以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明の実施例を図面を用いて説明すると、図1には、本発明が適用された遊技機の一例であるスロットマシンの全体正面図、図2及び図3にはスロットマシン1の内部構造図がそれぞれ示されている。スロットマシン1の本体は、前面が開口する筐体2(図2参照)と、この筐体2の側端に回動自在に枢支された前面パネルとしての前面扉4とから構成されており、前面扉4の裏面に設けられた施錠装置3(図3参照)の鍵穴3aに挿入した所定のキーを時計回り方向に回動操作することにより施錠が解除されて前面扉4を開放することが出来るようになっている。
前面扉4の前面における上、中、下段領域には、後述するカバー部材としての前面カバーパネル303、331、320がそれぞれ設けられているとともに、上段の前面カバーパネル303の周囲前面側には上部飾り枠306が、中段の前面カバーパネル331の周囲前面側には中央部飾り枠353が、下段の前面カバーパネル320の周囲前面側には下部飾り枠323がそれぞれ設けられている。
中段の前面カバーパネル331と下段の前面カバーパネル320との間には前面側に突出する突出部7が形成されており、この突出部7には、メダル投入部34や各種操作ボタン35、36a、36b、37、40L、40C、40R、及びスタートレバー38等が設けられているとともに、突出部7の側面から下部周面には、内部に遊技効果LED132が内蔵される遊技効果LED部42が設けられている。また、この遊技効果LED部42の左右側下方には、内部に遊技効果LED133が内蔵される略三角形状の遊技効果LED部43が設けられている。
下段の前面カバーパネル320の下方には、遊技媒体の一例となるメダルが払出されるメダル払出穴9が設けられているとともに、端部に灰皿10が設けられたメダル受皿11が設けられている。なお、このメダル払出穴9は、その下端周縁がメダル受皿11の上面最上位とほぼ同じ高さに位置するように形成されているため、メダル受皿11内がメダルにより充満された状態においてメダルの払出しがなされてもメダル払出穴9内にメダルが詰まることがない。なお、このメダル払出穴9は、その下端周縁がメダル受皿11の上面最上位よりも上方の高さに位置するように形成されていればメダル詰まりをより効果的に回避出来る。
また、前面扉4の上端及び左右端周縁近傍には、内部に遊技効果LED131が内蔵される遊技効果LED部41がスロットマシン1全体を囲むように設けられている。
上段の前面カバーパネル303の略中央位置には、遊技に関わる種々の内容の演出を画像により表示可能な演出手段としての液晶表示器135(図4参照)の液晶表示部15が設けられているとともに、この液晶表示部15の左右側には、後述するように前面扉4の裏面に設けられる高音用のスピーカ136a、136b(図3、図4参照)から出力される音を放音する放音部12a、12bがそれぞれ設けられている。また、メダル払出穴9の側方にも前面扉4の裏面に設けられる低音用のスピーカ137(図3、図4参照)から出力される音を放音する放音部13が設けられており、これら放音部12a、12b、13からは、各スピーカ136a、136b、137から出力される演出効果を高めるための音声やメロディ等の効果音が放音されるようになっている。さらに前面カバーパネル303における液晶表示部15の左右側には、入賞図柄等が示される遊技情報表示部8が設けられている。
中段の前面カバーパネル331内には、スロットマシン1の筐体2に内設されたリール51L、51C、51Rを透視可能な透視窓14と、透視窓14の左側及び右側に位置する演出用表示部16〜25と、透視窓14の下側に位置するクレジット表示部31、ゲーム回数表示部32、ペイアウト表示部33及び、リプレイ表示部27、スタート表示部28、ウェイト表示部29、投入指示表示部30、1枚賭け表示部45、2枚賭け表示部46、3枚賭け表示部47と、がそれぞれ設けられている。
1枚賭け表示部45、2枚賭け表示部46、3枚賭け表示部47は遊技者がゲームに賭けた賭数を表示し、1枚賭け表示部45の内部には1枚賭けLED115が、2枚賭け表示部46の内部には2枚賭けLED116、3枚賭け表示部47の内部には3枚賭けLED117がそれぞれ内蔵されている(図3、図4参照)。また、演出用表示部21〜25は、図のように透視窓14の左右側、及び後述するリール間隠蔽部材53に描かれた5つの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’のいずれかと対応しており、賭数に応じて有効化された入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’を識別可能に報知する有効ライン表示部と兼用されている。
リプレイ表示部27は、リプレイ入賞が発生した場合に、その内部に内蔵されたリプレイLED111(図3、図4参照)が点灯する。スタート表示部28は、賭数が設定されることによりスタート操作をすることが可能となった場合に、その内部に内蔵されたスタートLED112(図3、図4参照)が点灯し、有効なスタート操作が検出されることにより消灯する。
ウェイト表示部29は、ウェイトタイム中にスタート操作が検出された場合に、その内部に内蔵されたウェイトLED113(図3、図4参照)が点灯し、ウェイトタイムが経過した後に消灯する。ウェイトタイムは、ゲームがあまりに速く進行しすぎてしまうことを規制するために設定されたゲーム進行規制期間であり、このウェイトタイム中にスタート操作が検出されると、ウェイトタイムが経過した後にリールが始動するように設定されている。従って、十分な時間間隔を空けてゲームを進行する場合にはスタートレバー38の操作時にゲームの進行が規制されることはないが、短時間でゲームを進行しようとする場合にはウェイトタイムによってゲームの進行が一時的に規制され、ウェイトタイムが経過するまでの間リールの始動待ち状態となる。
なお、このスロットマシン1では、前回のゲームでリールの回転が開始した時点を基準として、例えば4.1秒のゲーム進行規制期間が設定されており、前回のゲームでリールの回転が開始された時点から4.1秒が経過する前に、今回のスタート操作が検出された場合、ゲーム進行規制期間が経過した後にリールの回転が開始される。
投入指示表示部30は、メダルを受付可能な状態である場合に、その内部に内蔵された投入指示LED114(図3、図4参照)が点滅し、最大の賭数が設定され、かつ、クレジット数が予め定められた上限値に達した場合、ゲームが開始された場合等に消灯する。
クレジット表示部31は、その内部に内蔵されたクレジット表示器109によりクレジット数が表示される。クレジットとは、遊技者所有の有価価値としてスロットマシン1内部の記憶部に記憶されているメダル数であり、メダル投入口へのメダルの投入、及び払出しのある入賞の発生等によって加算更新され、賭数を設定したり、精算操作に基づいてメダルを払出したりすることによって減算更新される。このスロットマシン1では、クレジットとして記憶可能な価値の上限値が最大でメダル50枚分とされており、この上限値(メダル50枚)に達した場合には投入指示表示部30が消灯する。そして、上限値を越えるクレジットの加算更新の要求が発生した場合にはその上限を越えるメダルがメダル払出穴9から払出される。
ゲーム回数表示部32は、その内部に内蔵されたゲーム回数表示器108によりビッグボーナス中のレギュラーボーナス入賞状況や、レギュラーボーナス中の入賞回数等を表示し、特にビッグボーナスが終了して打ち止め状態となった際には「END」という文字を表示して、遊技者に打ち止め状態である旨を報知する。さらにゲーム回数表示部32は、スロットマシン1に発生した各種の異常を表示するエラー表示器としても機能する。例えば、制御部により検出される異常種別には、「払出しすべきメダルの不足状態」、「メダル詰まり」、「払出条件が成立していないにも拘わらず入賞図柄の組み合わせが導出表示されたこと」等がある。これらの異常が制御部により検出された場合、その異常種別を特定可能なエラーコードが「E−1」や「E−2」等の態様により表示される。
ペイアウト表示部33は、その内部に内蔵されたペイアウト表示器110により1ゲーム中に発生した入賞に基づいて遊技者に付与されるクレジット数を入賞がある毎に表示する。
なお本実施例においては、演出用表示部16はゲーム回数表示部32、演出用表示部17はリプレイ表示部27、演出用表示部18はウェイト表示部29、演出用表示部19はスタート表示部28、演出用表示部20は投入指示表示部30、演出用表示部21は1枚賭け表示部45、演出用表示部22、23は2枚賭け表示部46、演出用表示部24、25は3枚賭け表示部47と同様の内容を表示する表示部として設けられているが、これら演出用表示部16〜25が示す機能は各表示部27〜30、32、45〜47に備えられているとともに、これら各演出用表示部16〜25に内蔵される各演出用ランプ140〜149(図3、図4参照)は後述する演出制御基板201(図4参照)に接続されているので、例えば他の演出等に関わる内容を表示する表示部とすることも可能である。
なお、演出用表示部16に関しては、後述するビッグボーナスが終了することにより打ち止め状態となった場合、及び何らかのエラーが発生して遊技を進行させることが出来ない状態となった場合に、その内部に内蔵された演出用ランプLED140(図3、図4参照)が点灯するようになっており、ゲームオーバー表示部として機能する。
また、各演出用表示部16〜25の内部には、それぞれ演出用ランプ140〜149(図3、図4参照)が内蔵されており、演出用ランプ140を除く演出用ランプ141〜149は、対応する各表示部27〜30、45〜47に内蔵された各LED111〜117に対応して点灯、消灯するようになっている。
突出部7の上面右側にはメダル投入口が形成されたメダル投入部34が設けられているとともに、左側には精算ボタン37、1枚BETボタン36a、MAXBETボタン36bがそれぞれ設けられている。
1枚BETボタン36aは、1クレジットを賭ける際に押圧するボタンであり、MAXBETボタン36bは、1ゲームにおいて許容される賭数の最大数(本実施例ではメダル3枚分)をクレジットに記憶されている範囲内でゲームに賭ける際に押圧するボタンである。1枚BETボタン36aの内部にはBETボタンLED121aが、また、MAXBETボタン36bの内部にはBETボタンLED121bがそれぞれ内蔵されており(図4参照)、これらのBETボタンLED121a、121bは、対応するBETボタンが押圧されて賭数を設定可能な状態にある場合に点灯し、賭数を設定不可能な状態の場合に消灯する。
精算ボタン37は、記憶部に記憶されているクレジットの精算操作をする際に押圧するボタンであり、この精算ボタン37の押圧操作に伴い、クレジット表示部31に表示されているクレジット数が0になるまで減算更新されるとともに、クレジット相当数のメダルがメダル払出穴9から払出されるようになっている。
突出部7における前面には、スタートレバー38、ストップボタン40L、40C、40R、メダル詰まり解除ボタン35がそれぞれ設けられている。スタートレバー38は、ゲームを開始する際に操作するレバーであり、賭数の設定終了後においてスタートレバー38を操作することにより各リール51L、51C、51Rの回転が開始される。
各ストップボタン40L、40C、40Rは、ゲームが開始した後にリール51L、51C、51Rの回転を停止させる際に操作するボタンであり、ストップボタン40Lの内部には操作有効LED122Lが、ストップボタン40Cの内部には操作有効LED122Cが、ストップボタン40Rの内部には操作有効LED122Rが内蔵されている(図4参照)。これら操作有効LED122L、122C、122Rは、対応するストップボタン40L、40C、40Rの操作が有効である場合に点灯し、操作が無効である場合に消灯する。また、ストップボタン40L、40C、40Rが配列されたストップボタンユニット39は、ビッグボーナス入賞やレギュラーボーナス入賞の内部当選フラグが設定されている場合に、その内部に内蔵されたボーナス告知LED120(図4参照)が点灯する。
メダル詰まり解除ボタン35は、メダル投入部34に投入されたメダルが内部で詰まった場合に、これを解消させる際に操作するボタンである。
