JP2018019633A - 食塩不使用加工食品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】食塩を使用せずに、食味や風味等の美味感に溢れた加工食品を工業的に製造する方法を提供する。【解決手段】食塩を用いず、甘しゃ分みつ糖、みりん及び、昆布と鰹節の出汁を用いた調味液により調理することを特徴とする。調味液に、更に食酢及び/又は香味食材を用いてもよい。調理は、具材の、調味液中での加熱処理又は、調味液への浸漬処理である。また、加熱処理に先立ち、具材の水によるボイル処理を行ってもよい。【選択図】なし

Description

本発明は、食塩を使用せずに、充分な美味感を発現させることのできる加工食品を工業的に製造する方法に関し、特に、該食品製造に際して使用する調味液の組成を改良して良好な美味感を発現させることができる加工食品の製造方法に関する。
ガンをはじめ高血圧症、腎臓病などの罹患者数の増加に伴い、市場では、食塩不使用(無配合)の加工食品の需要が年々高まってきている。
このような需要に対し、例えば、特許文献1では、食塩の代替品として、グルコン酸のアルカリ金属塩を使用したパン類の製造法が提案されているし、本出願人によっても、良好な食味・風味を有するパンの製造方法を提案している(特許文献2)。
周知の通り、食塩を使用しない食品は、工場で量産される言わゆる加工食品に限らず、生野菜や生魚等の生鮮食品をそのまま食する場合であっても、美味感はないか、あっても乏しいとされており、塩味が我が国に限らず、世界各国における食文化に大きな影響を与えている。
以上のように、食塩は、健康上の問題と、食味上の問題と言う相反する問題を有しており、これら相反する問題を同時に解決することのできる美味感に溢れた加工食品の提供が急務とされている。
特許第3081900号 特願2015−218239号
本発明は、上記のような現状を考慮し、食塩を使用せずに、食味や風味等の美味感に溢れた加工食品を工業的に製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、先ず、加工食品を製造する際に使用する調味液を開発することに着手した。
調味液について検討した結果、食塩を使用しない調味液で、美味感を出すには、甘味と旨味が必須であるとの結論に達した。
そして、この調味液を用いて調理した加工食品の食味や風味を更に向上させるには、調味液に食酢を用いることが重要であり、加えて生姜や柚子等の香りが具材(食材)の味を一層引き立てる効果があることを見出した。
次いで、上記のようにして開発した調味液を用いて加工食品を工業的に製造する方法を検討した結果、加熱調理の場合は、カットした生の具材を上記の調味液中に入れて加熱しただけでは美味感は少なく、食欲を刺激することはなかった。このことを追及したところ、塩分を使用していないため、具材中に含まれている水分が十分に抜けきらず、具材中の水分と調味液との交換が不十分であることによると推測された。
そこで、生の具材を予め水によりボイル処理したところ、上記調味液が具材に十分に浸透し、美味感に溢れた加工食品となることが確認された。
本発明は、以上の知見に基づいてなされたものであり、
調味液が、食塩を用いず、甘しゃ分みつ糖、みりん及び、昆布と鰹節の出汁を用いることを特徴とし、
これらに加えて、食酢や香味食材、あるいは清酒を含んでいてもよい。
調理が、具材の、調味液中での加熱処理又は、調味液への浸漬処理であることを特徴とし、
上記の加熱処理に先立ち、具材の水によるボイル処理を行ってもよい。
本発明の製造方法によれば、食塩を使用しないで、食味・風味に優れた加工食品を工業的に量産することができ、生活習慣病の改善や予防の観点から、食塩の使用を嫌う現状において、極めて優れた効果を奏することができる。
