JP6261207B2 - 露光装置、露光方法、それらを用いたデバイスの製造方法 - Google Patents

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本発明は、露光装置、露光方法、およびそれらを用いたデバイスの製造方法に関する。
露光装置は、液晶表示デバイスなどの製造工程の1つであるリソグラフィー工程において、マスク(原版)のパターンを投影光学系を介して感光性のプレート(表面にレジスト層が形成されたガラスプレートなどの基板)に露光する装置である。近年、プレートの大型化に伴う1つのパターン形成領域の大面積化に対応するため、プレート上のパターン形成領域を複数のショット領域に分割し、各ショット領域に対応するパターンの像を順次露光するスティッチング露光型の露光装置がある。このような露光装置では、隣接するショット領域のパターンの一部をつなぎ合わせて露光する、いわゆるつなぎ露光が行われる。ここで、第1のマスクを用いて第1のショット領域に形成された第1のパターンと、この第1のショット領域に隣接する第2のショット領域に形成された第2のパターンとが存在すると想定する。そして、これらのパターン上に、第1のマスクまたはこの第1のマスクとは異なる第2のマスクのパターンの像をさらに露光する(次層を重ね合わせる)場合を考える。特許文献1は、この場合に、第1のショット領域に露光された位置合わせ用のアライメントマークの像の位置を予め検出し、この検出結果に基づいてマスクとの位置合わせを行い、第2のショット領域に対する露光を実施する露光方法を開示している。
特開平6−204105号公報
しかしながら、特許文献1に示す露光方法では、隣接するショット領域に対する露光を実施するとき、すでに露光されたショット領域の潜像パターンとしてのアライメントマークの像を検出する。また、位置合わせの際に用いるアライメントマークは、つなぎ露光を行う領域(つなぎ領域)以外に存在するもののみである。したがって、つなぎ領域においては、重ね合わせ精度が保証されない。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、例えば、つなぎ露光を行う際に、つなぎ領域における重ね合わせ精度を向上させるのに有利な露光装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、原版の第1のパターン領域の像と原版の第2のパターン領域の像とを一部が互いに重なり合うように基板上のパターン形成領域に露光する露光装置であって、基板上のパターン形成領域に第1のパターン領域の像と第2のパターン領域の像を露光する際に、第1のパターン領域の像と第2のパターン領域の像とがパターン形成領域で互いに重なり合うつなぎ領域において第1のパターン領域の像および第2のパターン領域の像が露光される層の上の層のパターン形成領域に第1のパターン領域および第2のパターン領域とは異なるパターン領域の像を露光するときの位置合わせに用いられるマークの像を形成することを特徴とする。
本発明によれば、例えば、つなぎ露光を行う際に、つなぎ領域における重ね合わせ精度を向上させるのに有利な露光装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る露光装置の構成を示す図である。 一実施形態におけるアライメントマークの配置を示す図である。 一実施形態における次層に対する露光の流れを示すフローチャートである。 一実施形態における補正量の算出を説明する図である。 一実施形態におけるつなぎ露光時の動作を説明する図である。 一実施形態におけるつなぎ領域の理想的照度分布を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。
まず、本発明の一実施形態に係る露光装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る露光装置10の構成を示す概略図である。露光装置10は、一例として、液晶表示デバイス(液晶パネル)の製造工程におけるリソグラフィー工程に採用されるものとする。この露光装置10は、ステップ・アンド・スキャン方式にて、マスクMに形成されているパターンを、投影光学系105を介して表面にレジスト(感光剤)層が形成された基板であるプレート(ガラスプレート)P上(基板上)に露光する走査型投影露光装置である。なお、図1では、鉛直方向であるZ軸に垂直な平面内で露光時のマスクMおよびプレートPの走査方向にY軸を取り、Y軸に直交する非走査方向にX軸を取っている。また、説明文中で使用する「光学系」とは、単数もしくは複数の鏡体または/およびレンズ体で構成される系をいう。露光装置10は、照明系100と、マスクステージ106と、投影光学系105と、プレートステージ107と、制御部200とを備える。
