JP2017026768A - 走査露光装置、走査露光方法、およびデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基板に形成する潜像のサイズを変更し得る走査露光装置を提供する。【解決手段】 走査露光装置は、基板に原版のパターンの第1潜像を形成し、前記基板の走査方向に前記第1潜像の一部と重なるように、前記基板に前記原版のパターンの第2潜像を形成する。前記走査露光装置は、スリット光を生成するスリット光生成部と、前記スリット光により前記原版を照明して前記第1潜像と前記第2潜像が重ね合わされる繋ぎ領域の繋ぎ幅を指定する情報を取得する取得部と、前記繋ぎ幅を有する前記繋ぎ領域の走査露光を規定する制御パラメータを決定する制御部と、を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、走査露光装置、走査露光方法、およびデバイス製造方法に関する。
半導体や液晶パネルなどは、フォトリソグラフィ工程により製造される。フォトリソグラフィ工程では、マスクやレチクルと呼ばれる原版上のパターンを、投影光学系を介して、レジストと呼ばれる感光剤が塗布された基板上にスリット状の走査露光領域を走査しながら投影する走査露光装置が使用されている。近年、液晶表示パネルの多様化や低価格化が進む中、多種のパネルサイズに対応でき、生産性の高い走査露光装置が望まれている。この要求に対応するには走査露光領域を拡大する必要があるが、走査露光領域を拡大すると装置が大型化し、装置コストの大幅な増大となる。
特許文献1では、装置の露光幅は変えずに、マスク描画パターンを基板上に投影する露光処理を複数回行い、各露光処理で得られる露光領域の一部を重ね合わせることで一つの大画面パネルを形成する繋ぎ露光が提案されている。このような露光装置では、必要なパネルサイズに応じて、一回の露光処理でパネルを生産する一括露光と露光領域の一部を重ねて拡大露光領域を得る繋ぎ露光とを切り替えることで多種のパネルサイズに対応することができる。
特開平6−302501号公報
しかし、従来の走査露光装置では、繋ぎ幅は変更されることなく固定であった。そのため、繋ぎ幅を広く設定した場合、原版上のパターン領域に占める繋ぎ領域の面積が大きくなり、必要な拡大露光領域を得るために複数回の露光処理が必要となり生産性が低下してしまう。また、繋ぎ幅を狭く設定した場合、繋ぎ露光時の生産性を高くできるが、一括露光を実施する場合には最適な装置状態でなく生産性を落としてしまう恐れがある。
そこで、本発明は、基板に形成する潜像のサイズを変更し得る走査露光装置を提供することを目的とする。
本発明の一つの側面は、原版と基板とを走査しながら前記原版を照明して前記基板に前記原版のパターンの第1潜像を形成し、前記基板の走査方向に前記第1潜像の一部と重なるように、前記原版と前記基板とを走査しながら前記原版を照明して前記基板に前記原版のパターンの第2潜像を形成する走査露光装置であって、スリットにより前記原版を照明するスリット光を生成するスリット光生成部と、前記スリット光により前記原版を照明して前記基板に形成された前記第1潜像と前記第2潜像が重ね合わされる繋ぎ領域の繋ぎ幅を指定する情報を取得する取得部と、前記繋ぎ幅を有する前記繋ぎ領域の走査露光を規定する制御パラメータを決定する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、基板に形成する潜像のサイズを変更し得る走査露光装置を提供するができる。
第1実施形態の走査露光装置を示した図である。 第1実施形態のスリット光生成部を示した図である。 走査露光方法のフローチャートである。 繋ぎ幅、原版のパターンのサイズおよび基板上の潜像のサイズとの関係と、積算露光量の分布を示した図である。 積算露光量、スリットの幅および走査速度の分布の関係を示した図である。 第2実施形態のスリット光生成部を示した図である。
〔第1実施形態〕
