JP2018010105A - 露光装置、露光方法、および物品製造方法 - Google Patents

露光装置、露光方法、および物品製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】露光量の均一化の点で有利な露光装置を提供する。【解決手段】基板Wと原版Rを移動させながら、基板Wをショット領域ごとに走査露光を行う露光装置であって、ショット領域を露光する露光光を整形する整形部117と、露光光の光量分布を調整する照明部114と、整形部117および、照明部114を制御する制御部170と、有し、制御部170は、ショット領域内で非走査方向に離れた第1の領域および第2の領域のそれぞれの積算露光量分布が等しくなるように照明部114を制御し、ショット領域における走査方向の積算露光量が均一となるように整形部117を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、露光装置、露光方法、および物品製造方法に関する。
液晶表示デバイスなどの製造工程の1つであるリソグラフィー工程において、原版および基板を同期させて移動させつつ、投影光学系を介して基板上の露光領域に原版のパターンを転写する走査型露光装置(スキャナ)が使用されている。さらに、近年では、スキャナにより基板の大形化に伴う露光領域の大面積化に対応するため、露光領域を複数の単位露光領域(ショット領域)に分割し、各ショット領域に対応するパターンの像を順次露光する方法が開発されている。この方法では、走査方向と直交する方向に隣接するショット領域の一部をつなぎ合わせて露光するつなぎ露光が行われる。
つなぎ合わされた部分(つなぎ部)は、隣接するショット領域の一部が互いに重なり合うため、つなぎ部以外の部分よりも露光量が大きくなり、パターンの線幅がつなぎ部とそれ以外の部分とで均一でなくなる。つなぎ部とそれ以外の部分の露光量を均一にする露光装置として、特許文献1は、光源と原版との間に設けられた遮光板によりつなぎ部の露光量を調節する露光装置を開示している。
特許第3711586号公報
スキャナでは、例えば、スリット幅を調整できるスリット状の照射領域(照明光)でショット領域を露光する。スリット幅を調整することで、照明光でショット領域の走査露光をしたときのショット領域内における各位置の積算露光量の分布を均一とすることができる。しかしながら、上記特許文献1は、走査方向におけるスリット幅を調整して照射領域を変更した場合、非走査方向における各位置の積算露光量の分布が、スリット幅を調整しなかった場合の積算露光量の分布と異なってしまう。そのため、ショット領域内における積算露光量の分布を均一にすることが困難となりうる。
本発明は、例えば、露光量の均一化の点で有利な露光装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一側面としての露光装置は、基板と原版を移動させながら、基板をショット領域ごとに走査露光を行う露光装置であって、ショット領域を露光する露光光を整形する整形部と、露光光の光量分布を調整する照明部と、整形部および、照明部を制御する制御部と、有し、制御部は、ショット領域内で非走査方向に離れた第1の領域および第2の領域のそれぞれの積算された露光量分布が等しくなるように照明部を制御し、ショット領域における走査方向の積算露光量が均一となるように整形部を制御する、ことを特徴とする。
本発明によれば、例えば、露光量の均一化の点で有利な露光装置を提供することができる。
第1実施形態に係る露光装置の構成を示す概略図である。 照度分布補正部の特徴および投影領域の形状を説明する図である。 可変スリット機構の開口の形状を調整する機構を説明する図である。 通常露光を行う場合の投影領域を示す図である。 つなぎ露光を行う場合の1回目の走査露光時の遮光の様子を示す図である。 つなぎ露光を行う場合の2回目の走査露光時の遮光の様子を示す図である。 投影領域と投影領域内のつなぎ幅の関係、および投影領域内の積算照度の分布を示すグラフである。 均一な照度分布で投影領域を照明し、図5および図6のように遮光してつなぎ露光をした場合の露光量を示すグラフである。 投影領域が図7(B)の照度分布で照明された場合に、走査方向の照度分布を調整し、図5および図6のように遮光してつなぎ露光をした場合の露光量を示すグラフである。 投影領域が図7(C)の照度分布で照明された場合に、図5および図6のように遮光してつなぎ露光をした場合の露光量を示すグラフである。 シリンドリカルレンズを光軸方向に駆動させた場合の露光量の分布を示すグラフである。 第1実施形態のつなぎ露光の工程を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る露光装置に含まれる照明光学系のXY平面図である。 投影領域と投影領域内のつなぎ幅の関係、および投影領域内の積算照度の分布を示すグラフである。 通常露光を行う場合の投影領域、および、つなぎ露光を行う場合の遮光の様子を示す図である。 均一な照度分布で投影領域を照明し、つなぎ露光をした場合の露光量の分布を示すグラフである。 第2実施形態のつなぎ露光の工程を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。