照明系100は、例えばHgランプなどの光源108から発せられた光を受けて、マスクMに対してスリット状に成形された照明光を照射する。照明系100は、例えば、ハエの目光学系101と、反射鏡102と、シャッター光学系103と、遮光機構109と、結像光学系104とを含む。光源108の楕円鏡により集光された照明光Fは、ハエの目光学系101にて均一な照度分布の光束に調整された後、反射鏡102にて反射されてシャッター光学系103に入射する。シャッター光学系103は、露光領域を規定するスリット103a(図5参照)を含む。シャッター光学系103を通過した照明光Fは、遮光機構109に入射する。遮光機構109は、遮光板(遮光部材)109aと、遮光板109aの移動動作を制御する遮光制御部201とを含む。遮光板109aは、露光時のマスクMの位置と共役な位置に配置され、少なくとも、露光時のマスクMおよびプレートPの走査方向、すなわちY軸方向の+側および−側に移動することで照明光Fを遮蔽可能とする。遮光板109aの移動に伴い、照明光Fが通過する開口の大きさ(遮光板109aにより遮られる程度)が規定され、開口を通過した(遮光板109aに遮られなかった)照明光Fは、結像光学系104に入射し、マスクM上に結像される。
マスクMは、例えば、露光されるべき微細なパターン(例えば回路パターン)が描画されたガラス製の原版である。マスクステージ106は、例えば真空吸着によりマスクMを保持しつつ、少なくともY軸方向に可動である。投影光学系105は、マスクMと、プレートステージ107に保持されたプレートPとを光学的に共役な関係に維持し、プレートP上に等倍でパターン像を投影する。プレートステージ107は、例えば真空吸着によりプレートPを保持しつつ、少なくともY軸方向に可動である。マスクステージ106およびプレートステージ107は、ステージ制御部202により駆動される。
制御部200は、露光装置10の各構成要素の動作および調整などを制御し得る。制御部200は、例えばコンピューターなどで構成され、露光装置10の各構成要素に回線を介して接続され、プログラムなどにしたがって各構成要素の制御を実行し得る。特に本実施形態における制御部200は、上記の遮光制御部201やステージ制御部202を含み得る。なお、制御部200は、露光装置10の他の部分と一体で(共通の筐体内に)構成してもよいし、露光装置10の他の部分とは別体で(別の筐体内に)構成してもよい。また、遮光制御部201およびステージ制御部202も、制御部200と一体にされずに、それぞれ独立して設置されてもよい。
次に、露光装置10の処理動作について説明する。露光装置10は、マスクMとプレートPとを同期走査させ、マスクMの照明範囲に存在するパターンの像をプレートP上のパターン形成領域に露光する。ここで、露光装置10は、マスクMに存在するパターンの像以上の面積をパターン形成領域に露光する場合には、1つのパターン形成領域につき複数のショット領域を設定し、パターンの像の一部を重複させつつ複数回露光する、いわゆるつなぎ露光を行う。以下、1つのパターン形成領域に対して第1のショット領域と、この第1のショット領域に一部が重複する第2のショット領域とが設定され、1つのマスクMで各ショット領域に各像を露光することで、つなぎ露光するものとして説明する。
図2は、本実施形態において使用されるマスクMに予め形成されているアライメントマーク用パターン(マークパターン)M10の配置と、プレートP上のパターン形成領域PS10に露光されるアライメントマークの配置を説明するための概略平面図である。このマスクMを用いて第1のショット領域PS1(図2(e)参照)と第2のショット領域PS2(図2(f)参照)にパターンの像を露光することで、パターン形成領域PS10につなぎ露光を行う。マスクMは、例えば、図2(a)に示すように、第1のショット領域PS1に露光するパターンが形成された第1のパターン領域MS1と、第2のショット領域PS2に露光するパターンが形成された第2のパターン領域MS2とを含む。また、マスクMには、一例として12個のマークパターンが、走査方向であるY軸に沿って並んで配置されている。マークパターンは、マスクMに形成されたパターン領域の側辺や隅に形成されている。特にこの例では、6つのマークパターンがX軸方向+側と、その他の6つのマークパターンが、X軸方向+側のものとY軸方向で同列となって、X軸方向−側にY軸に沿って配置されている。このような配列は、マスクMに形成されるパターン(転写すべき回路パターンなど)の形成領域を可能な限り広く取れること、またはマスクMの歪みなどの変形を精度良く検出できることなどの点で有利である。また、マスクMに形成されている複数のマークパターンのうちの4つは、矩形であるマスクMの表面の4つの頂点近傍に配置されている。そして、それ以外のマークパターンは、マスクMのパターン領域のY軸方向に平行な2つの側辺の中心領域に、それぞれY軸方向に等間隔で4つずつ配置されている。
