JP2018033409A - 緑茶製造ラインおよびこれに碾茶製造ラインを備えたハイブリッドライン - Google Patents

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Abstract

【課題】単位時間当たりの処理量を増大させて大量生産を可能にすると共に、乾燥効率を向上させて、品質を損なわず生産コストを低減した碾茶炉を用いた緑茶製造ラインおよびこれに碾茶製造ラインを備えたハイブリッドラインを提供する。【解決手段】投入された茶葉の酸化酵素を失活させる酸化酵素失活工程と、茶葉をベルトコンベアで連続的に搬送する間に冷却する冷却工程と、茶葉を打圧処理する打圧工程と、茶葉を網状のベルトコンベア上に載せて乾燥を行う乾燥工程と、ローターバン工程、茎部と葉部とが選別される木茎選別工程を経て、茶葉を所望の粒度形状にするCTC工程と、仕上げ乾燥工程を備え、乾燥工程が、乾燥室と、一段のベルトコンベヤと、上段と下段のベルト間に配設され、上段のベルトの下方から熱風を発生させる熱風発生装置とを備え、茶葉が上段のベルトの表面全体にすきまなく一定の厚さに積層された状態で搬送される碾茶炉を用いる。【選択図】図1

Description

本発明は、茶葉(生葉)を網状のベルトコンベア上に載せて熱風による乾燥を行う乾燥工程を備えた緑茶製造ラインに関し、特に、乾燥効率を向上させて処理能力を高めた緑茶製造ラインおよびこれに碾茶製造ラインを備えたハイブリッドラインに関する。
茶葉を原料として製造された荒茶(日本茶)として、煎茶、玉露、抹茶、番茶、ほうじ茶等が知られている。煎茶は、新芽を蒸して揉み、乾燥したもの、玉露は、よしず棚等で茶園を覆い、直射日光をさけて旨味を増やし、苦味をおさえて育てた高級茶、抹茶は、玉露と同様に栽培し、蒸した葉を揉まずに乾燥した碾茶を石臼でひき、微粉にしたもの、番茶は、硬くなった新芽や茎等を原料とした茶、そして、ほうじ茶は、番茶や煎茶を強火で炒り、香ばしさをだした茶のことを言う。また、碾茶(てんちゃ)とは、蒸し製緑茶の一種で、抹茶等の原料となるものである。
緑茶は、殺青(さっせい)した茶葉を揉んで組織を破壊して茶の成分を出易くし、揉みながら茶葉の形を整えて乾燥すれば緑茶製品になる。機械による緑茶の製造は、概ね、炒り葉、揉捻(じゅうねん)、水乾、締め炒り、乾燥の工程を経て行われる。ここで、殺青と呼ばれる加熱処理は、茶葉に含まれる酸化酵素を失活させ、緑茶特有の芳香が生成される重要な工程である。従来、殺青といえば、蒸気を茶葉にあてて殺青する蒸熱殺青が主流で、一部、直火で温めた釜の中で茶葉を殺青する釜炒り殺青がある。なお、揉捻とは、粗揉後の茶葉に荷重をかけて回転揉みし、全体の水分量を均一にすることをいう。
最近、過度の実験室での研究等により、緑茶に存在するカテキン等の化合物が、各種の病気の危険を軽減させるかもしれないことが示されている。さらにカテキンは、内蔵脂肪の蓄積を抑制することが示されており、そのため体重と体型のコントロールに有効であることが知られている。これらの研究は、消費者の味覚の複雑性の増大と共に、緑茶を消費する伝統が存在しない米国や西欧のような市場でさえ緑茶の消費が伸びている。
緑茶の健康上の有益性のいくつかは、僅かな消費であっても現れるものであるが、多くの人は、長期間の基準ではこの穏やかな消費速度でさえ達成していない。さらに茶飲料は、茶葉の煎出の速度が比較的遅いことや、茶粉末の溶解の速度が遅いため、インスタントコーヒーのような茶ベースではない飲料前駆物質から調製される飲料よりも調製が簡便ではなかった。なお、この飲料前駆物質とは、飲料を調製するのに適した加工組成物のことをいう。
このような飲料前駆物質から調製される必要があるより少ない種類の飲料由来のカテキンを摂取できる飲料前駆物質およびその製造方法が知られている。この製造方法は、例えば、80%程度の水分を含む茶葉を75%前後の水分含量に風乾させた後、所定の温度でスチーム処理し、酵素を不活性化して発酵を防止させる。そして、二つの熱風ドラム乾燥機、引き続き振動ベッド熱風乾燥機に茶葉を通過させて、スチーム処理した茶葉の水分含量を減少させる。
その後、振動ベッドの最後で茶葉を室温に冷却させ、次いで、ローターバン(食肉の肉挽き機の構造を利用して茶葉を圧搾して細かく切り砕くものである。)工程を経由した茶葉を、引き続き二つのCTC(Crush(押し潰す)、Tear(引き裂く)、Curl(丸める)を行うもの)機械に供給する。このCTC工程の後、流動ベッド乾燥機で乾燥し、所定の水分含量とした後、繊維と二次的物質とを除去し、茶葉を篩い分けする工程を備えている。
このような茶製造方法によって、良好なカテキン送達を導き、食品グレードの添加剤と組み合わせるのに簡便な顆粒形態の茶材料を提供することができる(例えば、特許文献1参照。)。
特表2009−544298号公報
