JP4919215B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに係わり、特にゲームの進行に関わる演出を実行することが可能な演出手段を備えるスロットマシンに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種のスロットマシンには、一般的にスピーカやランプ等が備えられており、例えば遊技中において入賞が発生して、遊技者に対してメダルが払出されたり、大当りに入賞して通常遊技状態よりも遊技者にとって有利となる特別遊技状態であるビッグボーナスやレギュラーボーナス等が発生した場合等において、スピーカから効果音を出力したりランプを点灯することにより演出を実行することが出来るようになっている。また近年においては、単に上記のような入賞の発生等に対して演出のみならず、ゲーム性を向上させるために、ゲームの進行に関わる演出の実行が可能なスロットマシンが開発されている。
【０００３】
このようなスロットマシンでは、例えば、ゲームの進行を実行する可変表示装置の他に、ゲームの進行に関わる演出を実行可能な例えば液晶表示器等の演出手段を設けて種々の演出を実行出来るようにすることから、ゲームの進行制御を行う遊技制御手段にこれら演出の制御負担がかからないように、演出手段としての液晶表示器等を制御する演出制御手段（演出制御基板）が遊技制御手段とは別に設けられることが多い。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような演出手段とこれを制御する演出制御手段とを筐体に対して取付けたり、機種変更やメンテナンス等の際に取り外したりする場合において、これらが別体であると、取付け、取外し作業がそれぞれ別々になるので作業効率が低下するばかりか、筐体には他の様々な装置が複雑に組み付けられているので作業が煩雑になるという問題を有していた。
【０００５】
また、特に近年においては、機種変更時等において、筐体を変えずに演出手段や演出制御手段を交換することが多いばかりか、機種変更のサイクルの短期化に伴い交換の機会が増加する傾向にあるため、交換作業の簡素化が切望されていた。
【０００６】
本発明はこのような問題点に着目してなされたものであり、演出手段と演出制御手段の交換作業を簡便に行うことが出来るスロットマシンを提供することを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のスロットマシンは、
１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
前面が開口する本体と、
前記本体の前面開口を開閉可能に設けられる前面扉と、
前記ゲームの進行を制御する遊技制御手段と、
前記ゲームの進行に関わる演出を実行することが可能な演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、
前記演出手段が取り付けられる演出手段取付部材と、
前記演出制御手段が取り付けられる演出制御手段取付部材と、
を備え、
前記演出手段取付部材及び前記演出制御手段取付部材には、前記演出手段と前記演出制御手段とを接続する配線を挿通可能であって、前記演出手段取付部材と前記演出制御手段取付部材との対向面双方にそれぞれ配線挿通口が形成され、
前記演出手段取付部材と前記演出制御手段取付部材との対向面間には、前記配線を収容可能な空間部が形成され、
前記演出手段及び前記演出制御手段は、前記演出手段取付部材及び前記演出制御手段取付部材に取り付けられ互いに一体化された状態で、前記演出手段を前面側に臨ませるように前記前面扉の背面側に着脱可能に取り付けられ、
前記演出手段取付部材及び前記演出制御手段取付部材が互いに一体化された状態において、前記演出手段取付部材側の配線挿通口と前記演出制御手段取付部材側の配線挿通口とは、配線が前記空間部に収容されるように互いに異なる位置に設けられている、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、演出手段とこれを制御する演出制御手段とを、前面扉に対して同時に取り付けたり取り外したりすることが出来、作業効率が向上するため、機種変更等に伴う演出手段または演出制御手段の交換作業を容易に行うことが出来るばかりか、故障時等におけるメンテナンス性が向上する。
【００１０】
本発明のスロットマシンは、前記演出手段取付部材には、前記演出手段の所定箇所を係止する係止手段が設けられており、該係止手段により前記演出手段を係止した状態で前記演出手段を前記演出手段取付部材に固定出来るように構成されていることが好ましい。
このようにすれば、演出手段の演出手段取付部材への取り付けの際における固定作業や、取り外しの際の固定解除作業が少なく済むため、演出手段の取付けや取外しが容易になる。
【００１２】
本発明のスロットマシンは、前記演出手段及び前記演出手段取付部材からなる演出手段ユニットと、前記演出制御手段及び前記演出制御手段取付部材からなる演出制御手段ユニットとのうち、大きさが大きい方のユニットが前記前面扉の所定箇所に取り付けられていることが好ましい。
このようにすれば、大きさが小さい方のユニットで前面扉に対して取付ける場合よりも、広い領域で支持された状態で取り付け出来るため、取付け時におけるユニットのがたつきや取付け部周辺の破損を効果的に防止できる。
【００１３】
本発明のスロットマシンは、前記演出手段及び前記演出手段取付部材からなる演出手段ユニットと、前記演出制御手段及び前記演出制御手段取付部材からなる演出制御手段ユニットとのうち、重量が重い方のユニットが前記前面扉の所定箇所に取り付けられていることが好ましい。
このようにすれば、重量が軽い方のユニットで前面扉に対して取付ける場合よりも、ユニットの重心に近い箇所で取付けることが出来、安定性が向上するため、取付け時におけるユニットのがたつきや取付け部周辺の破損を効果的に防止できる。
【００１４】
本発明のスロットマシンは、前記演出手段は、前記演出手段取付部材におけるほぼ中央位置に取り付けられていることが好ましい。
このようにすれば、演出手段取付部材を前面扉の所定箇所に対してどのような向きで取付けても演出手段の配置位置が大きく変わることがないので、演出手段をバランスよく取り付けることが出来る。
【００１５】
本発明のスロットマシンは、
前記演出手段は、前記前面扉における前記可変表示装置の上方所定箇所に、遊技者側に向けて取り付けられていることが好ましい。
このようにすれば、演出手段を可変表示装置の上方所定箇所に取り付けても、遊技者は目線を上方に大きくずらさなくても演出手段を視認出来るため、遊技者からの視認性が向上する。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【００１７】
まず、本発明の実施例を図面を用いて説明すると、図１には、本発明が適用された遊技機の一例であるスロットマシンの全体正面図、図２及び図３にはスロットマシン１の内部構造図がそれぞれ示されている。スロットマシン１は、前面が開口する筐体２ａと、この筺体２ａの側端に回動自在に枢支された前面扉２ｂとから構成されており、前面扉２ｂの裏面に設けられた施錠装置３（図３参照）の鍵穴３ａに挿入した所定のキーを時計回り方向に回動操作することにより施錠が解除されて前面扉２ｂを開放することが出来るようになっている。
【００１８】
前面扉２ｂの前面上部には上部飾り枠４が設けられており、略逆台形状の上部には遊技効果ランプ部４１、入賞図柄説明パネル５、液晶表示部１５がそれぞれ設けられており、略楕円形状の中央部には、遊技パネル６や各種表示部が設けられている。上部飾り枠４の下部は遊技パネル６から前方に突出するように形成されており、この突出部にはメダル投入部３４や各種操作ボタン３５、３６ａ、３６ｂ、３７、４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ、及びスタートレバー３８等が設けられている。また、上部飾り枠４の中央部の周囲及び下部の左右側には、遊技効果ランプ部４２〜４５がそれぞれ設けられている。
【００１９】
上部飾り枠４の下方には下部飾り枠７が設けられており、この枠内にはスロットマシン１の機種名称等が描かれたタイトルパネル８が設けられている。さらに下部飾り枠７の下方には、遊技媒体の一例となるメダルが払出されるメダル払出穴９が設けられているとともに、端部に灰皿１０が設けられたメダル受皿１１が設けられている。
【００２０】
上部飾り枠４の上部左右側には、内部に設けられる高音用のスピーカ１３６ａ、１３６ｂ（図３、図４参照）から出力される音を放音する放音部１２ａ、１２ｂがそれぞれ設けられているとともに、メダル払出穴９の側方には、内部に設けられる低音用のスピーカ１３７（図３、図４参照）から出力される音を放音する放音部１３が設けられており、これら放音部１２ａ、１２ｂ、１３からは、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７から出力される演出効果を高めるための音声やメロディ等の効果音が放音されるようになっている。
【００２１】
遊技パネル６には、スロットマシン１の筐体２ａに内設されたリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒを透視可能な透視窓１４と、透視窓１４の上方に位置する小役告知表示部２０ａ、２０ｂ、２０ｃと、透視窓１４の左側に位置する１枚賭け表示部２１、２枚賭け表示部２２、２３、３枚賭け表示部２４、２５と、透視窓１４の右側に位置するゲームオーバー表示部２６、リプレイ表示部２７、ウェイト表示部２８、スタート表示部２９、投入指示表示部３０と、透視窓１４の下側に位置するクレジット表示部３１、ゲーム回数表示部３２、ペイアウト表示部３３と、がそれぞれ設けられている。
【００２２】
１枚賭け表示部２１、２枚賭け表示部２２、２３、３枚賭け表示部２４、２５は遊技者がゲームに賭けた賭数を表示し、１枚賭け表示部２１の内部には１枚賭けランプ１１２が、２枚賭け表示部２２、２３の内部には２枚賭けランプ１１３、１１４、３枚賭け表示部２４、２５の内部には３枚賭けランプ１１５、１１６がそれぞれ内蔵されている（図４参照）。各枚賭け表示部２１〜２５は、図のように透視窓１４に描かれた５つの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’のいずれかと対応しており、賭数に応じて有効化された入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’を識別可能に報知する有効ライン表示部と兼用されている。
【００２３】
遊技パネル６における透視窓１４の上部に設けられた小役告知表示部２０ａ〜２０ｃには、各々異なる入賞図柄が１つずつ描かれている。具体的には、小役告知表示部２０ａには「白７」図柄が、小役告知表示部２０ｂには「黒７」図柄が、小役告知表示部２０ｃには「ＢＡＲ」図柄が描かれている。これら小役告知表示部２０ａ〜２０ｃは、所定の小役入賞を発生させることがスロットマシン１の制御部により許容されていること、すなわち、所定の小役入賞が内部当選していることを、その小役入賞に対応する入賞図柄が描かれた小役告知表示部２０ａ〜２０ｃの内部に内蔵された小役告知ランプ１４０ａ〜１４０ｃ（図４参照）を点灯させることによって告知するための表示部であり、所定の条件が成立している場合に限り機能する。
【００２４】
ゲームオーバー表示部２６は、後述するビッグボーナスが終了することにより打ち止め状態となった場合、及び何らかのエラーが発生して遊技を進行させることが出来ない状態となった場合に、その内部に内蔵されたゲームオーバーランプ１１７（図４参照）が点灯する。リプレイ表示部２７は、リプレイ入賞が発生した場合に、その内部に内蔵されたリプレイランプ１１９（図４参照）が点灯する。スタート表示部２９は、賭数が設定されることによりスタート操作をすることが可能となった場合に、その内部に内蔵されたスタートランプ１１８（図４参照）が点灯し、有効なスタート操作が検出されることにより消灯する。投入指示表示部３０は、メダルを受付可能な状態である場合に、その内部に内蔵された投入指示ランプ１１１（図４参照）が点滅し、最大の賭数が設定され、かつ、クレジット数が予め定められた上限値に達した場合、ゲームが開始された場合等に消灯する。
【００２５】
ウェイト表示部２８は、ウェイトタイム中にスタート操作が検出された場合に、その内部に内蔵されたウェイトランプ１３９（図４参照）が点灯し、ウェイトタイムが経過した後に消灯する。ウェイトタイムは、ゲームがあまりに速く進行しすぎてしまうことを規制するために設定されたゲーム進行規制期間であり、このウェイトタイム中にスタート操作が検出されると、ウェイトタイムが経過した後にリールが始動するように設定されている。従って、十分な時間間隔を空けてゲームを進行する場合にはスタートレバー３８の操作時にゲームの進行が規制されることはないが、短時間でゲームを進行しようとする場合にはウェイトタイムによってゲームの進行が一時的に規制され、ウェイトタイムが経過するまでの間リールの始動待ち状態となる。
【００２６】
なお、このスロットマシン１では、前回のゲームでリールの回転が開始した時点を基準として、例えば４．１秒のゲーム進行規制期間が設定されており、前回のゲームでリールの回転が開始された時点から４．１秒が経過する前に、今回のスタート操作が検出された場合、ゲーム進行規制期間が経過した後にリールの回転が開始される。
【００２７】
クレジット表示部３１は、クレジット数が表示される。クレジットとは、遊技者所有の有価価値としてスロットマシン１内部の記憶部に記憶されているメダル数であり、メダル投入口へのメダルの投入、及び払出しのある入賞の発生等によって加算更新され、賭数を設定したり、精算操作に基づいてメダルを払出したりすることによって減算更新される。このスロットマシン１では、クレジットとして記憶可能な価値の上限値が最大でメダル５０枚分とされており、この上限値（メダル５０枚）に達した場合には投入指示表示部３０が消灯する。そして、上限値を越えるクレジットの加算更新の要求が発生した場合にはその上限を越えるメダルがメダル払出穴９から払出される。
【００２８】
ゲーム回数表示部３２は、ビッグボーナス中のレギュラーボーナス入賞状況や、レギュラーボーナス中の入賞回数等を表示し、特にビッグボーナスが終了して打ち止め状態となった際には「ＥＮＤ」という文字を表示して、遊技者に打ち止め状態である旨を報知する。さらにゲーム回数表示部３２は、スロットマシン１に発生した各種の異常を表示するエラー表示器としても機能する。例えば、制御部により検出される異常種別には、「払出しすべきメダルの不足状態」、「メダル詰まり」、「払出条件が成立していないにも拘わらず入賞図柄の組み合わせが導出表示されたこと」等がある。これらの異常が制御部により検出された場合、その異常種別を特定可能なエラーコードが「Ｅ−１」や「Ｅ−２」等の態様により表示される。
【００２９】
ペイアウト表示部３３は、１ゲーム中に発生した入賞に基づいて遊技者に付与されるクレジット数を入賞がある毎に表示する。
【００３０】
遊技パネル６から前面側に突出するように形成された上部飾り枠４の下部上面右側には、メダル投入口が形成されたメダル投入部３４が設けられているとともに、左側には精算ボタン３７、１枚ＢＥＴボタン３６ａ、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂがそれぞれ設けられている。
【００３１】
１枚ＢＥＴボタン３６ａは、１クレジットを賭ける際に押圧するボタンであり、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂは、１ゲームにおいて許容される賭数の最大数（本実施例ではメダル３枚分）をクレジットに記憶されている範囲内でゲームに賭ける際に押圧するボタンである。１枚ＢＥＴボタン３６ａの内部にはＢＥＴボタンランプ１２１ａが、また、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂの内部にはＢＥＴボタンランプ１２１ｂがそれぞれ内蔵されており（図４参照）、これらのＢＥＴボタンランプ１２１ａ、１２１ｂは、対応するＢＥＴボタンが押圧されて賭数を設定可能な状態にある場合に点灯し、賭数を設定不可能な状態の場合に消灯する。
【００３２】
精算ボタン３７は、記憶部に記憶されているクレジットの精算操作をする際に押圧するボタンであり、この精算ボタン３７の押圧操作に伴い、クレジット表示部３１に表示されているクレジット数が０になるまで減算更新されるとともに、クレジット相当数のメダルがメダル払出穴９から払出されるようになっている。
【００３３】
上部飾り枠８の下部における前側面には、スタートレバー３８、ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ、メダル詰まり解除ボタン３５がそれぞれ設けられている。スタートレバー３８は、ゲームを開始する際に操作するレバーであり、賭数の設定終了後においてスタートレバー３８を操作することにより各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が開始される。
【００３４】
各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒは、ゲームが開始した後にリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転を停止させる際に操作するボタンであり、ストップボタン４０Ｌの内部には操作有効ランプ１２２Ｌが、ストップボタン４０Ｃの内部には操作有効ランプ１２２Ｃが、ストップボタン４０Ｒの内部には操作有効ランプ１２２Ｒが内蔵されている（図４参照）。これら操作有効ランプ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒは、対応するストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作が有効である場合に点灯し、操作が無効である場合に消灯する。また、ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒが配列されたストップボタンユニット３９は、ビッグボーナス入賞やレギュラーボーナス入賞の内部当選フラグが設定されている場合に、その内部に内蔵されたボーナス告知ランプ１２０（図４参照）が点灯する。
【００３５】
メダル詰まり解除ボタン３５は、メダル投入部３４に投入されたメダルが内部で詰まった場合に、これを解消させる際に操作するボタンである。
【００３６】
図２に示されるように、筐体２ａ内略中央部には、ゲーム用識別情報としての複数種の図柄（図示略）が印刷された透光性を有する帯状のリールシートが外周に巻回されたリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒ（ゲームの進行を実行するために用いるゲーム用リール）を有するリールユニット５２からなる可変表示装置５０が設けられている。それぞれのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒは、各々に対応して設けられたステッピングモータからなる電気的駆動源としてのリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒによりそれぞれ独立して縦方向に回転（駆動）、停止するように構成されており、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが回転することにより、表示窓１４には前記各種図柄が連続的に変化しつつ表示されるようになっている。
【００３７】
横方向に並設されたリール５１Ｌとリール５１Ｃとの間、及びリール５１Ｃとリール５１Ｒとの間には各リール間を閉塞する円弧状のリール間隠蔽部材５３が設けられており、各リール間から内部が見えないようになっている。透視窓１４のうち、リール間隠蔽部材５３によって視界が仕切られることによって分割される３つの領域、すなわち、各リールが視認出来る３つの領域部分を、各リールに対応させて左可変表示部、中可変表示部、右可変表示部（領域）と呼ぶ。
【００３８】
透視窓１４の各可変表示部からは、各リールに描かれた複数の図柄のうち、連続する３つの図柄が上段、中段、下段の位置に表示されるとともに、上段の上方部分には間もなく上段の位置に現れる図柄の一部が、下段の下方部分には間もなく可変表示部の下に隠れて見えなくなる図柄の一部がそれぞれ表示される。
【００３９】
各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒ内には各リールの基準位置を検出するリールセンサ５６が設けられており、このリールセンサ５６により所定の図柄の停止位置を導出出来るようになっているとともに、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒにおける特定の表示領域（上、中、下段の表示領域）を裏面から個別に照射可能な複数のリールランプ５５がそれぞれ上、中、下段に設けられており、これら各リールランプ５５は、通常時において透視窓１４に表示される各図柄を目立たせるように後方から点灯するバックライトとして機能するようになっている。
【００４０】
筐体２ａの背板８５の上部前面には、後述するように主に遊技の進行を制御する制御部２１０や各種回路が格納された遊技制御基板２００が収納された収納ケース５００が、取外し不能に固定されている。また、可変表示装置５０を構成するリールユニット５２における前方からみて右側の側板の内面上部には後述するリール中継基板２０３が、また、その下部には後述するリールランプ中継基板２０４がそれぞれ取り付けられている。
【００４１】
筐体２ａを前面側からみて右側の側板８７の内面におけるリールユニット５２の側方位置には、後述する外部出力基板２０５が取り付けられている。
【００４２】
リールユニット５２の下方には、メダル投入部３４から投入されたメダルを貯留するホッパータンク５７が、筐体２ａを構成する下板上面に固設された案内レール５８を介して前方に引出し可能に配設されている。また、ホッパータンク５７の右側にはホッパータンク５７からオーバーフローしたメダルが貯留されるオーバーフロータンク５９が設けられている。このオーバーフロータンク５９内にはメダルを検出可能な満タンセンサ６０が設けられており、内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったことを報知出来るようになっている。
【００４３】
ホッパータンク５７の下方部分にはホッパーモータ６２が設けられており、このホッパーモータ６２が回転することによりホッパータンク５７内のメダルがメダル排出口６３から排出される。排出されたメダルは、メダル排出口６３の近傍に設けられる払出しメダルセンサ６１により検出された後、後述する返却メダル流路７３を介してメダル払出穴９よりメダル受皿１１まで払い出される。なお、ホッパーモータ６２は、払出しメダルセンサ６１により所定枚数の払出メダルが検出された時点で停止するように制御されている。
【００４４】
ホッパータンク５７の側部には、メイン電源をＯＮ／ＯＦＦするメインスイッチ部６５と、ビッグボーナスの終了時や遊技中にエラーが生じた場合等において再びゲームを続行可能な状態にリセットするための第２リセットボタン６６と、入賞確率を変更可能とする設定ボタン６７と、自動精算機能をＯＮ／ＯＦＦする自動精算選択スイッチ部６８と、自動打止め機能をＯＮ／ＯＦＦする打止め選択スイッチ部６９と、遊技場の管理者等が所持する特定のキーを挿入した状態で所定の操作を行なうことで前記設定ボタン６７の操作を可能、不可とする設定キー挿入部７０と、が前面に設けられた電源ユニット６４が配設されている。
【００４５】
入賞確率は、本実施例では、予め定められた入賞確率の値を６つのパターンの設定値として記憶しており、これを上記設定ボタン６７を操作することにより任意に選択することで、入賞確率の異なる遊技を行うことが可能となる。
【００４６】
図３に示されるように、前面扉２ｂの裏面略中央部には、メダル投入部３４から投入されたメダルをホッパータンク５７に導く投入メダルセレクタ７１が固設されている。この投入メダルセレクタ７１の上流側には不正メダル排出部７２が設けられており、大きさや厚みが適正メダルと異なる不正メダルは、投入メダルセレクタ７１の下方に設けられる返却メダル流路７３の上部投入口に排出され、メダル払出穴９を介してメダル受皿１１に返却されるようになっている。
【００４７】
不正メダル排出部７２の下流側には、流下するメダル流路を選択的に切り替え可能とする流路切替ソレノイド１０７が設けられている。通常時において流路切替ソレノイド１０７は励磁されており、流下するメダルは流路を切り替えられることなく流下し、下流側に設けられた投入メダルセンサ１０６により検出された後、ホッパータンク５７内に貯留されるようになっている。そして例えばクレジット数が５０に達している場合においてメダル投入部３４よりメダルが投入されたり、遊技者にメダルが払出される場合、流路切替ソレノイド１０７の励磁が解除されて流路が切替わり、メダルは返却流路を経て返却メダル流路７３に導かれるようになっている。
【００４８】
前面扉２ｂの裏面上部には、ゲームの進行に関わる所定の演出を実行することが可能な演出手段としての液晶表示器１３５や、入賞図柄説明パネル５を内側から照らす蛍光灯１３８ａ、及び遊技パネル６を内側から照らす蛍光灯１３８ｂからなる装飾手段や、これら液晶表示器１３５、蛍光灯１３８ａ、１３８ｂを制御する制御部２３０及び各種回路等が格納されている演出制御基板２０１等が一体化された演出ユニット３００が固定されている。なお、演出ユニット３００の詳細は後述する。
【００４９】
演出ユニット３００の左右側には、高音用のスピーカ１３６ａ、１３６ｂが前述した放音部１２ａ、１２ｂにそれぞれ臨むように固設されているとともに、前面扉２ｂにおける下部所定箇所裏面側には、低音用のスピーカ１３７が放音部１３に臨むように固設されており、例えばメダルのメダル投入部３４への投入、スタートレバー３８の操作、ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作等、遊技中において各種動作がなされた場合や、特定の図柄の組み合わせが有効化された有効ライン上に揃って表示されて所定の入賞条件が成立した場合、あるいはＢＢやＲＢが実行されている場合等の各種遊技状態において、該遊技状態に対応する所定の遊技効果音等が各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７から出力されるようになっている。
【００５０】
次に、遊技者が遊技（ゲーム）を行なうための操作や、該操作に伴う各種装置の作動状況を説明する。
【００５１】
ゲームを開始する場合は、遊技者はまず投入指示ランプ１１１が点灯または点滅している時に、メダルやクレジットを使用して所望の大きさの有価価値を賭けて所望の大きさの賭数を設定する。賭数は、メダルをメダル投入部３４から投入するか、あるいはクレジットを使用することにより設定出来るようになっている。クレジットを使用するにはＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂ、または１枚ＢＥＴボタン３６ａを押圧すればよく、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂが押圧されるとクレジット表示部３１に表示されたクレジット数が、本実施例で１ゲームにおいて許容される賭数の最大数である「３」だけ減算表示されてメダル３枚分の賭数が設定され、また、１枚ＢＥＴボタン３６ａが押圧されるとクレジット表示部３１に表示されているクレジット数が「１」だけ減算表示されてメダル１枚分の賭数が設定される。なお、クレジット表示部３１に表示されるクレジット数が３に満たない場合、設定可能な賭数の範囲はそのクレジット数の範囲内に限られる。
【００５２】
遊技者により１枚のメダルがメダル投入部３４から投入されるか、１枚ＢＥＴボタン３６ａが押圧操作されると賭数が「１」に設定されるとともに、中段の横１列の入賞ラインＬ１が有効となり、この入賞ラインＬ１が有効となった旨を示す１枚賭けランプ１１２（図１２参照）が点灯する。続けて２枚目のメダルがメダル投入部３４から投入されるか、１枚ＢＥＴボタン３６ａが２回押圧操作されると賭数が「２」に設定され、上、中、下段の横３列の入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’が有効となり、これらの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’が有効となった旨を示す１枚賭けランプ１１２、２枚賭けランプ１１３、１１４が点灯する。続けて３枚目のメダルがメダル投入部３４から投入されるか、１枚ＢＥＴボタン３６ａが３回押圧操作されるか、あるいはＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂが押圧されると賭数が「３」に設定され、上、中、下段の横３列の入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’及び斜め対角線上２列の入賞ラインＬ３、Ｌ３’が有効となり、これらの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’が有効となった旨を示す１枚賭けランプ１１２、２枚賭けランプ１１３、１１４、３枚賭けランプ１１５、１１６が点灯する。なお、賭数が最大数である「３」に設定された場合には、それを越える賭数を設定することは出来ないためＢＥＴボタンランプ１２１ａ、１２１ｂは消灯する。
