以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明の遊技機に係る実施の形態について、以下、図面を参照しながら説明する。初めに、図1を参照して、本実施形態における遊技機(以下、パチスロという)1の機能フローについて説明する。図1は、パチスロ1の機能フローを示す説明図である。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー33が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段(図15のメインCPU64を含む)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。尚、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
続いて、複数のメインリール2、3、4の回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン34、35、36が押されると、メインリール停止制御手段(図15のモータ駆動回路73、及びステッピングモータ45L、45C、45Rを含む)は、内部当籤役とストップボタン34、35、36が押されたタイミングとに基づいて、該当するメインリール2、3、4の回転を停止する制御を行う。尚、複数のサブリール5、6、7は、複数のメインリール2、3、4に連動するように回転を開始し、サブリール停止制御手段による制御によって停止する。
ここで、パチスロ1では、基本的に、ストップボタン34、35、36が押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するメインリール2、3、4の回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、上記規定時間内でのメインリール2、3、4の回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
メインリール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが後述の入賞ラインに沿って極力表示されるようにメインリール2、3、4の回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、後述の入賞ラインに沿って表示されることがないようにメインリール2、3、4の回転を停止する。
こうして、複数のメインリール2、3、4の回転が全て停止されると、入賞判定手段(図15のメインCPU64を含む)は、後述の入賞ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ1における1回の遊技として行われる。
また、パチスロ1では、前述した一連の流れの中で、後述の4thリール8による演出情報の表示の他に、サイドランプ28により行う光の出力、スピーカ54、96L、96Rにより行う音の出力、又はこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
遊技者によりスタートレバー33が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段(図16のサブCPU82を含む)は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段(後述の4thリール8、スピーカ54、96L、96R、サイドランプ28)は、メインリール2、3、4の回転が開始されるとき、メインリール2、3、4の回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。
このように、パチスロ1では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態に係るパチスロ1の外観について説明する。図2は、パチスロ1を示す正面図、図3は、パチスロ1の外観を示す斜視図である。
パチスロ1は、前面が開口された箱状のキャビネット1aと、キャビネット1aの開口を開閉可能に覆うフロントドア1bとを備えたキャビネット構造をしている。キャビネット1a内部には、小型のメインリール2、3、4や大型のサブリール5、6、7及び後述の主制御回路61(図15参照)等を収容している。
キャビネット1a内部の中央部には、メインリール2、3、4が縦回転自在に横一列に設けられている。各メインリール2〜4の外周面には、複数種類の図柄によって構成される図柄列が配されている。また、メインリール2〜4の上方のキャビネット1a内部には、メインリール2〜4よりも大きなサブリール5、6、7が縦回転自在に横一列に設けられている。各サブリール5〜7の外周面には、複数種類の演出用の図柄によって構成される図柄列が配されている。
サブリール5〜7の上方の表示窓51の背後には、1つの4thリール8が回転自在に設けられている。4thリール8の外周面には、メインリール2〜4及びサブリール5〜7の外周面に描かれた図柄とは異なる、複数種類の演出用の図柄によって構成される図柄列が配されている(図19参照)。
フロントドア1bには、キャビネット1a外部から各メインリール2〜4に配された図柄を視認可能とするための図柄表示領域39が設けられている。遊技者は、図柄表示領域39を通して各メインリール2〜4に配された図柄のうちそれぞれ3つの図柄を視認することができる。
また、フロントドア1bには、各サブリール5〜7に配された図柄を視認可能とするためのサブリール図柄表示領域5A、6A、7Aと、4thリール8の表示を視認可能とするための表示窓51が設けられている。
メインリール2〜4、サブリール5〜7は、それぞれリールドラムの外周に複数種類の図柄が描かれたリールシートを装着した構造となっている。メインリール2〜4、サブリール5〜7を構成する各リールドラムの内部には、リールシートに描かれた図柄を背面から照射するためのLEDからなるリールバックランプ47a、47b、47c、リールバックランプ48a、48b、48c(図16参照)がそれぞれ設けられている。
メインリール2〜4の左右には、略水平面の台座部がそれぞれ形成されている。右側の台座部にはメダル投入口9が設けられており、メダル投入口9に投入されたメダルに応じて、後述の入賞ラインが有効化されて有効ラインとなる。一方、左側の台座部には、遊技者による押しボタン操作(押圧操作)により、クレジットされているメダルを賭けるための1−ベットボタン30、2−ベットボタン31、及び最大ベットボタン32が設けられる。
1−ベットボタン30が押圧操作されることにより、クレジットされているメダルのうちの1枚が投入される。2−ベットボタン31が押圧操作されることにより、クレジットされているメダルのうちの2枚が投入される。最大ベットボタン32が押圧操作されることにより、クレジットされているメダルのうちの3枚{すなわち、1ゲームにおいて投入することが可能な最大の投入枚数(以下、「最大投入枚数」という)。但し、RB遊技状態における最大投入枚数は2枚}が投入される。これらのベットボタン30〜32が押圧操作されることによって、後述の入賞ラインが有効化されて有効ラインとなる。
