体IDを被写体情報として撮影制御サーバ20に出力する。撮影制御サーバ20は受け取った被写体情報を一次撮影制御部25に出力する。このようにすることで、一次撮影制御部25は、パビリオン入口11の受付端末15からの被写体情報を受け取る(又は取得する)ことができる。
パビリオン入口11の受付端末15から出力される被写体情報は、また、被写体情報が示す被写体IDの被写体識別バーコードカード16を持つ人物が、パビリオン10に入場したこと、つまりこの人物がパビリオン10の中にいることを示す情報でもある。
以後の説明では、被写体IDの被写体識別バーコードカード16を持つ人物を被写体IDの人物ということもある。
パビリオン10から出場する人物が、パビリオン出口12の受付端末15に被写体識別バーコードカード16をかざすと、この受付端末15は、被写体IDを取得する。この受付端末15は、この被写体IDを被写体情報として撮影制御サーバ20に出力する。撮影制御サーバ20は、パビリオン出口12の受付端末15から受け取った被写体情報を一次撮影制御部25に出力する。このようにすることで、一次撮影制御部25は、パビリオン出口12の受付端末15からの被写体情報を受け取る(又は取得する)ことができる。
パビリオン出口12の受付端末15から出力される被写体情報は、被写体情報が示す被写体IDの人物が、パビリオン10から出場したことを示す。
一次撮影制御部25は、被写体情報検出部21から被写体が撮影スポットに出入りしたことを示す情報として被写体情報を受け取ると、撮影カメラ13の撮影制御を行う。例えば、撮影スポットに被写体である人物が1人もいない状態で、パビリオン入口11の受付端末15から被写体情報を受け取ると、一次撮影制御部25は、撮影カメラ13による撮影を開始する指示(撮影開始指示と称す)を出力する。撮影制御サーバ20は、撮影開始指示を撮影カメラ13へ出力する。撮影カメラ13は、撮影開始指示を受け取る(又は取得する)と撮影を開始する。撮影カメラ13は、撮影をする度に得られる撮影データをこの撮影データの撮影時刻と紐付ける。以後の説明では特に言及しないが、撮影データには撮影時刻が紐づいているものとして説明をする。
撮影カメラ13は、撮影した撮影データを、逐次、撮影制御サーバ20に出力する。一次撮影制御部25は、撮影制御サーバ20が受け取った(または取得した)撮影データを逐次、撮影データ一時記憶部24に一時的に保存する。撮影データは、逐次、撮影データ一時記憶部24に追加されていくことになる。
また、一次撮影制御部25は、撮影制御サーバ20が備えるタイマー(図示せず)を用いて、被写体情報を受け取った時刻(開始時刻)を特定する。開始時刻は、第1の時刻とも言う。
なお、一次撮影制御部25が、パビリオン入口11に設置される受付端末15から出力された被写体情報および検出時刻(被写体情報が示す被写体IDを検出した時刻)を受け取る場合、この検出時刻を開始時刻としてもよい。検出時刻と、開始時刻は、同時刻とみなせるからである。
また、パビリオン10に最初に入場した人物に対応する被写体IDの開始時刻を、一次撮影制御部25が撮影の開始を指示する時刻または、撮影カメラ13が実際に撮影を開始する時刻としてもよい。上述の検出時刻、被写体情報を受け取った時刻、撮影の開始を指示する時刻、撮影を開始する時刻は、同時刻とみなせるからである。
また、一次撮影制御部25は、被写体IDおよび開始時刻を示す開始時刻情報を撮影データと紐付ける情報をテーブルとして撮影データ一時記憶部24に一時保存する。開始時刻情報は第1の時刻情報とも言う。
また、パビリオン出口12の受付端末15からの被写体情報を受け取ると、一次撮影制御部25は、撮影制御サーバ20が備えるタイマー(図示せず)を用いて、被写体情報を受け取った時刻(終了時刻)を特定する。終了時刻は、第2の時刻ともいう。一次撮影制御部25は、被写体情報が示す被写体IDと同じ被写体IDをパビリオン入口11の受付端末15から受け取っている。従って、被写体IDに関する情報は、撮影データ一時記憶部24のテーブルにすでに保存されている。
一次撮影制御部25は、撮影データ一時記憶部24のテーブルを参照し、パビリオン出口12の受付端末15から受け取った被写体情報が示す被写体IDと同じ被写体IDを特定する。そして特定した被写体IDの終了時刻として特定した終了時刻を示す終了時刻情報をテーブルに保存する。終了時刻情報は、第2の時刻情報ともいう。
よってテーブルを用いて、被写体ID、開始時刻情報が示す開始時刻および終了時刻情報が示す終了時刻が撮影データと紐付けられる。
例えば、情報を撮影データ一時記憶部24にテーブルを保存することで以下の利点がある。
上述の特定した被写体IDを例にすれば、この被写体IDと紐付けた開始時刻と終了時刻とで特定される時間帯が被写体IDの人物が撮影スポットであるパビリオン10の中にいる時間帯である。よって、上述の時間帯では、撮影カメラ13の撮影対象は、被写体IDの人物である。よって、被写体IDと紐付けた開始時刻から終了時刻までの間において、撮影カメラが撮影する対象は、被写体IDの人物であることを示す。つまり、撮影データ一時記憶部24に記憶される複数の撮影データのうち、撮影時刻が上述の時間帯に含まれる撮影データの画像には、被写体IDの人物の画像が含まれ得る。
よって被写体IDを特定できれば、上述のテーブルを参照することで、撮影データ一時記憶部24のテーブルに一時保存された複数の撮影データの中から、被写体IDの人物がパビリオン10の中にいる時間帯に撮影された撮影データを特定することができる。
なお、一次撮影制御部25が、パビリオン出口12に設置される受付端末15から出力された被写体情報および検出時刻(被写体情報が示す被写体IDを検出した時刻)を受け取る場合、この検出時刻を終了時刻としてもよい。検出時刻と、被写体情報を受け取った時刻とは同時刻とみなせるからである。
また、一次撮影制御部25は、パビリオン出口12に設置される受付端末15からの被写体情報を受け取ると、更に、撮影スポットに被写体となる人物が1人もいないかどうかを判定する。撮影スポットに被写体となる人物が1人もいなければ、一次撮影制御部25は、撮影カメラ13による撮影を停止する指示(撮影停止指示と称す)を出力する。撮影制御サーバ20は、撮影停止指示を撮影カメラ13へ出力する。撮影カメラ13は、撮影停止指示を受け取ると撮影を停止する。
なお、パビリオン10から最後に出場する人物に対応する被写体IDの終了時刻は一次撮影制御部25が撮影の停止を指示する時刻または、撮影カメラ13が実際に撮影を停止する時刻としてもよい。
また、一次撮影制御部25は、パビリオン10に最初に入場する人物に対応する被写体IDの開始時刻からパビリオン10から最後に退場する人物に対応する被写体IDの終了時刻までの間に撮影された1つ以上の撮影データは、撮影データ一時記憶部24において、まとめて管理される。
このようにすることで、一次撮影制御部25は、少なくとも1人の人物が被写体として撮影スポットにいる間は、撮影カメラ13に撮影を行わせ、撮影スポットから被写体となる人物が誰もいなくなると、一次撮影制御部25は、撮影カメラ13による撮影を停止させることができる。
また、一次撮影制御部25は、撮影カメラ13で撮影された撮影データを撮影データ一時記憶部24に一時保存する。また、一次撮影制御部25は、受け取った被写体情報が示す被写体IDを撮影データ一時記憶部24のテーブルに追加する。これにより、どの時間帯の撮影データが、どの被写体IDの人物が撮影対象となっているかをテーブルを参照することで後から確認することができるようにしている。
撮影カメラ13は、一次撮影制御部25からの制御によって、撮影の開始及び停止を含む撮影の制御が行われる。例えば、撮影カメラ13は、撮影を全て静止画で行い、例えば、1秒間に60フレームの静止画を撮影する。撮影カメラ13は、静止画を撮影したときの撮影時刻を静止画と紐付ける。
撮影された撮影データは、随時、一次撮影制御部25の制御に従って、撮影カメラ13から撮影制御サーバ20へ出力される。また、撮影制御サーバ20が受け取った撮影データは、一次撮影制御部25の制御に従って、撮影データ一時記憶部24に一時保存される。
または、撮影カメラ13が撮影データの保存を指示してもよい。この場合、この指示は一次撮影制御部25に出力される。一次撮影制御部25は、受け取った指示に従って、撮影データを撮影データ一時記憶部24に一時保存してもよい。
撮影データ一時記憶部24は、撮影カメラ13で撮影された撮影データ、例えば、静止画や動画の画像データを、一時保存するメモリ装置(第1メモリ)であり、例えば、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)などの不揮発性メモリで実現され、撮影データを一時的に保持する機能を備える。
撮影用端末14は、被写体識別情報入力部22および通信部(図示せず)を備える。また、撮影用端末14は、ディスプレイ(図示せず)を備えてもよい。被写体識別情報入力部22は、被写体を識別する識別情報(被写体ID)を外部から取得する機能を備える。被写体識別情報入力部22は、例えば、キーボードまたはタッチパネルなどであり、キーボードまたはタッチパネルを操作することにより入力される被写体IDを取得する。このように構成をすることで、被写体識別情報入力部22は、被写体IDを外部から取得することができる。被写体識別情報入力部22は、取得した被写体IDを被写体識別情報として出力する。撮影用端末14は、この被写体識別情報を撮影制御サーバ20に出力する。撮影制御サーバ20は、受け取った被写体識別情報を、二次撮影制御部26に出力する。
例えば、被写体識別情報入力部22は、図3の撮影用端末14のような複数の撮影者が交代で利用する端末の形態に組み込まれた被写体ID入力機能として提供され、撮影用端末14を使用する撮影者が交代する際に、撮影用端末14のタッチパネルを操作して、撮影者に被写体の被写体IDを入力させる。また、図6の個人所有の携帯端末17の撮影機能の一部として被写体識別情報入力部22が組み込まれる場合は、被写体がパビリオン10に入場する前に、予め携帯端末17の専用プログラムのバーコード読み取り機能を利用して被写体識別バーコードカード16のバーコードを撮影し、被写体IDを取得しておくことも可能である。
また、被写体識別情報入力部22は、撮影者が撮影指示等を入力するための入力部としての機能を有している。被写体識別情報入力部22は、入力された撮影指示を出力する。撮影者からの撮影指示を被写体識別情報入力部22が受け取ると、被写体識別情報入力部22は、撮影指示を出力する。撮影用端末14は、被写体識別情報入力部22からの撮影指示を撮影制御サーバ20へ出力する。撮影制御サーバ20は、受け取った撮影指示を二次撮影制御部26に出力する。
二次撮影制御部26は、受け取った撮影指示に従って、撮影データ一時記憶部24に一時保存した複数の撮影データの中から撮影指示された撮影データを1つ以上抽出し、撮影データ記憶部27に抽出した撮影データを保存する。
例えば、撮影者は、撮影用端末14又は携帯端末17のディスプレイに表示される、撮影カメラ13で撮影された複数の撮影データの画像を見ながら、取得したい撮影データが表示されるタイミングで、撮影用端末14の被写体識別情報入力部22に備えられた撮影用のボタンを押下したり、又は、携帯端末17で動作する撮影プログラムが表示するボタンにタッチしたりすることで、被写体識別情報入力部22は、撮影指示を出力する。
撮影指示には、例えば、被写体IDおよび指示したタイミングで表示されていた撮影データの撮影時刻の情報などが含まれていてもよい。撮影用端末14は、被写体識別情報入力部22から出力された撮影指示を撮影制御サーバ20へ出力する。
撮影制御サーバ20は受け取った撮影指示を二次撮影制御部26へ出力する。二次撮影制御部26は、撮影指示を受け取ると、撮影データ一時記憶部24に一時保存した1つ以上の撮影データの中から指示された撮影データを抽出し、抽出した撮影データを被写体IDと紐付けて撮影データ記憶部27に保存する。
このようにすることで、撮影者は、撮影指示を出し、指示されたタイミングでディスプレイに表示された撮影データの取得を行うことができる。
なお、撮影用端末14又は撮影者の携帯端末17のディスプレイに表示される撮影データは、撮影データ一時記憶部24に一時保存されている複数の撮影データのうち、被写体IDの人物が撮影スポットにいる時間帯の撮影データのみとする。
二次撮影制御部26は、撮影者が撮影指示を出した時点で撮影用端末14又は携帯端末17のディスプレイに表示されていた画像に対応する撮影データを撮影データ一時記憶部24に一時保存された複数の撮影データの中から抽出し、被写体IDと紐付けて撮影データ記憶部27にその被写体の撮影データとして保存する。
撮影データ記憶部27は、二次撮影制御部26で抽出された撮影データを保存するメモリ装置(第2メモリ)であり、例えば、ハードディスクなどの不揮発性メモリで実現され、撮影データを保存する機能を備える。なお、図7では、撮影制御サーバ20が撮影データ記憶部27を含む構成を開示しているが、これに限定されない。例えば、撮影データ記憶部27は、撮影制御サーバ20とは物理的に別体のクラウドサーバ(図示せず)が備えてもよい。この場合、撮影制御サーバ20とクラウドサーバとはインターネットを含むネットワークを介して接続されており、二次撮影制御部26で抽出された撮影データおよびこの撮影データに紐付く被写体IDなどの情報がこのクラウドサーバに出力される。
クラウドサーバは、撮影制御サーバ20から受け取った撮影データを撮影データ記憶部27に保存すればよい。また、クラウドサーバは、例えば、撮影者の携帯端末から被写体IDを受け取ったとき、受け取った被写体IDが、撮影データに紐付く被写体IDと一致する場合にのみ、撮影データを撮影データ記憶部27から取り出して、撮影者の携帯端末に出力してもよい。このようにすれば、被写体IDを知る撮影者のみがインターネットを介して撮影データを取得することが可能である。
上記の被写体情報検出部21、一次撮影制御部25、被写体識別情報入力部22、及び二次撮影制御部26は、例えば、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することにより機能し、上述の各機能部を制御する。
<1−3.動作>
次に、図7に示す撮影制御システム1の動作について説明する。撮影制御システム1の動作は、一次撮影処理及び二次撮影処理の組み合わせで実行される。
<1−3−1.一次撮影処理>
はじめに、撮影制御システム1の一次撮影処理の動作について説明する。
図8は、図7に示す撮影制御システム1の一次撮影処理の時間の流れの一例を示すタイムチャートである。本タイムチャートは、パビリオン入口11の受付端末15が備える被写体情報検出部21で取得された被写体IDと同じ被写体IDが、パビリオン出口12の受付端末15が備える被写体情報検出部21で取得されるまでの時間と、一次撮影制御部25が撮影カメラ13に撮影の開始を指示してから撮影の停止を指示するまでの時間とを示している。
以下の説明では、被写体IDの人物のことを、被写体IDの被写体ともいう。また、人物を被写体ということもある。
例えば、被写体ID1の被写体は、時刻t1にパビリオン入口11の受付端末15に被写体識別バーコードカード16をかざして撮影スポットであるパビリオン10に入場する。その後、被写体ID1の被写体は、時刻t4にパビリオン出口12の受付端末15が備える被写体情報検出部21に同じ被写体識別バーコードカード16をかざしてパビリオン10から出場する。時刻t1から時刻t4までの時間バーID1は、被写体ID1の被写体がパビリオンにいた時間帯を示している。
時刻t1から時刻t6までの時間バーR1は、時刻t1に一次撮影制御部25により撮影開始が指示され、時刻t6に一次撮影制御部25により撮影停止が指示されるまでの間に撮影された撮影データR1を示している。
同様に、時間バーID2は、被写体ID2の被写体がパビリオンにいた時間帯が時刻t2から時刻t6であることを示し、時間バーID3は、被写体ID3の被写体がパビリオンにいた時間帯が時刻t3から時刻t5であることを示している。また、時間バーID4は、被写体ID4の被写体がパビリオンにいた時間帯が時刻t7から時刻t8であることを示し、時間バーR2は、時刻t7から時刻t8まで撮影した撮影データR2を示している。
図9は、図7に示す撮影制御システム1の一次撮影処理で撮影される撮影データの一例を示すイメージ図である。図9に示す撮影データは、一次撮影制御部25からの撮影指示を受け、撮影カメラ13が撮影した撮影データR1に対応する撮影データ31、撮影データR2に対応する撮影データ32を示しており、本実施の形態では、撮影は全て静止画で行い、1秒間に60フレームを撮影するため、撮影データ一時記憶部24には60分の1秒毎に1枚の静止画に対応する画像データ(撮影データ)とこの静止画に紐付く撮影時刻が保存されることになる。この例では、撮影データ一時記憶部24には、複数の撮影データが一時保存される。