本発明における実施例1の製造フローを示す説明図である。 本発明における実施例2の製造フローを示す説明図である。 本発明における実施例3の製造フローを示す説明図である。 本発明における実施例4の製造フローを示す説明図である。 本発明における実施例5の製造フローを示す説明図である。 実施例1に対する比較例1の製造フローを示す説明図である。 実施例2に対する比較例2の製造フローを示す説明図である。 実施例3に対する比較例3の製造フローを示す説明図である。 実施例4に対する比較例4の製造フローを示す説明図である。 実施例5に対する比較例5の製造フローを示す説明図である。
本発明において、調味液の必須成分は、甘しゃ分みつ糖、みりん、昆布と鰹節の出汁の3つであり、食塩は使用しない。これらの必須成分に加えて、食酢、あるいは生姜、唐辛子、山葵、ニンニク、柚子、カボス、スダチ、檸檬、梅、胡麻、その他の香味食材や、清酒を加えてもよい。
これら調味液成分の配合割合は、特に限定しないが、一般には、上記の出汁の量(重量)に対して、甘しゃ分みつ糖が1/5〜1/20程度、みりんが1/8〜1/10程度が適している。
食酢、香味食材、清酒は、適宜の量とすればよく、例えば、季節や加工食品提供対象者を配慮した配合、具体的には、夏季向けの加工食品にあっては、食酢や、柚子、スダチ、カボス、檸檬等柑橘系の香味食材(絞り汁としてもよい)を多量に配合したり、冬季向けにあっては、清酒、あるいは唐辛子やニンニク等辛み系の香味食材(絞り汁としてもよい)を多量にしたり、高齢者向けには、基本の調味成分と清酒としたり、若年者向けには、基本の調味成分のみとするなど、特に限定はせず、時代の要請等をも考慮して決定すればよい。一般には、食酢は、上記出汁の重量の1/100〜2/10程度、香味食材や清酒も、上記出汁の重量の1/100〜2/10程度である。
昆布と鰹節の出汁において、昆布と鰹節の使用割合、出汁の取り方も特に限定はしないが、本発明では、水媒体中に、昆布が0.5〜3重量%、鰹節が2〜12重量%となるように入れて、常法(水に昆布を入れ、90℃まで保持後、鰹節を入れ、15分間沸騰後、火を止める方法)により出汁としたものを使用することが適している。
上記の調味液を用いて食塩不使用の加工食品を工業的に量産するには、先ず、洗浄済みの具材を適宜の大きさにカットするか、カット後の具材を洗浄し、調味液での調理に先立ち、予めボイル処理を行う。
ボイルは、95〜100℃で、1〜5分間ボイルし、水切りして水冷する。なお、ボイルに際して、食酢を水の量(重量)の1〜2%程度加えてもよい。
一方、上記の基本の調味成分と、場合により配合する他の調味成分とを混合し、70〜100℃で、適宜の時間、好ましくは0.5〜3分間程度加熱し、各成分を充分に溶解させ馴染ませる。
次いで、上記のボイル済み具材を、上記の加熱済み調味液、必要に応じて水と混合して、加熱処理する。この加熱処理の条件は特に限定しないが、一般には、90〜110℃で、3〜30分間程度行う。
また、加熱処理は、一回だけ行ってもよいし、複数回行うこともできる。
複数回行う場合は、一旦加熱処理した後、具材と、調理器具内に残留している調味液を分離し、新たな調味液と必要に応じて水と具材とを混合して、再度加熱処理する操作を、所定回数(一般には、2〜3回程度)行う。
なお、具材と調味液の配合割合は、特に限定しないが、重量で、具材1に対して、調味液が0.5〜6倍量程度とすればよい。水は、必要に応じて配合するが、配合する場合には、調味液との合量で、具材が調味液に浸る程度とすればよい。
本発明において、具材は、基本的には1種類で加熱処理するが、場合によっては、複数種の具材を混合して加熱処理してもよい。
また、基本調味成分以外の成分を、ボイル処理後で加熱処理前に、具材に混合しておいてもよい。
本発明において、上記の調理が調味液への浸漬処理の場合は、具材をボイル処理せずに、あるいはボイル処理した後、上記の調味液に浸漬すればよい。このときの具材と調味液との使用割合は、具材が浸漬する量の調味液であればよい。