台座部前面の右寄りには、遊技者が遊技で獲得したメダルのクレジット(Credit)/払い出し(Pay)の切り替えを行うための精算ボタン37が設けられている。精算ボタン37に対する遊技者の操作によって払出モード又はクレジットモードの切り替えが行われる。
クレジットモードでは、入賞が成立すると、入賞に対応する払出枚数分のメダルがクレジットされる。また、払出モードでは、入賞が成立すると、入賞に対応する払出枚数分のメダルが正面下部のメダル払出口53から払い出され、このメダル払出口53から払い出されたメダルはメダル受け部52に溜められる。尚、入賞とは、小役に係る図柄の組合せが有効ライン上に停止することをいう。また、小役とは、メダルの払い出しに係る役のことである。
精算ボタン37の更に右側には報知ボタン40が設けられている。後述するように、RT1遊技状態において、特殊役1〜特殊役6のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、遊技者が報知ボタン40を1回押す毎に(但し、報知ポイントカウンタの値が「0」でない必要がある)、1つのサブリールの回転が停止し、いずれの特殊役が内部当籤役として決定されたかが報知される。尚、RT1遊技状態において特殊役1〜特殊役6のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、いずれの特殊役が内部当籤役として決定されたかを示す情報を報知することを「特殊役種別報知」という。
また、メダル払出口53の右側には、スピーカ54が設けられている。4thリール8の左右には、スピーカ96L、96Rが設けられている。スピーカ54、96L、96Rは、遊技の状況に応じて演出音や報知音等の遊技音を出力する。
台座部前面の左寄りには、スタートレバー33が設けられている。スタートレバー33に対する遊技者の押下操作(開始操作)により、メインリール2〜4、サブリール5〜7が回転すると共に、図柄表示領域39、サブリール図柄表示領域5A、6A、7Aに表示される図柄が変動し、ゲームが開始される。
台座部前面の中央であって、スタートレバー33の右側には、3個のストップボタン34、35、36が設けられている。ストップボタン34〜36に対する遊技者の押圧操作(停止操作)により、各ストップボタンに対応するメインリール2〜4、サブリール5〜7の回転がそれぞれ停止する。具体的には、左ストップボタン34に対する停止操作により、左メインリール2と左サブリール5の回転が停止する。また、中ストップボタン35に対する停止操作により、中メインリール3と中サブリール6の回転が停止し、右ストップボタン36に対する停止操作により、右メインリール4と右サブリール7の回転が停止する。
但し、上述したように、報知ボタン40が遊技者によって押された場合等、例外的に各ストップボタン34〜36に対する停止操作とは無関係にサブリール5〜7が停止することもある。ここで、1番目のリールの回転の停止を第1停止といい、2番目のリールの回転の停止を第2停止といい、3番目のリールの回転の停止を第3停止という。また、遊技者が第1停止させるための停止操作を第1停止操作といい、第2停止させるための停止操作を第2停止操作といい、第3停止させるための停止操作を第3停止操作という。
フロントドア1bの左サブリール図柄表示領域5Aの左側には、上方から順に、ボーナスカウント表示部10、WINランプ24、STARTランプ25、INSERTランプ26、払出枚数表示部16、及び貯留枚数表示部17が設けられている。
ボーナスカウント表示部10は、3桁の7セグメントLEDからなり、ボーナスゲーム作動中における払出可能なメダルの残り枚数等を表示する。WINランプ24は、ボーナス中に点灯する。STARTランプ25は、メインリール2〜4が作動可能な時、すなわちスタートレバー33により開始操作が可能である時に点灯する。
INSERTランプ26は、メダル投入口9へのメダル投入が可能なときに点灯する。払出枚数表示部16は、二桁の7セグメントLEDからなり、入賞によるメダルの払出枚数等を表示する。貯留枚数表示部17は、3桁の7セグメントLEDからなり貯留(クレジット)されているメダルの枚数を表示する。
また、貯留枚数表示部17の下方には、BETランプ13、14、15、REPLAYランプ21、WAITランプ22が設けられている。BETランプ13〜15は、メダルの投入枚数に応じて点灯制御され、その時点でのメダルの投入枚数を報知する。REPLAYランプ21は、リプレイが成立してから、リプレイによる遊技が終了するまで点灯制御され、メダルの投入無しに遊技が可能であることを報知する。WAITランプ22は、今回の遊技と前回の遊技との間に4.1秒が経過していない場合に点灯し、WAIT時間を消化中であることを報知する。
フロントドア1bの右サブリール図柄表示領域7Aの右側には、報知回数表示部23が設けられている。報知回数表示部23は、後述するサブCPU82により表示が制御され、7SEGにより報知回数カウンタの値を表示する。
フロントドア1bの左端と右端にはそれぞれ、サイドランプ28が設けられている。サイドランプ28は、後述するサブCPU82により各種演出のために点灯が制御される。
(前面パネルの取り付け構造)
次に、図4〜図12を参照して、前面パネル122の取り付け構造について更に詳しく説明する。ここで、図4は、フロントドア本体120を示す正面斜視図、図5は、フロントドア本体120を示す背面斜視図、図6は、前面パネル122等をフロントドア本体120に取り付ける様子を示す組立斜視図である。また、図7は、前面パネル122を示す斜視図、図8は、前面パネル122等が取り付けられたフロントドア本体120を示す背面斜視図、図9は、フロントドア1bを示す背面斜視図である。また、図10は、スペーサ130を示す斜視図、図11は、スペーサ130が圧入されたフロントドア1bを示す背面図、図12は、図11のA−A断面を示す断面図である。
図4及び図5に示すように、フロントドア1bの本体を構成するフロントドア本体120は、開口部120a、120b、120cを備えている。開口部120aは4thリール8を視認可能とするために設けられ、開口部120bはサブリール5〜7を視認可能とするために設けられている。また、開口部120cはメインリール2〜4を視認可能とするために設けられている。本実施形態では、開口部120bに対する前面パネル122(図6及び図7参照)の取り付け構造について説明し、他の開口部120a、120cに対する前面パネルの取り付け構造についての説明を省略する。
フロントドア本体120の開口部120bの周縁部には、前面パネル122の下端縁に設けられた一対の係止爪123、123(図7参照)を取り付けるための一対の係止穴121、121と、前面パネル122の4つの係止突片129(図7参照)を取り付けるための4つの係止凹部128と、が設けられている。