(第1実施形態)
図1(A)は、本発明の第1実施形態に係る露光装置の構成を示す概略図である。図1(B)は、本発明の第1実施形態に係る露光装置に含まれる照明光学系のXY平面図である。露光装置100は、例えば、液晶表示デバイスや有機ELデバイスなどのフラットパネルの製造工程におけるリソグラフィー工程にて使用されうる。特に本実施形態では、露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式にて、レチクル(マスク)Rに形成されているパターンの像を基板W上に転写(露光)する走査型投影露光装置とする。露光装置100は、照明光学系110と、投影光学系120と、レチクルステージ130と、基板ステージ140と、照度センサー150と、遮光ブレード機構(遮光部)160と、制御部170と、を有する。なお、図1以下の各図では、鉛直方向であるZ軸に垂直な平面内で露光時のレチクルRおよび基板Wの走査方向にY軸を取り、Y軸に直交する非走査方向にX軸を取っている。また、基板Wは、例えば硝材製で、表面に感光剤(レジスト)が塗布されている被処理基板である。さらに、レチクルRは、例えば硝材製で、基板Wに転写されるべきパターン(微細な凹凸パターン)が形成されている原版である。
照明光学系110は、露光光の光量分布を調整する照明部と露光光を整形する整形部とを有する。照明光学系110は、例えば、光源111、楕円ミラー112、第1コンデンサーレンズ113、ハエの目レンズ(照明部)114、第2コンデンサーレンズ115、平面ミラー116、可変スリット機構(整形部)117、結像光学系118から構成される。また、照明光学系110がレチクルR(基板W)を照明する照度は、制御部170と接続した照度分布調整装置171から光源点灯部172およびハエの目レンズ駆動部173への指令により調整される。
光源111としては、例えば、Hgランプが使用可能であるが、i線、h線、g線等のHgランプの出力波長の一部を用いる場合もある。光源111の発光部は、楕円ミラー112の第一焦点に配置されている。光源111から発光された光束は、楕円ミラー112により楕円ミラー112の第二焦点面Fに集光する。
図1では、光源111の発光部を球体とし、球体の中心点からの光線を実線で示し、球体表面のY軸方向の頂点(左側、および右側)から発せされる光線を点線で示した。光源111の発光部の中心点から発せられる光線は、楕円ミラー112での反射面中央で反射した後、楕円ミラー112の第二焦点面Fで一点に集光する。これに対し、光源111の発光部の左側頂点から発せられる光線は、楕円ミラー112の反射面左端で反射した後、楕円ミラー112の第二焦点面Fの後方で一点に集光する。また、光源111の発光部の右側頂点から発せられる光線は、楕円ミラー112の反射面左端で反射した後、楕円ミラー112の第二焦点面Fの前方で一点に集光する。そのため為、楕円ミラー112の第二焦点面Fでは、光源111の発光部の左側頂点から発せられた光線と右側頂点から発せられた光線が、拡がりを持って集光している。
第一コンデンサーレンズ113は、楕円ミラー112により第二焦点面Fに拡がりを持って集光した光束の像を、ハエの目レンズ114の入射面に拡大して結像する。ハエの目レンズ114は、例えば、シリンドリカルレンズ1141〜1144と、照度分布補正部1145から構成される光学素子である。図1(A)および照明光学系110のXY平面図である図1(B)に示すとおり、シリンドリカルレンズ1141、1143はYZ平面内に曲率をもち、シリンドリカルレンズ1142、1144はXY平面内に曲率をもつ。ハエの目レンズ114を出た光束は、YZ平面内とXY平面内で異なるNAを持つ。
可変スリット機構117は、ハエの目レンズ114を出射し、レチクルRおよび基板Wに入射する光束の光路状に配置される。ハエの目レンズ114を出射した光束は、第2コンデンサーレンズ115を経て、平面ミラー116で反射した後、可変スリット機構117を照明する。この時、第2コンデンサーレンズ115は、可変スリット機構117をケーラー照明しており、ハエの目レンズ114の光束の出射面と、可変スリット機構117の配置された面は、光学的に瞳面と像面の関係にある。ケーラー照明では、瞳面から射出されるNAで像面の照明範囲の大きさが決まる。シリンドリカルレンズ1141とシリンドリカルレンズ1143は、可変スリット機構117上のY方向の照射領域を決定し、シリンドリカルレンズ1142とシリンドリカルレンズ1144は、可変スリット機構117上のX方向の照射領域を決定している。
図2(A)は、照度分布補正部1145の特徴を説明する図である。−Y方向から見た図であり、説明のためシリンドリカルレンズ1142と照度分布補正部1145とを縦に並べて示している。光束は照度分布補正部1145を通過してシリンドリカルレンズ1141を経てシリンドリカルレンズ1142に入射する。シリンドリカルレンズ1142は、シリンドリカルレンズ1142a〜1142cから構成されており、照度分布補正部1145は、シリンドリカルレンズ1142a〜1142cのそれぞれに対応しX方向に3つに分かれた透過率分布を持っている。