次に、図2に示されるように、筐体2内略中央部には、ゲーム用識別情報としての複数種の図柄(図示略)が印刷された透光性を有する帯状のリールシートが外周に巻回されたリール51L、51C、51R(ゲームの進行を実行するために用いるゲーム用リール)、及びこれらリール51L、51C、51Rを回転させるための各種装置が内蔵された前後面が開放するユニットとしての箱状のリールユニット52が、筐体2内を上下に区画するように設けられた載置板92の上面に対して交換可能に取り付けられており、これらリールユニット52内に内蔵されたリール51L、51C、51R及び各種装置により可変表示装置50が構成されている。なお、このリールユニット52の載置板92に対する取り付け構造の詳細は後述することとする。
それぞれのリール51L、51C、51Rは、各々に対応して設けられたステッピングモータからなる電気的駆動源としてのリールモータ54L、54C、54Rによりそれぞれ独立して縦方向に回転(駆動)、停止するように構成されており、各リール51L、51C、51Rが回転することにより、透視窓14には前記各種図柄が連続的に変化しつつ表示されるようになっている。
横方向に並設されたリール51Lとリール51Cとの間、及びリール51Cとリール51Rとの間には各リール間を閉塞する円弧状のリール間隠蔽部材53が設けられており、各リール間から内部が見えないようになっている。透視窓14のうち、リール間隠蔽部材53によって視界が仕切られることによって分割される3つの領域、すなわち、各リールが視認出来る3つの領域部分を、各リールに対応させて左可変表示部、中可変表示部、右可変表示部(領域)と呼ぶ。
透視窓14の各可変表示部からは、各リールに描かれた複数の図柄のうち、連続する3つの図柄が上段、中段、下段の位置に表示されるとともに、上段の上方部分には間もなく上段の位置に現れる図柄の一部が、下段の下方部分には間もなく可変表示部の下に隠れて見えなくなる図柄の一部がそれぞれ表示される。
各リール51L、51C、51R内には各リールの基準位置を検出するリールセンサ56L、56C、56Rが設けられており、このリールセンサ56L、56C、56Rにより所定の図柄の停止位置を導出出来るようになっているとともに、各リール51L、51C、51Rにおける特定の表示領域(上、中、下段の表示領域)を裏面から個別に照射可能な複数のリールLED55が、それぞれのリール51L、51C、51Rの上、中、下段それぞれに4つずつ設けられており、これら各リールLED55は、通常時において透視窓14に表示される各図柄を目立たせるように後方から点灯するバックライトとして機能するようになっている。
なお、前記遊技効果LED131〜133及び前記リールLED55に関しては、単体で異なる7色に発光可能なLEDが用いられている。
リールユニット52の上面には、後述するように主に遊技の進行を制御する制御部210や各種回路が格納された遊技制御基板200が収納された収納ケース500が取り外し不能に固定されている。また、可変表示装置50を構成するリールユニット52における前方からみて右側の側板の内面上部には後述するリール中継基板203が、また、その下部には後述するリールLED中継基板204がそれぞれ取り付けられている。
また、筐体2を前面側からみて右側の側板87の内面におけるリールユニット52の側方位置には、後述する外部出力基板205が取り付けられている。なお、筐体2の背板85の上部所定箇所及び上板88の所定箇所には放熱用穴部90a、91bがそれぞれ形成されており、これら穴部90、91の前面側は有孔板91により覆われている。
またリールユニット52は、筐体2内を上下に区画するように設けられた載置板92の上面に取り外し自在に取り付けられている。なお、このリールユニット52の載置板92に対する取り付け構造の詳細は後述することとする。
リールユニット52の下方には、メダル投入部34から投入されたメダルを貯留するホッパータンク57が、筐体2を構成する下板上面に固設された案内レール58を介して前方に引出し可能に配設されている。また、ホッパータンク57の右側にはホッパータンク57からオーバーフローしたメダルが貯留されるオーバーフロータンク59が設けられている。このオーバーフロータンク59内にはメダルを検出可能な満タンセンサ60が設けられており、内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったことを報知出来るようになっている。
ホッパータンク57の下方部分にはホッパーモータ62が設けられており、このホッパーモータ62が回転することによりホッパータンク57内のメダルがメダル排出口63から排出される。排出されたメダルは、メダル排出口63の近傍に設けられる払出しメダルセンサ61により検出された後、後述する返却メダル流路73を介してメダル払出穴9よりメダル受皿11まで払い出される。なお、ホッパーモータ62は、払出しメダルセンサ61により所定枚数の払出メダルが検出された時点で停止するように制御されている。
ホッパータンク57の側部には、メイン電源をON/OFFするメインスイッチ部65と、ビッグボーナスの終了時や遊技中にエラーが生じた場合等において再びゲームを続行可能な状態にリセットするための第2リセットボタン66と、入賞確率を変更可能とする設定ボタン67と、自動精算機能をON/OFFする自動精算選択スイッチ部68と、自動打止め機能をON/OFFする打止め選択スイッチ部69と、遊技場の管理者等が所持する特定のキーを挿入した状態で所定の操作を行なうことで前記設定ボタン67の操作を可能、不可とする設定キー挿入部70と、が前面に設けられた電源ユニット64が配設されている。
入賞確率は、本実施例では、予め定められた入賞確率の値を6つのパターンの設定値として記憶しており、これを上記設定ボタン67を操作することにより任意に選択することで、入賞確率の異なる遊技を行うことが可能となる。
図3に示されるように、前面扉4の裏面略中央部には、メダル投入部34から投入されたメダルをホッパータンク57に導く投入メダルセレクタ71が固設されている。この投入メダルセレクタ71の上流側には不正メダル排出部72が設けられており、大きさや厚みが適正メダルと異なる不正メダルは、投入メダルセレクタ71の下方に設けられる返却メダル流路73の上部投入口に排出され、メダル払出穴9を介してメダル受皿11に返却されるようになっている。
不正メダル排出部72の下流側には、流下するメダル流路を選択的に切り替え可能とする流路切替ソレノイド107が設けられている。通常時において流路切替ソレノイド107は励磁されており、流下するメダルは流路を切り替えられることなく流下し、下流側に設けられた投入メダルセンサ106により検出された後、ホッパータンク57内に貯留されるようになっている。そして例えばクレジット数が50に達している場合、エラーが発生している場合、クレジットの清算処理が実行されている場合、ゲームが実行されている場合等においては流路切替ソレノイド107の励磁が解除されて流路が切替わり、メダルは返却流路を経て返却メダル流路73に導かれるようになっている。
前面扉4の裏面上部には、遊技に関わる所定の演出の実行を制御する演出制御手段としての制御部230や各種回路等が格納されている演出制御基板201が収納された収納ケース550が取り付けられている。なお、この収納ケース550には、遊技情報表示部8を後方から照らす蛍光灯138(図4参照)、及び中央表示パネル301を後方から照らす蛍光灯138(図4参照)や、演出手段としての液晶表示器135(図4参照)が備えられている。
収納ケース550の左右側には、高音用のスピーカ136a、136bが前述した放音部12a、12bにそれぞれ臨むように固設されているとともに、前面扉4における下部所定箇所裏面側には、低音用のスピーカ137が放音部13に臨むように固設されており、例えばメダルのメダル投入部34への投入、スタートレバー38の操作、ストップボタン40L、40C、40Rの操作等、遊技中において各種動作がなされた場合や、特定の図柄の組み合わせが有効化された有効ライン上に揃って表示されて所定の入賞条件が成立した場合、あるいは後述するビッグボーナスやレギュラーボーナスが実行されている場合等の各種遊技状態において、該遊技状態に対応する所定の遊技効果音等が各スピーカ136a、136b、137から出力されるようになっている。
次に、遊技者が遊技(ゲーム)を行なうための操作や、該操作に伴う各種装置の作動状況を説明する。
ゲームを開始する場合は、遊技者はまず投入指示LED114が点灯または点滅している時に、メダルやクレジットを使用して所望の大きさの有価価値を賭けて所望の大きさの賭数を設定する。賭数は、メダルをメダル投入部34から投入するか、あるいはクレジットを使用することにより設定出来るようになっている。クレジットを使用するにはMAXBETボタン36b、または1枚BETボタン36aを押圧すればよく、MAXBETボタン36bが押圧されるとクレジット表示部31に表示されたクレジット数が、本実施例で1ゲームにおいて許容される賭数の最大数である「3」だけ減算表示されてメダル3枚分の賭数が設定され、また、1枚BETボタン36aが押圧されるとクレジット表示部31に表示されているクレジット数が「1」だけ減算表示されてメダル1枚分の賭数が設定される。なお、クレジット表示部31に表示されるクレジット数が3に満たない場合、設定可能な賭数の範囲はそのクレジット数の範囲内に限られる。
遊技者により1枚のメダルがメダル投入部34から投入されるか、1枚BETボタン36aが押圧操作されると賭数が「1」に設定されるとともに、中段の横1列の入賞ラインL1が有効となり、この入賞ラインL1が有効となった旨を示す1枚賭けLED115、及び演出用ランプ145(図3、図4参照)が点灯する。続けて2枚目のメダルがメダル投入部34から投入されるか、1枚BETボタン36aが2回押圧操作されると賭数が「2」に設定され、上、中、下段の横3列の入賞ラインL1、L2、L2’が有効となり、これらの入賞ラインL1、L2、L2’が有効となった旨を示す1枚賭けLED115、2枚賭けLED116及び演出用ランプ145〜147が点灯する。続けて3枚目のメダルがメダル投入部34から投入されるか、1枚BETボタン36aが3回押圧操作されるか、あるいはMAXBETボタン36bが押圧されると賭数が「3」に設定され、上、中、下段の横3列の入賞ラインL1、L2、L2’及び斜め対角線上2列の入賞ラインL3、L3’が有効となり、これらの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’が有効となった旨を示す1枚賭けLED115、2枚賭けLED116、3枚賭けLED117、及び演出用ランプ145〜149が点灯する。なお、賭数が最大数である「3」に設定された場合には、それを越える賭数を設定することは出来ないためBETボタンLED121a、121bは消灯する。
そして上記のように少なくとも最小数である「1」の賭数が設定された時点でスタートレバー38の操作が有効に受付けられる状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となり、このスタートレバー38の操作が有効に受付けられる状態になった旨を示すスタートLED112が点灯される。
なお、このようなメダルやクレジット等の設定される賭数に応じて有効化される有効ラインの本数、及び形状等は任意に変更可能であり、本実施例の形態に限定されるものではない。また、賭数に応じて有効化される有効ラインの本数も任意に設定変更可能であり、例えば1枚のメダル投入により上記5本全ての入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’が有効化されるようになっていてもよい。
スタートLED112が点灯している状態でスタートレバー38を押圧操作すれば、可変表示装置50が作動して各リール51L、51C、51Rが回転し、透視窓14には複数種類の図柄が連続的に変化するように表示される。前述したようにリール51L、51C、51Rの回転が開始されてから所定時間が経過すれば各ストップボタン40L、40C、40Rの操作が有効になり、これらストップボタン40L、40C、40Rの操作が有効になった旨を示す操作有効LED122L、122C、122Rが点灯する。操作有効LEDが点灯している状態で遊技者がいずれかのストップボタン40L、40C、40Rを押圧操作すれば、対応する操作有効LED122L、122C、122Rが消灯するとともに、対応するリール51L、51C、51Rの回転が停止され、透視窓14からは対応する可変表示部の上、中、下段に図柄が表示される。なお、ストップボタン40L、40C、40Rを押圧操作する順序は不定であって遊技者が任意に選択することが出来る。
