JP2017217901A - 離型用二軸配向ポリエステルフィルムおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
薄膜グリーンシート成形時の、セラミックススラリーの塗工性および、グリーンシート積層特性をバランス良く改善する。
【解決手段】
2層以上からなるポリエステルフィルムであって、少なくとも一方の最表層がアニオン性帯電防止剤および/または非イオン性帯電防止剤を含み、前記アニオン性帯電防止剤および/または非イオン性帯電防止剤を含む層の表面比抵抗値が1.0×108Ω/□以上1.0×1013Ω/□以下であることを特徴とする離型用二軸配向ポリエステルフィルム。
【選択図】なし
Description
すなわち、2層以上からなるポリエステルフィルムであって、少なくとも一方の最表層がアニオン性帯電防止剤および/または非イオン性帯電防止剤を含み、前記アニオン性帯電防止剤および/または非イオン性帯電防止剤を含む層の表面比抵抗値が1.0×108Ω/□以上1.0×1013Ω/□以下であることを特徴とする離型用二軸配向ポリエステルフィルムである。
本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムにおける、離型用とは、ポリエステルフィルム基材を用い、部材を成型し、成型後の部材から剥離する用途を指す。部材は、多層セラミックスコンデンサーにおけるグリーンシートや、多層回路基板における、層間絶縁樹脂(電気絶縁樹脂)、光学関連部材におけるポリカーボネート(この際は溶液製膜において使用される)などが挙げられる。
f=V/Dm3
ここでVは粒子体積(μm3),Dmは粒子の投影面における最大径(μm)である。
本発明の離型用二軸配向ポリエステルフィルムは、アニオン性帯電防止剤および/または非イオン性帯電防止剤を含むことが必要である。アニオン性帯電防止剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸やその塩が挙げられる。非イオン性帯電防止剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アルキルアミン、N−2ヒドロキシエチル−N−2ヒドロキシアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン脂肪酸エステル、アルキルジエタノールアマイド等が用いられる。なかでも、凝集異物の発生を抑制し、グリーンシートにピンホール等の表面欠陥の発生を抑制する観点から、ドデシルベンゼンスルホン酸が好適に用いられる。
(1)ジカルボン酸成分とジオール成分を温度140〜250℃の間でエステル化反応またはエステル交換反応を行い、ポリエステルの低重合体物を得る工程。
(2)系内を徐々に減圧とし、最終重合温度270〜300℃として、重縮合反応を行いポリエステルを得る工程。
(3)(2)により得られたポリエステルを含むポリエステル原料を溶融製膜機に供して、溶融製膜を行い、二軸配向ポリエステルを得る工程。
最初の長手方向の延伸は、傷の発生を抑制する上で重要であり、延伸温度は90℃以上130℃以下、好ましくは100℃以上120℃以下である。延伸温度が90℃よりも低くなるとフィルムが破断しやすく、延伸温度が130℃よりも高くなるとフィルム表面が熱ダメージを受けやすくなるため好ましくない。また、延伸ムラ、及びキズを防止する観点からは延伸は2段階以上に分けて行うことが好ましく、トータル倍率は長さ方向に3倍以上4.5倍以下、好ましくは3.5倍以上4.2倍以下であり、幅方向に3.2倍以上5倍以下、好ましくは3.6倍以上4.3倍以下である。目標とするフィルムの破断強度を達成するため、適時倍率を選択できるが、幅方向の破断強度を高くするため、幅方向の延伸倍率を長手方向よりも高めに設定することがさらに好ましい。かかる温度、倍率範囲をはずれると延伸ムラあるいはフィルム破断などの問題を引き起こし、本発明の特徴とするフィルムが得られにくいため好ましくない。再縦または横延伸した後、205℃以上240℃以下、好ましくは210℃以上230℃以下で0.5秒以上20秒以下、好ましくは1秒以上15秒以下熱固定を行う。特に熱固定温度が205℃よりも低くなるとフィルムの結晶化が進まないために構造が安定せず、目標とする寸法変化率などの特性が得られず好ましくない。
