JP6445610B2 - 触媒、その製造方法、それを含むポリエステル製造用の組成物及びそれを用いるポリエステルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はポリエステル製造用の触媒、その製造方法、それを含むポリエステル製造用の組成物及びそれを用いるポリエステルの製造方法に関する。
特許文献1及び特許文献2には、ポリエステル製品、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)の製造方法において、アンチモン(III)化合物、例えば、酢酸アンチモン(III)、酸化アンチモン(III)またはアンチモン(III)エチレングリコラート(ethylene glycol antimony)を触媒として、重縮合反応を行うことが記載されている。しかし、上記のアンチモン(III)化合物を使用することによって、触媒溶液及びポリエステル製品の色相が暗く、色が黄色寄りになるので、更に安定剤と共触媒(cocatalyst)を添加することが必要である。
特許文献3には、多段分離で不純物及び残留反応物(グリコール及びSb23)を除去する工程を備えるポリエステルの製造方法が記載されているが、該製造方法により製造されたポリエステルも色相が悪く、改善の余地がある。
特許文献4には、常温均質(homogeneous)液状であるポリエステル製造用の触媒が記載されている。該触媒は、アンチモン化合物、二価の有機基、乳酸及びグリコールを混合した後、加熱溶解することにより常温均質溶液(常温で均一な液状、結晶化が生じない)として製造される。該液状の触媒は、ポリエステルを製造する時に、原料を供給する利便性が向上できる。しかし、該液状の触媒は、物理的な混合により得るもので、アンチモン化合物の化学構造が変化しないので、該液状の触媒により製造されたポリエステルには、色相が悪い問題点が依然ある。
米国特許第3844976号明細書 米国特許第8648166号明細書 中国特許出願公開第1255478号明細書 中国特許出願公開第103435793号明細書
上記問題点に鑑みて、本発明は、色相が従来より良好な触媒の提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明は、下記一般式(1)で示す構造を有する化合物を含む触媒であって、
一般式(1)
Figure 0006445610
該一般式(1)において、Rは二価の有機基(divalent organic group)であり、また、前記触媒は、CIE L***表色系におけるCIE L*値が85を超え、CIE b*値が10より小さいことを特徴とする触媒を提供する。
また、本発明は、上記の触媒を製造する方法であって、アンチモン(III)化合物と、二塩基性酸のビスグリコールエステル(bisglycol ester of dibasic acid)と、を含む混合物を加熱する工程を備えることを特徴とする触媒の製造方法を提供する。
また、本発明は、上記の触媒と、多塩基性酸(polybasic organic acid)、該多塩基性酸の無水物または該多塩基性酸のエステルと、ジオール(diol)と、を備えることを特徴とするポリエステル製造用の組成物を提供する。
また、本発明は、上記の触媒の製造方法により、上記の触媒を製造する工程と、多塩基性酸、該多塩基性酸の無水物または該多塩基性酸のエステルと、ジオールと、を前記触媒に接触する状態で、重縮合反応を行う工程と、を備えることを特徴とするポリエステルの製造方法を提供する。
上記手段により、本発明の触媒は、CIE L***表色系におけるCIE L*値が85を超え、CIE b*値が10より小さいので、従来の触媒より明度が高く、色が白くなって、本発明の触媒により製造されるポリエステルの色相を改善できる。
本発明の触媒は、下記一般式(1)で示す構造を有する化合物を含み、且つCIE L***表色系におけるCIE L*値が85を超え、CIE b*値が10より小さい触媒である。
一般式(1)
Figure 0006445610
該一般式(1)において、Rは二価の有機基である。
また、下記一般式(2)で示すように−Ar−を更に有して、Arは二価の芳香族基(divalent aromatic group)であることが好ましく、Arは1,4−フェニレン基であり且つRは−C24−であることがより好ましい。
一般式(2)
Figure 0006445610
本発明の触媒の製造方法は、アンチモン(III)化合物と、二塩基性酸のビスグリコールエステルと、を含む混合物を加熱する工程を備える。
二塩基性酸のビスグリコールエステルとして、芳香族二塩基性酸のビスグリコールエステルを使用することが好ましい。