また、遊技者がストップボタン40L、40C、40Rを押圧操作しない場合には、所定時間(例えば30秒)が経過した時点で例えばリール51L、51C、51Rの優先順序で自動的に順次停止する。
そして3つのうちいずれか2つのリールの回転が停止された時点で、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に同種の図柄が揃って停止表示された場合にはリーチが成立する。
さらに全てのリール51L、51C、51Rが停止された時点で、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に予め定められた図柄の組み合わせが表示された場合は入賞となり、各種遊技効果LED部41〜43の内部に内蔵された遊技効果LED131〜133(図4参照)や入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’に対応するリールLED55等が点灯するとともに、スピーカ136a、136b、137から効果音等が出力されること等による演出が実行される。そして、入賞内容に対応して予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に対してクレジットとして払出されてクレジット表示部31に表示されたクレジット数が加算更新される。また、クレジット数が上限数に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴から払い出される。これらメダルの払出し枚数はペイアウト表示部33に表示される。
また、特に予め定められた特別図柄の組み合わせが表示されて大当たり入賞した場合等にあっては、メダルの払出しが行なわれるとともに、通常遊技状態とは異なるとともに、遊技者にとって有利な、すなわち大量のメダルを獲得出来る特別遊技状態が発生し、小役ゲームとレギュラーボーナスが提供されるビッグボーナス(以下BBと称する)や、1回のレギュラーボーナスが提供されるレギュラーボーナス(以下RBと称する)が遊技者に対して遊技価値として付与されるようになっている。
なお、このように入賞することにより遊技者に対して付与される「遊技価値」は、メダル及びクレジット等の有価価値に限らず、上記のように大当たり入賞した場合等において遊技者に対して付与されるBBやRB等、遊技に関連する特典全てを含む。
図4は、スロットマシン1に設けられた各種基板と電気部品との接続状況を説明するためのブロック図である。また、図5は、遊技制御基板200に設けられた遊技制御手段としての制御部210の構成と、演出制御基板201に設けられた演出制御手段としての制御部230の構成と、を説明するためのブロック図である。
スロットマシン1に設けられた各種基板のうち、遊技制御基板200によって遊技状態が制御され、演出制御基板201によって遊技状態に応じた演出制御がなされる。また、電源基板202にはスロットマシン1の外部から電源が供給される。この電源基板202には、AC100Vの電源の供給を受けるための電源コード84と、メインスイッチ80とが接続されている。
遊技制御基板200は、演出制御基板201、電源基板202、リール中継基板203と配線接続されているとともに、リール中継基板203を介して外部出力基板205と、また、演出制御基板201を介してリールLED中継基板204と接続されている。
遊技制御基板200の制御部210は、遊技状態がレギュラーボーナス状態であることを示すRB中信号や、遊技状態がビッグボーナス状態であることを示すBB中信号、各リール51L、51C、51Rに対応するリールモータ54L、54C、54Rを制御するためのリール制御信号(モータ位相信号)、賭数を設定するために用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に払出されたメダル(クレジット)数を示すメダルOUT信号などをリール中継基板203を介して外部出力基板205からスロットマシン1の外部に出力する制御を行う。なお、ストップスイッチ103L、103C、103Rの操作がなされた旨を示すストップスイッチ信号は、後述するようにストップスイッチ103L、103C、103Rから直接出力された信号である。
遊技制御基板200には、各種のスイッチ、センサ、LED、ソレノイド、及び表示器からの配線が接続されている。
例えば、電源基板202に配線接続された設定スイッチ83、設定キースイッチ82、第2リセットスイッチ81、払出しメダルセンサ61、及びホッパーモータ62は、電源基板202によって中継されて遊技制御基板200と配線接続されており、それぞれのスイッチ及びセンサの検出信号は、遊技制御基板200の制御部210に入力される。また、制御部210は、メダルの払出し条件(メダルを払出す必要のある入賞の発生、精算スイッチ104からの検出信号の入力)が成立すると、ホッパーモータ62に制御信号を出力して、所定数のメダルを払出す払出し制御を実行する。
リール中継基板203に配線接続されたリールモータ54L、54C、54R、及びリールセンサ56L、56C、56Rは、リール中継基板203によって中継されて遊技制御基板200に配線接続されており、リールセンサ56の検出信号は、遊技制御基板200の制御部210に入力される。リールLED55は、リールLED中継基板204によって中継されて演出制御基板201に配線接続されている。遊技制御基板200の制御部210は、始動条件(スタートスイッチ102の検出信号の入力)が成立すると、リールモータ54L、54C、54Rに制御信号を出力してリールの変動を開始させた後、表示結果を導出表示させる可変表示制御を実行する。
遊技制御基板200に配線接続されたスイッチのうち、1枚BETスイッチ100は1枚BETボタン36aの操作を検出し、MAXBETスイッチ101はMAXBETボタン36bの操作を検知するスイッチであり、スタートスイッチ102はスタートレバー38の操作を検出するスイッチであり、左、中、右ストップスイッチ103L、103C、103Rは、左、中、右ストップボタン40L、40C、40Rの操作を検出するスイッチである。精算スイッチ104は、精算ボタン37の操作を検出するスイッチであり、第1リセットスイッチ105は、施錠装置3の鍵穴3aに挿入したキーによるスロットマシン1のリセット操作を検出するスイッチである。
投入メダルセンサ106は、メダル投入部34に投入されたメダルを検出するセンサである。流路切替ソレノイド107は、メダル投入部34に投入されたメダルの流路をホッパータンク57側もしくはメダル払出穴9側に切り換えるためのソレノイドである。
クレジット表示器109はクレジット表示部31を構成する表示器であり、ゲーム回数表示器108はゲーム回数表示部32を構成する表示器であり、ペイアウト表示器110はペイアウト表示部33を構成する表示器である。
リプレイLED111は、リプレイ表示部27に内蔵されるLEDであり、スタートLED112は、スタート表示部28に内蔵されるLEDであり、ウェイトLED113はウェイト表示部29に内蔵されるLEDである。投入指示LED114は、投入指示表示部30に内蔵されるLEDである。
1枚賭けLED115は1枚賭け表示部45に、2枚賭けLED116は2枚賭け表示部46に、3枚賭けLED117は3枚賭け表示部47に内蔵されるLEDである。なお、ボーナス告知LED120はストップボタンユニット39に内蔵されるLEDである。BETボタンLED121aは1枚BETボタン36aに、BETボタンLED121bはMAXBETボタン36bに内蔵されるLEDである。左操作有効LED122Lは、左ストップボタン40Lに内蔵されるLEDであり、中操作有効LED122Cは、中ストップボタン40Cに内蔵されるLEDであり、右操作有効LED122Rは、右ストップボタン40Rに内蔵されるLEDである。
電源基板202あるいはリール中継基板203を介して、あるいはこれらの基板を介することなく遊技制御基板200に配線接続された各種LED及び表示器は、遊技制御基板200に搭載された制御部210によって制御される。また、制御部210は、遊技制御基板200に接続され、または、電源基板202あるいはリール中継基板203を介して遊技制御基板200に接続された各種スイッチ及びセンサの検出信号を受け、遊技状態を制御する。
特に、制御部210によって制御される「クレジット表示器109、ゲーム回数表示器108、ペイアウト表示器110、リプレイLED111、スタートLED112、ウェイトLED113、投入指示LED114、各枚賭けLED115〜117、ボーナス告知LED120、左、中、右操作有効LED122L、122C、122R」は、遊技の進行に関わる情報を報知するものであり、それが機能しなければ遊技を行うことに支障が出るような、いわば“必須報知装置”といえる。これらの“必須報知装置”が遊技状態を制御する制御部210によって制御されるために、たとえ、演出制御基板201が故障したとしても、少なくとも遊技の進行に必要な情報が遊技者に提供される。このため、遊技者に不利な状態で遊技が進行してしまうことを防止できる。
図5を参照して、遊技制御基板200に設けられた制御部210は、制御動作を所定の手順で実行することの出来るCPU(Central Processing Unit)211と、CPU211の制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)213と、必要なデータの書き込み及び読み出しが出来るRAM(Random Access Memory)212と、CPU211と外部回路との信号の整合性をとるためのI/Oポート214とを含む。
また、遊技制御基板200には、電源投入時にCPU211にリセットパルスを与える初期リセット回路217と、CPU211にクロック信号を与えるクロック発生回路218と、クロック発生回路218からのクロック信号を分周して割込パルスを定期的にCPU211に与えるパルス分周回路(割込パルス発生回路)219と、一定範囲の乱数を高速で連続的に発生している乱数発生回路221と、乱数発生回路221から乱数をサンプリングするサンプリング回路222と、バッファ回路220とが設けられる。さらに、遊技制御基板200には、各種スイッチからの信号が入力されるスイッチ回路215や、モータ回路216、その他、図示しないソレノイド回路等が設けられている。さらに、遊技制御基板200には、停電時にRAM212の記憶を保持させるためのバックアップ電源223が設けられている。RAM212には、各種表示器(クレジット表示器109、ゲーム回数表示器108、ペイアウト表示器110)に表示するべき情報、賭数、内部当選フラグ、出玉率の設定値など、遊技に必要な情報が記憶され、停電時にこれらの情報がバックアップされるために、停電の回復後に、停電発生前の遊技状態に復帰出来る。
遊技制御基板200の制御部210から演出制御基板201へは、バッファ回路220を介して後述する各種コマンドが出力される。バッファ回路220は、遊技制御基板200の内部から外部への信号の出力を許容するが遊技制御基板200の外部から内部へ信号が入力されることを阻止する不可逆性出力手段として機能する。このため、遊技制御基板200と演出制御基板201との間において、遊技制御基板200から演出制御基板201への一方向通信が担保され、コマンドの伝送経路を介して遊技制御基板200に信号を入力させて不正な制御動作を行わせる不正行為を防止できる。
演出制御基板201には、遊技効果LED131〜133と、液晶表示器135と、放音部12a、12b、13に内蔵されるスピーカ136a、136b、137と、上、中、下段の前面カバーパネルパネル303、331、320を内側から照らす各蛍光灯138と、演出用ランプ140〜149と、がぞれぞれ接続され、さらに、リールLED中継基板204を介してリール51L、51C、51Rに内蔵されているリールLED55が接続されている。
