JP2017537185A - ポリマー可塑剤組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、芳香族酸源と、グリコールと、C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物とから製造されるポリマー可塑剤組成物に関する。該芳香族酸源は、リサイクルポリエチレンテレフタレート(PET)のようなポリマー材料を含み得る。本発明はまた、ポリマー可塑剤組成物の製造方法、ポリマー材料の可塑化方法及び可塑化されたポリマー組成物にも関する。該ポリマー可塑剤は、熱可塑性ポリマーのような様々なポリマーを可塑化するのに有用であり、このような熱可塑性ポリマーには、例えば、塩化ポリビニル(PVC)が含まれる。該ポリマー可塑剤は、フタル酸ジイソオクチル(DOP)のような従来のフタル酸エステル可塑剤の持続可能な代替物を提供する。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2014年10月29日に出願された米国仮特許出願第62/072,074号及び2015年1月5日に出願された米国仮特許出願第62/099,930号に対する優先権を主張し、それらの開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
発明の技術分野
本発明は、芳香族酸源と、グリコールと、C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物とから製造されるポリマー可塑剤組成物に関する。該芳香族酸源は、リサイクルポリエチレンテレフタレート(PET)のようなポリマー材料を含み得る。本発明はまた、ポリマー可塑剤組成物の製造方法、ポリマー材料の可塑化方法及び可塑化されたポリマー組成物にも関する。該ポリマー可塑剤は、熱可塑性ポリマーのような様々なポリマーを可塑化するのに有用であり、このような熱可塑性ポリマーには、例えば、塩化ポリビニル(PVC)が含まれる。該ポリマー可塑剤は、フタル酸ジイソオクチル(DOP)のような従来のフタル酸エステル可塑剤の持続可能な代替物を提供する。
可塑剤は、材料の可塑性又は流動性を増加させるために使用される添加剤である。一般的に可塑化される材料の例には、プラスチック、粘土、及びコンクリートが含まれる。プラスチックのようなポリマー材料では、可塑剤は、ポリマー鎖の間に埋め込まれ、それによりポリマー鎖を離間させてポリマーの自由体積を増加させることによって、可塑化機能を果たすという仮説が設けられている。この自由体積の増加によってポリマーのガラス転移温度(Tg)が低下することになり、それによってポリマーがより柔軟又は高展性になり、換言すると、より可塑的になる。
可塑剤の重要な用途は、ポリマー材料、特にポリ塩化ビニル(PVC)を可塑化することにある。いくつかの見積もりでは、可塑剤市場の90%超がPVCの可塑化に向けられている。Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry 2000内のDavid F. Cadogan及びChristopher J. Howickによる“Plasticizers(可塑剤)”(Wiley-VCH社、ヴァインハイム)を参照のこと。可塑剤を添加しない場合には、PVCは硬質材料である。可塑剤を添加することにより、PVCをより軟質かつ柔軟にすることができる。可塑化PVCは、ゴムの代替物として使用され、例えば、空気タイヤ、電線及び電気ケーブル断熱材、床材、被覆材、管材、膨張式製品、玩具、発泡材、屋根材、膜、食品包装、履物、被膜、スポーツ用品、磁気カード、ホース、家具、外装羽目板、ボトル、膨張式製品、検査用手袋、フレキシブルシート、ガスケット、医療機器、容器並びに模造皮革など、多くの分野における用途を有している。
PVC及び他のポリマーを可塑化するために使用される最も一般的な可塑剤は、ポリカルボン酸と直鎖又は分枝鎖脂肪族アルコールとのエステルである。これらのカルボン酸の例として、フタル酸及びトリメリット酸が挙げられる。これらの酸をエステル化するために使用される脂肪族アルコールの例には、C6−C10アルコールが含まれる。より広く使用される可塑剤の1つとして、フタル酸ジイソオクチル(DIOP又はDOP)が挙げられる。フタル酸ジイソオクチルはまた、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジエチルヘキシル(DEHP)、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル及びフタル酸ビス−2−エチルヘキシルを含む複数の他の名称によっても知られている。
このような有用性にもかかわらず、可塑剤は、可塑化しようとするポリマーと常に完全に適合するとは限らず、該ポリマーから染み出して気化することがある。例えば、自動車のプラスチック内部から染み出して気化した可塑剤は、新車の特徴的な臭いの一因になると考えられている。ポリマー材料から可塑剤が失われると、良くない結果に繋がる可能性がある。第1に、ポリマー材料から可塑剤が失われると、ポリマーの表面がねばついたり、べたついたりする可能性がある。場合によっては、ポリマー材料の表面から、可塑剤の小滴が出てくることになる。換言すれば、ポリマー材料は、濡れや液漏れを生じることになる。可塑剤が失われ続けると、ポリマー材料は最終的により硬く脆くなり得る。それにより、ポリマー材料の所望の柔軟性特性が失われ、材料が機能しなくなるおそれがある。第2に、この染み出して気化した可塑剤材料に対して、消費者が物理的接触や吸入又は摂取等を通じて接触する場合の、潜在的な健康上の懸念がある。さらに、この染み出して気化した可塑剤が環境に放出されることによる、潜在的な環境上の懸念がある。これらの懸念のために、一部の国ではDOPなどの一般的に使用される可塑剤を制限又は禁止する動きがある。
可塑剤の安全性及び環境への懸念とは別に、製品の生産と使用における持続可能性及び環境管理についての重要な問題がある。再生不可能な石油化学原料以外の供給源から調製可能な可塑剤を開発することが非常に望ましい。さらに、廃棄物流のリサイクルによって調製可能な可塑剤を開発することが望ましくなる。様々な供給源からの廃棄物を安全に処分又は再利用することは、環境的かつ経済的な課題である。このような廃棄物は、典型的には埋立処分場へと送られていたが、埋立処分場の容量がいっそう不足してきており、処分費用が増加し続けているため、これらの廃棄物に対処するための費用効果が高く環境上許容可能な代替物が求められている。例えば、(例えば、プラスチック飲料容器からの)廃ポリエチレンテレフタレート(PET)流を含む廃熱可塑性ポリエステルからは、容易に入手可能な廃棄物流が生成される。したがって、そのような廃棄物流を新しい製品にリサイクルする方法を発見することが有利になる。
可塑剤自体に関しては、最適な物理的特性及び化学的特性を有する材料を開発するという課題がある。例えば、PVCの可塑化に適合する及びそれに有用な可塑剤は、低い酸価、低い水酸基価、低い酸素エーテル含量、中程度〜高い分子量(ポリマー可塑剤の場合)及び可塑化されたポリマー材料の程よい加工を可能にする粘度を有することが求められる。酸価及び水酸基価の基準を満たさない可塑剤はPVCに対して有害であり、そのような可塑剤はポリマーによる水の取り込みを引き起こすと共に脱ハロゲン化水素等のより深刻な問題を生じさせ、結果的に酸の放出及びポリマーの損傷を起こして、損傷したポリマーと接触している材料に被害を与える可能性がある。さらに、可塑剤は、消費者製品での使用に安全であると共に、環境に有害でないことが求められる。これらの物理的、化学的、安全性及び環境的基準により、新規な可塑剤の開発にとって困難な技術課題が生じる。
これらの課題に加えて、可塑剤を効率的に製造及び配合するための技術的及び経済的な課題がある。
多くの場合では、改良された可塑剤を有することが非常に望ましい。PVCのようなポリマー材料を可塑化するための所望の技術的特性及び性能特性に適合すると共にこれらの特性を有する新規な可塑剤の開発が必要とされ続けていることは明らかである。これらの可塑剤は、可塑化されたポリマーから容易に染み出して気化せず、不都合な健康又は環境上の懸念を有していないことが重要である。これらの可塑剤は、技術的にも経済的にも製造可能であることが求められる。さらに、廃棄物流を利用及び削減するために持続可能な供給源から供給可能な可塑剤を開発することは、非常に有利である。
本発明者らは、驚くべきことに、上記基準を満たすポリマー可塑剤組成物が、芳香族酸源と、グリコールと、C4−C36モノカルボン酸若しくはそのエステル若しくは無水物とから製造され得ること、又は、さらにC4−C36アルコールを含むものから製造され得ることを見出した。
本発明は、芳香族酸源と、グリコールと、C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物とから製造されるポリマー可塑剤組成物に関する。該芳香族酸源は、リサイクルポリエチレンテレフタレート(PET)のようなポリマー材料を含み得る。本発明はまた、ポリマー可塑剤組成物の製造方法、ポリマー材料の可塑化方法及び可塑化されたポリマー組成物にも関する。該ポリマー可塑剤は、熱可塑性ポリマーのような様々なポリマーを可塑化するのに有用であり、このような熱可塑性ポリマーには、例えば、塩化ポリビニル(PVC)が含まれる。該ポリマー可塑剤は、フタル酸ジイソオクチル(DOP)のような従来のフタル酸エステル可塑剤の持続可能な代替物を提供する。
本発明は、以下の反応生成物を含むポリマー可塑剤組成物に関する:
(a)芳香族二酸、芳香族二酸無水物、芳香族二酸モノエステル、芳香族二酸ジエステル、芳香族直鎖状エステルオリゴマー、芳香族直鎖状熱可塑性ポリエステル及びそれらの組み合わせから選択される芳香族酸源、
(b)グリコール、及び、
(c)C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物。
一態様では、本発明は、以下に由来する繰り返し単位を含む、ポリマー可塑剤組成物に関する:
(a)芳香族二酸、芳香族二酸無水物、芳香族二酸モノエステル、芳香族二酸ジエステル、芳香族直鎖状エステルオリゴマー、芳香族直鎖状熱可塑性ポリエステル及びそれらの組み合わせから選択される芳香族酸源、
(b)グリコール、及び、
(c)C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物。
別の態様では、本発明は、前記C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物が、連鎖停止剤である、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物が、1つ以上のカルボニル基でさらに置換されている、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、500〜25,000グラム/モルの数平均分子量を有する、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、800〜10,000グラム/モルの数平均分子量を有する、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、1000〜8000グラム/モルの数平均分子量を有する、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、10mgKOH/g未満の酸価を有する、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、5mgKOH/g未満の酸価を有する、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、2mgKOH/g未満の酸価を有する、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、80mgKOH/g未満の水酸基価を有する、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、50mgKOH/g未満の水酸基価を有する、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、30mgKOH/g未満の水酸基価を有する、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、25mgKOH/g未満の水酸基価を有する、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記ポリマー可塑剤組成物の重量に対してエーテル酸素が約5重量%未満であるポリマー主鎖エーテル価を有する、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記芳香族酸源が、芳香族直鎖状熱可塑性ポリエステルである、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記芳香族直鎖状熱可塑性ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンフラノエート、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート、テレフタル酸と1,4−シクロヘキサンジメタノールとのコポリマー、テレフタル酸と1,4−シクロヘキサンジメタノールとのイソフタル酸変性コポリマー、2,5−フランジカルボン酸とグリコールとのコポリマー、2,5−フランジカルボン酸ジアルキルとグリコールとのコポリマー、ジヒドロフェルラ酸ポリマー、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールとイソフタル酸とのコポリマー、テレフタル酸又はオルトフタル酸誘導体及びそれらの組み合わせから選択される、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記芳香族直鎖状熱可塑性ポリエステルが、未使用ポリエチレンテレフタレート、リサイクルポリエチレンテレフタレート及びそれらの組み合わせから選択される、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、熱可塑性ポリカーボネート、熱可塑性ポリカーボネートの熱可塑性ポリエステルとのブレンド、熱可塑性ポリカーボネートの熱可塑性ポリエステルとの交換反応生成物及びそれらの組み合わせをさらに含む、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、ポリ(ビスフェノールAカーボネート)、ポリ(ビスフェノールAカーボネート)とポリエチレンテレフタレートとのブレンド又は交換反応生成物、ポリ(ビスフェノールAカーボネート)とポリブチレンテレフタレートとのブレンド又は交換反応生成物及びそれらの組み合わせをさらに含む、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記グリコールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリカーボネートポリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのブロック又はランダムコポリマーグリコール、脂肪族ポリエステルポリオール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール及びそれらの組み合わせから選択される、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記グリコールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ペンタエリスリトール、ソルビトール及びそれらの組み合わせから選択される、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記グリコールが、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール、グリセロール、ネオペンチルグリコール及びそれらの組み合わせから選択される、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記C4−C36モノカルボン酸が、安息香酸、フェニル酢酸、分枝鎖状又は直鎖状の飽和又は不飽和アルキルカルボン酸、ナフテン酸、ノルボルネンカルボン酸、2−フロ酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ネオデカン酸、2−ブチルオクタン酸、2−エチルヘキサン酸及びそれらの組み合わせ(これらC4−C36モノカルボン酸のエステル及び無水物を含む)から選択される、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記C4−C36モノカルボン酸が、1つ以上のカルボニル基で置換されている、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記カルボニル置換C4−C36モノカルボン酸が、レブリン酸又はそのエステル若しくは無水物である、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記C4−C36モノカルボン酸エステルが、C4−C36モノカルボン酸のC1−C7アルコールエステルである、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記C4−C36モノカルボン酸エステルが、安息香酸アルキル、フェニル酢酸アルキル、分枝鎖状又は直鎖状の飽和又は不飽和アルキルカルボン酸のアルキルエステル、ナフテン酸アルキル、ノルボルネンカルボン酸アルキル、2−フロ酸アルキル及びそれらの組み合わせから選択される、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記C4−C36モノカルボン酸無水物が、安息香酸、フェニル酢酸、分枝鎖状又は直鎖状の飽和又は不飽和アルキルカルボン酸、ナフテン酸、ノルボルネンカルボン酸、2−フロ酸及びそれらの組み合わせの無水物から選択される、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、C4−C36アルコールをさらに含む、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記C4−C36アルコールが、ノルボルネオール、分枝鎖状又は直鎖状アルキルフェノールのアルコキシレート、分枝鎖状又は直鎖状の飽和又は不飽和アルキルアルコール、アルコキシル化された分枝鎖状又は直鎖状の飽和又は不飽和アルキルアルコール、2−フェノキシエタノール、2−フェノキシプロパノール、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール、アルコキシル化フルフリルアルコール、2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン、6,6−ジメチル−2−ノルピネン−2−エタノール、アルコキシル化6,6−ジメチル−2−ノルピネン−2−エタノール、シクロヘキサノール、アルコキシル化シクロヘキサノール、2−シクロヘキシルエタノール、アルコキシル化2−シクロヘキシルエタノール、2−シクロヘキシルオキシエタノール、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、2−フェニルエタノール、アルコキシル化2−フェニルエタノール、アルコキシル化フェノール、アルコキシル化ノルボルネオール、ファルネソール、水素化ファルネソール、ゲラニオール、水素化ゲラニオール及びそれらの組み合わせから選択される、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、C3−C36飽和若しくは不飽和脂肪族の直鎖状、分枝鎖状若しくは環状のポリ酸若しくはヒドロキシル置換ポリ酸、又はそのエステル若しくは無水物をさらに含む、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記C3−C36飽和若しくは不飽和脂肪族の直鎖状、分枝鎖状若しくは環状のポリ酸若しくはヒドロキシル置換ポリ酸、又はそのエステル若しくは無水物、及びそれらの組み合わせにおいて、この文章にて記載される前記ポリ酸は二酸である、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記二酸が、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、コハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−フランジカルボン酸、1,9−ノナン二酸、1,9−ノネン二酸、1,10−デカン二酸、1,10−デセン二酸、1,11−ウンデカン二酸、1,11−ウンデセン二酸、1,18−オクタデカン二酸、1,18−オクタデセン二酸、1,12−ドデカン二酸、1,12−ドデセン二酸、1,14−テトラデカン二酸、1,14−テトラデセン二酸、1,16−ヘキサデカン二酸、1,16−ヘキサデセン二酸、エイコセン二酸、エイコサン二酸、ドコサン二酸、テトラコサン二酸、テトラコセン二酸及びそれらの組み合わせから選択される、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記C3−C36飽和若しくは不飽和脂肪族の直鎖状、分枝鎖状若しくは環状のポリ酸若しくはヒドロキシル置換ポリ酸、又はそのエステル若しくは無水物、及びそれらの組み合わせが二量体脂肪酸である、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、ヒドロキシル置換C3−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物、及びそれらの組み合わせをさらに含む、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記ヒドロキシル置換C3−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物が、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸、レブリン酸アルキルトリオールケタール、乳酸及びそれらの組み合わせから選択される、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記ヒドロキシル置換C3−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物が、レブリン酸アルキルグリセロールケタールである、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記ヒドロキシル置換C3−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物が、レブリン酸エチルグリセロールケタールである、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、芳香族トリ酸若しくは芳香族テトラ酸、又はそのエステル若しくは無水物、及びそれらの組み合わせをさらに含むポリマー可塑剤組成物であって、(a)、(b)又は(c)の少なくとも1つ以上が適用される、ポリマー可塑剤組成物に関する。
(a)前記ポリマー可塑剤組成物が、5mgKOH/g未満の酸価を有する、
(b)前記C4−C36アルコールが、C8−C12アルコールではない、又は、
(c)前記C4−C36モノカルボン酸、若しくはそのエステル若しくは無水物が、C12−C18モノカルボン酸ではない。
別の態様では、本発明は、疎水性物質をさらに含む、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記疎水性物質が、リシノール酸、ヒマシ油、エトキシル化ヒマシ油、植物油、脂肪酸、脂肪酸エステル、変性植物油、脂肪族トリグリセリド、カルダノール由来生成物、リサイクル調理油、エポキシ化、オゾン化又はヒドロホルミル化脂肪酸エステル又は脂肪酸由来のヒドロキシ官能性材料、アルコキシル化アルキルフェノール、アルコキシル化脂肪族アルコール及びそれらの組み合わせから選択される、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、以下の1つ以上が適用されるポリマー可塑剤組成物に関する:
(a)前記ポリマー可塑剤組成物中の芳香族酸源の重量比率が、5〜90重量%である、
(b)前記ポリマー可塑剤組成物中のグリコールの重量比率が、5〜70重量%である、又は、
(c)前記C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物の重量比率が、5〜80重量%である。
別の態様では、本発明は、本明細書で定義されるリサイクル成分含有量が10重量%より大きい、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、本明細書で定義されるリサイクル成分含有量が30重量%より大きい、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、本明細書で定義されるリサイクル成分含有量が50重量%より大きい、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、本明細書で定義されるリサイクル成分含有量が75重量%より大きい、ポリマー可塑剤組成物に関する。
別の態様では、本発明は、
(a)ポリマー可塑剤組成物10〜80重量%と、
(b)熱可塑性ポリマー(すなわち、熱可塑性ポリマー材料)20〜90重量%と
を含む、可塑化熱可塑性ポリマー組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記熱可塑性ポリマーが、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ニトリルブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリ塩化ビニルポリビニルアルコールコポリマー、アクリレート、天然及び合成ゴム、セルロースアセテートブチレート、ニトロセルロース、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、塩素化ゴム、ポリイソプレン、スチレンブタジエンコポリマー、ブタジエン、ハロブチルゴム及びそれらの組み合わせから選択される可塑化組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記熱可塑性ポリマーが、ポリ塩化ビニルである、可塑化組成物に関する。
別の態様では、本発明は、追加の可塑剤をさらに含んでいる、可塑剤組成物又は可塑化組成物に関する。
別の態様では、本発明は、前記追加の可塑剤が、フタル酸ジ−(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジ−n−ヘキシル、トリメリット酸トリメチル、トリメリット酸トリ−(2−エチルヘキシル)、トリメリット酸トリ−(n−オクチル,n−デシル)、トリメリット酸トリ−(ヘプチル,ノニル)、トリメリット酸n−オクチル、アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ジメチル、アジピン酸モノメチル、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジイソブチル、安息香酸エステル、テレフタル酸ジオクチル/DEHT、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ジイソノニルエステル、エポキシ化植物油、アルキルスルホン酸フェニルエステル、スルホンアミド、N−エチルトルエンスルホンアミド(オルト及びパラ異性体)、N−(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンスルホンアミド、N−(n−ブチル)ベンゼンスルホンアミド、有機リン酸エステル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、グリコール/ポリエーテル、ジヘキサン酸トリエチレングリコール、ジヘプタン酸テトラエチレングリコール、ポリブテン、アセチル化モノグリセリド、クエン酸アルキル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリオクチル、クエン酸アセチルトリオクチル、クエン酸トリヘキシル、クエン酸アセチルトリヘキシル、クエン酸ブチリルトリヘキシル、クエン酸トリメチル及びそれらの組み合わせから選択される、可塑剤組成物又は可塑化組成物に関する。
別の態様では、本発明は、
(a)芳香族二酸、芳香族二酸無水物、芳香族二酸モノエステル、芳香族二酸ジエステル、芳香族直鎖状エステルオリゴマー、芳香族直鎖状熱可塑性ポリエステル及びそれらの組み合わせから選択される芳香族酸源と、
(b)グリコールと、
(c)C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物と
を、80℃〜260℃の温度で反応させることを含む、ポリマー可塑剤組成物の調製方法に関する。
別の態様では、本発明は、前記反応を触媒存在下にて行うことをさらに含むポリマー可塑剤組成物の調製方法に関する。
別の態様では、本発明は、前記触媒が、チタン触媒、スズ触媒及びそれらの組み合わせから選択される、ポリマー可塑剤組成物の調製方法に関する。
別の態様では、本発明は、前記触媒が、トリス−2−エチルヘキサン酸ブチルスズ、ブチルスズ酸、酸化ジブチルスズ、チタン酸テトラ−n−ブチル、トリエタノールアミンチタン、チタンテトライソプロポキシド及びそれらの組み合わせから選択される、ポリマー可塑剤組成物の調製方法に関する。
別の態様では、本発明は、C4−C36アルコールを反応させることをさらに含む、ポリマー可塑剤組成物の調製方法に関する。
別の態様では、本発明は、C3−C36飽和若しくは不飽和脂肪族の直鎖状、分枝鎖状若しくは環状のポリ酸若しくはヒドロキシル置換ポリ酸、又はそのエステル若しくは無水物を反応させることをさらに含む、ポリマー可塑剤組成物の調製方法に関する。