図9の撮影データ31は、撮影データR1を示している。frame0、frame1、frame2、…、frameXXXは、それぞれ、撮影カメラにより撮影された静止画に対応する撮影データであり、これらを1つにまとめて撮影データR1という。
撮影データとは、上述したとおり、静止画の画像データである。上述したように時刻t1に一次撮影制御部25が撮影開始を指示し、撮影カメラ13がこの撮影開始の指示を受け取って最初に撮影を行ったときの時刻が、frame0の撮影時刻である。
なお、一次撮影制御部25が撮影開始を指示した時刻と、frame0の撮影時刻とは、同時刻とみなせるため、以下では、説明を簡単にするために、frame0の撮影時刻を時刻t1として説明をする。
frame0は、時刻t1に撮影された画像データ、frame1は、時刻t1+1/60秒に撮影された画像データ、frameXXXは、時刻t6に撮影された画像データを示している。
上述したように時刻t6に一次撮影制御部25が撮影停止を指示し、撮影カメラ13がこの撮影停止の指示を受け取って、停止を行う直前に撮影された撮影データの撮影時刻がframeXXXの撮影時刻である。よって、frameXXXの撮影時刻と、時刻t6とには違いがあるが、同時刻とみなせので、frameXXXの撮影時刻を時刻t6としている。また、図9の撮影データ32は、撮影データR2を示している。
図10Aは、図7に示す撮影制御システム1の一次撮影処理において、撮影カメラ13の撮影対象となる被写体の被写体IDと撮影データとの対応を管理するテーブルの途中経過の一例を示す図であり、図8の時刻t4時点において、撮影データ一時記憶部24に保存されたテーブルの内容を表したものである。
図10Aに示すテーブルは、撮影データR1に含まれる撮影データのうち、どの被写体が撮影対象となっているかを示している。このテーブルに相当するデータは、撮影データとともに撮影データ一時記憶部24に一時保存される。例えば、図10Aに示すように、被写体ID1の被写体は、撮影データR1の中に含まれる撮影データのうち、時刻t1から時刻t4の間に撮影された撮影データの中に含まれている。言い換えれば、時刻t1から時刻t4の間においては、被写体ID1の被写体が撮影カメラ13の撮影対象であること、つまり被写体ID1の被写体が撮影スポットであるパビリオン10の中にいることを示している。
また、被写体ID2の被写体が撮影対象となっている時間帯は、時刻t2から開始されていることを示しているが、被写体ID2に対応する終了時刻がまだ入っていない。これは、時刻t4の時点において被写体ID2の被写体が、撮影スポットにいることを示している。同様に、被写体ID3の被写体は、時刻t3から撮影スポットにいることを示している。
例えば、時刻t1から時刻t2までの時間においては、被写体ID1の被写体のみが撮影カメラ13の撮影対象である。時刻t2から時刻t3までの時間においては、被写体ID1の被写体に加え、被写体ID2の被写体が撮影カメラ13の撮影対象である。
時刻t3から時刻t4までの時間においては、被写体ID1および被写体ID2の被写体に加え、被写体ID3の被写体が撮影カメラ13の撮影対象である。
このように、撮影データR1のうち、例えば、時刻t4の時点において、時刻t3から時刻t4までの間に撮影された撮影データは、被写体ID1〜被写体ID3の被写体のそれぞれが撮影対象であることを示す。
図11は、図7に示す撮影制御システム1の一次撮影処理の被写体IDと撮影データとの対応を管理するテーブルの一例を示す図であり、図10Aの時刻t4から時間が経過し、図8の時刻t8時点において、撮影データ一時記憶部24に保存された内容を表したものである。
図11に示すテーブルは、時刻t6時点では、パビリオン10の中に被写体である人物がいなくなった状態となり撮影カメラ13による撮影が停止したことを示す。つまり、図11に示すテーブルは、時刻t6時点では、撮影カメラ13による撮影は、停止したことを示している、また、時刻t7時点から新たに撮影を開始した、被写体ID4の被写体に対する撮影データは、撮影データR1とは別の撮影データR2であり、時刻t8に撮影を停止していることを示している。
図12は、図7に示す撮影制御システム1の一次撮影処理の手順の一例を示すフローチャートである。
撮影制御システム1が一次撮影処理を開始すると、最初に、一次撮影制御部25は、内部の被写体カウンタの値を0に設定する(ステップS1001)。被写体カウンタの値が0であるとは、パビリオン10に被写体となる人物、すなわち被写体識別バーコードカード16をかざしてパビリオン10に入場した人物が1人もいない状態であることを示している。通常、この処理は、パビリオン10の開場前に準備されておく必要がある。
次に、一次撮影制御部25は、パビリオン10に入場する被写体がいるかどうかを判定する(ステップS1002)。例えば、パビリオン入口11の受付端末15が備える被写体情報検出部21は、新しい被写体の被写体IDを検出すると、この被写体IDを被写体情報として出力する。この被写体情報は、上述したように、一次撮影制御部25へ出力される。
よって、ステップS1002において一次撮影制御部25は、パビリオン入口11の受付端末15から被写体情報を受け取ったかどうかをチェックすることで、パビリオン10へ入場する被写体がいるかどうかを判定する。
よって、パビリオン入口11の受付端末15からの被写体情報を受け取った場合、一次撮影制御部25は、パビリオン10に入場する被写体がいると判定し(ステップS1002でYes)、被写体情報が示す被写体IDと被写体情報を受け取った時刻(開始時刻)を紐付ける情報をテーブルとして撮影データ一時記憶部24に保存する。その後、ステップS1003へ進む。
ステップS1003において、一次撮影制御部25は、被写体カウンタの値に受けとった被写体情報の数に相当する値を加算する。パビリオン入口11に受付端末15が1台しか設置されていない場合は、ステップS1003において、被写体カウンタの値に加算する値は常に1となる。しかしながら、パビリオン入口11に複数の受付端末15が設置されている場合は、一次撮影制御部25は、これらの受付端末15から同時に被写体情報を受け取る場合がある。この場合、受け取った被写体情報に対応する数が被写体カウンタの値に加算される場合もある。
一方、ステップS1002において、パビリオン10に入場する被写体はいないと判定した場合(ステップS1002でNo)、つまり、被写体情報を受け取っていない場合、ステップS1004へ進む。
次に、ステップS1004において、一次撮影制御部25は、パビリオン10から出場する被写体がいるかどうかを判定する。例えば、パビリオン出口12の受付端末15が備える被写体情報検出部21は、被写体の被写体IDを検出すると、この被写体IDを被写体情報として出力する。この被写体情報は、上述したように、一次撮影制御部25に出力される。
よって、ステップS1004において一次撮影制御部25は、パビリオン出口12の受付端末15から被写体情報を受け取ったかどうかをチェックすることで、パビリオン10から出場する被写体がいるかどうかを判定する。被写体情報を受け取った場合、パビリオン10から出場する被写体がいると判定し(ステップS1004でYes)、撮影データ一時記憶部24のテーブルを参照し、パビリオン出口12の受付端末15から受け取った被写体情報が示す被写体IDと同じ被写体IDを特定する。そして特定した被写体IDの終了時刻として、被写体情報を受け取った時刻をテーブルに保存する。その後、ステップS1005へ進む。
ステップS1005において、一次撮影制御部25は、被写体カウンタの値から受け取った被写体情報の数に相当する値を減算する(ステップS1005)。パビリオン出口12に受付端末15が1台しか設置されていない場合は、ステップS1005において、被写体カウンタの値からに減算される値は常に1となる。しかしながら、パビリオン出口12に複数の受付端末15が設置されている場合は、一次撮影制御部25は、こられの受付端末15から同時に被写体情報を受け取る場合がある。この場合、受け取った被写体情報に対応する値が被写体カウンタの値から減算される場合もある。
ここまでの処理を行った時点でのパビリオン10に入場した人物の数は、被写体カウンタの値である。つまり上述の時点において、撮影カメラ13の内の撮影スポットでの撮影対象となる被写体の人数すなわち被写体IDの数が確定する。
次に、一次撮影制御部25は、被写体カウンタの値が0より大きいかどうかをチェックする。つまり、一次撮影制御部25は、撮影スポットに撮影対象となる被写体がいるかどうかをチェックする(ステップS1006)。
被写体カウンタの値が0より大きい場合は、撮影スポットに被写体がいると判定され、ステップS1007に進む。一方、被写体カウンタの値が0の場合は、撮影スポットに被写体が1人もいないと判定され、ステップS1009に進む。
ステップS1007では、一次撮影制御部25は、撮影カメラ13の撮影が停止しているかどうかを判定する。一次撮影制御部25は、撮影カメラ13の撮影が停止している場合は、撮影カメラ13に撮影の開始を指示する(ステップS1008)。撮影の開始の指示は、撮影制御サーバ20から撮影カメラ13に出力される。一次撮影制御部25は、撮影カメラ13が撮影した撮影データを撮影データR1として、撮影データ一時記憶部24に保存する。
一次撮影制御部25は、撮影データR1に関する情報をステップS1002における被写体情報が示す被写体IDおよび開始時刻と紐付けるテーブルに保存する。このテーブルは、撮影データ一時記憶部24に保存される。
撮影カメラ13が撮影した撮影データは、撮影制御サーバ20へ出力される。一次撮影制御部25は、撮影制御サーバ20が受け取った撮影データを撮影データ一時記憶部24に保存する。より具体的には、一次撮影制御部25は、撮影制御サーバ20が受け取った複数の撮影データを撮影データR1として保存する。
撮影制御サーバ20から撮影の停止の指示を受け取るまで、撮影カメラ13は、撮影データが得られる度に、この撮影データを撮影制御サーバ20へ出力し、一次撮影制御部25は、撮影制御サーバ20が受け取った撮影データを撮影データR1として撮影データ一時記憶部24に保存する処理を繰り返す。
ステップS1008の後、ステップS1002に戻る。
一方、撮影カメラ13の撮影が停止していない場合とは、撮影カメラ13が一定の時間間隔(例えば、1/60秒毎)で撮影を行う動作を行っている(撮影中)ことを示す。
撮影カメラ13の撮影が停止していない場合(ステップS1007でNoの場合)、ステップS1002に戻る。
また、ステップS1009では、一次撮影制御部25は、撮影カメラ13の撮影中かどうかを判定し、撮影カメラ13の撮影中の場合は、撮影カメラ13での撮影の停止を指示し(ステップS1010)、ステップS1002に戻る。撮影の停止の指示は、撮影制御サーバ20から撮影カメラ13に出力される。撮影カメラ13は、撮影の停止の指示を受け取ると、撮影を停止する。
一方、撮影カメラ13が撮影中でない場合(ステップS1009でNoの場合)は、ステップS1002に戻る。
次に、撮影制御システム1の一次撮影処理の具体的な一例について説明する。以下の説明は、図8に示すタイムチャートに従って、図12に示すフローチャートによってどのように処理されるかを説明する。
パビリオン10に被写体がいない状態、すなわち、一次撮影制御部25において被写体カウンタの値が0の状態では、撮影カメラ13による撮影は停止している。これは図8のタイムチャートの時刻t0から時刻t1、時刻t6から時刻t7の時間帯に相当し、図12のフローチャートのステップS1001直後の状態に相当する。
最初の被写体が、時刻t1にパビリオン入口11の受付端末15に被写体ID1の被写体識別バーコードカード16をかざすことで、被写体情報検出部21は、バーコードを読み取って被写体ID1を検出し、被写体情報として検出した被写体ID1を出力する。被写体情報は、上述したように、一次撮影制御部25に出力される。
一次撮影制御部25は、ステップS1002において、被写体情報を受けとったので、パビリオン10に被写体ID1の被写体が入場すると判定し、ステップS1003に進む。
このとき、一次撮影制御部25は、被写体情報が示す被写体ID1および被写体情報を受け取った時刻(開始時刻)を紐付ける情報をテーブルとして撮影データ一時記憶部24に保存する。
ステップS1003では、被写体カウンタの値に1を加算する。この時点で、被写体カウンタの値は1となる。ステップS1004では、パビリオン出口12に設置された受付端末15から被写体情報の通知を受け取っていないので、新たにパビリオン10から出場した被写体はいないと判定し、ステップS1006へ進む。ステップS1006では、被写体カウンタの値が0より大きいと判定し、ステップS1007へ進む。このとき、撮影カメラ13での撮影は停止しているので、ステップS1008に進み、ステップS1008において、撮影カメラ13に撮影の開始を指示し、ステップS1002に戻る。
撮影の開始の指示を受けた撮影カメラ13は、60分の1秒に1回撮影を行う動作を繰り返し行う。一次撮影制御部25は、撮影された静止画データを、撮影データ一時記憶部24に撮影時刻順に撮影データR1として保存する。1枚目の撮影データは、被写体がパビリオン10に入場した直後のデータとなるため、時刻t1の撮影データとして保存され、図9ではframe0となる。また、2枚目の撮影は、時刻t1+60分の1秒に行われ、図9ではframe1となる。以降、撮影カメラ13は、一次撮影制御部25が撮影終了を指示するまで撮影を繰り返す。
また、一次撮影制御部25は、被写体ID1の被写体に紐付く撮影データが撮影データR1であることを示すために、撮影データ一時記憶部24に一時保存するテーブルに「R1」を追加する。
撮影開始直後におけるテーブルは、被写体ID1に対応するID1、開始時刻t1、及び撮影データR1の組み合わせの情報が保存され、この時点では、終了時刻は未設定となる。このときの、テーブルの内容が図10Bである。
次に、時刻t2になると、パビリオン入口11の受付端末15に被写体ID2の被写体識別バーコードカード16がかざされ、この受付端末15の被写体情報検出部21は、バーコードを読み取って被写体ID2を取得し、被写体情報として被写体ID2を出力する。被写体情報は、上述したように、一次撮影制御部25へ出力される。一次撮影制御部25は、図12に示すループ処理を行っている最中である。
一次撮影制御部25は、ステップS1002において、被写体情報が示す被写体ID2の被写体がパビリオン10に入場したと判定し、ステップS1003に進む。
このとき、一次撮影制御部25は、被写体情報が示す被写体ID2および被写体情報を受け取った時刻t2(開始時刻)を撮影データR1と紐付ける情報をテーブルとして撮影データ一時記憶部24に保存する。このときの撮影データ一時記憶部24に保存されるテーブルの内容が図10Cである。
ステップS1003では、被写体カウンタの値に1を加算する。この時点で、被写体カウンタの値は2となる。ステップS1004では、パビリオン出口12の受付端末15から被写体情報の通知を受け取っていないので、新たにパビリオン10から出場した被写体がいないと判定しステップS1006へ進む。ステップS1006では、被写体カウンタの値が0より大きいと判定し、ステップS1007へ進み、撮影カメラ13での撮影がすでに開始されているので、ステップS1002に戻る。
同様に、時刻t3になると、パビリオン入口11の受付端末15に被写体ID3の被写体識別バーコードカード16がかざされ、この受付端末15の被写体情報検出部21は、バーコードを読み取って被写体ID3を取得し、被写体情報として、被写体ID3を出力する。被写体情報は、上述したように、一次撮影制御部25へ出力される。一次撮影制御部25は、図12に示すループ処理を行っている最中である。
一次撮影制御部25は、上述と同様にステップS1002〜ステップS1003を行うことにより、被写体カウンタの値は3となり、被写体ID3、開始時刻t3、及び撮影データR1の組み合わせの情報を撮影データ一時記憶部24のテーブルに保存する。このときのテーブルの内容は、図10Dに示すとおりである。
次に、時刻t4になると、パビリオン出口12の受付端末15に被写体ID1の被写体識別バーコードカード16がかざされ、この受付端末15の被写体情報検出部21は、バーコードを読み取って被写体ID1を取得し、被写体情報として、取得した被写体ID1を出力する。被写体情報は、上述したように、一次撮影制御部25へ出力される。一次撮影制御部25は、図12に示すループ処理を行っている最中である。
一次撮影制御部25は、ステップS1002では、パビリオン入口11の受付端末15から被写体情報を受け取っていないので、新たにパビリオン10に入場した被写体がいないと判定し、ステップS1004へ進む。ステップS1004において、パビリオン出口12に設置された受付端末15からの被写体情報を受け取ったので、パビリオン10から被写体ID1の被写体が出場したと判定し、ステップS1005に進む。このとき、ステップS1004において、被写体情報を受け取ったときの時刻を被写体ID1の終了時刻として、撮影データ一時記憶部24のテーブルに保存する。この時点におけるテーブルの内容が、図10Aに示したテーブルである。