前記芳香族二塩基性酸のビスグリコールエステルとして、テレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)(下記化学式(1)で示すbis(2−hydroxyethyl) Terephthalate、BHETモノマー)を使用することが好ましい。テレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)は、市販の試薬用のものや、グリコールでPETをアルコール分解することにより得るものや、テレフタル酸(terephthalic acid)とエチレンオキシド(ethylene oxide)とを反応することにより得るものなどを使用することができるが、テレフタル酸とエチレンオキシドとを重合反応することにより得る重合物またはオリゴマー(oligomer)は使用できない。
化学式(1)
Figure 0006445610
前記アンチモン(III)化合物として、酢酸アンチモン(III)または酸化アンチモン(III)を使用することができる。
前記混合物において、前記二塩基性酸のビスグリコールエステルのモル数と前記アンチモン(III)化合物のモル数との比の値を、1.5〜3.2の範囲内にすることが好ましく、2.2〜3.2の範囲内にすることがより好ましい。
本発明の触媒の製造方法における混合物を加熱する工程は、120℃〜170℃の範囲内に加熱して反応することが好ましく、120℃〜140℃の範囲内に加熱して反応することがより好ましく、且つ、グリコールを含有しない雰囲気で行うことが好ましい。
本発明のポリエステル製造用の組成物は、上記の触媒と、多塩基性酸、該多塩基性酸の無水物または該多塩基性酸のエステルと、ジオールと、を備える。
前記多塩基性酸は、芳香族二塩基性酸(例えば、テレフタル酸、イソフタル酸(isophthalic acid))、脂肪族二塩基性酸(例えば、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(1,4−cyclohexanedicarboxylic acid)、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸(1,3−cyclohexanedicarboxylic acid)、コハク酸(succinic acid)、アジピン酸(adipic acid)、セバシン酸(sebacic acid))、脂肪族三塩基性酸または四塩基性酸(例えば、1,1,2−エタントリカルボン酸(1,1,2−ethanetricarboxylic acid)、1,2,3−プロパントリカルボン酸(1,2,3−propanetricarboxylic acid)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸(1,2,3,4−butane tetracarboxylic acid))、芳香族三塩基性酸または四塩基性酸(例えば、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸(1,2,4,5−benzenetetracarboxylic acid)、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(1,2,4−benzenetricarboxylic acid)、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(1,3,5−benzenetricarboxylic acid)、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸(3,3′,4,4′−biphenyltetracarboxylic acid))からなる群より少なくとも1つ選ばれたものである。後記の実施例において、該多塩基性酸はテレフタル酸を使用する。
前記ジオールは、1,2−エタンジオール(ethylene glycol)、トリエチレングリコール(triethylene glycol)、1,2−プロパンジオール(1,2−propanediol)、1,3−プロパンジオール(1,3−propanediol)、1,4−ブタンジオール(1,4−butanediol)、1,5−ペンタンジオール(1,5−pentanediol)、1,6−ヘキサンジオール(1,6−hexanediol)、ネオペンチルグリコール(neopentyl glycol)、1,2−シクロヘキサンジオール(1,2−cyclohexanediol)、1,4−シクロヘキサンジオール(1,4−cyclohexanediol)、1,2−シクロヘキサンジメタノール(1,2−cyclohexanedimethanol)、1,3−シクロヘキサンジメタノール(1,3−cyclohexanedimethanol)、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール(2,2,4,4−tetramethyl−1,3−cyclobutanediol)、イソソルビド(isosorbide)からなる群より少なくとも1つ選ばれたものである。後記の実施例において、該ジオールは1,2−エタンジオールを使用する。