なお、ボイル処理を省略する場合には、例えば、調味液に浸漬した状態で、室温・常圧下で一晩(一般には、pm5:00程度から翌朝のam9:00程度のまでの間)、10℃以下の冷蔵内で保管して下味付けをし、取り出した後、具材と調味液とを分離し、室温・常圧下で具材を新しい調味液に浸漬し、更に上記の冷蔵庫内で一晩保管(本味付け)する。この場合の下味付け用の調味液は、本味付けの調味液と同じであってもよいし、異なる組成であってもよいが、本味付けは、上記の基本成分を含むものとする。
ボイル処理した具材の場合は、上記の下味付け操作は不要となる。
実施例1〔筍煮〕
図1に示すフローにより、下記の要領で筍煮を製造した。
<具材の準備>
図1において、<具材>である熊本県産筍を、10〜16g/1個程度の大きさに乱切りしたもの11kgを、98℃に加熱した湯に入れ、3分間ボイルした。
筍を湯から分離し秤量したところ、11.7kgあり、これを<具材>とした。
<調味液の調製>
一方、<調味液>として、甘しゃ分みつ糖(新光製糖社製商品名“甘しゃ分みつ糖”)0.864kg、本みりん(ミツカン社製商品名“IS2”)1.440kg、利尻昆布(関根昆布社製商品名“利尻昆布”)と鰹節(ダイイチ社製商品名“かつお節枕崎枯節血合入”)の出汁(水に利尻昆布1重量%を入れて沸騰させた後、鰹節4重量%を投入し火を止め、1昼夜放置して採取した出汁)14.400kg、清酒(喜多屋社製“花宗”)0.720kgを混合し、98℃まで加熱し、加熱用電源を切った。
この<調味液>の全量を、<具材>である上記のボイル済み筍の全量に注ぎ、98℃で15分間加熱(煮込み)処理した。
加熱(煮込み)処理後、<具材>である筍と、加熱処理用容器内に残留している<調味液>とに分離し、加熱(煮込み)処理後の筍12kgに、鰹節(調味液の調製に使用したものと同じものを使用)0.140kgを混合した。
この後、<具材>である筍50gと<調味液>20gとなるように小分けバッグ(商品充填バッグ)に充填し、この小分けバッグを105℃で25分間の殺菌処理を行い、10℃以下で冷蔵保管した。
比較例1〔食塩使用の筍煮〕
図6に示すフローにより、下記の要領で筍煮を製造した。
<具材の準備>
実施例1で準備した具材(熊本県産筍)を用いた。
<調味液の調製>
一方、<調味液>として、グラニュー糖(日本甜菜製糖社製商品名“HA20kgピートグラニュー糖”)2.97kg、酢(ミツカン社製商品名“醸造酢MAV 20L”)0.22kg、薄口醤油(マルエ醤油社製商品名“特製うすくちH”0.88kg、醤油(キッコーマン社製商品名“P特選丸大豆醤油”)0.55kg、塩(伯方塩業社製商品名“伯方の塩”)0.36kg、清酒(実施例1と同じものを使用)0.33kg、出汁(沸騰水中に鰹節4重量%を投入し火を止め、1昼夜放置して採取した出汁)9kgを混合し、75℃まで加熱した後、冷却した。
上記<具材>の筍650g(大袋用)と、筍40g(小袋用)づつ、2種の小分けバッグ(実施例1と同様の商品充填バッグで、大きさが異なる2種を使用)に入れ、これらの小分けバッグに、上記の調味液を、大袋には250g、小袋には15gづつを充填し、大袋、小袋ともに92℃で38分間の殺菌処理を行った後、両袋とも10℃以下で冷蔵保管した。
実施例2〔どんこ椎茸煮〕
図2に示すフローにより、下記の要領でどんこ椎茸煮を製造した。
<具材の準備>
図2において、<具材>である熊本県産の乾燥どんこ椎茸3kgを水洗し、洗浄液を分離した後、ポリエチレン製の容器に入れ、水をどんこ椎茸全体が浸漬するまで注ぎ、12時間冷蔵庫に放置した。
この後、どんこ椎茸を容器から取り出し、浸漬水を分離し、98℃に加熱した湯に入れ、一旦低下した湯温が98℃に戻るまで加熱(ボイル)した。
どんこ椎茸を湯から分離し秤量したところ、16kgあり、これを<具材>とした。
<調味液の調製>
