JP2017228701A - チップ抵抗器およびチップ抵抗器の実装構造 - Google Patents

チップ抵抗器およびチップ抵抗器の実装構造 Download PDF

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Abstract

【課題】ワイヤーボンディングやビアホールと接続される電極面積を極力大きくすることができるチップ抵抗器を提供すること。
【解決手段】チップ抵抗器1は、絶縁基板2の表面に所定間隔を存して形成された第1表電極3と第2表電極4のうち、第2表電極4だけが絶縁基板2の裏面に形成された裏電極8と接続されており、第1表電極3の一部(露出部3a)を除いて第2表電極4と抵抗体5の全体が絶縁性の保護膜6によって覆われていると共に、この保護膜6上に形成された第3表電極7が第1表電極3の露出部3aに導通されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤーボンディング接続型や基板内層型として好適なチップ抵抗器と、ワイヤーボンディングと半田付けを併用したチップ抵抗器の実装構造に関するものである。
従来より、特許文献1に記載されているように、抵抗体に接続する2つの表電極の面積を異ならせ、面積の広い方の表電極をワイヤーボンディング用電極として用いると共に、面積の狭い方の表電極に導通する端面電極を半田付け用の端子電極として用いるようにしたワイヤーボンディング接続型のチップ抵抗器が提案されている。
また、特許文献2に記載されているように、ベース基板に埋め込まれて使用される基板内層型のチップ抵抗器において、ベース基板に形成されるビアホールとの接続を容易にするために、内部電極に導通する接続電極を保護膜の上面まで延ばすことにより、ビアホールと接続される電極面積を大きくしたチップ抵抗器が提案されている。
特開平9−162002号公報 国際公開第2013/137338号
特許文献1や特許文献2に開示された従来のチップ抵抗器では、抵抗体を中心からずらした位置に形成することで一方の電極面積を大きくしたり、2層構造にした表電極を保護膜の上面まで延ばすことで両方の電極面積を大きくしているが、チップ抵抗器の小型化が促進されていくと、一対の表電極が形成される絶縁基板の表面積そのものが狭くなるため、電極面積を大きくするのには自ずと限界がある。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、ワイヤーボンディングやビアホールと接続される電極面積を極力大きくすることができるチップ抵抗器を提供することにある。また、第2の目的は、ワイヤーボンディング時に抵抗体に加わるストレスを軽減できるチップ抵抗器の実装構造を提供することにある。
上記第1の目的を達成するために、本発明のチップ抵抗器は、直方体形状の絶縁基板と、この絶縁基板の表面に所定間隔を存して形成された第1表電極および第2表電極と、これら第1および第2表電極を橋絡する抵抗体と、第1表電極の露出部を除いて前記第2表電極と前記抵抗体の全体を覆う絶縁性の保護膜と、前記第1表電極の前記露出部と前記保護膜を覆うように形成された第3表電極と、前記絶縁基板の裏面に形成された裏電極とを備え、前記裏電極と前記第2表電極が接続されているという構成にした。
このように構成されたチップ抵抗器では、絶縁基板の表面に形成された一対の第1表電極と第2表電極のうち、第2表電極だけが絶縁基板の裏面に形成された裏電極と接続されており、第1表電極の一部(露出部)を除いて第2表電極と抵抗体の全体が保護膜によって覆われていると共に、この保護膜上に形成された第3表電極が第1表電極の露出部に導通されているため、チップ抵抗器の外形寸法が小さくなった場合でも、第3表電極の面積を絶縁基板の平面形状と同程度まで大きくすることができる。したがって、この第3表電極をワイヤーボンディング用電極やビア接続用電極として用いることにより、外部との接続を容易に行うことができる。
上記の構成において、裏電極が絶縁基板の裏面全体に形成されており、この裏電極と第2表電極が、絶縁基板の一方の端面に形成された端面電極または絶縁基板に形成されたスルーホールを介して導通されていると、チップ抵抗器を回路基板上に実装する際に、第3表電極を下向きにした姿勢だけでなく、第3表電極を上向きにした姿勢でも実装することができる。特に、裏電極と第2表電極をスルーホールを介して導通した場合、絶縁基板の端面に端面電極が露出しなくなるため、端面電極と第3表電極の短絡を確実に防止することができる。