例えば、照度分布補正部1145の個々に分かれた領域は、領域のX方向中心から周辺にかけて徐々に透過率が増加する傾向を持っている。本実施形態では、可変スリット機構117が配置された面は、X方向に長い矩形形状に照明されている。照度分布補正部1145は、光軸方向(Y方向)に位置が調整されるシリンドリカルレンズ1142との組み合わせでX方向の光強度分布を所定の分布に補正している。
照度分布調整装置171は、制御部170の指示に基づいてレンズ駆動部1730に指令を出し、シリンドリカルレンズ1142を光軸方向(Y方向)に駆動すると共に、光源点灯部172に指令を出し、光源111の出力を調整する。シリンドリカルレンズ1142とシリンドリカルレンズ1144の間隔を変えると、可変スリット機構117上の照射領域のX方向の照度分布(露光量分布)が変化する。
可変スリット機構117は、図1(B)に示すように、X方向に長い円弧形状の開口を有しており、可変スリット機構117を通過した光束は、結像光学系118によりレチクルR面上に結像し、円弧形状の照明領域を形成する。
投影光学系120は、平面ミラー121、凹面ミラー122、凸面ミラー123、平面ミラー124から構成され、レチクルR面上に形成されたパターンの像を、基板W上に結像し、図2(B)に示す円弧形状の投影領域(ショット領域)PAを形成する。
照度センサー150は、例えば、基板Wの表面と同じ高さにピンホール開口を有する光量センサーであり、基板ステージ140を駆動させる事により、円弧形状の投影領域PA内(ショット領域内)のY方向、およびX方向の複数点の照度分布を測定する。
遮光ブレード機構160は、走査方向に進退可能であり、つなぎ露光を行う際に、露光光を遮光することで円弧形状の投影領域PAの形状を調整する。ここで、つなぎ露光とは、走査方向(Y方向)と直交する方向(X方向)に隣接するショット領域の一部をつなぎ合わせて露光することを指すものとする。つなぎ合わされる部分をつなぎ領域という。
制御部170は、レチクルRを保持したレチクルステージ130と、基板Wを保持した基板ステージ140を同期させてY方向に走査露光させ、レチクルR上のパターンを、感光材が塗布された基板W上に転写する。
図3は、可変スリット機構117の開口の形状を調整する機構を説明する図である。可変スリット機構117は、固定遮光部1170と駆動遮光部117a〜117qにより円弧形状の開口を形成する。可変スリット駆動装置154は、制御部170の指令により、駆動遮光部117a〜117qを駆動させ、円弧形状の開口のY方向のスリット幅Wa〜Wqを調整する。これにより、露光光が整形される。
図4〜6は、遮光ブレード機構160の構造と、遮光される円弧形状の投影領域PAの関係を説明する図である。遮光ブレード機構160は、2つの遮光ブレード161、および、162を有し、遮光ブレード駆動装置155は、制御部170の指令により、2つの遮光ブレード161、162のそれぞれをY方向、および、X方向に駆動させる。
図4は、通常露光を行う場合であり、制御部170は、2つの遮光ブレード161、および、162を円弧形状の投影領域PAの外側の位置に退避させる。投影領域PAは、−X方向の一端と+方向の他端とのそれぞれにつなぎ領域dおよびdを含む。
図5は、つなぎ露光を行う場合の1回目の走査露光時の遮光の様子を示す図である。制御部170は、遮光ブレード161を投影領域PA内に移動させ、投影領域PAをつなぎ領域d、つなぎ領域以外の非つなぎ領域d10に分割する。
図6は、つなぎ露光を行う場合の2回目の走査露光時の遮光の様子を示す図である。制御部170は、遮光ブレード162を投影領域PA内に移動させ、投影領域PAをつなぎ領域d、非つなぎ領域d20に分割する。
以上が、本実施形態に係る露光装置の構成である。次に、図7〜図10を用いて、可変スリット機構117を備えた露光装置100においてつなぎ露光をしたときに生じうる露光ムラの説明をする。
図7(A)〜(C)は、投影領域PAと投影領域PA内のつなぎ幅の関係、および投影領域PA内の積算照度を示すグラフである。なお、以降、説明の簡単のため、投影領域PAの形状を矩形とする。図7(A)〜(C)の左のグラフは、投影領域PAを−Y方向から見た場合に、横軸をX位置、縦軸をY方向の積算照度(積算露光量)としたグラフ(非走査方向の露光量分布)である。一方、図7(A)〜(C)の右のグラフは、投影領域PAを+X方向から見た場合に、横軸をY位置、縦軸をX方向の積算照度としたグラフ(走査方向の露光量分布)である。
図7(A)に示したグラフは、投影領域PAを均一な照度分布で照明した場合であり、投影領域PA内の積算照度は、−Y方向から見ても+X方向から見ても一定である。図7(B)に示したグラフは、投影領域PAを+X方向に右上がりのY方向の積算照度をもち、X方向の積算照度をY方向によらず一定にした照度分布で照明した場合のグラフである。−Y方向から見ると、Y方向の積算照度は+X方向に進むにつれ強くなっていく傾向にあり(左のグラフ)、+X方向から見ると、X方向の積算照度はY位置によらず一定である。図7(C)に示したグラフは、投影領域PAを+Y方向に右上がりのX方向の積算照度をもち、Y方向の積算照度をX方向によらず一定にした照度分布で照明した場合のグラフである。−Y方向から見ると、Y方向の積算照度はX方向によらず一定であり、+X方向から見ると、X方向の積算照度は+Y方向に進むにつれ強くなっていく傾向にある。