演出制御基板201には、マイクロコンピュータからなる制御部230と、各スピーカ136a、136b、137から音を出力させるためのスピーカ駆動回路235と、液晶表示器135を表示制御するための表示駆動回路236と、各種LEDを点灯あるいは点滅させるためのLED駆動回路237と、バックアップ電源238とが搭載されている。
制御部230は、CPU231と、必要なデータの書き込み、及び書き出しが出来るRAM232と、制御プログラムを格納するROM233と、I/Oポート234と、を含む。RAM232の記憶データはバックアップ電源238によりバックアップされているため、制御部230は、停電の回復時に停電発生前に記憶されていたデータに基づいて演出制御を再開出来る。
制御部230のROM233には、演出制御基板201から送信されたコマンドに対応した演出パターンを定めたデータテーブルが記憶されている。このデータテーブルは、各遊技効果LED131〜133、液晶表示器135、各スピーカ136a、136b、137、各蛍光灯138、各演出用ランプ140〜149、リールLED55別に分類されている。例えば所定の遊技情報を示すコマンドを受信した場合、制御部230はその遊技状態に応じた演出パターンを各データテーブルから読み出し、この読み出した演出パターンに応じて各遊技効果LED131〜133、液晶表示器135、各スピーカ136a、136b、137、各蛍光灯138、各演出用ランプ140〜149、及びリールLED55等を制御する。
演出制御基板201によって制御される「各遊技効果LED131〜133、液晶表示器135、各スピーカ136a、136b、137、各蛍光灯138、各演出用ランプ140〜149、及びリールLED55」は、遊技制御基板200によって制御される各種表示器などに比較すると、それが機能しなくても遊技の進行自体には影響を与えるものでなく、演出効果を主眼においた、いわば、“演出装置”と呼べるものである。このため、たとえ、演出制御基板201に故障が発生したとしても、遊技者に不利な遊技が提供されてしまうことはないばかりか、制御部210の制御の負荷が軽減される。
図5に示されるように、スタートスイッチ102の検出信号は、スイッチ回路215を介して制御部210に入力されるとともに、サンプリング回路222に入力される。制御部210は、スタートスイッチ102の検出信号を受け、モータ回路216を介してリール制御信号を出力する。このリール制御信号はリール中継基板203を介して各リール51L、51C、51R別に設けられたリールモータ54L、54C、54Rに入力される。また、リール制御信号は、リール中継基板203及び外部出力基板205を介してスロットマシン1の外部へ出力される。
これにより、各リール51L、51C、51Rが変動し始める。また、リール制御信号の伝送経路は、リール中継基板203においてリールモータ54L、54C、54R側と外部出力基板205側とに分岐されており、外部出力基板205側へ出力されたリール制御信号は、外部出力基板205からスロットマシン1の外部へも出力される。このように、外部出力基板205から出力されるリール制御信号は、外部出力用に加工された信号ではなく、リールモータ54L、54C、54Rを駆動制御する信号そのものである。
一方、サンプリング回路222は、スタートスイッチ102の検出信号が入力されたタイミングで乱数発生回路221から1個の乱数をサンプリングし、その乱数をCPU211に引き渡す。CPU211は、そのサンプリングされた乱数と、ROM213内に格納されている入賞役別の入賞判定テーブルとを参照して、入賞の発生を許容するか否かを入賞役別に決定し、その決定結果をRAM212に記憶させる。これにより、スタート操作がされたタイミングで、入賞役の当選の有無が決定される。制御部210は、その後、入賞役別の当選結果に応じてリールを制御する。
さらに、制御部210は、スタートスイッチ102の検出信号が入力されたことに対応して、バッファ回路220を介して演出制御基板201にゲームの開始を特定可能なコマンドを出力する。演出制御基板201の制御部230は、そのコマンドに基づいてゲーム状況を把握し、ゲーム開始時に対応して定められた演出パターンに従い各遊技効果LED131〜133、液晶表示器135、スピーカ136a、136b、137、リールLED55等を制御する。
また、各ストップスイッチ103L、103C、103Rから出力されたストップスイッチ信号は、遊技制御基板200、リール中継基板203、および外部出力基板205を往復する信号経路を伝送された後、遊技制御基板200のスイッチ回路215に入力される。さらに、ストップスイッチ103L、103C、103Rから出力されたストップスイッチ信号は直接、外部出力基板205を介して外部に出力されるように構成されている。
ストップスイッチ信号の入力を受けた制御部210は、モータ回路216を介してストップスイッチ信号に対応するリールモータ54L、54C、54Rを停止させるためのリール制御信号を出力する。このリール制御信号は、リールモータ54L、54C、54Rに入力されるとともに、外部出力基板205を介してスロットマシン1の外部へ出力される。
さらに、制御部210は、ストップスイッチ信号が入力されたことに対応して、バッファ回路220を介して演出制御基板201にリールの停止時期を特定可能なコマンドを各リール51L、51C、51R別に出力する。演出制御基板201の制御部230は、そのコマンドに基づいてリールの停止時期に対応して定められた演出パターンに従い、遊技効果LED131〜133や、液晶表示器135や、スピーカ136a、136b、137、各蛍光灯138、各演出用ランプ140〜149等を制御する。
外部出力基板205から出力される信号は、たとえば、第3者機関が型式試験を行う際に利用可能である。この型式試験では、たとえば、各ストップボタン40L、40C、40Rの操作から190ms以内に各ストップボタン40L、40C、40Rに対応する各リール51L、51C、51Rが停止するか否かが確認される。このスロットマシン1の場合、各ストップスイッチ103L、103C、103Rから出力されたストップスイッチ信号が直接、外部出力基板205から出力されるために、各ストップボタン40L、40C、40Rが操作されたタイミングをスロットマシンの外部で正確に把握できる。同様に、モータ回路216から出力されるリール制御信号が直接、外部出力基板205から出力されるために、各リール51L、51C、51Rの始動および停止タイミングをスロットマシンの外部で正確に把握出来る。このため、外部出力基板205から出力される信号を用いて、「各ストップボタン40L、40C、40Rの操作から190ms以内に各ストップボタン40L、40C、40Rに対応する各リール51L、51C、51Rが停止するか否かの試験」を行った場合には、正確な試験結果が得られる。また、「遊技制御基板200の制御部210で一旦、信号を取り込んでから外部出力基板205に信号を出力するような構成」とした場合には、遊技制御基板200側で信号を加工して出力するような不正がなされるおそれもあるが、本実施の形態によると、かかる不正行為をも防止できる。
次に、本実施例におけるスロットマシン1の本体を構成する筐体2及び筐体2の前面開口を開閉可能とする前面扉4の構造を主に図6〜図10に基づいて説明する。
まず、筐体2の内部に設置されるリールユニット52は、図2において前述したように、載置板92に対して取り外し自在に取り付けられている。詳しくは図6(a)に示されるように、金属板により構成されるリールユニット52の左右の側板の外面下方所定箇所の一部は外向きに屈曲形成されて突出片93、93が形成されているとともに、同じく金属板により構成される載置板92の上面所定箇所の一部は屈曲形成されており、リールユニット52の設置時において突出片93、93の上面に当接して上方への移動を規制するガイド片94、94がそれぞれ形成されている。また、リールユニット52の下板の前端から下向きに連設されたリールユニット前端片96には、リールユニット52を固定するためのネジ98を挿通可能な挿通孔97、97が形成されているとともに、載置板92の前端から下向きに連設された載置板前端片95には、ネジ98を螺入可能なネジ孔99、99が形成されている。
リールユニット52を載置板92に固定するには、図6(a)に示されるように、リールユニット52を載置板92上に載置するとともに、リールユニット前端片96の後面が載置板前端片95の前面に当接するまで奥方に向けてスライド移動させる。そして突出片93、93がガイド片94、94の下面と載置板92の上面との間に差し込まれた状態で、挿通孔97、97からネジ98を挿通してネジ孔99、99に螺入する。これによりリールユニット52は、突出片93、93とガイド片94、94との係止作用と、ネジ98とにより移動不能に固定されることになる。また、ネジ98を外して筐体2の手前側に引き寄せれば簡単に取り外すことが出来る。
このリールユニット52に内蔵されるリール51L、51C、51Rを制御する、すなわちゲームの進行を制御する遊技制御手段としての制御部210が設けられた遊技制御基板200が収納された収納ケース500は、前述したようにリールユニット52の上面に一体的に取り付けられているため、リールユニット52とともに取り外すことが出来る。
この場合、例えばスロットマシン1の機種変更等に伴い、リール51L、51C、51Rの周面に配置する図柄を変更する際等においては、そのリール51L、51C、51Rの制御プログラム等も変更されるので、その制御プログラム等を登録するROM213を備える制御部210が設けられた遊技制御基板200も交換することが多い。よって、リールユニット52に遊技制御基板200が予め一体的に組み付けられていることで、互いを接続するケーブル等の配線を外すことなく、交換を要する両者を筐体2から一緒に取り外すことが出来るため、リールユニット52及び遊技制御基板200の交換作業を容易に行うことが出来る。
また、このような機種変更の際において、演出手段としての液晶表示器135による演出内容を変更するのみの場合等においては、この液晶表示器135を制御する演出制御手段としての制御部230に設けられるROM233内に登録する表示プログラム等を変更するだけで表示内容を容易に変更出来、液晶表示器135自体は交換不要で複数種類の機種間で共用出来るものであるため、前述したように演出手段としての液晶表示器135自体は前面扉4の裏面側に取り付けられていることにより、例えばリールユニット52等を交換する際に一緒に取り外されたり、この交換作業の邪魔になることがない。すなわち、機種変更時等において交換不要な演出手段を取り外す手間がかかることがないため、交換作業効率の低減を回避できる。
電源ユニット64は、その後部上面所定箇所が筐体2の背板85に固着された規制片150の下面に当接されているとともに、その前面下端縁から前方に向かって連設された前向片152に形成されたビス挿通孔(図示略)から挿通されて筐体2の底板89内に螺入されたビス151により固定されている。このように、固定用のビス151を挿通する挿通孔が前向片152に形成されているので、ビス151による固定作業を筐体2の前方で容易に行うことが出来る。
また、筐体2の左右の側板86、87の外面上部所定箇所には、この筐体2を搬送する際に取手として利用する凹部153が形成されている。このように手の係止部が、側板86、87を貫通する貫通穴でなく凹部により形成されていることにより、例えば貫通穴を閉塞部材等により閉塞したりすることなく、筐体2内部へ針金等を挿入されること等による不正行為を効果的に防止出来る。なお、手の係止部を形成するために貫通穴を形成した場合にあっては、貫通穴の内側に閉塞部材を設けることにより筐体2内部へ針金等を挿入されること等による不正行為を効果的に防止出来る。
筐体2に向かって左側の側板86には、前述したように前面扉4の一端側が回動自在に枢設されている。詳しくは、図3及び図6(a)に示されるように、前面扉4の一端側の側板内面に固設される上下方向に延びる金属製の固定板154の上下所定箇所には、蝶番155の一端側が固着されている。そして上下の蝶番155の他端側には、筐体2の側板86の内面に当接する金属製の取付板156の上下所定箇所が予め固着されている。