図1に本発明の第1実施形態の走査露光装置を示す。本実施形態の走査露光装置は、照明系1と、原版3及び基板16に設けられたアライメントマークを検出するアライメントスコープ2と、原版3のパターンを基板16に投影する投影光学系4とを有する。原版3は、マスク、レチクルとも呼ばれる。基板16は、ガラス基板やウエハである。照明系1は、例えば、光源5、第1コンデンサーレンズ6、フライアイレンズ7、第2コンデンサーレンズ8、スリット規定部材9、結像光学系10、平面鏡11を含みうる。光源5は、例えば、水銀ランプと楕円ミラーとを含みうる。スリット規定部材9は、スリットを規定し、原版3の最大照明範囲、即ち、原版3を照明するスリット光の最大断面形状を規定する。スリット規定部材9は、照明系1の光路に対して固定して配置されている。なお、本実施形態では、図2に示されるように、4つのスリット規定部材9a〜9dでスリットを規定したが、スリット規定部材の数は4に限らない。結像光学系10は、スリット規定部材9によって規定されるスリットを物体面に結像させるように配置されている。平面鏡11は、照明系1において光路を折り曲げる。
投影光学系4は、照明系1によって照明される原版3上のパターンの像を基板16上に投影する。原版3は、投影光学系4の物体面に配置され、基板16は、投影光学系4の像面の位置に配置される。投影光学系4は、等倍結像光学系、拡大結像光学系及び縮小結像光学系のいずれとしても構成されうるが、本実施形態では等倍の光学系として構成されている。照明系1によって照明される原版3上のパターンの像は、投影光学系4内の第1平行平板13a、平面鏡14、凹面鏡12、凸面鏡15、再度凹面鏡12、平面鏡14、そして第2平行平板13bを経て基板16に結像する。
本実施形態では、スリット規定部材9によって形成されたスリットを遮蔽するようにスリットに対して移動可能なブレード18を駆動することで、繋ぎ領域において走査方向に積算露光量を連続的に減少させる。本実施形態では、固定配置されたスリット規定部材9と、スリットの幅を変更するように移動可能なブレード18とで、スリットの幅を変更可能なスリット光生成部20を構成している。繋ぎ露光において隣接し合う2つの潜像(第1潜像、第2潜像)の一部同士を重ね合わせる繋ぎ領域の幅(繋ぎ幅)を指定する情報は、取得部19にて取得される。制御部21は、取得部19が取得した繋ぎ幅を指定する情報に基づいて繋ぎ領域の走査露光を規定する制御パラメータを決定する。繋ぎ領域の走査露光を規定する制御パラメータは、スリットの幅、積算露光量、原版3を保持する原版ステージおよび基板ステージ17の走査速度、光源5の出力等を含み得る。光源5の出力は、スリット光の強度を規定する。取得部19は、原版3と繋ぎ幅の対応関係を記憶する記憶部と、原版3を識別する識別部と、識別部の識別結果から記憶部の対応関係を基に繋ぎ幅を決定する決定部を含み得る。一つの原版3内に複数のパネルサイズに対応したパターンが描画されている場合には、取得部19は、原版3と原版3のパターン毎の繋ぎ幅を記憶し、原版3のパターンと対応した繋ぎ幅を決定する。また、ユーザが直接繋ぎ幅を入力する入力部を用いて取得部19を構成してもよい。
図2に、第1実施形態で使用される、スリット規定部材9a〜9dとブレード18から構成されるスリット光生成部20を示す。スリット規定部材9a〜9dで形成される幅Sのスリットにブレード18を走査方向に侵入させることでスリットの一部を遮光して幅をS’に調整することができる。図2では円弧上のスリットを基に説明したが、矩形形状でもよく円弧形状に限定しない。
制御部21は、CPUやメモリを有し、取得部19からの繋ぎ幅を指定する情報を基に、スリットの幅を調整することで任意の繋ぎ幅を実現する。制御部21は、必要とするスリットの幅を決定する。制御部21は、繋ぎ幅とスリット幅との対応関係を規定する関係式に基づいてスリットの幅を決定し得る。また、制御部21は、予め実験若しくはシミュレーションによって得られた繋ぎ幅とスリットの幅との関係を示すテーブルを用いて必要とするスリットの幅を決定してもよい。
