JP2017524670A - 鉄欠乏症の治療方法 - Google Patents

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Abstract

生体適合性の酸化鉄ナノ粒子及び鉄欠乏に関連した状態の治療方法が提供される。上記生体適合性の酸化鉄ナノ粒子は、それぞれ1つ又は複数の生体適合性ポリマーによって覆われた酸化鉄コアを含み、該生体適合性ポリマーのそれぞれは、ポリエチレングリコール基、シラン基及びポリエチレングリコール基とシラン基とを共有結合を介して連結するリンカーを有する。【選択図】なし

Description

非経口鉄療法は、限定されるものではないが貧血を含む鉄欠乏に関連した状態を治療するために広く用いられている。多糖類鉄、デキストラン鉄、グルコン酸第二鉄及びショ糖鉄等の多くの非経口鉄製剤が市販されている。
現行の鉄療法は、幾らかの不利益を被る。第一に、該鉄療法は効力が低く、高い投与量又は頻繁な投与を必要とする。第二に、該鉄療法は、アナフィラキシー及び過敏症等の有害な副作用を伴う。実際、上記有害作用のため患者コンプライアンスが低い。
効力があり安全な非経口鉄療法を開発する必要がある。
本明細書においては、鉄に関連した状態の治療方法が開示されている。該方法は、(i)鉄欠乏に関連した状態、例えば鉄欠乏性貧血を持つ患者を特定することと、(ii)該患者に有効量の生体適合性の酸化鉄ナノ粒子を投与することとを含む。
換言すると上記方法は、鉄欠乏状態を治療するために生体適合性の酸化鉄ナノ粒子を使用する。該方法は、鉄欠乏状態の治療において予想外の効能及び安全性プロファイルを示す。
上記生体適合性の酸化鉄ナノ粒子は、それぞれ1つ又は複数の生体適合性ポリマーによって覆われた酸化鉄コアを含み、上記生体適合性ポリマーのそれぞれは、ポリエチレングリコール基、シラン基及びポリエチレングリコール基とシラン基とを共有結合を介して連結するリンカーを有する。
一般的に、上記生体適合性の酸化鉄ナノ粒子は、それぞれ3nm〜1000nmの粒径を有する。一例においては、それらの酸化鉄ナノ粒子は、それぞれ15nm〜200nmの粒径を有する。
上記生体適合性の酸化鉄ナノ粒子のそれぞれにおける酸化鉄コアは、概して2nm〜50nm(例えば、10nm〜25nm)の粒径を有する。
酸化鉄コアを覆う生体適合性ポリマーのそれぞれにおいて、ポリエチレングリコール基は、概して5個〜1000個のオキシエチレン単位(例えば、10個〜200個のオキシエチレン単位)を有し、かつシラン基は、概してC1〜10アルキレン基(例えば、C〜C10アルキレン基)を含む。
1つ又は複数の実施形態の詳細を、以下の詳細な説明に示す。それらの実施形態のその他の特徴、課題及び利点は、詳細な説明及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
以下の詳細な説明においては、説明を目的として、開示された実施形態の徹底した理解をもたらすために多くの具体的な詳細が示されている。しかしながら、或る特定の実施形態は、これらの具体的な詳細が無くとも実践され得ることは明らかであろう。
本発明の方法は、鉄欠乏状態を、それぞれが1つ又は複数の生体適合性ポリマーによって覆われた酸化鉄コアを含む生体適合性の酸化鉄ナノ粒子を使用して治療する。
上記生体適合性ポリマーは、生分解性であるとともに、細胞に対して非毒性である。シラン含有生体適合性ポリマーは、以下に示されるように簡単に官能化することができ、本方法によって必要とされる生体適合性の酸化鉄ナノ粒子の製造のために適している。
一つの例示的な生体適合性ポリマーは、以下の式:
を有する。
式(I)において、RはH、C〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、C〜Cアルキニル基、C〜C10シクロアルキル基、C〜C10ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、C〜C10カルボニル基、又はC〜C10アミン基であり、Lはリンカーであり、mは1〜10であり、かつnは5〜1000である。
リンカーは、O、S、Si、C〜Cアルキレン、2個のカルボニル基及び2個〜20個の炭素原子を含むカルボニル部、又は以下の式:
の1つを有する基であってよい。これらの式中、m、n、p、q及びtはそれぞれ独立して1〜6であり、WはO、S又はNRであり、L、L、L、L及びLはそれぞれ独立して結合、O、S又はNRであり、L、L、L、L及びL10はそれぞれ独立して結合、O、S又はNRであり、かつVはOR、SR又はNRであり、ここでR、R、R、R、R、R、R及びRはそれぞれ独立してH、OH、C〜C10オキシ脂肪族ラジカル、C〜C10一価脂肪族ラジカル、C〜C10一価複素脂肪族ラジカル、一価アリールラジカル、又は一価ヘテロアリールラジカルである。
もう一つの例示的な生体適合性ポリマーは、以下の式:
を有する。
式(II)において、RはH、C〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、C〜Cアルキニル基、C〜C10シクロアルキル基、C〜C10ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、C〜C10カルボニル基、又はC〜C10アミン基であり、RはH、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10シクロアルキル、C〜C10ヘテロシクロアルキル、アリール、又はヘテロアリールであり、mは1〜10(例えば、3〜10)であり、かつnは5〜1000(10〜200)である。好ましい一実施形態においては、RはHであり、かつ式(II)におけるリンカーは、
である。
本明細書における用語「脂肪族」とは、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝鎖状の、非環式、環式又は多環式の炭化水素部を指す。例として、アルキル、アルキレン、アルケニル、アルケニレン、アルキニル、アルキニレン、シクロアルキル、シクロアルキレン、シクロアルケニル、シクロアルケニレン、シクロアルキニル及びシクロアルキニレンの部分が挙げられるが、それらに限定されない。用語「アルキル」又は「アルキレン」とは、飽和、直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素部、例えばメチル、メチレン、エチル、エチレン、プロピル、プロピレン、ブチル、ブチレン、ペンチル、ペンチレン、ヘキシル、ヘキシレン、ヘプチル、ヘプチレン、オクチル、オクチレン、ノニル、ノニレン、デシル、デシレン、ウンデシル、ウンデシレン、ドデシル、ドデシレン、トリデシル、トリデシレン、テトラデシル、テトラデシレン、ペンタデシル、ペンタデシレン、ヘキサデシル、ヘキサデシレン、ヘプタデシル、ヘプタデシレン、オクタデシル、オクタデシレン、ノナデシル、ノナデシレン、イコシル、イコシレン、トリアコンチル及びトリアコンチレンを指す。用語「アルケニル」とは、少なくとも1つの二重結合を含む直鎖状又は分枝鎖状の炭化水素部、例えば−CH=CH−CH及び−CH=CH−CH−を指す。用語「アルキニル」とは、少なくとも1つの三重結合を含む直鎖状又は分枝鎖状の炭化水素部、例えば−C≡C−CH及び−C≡C−CH−を指す。用語「シクロアルキル」とは、飽和の環式炭化水素部、例えばシクロヘキシル及びシクロヘキシレンを指す。
本明細書における用語「複素脂肪族」とは、少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、N、O、P、B、S、Si、Sb、Al、Sn、As、Se及びGe)を含む脂肪族部を指す。用語「ヘテロシクロアルキル」とは、少なくとも1つのヘテロ原子を含むシクロアルキル部を指す。本明細書における用語「オキシ脂肪族」とは、−O−脂肪族を指す。オキシ脂肪族の例には、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ及びtert−ブトキシが含まれる。
