JPH0543676A - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

ポリエステルの製造方法

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JPH0543676A
JPH0543676A JP22533891A JP22533891A JPH0543676A JP H0543676 A JPH0543676 A JP H0543676A JP 22533891 A JP22533891 A JP 22533891A JP 22533891 A JP22533891 A JP 22533891A JP H0543676 A JPH0543676 A JP H0543676A
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reaction
polyester
temperature
polymerization
polycondensation reaction
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JP22533891A
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Shuhei Ishino
修平 石野
Toshiro Taniguchi
俊郎 谷口
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 直接重合法またはエステル交換法によりポリ
ブチレンテレフタレート系ポリエステルを製造するに際
し、最初のエステル化反応またはエステル交換反応によ
って形成したポリエステル先駆体を、次に減圧下に反応
温度の最高値が245〜260℃となるように重縮合反
応させ且つ重縮合反応終了時の反応温度を240〜24
5℃に低下させるポリエステルの製造方法。 【効果】 ポリエステル先駆体の減圧下での重縮合反応
を245〜260℃という高温域で行うため重縮合反応
を短時間で行うことができ、しかも重縮合反応終了時の
温度を240〜245℃にまで低下させているので、得
られるポリエステルの重合度低下がなく、且つ反応槽か
ら初めに取出した重合体と最後に取出した重合体との間
に重合度の差がなく、重合度の揃った均一で高品質なポ
リブチレンテレフタレート系ポリエステルを得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリブチレンテレフタ
レート系ポリエステルの製造方法に関する。詳細には、
チップ間で重合度にバラツキの極めて少ないポリブチレ
ンテレフタレート系ポリエステルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、特にテレフタル酸成分と
アルキレングリコール成分とからなるポリアルキレンテ
レフタレートは、多くの優れた特性を有しているため、
繊維、フイルム、その他の成形品に広く使用されてい
る。ポリアルキレンテレフタレートのうちでもポリブチ
レンテレフタレートは、結晶性に優れ、成形温度が低く
且つ成形時間が短くて済むことから、自動車用部品、電
気用部品、歯車などの工業用成形品等の種々の用途に適
しており、近年脚光を浴びている。
【0003】ポリブチレンテレフタレートは、一般に、
直接重合法またはエステル交換法によって製造される。
直接重合法は、テレフタル酸と1,4−ブタンジールと
の直接エステル化反応によってポリエステル先駆体を形
成し、次いで該ポリエステル先駆体を減圧下で重縮合さ
せてポリブチレンテレフタレートを製造する方法であ
る。一方、エステル交換法は、テレフタル酸の低級アル
キルエステルと1,4−ブタンジオールとをエステル交
換反応させてポリエステル先駆体を形成し、次に該ポリ
エステル先駆体を減圧下で重縮合させてポリエステルを
製造する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らの検討によ
れば、直接重合法およびエステル交換法とも減圧下での
重縮反応を約245〜260℃の高温域で行った場合に
は、重縮合反応に要する時間を短縮するできるというメ
リットがある反面、重合度の低下を招き易いことが判明
した。特に、生成したポリエステルを反応終了後に取り
出す際に、その取り出し時間の経過に伴って取り出され
るポリエステルの重合度が低下してゆき、取り出しの初