この従来の緑茶製造方法では、硬くなった新芽や茎等を原料とした番茶では、木質化した茎部が混入する恐れがあると共に、複数台の乾燥機を配設する必要がある。これでは、製造時間が長くなるだけでなく、設備投資およびランニングコストが高騰し、安価な茶製品を提供することができないという課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、単位時間当たりの処理量を増大させて大量生産を可能にすると共に、乾燥効率を向上させて、品質を損なわず生産コストを低減した碾茶炉を用いた緑茶製造ラインおよびこれに碾茶製造ラインを備えたハイブリッドラインを提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、投入された茶葉の酸化酵素を失活させる酸化酵素失活工程と、この酸化酵素失活工程から供給される前記茶葉を、ベルトコンベアで連続的に搬送する間に、冷風または温風で冷却する冷却工程と、この冷却工程の後、前記茶葉を網状のベルトコンベア上に載せて熱風による乾燥を行う前記碾茶炉からなる乾燥工程と、ローターバンあるいはミンチ機で処理される切断工程と、この切断工程の後、CTC工程および仕上げ乾燥工程と、を備え、前記乾燥工程が、乾燥室と、この乾燥室内に配置されて網状のベルトで茶葉を搬送するベルトコンベヤと、前記乾燥室内へ熱風を発生させる熱風発生装置と、前記投入部に配置され、前記ベルトコンベアに散布された前記茶葉の重なりを一定の厚さに揃えるかき戻し部と、を備え、前記茶葉が、前記上段のベルトの表面全体にすきまなく一定の厚さに積層された状態で搬送される碾茶炉を用いる。
このように、投入された茶葉の酸化酵素を失活させる酸化酵素失活工程と、この酸化酵素失活工程から供給される茶葉を、ベルトコンベアで連続的に搬送する間に、冷風または温風で冷却する冷却工程と、この冷却工程の後、茶葉を網状のベルトコンベア上に載せて熱風による乾燥を行う碾茶炉からなる乾燥工程と、ローターバンあるいはミンチ機で処理される切断工程と、この切断工程の後、CTC工程および仕上げ乾燥工程と、を備え、乾燥工程が、乾燥室と、この乾燥室内に配置されて網状のベルトで茶葉を搬送するベルトコンベヤと、乾燥室内へ熱風を発生させる熱風発生装置と、投入部に配置され、ベルトコンベアに散布された茶葉の重なりを一定の厚さに揃えるかき戻し部と、を備え、茶葉が、上段のベルトの表面全体にすきまなく一定の厚さに積層された状態で搬送される碾茶炉を用いるので、単位時間当たりの処理量を増大させて大量生産を可能にすると共に、乾燥効率を向上させて、品質を損なわず生産コストを低減した緑茶製造ラインを提供することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記ベルトコンベアの上段のベルト上方に複数配置され、積層された前記茶葉の表裏を反転する装置を備え、この反転する装置と前記かき戻し部が、ブラケットを介して回転自在に取り付けられた円筒状の回転部材と、この回転部材の外周に放射状に円周等配に固定された複数の支持軸と、この支持軸の先端に固定された部材とを備え、この部材の先端と前記上段のベルトとの隙間が所定の寸法に設定されると共に、前記かき戻し部の回転部材が前記上段のベルトの進行方向に対向する方向に回転し、前記反転する装置の回転部材が前記上段のベルトの進行方向に回転すれば、茶葉をベルト上に広くまんべんなく積層させることができ、茶葉の乾燥効率を向上させて、品質を損なわず生産コストを低減させることができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記冷却工程と乾燥工程の間に、前記茶葉を打圧処理する打圧工程を備えていれば、茶葉が捏揉力を受けて千切れて細分化され、打圧を与えて表面に水分を均一に浮き上がらせることができると共に、抽出率の向上を図ることができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記乾燥工程と切断工程との間に、前記茎部と葉部とが選別される木茎選別工程を備えていれば、木質化した茎部の混入を抑えて緑茶の品質を向上させることができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記請求項1乃至4いずれかに記載の緑茶製造ラインに、前記乾燥工程を経た茶葉が、葉部と茎部を木茎分離器によって分離されるつる切り(木茎分離)工程と、風力によって茎部と葉部とが選別される前記木茎選別工程および仕上げ乾燥工程からなる碾茶製造ラインに分岐して製茶されるハイブリッドラインで構成されていれば、大規模茶園等における大量生産を可能にすると共に、多様な需要に対応し、品質を損なわず低コスト化を図った緑茶および碾茶を提供することができる。
投入された茶葉の酸化酵素を失活させる酸化酵素失活工程と、この酸化酵素失活工程から供給される前記茶葉を、ベルトコンベアで連続的に搬送する間に、冷風または温風で冷却する冷却工程と、この冷却工程の後、前記茶葉を網状のベルトコンベア上に載せて熱風による乾燥を行う前記碾茶炉からなる乾燥工程と、ローターバンあるいはミンチ機で処理される切断工程と、この切断工程の後、CTC工程および仕上げ乾燥工程と、を備え、前記乾燥工程が、乾燥室と、この乾燥室内に配置されて網状のベルトで茶葉を搬送するベルトコンベヤと、前記乾燥室内へ熱風を発生させる熱風発生装置と、前記投入部に配置され、前記ベルトコンベアに散布された前記茶葉の重なりを一定の厚さに揃えるかき戻し部と、を備え、前記茶葉が、前記上段のベルトの表面全体にすきまなく一定の厚さに積層された状態で搬送される碾茶炉を用いるので、単位時間当たりの処理量を増大させて大量生産を可能にすると共に、乾燥効率を向上させて、品質を損なわず生産コストを低減した緑茶製造ラインを提供することができる。