また、本発明のポリエステル製造用の組成物において、前記触媒と前記ジオールとは、互いに異なる相で存在すること(two distinct phases)が好ましい。
本発明のポリエステル製造用の組成物は、重合物、安定剤、抗酸化剤、静電気防止剤、消泡剤、染色助剤(dyeing auxiliary)、染料、顔料、艶消し剤、蛍光増白剤など他の添加剤を更に含有することができる。
本発明のポリエステルの製造方法は、上記の触媒の製造方法により、上記の触媒を製造する工程と、多塩基性酸該多塩基性酸の無水物または該多塩基性酸のエステルとジオールとを前記触媒に接触する状態で、重縮合反応を行う工程と、を備える。
以下は、本発明の触媒について、各実施例と各比較例の評価結果を用いて説明する。
BHETモノマーで触媒を合成する実施例として実施例CE1〜CE3を挙げる。
<実施例CE1>
250mLのガラス瓶に、レフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)(BHETモノマー)106.22g(0.42mol)を添加した後120℃まで加熱する。そして、テレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)のモル数と酢酸アンチモン(III)のモル数との比の値が2.5になるように、酢酸アンチモン(III)50g(0.17mol)を添加し、130℃まで加熱して4時間反応させる。反応させた後、減圧蒸留して白い粉状の実施例CE1を得る。該実施例CE1のHMBC(heteronuclear multiple−bond correlation)のスペクトルを解析した結果により、該実施例CE1は、下記化学式(2)で示すように、BHETモノマーと酢酸アンチモン(III)との反応により、H−6(δ=4.37)、C−4(δ=164.8)、C−7(δ=171.5)の遠隔カップリング(long−range coupling)を有するものであるので、
Figure 0006445610
(Rは−C24−である)構造を有する。
化学式(2)
Figure 0006445610
<実施例CE2>
実施例CE2は、テレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)(BHETモノマー)51g(0.201 mol)と、酢酸アンチモン(III)20g(0.067 mol)とを使用して、テレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)のモル数と酢酸アンチモン(III)のモル数との比の値が3になるよう添加する以外、上記実施例CE1と同じ製造方法で製造する。
<実施例CE3>
実施例CE3は、テレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)(BHETモノマー)34g(0.134 mol)と、酢酸アンチモン(III)20g(0.067 mol)とを使用して、テレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)のモル数と酢酸アンチモン(III)のモル数との比の値が2となるよう添加する以外、上記実施例CE1と同じ製造方法で製造する。
次に、BHETオリゴマーで触媒を合成する比較例として比較例CC1〜CC3を挙げる。
<BHETオリゴマーの合成>
1Lの反応器にテレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)(BHETモノマー)345.8gとグリコール161.5gとを添加し、そして圧力2kg/cm22、250℃で280分間反応させて蒸留した後、平均重合度15.6のBHETオリゴマー(Mp=3016)を得る。該BHETオリゴマーは、
Figure 0006445610
であり、分子量分布が集中している。
<比較例CC1>
200mLのガラス瓶に上記BHETオリゴマー253.3g(0.084mol)を添加し、そして230℃まで加熱する。そして、BHETオリゴマーのモル数と酢酸アンチモン(III)のモル数との比の値が2.2になるように、酢酸アンチモン(III)11.4g(0.038mol)を添加し、260℃まで加熱して4時間反応させた後、減圧蒸留して、黄褐色の粉状の触媒CC1を得る。
<比較例CC2>
比較例CC2は、上記BHETオリゴマー151g(0.0501mol)と、酢酸アンチモン(III)5g(0.0167mol)とを使用して、BHETオリゴマーのモル数と酢酸アンチモン(III)のモル数との比の値が3になるよう添加する以外、上記比較例CC1と同じ製造方法で製造する。
<比較例CC3>
比較例CC3は、上記BHETオリゴマー101g(0.0334mol)と、酢酸アンチモン(III)5g(0.0167mol)とを使用して、BHETオリゴマーのモル数と酢酸アンチモン(III)のモル数との比の値が2になるよう添加する以外、上記比較例CC1と同じ製造方法で製造する。