【００５３】
そして上記のように少なくとも最小数である「１」の賭数が設定された時点でスタートレバー３８の操作が有効に受付けられる状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となり、このスタートレバー３８の操作が有効に受付けられる状態になった旨を示すスタートランプ１１８が点灯される。
【００５４】
なお、このようなメダルやクレジット等の設定される賭数に応じて有効化される有効ラインの本数、及び形状等は任意に変更可能であり、本実施例の形態に限定されるものではない。また、賭数に応じて有効化される有効ラインの本数も任意に設定変更可能であり、例えば１枚のメダル投入により上記５本全ての入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’が有効化されるようになっていてもよい。
【００５５】
スタートランプ１１８が点灯している状態でスタートレバー３８を押圧操作すれば、可変表示装置５０が作動して各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが回転し、透視窓１４には複数種類の図柄が連続的に変化するように表示される。前述したようにリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が開始されてから所定時間が経過すれば各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作が有効になり、これらストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作が有効になった旨を示す操作有効ランプ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒが点灯する。操作有効ランプが点灯している状態で遊技者がいずれかのストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒを押圧操作すれば、対応する操作有効ランプ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒが消灯するとともに、対応するリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が停止され、透視窓１４からは対応する可変表示部の上、中、下段に図柄が表示される。なお、ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒを押圧操作する順序は不定であって遊技者が任意に選択することが出来る。
【００５６】
また、遊技者がストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒを押圧操作しない場合には、所定時間（例えば３０秒）が経過した時点で例えばリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの優先順序で自動的に順次停止する。
【００５７】
そして３つのうちいずれか２つのリールの回転が停止された時点で、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’上に同種の図柄が揃って停止表示された場合にはリーチが成立する。
【００５８】
さらに全てのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが停止された時点で、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’上に予め定められた図柄の組み合わせが表示された場合は入賞となり、各種遊技効果ランプ部４１〜４５の内部に内蔵された遊技効果ランプ１３０〜１３４（図４参照）や入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’に対応するリールランプ５５等が点灯するとともに、スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７から効果音等が出力されること等による演出が実行される。そして、入賞内容に対応して予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に対してクレジットとして払出されてクレジット表示部３１に表示されたクレジット数が加算更新される。また、クレジット数が上限数に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴から払い出される。これらメダルの払出し枚数はペイアウト表示部３３に表示される。
【００５９】
また、特に予め定められた特別図柄の組み合わせが表示されて大当たり入賞した場合等にあっては、メダルの払出しが行なわれるとともに、通常遊技状態とは異なるとともに、遊技者にとって有利な、すなわち大量のメダルを獲得出来る特別遊技状態が発生し、後述するようなビッグボーナス（以下ＢＢと称する）やレギュラーボーナス（以下ＲＢと称する）が遊技者に対して遊技価値として付与されるようになっている。
【００６０】
なお、このように入賞することにより遊技者に対して付与される「遊技価値」は、メダル及びクレジット等の有価価値に限らず、上記のように大当たり入賞した場合等において遊技者に対して付与されるＢＢやＲＢ等、遊技に関連する特典全てを含む。
【００６１】
図４は、スロットマシン１に設けられた各種基板と電気部品との接続状況を説明するためのブロック図である。また、図５は、遊技制御基板２００に設けられた遊技制御手段としての制御部２１０の構成と、演出制御基板２０１に設けられた演出制御手段としての制御部２３０の構成と、を説明するためのブロック図である。
【００６２】
スロットマシン１に設けられた各種基板のうち、遊技制御基板２００によって遊技状態が制御され、演出制御基板２０１によって遊技状態に応じた演出制御がなされる。また、電源基板２０２にはスロットマシン１の外部から電源が供給される。この電源基板２０２には、ＡＣ１００Ｖの電源の供給を受けるための電源コード８４と、メインスイッチ８０とが接続されている。
【００６３】
遊技制御基板２００は、演出制御基板２０１、電源基板２０２、リール中継基板２０３と配線接続されているとともに、リール中継基板２０３を介して外部出力基板２０５と、また、演出制御基板２０１を介してリールランプ中継基板２０４と接続されている。
【００６４】
遊技制御基板２００の制御部２１０は、遊技状態がレギュラーボーナス状態であることを示すＲＢ中信号や、遊技状態がビッグボーナス状態であることを示すＢＢ中信号、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに対応するリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒを制御するためのリール制御信号（モータ位相信号）、賭数を設定するために用いられたメダル数を示すメダルＩＮ信号、入賞の発生により遊技者に払出されたメダル（クレジット）数を示すメダルＯＵＴ信号などをリール中継基板２０３を介して外部出力基板２０５からスロットマシン１の外部に出力する制御を行う。なお、ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒの操作がなされた旨を示すストップスイッチ信号は、後述するようにストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒから直接出力された信号である。
【００６５】
遊技制御基板２００には、各種のスイッチ、センサ、ランプ、及び表示器からの配線が接続されている。
【００６６】
例えば、電源基板２０２に配線接続された設定スイッチ８３、設定キースイッチ８２、第２リセットスイッチ８１、払出しセンサ６１、及びホッパーモータ６２は、電源基板２０２によって中継されて遊技制御基板２００と配線接続されており、それぞれのスイッチ及びセンサの検出信号は、遊技制御基板２００の制御部２１０に入力される。また、制御部２１０は、メダルの払出し条件（メダルを払出す必要のある入賞の発生、精算スイッチ１０４からの検出信号の入力）が成立すると、ホッパーモータ６２に制御信号を出力して、所定数のメダルを払出す払出し制御を実行する。
【００６７】
リール中継基板２０３に配線接続されたリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒ、及びリールセンサ５６は、リール中継基板２０３によって中継されて遊技制御基板２００に配線接続されており、リールセンサ５６の検出信号は、遊技制御基板２００の制御部２１０に入力される。リールランプ５５は、リールランプ中継基板２０４によって中継されて演出制御基板２０１に配線接続されている。遊技制御基板２００の制御部２１０は、始動条件（スタートスイッチ１０２の検出信号の入力）が成立すると、リールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒに制御信号を出力してリールの変動を開始させた後、表示結果を導出表示させる可変表示制御を実行する。
【００６８】
遊技制御基板２００に配線接続されたスイッチのうち、１枚ＢＥＴスイッチ１００は１枚ＢＥＴボタン３６ａの操作を検出し、ＭＡＸＢＥＴスイッチ１０１はＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂの操作を検知するスイッチであり、スタートスイッチ１０２はスタートレバー３８の操作を検出するスイッチであり、左、中、右ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒは、左、中、右ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作を検出するスイッチである。精算スイッチ１０４は、精算ボタン３７の操作を検出するスイッチであり、第１リセットスイッチ１０５は、施錠装置３の鍵穴３ａに挿入したキーによるスロットマシン１のリセット操作を検出するスイッチである。
【００６９】
投入メダルセンサ１０６は、メダル投入部３４に投入されたメダルを検出するセンサである。流路切替ソレノイド１０７は、メダル投入部３４に投入されたメダルの流路をホッパータンク５７側もしくはメダル払出穴９側に切り換えるためのソレノイドである。
【００７０】
ゲーム回数表示器１０８はゲーム回数表示部３２を構成する表示器であり、クレジット表示器１０９はクレジット表示部３１を構成する表示器であり、ペイアウト表示器１１０はペイアウト表示部３３を構成する表示器である。
【００７１】
投入指示ランプ１１１は、投入指示表示部３０に内蔵されるランプであり、１枚賭けランプ１１２は１枚賭け表示部２１に、２枚賭けランプ１１３、１１４は２枚賭け表示部２２、２３に、３枚賭けランプ１１５、１１６は３枚賭け表示部２４、２５に内蔵されるランプである。
【００７２】
ゲームオーバーランプ１１７は、ゲームオーバー表示部２６に内蔵されるランプであり、スタートランプ１１８は、スタート表示部２９に内蔵されるランプであり、リプレイランプ１１９は、リプレイ表示部２７に内蔵されるランプであり、なお、ボーナス告知ランプ１２０はストップボタンユニット３９に内蔵されるランプである。ＢＥＴボタンランプ１２１ａは１枚ＢＥＴボタン３６ａに、ＢＥＴボタンランプ１２１ｂはＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂに内蔵されるランプである。左操作有効ランプ１２２Ｌは、左ストップボタン４０Ｌに内蔵されるランプであり、中操作有効ランプ１２２Ｃは、中ストップボタン４０Ｃに内蔵されるランプであり、右操作有効ランプ１２２Ｒは、右ストップボタン４０Ｒに内蔵されるランプであり、ウェイトランプ１３９はウェイト表示部２８に内蔵されるランプである。
【００７３】
電源基板２０２あるいはリール中継基板２０３を介して、あるいはこれらの基板を介することなく遊技制御基板２００に配線接続された各種ランプ及び表示器は、遊技制御基板２００に搭載された制御部２１０によって制御される。また、制御部２１０は、遊技制御基板２００に接続され、または、電源基板２０２あるいはリール中継基板２０３を介して遊技制御基板２００に接続された各種スイッチ及びセンサの検出信号を受け、遊技状態を制御する。
【００７４】
特に、制御部２１０によって制御される「クレジット表示器１０９、ゲーム回数表示器１０８、ペイアウト表示器１１０、投入指示ランプ１１１、１枚賭けランプ１１２〜３枚賭けランプ１１６、スタートランプ１１８、リプレイランプ１１９、ボーナス告知ランプ１２０、ゲームオーバーランプ１１７、左、中、右操作有効ランプ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒ、ウエイトランプ１３９」は、遊技の進行に関わる情報を報知するものであり、それが機能しなければ遊技を行うことに支障が出るような、いわば“必須報知装置”といえる。これらの“必須報知装置”が遊技状態を制御する制御部２１０によって制御されるために、たとえ、演出制御基板２０１が故障したとしても、少なくとも遊技の進行に必要な情報が遊技者に提供される。このため、遊技者に不利な状態で遊技が進行してしまうことを防止できる。
【００７５】
図４を参照して、遊技制御基板２００に設けられた制御部２１０は、制御動作を所定の手順で実行することの出来るＣＰＵ（Central Processing Unit）２１１と、ＣＰＵ２１１の制御プログラムを格納するＲＯＭ（Read Only Memory）２１３と、必要なデータの書き込み及び読み出しが出来るＲＡＭ（Random Access Memory）２１２と、ＣＰＵ２１１と外部回路との信号の整合性をとるためのＩ／Ｏポート２１４とを含む。
【００７６】
また、遊技制御基板２００には、電源投入時にＣＰＵ２１１にリセットパルスを与える初期リセット回路２１７と、ＣＰＵ２１１にクロック信号を与えるクロック発生回路２１８と、クロック発生回路２１８からのクロック信号を分周して割込パルスを定期的にＣＰＵ２１１に与えるパルス分周回路（割込パルス発生回路）２１９と、一定範囲の乱数を高速で連続的に発生している乱数発生回路２２１と、乱数発生回路２２１から乱数をサンプリングするサンプリング回路２２２と、バッファ回路２２０とが設けられる。さらに、遊技制御基板２００には、各種スイッチからの信号が入力されるスイッチ回路２１５や、モータ回路２１６、その他、図示しないソレノイド回路等が設けられている。さらに、遊技制御基板２００には、停電時にＲＡＭ２１２の記憶を保持させるためのバックアップ電源２２３が設けられている。ＲＡＭ２１２には、各種表示器（クレジット表示器１０９、ゲーム回数表示器１０８、ペイアウト表示器１１０）に表示するべき情報、賭数、内部当選フラグ、出玉率の設定値など、遊技に必要な情報が記憶され、停電時にこれらの情報がバックアップされるために、停電の回復後に、停電発生前の遊技状態に復帰出来る。
【００７７】
遊技制御基板２００の制御部２１０から演出制御基板２０１へは、バッファ回路２２０を介して後述する各種コマンドが出力される。バッファ回路２２０は、遊技制御基板２００の内部から外部への信号の出力を許容するが遊技制御基板２００の外部から内部へ信号が入力されることを阻止する不可逆性出力手段として機能する。このため、遊技制御基板２００と演出制御基板２０１との間において、遊技制御基板２００から演出制御基板２０１への一方向通信が担保され、コマンドの伝送経路を介して遊技制御基板２００に信号を入力させて不正な制御動作を行わせる不正行為を防止できる。
【００７８】
演出制御基板２０１には、遊技効果ランプ１３０〜１３４と、液晶表示器１３５と、放音部１２ａ、１２ｂ、１３に内蔵されるスピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７と、入賞図柄説明パネル５に内蔵される蛍光灯１３８ａ及び遊技パネル６に内蔵される蛍光灯１３８ｂ及びタイトルパネル８に内蔵される蛍光灯１３８ｃと、小役告知ランプ１４０ａ、１４０ｂ、１４０ｃと、がぞれぞれ接続され、さらに、リールランプ中継基板２０４を介してリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに内蔵されているリールランプ５５が接続されている。
【００７９】
演出制御基板２０１には、マイクロコンピュータからなる制御部２３０と、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７から音を出力させるためのスピーカ駆動回路２３５と、液晶表示器１３５を表示制御するための表示駆動回路２３６と、各種ランプを点灯あるいは点滅させるためのランプ駆動回路２３７と、バックアップ電源２３８とが搭載されている。
【００８０】
制御部２３０は、ＣＰＵ２３１と、必要なデータの書き込み、及び書き出しが出来るＲＡＭ２３２と、制御プログラムを格納するＲＯＭ２３３と、Ｉ／Ｏポート２３４と、を含む。ＲＡＭ２３２の記憶データはバックアップ電源２３８によりバックアップされているため、制御部２３０は、停電の回復時に停電発生前に記憶されていたデータに基づいて演出制御を再開出来る。
【００８１】
制御部２３０のＲＯＭ２３３には、演出制御基板２０１から送信されたコマンドに対応した演出パターンを定めたデータテーブルが記憶されている。このデータテーブルは、各遊技効果ランプ１３０〜１３４、液晶表示器１３５、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７、各蛍光灯１３８ａ〜１３８ｃ、小役告知ランプ１４０ａ〜１４０ｃ、別に分類されている。例えば所定の遊技情報を示すコマンドを受信した場合、制御部２３０はその遊技状態に応じた演出パターンを各データテーブルから読み出し、この読み出した演出パターンに応じて各遊技効果ランプ１３０〜１３４、液晶表示器１３５、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７、各蛍光灯蛍光灯１３８ａ〜１３８ｃ、小役告知ランプ１４０ａ〜１４０ｃ、及びリールランプ５５等を制御する。
【００８２】
演出制御基板２０１によって制御される「各遊技効果ランプ１３０〜１３４、液晶表示器１３５、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７、各蛍光灯１３８ａ〜１３８ｃ、小役告知ランプ１４０ａ〜１４０ｃ、及びリールランプ５５」は、遊技制御基板２００によって制御される各種表示器などに比較すると、それが機能しなくても遊技の進行自体には影響を与えるものでなく、演出効果を主眼においた、いわば、“演出装置”と呼べるものである。このため、たとえ、演出制御基板２０１に故障が発生したとしても、遊技者に不利な遊技が提供されてしまうことはないばかりか、制御部２１０の制御の負荷が軽減される。
【００８３】
図５に示されるように、スタートスイッチ１０２の検出信号は、スイッチ回路２１５を介して制御部２１０に入力されるとともに、サンプリング回路２２２に入力される。制御部２１０は、スタートスイッチ１０２の検出信号を受け、モータ回路２１６を介してリール制御信号を出力する。このリール制御信号はリール中継基板２０３を介して各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒ別に設けられたリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒに入力される。また、リール制御信号は、リール中継基板２０３及び外部出力基板２０５を介してスロットマシン１の外部へ出力される。
【００８４】
これにより、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが変動し始める。また、リール制御信号の伝送経路は、リール中継基板２０３においてリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒ側と外部出力基板２０５側とに分岐されており、外部出力基板２０５側へ出力されたリール制御信号は、外部出力基板２０５からスロットマシン１の外部へも出力される。このように、外部出力基板２０５から出力されるリール制御信号は、外部出力用に加工された信号ではなく、リールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒを駆動制御する信号そのものである。
【００８５】
一方、サンプリング回路２２２は、スタートスイッチ１０２の検出信号が入力されたタイミングで乱数発生回路２２１から１個の乱数をサンプリングし、その乱数をＣＰＵ２１１に引き渡す。ＣＰＵ２１１は、そのサンプリングされた乱数と、ＲＯＭ２１３内に格納されている入賞役別の入賞判定テーブルとを参照して、入賞の発生を許容するか否かを入賞役別に決定し、その決定結果をＲＡＭ２１２に記憶させる。これにより、スタート操作がされたタイミングで、入賞役の当選の有無が決定される。制御部２１０は、その後、入賞役別の当選結果に応じてリールを制御する。
【００８６】
さらに、制御部２１０は、スタートスイッチ１０２の検出信号が入力されたことに対応して、バッファ回路２２０を介して演出制御基板２０１にゲームの開始を特定可能なコマンドを出力する。演出制御基板２０１の制御部２３０は、そのコマンドに基づいてゲーム状況を把握し、ゲーム開始時に対応して定められた演出パターンに従い各遊技効果ランプ１３０〜１３４、液晶表示器１３５、スピーカ１３６ａ、１３７ｂ、１３７等を制御する。
【００８７】
また、各ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒから出力されたストップスイッチ信号は、遊技制御基板２００、リール中継基板２０３、および外部出力基板２０５を往復する信号経路を伝送された後、遊技制御基板２００のスイッチ回路２１５に入力される。さらに、ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒから出力されたストップスイッチ信号は直接、外部出力基板２０５を介して外部に出力されるように構成されている。
【００８８】
ストップスイッチ信号の入力を受けた制御部２１０は、モータ回路２１６を介してストップスイッチ信号に対応するリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒを停止させるためのリール制御信号を出力する。このリール制御信号は、リールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒに入力されるとともに、外部出力基板２０５を介してスロットマシン１の外部へ出力される。
【００８９】
さらに、制御部２１０は、ストップスイッチ信号が入力されたことに対応して、バッファ回路２２０を介して演出制御基板２０１にリールの停止時期を特定可能なコマンドを各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒ別に出力する。演出制御基板２０１の制御部２３０は、そのコマンドに基づいてリールの停止時期に対応して定められた演出パターンに従い、遊技効果ランプ１３０〜１３４や、液晶表示器１３５や、スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７等を制御する。
【００９０】
外部出力基板２０５から出力される信号は、たとえば、第３者機関が型式試験を行う際に利用可能である。この型式試験では、たとえば、各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作から１９０ｍｓ以内に各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒに対応する各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが停止するか否かが確認される。このスロットマシン１の場合、各ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒから出力されたストップスイッチ信号が直接、外部出力基板２０５から出力されるために、各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒが操作されたタイミングをスロットマシンの外部で正確に把握できる。同様に、モータ回路２１６から出力されるリール制御信号が直接、外部出力基板２０５から出力されるために、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの始動および停止タイミングをスロットマシンの外部で正確に把握出来る。このため、外部出力基板２０５から出力される信号を用いて、「各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作から１９０ｍｓ以内に各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒに対応する各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが停止するか否かの試験」を行った場合には、正確な試験結果が得られる。また、「遊技制御基板２００の制御部２１０で一旦、信号を取り込んでから外部出力基板２０５に信号を出力するような構成」とした場合には、遊技制御基板２００側で信号を加工して出力するような不正がなされるおそれもあるが、本実施の形態によると、かかる不正行為をも防止できる。
【００９１】
本実施例におけるスロットマシン１にあっては、可変表示装置５０の停止時において、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’上に例えば「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の図柄が揃えば、大当たりであるＲＢ（レギュラーボーナス）に入賞したことになり、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の図柄が揃ったことの対価として例えば１５枚のメダルが払出されるとともに、遊技者にとって有利な特別遊技状態であるＲＢ（レギュラーボーナス）が発生し、以下に説明するレギュラーボーナスゲームが遊技価値として遊技者に対して付与される。このＲＢ中では、Ｊａｃ図柄（実施例ではプラム）のぞろめが揃うことにより所定枚数のメダルが払出されるＪａｃ入賞が高確率で発生するＪａｃゲームが最大で１２回提供されるとともに、このＪａｃゲームが１２回実行されるか、あるいはＪａｃゲームが１２回に達する前にＪａｃ入賞が８回発生されるか、いずれかの条件が満たされた時点で終了する。したがって、遊技者は１２回のＪａｃゲーム中に最大８回のＪａｃ入賞の機会を得ることが出来る。
【００９２】
一方、有効化された入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’上に、例えば「黒７−黒７−黒７」または「白７−白７−白７」が揃えば、大当たりであるＢＢ（ビッグボーナス）に入賞したことになり、「黒７−黒７−黒７」または「白７−白７−白７」の図柄が揃ったことの対価として例えば１５枚のメダルが払出されるとともに、遊技者にとって有利な特別遊技状態であるＢＢ（ビッグボーナス）が発生し、以下に説明する小役ゲームが遊技価値として遊技者に対して付与される。具体的に説明すると、このＢＢ中では、小役図柄（実施例ではベル、プラム）のぞろめが高確率で揃って所定枚数のメダルの払出しをともなう小役入賞が高確率で発生する小役ゲームが最大で３０回提供されるとともに、この小役ゲームを３０回実行するまで間にＪａｃ図柄のぞろめが揃ってＪａｃＩｎ入賞した場合には、前記特別遊技状態であるＲＢが発生して前記レギュラーボーナスゲームが提供されるようになっている。このＲＢは、ＢＢ中における発生可能な最大回数が予め定められており、本実施例では最大で３回発生し得るようになっている。そしてこのＢＢは、３０回の小役ゲームを実行して終了する場合か、あるいは小役ゲームを３０回に実行する前に３回のＲＢが提供されて３回目のＲＢが終了する場合のうち、少なくともいずれか一方の条件が満たされた時点で終了する。