本明細書における用語「アリール」とは、C単環式の、C10二環式の、C14三環式の、C20四環式の、又はC24五環式の芳香族環系を指す。アリール基の例には、それらに限定されるものではないが、フェニル、フェニレン、ナフチル、ナフチレン、アントラセニル、アントラセニレン、ピレニル及びピレニレンが含まれる。本明細書における用語「ヘテロアリール」とは、1つ又は複数のヘテロ原子(O、N、S又はSe等)を有する、芳香族の5員〜8員の単環式の、8員〜12員の二環式の、11員〜14員の三環式の、及び15員〜20員の四環式の環系を指す。ヘテロアリール基の例として、フリル、フリレン、フルオレニル、フルオレニレン、ピロリル、ピロリレン、チエニル、チエニレン、オキサゾリル、オキサゾリレン、イミダゾリル、イミダゾリレン、ベンズイミダゾリル、ベンズイミダゾリレン、チアゾリル、チアゾリレン、ピリジル、ピリジレン、ピリミジニル、ピリミジニレン、キナゾリニル、キナゾリニレン、キノリニル、キノリニレン、イソキノリル、イソキノリレン、インドリル及びインドリレンが挙げられるが、それらに限定されない。
他に明記されない限り、本明細書において挙げられる脂肪族、複素脂肪族、オキシ脂肪族、アルキル、アルキレン、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールは、置換部及び非置換部の両方を含む。シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールにおいて考えられる置換基には、C〜C10アルキル、C〜C10アルケニル、C〜C10アルキニル、C〜C20シクロアルキル、C〜C20シクロアルケニル、C〜C20ヘテロシクロアルキル、C〜C20ヘテロシクロアルケニル、C〜C10アルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、アミノ、C〜C10アルキルアミノ、C〜C20ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、C〜C10アルキルスルホンアミノ、アリールスルホンアミノ、C〜C10アルキルイミノ、アリールイミノ、C〜C10アルキルスルホンイミノ、アリールスルホンイミノ、ヒドロキシル、ハロ、チオ、C〜C10アルキルチオ、アリールチオ、C〜C10アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アシルアミノ、アミノアシル、アミノチオアシル、アミド、アミジノ、グアニジン、ウレイド、チオウレイド、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、アシル、チオアシル、アシルオキシ、カルボキシル及びカルボン酸エステルが挙げられるが、それらに限定されない。一方、脂肪族、複素脂肪族、オキシ脂肪族、アルキル、アルキレン、アルケニル及びアルキニルにおいて考えられる置換基には、C〜C10アルキルを除く上記の置換基全てが含まれる。シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールも互いに融合することができる。
上記の生体適合性ポリマーには、そのポリマー自体だけでなく、該当する場合には、それらの塩及び溶媒和物が含まれる。塩は、例えば、陰イオンと、ポリマー上の正に荷電した基(例えば、アミノ)との間で形成され得る。適切な陰イオンには、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、クエン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、酢酸イオン、リンゴ酸イオン、トシレートイオン、酒石酸イオン、フマル酸イオン、グルタミン酸イオン、グルクロン酸イオン、乳酸イオン、グルタル酸イオン及びマレイン酸イオンが含まれる。同様に、塩は、陽イオンと、ポリマー上の負に荷電した基(例えば、カルボキシレート)との間でも形成され得る。適切な陽イオンには、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン及びアンモニウム陽イオン、例えばテトラメチルアンモニウムイオンが含まれる。該ポリマーには、第四級窒素原子を含む塩も含まれる。溶媒和物とは、ポリマーと薬学的に許容可能な溶媒との間で形成された錯体を指す。薬学的に許容可能な溶媒の例には、水、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸及びエタノールアミンが含まれる。
以下の反応式(I)は、一つの例示的なシラン含有の生体適合性ポリマーの製造方法を示している。