ステップS1005では、被写体カウンタの値から1を減算する。この時点で、被写体カウンタの値は2となる。ステップS1006では、被写体カウンタの値が0より大きいと判定し、ステップS1007へ進み、撮影カメラ13での撮影がすでに開始されているので、次の被写体入場のチェックであるステップS1002に戻る。
同様に、時刻t5では、パビリオン出口12の受付端末15に被写体ID3の被写体識別バーコードカード16がかざされ、この受付端末15の被写体情報検出部21は、バーコードを読み取って被写体ID3を取得し、被写体情報として、取得した被写体ID3を出力する。被写体情報は、パビリオン出口12に設置された受付端末15から撮影制御サーバ20へ出力される。撮影制御サーバ20は、受け取った被写体情報を一次撮影制御部25へ出力する。一次撮影制御部25は、図12に示すループ処理を行っている最中である。
上述同様に、一次撮影制御部25は、ステップS1004〜ステップS1005の処理により、被写体カウンタの値は1となり、被写体ID3に対する終了時刻t5を撮影データ一時記憶部24のテーブルに保存する。このときの撮影データ一時記憶部24のテーブルの内容は、図10Eに示すとおりである。
次に、時刻t6になると、パビリオン出口12の受付端末15に被写体ID2の被写体識別バーコードカード16がかざされ、この受付端末15の被写体情報検出部21は、バーコードを読み取って被写体ID2を取得し、被写体情報として、被写体ID2を出力する。被写体情報は、パビリオン出口12に設置された受付端末15から撮影制御サーバ20へ出力される。撮影制御サーバ20は、受け取った被写体情報を一次撮影制御部25へ出力する。一次撮影制御部25は、図12に示すループ処理を行っている最中である。
一次撮影制御部25は、ステップS1002の判定では、新たに入場した被写体がいないため、ステップS1004へ進む。ステップS1004において、一次撮影制御部25は、パビリオン出口12に設置された受付端末15からの被写体ID2に対応する被写体情報を受け取ったので、パビリオン10から被写体ID2の被写体が出場したと判定し、ステップS1005に進む。このとき、ステップS1004において、被写体ID2の被写体情報を受け取ったときの時刻を被写体ID2の終了時刻として、撮影データ一時記憶部24のテーブルに保存する。このときのテーブルの内容は図10Fに示すとおりである。
また、ステップS1005で被写体カウンタの値を1減算する。この時点で被写体カウンタの値は0となる。
ステップS1006の判定では、被写体カウンタの値が0であるため、ステップS1009へ進む。撮影カメラ13で撮影が行われているので、ステップS1009では、撮影中と判定し、ステップS1010へ進む。ステップS1010では、一次撮影制御部25は、撮影カメラ13に撮影の停止を指示する。
図9において、撮影データR1の最終画像はframeXXXであり、撮影時刻はt6であることを示している。
このように、撮影制御システム1の一次撮影処理では、時刻t1から時刻t6まで撮影された1つ以上の撮影データがそれぞれ、撮影データR1として、撮影データ一時記憶部24に一時保存される。また、パビリオン入口11の受付端末15及びパビリオン出口12の受付端末15における、被写体の被写体ID入力に従って、撮影カメラ13の撮影の開始の指示、撮影の停止の指示を出すことで、撮影カメラ13に対しての撮影開始、撮影停止の制御が行われる。
また、撮影データR1を撮影データ一時記憶部24に保存し、それぞれの被写体が撮影データR1のどの時間帯を撮影対象としているかが、撮影データ一時記憶部24のテーブルに保存されることになる。
同様に、時刻t7から時刻t8にかけて、被写体ID4の被写体に対する撮影が行われ、撮影データR2が保存されると、図11のテーブルに示すように、被写体ID4に対して、開始時刻t7、終了時刻t8、及び撮影データR2が対応し、図9において撮影データR2の画像は、frame0からframeYYYとなる。
以上が、撮影制御システム1の行う一次撮影処理である。
<1−3−2.二次撮影処理>
次に、撮影制御システム1の二次撮影処理の動作について説明する。
図13は、図7に示す撮影制御システム1の二次撮影処理の時間の流れの一例を示すタイムチャートである。本タイムチャートは、図8に示した一次撮影処理における被写体ID3の被写体に対する撮影時間帯及び、二次撮影処理における撮影指示S1を示している。
一次撮影処理において、撮影カメラ13での撮影データR1は、時刻t1から時刻t6の時間帯(時間バーR1)に撮影され、そのうち時刻t3から時刻t5までが、被写体ID3の被写体がパビリオン10の撮影スポットにいた時間帯(時間バーID3)である。撮影データR1は、撮影データ一時記憶部24に一時保存されている。
撮影データ一時記憶部24に保存されたテーブルから、撮影時刻が時刻t3から時刻t5までの時間帯が被写体ID3の被写体が撮影カメラ13の撮影対象であった。
撮影者は、撮影用端末14の被写体識別情報入力部22を操作し、撮影指示S1を行う。撮影指示S1には、撮影指示を行った時刻T1、および被写体IDを含む。撮影用端末14は撮影指示S1を、撮影制御サーバに出力する。撮影制御サーバ20は、受け取った撮影指示S1を、二次撮影制御部26に出力する。撮影指示を行った時刻を第3の時刻ともいう。
二次撮影制御部26は、撮影指示S1を受け取ると、二次撮影処理を行う。具体的には、受け取った撮影指示S1に含まれる被写体IDの被写体が、撮影指示S1に含まれる時刻T1(撮影指示を行った時刻)にパビリオン10の中にいるのかどうかを判定する。この判定は、撮影データ一時記憶部24のテーブルに基づいて判定すればよい。
受け取った撮影指示S1に含まれる被写体IDの被写体が、撮影指示S1に含まれる時刻T1(撮影指示を行った時刻)にパビリオン10の中にいると判定した場合、二次撮影制御部26は、撮影指示S1を行った時刻T1に対応するframeTT1を撮影データ一時記憶部24の撮影データR1の中から抽出する。二次撮影制御部26は、抽出した撮影データに対応するframeTT1を撮影データ記憶部27に保存する。
また、二次撮影制御部26は、被写体ID(例えばID3)、撮影時刻(例えばT1)、撮影指示(例えばS1)を抽出した撮影データ(例えばframeTT1)と紐付けた情報を撮影データ記憶部27のテーブルに保存する。
または、例えば、被写体ID3の人物が子供である場合、この子供の親である撮影者は、撮影指示S1を行う前に、被写体ID3を撮影用端末14の被写体識別情報入力部22を操作し、入力してもよい。この場合、撮影指示S1を行う前に、撮影用端末14は、被写体識別情報として被写体ID3を撮影制御サーバ20に出力する。撮影制御サーバ20は、受け取った被写体識別情報を二次撮影制御部26に出力する。二次撮影制御部26は、被写体識別情報を受け取ると、被写体識別情報が示す被写体IDが撮影対象となっている時間帯を特定し、この時間帯の撮影データを撮影データR1の中から抽出してもよい。
また、二次撮影制御部26が撮影用端末14から被写体識別情報を受け取った時刻が時刻t5よりも後である場合であっても、撮影時刻が時刻t3から時刻t5までの撮影データを1つ以上抽出してもよい。
抽出される撮影データは、1つ以上あればよいが、ここでは複数の撮影データが抽出される場合を例に説明をする。
抽出した複数の撮影データは、撮影制御サーバ20から撮影用端末14に出力される。撮影用端末14は、受け取った複数の撮影データを撮影時刻の順にディスプレイに表示する。
これにより、撮影者は、被写体IDの被写体を画像として含む撮影データを撮影用端末14のディスプレイを用いて閲覧できる。例えば、撮影時刻T1に対応する画像がディスプレイに表示されたとき、撮影者が撮影用端末14を操作し、この撮影データの取得を指示したとする。この場合、撮影用端末14は、撮影データの取得の指示(撮影指示S1)を、撮影制御サーバ20へ出力する。撮影指示S1には、撮影指示を行ったときにディスプレイに表示されていた撮影データの撮影時刻T1および被写体IDが含まれる。
撮影制御サーバ20は、受け取った撮影指示S1を二次撮影制御部26に出力する。このようにすることで、二次撮影制御部26は、撮影用端末14からの撮影指示S1を受け取る。
二次撮影制御部26は、撮影時刻T1に対応するframeTT1を撮影データ一時記憶部24の撮影データR1の中から抽出する。二次撮影制御部26は、抽出した撮影データに対応するframeTT1を撮影データ記憶部27に保存する。
図14は、図7に示す撮影制御システム1の一次撮影処理で撮影された撮影データR1と、二次撮影処理の撮影指示S1で撮影(取得)された撮影データとの関係の一例を示したイメージ図である。図14において、撮影データR1は、frame0からframeXXXまでの複数の撮影データであり、撮影指示S1に対する撮影データ(撮影フレーム)は、frameTT1であることを示している。このテーブルに相当するデータは、撮影データとともに撮影データ記憶部27に保存される。
図15は、撮影データ記憶部27に保存されるテーブルの一例を示す図である。より具体的には、図15に示すように、図15のテーブルは、例えば、二次撮影処理において、撮影用端末14から受け取った被写体ID3、撮影指示S1、抽出した撮影データの撮影時刻T1を撮影データframeTT1と紐付ける情報をテーブルとして管理する。図15は、被写体ID3に対して、図14の撮影指示S1に対する撮影データの撮影時刻がT1、撮影指示S1に対する撮影データがframeTT1であることを示している。
図16は、図7に示す撮影制御システム1の二次撮影処理の手順の一例を示すフローチャートである。
この例では、一次撮影処理を行っている最中に二次撮影処理を行う場合を例に説明する。
撮影制御システム1は、二次撮影処理を開始すると、撮影用端末14からの撮影指示を待つ。撮影者は、例えば、撮影用端末14の被写体識別情報入力部22に組み込まれた撮影ボタン(図示せず)を押下することで指示する。撮影ボタンが押下されると、被写体識別情報入力部22は、撮影指示を出力する。撮影指示には、被写体IDおよび撮影指示した時刻(例えば、ボタンを押下した時刻、またはボタンを押下したときに、ディスプレイに表示される撮影データの撮影時刻)を示す時刻情報が含まれる。撮影指示を行った時刻を第3の時刻ともいう。撮影指示した時刻を示す時刻情報は、第3の時刻情報ともいう。この撮影指示は、撮影用端末14から二次撮影制御部26に出力される。このようにして、二次撮影制御部26は、撮影指示を受け取る(ステップS1101)。
次に、二次撮影制御部26は、受け取った撮影指示に含まれる被写体IDが、撮影指示された時刻に対して有効な被写体IDであるかどうか、すなわちその被写体IDの被写体が撮影指示された時刻にパビリオン10にいるかどうかをチェックする(ステップS1102)。このチェックは例えば、撮影データ一時記憶部24に保存されたテーブルを参照することでチェックできる。
もし、指定された被写体IDが有効な場合、すなわち指定された被写体IDの被写体がパビリオン10にいる場合(ステップS1102でYes)は、二次撮影制御部26は、一次撮影処理で撮影された撮影データの中から、受け取った撮影指示に含まれる時刻情報が示す時刻に一致する撮影時刻の撮影データすなわち撮影画像を抽出し、撮影データ記憶部27に記憶して(ステップS1103)二次撮影処理を終了する。一方、指定された被写体IDが無効な場合(ステップS1102でNo)、すなわち撮影指示された時刻において、指定された被写体IDの被写体がパビリオン10にいなかった場合は、撮影指示は無効となり、撮影データは記憶されずに、二次撮影処理を終了する。
または、撮影用端末14からの撮影指示を行う前に、以下の処理を行ってもよい。
例えば、撮影者は、撮影用端末14の被写体識別情報入力部22を用いて、被写体IDを入力する。被写体識別情報入力部22は、入力された被写体IDを被写体識別情報として出力する。被写体識別情報は、撮影用端末14から撮影制御サーバ20に出力される。撮影制御サーバ20は、被写体識別情報を二次撮影制御部26へ出力する。二次撮影制御部26は、被写体識別情報を受け取ると、撮影データ一時記憶部24のテーブルを参照し、被写体識別情報が示す被写体IDの被写体が撮影スポットであるパビリオン10の中にいるのかどうかをチェックする。
被写体IDの被写体がパビリオン10の中にいると判定した場合、受け取った時刻を撮影時刻とする撮影データおよびこの撮影データに後続する撮影データを撮影データ一時記憶部24から取り出す(または抽出する)。
撮影データ一時記憶部24から取り出した撮影データは、逐次、撮影制御サーバ20から撮影用端末14に出力される。
撮影用端末14は、受け取った撮影データを、逐次、ディスプレイに表示する。このようにすることで、撮影用端末14を操作する撮影者は、撮影用端末14のディスプレイに表示される撮影データを閲覧しながら、指示を行うことができる。
または、受け取った被写体IDがパビリオン10の中にいると判定した場合、上述のテーブルにおいて、受け取った被写体IDに対応する開始時刻以降の撮影時刻を有する撮影データを逐次、撮影データ一時記憶部24から取り出してもよい、この場合、撮影用端末14は、被写体IDの被写体がパビリオン10に入場したときからの撮影データを閲覧できる。
この場合、撮影指示S1には、撮影指示した時刻として、ボタンを押下したときに、ディスプレイに表示される撮影データの撮影時刻が含まれてもよい。
二次撮影制御部26は、撮影指示S1に含まれる撮影時刻の撮影データを撮影データ一時記憶部24の中から抽出し、撮影データ記憶部27に記憶して(ステップS1103)もよい。
次に、撮影制御システム1の二次撮影処理の具体的な一例について説明する。二次撮影処理の撮影指示は、パビリオン10の外に設置された撮影用端末14で行われる。撮影用端末14を使用する撮影者は、撮影用端末14の被写体識別情報入力部22を用いて、撮影したい被写体の被写体IDを入力する。
撮影者は、上述したように、撮影用端末14で、一次撮影処理によって撮影された撮影データを閲覧できる。また、撮影者は、撮影用端末14に撮影データを表示している間に、被写体識別情報入力部22を用いて、撮影用端末14から撮影指示を出す。撮影指示を出す方法は、例えば、撮影用端末14の被写体識別情報入力部22に組み込まれた撮影ボタンを押下することで指示することが可能である。
撮影用端末14の被写体識別情報入力部22は、撮影ボタンを押下の入力がなされると、被写体IDおよび撮影指示した時刻を含む撮影指示を出力する。撮影指示は、撮影用端末14から撮影制御サーバ20に出力される。撮影制御サーバ20は、受け取った撮影指示を、二次撮影制御部26に出力する。
例えば、一次撮影処理によって撮影された撮影データが、時刻t1から撮影され、二次撮影指示がそこから10秒後に指示された場合、t1+10秒の撮影時刻が指定される。これにより、撮影用端末14に表示される一次撮影処理によって撮影された撮影データの表示が、現在時刻から多少の遅延をしてしまう場合でも、撮影者の撮影指示は、表示されている撮影データに対して所望のタイミングで行われるため、実際の撮影時刻からずれていても、問題なく指示することが可能である。
二次撮影制御部26は、撮影用端末14からの撮影指示を受け取ると、受け取った撮影指示に含まれる被写体IDが、撮影指示された時刻に対して有効な被写体IDであるかどうか、すなわちその被写体IDの被写体が撮影指示された時刻にパビリオン10にいるかどうかをチェックする。
すなわち、受け取った撮影指示に含まれる時刻において、撮影データ一時記憶部24に保存されたテーブルに受け取った被写体IDの終了時刻が入力されていなければ、パビリオン10の中にいると判定する。
この場合、二次撮影制御部26は、一次撮影処理で撮影された撮影データの中から、被写体識別情報入力部22で撮影指示された時刻に一致する撮影時刻の撮影データすなわち撮影画像を抽出し、撮影データ記憶部27に保存して二次撮影処理を終了する。
一方、撮影指示を受け取ったとき、撮影データ一時記憶部24に保存されたテーブルに受け取った撮影指示に含まれる被写体IDの終了時刻が入力されていて、かつ撮影指示された時刻がこの終了時刻よりも後である場合、被写体IDの被写体がパビリオン10にいないと判定する。この場合は、撮影指示した撮影データには、被写体IDの被写体が画像として含まれていないので、撮影指示は無効となり、撮影データ記憶部27に撮影データを保存することなく、二次撮影処理を終了する。
ここで、図13に示すように、一次撮影処理の撮影データR1の時間帯に対して、撮影時刻T1における撮影指示S1が被写体識別情報入力部22で取得された場合を説明する。
この例では、時刻T1は、例えば、図8に示す時刻t3から時刻t5までの間とする。この間における撮影データ一時記憶部24に保存されたテーブルの内容が図10Dとして説明する。