別の態様では、本発明は、ヒドロキシル置換C3−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物、及びそれらの組み合わせを反応させることをさらに含む、ポリマー可塑剤組成物の調製方法に関する。
別の態様では、本発明は、芳香族トリ酸若しくは芳香族テトラ酸、又はそのエステル若しくは無水物、及びそれらの組み合わせを反応させることをさらに含むポリマー可塑剤組成物の調製方法であって、(a)、(b)又は(c)の少なくとも1つ以上が適用される、ポリマー可塑剤組成物の調製方法に関する。:
(a)前記ポリマー可塑剤組成物が、5mgKOH/g未満の酸価を有する、
(b)前記C4−C36アルコールが、C8−C12アルコールではない、又は、
(c)前記C4−C36モノカルボン酸、若しくはそのエステル若しくは無水物が、C12−C18モノカルボン酸ではない。
別の態様では、本発明は、疎水性物質を反応させることをさらに含む、ポリマー可塑剤組成物の調製方法に関する。
別の態様では、本発明は、
(a)請求項1〜49のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物10〜80重量%と、
(b)熱可塑性ポリマー20〜90重量%と
を化合させることを含む、熱可塑性ポリマー材料の可塑化方法に関する。
別の態様では、本発明は、前記熱可塑性ポリマーが、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ニトリルブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリ塩化ビニルポリビニルアルコールコポリマー、アクリレート、天然及び合成ゴム、セルロースアセテートブチレート、ニトロセルロース、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、塩素化ゴム、ポリイソプレン、スチレンブタジエンコポリマー、ブタジエン、ハロブチルゴム及びそれらの組み合わせから選択される、熱可塑性ポリマー材料の可塑化方法に関する。
別の態様では、本発明は、前記熱可塑性ポリマーが、ポリ塩化ビニルである、熱可塑性ポリマー材料の可塑化方法に関する。
定義
本明細書中で使用される場合には、以下の用語は、明示的に反対の記載がされない限り、以下に示された意味を有する。本明細書で使用する用語「脂肪族」とは、原子が共に結合することにより芳香族環を形成していない有機分類に属する化学化合物を示す。脂肪族化合物は、有機分子の主要な構造基の1つであり、直鎖状、分枝鎖状及び環状の異形を含むアルカン、アルケン及びアルキン、並びに、他の元素又は原子群の原子によって1つ以上の水素原子を置換することにより、これらのアルカン、アルケン及びアルキンから実際に又は原理的に誘導される物質を含む。ブリタニカ百科事典(Encyclopaedia Brittanica)を参照のこと。その見出しにおける全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で使用される用語「芳香族」は、いくつかの描写では交互の一重結合及び二重結合として示される共有結合によって結合された原子の1つ以上の平面環によって特徴付けられた、不飽和化合物の大分類のうちのいずれかを示す。これらの化合物の特徴的な性質は、芳香族性と称される。芳香族という用語は、元来は臭気に関するものであったが、今日では、化学におけるその用語の使用は、特定の電子的特性、構造的特性又は化学的特性を有する化合物に限定されている。芳香族性は、分子内の特定のπ(パイ)電子を強く保持させる特定の結合配置によって生じる。芳香族性は、想定よりも小さい燃焼熱及び水素化熱に反映されることが多く、反応性の低さに関係する。ベンゼン(C66)は、最もよく知られている芳香族化合物であり、多くの他の芳香族化合物に関して元となるものである。ブリタニカ百科事典を参照のこと。その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
炭素数を示す用語、例えばC4−C36は、その用語が指し示す化学基又は化合物が、示された数の炭素又は示された範囲の炭素の範囲を包含すること、この例では4つの炭素原子から36の炭素原子までを包含することを意味する。この炭素番号付け規則は標準的なものであり、当該技術分野において周知されている。
本明細書で使用する用語「ポリマー主鎖エーテル価」は、ポリマー可塑剤組成物の酸素エーテル含有量を示す。換言すれば、ポリマー主鎖エーテル価は、ポリマー可塑剤全体の質量に対する全酸素エーテル質量の比率であり、重量パーセントとして表現される。ポリマー主鎖エーテル価は、トリエチレングリコールのような単純な化学化合物については、以下に示されるようにして計算される。2つのエーテル酸素を含むトリエチレングリコールは、150.17グラム/モルの分子量(モル質量)を有する。
Figure 2017537185
トリエチレングリコールトリエチレングリコールの2つのエーテル酸素は、総質量の31.9988amu(2×15.9994=31.9988)を占める。この総エーテル酸素質量をトリエチレングリコールのモル質量で割って、その結果に100%を掛けることにより、重量パーセントを得る。したがって、トリエチレングリコールの場合には、ポリマー主鎖エーテル価は、21.31重量パーセントである(31.9988を150.17で割った値×100%=21.31%)。
本明細書で使用される「ポリマー可塑剤組成物」という用語は、可塑剤組成物がポリマー材料を含むことを意味する。ポリマー可塑剤は、モノマー(繰り返しモノマー単位を含まない)又は他の低分子量可塑剤とは異なる。そのようなモノマー又は低分子量可塑剤の例としては、フタル酸ジイソオクチル(DOP)が挙げられ、これは390.56グラム/モルの分子量を有する。
Figure 2017537185
本明細書で有用なポリマー可塑剤組成物は、通常、500〜25,000グラム/モルの数平均分子量を有する。他の実施形態では、これらの可塑剤は、800〜10,000グラム/モルの数平均分子量を有し、さらに他の実施形態では、これらの可塑剤は、1000〜8000グラム/モルの数平均分子量を有する。
本明細書で使用される「リサイクル成分含有量」は、ポリマー可塑剤組成物の調製に使用された全てのリサイクルされた供給源の質量を合わせて、ポリマー可塑剤組成物の総質量で割って、その結果に100パーセントを掛けることにより、重量パーセント基準にて決定される。
本明細書で使用される用語「リサイクルポリマー」は、その本来の寿命を終えた後にはほとんど価値を有さず、他の用途において使用するために本来の使用済みの用途から経済的に実行可能な方式で回収されたポリマーを示す。リサイクルポリマーの例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げられる。
本明細書で使用される用語「廃棄物流」は、例えば、埋立、焼却、動物飼料、コンクリート、エネルギー源としての燃焼、施肥、造園マルチング又は他の比較的価値の低い用途以外の根源的な目的又は用途をほとんど有さない、産業、農業又は消費者源からの廃棄物又は廃棄製品を示す。
ポリマー可塑剤組成物
上述のように、ポリマー可塑剤組成物はポリマー材料であって、モノマー又は他の低分子量可塑剤とは異なる。これらのポリマー可塑剤は、芳香族酸源と、グリコールと、及び所定のモノカルボン酸化合物又はそのエステル若しくは無水物とから製造され、換言すれば、これらの反応生成物である。これらのポリマー可塑剤は、いくつかの実施形態では、追加の成分をさらに含み得る。これらのポリマー可塑剤を記述する別の方法では、これらのポリマー可塑剤は、芳香族酸源と、グリコールと、及び所定のモノカルボン酸化合物又はそのエステル若しくは無水物と、さらなる追加の成分とに由来する材料の繰り返し単位を含む。
芳香族酸源
本発明のポリマー可塑剤組成物及び方法は、芳香族酸源を含む。芳香族酸源は、芳香族二酸、芳香族二酸無水物、芳香族二酸モノエステル、芳香族二酸ジエステル、芳香族直鎖状エステルオリゴマー、芳香族直鎖状熱可塑性ポリエステル及びそれらの組み合わせから選択され得る。芳香族酸源は、リサイクルポリマー及び廃棄物流から取得され得る。実際に、グリーンケミストリー及び持続可能性の観点から、このようなリサイクルポリマー及び廃棄物流から芳香族酸源を使用することは非常に望ましい。
芳香族二酸の例には、1,2(すなわち、オルト)、1,3(すなわち、メタ)及び1,4(すなわち、パラ)フタル酸のようなフタル酸、種々のナフタレンジカルボン酸(非限定的な例として、1,2−ナフタレンジカルボン酸)並びにフランジカルボン酸(例として、2,5−フランジカルボン酸)が含まれる。これらのジカルボン酸の無水物並びにモノ(すなわち、半)エステル及びジエステルが考慮される。他の芳香族酸源としては、熱可塑性ポリエステルから誘導され得るオリゴマーのような芳香族直鎖状エステルオリゴマーが挙げられる。通常、オリゴマーは、数個だけのモノマー単位からなる。また、熱可塑性芳香族ポリエステル、すなわちポリマー材料自体は、これらの熱可塑性ポリエステルが直鎖状である、すなわち芳香族の三酸及び四酸を含まない限りにおいて、有用な芳香族酸源である。熱可塑性ポリエステルは、グリコールと芳香族ジカルボン酸又は酸誘導体との反応から生成される縮合ポリマーである。
このような熱可塑性ポリエステルの例には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンフラノエート、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート、テレフタル酸と1,4−シクロヘキサンジメタノールとのコポリマー、テレフタル酸と1,4−シクロヘキサンジメタノールとのイソフタル酸変性コポリマー、2,5−フランジカルボン酸とグリコールとのコポリマー、2,5−フランジカルボン酸ジアルキルとグリコールとのコポリマー、ジヒドロフェルラ酸ポリマー、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールとイソフタル酸とのコポリマー、テレフタル酸又はオルトフタル酸誘導体及びそれらの組み合わせが含まれる。PCT国際出願第WO2014/075057号、Polymer Science 2003内のWileyシリーズJ.Scheirs及びT.Long編“Modern Polyesters: Chemistry and Technology of Polyesters and Copolyesters(現代のポリエステル:ポリエステル及びコポリエステルの化学及び技術)”(John Wiley&Sons社、ニュージャージー州ホーボーケン)、O.Olabisi編“Handbook of Thermoplastics(熱可塑性樹脂ハンドブック)”第18〜20章、1997年(Marcel Dekker社、ニューヨーク)、及び、米国特許公開公報第2009/0131625号を参照のこと。これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
好適な熱可塑性ポリエステルには、未使用ポリエステル、リサイクルポリエステル又はそれらの混合物が含まれる。ポリエチレンテレフタレート(PET)が特に好ましく、とりわけ、リサイクルポリエチレンテレフタレート(rPET)、未使用PET及びそれらの混合物が特に好ましい。好適な熱可塑性ポリエステルのさらなる例については、米国特許公開公報第2009/0131625号を参照のこと。該公報の教示は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の進歩的なポリマー可塑剤組成物の製造における使用に適したリサイクルポリエチレンテレフタレートは、様々な供給源に由来し得る。最も一般的な供給源は、ペットボトル又は他の容器からの消費者使用後のPET廃棄物流である。別の可能な供給源としては、繊維、ボトル又は他の容器又は物品の製造からの産業利用後のPET廃棄物流からのものが挙げられる。リサイクルPET(rPET)は、無色でもよく、染料(例えば、緑色、青色、茶色、又は他の色)を含有してもいてもよく、又は、これらの混合物であってもよい。少量の有機又は無機異物(例えば、紙、他のプラスチック、ガラス、金属など)が存在してもよい。rPETの望ましい供給源は、廃PETボトル中に存在する多くの一般的な不純物が事前に除去された「フレーク」rPETである。rPETの別の望ましい供給源は、さらに粒状不純物を除去するためにrPETを溶融及び金属濾過メッシュを通して押出することにより製造されたペレット化rPETである。PETプラスチックボトルは、現在では、リサイクルの尽力が合致するよりはるかに多くの量が製造されているため、廃PETは豊富に利用可能であり続けることになる。
グリコール
本発明のポリマー可塑剤組成物及び方法は、グリコールを含む。本明細書における使用に好適なグリコール類は、周知である。「グリコール」とは、2つ以上のヒドロキシル基を有する直鎖状若しくは分枝鎖状の脂肪族化合物若しくは環状化合物又は化合物の混合物を意味する。他の官能基、特にエーテル又はエステル基がグリコール中に存在していてもよい。好ましいグリコールでは、2つのヒドロキシル基は、2〜約20個の炭素原子、好ましくは約2〜約14個の炭素原子、より好ましくは約2〜約8個の炭素原子によって引き離されている。水酸基間を引き離す炭素中にはエーテル結合が含まれていてもよいが、酸素原子は炭素数に含まれないことに留意されたい。好適なグリコールには、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセロール(グリセリンとしても知られる)、トリメチロールプロパン、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリカーボネートポリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのブロック又はランダムコポリマーグリコール、脂肪族ポリエステルポリオール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール及びそれらの組み合わせが含まれる。
4−C36モノカルボン酸、エステル及び無水物
本発明のポリマー可塑剤組成物及び方法は、C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物を含む。「モノカルボン酸」とは、酸又はそれに由来するエステル又は無水物が、単一のカルボン酸基を有するカルボン酸化合物に基づくことを意味する。このようなカルボン酸の例としては、C6モノカルボン酸、ヘキサン酸が挙げられる。エステルの例としては、ヘキサン酸エチルとして知られるヘキサン酸のエチルエステルが挙げられる。無水物の例としては、無水ヘキサン酸としても知られるヘキサン酸無水物が挙げられる。また、該無水物は、酸の1つがC4−C36モノカルボン酸である限りにおいて、2つの異なるカルボン酸からの混合無水物であってもよい。このような例としては、ヘキサン酸(C6モノカルボン酸、C4−C36要件を満たす)と酢酸(C2酸)との混合無水物が挙げられる。
