JP2017533282A - 生分解性ポリエステル樹脂の製造方法及びそれから製造された生分解性樹脂 - Google Patents

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Abstract

本発明は、生分解性ポリエステル樹脂の熱安定性を改善するために、製造過程で二種類の熱安定剤を組み合わせて使用する方法及びそれから製造された生分解性樹脂に関する。このような方法では、二種類の熱安定剤が相互補完的に作用して熱安定性を向上させる。したがって、高温反応が可能であり、反応性が増加して反応時間が短縮されて分子量が増加する。また、得られた樹脂は、酸価が減少して耐加水分解性が向上し、色度が改善されて最終製品の黄変(yellowing)現象を防止することができるので、高品質の製品を提供することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、生分解性ポリエステル樹脂の製造方法に関し、熱安定剤の組み合わせ及びそれと一緒に使用される触媒、反応温度などの工程条件を提示することで、樹脂の熱安定性を向上させて色度及び酸価を改善させる方法及びそれから製造される樹脂を提供する。
生分解性樹脂のうちポリブチレン脂肪族/芳香族コポリエステルは、1,4−ブタンジオール(1,4−butanediol)に由来するジオール残基成分と、脂肪族ジカルボン酸または芳香族ジカルボン酸に由来するジカルボン酸残基成分と、を含む。代表的な例として、1,4−ブタンジオールと脂肪族ジカルボン酸であるコハク酸(succinic acid)、アジピン酸(adipic acid)及び芳香族ジカルボン酸であるジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate)を原料に使用して製造されるポリブチレンサクシネートアジペートテレフタレート(PBSAT:poly butylene succinate−co−adipate−co−terephthalate)が挙げられる。PBSATを含むポリブチレン脂肪族/芳香族コポリエステルの製造過程は、エステル化反応により小重合体を形成する段階及びこれらを縮重合反応させて分子量を増加させる段階に区分される。前記過程では、反応の進行を助けて製造される樹脂の物性を向上させるために多様な添加剤を使用することができ、代表的なものが触媒及び熱安定剤である。
特に、前記コポリエステルの製造過程には、高温及び真空で縮重合反応させる段階が含まれる。このような反応条件で安定的に樹脂を製造し、反応性を向上させるためには、熱安定性を改善して高温反応を可能にすることが重要である。
したがって、生分解性ポリエステル樹脂の熱安定性を改善し、最終製品の品質向上のための新しい樹脂製造工程の開発が要求される。
一方、従来の生分解性ポリエステル樹脂の製造過程において熱安定剤で使用されるものは、リン酸トリフェニル(triphenyl phosphate)などのリン酸系列の化合物である。しかし、このような熱安定剤の使用では上述したような要求条件及び問題点を完璧に解決することができない。
本発明は、ポリブチレン脂肪族/芳香族コポリエステル樹脂の熱安定生を向上させるための製造工程を提供することを目的とする。具体的には、樹脂の製造過程で高温反応を可能として反応性を増加させる方法を提供する。また、本発明は、樹脂の耐加水分解性を向上させて最終製品での黄変(yellowing)現象を防止することができる樹脂を提供する。
本発明は、1,4−ブタンジオール(1,4−butanediol)と、テレフタル酸(terephtalic acid、TA)またはその誘導体及び炭素数2〜6個からなる主鎖(backbone)を有する脂肪族ジカルボン酸を含むグループから選択される1種以上のジカルボン酸とを、リン酸(Phosphate)系列化合物を含む第1グループから選択される1種以上と亜リン酸(Phosphite)系列の化合物及びアクリレート系列の化合物を含む第2グループから選択される1種以上とを組み合わせた熱安定剤を使用してエステル化反応させる段階、及び前記エステル化反応物を縮重合反応させる段階を含むことを特徴とする生分解性樹脂の製造方法を提供する。
好ましくは、前記1グループは、トリフェニルホスフェイト、トリメチルホスフェイト、トリエチルホスフェイト、イソプロピル酸ホスフェイト、ジイソプロピル酸ホスフェイト、ブチル酸ホスフェイト、オクチル酸ホスフェイト、ジオクチル酸ホスフェイト、イソデシル酸ホスフェイト、ジイソデシル酸ホスフェイト、トリデカノール酸ホスフェイト及びビス(トリデカノール酸)ホスフェイトを含む。