めに得られた重合体チップと取り出しの最後に得られた
重合体チップとの間には大きな重合度の差が生ずる。そ
して重合体チップ間に生じた大きな重合度差は、重合体
の物性に悪影響を及ぼしてその品質を不均一にし、該重
合体から得られるフイルム、繊維、その他の製品の品質
を劣った、ばらつきの多いものとする。一方、重縮合反
応を上記245〜260℃よりも低い240〜245℃
で行うと、重合度の低下、重合体チップ間における大き
な重合度差の発生は防止できるものの、重縮合反応に長
い時間を要するようになることが判明した。
【0005】したがって、本発明の目的は、ポリブチレ
ンテレフタレート系ポリエステルを直接重合法またはエ
ステル交換法によって製造する場合に、その減圧下での
重縮合反応工程を245〜260℃の高温域で行って
も、重合度の低下がなく、取り出しの最初の重合体チッ
プと最後の重合体チップとの間に重合度差がほとんど生
じない方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の点から本発明者ら
が研究を続けた結果、ポリブチレンテレフタレート系ポ
リエステルを直接重合法またはエステル交換法によって
製造し、そしてその減圧下での重縮合反応工程を245
〜260℃の高温域で行う場合に、重縮合反応の終了時
の反応温度を該245〜260℃の温度よりも少し低い
240〜245℃に低下させると、重縮合反応を短時間
で行うことができるにも拘わらず、重合度の低下および
重合体チップ間の大きな重合度差が生じないことを見出
した。
【0007】したがって、本発明は、テレフタル酸を主
とする二官能性カルボン酸またはその低級アルキルエス
テルと1,4−ブタンジオールを主とするグリコールと
を反応させてポリエステル先駆体を製造し、次いで該ポ
リエステル先駆体を減圧下で重縮合反応させてポリエス
テルを製造するに当たり、該減圧下での重縮合反応を反
応温度の最高値が245〜260℃の範囲内となるよう
な加熱条件下で行い且つ重縮合反応終了時の反応温度を
240〜245℃の範囲内に低下させることを特徴とす
るポリエステルの製造方法である。
【0008】上記から明らかなように、本発明では二官
能性カルボン酸成分として、テレフタル酸を主とする二
官能性カルボン酸またはその低級アルキルエステルを使
用することができ、したがって本発明のポリエステルの
製造方法は直接重合法およびエステル交換法の両方を包
含する。また、本発明における「反応温度」とは、熱媒
の温度ではなく、反応系中の液相部における温度を意味
する。
【0009】上記本発明における「テレフタル酸を主と
する二官能性カルボン酸またはその低級アルキルエステ
ル」とは、二官能性カルボン酸またはその低級アルキル
エステルのうちの50モル%以上がテレフタル酸または
その低級アルキルエステルからなっていることを意味す
る。二官能性カルボン酸またはその低級アルキルエステ
ルの70モル%以上がテレフタル酸またはその低級アル
キルエステルからなる、すなわち他の二官能性カルボン
酸またはその低級アルキルエステルの割合が30モル%
以下であるのが好ましい。
【0010】他の二官能性カルボン酸またはその低級ア
ルキルエステルとしては、例えばイソフタル酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジ
カルボン酸、アゼライン酸、アジピン酸、ヘキサヒドロ
テレフタル酸またはその低級アルキルエステル等を挙げ
ることができ、これらの二官能性カルボン酸またはその
低級アルキルエステルは、1種または2種以上をテレフ
タル酸またはその低級アルキルエステルと併用すること
ができる。また、上記した「低級アルキルエステル」と
は、通常、炭素数1〜4のアルキルのエステルをいい、
特にメチルエステルが好ましい。
【0011】また、上記本発明における「1,4−ブタ
ンジオールを主とするグリコール」とは、グリコールの
うちの50モル%以上が1,4−ブタンジオールからな
っていることを意味し、グリコールの70モル%以上が
1,4−ブタンジオールからなる、すなわち1,4−ブ
タンジオール以外のグリコールが30モル%以下である
のが好ましい。他のグリコールとしては、エチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキ
サンジオール、1,6−ヘキサンジオール等を挙げるこ
とができ、これらのグリコールの1種または2種以上を