図8(A)〜(C)は、投影領域PAが図7(A)の照度分布で照明され、図5および図6のように遮光してつなぎ露光をした場合の、横軸をX位置としたときのY方向の積算露光量(積算照度)を示すグラフである。図8(A)は、図5のように遮光して走査露光した場合の露光量、図8(B)は、図6のように遮光して走査露光した場合の露光量、図8(C)は、1回目と2回目の露光量を合算した露光量を示す。
図7(A)の照度分布により露光する時は、制御部170は、可変スリット駆動装置154が駆動遮光部117a〜117qを駆動させ、円弧形状の開口のY方向のスリット幅Wa〜Wqをすべて等しい幅に調整する。そして、つなぎ領域dとdとのX方向の大きさを等しくすると、1回目の積算照度(図8(A))と2回目の積算照度(図8(B))とを足すと、図8(C)に示したように、X位置に対して均一な積算照度となる。
図9(A)〜(C)は、投影領域PAを図7(B)の照度分布で照明した場合に、非走査方向の照度分布を調整し、図5および図6のように遮光してつなぎ露光をした場合の非走査方向の照度分布を示すグラフである。図9(A)は、図5のように遮光して走査露光した場合の露光量、図9(B)は、図6のように遮光して走査露光した場合の露光量、図9(C)は、1回目と2回目の露光量を合算した露光量を示す。
投影領域PAを図7(B)の照度分布で照明する場合、つなぎ露光をする前に、非走査方向の照度分布を均一とする。すなわち、制御部170の指令により、可変スリット駆動装置154が駆動遮光部117a〜117qを駆動させ、円弧形状の開口のY方向のスリット幅Wa〜Wqを調整する。図7(B)の照度分布は、+X方向に右上がりのY方向の積算照度をもつため、−X方向の一端のスリット幅は大きく、+X方向の他端のスリット幅は小さくする。この時、つなぎ領域dは図8(A)の場合と比べて広くなり、つなぎ領域dは図8(B)の場合と比べて狭くなる。その結果、1回目の積算照度と2回目の積算照度とを足すと、図9(C)に示したように、非走査方向の照度分布が不均一となる。
この不均一な投影領域は、3つの領域に分けられる。すなわち、非つなぎ領域d20とつなぎ領域dとで二重露光される部分、つなぎ領域dとつなぎ領域dとで二重露光される部分およびつなぎ領域dのみで露光される部分である。
また、図10(A)〜(C)は、投影領域PAが図7(C)の照度分布で照明された場合に、図5および図6のように遮光してつなぎ露光をした場合の、非走査方向の照度分布を示すグラフである。図10(A)は、図5のように遮光して走査露光した場合の露光量、図10(B)は、図6のように遮光して走査露光した場合の露光量、図10(C)は、1回目と2回目の露光量を合算した露光量を示す。
投影領域PAが図7(C)の照度分布で照明された場合、非走査方向の照度分布は均一であるため、つなぎ露光をする前のスリット幅Wa〜Wqはすべて等しくする。この時、つなぎ領域dおよびdのX方向の大きさは等しくなる。しかし、図7(C)の照度分布は、+X方向から見ると、X方向の積算照度が+Y方向に右上がりであるため、1回目の走査露光による露光量は、図10(A)に示す通り、つなぎ領域dにより露光された領域において+X方向に山なりの増加傾向を示す。また、2回目の走査露光による露光量は、図10(B)に示す通り、つなぎ領域dにより露光された領域において+X方向に山なりの減少傾向を示す。その結果、1回目の積算照度と2回目の積算照度とを足すと、図10(C)に示したように、非走査方向の照度分布は不均一となる。
以上の通り、投影領域PA内の照度分布が不均一な場合、非走査方向の照度分布が均一となるよう可変スリット機構117を用いて調整しても、遮光した走査露光によりつなぎ露光を行うと、非走査方向の照度分布は不均一となりうる。本実施形態によれば、可変スリット機構117により走査方向(Y方向)の積算露光量を均一化しつつ、つなぎ露光によりX方向の照度を均一化できる。具体的な方法を以下に示す。
図11(A)および(B)は、シリンドリカルレンズ1142を光軸方向(Y方向)に駆動させた場合の、投影領域PA内の露光量の分布を示している。例えば、シリンドリカルレンズ1142の位置を、図7(A)に示すような均一な照度分布を示す位置から、光軸に沿って−Y方向に移動させると、図11(A)のような凹形の照度分布を示す。+Y方向に移動させると、図11(B)のような凸形の照度分布を示す。
このように、照度分布調整装置171は、レンズ駆動部173に指令を出し、ハエの目レンズ114内のシリンドリカルレンズ1142を光軸方向(Y方向)に駆動させ、投影領域PA内の非走査方向の露光量分布を2次曲線状に変化させる事ができる。
投影領域PAが図7(B)の照度分布で照明された場合に、照度分布の曲率成分の調整を用いた照度分布の均一化について説明する。この場合、照度分布調整装置171は、投影領域PA内のつなぎ領域dおよびdの積算照度を個別に補正する。