制御部21は、スリット光生成部20への指令プロファイルを生成し、スリットの幅を制御する。また制御部21は、スリット光生成部20への指令プロファイルと同期して積算露光量の制御指令を生成する。制御部21は、積算露光量の制御指令によって光源5の出力と基板ステージ17および原版ステージの走査速度とのどちらかまたは両方を制御することで、スロットの幅の拡大縮小により過不足する積算露光量を補償する。繋ぎ領域では、ブレード18の駆動を制御し、繋ぎ領域内での積算露光量を連続的に減少することで、2回の露光により繋ぎ領域における積算露光量が一定になるようにする。
図3に基づいて本発明の一実施形態の走査露光方法について説明する。図4は、繋ぎ露光を行う際の繋ぎ幅と基板16上に形成される潜像のサイズとの関係を説明するとともに繋ぎ幅を指定する情報を取得するS1について説明する。図4にように、原版3のパターンを基板16上に2回の走査露光を行い、各回の走査露光により基板16上に形成される各々の潜像の一部同士を走査方向(Y方向)に重ね合わせる。それにより、複数の潜像(第1潜像、第2潜像)を繋いで拡大されたサイズを持つ潜像が基板に形成される。図4(a)は、原版3上のパターンであり、走査方向のサイズをM、繋ぎ幅をWとする。図4(b)に示す通り、基板16上に形成される拡大された潜像の走査方向におけるサイズMは、(2×M−W)となる。すなわち、原版3のパターンの走査方向のサイズM、基板16上に形成される潜像の走査方向におけるサイズMが定まれば、繋ぎ幅Wは、W=M−2Mの関係を用いて決定される。ここから分かるように繋ぎ幅Wが狭いほど、基板16上に形成されるパターンを大きく取ることができる。したがって、原版3の大型化や露光回数を増やすことなく、少ない露光回数で原版3のパターンを最大限に活用したパネルサイズの形成が可能となり、パネルレイアウトの自由度が高く生産性が高い露光方法を提供することが可能となる。また、露光回数を最小限に抑える範囲内で繋ぎ幅Wを広く取ることにより繋ぎ領域内での積算露光量の変化が緩やかになり露光むらを低減できる。したがって、生産性、露光性能の双方の観点から繋ぎ幅Wが定められる。取得部19は、繋ぎ幅と対応する原版3及び原版3のパターンと関連付けて繋ぎ幅Wを指定する情報を取得する。
S2で、制御部21は、取得した繋ぎ幅Wに基づいて繋ぎ領域におけるスリットの最大幅を得る。繋ぎ幅Wと繋ぎ領域におけるスリットの最大幅Sとの関係を示す。まず走査方向の繋ぎ幅Wyと繋ぎ領域におけるスリットの最大幅Sとの関係について説明する。ブレード18の円弧端部から円弧中心までの走査方向の幅をαとする(図2参照)。また、ブレード18の駆動速度をVymb、基板ステージ17の走査速度をVstgとする。そうすると、走査方向の繋ぎ幅Wは、次式1により与えられる。
=S+α+Vstg×(S/Vymb)・・・(1)
つまり、走査方向の繋ぎ幅Wは、スリット開口時の基板16上の走査方向の照射範囲(S+α)と、ブレード18がスリットを全て遮光するまでの間に基板ステージ17が駆動した距離との合計となる。スリットが矩形の場合には、走査方向の照射範囲はスリットの幅Sだけで決まるためαは0となる。
次に走査方向と直交する方向の繋ぎ幅Wとスリットの幅Sとの関係を示す。走査方向と直交方向の繋ぎ幅Wは、次式2により与えられる。
=k×S・・・(2)
式2におけるkは一定値であり、繋ぎ幅Wxとスリットの幅Sの比は一定の関係であることを示している。式1、式2から分かるように、繋ぎ幅W,Wを縮小したい場合には、スリットの幅Sを縮小すれば良い。また、繋ぎ幅とスリットの幅との関係は上記の式1、式2を利用せずに、実験やシミュレーションを行い誤差要因も含んだ形で予め取得してもよい。
