JP2019131636A - ポリエステル - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1、2及び3には、ジカルボン酸成分としてダイマー酸を共重合して柔軟性を改良したポリエステルが記載されている。
本発明のポリエステルは、ジカルボン酸成分とジオール成分からなるポリエステルであって、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸類を77モル%以上92モル%以下、イソフタル酸類を3モル%以上10モル%以下、ダイマー酸類を5モル%以上13モル%以下含有し、ジオール成分としてエチレングリコールを含むものであり、好ましくはジオール成分として、ジエチレングリコールを2モル%以上6モル%以下含む。
なお、ここで、「ジカルボン酸成分としてテレフタル酸類を77モル%以上92モル%以下、イソフタル酸類を3モル%以上10モル%以下、ダイマー酸類を5モル%以上13モル%以下含有する」とは、「ジカルボン酸成分に由来する構造単位として、テレフタル酸類に由来する構造単位を77モル%以上92モル%以下、イソフタル酸類に由来する構造単位を3モル%以上10モル%以下、及びダイマー酸類に由来する構造単位を5モル%以上13モル%以下含有する」ことを意味する。また、「ジオール成分としてエチレングリコールを含有する」とは、「ジール成分に由来する構造単位としてエチレングリコールに由来する構造単位を含有する」ことを意味し、「ジオール成分としてジエチレングリコールを2モル%以上6モル%以下含有する」とは、「ジール成分に由来する構造単位として、ジエチレングリコールに由来する構造単位を2モル%以上6モル%以下含有する」ことを意味する。
本発明のポリエステルを構成するジカルボン酸成分はテレフタル酸類、イソフタル酸類及びダイマー酸類である。
本発明のポリエステルを構成するジカルボン酸成分中のイソフタル酸類の含有割合は3モル%以上10モル%以下であり、4モル%以上9モル%以下であることが好ましく、5モル%以上8モル%以下であることがより好ましい。イソフタル酸類の含有割合が少なすぎると透明性が悪化する傾向がある。一方、イソフタル酸類の含有割合が多すぎると耐熱性、機械物性に劣る場合がある。
本発明のポリエステルを構成するジカルボン酸成分中のダイマー酸類の含有割合は5モル%以上13モル%以下であり、5モル%以上12モル%以下であることが好ましく、6モル%以上11モル%以下であることがより好ましい。ダイマー酸類の含有割合が少なすぎるとポリエステルの柔軟性が低下する傾向がある。一方、ダイマー酸類の含有割合が多すぎるとPETとの相溶性が低下する場合がある。
本発明のポリエステルは、ジオール成分としてエチレングリコールを含む。
エチレングリコールの含有割合は全ジオール成分に対し、90モル%以上98モル%以下が好ましく、94モル%以上98モル%以下がより好ましい。エチレングリコールの含有割合が上記範囲内であることより、熱安定性に優れたポリエステルとなる傾向がある。
また、ジエチレングリコールはポリエステル製造時に原料として使用するエチレングリコール2分子が脱水結合し、ジエチレングリコールとなり、ポリエステル中にジオール成分として組み込まれる場合もある。この場合、その制御方法としては、原料として使用するジカルボン酸成分に対する、原料として使用するエチレングリコールを含むジオール成分の仕込みモル比を上げるとエチレングリコールの2分子化は促進されジエチレングリコール量は増加する傾向となる場合がある。又は水酸化ナトリウム等の金属水酸化物やテトラエチルアンモニウムヒドロキシド等のアルカリ成分存在下でエステル化反応を行うとエチレングリコールの2分子化が抑制されジエチレングリコール量は低下する傾向となる場合がある。