1,4−ブタンジオールと併用することができる。
【0012】更に、得られるポリエステルの熱可塑性を
実質的に損なわない程度の量であれば、例えばトリメリ
ット酸、ペンタエリスリトール等の三官能以上の多官能
性化合物を必要に応じて少量使用してもよい。
【0013】そして、直接重合法による場合は、上記し
たテレフタル酸を主とする二官能性カルボン酸および
1,4−ブタンジオールを主とするグリコール、更に必
要に応じて少量の多官能性化合物を反応槽中でエステル
化反応させてポリエステル先駆体を最初に製造する。
【0014】二官能性カルボン酸:グリコールの使用割
合は、モル比で、1:1.3〜1:2.5とするのが好ま
しい。二官能性カルボン酸1モル当たりのグリコールの
使用量が1.3モルよりも少ないと最終的に得られるポ
リエステルの重合度が充分に高くならず、一方2.5モ
ルよりも多いと重合反応に悪影響を与えるテトラヒドロ
フランの副生量が多くなり好ましくない。
【0015】この直接重合法では、ポリエステルの直接
重合法において通常使用されている任意の重縮合触媒を
必要に応じて適宜使用することができ、好ましい触媒の
例としては、テトラブチルチタネート、テトライソプロ
ピルチタネート、それらの加水分解物等の有機チタン化
合物等を挙げることができる。触媒の添加時期はエステ
ル化前であってもエステル化後であってもよい。
【0016】そしてエステル化反応は、通常、常圧下に
約190〜240℃の範囲の温度で行うのが好ましい。
反応温度が約190℃よりも低いとエステル化反応が充
分に進行せず次の重縮合反応が遅くなる。一方、約24
0℃よりも高いとテトラヒドロフランの副生量が多くな
り好ましくない。エステル化反応の停止の目安は、エス
テル化率が約90%以上になった時点とするのがよい。
エステル化率が90%よりも低い段階でエステル化反応
を停止して次の重縮合反応に移行すると、所望の重合度
のポリエステルを得るのに極めて長い重縮合時間を要す
る。
【0017】また、エステル交換法による場合は、上記
したテレフタル酸を主とする二官能性カルボン酸の低級
アルキルエステルと1,4−ブタンジオールを主とする
グリコール、更に必要に応じて少量の多官能性化合物を
反応槽中でエステル交換反応させてポリエステル先駆体
を製造する。このエステル交換反応は触媒の存在下また
は不存在下に行うことができ、触媒を使用する場合は、
この主のエステル交換反応に通常使用されている触媒の
いずれを使用してもよい。触媒の好ましい例としては、
例えばテトラブチルチタネート、テトライソプロピルチ
タネート、それらの加水分解物等の有機チタン化合物等
を挙げることができる。
【0018】二官能性カルボン酸の低級アルキルエステ
ル:グリコールの使用割合は、モル比で、1:1.05
〜1:1.50とするのが好ましく、1:1.03〜1:
1.30とするのが特に好ましい。二官能性カルボン酸
の低級アルキルエステル1モル当たりのグリコールの使
用量が1.05モルよりも少ないと最終的に得られるポ
リエステルの重合度が充分に高くならず、一方1.50
モルよりも多いとテトラヒドロフランの副生量が多くな
り好ましくない。
【0019】そしてエステル交換反応は、常圧下に約1
30〜240℃の範囲の温度で行うのが好ましい。反応
温度が約130℃よりも低いとエステル交換反応反応が
充分に進行せず次の重縮合反応が遅くなり、一方、約2
40℃よりも高いとテトラヒドロフランの副生量が多く
なり望ましくない。
【0020】また、エステル交換反応に要する時間、次
の減圧下での重縮合反応に要する時間、テトラヒドロフ
ランの副生量の抑制、最終的に得られるポリエステルの
物性等の点から、エステル交換率が約70〜90%の範
囲になった時点でエステル交換反応を停止して次の重縮
合反応に移るのが望ましい。
【0021】そして、直接重合法およびエステル交換法
のいずれの場合も、上記で形成したポリエステル先駆体
を次に減圧下で重縮合させて、最終的なポリエステルを
製造する。本発明では、この重縮合反応を反応温度の最
高値が245〜260℃の範囲内になるような加熱条件
下で行う。260℃に近いほど重縮合反応に要する時間
が短縮されるので好ましい。260℃を超えると、得ら
れるポリエステルの着色が大きくなり好ましくない。一
方、245℃よりも低いと所望の重合度のポリエステル
を得るのに長い時間を必要とする。重縮合反応を短い所
望時間で、かつ着色を抑制して行う観点からは、重縮合