図2(b)および図2(c)は、図2(a)に示す第1のパターン領域MS1と第2のパターン領域MS2とを個別に抜き出した図である。まず、図2(b)に示すように、第1のパターン領域MS1は、マークパターンM10のうち、X軸に平行な一方の側面に接する2つの頂点近傍にある各マークパターンと、上記中心領域にある計8つのマークパターンとを含む領域である。これに対して、図2(c)に示すように、第2のパターン領域MS2は、マークパターンM10のうち、X軸に平行なパターン領域の他方の側辺に接する2つの頂点近傍にある各マークパターンと、上記中心領域にある計8つのマークパターンとを含む領域である。すなわち、第1のパターン領域MS1と第2のパターン領域MS2とは、上記中心領域にある計8つのマークパターンを共有することになる。
図2(d)は、プレートP上のパターン形成領域PS10と、マスクMを用いてパターン形成領域PS10に露光される(形成される)アライメントマークの配置とを示す図である。パターン形成領域PS10は、マスクMの第1のパターン領域MS1を用いて露光される第1のショット領域PS1と、マスクMの第2のパターン領域MS2を用いて露光される第2のショット領域PS2とを含む。図2(e)および図2(f)は、図2(d)に示す第1のショット領域PS1と第2のショット領域PS2とを個別に抜き出した図である。まず、マスクMの第1のパターン領域MS1を用いて、マスクMとプレートPとをY軸方向に同期走査させつつ露光し、図2(e)に示す第1のショット領域PS1には、第1のパターン領域MS1の像(第1の像)が転写される。次に、マスクMとプレートPとをY軸方向に同期走査させつつ露光し、図2(f)に示す第2のショット領域PS2には、第2のパターン領域MS2の像(第2の像)が転写される。その結果、パターン形成領域PS10には、第1の像と第2の像とが重なるつなぎ領域Cを含む第1の層が形成されるとともに、マスクMに形成されているマークパターンM10に基づく複数のアライメントマークが形成される。具体的には、まず、第1の像の露光時には、図2(e)に示すように、5つのアライメントマークAM11〜AM15がY軸に平行なショット領域の側辺に沿って2列形成される。次に、第2の像の露光時には、図2(f)に示すように、5つのアライメントマークAM21〜AM25がY軸に平行なショット領域の側辺に沿って2列形成される。このとき、第1のショット領域PS1寄りでY軸方向に並ぶ2つのアライメントマークAM21、AM22は、つなぎ領域Cにおいて、すでに形成されているアライメントマークAM12、AM13と互いに重なり、それぞれ1つのアライメントマークとなる。すなわち、本実施形態では、つなぎ領域C以外だけでなく、つなぎ領域CにもY軸方向で1つ以上のアライメントマークが形成される。ただし、後述するようにつなぎ領域Cに存在するアライメントマークを用いて補正量の算出を実行する場合には、アライメントマークAMは、図2(d)に示すようにY軸方向で2つ以上形成されることが望ましい。そして、ここで形成されたアライメントマークAMは、第1の層上(第1および第2の像上)への次層の形成(露光)の際の位置検出に用いられる。
図3は、上記のようにプレートP上に形成されたアライメントマークAMを検出し、次層をつなぎ露光で形成する処理の流れを示すフローチャートである。まず、次層に対する露光として、制御部200は、第1のショット領域PS1に形成されているアライメントマークAM11〜AM13(図2(e)にて破線の丸で示す)を計測(検出)させる(ステップS101)。次に、制御部200は、ステップS101にてアライメントマークAM11〜AM13の計測が成功したかどうかを判断する(ステップS102)。ここで、制御部200は、計測に成功したと判断した場合には(YES)、次に、第2のショット領域PS2に形成されているアライメントマークAM21〜AM23(図2(f)にて破線の丸で示す)を計測させる(ステップS103)。一方、ステップS102にて、制御部200が計測に成功していないと判断した場合には(NO)、ステップS104に移行し、つなぎ領域C以外に形成されているアライメントマーク(例えばアライメントマークAM11、AM14、AM15)を計測させる。