本発明に係る緑茶製造方法の工程を示す説明図である。 本発明に係る製茶蒸し装置の概略図を示す側面図である。 図2の要部側面図である。 本発明に係る蒸茶葉処理機を示す縦断面図である。 図4のV−V線断面図である。 (a)は、碾茶炉を示す縦断面図、(b)は、(a)のVI−VI矢視図である。 (a)は、図6のA部の要部拡大図、(b)は、(a)のVII矢視図、(c)は、図6のB部の要部拡大図である。 (a)は、本発明に係る木茎分離機を示す縦断面図、(b)は、(a)のVIII矢視図である。 本発明に係る風力選別機を示す側面図および正面図である。 (a)は、本発明に係る仕上げ乾燥工程に用いられる乾燥炉の概略図を示す縦断面図、(b)は、(a)の側面図である。
投入された茶葉の酸化酵素を失活させる酸化酵素失活工程と、この酸化酵素失活工程から供給される前記茶葉を、ベルトコンベアで連続的に搬送する間に、冷風または温風で冷却する冷却工程と、この冷却工程の後、前記茶葉を打圧処理する打圧工程と、前記茶葉を網状のベルトコンベア上に載せて熱風による乾燥を行う碾茶炉からなる乾燥工程と、ローターバンあるいはミンチ処理される切断工程と、この切断工程の後、風力によって前記茎部と葉部とが選別される木茎選別工程を経て、前記茶葉を所望の粒度形状にするCTC工程および仕上げ乾燥工程と、を備え、前記乾燥工程が、乾燥室と、この乾燥室内に一段に配置されて網状のベルトで茶葉を搬送するベルトコンベヤと、前記乾燥室内で、前記ベルトコンベアの上段のベルトと下段のベルトとの間に配設され、前記上段のベルトの下方から上方へ熱風を発生させる熱風発生装置と、前記投入部に配置され、前記ベルトコンベアに散布された前記茶葉の重なりを一定の厚さに揃えるかき戻し部と、を備え、前記茶葉が、前記上段のベルトの表面全体にすきまなく一定の厚さに積層された状態で搬送される碾茶炉を用いる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る緑茶製造方法の工程を示す説明図、図2は、本発明に係る製茶蒸し装置の概略図を示す側面図、図3は、図2の要部側面図、図4は、本発明に係る蒸茶葉処理機を示す縦断面図、図5は、図4のV−V線断面図、図6(a)は、碾茶炉を示す縦断面図、(b)は、(a)のVI−VI矢視図、図7(a)は、図6のA部の要部拡大図、(b)は、(a)のVII矢視図、(c)は、図6のB部の要部拡大図、図8(a)は、本発明に係る木茎分離機を示す縦断面図、(b)は、(a)のVIII矢視図、図9は、本発明に係る風力選別機を示す側面図および正面図、図10(a)は、本発明に係る仕上げ乾燥工程に用いられる乾燥炉の概略図を示す縦断面図、(b)は、(a)の側面図である。
図1は、本発明に係る緑茶製造方法(ライン)の工程を示し、例えば、図示しないが、軸周りに回転自在とされた円筒状部材からなり、側面が密閉状態とされて茶葉を収容しつつ一端の投入口から他端の取出口まで茶葉を送ることが可能な殺青胴と、この殺青胴の外周面を加熱し得るバーナーとを備え、殺青胴内に過熱蒸気を送り込むようにして、茶葉の酸化酵素を失活させる酸化酵素失活工程と、この酸化酵素失活工程から供給される茶葉を、ネットコンベアで連続的に搬送する間に、冷風または温風等で冷却する冷却工程、この冷却工程の後、茶葉を打圧処理する打圧工程、茶葉を網状のベルトコンベア上に載せて熱風による乾燥を行う碾茶炉からなる乾燥工程を備えている。なお、酸化酵素失活工程は後述する給葉(きゅうよう)機から投入された茶葉を、蒸胴(むしどう)内で加熱軟化させて物理的変化と化学的変化を付与して蒸す製茶蒸し装置を採用しても良い。
乾燥工程を経た茶葉は、碾茶製造ライン(図中黒塗矢印にて示す)と緑茶製造ライン(図中白塗矢印にて示す)のハイブリッドラインからなる。碾茶製造ラインは、葉部と茎部を木茎分離機によって分離されるつる切り(木茎分離)工程、その後、風力によって茎部と葉部とが選別される木茎選別工程を経て葉部が仕上げ乾燥工程で碾茶に仕上げられる。一方、つる切り工程および木茎選別工程で分離された茎部は、別のルートの仕上げ乾燥工程で荒茶に仕上げられる。また、緑茶製造ラインは、木茎選別工程からローターバンあるいはミンチ処理される切断工程と、この切断工程の後、CTC工程および仕上げ乾燥工程を備えている。
<碾茶製造ライン>
碾茶製造ラインにおいて、製茶蒸し装置1は、図2に示すように、蒸機本体2と、冷却機3とを有している。蒸機本体2は、機枠4に対して回転自在に支持された可動枠5を有し、この可動枠5に、固定胴6aと回転胴6bからなる蒸胴6が支持されている。この蒸胴6の固定胴6aには、給葉機7が連結される投入口8と、図示しない蒸気発生装置が蒸気管9を介して連結される蒸気供給部10とが設けられている。また、蒸胴6内には、その軸方向に攪拌軸11が配設され、この攪拌軸11には、図示しない多数の攪拌翼が突設されている。機枠4の一端側には、回転胴6bおよび攪拌軸11を回転させる駆動機構12が配設されている。蒸胴6は、回転胴6b側に排出口13を有すると共に、蒸胴6の下方には、蒸胴6から下方に落ちる葉と茎を回収等する流し板14等が配設されている。