好ましくは、前記第2グループは、トリフェニルホスファイト、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、フェニルデシルホスファイト、ジフェニルドデシルホスファイト、トリノリルフェニルホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリプロピルホスファイト、トリス(モノデシルホスファイト)、トリス(モノフェニル)ホスファイト及びエチル2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートを含む。
好ましくは、前記熱安定剤は、最終樹脂の重量対比100〜3000ppmの範囲で反応に含まれる。
好ましくは、前記エステル化反応段階では、酢酸マグネシウム、酢酸第1スズ、テトラ−n−ブチルチタネート、酢酸鉛、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、三酸化アンチモン、N,N−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾール及びこれらの組み合わせからなるグループより選択される触媒を最終樹脂の重量対比50〜2500ppmの範囲で含ませて反応させる。
好ましくは、前記脂肪族ジカルボン酸は、コハク酸(succinic acid、SA)またはアジピン酸(adipicacid、AA)である。
好ましくは、前記第1グループの化合物と第2グループの化合物は、重量比で1:0.5〜1:3の範囲で使用される。
好ましくは、前記縮重合反応段階では、255〜275℃の温度範囲で1.5〜2.5時間の間反応を進行させる。
本発明は、前記方法から製造される生分解性高分子樹脂を提供する。
好ましくは、前記高分子樹脂は、0mgKOH/g超過及び2mgKOH/g未満の酸価を有する。
好ましくは、前記高分子樹脂は、色度b値が0以上及び5未満である。
好ましくは、前記高分子樹脂は、120,000〜250,000範囲の分子量(Mw)を有する。
本発明は、生分解性ポリエステル樹脂の製造過程で、相互補完的な効果を示す二種類の熱安定剤を組み合わせて使用することで、熱安定性が向上された生分解性樹脂を提供することができる。また、本発明の樹脂は、耐加水分解特性が改善されて安定的であり、最終製品に具現された時に色相が変わるいわゆる黄変現象が改善される効果がある。また、樹脂の製造過程で縮重合反応性が増加して反応時間が短縮され、追加的に分子量が増加する効果をもたらす。
本発明は、生分解性樹脂に提供されるポリブチレン脂肪族/芳香族コポリエステルの製造方法に関するもので、反応に使用される添加剤としての熱安定剤を二種類の化合物で組み合わせて使用することにその技術的特徴があり、その結果、樹脂の熱安定性、縮重合反応性の向上及び色度、酸価の改善効果をもたらす。
本発明の樹脂の製造過程は、1,4−ブタンジオールと、テレフタル酸またはその誘導体及び炭素数2〜6からなった主鎖を有する脂肪族ジカルボン酸を含むグループから選択される1種以上のジカルボン酸とを、リン酸系列化合物を含む第1グループから選択される1種以上と亜リン酸系列化合物及びアクリレート系列の化合物を含む第2グループから選択される1種以上とを組み合わせた熱安定剤を使用してエステル化反応させる段階、及び前記エステル化反応物を縮重合反応させる段階を含むことを特徴とする。
前記二種類の熱安定剤とは、第1グループから選択される化合物及び第2グループで選択される化合物の二種類を意味し、各々のグループからは1種以上の化合物が選択されることができるので、全体的な熱安定剤としては、3種または4種以上の化合物を一緒に使用することができる。
前記第1グループのリン酸系列の化合物の例としては、これに限定されるものではないが、トリフェニルホスフェイト、トリメチルホスフェイト、トリエチルホスフェイト、イソプロピル酸ホスフェイト、ジイソプロピル酸ホスフェイト、ブチル酸ホスフェイト、オクチル酸ホスフェイト、ジオクチル酸ホスフェイト、イソデシル酸ホスフェイト、ジイソデシル酸ホスフェイト、トリデカノール酸ホスフェイト、ビス(トリデカノール酸)ホスフェイトなどが挙げられ、第2グループの亜リン酸系列の化合物の例としては、トリフェニルホスファイト、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、フェニルデシルホスファイト、ジフェニルドデシルホスファイト、トリノリルフェニルホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリプロピルホスファイト、トリス(モノデシルホスファイト)、トリス(モノフェニル)ホスファイトなどが挙げられ、また、アクリレート系列の化合物の例としては、エチル2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートが挙げられる。