本発明に関する測定方法、評価方法は次の通りである。
フィルムからポリマーをプラズマ低温灰化処理法で除去し、粒子を露出させる。処理条件は、ポリマーは灰化されるが粒子は極力ダメージを受けない条件を選択する。その粒子を走査型電子顕微鏡(SEM;株式会社日立製作所製 S−4000型)で観察し、粒子画像をイメージアナライザ(株式会社ニレコ製 LUZEX_AP)で処理する。SEMの倍率は粒径により、およそ5000〜20000倍から適宜選択する。観察箇所をかえて粒子数5000個以上で粒径とその体積分率から、次式で体積平均径dを得る。粒径の異なる2種類以上の粒子を含有している場合には、それぞれの粒子について形状で粒子種を分類して区別し、同様に測定を行い、粒径を求める。
d=Σ(di・Nvi)
ここで、diは粒径、Nviはその体積分率である。
体積分率を求める際の仮定は、粒子を球と見立てた際、画像より得た粒子の面積を、その図形と等しい面積と仮定した際に得られる円相当径より求める。
粒子がプラズマ低温灰化処理法で大幅にダメージを受ける場合には、フィルム断面を透過型電子顕微鏡(TEM;株式会社日立製作所製H−600型)を用いて、粒径により、3000〜20000倍で観察する。TEMの切片厚さは約100nmとし、場所を変えて500視野以上測定し、上記式から体積平均径dを求める。
走査型電子顕微鏡で、粒子の写真を例えば5000倍で10視野撮影した上、画像解析処理装置を用いて、投影面最大径および粒子の平均体積を算出し、下記式により体積形状係数を得る。
f = V/ Dm3
ここで、Vは粒子の平均体積(μm3) 、Dm は投影面の最大径(μm)である。
オルトクロロフェノール中、25℃ で測定した溶液粘度から、下式で計算した値を用いる。すなわち、
ηsp/C=[η]+ K[η]2 ・C
ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1であり、Cは、溶媒100ml あたりの溶解ポリマー重量(g/100ml、通常1.2)、Kはハギンス定数(0.343 とする)である。また、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。単位は[dl/g]で示す。
透過型電子顕微鏡(TEM;日立(株)製H−600型)を用いて、加速電圧100kVで、フィルムの断面を、超薄切片(RuO4染色)で観察する。その断面全体から全厚みを求め、積層厚みについては、その界面に観察される粒子の最も深い地点から表面からの深さ、つまり積層されている厚みを求める。倍率は測定するフィルムの全厚み、層厚みによって適宜倍率を設定すればよいが、一般的には全厚み測定には1000倍、積層厚み測定には1万〜10万倍が適当である。
粒子が少ない場合など、積層界面を判別するためにどのような倍率で粒子像を得るべきかを事前に想定するために、断面のSEM−XMAによって断面における元素の分布(マッピング)から想定される積層厚みの概算を行い、TEMでの設定倍率を定めると効率的である。
三次元微細表面形状測定器( 小坂製作所製ET−350K)を用いて測定し、得られた表面のプロファイル曲線より、JIS・B0601に準じ、算術平均粗さSRa値、十点平均面粗さSRz値を求める。測定条件は下記のとおり。
X 方向測定長さ: 0.5mm、X方向送り速度: 0.1mm/ 秒。
Y 方向送りピッチ: 5μm、Y方向ライン数: 40本。
カットオフ: 0.25mm。
触針圧: 0.02mN。
高さ(Z方向) 拡大倍率: 5万倍。
(VI)表面比抵抗値
フィルムを幅110mm、長さ110mmの大きさにカットして、23±3℃、65±10%RHの条件下に24時間以上放置した後、アドバンテスト社製、デジタル超高抵抗計を使用し、JIS−C−2151(2006年)に従って測定する。
(1)ポリエステルペレットの作成
(ポリエステルAの作製)
テレフタル酸86.5重量部とエチレングリコール37.1重量部を255℃で、水を留出しながらエステル化反応を行う。エステル化反応終了後、トリメチルリン酸0.02重量部、酢酸マグネシウム0.06重量部、酢酸リチウム0.01重量部、三酸化アンチモン0.0085重量部を添加し、引き続いて、真空下、290℃まで加熱、昇温して重縮合反応を行い、固有粘度0.63のポリエステルペレットを得た。