一方、<調味液>として、甘しゃ分みつ糖(実施例1と同じものを使用)0.800kg、本みりん(実施例1と同じものを使用)1.400kg、利尻昆布と鰹節の出汁(実施例1と同様にして採取)13.300kg、清酒(実施例1と同じものを使用)0.800kgを混合し、98℃まで加熱した。
この<調味液>の全量を、<具材>である上記のボイル済みどんこ椎茸の全量に注ぎ、98℃で15分間加熱(煮込み)処理した。
加熱(煮込み)処理後、<具材>であるどんこ椎茸と、加熱処理用容器内に残留している<調味液>とに分離した。
加熱(煮込み)処理後のどんこ椎茸16kgを、どんこ椎茸60gづつ小分けバッグ(実施例1と同様の商品充填バッグ)に入れ、この小分けバッグに、上記の加熱(煮込み)処理に使用した後の調味液15gを充填し、105℃で25分間の殺菌処理を行い、10℃以下で冷蔵保管した。
比較例2〔食塩使用のどんこ椎茸煮〕
図7に示すフローにより、下記の要領でどんこ椎茸煮を製造した。
<具材の準備>
実施例2で準備した具材(熊本県産どんこ椎茸)を用いた。
<調味液の調製>
一方、<調味液>として、グラニュー糖(比較例1と同じものを使用)1.800kg、酢(比較例1と同じものを使用)0.280kg、醤油(比較例1と同じものを使用)1.800kg、清酒(実施例1と同じものを使用)1.200kg、水5.000kgを混合し、98℃まで加熱した。
この<調味液>の全量に、上記<具材>のボイル済みどんこ椎茸を入れ、98℃で25分間加熱(煮込み)処理した。
加熱(煮込み)処理後、<具材>のどんこ椎茸を取り出し、冷却し、冷却後のどんこ椎茸600g(大袋用)と、どんこ椎茸36g(小袋用)づつ、2種の小分けバッグ(実施例1と同様の商品充填バッグで、大きさが異なる2種を使用)に入れ、これらの小分けバッグに、上記の加熱(煮込み)処理に使用した後の調味液を、大袋には150g、小袋には9gづつを充填し、大袋、小袋ともに92℃で38分間の殺菌処理を行った後、両袋とも−18℃以下で冷凍保管した。
実施例3〔酢ごぼう〕
図3に示すフローにより、下記の要領で酢ごぼうを製造した。
<具材の準備>
図3において、<具材>である青森県産のごぼうを、7±1g/1本となるように4つ切りにしたもの20kgに、酢(ミツカン社製商品名“MHV310”)1kgと水80kgの混合液(約1.2重量%酢水)を98℃に加熱したものに加え、98℃で3分間ボイルした。
これを水冷した後、ごぼうを酢水から分離し秤量したところ、19kgあり、これを<具材>とした。
<調味液の調製>
一方、<調味液>として、甘しゃ分みつ糖(実施例1と同じものを使用)3.000kg、本みりん(実施例1と同じものを使用)2.500kg、利尻昆布と鰹節の出汁(実施例1と同様にして採取)16.000kg、酢(上記ボイル処理に使用したものと同じものを使用)3.000kg、すり胡麻(カドヤ社製商品名“すりごま(白)”)0.7kgを混合し、98℃まで加熱した。
この<調味液>の全量を、<具材>である上記のボイル済みごぼうの全量に注ぎ、98℃で5分間加熱(煮込み)処理した。
加熱(煮込み)処理後、<具材>であるごぼうと、加熱処理用容器内に残留している<調味液>とに分離し、ごぼうを秤量したところ、19.5kgであった。
上記加熱(煮込み)処理後のごぼう19.5kgを、ごぼう50本(約340g)(大袋用)と、6本(約41g)(小袋用)づつの2種の小分けバッグ(実施例1と同様の商品充填バッグで、大きさが異なる2種を使用)に入れ、これらの小分けバッグに、上記の加熱(煮込み)処理に使用した後の調味液を、大袋には95g、小袋には15gづつを充填し、大袋、小袋ともに92℃で38分間の殺菌処理を行った後、両袋とも10℃以下で冷蔵保管した。
比較例3〔食塩使用の酢ごぼう〕
図8に示すフローにより、下記の要領で酢ごぼうを製造した。
<具材の準備>
カット寸法を7±1g/個としたものを20kg使用し、酢(実施例3と同じものを使用)1.000kgと水80.000kgの混合液(1.2%酢水)を98℃に加熱した中に入れて、98℃で3分間ボイルした。