取付板156の上、中、下部所定箇所には、側板86の内面における上、中、下部所定箇所に埋設されるナット157(図6(b)、(c)参照)に螺入される固定ネジ158を取付板156の一方の端部側から挿通可能とする略L字状の溝部159がそれぞれ形成されている。
ここで前面扉4の筐体2への取り付け方法を簡単に説明する。まず、側板86の内面における上、中、下部所定箇所に埋設されるナット157それぞれに、特に図6(b)に示されるように、ワッシャ166を挿通した固定ネジ158の先端の一部のみを螺入しておく。そして、前面扉4側に予め組み付けられた取付板156の各溝部159内に固定ネジ158を挿通し、固定ネジ158が溝部159の屈曲部に到達した時点で前面扉4を下降させると、取付板156の上、中、下部が溝部159内に挿通する固定ネジ158により係止されて位置決めされた状態となり、この状態において図6(c)に示されるように各固定ネジ158をドライバー等によりねじ込むことにより、前面扉4が筐体2に対して固定される。
このように、筐体2側に複数設けられた固定用の固定ネジ158それぞれに係止可能な取付板156が前面扉4側に予め一体的に組み付けられていることにより、固定ネジ158による固定を前面扉4を筐体2に対して係止して位置決めした状態で行うことが出来るため、前面扉4に設けられた各種装置等により前面扉4が重くなっている状態でも筐体2に対して簡単に取り付けることが出来る。
次に図7〜図10に基づいて、前面扉4の詳細な構造を説明する。
図7に示されるように、前面パネルとしての前面扉4は、主に非透光性の樹脂材等によりパネル状に形成される基体160からなり、前述したようにこの基体160の前面側には各パネル303、320や飾り枠306、353、323等が設けられるとともに、後面側にはパネル331や各種装置が取り付けられることにより構成されている。
基体160の前面側には、その上端及び左右側端部に沿って複数設けられる遊技効果LED131を覆うカバー体161が前面側に取り付けられている。このカバー体161は、内部の遊技効果LED131からの光がスロットマシン1の前方、上方、左右側方に向かって透光されるように、透明な樹脂材により正面視下向きコ字状に形成されている。また、このカバー体161により囲まれた領域における略中央位置には、各種ボタンやレバー等が設けられる突出部7を構成する突出パネル162が前方から取り付けられている。
基体160におけるカバー体161により囲まれた領域における突出部7よりも上方の領域の上部には、横長長方形状の上開口部163が形成されているとともに、その下部には下開口部164がそれぞれ形成されている。また、カバー体161により囲まれた領域における突出部7よりも下方の領域には、凹部165が形成されている。
上開口部163には、前述したカバー部材としての前面カバーパネル303と、この前面カバーパネル303の後面側に設けられる化粧部材としての化粧シート304と、さらにこの化粧シート304の後面側に設けられる後部カバー部材としての後面カバーパネル305とが一体化された上部飾り枠306が基体160の前面側から取り付けられるようになっている。
前面カバーパネル303は、ポリカーボネイト樹脂等の透光性の樹脂材により全体が透明に形成されているとともに、その長手方向左右側には、その後方に設けられるスピーカ136a、136bから出力される音を前方に放音させるための複数の孔部307が形成されている。
化粧シート304は、ポリエステル樹脂材等によりシート状に形成されているとともに、長手方向略中央位置には、その後方に設けられる液晶表示器135の液晶表示部15を前面側から視認可能にするための開口部308が形成されているとともに、長手方向左右側端部には、その後方に設けられるスピーカ136a、136bから出力される音を前方に放音させるための切欠部309が形成されている。そしてその前面には所定の装飾が予め印刷により施されている。この表面は所定の色(例えば青色等)にて着色されているとともに、開口部308の左右側の領域には、図1に示されるそのスロットマシン1における大当り、小役図柄が印刷されており、前述したような遊技情報表示部8を構成する。
なお、この化粧シート304の前面に施す装飾は、このような入賞発生の対象となる大当り、小役等の図柄の組み合わせに限定されるものではなく、例えば遊技方法(大当り中におけるリプレイ外し方法や、ストップボタン41L、41C、41Rの押し順等)や、発生可能な各種遊技状態(いわゆる遊技者にとって有利なビッグボーナス、レギュラーボーナスや、内部当選した小役賞に対応する図柄が遊技者に報知されるアシストタイム、再遊技(リプレイ)が高確率で発生するリプレイタイム等)、これら各種遊技状態の発生が許容された場合に出現するリーチ目等、遊技に関わる種々の情報を表示可能である。
後面カバーパネル305は、ポリカーボネイト樹脂等の透光性の樹脂材により全体が透明に形成されているとともに、その長手方向左右側には、その後方に設けられるスピーカ136a、136bから出力される音を前方に放音させるための切欠部310が形成されている。
これら前面カバーパネル303、化粧シート304、後面カバーパネル305は、図7及び図8(a)に示されるように、化粧シート304を前面カバーパネル303と後面カバーパネル305とで前後方向から挟み込むように互いに重ね合わせて、前面カバーパネル303を上部飾り枠306の後面側に突き合わせた後、後面カバーパネル305の後側から、それぞれの四隅に形成されたネジ挿通孔311、312、313内にネジ314を挿通し、上部飾り枠306の裏面四隅に形成された雌ねじ部315内に螺入することにより、上部飾り枠306に一体的に取り付けることが出来る。
一方、開口部163の開口周縁には、基体160の前方から取り付けられる上部飾り枠306の後端縁に当接する内向片316が形成されているとともに、この内向片316の所定箇所には、上部飾り枠306の後端周縁所定箇所から後ろ向きに突設されるとともに、先端に係止爪317aを有する係止片317を挿通可能なスリット穴318が、各係止片317に対応して形成されている。
よって、前面カバーパネル303、化粧シート304、後面カバーパネル305が一体的に取り付けられた上部飾り枠306は、図7及び図8(a)に示されるように、基体160の前方側から係止片317をスリット穴318内に差し込むようにして開口部163内に嵌合することにより、係止片317の係止爪317aが内向片316に係止されるため、この係止作用により開口部163に取り付けることが出来る。なお、取り外す場合には、基体160の後側から係止片317を変形させて、係止爪317aと内向片316との係止状態を解除することで容易に取り外すことが出来る。
次に、凹部165には、前述したカバー部材としての前面カバーパネル320と、この前面カバーパネル320の後面側に設けられる化粧部材としての化粧シート321と、さらにこの化粧シート321の後面側に設けられる後部カバー部材としての後面カバーパネル322とが一体化された下部飾り枠323基体160の前面側から取り付けられるようになっている。
前面カバーパネル320、及び後面カバーパネル322は、ポリカーボネイト樹脂等の透光性の樹脂材により全体が透明に形成されている。
化粧シート321は、ポリエステル樹脂材等によりシート状に形成されているとともに、その前面には所定の装飾が予め印刷により施されている。この表面は所定の色(例えば青色等)にて着色されているとともに、このスロットマシン1の機種を特定可能なタイトル名(機種名)が印刷されており、前述したようなタイトル(機種名)表示部26を構成している。
なお、この化粧シート321の前面に施す装飾は、このようなタイトル名に限定されるものではなく、その機種固有の図柄等、種々の内容を表示することが可能である。
これら前面カバーパネル320、化粧シート321、後面カバーパネル322は、図7及び図8(b)に示されるように、化粧シート321を前面カバーパネル320と後面カバーパネル322とで前後方向から挟み込むように互いに重ね合わせて、前面カバーパネル320を下部飾り枠323の後面側に突き合わせた後、後面カバーパネル322の後側から、それぞれの四隅に形成されたネジ挿通孔324、325、326内にネジ327を挿通し、下部飾り枠323の裏面四隅に形成された雌ねじ部328内に螺入することにより、下部飾り枠323に一体的に取り付けることが出来る。
一方、凹部165の底面周縁には、基体160の前方から取り付けられる下部飾り枠323の後端縁が当接するとともに、下部飾り枠323の後端周縁所定箇所から後ろ向きに突設される、先端に係止爪329aを有する係止片329を挿通可能なスリット穴330が、各係止片329に対応して形成されている。なお、凹部165の底面略中央には、化粧シート321を後方から照らす蛍光灯138が取り付けられている。
よって、前面カバーパネル320、化粧シート321、後面カバーパネル322が一体的に取り付けられた下部飾り枠323は、図7及び図8(b)に示されるように、基体160の前方側から係止片329をスリット穴330内に差し込むようにして凹部165内に嵌合することにより、係止片329の係止爪329aが底面に係止されるため、この係止作用により凹部165に取り付けることが出来る。なお、取り外す場合には、基体160の後側から係止片329を変形させて、係止爪329aと底面との係止状態を解除することで容易に取り外すことが出来る。
下開口部164には、図9及び図10に示されるように、前述したカバー部材としての前面カバーパネル331と、この前面カバーパネル331の後面側に設けられる化粧部材としての化粧シート332と、さらにこの化粧シート332の後面側に設けられる後部カバー部材としての後面カバーパネル333とが、その端部複数箇所を保持するクリップ342により互いに重ね合わされた状態で、基体160の後面側から取り付けられるようになっている。
前面カバーパネル331及び後面カバーパネル333は、下開口部164よりも若干大きく、ポリカーボネイト樹脂等の透光性の樹脂材により全体が透明に形成されている。
化粧シート332は、ポリエステル樹脂材等により形成されているとともに、その表面には、後方に設けられる各種LED111〜117からの光を前方に透過させるための孔部319と、演出用ランプ140〜149からの光を前方に透過させるための透光窓334と、各種表示器108〜110の表示部を前方から視認可能とする開口部335と、前述した各リール51L、51C、51Rにより構成される可変表示部を前面側から視認可能にする透明な透視窓14とが形成されている。なお、各透光窓334には、ランプの点灯により遊技者に報知する内容(文字、数字、図柄等)が図9に示されるように印刷されているとともに、透視窓14と左右の各透光窓334との間には入賞ラインL1〜L3’(図1参照)が印刷されている。また、表面におけるこれら孔部319、透光窓334、開口部335以外の領域は、前面から内部が視認出来ないように所定の色(例えば青色等)にて着色されて非透光領域とされている。
一方、基体160後面における下開口部164の下部所定箇所には、前述のようにクリップ342により一体的に組み付けられた状態で下開口部164の後面側に配置される前面カバーパネル331、化粧シート332、後面カバーパネル333の下端を支持するL字状の2つの支持片336がそれぞれ突設されている。また、開口左右側所定箇所には、前面カバーパネル331、化粧シート332、後面カバーパネル333の左右端縁上部に当接して左右方向の移動を規制するガイド片337がそれぞれ突設されている。
下開口部164の上部所定箇所には、後述するユニット部材340を固定する固定ネジ341が螺合される雌ネジ部338aが形成された支柱338が立設されているとともに、開口周縁所定箇所には、前記クリップ342を収容可能とする収容凹部339が4箇所に形成されている。さらに下開口部164の下方左右側所定箇所には、ユニット部材340の下端を回動自在に受支する軸受部材352が形成されている。
さらに下開口部164の周囲には、下開口部164を通して針金等が差し込まれることによる不正行為を防止するための枠状の突片370が後向きに突設されている。詳しくは、この突片370が下開口部164を囲むように形成されていることで、例えば下開口部164の後面側に前面カバーパネル331が配置された状態において、基体160の前方から下開口部164の周縁部後面と前記前面カバーパネル331の周縁部前面との間から針金等が差し込まれても、針金の先端が突片370の内面に当接して進入が規制されるため、針金等による外部からの不正行為が効果的に抑制される。