反応を反応温度の最高値が250〜260℃の範囲内と
なるような加熱条件下で行うことが好ましい。
【0022】そして本発明では、この重縮合反応の終了
時、すなわち、系が常圧もしくはその付近または加圧の
圧力条件に付される時に、反応温度を240〜245℃
にまで低下させておくことが重要である。重縮合反応終
了時の温度が245℃よりも高いと、重縮合反応終了後
に重合体を重合槽から取り出す際に、取り出しの経過時
間にともなって重合体の重合度(すなわち極限粘度
[η])が低下してゆき、最初に取り出した重合体部分と
後に取り出した重合体部分とでその重合度に大きな差が
生ずる。一方、重縮合反応終了時の温度が240℃より
も低いと、重合体の溶融粘度が異常に高くなって、重合
槽から取り出すのが困難になる。
【0023】反応温度を重縮合反応の終了時に240〜
245℃に低下させる方法としては、重縮合反応の終了
直前に重合槽を急冷して反応温度を低下させる方法、重
縮合反応の終了時点に向けて徐々に反応温度を低下させ
てゆく方法等を採用することができる。一般に、重縮合
反応に要する全時間のうち、1/3以上、好ましくは1
/2以上の時間で反応温度を245〜260℃の範囲
内、好ましくは250〜260℃の範囲内の温度とする
ことが、反応時間を短縮する点から望ましい。
【0024】また、重縮合反応は、通常5mmHg以下
の減圧下で行うのがよい。5mmHgより高いと、重縮
合反応に要する時間が長くなり且つ重合度の高いポリエ
ステルを得ることが困難になる。
【0025】また、上記したエステル化反応、エステル
交換反応および重縮合反応は、必要に応じて、例えばリ
ン酸、亜リン酸、リン酸トリメチル、リン酸ジメチル、
リン酸トリフェニル等のリン化合物;n−オクタデシル
3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニ
ル)プロピオン酸、テトラキス[メチレン(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネー
ト)]メタン等の立体障害フェノール系化合物;タル
ク、シリカ、カオリナイト、カーボンブラック、ガラス
繊維、金属粉末等の充填材などの任意の添加剤を適宜添
加して行うことができる。
【0026】以下に本発明を実施例等により具体的に説
明するが、本発明はそれにより限定されない。以下の実
施例等において、部は重量部を表す。また、得られたポ
リブチレンテレフタレートの重合度は極限粘度[η]
(dl/g)により表した。該極限粘度[η]は、フェ
ノール/テトラクロロエタンの混合溶媒(1:1重量
比)中に得られたポリブチレンテレフタレートを溶解
し、30℃で測定した溶液粘度に基づくものである。
【0027】
【実施例】
《実施例 1》テレフタル酸ジメチル100部、1,4
−ブタンジール60部およびテトライソプロピルチタネ
ート0.04部を反応槽に仕込み、常圧下に145℃か
ら230℃まで徐々に昇温しながら加熱してエステル交
換反応を行わせ、メタノールが30部留出した時点でエ
ステル交換反応を停止した。ここで、系を減圧下に重縮
合反応系に移行させた。すなわち、約30分を要して、
反応温度を230℃から260℃に昇温させ、かつ圧力
を常圧から0.3mmHgの圧力まで減じた。この反応
温度および圧力を約10分間保持した後、0.3mmH
gの圧力で約50分を要して反応温度を徐々に240℃
まで低下させた。次いで、反応槽に窒素ガスを供給して
系を常圧に戻すことにより重縮合反応を停止させた。な
お、この重縮合反応中、反応温度が245〜260℃の
範囲内であった時間は約55分間であり、また反応温度
が250〜260℃の範囲内であった時間は約40分間
である。反応槽を窒素ガスで加圧して、反応槽底部から
生成したポリブチレンテレフタレートを槽外に押出して
取り出した。反応槽から最初に取り出された重合体チッ
プの極限粘度[η]、60分後に取り出された重合体チ
ップの極限粘度[η]、および両者の差△[η]を下記
の表1に示す。
【0028】《実施例 2》重縮合反応終了時の温度を
245℃とした他は実施例1と同様にしてポリブチレン
テレフタレートを製造した。なお、重縮合反応の全時間
中、反応温度が245〜260℃の範囲内であった時間
の割合および250〜260℃の範囲内であった時間の
割合は、それぞれ約85%および約55%であった。反
応槽から最初に取り出された重合体チップの極限粘度
[η]、60分後に取り出された重合体チップの極限粘