通常、C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物は、それが重合反応に組み込まれる際に、ポリマー鎖構造の末端をキャップし得るため、ポリマー可塑剤組成物の調製において連鎖停止剤として機能し得る。
4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物は、飽和又は不飽和のいずれかであり得る直鎖状、分岐鎖状又は環状の脂肪族化合物から選択することができる。さらに、芳香族化合物もまた意図される。加えて、エステルについては、アルコール由来部分は、好ましくは、1〜7個の炭素原子を有するアルコール、すなわちC1−C7アルコールに由来する。また、本段落にて説明される前述の化合物については、炭素主鎖は、1つ以上のカルボニル−(C=O)−基でさらに置換されていてもよい。
4−C36モノカルボン酸の例には、安息香酸、フェニル酢酸、分枝鎖状又は直鎖状の飽和又は不飽和アルキルカルボン酸、ナフテン酸、ノルボルネンカルボン酸、2−フロ酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ネオデカン酸、2−ブチルオクタン酸、2−エチルヘキサン酸及びそれらの組み合わせが含まれる。本明細書では、炭素主鎖が1つ以上のカルボニル基(=O)でさらに置換されたC4−C36モノカルボン酸が有用であり、例として、レブリン酸が挙げられる
4−C36モノカルボン酸エステルの例としてはC4−C36モノカルボン酸のC1−C7アルコールエステル、換言すれば、C1−C7アルコールでエステル化されたC4−C36モノカルボン酸が挙げられる。これらのC1−C7アルコールには、芳香族アルコールが含まれ得る。C4−C36モノカルボン酸エステルの例には、安息香酸アルキル、フェニル酢酸アルキル、分枝鎖状又は直鎖状の飽和又は不飽和アルキルカルボン酸のアルキルエステル、ナフテン酸アルキル、ノルボルネンカルボン酸アルキル、2−フロ酸アルキル及びそれらの組み合わせが含まれる。
4−C36モノカルボン酸無水物の例には、安息香酸、フェニル酢酸、分枝鎖状又は直鎖状の飽和又は不飽和アルキルカルボン酸、ナフテン酸、ノルボルネンカルボン酸、2−フロ酸及びそれらの組み合わせの無水物が含まれる。加えて、該無水物には、安息香酸とベンゼン酢酸との混合無水物のような、2つの異なるカルボン酸に由来する混合無水物が含まれ得る。
ポリマー可塑剤組成物の他の成分
本発明のポリマー可塑剤組成物及び方法は、いくつかの実施形態では、さらなる成分を含み得る。いくつかの場合では、これらの他の成分は、ポリマー鎖に組み込まれた際にさらなる重合反応に寄与し、それによって得られるポリマーの分子量を増加させる傾向があるため、ポリマー可塑剤組成物の調製において鎖ビルダーとして機能し得る。
4−C36モノアルコール
本発明のポリマー可塑剤組成物及び方法は、さらに、C4−C36モノアルコールを含み得る。これらのC4−C36アルコールは、必要とされる本発明のグリコール(すなわち、ジオール)とは区別されることが意図されていると理解される。C4より低級のアルコールは、一般的に揮発性が高すぎ、本明細書に組み込まれるのに望ましい特性を有さないことが意図される。C4−C36アルコールは、飽和又は不飽和のいずれかであり得る直鎖状、分岐鎖状又は環状の脂肪族化合物から選択され得る。また、芳香族化合物も意図される。また、本明細書中では、アルコキシル化アルコールも考慮される。
有用なC4−C36アルコールには、ノルボルネオール、分枝鎖状又は直鎖状アルキルフェノールのアルコキシレート、分枝鎖状又は直鎖状の飽和又は不飽和アルキルアルコール、アルコキシル化された分枝鎖状又は直鎖状の飽和又は不飽和アルキルアルコール、2−フェノキシエタノール、2−フェノキシプロパノール、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール、アルコキシル化フルフリルアルコール、2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン、6,6−ジメチル−2−ノルピネン−2−エタノール、アルコキシル化6,6−ジメチル−2−ノルピネン−2−エタノール、シクロヘキサノール、アルコキシル化シクロヘキサノール、2−シクロヘキシルエタノール、アルコキシル化2−シクロヘキシルエタノール、2−シクロヘキシルオキシエタノール、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、2−フェニルエタノール、アルコキシル化2−フェニルエタノール、アルコキシル化フェノール、アルコキシル化ノルボルネオール、ファルネソール、水素化ファルネソール、ゲラニオール、水素化ゲラニオール及びそれらの組み合わせから選択されるものが含まれる。
脂肪族ポリ酸
本発明のポリマー可塑剤組成物及び方法は、さらに、C3−C36飽和又は不飽和脂肪族の直鎖状、分枝鎖状又は環状のポリ酸、又はそのエステル若しくは無水物を含み得る。ポリ酸とは、酸化合物が2つ以上のカルボキシレート基を含むことを意味する。二酸及び二量体脂肪酸、並びに、3つ(三酸)、4つ(四酸)又はそれ以上のカルボン酸基を有するポリ酸が意図される。二量体脂肪酸又は二量化脂肪酸とは、不飽和脂肪酸を二量化することによって調製されるジカルボン酸を説明するために当技術分野にて使用される用語である。また、本段落に記載される前述の化合物については、炭素主鎖は、1つ以上の置換基でさらに置換されていてもよく、該置換基には、例えば、例えば、−F、−OH、−SH及びカルボニル−(C=O)−が含まれる。明細書で有用なそのような酸の例としては、クエン酸が挙げられる。
二酸の例には、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、コハク酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−フランジカルボン酸、1,9−ノナン二酸、1,9−ノネン二酸、1,10−デカン二酸、1,10−デセン二酸、1,11−ウンデカン二酸、1,11−ウンデセン二酸、1,18−オクタデカン二酸、1,18−オクタデセン二酸、1,12−ドデカン二酸、1,12−ドデセン二酸、1,14−テトラデカン二酸、1,14−テトラデセン二酸、1,16−ヘキサデカン二酸、1,16−ヘキサデセン二酸、エイコセン二酸、エイコサン二酸、ドコサン二酸、テトラコサン二酸、テトラコセン二酸及びそれらの組み合わせが含まれ得る。また、本明細書では、脂肪族二酸のエステル及び無水物も意図される。
二量体脂肪酸は、ベントナイト又はモンモリロナイト粘土のような触媒の存在下で、不飽和脂肪酸(例えば、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸)を二量化することによって製造される。市販の二量体脂肪酸は、通常、二量化生成物が多くを占める生成物の混合物であるが、三量化生成物もまた二量体脂肪酸生成物の有意な部分として生じていて含まれており、本明細書では二量体脂肪酸の定義に含まれ得る。いくつかの市販の二量体脂肪酸は、トール油脂肪酸を二量化することによって製造される。二量体脂肪酸は、多くの場合、36個の炭素及び2個のカルボン酸基を有する。しかしながら、三量化された副生成物は54個の炭素を含むことがある。それらは、飽和又は不飽和であってもよい。また、それらは、不飽和を除くために水素化されてもよい。好ましい態様では、二量体脂肪酸には、二量化オレイン酸、三量化オレイン酸、二量化リノール酸、三量化リノール酸、二量化リノレン酸、三量化リノレン酸又はそれらの混合物が含まれる。好適な二量体脂肪酸には、Pripol(商標)1006,1009,1010,1012,1013,1017,1022,1025,1027,1029,1036,1098のようなPripol(商標)二量体脂肪酸(Croda社製品)、 Unidyme 10,14,18,22,35,M15及びM35のようなUnidyme(商標)二量体酸(Arizona Chemical社製品)、Emery Oleochemicals社より入手可能な二量体酸、及び、Florachem Corporation社より入手可能なFloraDyme(商標)二量体酸が含まれる。また、使用に好適な二量体脂肪酸を合成する方法も知られている。少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する脂肪酸は、モンモリロナイト、カオリナイト、ヘクトライト又はアタパルジャイトクレーのような触媒の存在下にて二量化される(例えば、米国特許第2,793,220号、第4,371,469号、第5,138,027号及び第6,281,373号を参照のこと。これらの教示は、参照により本明細書に組み込まれる。また、国際公開第2000/075252号及びカナダ国特許第104511号も参照されたい)。
ヒドロキシル置換C3−C36カルボン酸
本発明のポリマー可塑剤組成物及び方法は、さらに、ヒドロキシル置換C3−C36カルボン酸又はそのエステル若しくは無水物、及びそれらの組み合わせを含み得る。通常、これらのヒドロキシル置換酸、すなわちヒドロキシ酸は、脂肪族モノカルボン酸であり、直鎖状、分岐鎖状又は環状であり得ると共に、飽和又は不飽和であり得る。これらのヒドロキシル酸の例には、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸、クエン酸、乳酸及びそれらの組み合わせが含まれる。
ヒドロキシル置換カルボン酸は、さらに、1993年4月27日に発行された米国特許第5,206,341号(Ibay et al.)に記載されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。また、本明細書では、ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)も有用である。PHAは、窒素又はリンのような必須栄養素が限られた濃度でしか利用できない際に、複数の微生物によって、過剰の炭素源の存在下におけるエネルギー貯蔵材料として天然に産生される。また、PHAは、デプシペプチドの一部を形成する。デプシペプチドは、アミド及びエステル結合によって結合されたヒドロキシル酸及びアミノ酸から組成された、自然界の至る所に存在するバイオオリゴマーである。
ヒドロキシル置換C3−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物の定義には、レブリン酸アルキルトリオールケタールなどの化合物が含まれる。これらの化合物は、遊離ヒドロキシル基を有すると共に該定義を満たすことが意図されたものであり、同じく本明細書に記載されているカルボニル含有C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物とは区別され、例としては、レブリン酸が挙げられる(レブリン酸は、ヒドロキシル基を有していない)。レブリン酸アルキルトリオールケタールの例としては、レブリン酸エチルグリセロールケタールが挙げられる。
Figure 2017537185
いくつかの態様では、該ポリマー可塑剤組成物及び方法は、ヒドロキシ官能性ケタール酸、エステル又は無水物からの繰り返し単位を含む。好適なヒドロキシ官能性ケタール酸、エステル及び無水物は、好ましくは酸触媒存在下において、オキソカルボキシレートをトリオールと反応させることによって製造され得る。本明細書中で使用される場合には、また便宜上にて、「ケタール」は、ヒドロキシ官能性ケタール(トリオールとケトンとの反応生成物)又はヒドロキシ官能性アセタール(トリオールとアルデヒドとの反応生成物)のいずれかを示す。
好適なオキソカルボキシレートは、カルボキシレート(酸、エステル又は無水物)官能性に加えて、ケトン又はアルデヒド(「オキソ」)官能性を有する。ケトン又はアルデヒドのカルボニル基は、酸、エステル又はアミドカルボニルからの1つ以上の炭素によって引き離されていてもよく、引き離されていなくてもよい。
好適なオキソカルボキシレートには、ケト酸、ケトエステル、ケト無水物、アルド酸、アルドエステル及びアルド無水物が含まれる。
好適なケト酸には、例えば、ピルビン酸、アセト酢酸、レブリン酸、オキサロ酢酸、2−ケト酪酸、2−ケト吉草酸、ホモレブリン酸、4−アセチル酪酸、3−ケトヘキサン酸、5−アセチル吉草酸等が含まれる。
好適なケトエステルは、ケト酸の低級(例えば、C1−C10、好ましくはC1−C6)アルキル又はアルケニルエステルである。ケト酸からエステルを製造するために使用される好適なアルコールには、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ヘキサノール等が含まれ、製造されるエステルとしてはメチルエステル及びエチルエステルが最も好ましい。したがって、好適なケトエステルには、例えば、ピルビン酸エチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、レブリン酸エチル、エチル4−アセチル酪酸等が含まれる。
好適なアルド酸には、例えば、2−オキソ酢酸、3−オキソプロパン酸、2−メチル−3−オキソプロパン酸、4−オキソブタン酸、2−メチル−4−オキソブタン酸、3−メチル−4−オキソブタン酸、5−オキソペンタン酸、2−メチル−5−オキソペンタン酸、3−メチル−5−オキソペンタン酸、4−メチル−5−オキソペンタン酸、6−オキソヘキサン酸、5−メチル−6−オキソヘキサン酸等が含まれる。
好適なアルドエステルは、アルド酸の低級(例えば、C1−C10、好ましくはC1−C6)アルキル又はアルケニルエステルである。アルド酸からエステルを製造するために使用される好適なアルコールには、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ヘキサノール等が含まれ、製造されるエステルとしてはメチルエステル及びエチルエステル最も好ましい。したがって、好適なアルドエステルには、例えば、3−オキソプロパン酸エチル、4−オキソブタン酸メチル、6−オキソヘキサン酸エチル等が含まれる。
好適なオキソカルボキシレートのさらなる例については、米国特許第8,604,077号、第8,546,519及び第8,053,468号を参照のこと。それらの教示は、参照により本明細書に組み込まれる。
ヒドロキシ官能性ケタール酸、エステル及びアミドは、オキソカルボキシレートをトリオールと反応させることによって製造され得る。好適なトリオールは、3つのヒドロキシル基を有する比較的低分子量の化合物である。その例には、グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−トリヒドロキシペンタン等が含まれる。グリセロール、トリメチロールプロパン及びトリメチロールエタンは容易に入手可能であり、いくつかの態様にとって好ましい。好適なトリオールのさらなる例については、米国特許第8,604,077号、第8,546,519号及び第8,053,468号を参照のこと。それらの教示は、参照により本明細書に組み込まれる。
オキシカルボン酸塩とトリオールとの反応は、いくつかの態様では酸触媒の存在下にて、ヒドロキシ官能性ケタール酸、エステル又はアミドを提供する。この反応に好適な酸触媒は周知であり、鉱酸、有機酸、固体酸、有機粘土等が含まれる。有機スルホン酸、例えばp−トルエンスルホン酸が特に好ましい。