これを水冷した後、ごぼうを酢水と分離し秤量したところ、19kgあり、これを<具材>とした。
<調味液の調製>
一方、<調味液>として、グラニュー糖(比較例1と同じものを使用)2.400kg、酢(比較例1と同じものを使用)4.800kg、本みりん(比較例1と同じものを使用)1.920kg、塩(比較例1と同じものを使用)0.290kg、すり胡麻(実施例3と同じものを使用)0.770kg、液体かつおだし(ヤマキフーズ社製商品名“E−101 20kg”)1.440kg、水1.920kgを混合し、90℃まで加熱した。
この<調味液>の全量を、<具材>である上記のボイル済みごぼうの全量に注ぎ、98℃で5分間加熱(煮込み)処理した。
加熱(煮込み)処理後、<具材>であるごぼうと、加熱処理用容器内に残留している<調味液>とに分離し、ごぼうを秤量したところ、19.5kgであった。
上記加熱(煮込み)処理後のごぼう19.5kgを、ごぼう50本(約340g)(大袋用)と、5本(約34g)(小袋用)づつの2種の小分けバッグ(実施例1と同様の商品充填バッグで、大きさが異なる2種を使用)に入れ、これらの小分けバッグに、上記の加熱(煮込み)処理に使用した後の調味液を、大袋には90g、小袋には10gづつを充填し、大袋、小袋ともに92℃で38分間の殺菌処理を行った後、両袋とも10℃以下で冷蔵保管した。
実施例4〔梅花にんじん煮〕
図4に示すフローにより、下記の要領で梅花にんじん煮を製造した。
<具材の準備>
図4において、<具材>であるにんじんを、皮剥き、10〜12g/1個程度の大きさに梅花の形にカットしたもの12kgに、水40kgを98℃に加熱して注ぎ、98℃で3分間ボイルした。
梅花にんじんを湯から分離し、秤量したところ、11.4kgであり、これを<具材>とした。
<調味液の調製>
一方、甘しゃ分みつ糖(実施例1と同じものを使用)0.960kg、本みりん(実施例1と同じものを使用)0.960kg、利尻昆布と鰹節の出汁(実施例1と同様にして採取)6.400kgを混合し、75℃まで加熱した後、冷却し<調味液>とした。
上記のボイル済み梅花にんじんを、60gづつ小分バッグ(実施例1と同様の商品充填バッグ)に入れ、この小分けバッグに、上記の調味液24gを充填し、105℃で25分間の殺菌処理を行い、10℃以下で冷蔵保管した。
比較例4〔食塩使用の梅花にんじん煮〕
図9に示すフローにより、下記の要領で梅花にんじん煮を製造した。
<具材の準備>
カット寸法を11±1g/1個としたものを21kg使用した以外は、実施例4と同様にして準備した具材(梅の花の形にカットしたにんじん)を用いた。ボイル処理し、水切り後の梅花にんじんを秤量したところ、20kgであった。
<調味液の調製>
一方、<調味液>として、グラニュー糖(比較例1と同じものを使用)3.200kg、酢(比較例1と同じものを使用)0.500kg、醤油(比較例1と同じものを使用)0.400kg、塩(比較例1と同じものを使用)0.400kg、鰹節の出汁(比較例1と同様にして採取)5.500kg、練梅(ウメカ食品社製商品名“紀州練梅 無添加”)0.560kgを混合し、98℃まで加熱し、冷却した。
上記の水切りした梅花にんじん55gと、上記の加熱し冷却した調味液220gを、小分けバッグ(実施例1と同様の商品充填バッグ)に充填し、92℃で38分間の殺菌処理した後、10℃以下で冷蔵保管した。
実施例5〔ごぼう煮〕
図5に示すフローにより、下記の要領でごぼう煮を製造した。
<具材の準備>
図5において、<具材>である青森県産のごぼうを、1個が重量6±1g、長さ6〜7cmとなるようにスライスしたもの6kgをカゴに入れ、このカゴごと、酢(実施例3と同じものを使用)0.6kgと水40kgの混合液(酢水)を98℃に加熱した中に入れて、98℃で2分間ボイルした。
これを水冷した後、ごぼうを酢水分離し秤量したところ、5.8kgあり、これを<具材>とした。