このように二つの違う種類の化合物からなるグループから各々選択される1種以上を組み合わせて熱安定剤で使用する理由は、各グループの化合物によって具現される効果が相違するため相互補完的に作用できるからである。具体的には、前記第1グループの化合物は、最終的に製造される樹脂の色度改善効果に関連し、第2グループの化合物は、樹脂の酸価を低めて耐加水分解性を向上させる効果に関連する。したがって、第1グループの化合物を単独で使用する場合には、色相は良好であるが酸価が上昇して耐加水分解性が低下する短所を有するようになる。また、第2グループの化合物のうち亜リン酸系列を単独で使用する場合には、酸価は良好であるが重合度が低く、色度b値が大きく増加して商業的に使いにくい重合体が作られる。第2グループの化合物のうちアクリレート系列は、重合度は良好であるが色度b値が大きく増加して商品性の低い重合体が作られる。
前記第1グループの化合物と第2グループの化合物の使用割合は、重量比で、1:0.5〜1:3の範囲で使用することが好ましい。前記割合の範囲で使用する時、各化合物の使用による効果が充分に発揮され、また、各々を単独で使用する時より熱安定性が改善される効果が明らかに現われる。さらに、第1グループの化合物と第2グループの化合物を一緒に使用すると、縮重合反応の反応性が向上する効果がある。したがって、反応時間が短縮されて最終的に得られる樹脂の分子量が増加する。
前記熱安定剤の総量は、最終樹脂の重量対比100〜3000ppmの範囲で反応に含まれる。熱安定剤の添加量が100ppm未満であれば、縮重合反応時に高温での安定化効果が充分ではなくて色相が黄色く変わる問題があり、酸価が高く出て耐加水分解性が低くなる。3000ppmを超過すれば、触媒の活性を低下させて希望する高重合度に到逹しない問題が発生する。
一方、エステル化反応段階では、前記組み合わせの熱安定剤と共に反応性を向上させるために触媒をさらに含ませて反応を進行させることができる。この時使用される触媒としては、酢酸マグネシウム、酢酸第1スズ、テトラ−n−ブチルチタネート、酢酸鉛、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、三酸化アンチモン、N,N−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾールまたはこれらの組み合わせを使用することが好ましい。また、その使用量は、最終樹脂の重量対比50〜2500ppmの範囲で含ませて使用することが好ましい。
また、前記反応には、カルボン酸基、水酸化基及びアミン基のうちから選択された3個以上のエステルまたはアミド結合形成可能基(group)を有する化合物を分枝剤として使用することができる。具体的には、前記分枝剤としては、トリメリット酸、クエン酸、リンゴ酸(malic acid)、グリセロール、単糖類、二糖類、デキストリンまたは糖類還元体を使用することができる。また、分枝剤と共に酢酸コバルトなどの調色剤をさらに含んで反応させることができる。このような分枝剤及び調色剤は、各々最終樹脂の重量対比250〜2500ppm及び50〜2500ppmの範囲で含ませて使用することが好ましい。
次に、前記縮重合反応段階では、好ましくは、255〜275℃範囲の温度で、1.5〜2.5時間の間反応を進行させる。このような反応温度及び時間は、通常的なポリエステル樹脂の反応温度より高くて、反応時間より短縮されている。すなわち、本発明の熱安定剤の組み合わせを使用すると、反応性が向上されて工程上有利であり、その結果、得られる樹脂の分子量が増加する。一方、前記縮重合反応は、好ましくは、1torr以下の圧力下で進行させる。
縮重合反応の結果最終的に得られる本発明の樹脂は、120,000〜250,000範囲の分子量(Mw)を有するものに限定される。しかし、前記限定は、本発明の熱安定剤を使用することで収得される樹脂の分子量の範囲を概略的に示したものに過ぎず、本発明の熱安定剤を使用して製造された樹脂として分子量の増加したものであれば、制限なしに本発明の範囲に含まれるものとして理解されなければならない。
また、本発明の方法によって製造される樹脂は、好ましくは、0mgKOH/g超過及び2mgKOH/g未満の酸価及び、色度b値が0以上及び5未満のものに限定されることができる。前記範囲の酸価及び色度b値を有する樹脂は、耐加水分解性が改善されて最終製品で黄変現象が防止される効果を示す。しかし、このような限定は、前記組み合わせの熱安定剤を使用することで改善される特性を具体的に示したものに過ぎず、前記組み合わせの熱安定剤を使用して製造された樹脂として改善された特性を有するものであれば、制限なしに本発明の範囲に含まれるものとして理解されなければならない。