冷却機3は、図3に示すように、側面視略三角状の機枠15を有し、この機枠15には、蒸葉Tを搬送するネットコンベア16と、散乱・冷却用の下部ファン17および冷却用の上部ファン18等が配設されている。ネットコンベア16は、例えばステンレス鋼線の金網からなり、機枠15に設けた複数個のスプロケット20a〜20gに巻回されている。そして、スプロケット20aがチェーン21を介してモータ22に連結され、このモータ22の回転によって、スプロケット20a等が回転して、ネットコンベア16が矢印イ方向に循環する。このネットコンベア16に蒸葉Tが供給される位置には、ホッパ23が配設されている。
機枠15に配設される下部ファン17は、その吐出口17aが、機枠15に側板を固定して形成された散乱室24に連通している。散乱室24は、上辺が開口し、底辺および前辺(図3において左辺)がネットコンベア16で形成される。下部ファン17から吐出する冷風は、散乱室24内に流入し、その大部分はネットコンベア16から排風される。
ネットコンベア16の下流側には、上部ファン18が配設されている。この上部ファン18の吐出口18aは、散乱室24に連設されて、その底部がネットコンベア16で形成された風胴25に連通している。上部ファン18から吐出する冷風は、風胴25底部のネットコンベア16に吹き付けられ、底部に設けた排気口26から排風される。なお、この上部ファン18および下部ファン17は、モータ27にそれぞれ連結されている。
次に、この製茶蒸し装置1の動作について説明する。まず、図示しない制御装置の操作により、蒸機本体2の駆動機構12を動作させて、蒸機本体2を作動させる。蒸機本体2が作動すると、茶葉t(図2参照)が給葉機7から投入口8を介して蒸胴6内に投入され、蒸胴6内を数10秒乃至数分の経過時間で移送される。この移送中に、蒸気供給部10から供給される蒸気による加熱や、回転胴6bの回転作用と、攪拌軸11に突設された攪拌翼の回転作用による打圧や攪拌によって、茶葉tが物理的変化と化学的変化を受けながら蒸される。
一方、冷却機3も、制御盤の制御信号により、モータ22、27がそれぞれ回転して、ネットコンベア16が循環すると共に、下部ファン17および上部ファン18が作動して、その吐出口17a、18aから冷風がそれぞれ吐出する。
蒸機本体2で蒸され、蒸胴6の排出口13から排出される蒸葉Tは、冷却機3のホッパ23を介してネットコンベア16上に連続的に供給される。
そして、この蒸葉Tは、ネットコンベア16上を散乱室24方向に移動し、スプロケット20eの位置で散乱室24に落下する。この落下時に、蒸葉Tは、下部ファン17から吐出している冷風により散乱、冷却され、その大部分は散乱室24内のネットコンベア16上に舞い落ちて再び搬送される。この散乱室24内の蒸葉Tが、搬送されて風胴25内に流入すると、上部ファン18から吐出する冷風によって、ネットコンベア16に吹き付けられ、さらに冷却される。
下部ファン17および上部ファン18で冷却された蒸葉Tは、機枠15の右端に設けられた排出端34から、例えば排出端34の下方に設けた振動コンベア等の輸送手段(図示せず)に排出され、次の打圧工程に送られる。
図4、5は蒸茶葉処理機を示し、符号35は回転胴で、蒸茶葉処理機の本体である。この回転胴35は、略円筒形に形成され、先端には蒸茶葉の投入口31が形成されると共に、末端は開口されていて、蒸茶葉を連続的に打圧処理することができるように構成されている。回転軸36は胴内において前半分にスクリュ37が取り付けられ、後半分には撹拌羽根38が取り付けられている。回転軸36を回転させることにより、投入口31より投入された蒸茶葉を後方へ押しやると共に打圧することができる。胴の内壁面には数本の凸条(ダク)40が突設されていて、胴内での蒸茶葉の旋回が規制されている。
続いて、図4に示す蒸茶葉処理機を用いて蒸茶葉を打圧する操作について説明する。先ず、回転軸36を回転させつつ、常法にしたがって蒸熱した蒸茶葉を常温付近にまで冷却した後、投入口31より回転胴35に投入する。すると、蒸茶葉はスクリュ37によって茶葉を傷めることなく効率よく胴の後方へ送られ、撹拌羽根38によって撹拌されて柔化し、胴の末端より機外に排出される。
蒸葉は、凸条40と撹拌羽根38との間で強い打圧力を受けて千切れて細分化される。この打圧工程により、茶葉に打圧を与えて表面に水分を均一に浮き上がらせることができると共に、抽出率の向上を図ることができる。
次に、図6および図7を用いて、本発明に係る乾燥工程について説明する。図6(a)に示す碾茶炉41は、乾燥室42とベルトコンベヤ43と熱風発生装置44とを備える。乾燥室42の入口(図中右側)には、茶葉の投入部45が配設され、出口(図中左側)には、茶葉の取出部45aが配設されている。また、投入部45の前には散茶機46が配設されている。
次に、蒸葉は、乾燥されるために乾燥室42へ投入される。具体的には、散茶機46の投入部45のベルトコンベヤ43に移されたのち、送風機47によって冷やされると共に蒸露が除去される。なお、散茶機46は、温風や熱風(130℃程度)を茶葉に使用し、蒸葉の表面についた水分が蒸発するときの気化熱によって茶葉を冷却するタイプの冷却機であってもよい。
