JP2017223929A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び導電性支持体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】開口径が400μm超の凹部及び開口径が100μm以上400μm以下で深さと開口径の比(深さ/開口径)が0.12超の凹部が外周面に存在しない導電性支持体と、前記導電性支持体上に設けられた下引層と、前記下引層上に設けられた感光層と、を有し、前記導電性支持体の外周面に開口径が100μm以上400μm以下で深さと開口径の比(深さ/開口径)が0.12以下の凹部(第一の凹部)が存在し、前記第一の凹部が反映した凹部(第二の凹部)が最外層の外周面に存在する場合でも、前記第二の凹部の深さと開口径の比(深さ/開口径)が0.030を超えない、電子写真感光体。
【選択図】図1
Description
開口径が400μm超の凹部及び開口径が100μm以上400μm以下で深さと開口径の比(深さ/開口径)が0.12超の凹部が外周面に存在しない導電性支持体と、
前記導電性支持体上に設けられた下引層と、
前記下引層上に設けられた感光層と、
を有し、
前記導電性支持体の外周面に開口径が100μm以上400μm以下で深さと開口径の比(深さ/開口径)が0.12以下の凹部(第一の凹部)が存在し、前記第一の凹部が反映した凹部(第二の凹部)が最外層の外周面に存在する場合でも、前記第二の凹部の深さと開口径の比(深さ/開口径)が0.030を超えない、
電子写真感光体。
前記導電性支持体がインパクトプレス加工品である、請求項1に記載の電子写真感光体。
前記導電性支持体がしごき加工を施したインパクトプレス加工品である、請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体。
前記下引層の平均厚が25μm以上35μm以下である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
前記導電性支持体がアルミニウムを含む金属からなる、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電子写真感光体を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。
盤状の金属塊を準備する工程と、
前記盤状の金属塊の表面にステアリン酸金属塩を付与する工程と、
雌型に配置した状態の前記盤状の金属塊を雄型で叩くインパクトプレス加工により、前記盤状の金属塊から中空管を成形する工程と、
を有し、
前記ステアリン酸金属塩を付与する工程は、前記盤状の金属塊の表面のうち少なくとも側面と、前記雌型に接触する底面とに、前記ステアリン酸金属塩を0.5g/m2以上2.5g/m2以下の付与量で付与する工程である、
導電性支持体を製造する製造方法。
前記インパクトプレス加工が施される際の前記盤状の金属塊の温度が、前記ステアリン酸金属塩の融点−100℃以上で融点以下である、請求項8に記載の製造方法。
請求項4に係る発明によれば、下引層の平均厚が25μm未満である場合に比べ、画像に白点が発生することを抑制し、下引層の平均厚が35μm超である場合に比べ、ゴーストの発生を抑制する電子写真感光体が提供される。
請求項6及び7に係る発明によれば、電子写真感光体の導電性支持体の外周面に開口径が400μm超の凹部が存在する場合、又は、電子写真感光体の導電性支持体の外周面に開口径が100μm以上400μm以下で深さと開口径の比が0.12超の凹部が存在する場合に比べ、画像に白点が発生することを抑制するプロセスカートリッジ及び画像形成装置が提供される。
請求項9に係る発明によれば、インパクトプレス加工が施される際の金属塊の温度がステアリン酸金属塩の融点−100℃未満又は融点超である場合に比べ、電子写真感光体に用いた際に、画像に白点が発生することを抑制する導電性支持体が製造される。
本実施形態に係る感光体は、導電性支持体と、導電性支持体上に設けられた下引層と、下引層上に設けられた感光層と、を有する。
そして、本実施形態に係る感光体は、導電性支持体の外周面に開口径が100μm以上400μm以下で深さと開口径の比(深さ/開口径)が0.12以下の凹部(第一の凹部)が存在し、第一の凹部が反映した凹部(第二の凹部)が最外層の外周面に存在する場合でも、第二の凹部の深さと開口径の比(深さ/開口径)が0.030を超えない。
以下、深さと開口径の比(深さ/開口径)を「アスペクト比」ともいう。
感光体7Bにおいて、最外層である保護層6には、導電性支持体4の外周面に存在する凹部4a、4bが反映した凹部6a、6bが点在している。凹部6a、6bはいずれもアスペクト比が0.030以下である。
