<全体構造>
図1は本発明の一実施形態の係るスロットマシン100の斜視図である。図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
演出ボタン1は、遊技者が操作可能に設けられた押し下げ式のスイッチである。演出ボタン1に対する操作に応じて演出態様に変化を与えてもよい。
音孔143はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には 音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<内部構造>
図2は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード264を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード264が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、下部の音孔143に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
<制御部>
図3を用いて、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314が出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、および、リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示しない)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422を介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、演出ボタン1ランプ(後述する光源6a、6b)等)が接続されている。また、第1副制御部400には、センサ回路423が設けられ、センサ回路423を介して各種センサ421(演出ボタン1センサ(後述するセンサ8)等)が接続されている。また、第1副制御部400には、駆動回路424が設けられ、駆動回路424を介して後述する振動モータ5が接続されている。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500では、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、演出画像表示装置157の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
<図柄配列>
図4(a)を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図4(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。遊技状態とは、抽選などにおいて選択する抽選データの種別を識別するための情報である。本実施形態では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技と、に大別した。但し、内部当選遊技は、通常遊技に含まれる区分けであってもよい。
<通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。
「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を開始する特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定、又は、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定することができる。例えば、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施形態では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を複数回数実行可能であればよく、例えば、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定することができる。例えば、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施形態では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば、8回)の入賞があった場合に終了する。RB遊技は、予め定めた回数(少なくとも2回)の入賞があった場合(例えば、8回)、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、8回)に終了するようにしてもよい。上述したBB遊技は、RB遊技を複数回数実行可能であるので、一回のRB遊技を行った場合には、BB遊技で得られるメダルの総数よりも少ないメダル数を獲得して終了することとなる。
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。なお、BB遊技、RB遊技は両者とも遊技者にとって利益となる遊技状態であるため、総じて、ボーナス遊技、又は、特別遊技と称する場合がある。
<制御部の処理例>
<主制御部メイン処理>
図5を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図5に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップSA01で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT313への動作許可及び初期値の設定等を行う。ステップSA03ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップSA05へ進む。
ステップSA05では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップSA07では乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。ステップSA09では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップSA07で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。ステップSA11では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
ステップSA13では全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップSA15では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップSA11で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップSA17へ進む。