また、上記の構成において、保護膜は絶縁基板の表面形状と同じ外形に形成されており、第1表電極と第3表電極が保護膜に形成されたスルーホールを介して導通されていると、保護膜によって第1表電極のエッジ部が覆われると共に、第1表電極と第3表電極の接続が絶縁基板の端面より内側のスルーホールで行われるため、第3表電極と裏電極が短絡しにくくなる。
また、上記第2の目的を達成するために、本発明によるチップ抵抗器の実装構造は、上記した構成のチップ抵抗器が第3表電極を下向きにした姿勢で回路基板上に搭載されていると共に、裏電極がワイヤーボンディング用電極となっていることを特徴としている。
このように下向き姿勢にした第3表電極を半田付け用電極とすると共に、上向き姿勢で搭載された裏電極をワイヤーボンディング用電極とした場合、ワイヤーを接続する際に圧力が加わったとしても、抵抗体にストレスが加わりにくい実装構造を実現することができる。
本発明のチップ抵抗器によれば、チップ抵抗器の外形寸法が小さくなった場合でも、ワイヤーボンディングやビアホールと接続される電極面積を極力大きくすることができる。また、本発明によるチップ抵抗器の実装構造では、ワイヤーボンディング時に抵抗体に加わるストレスを軽減することができる。
本発明の第1実施形態例に係るチップ抵抗器の断面図である。 第1実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 第1実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 第1実施形態例に係るチップ抵抗器の実装構造を示す説明図である。 本発明の第2実施形態例に係るチップ抵抗器の断面図である。 第2実施形態例に係るチップ抵抗器が内層された部品内蔵型回路基板の断面図である。 本発明の第3実施形態例に係るチップ抵抗器の断面図である。 本発明の第4実施形態例に係るチップ抵抗器の断面図である。 第4実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 第4実施形態例に係るチップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 第4実施形態例に係るチップ抵抗器の実装構造を示す説明図である。
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1に示すように、本発明の第1実施形態例に係るチップ抵抗器1は、直方体形状の絶縁基板2と、絶縁基板2の表面に所定間隔を存して形成された第1表電極3および第2表電極4と、これら第1および第2表電極3,4を橋絡する抵抗体5と、第1表電極3の一部(露出部3a)を除いて第2表電極4と抵抗体5の全体を覆う絶縁性の保護膜6と、第1表電極3の露出部3aと保護膜6を覆うように形成された第3表電極7と、絶縁基板2の裏面に所定間隔を存して形成された一対の裏電極8と、一方の裏電極8と第2表電極4を導通する端面電極9と、第3表電極7と裏電極8および端面電極9の露出部分を覆う外部電極10とによって構成されている。
絶縁基板2はセラミックスからなるアルミナ基板であり、この絶縁基板2は後述する大判基板を縦横に格子状に延びる1次分割溝と2次分割溝に沿って分割(ブレイク)して多数個取りされたものである。
第1表電極3と第2表電極4はAg−Pdペーストを絶縁基板2の表面にスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものである。
抵抗体5は酸化ルテニウム等の抵抗ペーストを絶縁基板2の表面にスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものである。この抵抗体5の長手方向の両端部は第1表電極3と第2表電極4に重なっており、図示省略されているが、抵抗体5には抵抗値を調整するためのトリミング溝が形成されている。
保護膜6はアンダーコート層とオーバーコート層の2層構造からなり、そのうちアンダーコート層はガラスペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものであり、オーバーコート層はエポキシ系樹脂ペーストをスクリーン印刷して加熱硬化させたものである。
第3表電極7は樹脂銀をスクリーン印刷して加熱硬化させたものや、樹脂銀の代わりにNi−Cr等をスパッタしたものであり、この第3表電極7は露出部3aを介して第1表電極3と導通している。