反応式(I)に示されるように、アルコキシル−ポリエチレングリコール(分子量2000)は、無水コハク酸と塩基(例えば、ジメチルアミノピリジン)の存在下で反応することで、mPEG−COOHを形成し、それは引き続き塩化チオニルを使用してmPEG−COClへと転化される。mPEG−COClと(3−アミノプロピル)−トリエトキシシランとを混合することで、mPEG−シランが得られる。
当業者は、よく知られた方法を使用して生体適合性ポリマーを製造するために上記の反応式(I)に示される方法を変更することができる。R. Larock著、「包括的有機変換(Comprehensive Organic Transformations)」(VCH出版社、1989);T. W. Greene及びP. G. M. Wuts著、「有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)」(第3版、John Wiley and Sons 1999);L. Fieser及びM. Fieser著、「フィーザーとフィーザーの有機合成用の試薬(Fieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis)」(John Wiley and Sons 1994);並びにL. Paquette編、「有機合成用試薬の事典(Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis)」(John Wiley and Sons 1995)とそれらの後続版とを参照のこと。該生体適合性ポリマーを合成するために使用することができる具体的な経路は、(a)Ristら、Molecules, 2005, 10, 1169-1178、(b)Kohelerら、JACS, 2004, 126, 7206-7211、及び(c)Zhangら、Biommircod 2004, 6:1 33-40に見出すことができる。
上記の生体適合性ポリマーを、それぞれ、酸化鉄コア上に共有結合を介して被覆することで、生体適合性の酸化鉄ナノ粒子を形成することができる。該酸化鉄コアは、2nm〜50nm(例えば、5nm〜30nm及び10nm〜25nm)の粒径を有する。酸化鉄コアの製造は、当該技術分野においてよく知られている。Laurentら、Chem. Rev., 2008, 108, 2064-2110を参照のこと。
以下に、酸化鉄ナノ粒子を製造するための一般的な手順を記載する。第一に、生体適合性ポリマーを、生体適合性の酸化鉄コアを含有するトルエン溶液中に懸濁し、引き続きそれを室温で24時間にわたり撹拌する。得られる生体適合性の磁性ナノ粒子は親水性であり、水相中に抽出され得るため、引き続き限外濾過によって精製することができる。
何ら理論に縛られる必要はないが、上記生体適合性の酸化鉄ナノ粒子は、鉄欠乏に関連した状態を伴う患者へと投与されると、現在利用可能な非経口鉄療法と比較して、より高い効率性及びより低い過敏性を示す。
以下の具体的な実施例は、単に説明のためとして解釈されるべきであり、如何なる場合にも決してその開示以外の部分を限定するものと解釈されるべきではない。更なる詳細がなくとも、当業者であれば、本明細書の記載に基づき、本実施形態を十二分に利用することができるものと思われる。本明細書で引用された全ての刊行物は、引用することによりそれらの全体が本明細書の一部をなす。
生体適合性の酸化鉄ナノ粒子の製造
これらの実施形態の2種の生体適合性の酸化鉄ナノ粒子を、以下に記載される手順に従って製造した。
酸化鉄コアの製造
FeCl・4HO(11.6g、0.058モル)、FeCl・6HO(11.6g、0.096モル)及び水(400mL)の混合物を、三ツ口フラスコ内にて25℃、300rpmで撹拌した。そのフラスコに、水酸化ナトリウム溶液(2.5N、170mL)を47μl/秒の速度で添加することで、11〜12のpH値が得られた。引き続き、オレイン酸(20mL)を添加し、30分間にわたり撹拌し、引き続き6NのHCl溶液を添加することで、pH値を約1へと調整した。該混合物からこうして析出した酸化鉄コアを濾過により回収し、水で4回又は5回にわたり洗浄して、過剰のオレイン酸を除去した。次いでこうして得られた酸化鉄コアを真空下で乾燥させて、以下に記載されるようにして、生体適合性ポリマーとのカップリングのために使用した。