いくつかの態様では、ヒドロキシ官能性ケタール酸、エステル又はアミドは、以下の一般構造を有する:
Figure 2017537185
ここで、R1は水素、メチル、エチル又はヒドロキシメチルであり、R2は水素、C1−C24アルキル又はC1−C24アルケニルであり、ZはC1−C6アルキレン基又はC1−C24アルキル基若しくはアルケニル基で置換されたC1−C6アルキレン基であり、XはOR3であり、R3は水素又はC1−C12アルキル基若しくはカルボキシレートであり、mは0又は1であり、nは0又は1である。いくつかの態様では、Xは好ましくはOR3であり、R3はC1−C12アルキル基である。
ヒドロキシ官能性ケタールエステルが好ましい。好適なヒドロキシ官能性ケタールエステルには、例えば、レブリン酸エチルグリセロールケタール、レブリン酸メチルトリメチロールプロパンケタール、レブリン酸エチルトリメチロールプロパンケタール、ピルビン酸グリセロールケタール、ピルビン酸エチルトリエチルプロパンケタール、アセト酢酸エチルグリセロールケタールなどが含まれる。いくつかの態様において、レブリン酸グリセロールケタールは、好ましいヒドロキシ官能性ケタールエステルである。
芳香族トリ酸及びテトラカルボン酸
本発明のポリマー可塑剤組成物及び方法は、さらに、三酸及び四酸を含み得る。これらの酸の例には、ベンゼン−1,2,3−トリカルボン酸(ヘミメリット酸としても知られる)、ベンゼン−1,2,4−トリカルボン酸(トリメリット酸としても知られる)及びベンゼン−1,2,5−トリカルボン酸(トリメシン酸としても知られる)のようなベンゼントリカルボン酸、並びに、テトラカルボン酸であるベンゼン−1,2,4,5−テトラカルボン酸が含まれる。他の例には、ナフタレントリカルボン酸及びテトラカルボン酸が含まれる。また、トリカルボン酸及びテトラカルボン酸のエステル及び無水物、並びにこれらの化合物の混合物も、本明細書では有用である。
いくつかの代替的な実施形態では、該組成物及び方法が芳香族トリ酸若しくは芳香族テトラ酸、又はそのエステル若しくは無水物を含む場合、該ポリマー可塑剤組成物には、以下の(a)、(b)又は(c)の少なくとも1つ以上が適用される:(a)該ポリマー可塑剤組成物が、5mgKOH/g未満の酸価を有する、(b)C4−C36アルコールが、C8−C12アルコールではない、又は、(c)C4−C36モノカルボン酸、若しくはそのエステル若しくは無水物が、C12−C18モノカルボン酸ではない。
疎水性物質
本発明のポリマー可塑剤組成物及び方法は、さらに、疎水性物質を含み得る。疎水性物質には、トリグリセリド及び変性トリグリセリド、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪族二酸、植物油、変性植物油(例えば、米国特許第5,922,779号、米国特許第6,359,022号、米国特許第6,664,363号、及び国際公開第2013/154874号に記載される)、ヒマシ油(例えば、国際公開第2013/154874号に記載される)、変性又は誘導化ポリテルペン、変性カシューナッツ殻油、カルダノール、カルダノール誘導体、ディールス・アルダー又はエン反応変性ポリオール(例えば、国際公開第2013/109834号に記載される)及びトール油脂肪酸(例えば、米国特許第5,075,417号及び米国特許第4,897,429号に記載されているもの)が含まれる。
本発明の実施に適したトリグリセリドの例には、大豆油、藻類油、酵母油、バクテリア油、動物獣脂、魚油、キャノーラ油、ヒマシ油、桐油、アマニ油、コーン油、リサイクル調理油、ヒマワリ油、パーム油、ピーナッツ油、パーム核油、綿実油、ヤシ油、及びベニバナ油が挙げられる。
本発明の実施に適した脂肪酸の例には、リノール酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、2−エチルヘキサン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノレン酸、リシノール酸、トール油酸及びこれらの混合物が含まれる。また、これらの脂肪酸のアルキルエステル及びこれらアルキルエステルの混合物も、本発明の実施に適切な例である。
疎水性物質の例には、リシノール酸、ヒマシ油、エトキシル化ヒマシ油、植物油、脂肪酸、脂肪酸エステル、変性植物油、脂肪族トリグリセリド、カルダノール由来生成物、リサイクル調理油、エポキシ化、オゾン化又はヒドロホルミル化脂肪酸エステル又は脂肪酸由来のヒドロキシ官能性材料、アルコキシル化アルキルフェノール、アルコキシル化脂肪族アルコール及びそれらの組み合わせが挙げられる。
熱可塑性ポリカーボネート
本発明のポリマー可塑剤組成物及び方法は、さらに、熱可塑性ポリカーボネート(PC)を含み得る。ポリカーボネートは、カーボネート官能基によって連結された繰り返し単位を含むポリマーである。商業的に関心を持たれる多くのポリカーボネートは、剛性モノマーから誘導される。耐熱性、耐衝撃性及び光学特性を含む有用な特徴のバランスについて、ポリカーボネートは、汎用プラスチックとエンジニアリングプラスチックとの間に位置している。ポリカーボネートは、ビスフェノールA(BPA)とホスゲンとの反応によって製造され得る。本明細書において有用なポリカーボネートの例には、Lexan(登録商標)、Calibre(登録商標)及びMakrolon(登録商標)が含まれる。ポリカーボネートはコード7とされており、該コードによればリサイクルが困難であることが暗示されているが、ポリカーボネートのボトルやCDは、広い範囲でリサイクルされている。ポリカーボネートをリサイクルする1つの方法は、化学リサイクルによるものである。ポリカーボネートは、触媒存在下にてフェノールと反応させることにより、BPA及びジフェニルカーボネート(DPC)モノマーを形成する。精製の後、これらのモノマーの両方を用いて、該ポリマーを生成する。また、熱可塑性ポリカーボネートの熱可塑性ポリエステルとのブレンド、熱可塑性ポリカーボネートの熱可塑性ポリエステルとの交換反応生成物及びそれらの組み合わせも、本明細書では有用である。さらに、他の有用な材料には、ポリ(ビスフェノールAカーボネート)、ポリ(ビスフェノールAカーボネート)とポリエチレンテレフタレートとのブレンド又は交換反応生成物、ポリ(ビスフェノールAカーボネート)とポリブチレンテレフタレートとのブレンド又は交換反応生成物及びそれらの組み合わせが含まれる。
他の可塑剤
本発明のポリマー可塑剤組成物及び方法は、さらに、他の可塑剤を含み得る。通常、これらの他の可塑剤は、周知のモノマー又は低分子量の可塑剤である。しかしながら、より高分子量かつ他のポリマーの可塑剤も使用され得る。これらの他の可塑剤の例には、フタル酸ジオクチル(DOP)(フタル酸(2−エチルヘキシル)(DEHP)若しくはフタル酸ビス−エチルヘキシル、又はフタル酸ジイソオクチル(DIOP)としても知られている)、フタル酸ジイソノニル(DINP)、フタル酸ジ−n−ブチル(DnBP、DBP)、フタル酸ブチルベンジル(BBzP)、フタル酸ジイソデシル(DIDP)、フタル酸ジオクチル(直鎖状オクチル)、フタル酸ジエチル(DEP)、フタル酸ジイソブチル(DIBP)、フタル酸ジ−n−ヘキシル、トリメリット酸トリメチル(TMTM)、トリメリット酸トリ−(2−エチルヘキシル)(TEHTM−MG)、トリメリット酸トリ−(n−オクチル,n−デシル)(ATM)、トリメリット酸トリ−(ヘプチル,ノニル)(LTM)、トリメリット酸n−オクチル(OTM)、アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)(DEHA)、アジピン酸ジメチル(DMAD)、アジピン酸モノメチル(MMAD)、アジピン酸ジオクチル(DOA)、セバシン酸ジブチル(DBS)、マレイン酸ジブチル(DBM)、マレイン酸ジイソブチル(DIBM)、安息香酸エステル、テレフタル酸ジオクチル/DEHT、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ジイソノニルエステル(BASF商標:DINCH)、エポキシ化植物油、アルキルスルホン酸フェニルエステル(ASE)、スルホンアミド、N−エチルトルエンスルホンアミド(o/p ETSA)(オルト及びパラ異性体)、N−(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンスルホンアミド(HP BSA)、N−(n−ブチル)ベンゼンスルホンアミド(BBSA−NBBS)、有機リン酸エステル、リン酸トリクレジル(TCP)、リン酸トリブチル(TBP)、グリコール/ポリエーテル、ジヘキサン酸トリエチレングリコール(3G6、3GH)、ジヘプタン酸テトラエチレングリコール(4G7)、ポリブテン、アセチル化モノグリセリド、クエン酸アルキル、クエン酸トリエチル(TEC)、クエン酸アセチルトリエチル(ATEC)、クエン酸トリブチル(TBC)、クエン酸アセチルトリブチル(ATBC)、クエン酸トリオクチル(TOC)、クエン酸アセチルトリオクチル(ATOC)、クエン酸トリヘキシル(THC)、クエン酸アセチルトリヘキシル(ATHC)、クエン酸ブチリルトリヘキシル(BTHC、トリヘキシルクエン酸o−ブチリル)、クエン酸トリメチル(TMC)及びそれらの組み合わせが含まれる。
ポリマー可塑剤組成物の性質
該ポリマー可塑剤組成物は、広い範囲の物理的特性及び化学的特性を有し得る。以下は、そのような有用な特性の例である。
該ポリマー可塑剤組成物は、通常、500〜25,000グラム/モルの数平均分子量を有する。ポリマー可塑剤組成物は、低分子量のモノマー可塑剤組成物とは対照的に、可塑化されるポリマーとの適合性のため、かつ、望ましい可塑化効果を提供するため、望ましいことが全体として見出されている。該ポリマー可塑剤組成物の他の分子量範囲としては、800〜10,000グラム/モルの数平均分子量、及び、1000〜8000グラム/モルの数平均分子量が含まれる。
該ポリマー性可塑剤組成物は、通常、低い酸価及び低いヒドロキシル価を有する。そのような低い値は、通常、可塑化されるポリマーとの適合性のため、かつ、ポリマーの望ましくない破壊及び損傷を避けるために好ましいためである。該ポリマー可塑剤組成物は、通常、10mgKOH/g未満の酸価を有する。さらなる実施形態では、該ポリマー可塑剤組成物は、5mgKOH/g未満の酸価を有する。さらに別の実施形態では、該ポリマー可塑剤組成物は、2mgKOH/g未満の酸価を有する。
該ポリマー可塑剤組成物は、通常、80mgKOH/g未満のヒドロキシル価を有する。さらなる実施形態では、該ポリマー可塑剤組成物は、50mgKOH/g未満のヒドロキシル価を有する。さらに別の実施形態では、該ポリマー可塑剤組成物は、30mgKOH/g未満のヒドロキシル価を有する。さらに別の実施形態では、該ポリマー可塑剤組成物は、25mgKOH/g未満のヒドロキシル価を有する。
低いポリマー主鎖エーテル価を有するポリマー可塑剤組成物が望ましく、そのようなポリマー可塑剤組成物は、通常、可塑化されるポリマーとの良好な適合性及び望ましい性能特性を有する。通常、該ポリマー可塑剤組成物は、ポリマー可塑剤組成物の重量に対してエーテル酸素が約5重量%未満であるポリマー主鎖エーテル価を有する。
該ポリマー可塑剤組成物成分の重量比については、以下が有用である:ポリマー可塑剤組成物中の芳香族酸源の重量比率が5〜90重量%である、ポリマー可塑剤組成物。ポリマー可塑剤組成物中のグリコールの重量比率が、5〜70重量%である、ポリマー可塑剤組成物。C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物の重量比率が5〜80重量%である、ポリマー可塑剤組成物。
該ポリマー可塑剤組成物は、広範囲の粘度を有し得る。例えば、本明細書では、25℃における粘度が約100〜約300,000cPのポリマー可塑剤が有用である。粘度は、産業上許容可能な任意の方法によって決定され得る。例えば適切なスピンドルを備えたブルックフィールド粘度計(Brookfield社製DV-III Ultra rheometer等)を使用して、いくつかの異なるトルク設定にてサンプルを測定し、該測定における適切な信頼水準を確保することが便利である。また、粘度測定は、他の温度でも行うことができる。
リサイクル成分含有量
環境及び資源の懸念のため、特に芳香族酸源に関して、リサイクル材料から製造されたポリマー可塑剤組成物を有することもまた望ましい。このようなポリマー可塑剤組成物の利点は、原材料のためのバイオ化学供給源又は石油化学供給源にて、リサイクルされた供給源から製造されることである。本発明は、高いリサイクル成分含有量を有する高分子可塑剤を提供するために、芳香族酸源と本明細書に記載の他の成分との両方をリサイクルするための手段を提供する。
本明細書で使用されるグリコールはまた、リサイクル供給源からも取得され得る。プロピレングリコール又はエチレングリコールのようないくつかのグリコールは、回収又はリサイクル材料として利用可能である。例えば、プロピレングリコールは融氷液において使用されており、使用後に、回収、精製及び再利用され得る。さらに、リサイクルエチレングリコールは、回収されたエンジン不凍液又はエンジン冷却剤から取得されてもよい。好ましくは、消化性ポリマーは、再生可能な資源、又は、消費後若しくは再生後の資源から調製又は取得される。
「リサイクル成分含有量」とは、例えば、熱可塑性ポリエステルからのリサイクルされた芳香族酸源と、任意のリサイクルされたグリコール又はC4−C36モノカルボン酸若しくはそのエステル若しくは無水物又はさらなるC4−C36アルコールとの合計量を意味する。リサイクル成分含有量は、例えば、リサイクルされた熱可塑性ポリエステル及びリサイクルされたグリコールなどの質量を合わせて、反応物(グリコール、熱可塑性ポリエステル及び消化性ポリマー)の総質量で割って、その結果に100を掛けることにより、計算され得る。リサイクル成分含有量は、1〜90重量%の範囲であり得る。通常、本明細書で定義されるリサイクル成分含有量は、10重量%より大きいことが望ましい。他の実施形態では、本明細書で定義されるリサイクル成分含有量は、30重量%より大きいことが望ましい。さらに別の実施形態では、本明細書で定義されるリサイクル成分含有量は50重量%よりも大きいことが望ましい。さらに別の実施形態では、本明細書で定義されるリサイクル成分含有量は75重量%よりも大きいことが望ましい。
ポリマー可塑剤組成物の製造方法
該ポリマー可塑剤組成物は、様々なポリマー材料、特に熱可塑性ポリマーを可塑化するために使用され得る。熱可塑性ポリマーは、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、NBR(ニトリルブチルゴム)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、PVC−PVA(ポリビニルアルコール)コポリマー、アクリレート、天然及び合成ゴム、CAB(セルロースアセテートブチレート)、CN(ニトロセルロース)、EC(エチルセルロース)、PVB(ポリビニルブチラール)、塩素化ゴム、ポリイソプレン、スチレンブタジエンコポリマー、ブタジエン、ハロブチルゴム及びそれらの組み合わせから選択される。本明細書のポリマー可塑剤組成物を用いて可塑化可能な、商業的に関心を持たれる特に重要なポリマーは、PVCである。PVCは、幅広い種類の工業用途及び民生用途に使用されている。