【００９３】
また、前記特別遊技状態以外の通常の遊技状態（通常ゲーム）である場合においては、同種の図柄が有効化された１つの有効ライン上に揃って所定の賞が成立した場合には、その図柄の種類に応じて予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に付与される。なお、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに描かれた「チェリー」の図柄は単図柄と呼ばれるマークであり、この単図柄が有効な１本の有効ライン上で停止表示された場合には２枚のメダルが遊技者に付与される。なお、賭数に応じて有効化された有効ラインが複数本存在する場合において、前述したようにメダルが払出される図柄の組合せが複数本の入賞ライン上において同時に成立した場合には、各入賞ライン上の図柄の組合せによって付与されるメダル枚数の合計枚数に相当するメダルが付与されるのが原則である。しかし、１ゲームにおいて遊技者に付与されるメダルの上限が１５枚と定められているために、１５枚を越える場合にはその１６枚目以降のメダルが無効となる。
【００９４】
本実施例においては、通常遊技状態時において黒７−黒７−黒７（黒７賞）、白７−白７−白７（白７賞）、ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ（ＢＡＲ賞）、スイカ−スイカ−スイカ（スイカ賞）、チェリー（チェリー賞）、ベル−ベル−ベル（ベル賞）、またはプラム−プラム−プラム（再遊技）等が入賞の対象となっており、そのうち黒７、または白７の図柄、及びＢＡＲの図柄のみが遊技者にとって利益の大きな賞である大当たり（ＢＢ、ＲＢ）の対象となる特別図柄とされて、その他チェリー、ベルまたはプラム（再遊技）は遊技者にとって利益の小さな賞である小役の対象となる図柄とされている。
【００９５】
このような各賞の対象となる図柄の組み合わせ、及び該図柄の組み合わせに対応する払出しメダル枚数（入賞の発生確率等も含む）は、通常ゲーム時、及びＢＢ時、ＲＢ時に対応してそれぞれ予め定められており、これらは前述した入賞判定テーブルとしてＲＯＭ２１３に登録されている。
【００９６】
また、本実施例におけるスロットマシン１は、ゲームに関わる演出として、大当りであるＢＢやＲＢに入賞する可能性があることを予告する大当り予告演出が、予め定められた条件の成立時において、液晶表示器１３５の液晶表示部１５に所定内容を表示すること等により行われるようになっている。詳しくは大当り予告演出とは、ゲームの開始とともに実行される抽選処理により大当りの当選フラグが設定されたか否かを遊技者に対して報知するために演出制御手段としての制御部２３０により実行される演出である。
【００９７】
次に、前述した演出ユニット３００の構造の詳細を図６〜図２６に基づいて説明していく。
【００９８】
演出ユニット３００は、図６及び図７に示されるように、演出手段としての液晶表示器１３５、装飾手段としての蛍光灯１３８ａ、１３８ｂ、及びこれらを取り付けることが可能な演出手段取付部材としての液晶取付けケース３０１と、液晶表示器１３５、装飾手段としての蛍光灯１３８ａ、１３８ｂを制御する制御部２３０が設けられた演出制御基板２０１を取り付けることが可能な演出制御手段取付部材としての基板取付けケース３０２と、から主に構成されている。
【００９９】
液晶取付けケース３０１と基板取付けケース３０２とは、それぞれ透明な樹脂材により成形されているとともに、後述するように互いに背中合わせに一体化出来るように構成されており、互いに一体化された状態で、図３に示されるように所定箇所である前面扉２ｂの裏面上部に取り付けることが出来るようになっている。なお、基板取付けケース３０２には、演出制御基板２０１の表面に実装された各種部品や装置を被覆する透明な樹脂材からなるカバーケース３０３が取り付けられている。
【０１００】
次に、図８及び図１０〜図１２に基づいて液晶取付けケース３０１の詳細な構成を説明する。なお、図１０は液晶取付けケース３０１の正面図、平面図、右側面図であり、図１１は背面図、図１２（ａ）は図１０のＡ−Ａ断面図、図１２（ｂ）は図１０のＢ−Ｂ端面図、図１２（ｃ）は図１０のＣ−Ｃ断面図である。
【０１０１】
液晶取付けケース３０１は、正面視略長方形状をなす底板３０４と、底板３０４の周縁から立ち上がるように連設される側板３０５とから前面が開口する箱状に構成されている。底板３０４の前面左右側には、蛍光灯１３８ａを実装する蛍光灯基板３０６を取り付けるための支柱３０７ａ、３０７ｂがそれぞれ立設されている。支柱３０７ａ、３０７ｂは、特に図１２（ｃ）に示されるように、上面が側板３０５の上端よりも低位置となるように所定高さに形成されており、正面から見て右側の２本の支柱３０７ａ、及び左側の２本の支柱３０７ａの上面には、凸部３０８が上向きに突設されている。また、正面から見て右側の２本の支柱３０７ｂ、及び左側の２本の支柱３０７ｂの上面にはネジ孔３０９が形成されている。なお、底板３０４を挟んで支柱３０７ｂの反対側には、支柱３０７ｂ’が外向きに突設されており、ネジ孔３０９は支柱３０７ｂ、３０７ｂ’を貫通して形成されているため、支柱３０７ｂ側のネジ孔３０９に螺入されるネジの端部が背面に露呈するのが防止されている。
【０１０２】
蛍光灯基板３０６の四隅には、図８に示されるように、凸部３０８を挿通可能な凸部挿通孔３１０と、ネジ孔３０９に螺入するネジ３１１を挿通可能なネジ挿通孔３１２とが、それぞれ対角線上に２つずつ形成されている。よって、蛍光灯基板３０６を液晶取付けケース３０１の正面から、凸部３０８に凸部挿通孔３１０を挿通させ、蛍光灯基板３０６が支柱３０７ａの凸部３０８周りの上面、及び支柱３０７ｂの上面に支持されるように装着すると、ネジ挿通孔３１２とネジ孔３０９とが合致され、この状態で凸部３０８により水平移動が規制されて位置決めされるようになっている。
【０１０３】
底板３０４の上部及び下部における中央寄りの２箇所はそれぞれ前方に突出されて液晶表示器１３５の取付部３１３が形成されている。それぞれの取付部３１３における対向面は、図１２（ｂ）に示されるように、側板３０５側に向かって上方に傾斜する傾斜面３１４となっているとともに、その傾斜面３１４に連設するとともに、液晶表示器１３５の背面四隅が当接する当接面３１５には、液晶表示器１３５を固定する固定手段としての固定ネジ３１６（図８参照）を挿通可能な固定ネジ挿通孔３１７、３１７’がそれぞれ形成されている。なお、本実施例においては固定ネジ挿通孔３１７’は使用されない。また、当接面３１５における固定ネジ挿通孔３１７、３１７’まわりには、液晶表示器１３５の背面四隅の位置決め用の位置決めガイド３１８がそれぞれ突設されている。
【０１０４】
上部の側板３０５における２つの取付部３１３の形成箇所には、液晶表示器１３５の上端を支持する上部支持片３１９（図１２（ｂ）参照）が、図１０の平面図と側面図及び図１２（ｃ）に示されるように、その先端が側板３０５の先端よりも前方に突出するようにそれぞれ形成されているとともに、下部の側板３０５における２つの取付部３１３の形成箇所には、液晶表示器１３５の下端を支持する下部支持片３２０が、その先端が側板３０５の先端よりも前方に突出するように形成されている。下部支持片３２０は、それぞれ上部支持片３１９よりも幅広に形成されており、その先端における中央寄りの上面所定箇所には、液晶表示器１３５の下端の前方への逸脱を規制する係止手段としての係止片３２１がそれぞれ上向きに突設されている。また、図８、及び図１０、図１１における３２２は、液晶取付けケース３０１の成型時において係止片３２１を形成するための金型の一部によって形成される穴部である。
【０１０５】
底板３０４における左側の穴部３２２の上方には、液晶表示器１３５の背面から延出されるケーブルＫ１（図８参照）挿通用のケーブル挿通穴３２３が形成されているとともに、そのさらに左側には、同じく液晶表示器１３５の側面から延出されるコードＣ１（図８参照）挿通用のコード挿通穴３２４が形成されている。さらに底板３０４における左右側端部には、蛍光灯基板３０６の背面側端部にそれぞれ固設されるコネクタＣＮ１（図８参照）挿通用のコネクタ挿通穴３２５が形成されている。
【０１０６】
図１０、図１１及び図１２（ａ）に示されるように、底板３０４の背面側には、基板取付けケース３０２と一体化するための連結体３２６が、長手方向の中央箇所及び左右側所定箇所の３箇所にそれぞれ後ろ向きに突設されている。各連結体３２６は、特に図１２（ａ）に示されるように、底板３０４の一部が後ろ向きに張り出されて形成される直方体状の基部３２７と、各基部３２７の背面上部から後ろ向きに突設される上脚部３２８と、底板３０４の背面における各基部３２７の下方位置から後ろ向きに突設される下脚部３２９とから構成される。
【０１０７】
上脚部３２８は、下脚部３２９よりも長寸に形成されており、その内部には、後述する連結手段としての連結ネジ３３０（図２０参照）を螺入可能なネジ穴３３１が、先端から基部３２７の内部に形成される凹部３３２まで貫通するように形成されている。下脚部３２９の内部には、前記連結手段としての連結ネジ３３０（図２０参照）を螺入可能なネジ穴３３３が、先端から底板３０４の前面まで貫通するように形成されている。
【０１０８】
これら上脚部３２８及び下脚部３２９における背面３２８ａ、３２９ａは、特に図１２（ａ）に示されるように、底板３０４に対して、上方から下方に行くに従い底板３０４側に向かって近づくように所定角度傾斜する同一の傾斜面にそれぞれ面一をなす傾斜面として形成されており、これら背面３２８ａ、３２９ａを後述する基板取付けケース３０２の背面に当接させることにより、基板取付けケース３０２の上下方向に対して所定角度傾斜した状態で連結できるようになっている。
【０１０９】
次に、図９及び図１３〜図１６に基づいて基板取付けケース３０２の詳細な構成を説明する。なお、図１３は基板取付けケース３０２の正面図、底面図、右側面図であり、図１４は背面図、図１５（ａ）は図１３のＤ−Ｄ端面図、図１５（ｂ）は図１３のＥ−Ｅ端面図、図１６（ａ）は図１３のＦ−Ｆ断面図、図１６（ｂ）は図１３のＧ−Ｇ断面図、図１６（ｃ）は図１３のＨ−Ｈ断面図、図１６（ｄ）は図１３のＩ−Ｉ断面図である。
【０１１０】
基板取付けケース３０２は、図９に示されるように、主に演出制御基板２０１を取り付ける基板取付部３３５と、基板取付部３３５の下方に連設される蛍光灯１３８ｂを取り付ける蛍光灯取付部３３６とから構成されている。
【０１１１】
基板取付部３３５は、底板３３７と、この底板３３７の周縁から立ち上がるように連設される側板３３８とから箱状に構成されている。底板３３７の下方は上方よりも幅狭になっており、この幅狭部は段部３３９を介して上方の幅広部よりも前方に位置している。
【０１１２】
底板３３７の上部における長手方向中央位置、及び左右端部と、幅狭部の下部における長手方向左右端部には、演出制御基板２０１を取り付けるための支柱３４０、３４１がそれぞれ前向きに立設されている。それぞれの支柱３４０、３４１の上面には、演出制御基板２０１取り付けるための取付ネジ３４２（図９参照）を螺入可能なネジ孔３４３が、図１５（ａ）、（ｂ）に示されるように、それぞれ底板３３７の背面まで貫通するように形成されている。支柱３４０、３４１は、図２２に示されるように、演出制御基板２０１を取り付けた状態において、その表面が側板３３８の先端よりも突出しないように、かつ、底板３３７に対して略水平に取り付けられるような高さにて形成されており、それぞれが立設される前後位置が異なることから、支柱３４０と支柱３４１とでは高さがそれぞれ異なっている。
【０１１３】
また、側板３３８の内面所定箇所、及び、幅狭部の底板３３７より連設されて蛍光灯取付部３３６の上面部を構成する上部板３４４の上面には、演出制御基板２０１の位置決め用のガイド片３４５が前後方向に向けて形成されている。このガイド片３４５の先端には、特に図１５（ａ）に示されるように、先端から内向きに向かって傾斜するテーパ面が形成されているため、取付け時において演出制御基板２０１の所定箇所がそれぞれ内側に案内されて位置決めがなされるようになっている。
【０１１４】
底板３３７における長手方向中央箇所、及び左右側所定箇所には、前述した演出ケース３０１を連結する際において使用する連結ネジ３３０（図２０参照）を挿通可能な連結ネジ挿通穴３４６が、図１５（ａ）に示されるように、その軸心が底板３３７に対して直交する方向を向くように貫通して形成されている。また、底板３３７の前面における連結ネジ挿通穴３４６の周りは、底板３３７に対する傾斜角度が、前述した液晶取付けケース３０１の上脚部３２８及び下脚部３２９における背面３２８ａ、３２９ａの底板３０４に対する傾斜角度と同角度をなす傾斜面３４７として形成されている。
【０１１５】
そしてこの連結ネジ挿通穴３４６は、その内径が連結ネジ３３０の外径よりも若干大径に形成されているため、底板３３７の前面側から連結ネジ３３０を挿通し、その連結ネジ３３０頭部裏面を傾斜面３４７に当接した際において、連結ネジ３３０が連結ネジ挿通穴３４６の軸心に対して若干傾斜した状態で貫通するようになっている（図２０参照）。
【０１１６】
底板３３７における略中央には、液晶表示器１３５の側面から延出されるケーブルＣ１（図８参照）挿通用のケーブル挿通穴３４８が形成されているとともに、中央下部の連結ネジ挿通穴３４６の左右側には、一体化された液晶取付けケース３０１に取り付けられる液晶表示器１３５の下部左右側をネジ固定したりネジを外す際に使用されるドライバー挿入口３４９（図２１参照）がそれぞれ形成されている。
【０１１７】
図９、図１３に示されるように、基板取付部３３５における左右側端部には、後述するように基板取付けケース３０２を前面扉２ｂの上部に取り付けるための取付部３５０が前向きに突設されている。取付部３５０は、底板３３７の前面左右端部から前向きに延出される延出片３５１と、この延出片３５１の先端に形成される取付片３５２とから構成されている。左右の取付片３５２には、特に図１６（ａ）に示されるように、前面扉２ｂへの取り付け用の取付ネジ３５３（図２４参照）を挿通可能な取付ネジ挿通孔３５４がそれぞれ形成されている。
【０１１８】
また、図１３、図１４に示されるように、左側の取付片３５２の背面における外側端部には、外端から内側に延びる横長の切欠凹部３５５（図６参照）が後ろ向きに開口するように形成されているとともに、右側の取付片３５２の背面における外側端部には、円形凹部３５６（図１６（ａ）参照）が後ろ向きに開口するように形成されており、これら切欠凹部３５５及び円形凹部３５６に、前面扉２ｂ裏面に形成された取付片３５７（図２３、図２４参照）に突設される凸部３５８（図２３、図２４参照）が嵌合されることにより位置決めがなされ、取付片３５７に形成されたネジ孔３５９（図２３、図２４参照）と取付ネジ挿通孔３５４とが合致されるようになっている。
【０１１９】
なお、切欠凹部３５５及び円形凹部３５６のうちの一方が横長の切欠凹部３５５となっているのは、基板取付けケース３０２の成形上の誤差等が生じた場合においても、取付け時において切欠凹部３５５及び円形凹部３５６それぞれに凸部３５８が嵌合して確実に位置決めされるようにするためである。
【０１２０】
次に、図９に示されるように、蛍光灯取付部３３６における底板３６０の前面には、底板３６０の前面側に取り付けられる蛍光灯１３８ｂの端部から延出されるコードＣ２を係止する側面視略Ｌ字状のコード用係止片３６１が、長手方向の略中央箇所と、その左右側所定箇所にそれぞれ下向きに形成されている。
【０１２１】
また、特に図１５（ａ）に示されるように、底板３６０における各コード用係止片３６１に対応する箇所には開口３６２が形成されているとともに、その開口３６２の左右側縁部には、先端が係止片３６１に近接する程度の高さを有する上向きの係止爪３６３が形成されており、コードＣ２がコード用係止片３６１と係止爪３６３とにより係止されるようになっている。
【０１２２】
また、底板３６０の長手方向左右端部には、底板３６０の前面側に取り付けられる蛍光灯１３８ｂの端部から延出されるコードＣ２を左右端部側からそれぞれ挿入して背面側に延出させるための切欠部３６４が、それぞれの左右端部側に向けて開口するように形成されている。
【０１２３】
図１３及び図１４に示されるように、底板３６０の周縁には、側板３６５が背面側に向けて立設されており、蛍光灯取付部３３６は、底板３６０と、側板３６５及び前述した上部板３４４とにより箱状に形成されている。なお、側板３６５における切欠部３６４の開口箇所は切り欠かれている。
【０１２４】
底板３６０における左右の切欠部３６４の内側には、図１６（ｃ）に示されるように、蛍光灯１３８ｂを背面側より嵌合して位置ずれを防止するための凹部３６６が形成された支持片３６７が、上下の側板３３６にそれぞれの端部を連接させて立設されている。また、底板３６０における左右の切欠部３６４の上下縁部には、特に図１６（ｄ）に示されるように、蛍光灯１３８ｂの長手方向左右端部を挟み込むように保持する弾性変形可能な保持片３６８が、それぞれ後ろ向きに形成されている。
【０１２５】
また、図１４に示されるように、底板３３７の背面における上部左右側所定箇所には、特に図１６（ｂ）に示されるように、前面扉２ｂに形成される取付片３６９（図２３、図２４参照）に対して係止可能な係止部材３７０が背面側に向けて突設されている。係止部材３７０は、底板３３７の背面より連接される水平片３７０ａと、この水平片３７０ａの側方から上方に向けて立ち上がる側片３７０ｂと、水平片３７０ａの先端から上方に向けて立ち上がる前片３７０ｃとから構成されている。また、図１０、図１４及び図１６（ｂ）における３７１は、液晶取付けケース３０１の成型時において前片３７０ｃを形成するための金型の一部によって形成される穴部である。また、底板３３７の背面には、線状の凸条３７２が、底板３３７に形成された６つの連結ネジ挿通穴３４６を囲むように後ろ向きに突設されている。
【０１２６】
次に、図９及び図１７〜図１９に基づいてカバーケース３０３の詳細な構成を説明する。なお、図１７はカバーケース３０３の背面図、底面図、右側面図であり、図１８はカバーケース３０３の正面図、図１９（ａ）は図１７のＫ−Ｋ断面図、図１９（ｂ）は図１７のＪ−Ｊ断面図である。
【０１２７】
カバーケース３０３は、図１７に示されるように、全体は有底の箱状に構成されており、背面を構成する背板３７３における長手方向左右端部には、特に図９に示されるように、外側に向かって傾斜する傾斜面３７４が形成されている。また、背板３７３における左右の傾斜面３７４の下方所定箇所には、内部にネジ孔３７５が形成された所定高さの支柱３７６が後ろ向きに突設されている。
【０１２８】
なお、本実施例においては、この支柱３７６に形成されたネジ孔３７５を使用することはないが、例えば、演出制御基板２０１に設けられたインバータ３９４（図２６参照）をカバーケース３０３の背面に設ける際や、液晶表示器１３５に替えて別の演出手段（例えば演出用ドラムや７セグ表示器）を取り付ける際や、演出制御基板２０１に加えて新たな演出制御基板等を取り付ける際や、あるいはその他各種装置を取り付ける際等において利用出来るようになっている。
【０１２９】
背板３７３における上辺には、放熱用のスリット穴３７７が、背板３７３より連設される上部の側板３７８に延びるように複数形成されている。また、特に図１９（ｂ）に示されるように、背板３７３の下方は、段部３７９を介して高さが一段低くなるように形成されており、その一段低い背板３７３の下辺には、放熱用のスリット穴３８０が、背板３７３より連設される下部の側板３７８に延びるように複数形成されている。
【０１３０】
カバーケース３０３の下部側の左右側端部には、図１７、図１８及び図１９（ａ）に示されるように、平板状の取付片３８１が形成されており、この取付片３８１には、基板取付けケース３０２への取り付け用の取付ネジ３４２（図９参照）を挿通可能な取付けネジ挿通孔３８２がそれぞれ形成されている。
【０１３１】
また、図１８の正面図を正面から見て左側の側板３７８の上端縁には、所定長さの切欠部３８３（図１７の右側面図参照）が形成されており、後述するようにカバーケース３０３を演出制御基板２０１の表面を覆うように取り付けた際において、この切欠部３８３により演出制御基板２０１の表面と側板３７８との間にコードの挿通口が形成されるようになっている。
【０１３２】
また、図１７、図１８及び図１９（ｂ）に示されるように、上部の側板３７８における外面には、基板取付けケース３０２への取り付け用の取付ネジ３４２（図９参照）を挿通可能な取付けネジ挿通孔３８４が先端部に形成された取付片３８５が外向きに突設されている。また、特に図１９（ｂ）に示されるように、取付片３８５に形成される取付けネジ挿通孔３８４の背面側には、取付ネジ３４２の頭部を収容可能な収容凹部３８６が形成されている。
【０１３３】
次に、液晶取付けケース３０１と基板取付けケース３０２との連結方法を図２０に基づいて説明する。
【０１３４】
図２０（ａ）に示されるように、液晶取付けケース３０１の３つの連結体３２６を、全ての上脚部３２８及び下脚部３２９が基板取付けケース３０２の底板３３７の背面に枠状に形成された凸条３７２内に収容されるように、上脚部３２８及び下脚部３２９の背面３２８ａ、３２９ａを基板取付けケース３０２の底板３３７の背面に当接させる。この状態において、全ての上脚部３２８及び下脚部３２９の先端部周面の一部が凸条３７２の内面に当接することにより位置決めされ、連結ネジ挿通穴３４６とネジ穴３３１、３３３とが合致する。
【０１３５】
そして、基板取付けケース３０２の開口側から、連結手段としての連結ネジ３３０を連結ネジ挿通穴３４６に挿入し、ネジ穴３３１、３３３内に螺入する。ネジ穴３３１、３３３内に連結ネジ３３０が螺入され、連結ネジ３３０の頭部裏面が傾斜面３４７に当接されると、連結ネジ３３０は連結ネジ挿通穴３４６の軸心方向に対して傾いた状態で保持され（特に図２０（ｂ）参照）、液晶取付けケース３０１と基板取付けケース３０２とが連結されて一体化されることになる。
【０１３６】
このように一体化された状態において、液晶取付けケース３０１は、基板取付けケース３０２の上下方向の軸線に対して、その上部側が下部側よりも前方に位置するように、所定角度傾斜した状態となる。
【０１３７】
また、一体化された状態において、液晶取付けケース３０１の底板３０４と、基板取付けケース３０２の底板３３７とが連結体３２６により互いに所定距離離間され、両ケース間に空間が形成されるため、コード等を見栄えよく配線出来るようになっている。
【０１３８】
次に、このように互いに一体化された液晶取付けケース３０１及び基板取付けケース３０２への各種部材の取り付け方法を以下説明する。
【０１３９】
まず、図８及び図２１に基づいて、演出手段としての液晶表示器１３５の液晶取付けケース３０１への取付方法を説明すると、図８に示されるように、液晶表示器１３５の背面側を液晶取付ケース３０１の開口側に向けた状態で、まずケーブルＫ１をケーブル挿通穴３２３に挿通するとともに、コードＣ１をコード挿通穴３２４に挿通しておく。次いで図２１に示されるように、液晶表示器１３５の下端を、その下端前面が下部支持片３２０の係止片３２１の後方に位置するように下部支持片３２０の上面に載置した状態で、上部を図中矢印で示される方向に移動し、上部支持片３１９の下方に収容する。
【０１４０】
ここで、液晶表示器１３５の背面四隅が当接面３１５に当接されるとともに、背面四隅の周りが位置決めガイド３１８により保持されて位置決めされ、液晶表示器１３５の背面四隅に形成されたネジ孔３８７と固定ネジ挿通孔３１７、３１７’とが合致する。なお、液晶表示器１３５の取付け部等が形成される背面側は樹脂により成型されている。そして、液晶取付けケース３０１の背面側から、固定手段としての固定ネジ３１６を、本実施例においては上部の固定ネジ挿通孔３１７のみに挿入してネジ孔３８７内に螺入し、液晶表示器１３５の上部を液晶取付けケース３０１の取付部３１３に固定する。
【０１４１】
このように液晶表示器１３５の上部が固定ネジ３１６により固定された状態において、液晶表示器１３５の下端前面が係止片３２１に当接して、液晶表示器１３５の下端の前方への移動が規制されるため、下部支持片３２０からの逸脱が防止される。よって、固定ネジ３１６により上部を固定するのみで液晶表示器１３５を簡単に固定出来る。また、このように係止手段を介して液晶表示器１３５の一部を係止させた状態で固定するようにすると、固定箇所が少なくて済むため、演出手段としての液晶表示器１３５の取付け、取外しが容易に行える。
【０１４２】
なお、液晶取付けケース３０１と基板取付けケース３０２とが一体化された状態においては、図のように上部の固定ネジ挿通孔３１７は基板取付けケース３０２の上端よりも上方に位置するようになっているため、液晶取付けケース３０１と基板取付けケース３０２とが一体化された状態でも、液晶表示器１３５の上部を固定手段としての固定ネジ３１６によりネジ止めしたり、ネジを外したりすることが出来るのである。
【０１４３】
また、液晶表示器１３５の下部も固定ネジ３１６によりネジ止めしたい場合には、基板取付けケース３０２の背面側からドライバー挿入口３４９を介してドライバーを挿入できるため、下部をネジ止めしたり、ネジを外したりすることが出来るのである。
【０１４４】
次に、図８及び図２２に基づいて、装飾手段としての蛍光灯１３８ａの液晶取付けケース３０１への取付方法を説明する。蛍光灯１３８ａは、図８に示されるように入賞図側説明パネル５（図１参照）における液晶表示器１３５左右側に形成される広い領域を内側から均一に照らすために、略Ｕ字状に形成されたものが使用されており、左右それぞれの蛍光灯１３８ａは、蛍光灯基板３０６の表面に固着されたクリップ３８８及び端子３８９を介して、それぞれ側方に開口する横向きの状態で、蛍光灯基板３０６の表面から所定距離離間する高さ位置に固定されている。
【０１４５】
蛍光灯基板３０６を液晶取付ケース３０１に取り付けるには、まず左右それぞれの蛍光灯基板３０６の裏面に固着されたコネクタＣＮ１より延出されるコードＣ３をコネクタ挿通穴３２５を介して背面側に挿通した後、凸部３０８に凸部挿通孔３１０を挿通させるように、蛍光灯基板３０６を液晶取付けケース３０１の開口側から装着する。ここで蛍光灯基板３０６が支柱３０７ａの凸部３０８周りの上面、及び支柱３０７ｂの上面に支持されるとともに、ネジ挿通孔３１２と支柱３０７ｂのネジ孔３０９とが合致された状態で凸部３０８により水平移動が規制されて位置決めされる。そして、ネジ３１１を蛍光灯基板３０６の表面側からネジ挿通孔３１２に挿通して支柱３０７ｂのネジ孔３０９に螺入することにより、蛍光灯基板３０６が、支柱３０７ａ、３０７ｂにより底板３０４から所定高さ位置に固定されることになる（図２２参照）。
【０１４６】
なお、左右のうち一方のコネクタＣＮ１より背面側に延出されたコードＣ３は、液晶取付けケース３０１の背面側に固着したフック３９５等を介して体裁良く配線され、反対側に延出される。
【０１４７】
次に、図９及び図２２に基づいて、演出制御手段としての演出制御基板２０１、装飾手段としての蛍光灯１３８ｂ、カバーケース３０３の基板取付ケース３０１への取付方法を説明する。まず演出制御基板２０１を基板取付ケース３０１へ取り付けるには、図９に示されるように、演出制御基板２０１を、その表面を手前側に向けた状態で、演出制御基板２０１の左右側に形成された切欠部３９０（右側の切欠部は図示略）を基板取付けケース３０２の左右の取付部３５０、３５０間にはめ込むようにして、基板取付けケース３０２内に嵌め込む。
【０１４８】
この時、演出制御基板２０１の周縁がガイド片３４５に摺接して中央に向けて案内され、演出制御基板２０１の裏面が支柱３４０と支柱３４１との上面に当接した際に、それらのネジ孔３４３と、演出制御基板２０１の隅部に形成された取付ネジ挿通孔３９１、３９２とが合致される。ここで、取付ネジ３４２を、まず演出制御基板２０１の上方左右端部に形成された２カ所の取付ネジ挿通孔３９１にのみ挿入し、演出制御基板２０１の上部左右側を仮固定する。
【０１４９】
次に、仮固定された演出制御基板２０１の表面に、カバーケース３０３を、それぞれのネジ挿通孔３８２、３８４を演出制御基板２０１それぞれの取付ネジ挿通孔３９２に合致させるようにして載置する。そして、取付ネジ３４２を、カバーケース３０３のネジ挿通孔３８２、３８４に挿入して、基板取付けケース３０２の上部中央の支柱３４０及び下部左右側の支柱３４１のネジ孔３４３内に螺入することにより、演出制御基板２０１及びカバーケース３０３が基板取付けケース３０２に固定されることになる。この状態において、演出制御基板２０１の表面における上辺近傍領域及び切欠部３９０上方の左右辺近傍領域からなる略下向きコ字状をなす領域を除く広範囲の領域が、カバーケース３０３によって被覆される。
【０１５０】