二次撮影制御部26は、撮影者からの撮影指示S1を受け取る(図16のステップS1101)、撮影指示S1に含まれる時刻T1において、被写体ID3の被写体が撮影対象になっているかどうかを、図10Dに示した一次撮影処理で撮影データ一時記憶部24に保存されているテーブルを参照して判定する(ステップS1102)。
時刻T1は、時刻t3と時刻t5の間であるため、その時点では、一次撮影処理での撮影データR1の撮影は継続しており、また、被写体ID3の終了時刻も、撮影データ一時記憶部24のテーブルに設定されていない状態である、すなわち、撮影データR1のうち撮影指示した時刻T1の撮影データは、被写体ID3の被写体が撮影対象として有効であると判定できる(ステップS1102でYes)ため、ステップS1103の処理に進む。
ここで、二次撮影制御部26は、図14に示した撮影データR1に対し、撮影時刻T1に対応するフレームとして、frameTT1を抽出し、撮影データ記憶部27に、被写体ID3の撮影データとして保存する。また、二次撮影制御部26は、図15のテーブルに示したような撮影情報として、被写体ID3、撮影時刻T1、撮影指示S1、及び撮影データframeTT1を紐付けた情報を、テーブルとして撮影データ記憶部27に保存する(ステップS1103)。
このように、本実施の形態の撮影制御システム1によれば、撮影者は、被写体が持つ被写体IDを用いることで離れた場所から、パビリオン10にいる被写体の撮影データを取得することが可能となる。
上述の説明では、また、二次撮影制御部26は、撮影指示S1を受け取る前に、被写体ID3を受け取った場合、撮影データ一時記憶部24のテーブルを参照し、受け取った被写体ID3の被写体が撮影スポットであるパビリオン10の中にいるのかどうかをチェックしてもよい。
この場合、二次撮影制御部26は、図10Dに示すテーブルの内容を参照し、被写体ID3の開始時刻がt3で、被写体ID3の終了時刻の情報がないので、被写体ID3の被写体がまだパビリオン10の中にいると判定する。この場合、二次撮影制御部26は、撮影時刻が時刻t3または、被写体ID3を受け取った時刻以降の撮影時刻を有する撮影データを撮影データ一時記憶部24(または撮影データR1)の中から逐次、取り出してもよい。取り出した撮影データは、逐次、撮影制御サーバ20から撮影用端末14へ出力される。撮影用端末14は、受け取った撮影データを逐次ディスプレイに表示する。このようにすることで、撮影者は、撮影用端末14のディススプレイに表示される撮影データを閲覧できる。
また、時刻T1は、撮影用端末14において、撮影指示を行った時刻としたがこれに限定をされない。例えば、時刻T1は、撮影用端末14において、撮影指示を行った時刻でディスプレイに表示された撮影データの撮影時刻を示す情報であってもよい。
以上が、撮影制御システム1の行う二次撮影処理である。
また、上述の説明では、被写体ID3の被写体がパビリオン10の中にいる間に、被写体ID3の被写体の二次撮影処理を行う場合について説明をしたが、例えば、時刻t5よりも後に、被写体ID3の被写体の撮影指示を行うこともできる。
例えば、二次撮影制御部26が、撮影用端末14から出力される被写体識別情報(被写体ID3)を時刻t5よりも後に受け取った場合において、撮影データ一時記憶部24に保存されたテーブルの内容が図10Eであるとする。
この場合、二次撮影制御部26は、撮影データR1のうち、被写体ID3の被写体が撮影対象となっている時間帯は、開始時刻t3から終了時刻t5までの撮影データであると特定できる。
この場合、二次撮影制御部26は、撮影データ一時記憶部24(または撮影データR1)の中から撮影時刻が時刻t3〜時刻t5までの撮影データを逐次送信すればよい。
この場合、撮影用端末14は、受け取った時刻t3〜時刻t5までの撮影データを、撮影時刻の順に、ディスプレイに表示する。このようにすることで、撮影用端末14を操作する撮影者は、撮影用端末14のディスプレイに表示される撮影データを閲覧しながら、指示を行うことができる。更に、表示される撮影データは、全て、被写体ID3の被写体が撮影対象となっている。
撮影用端末14の被写体識別情報入力部22は、撮影ボタンを押下の入力がなされると、被写体IDおよび撮影指示した時刻にディスプレイに表示される撮影データの撮影時刻T1を示す時刻情報を含む撮影指示を出力する。撮影指示は、撮影用端末14から撮影制御サーバ20に出力される。撮影制御サーバ20は、受け取った撮影指示を、二次撮影制御部26に出力する。
この場合、二次撮影制御部26は、受け取った撮影指示に含まれる時刻情報が示す撮影時刻T1の撮影データを撮影データ一時記憶部24(または撮影データR1)の中から取り出して、取り出した撮影データを、撮影データ記憶部27に記憶してもよい。このような処理では、図16のS1102を行う必要は必ずしもない。
本実施の形態では、図7に示すように、撮影カメラ13、撮影用端末14、受付端末15、および撮影制御サーバ20がそれぞれ、物理的に別体である例を説明した。しかしながら、これに限定をされない。
例えば、撮影制御サーバ20の要件は、撮影カメラ13に組み込まれてもよい。この場合、撮影制御サーバ20の要件を、撮影カメラ13に組み込んだ装置を、撮影カメラといってもよいし、撮影制御サーバといってもよい。
また、例えば、撮影制御サーバ20の要件は、撮影用端末14に組み込まれてもよい。この場合、撮影制御サーバ20の要件を、撮影用端末14に組み込んだ装置を、撮影用端末といってもよいし、撮影制御サーバといってもよい。
<1−4.効果>
本実施の形態によれば、一次撮影処理によって、少なくとも1名の被写体が撮影スポットにいることで、撮影カメラ13によってパビリオン10の撮影スポットの撮影が行われ、二次撮影処理によって、それぞれの被写体に対する被写体IDを知りうる撮影者のみが、被写体が撮影スポットにいる時間帯の撮影(一次撮影処理により撮影された撮影データから被写体IDが一致する撮影データの抽出)を行うことができる。また、撮影用端末14を複数有するのであれば、これらの撮影用端末14から同時に撮影指示を出した場合でも、それぞれの所望するタイミングの撮影データを取得することができる。
(2.実施の形態2)
次に、本開示の第2の実施の形態に係る撮影制御システムについて図面を参照しながら説明する。
本撮影制御システムは、テーマパーク、アミューズメント施設や観光地などにおける撮影スポットに設置された撮影カメラでユーザを自動撮影するためのシステムである。本実施の形態では、アミューズメント施設の撮影スポットとして、モニュメントの前の撮影エリアに用意された記念撮影スポットを想定し、動画で記念撮影をする場合を例に挙げて説明する。なお、本実施の形態では、撮影エリアには、記念撮影において同時に撮影されることを認める者しか入らないとする。同時に撮影されることを認めるものをまとめて1組ということにする。本実施の形態では、2人の人物を1組として記念撮影スポットでの記念撮影を行う場合を例に説明を行う。
<2−1.概要>
図17は、本開示の第2の実施の形態の撮影制御システムの利用風景の一例を示す図である。図17において、撮影スポットを含むエリアには、モニュメント41、撮影エリア入口42、撮影エリア出口43、及び記念撮影スポット44があり、撮影カメラ47が記念撮影スポット44を撮影する位置に設置され、撮影エリア入口42付近と撮影エリア出口43付近とに、受付端末48がそれぞれ設置されている。撮影スポットを含むエリアは、撮影エリアともいう。
記念撮影スポット44は、撮影カメラ47で撮影する際に、被写体がこの位置に立てば、魅力的な写真が撮れるようなアングルになるように位置決めされ、地面に円が描かれた目印である。撮影カメラ47は、ポール47aに取り付けられて記念撮影スポット44に向けられ、記念撮影スポット44にいる人である被写体と、モニュメント41とを撮影できるように設置されている。本実施の形態の、受付端末48は、被写体を識別するための識別情報として、バーコード、例えば、後述するQRコード(登録商標)を読み取るための撮影機能及び認識機能を備えている。
人物がQRコード(登録商標)を受付端末48にかざすと、受付端末48は、QRコード(登録商標)を読み取って、QRコード(登録商標)が示す値を被写体IDとして検出する。このようにすることで、撮影エリア入口42の受付端末48は、被写体IDを外部から取得する。
受付端末48は、取得した被写体IDおよび被写体IDを検出した時刻を含む被写体識別情報を、撮影制御サーバ50に出力する。撮影制御サーバ50については後述する。
撮影エリア入口42の受付端末48からの被写体識別情報は、また、被写体識別情報が示す被写体IDの人物が撮影エリアに入ったことを示す。
撮影エリア出口43の受付端末48からの被写体識別情報は、また、被写体識別情報が示す被写体IDの人物が撮影エリアから出たことを示す。
本実施の形態における撮影エリア入口42および撮影エリア出口43のそれぞれに設置された受付端末48は、さらに動体を検出する機能を備える。動体の検出は、例えば、赤外線センサーを用いて検出する。
撮影エリア入口42に設置された受付端末48は、例えば、撮影エリア入口42から記念撮影スポット44までのエリアを検出範囲(第1検出範囲と称す)として含み、このエリアの動体を検出する。受付端末48は、第1検出範囲で動体を検出すると、動体が検出されたことを示す動体検出情報を被写体情報として出力する。
この被写体情報は、撮影エリア入口42に設置された受付端末48から撮影制御サーバ50へ出力される。
撮影制御サーバ50は、被写体情報を受け取る(または取得する)と、撮影カメラ47の撮影を開始する指示を出力する。撮影カメラ47は、例えば、撮影を開始する指示を受け取る(または取得する)と、動画の撮影を開始する。撮影カメラ47は、例えば、毎秒30フレームで動画の撮影を行う。ここでは、1/30秒の間隔で撮影を行うことで得られる画像フレームのそれぞれを撮影データという。当然のことながら撮影カメラ47の撮影により得られる動画の撮影データは複数の撮影データを含むことになる。
また、撮影エリア出口43の受付端末48は、例えば、記念撮影スポット44から撮影エリア出口43までのエリアを検出範囲(第2検出範囲と称す)として含み、このエリアの動体を検出する。撮影エリア出口43に設置された受付端末48は、第2検出範囲で動体を検出すると、動体が検出されたことを示す動体検出情報を被写体情報として出力する。出力された被写体情報は、撮影エリア出口43に設置された受付端末48から撮影制御サーバ50に出力される。
撮影エリア出口43の受付端末48は、例えば、一定の時間間隔で動体の検出を行うので、動体が第2検出範囲にいる間は、一定の時間間隔で動体検出情報が出力されることになる。撮影エリア出口43の受付端末48は、一度動体が検出されてから、動体の検出がされなくなると、この時点から動体が検出されない状態が継続する時間を、タイマー(図示せず)を用いて計測する。撮影エリア出口43の受付端末48は、動体が検出されない状態が一定時間継続したとき、動体が一定時間検出されなくなったことを示す情報を、被写体情報として撮影制御サーバ50に出力する。
撮影制御サーバ50は、撮影エリア出口43に設置された受付端末48から被写体情報を受け取る(または取得する)と、撮影カメラ47に撮影の終了(または停止ともいう)を指示する。撮影カメラ47は、撮影の停止の指示を受け取る(または取得する)と撮影を終了する。
また、撮影カメラ47は、撮影した撮影データを、撮影制御サーバ50へ出力する。撮影制御サーバ50は受け取った動画の撮影データを第1メモリに一時保存する。
また動画の撮影データの撮影を開始した開始時刻、撮影を終了した終了時刻を動画の撮影データと紐付けた情報をテーブルとして第1メモリ(図示せず)に保存する。
このようにすることで、記念撮影スポット44周辺の動体が検出されると撮影カメラ47は撮影を開始し、動体が一定時間検出されなくなると、撮影カメラ47は撮影を停止する。動体検出の方法は、既存の技術を用いればよい。例えば、赤外線センサーを用いた動体検出の方法は、多くの文献やアルゴリズムが開示されているため、ここでの詳細な説明は割愛する。
撮影カメラ47、受付端末48および撮影制御サーバ50は、ネットワーク接続されていて、通信によって相互に必要な情報のやり取りが可能となっている。また、撮影カメラ47で撮影された撮影データは、インターネットを介してユーザが所有する携帯端末に提供できるようにするため、このネットワークは、インターネットに対応するネットワークを含むものとする。
図18は、図17に示す撮影制御システムの利用風景における撮影シーンの一例を示す図である。例えば、図18において、撮影される被写体45が記念撮影スポット44に立つことでベストポジションでの撮影が撮影カメラ47により行われる。
図19は、図18に示す被写体45の被写体識別バーコードタグの装着例を示す図である。図19において、被写体45は、被写体識別バーコードタグ46を身につけている。本実施の形態では、被写体識別バーコードタグ46に被写体45である人物の識別情報(以下「被写体ID」という)を示すQRコードを印刷し、それを被写体45が撮影カメラ47に写るように携行する。例えば、被写体識別バーコードタグ46をシールで服に貼り付けたり、バッジのように安全ピンで服に留めたりするなどの方法で携行することで、被写体45と同時に被写体識別バーコードタグ46が撮影カメラ47により撮影される。
本実施の形態では、まず、被写体識別バーコードタグ46を身に付けた被写体45がモニュメント41のある撮影エリアに入る。撮影エリア入口42には、受付端末48が設置されており、被写体45は、被写体識別バーコードタグ46を受付端末48にかざすことで、受付端末48が備えるQRコード撮影及び認識機能により、被写体識別バーコードタグ46が読み取られ、被写体IDが取得される。取得した被写体IDは、例えば、撮影エリア入口42の受付端末48から撮影制御サーバ50に出力される。撮影制御サーバ50が受け取った被写体IDは、メモリ(図示せず)に保存される。
このようにして、被写体45が撮影エリアに入ったことを本撮影制御システム(例えば、撮影制御サーバ50)に予め通知することができる。
被写体45が撮影エリア入口42から記念撮影スポット44に近づくと、本撮影制御システム(例えば、撮影エリア入口42に設置された受付端末48)は、被写体IDに対応する人物の移動を動体として検出する。動体を検出したことを示す情報は、被写体情報として、撮影エリア入口42の受付端末48から撮影制御サーバ50に出力される。撮影制御サーバ50は、撮影エリア入口42の受付端末48からの被写体情報を受け取ると、撮影カメラ47に撮影の開始を指示する。撮影カメラ47は、撮影開始の指示を受け取ると、動画の撮影を開始する。
撮影エリア入口42から記念撮影スポット44に向かって移動している被写体45は、撮影カメラ47に対して正対していないため、この時点では、撮影カメラ47に撮影された撮影データには、被写体識別バーコードタグ46が写らない可能性が高い。
しかしながら、被写体45が記念撮影スポット44に到着し、記念撮影のために体を撮影カメラ47に向けている間は、撮影カメラ47が撮影する撮影データに被写体識別バーコードタグ46が写りやすくなり、撮影データの画像に含まれる被写体識別バーコードタグ46の画像から被写体IDを取得しやすくなる。
記念撮影を終えた被写体45が、記念撮影スポット44から撮影エリア出口43に向かって移動を開始すると、撮影カメラ47が撮影する撮影データに被写体識別バーコードタグ46が写りにくくなる。
次に、被写体45が撮影エリア出口43に設置された受付端末48の検出領域から離れると、受付端末48は、動体を検出しなくなる。動体検出されなくなった時点から一定時間が経過すると、受付端末48は、動体が検出されなくなったことを示す動体検出情報を被写体情報として、撮影制御サーバ50に出力する。撮影制御サーバ50は、撮影エリア出口43に設置された受付端末48から被写体情報を受け取ると、撮影カメラ47に撮影の終了を指示する。撮影の終了の指示を受け取ると撮影カメラ47は撮影を終了する。
被写体45は、撮影エリア出口43の受付端末48に被写体識別バーコードタグ46をかざすと、撮影エリア出口43の受付端末48は、被写体IDを検出(または取得)し、この被写体IDを、被写体情報として撮影制御サーバ50に出力する。このように構成をすることで、撮影エリア出口43に設置された受付端末48は、被写体45がモニュメント41のある撮影エリアにいないことを本撮影制御システム(撮影制御サーバ50)に通知する。
被写体45が、撮影エリアからでると、本撮影制御システム(例えば、撮影制御サーバ50)は、第1メモリに保存した動画の撮影データに含まれる複数の画像フレームをそれぞれ静止画として取り出し、この静止画の中から被写体識別バーコードタグ46の画像を検出できるかどうかを判定する。撮影制御サーバ50は、被写体識別バーコードタグ46の画像が検出できる場合、被写体識別バーコードタグ46が示す値(被写体ID)を検出する。