ステップSA17では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。ステップSA19では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
ステップSA21では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技、の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。以上により1ゲームが終了する。以降ステップSA03へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部300タイマ割込処理>
図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップSB01では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップSB03では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップSB05では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップSB07では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137乃至139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。ステップSB09では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップSB11では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、遊技状態を示すコマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップSB13では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップSB15では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップSB05において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップSB17では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップSB21に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップSB19に進む。
ステップSB19では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップSB01で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップSB21では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図7を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図7(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図7(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図7(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図7(a)のステップSC01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップSC01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSC03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSC05の処理に移行する。ステップSC05では、タイマ変数に0を代入する。
ステップSC07では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップSC09では、演出制御処理を行う。例えば、ステップSC07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップSC11では、ステップC09の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップSC09で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップSC13では、ステップC09の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップSC09で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップSC15では、ステップC09の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップSC09で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップSC03へ戻る。
次に、図7(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSD01では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図7(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップSE01では、図7(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップSC03において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSC03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップSE03では、ステップSC15で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<演出ボタン>
演出ボタン1の構成について説明する。図8は演出ボタン1の斜視図、図9は演出ボタン1の分解斜視図である。演出ボタン1は、操作ユニット2と、弾性部材3と、支持ユニット4と、を備える。操作ユニット2は遊技者の押し下げ操作を受け付けるユニットである。弾性部材3は操作ユニット2を上方向に常時付勢し、操作ユニット2に対する押し下げ操作の後、操作ユニット2を初期位置に押し上げるリターンスプリングである。支持ユニット4は操作ユニット2を上下方向に変位自在に支持するユニットである。
演出ボタン1は、振動演出が可能な振動機構を有している。図10は演出ボタン1の部分分解斜視図であり、操作ユニット2の下部内側に支持される振動モータ5の取付構造を図示している。振動モータ5は取付部材2aおよびねじ2bによって、操作ユニット2の下部に固定される。振動モータ5の回転軸には偏心錘5aが取付けられている。振動モータ5を回転することで偏心錘5aが回転し、演出ボタン1を微振動させることができる。これにより、操作ユニット2に触れている遊技者に振動を感じさせることができ、あるいは、演出ボタン1が振動していることを遊技者に視覚的に認識させることができる。