また、基板取付けケース３０２にカバーケース３０３が取付けられた状態において、傾斜面３７４が演出制御基板２０１に設けられたコネクタＣＮ２、ＣＮ５の側方に位置するようになっているため（図９、図２６参照）、コネクタの接続、接続解除作業が容易に行える。
【０１５１】
そして演出制御基板２０１が基板取付けケース３０２に対して固定されると、液晶表示器１３５が取付けられた液晶取付けケース２０１を連結している連結手段としての連結ネジ３３０を取り外すことが出来なくなる。
【０１５２】
次に、装飾手段としての蛍光灯１３８ｂの基板取付ケース３０１への取付け方法を説明する。図２２に示されるように、液晶取付けケース３０１と基板取付けケース３０２とを一体化した状態において、蛍光灯取付部３３６は液晶取付けケース３０１よりも下方に位置するため、図９に示されるように、液晶取付けケース３０１側から蛍光灯１３８ｂを取り付けることが出来る。
【０１５３】
詳しくは前述したように、蛍光灯１３８ｂの長手方向左右側を蛍光灯取付部３３６に形成された凹部３６６（図１４及び図１６（ｃ）参照）内に嵌合させるとともに、左右側にそれぞれ２つずつ設けられた保持片３６８、３６８間に押し込めば、蛍光灯１３８ｂの長手方向左右側端部が保持片３６８、３６８の弾性保持力により逸脱不能に保持される。また、手前側に引き抜けば、保持片３６８、３６８が変形することにより容易に取り外すことが出来る。そして、一方の蛍光灯１３８ｂの端部から延出されたコードＣ２は、図９に示されるように、後方に引き出した状態でそれぞれの側方から切欠部３６４に挿入して背面側に回し込み、蛍光灯取付部３３６の背面側に設けられた係止片３６１内に差し込んで配線し、反対側から延出されるコードＣ２とまとめることが出来る。
【０１５４】
また、図２２に示されるように、液晶表示器１３５の裏面から延出されたケーブルＫ１は、ケーブル挿通穴３４８に挿通して演出制御基板２０１の裏面に設けられたコネクタＣＮ７に接続される。このケーブルＫ１の配線は、前述した液晶取付けケース３０１と基板取付けケース３０２との間に形成される空間にて行えるため、これらケーブルＫ１をケースの外側に回り込むように配線することなく、体裁良く配線できる。
【０１５５】
このように、演出手段としての液晶表示器１３５や、装飾手段としての蛍光灯１３８ａが取り付けられた液晶取付けケース３０１からなる演出手段ユニットと、演出制御手段としての演出制御基板２０１、及びこれの表面を被覆するカバーケース３０３や、装飾手段としての蛍光灯１３８ｂが取り付けられた基板取付けケース３０２からなる演出制御手段ユニットとは、連結手段としての連結ネジ３３０により連結されて一体化された１つの演出ユニット３００として、図２３、図２４に示されるように、スロットマシン１の筐体２ａの前面を構成する前面扉２ｂの裏面上部に取り付けられる（図３参照）。
【０１５６】
図２２及び図２３に示されるように、前面扉２ｂにおける入賞図柄説明パネル５の裏面上部後方所定箇所、及び裏面下部後方所定箇所には、前述したように演出ユニット３００を取り付けるための取付片３６９、３５７が、それぞれ左右側に２つづつ形成されている。
【０１５７】
演出ユニット３００を前面扉２ｂ裏面上部に取り付ける場合、図２３に示されるように、液晶表示器１３５の表示画面１３５ａ（図２４（ａ）参照）を前面扉２ｂの入賞図柄説明パネル５側に向け、さらに、図２４中２点鎖線で示されるように演出ユニット３００の上部を前方に傾けた状態で、基板取付けケース３０２の係止部材３７０における側片３７０ｂ、３７０ｃにより囲まれた上向きの空間内に下向きの取付片３６９を差し込む。
【０１５８】
そして、図２４（ａ）に示されるように、取付片３６９を係止部材３７０の上向きの空間内に差し込んだ状態のまま演出ユニット３００の下方を前面扉側に押し込む。ここで、図２４（ｂ）、（ｃ）に示されるように、左右の取付片３５７の凸部３５８を、取付片３５２の切欠凹部３５５及び円形凹部３５６内にそれぞれ嵌合させることで、取付片３５７に形成されたネジ孔３５９と取付片３５２の取付ネジ挿通孔３５４とが合致される。
【０１５９】
そして取付ネジ３５３を、取付片３５２の手前側から取付ネジ挿通孔３５４内に挿通してネジ孔３５９内に螺入すれば、演出ユニット３００の下部左右側が取付片３５７に対して固定されるとともに、上部左右側は、係止部材３７０における前片３７０ｃと取付片３６９との係止作用により、前後方向への逸脱が規制されるとともに、側片３７０ｂと取付片３６９との係止作用により左右方向への移動が規制されるため、演出ユニット３００が安定的に取り付けられることになる。
【０１６０】
なお、言うまでもなく、このように前面扉２ｂの上部に取り付けられた演出ユニット３００は、取付ネジ３５３を取り外すとともに、取付片３６９と係止部材３７０との係止状態を解除するだけで、前面扉２ｂから容易に取り外すことが出来る。
【０１６１】
よって、演出手段としての液晶表示器１３５や、これを制御する演出制御手段としての制御部２３０が設けられた演出制御基板２０１を、筐体２ａの前面を構成する前面扉２ａに対して同時に取り付けたり取り外したりすることが出来、作業効率が向上するため、機種変更等に伴う演出手段（液晶表示器１３５）または演出制御手段（制御部２３０が設けられた演出制御基板２０１）の交換作業を容易に行うことが出来るばかりか、故障時等におけるメンテナンス性が向上する。
【０１６２】
また、本実施例における演出ユニット３００に設けられる演出手段としての液晶表示器１３５、装飾手段としての蛍光灯１３８ａ、１３８ｂ、演出制御手段としての演出制御基板２０１は、それぞれ別々にネジ止めされており、ネジを取り外すだけで取り外し可能に取り付けられているため、故障時や機種変更時等に伴う交換を容易に行える。
【０１６３】
さらに液晶取付けケース３０１と基板取付けケース３０２とはそれぞれ別体に構成され、連結手段である連結ネジ３３０を介して一体化出来るように構成されているため、演出手段としての液晶表示器１３５や、これを制御する演出制御手段としての演出制御基板２０１とを、それぞれのケースに取り付けるだけで容易に一体化出来るばかりか、連結ネジ３３０を取り外すことで液晶表示器１３５及び演出制御基板２０１とを別々にすることが出来るため、これらのメンテナンス性が向上するとともに、交換等に容易に対応出来る。
【０１６４】
演出ユニット３００が取付けられた状態において、図２４（ａ）に示されるように液晶表示器１３５は、その表示画面１３５ａが入賞図柄説明パネル５における透明領域５ａの裏面に近接する。この入賞図柄説明パネル５は、前面扉２ｂに対して、上方が下方よりも前方に位置するように傾斜して設けられており、液晶表示器１３５は、その表示画面１３５ａが入賞図柄説明パネル５の裏面に対してほぼ平行をなすように、かつ、近接して設けられるため、図２５に示されるように、液晶表示器１３５が可変表示装置５０よりも上方に設けられて、着座した遊技者の目線位置よりも上方位置にあっても、液晶表示器１３５の表示画面１３５ａが遊技者側に向けて、すなわち、下向きに設けられているため、遊技者は目線を大きく上方にずらすことなく、液晶表示部１５に表示される表示内容（演出内容等）を容易に目視することが出来る。また、蛍光灯１３８ｂが、遊技パネル６を内側から照らすように設けられる。
【０１６５】
特に本実施例における液晶取付けケース３０１は、基板取付けケース３０２に対して一体化された状態において、基板取付けケース３０２に対して、その上部が下部よりも基板取付けケース３０２から離れるように傾斜されるようになっているため、前面扉２ｂへの取付け状態において演出制御基板２０１が上向きになること等がないので、演出ユニット３００が前面扉２ｂ裏面上部に取付けられた状態においても、演出制御基板２０１の表面を容易に確認することが出来る。
【０１６６】
また、前述したように、液晶取付けケース３０１の左右、上下方向におけるほぼ中央位置に設けられているため、液晶取付けケース３０１を前面扉２ｂの所定箇所に対して、例えば縦方き等、どのような向きで取付けても、液晶表示器１３５の配置位置が大きく変わることがないので、常にバランスよく前面扉２ｂに対して取り付けることが出来る。
【０１６７】
また、演出ユニット３００は、これを構成する液晶取付けケース３０１及びこれに取り付けられる各種装置等からなる演出手段ユニットまたは基板取付けケース３０２及びこれに取り付けられる各種装置等からなる演出制御手段ユニットのうち、図８、図９、及び図２２等に示されるように、面積が大きい方のケース（ユニット）、すなわち、本実施例においては、基板取付けケース３０２に、前面扉２ｂへの取付け用の取付片３５２及び係止部材３７０が設けられ、これらを介して前面扉２ｂに取り付けられているため、面積の小さい液晶取付けケース３０１側で取付ける場合よりも取付け領域を広くとれるので、高い支持強度が得られるため、前面扉２ｂとの取付け部（取付片３５７、３６９、３５２、係止部材３７０）等を強固にすることなく、演出ユニット３００のがたつきや取付け部周辺の破損を効果的に防止できる。特に前面扉２ｂは開閉操作されるものであるため、上記のように取り付けることで開閉時における演出ユニット３００のがたつきを効果的に防止出来る。
【０１６８】
なお、本実施例においては、基板取付けケース３０２に前面扉２ｂに対する取付片３５２及び係止部材３７０が設けられ、これを介して取り付けられているが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、液晶取付けケース３０１及びこれに取り付けられる各種装置等からなる演出手段ユニットまたは基板取付けケース３０２及びこれに取り付けられる各種装置等からなる演出制御手段ユニットのうち、重量が大きい方のケース（ユニット）側で取り付けるようにしてもよく、この場合、前面扉２ｂへ軽い方のケースで固定する場合よりも演出ユニット３００の重心に近い箇所が固定されるので安定性が向上するため、取付け部の強度を強固にすることなく、演出ユニット３００のがたつきや取付け部周辺の破損を効果的に防止できる。
【０１６９】
最後に、図２６に基づいて配線状況を説明する。演出制御基板２０１に設けられるコネクタＣＮ２には、遊技制御基板２００から延出されるメインのケーブルＫ２が接続される。コネクタＣＮ３には、リールランプ中継基板２０４から延出されるケーブルＫ３が接続される。コネクタＣＮ４には、遊技効果ランプ１３０を実装する基板から延出されるケーブルＫ４が接続される。このようにコネクタＣＮ４は、ケーブルを無用に長くして配線が複雑化されないように、演出制御基板２０１の近傍に位置する遊技効果ランプ１３０を実装する基板の近傍に位置するように設けられている。
【０１７０】
また、遊技効果ランプ１３０と、これを制御する演出制御基板２０１とに接続されるケーブルＣ６を利用して、他のコードＣ３、Ｃ４がまとめられているため、配線が簡素化されている。
【０１７１】
コネクタＣＮ５には、前面扉２ｂの裏面下方に設けられるインバータ３９３（図３参照）から延出されるケーブルＫ５が接続される。また、各蛍光灯１３８ａ、１３８ｂから延出されたコードＣ２、Ｃ３は、インバータ３９３に接続される。演出制御基板２０１に設けられた液晶表示器１３５用のインバータ３９４に接続されるコネクタＣＮ６には、液晶表示器１３５から延出されたコードＣ１が接続される。
【０１７２】
なお、図２６に示されるように、演出制御基板２０１から延出されるケーブルＫ２は筐体２ａの遊技制御基板２００へ、また、演出制御基板２０１から延出されるケーブルＫ３は筐体２ａのリールランプ中継基板２０４に接続されるため、図のようにケーブルＫ２、Ｋ３は筐体２ａ側（図中右側）に向けて延出されている。このような場合、ケーブルＫ２が接続されるコネクタＣＮ２、ケーブルＫ３が接続されるコネクタＣＮ３を、それぞれのケーブルＫ２、Ｋ３の接続される遊技制御基板２００及びリールランプ中継基板２０４に対して近い箇所、例えば、図中２点鎖線で示すように演出制御基板２０１における右側上部に設ければ、体裁良く配線することが出来る。
【０１７３】
前記各実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【０１７４】
本発明１の請求項１は、１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置（５０）の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシン（１）において、前面が開口する本体（筺体２ａ）と、前記本体の前面開口を開閉可能に設けられる前面扉（２ｂ）と、前記ゲームの進行を制御する遊技制御手段（遊技制御基板２００）と、前記ゲームの進行に関わる演出を実行することが可能な演出手段（液晶表示器１３５）と、前記演出手段を制御する演出制御手段（演出制御基板２０１）と、前記演出手段が取り付けられる演出手段取付部材（液晶取付けケース３０１）と、前記演出制御手段が取り付けられる演出制御手段取付部材（基板取付けケース３０２）と、を備え、前記演出手段取付部材及び前記演出制御手段取付部材には、前記演出手段と前記演出制御手段とを接続する配線を挿通可能であって、前記演出手段取付部材と前記演出制御手段取付部材との対向面双方にそれぞれ配線挿通口（ケーブル挿通穴３２３、コード挿通穴３２４、ケーブル挿通穴３４８）が形成され、前記演出手段取付部材と前記演出制御手段取付部材との対向面間には、前記配線を収容可能な空間部が形成され、前記演出手段及び前記演出制御手段は、前記演出手段取付部材及び前記演出制御手段取付部材に取り付けられ互いに一体化された状態で、前記演出手段を前面側に臨ませるように前記前面扉の背面側に着脱可能に取り付けられ、前記演出手段取付部材及び前記演出制御手段取付部材が互いに一体化された状態において、前記演出手段取付部材側の配線挿通口（ケーブル挿通穴３２３、コード挿通穴３２４）と前記演出制御手段取付部材側の配線挿通口（ケーブル挿通穴３４８）とは、配線が前記空間部に収容されるように互いに異なる位置に設けられている。
【０１７６】
また、前記スロットマシン（１）は、該スロットマシンを装飾する装飾手段（蛍光灯１３８ａ、１３８ｂ）を備えており、該装飾手段は、前記演出制御手段（演出制御基板２０１）により制御されるとともに、前記演出制御手段と互いに一体化された状態で前記前面扉（前面扉２ｂ）の所定箇所に取り付けられている。
【０１７７】
本発明の請求項２は、前記演出手段取付部材（液晶取付けケース３０１）には、前記演出手段（液晶表示器１３５）の所定箇所を係止する係止手段（係止片３２１）が設けられており、該係止手段により前記演出手段を係止した状態で前記演出手段を前記演出手段取付部材に固定出来るように構成されている。
【０１７８】
また、前記演出手段（液晶表示器１３５）は、前記演出制御手段（演出制御基板２０１）及び／または前記演出手段取付部材（液晶取付けケース３０１）に対して着脱可能に取り付けられている。
【０１７９】
本発明の請求項３は、前記演出手段（液晶表示器１３５）及び前記演出手段取付部材（液晶取付けケース３０１）からなる演出手段ユニットと、前記演出制御手段（演出制御基板２０１）及び前記演出制御手段取付部材（基板取付けケース３０２）からなる演出制御手段ユニットとのうち、大きさが大きい方のユニットが前記前面扉（前面扉２ｂ）の所定箇所に取り付けられている。
【０１８０】
本発明の請求項４は、前記演出手段（液晶表示器１３５）及び前記演出手段取付部材（液晶取付けケース３０１）からなる演出手段ユニットと、前記演出制御手段（演出制御基板２０１）及び前記演出制御手段取付部材（基板取付けケース３０２）からなる演出制御手段ユニットとのうち、重量が重い方のユニットが前記前面扉（前面扉２ｂ）の所定箇所に取り付けられている。
【０１８１】
本発明の請求項５は、前記演出手段（液晶表示器１３５）は、前記演出手段取付部材（液晶取付けケース３０１）におけるほぼ中央位置に取り付けられている。
【０１８２】
本発明の請求項６は、前記演出手段（液晶表示器１３５）は、前記前面扉（前面扉２ｂ）における前記可変表示装置の上方所定箇所に、遊技者側に向けて取り付けられている。
【０１８３】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【０１８４】
例えば、上記実施例においては、演出手段としての液晶表示器１３５を取付けるための液晶取付けケース３０１、及びこれを制御する演出制御手段としての演出制御基板２０１を取付ける基板取付けケース３０２が、互いに別々に構成され、連結手段としての連結ネジ３３０を介して一体化出来るように構成されていたが、演出手段及びこれを制御する演出制御手段を取付けるケースはそれぞれ別体に構成されていなくてもよく、前記両者を一体的に出来れば１つのケースであってもよい。
【０１８５】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【０１８６】
（ａ）請求項１項の発明によれば、演出手段とこれを制御する演出制御手段とを、前面扉に対して同時に取り付けたり取り外したりすることが出来、作業効率が向上するため、機種変更等に伴う演出手段または演出制御手段の交換作業を容易に行うことが出来るばかりか、故障時等におけるメンテナンス性が向上する。
【０１８７】
（ｂ）請求項２項の発明によれば、演出手段取付部材及び演出制御手段取付部材を連結手段により連結することにより、演出手段とこれを制御する演出制御手段とをそれぞれの取付部材に取り付けるだけで、前記演出手段と前記演出制御手段とを容易に一体化出来るばかりか、連結手段による連結を解除することで、前記演出手段及び前記演出制御手段それぞれを取付部材から取り外すことなく、別々にすることが出来るため、メンテナンス性が向上するばかりか、演出手段または演出制御手段の交換に容易に対応出来る。
【０１８８】
また、装飾手段とこれを制御する演出制御手段とを、前面扉に対して同時に取り付けたり取り外したりすることが出来、作業効率が向上するため、機種変更等に伴う装飾手段または演出制御手段の交換作業を容易に行うことが出来るばかりか、故障時におけるメンテナンス性が向上する。
【０１８９】
（ｂ）請求項２項の発明によれば、演出手段の演出手段取付部材への取り付けの際における固定作業や、取り外しの際の固定解除作業が少なく済むため、演出手段の取付けや取外しが容易になる。
【０１９０】
また、演出手段を演出制御手段及び／または演出手段取付部材から容易に取り外すことが出来るため、メンテナンス性が向上するばかりか、演出手段または演出制御手段いずれか一方のみの交換に容易に対応出来る。
【０１９１】
（ｃ）請求項３項の発明によれば、大きさが小さい方のユニットで前面扉に対して取付ける場合よりも、広い領域で支持された状態で取り付け出来るため、取付け時におけるユニットのがたつきや取付け部周辺の破損を効果的に防止できる。
【０１９２】
（ｄ）請求項４項の発明によれば、重量が軽い方のユニットで前面扉に対して取付ける場合よりも、ユニットの重心に近い箇所で取付けることが出来、安定性が向上するため、取付け時におけるユニットのがたつきや取付け部周辺の破損を効果的に防止できる。
【０１９３】
（ｅ）請求項５項の発明によれば、演出手段取付部材を前面扉の所定箇所に対してどのような向きで取付けても演出手段の配置位置が大きく変わることがないので、演出手段をバランスよく取り付けることが出来る。
【０１９４】
（ｆ）請求項６項の発明によれば、演出手段を可変表示装置の上方所定箇所に取り付けても、遊技者は目線を上方に大きくずらさなくても演出手段を視認出来るため、遊技者からの視認性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の適用されたスロットマシンを示す正面図である。
【図２】図１のスロットマシンの内部構造図である。
【図３】図１のスロットマシンの前面扉の裏面図である。
【図４】本実施例のスロットマシンの構成を示すブロック図である。
【図５】同じく本実施例のスロットマシンの構成を示すブロック図である。
【図６】演出ユニットを示す斜視図である。
【図７】図６の演出ユニットの反対側を示す斜視図である。
【図８】液晶取付けケースへの液晶表示器、蛍光灯の組み付け状態を示す分解斜視図である。
【図９】基板取付けケースへの演出制御基板、蛍光灯、カバーケースの組み付け状態を示す分解斜視図である。
【図１０】液晶取付けケースを示す正面図、平面図、右側面図である。
【図１１】液晶取付けケースを示す背面図である。
【図１２】（ａ）は図１０のＡ−Ａ断面図、（ｂ）は図１０のＢ−Ｂ端面図、（ｃ）は図１０のＣ−Ｃ断面図である。
【図１３】基板取付けケースを示す正面図、底面図、右側面図である。
【図１４】基板取付けケースを示す背面図である。
【図１５】（ａ）は図１３のＤ−Ｄ端面図、（ｂ）は図１３のＥ−Ｅ端面図である。
【図１６】（ａ）は図１３のＦ−Ｆ断面図、（ｂ）は図１３のＧ−Ｇ断面図、（ｃ）は図１３のＨ−Ｈ断面図、（ｄ）は図１３のＩ−Ｉ断面図である。
【図１７】カバーケース３０３を示す背面図、底面図、右側面図である。
【図１８】カバーケースを示す正面図である。
【図１９】（ａ）は図１７のＫ−Ｋ断面図、（ｂ）は図１７のＪ−Ｊ断面図である。
【図２０】（ａ）は液晶取付けケースと基板取付けケースとの連結状態を示す一部破断側面図であり、（ｂ）は（ａ）の要部拡大断面図である。
【図２１】液晶表示器の取付け状態を示す液晶取付けケースの一部破断側面図である。
【図２２】液晶ユニットを示す一部破断側面図である。
【図２３】演出ユニットの前面扉への取付け状態を示す斜視図である。
【図２４】（ａ）は同じく演出ユニットの前面扉への取付け状態を示す一部破断側面図であり、（ｂ）は（ａ）の要部拡大断面図である。
【図２５】液晶表示器の設置状況を示す概略図である。
【図２６】演出ユニット及びその周囲の配線状態を示す図である。
【符号の説明】
１ スロットマシン
２ａ 筐体
２ｂ 前面扉
３ 施錠装置
３ａ 鍵穴
４ 上部飾り枠
５ 入賞図柄説明パネル
５ａ 透明領域
６ 遊技パネル
７ 下部飾り枠
８ タイトルパネル
９ メダル払出穴
１０ 灰皿
１１ メダル受皿
１２ａ、１２ｂ 放音部
１３ 放音部
１４ 透視窓
１５ 液晶表示部
２０ａ〜２０ｃ 小役告知表示部
２１ １枚賭け表示部
２２、２３ ２枚賭け表示部
２４、２５ ３枚賭け表示部
２６ ゲームオーバー表示部
２７ リプレイ表示部
２８ ウェイト表示部
２９ スタート表示部
３０ 投入指示表示部
３１ クレジット表示部
３２ ゲーム回数表示部
３３ ペイアウト表示部
３４ メダル投入部
３５ メダル詰まり解除ボタン
３６ａ １枚ＢＥＴボタン
３６ｂ ＭＡＸＢＥＴボタン
３７ 精算ボタン
３８ スタートレバー
３９ ストップボタンユニット
４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ ストップボタン
４１〜４５ 遊技効果ランプ部
５０ 可変表示装置
５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒ リール
５２ リールユニット
５３ リール間隠蔽部材
５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒ リールモータ
５５ リールランプ
５６ リールセンサ
５７ ホッパータンク
５８ 案内レール
５９ オーバーフロータンク
６０ 満タンセンサ
６１ 払出メダルセンサ
６２ ホッパーモータ
６３ メダル排出口
６４ 電源ユニット
６５ メインスイッチ部
６６ 第２リセットボタン
６７ 設定ボタン
６８ 自動精算選択スイッチ部
６９ 打止め選択スイッチ部
７０ 設定キー挿入部
７１ メダルセレクタ
７２ 不正メダル排出部
７３ 返却メダル流路
８０ メインスイッチ
８１ 第２リセットスイッチ
８２ 設定キースイッチ
８３ 設定スイッチ
８４ 電源コード
８５ 背板
８６、８７ 側板
１００ １枚ＢＥＴスイッチ
１０１ ＭＡＸＢＥＴスイッチ
１０２ スタートスイッチ
１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒ ストップスイッチ
１０４ 精算スイッチ
１０５ 第１リセットスイッチ
１０６ 投入メダルセンサ
１０７ 流路切替ソレノイド
１０８ ゲーム回数表示器
１０９ クレジット表示器
１１０ ペイアウト表示器
１１１ 投入指示ランプ
１１２ １枚賭けランプ
１１３、１１４ ２枚賭けランプ
１１５、１１６ ３枚賭けランプ
１１７ ゲームオーバーランプ
１１８ スタートランプ
１１９ リプレイランプ
１２０ ボーナス告知ランプ
１２１ａ、１２１ｂ ＢＥＴボタンランプ
１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒ 操作有効ランプ
１３０〜１３４ 遊技効果ランプ
１３５ 液晶表示器
１３５ａ 表示画面
１３６ａ、１３６ｂ、１３７ スピーカ
１３８ 蛍光灯
１３９ ウェイトランプ
１４０ａ〜１４０ｃ 小役告知ランプ
２００ 遊技制御基板
２０１ 演出制御基板
２０２ 電源基板
２０３ リール中継基板
２０４ リールランプ中継基板
２０５ 外部出力基板
２１０ 制御部
２１１ ＣＰＵ
２１２ ＲＡＭ
２１３ ＲＯＭ
２１４ Ｉ／Ｏポート
２１５ スイッチ回路
２１６ モータ回路
２１７ 初期リセット回路
２１８ クロック発生回路
２１９ パルス分周回路
２２０ バッファ回路
２２１ 乱数発生回路
２２２ サンプリング回路
２２３ バックアップ電源
２３０ 制御部
２３１ ＣＰＵ
２３２ ＲＡＭ
２３３ ＲＯＭ
２３４ Ｉ／Ｏポート
２３５ スピーカ駆動回路
２３６ 表示駆動回路
２３７ ランプ駆動回路
２３８ バックアップ電源
３００ 演出ユニット
３０１ 液晶取付けケース
３０２ 基板取付けケース
３０３ カバーケース
３０４ 底板
３０５ 側板
３０６ 蛍光灯
３０７ａ、３０７ｂ 支柱
３０８ 凸部
３０９ ネジ孔
３１０ 凸部挿通孔
３１１ ネジ
３１２ ネジ挿通孔
３１３ 取付部
３１４ 傾斜面
３１５ 当接面
３１６ 固定ネジ
３１７ 固定ネジ挿通孔
３１８ ガイド
３１９ 上部支持片
３２０ 下部支持片
３２１ 係止片
３２２ 穴部
３２３ ケーブル挿通穴
３２４ コード挿通穴
３２５ コネクタ挿通穴
３２６ 連結体
３２７ 基部
３２８ 上脚部
３２８ａ、３２８ｂ 背面
３２９ 下脚部
３３０ 連結ネジ
３３１ ネジ穴
３３２ 凹部
３３３ ネジ穴
３３５ 基板取付部
３３６ 側板
３３６ 蛍光灯取付部
３３７ 底板
３３８ 側板
３３９ 段部
３４０、３４１ 支柱
３４２ 取付ネジ
３４３ ネジ孔
３４４ 上部板
３４５ ガイド片
３４６ 連結ネジ挿通穴
３４７ 傾斜面
３４８ ケーブル挿通穴
３４９ ドライバー挿入口
３５０ 取付部
３５１ 延出片
３５２ 取付片
３５３ 取付ネジ
３５４ 取付ネジ挿通孔
３５５ 切欠凹部
３５６ 円形凹部
３５７ 取付片
３５８ 凸部
３５９ ネジ孔
３６０ 底板
３６１ 係止片
３６２ 開口
３６３ 係止爪
３６４ 切欠部
３６５ 側板
３６６ 凹部
３６７ 支持片
３６８ 保持片
３６９ 係止片
３６９ 取付片
３７０ 取付部材
３７０ａ 水平片
３７０ｂ 側片
３７０ｃ 前片
３７１ 穴部
３７２ 凸条
３７３ 背板
３７４ 傾斜面
３７５ ネジ孔
３７６ 支柱
３７７ スリット穴
３７８ 側板
３７９ 段部
３８０ スリット穴
３８１ 取付片
３８２ ネジ挿通孔
３８３ 切欠部
３８４ ネジ挿通孔
３８５ 取付片
３８６ 収容凹部
３８７ ネジ孔
３８８ クリップ
３８９ 端子
３９０ 切欠部
３９１、３９２ 取付ネジ挿通孔
３９３、３９４ インバータ
３９５ フック
５００ 収納ケース
Ｋ１〜Ｋ５ ケーブル
Ｃ１〜Ｃ５ コード
ＣＮ１〜ＣＮ７ コネクタ
Ｌ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’ 入賞ライン
【発明の属する技術分野】
本発明は、１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに係わり、特にゲームの進行に関わる演出を実行することが可能な演出手段を備えるスロットマシンに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種のスロットマシンには、一般的にスピーカやランプ等が備えられており、例えば遊技中において入賞が発生して、遊技者に対してメダルが払出されたり、大当りに入賞して通常遊技状態よりも遊技者にとって有利となる特別遊技状態であるビッグボーナスやレギュラーボーナス等が発生した場合等において、スピーカから効果音を出力したりランプを点灯することにより演出を実行することが出来るようになっている。また近年においては、単に上記のような入賞の発生等に対して演出のみならず、ゲーム性を向上させるために、ゲームの進行に関わる演出の実行が可能なスロットマシンが開発されている。
【０００３】