S3で、制御部21は、S2で取得された繋ぎ領域におけるスリットの最大幅Sに基づいて、スリットの幅の制御指令及び積算露光量の制御指令を生成する。図5に繋ぎ幅を縮小する場合を例に、走査方向の繋ぎ露光を行う場合の指令値の生成例を示す。図5(a)は原版3のパターンの1つの潜像を基板16に形成するときの、繋ぎ領域および非繋ぎ領域における積算露光量、スリットの幅、基板ステージ17の走査速度の分布を示している。非繋ぎ領域では一定の積算露光量を保ち、繋ぎ領域では、積算露光量が連続的に減少する。なお、隣接する潜像においては、繋ぎ領域では、積算露光量が非繋ぎ領域に向けて連続的に増加する(図4を参照)。図5(b)はスリットの幅の制御指令値を示している。繋ぎ領域では、積算露光量を減少するように、スリットの幅を縮小する。走査露光の開始時はスリットの幅を縮小せず、繋ぎ露光の開始位置P2で所定の必要な開口幅S’となるように、制御部21は、非繋ぎ領域の位置P1からブレード18を駆動している。
位置P1は、ブレード18をその最高速度Vymb_Maxで駆動した時にスリットの幅を変化させるのに必要となる時間(S−S’)/Vymb_Maxとその時間に基板ステージ17が駆動する距離を位置P2から逆算し決定し得る。このようにして位置P1を決めることで走査露光領域内でのスリットの平均幅を広く取ることができる。繋ぎ領域である位置P2から位置P3では、スリットの幅を徐々に減少させて積算露光量を連続的に減少させている。走査露光の開始位置から位置P1までの領域は、第1非繋ぎ領域を構成し、位置P1からP2までの領域は、第2非繋ぎ領域を構成している。非繋ぎ領域のうちで、第2非繋ぎ領域は繋ぎ領域に隣接し、第1繋ぎ領域はつぃなぎ領域に隣接しない。
図5(c)は、積算露光量を制御するために基板ステージ17の走査速度を制御した場合の指令値を示す。図5(b)で示すように、走査方向の位置P1〜P2の第2非繋ぎ領域では、スリットの幅を縮小しているから、その分だけ積算露光量が減少してしまう。そのため、位置P1〜P2の第2非繋ぎ領域での積算露光量を一定にするために、基板ステージ17の走査速度を落として補償する必要がある。そこで、図5(b)のスリットの幅の低減比率に合わせ、基板ステージ17の走査速度も同期して変更している。走査方向の位置P2〜P3の繋ぎ領域では、図5(a)のように積算露光量を減少させるために、基板ステージ17の走査速度を一定としたままで、スリットの幅を変化させることで実現している。
このように露光領域内でのスリットの平均幅を広く取るようにスリットの幅の駆動指令を決めることで、基板ステージ17の走査速度の減少を最小限に抑えつつ走査露光時間を短くしている。図5(c)では、位置P1〜P2の第2非繋ぎ領域で基板ステージ17の走査速度により積算露光量を制御する例を説明したが、スリットの幅の減少した分だけ光源5の出力(スリット光の強度)を増加させて積算露光量を一定に制御してもよい。また、基板ステージ17の走査速度と光源5の出力の両方を利用して積算露光量を制御してもよい。
S4で、制御部21は、一回目の繋ぎ露光を行う。制御部21は、指令値に基づき、ブレード18、基板ステージ17、光源5を制御しながら走査露光することで目標とする積算露光量分布を形成する。S5で、制御部21は、二回目の繋ぎ露光を行う。一回目の繋ぎ露光と同様にして、制御部21は、指令値に基づき、ブレード18、基板ステージ17、光源5を制御しながら走査露光することで目標とする積算露光量分布を形成する。そして、制御部21は、一回目の繋ぎ露光と二回目の繋ぎ露光とを合わせて繋ぎ領域の積算露光量が一定となるように走査露光する。このように走査露光することで、基板16上に形成するパネルサイズに応じ繋ぎ幅を調整することでパネルレイアウトの自由度が高く生産性の高い走査露光方法を提供することができる。
[第2実施形態]
図6を参照しながら、第2実施形態のスリット光生成部について説明する。第2実施形態のスリット光生成部20は、スリットを規定する4つのスリット規定部材9a〜9dで構成され、その中の少なくとも1つ(図6ではスリット規定部材9a)が移動可能である。繋ぎ領域の走査露光を行うときに、移動可能なスリット規定部材9aの駆動を制御することでスリットの幅を調整する。スリット規定部材9a,9dは、走査方向の照明範囲を制限し、スリット規定部材9b、9cは、走査方向と直交する方向の照明範囲を制限する。