ベルトコンベヤ43は、乾燥室42内に1段に配置されて網状のベルト43aでフ水分を多く含む被乾燥物である茶葉を広く広げた状態で搬送する。蒸葉は、散茶機46から投入部45のベルト43a上に均一に散布される。このベルトコンベヤ43は、無端状に形成されたポリエステル等の合成樹脂製のベルト43aと、このベルト43aを循環駆動する駆動機構43bと、ベルト43aを所望のスペース内で方向変換させる複数のガイド部43cと、ベルト43aに所望の張力を付与する複数のテンショナー43dを備える。ベルト43aは、合成樹脂である以外に、乾燥室42内の高温環境においても使用できる材料で作られた網状のものであればよいので、例えばステンレス製の金網であってもよい。
図6(b)に示す熱風発生装置44は乾燥室42とは別体に配設され、ダクト(風導)44aを介して乾燥室42の側部に接続されている。図6(a)に示すダクト44aは、ベルトコンベア43の上段(搬送部)のベルト43aと下段(戻り部)のベルト43eとの間に、搬送方向に間隔を空けて配置され、乾燥室42内にベルトコンベヤ43の上段のベルト43aの下方から上方へ熱風を供給する。この熱風発生装置44は、図6(b)に示すように、上段のベルト43aの近くまで延びたラッパ状の給気ダクト48を備えている。給気ダクト48は、上段のベルト43aの下方から熱風を吹き上げる。熱源としては重油が使用されるが、これ以外に可燃性ガス、すなわち天然ガス、プロパンガス、または都市ガス等のガスを例示することができる。そして、例えば、熱風発生火炉は、重油をバーナー等で燃焼させ、熱交換器で熱せられた空気を送風機(図示せず)によりダクト44aおよび給気ダクト48へ供給される。また、ガスの場合、その火焔(かえん)に送風機によって空気を混合することで、熱風を作り出している。
ここで、本実施形態では、一段のベルトコンベア43の上段のベルト43aと下段のベルト43eとの間に熱風発生装置44の供給口(給気ダクト48)が配設されているので、従来のような下段側のベルトの下方に配置されている碾茶炉に比べ、熱風が下段のベルトで阻害されることはなく、乾燥効率が低下するのを防止することができる。
投入部45の先端部(図中右側)には、ベルトコンベア43に散布された茶葉の重なりを一定の厚さに揃えるためのかき戻し部49が配設されている。このかき戻し部49は、図7(a)に拡大して示すように、ベルトコンベア43の上段のベルト43aの上方に配置され、ブラケット51に配設された転がり軸受52を介して回転自在に取り付けられた円筒状の回転部材53と、この回転部材53の外周に放射状に円周等配に固定された複数(ここでは、4本)の支持軸54、54と、この支持軸54の先端にねじ等で取外し自在に固定されたブレード55、55とを備えている。なお、ここでは、支持軸54の本数を4本としたが、これに限らず、3本でも5本でも良い。つまり、回転部材53の回転数が高い場合は3本、低い場合は5本というように、回転数に応じて設定される。
ブレード55は鋼板から矩形状に形成され、断面上で、その先端部が所望の傾斜角αに折曲形成されている。ここでは、傾斜角αは、ブレード55の先端部と上段のベルト43aの搬送面との交差角が40°〜50°の範囲になるように設定されている。また、(b)に拡大して示すように、ブレード55の先端は鋸刃状に形成され、その刃先と上段のベルト43aとの隙間Sは、2〜3枚の茶葉が重なる程度の寸法に設定されている。この隙間Sは、ブレード55の先端の傾斜角αと相俟って、後述する茶葉の天地返し(表裏反転)の効率や処理量に関係してくる。なお、ブレード55の先端を必ずしも鋸刃状に形成せずに平坦状にしても良いが、鋸刃状に形成することにより、茶葉を上段のベルト43a上に広くまんべんなく積層させることができ、茶葉の処理量を増大させると共に、表裏反転効率を向上させ、茶葉の乾燥効率を向上させることができる。
本実施形態では、ベルトコンベア43の上段のベルト43aは、図6、7中、矢印アで示すように、反時計回り(図中右から左方向)に進むように構成されている。この上段のベルト43aの進行方向に対向するように、回転部材53も反時計回りに回転している。
上段のベルト43aの上流側(図中右側)に載置された茶葉の山は、上段のベルト43aの進行に伴ってブレード55によって繰り返しかき戻しされ、一定の厚さで積層された茶葉だけを残した状態で下流側(図中左側)に搬送される。この時、茶葉は上段のベルト43aの表面全体にすきまなく積層された状態で均一に載置されているため、後述する乾燥工程では、上段のベルト43aの下方から吹き込まれる熱風によって茶葉間のすきまから熱風が逃げることがなくなり、このかき戻し部49によって、茶葉を効率良く、かつ安定的に乾燥させることができると共に、連続的に投入される茶葉の処理量を増大させることができ、生産コストを低減させることができる。
次に、碾茶炉41の乾燥室42に茶葉がベルトコンベア43によって搬送されてくるが、ここで、上段のベルト43aの上に反転装置(かき送り部)50が等間隔に複数配設されている(図6参照)。この反転装置50は、図7(c)に示すように、基本的には前述したかき戻し部49と同様の構成からなるため、同じ符号を付して重複した説明を省略する。
反転装置50は、ベルトコンベア43の上段のベルト43aの上方に対向配置され、ブラケット51に回転自在に取り付けられた円筒状の回転部材53と、この回転部材53の外周に放射状に円周等配に固定された複数の支持軸54、54と、この支持軸54の先端に固定されたブレード55、55とを備えている。