なお、ここでは針金等の差込による不正行為を防止するために後向きの突片370が形成されているが、例えば前面カバーパネル331の周縁に前向きの折り返し片等を形成するとともに、基体160の後面における下開口部164の周縁部に前記折り返し片を嵌合可能な溝部等を形成しておくこと等によっても、前面カバーパネル331が配置された状態において下開口部164を通して針金等が差し込まれるのを効果的に防止することが出来る。
すなわち、このように基体160の開口部の周辺に前面カバーパネル331を着脱自在に設ける場合等においては、開口部周りに針金等の進入を規制する規制手段を形成しておくことが好ましい。
ユニット部材340は、演出用ランプ140〜144が設けられたランプ基板343と、演出用ランプ145〜149が設けられたランプ基板344と、各種LED111〜117及び各種表示器110〜112が設けられた基板345とが一体的に組み付けられる部材であり、図9及び図10に示されるように、各種LED111〜117、各種ランプ140〜149及び各種表示器110〜112を後側から収容可能に構成されているとともに、各種LED111〜117、各種ランプ140〜149からの光が前方に透過されるように、また、各種表示器110〜112の表示部が前側に臨むように前後面が開口されている。
ユニット部材340は、図10に示されるように、その後方に設けられるリール51L、51C、51Rを前方に臨ませるために、そのリール51L、51C、51Rを前面側から視認可能とするように化粧シート332に形成された透視窓14を避けるように上向きに開口するコ字状に形成されている。また内部には、各種LED111〜117、各種ランプ140〜149及び各種表示器110〜112間を仕切る仕切板346が複数設けられているとともに、各種基板343〜345を後側から取り付けるための取付ネジ347が螺合される雌ネジ部348が設けられている。
ユニット部材340の左右側外面下部からは、円柱状の軸部材349がそれぞれ外向きに突設されているとともに、左右の腕部上端面には、基体160に対して固定するための固定ネジ341を挿通する挿通孔350が形成された固定片351がそれぞれ上向きに突設されている。なお、左右の軸部材349を受支する軸受部材352は、上向きに開口する縦断面略U字状に形成されているため、特に図10に示されるようにユニット部材340を基体160に対して回動不能に固定した状態における軸部材349の軸受部材352からの後方への逸脱が防止されている。
ここで前面カバーパネル331、化粧シート332、後面カバーパネル333の基体160における下開口部164への取り付け、取り外し方法を説明する。
まず、前述したように、化粧シート332の前後面を前面カバーパネル331及び後面カバーパネル333により挟み込むように互いに重ね合わせた状態でクリップ342を介してこれらを一体化する。そして基体160の後側から、前面カバーパネル331を前向きにした状態でその下端を支持片336上に支持させるとともに、左右のガイド片337間に収まるように配置する。
この時、各クリップ342の前面側は収容凹部339内に収容されるため、前面カバーパネル331の前面周縁部近傍が基体160の前方側から下開口部164周りに取り付けられた中央飾り枠353の後端に確実に当接され、下開口部164が前面カバーパネル331により覆われる(図10参照)。
この状態で、各種LED111〜117、140〜149及び各種表示器110〜112が一体的に組み付けられたユニット部材340を、図10中2点鎖線で示されるように傾けた状態にして、その軸部材349を軸受部材352に嵌合する。そしてこの状態から、軸部材349を回動中心としてユニット部材340の上端側を反時計周りに回動させ、ユニット部材340の前端面を後面カバーパネル333の後面に当接させた状態で、固定ネジ341を固定片351の挿通孔350に後側から挿通して支柱338の雌ネジ部338aに螺入する。
このように固定ネジ341を雌ネジ部338a内に螺入することにより、後面カバーパネル333の後面にユニット部材340の前端面が圧接され、支持片336及びガイド片337により支持されて位置決めされた前面カバーパネル331、化粧シート332、後面カバーパネル333は、ユニット部材340により中央飾り枠353の後端面に対して押圧されるようになっている。
よって、支持片336及びガイド片337により支持されて位置決めされた前面カバーパネル331、化粧シート332、後面カバーパネル333を基体160に対してネジ等を介して固定することなく、基体160とユニット部材340とで挟持して所定位置に保持することが出来るため、前面カバーパネル331、化粧シート332、後面カバーパネル333の取り付け、取り外しを容易に行うことが出来るばかりか、取り付けられた化粧シート332のよれや位置ずれが効果的に防止される。
以上説明してきたように、本発明実施例のスロットマシン1にあっては、その本体を構成する筐体2の前面に設けられる前面パネルとしての前面扉4の基体160に対して、カバー部材としての前面カバーパネル303、331、320がそれぞれ着脱自在に取り付けられているとともに、この前面カバーパネル303、331、320の後面側には、前面の少なくとも一部に装飾が施された化粧シート304、332、321が、前記基体160に対して交換可能に取り付けられ、この前面カバーパネル303、331、320を通して化粧シート304、332、321に施された装飾が視認可能に構成されているため、装飾が施された化粧シート304、332、321を後述するように交換することで、基体160の前面意匠を、基体160全体を交換することなく容易に変更することが出来るとともに、化粧シート304、332、321の前面は前面カバーパネル303、331、320により保護されるため、化粧シート304、332、321の前面の劣化や損傷が効果的に防止される。
本実施例におけるカバー部材としての前面カバーパネル303、331、320は透明な樹脂材により形成され、全体が透光性を有していたが、本発明においては、その後面側に設けられる化粧シート304、332、321の前面に施された装飾の少なくとも一部を前方から視認可能となるように、透光性領域が少なくとも一部に形成されていればよい。また、透光性領域は必ずしも無色透明からなるものに限定されるものではなく、後面側に取り付けられる化粧シート304、332、321の前面に施された装飾の少なくとも一部を前方から視認可能であれば、着色されていてもよい。
また、化粧シート304、332、321のさらに後面側には、前面カバーパネル303、331、320とは別個に形成される後部カバー部材としての後面カバーパネル305、333、322が、基体160に対して着脱自在に取り付けられているので、化粧シート304、332、321の後面が前面カバーパネル303、331、320により保護され、化粧シート304、332、321の前面の劣化や損傷が効果的に防止されるばかりか、配置された化粧シート304、332、321のよれや位置ずれ等が防止される。
また、本実施例における後部カバー部材としての後面カバーパネル305、333、322は透明な樹脂材により形成され、全体が透光性を有していたが、これは、各後面カバーパネル305、333、322の後面側に設けられる装飾装置としての蛍光灯138や各種LEDからの光を前方に透光させるためであるため、このような必要がない場合においては、後部カバー部材に透光性領域を形成しなくてもよい。
なお、本実施例におけるユニット部材340には、化粧シート332を装飾する装飾装置としての各種ランプ140〜149、各種LED111〜117、各種表示器108〜110が組み付けられていたが、組み付けられる装飾装置は上記のようなランプ、LED、表示器等に限定されるものではなく、化粧シートを装飾可能な装置であれば蛍光灯や液晶表示器等であってもよい。さらに、化粧部材の後面側に設ける必要がある装置であれば、例えばスピーカ等が設けられてもよい。
また、本実施例においては、前面カバーパネル303と化粧シート304と後面カバーパネル305とは、上部飾り枠306に対して一体的に組み付けられた状態で、また、前面カバーパネル320と化粧シート321と後面カバーパネル322とは、下部飾り枠323に対して一体的に組み付けられた状態で、また、前面カバーパネル331と化粧シート332と後面カバーパネル333とは、クリップ342を介して一体化された状態で、それぞれ基体160に対して着脱自在に取り付けられるため、これらの基体160への取り付け、取り外しを容易に行うことが出来るばかりか、前面及び後面カバーパネルにより挟持された状態で基体160に設けられた化粧シート304、332、321の位置ずれ等が効果的に防止される。
さらに化粧シート304、332、321は、それぞれ基体160の上、中、下段位置に別々に設けられているため、例えば遊技情報表示部8に表示する内容のみを変更すればよい場合、透視窓14周りの表示部や装飾のみを変更すればよい場合、機種名表示部26に表示する内容のみを変更すればよい場合等において、基体160の前面意匠のうち変更が必要な箇所のみ部分的に変更することが可能となるため、化粧シートの交換が容易となる。
詳しくは、基体160における、筐体2の上下方向略中央位置に配置されたリールユニット52(可変表示装置50)の前方位置に、リール51L、51C、51Rを前方から視認可能とするように構成された前面カバーパネル331、化粧シート332、後面カバーパネル333が設けられることにより、機種変更により、リール51L、51C、51Rの周面に配置される図柄等が変更される場合等において、化粧シート332を、変更される図柄等に対応した装飾が施された化粧シートに変更するだけで透視窓14周りの装飾を容易に変更することが出来る。
また、基体160における、筐体2の上下方向略中央位置に配置されたリールユニット52(可変表示装置50)よりも上方位置には、前面カバーパネル303、化粧シート304、後面カバーパネル305が設けられることで、基体160の上部領域の意匠のみを部分的に変更することが可能であるとともに、これとは別に基体160における、筐体2の上下方向略中央位置に配置されたリールユニット52(可変表示装置50)よりも下方位置には、前面カバーパネル320、化粧シート321、後面カバーパネル322が設けられることで、基体160の下部領域の意匠のみを部分的に変更することが可能である。
前面カバーパネル331、化粧シート332、後面カバーパネル333にあっては、基体160の後面側に取り付けられており、基体160の前方からの取り外しが困難となっているため、筐体2内部に配設される各種装置、特に本実施例においては、その後方に設けられるリールユニット52の上面に固定される遊技制御基板200への不正行為を効果的に防止出来る。
また、前面カバーパネル331、化粧シート332、後面カバーパネル333は、基体160の後面側に回動自在に設けられるとともに、前面カバーパネル331、化粧シート332、後面カバーパネル333を後方から照らす各種ランプ、LEDや表示器等が組み付けられるユニット部材340により後方から圧接されることにより配置位置に保持されるようになっているため、化粧シート332のよれや位置ずれ等が効果的に防止されるばかりか、ユニット部材340の上端を基体160の所定箇所に固定するだけで、そのユニット部材340を回動不能に固定できるとともに、前面カバーパネル331、化粧シート332、後面カバーパネル333を所定の配置位置に保持できるため、取り付け、取り外しを容易に行うことが出来る。
なお、このユニット部材340の形状や大きさ等は後述するように任意に変形可能であるとともに、それに組み付ける照明装置としてのLEDやランプ等の種類も限定されるものではなく、それ以外の表示器等の各種装置が組み込まれていてもよい。
また、本実施例におけるユニット部材340は、その下端を中心に回動自在に、かつ、取り外し自在に設けられていたが、後述するような形状の変更等に応じて、左右端や上端を中心に回動自在に設けられていてもよいし、単に基体160に対して取り外し自在に設けられていてもよい。