このように、画像フレームに対応する静止画から被写体IDを検出することを、画像フレームから被写体IDを読み取るということにする。また、被写体IDが検出された画像フレームを被写体IDが読み取れた画像フレームということにする。
画像フレームから被写体IDが読み取れた場合、撮影制御サーバ50は、この被写体IDと、被写体識別情報が示す被写体IDとを照合する。これらが一致する場合、被写体識別情報が示す被写体IDが画像フレームから読み取れた(つまり、検出された)ことを意味する。
このとき、撮影制御サーバ50は、この静止画に被写体識別情報が示す被写体IDの被写体が写っていると判定する。撮影制御サーバ50は、動画の撮影データの中から被写体IDの被写体が写っていると判定した画像フレームを抽出し、撮影データ(記念撮影スポット44で撮影された撮影データ)として第2メモリ(図示せず)に保存する。また、被写体IDの被写体が写っていると判定した画像フレームのうち最も古い撮影時刻を開始時刻、最も新しい撮影時刻を終了時刻とする。撮影制御サーバ50は、被写体ID、開始時刻、および終了時刻を抽出した撮影データと紐付ける情報をテーブルとして第2メモリに保存する。
なお、撮影制御サーバ50は、被写体45が撮影された動画の撮影データを、インターネット上にある被写体45専用のクラウドサーバ(図示せず)に出力してもよい。このクラウドサーバは、撮影データをメモリ(図示せず)に保存してもよい。被写体45となる人物は、自身が所持する携帯端末(図示せず)を操作し、クラウドサーバのメモリにアクセスすることで、動画の撮影データを取得することもできる。
<2−2.構成>
次に、本実施の形態の撮影制御システムの構成について説明する。
図20は、本実施の形態の撮影制御システムの構成の一例を示すブロック図である。図20に示す撮影制御システム2は、撮影カメラ47、受付端末48及び撮影制御サーバ50を備える。受付端末48は、被写体情報検出部51及び被写体識別情報入力部52を備え、撮影制御サーバ50は、撮影データ一時記憶部54、一次撮影制御部55、二次撮影制御部56、及び撮影データ記憶部57を備える。
なお、撮影制御システム2では、撮影エリア入口42に設置された受付端末48と、撮影エリア出口43に設置された受付端末48との2台の受付端末を使用するが、図20では、図示を簡略化するため、1台の受付端末48として図示している。また、撮影カメラ47、受付端末48、及び撮影制御サーバ50は、所定の通信部を介してネットワーク接続されており、通信によって相互に必要な情報のやり取りが可能となっているが、図示を簡略化するため、各通信部の図示を省略している。
被写体45は、身に付けた被写体識別バーコードタグ46を撮影エリア入口42に設置された受付端末48にかざす。撮影エリア入口42に設置された受付端末48の被写体識別情報入力部52は、被写体45が身に付けた被写体識別バーコードタグ46から被写体IDを検出(または取得)し、被写体識別情報として出力する。
出力された被写体識別情報は、撮影エリア入口42に設置された受付端末48から、撮影制御サーバ50に出力される。撮影制御サーバ50は、受け取った被写体識別情報を、二次撮影制御部56に出力する。二次撮影制御部56は、受け取った被写体識別情報が示す被写体IDをメモリ(図示せず)などに保持する。このようにすることで、二次撮影制御部56は、被写体識別情報入力部52から出力された被写体識別情報を受け取る(取得する)ことができる。
撮影エリア入口42に設置された受付端末48が被写体IDを取得した後、被写体45は、撮影エリア入口42から記念撮影スポット44に向かって移動する。
撮影エリア入口42に設置された受付端末48の被写体情報検出部51は、撮影エリア入口42から記念撮影スポット44へ向かう被写体45を動体として検出すると、動体が検出されたことを示す動体検出情報を被写体情報として出力する。この動体検出情報(被写体情報)は、また、被写体45が撮影スポットである記念撮影スポット44の周辺にいることを示す。
このようにすることで、被写体情報検出部51は被写体情報を外部から取得する。取得した被写体情報は、撮影エリア入口42に設置された受付端末48から撮影制御サーバ50へ出力される。なお、被写体情報検出部51は、被写体45を動体として検出する際に、動体が被写体であるのかどうかの判定は、必ずしも行う必要はない。
被写体45は、撮影エリア入口42に設置された受付端末48に被写体識別バーコードタグ46をかざした後、撮影エリア入口42から記念撮影スポット44に向かって移動するからである。
出力された被写体情報は、撮影エリア入口42に設置された受付端末48から撮影制御サーバ50に出力される。撮影制御サーバ50が受け取った被写体情報は、一次撮影制御部55に出力される。一次撮影制御部55は、被写体情報を受け取ると、被写体が撮影エリア入口42から記念撮影スポット44に向かって移動をしていると判定し、撮影カメラ47に撮影の開始を指示する。この指示は撮影制御サーバ50から撮影カメラ47に出力される。撮影カメラ47は、撮影の開始の指示を受け取る(または取得する)と動画による撮影を開始する。
一次撮影制御部55は、被写体情報検出部51から被写体が記念撮影スポット44周辺にいることを示す被写体情報を受け取ると、撮影カメラ47に動画の撮影の開始を指示する。
また、撮影エリア出口43に設置された受付端末48の被写体情報検出部51は、記念撮影スポット44から撮影エリア出口43に向かって移動する被写体を動体として検出した後、動体が検出されなくなった時点からの経過時間を計測する。この時点から動体が検出されない状態が一定時間継続すると、被写体情報検出部51は、動体が検出されなくなったことを示す動体検出情報を被写体情報として出力する。
出力された被写体情報は、撮影エリア出口43に設置された受付端末48から撮影制御サーバ50に送信される。撮影制御サーバ50が受信した被写体情報は、一次撮影制御部55に出力される。一次撮影制御部55は、被写体情報を受け取ると、撮影の終了を指示する。
この指示は、撮影制御サーバ50から撮影カメラ47に出力される。撮影カメラ47は、撮影の終了の指示を受け取ると動画の撮影を終了する。
撮影カメラ47は、撮影制御サーバ50より、具体的には一次撮影制御部55と接続されており、一次撮影制御部55からの制御によって、撮影の開始及び停止を含む撮影の制御が行われる。例えば、撮影カメラ47は、撮影映像のピントを自動的に調整する機能なども備える。
本実施の形態では、撮影カメラ47は、一次撮影制御部55からの撮影の開始の指示を受け取ると動画での撮影を行う。撮影カメラ47は、例えば、毎秒30フレームの動画を撮影する。撮影された撮影データは、撮影カメラ47から撮影制御サーバ50に出力される。撮影制御サーバ50が受け取った撮影データは、撮影データ一時記憶部54に一時保存される。また、動画の撮影データと、動画の撮影を開始した開始時刻、動画の撮影を終了した終了時刻を紐付けた情報がテーブルとして撮影データ一時記憶部54に保存されている。
撮影データ一時記憶部54は、撮影カメラ47で撮影された撮影データを、一時保存するメモリ装置(第1メモリ)であり、例えば、FeRAMなどの不揮発性メモリで実現され、撮影データを保存する機能を備える。
被写体識別情報入力部52は、被写体IDを取得する機能を備える。本実施の形態では、被写体識別情報入力部52は、図18の受付端末48のような端末の形態に組み込まれたID入力機能として提供され、被写体45が被写体識別バーコードタグ46を受付端末48にかざすことで、バーコードを読み取ってバーコードが示す値(被写体ID)を取得する。取得した被写体IDは、被写体を識別する被写体識別情報として、受付端末48から撮影制御サーバ50へ出力される。撮影制御サーバ50が受け取った被写体識別情報は、二次撮影制御部56に出力される。
二次撮影制御部56は、被写体識別情報入力部52から受け取った被写体識別情報が示す被写体IDをメモリ(図示せず)に保持する。二次撮影制御部56は、メモリに保持した被写体IDに従って、撮影データ一時記憶部54に一時保存された動画の撮影データから撮影データを抽出し、撮影データ記憶部57に抽出した撮影データを保存する。
本実施の形態では、二次撮影制御部56は、撮影データ一時記憶部54に保存されている撮影データに含まれる各画像フレームをそれぞれ静止画として取り出し、この静止画から被写体IDを読み取れるかどうかを判定する。
静止画から被写体IDが読み取れた場合、この被写体IDと、被写体識別情報が示す被写体IDとを照合する。これらが一致する場合、静止画に対応する画像フレームに被写体識別情報に含まれる被写体IDの被写体が写っていると判定する。また、二次撮影制御部56が、被写体IDの被写体が写っていると判定した画像フレームを撮影データとして、撮影データ記憶部57に保存する。
なお、本実施の形態では、撮影データは動画像であるため、被写体IDが読み取れた画像フレームの直後の画像フレームから連続して被写体IDが読み取れなかった場合でも、その後の画像フレームで同じ被写体IDが読み取れる場合がある。この場合、二次撮影制御部56は、被写体IDが読み取れなかった画像フレームにも同じ被写体IDが写っているものと判定する。この場合、連続して被写体IDが読み取れない画像フレームの最大許容数を予め決めておけばよい。
例えば、予め決めた画像フレームの数を10とすると、被写体IDが読み取れた画像フレーム(第1画像フレーム)の直後の画像フレームで被写体IDが読み取れない場合、この画像フレームから数えて10枚目の画像フレームまでに被写体IDが読み取れる画像フレーム(第2画像フレーム)があれば、二次撮影制御部56は、第1画像フレームと第2画像フレームの間にある被写体IDが読み取れない画像フレームにも同じ被写体IDが写っているものと判定すればよい。予め決めた画像フレームの数は、任意の値であればよい。
このようにすれば、被写体45が記念撮影スポット44内で動くことで、被写体IDが一時的に読み取れない場合でも、継続して動画を抽出することができる。
撮影データ記憶部57は、二次撮影制御部56で抽出された撮影データを保存するメモリ装置(第2メモリ)であり、例えば、ハードディスクなどの不揮発性メモリで実現され、撮影データを保持する機能を備える。なお、撮影データ記憶部57の構成は、上記の例に特に限定されず、インターネットで接続されたクラウドサーバ上に構築してもよい。この場合、被写体IDを知るユーザ(撮影者)のみがクラウドサーバを介して撮影データを取得することが可能である。
上記の被写体情報検出部51、一次撮影制御部55、被写体識別情報入力部52、及び二次撮影制御部56は、例えば、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することにより機能し、上述の各機能部を制御する。
<2−3.動作>
次に、図20に示す撮影制御システム2の動作について説明する。撮影制御システム2の動作は、一次撮影処理及び二次撮影処理の組み合わせで実行される。
<2−3−1.一次撮影処理>
はじめに、撮影制御システム2の一次撮影処理の動作について説明する。
図21は、図20に示す撮影制御システム2の一次撮影処理の時間の流れの一例を示すタイムチャートである。本タイムチャートは、撮影エリア入口42の受付端末48が備える被写体識別情報入力部52で検出された被写体IDが、撮影エリア出口43の受付端末48が備える被写体識別情報入力部52で検出されるまでの時間、一次撮影制御部55が撮影カメラ47に撮影開始を指示する時間、撮影終了を指示する時間、並びに、撮影カメラ47が撮影した撮影データに、検出された被写体IDと同じIDの被写体識別バーコードタグ46が写り始めた時間及び写り終わった時間を示している。
時刻t10は、被写体45が撮影エリア入口42の受付端末48に被写体識別バーコードタグ46をかざし、被写体識別情報入力部52が被写体IDを検出した時間である。時刻t19は、被写体45が撮影エリア出口43の受付端末48に被写体識別バーコードタグ46をかざし、被写体識別情報入力部52が被写体IDを検出した時間である。
時刻t10から時刻t19までの間に被写体45が撮影エリア内にいることから、本実施の形態では、撮影された撮影データの中から、この時間帯の撮影データに対してのみ被写体IDの検出を行う。
時刻t11及び時刻t15は、撮影エリア入口42の受付端末48の被写体情報検出部51が記念撮影スポット44周辺で動体を検出し始めた時刻である。一次撮影制御部55は、撮影カメラ47に撮影の開始を指示し、この指示を受け取った撮影カメラ47は、この時刻から撮影カメラ47による動画の撮影を開始する。また、時刻t14及び時刻t18は、撮影エリア出口43に設置された受付端末48の被写体情報検出部51が記念撮影スポット44周辺での動体の検出をしなくなった後、動体の検出をしない状態が一定時間継続したときの時間であり、一次撮影制御部55は、この時刻で撮影カメラ47による撮影の停止を指示する。したがって、時刻t11から時刻t14までの時間バーR11は、撮影データR11が撮影された時間帯を示し、時刻t15から時刻t18までの時間バーR12は、撮影データR12が撮影された時間帯を示している。
時刻t12及び時刻t16は、撮影データR11、R12のそれぞれの画像フレームから被写体識別バーコードタグ46が検出された最初の時間である。また、時刻t13及び時刻t17は、撮影データR11、R12のそれぞれの画像フレームから被写体識別バーコードタグ46が検出されなくなった時間である。したがって、時刻t12から時刻t13までの時間バーM1は、撮影データR11から被写体識別バーコードタグ46が検出された画像フレームの時間帯を示し、時刻t16から時刻t17までの時間バーM2は、撮影データR12から被写体識別バーコードタグ46が検出された画像フレームの時間帯を示している。
図22は、図20に示す撮影制御システム2の一次撮影処理の撮影データを管理するテーブルの一例を示す図であり、例えば、図21の時刻t19時点の内容を表したものである。図22に示すテーブルは、一次撮影制御部55の撮影要求によって撮影された撮影データR11が時刻t11に撮影開始され、時刻t14に撮影終了したことを示し、同様に、撮影データR12が時刻t15に撮影開始され、時刻t18に撮影終了したことを示している。
このテーブルに相当するデータは、撮影データとともに撮影データ一時記憶部54に保存される。
図23は、図20に示す撮影制御システム2の一次撮影処理の手順の一例を示すフローチャートである。
撮影エリア入口42の受付端末48の被写体情報検出部51は、被写体45が撮影エリア入口42から記念撮影スポット44に向けて移動するのを動体として検出すると、この検出した情報を、被写体情報として出力する。この被写体情報は、上述したように、一次撮影制御部55へ出力される。一次撮影制御部55は、撮影エリア入口42の受付端末48から被写体情報を受け取ったかどうかを判定することで、動体の有無を判定する(ステップS1201)。撮影エリア入口42の受付端末48から被写体情報を受け取った場合、撮影エリア入口42から記念撮影スポット44に向かう動体があると判定し、ステップS1202へ進む。
一方、撮影エリア入口42の受付端末48から被写体情報を受け取っていない場合、撮影エリア入口42から記念撮影スポット44に向かう動体はないと判定し、ステップS1201に戻る。
ステップS1202において、一次撮影制御部55は、撮影カメラ47に撮影の開始を指示する。撮影開始の指示を受けた撮影カメラ47は、動画の撮影を開始する。
撮影エリア出口43の受付端末48の被写体情報検出部51が、被写体45が記念撮影スポット44から撮影エリア出口43に向けて移動するのを動体として検出すると、この検出した情報(動体検出情報)を出力する。
撮影エリア出口43の受付端末48は、この動体検出情報を撮影制御サーバ50へ出力する。撮影制御サーバ50は、撮影エリア出口43の受付端末48から受け取った動体検出情報を一次撮影制御部55へ出力する。撮影エリア出口43の受付端末48は、一定の時間間隔で動体検出を行ってもよい。この場合、例えば、記念撮影スポット44から撮影エリア出口43の間に動体がいる間は、一次撮影制御部55は一定の時間間隔で撮影エリア出口43の受付端末48からの動体検出情報を受け取ることになる。
撮影エリア出口43の受付端末48の被写体情報検出部51が、一度動体を検出してから、動体を検出しなくなると、この被写体情報検出部51は、動体を検出しなくなった時点から動体を検出しない状態が継続する時間(継続時間)を計測する。この計測は、例えば、タイマー(図示せず)を用いて計測すればよい。
なお、一定の継続時間に達するまでに動体が再度検出された場合、被写体情報検出部51は、継続時間をリセットし、再度検出された動体が再び検出されなくなったとき、継続時間を測定する。
動体が検出されない状態が一定時間継続したとき、撮影エリア出口43の受付端末48の被写体情報検出部51は、動体が一定時間検出されなくなったことを示す情報を被写体情報として出力する。この被写体情報は、また、被写体45が撮影エリアから出場したことを示す。