このようなスロットマシンでは、例えば、ゲームの進行を実行する可変表示装置の他に、ゲームの進行に関わる演出を実行可能な例えば液晶表示器等の演出手段を設けて種々の演出を実行出来るようにすることから、ゲームの進行制御を行う遊技制御手段にこれら演出の制御負担がかからないように、演出手段としての液晶表示器等を制御する演出制御手段（演出制御基板）が遊技制御手段とは別に設けられることが多い。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような演出手段とこれを制御する演出制御手段とを筐体に対して取付けたり、機種変更やメンテナンス等の際に取り外したりする場合において、これらが別体であると、取付け、取外し作業がそれぞれ別々になるので作業効率が低下するばかりか、筐体には他の様々な装置が複雑に組み付けられているので作業が煩雑になるという問題を有していた。
【０００５】
また、特に近年においては、機種変更時等において、筐体を変えずに演出手段や演出制御手段を交換することが多いばかりか、機種変更のサイクルの短期化に伴い交換の機会が増加する傾向にあるため、交換作業の簡素化が切望されていた。
【０００６】
本発明はこのような問題点に着目してなされたものであり、演出手段と演出制御手段の交換作業を簡便に行うことが出来るスロットマシンを提供することを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のスロットマシンは、
１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
前面が開口する本体と、
前記本体の前面開口を開閉可能に設けられる前面扉と、
前記ゲームの進行を制御する遊技制御手段と、
前記ゲームの進行に関わる演出を実行することが可能な演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、
前記演出手段が取り付けられる演出手段取付部材と、
前記演出制御手段が取り付けられる演出制御手段取付部材と、
を備え、
前記演出手段取付部材及び前記演出制御手段取付部材には、前記演出手段と前記演出制御手段とを接続する配線を挿通可能であって、前記演出手段取付部材と前記演出制御手段取付部材との対向面双方にそれぞれ配線挿通口が形成され、
前記演出手段取付部材と前記演出制御手段取付部材との対向面間には、前記配線を収容可能な空間部が形成され、
前記演出手段及び前記演出制御手段は、前記演出手段取付部材及び前記演出制御手段取付部材に取り付けられ互いに一体化された状態で、前記演出手段を前面側に臨ませるように前記前面扉の背面側に着脱可能に取り付けられ、
前記演出手段取付部材及び前記演出制御手段取付部材が互いに一体化された状態において、前記演出手段取付部材側の配線挿通口と前記演出制御手段取付部材側の配線挿通口とは、配線が前記空間部に収容されるように互いに異なる位置に設けられている、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、演出手段とこれを制御する演出制御手段とを、前面扉に対して同時に取り付けたり取り外したりすることが出来、作業効率が向上するため、機種変更等に伴う演出手段または演出制御手段の交換作業を容易に行うことが出来るばかりか、故障時等におけるメンテナンス性が向上する。
【００１０】
本発明のスロットマシンは、前記演出手段取付部材には、前記演出手段の所定箇所を係止する係止手段が設けられており、該係止手段により前記演出手段を係止した状態で前記演出手段を前記演出手段取付部材に固定出来るように構成されていることが好ましい。
このようにすれば、演出手段の演出手段取付部材への取り付けの際における固定作業や、取り外しの際の固定解除作業が少なく済むため、演出手段の取付けや取外しが容易になる。
【００１２】
本発明のスロットマシンは、前記演出手段及び前記演出手段取付部材からなる演出手段ユニットと、前記演出制御手段及び前記演出制御手段取付部材からなる演出制御手段ユニットとのうち、大きさが大きい方のユニットが前記前面扉の所定箇所に取り付けられていることが好ましい。
このようにすれば、大きさが小さい方のユニットで前面扉に対して取付ける場合よりも、広い領域で支持された状態で取り付け出来るため、取付け時におけるユニットのがたつきや取付け部周辺の破損を効果的に防止できる。
【００１３】
本発明のスロットマシンは、前記演出手段及び前記演出手段取付部材からなる演出手段ユニットと、前記演出制御手段及び前記演出制御手段取付部材からなる演出制御手段ユニットとのうち、重量が重い方のユニットが前記前面扉の所定箇所に取り付けられていることが好ましい。
このようにすれば、重量が軽い方のユニットで前面扉に対して取付ける場合よりも、ユニットの重心に近い箇所で取付けることが出来、安定性が向上するため、取付け時におけるユニットのがたつきや取付け部周辺の破損を効果的に防止できる。
【００１４】
本発明のスロットマシンは、前記演出手段は、前記演出手段取付部材におけるほぼ中央位置に取り付けられていることが好ましい。
このようにすれば、演出手段取付部材を前面扉の所定箇所に対してどのような向きで取付けても演出手段の配置位置が大きく変わることがないので、演出手段をバランスよく取り付けることが出来る。
【００１５】
本発明のスロットマシンは、
前記演出手段は、前記前面扉における前記可変表示装置の上方所定箇所に、遊技者側に向けて取り付けられていることが好ましい。
このようにすれば、演出手段を可変表示装置の上方所定箇所に取り付けても、遊技者は目線を上方に大きくずらさなくても演出手段を視認出来るため、遊技者からの視認性が向上する。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【００１７】
まず、本発明の実施例を図面を用いて説明すると、図１には、本発明が適用された遊技機の一例であるスロットマシンの全体正面図、図２及び図３にはスロットマシン１の内部構造図がそれぞれ示されている。スロットマシン１は、前面が開口する筐体２ａと、この筺体２ａの側端に回動自在に枢支された前面扉２ｂとから構成されており、前面扉２ｂの裏面に設けられた施錠装置３（図３参照）の鍵穴３ａに挿入した所定のキーを時計回り方向に回動操作することにより施錠が解除されて前面扉２ｂを開放することが出来るようになっている。
【００１８】
前面扉２ｂの前面上部には上部飾り枠４が設けられており、略逆台形状の上部には遊技効果ランプ部４１、入賞図柄説明パネル５、液晶表示部１５がそれぞれ設けられており、略楕円形状の中央部には、遊技パネル６や各種表示部が設けられている。上部飾り枠４の下部は遊技パネル６から前方に突出するように形成されており、この突出部にはメダル投入部３４や各種操作ボタン３５、３６ａ、３６ｂ、３７、４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ、及びスタートレバー３８等が設けられている。また、上部飾り枠４の中央部の周囲及び下部の左右側には、遊技効果ランプ部４２〜４５がそれぞれ設けられている。
【００１９】
上部飾り枠４の下方には下部飾り枠７が設けられており、この枠内にはスロットマシン１の機種名称等が描かれたタイトルパネル８が設けられている。さらに下部飾り枠７の下方には、遊技媒体の一例となるメダルが払出されるメダル払出穴９が設けられているとともに、端部に灰皿１０が設けられたメダル受皿１１が設けられている。
【００２０】
上部飾り枠４の上部左右側には、内部に設けられる高音用のスピーカ１３６ａ、１３６ｂ（図３、図４参照）から出力される音を放音する放音部１２ａ、１２ｂがそれぞれ設けられているとともに、メダル払出穴９の側方には、内部に設けられる低音用のスピーカ１３７（図３、図４参照）から出力される音を放音する放音部１３が設けられており、これら放音部１２ａ、１２ｂ、１３からは、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７から出力される演出効果を高めるための音声やメロディ等の効果音が放音されるようになっている。
【００２１】
遊技パネル６には、スロットマシン１の筐体２ａに内設されたリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒを透視可能な透視窓１４と、透視窓１４の上方に位置する小役告知表示部２０ａ、２０ｂ、２０ｃと、透視窓１４の左側に位置する１枚賭け表示部２１、２枚賭け表示部２２、２３、３枚賭け表示部２４、２５と、透視窓１４の右側に位置するゲームオーバー表示部２６、リプレイ表示部２７、ウェイト表示部２８、スタート表示部２９、投入指示表示部３０と、透視窓１４の下側に位置するクレジット表示部３１、ゲーム回数表示部３２、ペイアウト表示部３３と、がそれぞれ設けられている。
【００２２】
１枚賭け表示部２１、２枚賭け表示部２２、２３、３枚賭け表示部２４、２５は遊技者がゲームに賭けた賭数を表示し、１枚賭け表示部２１の内部には１枚賭けランプ１１２が、２枚賭け表示部２２、２３の内部には２枚賭けランプ１１３、１１４、３枚賭け表示部２４、２５の内部には３枚賭けランプ１１５、１１６がそれぞれ内蔵されている（図４参照）。各枚賭け表示部２１〜２５は、図のように透視窓１４に描かれた５つの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’のいずれかと対応しており、賭数に応じて有効化された入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’を識別可能に報知する有効ライン表示部と兼用されている。
【００２３】
遊技パネル６における透視窓１４の上部に設けられた小役告知表示部２０ａ〜２０ｃには、各々異なる入賞図柄が１つずつ描かれている。具体的には、小役告知表示部２０ａには「白７」図柄が、小役告知表示部２０ｂには「黒７」図柄が、小役告知表示部２０ｃには「ＢＡＲ」図柄が描かれている。これら小役告知表示部２０ａ〜２０ｃは、所定の小役入賞を発生させることがスロットマシン１の制御部により許容されていること、すなわち、所定の小役入賞が内部当選していることを、その小役入賞に対応する入賞図柄が描かれた小役告知表示部２０ａ〜２０ｃの内部に内蔵された小役告知ランプ１４０ａ〜１４０ｃ（図４参照）を点灯させることによって告知するための表示部であり、所定の条件が成立している場合に限り機能する。
【００２４】
ゲームオーバー表示部２６は、後述するビッグボーナスが終了することにより打ち止め状態となった場合、及び何らかのエラーが発生して遊技を進行させることが出来ない状態となった場合に、その内部に内蔵されたゲームオーバーランプ１１７（図４参照）が点灯する。リプレイ表示部２７は、リプレイ入賞が発生した場合に、その内部に内蔵されたリプレイランプ１１９（図４参照）が点灯する。スタート表示部２９は、賭数が設定されることによりスタート操作をすることが可能となった場合に、その内部に内蔵されたスタートランプ１１８（図４参照）が点灯し、有効なスタート操作が検出されることにより消灯する。投入指示表示部３０は、メダルを受付可能な状態である場合に、その内部に内蔵された投入指示ランプ１１１（図４参照）が点滅し、最大の賭数が設定され、かつ、クレジット数が予め定められた上限値に達した場合、ゲームが開始された場合等に消灯する。
【００２５】
ウェイト表示部２８は、ウェイトタイム中にスタート操作が検出された場合に、その内部に内蔵されたウェイトランプ１３９（図４参照）が点灯し、ウェイトタイムが経過した後に消灯する。ウェイトタイムは、ゲームがあまりに速く進行しすぎてしまうことを規制するために設定されたゲーム進行規制期間であり、このウェイトタイム中にスタート操作が検出されると、ウェイトタイムが経過した後にリールが始動するように設定されている。従って、十分な時間間隔を空けてゲームを進行する場合にはスタートレバー３８の操作時にゲームの進行が規制されることはないが、短時間でゲームを進行しようとする場合にはウェイトタイムによってゲームの進行が一時的に規制され、ウェイトタイムが経過するまでの間リールの始動待ち状態となる。
【００２６】
なお、このスロットマシン１では、前回のゲームでリールの回転が開始した時点を基準として、例えば４．１秒のゲーム進行規制期間が設定されており、前回のゲームでリールの回転が開始された時点から４．１秒が経過する前に、今回のスタート操作が検出された場合、ゲーム進行規制期間が経過した後にリールの回転が開始される。
【００２７】
クレジット表示部３１は、クレジット数が表示される。クレジットとは、遊技者所有の有価価値としてスロットマシン１内部の記憶部に記憶されているメダル数であり、メダル投入口へのメダルの投入、及び払出しのある入賞の発生等によって加算更新され、賭数を設定したり、精算操作に基づいてメダルを払出したりすることによって減算更新される。このスロットマシン１では、クレジットとして記憶可能な価値の上限値が最大でメダル５０枚分とされており、この上限値（メダル５０枚）に達した場合には投入指示表示部３０が消灯する。そして、上限値を越えるクレジットの加算更新の要求が発生した場合にはその上限を越えるメダルがメダル払出穴９から払出される。
【００２８】
ゲーム回数表示部３２は、ビッグボーナス中のレギュラーボーナス入賞状況や、レギュラーボーナス中の入賞回数等を表示し、特にビッグボーナスが終了して打ち止め状態となった際には「ＥＮＤ」という文字を表示して、遊技者に打ち止め状態である旨を報知する。さらにゲーム回数表示部３２は、スロットマシン１に発生した各種の異常を表示するエラー表示器としても機能する。例えば、制御部により検出される異常種別には、「払出しすべきメダルの不足状態」、「メダル詰まり」、「払出条件が成立していないにも拘わらず入賞図柄の組み合わせが導出表示されたこと」等がある。これらの異常が制御部により検出された場合、その異常種別を特定可能なエラーコードが「Ｅ−１」や「Ｅ−２」等の態様により表示される。
【００２９】
ペイアウト表示部３３は、１ゲーム中に発生した入賞に基づいて遊技者に付与されるクレジット数を入賞がある毎に表示する。
【００３０】
遊技パネル６から前面側に突出するように形成された上部飾り枠４の下部上面右側には、メダル投入口が形成されたメダル投入部３４が設けられているとともに、左側には精算ボタン３７、１枚ＢＥＴボタン３６ａ、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂがそれぞれ設けられている。
【００３１】
１枚ＢＥＴボタン３６ａは、１クレジットを賭ける際に押圧するボタンであり、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂは、１ゲームにおいて許容される賭数の最大数（本実施例ではメダル３枚分）をクレジットに記憶されている範囲内でゲームに賭ける際に押圧するボタンである。１枚ＢＥＴボタン３６ａの内部にはＢＥＴボタンランプ１２１ａが、また、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂの内部にはＢＥＴボタンランプ１２１ｂがそれぞれ内蔵されており（図４参照）、これらのＢＥＴボタンランプ１２１ａ、１２１ｂは、対応するＢＥＴボタンが押圧されて賭数を設定可能な状態にある場合に点灯し、賭数を設定不可能な状態の場合に消灯する。
【００３２】
精算ボタン３７は、記憶部に記憶されているクレジットの精算操作をする際に押圧するボタンであり、この精算ボタン３７の押圧操作に伴い、クレジット表示部３１に表示されているクレジット数が０になるまで減算更新されるとともに、クレジット相当数のメダルがメダル払出穴９から払出されるようになっている。
【００３３】
上部飾り枠８の下部における前側面には、スタートレバー３８、ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ、メダル詰まり解除ボタン３５がそれぞれ設けられている。スタートレバー３８は、ゲームを開始する際に操作するレバーであり、賭数の設定終了後においてスタートレバー３８を操作することにより各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が開始される。
【００３４】
各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒは、ゲームが開始した後にリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転を停止させる際に操作するボタンであり、ストップボタン４０Ｌの内部には操作有効ランプ１２２Ｌが、ストップボタン４０Ｃの内部には操作有効ランプ１２２Ｃが、ストップボタン４０Ｒの内部には操作有効ランプ１２２Ｒが内蔵されている（図４参照）。これら操作有効ランプ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒは、対応するストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作が有効である場合に点灯し、操作が無効である場合に消灯する。また、ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒが配列されたストップボタンユニット３９は、ビッグボーナス入賞やレギュラーボーナス入賞の内部当選フラグが設定されている場合に、その内部に内蔵されたボーナス告知ランプ１２０（図４参照）が点灯する。
【００３５】
メダル詰まり解除ボタン３５は、メダル投入部３４に投入されたメダルが内部で詰まった場合に、これを解消させる際に操作するボタンである。
【００３６】
図２に示されるように、筐体２ａ内略中央部には、ゲーム用識別情報としての複数種の図柄（図示略）が印刷された透光性を有する帯状のリールシートが外周に巻回されたリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒ（ゲームの進行を実行するために用いるゲーム用リール）を有するリールユニット５２からなる可変表示装置５０が設けられている。それぞれのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒは、各々に対応して設けられたステッピングモータからなる電気的駆動源としてのリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒによりそれぞれ独立して縦方向に回転（駆動）、停止するように構成されており、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが回転することにより、表示窓１４には前記各種図柄が連続的に変化しつつ表示されるようになっている。
【００３７】
横方向に並設されたリール５１Ｌとリール５１Ｃとの間、及びリール５１Ｃとリール５１Ｒとの間には各リール間を閉塞する円弧状のリール間隠蔽部材５３が設けられており、各リール間から内部が見えないようになっている。透視窓１４のうち、リール間隠蔽部材５３によって視界が仕切られることによって分割される３つの領域、すなわち、各リールが視認出来る３つの領域部分を、各リールに対応させて左可変表示部、中可変表示部、右可変表示部（領域）と呼ぶ。
【００３８】
透視窓１４の各可変表示部からは、各リールに描かれた複数の図柄のうち、連続する３つの図柄が上段、中段、下段の位置に表示されるとともに、上段の上方部分には間もなく上段の位置に現れる図柄の一部が、下段の下方部分には間もなく可変表示部の下に隠れて見えなくなる図柄の一部がそれぞれ表示される。
【００３９】
各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒ内には各リールの基準位置を検出するリールセンサ５６が設けられており、このリールセンサ５６により所定の図柄の停止位置を導出出来るようになっているとともに、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒにおける特定の表示領域（上、中、下段の表示領域）を裏面から個別に照射可能な複数のリールランプ５５がそれぞれ上、中、下段に設けられており、これら各リールランプ５５は、通常時において透視窓１４に表示される各図柄を目立たせるように後方から点灯するバックライトとして機能するようになっている。
【００４０】
筐体２ａの背板８５の上部前面には、後述するように主に遊技の進行を制御する制御部２１０や各種回路が格納された遊技制御基板２００が収納された収納ケース５００が、取外し不能に固定されている。また、可変表示装置５０を構成するリールユニット５２における前方からみて右側の側板の内面上部には後述するリール中継基板２０３が、また、その下部には後述するリールランプ中継基板２０４がそれぞれ取り付けられている。
【００４１】
筐体２ａを前面側からみて右側の側板８７の内面におけるリールユニット５２の側方位置には、後述する外部出力基板２０５が取り付けられている。
【００４２】
リールユニット５２の下方には、メダル投入部３４から投入されたメダルを貯留するホッパータンク５７が、筐体２ａを構成する下板上面に固設された案内レール５８を介して前方に引出し可能に配設されている。また、ホッパータンク５７の右側にはホッパータンク５７からオーバーフローしたメダルが貯留されるオーバーフロータンク５９が設けられている。このオーバーフロータンク５９内にはメダルを検出可能な満タンセンサ６０が設けられており、内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったことを報知出来るようになっている。
【００４３】
ホッパータンク５７の下方部分にはホッパーモータ６２が設けられており、このホッパーモータ６２が回転することによりホッパータンク５７内のメダルがメダル排出口６３から排出される。排出されたメダルは、メダル排出口６３の近傍に設けられる払出しメダルセンサ６１により検出された後、後述する返却メダル流路７３を介してメダル払出穴９よりメダル受皿１１まで払い出される。なお、ホッパーモータ６２は、払出しメダルセンサ６１により所定枚数の払出メダルが検出された時点で停止するように制御されている。
【００４４】
ホッパータンク５７の側部には、メイン電源をＯＮ／ＯＦＦするメインスイッチ部６５と、ビッグボーナスの終了時や遊技中にエラーが生じた場合等において再びゲームを続行可能な状態にリセットするための第２リセットボタン６６と、入賞確率を変更可能とする設定ボタン６７と、自動精算機能をＯＮ／ＯＦＦする自動精算選択スイッチ部６８と、自動打止め機能をＯＮ／ＯＦＦする打止め選択スイッチ部６９と、遊技場の管理者等が所持する特定のキーを挿入した状態で所定の操作を行なうことで前記設定ボタン６７の操作を可能、不可とする設定キー挿入部７０と、が前面に設けられた電源ユニット６４が配設されている。
【００４５】
入賞確率は、本実施例では、予め定められた入賞確率の値を６つのパターンの設定値として記憶しており、これを上記設定ボタン６７を操作することにより任意に選択することで、入賞確率の異なる遊技を行うことが可能となる。
【００４６】
図３に示されるように、前面扉２ｂの裏面略中央部には、メダル投入部３４から投入されたメダルをホッパータンク５７に導く投入メダルセレクタ７１が固設されている。この投入メダルセレクタ７１の上流側には不正メダル排出部７２が設けられており、大きさや厚みが適正メダルと異なる不正メダルは、投入メダルセレクタ７１の下方に設けられる返却メダル流路７３の上部投入口に排出され、メダル払出穴９を介してメダル受皿１１に返却されるようになっている。
【００４７】
不正メダル排出部７２の下流側には、流下するメダル流路を選択的に切り替え可能とする流路切替ソレノイド１０７が設けられている。通常時において流路切替ソレノイド１０７は励磁されており、流下するメダルは流路を切り替えられることなく流下し、下流側に設けられた投入メダルセンサ１０６により検出された後、ホッパータンク５７内に貯留されるようになっている。そして例えばクレジット数が５０に達している場合においてメダル投入部３４よりメダルが投入されたり、遊技者にメダルが払出される場合、流路切替ソレノイド１０７の励磁が解除されて流路が切替わり、メダルは返却流路を経て返却メダル流路７３に導かれるようになっている。
【００４８】
前面扉２ｂの裏面上部には、ゲームの進行に関わる所定の演出を実行することが可能な演出手段としての液晶表示器１３５や、入賞図柄説明パネル５を内側から照らす蛍光灯１３８ａ、及び遊技パネル６を内側から照らす蛍光灯１３８ｂからなる装飾手段や、これら液晶表示器１３５、蛍光灯１３８ａ、１３８ｂを制御する制御部２３０及び各種回路等が格納されている演出制御基板２０１等が一体化された演出ユニット３００が固定されている。なお、演出ユニット３００の詳細は後述する。
【００４９】
演出ユニット３００の左右側には、高音用のスピーカ１３６ａ、１３６ｂが前述した放音部１２ａ、１２ｂにそれぞれ臨むように固設されているとともに、前面扉２ｂにおける下部所定箇所裏面側には、低音用のスピーカ１３７が放音部１３に臨むように固設されており、例えばメダルのメダル投入部３４への投入、スタートレバー３８の操作、ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作等、遊技中において各種動作がなされた場合や、特定の図柄の組み合わせが有効化された有効ライン上に揃って表示されて所定の入賞条件が成立した場合、あるいはＢＢやＲＢが実行されている場合等の各種遊技状態において、該遊技状態に対応する所定の遊技効果音等が各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７から出力されるようになっている。
【００５０】
次に、遊技者が遊技（ゲーム）を行なうための操作や、該操作に伴う各種装置の作動状況を説明する。
【００５１】
ゲームを開始する場合は、遊技者はまず投入指示ランプ１１１が点灯または点滅している時に、メダルやクレジットを使用して所望の大きさの有価価値を賭けて所望の大きさの賭数を設定する。賭数は、メダルをメダル投入部３４から投入するか、あるいはクレジットを使用することにより設定出来るようになっている。クレジットを使用するにはＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂ、または１枚ＢＥＴボタン３６ａを押圧すればよく、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂが押圧されるとクレジット表示部３１に表示されたクレジット数が、本実施例で１ゲームにおいて許容される賭数の最大数である「３」だけ減算表示されてメダル３枚分の賭数が設定され、また、１枚ＢＥＴボタン３６ａが押圧されるとクレジット表示部３１に表示されているクレジット数が「１」だけ減算表示されてメダル１枚分の賭数が設定される。なお、クレジット表示部３１に表示されるクレジット数が３に満たない場合、設定可能な賭数の範囲はそのクレジット数の範囲内に限られる。
【００５２】
遊技者により１枚のメダルがメダル投入部３４から投入されるか、１枚ＢＥＴボタン３６ａが押圧操作されると賭数が「１」に設定されるとともに、中段の横１列の入賞ラインＬ１が有効となり、この入賞ラインＬ１が有効となった旨を示す１枚賭けランプ１１２（図１２参照）が点灯する。続けて２枚目のメダルがメダル投入部３４から投入されるか、１枚ＢＥＴボタン３６ａが２回押圧操作されると賭数が「２」に設定され、上、中、下段の横３列の入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’が有効となり、これらの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’が有効となった旨を示す１枚賭けランプ１１２、２枚賭けランプ１１３、１１４が点灯する。続けて３枚目のメダルがメダル投入部３４から投入されるか、１枚ＢＥＴボタン３６ａが３回押圧操作されるか、あるいはＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂが押圧されると賭数が「３」に設定され、上、中、下段の横３列の入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’及び斜め対角線上２列の入賞ラインＬ３、Ｌ３’が有効となり、これらの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’が有効となった旨を示す１枚賭けランプ１１２、２枚賭けランプ１１３、１１４、３枚賭けランプ１１５、１１６が点灯する。なお、賭数が最大数である「３」に設定された場合には、それを越える賭数を設定することは出来ないためＢＥＴボタンランプ１２１ａ、１２１ｂは消灯する。
【００５３】
そして上記のように少なくとも最小数である「１」の賭数が設定された時点でスタートレバー３８の操作が有効に受付けられる状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となり、このスタートレバー３８の操作が有効に受付けられる状態になった旨を示すスタートランプ１１８が点灯される。
【００５４】