本発明のポリエステルは、本発明のポリエステルの特性を妨げない範囲で、上記のジカルボン酸成分及びジオール成分に加えて、更にその他の共重合可能な化合物に由来する成分を含んでもよい。その他の共重合可能な化合物としては、グリコール酸、p−ヒドロキシ安息香酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸や、アルコキシカルボン酸、ステアリルアルコール、ヘネイコサノール、オクタコサノール、ベンジルアルコール、ステアリン酸、ベヘン酸、安息香酸、t−ブチル安息香酸、ベンゾイル安息香酸等の単官能カルボン酸;トリカルバリル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ナフタレンテトラカルボン酸、没食子酸等の三官能以上の多官能カルボン酸;トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、シュガーエステル等の三官能以上の多官能アルコール;等が挙げられる。これらのその他の共重合可能な成分は、単独でも2種以上用いてもよい。
本発明のポリエステルはゲルマニウム化合物が含まれていることが好ましい。ゲルマニウム化合物の含有量は、ゲルマニウム原子としてポリエステルに対して、10質量ppm以上300質量ppm以下であることが好ましく、20質量ppm以上250質量ppm以下であることがより好ましく、50質量ppm以上200質量ppm以下であることがさらに好ましい。ゲルマニウム化合物の含有量が上記範囲内であることより、ポリエステルの色調が良好になり、PETとの相溶性が向上する傾向にある。
ポリエスエル中のゲルマニウム原子含有量は誘導結合プラズマ発光分光分析法により定量することができる。
本発明のポリエステルはリン化合物が含まれていることが好ましい。リン化合物の含有量は、リン原子としてポリエステルに対して、10質量ppm以上300質量ppm以下であることが好ましく、20質量ppm以上250質量ppm以下であることがより好ましく、30質量ppm以上100質量ppm以下であることがさらに好ましい。リン化合物の含有量が上記範囲内であることより、熱安定性が向上する傾向にある。
ポリエステル中のリン原子含有量は、誘導結合プラズマ発光分光分析法により定量することができる。
本発明のポリエステルの固有粘度は0.40dL/g以上1.50dL/g以下であることが好ましく、より好ましくは0.45dL/g以上1.40dL/g以下、更に好ましくは0.48dL/g以上1.30dL/g以下である。固有粘度が上記範囲内であると生産性を悪化させずに、成形加工性に優れたポリエステルとすることが可能となる。
ポリエステルの固有粘度は、後述の実施例の項に記載の方法で測定される。
ポリエステルの末端カルボキシ量は後述の実施例の項に記載の方法で測定される。
ポリエステルの曲げ弾性率は、後述の実施例の項に記載の方法で測定される。
ポリエステルの全光線透過率は、後述の実施例の項に記載の方法で測定される。
本発明のポリエステルの製造方法は特に制限されるものではなく、通常の方法を適用することができる。例えば、テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体、イソフタル酸又はそのエステル形成性誘導体を含むジカルボン酸成分と、エチレングリコール、好ましくは更にジエチレングリコールを含むジオール成分とを、所定割合で攪拌下に混合して原料スラリーとする工程、次いで、該原料スラリーを常圧又は加圧下で加熱して、エステル化反応させ工ポリエステル低重合体(以下「オリゴマー」と称する場合がある。)とする工程、次いで、得られたオリゴマーにダイマー酸又はそのエステル形成性誘導体を添加し、エステル交換触媒等の存在下に、漸次減圧するとともに、加熱して、溶融重縮合反応させポリエステルを得る工程を経て製造することができる。また、この溶融重縮合反応後に、必要に応じて得られたポリエステルを更に固相重縮合反応に供してもよい。
また、固相重縮合反応は減圧下または不活性ガス雰囲気下行われ、反応温度は180℃〜220℃であることが好ましい。固相重縮合反応の反応時間は5時間〜40時間であることが好ましい。
前記溶融重縮合反応条件、固相重縮合反応条件とすることにより所望の固有粘度を有するポリエステルとすることが可能となる。