該ポリマー可塑剤組成物は、芳香族酸源に応じて、段階的プロセス又は一段階プロセスのいずれかにて製造され得る。芳香族酸源として熱可塑性ポリエステルが使用される場合、熱可塑性ポリエステルの解糖である第1段階と、続いてさらなるエステル化又はエステル交換反応を伴う第2段階とによる二段階プロセスを用いることが望ましい。他のほとんどの場合には、一段階プロセスが適している。
熱可塑性ポリエステル及びグリコールは、出発源として使用される際に(場合により触媒存在下で)加熱されることにより、消化中間体が得られる。消化中間体は、通常、グリコール反応物、熱可塑性ポリエステルから生成された(1つ又は複数の)グリコール、テレフタレートオリゴマー及び他の解糖生成物の混合物となる。例えば、PET又はrPETが熱可塑性ポリエステルである場合、消化中間体には、グリコール反応物、エチレングリコール(PET又はrPETから生成される)、ビス(2−ヒドロキシアルキル)テレフタレート(「BHAT」)、高級PETオリゴマー及び他の解糖産物が含まれることになる。従来において、様々な形態の類似の消化された混合物が作製されて特徴付けられている(例えば、D. Paszun et al., Ind. Eng. Chem. Res. 36 (1997) 1373及びN. Ikladious, J. Elast. Plast. 32 (2000) 140を参照のこと)。それらは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。加熱は、有利には80℃〜260℃の範囲内の温度で行われる。他の温度範囲としては、130℃〜250℃、150℃〜250℃、160℃〜250℃及び160℃〜220℃が含まれる。
より具体的には、本発明の文脈において、解糖とは、例えば熱可塑性ポリエステルのような消化芳香族ポリ酸源のヒドロキシル基を20℃〜120℃の温度で反応させ、それによって熱可塑性ポリエステルの分子量を低下させて、液体のポリオールを得る反応のことを示す。
一態様において、熱可塑性ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである場合には、解糖中間体は、グリコール又はグリコールとテレフタレート成分との混合物を含む。熱可塑性ポリエステル成分は、グリコールによりエステル交換反応を介して消化され得る。この消化反応は、熱可塑性ポリエステル、(1つ又は複数の)グリコール及び任意の触媒を、該反応の温度で少なくとも混合物が液化して熱可塑性ポリエステルの粒子がもう見えなくなるまで加熱することによって行われる。解糖反応時間は、約30分〜約16時間、より典型的には1〜10時間、さらにより典型的には3〜8時間の範囲であって、反応温度、熱可塑性ポリエステルの供給源、使用される特定のグリコール反応物、混合速度、所望の脱重合度及び当業者の裁量の範囲内にある他の要因に依存する。
解糖生成物は、通常、カルボン酸、エステル及び無水物とさらに反応して、可塑剤組成物の合成を完了する。適切な蒸留装置を使用することにより、水やエタノール等の凝縮反応副生成物を除去し、望ましくないグリコール損失を最小限に抑え、それによってより反応制御をより少なくすることができる。
触媒
ポリマー可塑剤の製造に好適な触媒は、周知である。例えば、K. Troev et al., J. Appl. Polym. Sci. 90 (2003) 1148を参照のこと。これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。特に、好適な触媒には、チタン、亜鉛、アンチモン、ゲルマニウム、ジルコニウム、スズ、マンガン又は他の金属が含まれる。具体的に例としては、チタンアルコキシド(例えば、チタン酸テトラブチル)、リン酸チタン(IV)、ジルコニウムアルコキシド、酢酸亜鉛、酢酸鉛、酢酸コバルト、酢酸マンガン(II)、三酸化アンチモン及び酸化ゲルマニウム等、並びにそれらの混合物が含まれる。いくつかの実施形態では、触媒は、チタン触媒、スズ触媒及びそれらの組み合わせから選択される。触媒の例には、トリス−2−エチルヘキサン酸ブチルスズ、ブチルスズ酸、酸化ジブチルスズ、チタン酸テトラ−n−ブチル、トリエタノールアミンチタン、チタンテトライソプロポキシド及びそれらの組み合わせが含まれる。使用される触媒の量は、典型的には、調製されるポリマー可塑剤組成物の総量に対して0.005〜5重量%の範囲、好ましくは0.01〜1重量%の範囲、より好ましくは0.05〜0.1重量%の範囲である。使用される触媒の量が比較的少ないため、多くの場合には、触媒の量をポリマー可塑剤組成物の全組成に対する百万分率(ppm)で決定する方がより便利である。0.005〜5重量%の範囲、0.01〜1重量%の範囲、及び0.05重量%〜0.1重量%の範囲の重量パーセントは、ppmではそれぞれ以下の範囲に対応する:5〜50,000ppm、50〜10,000ppm、及び500〜1000ppm。
可塑化ポリマー組成物
可塑化ポリマー組成物は、該ポリマー可塑剤組成物と、例えばPVCのような可塑化されるポリマーとを、当該技術分野にて周知の方法を用いて混合することにより調製される。用途及び性能要件に応じて、充填剤、潤滑剤、劣化防止剤、及び熱安定剤などの他の添加剤が使用され得る。Ed. Richard F. Grossman,“Handbook of Vinyl Formulating, 2nd edition(ビニル配合ハンドブック、第2版)”(Wiley) April 2008を参照のこと。これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
通常、該可塑化組成物は、ポリマー可塑剤組成物10〜90重量%と、例えば熱可塑性ポリマーのような可塑化されるポリマー10〜90重量%とを含む。該可塑化組成物の他の範囲は、ポリマー可塑剤組成物15重量%〜85重量%と、可塑化されるポリマー15重量%〜85重量%とを含む。該可塑化組成物のさらに他の範囲は、ポリマー可塑剤組成物の10重量%〜80重量%と、可塑化されるポリマーの20重量%〜90重量%とを含む。
試験と評価方法
該ポリマー可塑剤組成物及び該ポリマー可塑剤組成物から調製された可塑化ポリマーの特性は、当該技術分野において周知である種々の試験及び方法を用いて評価される。該組成物の評価については、実施例にてさらに記載される。
以下の実施例は、本発明の範囲内における実施形態について、さらに説明及び実証する。これらの実施例は、説明の目的においてのみ提供され、本発明の限定として解釈されるべきではない。同時に、多くの変形が、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく可能である。
酸価及びヒドロキシル価は、それぞれ、ASTM D3339及びASTM E−222によって提供される標準的な方法によって決定される。酸価は、可塑剤1g当たりのmgKOHとして報告され、ヒドロキシル価は、可塑剤1g当たりのmgKOHとして報告される。
粘度は、スピンドル#31を用いたBrookfield社製DV-III Ultra rheometerを使用して、25%、50%、及び75%トルクにて、25℃で測定される。通常の設定では、50%トルクとされている。あるいは、試料の粘度に応じて、他の温度でも粘度を測定することも可能であり、そのような温度には、最大約50℃が含まれる。
応力−ひずみは、ASTM D412を用いて評価され、引張強度(PSI)、100%伸長時の弾性率及びパーセント伸長率として報告される。
硬度はASTM D2240を用いて評価され、21℃、15秒間でのショアA硬度として報告される。
体積抵抗率及び表面抵抗率は、ASTM D257を用いて測定され得る。体積抵抗率は、絶縁物質の立方体を通る電気抵抗として定義される。ohm・cm(Ω・cm)と表現される場合、体積抵抗率は断熱材の1インチ立方体を通る電気抵抗である。表面抵抗率は、絶縁物質の表面の電気抵抗として定義される。表面抵抗率は、絶縁体サンプルの表面に沿って電極間で測定され、kohm/sq(kΩ/sq)として報告される。
また、数平均分子量についても、Miller-Macosko理論によって計算されるものとして報告されている。Christopher W. Macosko, Douglas R. Miller,“A new derivation of average molecular weights of nonlinear polymers(非線形ポリマーの平均分子量の新規導出)”Macromolecules, 1976, 9(2), PP 199-206を参照のこと。これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
表1は、本発明のポリマー可塑剤組成物の種々の特性をまとめたものである。表1において報告されている粘度データは、スピンドル#31を用いたBrookfield社製DV-III Ultra rheometerを使用して、50%トルクにて25℃で測定したものである。
表2及び表3は、実施例1に記載した本発明のポリマー可塑剤組成物を用いて、実施例2に記載のようにして調製された可塑化ポリ塩化ビニル(PVC)ポリマー組成物の特性についてのデータをまとめたものである。
実施例1:ポリマー可塑剤組成物を調製するための基本手順
ポリマー可塑剤組成物は、以下の基本手順を用いて製造される。
芳香族酸源が芳香族二酸又はエステル若しくは無水物である場合の手順
芳香族酸源と、グリコールと、C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物とを、四口丸底フラスコ反応器に投入し、続いて反応器を温度調節器に接続された加熱マントル内に配置する。該反応器には、窒素ガス入口と、熱電対と、機械式撹拌機とが接続されている。この反応は、窒素スパージング条件下において189〜250℃で行う。酸価をサンプリングして測定することにより適切な酸性度に達した際には、反応を停止して特徴を明らかにする。
手順:芳香族酸源としての芳香族ポリエステル又はポリカーボネート
PETのような固体ポリマー熱可塑性ポリエステルを、例えばPET又はリサイクルPET(rPET)のペレット又はフレーク等の酸源として使用する。ポリマー熱可塑性ポリエステル、グリコール又はC4−C36アルコール及びそれらの組み合わせと、触媒とを、同じ反応装置内に投入する。糖分解は、窒素スパージング下において180〜250℃で行う。固体ポリマー材料が完全に消化された際には、反応混合物を100〜130℃に冷却して、C4−C36モノカルボン酸若しくはそのエステル若しくは無水物、又は二酸、又はヒドロキシ酸、及びそれらの組み合わせを添加する。また、他の任意の成分も、この時点で追加する。温度調節器を180〜250℃に設定し、窒素スパージング条件下においてエステル化反応を行う。例えば水等の任意のエステル化副生成物、及び/又は、例えばメタノール若しくは他のアルコール等のエステル交換副生物は、反応系から除去される。該反応は、所望の酸価に達するまで進行させる。
追加の又は他のオプションの成分が含まれる場合には、それらは通常この時点で追加する。
得られたポリマー可塑剤組成物は、種々の熱可塑性ポリマーを可塑化するのに有用である。
本発明のポリマー可塑剤組成物1〜23は、この実施例1に記載の基本実験手順を用いて調製した。ポリマー可塑剤組成物の調製に使用された反応成分は、重量パーセント基準で報告されている。rPETとはリサイクルPETを示し、rPGとはリサイクルプロピレングリコールを示す。以下のポリマー可塑剤組成物の全てにつき、以下の触媒を使用した:チタン(IV)ブトキシド500〜1000ppm。
ポリマー可塑剤組成物1。rPET15.25%、1,4−ブタンジオール14.95%、1,3−ブタンジオール14.95%、デカン酸13.68%、12−ヒドロキシステアリン酸5.26%、コハク酸17.96%及びアジピン酸17.96%。
ポリマー可塑剤組成物2。rPET15.25%、1,4−ブタンジオール15.06%、1,3−ブタンジオール15.06%、デカン酸7.22%、ドデカン酸4.00%、12−ヒドロキシステアリン酸5.28%、コハク酸18.94%及びアジピン酸18.94%。
ポリマー可塑剤組成物3。rPET15.28%、rPG15.28%、1,4−ブタンジオール6.42%、1,3−ブタンジオール6.42%、デカン酸13.95%、12−ヒドロキシステアリン酸5.35%、コハク酸18.65%及びアジピン酸18.65%。
ポリマー可塑剤組成物4。rPET15.06%、rPG16.68%、2−エチルヘキサン酸47.69%及び二量体脂肪酸20.57%。
ポリマー可塑剤組成物5。rPET12.81%、rPG14.20%、2−ブチルオクタン酸55.49%及び二量体脂肪酸17.80%。
ポリマー可塑剤組成物6。rPET15.07%、1,4−ブタンジオール14.61%、1,3−ブタンジオール14.61%、デカン酸15.64%、ヒドロキシステアリン酸5.14%、コハク酸17.47%及びアジピン酸17.47%。
ポリマー可塑剤組成物7。rPET15.49%、1,4−ブタンジオール15.03%、1,3−ブタンジオール15.03%、デカン酸11.40%、12−ヒドロキシステアリン酸5.27%、コハク酸18.90%及びアジピン酸18.90%。
ポリマー可塑剤組成物8。rPET15.27%、rPG15.28%、1,4−ブタンジオール6.11%、1,3−ブタンジオール6.11%、デカン酸15.64%、12−ヒドロキシステアリン酸5.09%、コハク酸18.25%及びアジピン酸18.25%。
ポリマー可塑剤組成物9。rPET20.00%、rPG15.00%、1,4−ブタンジオール5.20%、1,3−ブタンジオール5.20%、デカン酸16.06%、12−ヒドロキシステアリン酸5.35%、コハク酸16.60%及びアジピン酸16.60%。
ポリマー可塑剤組成物10。rPET16.65%、rPG18.47%、デカン酸16.73%、二量体脂肪酸33.60%及びコハク酸14.55%。
ポリマー可塑剤組成物11。rPET20.39%、rPG4.37%、グリセロール8.12%、1,3−ブタンジオール5.18%、デカン酸41.48%、リンシノール酸5.28%、コハク酸6.78%及びアジピン酸8.40%。
ポリマー可塑剤組成物12。rPET18.41%、rPG18.41%、デカン酸26.13%、二量体脂肪酸4.60%及びコハク酸25.90%。
ポリマー可塑剤組成物13。rPET29.02%、rPG10.41%、グリセロール5.30%、1,3−ブタンジオール4.06%、ドデカン酸29.74%及びコハク酸21.47%。
ポリマー可塑剤組成物14。rPET18.84%、rPG7.28%、グリセロール8.06%、1,3−ブタンジオール2.87%、ドデカン酸47.88%及びコハク酸15.07%。
ポリマー可塑剤組成物15。rPET13.54%、rPG15.04%、ネオデカン酸52.92%及び二量体脂肪酸18.51%。
ポリマー可塑剤組成物16。rPET16.37%、rPG18.17%、レブリン酸43.08%及び二量体脂肪酸22.38%。