<触媒の色相の測定>
色差計(製品番号NE4000、NIPPON DENSHOKU社製)で触媒CE1〜3と触媒CC1〜3それぞれのCIE L***表色系におけるCIE L*値、a*値、b*値を測定し、その結果を下記の表1に示す。
Figure 0006445610
CIE L*値が高ければ高いほど明度が高く、CIE a*値及びb*値が0から離れければ離れるほど特定の色に寄る。本発明の各実施例の触媒は、すべてCIE L*値が90を超え、且つCIE a*値及びb*値が比較例より0に近いので、実施例の触媒の色は、比較例の触媒の色より白に近く、色相が良くなる。比較例の触媒は、CIE L*値が低く、且つCIE a*値及びb*値が実施例より0から離れていて、黄褐色に見える。
従って、本発明の触媒の製造方法により、従来の触媒より白に近く色相が良好な本発明の触媒を製造することができる。
また、本発明の実施例の触媒は、120℃〜130℃まで加熱することにより製造できる。それに対して、比較例の触媒を製造するために、230℃〜260℃まで加熱することが必要ので、本発明は、より達成しやすい環境で触媒を製造できる利点がある。
以下は、実施例CE1と比較例CC1と他の触媒をそれぞれ用いてポリエステルを製造する過程、及び製造されたポリエステルの評価結果を説明する。
<ポリエステル製造用の組成物の準備>
5Lの反応器にテレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)(BHETモノマー)2161.5gとグリコール1009.1gを添加して、圧力2kg/cm22、250℃で285分間反応させた後、リン酸のモル数とテレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)のモル数との比の値が0.00015:1になる量のリン酸、及び、製造されるポリエステル100gにつきアンチモンの含有量が0.0133gとなる量の実施例CE1の触媒を添加して、ポリエステル製造用の組成物を得る。この際、触媒とグリコールとは、互いに異なる相で存在している。
<実施例PETE
上記ポリエステル製造用の組成物で、270℃〜275℃で345分間重縮合反応を行うことによりポリエステルPETEを製造する。
<比較例PETC1
比較例PETC1は、触媒として比較例CC1を用いて、350分間重縮合反応を行うこと以外、上記実施例PETEと同じ製造方法で製造する。
<比較例PETC2
比較例PETC2は、触媒として酢酸アンチモン(III)を用いて、415分間重縮合反応を行うこと以外、上記実施例PETEと同じ製造方法で製造する。
<比較例PETC3
比較例PETC3は、触媒として酸化アンチモン(III)を用いて、380分間重縮合反応を行うこと以外、上記実施例PETEと同じ製造方法で製造する。
<比較例PETC4
比較例PETC4は、触媒として酸化アンチモン(III)(製造されるポリエステル100gにつきアンチモンの含有量が0.0250gとなるよう添加する)を用いて、305分間重縮合反応を行うこと以外、上記実施例PETEと同じ製造方法で製造する。
<比較例PETC5
比較例PETC5は、触媒としてアンチモン(III)エチレングリコラートを用いて、355分間重縮合反応を行うこと以外、上記実施例PETEと同じ製造方法で製造する。
<比較例PETC6
比較例PETC6は、触媒としてアンチモン(III)エチレングリコラート(製造されるポリエステル100gにつきアンチモンの含有量が0.0180gとなるように添加する)を用いて、245分間重縮合反応を行うこと以外、上記実施例PETEと同じ製造方法で製造する。
<ポリエステルの粘度の測定>
実施例PETEと比較例PETC1〜PETC6それぞれ0.1gをフェノール/テトラクロロエタン(重量比3:2)溶液25mLに溶解し、30℃にてウベローデ粘度計(Ubbelohde viscometer)で固有粘度(intrinsic viscosity、IV、[η])を測定した結果、実施例PETEと比較例PETC1〜PETC6すべてのIVの値は、0.56dL/g以上である。
<ポリエステルの色相の測定>
色差計(製品番号NE4000、NIPPON DENSHOKU社製)で実施例PETEと比較例PETC1〜PETC6それぞれのCIE L***表色系におけるCIE L*値、a*値、b*値を測定した結果を下記の表2に示す。
Figure 0006445610
ポリエステル製品は、CIE L*値が大くければ大きいほど、且つ、b*値が0に近ければ近いほど(2より小さいことが好ましい)、色相がよくなる。比較例のポリエステル製品のCIE b*値は、すべて2以上である。それに対して、実施例PETEはCIE L*値が大きく、且つ、b*値が2より小さく0に近いので、本発明の触媒を用いて製造されたポリエステル製品は、明度が高く、色が従来のポリエステル製品より白に近く色相が良好となっていることが分かる。