裏電極8はAgペーストを絶縁基板2の裏面にスクリーン印刷して乾燥・焼成させたものである。
端面電極9はAgペーストを塗布して乾燥・焼成させたものや、Agペーストの代わりにNi−Cr等をスパッタしたものであり、この端面電極9は絶縁基板2の図示左側の端面に形成されて第2表電極4と裏電極8を導通している。
外部電極10はバリヤー層と外部接続層の2層構造からなり、そのうちバリヤー層は電解メッキによって形成されたNiメッキ層であり、外部接続層は電解メッキによって形成されたAuメッキ層、あるいはSnやCu等のメッキ層である。
次に、上述の如く構成されたチップ抵抗器1の製造方法について、図2と図3を参照しながら説明する。なお、図2(a)〜(f)は大判基板の平面図、図3(a)〜(f)は図2(a)〜(f)のX1−X1線に沿う断面図、図3(g)は短冊状基板の断面図をそれぞれ示している。
まず、図2(a)と図3(a)に示すように、絶縁基板2が多数個取りされる大判基板11を準備する。この大判基板11の表面には断面V字状の1次分割溝12と2次分割溝13が格子状に設けられており、両分割溝12,13によって区切られたマス目の1つ1つが1個分のチップ形成領域となる。なお、図2では複数個分のチップ形成領域が代表的に示されているが、実際は多数個分のチップ形成領域に相当する大判基板11に対して以下に説明する各工程が一括して行われる。
すなわち、図2(b)と図3(b)に示すように、大判基板11の裏面にAgペーストをスクリーン印刷して乾燥することにより、大判基板11の裏面に1次分割溝12に沿って帯状に延びる複数の裏電極14を形成する。
次に、図2(c)と図3(c)に示すように、大判基板11の表面にAg−Pdペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成することにより、大判基板11の表面に1次分割溝12に重なる複数の表電極15を形成する。その際、表電極15は大判基板11の表面における各チップ形成領域内に対をなすように形成される。なお、裏電極14と表電極15の形成順序は逆でも可能であり、表電極15を形成した後に裏電極8を形成するようにしても良い。
次に、大判基板11の表面に酸化ルテニウム等の抵抗体ペーストをスクリーン印刷した後、これを乾燥・焼成することにより、図2(d)と図3(d)に示すように、対をなす表電極15に接続する複数の抵抗体5を形成する。
次に、大判基板11の表面にガラスペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成することにより、抵抗体5を覆う図示せぬアンダーコート層を形成した後、このアンダーコート層の上からトリミング溝(図示省略)を形成して抵抗値を調整する。しかる後、アンダーコート層を覆うようにエポキシ樹脂系ペーストをスクリーン印刷して加熱硬化することにより、図2(e)と図3(e)に示すように、アンダーコート層とオーバーコート層の2層構造からなる保護膜6を形成する。ここで、チップ形成領域を区画する一方の1次分割溝12に重なる表電極15は保護膜6によって全体的に覆われるが、他方の1次分割溝12に重なる表電極15は中央部を除いた大部分が保護膜6によって覆われており、隣接する2つの保護膜6の間に保護膜6で覆われない表電極15の露出部15aが形成される。
次に、保護膜6の表面に樹脂銀をスクリーン印刷して焼き付けることにより、図2(f)と図3(f)に示すように、隣接する2つの保護膜6の表面に跨る矩形状の第3表電極7を形成する。この第3表電極7によって表電極15の露出部15aも覆われるため、抵抗体5の両端に接続する一対の表電極15のうち、露出部15aを有する一方の表電極15だけが第3表電極7と導通される。
これまでの工程は大判基板11に対する一括処理であるが、次に、大判基板11を1次分割溝12に沿ってブレイク(1次分割)することにより、図3(g)に示すように、大判基板11から複数の短冊状基板11Aを得る。この1次分割により、露出部15aを有する一方の表電極15が2分されて第1表電極3となり、保護膜6で覆われた他方の表電極15が2分されて第2表電極4となる。したがって、短冊状基板11Aの一方の分割面から第1表電極3と第3表電極7の破断面が露出し、短冊状基板11Aの他方の分割面から第2表電極4と保護膜6および第3表電極7の破断面が露出する。