そして、導電性支持体の外周面に凹部が存在すると、導電性支持体上に各層を配置した感光体の最外層の外周面に、前記凹部を反映した凹部が現れ、濃度の高い画像を形成した際に、最外層の外周面の凹部に対応した箇所として画像に白点が発生することがある。最外層の外周面の凹部は、開口径が大きいほど又はアスペクト比が大きいほど、白点をより発生させやすい。
また、本実施形態に係る感光体は、開口径が100μm以上400μm以下でアスペクト比が0.12超の凹部が導電性支持体の外周面に存在しないこと、言い換えると、導電性支持体の外周面に開口径が100μm以上400μm以下の凹部が存在する場合でもアスペクト比が0.12以下の範囲に抑えられていることによって、最外層の外周面に、アスペクト比が過大な凹部が現れないと推測される。
そのため、本実施形態に係る感光体は、画像に白点が発生しにくいと推測される。
本実施形態に係る導電性支持体について「導電性」とは、体積抵抗率が1×1013Ωcm未満を意味する。
図3は、金属塊にインパクトプレス加工を施して中空円筒体を成形する工程の一例を示している。図3(A)に示すように、ダイ(雌型)20に設けられている円形孔24に、潤滑剤を表面に付与した円盤状の金属塊30を置く。次いで、図3(B)に示すように、金属塊30を円柱状のパンチ(雄型)21でプレスして中空円筒体4Aに成形する。次いで、図3(C)に示すように、ストリッパー22の中央孔23を通してパンチ21を引き上げることにより、パンチ21を中空円筒体4Aから引き抜く。
図4は、中空円筒体にしごき加工を施す工程の一例を示している。図4は、図4(A)に示す絞り加工を施した後、図4(B)に示すしごき加工を行う例を示している。
前記盤状の金属塊の表面にステアリン酸金属塩を付与する工程と、
雌型に配置した状態の前記盤状の金属塊を雄型で叩くインパクトプレス加工により、前記盤状の金属塊から中空管を成形する工程と、
を有し、
前記ステアリン酸金属塩を付与する工程は、前記盤状の金属塊の表面のうち少なくとも側面と、前記雌型に接触する底面とに、前記ステアリン酸金属塩を0.5g/m2以上2.5g/m2以下の付与量で付与する工程である、
導電性支持体を製造する製造方法。
下引層の平均厚は、例えば、15μm以上50μm以下である。下引層の平均厚は、感光体の外周面に第二の凹部が現れることを抑制する観点からは、20μm以上が好ましく、25μm以上がより好ましく、30μm以上が更に好ましい。下引層が厚いほど、感光体の外周面に第二の凹部が現れにくいと考えられるが、下引層が厚過ぎるとゴースト(前の画像が次の画像に現れる現象)が発生することがある。ゴーストを抑制する観点からは、下引層の平均厚は、40μm以下が好ましく、35μm以下がより好ましい。
無機粒子の体積平均粒径は、例えば、50nm以上2000nm以下(好ましくは60nm以上1000nm以下)がよい。
下引層に用いる結着樹脂としては、例えば、電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂、導電性樹脂(例えばポリアニリン等)等も挙げられる。
これら結着樹脂を2種以上組み合わせて使用する場合には、その混合割合は、必要に応じて設定される。
添加剤としては、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料が挙げられる。シランカップリング剤は前述のように無機粒子の表面処理に用いられるが、添加剤としてさらに下引層に添加してもよい。
下引層の表面粗さ(十点平均粗さ)は、モアレ像抑制のために、使用される露光用レーザ波長λの1/(4n)(nは上層の屈折率)から1/2までに調整されていることがよい。
表面粗さ調整のために下引層中に樹脂粒子等を添加してもよい。樹脂粒子としてはシリコーン樹脂粒子、架橋型ポリメタクリル酸メチル樹脂粒子等が挙げられる。表面粗さ調整のために下引層の表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、湿式ホーニング、研削処理等が挙げられる。
これらの溶剤として具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロロベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤が挙げられる。
図示は省略するが、下引層と感光層との間に中間層をさらに設けてもよい。
中間層は、例えば、樹脂を含む層である。中間層に用いる樹脂としては、例えば、アセタール樹脂(例えばポリビニルブチラール等)、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、カゼイン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂等の高分子化合物が挙げられる。