一方、前記エステル化反応段階では、1,4−ブタンジオールと、テレフタル酸またはその誘導体及び炭素数2〜6個からなる主鎖を有する脂肪族ジカルボン酸を含むグループから選択されるジカルボン酸とを、1〜1.5のモル比で投入して通常のエステル化反応手順によって進行させることができる。エステル化反応によってエステル結合を有したオリゴマーを得て、前記オリゴマーを縮重合反応させることで、生分解性ポリエステル樹脂を製造することができる。
前記テレフタル酸またはその誘導体としては、特に、ジメチルテレフタレート(dimethyl terephthalate、DMT)を使用することが好適である。
また、前記脂肪族ジカルボン酸は、好ましくは、下記化学式1で表現される化合物であり、nは、2〜6のものを使用することができる。
Figure 2017533282
このうち、特に、コハク酸(succinic acid)及びアジピン酸(adipic acid)を使用することが好適である。
本発明の樹脂の製造過程では、1,4−ブタンジオールとエステル化反応させるジカルボン酸として、テレフタル酸またはその誘導体及び脂肪族ジカルボン酸を含むグループから選択されるものを1種以上選択して使用することができる。
一実施例において、脂肪族ジカルボン酸としてコハク酸及びアジピン酸がテレフタル酸またはその誘導体とともに使用されるとき、全体ジカルボン酸1モルのうちコハク酸、アジピン酸及びテレフタル酸またはその誘導体の使用量は、各々0.7〜0.994モル、0.005〜0.299モル及び0.001〜0.295モルであることができる。
このようにして得られた樹脂は、耐加水分解性が向上されて経時変化に有利である。また、色度が改善されて最終製品の黄変現象を防止することができるので、高品質の製品を提供することができる。
以下、実施例を通じて本発明を説明する。しかし、下記に例示する実施例は、本発明の例示に過ず、本発明の範囲が後述する実施例により限定されるものではない。
<実施例1〜実施例5及び比較例1〜比較例4>
撹拌器と流出コンデンサーを具備した500ml反応器に、下記表1に表示された量の1,4−ブタンジオール(BOD)、ジメチルテレフタレート(DMT)、及び触媒としてテトラ−n−ブチルチタネート(TBT:1次)、分枝剤としてリンゴ酸(MA)、及び熱安定剤としてトリフェニルホスフェイト(熱安定剤1)、トリメチルホスフェイト(熱安定剤2)、トリフェニルホスファイト(熱安定剤3)、エチル2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート(熱安定剤4)のうち2種以上を選択し添加して混合物を製造した後、前記混合物を下記200℃まで昇温させて、窒素雰囲気下で理論値の90%以上のメタノールが放出されるまで撹拌下で反応させた。そのとき、生成されたメタノールは、コンデンサーを介して、系外に完全に排出させた。反応の終決後、三口丸底フラスコに、コハク酸(SA)及びアジピン酸(AA)を、表1に示した量だけ投入した後、200℃まで昇温させて、理論値の90%以上の水が放出されるまで撹拌下で反応させた。そのとき、生成された水は、コンデンサーを介して系外に排出させた。その後、前記三口丸底フラスコに、テトラ−n−ブチルチタネート(TBT:2次)と調色剤として酢酸コバルト(CA)を、表1に示した量で添加した後、5分間撹拌した。
前記エステル化反応の生成物に対して、縮重合反応のために内部温度を265℃まで上げながら圧力を1torr以下に徐徐に減圧し、真空下で2時間の間反応を進行させた後、前記フラスコの内容物を吐出させて、最終樹脂を得た。
Figure 2017533282
前記表で、各化合物の量は、gで示し、カッコ中の値は、これをモル数で計算したものである。
実施例及び比較例の樹脂に対して、分子量、酸価及び色度を測定し、下記表2に示した。
Figure 2017533282
<測定方法>
(1)酸価
樹脂0.5gをクロロホルム20mlで溶解した後、エタノールを添加した溶液をAutotitratorで0.1N KOHで滴定して酸価を計算した。
(2)色度
樹脂の色相は、色度計(SpectraMagic NXKonica Minolta)を使用して色度b値を測定した。色度b値の定義は、下のとおりである。
色度b値:yellow and blue valueで、+値はyellow、−値はblueで示す。
したがって、色度b値は、0に近いほど色相が優秀であることを意味する。
前記表を見れば、第1グループの熱安定剤のみを使用した比較例1及び比較例2は、酸価が3を超過する高い値を示し、第2グループの熱安定剤のみを使用した比較例3及び比較例4は、色度b値が10を超過する高い値を示した。一方、実施例1〜実施例5の樹脂は、酸価及び色度が本発明の範囲に属する値を示した。