上記と同様にポリエステルを製造するにあたり、エステル交換後、体積平均粒径0.06μm、体積形状係数f=0.51、体積平均粒径0.2μm、体積形状係数f=0.51の球状シリカをそれぞれ添加し、重縮合反応を行い、粒子をポリエステルに対し1重量%含有するシリカ含有マスターペレットを得た(ポリエステルB)、(ポリエステルC)。
なお、ポリエステルBおよびポリエステルCで用いる球状シリカは、エタノールとエチルシリケートとの混合溶液を攪拌しながら、この混合溶液に、エタノール、純水、および塩基性触媒としてアンモニア水からなる混合溶液を添加し、得られた反応液を攪拌して、エチルシリケートの加水分解反応およびこの加水分解生成物の重縮合反応を行なった後に、反応後の攪拌を行い、単分散シリカ粒子を得た。
さらに別に、モノマーを吸着させる方法によって得た体積平均粒径0.3μm、体積形状係数f=0.51のジビニルベンゼン/スチレン共重合架橋粒子の水スラリーを、上記の実質的に粒子を含有しないホモポリエステルペレットに、ベント式二軸混練機を用いて含有させ、体積平均粒径0.3μ mのジビニルベンゼン/スチレン共重合架橋粒子をポリエステルに対し1重量% 含有するマスターペレットを得る(ポリエステルD)。
体積平均粒径0.5μm、0.8μmのジビニルベンゼン/スチレン共重合架橋粒子含有マスターペレットは、ポリエステルに対しそれぞれ1重量%含有するマスターペレットを同様にして得た(それぞれポリエステルE、ポリエステルF)。
また、ポリエステルAを製造するにあたりエステル交換後、炭酸ガス法にて作成した体積平均粒径1.1μmの炭酸カルシウムをポリエステルに対し1重量%添加し炭酸カルシウム含有マスターペレットを得た。
ポリエステルA対し帯電防止剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)を6重量%およびポリエチレングリコール(分子量:4000)を8.4重量%添加し、帯電防止剤含有マスターペレットを得た。
下記処方のフィルムを製造した後のフィルムを回収し、ペレット化したものを回収原料Aとした。なお以下に記載する比率は、フィルム全体の重量に対する重量比(重量%)で表す。
ポリエステルA 93.4
ポリエステルD: 0.6
ポリエステルG: 6.0。
A層、B層、C層それぞれの層の押出機に供給するポリエステルペレットは、以下の比率にて調合する。なお以下に記載する比率は、おのおのの層を構成するポリエステルペレットに対する重量比(単位:重量%)である。
ポリエステルA:92.0
ポリエステルB: 8.0
B層
ポリエステルA:45.0
ポリエステルD:30.0
ポリエステルE: 5.0。
C層
ポリエステルA:60.0
回収原料A :40.0
(3)二軸配向ポリエステルフィルムの製造
先述の、各層について調合した原料を、ブレンダー内で攪拌した後、A層およびB層の原料は、攪拌後の原料を、A層およびB層用のベント付き二軸押出機に供給し、C層の原料は160℃で8時間減圧乾燥し、B層用の一軸押出機に供給した。275℃で溶融押出し、3μm以上の異物を95% 以上捕集する高精度なフィルターにて濾過した後、矩形の異種3層用合流ブロックで合流積層し、層A、層B、層Cからなる3層積層とした。その後、285℃に保ったスリットダイを介し冷却ロール上に静電印可キャスト法を用いて表面温度25℃のキャスティングドラムに巻き付け冷却固化して未延伸積層フィルムを得た。
中間製品をスリッターにてスリットした後の巻姿を観察、凸部と凹部の差を確認する。
△:原反フィルムロールの端面に3mm未満のズレが認められる
×:原反フィルムロールの端面に3mm以上のズレが認められる
実施例1においては端面のズレが認められず○であった。
次にこの二軸配向ポリエステルフィルムのA層の表面に、架橋プライマー層(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製商品名BY24−846)を固形分1%に調整した塗布液を塗布/乾燥し、乾燥後の塗布厚みが0.1μmとなるようにグラビアコーターで塗布し、100℃で20秒乾燥硬化した。その後1時間以内に付加反応型シリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製商品名LTC750A)100重量部、白金触媒(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製商品名SRX212)2重量部を固形分5%に調整した塗布液を、乾燥後の塗布厚みが0.1μmとなるようにグラビアコートで塗布し、120℃で30秒乾燥硬化した後に巻き取り、離型フィルムを得た。