中間層は、有機金属化合物を含む層であってもよい。中間層に用いる有機金属化合物としては、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、ケイ素等の金属原子を含有する有機金属化合物等が挙げられる。
これらの中間層に用いる化合物は、単独で又は複数の化合物の混合物若しくは重縮合物として用いてもよい。
中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂とを含む層である。電荷発生層は、電荷発生材料の蒸着層であってもよい。電荷発生材料の蒸着層は、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro−Luminescence)イメージアレー等の非干渉性光源を用いる場合に好適である。
n−型の判定は、通常使用されるタイムオブフライト法を用い、流れる光電流の極性によって判定され、正孔よりも電子をキャリアとして流しやすいものをn−型とする。
結着樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノール類と芳香族2価カルボン酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等が挙げられる。ここで「絶縁性」とは、体積抵抗率が1×1013Ωcm以上であることをいう。これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。
電荷輸送層は、例えば、電荷輸送材料と結着樹脂とを含む層である。電荷輸送層は、高分子電荷輸送材料を含む層であってもよい。
電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は、質量比で10:1から1:5までが好ましい。
保護層は、必要に応じて感光層上に設けられる。保護層は、例えば、帯電時の感光層の化学的変化を防止したり、感光層の機械的強度をさらに改善する目的で設けられる。
そのため、保護層は、硬化膜(架橋膜)で構成された層を適用することがよい。これら層としては、例えば、下記1)又は2)に示す層が挙げられる。
2)非反応性の電荷輸送材料と、電荷輸送性骨格を有さず、反応性基を有する反応性基含有非電荷輸送材料と、を含む組成物の硬化膜で構成された層(つまり、非反応性の電荷輸送材料と、当該反応性基含有非電荷輸送材料の重合体又は架橋体と、を含む層)
単層型感光層(電荷発生/電荷輸送層)は、例えば、電荷発生材料と電荷輸送材料と、必要に応じて、結着樹脂、及びその他公知の添加剤と、を含む層である。これら材料は、電荷発生層及び電荷輸送層で説明した材料と同様である。
単層型感光層の膜厚は、例えば、5μm以上50μm以下がよく、好ましくは10μm以上40μm以下である。
本実施形態に係る画像形成装置は、感光体と、感光体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、トナーを含む現像剤により感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備える。そして、感光体として、本実施形態に係る感光体が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図5に示すように、感光体7を備えるプロセスカートリッジ300と、露光装置9(静電潜像形成手段の一例)と、転写装置40(一次転写装置)と、中間転写体50とを備える。画像形成装置100において、露光装置9はプロセスカートリッジ300の開口部から感光体7に露光し得る位置に配置されており、転写装置40は中間転写体50を介して感光体7に対向する位置に配置されており、中間転写体50はその一部が感光体7に接触して配置されている。図示しないが、中間転写体50に転写されたトナー像を記録媒体(例えば紙)に転写する二次転写装置も有している。中間転写体50、転写装置40(一次転写装置)、及び二次転写装置(不図示)が転写手段の一例に相当する。
帯電装置8としては、例えば、導電性又は半導電性の帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触型帯電器が使用される。また、非接触方式のローラ帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器等のそれ自体公知の帯電器等も使用される。