前述したかき戻し部49と同様、ブレード55の先端部と上段のベルト43aとの隙間は所望の寸法に設定されている。ここでは、回転部材53の回転方向は、上段のベルト43aの進行方向に沿って時計回りに設定されている。上段のベルト43aの上流側(図中右側)に載置された茶葉は、上段のベルト43aの進行に伴ってブレード55によって茶葉が繰り返しかき返されて天地返しされる、具体的には、上段のベルト43a上に一定の厚さで積層された茶葉の表裏が反転され、上段のベルト43aの表面全体にすきまなく積層された状態で再び均一に載置される。茶葉はこれらの反転装置50を順次通過して乾燥処理され、下流側(図中左側)に搬送される。
こうした構成を採用することにより、上段のベルト43aの下方から吹き込まれる熱風によって茶葉間のすきまから熱風が逃げることがなくなり、茶葉を効率良く、かつ安定的に乾燥させることができる。また、茶葉間のすきまから熱風が逃げ、乾燥効率が低下するのを抑制して茶葉の処理量を増大させることができ、生産コストを低減させることができる。
乾燥工程を通過した茶葉は、碾茶ラインにおいては、次のつる切り工程に送られる。碾茶機の乾燥を終了した葉部の含水量は略10%でほぼ乾いている一方、茎部は葉部に比べて元々含水量が多く、乾燥が進み難く、100〜130%の水分が残存するため、さらに乾燥を続ける必要がある。然しながら、そのままの状態で乾燥させた場合、葉部の方が乾燥し過ぎるため、このつる切り工程において、木茎分離機によって茎部と葉部とが分離される。
図8に本発明に係る木茎分離機56を示す。この木茎分離機56は、図8(b)に示すように、軸方向に延びる本体胴57と、この本体胴57に固定された半円筒状の金網59と、この金網59の中で回転する回転軸60を主として備えている。
図8(a)に示すように、回転軸60の外周にはスクリュ翼61が円周等配に複数個(ここでは、4個)固定されている。このスクリュ翼61の先端は金網59の内周に一定の径方向すきまを介して対向している。また、回転軸60はその両端が小径に形成され、転がり軸受62、62によって回転自在に支承されている。そして、一端部が電動モータMに連結されて回転力が付与される。転がり軸受62は高さ調整自在に本体胴57に取り付けられ、回転軸60の芯調整を容易に行うことができる。また、金網59の網目の大きさは、茶葉が通過する大きさに設定されている。すなわち、網目を通過する茶葉が本体胴57の下部から排出して次工程へ送られる。一方、バケット64から網目を通過しなかった大型の茎部が排出される。
符号63は本体胴57の上部に配設されたホッパで、このホッパ63に茶葉を投入することによって茶葉は回転軸60のスクリュ翼61に引っ掛かりながら回転し、滞留することなく軸方向(図中左側)に搬送される。この時、茶葉は金網59の中で回転するスクリュ翼61によって大型の茎部と小型の茎部、葉部に分離され、網目を通過した小型の茎部と葉部は落下すると共に、網目を通過しなかった大型の茎部は、本体胴57の開口部に配設されたバケット64内に取り出される。網目を通過した小型の茎部と葉部は、次工程である木茎選別工程に搬送される。
図9は、木茎選別工程で使用される風力選別機65で、本体66と、投入コンベア58と、搬送手段としてのバケットコンベア67と、送風手段としてのファン68と、風導69と、これらファン68と風導69を収容するフード70を主に備えている。フード70には上シュート71が連接し、選別された茶葉を誘導して取り出す。また、風導69の下部には茎部排出スクリュ72が配設され、分離した茎部をスクリュで茎部排出口73側に移動する。
本体66は、搬入口としての投入ホッパ74を備え、茶葉は投入コンベア58を正回転させることにより後方シュート58aから投入ホッパ74に投入される。この投入ホッパ74に例えば中火茶(なかびちゃ)等を搬入することにより、後述する一連の選別が行われるよう構成されている。バケットコンベア67は、投入ホッパ74における吐出口の下方位置から所定角度上昇傾斜してフード70の手前まで延設されることにより、投入ホッパ74にて搬入された茶葉を所定高さのフード70まで搬送するものである。なお、フード70のカバー75の一部は金網から成り、ファン68による送風が本体66外へ抜けるよう構成されている。
バケットコンベア67で搬送される茶葉は、掻(か)き均(なら)し具77により一定の厚さに均されつつ、このバケットコンベア67の終端まで搬送され、この終端に達したものから順次落下される。一方、バケットコンベア67の終端下方に位置する風導69はファン68と連通している。これにより、ファン68を駆動させると、バケットコンベア67の終端から風導69から落下する茶葉に向けて送風することができる。葉部と茎部が混入した茶葉のうち、葉部のみがこの風導69に沿って移動し、風圧が掛かっているフード70および上シュート71を経由して本茶排出口76で排出される。