一方、分子量の場合には、実施例2及び比較例4を除外した実施例の樹脂が、比較例の樹脂に比べて向上されたことが確認できる。これは分子量と直接的に関連のある反応性の場合、熱安定剤だけではなく触媒の種類と含量、真空度、設備側面で変わることができるからである。
したがって、熱安定剤の影響を一番よく確認できる方法は、色度と酸価である。その理由は、反応時に熱安定性が低くなるほど色相が黄色を帯び(yellowish)(ひどい場合には茶色を帯び(brownish))、エステル結合が破壊されながら酸価が上がるからである。したがって、前記実施例及び比較例の樹脂を比較するとき、実施例の樹脂において熱安定剤の使用によって改善された物性を確認することができる。

Claims (12)

  1. 1,4−ブタンジオール(1,4−butanediol)と、テレフタル酸(terephtalic acid、TA)またはその誘導体及び炭素数2〜6個からなる主鎖(backbone)を有する脂肪族ジカルボン酸を含むグループから選択される1種以上のジカルボン酸とを、リン酸系列化合物を含む第1グループから選択される1種以上と亜リン酸系列の化合物及びアクリレート系列の化合物を含む第2グループから選択される1種以上とを組み合わせた熱安定剤を使用してエステル化反応させる段階、及び前記エステル化反応物を縮重合反応させる段階を含むことを特徴とする生分解性樹脂の製造方法。
  2. 前記1グループは、トリフェニルホスフェイト、トリメチルホスフェイト、トリエチルホスフェイト、イソプロピル酸ホスフェイト、ジイソプロピル酸ホスフェイト、ブチル酸ホスフェイト、オクチル酸ホスフェイト、ジオクチル酸ホスフェイト、イソデシル酸ホスフェイト、ジイソデシル酸ホスフェイト、トリデカノール酸ホスフェイト及びビス(トリデカノール酸)ホスフェイトを含むことを特徴とする請求項1に記載の生分解性樹脂の製造方法。
  3. 前記第2グループは、トリフェニルホスファイト、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、フェニルデシルホスファイト、ジフェニルドデシルホスファイト、トリノリルフェニルホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリプロピルホスファイト、トリス(モノデシルホスファイト)、トリス(モノフェニル)ホスファイト及びエチル2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートを含むことを特徴とする請求項1に記載の生分解性樹脂の製造方法。
  4. 前記熱安定剤は、最終樹脂の重量対比100〜3000ppmの範囲で反応に含まれることを特徴とする請求項1に記載の生分解性樹脂の製造方法。
  5. 前記エステル化反応段階では、酢酸マグネシウム、酢酸第1スズ、テトラ−n−ブチルチタネート、酢酸鉛、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、三酸化アンチモン、N,N−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾールまたはこれらの組み合わせからなるグループより選択される触媒を最終樹脂の重量対比50〜2500ppmの範囲で含ませて反応させることを特徴とする請求項1に記載の生分解性樹脂の製造方法。
  6. 前記脂肪族ジカルボン酸は、コハク酸(succinic acid、SA)またはアジピン酸(adipicacid、AA)であることを特徴とする請求項1に記載の生分解性樹脂の製造方法。
  7. 前記第1グループの化合物と第2グループの化合物は、重量比で1:0.5〜1:3の範囲で使用されることを特徴とする請求項1に記載の生分解性樹脂の製造方法。
  8. 前記縮重合反応段階では、255〜275℃の温度範囲で1.5〜2.5時間の間反応を進行させることを特徴とする請求項1に記載の生分解性樹脂の製造方法。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の方法から製造されることを特徴とする生分解性高分子樹脂。
  10. 前記高分子樹脂は、0mgKOH/g超過及び2mgKOH/g未満の酸価を有することを特徴とする請求項9に記載の生分解性高分子樹脂。
  11. 前記高分子樹脂は、色度b値が0以上及び5未満であることを特徴とする請求項9に記載の生分解性高分子樹脂。
  12. 前記高分子樹脂は、120,000〜250,000範囲の分子量(Mw)を有することを特徴とする請求項9に記載の生分解性高分子樹脂。
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