JP2017196005A - 入浴装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1に、椅子入浴手段用としても、ストレッチャー入浴手段用としても、浴槽を使用可能であり、第2に、もってコスト面に優れ、第3に、入浴者の身体度合いにも対応可能な、入浴装置を提案する。【解決手段】この入浴装置1は、入浴者Aを座った姿勢で入浴させる椅子入浴手段2と、入浴者Aを寝た姿勢で入浴させるストレッチャー入浴手段とを、共に使用可能な浴槽4を備えている。浴槽4は、一端部12側で、椅子入浴手段2の入浴動作が行われ、側端22側で、ストレッチャー入浴手段の入浴動作が行われる。そして浴槽4は、一端部12が、椅子5に座った入浴者Aが入浴するに足る深さよりなる。他端部24が、担架部にて上半身を傾斜させた入浴者Aに対応し傾斜床となっている。中央部25が、椅子5に座った入浴者Aの膝下や、担架部に寝た入浴者Aの下半身が、入浴するに足る深さよりなる。【選択図】図1

Description

本発明は、入浴装置に関する。代表的には、高齢者用や身体障害者用の施設において、入浴介助用に使用される、入浴装置に関するものである。
《技術的背景》
高齢者や身体障害者の入浴介助用として、各種タイプの入浴装置が開発,使用されている。そして、椅子入浴手段を用いた入浴装置や、ストレッチャー入浴手段を用いた入浴装置が、代表的である。
《従来技術》
椅子入浴手段を用いた入浴装置は、入浴者を座った姿勢で入浴させる。すなわち、高齢者や身体障害者の入浴者が座った椅子が、台車にて浴槽まで移動され、台車から離脱された後、昇降マストのアームに連結保持されて、上昇,旋回,降下され、もって、入浴者が浴槽にて入浴するようになっている。
ストレッチャー入浴手段を用いた入浴装置は、入浴者を寝た姿勢で入浴させる。すなわち、高齢者や身体障害者が寝かされた担架部が、台車部にて浴槽まで移動され、台車部上の昇降マスト部のアーム部に吊り下げ,保持されたまま、位置決め移動,降下され、もって入浴者が、浴槽にて入浴するようになっている。
椅子入浴手段を用いた入浴装置は、例えば、次の特許文献1,2中に示されている。ストレッチャー入浴手段を用いた入浴装置は、例えば、次の特許文献3,4中に示されている。
特開2007−075167号公報 特開2007−075229号公報 特開2002−119569号公報 特開2008−005858号公報
ところで、このような従来の入浴装置については、次の問題が課題として指摘されていた。
《第1の問題点》
これらの入浴装置は、それぞれ専用の浴槽がセット使用されていた。椅子入浴手段専用の浴槽と、ストレッチャー入浴手段専用の浴槽とを形状比較すると、前者は、長さが短く深い形状よりなる。これに対し後者は、長さが長く浅い形状よりなる。
このような形状は、高齢者用や身体障害者用の施設では、入浴者の入浴毎にお湯を入れ替えるため、使用されるお湯の量を出来るだけ少なくする、最小容積形状とされることに由来する。又、後者には、浴槽の床下に台車部を、昇降マスト部の搭載箇所付近を除き、挿入可能な収納部が設けられている。
もって、椅子入浴手段を用いた入浴装置の浴槽と、ストレッチャー入浴手段を用いた入浴装置の浴槽とを、兼用・共用することは困難とされていた。従来は、それぞれ専用・個別の浴槽が、必須的に使用されていた。
すなわち、椅子入浴手段専用の浴槽を、ストレッチャー入浴手段用に使用せんとしても、入浴者が寝かされた担架部を受け入れるには、長さ寸法,スペースが不足する。又、台車部を挿入する床下スペースが無く、台車部が邪魔になって、昇降マスト部,アーム部そして担架部を、浴槽に近接させることが容易でなく、入浴動作が困難化する。
他方、ストレッチャー入浴手段専用の浴槽を、椅子入浴手段用に使用せんとしても、椅子に座った入浴者の入浴には、深さ寸法,スペースが不足し、浅過ぎて腰部下のみの入浴となってしまう。