係止穴121は、フロントドア本体120の前面から裏面にかけて貫通して設けられている。係止穴121の内壁面の下部には、後述する一対の案内突条部121b、121b(図5及び図11参照)が突設されている。後述する案内突条部121bの後端部には、係止爪123の突起部123aが係合する突起係合部121aが形成されている。
案内突条部121b、121bは、係止爪123の挿入の際に係止爪123を弾性変形させながら当該係止爪123の突起部123aを突起係合部121aへと案内し、かつ、突起部123aが突起係合部121aに到達したときに弾性変形状態から解放されるように案内するものである。
前面パネル122は、図7に示すように、例えば透明なアクリル板によって形成されており、裏面の周縁部の下部に一対の係止爪123、123が後方に向けて突設されている。係止爪123は、弾性変形可能に形成されていると共に、先端に片矢印状の突起部123aを有する。突起部123aは、係止爪123から下方に向けて突出している。
また、前面パネル122の上縁部には、4つの係止突片129が上方に向けて突設されている。係止突片129は、フロントドア本体120の係止凹部128に係合可能に形成されている。
このように構成された前面パネル122は、図6に示すように、印刷パネル126と保護パネル127とを背後に介在させてフロントドア本体120に取り付けられる。印刷パネル126は、サブリール図柄表示領域5A、6A、7Aに対応する部分が透明となっており、当該サブリール図柄表示領域5A、6A、7Aに対応する部分の周囲には、遊技に関する所定のデザインが印刷されている。保護パネル127は、前面パネル122と共に印刷パネル126を保護するためのものであり、例えば透明なアクリル板によって形成されている。
また、図8、図9及び図12に示すように、前面パネル122が取り付けられたフロントドア本体120には、係止爪123が係止穴121に係止されることによって当該係止爪123と当該係止穴121との間に隙間部125が形成されている。この隙間部125は、フロントドア1bの前面から所定の工具を差し込むことにより、係止が解除する方向(図12において突起部123aが突起係合部121aから離れる上方向)に係止爪123を弾性変形させ得るスペースである。
そこで、本実施形態では、図11及び図12に示すように、上記隙間部125にスペーサ130(図10参照)をフロントドア本体120の裏面側から圧入することによって、係止爪123が弾性変形する余地をなくし、突起部123aと突起係合部121aとの係合状態を解けなくしている。
スペーサ130は、所定の弾性を有するゴムからなり、図10に示すように、全体形状を楔形に形成されている。すなわち、スペーサ130は、全体形状を楔形に形成するためのテーパ面130a、130aを上下面に有しており、上記隙間部125に手指の力によって圧入できる程度の大きさと弾性とを有している。尚、スペーサ130を構成する上記ゴムは、天然ゴム又はクロロプレンゴム等の合成ゴムであってもよい。
次に、図13を用いて入賞ライン(メイン)について説明する。図13は、パチスロ1のメインリール2〜4の入賞ラインの例を示す図である。図柄表示領域39は、各メインリール2〜4の3つの図柄をそれぞれ上段、中段、下段に表示する。
具体的には、図13の上図に示すように、左メインリール2の3つの図柄をそれぞれ左・上段領域39LU、左・中段領域39LM、左・下段領域39LLに表示し、中メインリール3の3つの図柄をそれぞれ中・上段領域39CU、中・中段領域39CM、中・下段領域39CLに表示し、右メインリール4の3つの図柄をそれぞれ右・上段領域39RU、右・中段領域39RM、右・下段領域39RLに表示する。
図13の下図に示すように、パチスロ1では、各領域を結ぶ5本の入賞ライン(センターライン、トップライン、ボトムライン、クロスダウンライン、クロスアップライン)が設けられている。センターラインは、左・中段領域39LM、中・中段領域39CM及び右・中段領域39RMをそれぞれ結んでなるラインである。トップラインは、左・上段領域39LU、中・上段領域39CU及び右・上段領域39RUをそれぞれ結んでなるラインである。ボトムラインは、左・下段領域39LL、中・下段領域39CL及び右・下段領域39RLをそれぞれ結んでなるラインである。
クロスダウンラインは、左・上段領域39LU、中・中段領域39CM及び右・下段領域39RLをそれぞれ結んでなるラインである。クロスアップラインは、左・下段領域39LL、中・中段領域39CM及び右・上段領域39RUをそれぞれ結んでなるラインである。
パチスロ1は、メインリール2〜4の回転が停止した際に、有効化された入賞ライン、すなわち有効ライン上に表示された図柄の組合せに基づいて、入賞等の成否を判定する。
次に、図14を用いて疑似入賞ライン(サブ)について説明する。図14は、サブリール5〜7の疑似入賞ラインを示す図である。各サブリール図柄表示領域5A、6A、7Aは、各サブリール5〜7の3つの図柄をそれぞれ上段、中段、下段に表示する。
具体的には、図14の上図に示すように、左サブリール5の3つの図柄をそれぞれ左・上段領域5AU、左・中段領域5AM、左・下段領域5ALに表示し、中サブリール6の3つの図柄をそれぞれ中・上段領域6AU、中・中段領域6AM、中・領域下段6ALに表示し、右サブリール7の3つの図柄をそれぞれ右・上段領域7AU、右・中段領域7AM、右・下段領域7ALに表示する。
パチスロ1では、図14の下図に示すように、各領域を結ぶ5本の疑似入賞ラインとして、センターライン(サブ)、トップライン(サブ)、ボトムライン(サブ)、クロスダウンライン(サブ)、クロスアップライン(サブ)が設けられている。但し、疑似入賞ライン上に表示された図柄の組合せによって、メダルの払い出し等は行われない。
次に、図15を参照して、主制御回路61、副制御回路62(図16参照)、主制御回路61又は副制御回路62に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を含むパチスロ1の回路構成について説明する。図15は、パチスロ1の回路構成を示す図である。
主制御回路61は、マイクロコンピュータ63を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリング回路等を加えた構成となっている。マイクロコンピュータ63は、メインCPU64、記憶手段であるROM65及びRAM66により構成されている。メインCPU64には、クロックパルス発生器67、分周器68、乱数発生器69、サンプリング回路70及び周辺装置との間で信号を授受するI/Oポート(入出力ポート)71が接続されている。
メインCPU64は、所定の確率で内部当籤役を決定し、当該内部当籤役と停止操作が検出されたこととに基づいて、メインリール2〜4の回転を停止させる。また、メインCPU64は、メインリール2〜4の回転を停止させた際に、図柄表示領域39に表示された図柄の組合せに基づいて、役が成立したか否かを判別して成立している場合に、当該成立した役に応じてメダルを払い出す。
また、後述するように、メインCPU64は、特殊役を内部当籤役として決定した場合であって所定のタイミングで停止操作が検出された場合に図柄表示領域39に停止表示される特殊役に係る図柄の組合せが、当該図柄表示領域39に停止表示されたことに基づいて、合計リプレイ当籤確率の異なるRT1遊技状態からRT2遊技状態に遊技状態を移行させる。