次に、短冊状基板11Aの他方の分割面にAgペーストを塗布して乾燥・焼成することにより、短冊状基板の他方の端面に第2表電極4と裏電極8を導通する図示せぬ端面電極を形成した後、短冊状基板11Aを2次分割溝13に沿ってブレイク(2次分割)することにより、短冊状基板11Aからチップ抵抗器と同等の大きさの図示せぬチップ素体(個片)を多数個取りする。
最後に、個片化されたチップ素体に対してNi等の電解メッキを施すことにより、第3表電極7と裏電極8および端面電極の露出部分を覆う下地メッキ層をそれぞれ形成した後、これら下地メッキ層を覆うようにAuやSn、Cu等の電解メッキを施して外部接続層を形成することにより、下地メッキ層と外部接続層からなる2層構造の外部電極が構成され、図1に示すようなチップ抵抗器1が完成する。
このように構成されたチップ抵抗器1は、図4に示すように、回路基板20上に半田付けとワイヤーボンディングを併用して実装されるようになっている。すなわち、回路基板20には配線パターン21と図示せぬ配線パターンが離反した状態で設けられており、チップ抵抗器1は、一方の配線パターン21上に搭載された状態で、裏電極8と端面電極9を覆う外部電極10が半田22にて固着されると共に、第3表電極7を覆う外部電極10がワイヤー23を介して他方の配線パターンに接続されている。このワイヤー23は金やアルミニウム等からなり、超音波溶着を用いて外部電極10と配線パターンにそれぞれ固着されている。
以上説明したように、第1実施形態例に係るチップ抵抗器1では、絶縁基板2の表面に形成された一対の第1表電極3と第2表電極4のうち、第2表電極4だけが絶縁基板2の裏面に形成された裏電極8と接続されており、第1表電極3の一部(露出部3a)を除いて第2表電極4と抵抗体5の全体が絶縁性の保護膜6によって覆われていると共に、この保護膜6上に形成された第3表電極7が第1表電極3の露出部3aに導通されているため、チップ抵抗器1の外形寸法が小さくなった場合でも、第3表電極7の面積を絶縁基板2の平面形状と同程度まで大きくすることができ、この第3表電極7をワイヤーボンディング用電極として用いることによって外部との接続を容易に行うことができる。
図5は本発明の第2実施形態例に係るチップ抵抗器30の断面図であり、このチップ抵抗器30が第1実施形態例に係るチップ抵抗器1と相違する点は、裏電極8が絶縁基板2の裏面全体に形成されていることにあり、それ以外の構成は基本的に同じである。
このように構成されたチップ抵抗器30は、図6に示すように、積層回路基板等のベース基板の樹脂層31の内部に埋め込まれて使用され、樹脂層31の上下両面の配線パターン32,33と外部電極10がスルーホール34,35を介して導通されるようになっている。これらスルーホール34,35は樹脂層31にレーザ光を照射することによって形成され、その内部に銅メッキ等を施して接続ビアを形成することにより、樹脂層31の上面側の配線パターン32と第3表電極7を覆う外部電極10とが接続されると共に、樹脂層31の下面側の配線パターン33と裏電極8を覆う外部電極10とが接続される。したがって、チップ抵抗器30の外形寸法が小さくなった場合でも、第3表電極7と裏電極8の面積をいずれも絶縁基板2の平面形状と同程度まで大きくすることができ、これら第3表電極7と裏電極8をビア接続用電極として用いることによって外部との接続を容易に行うことができる。
図7は本発明の第3実施形態例に係るチップ抵抗器40の断面図であり、このチップ抵抗器40が第1実施形態例に係るチップ抵抗器1と相違する点は、絶縁基板2の表面に形成された一対の第1表電極3と第2表電極4のうち、第2表電極4が絶縁基板2の一端面に形成された端面電極9を介して裏電極8と接続されるだけでなく、第1表電極3も絶縁基板2の他端面に形成された端面電極41を介して別の裏電極8と接続されていることにあり、それ以外の構成は基本的に同じである。
このように構成されたチップ抵抗器40は、第2実施形態例に係るチップ抵抗器30と同様に、積層回路基板等のベース基板の樹脂層の内部に埋め込まれて使用することが可能であり、その場合、第3表電極7を覆う外部電極10と端面電極9側を覆う外部電極10とに対して樹脂層の上下両面からスルーホールを接続させたり、端面電極9側を覆う外部電極10と端面電極41を覆う外部電極10とに対して樹脂層の片面からスルーホールを接続させることができる。あるいは、第3表電極7を覆う外部電極10が上向きとなる姿勢でチップ抵抗器40を回路基板に搭載し、下向きとなる一対の外部電極10を回路基板の配線パターンに半田付けするという実装構造を採用することも可能である。