操作ユニット2について説明する。図11は操作ユニット2の分解斜視図である。操作ユニット2は、カバー部材21と、シート部材22、23と、本体部材24とを備える。
カバー部材21は、演出ボタン1の外装を形成すると共に遊技者の操作部位を構成する部材である。カバー部材21は、全体としてカップ型をなしており、その中央部は、光を透過する透過部材21aが一体に形成されている。カバー部材21は、その全体が光を透過する部材から構成されてもよいし、透過部材21aの部分のみが光を透過する部材から構成されてもよい。透過部材21aは、無色透明であってもよいし、有色透明であってもよい。
シート部材22、23は、透過部材21aに重なるように配置されており、本実施形態の場合、透過部材21aの下側に積層状態で配置されている。シート部材22、23はいずれも光を透過する透過シートである。シート部材22、23は、無色透明であってもよいし、有色透明であってもよい。
シート部材22、23の周縁の一部には、切欠き22a、23aが形成されている。切欠き22a、23aは、カバー部材21の裏面側に形成された係合部(不図示)と係合し、その位置決めがなされる。これによりシート部材22、23上に形成される意匠を互いに位置合わせすることが可能である。
シート部材22には、可視光により視認可能な可視インクによる可視インク層が形成(例えばシルク印刷等の印刷)されている。図22(a)は、可視インク層による意匠の例を示している。意匠は、文字、模様、図形のいずれか、または、組合せを採用することができ、同図の例では「CHANCE」の文字列と、その周囲を囲む模様ないし図形とにより構成されている。可視インク層による意匠は、透過部材21aを介して遊技者が視認可能である。
シート部材23には、紫外線の照射により蛍光を発するUVインクによるUVインク層が形成(例えばシルク印刷等の印刷)されている。図22(b)は紫外線の非照射時のシート部材23を示し、図22(c)は紫外線の照射時にUVインク層によってシート部材23に現出する意匠の例を示している。本実施形態では、UVインクは可視光下においては無色透明で図22(b)に示すように視認困難であり、紫外線下においては蛍光して図22(c)に示すように意匠を現出させる。意匠は、文字、模様、図形のいずれか、または、組合せを採用することができ、蛍光色が異なる複数色のUVインクにより形成してもよい。同図の例では、蜘蛛の巣状るいはひび割れ状の模様ないし図形により構成されている。UVインク層による意匠は、透過部材21aを介して遊技者が視認可能である。
なお、本実施形態では、可視およびUVインク層を透過部材21aに重なるように配置するために、可視インク層をシート部材22に、UVインク層をシート部材23にそれぞれ印刷する構成としたが、これらのインク層の少なくとも1つを透過部材21aに直接印刷する構成であってもよい。ただし、これらのインク層を透過部材21aと別の部材に印刷することで、複数種類の機種間において、部品を共有しつつ、インク層による意匠を異ならせることが容易な場合がある。
また、可視光で視認可能な意匠を構成するシート部材22は、意匠を切り抜いて形成したステンレス等の金属プレートであってもよい。金属の光沢により、演出ボタン1の質感を向上できる場合がある。
UVインク層が形成されるシート部材23は、拡散加工が施されたシートであってもよい。拡散加工が施されることで、UVインク層によって現出する意匠が見え易くなる場合がある。拡散加工はUVインク層が形成される面とは反対の面であって、可視光を照射する光源側(後述する光源6b側)の面に施すことが効果的である。拡散加工は、例えば、三角や四角の凹凸がシート表面にランダムに形成されたものであってもよい。
本体部材24について、図11および図12を参照して説明する。図12(a)は本体部材24の平面図(上から見た図)であり、図12(b)は本体部材24の斜視図(下側から見た図)である。本体部材24の上部は、上側に開放したカップ状に形成されており、その周縁部にはカバー部材21の係合部21bと係合する係合部24cが形成されている。本実施形態の場合、係合部21bは穴であり、係合部24cは爪状の突起である。本体部材24のカップ状の上部の底部には、傾斜面24fが形成されている。この傾斜面24fは、後述する光源からの光を可視インク層あるいはUVインク層へ反射する反射面を構成する。
本体部材24の下部には、傾斜面24fに臨む開口部24dが形成されており、後述する光源からの光は、開口部24dを通って傾斜面24fに到達し、を可視インク層あるいはUVインク層へ反射される。
本体部材の下部には、また、一対の係合部24aと、検知片24bと、支持部24eとが設けられている。一対の係合部24aは、支持ユニット4と係合して操作ユニット2が支持ユニット4から上方向に脱落すること防止する。検知片24bは操作ユニット2の押し下げを検知するための部材である。支持部24eは弾性部材3に挿通して弾性部材3の座屈を防止する。
次に、支持ユニット4について説明する。図13は支持ユニット4の斜視図、図14は支持ユニット4の分解斜視図、図15は本体部材4aの斜視図である。支持ユニット4は、本体部材4aと、取付部材4bとを備える。
本体部材4aは、全体として筒状をなしており、操作ユニット2の本体部材24の下部が挿入される内部空間を有している。本体部材4aの側部には、基板6が配置される。基板6は、本体部材4aの側部と取付部材4bとの間に配置され、取付部材4bをねじ4cで本体部材4aに固定することで、基板6が支持ユニット4に固定される。基板6の一面には、配線7が接続されるコネクタ6cが実装されており、配線7は取付部材4bに形成した穴を通して配索される。
基板6の他面には、図18に示すように光源6a、6bが実装されている。光源6aは可視光を照射する発光素子であり、例えば、白色LEDあるいはフルカラーLEDである。フルカラーLEDを採用することで、発光色を異ならせることができ、演出効果を高めることができる場合がある。光源6bは紫外線を照射する発光素子である。
図13〜図15に戻り、本体部材4aは、基板6の取付面に形成された開口部4dを有する。光源6a、6bは開口部4dを介して本体部材4aの内部空間に臨む位置に配置される。
図16および図17を参照して本体部材4aを更に説明する。図16はセンサ8の取付構造を示す分解斜視図である。図17(a)は本体部材4aの平面図(上から見た図)、図17(b)は本体部材4aの斜視図(下側から見た図)である。
センサ8は、操作ユニット2の位置を検知するセンサであり、本実施形態の場合、透過型の光センサ(フォトインタラプタ)である。センサ8はねじ4cにより本体部材4aに固定され、その検知結果は配線8aを介して出力される。センサ8は、隙間を介して発光素子と受光素子とが配置されており、この隙間に検知片24bが進退することで操作ユニット2の位置を検知し、演出ボタン1に対する操作を検知する。