本発明のポリエステルは、透明性、柔軟性に優れることから、透明性、柔軟性が要求される各種の用途に有用であるが、その優れたPETとの相溶性を利用して、PETとの積層フィルムとしての用途に特に有効である。
即ち、前述の通り、PETは、機械的強度、化学的安定性、ガスバリア性、保香性、衛生性等に優れ、又、比較的安価で軽量であるために、各種飲食品等の包装容器等として広く用いられているが、PETは柔軟性に劣るという欠点がある。このようなPETに本発明のポリエステルを積層することにより、透明性を損なうことなく、PET本来の特性を維持した上で、柔軟性に優れた積層フィルムとすることができる。
本発明のポリエステルは、情報電子機器の保護フィルムの原料樹脂として有用であり、この場合、特に本発明のポリエステルをPETとの積層フィルムとして、例えば、デジタルカメラ、テレビジョン受像器、パーソナルコンピュータ、電子ブック、マンマシンインターフェース、電子手帳、電子メモ、ワードプロセッサ、オーディオ・ビデオ機器、携帯型電話機等の情報電子機器の保護フィルムとして好適に用いられる。
以下において、得られたポリエステルの物性や特性は、以下の方法に従って評価・測定した。
試料約0.25gを、フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン(質量比1/1)の混合溶媒約25mLに、濃度が1.00g/dLとなるように溶解させた後、30℃まで冷却し、30℃において全自動溶液粘度計(センテック社製、「DT553」)にて、試料溶液の落下速度、溶媒のみの落下秒数それぞれを測定し、以下の式により、固有粘度(IV)を算出した。
IV=((1+4KHηsp)0.5−1)/(2KHC)
ここで、 ηsp=η/η0−1 であり、ηは試料溶液の落下秒数、η0は溶媒のみの落下秒数、Cは試料溶液濃度(g/dL)、KHはハギンズの定数である。KHは0.33を採用した。なお試料の溶解条件は、110℃で30分間とした。
試料を粉砕した後、熱風乾燥機にて140℃で15分間、乾燥させ、デシケーター内で室温まで冷却した試料から、0.1gを精秤して試験管に採取し、ベンジルアルコール3mLを加えて、乾燥窒素ガスを吹き込みながら195℃、3分間で溶解させ、次いで、クロロホルム5mLを徐々に加えて室温まで冷却した。この溶液にフェノールレッド指示薬を1〜2滴加え、乾燥窒素ガスを吹き込みながら撹拌下に、0.1Nの水酸化ナトリウムのベンジルアルコール溶液で滴定し、黄色から赤色に変じた時点で終了とした。また、ブランクとして、ポリエステル試料を溶解させずに同様の操作を実施し、以下の式によって末端カルボキシル基量(酸価)を算出した。
末端カルボキシル基量(当量/トン)=(a−b)×0.1×f/w
(ここで、aは、滴定に要した0.1Nの水酸化ナトリウムのベンジルアルコール溶液の量(μL)、bは、無試料で滴定に要した0.1Nの水酸化ナトリウムのベンジルアルコール溶液の量(μL)、wはポリエステルの試料の量(g)、fは、0.1Nの水酸化ナトリウムのベンジルアルコール溶液の力価である。)
ウィレー型粉砕機にて、1.5mm穴の目皿を用いて粉砕したポリエステル3gに、4N−KOH/メタノール溶液30mLを加えて還流冷却器をセットし、マグネチックスターラ付きホットプレート(表面温度200℃)上で攪拌しながら、90分間加熱還流し加水分解した。流水につけて冷却後、高純度テレフタル酸約12gを加えて、十分振とうして中和し、pHを9以下としたスラリーを、11G−4グラスフィルターを用いて濾過した後、メタノール2mLで2回洗浄して濾液と洗液を合わせ、ガスクロマトグラフィーへの供試液とした。供試液1μLをマイクロシリンジにて、(株)島津製作所製ガスクロマトグラフィー(形式GC−14A)に注入し、各ジオール成分のピークの面積から、全ジオール成分に対する各ジオール成分のモル%を、下式に従い計算した。
特定のジオール成分のモル%=(ACO×CfCO)/(Σ(A×Cf))×100
ACO:特定のジオール成分の面積(μV・秒)