クロックパルス発生器67及び分周器68は、基準クロックパルスを発生する。乱数発生器69は、「0」〜「65535」の範囲の乱数を発生する。サンプリング回路70は、乱数発生器69により発生された乱数から1つの乱数値を抽出(サンプリング)する。
また、パチスロ1では、抽出した乱数値をRAM66の乱数値記憶領域に記憶する。そして、毎回の遊技毎にRAM66の乱数値記憶領域に記憶された乱数値に基づいて、後述の内部抽籤処理において内部当籤役を決定する。
マイクロコンピュータ63のROM65には、メインCPU64の処理に係るプログラム(例えば、後述の図20参照)、各種テーブル(例えば、図17〜図19参照)、副制御回路62へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が記憶されている。
RAM66には、メインCPU64の処理により得られる種々の情報がセットされる。例えば、抽出した乱数値、設定値、遊技状態情報、作動状態情報、払出枚数、ボーナス持越状況等を特定する情報、各種カウンタ及びフラグがセットされている。これらの情報の一部は、前述のコマンドにより副制御回路62に送信される。
図15に示す回路において、マイクロコンピュータ63からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、ステッピングモータ45L、45C、45R、各種ランプ(BETランプ13〜15、REPLAYランプ21、WAITランプ22、WINランプ24、STARTランプ25、INSERTランプ26)、各種表示部(ボーナスカウント表示部10、貯留枚数表示部17、払出枚数表示部16)、メダルを収納するホッパー72等がある。
ステッピングモータ45L、45C、45Rは、モータ駆動回路73によって駆動制御され、メインリール2〜4のリールドラムを回転させる。モータ駆動回路73は、I/Oポート71を介して受信するメインCPU64からの制御信号に基づいて、各メインリール2〜4を回転駆動させたり停止させたりする。
各種ランプ(BETランプ13〜15、REPLAYランプ21、WAITランプ22、WINランプ24、STARTランプ25、INSERTランプ26)は、各ランプ駆動回路74によって駆動制御される。各ランプ駆動回路74は、I/Oポート71を介して受信するメインCPU64からの制御信号に基づいて、各種ランプを点灯させたり消灯させたりする。
各種表示部(ボーナスカウント表示部10、貯留枚数表示部17、払出枚数表示部16)は、各表示部駆動回路75によって駆動制御される。各表示部駆動回路75は、I/Oポート71を介して受信するメインCPU64からの制御信号に基づいて、ボーナスカウント表示部10、貯留枚数表示部17、払出枚数表示部16に数値を表示させる。
ホッパー72は、ホッパー駆動回路76によって駆動制御される。ホッパー駆動回路76は、I/Oポート71を介して受信するメインCPU64からの制御信号に基づいて、ホッパー72から所定枚数のメダルを払い出させる。
また、マイクロコンピュータ63の入力部には、前述の各回路及び各アクチュエータに制御信号を出力する契機となる入力信号を発生する各スイッチ及び各回路が接続されている。各スイッチ及び各回路としては、投入メダルセンサ9S、スタートスイッチ33S、ベットスイッチ30S〜32S、精算スイッチ37S、リール位置検出回路77、ストップスイッチ78LS、78CS、78RS、払出完了信号回路79がある。
投入メダルセンサ9Sは、遊技者の投入操作によりメダル投入口9に投入されたメダルを検出し、メダルが投入されたことを示す投入検出信号をI/Oポート71を介してマイクロコンピュータ63に送信する。
スタートスイッチ33Sは、スタートレバー33に対する遊技者の開始操作を検出し、遊技の開始を指令する開始信号をマイクロコンピュータ63に送信する。
ベットスイッチ30S〜32Sは、1−ベットボタン30、2−ベットボタン31、及び最大ベットボタン32に対する遊技者の投入操作を検出し、クレジットされたメダルから、1枚、2枚又は3枚のメダルの投入を指令する貯留投入信号をマイクロコンピュータ63に送信する。
精算スイッチ37Sは、精算ボタン37に対する遊技者の切り替え操作を検出し、クレジットモード又は払出モードを切り替えるための払出切替信号をマイクロコンピュータ63に出力する。また、クレジットモードから払出モードに切り替えられた場合、パチスロ1にクレジットされているメダルの払い出しを指令する信号をマイクロコンピュータ63に送信する。
リール位置検出回路77は、メインリール2〜4の回転が開始された後に、各ステッピングモータ45L、45C、45Rに供給される駆動パルスを受信し、駆動パルス信号をI/Oポート71を介してマイクロコンピュータ63に送信する。
また、リール位置検出回路77は、各メインリール2〜4の駆動機構内部に含まれるフォトセンサ(図示せず)が各メインリール2〜4に設けられた基準位置を検出する度に出力するリセットパルスを受信し、リセットパルス信号をI/Oポート71を介してマイクロコンピュータ63に送信する。
マイクロコンピュータ63のメインCPU64は、駆動パルス信号の受信に基づいてRAM66の後述するパルスカウンタや図柄カウンタを更新し、リセットパルス信号の受信に基づいて当該パルスカウンタや図柄カウンタに「0」をセットする。これにより、メインCPU64は、図柄カウンタに基づいてメインリール2〜4の各図柄位置を判別することができる。
ストップスイッチ78LS、78CS、78RSは、それぞれストップボタン34、35、36に対する遊技者の停止操作を検出し、検出したストップボタン34〜36に対応するメインリール2〜4の回転の停止を指令する停止信号をI/Oポート71を介してマイクロコンピュータ63に送信する。
払出完了信号回路79は、メダル検出部72Sにより検出されたメダルの枚数(すなわちホッパー72から払い出されたメダルの枚数)が指定された枚数に達した際に、メダルの払い出しが完了したことを示すための払出完了信号をI/Oポート71を介してマイクロコンピュータ63に送信する。
I/Oポート71には、サブ制御部通信ポート80が接続されており、メインCPU64は、主制御回路61に設けられているサブ制御部通信ポート80から、副制御回路62へ各種コマンド等の信号を送信する。尚、図15及び後述の図16に示すように、サブ制御部通信ポート80から送信された信号は、メインサブ中継基板97、サブ中継基板98を介して副制御回路62に設けられているメイン制御部通信ポート88に受信される。
副制御回路62では、主制御回路61から送信された各種コマンド等の信号に基づいて演出に係る各種処理を行う。尚、副制御回路62から主制御回路61へコマンド、情報等が送信されることはなく、主制御回路61から副制御回路62への一方向通信のみ行われる。副制御回路62の構成の詳細については、後述する。