本体部材4aの内部空間の底部には、支持部4e、開口部4gおよび一対の係合部4fが形成されている。支持部4eは弾性部材3に挿通して弾性部材3の座屈を防止する。開口部4gには検知片24bが挿通し、検知片24bがセンサ8の上述した隙間に進退可能とする。一対の係合部4fは、一対の係合部24aと係合する部分であり、本実施形態の場合、係合部24aが挿通する穴である。係合部24aは、爪状の部分が本体部材4aの外部において本体部材4aの底部下面に当接し、弾性部材3の付勢力により操作ユニット2が上方へ抜け出ることを防止する。
次に、光源6aおよび6bによる光の照射態様について図19〜図21を参照して説明する。図19(a)は演出ボタン1の側面図であり、図19(b)は図19(a)のA−A線断面図である。図20は図19(b)のB部拡大図である。図21(a)は光源6aの光の照射態様を示す図であり、図21(b)は光源6bの光の照射態様を示す図である。
光源6aおよび6bは、開口部4dおよび開口部24dを介して、操作ユニット2の本体部材24の内部空間に露出している。透過部材21a、シート部材22および23は上下方向に並んで配置されており、透過部材21aとシート部材22との間には隙間があり、シート部材22とシート部材23とは互いに接して積層されている。傾斜面24fは、透過部材21a、シート部材22および23に対して下側に位置しており、シート部材22および23は透過部材21aと傾斜面24fとの間に位置している。
光源6aを発光すると、図21(a)に示すように、その光が本体部材24の内部空間に進入する。光の一部は、透過部材21a、シート部材22および23を直接照射し、また、光の一部は、傾斜面24fで反射・拡散してシート部材22および23を照射する。光源6aの光は可視光であるため、遊技者に透過部材21aが全体的に光っているように見せることができる。
光源6bを発光すると、図21(a)に示すように、その光が本体部材24の内部空間に進入する。光の一部は、透過部材21、シート部材22および23を直接照射し、また、光の一部は、傾斜面24fで反射・拡散してシート部材22および23を照射する。光源6aの光は紫外線であるため、シート部材23に形成したUVインク層を蛍光させ、遊技者に透過部材21a上にUVインク層の意匠を見せることができる。
本実施形態では、このように、可視光による透過部材21aの全体的な発光と、UVインク層の蛍光による部分的な発光とを選択でき、透過部材21a上の発光範囲を異ならせることができる。部分的な発光には、UVインクと紫外線の光源とを利用することで、発光部分を仕切る仕切り構造や発光部分毎の光源を不要とし、比較的簡素な構成で透過部材21aの発光範囲を異ならせることができる。
また、光源6aおよび6bを、可動部位である操作ユニット2ではなく、固定部位である支持ユニット4に設ける構造としたことで、配線の配索等が容易な場合があり、基板6の分離が容易であることからメンテナンス性を向上できる場合がある。更に、光源6aおよび6bの光を傾斜面24fで反射し、拡散する構成としたので、点状光源を用いつつ、透過部材21a周辺全体に光を照射することができる。
図23および図24を参照して光源6aおよび6bの駆動例について説明する。図23および図24は、光源6aおよび6bの駆動態様に対応した透過部材21aの表示例を図示しており、遊技者が透過部材21a上に視認可能な意匠の変化例を示している。
図23(a)は光源6aおよび6bを消灯している状態を示す。透過部材21aには、図22(a)に図示した、シート部材22上の可視インク層の意匠が表示されている。図23(b)は、図23(a)の状態から光源6aを点灯し、光源6bを消灯している状態を示す。透過部材21aが全体的に発光し、シート部材22上の可視インク層の意匠が照射されて明るく、より鮮明に視認可能となる。
図23(c)は、図23(b)の状態から光源6aを消灯し、光源6bを点灯している状態を示す。透過部材21a上では、図22(c)に図示した、シート部材23上のUVインク層の意匠が蛍光している状態を示す。光源6aを消灯することで、可視インク層の意匠と重なりつつも、UVインク層の意匠の発光が視覚的に強調されて表示される。UVインク層の意匠を蛍光色が異なる複数のUVインクで構成した場合、光源6b自体は一つでありながら、複数色での発光が可能となり、より華やかな発光画像を遊技者に見せることが可能となる。
図24の例について説明する。図24(a)は光源6aおよび6bを消灯している状態を示す。図23(a)の例と同じである。図24(b)は、図24(a)の状態から光源6aを点灯し、光源6bを消灯している状態を示す。図23(b)の例と同じである。
図24(c)は、図24(b)の状態から光源6aを点灯したまま、光源6bを点灯している状態を示す。透過部材21a上では、透過部材21aが全体的に発光し、シート部材22上の可視インク層の意匠が照射されて明るく、より鮮明に視認可能でありつつ、UVインク層の意匠が現出され、可視インク層の意匠とUVインク層の意匠とが共に強調された全体として華やかな意匠が表示される。
既に述べたとおり、UVインク層の意匠は、文字、模様、図形のいずれか、または、組合せを採用することができる。図25(a)および(b)はUVインク層の他の意匠例を採用した場合の、透過部材2a上の表示例を示している。図25(a)は文字(激熱)をUVインク層で構成したものであり、図25(b)は縞模様をUVインク層で構成したものである。スロットマシン100のモチーフに応じたUVインク層の意匠を採用することで、演出効果を高めることができる場合がある。
UVインク層の意匠と可視インク層の意匠とは、外形が同じものであって着色が異なるものであってもよい。紫外線を照射した場合に、可視インク層の意匠が着色されたように見せることができる。
次に、可視光で視認可能な意匠を構成するシート部材22は、意匠以外の部分が遮光性を有する部材であってもよい。図35(a)はその一例を示している。同図のシート部材22は、「CHANCE」の文字列からなる意匠の部分が透明または切り抜きで形成されており、その他の部分は背後が見えない遮光性を有している。遮光性は、シート部材22を透明シートを基材とした場合は、着色等により実現可能であり、シート部材22を金属板などの非透明シートを基材とした場合はその材質により実現可能である。図35(b)は図35(a)のシート部材22と組み合わせられるシート部材23の例を示しており、UVインク層の意匠が現出している状態を例示している。同図の例では縞模様の意匠が構成されている。図35(c)は図35(a)のシート部材22および図35(b)のシート部材23を用いた場合に、光源6bを点灯したときの透過部材21a上の表示例を示している。同図の例では、「CHANCE」の文字列上のみに、UVインク層の縞模様が表示されており、文字列上以外の部分では縞模様は表示されない。このように、シート部材22に遮光性を有する部分を設けることでUVインク層の意匠の現出を制限できる場合がある。
次に、光源6aおよび6bの駆動態様の制御例について説明する。
図23を参照して説明したように、光源6aを点灯させているときに光源6bを点灯させる場合は、光源6aを消灯させる制御を行うことができる。これにより、UVインク層の意匠の蛍光を強調して遊技者に見せることができる。