露光装置9としては、例えば、感光体7表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光を、定められた像様に露光する光学系機器等が挙げられる。光源の波長は感光体の分光感度領域内とする。半導体レーザの波長としては、780nm付近に発振波長を有する近赤外が主流である。しかし、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザや青色レーザとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザも利用してもよい。また、カラー画像形成のためにはマルチビームを出力し得るタイプの面発光型のレーザ光源も有効である。
現像装置11としては、例えば、現像剤を接触又は非接触させて現像する一般的な現像装置が挙げられる。現像装置11としては、上述の機能を有している限り特に制限はなく、目的に応じて選択される。例えば、一成分系現像剤又は二成分系現像剤をブラシ、ローラ等を用いて感光体7に付着させる機能を有する公知の現像器等が挙げられる。中でも現像剤を表面に保持した現像ローラを用いるものが好ましい。
クリーニング装置13は、クリーニングブレード131を備えるクリーニングブレード方式の装置が用いられる。クリーニングブレード方式以外にも、ファーブラシクリーニング方式、現像同時クリーニング方式を採用してもよい。
転写装置40としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。
中間転写体50としては、半導電性を付与したポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ゴム等を含むベルト状のもの(中間転写ベルト)が使用される。中間転写体の形態としては、ベルト状以外にドラム状のものを用いてもよい。
図6に示す画像形成装置120は、プロセスカートリッジ300を4つ搭載したタンデム方式の多色画像形成装置である。画像形成装置120では、中間転写体50上に4つのプロセスカートリッジ300がそれぞれ並列に配置されており、1色に付き1つの感光体が使用される構成となっている。画像形成装置120は、タンデム方式であること以外は、画像形成装置100と同様の構成を有している。
[導電性支持体1の作製]
厚さ14mmの金属板(アルミニウム純度99.7%以上、JIS呼称A1070合金)を打ち抜き加工して、直径34mm、厚さ14mmの金属塊を作製した。
導電性支持体1の作製と同様にして、但し、潤滑剤の種類及び付与量とインパクトプレス加工の際の金属塊の温度とを変更して、導電性支持体2〜5及び7〜9をそれぞれ作製した。
導電性支持体1の作製と同様にして、但し、金属塊の寸法を直径36mm、厚さ14mmに変更し、潤滑剤の付与量とインパクトプレス加工の際の金属塊の温度とを変更し、1回の絞り加工及び2回のしごき加工を行い、導電性支持体6及び10をそれぞれ作製した。
・ステアリン酸マグネシウム:115℃
・ステアリン酸亜鉛:120℃
・ステアリン酸アルミニウム:160℃
ステアリン酸金属塩の融点は、熱重量・示差熱分析装置(TG−DTA:(株)リガク製Thermo plus EVO2)を用いて、測定対象である潤滑剤サンプルを250℃まで加熱し(加熱速度10℃/min)、融解時の示差熱分析(DTA)の吸熱ピークを検出することで測定した。
導電性支持体1〜10それぞれに下記の工程にしたがって各層を形成し、感光体1〜12を得た。
酸化亜鉛(平均粒径70nm、比表面積15m2/g、テイカ社製)100質量部をトルエン500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(商品名:KBM603、信越化学工業社製、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン)1.3質量部を添加し、2時間攪拌した。その後トルエンを減圧留去し、120℃で3時間焼き付けを行い、シランカップリング剤によって表面処理した酸化亜鉛を得た。
電荷発生物質としてヒドロキシガリウムフタロシアニン(Cukα特性X線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.5°,9.9°,12.5°,16.3°,18.6°,25.1°及び28.3°の位置に回折ピークを有する。)15質量部、結着樹脂として塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(商品名:VMCH、日本ユニカー社製)10質量部、及びn−酢酸ブチル200質量部からなる混合物を、直径1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散した。分散液にn−酢酸ブチル175質量部、メチルエチルケトン180質量部を添加し、攪拌して電荷発生層形成用塗布液を得た。電荷発生層形成用塗布液を下引層上に浸漬塗布し、常温(25℃)で乾燥して、厚さ0.18μmの電荷発生層を形成した。