パチスロ1では、メダルの投入を条件に、遊技者のスタートレバー33に対する開始操作によって、スタートスイッチ33Sから遊技を開始する開始信号が送信されると、モータ駆動回路73に制御信号が送信され、ステッピングモータ45L、45C、45Rの駆動制御(例えば、各相への励磁等)によりメインリール2〜4の回転が開始される。
メインリール2〜4の回転が開始されると、上述したようにメインリール2〜4の回転に伴って、RAM66上に設けられた各メインリール2〜4に対応するパルスカウンタ及び図柄カウンタが更新される。具体的には、パチスロ1では、パルスカウンタにより「16」のパルスが計数される毎に、図柄カウンタの値が「1」ずつ更新される。
ここで、図柄カウンタの値が「1」更新されることは、対応するメインリール2〜4が図柄1コマ分(各図柄が一図柄分移動する距離を1コマとする)回転したことに対応しており、また、後述の図17に示す図柄配置テーブル(メインリール)における図柄位置「00」の図柄が図柄表示領域39の中段領域(センターライン上)に表示されたときに、図柄カウンタの値が「0」となるように設定されている。
例えば、図17に示す左メインリール2の図柄位置「13」の図柄が図柄表示領域39の左・中段領域39LMに表示されたときには、左メインリール2に対応する図柄カウンタの値は「13」となっている。尚、図柄カウンタの値とメインリール2〜4の回転位置とが徐々にずれを生じるため、メインCPU64はリセットパルス信号の受信に基づいてメインリール2〜4の1回転毎にパルスカウンタや図柄カウンタに「0」をセットすることにより、当該ずれによる誤作動を防止している。
また、スタートスイッチ33Sから開始信号が送信されると、乱数発生器69やサンプリング回路70により乱数値が抽出される。パチスロ1では、乱数値が抽出されると、RAM66の乱数値記憶領域に記憶される。そして、乱数値記憶領域に記憶された乱数値に基づいて内部当籤役が決定される。
メインリール2〜4が定速回転に達した後、遊技者のストップボタン34〜36に対する停止操作によって、ストップスイッチ78LS、78CS、78RSから停止信号が送信されると、当該停止信号及び決定された内部当籤役に基づいて、メインリール2〜4を停止制御する制御信号がモータ駆動回路73に送信される。モータ駆動回路73はステッピングモータ45L、45C、45Rを駆動制御し、メインリール2〜4の回転を停止させる。
ここで、パチスロ1は、停止操作が行われた時点から内部当籤役の成立に係る図柄を最大滑りコマ数分、すなわち、4コマ分引き込んでメインリール2〜4の回転を停止させる。具体的には、パチスロ1は、ストップスイッチ78LS、78CS、78RSにより停止操作の検出が行われた後、4コマ以内に内部当籤役の成立に係る図柄が存在するか否かを判別し、4コマ以内に内部当籤役の成立に係る図柄が存在する場合に、当該図柄を有効ライン上に停止表示されるように滑りコマ数を決定し、該当するメインリール2〜4を停止させる。
ここで、パチスロ1は、内部当籤役として複数の役を決定した場合において、4コマ以内に内部当籤役の成立に係る図柄が複数存在する場合には、より優先順位の高い内部当籤役に係る図柄を有効ライン上に停止表示させるように滑りコマ数を決定する。優先順位1位(優先度が最も高い)はリプレイに係る図柄の組合せであり、優先順位2位はボーナス(BB1、BB2)に係る図柄の組合せである。次いで、優先順位3位は小役に係る図柄の組合せである。
尚、ストップスイッチ78LS、78CS、78RSにより停止操作が検出された際、該当するメインリール2〜4の図柄カウンタに対応する図柄位置、すなわち、メインリール2〜4の回転の停止が開始される図柄位置を「停止開始位置」という。また、当該停止開始位置に決定した滑りコマ数(数値範囲「0」〜「4」)を加算した図柄位置、すなわち、メインリール2〜4の回転を停止させる図柄位置を「停止予定位置」という。また、滑りコマ数は、ストップスイッチ78LS、78CS、78RSにより停止操作が検出されてから対応するメインリール2〜4の回転が停止するまでの当該メインリール2〜4の回転量であり、パチスロ1では、最大滑りコマ数を「4」と規定している。
全てのメインリール2〜4の回転が停止すると、有効ライン上に表示された図柄の組合せに基づいて表示役の検索処理、すなわち、役の成立・不成立の判定が行われる。表示役の検索は、ROM65に記憶された図柄組合せテーブル(図示せず)に基づいて行われる。この図柄組合せテーブルでは、表示役に係る図柄の組合せと、対応する配当とが設定されている。
表示役の検索により、入賞に係る図柄の組合せが表示されたと判別されると、ホッパー駆動回路76に制御信号が出力され、ホッパー72の駆動によりメダルの払い出しが行われる。その際、メダル検出部72Sは、ホッパー72から払い出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達すると、払出完了信号回路79により払出完了信号が送信される。これにより、ホッパー駆動回路76に制御信号が送信され、ホッパー72の駆動が停止される。
尚、精算スイッチ37Sにより、クレジットモードに切り替えられている場合には、入賞に係る図柄の組合せが表示されたと判別されると、入賞に係る図柄の組合せに応じた払出枚数をRAM66のクレジット数カウンタに加算する。また、各表示部駆動回路75に制御信号が出力され、クレジット数カウンタの値が貯留枚数表示部17に表示される。ここで、入賞に係る図柄の組合せが表示された場合に行われる、メダルの払い出し又はクレジットを総称して単に「払い出し」という場合がある。
次に、図16を参照して、副制御回路62の回路構成について説明する。図16は、副制御回路62の構成を示す図である。
副制御回路62は、主制御回路61からの各種コマンド等の信号に基づいて、映像、音、光又はサブリール5〜7の動作等による遊技に関する演出を行うための制御を行う。副制御回路62は、マイクロコンピュータ81を主たる構成要素として構成されている。マイクロコンピュータ81は、サブCPU82、記憶手段であるROM83及びRAM84により構成されている。
サブCPU82には、クロックパルス発生器85、分周器86及び周辺装置との間で信号を授受するI/Oポート(入出力ポート)87が接続されている。また、マイクロコンピュータ81は、I/Oポート87を介してランプ駆動回路110、7SEG駆動回路111、音源IC91、パワーアンプ92、分断回路93が接続されている。
ROM83には、サブCPU82の処理に係るプログラム、停止テーブル等の各種テーブル等が記憶されている。
RAM84は、サブCPU82の処理により得られる種々の情報や、主制御回路61から送信されたコマンドに含まれる各種情報を記憶する。また、後述するように、本実施形態のRAM84は、報知ポイント抽籤により決定された報知ポイントを示す報知ポイントカウンタを記憶する。
サブCPU82は、演出に係る制御処理を所定の処理手順にしたがって行う。所定の処理手順は、シーケンスプログラムとしてROM83に記憶されている。サブCPU82には、アドレスバス切離回路89及びデータバス切離回路90が接続されており、アドレスバス切離回路89はアドレスバスを介してROM83に接続されており、データバス切離回路90は、データバスを介してROM83に接続されている。