第2実施形態によれば、取得部19で取得した繋ぎ幅を指定する情報を基に制御部21で決定したスリットの幅の指令値に基づき、制御部21は、スリット規定部材9aを走査方向に駆動する。スリット規定部材9aを駆動することで、スリットの幅を任意の幅に調整することができ、繋ぎ幅を調整している。スリット規定部材9aが駆動することでスリットの変化する幅に応じて、制御部21は、積算露光量の制御指令を作成し、積算露光量を制御する。積算露光量の制御は、基板ステージ17の走査速度、光源5の出力のいずれかまたは両方を用いて行い得る。露光領域内でのスリットの平均幅を広く取るようにスリットの幅の制御指令を決めることで、基板ステージ17の走査速度の減少を最小限に抑えつつ走査露光時間を短くすることができる。
[デバイス製造方法]
本発明の好適な実施形態のデバイス(半導体デバイス、液晶表示デバイス等)の製造方法について説明する。半導体デバイスは、ウエハに集積回路を作る前工程と、前工程で作られたウエハ上の集積回路チップを製品として完成させる後工程を経ることにより製造される。前工程は、前述の露光装置を使用して感光剤が塗布されたウエハを露光する工程と、ウエハを現像する工程を含む。後工程は、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)と、パッケージング工程(封入)を含む。液晶表示デバイスは、透明電極を形成する工程を経ることにより製造される。透明電極を形成する工程は、透明導電膜が蒸着されたガラス基板に感光剤を塗布する工程と、前述の露光装置を使用して感光剤が塗布されたガラス基板を露光する工程と、ガラス基板を現像する工程を含む。本実施形態のデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1:照明系。3:原版。4:投影光学系。5:光源。9:スリット規定部材。16:基板。17:基板ステージ。18:ブレード。19:取得部。20:スリット光生成部。21:制御部。

Claims (10)

  1. 原版と基板とを走査しながら前記原版を照明して前記基板に前記原版のパターンの第1潜像を形成し、前記基板の走査方向に前記第1潜像の一部と重なるように、前記原版と前記基板とを走査しながら前記原版を照明して前記基板に前記原版のパターンの第2潜像を形成する走査露光装置であって、
    スリットにより前記原版を照明するスリット光を生成するスリット光生成部と、
    前記スリット光により前記原版を照明して前記基板に形成された前記第1潜像と前記第2潜像が重ね合わされる繋ぎ領域の繋ぎ幅を指定する情報を取得する取得部と、
    前記繋ぎ幅を有する前記繋ぎ領域の走査露光を規定する制御パラメータを決定する制御部と、
    を備えることを特徴とする走査露光装置。
  2. 前記スリット光生成部は、前記スリットの幅を変更可能とし、
    前記制御部は、前記繋ぎ領域における走査露光において前記第1潜像と前記第2潜像が重ね合わされない非繋ぎ領域から前記スリットの幅を連続的に減少または前記非繋ぎ領域に向けて前記スリットの幅を連続的に増加させ、かつ、前記第1潜像と前記第2潜像が重ね合わされたことによる前記繋ぎ領域の積算露光量が一定となるように前記制御パラメータを制御することを特徴とする請求項1に記載の走査露光装置。
  3. 前記スリット光生成部は、前記スリットの幅を変更可能とし、
    前記第1潜像と前記第2潜像が重ね合わされない非繋ぎ領域は、前記繋ぎ領域に隣接しない第1非繋ぎ領域と、前記繋ぎ領域に隣接する第2非繋ぎ領域とを含み、