図8は本発明の第4実施形態例に係るチップ抵抗器50の断面図であり、このチップ抵抗器50が第2実施形態例に係るチップ抵抗器30と相違する点は、絶縁基板2の裏面全体に形成された裏電極8と第2表電極4が絶縁基板2に形成されたスルーホール51を介して導通されていることと、第3表電極7と第1表電極3が保護膜6に形成されたスルーホール52を介して導通されていることことにあり、それ以外の構成は基本的に同じである。
次に、第4実施形態例に係るチップ抵抗器50の製造方法について、図9と図10を参照しながら説明する。なお、図9(a)〜(f)は大判基板の平面図、図10(a)〜(f)は図9(a)〜(f)のX2−X2線に沿う断面図、図10(g)は短冊状基板の断面図をそれぞれ示している。
まず、図9(a)と図10(a)に示すように、絶縁基板2が多数個取りされる大判基板60を準備する。この大判基板60の表面には断面V字状の1次分割溝61と2次分割溝62が格子状に設けられていると共に、両分割溝61,62によって区画されたチップ形成領域内にそれぞれ貫通孔63が設けられている。これら貫通孔63は1次分割溝61から所定距離だけ離間した位置に形成されており、その平面形状は矩形状となっているが円形であっても良い。
次に、大判基板60の裏面にAgペーストをスクリーン印刷して乾燥することにより、図9(b)と図10(b)に示すように、大判基板60の裏面に裏電極8を形成する。その際、Agペーストが貫通孔63の内部に流れ込むことにより、裏電極8に貫通孔63の内部に入り込む突出部8aが形成される。
次に、図9(c)と図10(c)に示すように、大判基板60の表面にAg−Pdペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成することにより、大判基板60の表面における各チップ形成領域内に対をなす第1表電極3と第2表電極4を形成する。ここで、第1表電極3はチップ形成領域を画成する一方の1次分割溝61から離間した位置に形成され、第2表電極4は他方の1次分割溝61から離間した位置で貫通孔63を覆うように形成される。その結果、第2表電極4に貫通孔63の内部に入り込む突出部4aが形成され、この突出部4aが貫通孔63の内部で裏電極8の突出部8aと接続されることにより、大判基板60に第2表電極4と裏電極8を導通するスルーホール51が形成される。
次に、大判基板60の表面に酸化ルテニウム等の抵抗体ペーストをスクリーン印刷した後、これを乾燥・焼成することにより、図9(d)と図10(d)に示すように、対をなす第1表電極3と第2表電極4に接続する複数の抵抗体5を形成する。
次に、大判基板60の表面にガラスペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成することにより、抵抗体5を覆う図示せぬアンダーコート層を形成した後、このアンダーコート層の上からトリミング溝(図示省略)を形成して抵抗値を調整する。しかる後、アンダーコート層を覆うようにエポキシ樹脂系ペーストをスクリーン印刷して加熱硬化することにより、図9(e)と図10(e)に示すように、アンダーコート層とオーバーコート層の2層構造からなる保護膜6を形成する。ここで、保護膜6はチップ形成領域のほぼ全体を覆うように形成されているが、保護膜6の一部に開口6aが形成されており、この開口6aから第1表電極3の一部が露出する。
次に、保護膜6上に樹脂銀をスクリーン印刷して焼き付けることにより、図9(f)と図10(f)に示すように、保護膜6の表面を覆う第3表電極7を形成する。その際、樹脂銀が開口6aの内部に流れ込んで第1表電極3の露出部分に達するため、保護膜6に第3表電極7と第1表電極3を導通するスルーホール52が形成される。
これまでの工程は大判基板60に対する一括処理であるが、次に、大判基板60を1次分割溝61に沿ってブレイク(1次分割)することにより、図10(g)に示すように、大判基板60から複数の短冊状基板60Aを得る。しかる後、短冊状基板60Aを2次分割溝62に沿ってブレイク(2次分割)することにより、短冊状基板60Aからチップ抵抗器と同等の大きさの図示せぬチップ素体(個片)を多数個取りする。
最後に、個片化されたチップ素体に対してNi等の電解メッキを施すことにより、第3表電極7と裏電極8を覆う下地メッキ層を形成した後、これら下地メッキ層を覆うようにAuやSn、Cu等の電解メッキを施して外部接続層を形成することにより、下地メッキ層と外部接続層からなる2層構造の外部電極が構成され、図8に示すようなチップ抵抗器50が完成する。