CfCO:特定のジオール成分の補正係数
A:各ジオール成分の面積(μV・秒)
Cf:各ジオール成分の補正係数
なお、ガスクロマトグラフィーの使用条件は、以下の通りとした。
カラム:J&W社製「DB−WAX」(0.53mm×30m)
カラム温度:80℃〜160℃
気化室温度:230℃
検出器温度:230℃
ガス流量:キャリア(窒素):10mL/min
水素:0.5kg/cm2
空気:0.5kg/cm2
検出器:FID
感度:102MΩ
ポリエステル約20mgを重クロロホルム/重ヘキサフルオロイソプロパノール(7/3)混合溶媒0.75mLに溶解させ、重ピリジン25μLを添加して試料溶液とした。該試料溶液を外径5mmのNMR試料管に入れ、Bruker社製AVANCE400分光計を用い、室温で1H−NMRスペクトルを測定し、ポリエステル中の全ジカルボン酸成分のうちの各ジカルボン酸成分の割合を求めた。
ケルダールフラスコに試料2.0gを秤量し、硫酸12mLと過酸化水素を添加(過酸化水素は適宜添加する)し、完全に溶解するまで湿式分解を行った後、超純水で所定濃度に希釈した。この溶液中の各種元素量は誘導結合プラズマ発光分光分析装置(JOBIN YVON社製 JY46P)を用いて定量を行い、試料当たりの量(質量ppm)に換算した。
ポリエステルぺレットを60℃で12時間空気乾燥機にて乾燥し、日精樹脂工業製「FE80S12ASE」を用いて以下の条件で成形板を射出成形した。
成形温度:250℃(シリンダー設定)
金型温度:80℃(表面温度)
射出速度:200mm±100mm/s(射出時間約2秒)
保圧時間:20秒
冷却時間:10秒
成形板:25mm×30mm×厚み2mm
この成形板の全光線透過率をヘーズメーター(日本電色工業社製「NDH−300A」)にて測定した。
ポリエステルペレットを、内径36mm、深さ15mmの円柱状の粉体測色用セルに充填し、測色色差計(日本電色工業社製「ZE2000」)を用いて、JIS Z8730の参考1に記載されるLab表色系におけるハンターの色差式の色座標b値を、反射法により測定セルを90度ずつ回転させて4箇所測定した値の単純平均値として求めた。
ポリエステルペレットと市販のホモPETペレット(三菱ケミカルインドネシア社製「BK−2180」)を表1に示す所定質量比となるように混合し、混合したペレットを二軸押出機(株式会社池貝製「PCM30」)を用いて、成形温度290℃にて溶融ストランド化し、ペレット化した。その後、同ペレットを用いて、上記と同様にして全光線透過率を測定した。この全光線透過率が高い程、PETとの相溶性に優れる。
ポリエステルぺレットを60℃で12時間、空気乾燥機にて乾燥し、日精樹脂工業製「FE80S12ASE」を用いて以下の条件で成形板を射出成形した。
成形温度:250℃(シリンダー設定)
金型温度:80℃(表面温度)
射出速度:200mm±100mm/s(射出時間約2秒)
保圧時間:20秒
冷却時間:10秒
成形板:80mm×10mm×厚み4mm
得られた成形板について、株式会社東洋精機製作所製曲げ試験機(製品名)「ベンドグラフII 型式:B」(ロードセル2kN)を用いて使用して、JIS K7171の方法で下記条件にて曲げ試験を実施し、曲げ弾性率を測定した。
試験速度:2mm/min
支点間距離:64mm
圧子:5R
支持台:5R
弾性率算出:P1=0.05%、P2=0.25%
テレフタル酸50.0質量部、イソフタル酸2.60質量部およびエチレングリコール53.6質量部を攪拌装置、昇温装置及び留出液分離塔を備えたエステル化反応槽に仕込み、温度250℃、圧力が大気圧に対する相対圧力88kPaの加圧下でエステル化反応を4時間行った。
次に、該エステル化反応槽にテレフタル酸33.3質量部、イソフタル酸1.89質量部及びエチレングリコール16.9質量部で調製したスラリーを仕込み、温度250℃、常圧下で4時間エステル化反応を行ない、ポリエステル低重合体(オリゴマー)を得た。