生体適合性ポリマーのmPEG−シラン−750及びmPEG−シラン−2000の製造
生体適合性ポリマーのmPEG−シラン−750を、以下に記載される手順に従って製造した。
300g(0.4モル)のメトキシ−PEG(mPEG、分子量750)、無水コハク酸(48g、0.48モル)及び4−ジメチルアミノ−ピリジン(DMAP、19.5g、0.159モル)の混合物を、1000mL容の丸底フラスコ内にて真空(20Torr)下で2時間にわたり静置した。その混合物に600mLのトルエンを添加し、次いでそれを30℃で1日間にわたり撹拌することで、mPEG−COOHが形成された。
引き続き、36mL(0.48モル)の塩化チオニルを1mL/分の速度で添加し、その混合物を2時間〜3時間にわたり撹拌した。その後に、333.8mL(2.4モル)のトリエチルアミンを1mL/分の速度で添加することで、約6〜7のpHが得られた。室温に冷やした後に、mPEG−COClを含有する混合物を、94.5mL(0.4モル)の3−アミノプロピルトリエトキシシランと室温で少なくとも8時間にわたり反応させることで、mPEG−シラン−750が得られた。
mPEG−シラン−750は、上記反応混合物に9Lのイソプロピルエーテルを添加した後に析出した。その固体生成物を濾過により回収し、500mLのトルエン中に再溶解させ、5000rpmで5分間にわたり遠心分離して上清を回収し、そこに9Lのイソプロピルエーテルを添加した。イソプロピルエーテルから褐色の油状液体が分離し、それを真空下で乾燥させることで、生体適合性ポリマーのmPEG−シラン−750が得られた。
生体適合性ポリマーのmPEG−シラン−2000を、上記と同じ手順に従うが、800g(0.4モル)のメトキシ−PEG(mPEG、分子量2000)、無水コハク酸(48g、0.48モル)及び4−ジメチルアミノ−ピリジン(DMAP、19.5g、0.159モル)の混合物を使用して製造した。
mPEG−シラン−750及びmPEG−シラン−2000のそれぞれと酸化鉄コアとのカップリング
こうして得られた生体適合性ポリマーのmPEG−シラン−750及びmPEG−シラン−2000のそれぞれ(250g)を、上記の通りに製造した酸化鉄コア10gを含有する1L〜1.2Lのトルエン溶液中に懸濁した。その懸濁液を24時間にわたり撹拌し、引き続き水(1.5L)を添加して抽出を行った。抽出された水溶液を限外濾過装置で濾過し、水で洗浄し、次いで100mLにまで濃縮することで、生体適合性の酸化鉄ナノ粒子の懸濁液が得られた。該酸化鉄ナノ粒子は、mPEG−シラン−750から製造されたか、mPEG−シラン−2000から製造されたかにかかわらず、iTrastと呼ぶ。
生体適合性の酸化鉄ナノ粒子(iTrast)のキャラクタリゼーション
こうして得られた生体適合性の磁性ナノ粒子iTrastの透過電子顕微鏡法(TEM)画像を、JEOL社製JEM−2100F型電界放出形透過電子顕微鏡法を用いて撮影した。それらの画像により、iTrastが10nm〜12nmの寸法の酸化鉄コアを有することが裏付けられた。
鉄欠乏性貧血(IDA)の治療におけるiTrastと多糖類鉄との間の比較研究
IDAの治療におけるiTrast及び多糖類鉄の効能及び安全性を、以下に記載される手順に従って比較した。
IDAラットの治療における効能
鉄欠乏は、30匹の離乳スプラーグ−ドーリーラット(それぞれ50g〜70g、Zivic-Miller、ペンシルヴェニア州アリソンパーク)に鉄欠乏飼料(Low Iron Diet、ICN Nutritional Biochemicals、オハイオ州クリーヴランド)を与えることによって引き起こした。8匹の対照ラット(モック群)には、標準飼料(Purina Rat Chow、Ralston Purina、ミズーリ州セントルイス)を与えた。全てのラットを、ステンレス鋼製の屋根を備えたポリエチレン製の檻に入れた。約3週間で、30匹のIDAラットのヘモグロビン(Hb)濃度は、約16g/dLから約6g/dLへと下がった。該Hb濃度は、「栄養と代謝の内側(Nutrition and Metabolic Insights)」2014:7 1-6に記載される手順に従って求めた。