具体的には、バケットコンベア67の終端から落下された葉部と茎部は、ファン68による送風を受けない状態では落下経路Cに沿って落下するが、送風を受けると、葉部のみがその風力で飛ばされて選別経路Dに沿ってフード70および上シュート71側へ移動して本茶排出口76で排出される。一方、茎部は、送風を受けない状態では葉部と同様に落下経路Cに沿って落下するが、単体の重量が葉部より重いため、送風を受けた場合であっても、その風力に抗して落下経路Cに沿って落下する。なお、茎部排出口73での茎部の状態と、本茶排出口76での葉部の状態を検証し、葉部に茎部が多く混入している場合は、ファン68の回転数を下げ、逆に茎部排出口73に葉部が多く混入している場合は、ファン68の回転数を上げることによって茎部の分離性能を適宜調整することができる。また、一時的に葉部と茎部を選別せずに一緒に排出したい場合、ファン68の回転数を最高近辺に設定して葉部と茎部を一緒に、本茶排出口76に排出させることも可能となる。
次に、前述した構成の風力選別機65における作用について説明する。まず、一番茶のように葉部と茎部との選別を要しない茶葉の製茶時は、ファン68および掻き均し具77を駆動させないで、バケットコンベア67のみを駆動させる。そして、茶葉(中火茶)を投入ホッパ74に充填し、バケットコンベア67によって茶葉をフード70の手前で落下させる。落下された茶葉は、ファン68による送風を受けないため、選別されずに落下経路Cに沿って落下する。本実施形態のように、投入コンベア58が設置されている場合、葉部と茎部とを選別しない時は、本体66の機能を停止、すなわち、バケットコンベア67およびファン68を駆動せず、投入コンベア58を逆回転させると共に、カバー75を取外して前方シュート58bを取り付け、この前方シュート58bからフード70へ直接茶葉と茎部を投入することができる。投入された茶葉は、図示しない葉部用振動コンベアにて次工程に移送される。こうした風力選別機65を採用することにより、選別が不要な場合の茶葉の迂回ラインを不要とし、製茶ラインの設備コストを低減することができると共に、処理能力に比べ据付面積が小さくてすみ、茎部の分離と最適処理量との適合を容易に行うことができる。
木茎選別工程で選別された葉部と茎部は、それぞれ仕上げ乾燥工程で乾燥され、葉部が荒茶に仕上げられる。仕上げ乾燥工程は、図10に示す乾燥炉80によって行われる。この乾燥炉80は、図10(a)に示すように、乾燥室81と、この乾燥室81の内部に複数段(ここでは、3段)のベルトコンベア82、82、82がそれぞれ配設されている。このベルトコンベア82は、スプロケット83、83にチェーン(図示せず)が巻回され、駆動機構84により駆動されている。ベルトコンベヤ82は、無端状に形成され、例えば、ポリエステル等の合成樹脂から作られたベルト82aと、このベルト82aを所望のスペース内で案内する複数のガイド部82b、82bと、ベルト82aに所望の張力を付与する複数のテンショナー82cを備える。ベルト82aは、合成樹脂である以外に、乾燥室81内の高温環境においても使用できる材料で作られた網状のものであればよいので、例えばステンレス製の金網であってもよい。
乾燥室81の上部には排気装置85および茶粉回収装置(サイクロン)78を備えている。符号86は、前工程から搬送されてきた茶葉を乾燥室81の投入口87に投入するための投入部で、投入茶葉の茶層厚さを調整する掻(か)き均(なら)し装置88が設けられている。
熱風発生装置89は乾燥炉80とは別体に配設され、図10(b)に示すように、風導90を介して乾燥炉80の側部に接続されている。図10(a)の符号91は取出口であり、乾燥を終えた茶葉を輸送機92に排出する。輸送機92には振動コンベアが用いられ、工場のレイアウトに合わせて数台連設され、次工程へ乾燥した茶葉を送る。
次に乾燥炉80の作動態様について説明する。前工程から取り出された茶葉は、投入機86により投入口87から乾燥室81内に投入される。茶葉は、ベルトコンベア82の矢印にて示す往行面上に載って移送され、やがて、復行面上に落下して移送され、次いで次段のベルトコンベア82上に落下する。これを繰り返し、乾燥室81内を取出口91まで移送される。一方、熱風発生機89はガスまたは重油を燃料としガンタイプバーナーにより燃焼する。燃焼によって高熱となった炉筒と、燃焼経路にファンにより送られたエアーは熱交換されて熱風となり、風導90を通って乾燥室81内に供給される。熱風による乾燥作用を受けた茶葉は取出口91より排出され、そして、輸送機92によって次工程へ輸送される。
<緑茶製造ライン>
前述した乾燥工程を経た茶葉は、碾茶製造ラインとは別の緑茶製造ラインに進む。この緑茶製造ラインは、木茎選別工程からローターバンあるいはミンチ処理される切断工程と、この切断工程の後、CTC工程および仕上げ乾燥工程の順で製茶される。乾燥工程を終えた茶葉は、木茎選別工程を省略して直接切断工程に進んでも良いが、ここでは、太い茎部を排除するために木茎選別工程を設けている。これにより、木質化した茎部の混入を抑えて緑茶の品質を向上させることができる。ローターバンは、食肉の肉挽き機の構造を利用して茶葉を圧搾して細かく切り砕くものである。ローターバンは、円筒状のバレルの一端に茶葉を投入する投入口、他端に排出口が設けられている。バレルの内部には茶葉を順次内部に押し込むスクリュと、その先に茶葉を圧搾、切断する回転翼(バン)と、これらの回転翼の間に4枚の邪魔板が並設されている。そして、茶葉はこのローターバンを通すことにより、細かく破砕される。なお、このローターバンに変え、茶葉を粉砕してミンチ状に押し出す食肉の肉挽き機に用いられるミンチ機械であっても良い。