まず、つなぎ領域dの積算照度を補正する場合、制御部170は、図4に示したように2つの遮光ブレード161、162を投影領域PAの外側に退避させ、つなぎ領域d内のスリット幅WbおよびWcを所定の幅に揃える。照度分布調整装置171は、シリンドリカルレンズ1142を+Y方向に移動させ、つなぎ領域dの積算照度を平坦化すると共に、光源111の出力を調整し、つなぎ領域dの積算照度を所定の値に補正する。
次に、つなぎ領域dの積算照度を補正する場合、制御部170は、図4に示したように2つの遮光ブレード161、162を投影領域PAの外側に退避させ、つなぎ領域d内のスリット幅WoおよびWpを所定の幅に揃える。照度分布調整装置171は、シリンドリカルレンズ1142を−Y方向に移動させ、つなぎ領域dの積算照度を平坦化すると共に、光源111の出力を調整し、つなぎ領域dの積算照度を所定の値に補正する。
以上のように調整することで、1回目の積算照度と2回目の積算照度とを足したつなぎ領域での照度分布がX方向に均一となる。
投影領域PAが図7(C)の照度分布で照明された場合に、照度分布の曲率成分の調整を用いた照度分布の均一化について説明する。図7(B)の照度分布の補正と同様に、つなぎ領域dおよびdの積算照度は個別に補正される。
まず、つなぎ領域dの積算照度を補正する場合、制御部170は、図5に示したように遮光ブレード161を投影領域PA内に駆動させた状態で、つなぎ領域d内のスリット幅WbおよびWcを所定の幅に揃える。この時、投影領域PA内のつなぎ領域dの積算照度は、図10(A)に示すように山なりの増加傾向を示す。
照度分布調整装置171は、シリンドリカルレンズ1142を−Y方向(または+Y方向)に移動させ、つなぎ領域dの積算照度の傾きを線形にすると共に、光源111の出力を調整し、つなぎ領域dの積算照度を所定の値に補正する。
次に、つなぎ領域dの積算照度を補正する場合、制御部170は、図6に示したように遮光ブレード162を投影領域PA内に駆動させた状態で、つなぎ領域d内のスリット幅Wo、Wpを所定の幅に揃える。この時、投影領域PA内のつなぎ領域dの積算照度は、図10(B)に示すように山なりの減少傾向を示す。
照度分布調整装置171はシリンドリカルレンズ1142を−Y方向(または+Y方向)に移動させ、つなぎ領域dの積算照度の傾きを線形にすると共に、光源111の出力を調整し、つなぎ領域dの積算照度を所定の値に補正する。
以上のように調整することで、1回目の積算照度と2回目の積算照度とを足したつなぎ領域での照度分布がX方向に均一となる。
なお、上記では、図7(B)の照度分布で照明された場合、つなぎ領域での露光量を均一化し、合算したときにつなぎ領域と非つなぎ領域とで均一となるように露光量を調整していた。しかしながら、つなぎ領域での露光量の傾きを調整して、合算したときに均一となるような調整としてもよい。また、図7(C)のX方向の照度分布で照明された場合、つなぎ領域の露光量を均一化して合算したときに均一となるような調整としてもよい。
図12は、本実施形態のつなぎ露光の工程を示すフローチャートである。各工程は制御部170からの指令により実行される。つなぎ露光は、工程S11〜S17の1回目の走査露光と、工程S21〜S27の2回目の走査露光との2つに分かれる。
工程S11で、制御部170は、遮光ブレード駆動装置155に指令を出し、図5に示したように、遮光ブレード161を投影領域PA内に駆動させる。工程S12で、制御部170は、可変スリット駆動装置171に指令を出し、つなぎ領域d内のスリット幅Wb、Wcを所定の幅に揃えるように、駆動遮光部117b、117cを駆動させる。工程S13で、制御部170は、基板ステージ140を駆動させ、照度センサー150により、つなぎ領域d内の走査方向(Y方向)の積算照度を測定する。
工程S14で、制御部170は、照度分布調整装置171に指令を出し、つなぎ領域d内の走査方向の積算照度を所定の値に調整する。工程S15で、制御部170は、基板ステージ140を駆動させ、照度センサー150により、非つなぎ領域d10内の走査方向の積算照度を測定する。工程S16で、制御部170は、可変スリット駆動装置171に指令を出し、非つなぎ領域d10内のスリット幅Wd〜Wqを調整し、非つなぎ領域d10内の走査方向の積算照度を所定の値に調整する。工程S17で、制御部170は、基板ステージ140を駆動させ、基板Wを所定の位置に配置させた後、一回目の走査露光を行う。
工程S21で、制御部170は、遮光ブレード駆動装置155に指令を出し、図6に示したように、遮光ブレード162を投影領域PA内に駆動させる。工程S22で、制御部170は、可変スリット駆動装置171に指令を出し、つなぎ領域d内のスリット幅Wo、Wpを所定の幅に揃えるように、駆動遮光部117o、117pを駆動させる。工程S23で、制御部170は、基板ステージ140を駆動させ、照度センサー150により、つなぎ領域d内の走査方向の積算照度を測定する。