また、光源6bを継続して発光させている間に、光源6aの点灯と消灯とを繰り返す制御を行うことができる。例えば、図23(c)の状態と図24(c)の状態とを交互に繰り返す制御である。透過部材2aが全体的に点滅しながら、UVインク層の意匠の蛍光が強調されるので、演出ボタン1に遊技者の注意を引き易い場合がある。
また、光源6aおよび6bを消灯した状態から、光源6bを点灯する制御を行うことができる。あるいは、この制御と、図23の制御や図24の制御を選択的に行うこともできる。UVインク層の意匠の蛍光に至る過程等を異ならせることにより、演出を多様化することができる。
光源6aおよび6bの駆動態様は、遊技結果に基づいて制御してもよい。例えば、ボーナスに内部当選した場合に光源6bを所定の確率で点灯させる制御を行ってもよく、これにより、ボーナスの内部当選を示唆することができる場合がある。また、ボーナスに入賞した場合に光源6aおよび光源6bを点灯させる制御を行ってもよい。これにより、ボーナス入賞を盛り上げることができる場合がある。
また、演出ボタン1に対する操作に基づいて、光源6aおよび6bの駆動態様を制御することも可能である。
例えば、光源6aを点灯または点滅させて演出ボタン1に対する遊技者の操作を促し、演出ボタン1が操作された場合に光源6bを発光してもよい。その際、光源6aは点灯または点滅してもよいし消灯してもよい。
また、例えば、光源6aおよび6bを消灯した状態で、演出ボタン1に対する操作があった場合に、光源6aを点灯または点滅させ、更に演出ボタン1が操作された場合に光源6bを発光してもよい。その際、光源6aは点灯または点滅してもよいし消灯してもよい。
また、例えば、入賞役の内部抽選結果を示唆する演出として、光源6bを点灯または点滅して演出ボタン1に対する遊技者の操作を促し、演出ボタン1が所定回数操作された場合に、液晶表示装置157に内部抽選結果を示唆する情報を表示してもよい。
また、例えば、入賞役の内部抽選結果を示唆する演出として、光源6aを点灯または点滅させて演出ボタン1に対する遊技者の操作を促し、演出ボタン1が所定回数操作された場合に、光源6bを点灯させた後、液晶表示装置157に内部抽選結果を示唆する情報を表示してもよい。その際、光源6aは点灯または点滅してもよいし消灯してもよい。
光源6aおよび6bの駆動態様は、周期的に切り替わるものであってもよい。例えば、ホールにおける客待ちの場合に、光源6aおよび6bの消灯→光源6aの点灯→光源6aの消灯および光源6bの点灯といった制御を繰り返し行ってもよい。遊技者の注意を引いて、客付きを向上できる場合がある。
光源6aおよび6bの駆動態様と、振動モータ5の駆動態様とを関連付けてもよい。例えば、振動モータ5の駆動態様を変更した場合に、光源6aおよび6bの駆動態様を変更してもよい。具体的には、振動モータ5を駆動して演出ボタン1に対する遊技者の操作を促し、演出ボタン1が操作された場合に、光源6aまたは光源6bの少なくともいずれかを点灯してもよい。
<UVインク層を用いた他の装置例1>
UVインク層を用いた他の装置例について説明する。図26は、例えば、図柄表示窓113に適用可能な発光演出装置50を例示しており、図26(a)は発光演出装置50の正面図、図26(b)は左側面図である。また、図27(a)および(b)は発光演出装置50の上部の縦断面図であり、光の伝搬態様を模式的に示している。
発光演出装置50は、導光部材51と、複数の基板52とを備える。導光部材51は、その端部に入射された光が内部に伝搬する板状の部材であり、例えば、透明な樹脂材料等の透過部材で構成可能である。本実施形態の場合、導光部材51は外形が四角形状を有しており、その表裏面のうちの面51Aが遊技者に対応する正面であり、面51Bが背面である。
図27(a)に示すように面51Aには、導光部材51の内部を伝搬する光を反射して発光画像を現出させる反射部51aが設けられている。反射部51aは、面51Aに印刷されたドットであってもよいし、面51Aに刻設された凹部または凸部であってもよい。反射部51aは特定の意匠が発光画像として現出されるように面51A上に布設されている。意匠は、文字、模様、図形のいずれか、または、組合せを採用することができる。
面51BにはUVインク層51bが導光部材51と重なるように配置されている。本実施形態の場合、UVインク層51bは導光部材51に印刷されている。UVインク層51bは紫外線の照射により蛍光を発するUVインクにより構成されている。本実施形態では、UVインクは可視光下においては無色透明で視認困難であり、紫外線下においては蛍光して意匠を現出させる。意匠は、文字、模様、図形のいずれか、または、組合せを採用することができ、蛍光色が異なる複数色のUVインクにより形成してもよい。
基板52の一つは、導光部材51の上側端面に対向するように配置され、基板52の他の一つは、導光部材51の上側端面に対向するように配置されている。各基板52は、可視光を照射可能な光源52aと、紫外線を照射可能な光源52bとをそれぞれ複数備える。本実施形態の場合、光源52aと光源52bとは、導光部材51の長手方向(辺方向)に沿って交互に配置されている。光源52aと光源52bは副制御部400によってその駆動を制御することができる。
光源52aおよび光源52bは、導光部材51の端部(端面)に光を照射し、端部から入射した光は導光部材51内を伝搬する。図27(a)は光源52aの発光時における光の伝搬態様を示しており、入射光は直接または内部反射して反射部51aに到達し、面51Aから出射する。出射した光により発光画像が現出する。図27(b)は光源52bの発光時における光(紫外線)の伝搬態様を示しており、入射光は直接または内部反射してUVインク層51bに到達し、UVインクを蛍光させる。蛍光は、面51Aから出射し、発光画像が現出する。
本実施形態では光源52aの可視光および光源52bの紫外線のいずれも、導光部材51の端部(端面)に入射する構成としたので、発光演出装置50を全体として薄型化することができる。また、導光部材51の上側、下側の各端面に光を入射する構成としたので、導光部材51の発光むらを抑制できる場合がある。
図29は光源52aおよび光源52bの駆動態様例および対応する発光画像の例を示す導光部材51の正面図である。図29(a)は光源52aおよび光源52bを消灯している状態を示している。導光部材51には発光画像は現出されていない。発光演出装置50を図柄表示窓113に適用した場合、背後のリール110〜112が透けて見える状態となる。
図29(b)は光源52aを点灯し、光源52bを消灯している状態を示している。導光部材51には、反射部51aによる発光画像の意匠が表示されている。同図の例では「CHANCE」の文字列と、この文字列から放射状に延びる線状の図形から意匠が構成されている。発光演出装置50を図柄表示窓113に適用した場合、背後のリール110〜112と発光画像とが重なって見える状態となる。
図29(c)は光源52aを消灯し、光源52bを点灯している状態を示している。導光部材51には、UVインク層52bの蛍光による発光画像の意匠が表示されている。同図の例では花柄の模様から意匠が構成されている。花柄の模様は、蛍光色が異なる複数色のUVインクにより形成することができ、これにより、複数色で花柄の模様の発光画像を表示することができる。発光演出装置50を図柄表示窓113に適用した場合、背後のリール110〜112と発光画像とが重なって見える状態となる。