本発明の触媒は、明度が高く、色が従来の触媒より白に近く色相がよくなるので、明度が高く、色が従来のポリエステル製品より白に近く色相が良好なポリエステル製品の製造に用いることに好適である。

Claims (14)

  1. 下記一般式(1)で示す構造を有する化合物を含むポリエステル製造用の触媒であって、
    一般式(1)
    Figure 0006445610
    該一般式(1)において、Arは1,4−フェニレン基であり、Rは−C−であり、
    また、前記触媒は、CIE L***表色系におけるCIE L*値が85を超え、CIE b*値が10より小さいことを特徴とする触媒。
  2. ポリエステル製造用の触媒であって、
    下記一般式(2)で示す構造を有する化合物を含み、
    一般式(2)
    Figure 0006445610
    また、前記触媒は、CIE L***表色系におけるCIE L*値が85を超え、CIE b*値が10より小さいことを特徴とする触媒。
  3. 請求項1または請求項2に記載の触媒を製造する方法であって、
    アンチモン(III)化合物と、テレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)と、を含む混合物を加熱する工程を備えることを特徴とする触媒の製造方法。
  4. 前記混合物における前記テレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)のモル数と前記アンチモン(III)化合物のモル数との比の値を、1.5〜3.2の範囲内にすることを特徴とする請求項3に記載の触媒の製造方法。
  5. 前記混合物を加熱する工程は、グリコールを含有しない雰囲気で行うことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の触媒の製造方法。
  6. 前記アンチモン(III)化合物として、酢酸アンチモン(III)または酸化アンチモン(III)を使用することを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載の触媒の製造方法。
  7. 請求項2に記載の触媒を製造する方法であって、
    酢酸アンチモン(III)と、テレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)と、を含む混合物をグリコールを含有しない雰囲気で加熱する工程を備え、
    前記混合物における前記テレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)のモル数と前記酢酸アンチモン(III)のモル数との比の値を、1.5〜3.2の範囲内にすることを特徴とする触媒の製造方法。
  8. 請求項1または請求項2に記載の触媒と、
    多塩基性酸、該多塩基性酸の無水物または該多塩基性酸のエステルと、
    ジオールと、を備えることを特徴とするポリエステル製造用の組成物。
  9. 前記多塩基性酸は、テレフタル酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、1,1,2−エタントリカルボン酸、1,2,3−プロパントリカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸からなる群より少なくとも1つ選ばれたものであることを特徴とする請求項8に記載のポリエステル製造用の組成物。
  10. 前記ジオールは、1,2−エタンジオール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、イソソルビドからなる群より少なくとも1つ選ばれたものであることを特徴とする請求項8または請求項9に記載のポリエステル製造用の組成物。
  11. 前記触媒と前記ジオールとは、互いに異なる相で存在することを特徴とする請求項8〜請求項10のいずれか一項に記載のポリエステル製造用の組成物。
  12. 請求項3または請求項7に記載の触媒の製造方法により触媒を製造する工程と、
    多塩基性酸、該多塩基性酸の無水物または該多塩基性酸のエステルと、ジオールと、を前記触媒に接触する状態で、重縮合反応を行う工程と、を備えることを特徴とするポリエステルの製造方法。
  13. 前記多塩基性酸として、テレフタル酸を使用し、
    前記ジオールとして、グリコールを使用することを特徴とする請求項12に記載のポリエステルの製造方法。
  14. 前記触媒の製造方法において、グリコールを含有しない雰囲気で前記混合物を加熱することにより前記触媒を製造し、次に、該製造した触媒と前記ジオールとが互いに異なる相で存在する状態でポリエステルの製造を行うことを特徴とする請求項12または請求項13に記載のポリエステルの製造方法。
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