チタン酸バリウム(富士チタン工業(株)製商品名HPBT−1)100重量部、ポリビニルブチラール(積水化学(株)製商品名BL−1)10重量部、フタル酸ジブチル5重量部とトルエン−エタノール(重量比30:30)60重量部に、数平均粒径2mmのガラスビーズを加え、ジェットミルにて20時間混合・分散させた後、濾過してペースト状のセラミックスラリーを調整した。得られたセラミックスラリーを、離型フィルムの上に乾燥後の厚みが0.8μmとなるように、ダイコーターにて塗布し乾燥させ、巻き取り、グリーンシートを得た。
上記で巻き取られたグリーンシートを、繰り出し、離型フィルムから剥がさない状態にて目視で観察し、ピンホールの有無や、シート表面および端部の塗布状態を確認する。なお観察する面積は幅300mm、長さ500mmである。
離型フィルムの上に成型されたグリーンシートについて、背面から1000ルクスのバックライトユニットで照らしながら、塗布抜けによるピンホールあるいは、離型フィルム背面の表面転写による凹み状態を観察する。
×:ピンホールは無く、凹みが4個以上認められる。
離型フィルムの上に成型されたグリーンシートについて、シートの表面および端部を目視で観察する。
○:シート表面および端部に塗布斑が認められない。
Ni粒子44.6重量部と、テルピネオール52重量部と、エチルセルロース3重量部と、ベンゾトリアゾール0.4重量部とを、混練し、スラリー化して内部電極層用塗料を得る。内部電極層用塗料を、グリーンシートの上に、スクリーン印刷法によって所定パターンで塗布し、内部電極パターンを有するセラミックグリーンシートを得た。乾燥温度は90℃、乾燥時間は5分である。
上記の、離型フィルムの上に成形され、内部電極パターンを付与した、セラミックグリーンシートを繰り出し、離型フィルム上にてグリーンシートを100枚分切断し打ち抜く。切断には回転式の丸刃カッターを使用する。この際、グリーンシートを切断するための、回転式丸刃カッターの切り込み深さは、グリーンシート厚みプラス2μm〜3μmに設定する。この際、グリーンシートの切断面を目視で確認する。なお評価においては、丸刃式カッターは1000枚切断後交換する。
まず目視にてグリーンシート上面より切断面の均一性を確認し、切断カスや欠落の有無や、離型フィルムからの剥離の有無を確認する。この際の評価指標は以下の通りとする。
◎:離型フィルムとグリーンシートとの剥離がきわめて安定的に行われる。
上記の、離型フィルム上で打ち抜かれた後のグリーンシートを積層する。積層は、離型フィルム上にグリーンシートを保持したまま搬送後、グリーンシートを積層体に熱圧着した後に、離型フィルムを剥がす。この作業を100枚分繰り返し、セラミック積層体を得る。この際の積層状態を目視で確認して、グリーンシート積層特性を以下の基準にて評価する。
A層、B層に入れる粒子種を変更した以外は実施例1と同じ製法にて厚さ31μmの二軸延伸フィルムのロールを得た。離型層の塗布、グリーンシートの成型(セラミックススラリーの塗布)、内部電極のパターンの形成、グリーンシートの打ち抜き性評価、グリーンシート積層特性についても、実施例1と同様の方法で実施・評価した(以降、実施例、比較例とも同様な加工工程にて実施・評価する)。
A層、B層それぞれの層の押出機に供給するポリエステルペレットは、以下の比率にて調合する。なお以下に記載する比率は、おのおのの層を構成するポリエステルペレットに対する重量比(単位:重量%)である。
ポリエステルA:95.0
ポリエステルD: 5.0
B層
ポリエステルA:30.0
ポリエステルD: 5.0
ポリエステルG:45.0。
上記の、各層について調合した原料を、ブレンダー内で攪拌した後、B層の原料は、攪拌後の原料をB層用のベント付き二軸押出機に供給し、A層の原料は160℃で8時間減圧乾燥し、A層用の一軸押出機に供給した。275℃で溶融押出し、3μm以上の異物を95% 以上捕集する高精度なフィルターにて濾過した後、矩形の2層用合流ブロックで合流積層し、層A、層Bからなる2層積層とした。その後は実施例1と同じ製法にて厚さ31μmの二軸延伸フィルムのロールを得た。離型層の塗布、グリーンシートの成型(セラミックススラリーの塗布)、内部電極のパターンの形成、グリーンシートの打ち抜き性評価、グリーンシート積層特性についても、実施例1と同様の方法で実施・評価した(以降、実施例、比較例とも同様な加工工程にて実施・評価する)。