工程S24で、制御部170は、照度分布調整装置171に指令を出し、つなぎ領域d内の走査方向の積算照度を所定の値に調整する。工程S25で、制御部170は、基板ステージ140を駆動させ、照度センサー150により、非つなぎ領域d20内の走査方向の積算照度を測定する。工程S26で、制御部170は、可変スリット駆動装置171に指令を出し、非つなぎ領域d20内のスリット幅Wa〜Wnを調整し、非つなぎ領域d20内の走査方向の積算照度を所定の値に調整する。工程S27で、制御部170は、基板ステージ140を駆動させ、基板Wを所定の位置に配置させた後、二回目の走査露光を行う。
以上のように、本実施形態の露光装置は、可変スリット機構117により走査方向(Y方向)の照度を均一化しつつ、つなぎ露光によりX方向の照度を均一化できる。本実施形態によれば、露光量の均一化の点で有利な露光装置を提供することができる。
(第2実施形態)
図13は本発明の第2実施形態に係る露光装置に含まれる照明光学系210のXY平面図である。第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付し、説明は省略する。照明光学系210は、2つの光源211、212、2つの楕円ミラー213、214、合成ミラー215、2つの前側コンデンサーレンズ216、217、および、後側コンデンサーレンズ218を有する。
光源211の発光部は、楕円ミラー213の第一焦点に配置されており、光源211から発光された光束は、楕円ミラー213で反射した後、合成ミラー215で偏向され、楕円ミラー213の第二焦点面F1に集光する。同じく、光源212の発光部は、楕円ミラー214の第一焦点に配置されており、光源212から発光された光束は、楕円ミラー214で反射した後、合成ミラー215で偏向され、楕円ミラー214の第二焦点面F2に集光する。
前側コンデンサーレンズ216、又は、前側コンデンサーレンズ217は、それぞれ後側コンデンサーレンズ218と合わせて、第1実施形態の第一コンデンサーレンズ113と同等の働きをする。前側コンデンサーレンズ216と後側コンデンサーレンズ218は、楕円ミラー213により第二焦点面F1に集光した拡がりを持った光束の像を、ハエの目レンズ114の入射面に拡大して結像する。同じく、前側コンデンサーレンズ217と後側コンデンサーレンズ218は、楕円ミラー214により第二焦点面F2に集光した拡がりを持った光束の像を、ハエの目レンズ114の入射面に拡大して結像する。
ハエの目レンズ114の入射面で、光源211から発した光束で形成される像の位置と光源212から発した光束で形成される像の位置は重なり合い1つの像となる。後側コンデンサーレンズ218の入射瞳P上には、前側コンデンサーレンズ216の射出瞳、前側コンデンサーレンズ217の射出瞳が、偏心して配置されている。この時、後側コンデンサーレンズ218の入射瞳P面は、ハエの目レンズ114の入射面に対しては、光学的に瞳面と像面の関係にあり、ハエの目レンズ114の射出面に対して光学的に共役の関係にある。したがって、後側コンデンサーレンズ218は、入射瞳P面に対し偏心して形成された光源211、212の光束を用いて、ハエの目レンズ114の入射面をケーラー照明している事になる。
図14(A)〜(E)は、投影領域PAと投影領域PA内のつなぎ幅の関係、および投影領域PA内の積算照度を示すグラフである。図14(A)〜(E)の左のグラフは、非走査方向の照度分布である。一方、図14(A)〜(E)の右のグラフは、走査方向の照度分布である。
図14(A)、(B)は、図13に示した2つの光源のうち、片方のみを点灯させた場合の、投影領域PA内の走査方向の積算照度を示している。ハエの目レンズ114の入射面を、偏心した複数の光源からの光束でケーラー照明し、かつハエの目レンズ114を用いて照射面をケーラー照明する照明光学系では、片方の光源のみで照明した場合、照射面の照度分布は傾いた分布となる。
図14(A)は、光源211のみを発光させた場合を示しており、投影領域PA内の走査方向の積算照度は右下がりの傾向を持つ。図14(B)は、光源212のみを発光させた場合を示しており、投影領域PA内の走査方向の積算照度は右上がりの傾向を持つ。
図14(C)、(D)は、2つの光源を同時に点灯させた場合であり、光源211により得られる積算照度を一点鎖線で示し、光源212により得られる積算照度を点線で示した。図14(C)は、光源211と光源212との出力が等しい場合であり、2つの光源により得られる積算照度は、実線で示したように平坦な分布となる。図14(D)は、光源211の出力を光源212の出力より大きくなるように設定した場合であり、2つの光源により得られる積算照度は、実線で示したように右下がりの分布となる。
このように、本実施形態の照明光学系は、2つの光源の出力バランスにより、照射面の照度分布を1次曲線状に変化させる事ができる。
したがって、投影領域PA内の非走査方向の照度分布が図7(B)に示した右上がりの状態にある場合は、2つの光源の出力バランスを調整する事で、つなぎ領域d、dを含めた全域の積算照度の分布を平坦化することができる。
一方、図14(E)は、投影領域PA内の非走査方向の照度分布が、山型(曲率成分)を持ち、かつ分布の頂点が右側にシフト(線形成分)している状態を示している。この場合、照度分布調整装置171は、投影領域PA内の走査方向の積算照度の分布を曲率成分と線形成分とに分けて、それぞれ独立に調整する。