次に、例えば機種変更に伴ってスロットマシン1の構成を変更する際における各種部材、装置の交換例を、図11〜図15に基づいて説明する。
まず図11には、所定の演出を実行する演出手段としての液晶表示器135が、筐体2の載置板92に対して交換可能に取り付けられたユニットとしてのリールユニット52の側面に一体的に組み付けられ、この液晶表示器135の液晶表示部15が、可変表示部を構成する透視窓14の側方に設けられるとともに、透視窓14が、図11(a)、(c)に示されるように、各リール51L、51C、51Rに対応してする3つの透視窓14L、14C、14Rにて構成されているスロットマシン1aが示されている。
上記実施例におけるスロットマシン1においては、液晶表示部15は前面カバーパネル303の略中央部に設けられ、かつ、液晶表示器135は前面扉4を構成する基体160の後面上部に取り付けられていたが、このスロットマシン1aのように、液晶表示器135は筐体2側に取り付けることも可能である。また、この液晶表示器135、及びこの液晶表示器135を制御する演出制御手段が設けられる演出制御基板201が収納された収納ケース550は、載置板92に対して着脱自在なリールユニット52の側面に一体的に組み付けられている。
すなわち、リール51L、51C、51Rと、このリール51L、51C、51Rを制御をする遊技制御手段が設けられた遊技制御基板200が収納された収納ケース500とが一体的に組み付けられるとともに、載置板92に対して着脱自在に取り付けられたリールユニット52に、演出手段としての液晶表示器135と、前記遊技制御基板200とは別個に設けられるとともに、前記液晶表示器135を制御する演出制御手段が設けられた演出制御基板201が収容される収納ケース550とが一体的に組み付けられている。
このように、液晶表示器135を制御する演出制御手段が設けられた演出制御基板201が、筐体2に対して交換可能に取り付けられたリールユニット52に一体的に組み付けられていることにより、例えば機種変更等に伴うゲーム内容の変更とともに、液晶表示部15に表示する演出内容も変更する場合、新たな演出プログラムを登録するために演出制御基板201を交換することがあるため、リールユニット52の交換作業とともに演出制御基板201を交換することが出来る。
また、このように可変表示装置50周辺の構成が変更される場合にあっても、図11(a)に示されるように、化粧シート304を、開口部308のない化粧シート304aに交換するとともに、図11(b)、(c)に示されるように、化粧シート332を、この機種の構成に対応して3つの透視窓14L、14C、14Rが形成されるとともに、液晶表示部15を透視可能とする開口部308a及び適宜装飾が予め施された化粧シート332aに交換することにより、前面扉4の前面意匠の変更に容易にすることが出来る。
さらに、ユニット部材340は、前述したように基体160に対して取り外し自在に取り付けられているため、図11(c)に示されるように機種の構成に対応した形状に予め構成されたユニット部材340aに交換するだけで、化粧シート332aに形成される透視窓14の配置位置や各種LED及び表示器等の配置位置の変更に容易に対応することが出来る。
また、このように複数種類の機種で共通して使用することが可能であるか機種に固有のものであるかに関わらず、所定の演出を実行可能な演出手段(ここでは液晶表示器135)が、可変表示装置50と遊技制御手段である制御部210とが互いに一体的に組み付けられたユニットとしてのリールユニット52に対して一体的に組み付けられていることにより、リールユニット52をスロットマシン1の筐体2aから取り外すことで、前記可変表示装置50及びゲームの進行を制御する制御部210が設けられた遊技制御基板200とともに、演出手段を一緒に取り外すことが出来るため、交換作業が容易になる。
次に図12には、スロットマシン1に設けられる演出手段としての液晶表示器135の替わりに、リール51L、51C、51Rとは別個に形成される3つの演出用リール354L、354C、354Rが設けられたスロットマシン1bが示されている。
このように、機種変更に伴い演出手段が液晶表示器135から3つの演出用リール354L、354C、354Rに変更される場合、例えば上部の化粧シート304に設けられる液晶表示部15が変更されることになるが、この場合、上部の化粧シート304を、3つの開口部355L、355C、355Rが予め形成された新規な化粧シート304bに交換するだけで、機種変更に容易に対応することが出来る。
なお、この化粧シート304には、その後側に配置される演出用リール354L、354C、354Rを前方から視認可能とするために開口部355L、355C、355Rが形成されているが、演出用リール354L、354C、354Rを前方から視認可能とする透視領域は、例えば開口でなく透明領域により構成されていてもよい。また、開口部は各演出用リール354L、354C、354Rは別々に形成されているが、1つの横長の開口部により形成されていてもよい。
また、これら演出用リール354L、354C、354Rを制御する演出制御手段が設けられる演出制御基板201が収納された収納ケース550aは、図12(c)に示されるように、基体160に取り付けられた演出用リールユニット371の裏面に一体的に組み付けられている。
次に図13には、スロットマシン1に設けられる演出手段としての液晶表示器135の替わりに、リール51L、51C、51Rとは別個に形成される1つの演出用リール356が、リールユニット52の側方に一体的に設けられたスロットマシン1cが示されている。
このように、機種変更に伴い演出手段が液晶表示器135から1つの演出用リール356に変更されるような場合、液晶表示部15を視認可能とする開口部308が形成された上部の化粧シート304が、開口部308が形成されていない化粧シート304cに交換されるとともに、中央の化粧シート332が、透視窓14L、14C、14R及びこのさらに右側側方に演出用リール356を視認可能とする開口部357が形成された化粧シート332cに交換されることになる。このように、上部の化粧シート304を新規な化粧シート304cに、また、中央の化粧シート332を新規な化粧シート332cに交換するだけで、機種変更に容易に対応することが出来る。
また、リール51L、51C、51Rの側方に他の演出用リール356等が配設され、各リール51L、51C、51Rの横幅が、通常の横幅よりも幅狭となるとともに、配置位置が変更されるような場合には、これに対応して各透視窓14L、14C、14Rの横幅も図13(b)に示されるように幅狭となるとともに、配置位置が変更されることになるが、化粧シート322cを交換するとともに、図13(c)に示されるように、ユニット部材340のユニット部材340cへの交換だけで済むため、このような変更にも容易に対応することが出来る。
また、演出手段として、このように電気的駆動源により駆動される機械的構造物により構成される演出用リール356等が適用される場合において、例えば機種変更の際に演出用リール356による演出内容を変更する際には、この演出用リール356を制御する演出制御手段としての制御部230に設けられるROM233内に登録する回転制御プログラム等を変更するだけでなく、周面に配置する図柄等を変更することが多いため、このような演出手段は、機種固有のものとして使用される。
よって、このように機種変更の際に交換が必要となる演出手段としての演出用リール356が、図13(b)に示されるように、筐体2に対して交換可能に取り付けられるリールユニット52に対して予め一体的に取り付けられていれば、例えばリールユニット52等を交換する際に一緒に取り外すことが出来るため、交換作業を容易に行うことが出来る。
さらにこのような場合、演出用リール356の制御プログラムの変更に伴い演出制御基板201が交換されることになるため、図13(b)に示されるように、演出用リール356を制御する演出制御手段としての演出制御基板201が収容される収納ケース550が、演出用リール356が組み付けられたリールユニット52に対して一体的に組み付けられていれば、リールユニット52等を交換する際に一緒に取り外すことが出来るため、交換作業をより容易に行うことが出来る。
次に図14には、スロットマシン1に設けられる演出手段としての液晶表示器135の替わりに、リール51L、51C、51Rとは別個に形成されるとともに、水平方向を向く軸周りに回動自在に構成された3つの演出用リール358H、358C、358Lがリールユニット52の側方に上下方向に設けられたスロットマシン1dが示されている。
このように、機種変更に伴い演出手段が液晶表示器135から3つの演出用リール358H、358C、358Lに変更される場合、液晶表示部15を視認可能とする開口部308が形成された上部の化粧シート304が、開口部308が形成されていない化粧シート304dに交換されるとともに、中央の化粧シート332が、透視窓14L、14C、14R及びこのさらに右側側方に、3つの演出用リール358H、358C、358Lそれぞれを視認可能とする開口部359H、359C、359Lが形成された化粧シート332dが変更されることになる。このように、上部の化粧シート304を新規な化粧シート304dに、また、中央の化粧シート332を新規な化粧シート332dに交換するだけで、機種変更に容易に対応することが出来る。
次に図15には、スロットマシン1に設けられる演出手段としての液晶表示器135の替わりに、リール51L、51C、51Rとは別個に形成されるとともに、上下方向を向く軸周りに回動自在に構成された3つの演出用リール360H、360C、360Lがリールユニット52の側方に上下方向に設けられたスロットマシン1eが示されている。
このように、機種変更に伴い演出手段が液晶表示器135から3つの演出用リール360H、360C、360Lに変更される場合、液晶表示部15を視認可能とする開口部308が形成された上部の化粧シート304が、開口部308が形成されていない化粧シート304eに交換されるとともに、中央の化粧シート332が、透視窓14L、14C、14R及びこのさらに右側側方に、3つの演出用リール360H、360C、360Lそれぞれを視認可能とする開口部361H、361C、361Lが形成された化粧シート332eが変更されることになる。このように、上部の化粧シート304を新規な化粧シート304eに、また、中央の化粧シート332を新規な化粧シート332eに交換するだけで、機種変更に容易に対応することが出来る。
なお、以上説明してきたスロットマシン1〜1eにおいては、カバー部材としての前面カバーパネルと後部カバー部材としての後面カバーパネルとがそれぞれ別個に形成されていたが、後部カバー部材としての後面カバーパネルはカバー部材としての前面カバーパネルと別個に形成されているものに限定されるものではなく、例えばカバー部材と後部カバー部材とが、内部に化粧部材を挟み込み可能なように2つ折りで、あるいは内部に化粧部材を差し込み可能なように一体的に形成されていてもよい。
また、図16には、このような機種変更等に伴い、リール51L、51C、51Rの配置位置やリール51L、51C、51Rの幅等が変更される場合において、リール51L、51C、51Rの配置を変更する方法の一例が示されている。
図16(a)に示されるように、各リール51L、51C、51Rを回動自在に軸支するリールモータ54L、54C、54Rは、リールユニット52内に設けられるリールモータ取付板362に形成された穴部363内に頭部364を嵌合し、該頭部364の後端に形成される頭部364よりも大径の台座部365の先端面365aを当接させた状態で、該台座部365の後端面365b側から挿通された固定ネジ367をリールモータ取付板362に形成されたネジ孔366に螺入することにより取り付けられている。
ここで各リール51L、51C、51Rのリールモータ取付板362に対する取付位置を水平方向に変更する場合、図16(b)に示されるように、リールモータ54の頭部364を穴部363内に嵌合せずに、台座部365の後端面365bをリールモータ取付板362に当接した状態で、先端面365a側から固定ネジ367を挿通してネジ孔366に螺入する。