この被写体情報は、撮影エリア出口43の受付端末48から、撮影制御サーバ50へ出力される。撮影制御サーバ50は、撮影エリア出口43の受付端末48から受け取った被写体情報を一次撮影制御部55へ出力する。
ステップS1203では、一次撮影制御部55は、撮影エリア出口43の受付端末48から被写体情報を受け取ったかどうかを判定することで、動体が一定時間検出されなくなったかどうかを判定する。
撮影エリア出口43の受付端末48から被写体情報を受け取った場合、一次撮影制御部55は、動体が一定時間検出されなくなったと判定し(ステップS1203でYes)、ステップS1204へ進み、そうでない場合(ステップS1203でNo)、ステップS1203に戻る。
ステップS1204では、一次撮影制御部55は、撮影カメラ47に撮影の終了を指示する。撮影終了の指示を受けた撮影カメラ47は、撮影を終了する。
撮影を開始してから終了するまでの間に撮影カメラ47により撮影された動画の撮影データは、撮影データ一時記憶部54に一時保存される。
また、一次撮影制御部55は、このとき、動画の撮影を開始した時刻(開始時刻)および撮影を終了した時刻(終了時刻)を動画の撮影データと紐付ける情報をテーブルとして撮影データ一時記憶部54に保存する。
次に、撮影制御システム2の一次撮影処理の具体的な一例について説明する。
図21の時刻t10までの時間帯、すなわち、図23のステップS1201を繰り返している状態は、撮影エリアに被写体が誰もいないことを示している。
時刻t10は、被写体45が撮影エリア入口42の受付端末48に被写体識別バーコードタグ46をかざした時刻である。一次撮影処理ではこれをトリガーにして何かを行うことはない。
時刻t11は、撮影エリア入口42から記念撮影スポット44に向かって移動する被写体45を、撮影エリア入口42の受付端末48の被写体情報検出部51が動体として検出し始めた時刻である。撮影エリア入口42に設置された受付端末48の被写体情報検出部51は、動体を検出したことを示す情報を被写体情報として出力する。この被写体情報は、上述したように、一次撮影制御部55に出力される。一次撮影制御部55は、被写体情報を受け取ると、ステップS1201において、動体検出ありと判定し、ステップS1202に進む。
一次撮影制御部55は、ステップS1202において、撮影カメラ47に動画の撮影の開始を指示する。この撮影開始の指示は、上述したように、撮影カメラ47に出力される。撮影開始の指示を受けた撮影カメラ47は、例えば、毎秒30フレームの動画を撮影する。
撮影カメラ47は、例えば、1/30秒毎に撮影される画像フレームを撮影制御サーバ50に逐次送信する。撮影制御サーバ50は、撮影カメラ47から逐次受信される画像フレームを撮影データ一時記憶部54の撮影データR11に逐次保存していく。また、撮影カメラ47による、撮影の開始時刻の情報が、撮影データ一時記憶部54のテーブルに追加される。
撮影エリア出口43の受付端末48の被写体情報検出部51は、記念撮影スポット44から撮影エリア出口43に向かう被写体45を動体として検出すると、この検出した情報(動体検出情報)を出力する。この動体検出情報は、上述したように、一次撮影制御部55へ出力される。記念撮影スポット44から撮影エリア出口43に向かう動体の検出は一定の時間間隔で行われる。撮影エリア出口43の受付端末48で動体が検出される毎に、動体検出情報が一次撮影制御部55へ出力されることになる。
一方、撮影エリア出口43の受付端末48の被写体情報検出部51は、動体が検出されなくなると、この検出されなくなった時点から動体が検出されない状態が継続する時間を計測する。動体が検出されない状態が一定時間継続すると、一定時間動体が検出されなくなったことを示す情報を被写体情報として出力する。
この被写体情報は、上述したように、一次撮影制御部55に出力される。
よって、一次撮影制御部55は、撮影エリア出口43の受付端末48から被写体情報を受け取ったかどうかを判定することにより、一定時間動体が検出されなくなったかどうかを判定する。
撮影エリア出口43の受付端末48から被写体情報を受け取った場合、一次撮影制御部55は、一定時間動体が検出されなくなったと判定(ステップS1203でYes)し、ステップS1204へ進む。そうでない場合(ステップS1203でNo)、ステップS1203に戻る。
例えば、ステップS1203において、一次撮影制御部55が撮影エリア出口43の受付端末48から被写体情報を受け取り、動体が一定時間検出されなかったと一次撮影制御部55が判定した時刻がt14である。
このとき、一次撮影制御部55は、ステップS1204において、撮影カメラ47に撮影の終了を指示する。撮影の終了の指示は、撮影制御サーバ50から撮影カメラ47へ出力される。撮影の終了の指示を受け取った撮影カメラ47は、動画の撮影を終了する。
なお、時刻t19は、被写体45が撮影エリア出口43の受付端末48に被写体識別バーコードタグ46をかざした時間であるが、一次撮影処理ではこれをトリガーにして何かを行うことはない。
以上が、撮影制御システム2の行う一次撮影処理である。
<2−3−2.二次撮影処理>
次に、撮影制御システム2の二次撮影処理の動作について説明する。
図24は、図20に示す撮影制御システム2の二次撮影処理の被写体IDと撮影データとを紐付けるテーブルの一例を示す図である。図24のテーブルでは、被写体IDがID5(被写体ID5)の被写体を撮影した撮影データM1は、撮影時刻が時刻t12から時刻t13までの撮影データであることを示し、被写体IDがID5の被写体を撮影した撮影データM2は、撮影時刻が時刻t16から時刻t17までの間に撮影されたことを示している。このテーブルに相当するデータは、撮影データとともに撮影データ記憶部57に保存される。
このようにすることで、撮影データR11から抽出した撮影データM1は、被写体ID5と紐付けて撮影データ記憶部57に保存される。同様に撮影データR12から抽出した撮影データM2は、被写体ID5と紐付けて撮影データ記憶部57に保存される。
図25は、図20に示す撮影制御システム2の二次撮影処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、撮影エリア入口42から被写体45である人物が入場したかどうかを判定する(ステップS1301)。
被写体45が撮影エリア入口42に設置された受付端末48に、被写体識別バーコードタグ46をかざすと、撮影エリア入口42に設置された受付端末48の被写体識別情報入力部52は、被写体IDを検出し、検出した被写体IDおよび被写体IDを検出した時刻(入場時刻)を含む被写体識別情報を出力する。この被写体識別情報は、上述したように、二次撮影制御部56に出力される。
よって、ステップS1301において、二次撮影制御部56は、撮影エリア入口42の受付端末48から被写体識別情報を受け取ったかどうかを判定することで、入場者があるかどうかを判定する。
撮影エリア入口42の受付端末48から被写体識別情報を受け取った場合、二次撮影制御部56は、入場者があると判定し(ステップS1301でYes)、ステップS1302へ進む。
一方、撮影エリア入口42の受付端末48から被写体識別情報を受け取っていない場合、二次撮影制御部56は、入場者はないと判定し(ステップS1301でNo)、ステップS1301へ戻る。
また、被写体45が撮影エリア出口43に設置された受付端末48に、被写体識別バーコードタグ46をかざすと、撮影エリア出口43に設置された受付端末48の被写体識別情報入力部52は、被写体IDを検出し、検出した被写体IDを被写体識別情報として出力する。この被写体識別情報は、上述したように、二次撮影制御部56に出力される。
よって、ステップS1302において、二次撮影制御部56は、撮影エリア出口43の受付端末48から被写体識別情報を受け取ったかどうかを判定することで、出場者があるかどうかを判定する。
撮影エリア出口43の受付端末48から被写体識別情報を受け取った場合、二次撮影制御部56は、出場者があると判定し(ステップS1302でYes)、ステップS1303へ進む。
一方、撮影エリア出口43の受付端末48から被写体識別情報を受け取っていない場合、二次撮影制御部56は、出場者はないと判定し(ステップS1302でNo)、ステップS1302へ戻る。
ここでは、ステップS1301およびステップS1302のそれぞれで受け取った被写体識別情報が示す被写体IDが被写体ID5であるとする。そしてこの被写体ID5の被写体45が撮影エリアの中にいた時間帯が時刻t1から時刻t19までの間であるとする。
ステップS1303において、二次撮影制御部56は、被写体45が撮影エリアに入場した時間内の撮影データ(動画)の中に被写体45が写っている撮影データがあるかどうかを判定する。被写体45が写っている撮影データがあると判定した場合(ステップS1303でYes)、ステップS1304へ進み、そうでない場合(ステップS1303でNo)、二次撮影処理を終了する。
二次撮影制御部56は、被写体45が撮影エリアから出場した後に、被写体45が撮影エリアにいた時間帯に一次撮影処理によって撮影された撮影データの中から、被写体45が写っている撮影データを抽出できれば、抽出した撮影データに被写体45が写っていると判定する。つまり、被写体45が撮影エリアに入場した時間内の撮影データ(動画)の中に被写体45が写っている撮影データがあると判定する。
ステップS1303において、二次撮影制御部56は、まず、撮影データ一時記憶部54のテーブルを参照し、被写体45が撮影された撮影データの抽出のために用いる一時保存された撮影データを特定する。この場合、撮影データは、撮影データR11及び撮影データR12である。次に、二次撮影制御部56は、一次撮影処理で保存された撮影データR11及び撮影データR12から被写体IDの検出を試みる。
ここでは、説明を簡単にするために、動画の撮影データR11から被写体IDを検出する処理について説明をする。また被写体識別情報が示す被写体IDは、被写体ID5である。なお、動画の撮影データR12から被写体IDを検出する処理は、動画の撮影データR11から被写体IDを検出する処理と同じであるため、ここでは説明を省略する。
ここで、撮影データR11からの被写体IDの検出は、上述したように動画の撮影データR11に含まれる各画像フレームをそれぞれ静止画として取り出し、この静止画から被写体IDを読み取れるかどうかを判定する。
静止画から被写体IDが読み取れた場合、この被写体IDと、被写体識別情報が示す被写体IDとを照合する。これらが一致する場合、静止画に対応する画像フレームに被写体IDの被写体が写っていると判定する。
ステップS1304において、二次撮影制御部56は、撮影データR11の中から被写体ID5の被写体が写っていると判定した画像フレームを抽出し、抽出した撮影データを撮影データM1として、撮影データ記憶部57に保存する。ここでは、抽出した撮影データは、複数あるものとして説明する。
なお、被写体IDが読み取れた画像フレームの直後の画像フレームから連続して被写体IDが読み取れなかった場合でも、その後の画像フレームでまた同じ被写体IDが読み取れる場合がある。この場合、二次撮影制御部56は、被写体IDが読み取れなかった画像フレームにも同じ被写体IDが写っているものと判定する。これにより、被写体が一時的に横を向いて被写体識別バーコードタグ46が写らなくなった場合でも、被写体が写っている画像フレームとして判定することができる。
被写体が写っていると判定した画像フレームは、被写体ID5の撮影データM1として、撮影データ記憶部57に保存され(ステップS1304)、二次撮影処理を終了する。
また、被写体ID5、被写体ID5の被写体が写っていると判定した画像フレームの中で、撮影時刻が最も古い時刻(開始時刻t12)、撮影時刻が最も新しい時刻(終了時刻t13)を撮影データM1と紐付ける情報をテーブルとして、撮影データ記憶部57のテーブルに保存する。
また、撮影データR12についてステップS1303、ステップS1304が行われた結果、被写体ID5、被写体ID5の被写体が写っていると判定した画像フレームの中で、撮影時刻が最も古い時刻(開始時刻t16)、撮影時刻が最も新しい時刻(終了時刻t17)を撮影データM2と紐付ける情報をテーブルとして、撮影データ記憶部57のテーブルに保存する。
次に、撮影制御システム2の二次撮影処理の具体的な一例について説明する。
本実施の形態における二次撮影処理の撮影処理では、始めに、被写体45が、図21の時刻t10に撮影エリア入口42に設置された受付端末48に被写体識別バーコードタグ46をかざすと、この受付端末48の被写体識別情報入力部52が、被写体識別バーコードタグ46に印刷されたQRコードを読み取ってQRコードが示す値(被写体ID5)を検出(または取得)する。被写体識別情報入力部52は、被写体ID5を検出した時刻(入場時刻)および被写体ID5を含む被写体識別情報を出力する。この被写体識別情報は、上述したように、二次撮影制御部56へ出力される。二次撮影制御部56が撮影エリア入口42の受付端末48からの被写体識別情報を受け取ることで、ステップS1301ではYesと判定される。なお、QRコードを読み取ってQRコードが示す値を検出する方法については、多くの文献やアルゴリズムが開示されているため、ここでの詳細な説明は割愛する。
次に、被写体45が、時刻t19に撮影エリア出口43に設置された受付端末48に被写体識別バーコードタグ46をかざすと、この受付端末48の被写体識別情報入力部52が、被写体識別バーコードタグ46に印刷されたQRコードを読み取ってQRコードが示す値(被写体ID5)を取得する。被写体識別情報入力部52は、取得した被写体ID5および被写体ID5を検出した時刻(出場時刻)を含む被写体識別情報を出力する。この被写体識別情報は、上述したように、二次撮影制御部56へ出力される。
二次撮影制御部56が撮影エリア出口43の受付端末48から被写体識別情報を受け取ることで、ステップS1302では、Yesと判定される。
ステップS1301からステップS1302の間、つまり被写体ID5の被写体45が撮影エリアにいた時間の間、一次撮影処理によって、時刻t11から時刻t14の間の被写体45の撮影データR11と、時刻t15から時刻t18の間の被写体45の撮影データR12とが、それぞれ撮影データ一時記憶部54に保存されているものとする。
本実施の形態において、二次撮影制御部56は、撮影データ一時記憶部54に保存されている動画の撮影データR11、動画の撮影データR12の中から、被写体ID5の被写体が写っている撮影データを抽出する(ステップS1303)。
図21に示すように、開始時刻t10から終了時刻t19までの間に一次撮影処理で撮影された撮影データは、時刻t11から時刻t14に撮影された撮影データR11と、時刻t15から時刻t18に撮影された撮影データR12との2つである。二次撮影制御部56は、この2つの撮影データを対象として、被写体45が写っている撮影データを抽出する。
ステップS1303では、はじめに、二次撮影制御部56は、撮影データR11を撮影データ一時記憶部54から読み出し抽出作業を開始する。被写体45が、撮影データに写っているかどうかは、撮影データの動画の各フレームを静止画として取り出した画像データから、被写体45が図19のように携行している被写体識別バーコードタグ46のQRコードを検出し、QRコードが示す被写体IDが、被写体識別情報入力部52が取得した被写体ID、すなわち被写体ID5であるかどうかで判定する。
本実施の形態では、被写体ID5の撮影データとして抽出する動画は、最初に被写体45の被写体IDである被写体ID5が検出されたフレームから、すなわち、図21の時刻t12のフレームから開始される動画となる。
次に、二次撮影制御部56は、撮影データの動画の各フレームを静止画として順次取り出した画像から被写体識別バーコードタグ46のQRコードを検出されなくなる、あるいは、検出されたQRコードが示す被写体IDが被写体ID5でなくなる時刻を調べ、調べた時刻t13を、被写体ID5に対する撮影データの終了時刻とする。
このように、二次撮影制御部56は、一次撮影処理で撮影された撮影データR11から、被写体45が写っている時間帯の撮影データを抽出し、それを撮影データM1として、撮影データ記憶部57に保存する。
また、二次撮影制御部56は、図24に示したように、被写体ID5の撮影データM1を、時刻t12から時刻t13の間の動画として保存したことを、撮影した撮影データの情報として、撮影データ記憶部57のテーブルに保存する。
同様に、撮影データR12を撮影データ一時記憶部54から読み出す抽出作業が行われ、撮影データM2として、時刻t16から時刻t17の間の被写体ID5の動画が撮影データ記憶部57に保存される。
このように、被写体45は、モニュメント41の前の記念撮影スポット44で、撮影カメラ47を利用した動画撮影を行うことができる。また、被写体45は被写体ID5を用いて、撮影データ記憶部57に保存された被写体ID5の動画の撮影データにアクセスする。また、被写体45が携行している被写体識別バーコードタグ46の被写体ID5に対して撮影された撮影データは、インターネット上にある被写体ID5専用のクラウド領域に保存されてもよく、被写体45は、このクラウド領域にアクセスすることで、撮影データを取得することができる。