度[η]、および両者の差△[η]を表1に示す。
【0029】《実施例 3》テレフタル酸100部、
1,4−ブタンジール108部およびテトライソプロピ
ルチタネート0.04部を反応槽に仕込み、210〜2
20℃に加熱してエステル化反応を行わせ、水21部が
留出した時点でエステル化反応を停止した。ここで、系
を減圧下に重縮合反応系に移行させた。減圧下における
重縮合反応は実施例1におけるのと同じ条件下で行っ
た。なお、重縮合反応の全時間中、反応温度が245〜
260℃の範囲内であった時間の割合および250〜2
60℃の範囲内であった時間の割合は、それぞれ約60
%および約45%であった。反応槽から最初に取り出さ
れた重合体チップの極限粘度[η]、60分後に取り出
された重合体チップの極限粘度[η]、および両者の差
△[η]を表1に示す。
【0030】《比較例 1》重縮合反応終了時の温度を
250℃とした他は実施例1と同様にしてポリブチレン
テレフタレートを製造した。反応槽から最初に取り出さ
れた重合体チップの極限粘度[η]、60分後に取り出
された重合体チップの極限粘度[η]、および両者の差
△[η]を表1に示す。
【0031】《比較例 2》重縮合反応終了時の温度を
255℃とした他は実施例1と同様にしてポリブチレン
テレフタレートを製造した。反応槽から最初に取り出さ
れた重合体チップの極限粘度[η]、60分後に取り出
された重合体チップの極限粘度[η]、および両者の差
△[η]を表1に示す。
【0032】
【表1】 重縮合時の温度 [η](dl/g) △[η] 最高温度 終了時 取出し初期 60分後 (dl/g) 実施例1 260℃ 240℃ 1.004 0.999 0.005 実施例2 260℃ 245℃ 1.007 0.997 0.010 実施例3 260℃ 240℃ 0.974 0.698 0.006 比較例1 260℃ 250℃ 1.012 0.954 0.058 比較例2 260℃ 255℃ 1.062 0.956 0.106
【0033】上記表1の結果から、重縮合反応を反応温
度の最高値が260℃となるような加熱条件下で行った
場合に、重縮合反応終了時の温度を240℃または24
5℃としている本発明の実施例1〜3では、ポリブチレ
ンテレフタレートの極限粘度(重合度)が、反応槽から
の取り出し初期と取り出し60分後とでほとんど差がな
く、△[η]がわずかに0.005〜0.01dl/gであ
ること、それに対して重縮合反応終了時の温度を250
℃および255℃としている比較例1および2では、反
応槽からの取り出し初期と取り出し60分後とでポリブ
チレンテレフタレートの極限粘度(重合度)にかなりの
差を生じており、△[η]が0.058〜0.106dl
/gにもなっていることがかわる。
【0034】
【発明の効果】ポリブチレンテレフタレート系ポリエス
テルの製造方法において、直接重合法またはエステル交
換法により製造したポリエステル先駆体の減圧下での重
縮合反応を245〜260℃という高温域で行っている
本発明では、重縮合反応を短時間で行うことができる。
しかも、本発明では重縮合反応終了時の温度を240〜
245℃にまで低下させているので、得られるポリエス
テルの重合度の低下がなく、しかも反応槽から最初に取
り出した重合体チップと最後に取り出した重合体チップ
との間に重合度の差が生じておらず、重合度の揃った、
均一で高品質のポリブチレンテレフタレート系ポリエス
テルを得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレフタル酸を主とする二官能性カルボ
    ン酸またはその低級アルキルエステルと1,4−ブタン
    ジオールを主とするグリコールとを反応させてポリエス
    テル先駆体を製造し、次いで該ポリエステル先駆体を減
    圧下で重縮合反応させてポリエステルを製造するに当た
    り、該減圧下での重縮合反応を反応温度の最高値が24
    5〜260℃の範囲となるような加熱条件下で行い且つ
    重縮合反応終了時の反応温度を240〜245℃の範囲
    内に低下させることを特徴とするポリエステルの製造方
    法。
JP22533891A 1991-08-12 1991-08-12 ポリエステルの製造方法 Pending JPH0543676A (ja)

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