その後、ステップS103に移行する。次に、制御部200は、ステップS103にて、アライメントマークAM21〜AM23の計測が成功したかどうかを判断する(ステップS105)。ここで、制御部200は、計測に成功したと判断した場合には(YES)、次に、計測したアライメントマークAMの検出結果に基づいて、ショット領域ごとの補正量を算出する(ステップS107)。一方、ステップS105にて、制御部200が計測に成功していないと判断した場合には(NO)、ステップS106に移行し、つなぎ領域C以外に形成されているアライメントマーク(例えばアライメントマークAM23、AM24、AM25)を計測させる。その後、制御部200は、ステップS107に移行し、計測したアライメントマークAM(この場合AM23、AM24、AM25)の検出結果に基づいて、ショット領域ごとの補正量を算出する。次に、制御部200は、順次マスクMとプレートPとを同期走査させて、第2のショット領域PS2に対する露光(ステップS108)とその後の第1のショット領域PS1に対する露光(ステップS109)、すなわちつなぎ露光を実施し、処理を終了する。なお、上記算出した補正量を用いた露光時の補正については後述する。
次に、上記のステップS107における補正量の算出について説明する。ここでいう補正量には、例えば、X軸方向(走査方向と直交する方向)シフト成分、Y軸方向(走査方向)シフト成分、X倍率成分(走査方向と直交する方向の倍率成分)、Y倍率成分(走査方向の倍率成分)、または回転成分などを含む。以下、一例として、補正量(補正すべき量)をX倍率成分とした場合について説明する。
図4は、ステップS107における補正量の算出を説明するための第1のショット領域PS1と第2のショット領域PS2とを示す概略平面図である。この例では、第1のショット領域PS1に存在するアライメントマークAM11、AM12、AM13のそれぞれの検出結果AM11’、AM12’、AM13’は、理想的なショット領域(X倍率成分=0)からずれている(ずれ量を含む)ものとする。まず、第1のショット領域PS1のX倍率成分は、検出結果AM11’、AM12’、AM13’の平均値MXから算出され得る。ここで、つなぎ領域Cの重ね合わせ精度を優先するため、制御部200は、平均値MXと検出結果AM12’、AM13’とに基づいて、つなぎ領域Cにおける倍率残差d1、d2を算出する(d1=AM12’−MX、d2=AM13’−MX)。そして、制御部200は、倍率残差d1、d2のいずれかが許容量を超えると判断した場合には、倍率残差の平均値((d1+d2)/2)を平均値MXに加算した量をここでのX倍率成分(補正量)とする。一方、第2のショット領域PS2のX倍率成分も、同様にアライメントマークAM21、AM22、AM23の検出結果AM21’、AM22’、AM23’の平均値MX’から算出され得る。この場合、平均値MX’と検出結果AM21’、AM22’とに基づいて、つなぎ領域Cにおける倍率残差d3、d4を算出する(d3=AM21’−MX’、d4=AM22’−MX’)。そして、制御部200は、倍率残差d3、d4のいずれかが許容量を超えると判断した場合には、倍率残差の平均値((d3+d4)/2)を平均値MX’に加算した量をここでのX倍率成分とする。制御部200は、これらの補正量を用いて重ね合わせ誤差を補正した上でつなぎ露光を行うことで、補正後の第1のショット領域T1と補正後の第2のショット領域T2とのつなぎ領域Cにおける重ね合わせ精度を十分に維持することができる。
なお、補正量を算出する方法は、上記のものに限らない。例えば、すべての倍率残差の平均値((d1+d2+d3+d4)/4)をすべてのアライメントマークAMの検出結果の平均値MX’’((AM11’+AM12’+AM13’+AM21’+AM22’+AM23’)/6)に加算し、X倍率成分としてもよい。この場合、算出されたX倍率成分は、第1のショット領域PS1と第2のショット領域PS2との共通の補正量となる。
次に、上記のようなつなぎ露光を行うときの露光装置10の各構成要素の同期走査について説明する。本実施形態におけるつなぎ露光では、第1のショット領域PS1の一部と第2のショット領域PS2の一部とがつなぎ領域Cにて重なる。したがって、つなぎ領域C、およびそれ以外の領域で露光量を均一にする、すなわちプレートP上に到達する積算照度を均一にすることが望ましい。そこで、露光装置10は、遮光板109aを有する遮光機構109と、マスクMを保持するマスクステージ106と、プレートPを保持するプレートステージ107とを以下のように同期走査させることで、積算照度を調整する。