なお、このようなメダルやクレジット等の設定される賭数に応じて有効化される有効ラインの本数、及び形状等は任意に変更可能であり、本実施例の形態に限定されるものではない。また、賭数に応じて有効化される有効ラインの本数も任意に設定変更可能であり、例えば１枚のメダル投入により上記５本全ての入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’が有効化されるようになっていてもよい。
【００５５】
スタートランプ１１８が点灯している状態でスタートレバー３８を押圧操作すれば、可変表示装置５０が作動して各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが回転し、透視窓１４には複数種類の図柄が連続的に変化するように表示される。前述したようにリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が開始されてから所定時間が経過すれば各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作が有効になり、これらストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作が有効になった旨を示す操作有効ランプ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒが点灯する。操作有効ランプが点灯している状態で遊技者がいずれかのストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒを押圧操作すれば、対応する操作有効ランプ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒが消灯するとともに、対応するリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が停止され、透視窓１４からは対応する可変表示部の上、中、下段に図柄が表示される。なお、ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒを押圧操作する順序は不定であって遊技者が任意に選択することが出来る。
【００５６】
また、遊技者がストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒを押圧操作しない場合には、所定時間（例えば３０秒）が経過した時点で例えばリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの優先順序で自動的に順次停止する。
【００５７】
そして３つのうちいずれか２つのリールの回転が停止された時点で、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’上に同種の図柄が揃って停止表示された場合にはリーチが成立する。
【００５８】
さらに全てのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが停止された時点で、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’上に予め定められた図柄の組み合わせが表示された場合は入賞となり、各種遊技効果ランプ部４１〜４５の内部に内蔵された遊技効果ランプ１３０〜１３４（図４参照）や入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’に対応するリールランプ５５等が点灯するとともに、スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７から効果音等が出力されること等による演出が実行される。そして、入賞内容に対応して予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に対してクレジットとして払出されてクレジット表示部３１に表示されたクレジット数が加算更新される。また、クレジット数が上限数に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴から払い出される。これらメダルの払出し枚数はペイアウト表示部３３に表示される。
【００５９】
また、特に予め定められた特別図柄の組み合わせが表示されて大当たり入賞した場合等にあっては、メダルの払出しが行なわれるとともに、通常遊技状態とは異なるとともに、遊技者にとって有利な、すなわち大量のメダルを獲得出来る特別遊技状態が発生し、後述するようなビッグボーナス（以下ＢＢと称する）やレギュラーボーナス（以下ＲＢと称する）が遊技者に対して遊技価値として付与されるようになっている。
【００６０】
なお、このように入賞することにより遊技者に対して付与される「遊技価値」は、メダル及びクレジット等の有価価値に限らず、上記のように大当たり入賞した場合等において遊技者に対して付与されるＢＢやＲＢ等、遊技に関連する特典全てを含む。
【００６１】
図４は、スロットマシン１に設けられた各種基板と電気部品との接続状況を説明するためのブロック図である。また、図５は、遊技制御基板２００に設けられた遊技制御手段としての制御部２１０の構成と、演出制御基板２０１に設けられた演出制御手段としての制御部２３０の構成と、を説明するためのブロック図である。
【００６２】
スロットマシン１に設けられた各種基板のうち、遊技制御基板２００によって遊技状態が制御され、演出制御基板２０１によって遊技状態に応じた演出制御がなされる。また、電源基板２０２にはスロットマシン１の外部から電源が供給される。この電源基板２０２には、ＡＣ１００Ｖの電源の供給を受けるための電源コード８４と、メインスイッチ８０とが接続されている。
【００６３】
遊技制御基板２００は、演出制御基板２０１、電源基板２０２、リール中継基板２０３と配線接続されているとともに、リール中継基板２０３を介して外部出力基板２０５と、また、演出制御基板２０１を介してリールランプ中継基板２０４と接続されている。
【００６４】
遊技制御基板２００の制御部２１０は、遊技状態がレギュラーボーナス状態であることを示すＲＢ中信号や、遊技状態がビッグボーナス状態であることを示すＢＢ中信号、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに対応するリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒを制御するためのリール制御信号（モータ位相信号）、賭数を設定するために用いられたメダル数を示すメダルＩＮ信号、入賞の発生により遊技者に払出されたメダル（クレジット）数を示すメダルＯＵＴ信号などをリール中継基板２０３を介して外部出力基板２０５からスロットマシン１の外部に出力する制御を行う。なお、ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒの操作がなされた旨を示すストップスイッチ信号は、後述するようにストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒから直接出力された信号である。
【００６５】
遊技制御基板２００には、各種のスイッチ、センサ、ランプ、及び表示器からの配線が接続されている。
【００６６】
例えば、電源基板２０２に配線接続された設定スイッチ８３、設定キースイッチ８２、第２リセットスイッチ８１、払出しセンサ６１、及びホッパーモータ６２は、電源基板２０２によって中継されて遊技制御基板２００と配線接続されており、それぞれのスイッチ及びセンサの検出信号は、遊技制御基板２００の制御部２１０に入力される。また、制御部２１０は、メダルの払出し条件（メダルを払出す必要のある入賞の発生、精算スイッチ１０４からの検出信号の入力）が成立すると、ホッパーモータ６２に制御信号を出力して、所定数のメダルを払出す払出し制御を実行する。
【００６７】
リール中継基板２０３に配線接続されたリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒ、及びリールセンサ５６は、リール中継基板２０３によって中継されて遊技制御基板２００に配線接続されており、リールセンサ５６の検出信号は、遊技制御基板２００の制御部２１０に入力される。リールランプ５５は、リールランプ中継基板２０４によって中継されて演出制御基板２０１に配線接続されている。遊技制御基板２００の制御部２１０は、始動条件（スタートスイッチ１０２の検出信号の入力）が成立すると、リールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒに制御信号を出力してリールの変動を開始させた後、表示結果を導出表示させる可変表示制御を実行する。
【００６８】
遊技制御基板２００に配線接続されたスイッチのうち、１枚ＢＥＴスイッチ１００は１枚ＢＥＴボタン３６ａの操作を検出し、ＭＡＸＢＥＴスイッチ１０１はＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂの操作を検知するスイッチであり、スタートスイッチ１０２はスタートレバー３８の操作を検出するスイッチであり、左、中、右ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒは、左、中、右ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作を検出するスイッチである。精算スイッチ１０４は、精算ボタン３７の操作を検出するスイッチであり、第１リセットスイッチ１０５は、施錠装置３の鍵穴３ａに挿入したキーによるスロットマシン１のリセット操作を検出するスイッチである。
【００６９】
投入メダルセンサ１０６は、メダル投入部３４に投入されたメダルを検出するセンサである。流路切替ソレノイド１０７は、メダル投入部３４に投入されたメダルの流路をホッパータンク５７側もしくはメダル払出穴９側に切り換えるためのソレノイドである。
【００７０】
ゲーム回数表示器１０８はゲーム回数表示部３２を構成する表示器であり、クレジット表示器１０９はクレジット表示部３１を構成する表示器であり、ペイアウト表示器１１０はペイアウト表示部３３を構成する表示器である。
【００７１】
投入指示ランプ１１１は、投入指示表示部３０に内蔵されるランプであり、１枚賭けランプ１１２は１枚賭け表示部２１に、２枚賭けランプ１１３、１１４は２枚賭け表示部２２、２３に、３枚賭けランプ１１５、１１６は３枚賭け表示部２４、２５に内蔵されるランプである。
【００７２】
ゲームオーバーランプ１１７は、ゲームオーバー表示部２６に内蔵されるランプであり、スタートランプ１１８は、スタート表示部２９に内蔵されるランプであり、リプレイランプ１１９は、リプレイ表示部２７に内蔵されるランプであり、なお、ボーナス告知ランプ１２０はストップボタンユニット３９に内蔵されるランプである。ＢＥＴボタンランプ１２１ａは１枚ＢＥＴボタン３６ａに、ＢＥＴボタンランプ１２１ｂはＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂに内蔵されるランプである。左操作有効ランプ１２２Ｌは、左ストップボタン４０Ｌに内蔵されるランプであり、中操作有効ランプ１２２Ｃは、中ストップボタン４０Ｃに内蔵されるランプであり、右操作有効ランプ１２２Ｒは、右ストップボタン４０Ｒに内蔵されるランプであり、ウェイトランプ１３９はウェイト表示部２８に内蔵されるランプである。
【００７３】
電源基板２０２あるいはリール中継基板２０３を介して、あるいはこれらの基板を介することなく遊技制御基板２００に配線接続された各種ランプ及び表示器は、遊技制御基板２００に搭載された制御部２１０によって制御される。また、制御部２１０は、遊技制御基板２００に接続され、または、電源基板２０２あるいはリール中継基板２０３を介して遊技制御基板２００に接続された各種スイッチ及びセンサの検出信号を受け、遊技状態を制御する。
【００７４】
特に、制御部２１０によって制御される「クレジット表示器１０９、ゲーム回数表示器１０８、ペイアウト表示器１１０、投入指示ランプ１１１、１枚賭けランプ１１２〜３枚賭けランプ１１６、スタートランプ１１８、リプレイランプ１１９、ボーナス告知ランプ１２０、ゲームオーバーランプ１１７、左、中、右操作有効ランプ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒ、ウエイトランプ１３９」は、遊技の進行に関わる情報を報知するものであり、それが機能しなければ遊技を行うことに支障が出るような、いわば“必須報知装置”といえる。これらの“必須報知装置”が遊技状態を制御する制御部２１０によって制御されるために、たとえ、演出制御基板２０１が故障したとしても、少なくとも遊技の進行に必要な情報が遊技者に提供される。このため、遊技者に不利な状態で遊技が進行してしまうことを防止できる。
【００７５】
図４を参照して、遊技制御基板２００に設けられた制御部２１０は、制御動作を所定の手順で実行することの出来るＣＰＵ（Central Processing Unit）２１１と、ＣＰＵ２１１の制御プログラムを格納するＲＯＭ（Read Only Memory）２１３と、必要なデータの書き込み及び読み出しが出来るＲＡＭ（Random Access Memory）２１２と、ＣＰＵ２１１と外部回路との信号の整合性をとるためのＩ／Ｏポート２１４とを含む。
【００７６】
また、遊技制御基板２００には、電源投入時にＣＰＵ２１１にリセットパルスを与える初期リセット回路２１７と、ＣＰＵ２１１にクロック信号を与えるクロック発生回路２１８と、クロック発生回路２１８からのクロック信号を分周して割込パルスを定期的にＣＰＵ２１１に与えるパルス分周回路（割込パルス発生回路）２１９と、一定範囲の乱数を高速で連続的に発生している乱数発生回路２２１と、乱数発生回路２２１から乱数をサンプリングするサンプリング回路２２２と、バッファ回路２２０とが設けられる。さらに、遊技制御基板２００には、各種スイッチからの信号が入力されるスイッチ回路２１５や、モータ回路２１６、その他、図示しないソレノイド回路等が設けられている。さらに、遊技制御基板２００には、停電時にＲＡＭ２１２の記憶を保持させるためのバックアップ電源２２３が設けられている。ＲＡＭ２１２には、各種表示器（クレジット表示器１０９、ゲーム回数表示器１０８、ペイアウト表示器１１０）に表示するべき情報、賭数、内部当選フラグ、出玉率の設定値など、遊技に必要な情報が記憶され、停電時にこれらの情報がバックアップされるために、停電の回復後に、停電発生前の遊技状態に復帰出来る。
【００７７】
遊技制御基板２００の制御部２１０から演出制御基板２０１へは、バッファ回路２２０を介して後述する各種コマンドが出力される。バッファ回路２２０は、遊技制御基板２００の内部から外部への信号の出力を許容するが遊技制御基板２００の外部から内部へ信号が入力されることを阻止する不可逆性出力手段として機能する。このため、遊技制御基板２００と演出制御基板２０１との間において、遊技制御基板２００から演出制御基板２０１への一方向通信が担保され、コマンドの伝送経路を介して遊技制御基板２００に信号を入力させて不正な制御動作を行わせる不正行為を防止できる。
【００７８】
演出制御基板２０１には、遊技効果ランプ１３０〜１３４と、液晶表示器１３５と、放音部１２ａ、１２ｂ、１３に内蔵されるスピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７と、入賞図柄説明パネル５に内蔵される蛍光灯１３８ａ及び遊技パネル６に内蔵される蛍光灯１３８ｂ及びタイトルパネル８に内蔵される蛍光灯１３８ｃと、小役告知ランプ１４０ａ、１４０ｂ、１４０ｃと、がぞれぞれ接続され、さらに、リールランプ中継基板２０４を介してリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに内蔵されているリールランプ５５が接続されている。
【００７９】
演出制御基板２０１には、マイクロコンピュータからなる制御部２３０と、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７から音を出力させるためのスピーカ駆動回路２３５と、液晶表示器１３５を表示制御するための表示駆動回路２３６と、各種ランプを点灯あるいは点滅させるためのランプ駆動回路２３７と、バックアップ電源２３８とが搭載されている。
【００８０】
制御部２３０は、ＣＰＵ２３１と、必要なデータの書き込み、及び書き出しが出来るＲＡＭ２３２と、制御プログラムを格納するＲＯＭ２３３と、Ｉ／Ｏポート２３４と、を含む。ＲＡＭ２３２の記憶データはバックアップ電源２３８によりバックアップされているため、制御部２３０は、停電の回復時に停電発生前に記憶されていたデータに基づいて演出制御を再開出来る。
【００８１】
制御部２３０のＲＯＭ２３３には、演出制御基板２０１から送信されたコマンドに対応した演出パターンを定めたデータテーブルが記憶されている。このデータテーブルは、各遊技効果ランプ１３０〜１３４、液晶表示器１３５、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７、各蛍光灯１３８ａ〜１３８ｃ、小役告知ランプ１４０ａ〜１４０ｃ、別に分類されている。例えば所定の遊技情報を示すコマンドを受信した場合、制御部２３０はその遊技状態に応じた演出パターンを各データテーブルから読み出し、この読み出した演出パターンに応じて各遊技効果ランプ１３０〜１３４、液晶表示器１３５、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７、各蛍光灯蛍光灯１３８ａ〜１３８ｃ、小役告知ランプ１４０ａ〜１４０ｃ、及びリールランプ５５等を制御する。
【００８２】
演出制御基板２０１によって制御される「各遊技効果ランプ１３０〜１３４、液晶表示器１３５、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７、各蛍光灯１３８ａ〜１３８ｃ、小役告知ランプ１４０ａ〜１４０ｃ、及びリールランプ５５」は、遊技制御基板２００によって制御される各種表示器などに比較すると、それが機能しなくても遊技の進行自体には影響を与えるものでなく、演出効果を主眼においた、いわば、“演出装置”と呼べるものである。このため、たとえ、演出制御基板２０１に故障が発生したとしても、遊技者に不利な遊技が提供されてしまうことはないばかりか、制御部２１０の制御の負荷が軽減される。
【００８３】
図５に示されるように、スタートスイッチ１０２の検出信号は、スイッチ回路２１５を介して制御部２１０に入力されるとともに、サンプリング回路２２２に入力される。制御部２１０は、スタートスイッチ１０２の検出信号を受け、モータ回路２１６を介してリール制御信号を出力する。このリール制御信号はリール中継基板２０３を介して各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒ別に設けられたリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒに入力される。また、リール制御信号は、リール中継基板２０３及び外部出力基板２０５を介してスロットマシン１の外部へ出力される。
【００８４】
これにより、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが変動し始める。また、リール制御信号の伝送経路は、リール中継基板２０３においてリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒ側と外部出力基板２０５側とに分岐されており、外部出力基板２０５側へ出力されたリール制御信号は、外部出力基板２０５からスロットマシン１の外部へも出力される。このように、外部出力基板２０５から出力されるリール制御信号は、外部出力用に加工された信号ではなく、リールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒを駆動制御する信号そのものである。
【００８５】
一方、サンプリング回路２２２は、スタートスイッチ１０２の検出信号が入力されたタイミングで乱数発生回路２２１から１個の乱数をサンプリングし、その乱数をＣＰＵ２１１に引き渡す。ＣＰＵ２１１は、そのサンプリングされた乱数と、ＲＯＭ２１３内に格納されている入賞役別の入賞判定テーブルとを参照して、入賞の発生を許容するか否かを入賞役別に決定し、その決定結果をＲＡＭ２１２に記憶させる。これにより、スタート操作がされたタイミングで、入賞役の当選の有無が決定される。制御部２１０は、その後、入賞役別の当選結果に応じてリールを制御する。
【００８６】
さらに、制御部２１０は、スタートスイッチ１０２の検出信号が入力されたことに対応して、バッファ回路２２０を介して演出制御基板２０１にゲームの開始を特定可能なコマンドを出力する。演出制御基板２０１の制御部２３０は、そのコマンドに基づいてゲーム状況を把握し、ゲーム開始時に対応して定められた演出パターンに従い各遊技効果ランプ１３０〜１３４、液晶表示器１３５、スピーカ１３６ａ、１３７ｂ、１３７等を制御する。
【００８７】
また、各ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒから出力されたストップスイッチ信号は、遊技制御基板２００、リール中継基板２０３、および外部出力基板２０５を往復する信号経路を伝送された後、遊技制御基板２００のスイッチ回路２１５に入力される。さらに、ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒから出力されたストップスイッチ信号は直接、外部出力基板２０５を介して外部に出力されるように構成されている。
【００８８】
ストップスイッチ信号の入力を受けた制御部２１０は、モータ回路２１６を介してストップスイッチ信号に対応するリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒを停止させるためのリール制御信号を出力する。このリール制御信号は、リールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒに入力されるとともに、外部出力基板２０５を介してスロットマシン１の外部へ出力される。
【００８９】
さらに、制御部２１０は、ストップスイッチ信号が入力されたことに対応して、バッファ回路２２０を介して演出制御基板２０１にリールの停止時期を特定可能なコマンドを各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒ別に出力する。演出制御基板２０１の制御部２３０は、そのコマンドに基づいてリールの停止時期に対応して定められた演出パターンに従い、遊技効果ランプ１３０〜１３４や、液晶表示器１３５や、スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７等を制御する。
【００９０】
外部出力基板２０５から出力される信号は、たとえば、第３者機関が型式試験を行う際に利用可能である。この型式試験では、たとえば、各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作から１９０ｍｓ以内に各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒに対応する各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが停止するか否かが確認される。このスロットマシン１の場合、各ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒから出力されたストップスイッチ信号が直接、外部出力基板２０５から出力されるために、各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒが操作されたタイミングをスロットマシンの外部で正確に把握できる。同様に、モータ回路２１６から出力されるリール制御信号が直接、外部出力基板２０５から出力されるために、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの始動および停止タイミングをスロットマシンの外部で正確に把握出来る。このため、外部出力基板２０５から出力される信号を用いて、「各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作から１９０ｍｓ以内に各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒに対応する各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが停止するか否かの試験」を行った場合には、正確な試験結果が得られる。また、「遊技制御基板２００の制御部２１０で一旦、信号を取り込んでから外部出力基板２０５に信号を出力するような構成」とした場合には、遊技制御基板２００側で信号を加工して出力するような不正がなされるおそれもあるが、本実施の形態によると、かかる不正行為をも防止できる。
【００９１】
本実施例におけるスロットマシン１にあっては、可変表示装置５０の停止時において、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’上に例えば「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の図柄が揃えば、大当たりであるＲＢ（レギュラーボーナス）に入賞したことになり、「ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ」の図柄が揃ったことの対価として例えば１５枚のメダルが払出されるとともに、遊技者にとって有利な特別遊技状態であるＲＢ（レギュラーボーナス）が発生し、以下に説明するレギュラーボーナスゲームが遊技価値として遊技者に対して付与される。このＲＢ中では、Ｊａｃ図柄（実施例ではプラム）のぞろめが揃うことにより所定枚数のメダルが払出されるＪａｃ入賞が高確率で発生するＪａｃゲームが最大で１２回提供されるとともに、このＪａｃゲームが１２回実行されるか、あるいはＪａｃゲームが１２回に達する前にＪａｃ入賞が８回発生されるか、いずれかの条件が満たされた時点で終了する。したがって、遊技者は１２回のＪａｃゲーム中に最大８回のＪａｃ入賞の機会を得ることが出来る。
【００９２】
一方、有効化された入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’上に、例えば「黒７−黒７−黒７」または「白７−白７−白７」が揃えば、大当たりであるＢＢ（ビッグボーナス）に入賞したことになり、「黒７−黒７−黒７」または「白７−白７−白７」の図柄が揃ったことの対価として例えば１５枚のメダルが払出されるとともに、遊技者にとって有利な特別遊技状態であるＢＢ（ビッグボーナス）が発生し、以下に説明する小役ゲームが遊技価値として遊技者に対して付与される。具体的に説明すると、このＢＢ中では、小役図柄（実施例ではベル、プラム）のぞろめが高確率で揃って所定枚数のメダルの払出しをともなう小役入賞が高確率で発生する小役ゲームが最大で３０回提供されるとともに、この小役ゲームを３０回実行するまで間にＪａｃ図柄のぞろめが揃ってＪａｃＩｎ入賞した場合には、前記特別遊技状態であるＲＢが発生して前記レギュラーボーナスゲームが提供されるようになっている。このＲＢは、ＢＢ中における発生可能な最大回数が予め定められており、本実施例では最大で３回発生し得るようになっている。そしてこのＢＢは、３０回の小役ゲームを実行して終了する場合か、あるいは小役ゲームを３０回に実行する前に３回のＲＢが提供されて３回目のＲＢが終了する場合のうち、少なくともいずれか一方の条件が満たされた時点で終了する。
【００９３】
また、前記特別遊技状態以外の通常の遊技状態（通常ゲーム）である場合においては、同種の図柄が有効化された１つの有効ライン上に揃って所定の賞が成立した場合には、その図柄の種類に応じて予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に付与される。なお、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに描かれた「チェリー」の図柄は単図柄と呼ばれるマークであり、この単図柄が有効な１本の有効ライン上で停止表示された場合には２枚のメダルが遊技者に付与される。なお、賭数に応じて有効化された有効ラインが複数本存在する場合において、前述したようにメダルが払出される図柄の組合せが複数本の入賞ライン上において同時に成立した場合には、各入賞ライン上の図柄の組合せによって付与されるメダル枚数の合計枚数に相当するメダルが付与されるのが原則である。しかし、１ゲームにおいて遊技者に付与されるメダルの上限が１５枚と定められているために、１５枚を越える場合にはその１６枚目以降のメダルが無効となる。
【００９４】