以上が、撮影制御システム2の行う二次撮影処理である。
本実施の形態では、図20に示すように、撮影カメラ47、受付端末48、および撮影制御サーバ50がそれぞれ、物理的に別体である例を説明した。しかしながら、これに限定をされない。
例えば、撮影制御サーバ50の要件は、撮影カメラ47に組み込まれてもよい。この場合、撮影制御サーバ50の要件を、撮影カメラ47に組み込んだ装置を、撮影カメラといってもよいし、撮影制御サーバといってもよい。
また、例えば、撮影制御サーバ50の要件は、受付端末48に組み込まれてもよい。この場合、撮影制御サーバ50の要件を、受付端末48に組み込んだ装置を、受付端末といってもよいし、撮影制御サーバといってもよい。
<2−4.効果>
本実施の形態によれば、一次撮影処理によって、記念撮影スポット44周辺の動画を、動体が検出されている時間帯に撮影し、二次撮影処理によって、被写体45の被写体IDを撮影された動画の中から検出し、被写体45が写っている時間帯の動画のみを抽出して、撮影データ記憶部57に保存することができる。これにより、被写体IDを持つ被写体本人のみが、被写体が撮影スポットにいる時間帯の自分の撮影データを取得することができる。
(3.実施の形態3)
次に、本開示の第3の実施の形態に係る撮影制御システムについて図面を参照しながら説明する。
本撮影制御システムは、テーマパーク、アミューズメント施設や観光地などにおける撮影スポットに設置された撮影カメラに対し被写体自身が撮影操作を行って撮影データを取得するサービスを提供するためのシステムである。本実施の形態では、アミューズメント施設の撮影スポットとして、モニュメントの前に用意された記念撮影スポットを想定し、静止画で記念撮影をする場合を例に挙げて説明する。なお、本実施の形態では、記念撮影スポットには被写体は同時に1組しか入らない想定とする。
<3−1.概要>
図26は、本開示の第3の実施形態に係る撮影制御システムの利用風景の一例を示す図である。図26において、アミューズメント施設には、モニュメント61、記念撮影スポット62、撮影カメラ63、及び撮影用端末64が設置されている。
記念撮影スポット62は、撮影カメラ63で撮影する際に、被写体がこの位置に立てば魅力的な写真が撮れるようなアングルになるように位置決めされ、地面に円が描かれた目印である。撮影カメラ63は、ポール63aに取り付けられて記念撮影スポット62に向けられ、記念撮影スポット62にいる被写体とモニュメント61を写せるように設置されている。撮影用端末64は、後述するICチップを検出する機能、及び、撮影者が撮影のトリガーとして押下する撮影ボタンを備えている。
図27は、図26に示す撮影制御システムの利用風景における撮影シーンの一例を示す図である。図27において、被写体65は、記念撮影スポット62に立っている。
図28は、図27に示す被写体65が装着する被写体識別リストバンドの一例の外観を示す図である。図28に示す被写体識別リストバンド66は、被写体を識別するために使用される。被写体識別リストバンド66には、被写体を識別するための被写体の識別情報(被写体固有の識別情報)が登録されたICチップが埋め込まれており、撮影用端末64で被写体の識別情報の読み取りが可能なものとする。なお、ICチップに登録された被写体の識別情報を読み取る仕組みについては、多くの文献やアルゴリズムが開示されているため、ここでの詳細な説明は割愛する。
撮影カメラ63及び撮影用端末64は、ネットワーク接続されていて、通信によって相互に必要な情報のやり取りが可能となっている。また、撮影カメラ63で撮影された撮影データは、インターネットを介して被写体に提供できるようにするため、このネットワークはインターネットに対応するネットワークを含むものとする。撮影カメラ63、撮影用端末64は、それぞれ、撮影制御サーバ70とネットワークを介して接続する。撮影制御サーバ70の詳細は、後述する。
本実施の形態では、被写体65は、記念撮影スポット62で、撮影用端末64を操作して、撮影カメラ63で被写体自身とモニュメント61とを撮影する。被写体65は、自身(被写体)の識別情報(以下「被写体ID」という)となる被写体識別リストバンド66を、撮影用端末64にかざすことで、撮影用端末64が被写体IDを読み取り、被写体65による撮影操作を許可する。
本実施の形態では、被写体65が、同時に撮影者でもある。被写体65は、撮影用端末64に備えられた撮影ボタンを押下すると、撮影用端末64は、撮影指示を撮影制御サーバ70に出力する。撮影制御サーバ70は、撮影指示を受け取る(または取得する)と、撮影カメラ63に撮影の開始を指示する。撮影カメラ63は、撮影の開始の指示を受け取る(または取得する)と、撮影カメラ63による写真撮影を行う。
撮影カメラ63によって撮影された撮影データは、撮影制御サーバ70に出力される。
撮影制御サーバ70は、受け取った(または取得した)撮影データを被写体IDと紐付けてメモリ(図示せず)に保存する。撮影データは被写体IDに紐付けられてインターネットクラウド上の撮影データ記憶部に保存されてもよい。
この場合、被写体65は、撮影後に、インターネットクラウド上の撮影データ記憶部に自分の被写体IDを用いてアクセスすることで、撮影された撮影データすなわち写真の画像データを取得することができる。
<3−2.構成>
次に、本実施の形態の撮影制御システムの構成について説明する。
図29は、本開示の第3の実施形態に係る撮影制御システムの構成の一例を示すブロック図である。図29に示す撮影制御システム3は、撮影カメラ63、撮影用端末64及び撮影制御サーバ70を備える。撮影制御サーバ70は、被写体情報検出部71、一次撮影制御部72、二次撮影制御部73、撮影データ一時記憶部74、及び撮影データ記憶部75を備える。撮影用端末64は、被写体識別情報入力部76を備える。
なお、撮影カメラ63、撮影用端末64及び撮影制御サーバ70は、所定の通信部を介してネットワーク接続されており、通信によって相互に必要な情報のやり取りが可能となっているが、図29では、図示を簡略化するため、各通信部の図示を省略している。また、撮影用端末64の被写体識別情報入力部76には撮影ボタンが組み込まれているが、図示を簡略化するため、撮影ボタンの図示を省略している。
被写体が、被写体識別リストバンド66を、撮影用端末64にかざすと、被写体識別情報入力部76は、被写体識別リストバンド66に埋め込まれたICチップに登録された被写体IDを読み取る。このようにすることで、被写体識別情報入力部76は、外部から被写体IDを取得する。取得した被写体IDは、被写体識別情報として撮影用端末64から撮影制御サーバ70へ出力される。撮影制御サーバ70は、受け取った(または取得した)被写体識別情報を二次撮影制御部73へ出力する。
このようにすることで、二次撮影制御部73は、撮影用端末64から被写体識別情報を受け取る(または取得する)ことができる。
二次撮影制御部73は、受け取った被写体識別情報が示す被写体IDをメモリ(図示せず)に保持する。
また、記念撮影スポット62にいる被写体65は、撮影を行う場合、被写体識別情報入力部76に組み込まれた撮影ボタンを押下する。
撮影ボタンが押下されると、被写体識別情報入力部76は、撮影ボタンが押下されたことを示す情報(撮影トリガー)を出力する。撮影トリガーは、撮影用端末64から撮影制御サーバ70へ出力される。撮影制御サーバ70が受け取った撮影トリガーは、二次撮影制御部73に出力される。このようにすることで、二次撮影制御部73は、撮影用端末64から撮影トリガーを受け取る(または取得する)ことができる。
二次撮影制御部73は、撮影トリガーを受け取ると、メモリに保持していた被写体IDを被写体情報検出部71に出力する。
このようにすることで、撮影用端末64が備える撮影ボタンの押下がなされると、被写体情報検出部71は、二次撮影制御部73から被写体IDを受け取る(又は取得する)ことができる。
被写体情報検出部71は、二次撮影制御部73から受け取った被写体IDを、被写体情報として、一次撮影制御部72に出力する。
記念撮影スポット62にいる被写体65の撮影ボタン押下に連動して、被写体情報が被写体情報検出部71から出力される。よって被写体情報は、また、被写体65が撮影スポットである記念撮影スポット62にいることを示す。
一次撮影制御部72は、被写体情報検出部71から受け取った被写体情報をトリガーとして、撮影カメラ63に写真撮影を指示する。写真撮影の指示には、受け取った被写体IDを含んでもよい。
写真撮影の指示は、撮影制御サーバ70から撮影カメラ63へ出力される。撮影カメラ63は、一次撮影制御部72からの写真撮影指示を受け取ると、記念撮影スポット62の写真撮影を行う。撮影カメラ63は、写真撮影を行った時刻を示す情報(撮影時刻)と、この時刻に写真撮影を行うことで得られた写真データと関連付ける。撮影時刻は、写真データに含まれていてもよいし写真データとは別であってもよい。
撮影カメラ63は、撮影データ一時記憶部74に撮影データを保存する指示を行う。この指示は、撮影データおよび被写体IDとともに、撮影制御サーバ70へ出力される。撮影制御サーバ70は、受け取った指示に従って、撮影データを撮影データ一時記憶部74に保存する。また、撮影制御サーバ70は、撮影カメラ63から受け取った撮影データを被写体IDおよび撮影データの撮影時刻と紐付ける情報をテーブルとして撮影データ一時記憶部74に一時保存する。
二次撮影制御部73は、被写体識別情報入力部76からの被写体IDを受け取り、撮影データ一時記憶部74から、撮影カメラ63によって撮影された撮影データを読み出し、撮影データ一時記憶部74に保存されていた撮影データの被写体IDと、被写体識別情報入力部76から受け取った被写体IDとが一致することを確認した上で、この撮影データを撮影データ記憶部75の被写体IDに紐付く領域に保存する。
なお、被写体情報検出部71、一次撮影制御部72、被写体識別情報入力部76、及び二次撮影制御部73は、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することにより機能し、上述の各機能部を制御する。
<3−3.動作>
次に、図29に示す撮影制御システム3の動作について説明する。
図30は、図29に示す撮影制御システム3の撮影処理の被写体IDと撮影データを紐付けるテーブルの一例を示す図である。図30のテーブルでは、被写体ID6の被写体を撮影した撮影データP1は、時刻t21に撮影されたことを示し、被写体ID6の被写体を撮影した撮影データP2は、時刻t22に撮影されたことを示している。このテーブルに相当するデータは、撮影データとともに撮影データ記憶部75のテーブルに保存される。このようにすることで、撮影データP1は、被写体ID6と紐付けて撮影データ記憶部75に保存される。
図31は、図29に示す撮影制御システム3の撮影処理の手順の一例を示すフローチャートである。
被写体識別情報入力部76は被写体識別リストバンド66のICチップから被写体IDを取得すると、この被写体IDを被写体識別情報として出力する。この被写体識別情報は、上述したとおり、二次撮影制御部73に出力される。
ステップS1401では、例えば、二次撮影制御部73は、撮影用端末64から被写体識別情報を受け取ったかどうかを判定することで、撮影用端末64において被写体IDの取得があったかどうかを判定する。
撮影用端末64から被写体識別情報を受け取った場合、撮影用端末64において被写体IDの取得があったと判定し(ステップS1401でYes)、ステップS1402へ進む。
一方、撮影用端末64から被写体識別情報を受け取らなかった場合、撮影用端末64において被写体IDの取得がなかったと判定し(ステップS1401でNo)、ステップS1401に戻る。
また、被写体65が撮影用端末64の被写体識別情報入力部76に組み込まれた撮影ボタンを押下すると、被写体識別情報入力部76は、撮影トリガーを出力する。この撮影トリガーは、撮影制御サーバ70へ出力される。撮影制御サーバ70は、撮影トリガーを受け取ると、撮影カメラ63による写真撮影を指示する。
写真撮影の指示を受け取ると撮影カメラ63は、写真撮影を行う。また、撮影カメラ63は、撮影データを撮影データ一時記憶部74に保存する指示を行う、この指示は、撮影データとともに、撮影制御サーバ70へ出力される。撮影制御サーバ70は、指示に従って受け取った、撮影データを撮影データ一時記憶部74に保存する(ステップS1402)。
具体的には、二次撮影制御部73は、撮影用端末64からの撮影トリガーを受けると、メモリに保持した被写体IDを被写体情報検出部71に出力する。これは、ステップS1401において受け取った被写体識別情報(被写体ID)が被写体情報検出部71に出力されることを意味する。被写体情報検出部71は、二次撮影制御部73から受け取った(または取得した)被写体IDを、被写体情報として一次撮影制御部72に出力する。一次撮影制御部72は、被写体情報検出部71からの被写体情報を受け取ると、撮影カメラ63に写真撮影を指示する。撮影カメラ63は、撮影した撮影データを撮影データ一時記憶部74に一時保存する。
次に、二次撮影制御部73は、一時保存された撮影データを撮影データ一時記憶部74から読み出し、メモリに保存された撮影データの被写体IDと、被写体識別情報入力部76で取得された被写体IDが一致していることを確認した上で、撮影データ記憶部75に撮影データを保存する。また、撮影データと被写体IDと撮影時刻とを紐付ける情報をテーブルとして撮影データ記憶部75に保存する。(ステップS1403)。
次に、撮影制御システム3の撮影処理の具体的な一例について説明する。
はじめに、被写体65は、モニュメント61のある記念撮影スポット62に移動し、撮影用端末64に、被写体IDが組み込まれた被写体識別リストバンド66をかざす。被写体識別情報入力部76は、撮影用端末64が検出した被写体識別リストバンド66の被写体ID、すなわち、本実施の形態では、ID6(被写体ID6)を取得する。被写体識別情報入力部76は、被写体65からの被写体IDの取得があるまでの間は、被写体IDの検出を繰り返しおこなう。被写体IDが取得されると、被写体識別情報入力部76は、取得した被写体IDを被写体識別情報として二次撮影制御部73に出力する。二次撮影制御部73は、被写体識別情報を受け取ると(ステップS1401でYes)、次の処理(ステップS1402)へ進む。
被写体識別情報を受け取った二次撮影制御部73は、撮影者すなわち被写体65からの撮影指示を待つ。本実施の形態では、撮影用端末64に備えられた撮影ボタンを押下することで撮影者が撮影指示を出す。なお、撮影用端末64がさらに表示部を備え、撮影カメラ63で撮影しようとする画像確認用の映像を表示するようにして、被写体65が撮影カメラ63の位置を確認したり、撮影ポーズをとりやすくしたりすることも可能である。
被写体65は、時刻t21に、撮影用端末64の撮影ボタンを押下して、二次撮影制御部73に撮影トリガーを発行する。撮影トリガーを受けとった二次撮影制御部73は、被写体IDを被写体情報検出部71に出力する。
二次撮影制御部73から被写体IDを受けた被写体情報検出部71は、受け取った被写体IDを被写体情報として一次撮影制御部72に出力する。
一次撮影制御部72は、被写体情報検出部71からの被写体情報をトリガーにして、撮影カメラ63に写真撮影を指示する。
本実施の形態では、撮影カメラ63は、一次撮影制御部72からの写真撮影の指示を受け取ると、記念撮影スポット62の写真撮影を行う。撮影カメラ63は、撮影データを、撮影データ一時記憶部74に被写体IDと紐付けて保存する(ステップS1402)。本実施の形態では、撮影データは、単一の画像データ、すなわち、写真データである。
続いて、二次撮影制御部73は、撮影データ一時記憶部74に保存された撮影データの被写体IDと、取得した被写体IDが一致することを確認し、この撮影データを撮影データ記憶部75に被写体IDと紐付けて保存する(ステップS1403)。
撮影データと被写体IDとの紐付けの一例として、図30に示したテーブルのような情報を保存する。例えば、時刻t21に撮影指示が出された撮影データP1は、被写体ID6に紐付けられていることを示している。また、被写体65が時刻t22に2枚目の写真の撮影指示を出して、撮影データP2として保存されたことも示している。これらの撮影記録を示すデータも、撮影データ記憶部75に保存される。
このように、被写体IDに紐付けられて撮影データ記憶部75に保存された撮影データは、被写体ID、ここでは被写体ID6を知り得る被写体65だけが、アクセスすることが可能で、撮影データ記憶部75から撮影データを取得することができる。
以上が、撮影制御システム3の行う撮影処理である。
本実施の形態では、図29に示すように、撮影カメラ63、撮影用端末64、および撮影制御サーバ70がそれぞれ、物理的に別体である例を説明した。しかしながら、これに限定をされない。