電荷輸送材料として下記構造式(CT1A)で表されるブタジエン系電荷輸送材料8質量部及び下記構造式(CT2A)で表されるベンジジン系電荷輸送材料32質量部と、結着樹脂としてビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZの単独重合体、粘度平均分子量4万)58質量部と、酸化防止剤として下記構造式(HP−1)で表されるヒンダードフェノール系酸化防止剤2質量部とをテトラヒドロフラン340質量部に溶解し、電荷輸送層形成用塗布液を得た。電荷輸送層形成用塗布液を、電荷発生層上に浸漬塗布し、145℃で30分間の乾燥を行い、厚さ24μmの電荷輸送層を形成した。
導電性支持体外周面の凹部分布データに基づいて、導電性支持体外周面に存在する凹部(第一の凹部)が反映した凹部(第二の凹部)の位置を特定しながら、レーザ顕微鏡を用いて、第二の凹部の開口径と深さを測定した。測定した凹部のなかで、開口径が最大の凹部の寸法と、アスペクト比が最大の凹部の寸法とを表2に示す。
感光体1〜12をそれぞれ画像形成装置(富士ゼロックス社製DocuPrintP350d)に搭載し、以下の画質評価を行った。その結果を表2に示す。
温度22℃且つ相対湿度55%の環境下、A4サイズの紙にベタ画像(画像濃度100%)を10枚出力し、白点の有無を目視で観察し、下記の通りに分類した。
A:出力したベタ画像10枚中、全てに白点が認められない。
B:出力したベタ画像10枚中、1枚〜2枚に白点が認められる。
C:出力したベタ画像10枚中、3枚〜5枚に白点が認められる。
D:出力したベタ画像10枚中、6枚〜9枚に白点が認められる。
E:出力したベタ画像10枚全てに白点が認められる。
温度22℃且つ相対湿度55%の環境下、A4サイズの紙に、図7に示す文字Gと黒領域とを有するパターンを出力し、黒領域における文字Gの現れ具合を目視で観察し、下記の通りに分類した。
A:図7(A)のように、文字Gが認められない。
B:図7(B)のように、文字Gがうっすらと認められる。
C:図7(C)のように、文字Gがはっきりと認められる。
Claims (9)
- 開口径が400μm超の凹部及び開口径が100μm以上400μm以下で深さと開口径の比(深さ/開口径)が0.12超の凹部が外周面に存在しない導電性支持体と、
前記導電性支持体上に設けられた下引層と、
前記下引層上に設けられた感光層と、
を有し、
前記導電性支持体の外周面に開口径が100μm以上400μm以下で深さと開口径の比(深さ/開口径)が0.12以下の凹部(第一の凹部)が存在し、前記第一の凹部が反映した凹部(第二の凹部)が最外層の外周面に存在する場合でも、前記第二の凹部の深さと開口径の比(深さ/開口径)が0.030を超えない、
電子写真感光体。 - 前記導電性支持体がインパクトプレス加工品である、請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記導電性支持体がしごき加工を施したインパクトプレス加工品である、請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体。
- 前記下引層の平均厚が25μm以上35μm以下である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記導電性支持体がアルミニウムを含む金属からなる、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電子写真感光体を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。 - 盤状の金属塊を準備する工程と、
前記盤状の金属塊の表面にステアリン酸金属塩を付与する工程と、
雌型に配置した状態の前記盤状の金属塊を雄型で叩くインパクトプレス加工により、前記盤状の金属塊から中空管を成形する工程と、
を有し、
前記ステアリン酸金属塩を付与する工程は、前記盤状の金属塊の表面のうち少なくとも側面と、前記雌型に接触する底面とに、前記ステアリン酸金属塩を0.5g/m2以上2.5g/m2以下の付与量で付与する工程である、
導電性支持体を製造する製造方法。 - 前記インパクトプレス加工が施される際の前記盤状の金属塊の温度が、前記ステアリン酸金属塩の融点−100℃以上で融点以下である、請求項8に記載の製造方法。
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