照度分布調整装置171は、レンズ駆動部173に指令を出し、シリンドリカルレンズ1142を動かす事で露光量分布を2次曲線状に変化させることで補正する。さらに、光源点灯部172に指令を出し、光源211、および212の出力バランスにより積算照度の分布を線形に変化させることで補正する。
このように、本実施形態の照明光学系210は、積算照度の分布の曲率成分および線形成分を独立に補正する事により、つなぎ領域d、dの積算照度の分布を同時に平坦化する事が出来る。
次に、本実施形態の照明光学系210を備えた露光装置を用いて三つのショット領域をつなぐ場合について、図15〜図17を用いて説明する。
図15(A)および(B)は、通常露光を行う場合の投影領域PA、および、つなぎ露光を行う場合の遮光の様子を示す図である。図15(A)で示す通常露光時では、制御部170は、2つの遮光ブレード161、および、162を円弧形状の投影領域PAの外側の位置に退避させる。
投影領域PAのつなぎ領域は、−X方向の一端と+方向にある他端に設けられる。三つのショット領域は、三回の走査露光によりつなげられる。一回目の走査露光時は、−X方向の一端につなぎ領域dを設けて露光し、二回目の走査露光時は、+X方向の他端につなぎ領域d21、−X方向の他端につなぎ領域d22を設けて露光する。三回目の走査露光時は、+X方向の他端につなぎ領域dを設けて露光する。つなぎ領域dは、つなぎ領域d21と重なり、つなぎ領域dは、つなぎ領域d22と重なる。本実施形態の照明光学系210を用いると、投影領域PAの両端のつなぎ領域d21およびd21の積算露光量を同時に所定の分布に調整することが出来る。
図15(B)は二回目の走査露光時の遮光の様子を示す図である。制御部170は、遮光ブレード162、および161を投影領域PA内に移動させ、つなぎ領域d21、つなぎ領域d22、非つなぎ領域d20に投影領域PAを分割する。一回目の走査露光時は、図5と同様に遮光し、三回目の走査露光時は、図6と同様に遮光する。
図16(A)〜(D)は、投影領域PAが図7(A)のように均一な照度分布で照明され、図5、図6および図15(B)のように遮光してつなぎ露光をした場合の、横軸をX位置としたときのY方向の積算露光量(積算照度)を示すグラフである。図16(A)は、図5のように遮光した場合の露光量、図16(B)は、図15(B)のように遮光した場合の露光量、図16(C)は、図6のように遮光した場合の露光量、図16(D)は、それぞれを合算した露光量を示す。図16(D)に示す通り、つなぎ露光により、X位置に対して均一な積算照度を得ることができる。
図17は、本実施形態の投影光学系210を用いた露光装置によるつなぎ露光の工程を示すフローチャートである。各工程は制御部170からの指令により実行される。つなぎ露光は、工程S31の1回目の走査露光と、工程S32〜S37の2回目の走査露光と、工程S38の3回目の走査露光に分かれる。1回目の走査露光である工程S31は、第1実施形態の工程S11〜S17と同様であり、3回目の走査露光である工程S38は、第1実施形態の工程S21〜S27と同様である。
まず、工程S31で、1回目の走査露光が行われる。続いて、工程S32で、制御部170は、遮光ブレード駆動装置155に指令を出し、図15(b)に示したように、遮光ブレード161、および162を投影領域PA内に駆動させる。工程S33で、制御部170は、可変スリット駆動装置171に指令を出し、つなぎ領域d21内のスリット幅Wo、Wpを所定の幅に揃えるように、駆動遮光部117o、117pを駆動させる。同時に、制御部170は、可変スリット駆動装置171に指令を出し、つなぎ領域d22内のスリット幅Wb、Wcを所定の幅に揃えるように、駆動遮光部117b、117cを駆動させる。
工程S34で、制御部170は、基板ステージ140を駆動させ、照度センサー7により、つなぎ領域d21、d22内の走査方向の積算照度を測定する。工程S35で、制御部170は、照度分布調整装置171に指令を出し、つなぎ領域d21、d22内の走査方向の積算照度を所定の値に調整する。
この時、照度分布調整装置171は、異なる位置の2つのつなぎ領域d21、d22内の走査方向の積算照度を調整する為、投影領域PA内の走査方向の積算照度の分布を曲率成分と線形成分とに分けてそれぞれ独立に調整する。
工程S36で、制御部170は、基板ステージ140を駆動させ、照度センサー7により、非つなぎ領域d20内の走査方向の積算照度を測定する。工程S37で、制御部170は、可変スリット駆動装置171に指令を出し、非つなぎ領域d20内のスリット幅Wd〜Wnを調整し、非つなぎ領域d20内の走査方向の積算照度を所定の値に調整し、2回目の走査露光が行われる。工程S38で、3回目の走査露光が行われる。
なお、S31、およびS38で行われる調整は、第1実施形態と同様であってもよいが、工程S35のように曲率成分と線形成分とに分けてそれぞれ独立に調整しても良い。以上のように本実施形態によって、2つ以上の領域をつなぐ場合であっても第1実施形態と同様の効果を得られる。