B層に入れる帯電防止剤の添加率を変更した以外は、実施例1と同じ製法にて厚さ31μmの二軸延伸フィルムのロールを得た。離型層の塗布、グリーンシートの成型(セラミックススラリーの塗布)、内部電極のパターンの形成、グリーンシートの打ち抜き性評価、グリーンシート積層特性についても、実施例1と同様の方法で実施・評価した(以降、実施例、比較例とも同様な加工工程にて実施・評価する)。
A層に帯電防止剤を添加する変更以外は、実施例1と同じ製法にて厚さ31μmの二軸延伸フィルムのロールを得た。離型フィルムとグリーンシートとの剥離がきわめて安定的に行われたため、グリーンシート積層特性は◎とした。
[実施例7]
A層およびB層に帯電防止剤を添加する変更以外は、実施例1と同じ製法にて厚さ31μmの二軸延伸フィルムのロールを得た。原反フィルムの巻取時に、わずかなズレが生じてしまい、原反フィルム巻取性は△。離型フィルムとグリーンシートとの剥離がきわめて安定的に行われたため、グリーンシート積層特性は◎とした。
B層に入れる帯電防止剤の添加率を変更した以外は、実施例1、2、3と同じ製法にて厚さ31μmの二軸延伸フィルムのロールを得た。離型層の塗布、グリーンシートの成型(セラミックススラリーの塗布)、内部電極のパターンの形成、グリーンシートの打ち抜き性評価、グリーンシート積層特性についても、実施例1と同様の方法で実施・評価した(以降、実施例、比較例とも同様な加工工程にて実施・評価する)。
B層に入れる帯電防止剤の添加率を変更した以外は、実施例4と同じ製法にて厚さ31μmの二軸延伸フィルムのロールを得た。離型層の塗布、グリーンシートの成型(セラミックススラリーの塗布)、内部電極のパターンの形成、グリーンシートの打ち抜き性評価、グリーンシート積層特性についても、実施例1と同様の方法で実施・評価した(以降、実施例、比較例とも同様な加工工程にて実施・評価する)。
B層に入れる帯電防止剤の添加率を変更した以外は、実施例1と同じ製法にて厚さ31μmの二軸延伸フィルムのロールを得た。離型層の塗布、グリーンシートの成型(セラミックススラリーの塗布)、内部電極のパターンの形成、グリーンシートの打ち抜き性評価、グリーンシート積層特性についても、実施例1と同様の方法で実施・評価した(以降、実施例、比較例とも同様な加工工程にて実施・評価する)。
実施例1において、ポリエステルA対し帯電防止剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)を6重量%およびポリエチレングリコール(分子量:4000)を8.4重量%の分量を、B層の溶融押出時に、ベント付き二軸押出機を用いて混練した以外は、実施例1と同じ製法にて厚さ31μmの二軸延伸フィルムのロールを得た。帯電防止剤が凝集し、シリコーンの塗布抜けや、スラリーの塗布抜け(ピンホール)が発生した。このためグリーンシートを積層する際に破れが連続した。
実施例1のポリエステルHを作成する工程において、ドデシルベンゼンスルホン酸塩AV値を2.04mgKOH/gとした以外は実施例1と同じ製法にて厚さ31μmの二軸延伸フィルムのロールを得た。帯電防止剤が凝集し、シリコーンの塗布抜けや、スラリーの塗布抜け(ピンホール)が発生した。このためグリーンシートを積層する際に破れが連続した。
実施例1のポリエステルHを作成する工程において、トリメチルホスフェートを添加した直後にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを添加した以外は実施例1と同じ製法にて厚さ31μmの二軸延伸フィルムのロールを得た。帯電防止剤が凝集し、シリコーンの塗布抜けや、スラリーの塗布抜け(ピンホール)が発生した。このためグリーンシートを積層する際に破れが連続した。
Claims (12)