図29(b)の状態と図29(c)の状態とを切り替えることで、本実施形態では、発光画像の複数種類の表示態様を実現することができる。
図30は光源52aおよび光源52bの駆動態様例および対応する発光画像の別の例を示す導光部材51の正面図である。図30(a)は光源52aおよび光源52bを消灯している状態を示している。図29(a)と同じである。図30(b)は光源52aを点灯し、光源52bを消灯している状態を示している。図29(b)と同じである。図30(c)は光源52aおよび光源52bを点灯している状態を示している。導光部材51には、反射部51aによる発光画像の意匠とUVインク層52bの蛍光による発光画像の意匠とが同時に表示されている。二つの発光画像の重なりによって、全体として華やかな意匠が表示される。この例においても、発光画像の複数種類の表示態様を実現することができる。
反射部51aによる発光画像の意匠とUVインク層52bの蛍光による発光画像とは、外形が同じものであって、着色が異なるものであってもよい。例えば、反射部51aによる発光画像の意匠は輪郭のみとし、UVインク層52bの蛍光による発光画像は輪郭内を着色する意匠であってもよい。これにより、色の相違を強調した意匠を現出させることができる。
光源52aおよび52bの駆動態様の制御例について説明する。
図29を参照して説明したように、光源52aを点灯させているときに光源52bを点灯させる場合は、光源52aを消灯させる制御を行うことができる。これにより、UVインク層51bの意匠の蛍光を強調して遊技者に見せることができる。
また、光源52aおよび52bの駆動態様の制御例として、図29(a)の状態→図29(c)の状態→図30(c)の状態といった流れとする制御も採用可能である。
また、光源52bを継続して発光させている間に、光源52aの点灯と消灯とを繰り返す制御を行うことができる。例えば、図29(c)の状態と図30(c)の状態とを交互に繰り返す制御である。導光部材51に現出される意匠が交互に切り替わるので、発光演出装置50に遊技者の注意を引き易い場合がある。
また、光源52aおよび52bを消灯した状態から、光源52bを点灯する制御を行うことができる。あるいは、この制御と、図29の制御や図30の制御を選択的に行うこともできる。UVインク層の意匠の蛍光に至る過程等を異ならせることにより、演出を多様化することができる。
光源52aおよび52bの駆動態様は、遊技結果に基づいて制御してもよい。例えば、ボーナスに内部当選した場合に光源52bを所定の確率で点灯させる制御を行ってもよく、これにより、ボーナスの内部当選を示唆することができる場合がある。また、ボーナスに入賞した場合に光源52aおよび光源52bを同時または順次点灯させる制御を行ってもよい。これにより、ボーナス入賞を盛り上げることができる場合がある。
光源52aおよび52bの駆動態様は、周期的に切り替わるものであってもよい。例えば、ホールにおける客待ちの場合に、光源52aおよび52bの消灯→光源52aの点灯→光源52aの消灯および光源52bの点灯といった制御を繰り返し行ってもよい。遊技者の注意を引いて、客付きを向上できる場合がある。
反射部51a、UVインク層51b、光源52aおよび52bの配置は、様々な配置態様を採用可能である。図28はその一例を示しており、図27(a)および(b)に相当する断面図である。
図28の例では、導光部材51が、二部材構成となっており、導光部材51cと導光部材51dの積層体である。反射部51aは導光部材51cに設けられており、UVインク層51bは導光部材51dに設けられている。光源52aと光源52bは導光部材51の厚さ方向にずれて配置され、光源52aは導光部材51cの端面に対向して配置され、光源52bは導光部材51dの端面に対向して配置されている。
なお、上述した例では反射部51aの背部にUVインク層51bを配置したが、逆に、UVインク層51bを正面側に配置することも可能である。
<UVインク層を用いた他の装置例2>
UVインク層を用いた他の装置例について説明する。図31は、例えば、タイトルパネル162に適用可能な発光演出装置60を例示しており、図31(a)は発光演出装置60の正面図、図31(b)は右側面図、図31(c)は図31(b)のC部拡大図である。
発光演出装置60は、演出ボタン1における発光関連の構成の別形態であり、該発光関連の構成を適宜適用可能である。
発光演出装置60は、透過ユニット61と、基板62とを備える。透過ユニット61は、透過部材61a、シート部材61bおよび61cおよび透過部材61dの積層体である。透過部材61aは、透過ユニット61の外装をなし、シート部材61bおよび61cは透過部材61aの内側表面に積層されている。透過部材61dは更にその内側に積層されている。透過部材61aおよび61dは、光を透過する部材であって、本例の場合、断面コの字型の板状の部材である。透過部材61aおよび61dは、無色透明であってもよいし、有色透明であってもよい。
シート部材61b、61cは、いずれも光を透過する透過シートであり、シート部材61bには可視インク層が形成され、シート部材61cにはUVインク層が形成される。図32(a)は可視インク層による意匠の例を示しており、主にキャラクタの顔を表している。図32(b)はUCインク層による意匠の例を示しており、ドルマークを表している。
基板62には、光源62a、62bが実装されている。光源62aは可視光を照射する発光素子であり、例えば、白色LEDあるいはフルカラーLEDである。フルカラーLEDを採用することで、発光色を異ならせることができ、演出効果を高めることができる場合がある。光源62bは紫外線を照射する発光素子である。光源62aおよび62bはマトリックス状に配置されており、透過ユニット60の全体に光を照射可能である。光源62aおよび62bの駆動は副制御部400により制御可能である。
光源62aおよび62bの駆動態様に対応した透過部材61aの表示例を説明する。光源62aおよび62bを消灯した場合、透過部材61aには図32(a)に示した可視インク層の意匠が表示される。光源62aを点灯し、光源62bを消灯した場合、透過部材61a全体が発光し、図32(a)に示した可視インク層の意匠が明るく表示される。光源62bを点灯し、光源62aを消灯または点灯した場合、UVインク層が蛍光し、図32(c)に示すように、図32(b)に示したUVインク層の意匠が発光表示される。
<UVインク層を用いた他の装置例3>
UVインク層を用いた他の装置例について説明する。図33は、例えば、図柄表示窓113に適用可能な発光演出装置70を例示しており、図33(a)は発光演出装置70の正面図、図33(b)は右側面図、図33(c)は図33(b)の部分縦断面図であり、表示領域71eの断面図である。
発光演出装置70は、演出ボタン1における発光関連の構成の別形態であり、該発光関連の構成を適宜適用可能である。
発光演出装置70は、透過部材71と、一対の基板72と、一対の基板73とを備える。透過部材71は光を透過可能な板状の部材であり、その中央部に無色透明の窓部71aが形成されている。発光演出装置70を図柄表示窓113に適用する場合、窓部71aはリール110および112を正面側から視認可能とする透過領域を構成する。窓部71aの左右両側方で、透過部材71の上部には、表示領域71eが配置されている。