例えば、撮影制御サーバ70の要件は、撮影カメラ63に組み込まれてもよい。この場合、撮影制御サーバ70の要件を、撮影カメラ63に組み込んだ装置を、撮影カメラといってもよいし、撮影制御サーバといってもよい。
また、例えば、撮影制御サーバ70の要件は、撮影用端末64に組み込まれてもよい。この場合、撮影制御サーバ70の要件を、撮影用端末64に組み込んだ装置を、撮影用端末といってもよいし、撮影制御サーバといってもよい。
<3−4.効果>
本実施の形態によれば、被写体65は、自身の被写体IDが登録された被写体識別リストバンド66を撮影用端末64にかざして、撮影用端末64に備えられた撮影ボタンを押すことで、記念撮影スポット62で、自分自身の写真を撮影することができ、被写体IDを用いて撮影された撮影データを取得することができる。
また、被写体65の被写体IDを知ることのできない他の撮影者は、記念撮影スポット62にいる被写体65を撮影することも、被写体65が撮影した撮影データを取得することもできないため、撮影制御システム3では、被写体65のプライバシーを保護した撮影が可能となる。
<4.変形例>
以上、本開示に係る撮影制御システムの3つの実施の形態を説明したが、例示した撮影制御システムを以下のように変形することも可能であり、本開示が上述の実施の形態で示した通りの撮影制御システムに限られないことは勿論である。
(1)上述の実施の形態では、撮影データ一時記憶部に一時保存された撮影データおよびテーブルの情報の削除方法について記述していないが、撮影データおよびテーブルの情報の削除は、夜間に撮影制御システムが停止する場合は夜間に削除する、対象となる被写体が全て撮影スポット(又は撮影エリア)から出場した際に削除する、メモリが不足しそうな場合に削除する、一時撮影が終了した時点で削除するなど、撮影制御システムの利用形態に応じて適切な方法で削除することが可能である。
(2)上述の第1の実施の形態では、パビリオン入口11とパビリオン出口12は別の場所に用意され、それぞれに受付端末が設置される形態で説明したが、出入口が一つの場合には、1台の受付端末によって入出場の両方を検出できるようにしてもよい。同様に、撮影エリア入口42と撮影エリア出口43についても、出入口を同一とし、一つの受付端末で入出場の両方を検出できるようにしてもよい。
(3)上述の実施の形態では、被写体IDを識別するために、被写体識別バーコードカード、被写体識別バーコードタグ、及び被写体識別リストバンドを使用する例を示しているが、撮影制御システムの利用形態に応じて、その他の識別方法を用いてもよい。
例えば、撮影制御システム2のように、撮影データの画像から被写体IDを検出する場合は、被写体IDとして被写体である人物の顔画像の特徴を示す特徴情報を使用することで、顔認識によって被写体を識別することも可能である。また、QRコードの代わりに一次元バーコードやカラーバーコードなどを用いることも可能である。
また、撮影制御システム1、撮影制御システム3のように、撮影データの画像から被写体IDを検出する必要のない場合には、被写体識別バーコードカードや、ICチップを内蔵した被写体識別リストバンドのようなデバイスの代わりに、スマートフォンのIC機能、RFタグや、ブルートゥース(登録商標)タグ、光IDなどの各種デバイスによる識別手段を利用することも可能である。なお、顔認識、カラーバーコード、RFタグ、ブルートゥースタグ、光IDなどによるIDの検出あるいは認識方法については、多くの文献やアルゴリズムが開示されているため、ここでの詳細な説明は割愛する。
(4)上述の実施の形態では、被写体がパビリオン出口12や撮影エリア出口43で、受付端末に対して出場時の手続きを怠る場合がある。例えば、他のパビリオンや撮影エリアに入った際に、直前に入場したパビリオンや撮影エリアの出場処理を自動的に行ったり、パビリオンや撮影エリアに入ってから一定時間が経過したら、自動的に出場処理を行ったりという形態にすることも可能である。また、パビリオンや撮影エリアに入ってから一定時間が経過したら撮影カメラによる撮影を停止してもよい。
(5)上述の実施の形態では、一つの撮影カメラに対する撮影者が同時に1人しかいない場合の説明をしているが、例えば、複数ある撮影用端末で、異なる被写体IDを持つ撮影者が同時に撮影を行うことも可能である。
本撮影制御システムでは、撮影者が直接撮影カメラに撮影指示を出すのではなく、撮影カメラが撮影し、一時保存された撮影データに対して抽出指示を出す方式であるため、全く同じタイミングで複数の撮影者が指示を出しても、同じ撮影データをそれぞれの被写体IDに対して保存することで、それぞれが満足できる撮影データを取得することができる。
また、撮影制御システム1の例では、撮影カメラが撮影開始から毎秒60フレームの撮影を行うため、撮影者が指示を出した場合に得られる撮影データの遅延は、どの撮影者に対しても60分の1秒以内に収めることができるが、さらに速い動きに対する記念撮影、例えば、遊園地のジェットコースターに乗っている被写体を撮影するような場合には、より速いフレームレートで一次撮影することで、撮影者の満足のいくタイミングでの撮影データを取得することが可能である。
(6)上述の実施の形態では、撮影用端末が対象とする撮影カメラが一つの場合を説明したが、一つの撮影用端末が複数の撮影カメラの撮影データを対象として、撮影データを取得する構成としてもよい。
また、二次撮影制御部26は、被写体情報検出部21が取得した被写体IDと、被写体識別情報入力部22が取得した被写体IDとが一致する場合、被写体が撮影可能になっている撮影スポットをユーザに通知するようにしてもよい。例えば、撮影用端末に複数の撮影エリアのリストを表示し、被写体が撮影エリア入口でバーコード等をかざした受付端末のある撮影エリアをハイライト表示することで、被写体がどこの撮影エリアにいるかということもわかり、その撮影エリアに対する撮影を行うことが可能となる。
また、撮影用端末として、インターネット接続している個人所有の携帯端末に専用プログラムをインストールして使用する場合、被写体IDを予め知っていれば、遠隔地、例えば、自宅から撮影(一時保存された撮影データからの抽出)を行うことも可能であり、本撮影制御システムを用いることで、例えば、遠足に行った子供の写真撮影を行うといった利用形態も可能である。
(7)上述の実施の形態では、撮影用端末に撮影ボタンを備え、撮影者は撮影ボタンを押下することで撮影、すなわち、撮影データ取得のタイミングを指示しているが、撮影用端末の画面にボタンを表示し、画面上のボタンをタッチパネルにタッチすることで指示することも可能である。
(8)上述の実施の形態では、撮影カメラで撮影した撮影データを撮影用端末に表示するまでの遅延時間が短い場合、撮影者は、撮影用端末に表示された画像ではなく、実際の被写体を見ながら指示を出すことも可能である。逆に、撮影用端末に表示する撮影データとして、過去に撮影されたものを表示して撮影指示を出すことも可能である。例えば、撮影者と被写体が同一の場合に、撮影者自身が撮影エリアに入って一次撮影された撮影データを、撮影エリアから出た後に確認して、所望のタイミングの写真を取得することも可能である。
(9)上述の実施の形態では、撮影制御システム2の一次撮影処理で動体が検出されている間の全ての撮影データを撮影データ一時記憶部に保存しているが、二次撮影処理では、被写体IDが検出されない撮影データ(画像フレーム)が抽出されることはないため、一次撮影処理で、予め被写体IDが検出されている撮影データのみを撮影データ一時記憶部に保存することで、撮影データ一時記憶部の容量を節約することも可能である。
(10)上述の実施の形態では、撮影制御システム2の一次撮影を行う条件として、被写体が撮影エリアに入っていて、かつ、動体が検出されていることとしているが、被写体が撮影エリアに入っているかどうかを条件にせず、動体検出のみを撮影条件にすることも可能である。また、一次撮影では撮影条件を持たせず、常時撮影を行うことも可能である。
(11)上述の実施の形態では、撮影制御システム1は、撮影者が撮影タイミングを指示しているが、例えば、被写体がアトラクションのライドに搭乗する際に、受付端末で被写体IDを通知し、搭乗したライドが撮影カメラの前を通り過ぎる際に自動撮影を行うことで、被写体IDに対する撮影データを取得することも可能である。
(12)上述の実施の形態では、撮影制御システム2は、被写体が被写体IDを撮影カメラに写るようにして撮影されたものを抽出しているが、例えば、被写体が搭乗するアトラクションに専用のIDを印刷し、搭乗時に被写体IDとアトラクション専用IDを紐付けることで、撮影データの画像からアトラクション専用IDを検出した撮影データを、被写体IDに対する撮影データとして保存してもよい。
(13)上述の実施の形態では、撮影データ一時記憶部は、FeRAMなどの不揮発性メモリで実現しているが、ハードディスクや、インターネットクラウド上のストレージを利用したり、RAMなどの揮発性メモリで実現したりすることも可能である。
(14)上述の実施の形態では、撮影制御システム2は、被写体IDが検出されている時間帯の撮影データを撮影データ記憶部に保存しているが、被写体IDが検出され始めてから一定時間の撮影データを抽出するようにしてもよい。この形態にすることで、被写体は、最初に撮影カメラに被写体IDを示した後は、被写体IDが写らないようないろいろなポーズをとって撮影を行うことが可能となる。
(15)上述の実施の形態では、撮影エリアに同時に1組の被写体しか入場しないものとして説明しているが、同時に複数の被写体が入場してもよい。例えば、撮影制御システム2で、同じフレームに複数の被写体の被写体識別バーコードタグが検出された場合でも、それぞれの被写体IDに対応する撮影データを、それぞれの被写体IDに紐付けて保存することができる。
(16)上述の実施の形態では、撮影制御システム2は、被写体が撮影エリアから出場してから二次撮影処理を開始しているが、被写体が撮影エリアから出場する前に二次撮影処理を開始してもよい。
(17)上述の実施の形態では、連続撮影した静止画の撮影データから被写体IDに対応した静止画の撮影データを抽出するもの、動画の撮影データから被写体IDに対応した動画の撮影データを抽出するもの、及び、静止画の撮影データから被写体IDに対応した静止画の撮影データを抽出するものを説明したが、連続撮影した静止画の撮影データから被写体IDに対応した動画の撮影データを抽出したり、動画の撮影データから被写体IDに対応した静止画の撮影データを抽出したりすることも可能である。
(18)上述の実施の形態では、1つの撮影エリアに1つの撮影カメラを用いて説明したが、1つの撮影エリアに複数の撮影カメラを設置してもよい。この場合は、入場時に検出された被写体IDは、複数の撮影カメラに対する一次撮影のトリガーとなり、また、それぞれの撮影カメラで撮影された撮影データから被写体IDに対応する撮影データの取得が可能となる。
また、撮影制御サーバは、撮影カメラの数に応じた数の撮影データ一時記憶部を有していてもよい。この場合、複数の撮影カメラで撮影された撮影データは、それぞれ、対応する撮影データ一時記憶部に一時保存されてもよい。
複数の撮影データ一時記憶部に一時保存された複数の撮影データの中から被写体IDに対応した撮影データが1つ以上抽出されてもよい。
また、抽出された1つ以上の撮影データは、前記識別情報に紐付けて前記撮影データ記憶部に記憶されてもよい。
また、撮影制御サーバは、撮影データ一時記憶部を1つ有し、複数の撮影カメラで撮影された複数の撮影データは、この撮影データ一時記憶部に一時保存されてもよい。
(19)上述の実施の形態では、撮影制御システム2の、一次撮影の撮影開始トリガーを動体検出としていたが、動体検出の代わりに人物検出を用いることも可能である。また、被写体が乗り物に乗って撮影カメラの前を移動するような場合には、乗り物が撮影カメラの前を通り過ぎる時間帯をトリガーとして撮影を行うようにすることも可能である。
(20)上述の実施の形態では、被写体ID自体の有効性の確認はしていないが、被写体IDは、利用可能な撮影カメラ及び利用可能な日時のうち少なくとも一方が制限される利用条件を有してもよい。この場合、被写体IDの値に応じて、利用できる撮影カメラや撮影用端末を制限したり、利用できる日時を制限したりすることも可能である。
(21)上述の実施の形態では、撮影用端末に対する撮影指示時点の撮影データの抽出が行われているが、撮影指示から一定時間経過後の撮影データの抽出を行ってもよい。例えば、撮影ボタンを押したあとに「はいチーズ」といった音声を出し終わった時点の撮影データの抽出を行うことで、被写体が撮影ボタン押下後に撮影ポーズを取ることも可能となる。
(22)上述の実施の形態では、撮影用端末への被写体IDの入力と、撮影ボタンによる撮影の指示とは、別の手順として実行されているが、被写体IDの入力をトリガーに撮影データの抽出を行う、あるいは、被写体IDを入力して一定時間経過後に撮影データの抽出を行うものとしてもよい。
(23)上述の実施の形態では、撮影用端末に被写体IDを入力した場合にのみ撮影データの閲覧ができるようにしているが、撮影用端末には、常に撮影カメラからの映像を表示してもよい。
(24)上述の実施の形態では、撮影データ記憶部をインターネットで接続されたクラウドサーバ上に構築するものとしているが、観光地やアミューズメント施設内のサーバ上に構築して、施設内の専用端末からダウンロードできるようにしてもよい。また、撮影者の携帯端末に専用プログラムをインストールして利用することで、直接、撮影者の携帯端末に保存する、といった形態も可能である。
(25)上述の実施の形態では、撮影データ記憶部に、撮影データと、被写体IDとの紐付け情報の組み合わせテーブルを保存する形態をとっているが、被写体ID毎に保存領域を分けて用意し、被写体毎の撮影データをそれぞれの保存領域に保存することで、被写体IDとの紐付け情報の組み合わせテーブルを使わないように実現することも可能である。
(26)上述の実施の形態では、一つの撮影データ一時記憶部に対して一つの二次撮影制御部を対応づけているが、一つの二次撮影制御部が、複数の撮影データ一時記憶部からの撮影データの抽出を行う構成とすることも可能である。
(27)上述の実施の形態では、一つの撮影データ記憶部に対して一つの二次撮影制御部を対応づけているが、複数の二次撮影制御部が、一つの撮影データ記憶部に撮影データを保存する構成とすることも可能である。この形態では、被写体IDを用いて、複数の撮影制御システムで保存された撮影データを、まとめて撮影データ記憶部から取得することが可能となる。
(28)上述の実施の形態では、一つの撮影カメラに対して一つの撮影データ一時記憶部を対応づけているが、複数の撮影カメラが一つの撮影データ一時記憶部に撮影データを一時保存する構成とすることも可能である。
(29)上述の実施の形態では、一つの一次撮影制御部に対して一つの撮影カメラを対応づけているが、一つの一次撮影制御部を、同じ撮影スポットにいる被写体を互いに異なる撮影状態で撮影する複数の撮影カメラを対応づける構成とすることも可能である。ここで、撮影状態としては、複数の撮影カメラを互いに異なる撮影方向に設置したり、複数の撮影カメラを互いに異なるズーム倍率に設定したりすること等が該当する。これらの形態では、撮影スポットにいる被写体を、複数のアングルから同時に撮影するといった利用形態や複数のズーム倍率で同時に撮影するといった利用形態が可能となる。
(30)上述の実施の形態で示した、被写体情報検出部、一次撮影制御部、被写体識別情報入力部、及び二次撮影制御部に係る各処理などを、各装置のプロセッサ、及びそのプロセッサに接続された各種回路に実行させるための機械語或いは高級言語のプログラムコードからなる制御プログラムを、記録媒体に記録すること、又は各種通信路等を介して流通させ頒布することもできる。
このような記録媒体には、ICカード、ハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、ROM、フラッシュメモリ等がある。流通及び頒布された制御プログラムは、プロセッサに読み出され得るメモリ等に格納されることにより利用に供され、そのプロセッサがその制御プログラムを実行することにより、各実施形態で示したような各機能が実現されるようになる。なお、プロセッサは、制御プログラムを直接実行する他、コンパイルして実行或いはインタプリタにより実行することも可能である。
(31)上述の実施形態で示した各機能構成要素(被写体情報検出部、一次撮影制御部、被写体識別情報入力部、二次撮影制御部など)は、その機能を実行する回路として実現されてもよいし、1又は複数のプロセッサによりプログラムを実行することで実現されてもよい。
なお、上述の各機能構成要素は、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。更には、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行うことも可能である。
(32)上述の実施の形態及び各変形例を、部分的に組み合せることも可能である。