《第2の問題点》
これらの入浴装置は、主に高齢者用や身体障害者用の施設で設置,使用されるが、この種の施設では、入居する高齢者や身体障害者の身体度合いの程度は、様々である。
もって、その身体度合いに対応すべく、具体的には座位が容易か困難かによって、椅子入浴手段を用いた入浴装置用の浴槽と、ストレッチャー入浴手段を用いた入浴装置用の浴槽とが、それぞれ個別に両方共に設置され、選択的に使用されていた。
もってその分、浴室の数が増え、使用面積も増加し、導入コスト,設備コスト,建築コスト等が嵩むとの指摘があった。
《本発明について》
本発明に係る入浴装置は、このような実情に鑑み、上記従来技術の課題を解決すべくなされたものである。
そして本発明は、第1に、椅子入浴手段用としても、ストレッチャー入浴手段用としても、浴槽を使用可能であり、第2に、もってコスト面に優れ、第3に、入浴者の身体度合いにも適宜対応可能な、入浴装置を提案することを目的とする。
《各請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、特許請求の範囲に記載したように、次のとおりである。
請求項1については、次のとおり。
請求項1の入浴装置は、入浴者を座った姿勢で入浴させる椅子入浴手段と、入浴者を寝た姿勢で入浴させるストレッチャー入浴手段とを、共に使用可能な浴槽を備えてなる。
そして該椅子入浴手段では、入浴者が座った椅子が、台車から離脱された後、昇降マスト上部に取付けられたアームに連結保持され、もって上昇,旋回,降下することにより、入浴者を該浴槽にて入浴させる。
該ストレッチャー入浴手段では、入浴者が背上げ姿勢で寝かされた担架部が、台車部上の昇降マスト部上部に取付けられたアーム部に、連結,吊り下げ,保持されたまま、位置決め移動,降下することにより、入浴者を該浴槽にて入浴させる。
該浴槽は、1名の入浴者が入浴可能な長方形状よりなり、一端部側で、該椅子入浴手段の入浴動作が行われ、側端側から、該ストレッチャー入浴手段の入浴動作が行われる。
そして該浴槽は、一端部が、該椅子に座った入浴者が入浴するに足る深さよりなる。他端部が、該担架部にて上半身を背上げ傾斜させた入浴者に対応し、傾斜床となっている。中央部が、該椅子に座った入浴者の膝下および該担架部に寝た入浴者の下半身が入浴するに足る深さよりなる。
もって該浴槽は、該他端部,該中央部,該一端部の順に、段々深くなる設定よりなる。かつ該浴槽は、床下に、該ストレッチャー入浴手段の台車部を、該昇降マスト部の搭載箇所付近を除き、挿入可能な収納空間が設けられていることを特徴とする。
請求項2については、次のとおり。
請求項2の入浴装置では、請求項1において該椅子入浴手段は、該浴槽の一端部に対し、そのアーム付の昇降マストが、一体設されていることを特徴とする。
請求項3については、次のとおり。
請求項3の入浴装置では、請求項1において該椅子入浴手段は、該浴槽の一端部に対し、そのアーム付の昇降マストが、分離自在に設けられていることを特徴とする。
《作用等について》
本発明は、このような手段よりなるので、次のようになる。
(1)この入浴装置の浴槽は、入浴者を椅子に座った姿勢で、浴槽にて入浴介助する椅子入浴手段用として、使用される。
(2)他方、この入浴装置の浴槽は、入浴者を担架部に寝た姿勢で、浴槽にて入浴介助するストレッチャー入浴手段用として、使用される。
(3)ストレッチャー入浴手段用としての使用に際し、台車部の大部分が、浴槽下の収納部に挿入される。もって、アーム部,担架部,入浴者等が浴槽に対応位置し、昇降マスト部が、浴槽側端縁に近接,外接位置でき、入浴動作がスムーズ化する。
(4)この入浴装置の浴槽は、更に、通常の一般入浴用としても、使用される。