次いで、該オリゴマーを、留出管を備えた攪拌機付き重縮合反応槽へ41.7質量部移送し、炭素数36の水添ダイマー酸(クローダジャパン製Pripol1009)を8.9質量部添加し、さらにエステル交換触媒として二酸化ゲルマニウムのエチレングリコール溶液(0.86質量%濃度)を1.13質量部、安定剤としてリン酸のエチレングリコール溶液(3.52質量%濃度)を0.29質量部添加した。
該重縮合反応槽内温度を250℃から280℃まで上昇させた後280℃に保ちながら、2時間かけて圧力を0.13kPaに減圧し、次いで、同圧力にて3時間反応を行い、反応系を常圧に戻し反応を終了した。
得られたポリエステルを該重縮合反応槽の底部からストランドとして抜き出し、水中を潜らせた後、カッターで該ストランドをカットすることによりポリエステルペレットを得た。このポリエステルには、グリコール成分としてエチレングリコール成分の他にエチレングリコールの縮合によるジエチレングリコール成分が含まれていた。
得られたポリエステルについて、前述の評価を行い結果を表1にまとめた。
実施例1において、テレフタル酸33.3質量部、イソフタル酸1.89質量部及びエチレングリコール16.9質量部で調製したスラリーの代りに、テレフタル酸33.3質量部、イソフタル酸1.89質量部、エチレングリコール16.9質量部、及びジエチレングリコール1.0質量部で調製したスラリーをエステル化反応槽に仕込んだ以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルの製造と評価を行い、結果を表1にまとめた。
実施例1において、エステル交換触媒として酢酸マグネシウムのエチレングリコール溶液(3.0質量%濃度)を0.15質量部、テトラブトキシチタネートのエチレングリコール溶液(1.0質量%濃度)を0.36質量部、安定剤としてエチルアシッドホスフェートのエチレングリコール溶液(1.5質量%濃度)を0.15質量部添加した以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルの製造と評価を行い、結果を表1にまとめた。
実施例1において、テレフタル酸33.3質量部、イソフタル酸1.89質量部及びエチレングリコール16.9質量部で調製したスラリーの代りに、テレフタル酸27.2質量部、イソフタル酸1.6質量部及びエチレングリコール15.0質量部で調製したスラリーをエステル化反応槽に仕込み、オリゴマーを重縮合反応槽へ35.1質量部移送し、ダイマー酸を15.9質量部添加した以外は、実施例1と同様の方法でポリエステルの製造と評価を行い、結果を表1にまとめた。
これに対し、ダイマー酸類の割合が多い比較例1はPETとの相溶性が非常に悪い。
以上より、本発明のポリエステルは透明性、柔軟性に優れ、PETとの相溶性に優れることにより、PETとの多層成形品などに有用であることが分かる。
Claims (5)
- ジカルボン酸成分とジオール成分からなるポリエステルであって、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸類を77モル%以上92モル%以下、イソフタル酸類を3モル%以上10モル%以下、ダイマー酸類を5モル%以上13モル%以下含有し、ジオール成分としてエチレングリコールを含むポリエステル。
- ジオール成分として、ジエチレングリコールを2モル%以上6モル%以下含む請求項1に記載のポリエステル。
- ゲルマニウム化合物をポリエステルに対しゲルマニウム元素として10質量ppm以上300質量ppm以下含有する請求項1又は2に記載のポリエステル。
- リン化合物をポリエステルに対しリン元素として10質量ppm以上300質量ppm以下含有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のポリエステル。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のポリエステルを用いた情報電子機器の保護フィルム。
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