本実施例においては、通常遊技状態時において黒７−黒７−黒７（黒７賞）、白７−白７−白７（白７賞）、ＢＡＲ−ＢＡＲ−ＢＡＲ（ＢＡＲ賞）、スイカ−スイカ−スイカ（スイカ賞）、チェリー（チェリー賞）、ベル−ベル−ベル（ベル賞）、またはプラム−プラム−プラム（再遊技）等が入賞の対象となっており、そのうち黒７、または白７の図柄、及びＢＡＲの図柄のみが遊技者にとって利益の大きな賞である大当たり（ＢＢ、ＲＢ）の対象となる特別図柄とされて、その他チェリー、ベルまたはプラム（再遊技）は遊技者にとって利益の小さな賞である小役の対象となる図柄とされている。
【００９５】
このような各賞の対象となる図柄の組み合わせ、及び該図柄の組み合わせに対応する払出しメダル枚数（入賞の発生確率等も含む）は、通常ゲーム時、及びＢＢ時、ＲＢ時に対応してそれぞれ予め定められており、これらは前述した入賞判定テーブルとしてＲＯＭ２１３に登録されている。
【００９６】
また、本実施例におけるスロットマシン１は、ゲームに関わる演出として、大当りであるＢＢやＲＢに入賞する可能性があることを予告する大当り予告演出が、予め定められた条件の成立時において、液晶表示器１３５の液晶表示部１５に所定内容を表示すること等により行われるようになっている。詳しくは大当り予告演出とは、ゲームの開始とともに実行される抽選処理により大当りの当選フラグが設定されたか否かを遊技者に対して報知するために演出制御手段としての制御部２３０により実行される演出である。
【００９７】
次に、前述した演出ユニット３００の構造の詳細を図６〜図２６に基づいて説明していく。
【００９８】
演出ユニット３００は、図６及び図７に示されるように、演出手段としての液晶表示器１３５、装飾手段としての蛍光灯１３８ａ、１３８ｂ、及びこれらを取り付けることが可能な演出手段取付部材としての液晶取付けケース３０１と、液晶表示器１３５、装飾手段としての蛍光灯１３８ａ、１３８ｂを制御する制御部２３０が設けられた演出制御基板２０１を取り付けることが可能な演出制御手段取付部材としての基板取付けケース３０２と、から主に構成されている。
【００９９】
液晶取付けケース３０１と基板取付けケース３０２とは、それぞれ透明な樹脂材により成形されているとともに、後述するように互いに背中合わせに一体化出来るように構成されており、互いに一体化された状態で、図３に示されるように所定箇所である前面扉２ｂの裏面上部に取り付けることが出来るようになっている。なお、基板取付けケース３０２には、演出制御基板２０１の表面に実装された各種部品や装置を被覆する透明な樹脂材からなるカバーケース３０３が取り付けられている。
【０１００】
次に、図８及び図１０〜図１２に基づいて液晶取付けケース３０１の詳細な構成を説明する。なお、図１０は液晶取付けケース３０１の正面図、平面図、右側面図であり、図１１は背面図、図１２（ａ）は図１０のＡ−Ａ断面図、図１２（ｂ）は図１０のＢ−Ｂ端面図、図１２（ｃ）は図１０のＣ−Ｃ断面図である。
【０１０１】
液晶取付けケース３０１は、正面視略長方形状をなす底板３０４と、底板３０４の周縁から立ち上がるように連設される側板３０５とから前面が開口する箱状に構成されている。底板３０４の前面左右側には、蛍光灯１３８ａを実装する蛍光灯基板３０６を取り付けるための支柱３０７ａ、３０７ｂがそれぞれ立設されている。支柱３０７ａ、３０７ｂは、特に図１２（ｃ）に示されるように、上面が側板３０５の上端よりも低位置となるように所定高さに形成されており、正面から見て右側の２本の支柱３０７ａ、及び左側の２本の支柱３０７ａの上面には、凸部３０８が上向きに突設されている。また、正面から見て右側の２本の支柱３０７ｂ、及び左側の２本の支柱３０７ｂの上面にはネジ孔３０９が形成されている。なお、底板３０４を挟んで支柱３０７ｂの反対側には、支柱３０７ｂ’が外向きに突設されており、ネジ孔３０９は支柱３０７ｂ、３０７ｂ’を貫通して形成されているため、支柱３０７ｂ側のネジ孔３０９に螺入されるネジの端部が背面に露呈するのが防止されている。
【０１０２】
蛍光灯基板３０６の四隅には、図８に示されるように、凸部３０８を挿通可能な凸部挿通孔３１０と、ネジ孔３０９に螺入するネジ３１１を挿通可能なネジ挿通孔３１２とが、それぞれ対角線上に２つずつ形成されている。よって、蛍光灯基板３０６を液晶取付けケース３０１の正面から、凸部３０８に凸部挿通孔３１０を挿通させ、蛍光灯基板３０６が支柱３０７ａの凸部３０８周りの上面、及び支柱３０７ｂの上面に支持されるように装着すると、ネジ挿通孔３１２とネジ孔３０９とが合致され、この状態で凸部３０８により水平移動が規制されて位置決めされるようになっている。
【０１０３】
底板３０４の上部及び下部における中央寄りの２箇所はそれぞれ前方に突出されて液晶表示器１３５の取付部３１３が形成されている。それぞれの取付部３１３における対向面は、図１２（ｂ）に示されるように、側板３０５側に向かって上方に傾斜する傾斜面３１４となっているとともに、その傾斜面３１４に連設するとともに、液晶表示器１３５の背面四隅が当接する当接面３１５には、液晶表示器１３５を固定する固定手段としての固定ネジ３１６（図８参照）を挿通可能な固定ネジ挿通孔３１７、３１７’がそれぞれ形成されている。なお、本実施例においては固定ネジ挿通孔３１７’は使用されない。また、当接面３１５における固定ネジ挿通孔３１７、３１７’まわりには、液晶表示器１３５の背面四隅の位置決め用の位置決めガイド３１８がそれぞれ突設されている。
【０１０４】
上部の側板３０５における２つの取付部３１３の形成箇所には、液晶表示器１３５の上端を支持する上部支持片３１９（図１２（ｂ）参照）が、図１０の平面図と側面図及び図１２（ｃ）に示されるように、その先端が側板３０５の先端よりも前方に突出するようにそれぞれ形成されているとともに、下部の側板３０５における２つの取付部３１３の形成箇所には、液晶表示器１３５の下端を支持する下部支持片３２０が、その先端が側板３０５の先端よりも前方に突出するように形成されている。下部支持片３２０は、それぞれ上部支持片３１９よりも幅広に形成されており、その先端における中央寄りの上面所定箇所には、液晶表示器１３５の下端の前方への逸脱を規制する係止手段としての係止片３２１がそれぞれ上向きに突設されている。また、図８、及び図１０、図１１における３２２は、液晶取付けケース３０１の成型時において係止片３２１を形成するための金型の一部によって形成される穴部である。
【０１０５】
底板３０４における左側の穴部３２２の上方には、液晶表示器１３５の背面から延出されるケーブルＫ１（図８参照）挿通用のケーブル挿通穴３２３が形成されているとともに、そのさらに左側には、同じく液晶表示器１３５の側面から延出されるコードＣ１（図８参照）挿通用のコード挿通穴３２４が形成されている。さらに底板３０４における左右側端部には、蛍光灯基板３０６の背面側端部にそれぞれ固設されるコネクタＣＮ１（図８参照）挿通用のコネクタ挿通穴３２５が形成されている。
【０１０６】
図１０、図１１及び図１２（ａ）に示されるように、底板３０４の背面側には、基板取付けケース３０２と一体化するための連結体３２６が、長手方向の中央箇所及び左右側所定箇所の３箇所にそれぞれ後ろ向きに突設されている。各連結体３２６は、特に図１２（ａ）に示されるように、底板３０４の一部が後ろ向きに張り出されて形成される直方体状の基部３２７と、各基部３２７の背面上部から後ろ向きに突設される上脚部３２８と、底板３０４の背面における各基部３２７の下方位置から後ろ向きに突設される下脚部３２９とから構成される。
【０１０７】
上脚部３２８は、下脚部３２９よりも長寸に形成されており、その内部には、後述する連結手段としての連結ネジ３３０（図２０参照）を螺入可能なネジ穴３３１が、先端から基部３２７の内部に形成される凹部３３２まで貫通するように形成されている。下脚部３２９の内部には、前記連結手段としての連結ネジ３３０（図２０参照）を螺入可能なネジ穴３３３が、先端から底板３０４の前面まで貫通するように形成されている。
【０１０８】
これら上脚部３２８及び下脚部３２９における背面３２８ａ、３２９ａは、特に図１２（ａ）に示されるように、底板３０４に対して、上方から下方に行くに従い底板３０４側に向かって近づくように所定角度傾斜する同一の傾斜面にそれぞれ面一をなす傾斜面として形成されており、これら背面３２８ａ、３２９ａを後述する基板取付けケース３０２の背面に当接させることにより、基板取付けケース３０２の上下方向に対して所定角度傾斜した状態で連結できるようになっている。
【０１０９】
次に、図９及び図１３〜図１６に基づいて基板取付けケース３０２の詳細な構成を説明する。なお、図１３は基板取付けケース３０２の正面図、底面図、右側面図であり、図１４は背面図、図１５（ａ）は図１３のＤ−Ｄ端面図、図１５（ｂ）は図１３のＥ−Ｅ端面図、図１６（ａ）は図１３のＦ−Ｆ断面図、図１６（ｂ）は図１３のＧ−Ｇ断面図、図１６（ｃ）は図１３のＨ−Ｈ断面図、図１６（ｄ）は図１３のＩ−Ｉ断面図である。
【０１１０】
基板取付けケース３０２は、図９に示されるように、主に演出制御基板２０１を取り付ける基板取付部３３５と、基板取付部３３５の下方に連設される蛍光灯１３８ｂを取り付ける蛍光灯取付部３３６とから構成されている。
【０１１１】
基板取付部３３５は、底板３３７と、この底板３３７の周縁から立ち上がるように連設される側板３３８とから箱状に構成されている。底板３３７の下方は上方よりも幅狭になっており、この幅狭部は段部３３９を介して上方の幅広部よりも前方に位置している。
【０１１２】
底板３３７の上部における長手方向中央位置、及び左右端部と、幅狭部の下部における長手方向左右端部には、演出制御基板２０１を取り付けるための支柱３４０、３４１がそれぞれ前向きに立設されている。それぞれの支柱３４０、３４１の上面には、演出制御基板２０１取り付けるための取付ネジ３４２（図９参照）を螺入可能なネジ孔３４３が、図１５（ａ）、（ｂ）に示されるように、それぞれ底板３３７の背面まで貫通するように形成されている。支柱３４０、３４１は、図２２に示されるように、演出制御基板２０１を取り付けた状態において、その表面が側板３３８の先端よりも突出しないように、かつ、底板３３７に対して略水平に取り付けられるような高さにて形成されており、それぞれが立設される前後位置が異なることから、支柱３４０と支柱３４１とでは高さがそれぞれ異なっている。
【０１１３】
また、側板３３８の内面所定箇所、及び、幅狭部の底板３３７より連設されて蛍光灯取付部３３６の上面部を構成する上部板３４４の上面には、演出制御基板２０１の位置決め用のガイド片３４５が前後方向に向けて形成されている。このガイド片３４５の先端には、特に図１５（ａ）に示されるように、先端から内向きに向かって傾斜するテーパ面が形成されているため、取付け時において演出制御基板２０１の所定箇所がそれぞれ内側に案内されて位置決めがなされるようになっている。
【０１１４】
底板３３７における長手方向中央箇所、及び左右側所定箇所には、前述した演出ケース３０１を連結する際において使用する連結ネジ３３０（図２０参照）を挿通可能な連結ネジ挿通穴３４６が、図１５（ａ）に示されるように、その軸心が底板３３７に対して直交する方向を向くように貫通して形成されている。また、底板３３７の前面における連結ネジ挿通穴３４６の周りは、底板３３７に対する傾斜角度が、前述した液晶取付けケース３０１の上脚部３２８及び下脚部３２９における背面３２８ａ、３２９ａの底板３０４に対する傾斜角度と同角度をなす傾斜面３４７として形成されている。
【０１１５】
そしてこの連結ネジ挿通穴３４６は、その内径が連結ネジ３３０の外径よりも若干大径に形成されているため、底板３３７の前面側から連結ネジ３３０を挿通し、その連結ネジ３３０頭部裏面を傾斜面３４７に当接した際において、連結ネジ３３０が連結ネジ挿通穴３４６の軸心に対して若干傾斜した状態で貫通するようになっている（図２０参照）。
【０１１６】
底板３３７における略中央には、液晶表示器１３５の側面から延出されるケーブルＣ１（図８参照）挿通用のケーブル挿通穴３４８が形成されているとともに、中央下部の連結ネジ挿通穴３４６の左右側には、一体化された液晶取付けケース３０１に取り付けられる液晶表示器１３５の下部左右側をネジ固定したりネジを外す際に使用されるドライバー挿入口３４９（図２１参照）がそれぞれ形成されている。
【０１１７】
図９、図１３に示されるように、基板取付部３３５における左右側端部には、後述するように基板取付けケース３０２を前面扉２ｂの上部に取り付けるための取付部３５０が前向きに突設されている。取付部３５０は、底板３３７の前面左右端部から前向きに延出される延出片３５１と、この延出片３５１の先端に形成される取付片３５２とから構成されている。左右の取付片３５２には、特に図１６（ａ）に示されるように、前面扉２ｂへの取り付け用の取付ネジ３５３（図２４参照）を挿通可能な取付ネジ挿通孔３５４がそれぞれ形成されている。
【０１１８】
また、図１３、図１４に示されるように、左側の取付片３５２の背面における外側端部には、外端から内側に延びる横長の切欠凹部３５５（図６参照）が後ろ向きに開口するように形成されているとともに、右側の取付片３５２の背面における外側端部には、円形凹部３５６（図１６（ａ）参照）が後ろ向きに開口するように形成されており、これら切欠凹部３５５及び円形凹部３５６に、前面扉２ｂ裏面に形成された取付片３５７（図２３、図２４参照）に突設される凸部３５８（図２３、図２４参照）が嵌合されることにより位置決めがなされ、取付片３５７に形成されたネジ孔３５９（図２３、図２４参照）と取付ネジ挿通孔３５４とが合致されるようになっている。
【０１１９】
なお、切欠凹部３５５及び円形凹部３５６のうちの一方が横長の切欠凹部３５５となっているのは、基板取付けケース３０２の成形上の誤差等が生じた場合においても、取付け時において切欠凹部３５５及び円形凹部３５６それぞれに凸部３５８が嵌合して確実に位置決めされるようにするためである。
【０１２０】
次に、図９に示されるように、蛍光灯取付部３３６における底板３６０の前面には、底板３６０の前面側に取り付けられる蛍光灯１３８ｂの端部から延出されるコードＣ２を係止する側面視略Ｌ字状のコード用係止片３６１が、長手方向の略中央箇所と、その左右側所定箇所にそれぞれ下向きに形成されている。
【０１２１】
また、特に図１５（ａ）に示されるように、底板３６０における各コード用係止片３６１に対応する箇所には開口３６２が形成されているとともに、その開口３６２の左右側縁部には、先端が係止片３６１に近接する程度の高さを有する上向きの係止爪３６３が形成されており、コードＣ２がコード用係止片３６１と係止爪３６３とにより係止されるようになっている。
【０１２２】
また、底板３６０の長手方向左右端部には、底板３６０の前面側に取り付けられる蛍光灯１３８ｂの端部から延出されるコードＣ２を左右端部側からそれぞれ挿入して背面側に延出させるための切欠部３６４が、それぞれの左右端部側に向けて開口するように形成されている。
【０１２３】
図１３及び図１４に示されるように、底板３６０の周縁には、側板３６５が背面側に向けて立設されており、蛍光灯取付部３３６は、底板３６０と、側板３６５及び前述した上部板３４４とにより箱状に形成されている。なお、側板３６５における切欠部３６４の開口箇所は切り欠かれている。
【０１２４】
底板３６０における左右の切欠部３６４の内側には、図１６（ｃ）に示されるように、蛍光灯１３８ｂを背面側より嵌合して位置ずれを防止するための凹部３６６が形成された支持片３６７が、上下の側板３３６にそれぞれの端部を連接させて立設されている。また、底板３６０における左右の切欠部３６４の上下縁部には、特に図１６（ｄ）に示されるように、蛍光灯１３８ｂの長手方向左右端部を挟み込むように保持する弾性変形可能な保持片３６８が、それぞれ後ろ向きに形成されている。
【０１２５】
また、図１４に示されるように、底板３３７の背面における上部左右側所定箇所には、特に図１６（ｂ）に示されるように、前面扉２ｂに形成される取付片３６９（図２３、図２４参照）に対して係止可能な係止部材３７０が背面側に向けて突設されている。係止部材３７０は、底板３３７の背面より連接される水平片３７０ａと、この水平片３７０ａの側方から上方に向けて立ち上がる側片３７０ｂと、水平片３７０ａの先端から上方に向けて立ち上がる前片３７０ｃとから構成されている。また、図１０、図１４及び図１６（ｂ）における３７１は、液晶取付けケース３０１の成型時において前片３７０ｃを形成するための金型の一部によって形成される穴部である。また、底板３３７の背面には、線状の凸条３７２が、底板３３７に形成された６つの連結ネジ挿通穴３４６を囲むように後ろ向きに突設されている。
【０１２６】
次に、図９及び図１７〜図１９に基づいてカバーケース３０３の詳細な構成を説明する。なお、図１７はカバーケース３０３の背面図、底面図、右側面図であり、図１８はカバーケース３０３の正面図、図１９（ａ）は図１７のＫ−Ｋ断面図、図１９（ｂ）は図１７のＪ−Ｊ断面図である。
【０１２７】
カバーケース３０３は、図１７に示されるように、全体は有底の箱状に構成されており、背面を構成する背板３７３における長手方向左右端部には、特に図９に示されるように、外側に向かって傾斜する傾斜面３７４が形成されている。また、背板３７３における左右の傾斜面３７４の下方所定箇所には、内部にネジ孔３７５が形成された所定高さの支柱３７６が後ろ向きに突設されている。
【０１２８】
なお、本実施例においては、この支柱３７６に形成されたネジ孔３７５を使用することはないが、例えば、演出制御基板２０１に設けられたインバータ３９４（図２６参照）をカバーケース３０３の背面に設ける際や、液晶表示器１３５に替えて別の演出手段（例えば演出用ドラムや７セグ表示器）を取り付ける際や、演出制御基板２０１に加えて新たな演出制御基板等を取り付ける際や、あるいはその他各種装置を取り付ける際等において利用出来るようになっている。
【０１２９】
背板３７３における上辺には、放熱用のスリット穴３７７が、背板３７３より連設される上部の側板３７８に延びるように複数形成されている。また、特に図１９（ｂ）に示されるように、背板３７３の下方は、段部３７９を介して高さが一段低くなるように形成されており、その一段低い背板３７３の下辺には、放熱用のスリット穴３８０が、背板３７３より連設される下部の側板３７８に延びるように複数形成されている。
【０１３０】
カバーケース３０３の下部側の左右側端部には、図１７、図１８及び図１９（ａ）に示されるように、平板状の取付片３８１が形成されており、この取付片３８１には、基板取付けケース３０２への取り付け用の取付ネジ３４２（図９参照）を挿通可能な取付けネジ挿通孔３８２がそれぞれ形成されている。
【０１３１】
また、図１８の正面図を正面から見て左側の側板３７８の上端縁には、所定長さの切欠部３８３（図１７の右側面図参照）が形成されており、後述するようにカバーケース３０３を演出制御基板２０１の表面を覆うように取り付けた際において、この切欠部３８３により演出制御基板２０１の表面と側板３７８との間にコードの挿通口が形成されるようになっている。
【０１３２】
また、図１７、図１８及び図１９（ｂ）に示されるように、上部の側板３７８における外面には、基板取付けケース３０２への取り付け用の取付ネジ３４２（図９参照）を挿通可能な取付けネジ挿通孔３８４が先端部に形成された取付片３８５が外向きに突設されている。また、特に図１９（ｂ）に示されるように、取付片３８５に形成される取付けネジ挿通孔３８４の背面側には、取付ネジ３４２の頭部を収容可能な収容凹部３８６が形成されている。
【０１３３】
次に、液晶取付けケース３０１と基板取付けケース３０２との連結方法を図２０に基づいて説明する。
【０１３４】
図２０（ａ）に示されるように、液晶取付けケース３０１の３つの連結体３２６を、全ての上脚部３２８及び下脚部３２９が基板取付けケース３０２の底板３３７の背面に枠状に形成された凸条３７２内に収容されるように、上脚部３２８及び下脚部３２９の背面３２８ａ、３２９ａを基板取付けケース３０２の底板３３７の背面に当接させる。この状態において、全ての上脚部３２８及び下脚部３２９の先端部周面の一部が凸条３７２の内面に当接することにより位置決めされ、連結ネジ挿通穴３４６とネジ穴３３１、３３３とが合致する。
【０１３５】
そして、基板取付けケース３０２の開口側から、連結手段としての連結ネジ３３０を連結ネジ挿通穴３４６に挿入し、ネジ穴３３１、３３３内に螺入する。ネジ穴３３１、３３３内に連結ネジ３３０が螺入され、連結ネジ３３０の頭部裏面が傾斜面３４７に当接されると、連結ネジ３３０は連結ネジ挿通穴３４６の軸心方向に対して傾いた状態で保持され（特に図２０（ｂ）参照）、液晶取付けケース３０１と基板取付けケース３０２とが連結されて一体化されることになる。
【０１３６】
このように一体化された状態において、液晶取付けケース３０１は、基板取付けケース３０２の上下方向の軸線に対して、その上部側が下部側よりも前方に位置するように、所定角度傾斜した状態となる。
【０１３７】
また、一体化された状態において、液晶取付けケース３０１の底板３０４と、基板取付けケース３０２の底板３３７とが連結体３２６により互いに所定距離離間され、両ケース間に空間が形成されるため、コード等を見栄えよく配線出来るようになっている。
【０１３８】
次に、このように互いに一体化された液晶取付けケース３０１及び基板取付けケース３０２への各種部材の取り付け方法を以下説明する。
【０１３９】
まず、図８及び図２１に基づいて、演出手段としての液晶表示器１３５の液晶取付けケース３０１への取付方法を説明すると、図８に示されるように、液晶表示器１３５の背面側を液晶取付ケース３０１の開口側に向けた状態で、まずケーブルＫ１をケーブル挿通穴３２３に挿通するとともに、コードＣ１をコード挿通穴３２４に挿通しておく。次いで図２１に示されるように、液晶表示器１３５の下端を、その下端前面が下部支持片３２０の係止片３２１の後方に位置するように下部支持片３２０の上面に載置した状態で、上部を図中矢印で示される方向に移動し、上部支持片３１９の下方に収容する。
【０１４０】
ここで、液晶表示器１３５の背面四隅が当接面３１５に当接されるとともに、背面四隅の周りが位置決めガイド３１８により保持されて位置決めされ、液晶表示器１３５の背面四隅に形成されたネジ孔３８７と固定ネジ挿通孔３１７、３１７’とが合致する。なお、液晶表示器１３５の取付け部等が形成される背面側は樹脂により成型されている。そして、液晶取付けケース３０１の背面側から、固定手段としての固定ネジ３１６を、本実施例においては上部の固定ネジ挿通孔３１７のみに挿入してネジ孔３８７内に螺入し、液晶表示器１３５の上部を液晶取付けケース３０１の取付部３１３に固定する。
【０１４１】
このように液晶表示器１３５の上部が固定ネジ３１６により固定された状態において、液晶表示器１３５の下端前面が係止片３２１に当接して、液晶表示器１３５の下端の前方への移動が規制されるため、下部支持片３２０からの逸脱が防止される。よって、固定ネジ３１６により上部を固定するのみで液晶表示器１３５を簡単に固定出来る。また、このように係止手段を介して液晶表示器１３５の一部を係止させた状態で固定するようにすると、固定箇所が少なくて済むため、演出手段としての液晶表示器１３５の取付け、取外しが容易に行える。
【０１４２】
なお、液晶取付けケース３０１と基板取付けケース３０２とが一体化された状態においては、図のように上部の固定ネジ挿通孔３１７は基板取付けケース３０２の上端よりも上方に位置するようになっているため、液晶取付けケース３０１と基板取付けケース３０２とが一体化された状態でも、液晶表示器１３５の上部を固定手段としての固定ネジ３１６によりネジ止めしたり、ネジを外したりすることが出来るのである。
【０１４３】
また、液晶表示器１３５の下部も固定ネジ３１６によりネジ止めしたい場合には、基板取付けケース３０２の背面側からドライバー挿入口３４９を介してドライバーを挿入できるため、下部をネジ止めしたり、ネジを外したりすることが出来るのである。
【０１４４】
次に、図８及び図２２に基づいて、装飾手段としての蛍光灯１３８ａの液晶取付けケース３０１への取付方法を説明する。蛍光灯１３８ａは、図８に示されるように入賞図側説明パネル５（図１参照）における液晶表示器１３５左右側に形成される広い領域を内側から均一に照らすために、略Ｕ字状に形成されたものが使用されており、左右それぞれの蛍光灯１３８ａは、蛍光灯基板３０６の表面に固着されたクリップ３８８及び端子３８９を介して、それぞれ側方に開口する横向きの状態で、蛍光灯基板３０６の表面から所定距離離間する高さ位置に固定されている。
【０１４５】
蛍光灯基板３０６を液晶取付ケース３０１に取り付けるには、まず左右それぞれの蛍光灯基板３０６の裏面に固着されたコネクタＣＮ１より延出されるコードＣ３をコネクタ挿通穴３２５を介して背面側に挿通した後、凸部３０８に凸部挿通孔３１０を挿通させるように、蛍光灯基板３０６を液晶取付けケース３０１の開口側から装着する。ここで蛍光灯基板３０６が支柱３０７ａの凸部３０８周りの上面、及び支柱３０７ｂの上面に支持されるとともに、ネジ挿通孔３１２と支柱３０７ｂのネジ孔３０９とが合致された状態で凸部３０８により水平移動が規制されて位置決めされる。そして、ネジ３１１を蛍光灯基板３０６の表面側からネジ挿通孔３１２に挿通して支柱３０７ｂのネジ孔３０９に螺入することにより、蛍光灯基板３０６が、支柱３０７ａ、３０７ｂにより底板３０４から所定高さ位置に固定されることになる（図２２参照）。
【０１４６】
なお、左右のうち一方のコネクタＣＮ１より背面側に延出されたコードＣ３は、液晶取付けケース３０１の背面側に固着したフック３９５等を介して体裁良く配線され、反対側に延出される。
【０１４７】
次に、図９及び図２２に基づいて、演出制御手段としての演出制御基板２０１、装飾手段としての蛍光灯１３８ｂ、カバーケース３０３の基板取付ケース３０１への取付方法を説明する。まず演出制御基板２０１を基板取付ケース３０１へ取り付けるには、図９に示されるように、演出制御基板２０１を、その表面を手前側に向けた状態で、演出制御基板２０１の左右側に形成された切欠部３９０（右側の切欠部は図示略）を基板取付けケース３０２の左右の取付部３５０、３５０間にはめ込むようにして、基板取付けケース３０２内に嵌め込む。
【０１４８】
この時、演出制御基板２０１の周縁がガイド片３４５に摺接して中央に向けて案内され、演出制御基板２０１の裏面が支柱３４０と支柱３４１との上面に当接した際に、それらのネジ孔３４３と、演出制御基板２０１の隅部に形成された取付ネジ挿通孔３９１、３９２とが合致される。ここで、取付ネジ３４２を、まず演出制御基板２０１の上方左右端部に形成された２カ所の取付ネジ挿通孔３９１にのみ挿入し、演出制御基板２０１の上部左右側を仮固定する。
【０１４９】
次に、仮固定された演出制御基板２０１の表面に、カバーケース３０３を、それぞれのネジ挿通孔３８２、３８４を演出制御基板２０１それぞれの取付ネジ挿通孔３９２に合致させるようにして載置する。そして、取付ネジ３４２を、カバーケース３０３のネジ挿通孔３８２、３８４に挿入して、基板取付けケース３０２の上部中央の支柱３４０及び下部左右側の支柱３４１のネジ孔３４３内に螺入することにより、演出制御基板２０１及びカバーケース３０３が基板取付けケース３０２に固定されることになる。この状態において、演出制御基板２０１の表面における上辺近傍領域及び切欠部３９０上方の左右辺近傍領域からなる略下向きコ字状をなす領域を除く広範囲の領域が、カバーケース３０３によって被覆される。
【０１５０】
また、基板取付けケース３０２にカバーケース３０３が取付けられた状態において、傾斜面３７４が演出制御基板２０１に設けられたコネクタＣＮ２、ＣＮ５の側方に位置するようになっているため（図９、図２６参照）、コネクタの接続、接続解除作業が容易に行える。
【０１５１】
そして演出制御基板２０１が基板取付けケース３０２に対して固定されると、液晶表示器１３５が取付けられた液晶取付けケース２０１を連結している連結手段としての連結ネジ３３０を取り外すことが出来なくなる。
【０１５２】
次に、装飾手段としての蛍光灯１３８ｂの基板取付ケース３０１への取付け方法を説明する。図２２に示されるように、液晶取付けケース３０１と基板取付けケース３０２とを一体化した状態において、蛍光灯取付部３３６は液晶取付けケース３０１よりも下方に位置するため、図９に示されるように、液晶取付けケース３０１側から蛍光灯１３８ｂを取り付けることが出来る。
【０１５３】
詳しくは前述したように、蛍光灯１３８ｂの長手方向左右側を蛍光灯取付部３３６に形成された凹部３６６（図１４及び図１６（ｃ）参照）内に嵌合させるとともに、左右側にそれぞれ２つずつ設けられた保持片３６８、３６８間に押し込めば、蛍光灯１３８ｂの長手方向左右側端部が保持片３６８、３６８の弾性保持力により逸脱不能に保持される。また、手前側に引き抜けば、保持片３６８、３６８が変形することにより容易に取り外すことが出来る。そして、一方の蛍光灯１３８ｂの端部から延出されたコードＣ２は、図９に示されるように、後方に引き出した状態でそれぞれの側方から切欠部３６４に挿入して背面側に回し込み、蛍光灯取付部３３６の背面側に設けられた係止片３６１内に差し込んで配線し、反対側から延出されるコードＣ２とまとめることが出来る。