次に、CTC工程では、紅茶に用いられるCTC機が用いられる。このCTC機は、外周面に細かい鋭利な刃が刻まれたステンレス製のロールが一対対向して配設され、このロールを、例えば、72〜720rpmの速度で互いに内側に回転させ、このロール間に投入して茶葉を細かい粒状に丸めて行く。なお、このCTC機に変え、前述した茶葉を打圧処理する打圧工程であっても良い。最後に、仕上げ乾燥工程は、前述した乾燥炉80によって行われる。
本実施形態では、乾燥工程を経た茶葉が、碾茶製造ラインと緑茶製造ラインの2方向に分岐して製茶されるハイブリッドラインで構成されているので、大規模茶園等における大量生産を可能にすると共に、多様な需要に対応し、品質を損なわず低コスト化を図った緑茶および碾茶を茶期や品種に応じて、選択して製造することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る緑茶製造方法は、茶葉を網状のベルトコンベア上に載せて熱風による乾燥を行う乾燥工程を備えた緑茶製造方法に適用することができる。
1 製茶蒸し装置
2 蒸機本体
3 冷却機
4、15 機枠
5 可動枠
6 蒸胴
6a 固定胴
6b 回転胴
7 給葉機
8、31 投入口
9 蒸気管
10 蒸気供給部
11 攪拌軸
12、43b、84 駆動機構
13 排出口
14 流し板
16 ネットコンベア
17 下部ファン
17a 下部ファンの吐出口
18 上部ファン
18a 上部ファンの吐出口
20a〜20g、83 スプロケット
21 チェーン
22、27 モータ
23、63 ホッパ
24 散乱室
25 風胴
26 排気口
35 捏揉胴
36 回転軸
37 スクリュ
38 撹拌羽根
40 凸条(タグ)
41 碾茶炉
42 乾燥室
43、82 ベルトコンベヤ
43a、43e ベルト
43c、82b ガイド部
43d、82c テンショナー
44、89 熱風発生装置
44a ダクト
45 投入部
45a 取出部
46 散茶機
47 送風機
48 給気ダクト
49 かき戻し部
50 反転装置(かき送り部)
51 ブラケット
52、62 転がり軸受
53 回転部材
54 支持軸
55 ブレード
56 木茎分離機
57 本体胴
58 投入コンベア
58a 後方シュート
58b 前方シュート
59 金網
60 回転軸
61 スクリュ翼
64 バケット
65 風力選別機
66 風力選別機の本体
67 バケットコンベア
68 ファン
69 風導
70 フード
71 上シュート
72 茎部排出スクリュ
73 茎部排出口
74 投入ホッパ
75 カバー
76 本茶排出口
77 掻き均し具
78 茶粉回収装置(サイクロン)
80 乾燥炉
81 乾燥室
82a ベルト
85 排気装置
86 投入機
87 投入口
88 掻き均し装置
90 風導
91 取出口
92 輸送機
M 電動モータ
S ブレードとベルトとの隙間
t、T 茶葉、蒸葉
α ブレードの先端部の傾斜角

Claims (5)

  1. 投入された茶葉の酸化酵素を失活させる酸化酵素失活工程と、
    この酸化酵素失活工程から供給される前記茶葉を、ベルトコンベアで連続的に搬送する間に、冷風または温風で冷却する冷却工程と、
    この冷却工程の後、前記茶葉を網状のベルトコンベア上に載せて熱風による乾燥を行う前記碾茶炉からなる乾燥工程と、
    ローターバンあるいはミンチ機で処理される切断工程と、
    この切断工程の後、CTC工程および仕上げ乾燥工程と、を備え、
    前記乾燥工程が、乾燥室と、
    この乾燥室内に配置されて網状のベルトで茶葉を搬送するベルトコンベヤと、
    前記乾燥室内へ熱風を発生させる熱風発生装置と、
    前記投入部に配置され、前記ベルトコンベアに散布された前記茶葉の重なりを一定の厚さに揃えるかき戻し部と、を備え、
    前記茶葉が、前記上段のベルトの表面全体にすきまなく一定の厚さに積層された状態で搬送される碾茶炉を用いることを特徴とする緑茶製造ライン。
  2. 前記ベルトコンベアの上段のベルト上方に複数配置され、積層された前記茶葉の表裏を反転する装置を備え、この反転する装置と前記かき戻し部が、ブラケットを介して回転自在に取り付けられた円筒状の回転部材と、この回転部材の外周に放射状に円周等配に固定された複数の支持軸と、この支持軸の先端に固定された部材とを備え、この部材の先端と前記上段のベルトとの隙間が所定の寸法に設定されると共に、前記かき戻し部の回転部材が前記上段のベルトの進行方向に対向する方向に回転し、前記反転する装置の回転部材が前記上段のベルトの進行方向に回転する請求項1に記載の緑茶製造ライン。
  3. 前記冷却工程と乾燥工程の間に、前記茶葉を打圧処理する打圧工程を備えている請求項1に記載の緑茶製造ライン。
  4. 前記乾燥工程と切断工程との間に、前記茎部と葉部とが選別される木茎選別工程を備えている請求項1に記載の緑茶製造ライン。
  5. 前記請求項1乃至4いずれかに記載の緑茶製造ラインに、前記乾燥工程を経た茶葉が、葉部と茎部を木茎分離器によって分離されるつる切り(木茎分離)工程と、風力によって茎部と葉部とが選別される前記木茎選別工程および仕上げ乾燥工程からなる碾茶製造ラインに分岐して製茶されることを特徴とするハイブリッドライン。
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