このように構成されたチップ抵抗器50は、第3表電極7を覆う外部電極10と裏電極8を覆う外部電極10のいずれか一方を半田付け、いずれか他方をワイヤーボンディングによって回路基板上に実装することが可能である。すなわち、図11に示すように、第3表電極7を覆う外部電極10を下向きにした状態で回路基板20上に搭載し、この外部電極10を回路基板20の配線パターン21に半田22で接続すると共に、裏電極8を覆う外部電極10にワイヤー23を固着して他方の配線パターンに接続することができる。あるいは、裏電極8を覆う外部電極10を下向きにした状態で回路基板20上に搭載し、この外部電極10を回路基板20の配線パターン21に半田22で接続すると共に、第3表電極7を覆う外部電極10にワイヤー23を固着して他方の配線パターンに接続することもできる。
以上説明したように、第4実施形態例に係るチップ抵抗器50では、裏電極8が絶縁基板2の裏面全体に形成されており、この裏電極8と第2表電極4が絶縁基板2の内部に形成されたスルーホール51を介して導通されているため、チップ抵抗器50を回路基板20上に実装する際に、第3表電極7を下向きにした姿勢だけでなく、第3表電極7を上向きにした姿勢でも実装することができる。しかも、裏電極8と第2表電極4の導通手段としてスルーホール51を用いており、絶縁基板2の端面に端面電極が露出しなくなるため、半田等の導電材料が端面電極を乗り越えて第3表電極7と短絡することを確実に防止できる。
さらに、保護膜6が絶縁基板2の表面形状と同じ外形に形成されており、第1表電極3と第3表電極7が保護膜6に形成されたスルーホール52を介して導通されているため、保護膜6によって第1表電極3のエッジ部が覆われると共に、第1表電極3と第3表電極7の接続が絶縁基板2の端面より内側のスルーホール52で行われることにより、第1表電極3や第3表電極7の短絡を防止することができる。
また、図11に示すように、このチップ抵抗器50が第3表電極7を下向きにした姿勢で回路基板20の配線パターン21に半田22付けされ、裏電極8を覆う外部電極10にワイヤー23が接続されるという実装構造を採用すると、ワイヤー23を接続する際に圧力が加わったとしても、絶縁基板2の下側を向く抵抗体5にストレスが加わりにくくなって好ましい。
1,30,40,50 チップ抵抗器
2 絶縁基板
3 第1表電極
3a 露出部
4 第2表電極
5 抵抗体
6 保護膜
7 第3表電極
8 裏電極
9 端面電極
10 外部電極
11,60 大判基板
11A,60A 短冊状基板
12,61 1次分割溝
13,62 2次分割溝
20 回路基板
21 配線パターン
22 半田
23 ワイヤー
31 樹脂層
32,33 配線パターン
34,35 スルーホール
41 端面電極
51,52 スルーホール
63 貫通孔

Claims (4)

  1. 直方体形状の絶縁基板と、この絶縁基板の表面に所定間隔を存して形成された第1表電極および第2表電極と、これら第1および第2表電極を橋絡する抵抗体と、第1表電極の露出部を除いて前記第2表電極と前記抵抗体の全体を覆う絶縁性の保護膜と、前記第1表電極の前記露出部と前記保護膜を覆うように形成された第3表電極と、前記絶縁基板の裏面に形成された裏電極とを備え、前記裏電極と前記第2表電極が接続されていることを特徴とするチップ抵抗器。
  2. 請求項1の記載において、前記裏電極が前記絶縁基板の裏面全体に形成されており、前記裏電極と前記第2表電極は、前記絶縁基板の一方の端面に形成された端面電極または前記絶縁基板に形成されたスルーホールを介して導通されていることを特徴とするチップ抵抗器。
  3. 請求項1の記載において、前記保護膜は絶縁基板の表面形状と同じ外形に形成されており、前記第1表電極と前記第3表電極が前記保護膜に形成されたスルーホールを介して導通されていることを特徴とするチップ抵抗器。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のチップ抵抗器が前記第3表電極を下向きにした姿勢で回路基板上に搭載されていると共に、前記裏電極がワイヤーボンディング用電極となっていることを特徴とするチップ抵抗器の実装構造。
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