ポリマー可塑剤組成物17。rPET8.45%、rPG10.45%、デシルテトラデカン酸78.59%及び二量体脂肪酸12.84%。
ポリマー可塑剤組成物18。rPET23.00%、rPG20.50%、コハク酸22.5%、デカン酸24.00%及びレブリン酸エチルグリセロールケタール10.00%。
ポリマー可塑剤組成物19。rPET23.00%、rPG21.50%、コハク酸24.50%、デカン酸24.00%及びポリカーボネートポリオール(Mn=1000g/mol)7.00%。
ポリマー可塑剤組成物20。rPET23.00%、rPG21.50%、コハク酸24.50%、デカン酸24.00%及びポリ(ビスフェノールAカーボネート)7.00%。
ポリマー可塑剤組成物21。rPET16.20%、rPG16.20%、コハク酸14.58%及びオレイン酸メチル52.02%。
ポリマー可塑剤組成物22。rPET18.51%、rPG9.51%、ネオペンチルグリコール4.34%、グリセリン7.92%、コハク酸19.69%及びデカン酸40.03%。
ポリマー可塑剤組成物23。rPET20.49%、rPG20.49%、ネオペンチルグリコール5.69%、コハク酸28.07%及びデカン酸25.26%。
実施例2:可塑化ポリ塩化ビニルポリマー組成物
標準的な製造技術を使用して、可塑化ポリマー組成物は、本発明のポリマー可塑剤組成物と、例えば熱可塑性ポリマーのような所望のポリマーとを用いて製造される。
可塑化ポリマーは、例えばゴムの代替物として使用可能であり、電気ケーブル断熱材、床材、被覆材、管材、膨張式製品、模造皮革を含む分野における用途を有する。
以下の配合物は、電線及びケーブル被覆に有用な可塑化ポリマー組成物の例である。
電線及びケーブル用の可塑化ポリマー配合組成
ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂:100PHR
本発明のポリマー可塑剤:35PHR
追加の低分子量可塑剤:30PHR
Ca/Zn:4.5PHR
ステアリン酸:0.2PHR
焼成粘土:12PHR
アンチモン酸化物:3PHR
上記配合組成において、PHRは、樹脂100部当たりの部数を示し、これは、当該技術分野においてポリマー配合組成を示す標準的な手段である。この例では、PVC樹脂が100部に相当するものとして使用される。残りの成分は、PVC樹脂の合計の100部を基準にしている。複数の示されるポリマー可塑剤組成物35PHRを使用して、3つの異なる可塑化ポリマー組成物を調製した。得られた可塑化PVCは、ワイヤ及びケーブル用途に有用である。
組成物A.可塑化ポリ塩化ビニル(PVC)−対照組成物
この組成物は、35PHRの市販のポリマー可塑剤(対照組成物)を使用し、実施例2の上記式に従って調製した。
組成物B.可塑化ポリ塩化ビニル(PVC)
この組成物は、35PHRの実施例1に記載のポリマー可塑剤組成物1を使用し、実施例2の上記式に従って調製した。
組成物C.可塑化ポリ塩化ビニル(PVC)
この組成物は、35PHRの実施例1に記載のポリマー可塑剤組成物2を使用し、実施例2の上記式に従って調製した。
組成物D.可塑化ポリ塩化ビニル(PVC)
この組成物は、35PHRの実施例1に記載のポリマー可塑剤組成物22を使用し、実施例2の上記式に従って調製した。
組成物E.可塑化ポリ塩化ビニル(PVC)
この組成物は、35PHRの実施例1に記載のポリマー可塑剤組成物23を使用し、実施例2の上記式に従って調製した。
これらの可塑化ポリマー可塑剤組成物について、以下の特性を測定した:応力−ひずみは、ASTM D412を用いて評価し、引張強度(PSI)及び100%伸長時の弾性率として報告した。さらに、136℃で7日間経過させた試料及びオイル中にて60℃で7日間経過させた試料(UL1581)について、引張強度及び100%伸長時の弾性率として報告される応力ひずみを測定した。使用したオイルは、CAS 64742−52−5の石油であり、これは、Sunoco社より商品名IRM902にて入手可能である。硬度は、ASTM D2240を用いて評価し、21℃、15秒間でのショアA硬度及び破断時のパーセント伸長率として報告した。体積抵抗率及び表面抵抗率は、ASTM D257を用いて測定した。体積抵抗率は、絶縁物質の立方体を通る電気抵抗として定義される。ohm・cm(Ω・cm)と表現される場合、体積抵抗率は断熱材の1インチ立方体を通る電気抵抗である。表面抵抗率は、絶縁物質の表面の電気抵抗として定義される。表面抵抗率は、絶縁体サンプルの表面に沿って電極間で測定され、kohm/sq(kΩ/sq)として報告される。
また、脆性及び限界酸素指数についても測定した。脆性は、ASTM D746によって測定され、℃として報告される。限界酸素指数(LOI)は、ポリマーの燃焼を支援する酸素の最小濃度であり、パーセンテージとして表される。これは、酸素と窒素との混合気を燃焼している試験片に通して、酸素レベルを臨界レベルに達するまで低下させることによって測定される。種々のプラスチックのLOI値は、ISO 4589及びASTM D2863のような標準化された試験によって決定される。
表2及び表3は、可塑化熱可塑性ポリマー組成物A,B,C,D及びEについてのこれらの特性をまとめたものである。
実施例3:可塑化ポリエチレンテレフタレート(PET)組成物
PETペレット及び実施例1に記載されるポリマー可塑剤組成物6について、それぞれ100gを、500mL四口丸底フラスコ内に投入した。該混合物を窒素雰囲気下に配置し、220℃の温度で加熱しながらペレットが完全に溶解するまでゆっくりと攪拌した。反応混合物の温度を200℃まで冷却し、テフロン皿に注ぐことによって、不透明な黄褐色物質を形成した。
Figure 2017537185
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参照による組み込み
本明細書にて参照された訂正証明書、特許出願書類、科学論文、政府報告書、ウェブサイト及び他の参考文献を含む各特許書類における全て開示は、全ての目的において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。用語について競合がある場合には、本明細書が優先する。
均等物
本発明は、その趣旨又は本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化することができる。前述の実施形態は、本明細書に記載される本発明を限定するのではなく、全ての点で例示的なものとみなされるべきである。本発明の方法及びシステムの種々の実施形態では、用語が含んでいる箇所は、列挙されたステップ又は構成要素に関して用いられ、該方法及びシステムはまた、列挙されたステップ又は構成要素を主要素とする又は列挙されたステップ又は構成要素からなると意図される。さらに、ステップの順序又は特定の動作を実行する順序は、本発明が動作可能であり続ける限りにおいて、重要でないことについて理解されたい。さらに、2つ以上のステップ又は動作が同時に実行され得る。
本明細書では、単数形は、文脈において他に明示されない限り、複数形も含む。他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。競合がある場合には、本明細書が優先する。
いくつかの例では、本明細書で説明される必須及び追加の構成要素は、異なるカテゴリ又は複数のカテゴリに分類することができる。
本明細書で使用される全てのパーセンテージ及び比率は、他に示されていない限り、重量による。また、本開示の全体にわたり、用語「重量」が使用される。物体の質量は、日常用途にて及び一般的な科学的目的のために、該物体の重量として参照されることが多いが、技術的には物体における物質の量を示すものであり、対して重量とは、対象物が重力によって受ける力を示す。また、一般的な用途では、物体の「重量」(質量)は、物体が秤又は天秤上で物体の「重量(質量)を秤量」する際に決定されるものである。

Claims (61)

  1. (a)芳香族二酸、芳香族二酸無水物、芳香族二酸モノエステル、芳香族二酸ジエステル、芳香族直鎖状エステルオリゴマー、芳香族直鎖状熱可塑性ポリエステル及びそれらの組み合わせから選択される芳香族酸源と、
    (b)グリコールと、
    (c)C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物と
    の反応生成物を含む、ポリマー可塑剤組成物。
  2. 500〜25,000グラム/モルの数平均分子量を有する、請求項1に記載のポリマー可塑剤組成物。
  3. 800〜10,000グラム/モルの数平均分子量を有する、請求項1に記載のポリマー可塑剤組成物。
  4. 1000〜8000グラム/モルの数平均分子量を有する、請求項1に記載のポリマー可塑剤組成物。
  5. 10mgKOH/g未満の酸価を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  6. 5mgKOH/g未満の酸価を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  7. 2mgKOH/g未満の酸価を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  8. 80mgKOH/g未満の水酸基価を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  9. 50mgKOH/g未満の水酸基価を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  10. 30mgKOH/g未満の水酸基価を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  11. 25mgKOH/g未満の水酸基価を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  12. 前記ポリマー可塑剤組成物の重量に対してエーテル酸素が約5重量%未満であるポリマー主鎖エーテル価を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  13. 前記芳香族酸源が、芳香族直鎖状熱可塑性ポリエステルである、請求項1〜12のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  14. 前記芳香族直鎖状熱可塑性ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンフラノエート、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート、テレフタル酸と1,4−シクロヘキサンジメタノールとのコポリマー、テレフタル酸と1,4−シクロヘキサンジメタノールとのイソフタル酸変性コポリマー、2,5−フランジカルボン酸とグリコールとのコポリマー、2,5−フランジカルボン酸ジアルキルとグリコールとのコポリマー、ジヒドロフェルラ酸ポリマー、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールとイソフタル酸とのコポリマー、テレフタル酸又はオルトフタル酸誘導体及びそれらの組み合わせから選択される、請求項13に記載のポリマー可塑剤組成物。
  15. 前記芳香族直鎖状熱可塑性ポリエステルが、未使用ポリエチレンテレフタレート、リサイクルポリエチレンテレフタレート及びそれらの組み合わせから選択される、請求項13に記載のポリマー可塑剤組成物。
  16. 熱可塑性ポリカーボネート、熱可塑性ポリカーボネートの熱可塑性ポリエステルとのブレンド、熱可塑性ポリカーボネートの熱可塑性ポリエステルとの交換反応生成物及びそれらの組み合わせをさらに含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  17. ポリ(ビスフェノールAカーボネート)、ポリ(ビスフェノールAカーボネート)とポリエチレンテレフタレートとのブレンド又は交換反応生成物、ポリ(ビスフェノールAカーボネート)とポリブチレンテレフタレートとのブレンド又は交換反応生成物及びそれらの組み合わせをさらに含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  18. 前記グリコールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリカーボネートポリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのブロック又はランダムコポリマーグリコール、脂肪族ポリエステルポリオール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール及びそれらの組み合わせから選択される、請求項1〜17のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  19. 前記グリコールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ペンタエリスリトール、ソルビトール及びそれらの組み合わせから選択される、請求項18に記載のポリマー可塑剤組成物。
  20. 前記グリコールが、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール、グリセロール、ネオペンチルグリコール及びそれらの組み合わせから選択される、請求項19に記載のポリマー可塑剤組成物。
  21. 前記C4−C36モノカルボン酸が、安息香酸、フェニル酢酸、分枝鎖状又は直鎖状の飽和又は不飽和アルキルカルボン酸、ナフテン酸、ノルボルネンカルボン酸、2−フロ酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ネオデカン酸、2−ブチルオクタン酸、2−エチルヘキサン酸及びそれらの組み合わせから選択される、請求項1〜20のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  22. 前記C4−C36モノカルボン酸が、カルボニル置換C4−C36モノカルボン酸である、請求項21に記載のポリマー可塑剤組成物。
  23. 前記カルボニル置換C4−C36モノカルボン酸が、レブリン酸である、請求項22に記載のポリマー可塑剤組成物。