透過部材71の背面には、全体的に可視インク層71cが印刷されており、表示領域71eの背後の部分には多層印刷層71dが積層されている。透過部材71の正面のうち、表示領域71eにはUVインク層71bが形成されている。
各基板72には、光源72aが配設されている。光源72aは可視光を照射する発光素子であり、例えば、白色LEDあるいはフルカラーLEDである。基板72は、二か所の表示領域71eの背後にそれぞれ配置されており、光源72aは多層印刷層71dに対向して配置されている。
各基板73には、光源73aが配設されている。光源73aは紫外線を照射する発光素子である。基板73は、透過部材71の正面側に配置されており、二か所の表示領域71eの斜め上方にそれぞれ配置されている。光源73aは紫外線をUVインク層71bの斜め上方から照射するように配置されている。
図33(c)を参照して、多層印刷層71dの構造について説明する。多層印刷層71dは、正面側から背面側へ順に配置される印刷層L1〜L4により構成される。印刷層L1は、半透明の光輝性を有する材料(例えば、パールインキ)によって形成され、印刷層L3に形成される可視インク(例えば、シルク印刷)の意匠を正面側に露出させるスリット(打ち抜き部分)を有している。印刷層L2は無色透明の層である。印刷層L3は可視インクにより意匠が形成された可視インク層である。印刷層L4も可視インクにより意匠が形成された可視インク層である。
多層印刷層71dにおける意匠の現出について説明する。スロットマシン100が設置されるホール等、室内照明が存在する空間において、光源72aを消灯している場合、多層印刷層71dの正面側が相対的に明るく、背面側が相対的に暗くなる。印刷層L1が半透明の光輝性を有する材料によって形成されることで、室内照明が印刷層L1で基本的に反射され、遊技者に視認される意匠は、印刷層L1のスリットを介して見える印刷層L3の意匠のみとなる。
一方、光源72aを点灯している場合、多層印刷層71dの正面側が相対的に暗く、背面側が相対的に明るくなる。印刷層L1が半透明の光輝性を有する材料によって形成されることで、その背後の印刷層L4の意匠が、印刷層L1透過して現出する。印刷層L3の意匠は視認困難となる。このようにして、光源72aの消灯時と点灯時で、異なる意匠を遊技者に見せることが可能となる。
更に、光源73aを点灯すると、UVインク層71bの意匠が蛍光して現出するので、様々な意匠を遊技者に見せることが可能となる。
図34(a)〜(c)は光源73aおよび73bの駆動態様に対応して表示領域71eに表示される意匠の例を示している。各図において、円形の表示領域71e以外の領域に表示されている意匠は、可視インク層71cの意匠が現出したものである。
図34(a)は光源72aおよび73aを消灯している状態を示す。表示領域71eには、印刷層L3の意匠が現出しており、熊のキャラクタの画像が表示されている。図34(b)は光源72aを点灯し、光源73aを消灯している状態を示す。表示領域71eには、印刷層L4の意匠が現出しており、印刷層L3の意匠よりもリアルな熊の画像と、文字列「熊出没注意」とが表示されている。
図34(c)は光源72aおよび73aを点灯している状態を示す。表示領域71eには、図34(b)に示した印刷層L4の意匠に重ねてUVインク層71bの意匠が蛍光により現出している。UVインク層71bの意匠は、図34(d)に示すように、「熊」の文字と、「BONUS」の文字列から構成されている。UVインク層71bの意匠は、印刷層L4の意匠に重ねて表示されるものの、蛍光により強調されて見え易い。
<他の実施形態>
上述したUVインク層を用いた発光関連の構成、制御等は互いに組み合わせたり、置換したり、適用することが可能である。
上記実施形態では、スロットマシンへの適用例を説明したが、ぱちんこ機にも適用可能である。例えば、演出ボタン1はぱちんこ機の演出ボタンに適用可能であり、発光演出装置50は遊技盤を覆うガラス枠に代えて採用可能である。可視光の光源や紫外線の光源の駆動態様は、リーチ状態か否か等、ぱちんこ機の遊技結果に応じて制御可能である。
<実施形態のまとめ>
A1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
光を透過する透過部材(例えば21a,61a,71)と、
光を照射する発光手段(例えば6a,6b,62a,62b,72a,73a)と、
前記発光手段を制御する制御手段(例えば400)と、
を備えた遊技台であって、
前記透過部材は、インク層が重なるように配置された部材であり、
前記インク層は、紫外線の照射により蛍光を発するインクの層(例えば24,61c,71b)であり、
前記発光手段は、
前記透過部材に可視光を照射可能な第一の光源(例えば6a,62a,72a)と、
前記インク層に紫外線を照射可能な第二の光源(例えば6b,62b,73a)と、を含み、
前記制御手段は、前記第一の光源および前記第二の光源の駆動態様を制御する(例えば図23,図24,図32,図34)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、比較的簡素な構成で、透過部材の発光範囲を異ならせることが可能な遊技台を提供することができ、例えば、透過部材の全体の発光とインク層の蛍光とを選択することができる。
A2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記制御手段は、遊技結果に基づいて、前記第一の光源および前記第二の光源の駆動態様を制御する、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の光源および前記第二の光源の駆動態様により遊技結果を遊技者に示唆することができる場合がある。
A3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記インク層は、蛍光色が異なる複数種類のインクの層である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記インク層の蛍光による発光画像を華やかな意匠とすることができる場合がある。
A4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記制御手段は、前記第一の光源を点灯させているときに前記第二の光源を点灯させる場合は、前記第一の光源を消灯させる制御を実行可能である(例えば図23)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記インク層の蛍光を強調した表示が可能な場合がある。
A5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記制御手段は、前記第二の光源を継続して点灯させている間に、前記第一の光源の点灯と消灯とを繰り返す制御を実行可能である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記透過部材に対する遊技者の注意を惹きつつ、前記インク層の蛍光を強調した表示が可能な場合がある。