比較研究は、モック群のラットのHb濃度が約16g/dLであり、かつ30匹のIDAラットのHb濃度が約6g/dLであるときを0日目で開始した。以下の表を参照のこと。該IDAラットに、多糖類鉄(FERAHEME、AMAG Pharmaceuticals、米国マサチューセッツ州ウォルサム、12mg/kg)又はiTrast粒子(12mg/kg)を静脈(IV)注射した。0日目、3日目、10日目、17日目及び23日目に、3つの群、すなわちモック群、多糖類鉄処理群及びiTrast処理群のそれぞれのラットから血液を採収し、そこから血清を調製し、そのHb濃度を求めた。
以下の表に戻って、3日目には、iTrast処理されたIDAラットのHb濃度は、予想外にも約93%押し上げられ(約6g/dLから約11.56g/dLまで)、その一方で、多糖類鉄処理されたIDAラットのHb濃度は、約65%増大したにすぎなかった(約6g/dLから約9.9g/dLまで)。23日目に、iTrast処理されたIDAラットのHb濃度は、予想外にも約250%に増大し(約6g/dLから約14.6g/dLまで)、その濃度は、モック群のラットのHb濃度(約16.1g/dL)に近く、その一方で、多糖類鉄処理されたIDAラットのHb濃度は、それより大幅に低かった(約12.1g/dL)。そのデータは、IDAの治療において、iTrastが多糖類鉄よりも有効であることを示している。さらに、4mg/kgのiTrastで処理されたIDAラットのHb濃度は、予想外にも、12mg/kgの多糖類鉄で処理されたIDAラットのHb濃度と同等の濃度にまで増大することが判明した。
加えて、iTrastは、ラットに経口投与することで、IDAの治療における効能を実現することができることが判明した。より具体的には、以下の表に示されるように、iTrast(12mg/kg)をIDAラットに経口投与すると、Hb濃度は、予想外にも6.1±0.5から10日目に11.5±0.6にまで増大した。
マウスの足の腫脹厚さによって示される安全性
BALB/cマウス(国家実験動物センター(The National Laboratory Animal Center)、台北)を、オボアルブミン(OVA)及び不完全フロイントアジュバント(IFA)で感作させた。7日目に、これらのマウスに、0.1mg/kgのOVA、12mg/kgの多糖類鉄又は12mg/kgのiTrastを負荷した。負荷24時間後に足の腫脹厚さを測定した。OVA負荷したマウス、多糖類鉄負荷したマウス及びiTrast負荷したマウスは、それぞれ0.42mm、0.20mm及び0.08mmの足の腫脹厚さを有していた。それらの結果は、(1)OVA負荷したマウスが、その他のマウスよりも重度の腫脹を足に有すること、及び(2)多糖類鉄負荷が、iTrast負荷よりもかなり大きな腫脹厚さを足に誘発することを裏付けており、このことは、iTrastが、予想外にも多糖類鉄よりも安全であることを示している。
ラットにおける酸化ストレス応答によって示される安全性
IDAラット(国家実験動物センター、台北)に、12mg/kgのiTrast又は多糖類鉄を静脈注射した。23日目に、酸化ストレス応答の試験のために、それらのラットを屠殺し、脾臓を採取し、脾細胞を単離した。市販キット、すなわち総ROS/スーパーオキシド検出キット(Total ROS/Superoxide detection kit)(ENZ−51010;Enzo Life Sciences,Inc.、ニューヨーク州)を使用して、リアルタイムの生細胞における活性酸素種及びスーパーオキシドの全体レベルを測定した。
それらの結果は、多糖類鉄が、iTrastよりも高い酸化ストレスを引き起こすことを示している。すなわち、iTrast処理群における陽性細胞の数は、多糖類鉄処理群における数の二倍であった。このことは、更にiTrastが、予想外にも多糖類鉄よりも安全であることを示している。陽性細胞は、フローサイトメトリー分析によってバックグラウンドより10〜10高い蛍光強度値を有する細胞として定義されることに留意されたい。
ラットにおける遊離鉄濃度によって示される安全性