【０１５４】
また、図２２に示されるように、液晶表示器１３５の裏面から延出されたケーブルＫ１は、ケーブル挿通穴３４８に挿通して演出制御基板２０１の裏面に設けられたコネクタＣＮ７に接続される。このケーブルＫ１の配線は、前述した液晶取付けケース３０１と基板取付けケース３０２との間に形成される空間にて行えるため、これらケーブルＫ１をケースの外側に回り込むように配線することなく、体裁良く配線できる。
【０１５５】
このように、演出手段としての液晶表示器１３５や、装飾手段としての蛍光灯１３８ａが取り付けられた液晶取付けケース３０１からなる演出手段ユニットと、演出制御手段としての演出制御基板２０１、及びこれの表面を被覆するカバーケース３０３や、装飾手段としての蛍光灯１３８ｂが取り付けられた基板取付けケース３０２からなる演出制御手段ユニットとは、連結手段としての連結ネジ３３０により連結されて一体化された１つの演出ユニット３００として、図２３、図２４に示されるように、スロットマシン１の筐体２ａの前面を構成する前面扉２ｂの裏面上部に取り付けられる（図３参照）。
【０１５６】
図２２及び図２３に示されるように、前面扉２ｂにおける入賞図柄説明パネル５の裏面上部後方所定箇所、及び裏面下部後方所定箇所には、前述したように演出ユニット３００を取り付けるための取付片３６９、３５７が、それぞれ左右側に２つづつ形成されている。
【０１５７】
演出ユニット３００を前面扉２ｂ裏面上部に取り付ける場合、図２３に示されるように、液晶表示器１３５の表示画面１３５ａ（図２４（ａ）参照）を前面扉２ｂの入賞図柄説明パネル５側に向け、さらに、図２４中２点鎖線で示されるように演出ユニット３００の上部を前方に傾けた状態で、基板取付けケース３０２の係止部材３７０における側片３７０ｂ、３７０ｃにより囲まれた上向きの空間内に下向きの取付片３６９を差し込む。
【０１５８】
そして、図２４（ａ）に示されるように、取付片３６９を係止部材３７０の上向きの空間内に差し込んだ状態のまま演出ユニット３００の下方を前面扉側に押し込む。ここで、図２４（ｂ）、（ｃ）に示されるように、左右の取付片３５７の凸部３５８を、取付片３５２の切欠凹部３５５及び円形凹部３５６内にそれぞれ嵌合させることで、取付片３５７に形成されたネジ孔３５９と取付片３５２の取付ネジ挿通孔３５４とが合致される。
【０１５９】
そして取付ネジ３５３を、取付片３５２の手前側から取付ネジ挿通孔３５４内に挿通してネジ孔３５９内に螺入すれば、演出ユニット３００の下部左右側が取付片３５７に対して固定されるとともに、上部左右側は、係止部材３７０における前片３７０ｃと取付片３６９との係止作用により、前後方向への逸脱が規制されるとともに、側片３７０ｂと取付片３６９との係止作用により左右方向への移動が規制されるため、演出ユニット３００が安定的に取り付けられることになる。
【０１６０】
なお、言うまでもなく、このように前面扉２ｂの上部に取り付けられた演出ユニット３００は、取付ネジ３５３を取り外すとともに、取付片３６９と係止部材３７０との係止状態を解除するだけで、前面扉２ｂから容易に取り外すことが出来る。
【０１６１】
よって、演出手段としての液晶表示器１３５や、これを制御する演出制御手段としての制御部２３０が設けられた演出制御基板２０１を、筐体２ａの前面を構成する前面扉２ａに対して同時に取り付けたり取り外したりすることが出来、作業効率が向上するため、機種変更等に伴う演出手段（液晶表示器１３５）または演出制御手段（制御部２３０が設けられた演出制御基板２０１）の交換作業を容易に行うことが出来るばかりか、故障時等におけるメンテナンス性が向上する。
【０１６２】
また、本実施例における演出ユニット３００に設けられる演出手段としての液晶表示器１３５、装飾手段としての蛍光灯１３８ａ、１３８ｂ、演出制御手段としての演出制御基板２０１は、それぞれ別々にネジ止めされており、ネジを取り外すだけで取り外し可能に取り付けられているため、故障時や機種変更時等に伴う交換を容易に行える。
【０１６３】
さらに液晶取付けケース３０１と基板取付けケース３０２とはそれぞれ別体に構成され、連結手段である連結ネジ３３０を介して一体化出来るように構成されているため、演出手段としての液晶表示器１３５や、これを制御する演出制御手段としての演出制御基板２０１とを、それぞれのケースに取り付けるだけで容易に一体化出来るばかりか、連結ネジ３３０を取り外すことで液晶表示器１３５及び演出制御基板２０１とを別々にすることが出来るため、これらのメンテナンス性が向上するとともに、交換等に容易に対応出来る。
【０１６４】
演出ユニット３００が取付けられた状態において、図２４（ａ）に示されるように液晶表示器１３５は、その表示画面１３５ａが入賞図柄説明パネル５における透明領域５ａの裏面に近接する。この入賞図柄説明パネル５は、前面扉２ｂに対して、上方が下方よりも前方に位置するように傾斜して設けられており、液晶表示器１３５は、その表示画面１３５ａが入賞図柄説明パネル５の裏面に対してほぼ平行をなすように、かつ、近接して設けられるため、図２５に示されるように、液晶表示器１３５が可変表示装置５０よりも上方に設けられて、着座した遊技者の目線位置よりも上方位置にあっても、液晶表示器１３５の表示画面１３５ａが遊技者側に向けて、すなわち、下向きに設けられているため、遊技者は目線を大きく上方にずらすことなく、液晶表示部１５に表示される表示内容（演出内容等）を容易に目視することが出来る。また、蛍光灯１３８ｂが、遊技パネル６を内側から照らすように設けられる。
【０１６５】
特に本実施例における液晶取付けケース３０１は、基板取付けケース３０２に対して一体化された状態において、基板取付けケース３０２に対して、その上部が下部よりも基板取付けケース３０２から離れるように傾斜されるようになっているため、前面扉２ｂへの取付け状態において演出制御基板２０１が上向きになること等がないので、演出ユニット３００が前面扉２ｂ裏面上部に取付けられた状態においても、演出制御基板２０１の表面を容易に確認することが出来る。
【０１６６】
また、前述したように、液晶取付けケース３０１の左右、上下方向におけるほぼ中央位置に設けられているため、液晶取付けケース３０１を前面扉２ｂの所定箇所に対して、例えば縦方き等、どのような向きで取付けても、液晶表示器１３５の配置位置が大きく変わることがないので、常にバランスよく前面扉２ｂに対して取り付けることが出来る。
【０１６７】
また、演出ユニット３００は、これを構成する液晶取付けケース３０１及びこれに取り付けられる各種装置等からなる演出手段ユニットまたは基板取付けケース３０２及びこれに取り付けられる各種装置等からなる演出制御手段ユニットのうち、図８、図９、及び図２２等に示されるように、面積が大きい方のケース（ユニット）、すなわち、本実施例においては、基板取付けケース３０２に、前面扉２ｂへの取付け用の取付片３５２及び係止部材３７０が設けられ、これらを介して前面扉２ｂに取り付けられているため、面積の小さい液晶取付けケース３０１側で取付ける場合よりも取付け領域を広くとれるので、高い支持強度が得られるため、前面扉２ｂとの取付け部（取付片３５７、３６９、３５２、係止部材３７０）等を強固にすることなく、演出ユニット３００のがたつきや取付け部周辺の破損を効果的に防止できる。特に前面扉２ｂは開閉操作されるものであるため、上記のように取り付けることで開閉時における演出ユニット３００のがたつきを効果的に防止出来る。
【０１６８】
なお、本実施例においては、基板取付けケース３０２に前面扉２ｂに対する取付片３５２及び係止部材３７０が設けられ、これを介して取り付けられているが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、液晶取付けケース３０１及びこれに取り付けられる各種装置等からなる演出手段ユニットまたは基板取付けケース３０２及びこれに取り付けられる各種装置等からなる演出制御手段ユニットのうち、重量が大きい方のケース（ユニット）側で取り付けるようにしてもよく、この場合、前面扉２ｂへ軽い方のケースで固定する場合よりも演出ユニット３００の重心に近い箇所が固定されるので安定性が向上するため、取付け部の強度を強固にすることなく、演出ユニット３００のがたつきや取付け部周辺の破損を効果的に防止できる。
【０１６９】
最後に、図２６に基づいて配線状況を説明する。演出制御基板２０１に設けられるコネクタＣＮ２には、遊技制御基板２００から延出されるメインのケーブルＫ２が接続される。コネクタＣＮ３には、リールランプ中継基板２０４から延出されるケーブルＫ３が接続される。コネクタＣＮ４には、遊技効果ランプ１３０を実装する基板から延出されるケーブルＫ４が接続される。このようにコネクタＣＮ４は、ケーブルを無用に長くして配線が複雑化されないように、演出制御基板２０１の近傍に位置する遊技効果ランプ１３０を実装する基板の近傍に位置するように設けられている。
【０１７０】
また、遊技効果ランプ１３０と、これを制御する演出制御基板２０１とに接続されるケーブルＣ６を利用して、他のコードＣ３、Ｃ４がまとめられているため、配線が簡素化されている。
【０１７１】
コネクタＣＮ５には、前面扉２ｂの裏面下方に設けられるインバータ３９３（図３参照）から延出されるケーブルＫ５が接続される。また、各蛍光灯１３８ａ、１３８ｂから延出されたコードＣ２、Ｃ３は、インバータ３９３に接続される。演出制御基板２０１に設けられた液晶表示器１３５用のインバータ３９４に接続されるコネクタＣＮ６には、液晶表示器１３５から延出されたコードＣ１が接続される。
【０１７２】
なお、図２６に示されるように、演出制御基板２０１から延出されるケーブルＫ２は筐体２ａの遊技制御基板２００へ、また、演出制御基板２０１から延出されるケーブルＫ３は筐体２ａのリールランプ中継基板２０４に接続されるため、図のようにケーブルＫ２、Ｋ３は筐体２ａ側（図中右側）に向けて延出されている。このような場合、ケーブルＫ２が接続されるコネクタＣＮ２、ケーブルＫ３が接続されるコネクタＣＮ３を、それぞれのケーブルＫ２、Ｋ３の接続される遊技制御基板２００及びリールランプ中継基板２０４に対して近い箇所、例えば、図中２点鎖線で示すように演出制御基板２０１における右側上部に設ければ、体裁良く配線することが出来る。
【０１７３】
前記各実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【０１７４】
本発明１の請求項１は、１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置（５０）の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシン（１）において、前面が開口する本体（筺体２ａ）と、前記本体の前面開口を開閉可能に設けられる前面扉（２ｂ）と、前記ゲームの進行を制御する遊技制御手段（遊技制御基板２００）と、前記ゲームの進行に関わる演出を実行することが可能な演出手段（液晶表示器１３５）と、前記演出手段を制御する演出制御手段（演出制御基板２０１）と、前記演出手段が取り付けられる演出手段取付部材（液晶取付けケース３０１）と、前記演出制御手段が取り付けられる演出制御手段取付部材（基板取付けケース３０２）と、を備え、前記演出手段取付部材及び前記演出制御手段取付部材には、前記演出手段と前記演出制御手段とを接続する配線を挿通可能であって、前記演出手段取付部材と前記演出制御手段取付部材との対向面双方にそれぞれ配線挿通口（ケーブル挿通穴３２３、コード挿通穴３２４、ケーブル挿通穴３４８）が形成され、前記演出手段取付部材と前記演出制御手段取付部材との対向面間には、前記配線を収容可能な空間部が形成され、前記演出手段及び前記演出制御手段は、前記演出手段取付部材及び前記演出制御手段取付部材に取り付けられ互いに一体化された状態で、前記演出手段を前面側に臨ませるように前記前面扉の背面側に着脱可能に取り付けられ、前記演出手段取付部材及び前記演出制御手段取付部材が互いに一体化された状態において、前記演出手段取付部材側の配線挿通口（ケーブル挿通穴３２３、コード挿通穴３２４）と前記演出制御手段取付部材側の配線挿通口（ケーブル挿通穴３４８）とは、配線が前記空間部に収容されるように互いに異なる位置に設けられている。
【０１７６】
また、前記スロットマシン（１）は、該スロットマシンを装飾する装飾手段（蛍光灯１３８ａ、１３８ｂ）を備えており、該装飾手段は、前記演出制御手段（演出制御基板２０１）により制御されるとともに、前記演出制御手段と互いに一体化された状態で前記前面扉（前面扉２ｂ）の所定箇所に取り付けられている。
【０１７７】
本発明の請求項２は、前記演出手段取付部材（液晶取付けケース３０１）には、前記演出手段（液晶表示器１３５）の所定箇所を係止する係止手段（係止片３２１）が設けられており、該係止手段により前記演出手段を係止した状態で前記演出手段を前記演出手段取付部材に固定出来るように構成されている。
【０１７８】
また、前記演出手段（液晶表示器１３５）は、前記演出制御手段（演出制御基板２０１）及び／または前記演出手段取付部材（液晶取付けケース３０１）に対して着脱可能に取り付けられている。
【０１７９】
本発明の請求項３は、前記演出手段（液晶表示器１３５）及び前記演出手段取付部材（液晶取付けケース３０１）からなる演出手段ユニットと、前記演出制御手段（演出制御基板２０１）及び前記演出制御手段取付部材（基板取付けケース３０２）からなる演出制御手段ユニットとのうち、大きさが大きい方のユニットが前記前面扉（前面扉２ｂ）の所定箇所に取り付けられている。
【０１８０】
本発明の請求項４は、前記演出手段（液晶表示器１３５）及び前記演出手段取付部材（液晶取付けケース３０１）からなる演出手段ユニットと、前記演出制御手段（演出制御基板２０１）及び前記演出制御手段取付部材（基板取付けケース３０２）からなる演出制御手段ユニットとのうち、重量が重い方のユニットが前記前面扉（前面扉２ｂ）の所定箇所に取り付けられている。
【０１８１】
本発明の請求項５は、前記演出手段（液晶表示器１３５）は、前記演出手段取付部材（液晶取付けケース３０１）におけるほぼ中央位置に取り付けられている。
【０１８２】
本発明の請求項６は、前記演出手段（液晶表示器１３５）は、前記前面扉（前面扉２ｂ）における前記可変表示装置の上方所定箇所に、遊技者側に向けて取り付けられている。
【０１８３】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【０１８４】
例えば、上記実施例においては、演出手段としての液晶表示器１３５を取付けるための液晶取付けケース３０１、及びこれを制御する演出制御手段としての演出制御基板２０１を取付ける基板取付けケース３０２が、互いに別々に構成され、連結手段としての連結ネジ３３０を介して一体化出来るように構成されていたが、演出手段及びこれを制御する演出制御手段を取付けるケースはそれぞれ別体に構成されていなくてもよく、前記両者を一体的に出来れば１つのケースであってもよい。
【０１８５】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【０１８６】
（ａ）請求項１項の発明によれば、演出手段とこれを制御する演出制御手段とを、前面扉に対して同時に取り付けたり取り外したりすることが出来、作業効率が向上するため、機種変更等に伴う演出手段または演出制御手段の交換作業を容易に行うことが出来るばかりか、故障時等におけるメンテナンス性が向上する。
【０１８７】
（ｂ）請求項２項の発明によれば、演出手段取付部材及び演出制御手段取付部材を連結手段により連結することにより、演出手段とこれを制御する演出制御手段とをそれぞれの取付部材に取り付けるだけで、前記演出手段と前記演出制御手段とを容易に一体化出来るばかりか、連結手段による連結を解除することで、前記演出手段及び前記演出制御手段それぞれを取付部材から取り外すことなく、別々にすることが出来るため、メンテナンス性が向上するばかりか、演出手段または演出制御手段の交換に容易に対応出来る。
【０１８８】
また、装飾手段とこれを制御する演出制御手段とを、前面扉に対して同時に取り付けたり取り外したりすることが出来、作業効率が向上するため、機種変更等に伴う装飾手段または演出制御手段の交換作業を容易に行うことが出来るばかりか、故障時におけるメンテナンス性が向上する。
【０１８９】
（ｂ）請求項２項の発明によれば、演出手段の演出手段取付部材への取り付けの際における固定作業や、取り外しの際の固定解除作業が少なく済むため、演出手段の取付けや取外しが容易になる。
【０１９０】
また、演出手段を演出制御手段及び／または演出手段取付部材から容易に取り外すことが出来るため、メンテナンス性が向上するばかりか、演出手段または演出制御手段いずれか一方のみの交換に容易に対応出来る。
【０１９１】
（ｃ）請求項３項の発明によれば、大きさが小さい方のユニットで前面扉に対して取付ける場合よりも、広い領域で支持された状態で取り付け出来るため、取付け時におけるユニットのがたつきや取付け部周辺の破損を効果的に防止できる。
【０１９２】
（ｄ）請求項４項の発明によれば、重量が軽い方のユニットで前面扉に対して取付ける場合よりも、ユニットの重心に近い箇所で取付けることが出来、安定性が向上するため、取付け時におけるユニットのがたつきや取付け部周辺の破損を効果的に防止できる。
【０１９３】
（ｅ）請求項５項の発明によれば、演出手段取付部材を前面扉の所定箇所に対してどのような向きで取付けても演出手段の配置位置が大きく変わることがないので、演出手段をバランスよく取り付けることが出来る。
【０１９４】
（ｆ）請求項６項の発明によれば、演出手段を可変表示装置の上方所定箇所に取り付けても、遊技者は目線を上方に大きくずらさなくても演出手段を視認出来るため、遊技者からの視認性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の適用されたスロットマシンを示す正面図である。
【図２】図１のスロットマシンの内部構造図である。
【図３】図１のスロットマシンの前面扉の裏面図である。
【図４】本実施例のスロットマシンの構成を示すブロック図である。
【図５】同じく本実施例のスロットマシンの構成を示すブロック図である。
【図６】演出ユニットを示す斜視図である。
【図７】図６の演出ユニットの反対側を示す斜視図である。
【図８】液晶取付けケースへの液晶表示器、蛍光灯の組み付け状態を示す分解斜視図である。
【図９】基板取付けケースへの演出制御基板、蛍光灯、カバーケースの組み付け状態を示す分解斜視図である。
【図１０】液晶取付けケースを示す正面図、平面図、右側面図である。
【図１１】液晶取付けケースを示す背面図である。
【図１２】（ａ）は図１０のＡ−Ａ断面図、（ｂ）は図１０のＢ−Ｂ端面図、（ｃ）は図１０のＣ−Ｃ断面図である。
【図１３】基板取付けケースを示す正面図、底面図、右側面図である。
【図１４】基板取付けケースを示す背面図である。
【図１５】（ａ）は図１３のＤ−Ｄ端面図、（ｂ）は図１３のＥ−Ｅ端面図である。
【図１６】（ａ）は図１３のＦ−Ｆ断面図、（ｂ）は図１３のＧ−Ｇ断面図、（ｃ）は図１３のＨ−Ｈ断面図、（ｄ）は図１３のＩ−Ｉ断面図である。
【図１７】カバーケース３０３を示す背面図、底面図、右側面図である。
【図１８】カバーケースを示す正面図である。
【図１９】（ａ）は図１７のＫ−Ｋ断面図、（ｂ）は図１７のＪ−Ｊ断面図である。
【図２０】（ａ）は液晶取付けケースと基板取付けケースとの連結状態を示す一部破断側面図であり、（ｂ）は（ａ）の要部拡大断面図である。
【図２１】液晶表示器の取付け状態を示す液晶取付けケースの一部破断側面図である。
【図２２】液晶ユニットを示す一部破断側面図である。
【図２３】演出ユニットの前面扉への取付け状態を示す斜視図である。
【図２４】（ａ）は同じく演出ユニットの前面扉への取付け状態を示す一部破断側面図であり、（ｂ）は（ａ）の要部拡大断面図である。
【図２５】液晶表示器の設置状況を示す概略図である。
【図２６】演出ユニット及びその周囲の配線状態を示す図である。
【符号の説明】
１ スロットマシン
２ａ 筐体
２ｂ 前面扉
３ 施錠装置
３ａ 鍵穴
４ 上部飾り枠
５ 入賞図柄説明パネル
５ａ 透明領域
６ 遊技パネル
７ 下部飾り枠
８ タイトルパネル
９ メダル払出穴
１０ 灰皿
１１ メダル受皿
１２ａ、１２ｂ 放音部
１３ 放音部
１４ 透視窓
１５ 液晶表示部
２０ａ〜２０ｃ 小役告知表示部
２１ １枚賭け表示部
２２、２３ ２枚賭け表示部
２４、２５ ３枚賭け表示部
２６ ゲームオーバー表示部
２７ リプレイ表示部
２８ ウェイト表示部
２９ スタート表示部
３０ 投入指示表示部
３１ クレジット表示部
３２ ゲーム回数表示部
３３ ペイアウト表示部
３４ メダル投入部
３５ メダル詰まり解除ボタン
３６ａ １枚ＢＥＴボタン
３６ｂ ＭＡＸＢＥＴボタン
３７ 精算ボタン
３８ スタートレバー
３９ ストップボタンユニット
４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ ストップボタン
４１〜４５ 遊技効果ランプ部
５０ 可変表示装置
５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒ リール
５２ リールユニット
５３ リール間隠蔽部材
５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒ リールモータ
５５ リールランプ
５６ リールセンサ
５７ ホッパータンク
５８ 案内レール
５９ オーバーフロータンク
６０ 満タンセンサ
６１ 払出メダルセンサ
６２ ホッパーモータ
６３ メダル排出口
６４ 電源ユニット
６５ メインスイッチ部
６６ 第２リセットボタン
６７ 設定ボタン
６８ 自動精算選択スイッチ部
６９ 打止め選択スイッチ部
７０ 設定キー挿入部
７１ メダルセレクタ
７２ 不正メダル排出部
７３ 返却メダル流路
８０ メインスイッチ
８１ 第２リセットスイッチ
８２ 設定キースイッチ
８３ 設定スイッチ
８４ 電源コード
８５ 背板
８６、８７ 側板
１００ １枚ＢＥＴスイッチ
１０１ ＭＡＸＢＥＴスイッチ
１０２ スタートスイッチ
１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒ ストップスイッチ
１０４ 精算スイッチ
１０５ 第１リセットスイッチ
１０６ 投入メダルセンサ
１０７ 流路切替ソレノイド
１０８ ゲーム回数表示器
１０９ クレジット表示器
１１０ ペイアウト表示器
１１１ 投入指示ランプ
１１２ １枚賭けランプ
１１３、１１４ ２枚賭けランプ
１１５、１１６ ３枚賭けランプ
１１７ ゲームオーバーランプ
１１８ スタートランプ
１１９ リプレイランプ
１２０ ボーナス告知ランプ
１２１ａ、１２１ｂ ＢＥＴボタンランプ
１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒ 操作有効ランプ
１３０〜１３４ 遊技効果ランプ
１３５ 液晶表示器
１３５ａ 表示画面
１３６ａ、１３６ｂ、１３７ スピーカ
１３８ 蛍光灯
１３９ ウェイトランプ
１４０ａ〜１４０ｃ 小役告知ランプ
２００ 遊技制御基板
２０１ 演出制御基板
２０２ 電源基板
２０３ リール中継基板
２０４ リールランプ中継基板
２０５ 外部出力基板
２１０ 制御部
２１１ ＣＰＵ
２１２ ＲＡＭ
２１３ ＲＯＭ
２１４ Ｉ／Ｏポート
２１５ スイッチ回路
２１６ モータ回路
２１７ 初期リセット回路
２１８ クロック発生回路
２１９ パルス分周回路
２２０ バッファ回路
２２１ 乱数発生回路
２２２ サンプリング回路
２２３ バックアップ電源
２３０ 制御部
２３１ ＣＰＵ
２３２ ＲＡＭ
２３３ ＲＯＭ
２３４ Ｉ／Ｏポート
２３５ スピーカ駆動回路
２３６ 表示駆動回路
２３７ ランプ駆動回路
２３８ バックアップ電源
３００ 演出ユニット
３０１ 液晶取付けケース
３０２ 基板取付けケース
３０３ カバーケース
３０４ 底板
３０５ 側板
３０６ 蛍光灯
３０７ａ、３０７ｂ 支柱
３０８ 凸部
３０９ ネジ孔
３１０ 凸部挿通孔
３１１ ネジ
３１２ ネジ挿通孔
３１３ 取付部
３１４ 傾斜面
３１５ 当接面
３１６ 固定ネジ
３１７ 固定ネジ挿通孔
３１８ ガイド
３１９ 上部支持片
３２０ 下部支持片
３２１ 係止片
３２２ 穴部
３２３ ケーブル挿通穴
３２４ コード挿通穴
３２５ コネクタ挿通穴
３２６ 連結体
３２７ 基部
３２８ 上脚部
３２８ａ、３２８ｂ 背面
３２９ 下脚部
３３０ 連結ネジ
３３１ ネジ穴
３３２ 凹部
３３３ ネジ穴
３３５ 基板取付部
３３６ 側板
３３６ 蛍光灯取付部
３３７ 底板
３３８ 側板
３３９ 段部
３４０、３４１ 支柱
３４２ 取付ネジ
３４３ ネジ孔
３４４ 上部板
３４５ ガイド片
３４６ 連結ネジ挿通穴
３４７ 傾斜面
３４８ ケーブル挿通穴
３４９ ドライバー挿入口
３５０ 取付部
３５１ 延出片
３５２ 取付片
３５３ 取付ネジ
３５４ 取付ネジ挿通孔
３５５ 切欠凹部
３５６ 円形凹部
３５７ 取付片
３５８ 凸部
３５９ ネジ孔
３６０ 底板
３６１ 係止片
３６２ 開口
３６３ 係止爪
３６４ 切欠部
３６５ 側板
３６６ 凹部
３６７ 支持片
３６８ 保持片
３６９ 係止片
３６９ 取付片
３７０ 取付部材
３７０ａ 水平片
３７０ｂ 側片
３７０ｃ 前片
３７１ 穴部
３７２ 凸条
３７３ 背板
３７４ 傾斜面
３７５ ネジ孔
３７６ 支柱
３７７ スリット穴
３７８ 側板
３７９ 段部
３８０ スリット穴
３８１ 取付片
３８２ ネジ挿通孔
３８３ 切欠部
３８４ ネジ挿通孔
３８５ 取付片
３８６ 収容凹部
３８７ ネジ孔
３８８ クリップ
３８９ 端子
３９０ 切欠部
３９１、３９２ 取付ネジ挿通孔
３９３、３９４ インバータ
３９５ フック
５００ 収納ケース
Ｋ１〜Ｋ５ ケーブル
Ｃ１〜Ｃ５ コード
ＣＮ１〜ＣＮ７ コネクタ
Ｌ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’ 入賞ライン
Claims (6)
- １ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
前面が開口する本体と、
前記本体の前面開口を開閉可能に設けられる前面扉と、
前記ゲームの進行を制御する遊技制御手段と、
前記ゲームの進行に関わる演出を実行することが可能な演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、
前記演出手段が取り付けられる演出手段取付部材と、
前記演出制御手段が取り付けられる演出制御手段取付部材と、
を備え、
前記演出手段取付部材及び前記演出制御手段取付部材には、前記演出手段と前記演出制御手段とを接続する配線を挿通可能であって、前記演出手段取付部材と前記演出制御手段取付部材との対向面双方にそれぞれ配線挿通口が形成され、
前記演出手段取付部材と前記演出制御手段取付部材との対向面間には、前記配線を収容可能な空間部が形成され、
前記演出手段及び前記演出制御手段は、前記演出手段取付部材及び前記演出制御手段取付部材に取り付けられ互いに一体化された状態で、前記演出手段を前面側に臨ませるように前記前面扉の背面側に着脱可能に取り付けられ、
前記演出手段取付部材及び前記演出制御手段取付部材が互いに一体化された状態において、前記演出手段取付部材側の配線挿通口と前記演出制御手段取付部材側の配線挿通口とは、配線が前記空間部に収容されるように互いに異なる位置に設けられている、
ことを特徴とするスロットマシン。 - 前記演出手段取付部材には、前記演出手段の所定箇所を係止する係止手段が設けられており、該係止手段により前記演出手段を係止した状態で前記演出手段を前記演出手段取付部材に固定出来るように構成されている請求項１に記載のスロットマシン。
- 前記演出手段及び前記演出手段取付部材からなる演出手段ユニットと、前記演出制御手段及び前記演出制御手段取付部材からなる演出制御手段ユニットとのうち、大きさが大きい方のユニットが前記前面扉の所定箇所に取り付けられている請求項１または２に記載のスロットマシン。
- 前記演出手段及び前記演出手段取付部材からなる演出手段ユニットと、前記演出制御手段及び前記演出制御手段取付部材からなる演出制御手段ユニットとのうち、重量が重い方のユニットが前記前面扉の所定箇所に取り付けられている請求項１〜３のいずれかに記載のスロットマシン。
- 前記演出手段は、前記演出手段取付部材におけるほぼ中央位置に取り付けられている請求項１〜４のいずれかに記載のスロットマシン。
- 前記演出手段は、前記前面扉における前記可変表示装置の上方所定箇所に、遊技者側に向けて取り付けられている請求項１〜５のいずれかに記載のスロットマシン。
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