    前記制御部は、前記第1非繋ぎ領域における前記スリットの幅を一定に制御し、前記第2非繋ぎ領域における前記スリットの幅を前記第1非繋ぎ領域における前記スリットの幅よりも減少させながら該スリットの幅の減少による積算露光量の不足を補償するように前記原版を保持する原版ステージおよび前記基板を保持する基板ステージの速度と前記スリット光の強度との少なくともいずれかを制御することを特徴とする請求項1または2に記載の走査露光装置。
  4. 前記取得部は、ユーザが前記繋ぎ幅を入力する入力部であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の走査露光装置。
  5. 前記スリット光生成部は、前記スリットを規定するスリット規定部材と、前記スリットを遮蔽するように前記スリット規定部材に対して移動可能なブレードとを含み、
    前記制御部は、前記繋ぎ領域の走査露光を行うときに前記ブレードの駆動を制御することによって前記スリットの幅を制御することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の走査露光装置。
  6. 前記スリット光生成部は、前記スリットを規定する複数のスリット規定部材を含み、前記複数のスリット規定部材の少なくとも1つは移動可能であり、
    前記制御部は、前記繋ぎ領域の走査露光を行うときに前記少なくとも1つの移動可能なスリット規定部材の駆動を制御することによって前記スリットの幅を制御することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の走査露光装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の走査露光装置を使用して基板を走査露光する工程と、
    前記工程で走査露光された基板を現像する工程と、
    を有することを特徴とするデバイス製造方法。
  8. 原版と基板とを走査しながら前記原版を照明して前記基板に前記原版のパターンの第1潜像を形成し、前記基板の走査方向に前記第1潜像の一部と重なるように、前記原版と前記基板とを走査しながら前記原版を照明して前記基板に前記原版のパターンの第2潜像を形成する走査露光方法であって、
    スリットにより前記原版を照明するスリット光を生成するスリット光生成部と、
    スリット光により前記原版を照明して前記基板に形成された前記第1潜像と前記第2潜像が重ね合わされる繋ぎ領域の繋ぎ幅を指定する情報を取得する取得工程と、
    前記繋ぎ幅を有する前記繋ぎ領域の走査露光を規定する制御パラメータを決定する決定工程と、
    前記決定された制御パラメータを用いて前記繋ぎ領域における走査露光を行う工程と、
    を含む走査露光方法。
  9. 前記繋ぎ領域における走査露光を行う工程で、前記第1潜像と前記第2潜像が重ね合わされない非繋ぎ領域から前記スリットの幅を連続的に減少または前記非繋ぎ領域に向けて前記スリットの幅を連続的に増加させ、かつ、前記第1潜像と前記第2潜像が重ね合わされたことによる前記繋ぎ領域の積算露光量が一定となるように前記制御パラメータを制御することを特徴とする請求項8に記載の走査露光方法。
  10. 前記第1潜像と前記第2潜像が重ね合わされない非繋ぎ領域における走査露光を行う工程を含み、
    前記非繋ぎ領域は、前記繋ぎ領域に隣接しない第1非繋ぎ領域と、前記繋ぎ領域に隣接する第2非繋ぎ領域とを含み、
    前記非繋ぎ領域における走査露光を行う工程で、前記第1非繋ぎ領域における前記スリットの幅を一定に制御し、前記第2非繋ぎ領域における前記スリットの幅を前記第1非繋ぎ領域における前記スリットの幅よりも減少させながら該スリットの幅の減少による積算露光量の不足を補償するように前記原版を保持する原版ステージおよび前記基板を保持する基板ステージの速度と前記スリット光の強度との少なくともいずれかを制御することを特徴とする請求項8または9に記載の走査露光方法。
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