上記<具材>であるボイル済みごぼうの全量を、国産冷凍生姜千切り(2×2×15mm)(坂田信夫商店社製商品名“国産冷凍生姜千切2mm”)0.36kgを解凍したものと混合した。
<調味液の調製>
一方、甘しゃ分みつ糖(実施例1と同じものを使用)0.572kg、本みりん(実施例1と同じものを使用)0.858kg、利尻昆布と鰹節の出汁(実施例1と同様にして採取)5.720kg、清酒(喜多屋社製“花宗”)0.286kgを混合し、75℃まで加熱し、冷却して<調味液>とした。
上記の生姜千切りと混合したごぼうを、23gづつ小分バッグ(実施例1と同様の商品充填バッグ)に入れ、この小分けバッグに、上記の調味液25gを充填し、105℃で25分間の殺菌処理を行い、10℃以下で冷蔵保管した。
比較例5〔食塩使用のごぼう煮〕
図10に示すフローにより、下記の要領でごぼう煮を製造した。
<具材の準備>
スライスしたごぼう24kgを用いる以外は、実施例5と同様にしてボイルし、酢水分離して秤量したところ、22kgであった。
<調味液の調製>
一方、<調味液>として、グラニュー糖(比較例1と同じものを使用)3.400kg、酢(比較例1と同じものを使用)0.55kg、醤油(比較例1と同じものを使用)0.900kg、塩(比較例1と同じものを使用)0.500kg、鰹節の出汁(比較例1と同様にして採取)12.700kgを混合し、75℃まで加熱した。
上記の水切りしたごぼう300gと、上記の加熱・冷却した調味液200gを、小分けバッグ(実施例1と同様の商品充填バッグ)に充填し、105℃で25分間の殺菌処理した後、10℃以下で冷蔵保管した。
<評価>
以下のようにしてブラインド試験を実施した。
月曜日から金曜日までの昼食時間に、本願出願人の社内食堂の中央テーブル上に、実施例1〜5及び比較例1〜5で得た食品(5種ずつの計10種)を各5kgずつ、色分けした大皿に盛って置き、日替わり(月曜日は実施例1と比較例1の「筍煮」、火曜日は実施例2と比較例2の「どんこ椎茸煮」、水曜日は実施例3と比較例3の「酢ごぼう」、木曜日は実施例4と比較例4の「梅花にんじん煮」、金曜日は実施例5と比較例5の「ごぼう煮」)で提供した。
提供態様は、各人が2枚の小皿に1種ずつの2種を適量取り分けることとし、リピート回数は自由とした。
各曜日とも、5kgずつの各食品は、食事開始後30分未満で完食しており、中でも、実施例の食品はリピート率が高く、比較例の食品の完食時間の約半分程度であることが確認された。
また、食堂出口での調査をまとめると、「両方とも美味であったが、一方の(実施例の)食品は、薄味で、具材の食味と風味を直接感じることができた。これを2皿食べた後、3皿目を取りに行ったが、無くなっていた。」であった。
以上より、本発明の食塩不使用の食品によれば、食味は十分であり、特に具材の味わいをそのまま生かすことができることが確認された。
本発明の製造方法により得られる食塩不使用加工食品は、食味や風味等の美味感に溢れた加工食品を工業的に製造することができる。
従って、食塩摂取が制限されている人のみならず、健康への関心が高い人等にとって好適な加工食品を工業的に製造することができる。

Claims (4)

  1. 食塩を用いず、甘しゃ分みつ糖、みりん及び、昆布と鰹節の出汁を用いた調味液により調理することを特徴とする食塩不使用加工食品の製造方法。
  2. 調味液に、更に食酢及び/又は香味食材を用いることを特徴とする請求項1記載の食塩不使用加工食品の製造方法。
  3. 調理が、具材の、調味液中での加熱処理又は、調味液への浸漬処理であることを特徴とする請求項1または2に記載の食塩不使用加工食品の製造方法。
  4. 加熱処理に先立ち、具材の水によるボイル処理を行うことを特徴とする請求項3に記載の食塩不使用加工食品の製造方法。
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