  24. 前記C4−C36モノカルボン酸エステルが、C4−C36モノカルボン酸のC1−C7アルコールエステルである、請求項1〜20のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  25. 前記C4−C36モノカルボン酸エステルが、安息香酸アルキル、フェニル酢酸アルキル、分枝鎖状又は直鎖状の飽和又は不飽和アルキルカルボン酸のアルキルエステル、ナフテン酸アルキル、ノルボルネンカルボン酸アルキル、2−フロ酸アルキル及びそれらの組み合わせから選択される、請求項1〜20のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  26. 前記C4−C36モノカルボン酸無水物が、安息香酸、フェニル酢酸、分枝鎖状又は直鎖状の飽和又は不飽和アルキルカルボン酸、ナフテン酸、ノルボルネンカルボン酸、2−フロ酸及びそれらの組み合わせの無水物から選択される、請求項1〜20のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  27. 4−C36アルコールをさらに含む、請求項1〜26のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  28. 前記C4−C36アルコールが、ノルボルネオール、分枝鎖状又は直鎖状アルキルフェノールのアルコキシレート、分枝鎖状又は直鎖状の飽和又は不飽和アルキルアルコール、アルコキシル化された分枝鎖状又は直鎖状の飽和又は不飽和アルキルアルコール、2−フェノキシエタノール、2−フェノキシプロパノール、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール、アルコキシル化フルフリルアルコール、2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン、6,6−ジメチル−2−ノルピネン−2−エタノール、アルコキシル化6,6−ジメチル−2−ノルピネン−2−エタノール、シクロヘキサノール、アルコキシル化シクロヘキサノール、2−シクロヘキシルエタノール、アルコキシル化2−シクロヘキシルエタノール、2−シクロヘキシルオキシエタノール、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、2−フェニルエタノール、アルコキシル化2−フェニルエタノール、アルコキシル化フェノール、アルコキシル化ノルボルネオール、ファルネソール、水素化ファルネソール、ゲラニオール、水素化ゲラニオール及びそれらの組み合わせから選択される、請求項27に記載のポリマー可塑剤組成物。
  29. 3−C36飽和若しくは不飽和脂肪族の直鎖状、分枝鎖状若しくは環状のポリ酸若しくはヒドロキシル置換ポリ酸、又はそのエステル若しくは無水物、及びそれらの組み合わせをさらに含む、請求項1〜28のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  30. 前記C3−C36飽和若しくは不飽和脂肪族の直鎖状、分枝鎖状若しくは環状のポリ酸若しくはヒドロキシル置換ポリ酸、又はそのエステル若しくは無水物、及びそれらの組み合わせにおいて、前記ポリ酸は二酸である、請求項29に記載のポリマー可塑剤組成物。
  31. 前記二酸が、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、コハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−フランジカルボン酸、1,9−ノナン二酸、1,9−ノネン二酸、1,10−デカン二酸、1,10−デセン二酸、1,11−ウンデカン二酸、1,11−ウンデセン二酸、1,18−オクタデカン二酸、1,18−オクタデセン二酸、1,12−ドデカン二酸、1,12−ドデセン二酸、1,14−テトラデカン二酸、1,14−テトラデセン二酸、1,16−ヘキサデカン二酸、1,16−ヘキサデセン二酸、エイコセン二酸、エイコサン二酸、ドコサン二酸、テトラコサン二酸、テトラコセン二酸及びそれらの組み合わせから選択される、請求項30に記載のポリマー可塑剤組成物。
  32. 前記C3−C36飽和若しくは不飽和脂肪族の直鎖状、分枝鎖状若しくは環状のポリ酸若しくはヒドロキシル置換ポリ酸、又はそのエステル若しくは無水物、及びそれらの組み合わせが二量体脂肪酸である、請求項29に記載のポリマー可塑剤組成物。
  33. ヒドロキシル置換C3−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物、及びそれらの組み合わせをさらに含む、請求項1〜32のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  34. 前記ヒドロキシル置換C3−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物が、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸、レブリン酸アルキルトリオールケタール、乳酸及びそれらの組み合わせから選択される、請求項33に記載のポリマー可塑剤組成物。
  35. 前記ヒドロキシル置換C3−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物が、レブリン酸アルキルグリセロールケタールである、請求項34に記載のポリマー可塑剤組成物。
  36. 前記ヒドロキシル置換C3−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物が、レブリン酸エチルグリセロールケタールである、請求項34に記載のポリマー可塑剤組成物。
  37. 芳香族トリ酸若しくは芳香族テトラ酸、又はそのエステル若しくは無水物、及びそれらの組み合わせをさらに含む、請求項1〜36のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物であって、(a)、(b)又は(c)の少なくとも1つ以上が適用される、ポリマー可塑剤組成物:
    (a)前記ポリマー可塑剤組成物が、5mgKOH/g未満の酸価を有する、
    (b)前記C4−C36アルコールが、C8−C12アルコールではない、又は、
    (c)前記C4−C36モノカルボン酸、若しくはそのエステル若しくは無水物が、C12−C18モノカルボン酸ではない。
  38. 疎水性物質をさらに含む、請求項1〜37のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  39. 前記疎水性物質が、リシノール酸、ヒマシ油、エトキシル化ヒマシ油、植物油、脂肪酸、脂肪酸エステル、変性植物油、脂肪族トリグリセリド、カルダノール由来生成物、リサイクル調理油、エポキシ化、オゾン化又はヒドロホルミル化脂肪酸エステル又は脂肪酸由来のヒドロキシ官能性材料、アルコキシル化アルキルフェノール、アルコキシル化脂肪族アルコール及びそれらの組み合わせから選択される、請求項38に記載のポリマー可塑剤組成物。
  40. 以下の1つ以上が適用される、請求項1〜39のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物:
    (a)前記ポリマー可塑剤組成物中の芳香族酸源の重量比率が、5〜90重量%である、
    (b)前記ポリマー可塑剤組成物中のグリコールの重量比率が、5〜70重量%である、又は、
    (c)前記C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物の重量比率が、5〜80重量%である。
  41. 本明細書で定義されるリサイクル成分含有量が10重量%より大きい、請求項1〜40のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  42. 本明細書で定義されるリサイクル成分含有量が30重量%より大きい、請求項1〜40のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  43. 本明細書で定義されるリサイクル成分含有量が50重量%より大きい、請求項1〜40のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  44. 本明細書で定義されるリサイクル成分含有量が75重量%より大きい、請求項1〜40のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物。
  45. (a)請求項1〜36のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物10〜80重量%と、
    (b)熱可塑性ポリマー20〜90重量%と
    を含む、可塑化熱可塑性ポリマー組成物。
  46. 前記熱可塑性ポリマーが、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ニトリルブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリ塩化ビニルポリビニルアルコールコポリマー、アクリレート、天然及び合成ゴム、セルロースアセテートブチレート、ニトロセルロース、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、塩素化ゴム、ポリイソプレン、スチレンブタジエンコポリマー、ブタジエン、ハロブチルゴム及びそれらの組み合わせから選択される、請求項45に記載の組成物。
  47. 前記熱可塑性ポリマーが、ポリ塩化ビニルである、請求項46に記載の組成物。
  48. 追加の可塑剤をさらに含んでいる、請求項45〜47のいずれか1項に記載の組成物。
  49. 前記追加の可塑剤が、フタル酸ジ−(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジ−n−ヘキシル、トリメリット酸トリメチル、トリメリット酸トリ−(2−エチルヘキシル)、トリメリット酸トリ−(n−オクチル,n−デシル)、トリメリット酸トリ−(ヘプチル,ノニル)、トリメリット酸n−オクチル、アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ジメチル、アジピン酸モノメチル、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジイソブチル、安息香酸エステル、テレフタル酸ジオクチル/DEHT、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ジイソノニルエステル、エポキシ化植物油、アルキルスルホン酸フェニルエステル、スルホンアミド、N−エチルトルエンスルホンアミド(オルト及びパラ異性体)、N−(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンスルホンアミド、N−(n−ブチル)ベンゼンスルホンアミド、有機リン酸エステル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、グリコール/ポリエーテル、ジヘキサン酸トリエチレングリコール、ジヘプタン酸テトラエチレングリコール、ポリブテン、アセチル化モノグリセリド、クエン酸アルキル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸トリブチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリオクチル、クエン酸アセチルトリオクチル、クエン酸トリヘキシル、クエン酸アセチルトリヘキシル、クエン酸ブチリルトリヘキシル、クエン酸トリメチル及びそれらの組み合わせから選択される、請求項48に記載の組成物。
  50. (a)芳香族二酸、芳香族二酸無水物、芳香族二酸モノエステル、芳香族二酸ジエステル、芳香族直鎖状エステルオリゴマー、芳香族直鎖状熱可塑性ポリエステル及びそれらの組み合わせから選択される芳香族酸源と、
    (b)グリコールと、
    (c)C4−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物と
    を、80℃〜260℃の温度で反応させることを含む、ポリマー可塑剤組成物の調製方法。
  51. 前記反応を触媒存在下にて行うことをさらに含む、請求項50に記載のポリマー可塑剤組成物の調製方法。
  52. 前記触媒が、チタン触媒、スズ触媒及びそれらの組み合わせから選択される、請求項51に記載のポリマー可塑剤組成物の調製方法。
  53. 前記触媒が、トリス−2−エチルヘキサン酸ブチルスズ、ブチルスズ酸、酸化ジブチルスズ、チタン酸テトラ−n−ブチル、トリエタノールアミンチタン、チタンテトライソプロポキシド及びそれらの組み合わせから選択される、請求項52に記載のポリマー可塑剤組成物の調製方法。
  54. 4−C36アルコールを反応させることをさらに含む、請求項50〜53のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物の調製方法。
  55. 3−C36飽和若しくは不飽和脂肪族の直鎖状、分枝鎖状若しくは環状のポリ酸若しくはヒドロキシル置換ポリ酸、又はそのエステル若しくは無水物を反応させることをさらに含む、請求項50〜54のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物の調製方法。
  56. ヒドロキシル置換C3−C36モノカルボン酸又はそのエステル若しくは無水物、及びそれらの組み合わせを反応させることをさらに含む、請求項50〜55のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物の調製方法。
  57. 芳香族トリ酸若しくは芳香族テトラ酸、又はそのエステル若しくは無水物、及びそれらの組み合わせを反応させることをさらに含む、請求項50〜56のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物の調製方法であって、(a)、(b)又は(c)の少なくとも1つ以上が適用される、ポリマー可塑剤組成物の調製方法:
    (a)前記ポリマー可塑剤組成物が、5mgKOH/g未満の酸価を有する、
    (b)前記C4−C36アルコールが、C8−C12アルコールではない、又は、
    (c)前記C4−C36モノカルボン酸、若しくはそのエステル若しくは無水物が、C12−C18モノカルボン酸ではない。
  58. 疎水性物質を反応させることをさらに含む、請求項50〜57のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物の調製方法。
  59. (a)請求項1〜49のいずれか1項に記載のポリマー可塑剤組成物10〜80重量%と、
    (b)熱可塑性ポリマー20〜90重量%と
    を化合させることを含む、熱可塑性ポリマー材料の可塑化方法。
  60. 前記熱可塑性ポリマー材料が、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ニトリルブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリ塩化ビニルポリビニルアルコールコポリマー、アクリレート、天然及び合成ゴム、セルロースアセテートブチレート、ニトロセルロース、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、塩素化ゴム、ポリイソプレン、スチレンブタジエンコポリマー、ブタジエン、ハロブチルゴム及びそれらの組み合わせから選択される、請求項59に記載の方法。
  61. 前記熱可塑性ポリマー材料が、ポリ塩化ビニルである、請求項60に記載の方法。
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