- 2層以上からなるポリエステルフィルムであって、少なくとも一方の最表層がアニオン性帯電防止剤および/または非イオン性帯電防止剤を含み、前記アニオン性帯電防止剤および/または非イオン性帯電防止剤を含む層の表面比抵抗値が1.0×108Ω/□以上1.0×1013Ω/□以下であることを特徴とする離型用二軸配向ポリエステルフィルム。
- 一方のフィルム表面の中心線粗さSRaが3nm以上10nm以下であり、もう一方のフィルム表面の中心線粗さが10nm以上50nm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の離型用二軸配向ポリエステルフィルム。
- 前記フィルム表面の中心線粗さSRaが3nm以上10nm以下であるフィルム表面を有する層が、アニオン性帯電防止剤および/または非イオン性帯電防止剤を含む請求項2に記載の離型用二軸配向ポリエステルフィルム。
- 前記フィルム表面の中心線粗さSRaが10nm以上50nm以下であるフィルフィルム表面を有する層が、アニオン性帯電防止剤および/または非イオン性帯電防止剤を含む請求項2に記載の離型用二軸配向ポリエステルフィルム。
- 前記フィルム表面の中心線粗さSRaが3nm以上10nm以下であるフィルム表面を有する層と、前記フィルム表面の中心線粗さSRaが10nm以上50nm以下であるフィルフィルム表面を有する層が、アニオン性帯電防止剤および/または非イオン性帯電防止剤を含む請求項2に記載の離型用二軸配向ポリエステルフィルム。
- 積層セラミックスコンデンサーを製造する工程においてグリーンシート成形の支持体に用いられることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の離型用二軸配向ポリエステルフィルム。
- ウェアラブル機器用積層セラミックスコンデンサーまたは自動車用積層セラミックスコンデンサーを製造する工程においてグリーンシート成形の支持体に用いられることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の離型用二軸配向ポリエステルフィルム。
- 下記(1)〜(3)を満たす工程をその順に含み、下記(4)を満たす、請求項1から4のいずれかに記載の離型用二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
(1)ジカルボン酸成分とジオール成分を温度140〜250℃の間でエステル化反応またはエステル交換反応を行い、ポリエステルの低重合体物を得る工程。
(2)(1)により得られたポリエステルの低重合体物を、系内を減圧とし、最終重合温度270〜300℃として、重縮合反応を行いポリエステルを得る工程。
(3)(2)により得られたポリエステルを含むポリエステル原料を溶融製膜機に供して、溶融製膜を行い、二軸配向ポリエステルを得る工程。
(4)(1)〜(3)の何れかの工程で、アニオン性帯電防止剤および/または非イオン性帯電防止剤を添加する工程。 - 前記アニオン性帯電防止剤および/または非イオン性帯電防止剤の添加が、前記(1)の工程中、あるいは前記(1)の工程後前記(2)の工程の減圧を開始する前に行われることを特徴とする、請求項8に記載の離型用二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
- 前記アニオン性帯電防止剤および/または非イオン性帯電防止剤のAV値が0.01〜1.0mgKOH/gである請求項8または9に記載の離型用二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
- 前記アニオン性帯電防止剤および/または非イオン性帯電防止剤が、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む請求項8〜10のいずれかに記載の離型用二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
- 前記(1)の工程中、あるいは前記(1)の工程後前記(2)の工程の減圧を開始する前にリン化合物を添加し、リン化合物の添加から20〜40分後に(2)の工程の減圧を開始する、請求項8から11のいずれかに記載の離型用二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
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