図5は、本実施形態におけるつなぎ露光時の遮光機構109、マスクステージ106、およびプレートステージ107の同期走査を説明する概略側面図である。特に、図5(a)は、プレートP上の、あるパターン形成領域PS10における第1のショット領域PS1に対する露光終了直前(1回目の露光終了直前)につなぎ領域Cを露光するときの状態を示す図である。本実施形態におけるつなぎ露光では、1回目の露光終了直前に、遮光機構109の遮光板109aは、マスクMとプレートPとの+Y軸方向の移動(走査)に同期しつつ、−Y軸方向に移動(走査)する。この同期走査により、開口スリット103aの光透過側が徐々に遮蔽され、開口スリット103aを通過する照明光Fの光量が徐々に減少する。このように光量が調整された照明光Fが、マスクMのパターン領域の一部を照明することで、その像が、プレートP上のパターン形成領域PS10のつなぎ領域Cに、露光量がほぼ直線的に小さくなるような露光量分布をもって転写される。
一方、図5(b)は、あるパターン形成領域PS10における第2のショット領域PS2に対する露光開始直後(2回目の露光開始直後)につなぎ領域Cを露光するときの状態を示す図である。まず、つなぎ露光における2回目の露光開始時は、開口スリット103aの光透過側が遮光板109aで遮断されており、この状態で、露光領域につなぎ領域Cを位置させておく。そして、遮光板109aは、マスクMとプレートPとの+Y軸方向の移動に同期しつつ、−Y軸方向に移動する。この同期走査により、開口スリット103aの光透過側が徐々に開放され、開口スリット103aを通過する照明光Fの光量が徐々に増加する。このように光量が調整された照明光Fが、マスクMのパターン領域の一部を照明することで、その像が、プレートP上のパターン形成領域PS10のつなぎ領域Cに、露光量がほぼ直線的に大きくなるような露光量分布をもって転写される。
図6は、図5に示す各構成要素の同期走査を行いつつ、つなぎ領域Cを露光したときの理想的な照度変化を示すグラフである。図6において、横軸は、プレートP上の走査方向(Y軸方向)の座標を示し、縦軸は、プレートP上のパターン形成領域PS10に照射される照度を示す。1回目の露光時の照度TI1は、つなぎ領域Cにて傾斜をもって減少する。これに対して、2回目の露光時の照度TI2は、つなぎ領域Cにて傾斜をもって増加する。したがって、つなぎ領域Cでは、2回の露光が重なるものの、積算照度TI3は、つなぎ領域C以外の領域における照度TI1またはTI2と同等となる。
このように、露光装置10は、つなぎ露光を行う際に、上記のようにつなぎ領域Cにアライメントマークを形成し、このアライメントマークを次層の形成時の位置合わせに用いる。したがって、特につなぎ領域Cでの重ね合わせを精度良く実施することができる。また、露光装置10は、つなぎ領域Cに対する露光時に、遮光機構109の遮光板109aを上記のようにマスクMとプレートPとの走査に同期して移動させることで、2回の露光が重なっても、アライメントマークをつなぎ領域Cに好適に形成することができる。
以上のように、本実施形態によれば、つなぎ露光を行う際に、つなぎ領域における重ね合わせ精度を向上させるのに有利な露光装置を提供することができる。
なお、本実施形態では、図2(a)〜図2(c)に示すとおり、同一のマスクMに第1のパターン領域MS1と第2のパターン領域MS2とを設定し、重複するアライメントマークを配置している。しかしながら、本発明は、これに限らず、異なる2つのマスクにパターン領域ごとのアライメントマークを構成してもよい。
(デバイスの製造方法)
次に、本発明の一実施形態のデバイス(半導体デバイス、液晶表示デバイスなど)の製造方法について説明する。半導体デバイスは、ウエハに集積回路を作る前工程と、前工程で作られたウエハ上の集積回路チップを製品として完成させる後工程を経ることにより製造される。前工程は、前述の露光装置を使用して感光剤が塗布されたウエハを露光する工程と、ウエハを現像する工程を含む。後工程は、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)と、パッケージング工程(封入)を含む。液晶表示デバイスは、透明電極を形成する工程を経ることにより製造される。透明電極を形成する工程は、透明導電膜が蒸着されたガラス基板に感光剤を塗布する工程と、前述の露光装置を使用して感光剤が塗布されたガラス基板を露光する工程と、ガラス基板を現像する工程を含む。本実施形態のデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