A6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記透過部材は、可視インク層が重なるように配置された部材である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可視インク層による表示と、前記可視インク層と前記インク層の蛍光とによる表示とが可能となり、より華やかな表示が可能な場合がある。
A7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技者が操作可能なボタンを備え、
前記ボタンは、前記透過部材、前記インク層および前記発光手段を備え、
前記制御手段は、前記ボタンに対する操作に基づいて、前記第一の光源および前記第二の光源の駆動態様を制御する、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記ボタンに対する遊技者の操作を促すことができる場合がある。
A8.以下の構成も採用可能である。
前記インク層は前記透過部材に形成されてもよいし、別の部材に形成されてもよい。前記可視インク層は前記透過部材に形成されてもよいし、別の部材に形成されてもよい。前記インク層と前記可視インク層とは同じ部材に形成されてもよいし、別の部材に形成されてもよい。前記可視インク層が無い構成であってもよい。前記インク層が複数設けられてもよい。前記インク層は蛍光色が異なる複数種類のUVインクで構成されてもよい。前記インク層は紫外線が照射されていない場合に無色透明であってもよい。前記可視インク層が第一の可視インク層と第二の可視インク層とを積層して構成され、前記第一の可視インク層の意匠が前記第一の光源の消灯時に表示され、前記第二の可視インクの意匠が前記第一の光源の点灯時に表示されてもよい。
前記第一の光源は単色LEDであってもよいし、フルカラーLEDであってもよい。前記第一の光源および前記第二の光源は、それぞれ一つであっても複数であってもよい。前記第一の光源および前記第二の光源は、同じ基板に実装されていてもよいし、別の基板に実装されていてもよい。
前記ボタンは、押下対象となる可動部位と、固定部位とを含み、前記第一の光源および前記第二の光源の少なくともいずれか一方が固定部位側に配置されてもよい。可動部位および固定部位には光源の光を通過させる開口が形成されていてもよい。前記ボタンは前記第一の光源および前記第二の光源の光を前記透過部材に反射する反射面を有していてもよい。前記インク層と前記可視インク層は前記透過部材と前記反射面との間に配置されていてもよい。
前記ボタンは、振動手段を備えていてもよい。前記振動手段と前記第一の光源および前記第二の光源とを関連付けて駆動してもよい。前記振動手段の駆動態様を切り替えた場合に、前記第一の光源および前記第二の光源の少なくともいずれか一方の駆動態様を切り替えてもよい。
B1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
導光部材(例えば51)と、
光を照射する発光手段(例えば52a,52b)と、
前記発光手段を制御する制御手段(例えば400)と、
を備えた遊技台であって、
前記導光部材は、インク層(例えば51b)が重なるように配置された部材であり、
前記インク層は、紫外線の照射により蛍光を発するインクの層であり、
前記導光部材は、該導光部材の内部を伝搬する光を反射して発光画像を現出させる反射部(例えば51a)を含み、
前記発光手段は、
前記導光部材の端部に可視光を照射可能な第一の光源(例えば52a)と、
前記インク層に紫外線を照射可能な第二の光源(例えば52b)と、を含み、
前記制御手段は、前記第一の光源および前記第二の光源の駆動態様を制御する、
ことを特徴とする。
この構成によれば、発光画像の複数種類の表示態様を実現可能な遊技台を提供することができる。
B2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記制御手段は、遊技結果に基づいて、前記第一の光源および前記第二の光源の駆動態様を制御する、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の光源および前記第二の光源の駆動態様により遊技結果を遊技者に示唆することができる場合がある。
B3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記インク層は、蛍光色が異なる複数種類のインクの層である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記インク層の蛍光による発光画像を華やかな意匠とすることができる場合がある。
B4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記制御手段は、前記第一の光源を発光させているときに前記第二の光源を発光させる場合は、前記第一の光源を消灯させる制御を実行可能である(例えば図29)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記インク層の蛍光を強調した表示が可能な場合がある。
B5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記制御手段は、前記第二の光源を継続して発光させている間に、前記第一の光源の発光と消灯とを繰り返す制御を実行可能である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記導光部材に対する遊技者の注意を惹きつつ、前記インク層の蛍光を強調した表示が可能な場合がある。
B6.以下の構成も採用可能である。
前記第一の光源は単色LEDであってもよいし、フルカラーLEDであってもよい。前記第一の光源および前記第二の光源は、それぞれ一つであっても複数であってもよい。前記第一の光源および前記第二の光源は、同じ基板に実装されていてもよいし、別の基板に実装されていてもよい。
前記第一の光源および前記第二の光源は、前記導光部材の端面に対向するように配置されてもよい。対向する端面は、一つであっても複数であってもよい。対向する端面は、互いに対向する端面であってもよく、例えば、上下の端面、左右の端面であってもよい。対向する端面は、互いに対向する端面のうち、離間距離が長い端面(長手方向の端面)であってもよいし、離間距離が短い端面(短手方向の端面)であってもよい。前記第二の光源は、前記導光部材の端面に対向しない位置に配置されてもよい。
前記インク層と前記反射部とは、前記導光部材の同じ面に設けられてもよいし、異なる面に設けられてもよい。前記インク層と前記反射部とで、発光画像の外形が同じで色が異なっていてもよい。前記インク層は紫外線が照射されていない場合に無色透明であってもよい。
前記導光部材は、リールの正面に配置される窓部を構成してもよい。前記導光部材は、ぱちんこ機の遊技盤の正面に配置される板であってもよい。前記導光部材は、外形が方形であってもよいし、三角形であってもよいし、五角形以上の多角形であってもよいし、円形であってもよいし、楕円形であってもよい。前記導光部材は無色透明であってもよいし、有色透明であってもよい。前記導光部材は複数の部材の積層体であってもよい。