サブCPU82は、ROM83に記憶されている情報を読み出すときには、ROM83のチップセレクト端子SにI/Oポート87を介してロウレベル信号を送信し、次いで、アドレスバス切離回路89及びデータバス切離回路90の出力イネーブル端子EにI/Oポート87を介してロウレベル信号を送信する。
アドレスバス切離回路89及びデータバス切離回路90は、それぞれの出力イネーブル端子Eにハイレベル信号が入力されているときには、データ出力端子がハイインピーダンス状態となって、サブCPU82とROM83間は電気的に絶縁状態となる。これにより、サブCPU82からアドレスバス切離回路89及びデータバス切離回路90の各データ入力端子に入力されるアドレスバスデータ及びデータバスデータは、アドレスバス切離回路89及びデータバス切離回路90の各データ出力端子から出力されない。
一方、アドレスバス切離回路89及びデータバス切離回路90は、それぞれの出力イネーブル端子Eにロウレベル信号が入力されているときには、サブCPU82からアドレスバス切離回路89及びデータバス切離回路90の各データ入力端子に入力されたアドレスバスデータ及びデータバスデータは、各データ出力端子からそのまま出力される。
サブCPU82は、このようにして、アドレスバス及びデータバスを介してROM83に対して情報読み出しアクセスを行う。
また、後述するように、本実施形態のサブCPU82は、特殊役が内部当籤役として決定された場合に、内部当籤役である特殊役に係る図柄の組合せを構成する特別構成図柄(赤図柄又は白図柄)のうち、回転中であるメインリール2〜4のいずれか1つのメインリール2〜4に描かれた図柄を示唆する特殊役種別報知を行う。
より具体的には、サブCPU82は、回転中であるメインリール2〜4のいずれか1つのリール2〜4に対応するサブリール5〜7に描かれた内部当籤役である特殊役に係る図柄の組合せを構成する赤図柄又は白図柄がサブリール図柄表示領域5A〜7Aに停止表示される位置で、当該サブリール5〜7の回転を停止させる。
また、サブCPU82は、報知ポイント抽籤により報知ポイントカウンタの値に加算するための報知ポイントを決定し、報知ポイントカウンタの値が「0」でない場合に、報知スイッチ40Sにより報知操作が検出されたことに基づいて特殊役種別報知を行い、特殊役種別報知を行う毎に、報知ポイントカウンタの値を減算する。
また、サブ中継基板98には、サブリール制御部62a及び4thリール制御部62bが接続されている。マイクロコンピュータ81からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、サブリール制御部62aにおいてサブリール5〜7を回転駆動するステッピングモータ101、4thリール制御部62bにおいて4thリール8を回転駆動するステッピングモータ102、メインリール2〜4に内蔵されたリールバックランプ47a、47b、47c、サブリール5〜7に内蔵されたリールバックランプ48a、48b、48c、4thリール8に内蔵されたリールバックランプ49がある。
ステッピングモータ101、102は、それぞれモータ駆動回路103、104によって駆動される。リールバックランプ47a〜47c、サイドランプ28の点灯・消灯は、I/Oポート87に接続されたランプ駆動回路110からの駆動信号によって制御される。報知回数表示部23の表示は、I/Oポート87に接続された7SEG駆動回路111からの駆動信号によって制御される。リールバックランプ48a〜48c、49は、それぞれランプ駆動回路107、108からの駆動信号によって制御される。ランプ駆動回路107、108は、サブ中継基板98に接続されており、サブCPU82からの制御信号に基づいて動作する。
マイクロコンピュータ81の入力部には、副制御回路62における各回路及び各アクチュエータに制御信号を出力する契機となる入力信号を発生する各スイッチ及び各回路が接続されている。各スイッチ及び各回路としては、報知スイッチ40Sや、サブリール5〜7及び4thリール8の駆動機構内部に含まれるフォトセンサ(図示しない)からの出力パルスを受信し、サブリール5〜7及び4thリール8の回転位置を検出するリール位置検出回路105、106がある。
報知スイッチ40Sは、報知ボタン40に対する遊技者の特殊役種別報知を行わせるための押下操作(報知操作)を検出し、特殊役種別報知を行う契機となる報知操作検出信号をマイクロコンピュータ81に送信する。但し、報知スイッチ40Sが報知操作検出信号を送信するのは、マイクロコンピュータ81を構成するサブCPU82の制御により、報知ボタン40が有効化されている場合に限られる。
また、報知ボタン40は、サブCPU82の制御により有効化されている場合に点灯状態となり、無効化されている場合に消灯状態となる。したがって、遊技者は、点灯している報知ボタン40を押すことにより、特殊役種別報知を受けることができる。尚、報知ボタン40が有効化されるのは、RT1遊技状態であって、報知ポイントカウンタの値が「0」でない場合に、特殊役1〜特殊役6のいずれかが内部当籤役として決定された場合である。
音源IC91は、I/Oポート87に接続されたコントロール端子C、バス開放制御端子Z及びリセット端子Rを備えており、コントロール端子Cに入力される信号に基づいてスピーカ54、96L、96Rに効果音を出力させるための制御を行う。また、音源IC91のバス開放制御端子Zに入力される信号がハイレベルの時には、音源IC91とROM83を接続するアドレスバス及びデータバスのインピーダンスがハイインピーダンス状態、すなわち、音源IC91とROM83とが電気的に切断された状態となり、音源IC91による各バスを用いたROM83に対する情報読み出しアクセスが不可能となる。
一方、音源IC91のバス開放制御端子Zに入力される信号がロウレベルの時には、音源IC91とROM83を接続するアドレスバス及びデータバスのインピーダンスがロウインピーダンス状態、すなわち、音源IC91とROM83とが電気的に接続された状態となり、音源IC91による各バスを用いたROM83に対する情報読み出しアクセスが可能となる。尚、音源IC91は、リセット端子Rにハイレベル信号が入力されることにより動作を開始する。
音源IC91は、マイクロコンピュータ81の制御の下、ROM83に記憶されているメダル投入音、スタートレバー操作音、停止ボタン操作音、ボーナスゲーム中の遊技音等のサウンドデータをパワーアンプ92により増幅させてスピーカ54、96L、96Rから出力させる。
アドレスバス切離回路89、データバス切離回路90及びサブCPU82は、アドレスバス切離回路89、データバス切離回路90の各出力イネーブル端子Eに入力する信号を制御することにより、ROM83に対する情報読み出しアクセスを制御する。
また、サブCPU82は、音源IC91のバス開放制御端子Zに入力する信号を制御することにより、音源IC91のROM83に対する情報読み出しアクセスを制御する。すなわち、サブCPU82は、アドレスバス切離回路89、データバス切離回路90の各出力イネーブル端子Eに入力する信号と、音源IC91のバス開放制御端子Zに入力する信号を制御することにより、ROM83に対する情報読み出しアクセスをサブCPU82又は音源IC91のいずれか一方に制限する。