10 露光装置
200 制御部
AM アライメントマーク
C つなぎ領域
M マスク
P プレート
MS1 第1のパターン領域
MS2 第2のパターン領域
PS10 パターン形成領域

Claims (8)

  1. 原版の第1のパターン領域の像と原版の第2のパターン領域の像とを一部が互いに重なり合うように基板上のパターン形成領域に露光する露光装置であって、
    前記基板上のパターン形成領域に前記第1のパターン領域の像と前記第2のパターン領域の像を露光する際に、前記第1のパターン領域の像と前記第2のパターン領域の像とが前記パターン形成領域で互いに重なり合うつなぎ領域において前記第1のパターン領域の像および前記第2のパターン領域の像が露光される層の上の層のパターン形成領域に前記第1のパターン領域および前記第2のパターン領域とは異なるパターン領域の像を露光するときの位置合わせに用いられるマークの像を形成することを特徴とする露光装置。
  2. 前記パターン形成領域に前記第1のパターン領域の像と前記第2のパターン領域の像を露光する際に前記マークの像が形成されるようなマークパターンを含む前記第1のパターン領域と前記第2のパターン領域とを有する前記原版を用いることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記第1のパターン領域と前記第2のパターン領域とを有する前記原版において、前記第1のパターン領域に有する前記マークパターンと前記第2のパターン領域に有する前記マークパターンとは、同一であることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記マークの像は、前記つなぎ領域に、前記基板を露光する際に前記原版を走査する走査方向で2つ以上形成され、
    前記パターン形成領域に形成された前記第1のパターン領域の像および前記第2のパターン領域の像の上に前記第1のパターン領域および前記第2のパターン領域とは異なるパターンを形成する際の、前記位置合わせのときに、前記マークの像を用いて前記つなぎ領域の重ね合わせ精度を優先して、前記パターン形成領域に対する前記異なるパターンの位置の補正量を求め、該補正量に基づいて位置を補正する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  5. 前記補正量は、前記原版を走査する走査方向と直交する方向のシフト成分のずれ量、前記原版を走査する走査方向のシフト成分のずれ量、前記原版を走査する走査方向と直交する方向の倍率成分、前記原版を走査する走査方向の倍率成分のずれ量、または回転成分のずれ量の少なくとも1つであることを特徴とする請求項4に記載の露光装置。
  6. 前記基板を露光する際の前記基板の走査に同期して移動し、前記第1のパターン領域と前記第2のパターン領域とを照明する照明光を遮蔽可能とする遮光部材を有し、
    前記第1のパターン領域の像に含まれる前記つなぎ領域を露光するときは、前記照明光を徐々に遮蔽するように前記遮光部材を移動させて露光量を減少させ、前記第2のパターン領域の像に含まれる前記つなぎ領域を露光するときは、前記照明光を徐々に照射するように前記遮光部材を移動させて露光量を増加させる、
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の露光装置。
  7. 原版の第1のパターン領域の像と原版の第2のパターン領域の像とを一部が互いに重なり合うように基板上のパターン形成領域に露光する露光方法であって、
    前記基板上のパターン形成領域に前記第1のパターン領域の像と前記第2のパターン領域の像を露光する際に、前記第1のパターン領域の像と前記第2のパターン領域の像とが前記パターン形成領域で互いに重なり合うつなぎ領域において前記第1のパターン領域の像および前記第2のパターン領域の像が露光される層の上の層のパターン形成領域に前記第1のパターン領域および前記第2のパターン領域とは異なるパターン領域の像を露光するときの位置合わせに用いられるマークの像を形成する工程を含むことを特徴とする露光方法。
  8. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の露光装置、または請求項7に記載の露光方法を用いて基板を露光する工程と、
    その露光した基板を現像する工程と、
    を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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