IDAラット(国家実験動物センター、台北)に、12mg/kgのiTrast又は多糖類鉄を静脈注射した。23日目に、2つの群、すなわち多糖類鉄処理群及びiTrast処理群のそれぞれのラットから血液を採収し、そこから血清を調製し、遊離鉄濃度を、Expert Rev Hematol. 2012;5:229-241及び「栄養と代謝の内側」2014:7 1-6に記載される手順に従って求めた。
以下の表を参照すると、23日目に、多糖類鉄処理されたラットの遊離鉄濃度は、ほぼ二倍となり(約60ng/dLから約128ng/dLまで)、その一方で、iTrast処理されたラットの遊離鉄濃度は、僅かに増大したに過ぎなかった(約63ng/dLから約67ng/dLまで)。それらの結果は、iTrastが、予想外にも多糖類鉄よりも安全であることを示している。
他の実施形態
本明細書で開示された特徴は全てあらゆる組合せで組み合わせることができる。本明細書で開示される各特徴は同じ、同等の、又は同様の目的を果たす代替特徴に置き換えることができる。そのため特に明記しない限り、開示される各特徴は一連の包括的な同等又は同様の特徴の例にすぎない。
上記記載から、当業者であれば記載された実施形態の本質的な特性を容易に確かめることができ、その趣旨及び範囲から逸脱せずに、実施形態の様々な変更及び修正を行うことで、実施形態を様々な用法及び条件に適合させることができる。したがって、他の実施形態も特許請求の範囲内にある。開示された実施形態に様々な変更及び変化を加えることができることは、当業者には明白であろう。明細書及び実施例は例示的なものに過ぎないと解釈され、本開示の真の範囲は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物によって示されることが意図される。

Claims (22)

  1. 鉄欠乏に関連した状態を治療する方法であって、該方法が、
    鉄欠乏に関連した状態を持つ患者を特定することと、
    該患者に有効量の生体適合性の酸化鉄ナノ粒子を投与することと、
    を含み、前記生体適合性の酸化鉄ナノ粒子は、それぞれ1種以上の生体適合性ポリマーによって覆われた酸化鉄コアを含み、そのそれぞれは、ポリエチレングリコール基、シラン基及びポリエチレングリコール基とシラン基とを共有結合を介して連結するリンカーを有する、方法。
  2. 前記状態は、鉄欠乏性貧血である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記酸化鉄コアは、2nm〜50nmの粒径を有し、前記ポリエチレングリコール基は、5個〜1000個のオキシエチレン単位を有し、前記シラン基は、C1〜10アルキレン基を含み、かつ前記リンカーは、O、S、Si、C〜Cアルキレン、2個のカルボニル基及び2個〜20個の炭素原子を含むカルボニル部、又は以下の式:
    の1つを有する基であり、式中、m、n、p、q及びtはそれぞれ独立して1〜6であり、WはO、S又はNRであり、L、L、L、L及びLはそれぞれ独立して結合、O、S又はNRであり、L、L、L、L及びL10はそれぞれ独立して結合、O、S又はNRであり、かつVはOR、SR又はNRであり、ここで、R、R、R、R、R、R、R及びRはそれぞれ独立してH、OH、C〜C10オキシ脂肪族ラジカル、C〜C10一価脂肪族ラジカル、C〜C10一価複素脂肪族ラジカル、一価アリールラジカル、又は一価ヘテロアリールラジカルである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記生体適合性の酸化鉄ナノ粒子は、それぞれ3nm〜1000nmの粒径を有する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記生体適合性の酸化鉄ナノ粒子は、それぞれ15nm〜200nmの粒径を有する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記状態は、鉄欠乏性貧血である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記酸化鉄コアは、2nm〜50nmの粒径を有し、前記ポリエチレングリコール基は、10個〜200個のオキシエチレン単位を有し、前記シラン基は、C〜C10アルキレンを含み、かつ前記リンカーは、以下の式:
    のカルボニル部である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記生体適合性の酸化鉄ナノ粒子は、それぞれ3nm〜1000nmの粒径を有する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記生体適合性の酸化鉄ナノ粒子は、それぞれ15nm〜200nmの粒径を有する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記状態は、鉄欠乏性貧血である、請求項9に記載の方法。
  11. 前記生体適合性の酸化鉄ナノ粒子は、それぞれ3nm〜1000nmの粒径を有する、請求項1に記載の方法。
  12. 前記生体適合性の酸化鉄ナノ粒子は、それぞれ15nm〜200nmの粒径を有する、請求項11に記載の方法。
  13. 前記酸化鉄コアは、以下の式:
    (式中、
    RはH、C〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、C〜Cアルキニル基、C〜C10シクロアルキル基、C〜C10ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、C〜C10カルボニル基、又はC〜C10アミン基であり、
    Lはリンカーであり、
    mは1〜10であり、かつ、
    nは5〜1000である)を有する1種以上の生体適合性ポリマーによって覆われている、請求項1に記載の方法。
  14. 前記リンカーは、O、S、Si、C〜Cアルキレン、2個のカルボニル基及び2個〜20個の炭素原子を含むカルボニル部、又は以下の式:
    の1つを有する基であり、式中、m、n、p、q及びtはそれぞれ独立して1〜6であり、WはO、S又はNRであり、L、L、L、L及びLはそれぞれ独立して結合、O、S又はNRであり、L、L、L、L及びL10はそれぞれ独立して結合、O、S又はNRであり、かつVはOR、SR又はNRであり、ここで、R、R、R、R、R、R、R及びRはそれぞれ独立してH、OH、C〜C10オキシ脂肪族ラジカル、C〜C10一価脂肪族ラジカル、C〜C10一価複素脂肪族ラジカル、一価アリールラジカル、又は一価ヘテロアリールラジカルである、請求項13に記載の方法。
  15. 前記酸化鉄コアは、以下の式:
    (式中、
    はH、C〜Cアルキル基、C〜Cアルケニル基、C〜Cアルキニル基、C〜C10シクロアルキル基、C〜C10ヘテロシクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、C〜C10カルボニル基、又はC〜C10アミン基であり、
    はH、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10シクロアルキル、C〜C10ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリールであり、
    mは1〜10であり、かつ、
    nは5〜1000である)を有する1種以上の生体適合性ポリマーによって覆われている、請求項1に記載の方法。
  16. 前記生体適合性の酸化鉄ナノ粒子は、それぞれ3nm〜1000nmの粒径を有する、請求項15に記載の方法。
  17. 前記生体適合性の酸化鉄ナノ粒子は、それぞれ15nm〜200nmの粒径を有する、請求項16に記載の方法。
  18. 前記状態は、鉄欠乏性貧血である、請求項17に記載の方法。
  19. はHであり、RはH、C〜Cアルキル基、C〜C10カルボニル基又はC〜C10アミン基であり、mは3〜10であり、かつnは10〜200である、請求項15に記載の方法。
  20. 前記生体適合性の酸化鉄ナノ粒子は、それぞれ3nm〜1000nmの粒径を有する、請求項19に記載の方法。
  21. 前記生体適合性の酸化鉄ナノ粒子は、それぞれ15nm〜200nmの粒径を有する、請求項20に記載の方法。
  22. 前記状態は、鉄欠乏性貧血である、請求項21に記載の方法。
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