また、音源IC91のバス開放制御端子Z及びROM83のチップセレクト端子Sは、分断回路93に接続されている。分断回路93は、バス開放制御端子Zに入力される信号がロウレベルであり、かつ、チップセレクト端子Sに入力される信号がロウレベルであるときに、サブCPU82が制御処理不能な状態にあると判断し、アドレスバス切離回路89及びデータバス切離回路90の各出力イネーブル端子Eにハイレベル信号を出力し、サブCPU82とROM83間のアドレスバス及びデータバスを電気的に切断した状態とする。
次に、図17〜図19を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。ここで、図17は、ROM65に記憶されている図柄配置テーブル(メインリール)の例を示す図である。図8は、ROM83に記憶されている図柄配置テーブル(サブリール)の例を示す図である。図19は、ROM83に記憶されている図柄配置テーブル(4thリール)の例を示す図である。図柄配置テーブルは、メインリール2〜4、サブリール5〜7、4thリール8の外周面上に配列された複数の図柄と、各図柄の図柄位置を規定する。
図17に示すように、メインリール2〜4の外周面には、チェリー図柄、ベル図柄、スイカ図柄、ブランク図柄、BAR図柄、リプレイ図柄、白7図柄、赤7図柄が描かれている。図柄配置テーブル(メインリール)には、メインリール2〜4の回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、メインリール2〜4の「1/21」回転毎に順次変化する図柄カウンタの値に対応する「00」から「20」までの図柄位置が規定されている。すなわち、図柄表示領域39の中段領域(センターライン上)に位置している図柄は、図柄カウンタの値の示す図柄位置に対応する図柄となる。例えば、左メインリール2の図柄カウンタが「07」である際に図柄表示領域39の中段領域に位置している図柄は、白7図柄となる。
また、図18に示すように、サブリール5〜7の外周面には、チェリー図柄、ベル図柄、スイカ図柄、ブランク図柄、BAR図柄、リプレイ図柄、白7図柄、赤7図柄が描かれている。図柄配置テーブル(サブリール)には、サブリール5〜7の回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、サブリール5〜7の「1/21」回転毎に順次変化する図柄カウンタの値に対応する「00」から「20」までの図柄位置が規定されている。
すなわち、サブリール図柄表示領域5A〜7Aの中段領域(センターライン(サブ)上)に位置している図柄は、図柄カウンタの値の示す図柄位置に対応する図柄となる。例えば、左サブリール5の図柄カウンタが「05」である際に左サブリール図柄表示領域5Aの中段領域に位置している図柄は、白7図柄となる。尚、メインCPU64が図柄カウンタの値を更新するのと同様に、サブCPU82はサブリール5〜7にそれぞれ対応する図柄カウンタを更新する。
また、図19に示すように、4thリール8の外周面には、ハズレ図柄、チャンス図柄、6択チャンス!図柄、大当たり図柄、赤7図柄、白7図柄が描かれている。図柄配置テーブル(4thリール)には、4thリール8の位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、4thリール8の「1/6」回転毎に順次変化する図柄カウンタの値に対応する「0」から「5」までの図柄位置が規定されている。すなわち、表示窓51に位置している図柄は、図柄カウンタの値の示す図柄位置に対応する図柄となる。例えば、4thリール8の図柄カウンタが「1」である際に表示窓51に位置している図柄は、チャンス図柄となる。
尚、4thリール8は、基本的に、メインリール2〜4や、サブリール5〜7のように開始操作の検出がされてから停止操作が検出されるまで回転するのではなく、内部抽籤により決定された内部当籤役に基づいて回転する。例えば、4thリール8は、内部抽籤の結果、いずれの役も内部当籤役として決定されなかった事を契機に、ハズレ図柄(図柄位置「0」)が表示窓51に表示される位置まで回転して停止する。
次に、図20に示すフローチャートを参照して、主制御回路61のメインCPU64の制御動作について説明する。図20は、メインCPU64によるリセット割込処理を示すフローチャートである。メインCPU64は、電源が投入され、リセット端子に電圧が印加されることにより、リセット割込を発生させ、その割込の発生に基づいて、ROM65に記憶されたリセット割込処理を順次行うように構成されている。
初めに、メインCPU64は、電源が投入されると、初期化処理を行う(ステップS1)。具体的には、メインCPU64は、電源遮蔽時にRAM66に格納されたレジスタのデータや実行アドレスの復帰を行う処理等を行う。
次に、メインCPU64は、ゲーム終了時の指定RAM領域のクリアを行う(ステップS2)。具体的には、メインCPU64は、前回のゲームに使用されたRAM66における書き込み可能領域のデータ消去、RAM66における書き込み可能領域への今回のゲームに必要なパラメータの書き込み、今回のゲームでのシーケンスプログラムへの開始アドレスの指定等を行う。
次に、メインCPU64は、ボーナス作動監視処理を行う(ステップS3)。このボーナス作動監視処理は、BB1作動状態又はBB2作動状態である場合において、遊技状態がRB遊技状態でないときに、RB遊技状態を開始させる処理である。
次に、メインCPU64は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS4)。メダル受付・スタートチェック処理では、投入メダルセンサ9S及びベットスイッチ30S〜32S等のチェックによる投入枚数カウンタの更新や、スタートスイッチ33Sの入力チェック等が行われる。
次に、メインCPU64は、スタートスイッチ33Sがオンされたと判別すると、内部当籤役を決定するための乱数値を抽出する(ステップS5)。具体的には、メインCPU64は、乱数発生器69とサンプリング回路70によって「0」〜「65535」の範囲から乱数値を抽出し、抽出した乱数値をRAM66の乱数値記憶領域に記憶する。
次に、メインCPU64は、内部抽籤処理を行う(ステップS6)。具体的には、メインCPU64は、図示しない内部抽籤テーブル決定テーブル、内部抽籤テーブル及び内部当籤役決定テーブルを参照して内部当籤役を決定する。
次に、メインCPU64は、図示しない停止テーブル群決定テーブル(メインリール)を参照し、遊技状態及び内部当籤役に基づいて、停止テーブル群を決定する(ステップS7)。
次に、メインCPU64は、スタートコマンドを副制御回路62に対して送信する(ステップS8)。スタートコマンドには、例えば、遊技状態情報、内部当籤役情報、BB1持越状態であるか否かやBB2持越状態であるか否かを示す持越状態情報等が含まれている。