このようにすることで、台座部365及びリールモータ取付板362の厚み分(P1)だけ、リール51L、51C、51Rがリールモータ取付板362から離間して配置されることになる。よって、リールモータ取付板362の配置位置を変更することなく、リール51L、51C、51Rの配置位置を変更することが出来るのである。
次に図17には、前述した化粧部材としての化粧シートを、巻取装置を介して巻取り可能に設け、基体160に対して取り付けた状態において、表面の装飾内容を変更可能とする場合の一例が示されている。
具体的には、図17(a)に示されるように、例えば、種々の装飾が施された下部の化粧シート321fが、下部飾り枠323内下部に設けられる補給ローラ368に予め巻回されるとともに、この巻回された化粧シート321fの端部は上部に設けられる巻取ローラ369に取り付けられており、巻取ローラ369が図示しない駆動装置により駆動させることより新規な化粧シート321fが引き出されて、図17(b)に示されるように、新規な図柄に変更されるようになっている。なお、このような巻取装置は、駆動装置に駆動されるものに限られず、所定箇所に設けられるハンドル等により巻取り可能としても良い。
このように化粧シートを引き出し可能に構成することで、機種変更等に伴う装飾内容の変更に伴い逐次新規な化粧シートに取り替える必要がないので、機種変更にともなう装飾変更を容易に行うことが出来るとともに、機種変更時等でなくても、装飾内容を容易に変更することが出来るため、興趣が向上する。
次に図18には、本発明の第2の実施例としての前面扉が示されている。この前面扉4aを構成する基体160aは、非透光性の樹脂材によりパネル状に構成されているとともに、この基体160aの前面側の一部には、透明な樹脂材からなる透光性領域372、373が上下に形成されている。
この基体160aにおける透光性領域372、373の後面側には、化粧部材としての化粧シート374、375が、さらにこれら化粧シート374、375の後面側には、後部カバー部材としての後面カバーパネル376、377が、基体160aの所定箇所に形成されたネジ孔378、379に螺入可能なネジ380、381により、それぞれ基体160aに対して着脱自在に取り付け出来るようになっている。
なお、化粧シート374には、前述した液晶表示器135の液晶表示部15を視認可能とする開口部308、335や、透視窓14、孔部319等が形成されているとともに、前面側には所定の装飾が施されている。また化粧シート375には、前面に機種を特定可能なタイトル(機種)名が印刷されている。
さらに、これら化粧シート374、375及び後面カバーパネル376、377は、予めクリップ342により一互いに体的に組み付けられた状態で基体160aに対して取り付けられる。
このように本発明にあっては、前述したように前面扉を構成する基体160に対して交換可能に取り付けられる化粧シートの前面に施された装飾を視認可能とする透光性領域を有するカバー部材としての前面カバーパネルが基体160に対して取り付けられているものに限定されるものではなく、前面扉4aを構成する基体160aの一部に、その後面側に取り付けられる化粧シートの前面に施された装飾を前方から視認可能とする透光性領域が予め一体的に形成されていてもよい。
またこの場合、前記透光性領域372、373が基体160aの一部に別々に形成されているが、例えば基体160a全体が透光性を有する透明な樹脂材等により形成され、透光性領域が全体に形成されてもよい。さらに、1つの透光性領域の後面側に複数の別々の化粧シートを取り付けるようにしてもよい。
また、図1〜図17に示されるスロットマシン1〜1fにあっては、透光性領域が前面扉4の前面における上、中、下段それぞれに別々に構成されていたが、図18に示されるように、前面扉4aの前面における上部から中央部にかけて1つの透光性領域が形成されてもよい。
また、このような透光性領域372、373は、前面扉4aを構成する基体160aの成型時において予め一体的に形成されるものに限定されるものではなく、例えば基体160aに形成された開口部に透明な樹脂材等により形成されたカバーパネルが一体的に組み付けられることにより形成されていてもよい。
前記各実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1は、1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置(50)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、前記可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシン(1、1a〜1f)において、前面が開口する本体(筐体2)と、前記本体の前面開口を開閉可能に設けられる前面扉(前面扉4、基体160)と、少なくとも一部に透光性領域を有するカバー部材(前面カバーパネル303、320)と、前記カバー部材の後面側に配置され、前記透光性領域に対応する箇所に装飾が施された化粧部材(化粧シート304、321)と、前記化粧部材の後面側に配置され、該化粧部材の後面を被覆する後部カバー部材(後面カバーパネル305、322)と、を備え、前記化粧部材、前記カバー部材、前記後部カバー部材は、該化粧部材が前記カバー部材及び前記後部カバー部材により挟持され互いに一体的に組み付けられた状態で前記前面扉の前面側から該前面扉の一部の領域である所定領域に係止され、前記前面扉を開放して前記前面扉の後面側から前記係止を解除することにより取り外されるとともに、前記前面扉の後面側において、後向きに設けられた突片(370)が、一体的に組み付けられた前記化粧部材、前記カバー部材、及び前記後部カバー部材の係止位置周辺に形成されている。
本発明は、前記カバー部材(前面カバーパネル303、331、320)は、前記前面扉(前面扉4、4a、基体160、160a)に対して着脱自在である。
本発明は、前記カバー部材(前面カバーパネル303、331、320)及び前記化粧部材(化粧シート304、332、321、374、375)は、互いに一体的に組み付けられた状態で前記前面扉(前面扉4、4a、基体160、160a)に対して着脱自在に取り付けられている。
本発明は、前記化粧部材(化粧シート304、332、321、374、375)のさらに後面側には、該化粧部材の後面を被覆する後部カバー部材(後面カバーパネル305、333、322)が、前記前面扉(前面扉4、4a、基体160、160a)に対して取り付けられている。
本発明は、前記カバー部材(前面カバーパネル303、331、320)、前記化粧部材(化粧シート304、332、321、374、375)、前記後部カバー部材(後面カバーパネル305、333、322)は、互いに一体的に組み付けられた状態で前記前面扉(前面扉4、4a、基体160、160a)に対して着脱自在に取り付けられている。
本発明は、前記カバー部材(前面カバーパネル303、331、320)は、前記前面扉(前面扉4、4a、基体160、160a)の後面側から取り付けられている。
本発明は、1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置(50)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、前記可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシン(1)において、前面が開口する本体(筺体2)と、前記本体の前面開口を開閉可能に設けられる前面扉(前面扉4、基体160)と、少なくとも一部に透光性領域を有するカバー部材(前面カバーパネル320)、前記カバー部材の後面側に配置され、前記透光性領域に対応する箇所に装飾が施された化粧部材(化粧シート321)、及び前記化粧部材の後面側に配置され、該化粧部材の後面を被覆する後部カバー部材(後面カバーパネル321)を、前記化粧部材が前記カバー部材及び前記後部カバー部材により挟持された状態で一体化した枠状部と、を備え、前記枠状部は、後ろ向きに突設された係止片(329)を備え、前記前面扉の前面側から該前面扉の一部の領域である所定領域に前記係止片を介して係止され、前記前面扉を開放して該前面扉の後面側から係止を解除することにより取り外されることが可能であるとともに、前記係止片は先端に形成された係止爪(329a)を有するとともに前記枠状部の外周より内側に位置し、前記所定領域には挿通口(330)が設けられ、前記係止片が前記挿通口に挿通された状態で、前記枠状部の外周と前記係止片との間の第1の領域が前記前面扉の表面のうち前記挿通口の外縁と接する第2の領域に当接するとともに前記係止爪の外方先端部と前記係止片の外方側面との間の第3の領域が前記前面扉の裏面のうち前記挿通口の外縁と接する第4の領域に当接することで、前記第1の領域と前記第3の領域により前記前面扉の一部を挟み込むように前記係止爪が前記前面扉の裏面に係止され、前記係止片が前記所定領域に係止された状態では前記前面扉と前記後部カバー部材の間に空間が形成され、前記後部カバー部材は、透光性部材にて構成され、前記前面扉には、前記後部カバー部材を後側から照らす照明装置(蛍光灯138)が設けられていることを特徴としている。
本発明は、前記化粧部材(化粧シート304、332、321、374、375)のさらに後面側には、該化粧部材の後面を被覆する後部カバー部材(後面カバーパネル305、333、322、376、377)が、前記前面扉(前面扉4、4a、基体160、160a)に対して取り付けられている。
本発明は、前記化粧部材(化粧シート304、332、321、374、375)及び前記後部カバー部材(後面カバーパネル305、333、322、376、377)は、互いに一体的に組み付けられた状態で前記前面扉(前面扉4、4a、基体160、160a)に対して着脱自在に取り付けられている。
本発明は、前記化粧部材(化粧シート304、332、321、374、375)は、前記前面扉(前面扉4、4a、基体160、160a)における複数箇所に別々に取り付けられている。
本発明は、前記化粧部材(化粧シート332)に、前記可変表示装置の可変表示部を視認可能とする窓部(透視窓14)が設けられている。
本発明は、前記化粧部材(化粧シート304)に、前記ゲームに関わる所定の情報を表示する情報表示部(遊技情報表示部8)が設けられている。
本発明は、前記化粧部材(化粧シート321)に、前記スロットマシン(1、1a〜1f)の機種名等を表示する機種名表示部(タイトル表示部26)が設けられている。
本発明は、前記化粧部材(化粧シート304、332、321、374、375)の後方には、前記化粧部材を装飾する装飾装置(各種LED111〜117、演出用ランプ140〜149、各種表示器108〜109)が組み付けられたユニット部材(340)を備えるとともに、該ユニット部材により前記化粧部材は前記カバー部材の後面に対して圧接して取り付けられている。
本発明は、前記ユニット部材(340)は、その周縁のうちの一端縁を中心にして、前記前面扉(前面扉4、4a、基体160、160a)に対して回動自在に枢支されている。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば上記実施例においては、遊技媒体としてメダルを使用することにより遊技を行うことが出来るスロットマシンに本発明を適用した例を記載してきたが、本発明は、遊技媒体としてパチンコ玉等の遊技球を使用することにより遊技を行うことが出来るスロットマシンに適用することも可能である。
なお、上記実施例におけるスロットマシンにおいては、遊技者は1ゲームに対する賭数を任意に設定(メダル1枚分〜3枚分のいずれかの賭数を選択)出来るようになっていたが、本発明におけるスロットマシンは、請求項中に記載のように「1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となる」ものであれば、これら賭数の範囲は上記のようにメダル1枚〜3枚の範囲で遊技者が選択できるものに限定されるものではない。例えば1ゲームに対してメダル1枚分の賭数が設定された場合、もしくはメダル2枚分の賭数が設定された場合、もしくはメダル3枚分の賭数が設定された場合のみゲームが開始可能となるように、1ゲームに対する賭数が予め定められた所定の値に設定されていて、遊技者が賭数を選択できるようになっていないものも含む。