なお、上記実施形態では、遮光ブレード機構160は、基板Wの直上に構成したが、光学的に共役な位置である可変スリット機構117、あるいは、レチクルRの直上、または直下の露光光の光路上に構成しても良い。さらに、レチクルRおよび基板Wと光学的に共役な位置の近傍に配置してもよい。また、上記実施形態に加え、ハエの目レンズ114を構成するシリンドリカルレンズ1141とシリンドリカルレンズ1143の間隔を変えて、可変スリット機構117上の照射領域のY方向の照度分布を補正できるようにしても良い。
第2実施形態では2つの光源で構成した照明系を示したが、3つ以上の光源を構成しても良く、この場合、少なくとも2つの光源は、照明領域PAの走査方向に直交する方向に偏心した状態で、ハエの目レンズ114の入射面をケーラー照明するものとする。さらに、可変スリット機構117の走査方向の幅を一定とした状態で、照度分布調整装置171によりつなぎ領域、非つなぎ領域内の走査方向の積算照度を所定の値に調整しても良い。
(物品製造方法に係る実施形態)
本実施形態にかかる物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、基板に塗布された感光剤に上記の露光装置を用いて潜像パターンを形成する工程(基板を露光する工程)と、かかる工程で潜像パターンが形成された基板を現像する工程とを含む。さらに、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
100 露光装置
114 ハエの目レンズ(光学素子)
117 可変スリット機構(整形部)
170 制御部
R レチクル(マスク、原版)
W 基板

Claims (8)

  1. 基板と原版を移動させながら、前記基板をショット領域ごとに走査露光を行う露光装置であって、
    前記ショット領域を露光する露光光を整形する整形部と、
    前記露光光の光量分布を調整する照明部と、
    前記整形部および、前記照明部を制御する制御部と、有し、
    前記制御部は、
    前記ショット領域内で非走査方向に離れた第1の領域および第2の領域のそれぞれの積算された露光量分布が等しくなるように前記照明部を制御し、
    前記ショット領域における走査方向の積算露光量が均一となるように前記整形部を制御する、ことを特徴とする露光装置。
  2. 前記照明部は、
    前記非走査方向に第1の露光量分布で前記ショット領域を露光する光束を出射する第1の光源と、
    前記非走査方向に第2の露光量分布で前記ショット領域を露光する光束を出射する第2の光源と、を有し、
    前記制御部は、前記第1の光源および前記第2の光源の出力を個別に制御し、前記ショット領域における前記非走査方向の露光量分布を1次曲線状に変化させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記照明部は、
    前記ショット領域における前記非走査方向の露光量分布を2次曲線状に変化させる光学素子を有する、ことを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記整形部は、
    前記原版および前記基板と光学的に共役な位置に配置され、前記走査方向の前記露光光の幅を変化させる、
    ことを特徴とする請求項1及至3のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  5. 前記露光装置は、
    前記ショット領域内で、前記第1の領域の前記露光光の一部を遮光するように進退可能な第1の遮光部および、
    前記第2の領域の前記露光光の一部を遮光するように進退可能な第2の遮光部を有し、
    第1ショット領域と、前記非走査方向で前記第1ショット領域に隣接する第2ショット領域が、
    前記第1ショット領域の前記第1の領域と、前記第2ショット領域の前記第2の領域と、を重ねるつなぎ露光を行う、
    ことを特徴とする請求項1及至4のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  6. 前記第1の遮光部および前記第2の遮光部は、
    前記原版および前記基板と光学的に共役な位置の近傍に配置される、
    ことを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  7. 基板と原版を移動させながら、前記基板をショット領域ごとに走査露光する露光方法であって、
    前記ショット領域内で非走査方向に離れた第1の領域および第2の領域のそれぞれの積算された露光量分布が等しくなるように前記ショット領域を露光する露光光の光量分布を調整し、
    前記ショット領域における走査方向の積算露光量が均一となるように前記露光光を整形する、
    ことを特徴とする露光方法。
  8. 請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の露光装置を用いてパターンを基板上に形成する工程と、
    前記工程で前記パターンを形成された前記基板を処理する工程と、を有する
    ことを特徴とする物品の製造方法。
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