次に、メインCPU64は、前回のメインリールの回転開始から4.1秒経過したか否かを判別する(ステップS9)。このとき、メインCPU64は、前回のメインリールの回転開始から4.1秒経過したと判別したときには、ステップS11の処理に移行し、一方、前回のメインリールの回転開始から4.1秒経過していないと判別したときには、4.1秒経過するまでウェイト処理(ステップS10)を行った後、ステップS11の処理に移行する。
次に、メインCPU64は、全メインリールの回転開始を要求する(ステップS11)。全メインリールの回転開始を要求すると、メインリール2〜4の回転開始処理及び加速制御処理が行われる。
次に、メインCPU64は、リールの回転の定速待ちを行う(ステップS12)。
次に、メインCPU64は、リール停止制御処理を行う(ステップS13)。このリール停止制御処理では、メインCPU64は、遊技者の停止操作によりストップスイッチ78LS、78CS、78RSから送信された停止信号等に基づいて、各メインリール2〜4の回転を停止させる。
次に、メインCPU64は、図示しない図柄組合せテーブルを参照し、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せに基づいて、表示役及び払出枚数を決定する(ステップS14)。
次に、メインCPU64は、表示コマンドを副制御回路62に対して送信する(ステップS15)。表示コマンドには、表示役を特定する表示役情報等の情報が含まれる。
次に、メインCPU64は、メダル払出処理を行う(ステップS16)。このメダル払出処理では、メインCPU64は、クレジットモードであれば、払出枚数に基づいてRAM66にセットされたクレジットカウンタを更新する。クレジットカウンタが更新されると、貯留枚数表示部17にクレジットカウンタの値を表示させる。また、メインCPU64は、払出モードであれば、払出枚数に基づいてホッパー駆動回路76によりホッパー72を駆動制御してメダルの払い出しを行う。
次に、メインCPU64は、ボーナス終了枚数カウンタが「1」以上である場合に、当該ボーナス終了枚数カウンタの値からステップS16の処理において払い出したメダルの枚数を減算する(ステップS17)。
次に、メインCPU64は、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグのいずれかがオンであるか否かを判別する(ステップS18)。このとき、メインCPU64は、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグのいずれかがオンであると判別したときには、ボーナス終了チェック処理を行い(ステップS19)、ステップS20の処理に移行する。一方、メインCPU64は、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグのいずれもオンではないと判別したときには、ステップS20の処理に移行する。
次に、メインCPU64は、ステップS18の処理においてBB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグのいずれもオンではないと判別したとき、又は、ステップS19の処理を終えたときには、ボーナス作動チェック処理を行う(ステップS20)。この処理が終了すると、メインCPU64は、ステップS2の処理に移行する。
このように、メインCPU64は、ステップS2からステップS20までの処理を1ゲーム(1遊技)における処理として実行し、ステップS20の処理が終了すると次回のゲームにおける処理を実行すべく、ステップS2の処理に移行する。
(スペーサの作用等)
次に、主に図12を参照して、スペーサ130の作用及び効果について説明する。前面パネル122をフロントドア本体120の前面に装着する際には、前面パネル122の係止爪123をフロントドア本体120の係止穴121に挿入する。すると、その挿入の際に係止爪123は案内突条部121bによって弾性変形し、その状態で突起部123aが突起係合部121aに案内される。尚、前面パネル122の係止突片129は、フロントドア本体120の係止凹部128(図4参照)に嵌入することによって係止する。
係止爪123の突起部123aが突起係合部121aに到達すると、係止爪123は弾性変形状態から解放されると共に突起部123aが突起係合部121aに係合し、係止爪123が係止穴121に係止される。
係止爪123が係止穴121に係止されると、当該係止爪123と当該係止穴121との間には隙間部125が形成される。この隙間部125は、フロントドア1bの前面から所定の工具を差し込むことにより、係止が解除する方向に係止爪123を弾性変形させ得るスペースである。
そこで、図11及び図12に示すように、上記隙間部125にスペーサ130をフロントドア本体120の裏面側から圧入することによって、係止爪123が弾性変形する余地をなくことができ、フロントドア1bの前面から所定の工具を差し込んだとしても、突起部123aと突起係合部121aとの係合状態を解けなくすることができる。
また、スペーサ130は、所定の弾性を有するゴムからなるので、スペーサ130を所定の弾性圧力で隙間部125に圧入することができ、係止爪123が弾性変形する際に必要なスペースを容易になくすことができる。
尚、フロントドア本体120から前面パネル122を適正に取り外したい場合には、上記隙間部125に圧入されたスペーサ130をフロントドア本体120の裏面側から外し、指又は所定の工具等で係止爪123の突起部123aと係止穴121の突起係合部121aとの係合状態を解いてから、フロントドア本体120から前面パネル122を取り外せばよい。
以上のように、本実施形態によるパチスロ1は、フロントドア1bがキャビネット1aに施錠され係止爪123が係止穴121に係止された状態において、当該係止爪123と当該係止穴121との間に形成された隙間部125に所定の工具を差し込んだとしても、係止が解除する方向に係止爪123を弾性変形させることができないので、突起部123aと突起係合部121aとの係合状態を解くことができず、前面パネル122の不正な取り外しを抑制できる。
また、スペーサ130は、全体形状を楔形に形成されているので、係止爪123が係止穴121に係止された状態で当該係止穴121に形成される隙間部125に対してスペーサ130を容易かつ確実に圧入でき、圧入後においてもスペーサ130の脱落を抑制できる。
尚、上記実施形態においては、スペーサ130は所定の弾性を有するゴムからなるものとして説明したが、これに限定されず、隙間部125を埋めることができ、かつ、当該隙間部125から脱落しにくいように構成できれば、必ずしも弾性を有していなくてもよい。この場合も上記と同様の効果を期待できる。
また、上記実施形態においては、スペーサ130の全体形状を楔形に形成するものとして説明したが、これに限定されず、隙間部125に圧入できれば、直方体やその他の形状に構成してもよい。この場合も上記と同様の効果を期待できる。
また、上記実施形態においては、遊技機としてパチスロを例示したが、これに限定されず、他の遊技機にも本発明を適用することができる。