(5)このように、この入浴装置の浴槽は、椅子入浴手段用,ストレッチャー入浴手段用,一般入浴用等として、適宜選択的に使用可能である。
(6)特にこの浴槽は、椅子入浴手段用およびストレッチャー入浴手段用として、兼用・共用でき、この種従来例のように、両手段用として専用・個別に設置することを要しない。
(7)又この浴槽は、長さ,幅,深さ等の寸法,スペース設定により、各種入浴用として必要最小限の容積が確保されており、使用するお湯の量を抑えることができる。
(8)又この浴槽は、椅子入浴手段用,ストレッチャー入浴手段用として、兼用・共用されるので、お湯の入れ替え,セットアップ等の入浴準備作業も、簡単容易化される。
(9)更にこの浴槽は、入浴者の様々な身体レベルに合わせて、使用することができる。身体度合いの程度に合わせて、通常一般入浴用,椅子入浴手段用,ストレッチャー入浴手段用として、選択的に使用される。
(10)そこで、本発明に係る入浴装置は、次の効果を発揮する。
《第1の効果》
第1に、椅子入浴手段を用いた入浴介助用としても、ストレッチャー入浴手段を用いた入浴介助用としても、浴槽を使用可能である。
本発明の入浴装置で採用された浴槽は、椅子に座った入浴者が適切に入浴できる、寸法,スペース,内側形状,容積等を備えると共に、担架部に寝た入浴者が適切に入浴できる、寸法,スペース,内側形状,容積等を備えている。
もって、前述したこの種従来例の椅子入浴手段専用の浴槽に比し、入浴者が寝かされた担架部を、十分受け入れることが可能である。又、前述したこの種従来例のストレッチャー入浴手段専用の浴槽に比し、椅子に座った入浴者を、十分に入浴させることも可能である。
そして、従来の椅子入浴手段専用の浴槽では困難視されていた、ストレッチャー入浴手段による入浴動作が容易化する。すなわち浴槽の床下に、ストレッチャー入浴手段の台車部を、ほぼ挿入可能な収納部が設けられており、台車部上の担架部を浴槽に、そして昇降マスト部を浴槽側端に、それぞれ容易に対応位置させることが可能になり、入浴動作がスムーズ化する。
《第2の効果》
第2に、もってコスト面に優れている。
本発明の入浴装置は、多くの場合、高齢者用や身体障害者用の施設で使用される。その際この浴槽は、上述したように、椅子入浴手段用としても、ストレッチャー入浴手段用としても、使用可能である。
もって、前述したこの種従来例のように、それぞれの手段用の浴槽を個別に設置していたのに比し、浴室の数を少なくでき、使用面積も少なくて済み、導入コスト,設備コスト,建築コストが削減される等、設置コスト面に優れている。
しかもこの浴槽は、その長さ,幅,深さ等の寸法,スペース設定により、使用されるお湯の量を必要最小限に止めうる、最小容積よりなる。高齢者用や身体障害者用の施設では、多数の入浴者の入浴毎に、その都度お湯を入れ替えるので、お湯の使用量が少なくて済む意義は大きく、運用コスト面に優れている。
又、椅子入浴手段専用の浴槽とストレッチャー入浴手段専用の浴槽とを、個別,専用的に使用する場合に比し、お湯の入れ替え,セットアップ等の入浴準備作業のための人員や時間も削減,短縮され、この面からも運用コスト面に優れている。
《第3の効果》
第3に、入浴者の身体度合いにも適宜対応可能である。
本発明の入浴装置の浴槽は、椅子入浴手段用としても、ストレッチャー入浴手段用としても、勿論通常の一般入浴用としても、使用可能である。
そこでこの浴槽は、入浴者の身体レベルに合わせ、各種の入浴者の使用に広く対応可能である。代表的には、高齢者用や身体障害者用の施設において、入居者の身体状況に合わせ、フレキシブルに対応可能である。
すなわち、身体度合いが健常者に近い場合は、通常の一般的浴槽として使用する。身体度合いが若干低下すると、座った姿勢で椅子入浴手段を使用する。身体度合いが更に低下し座っていることが難しい場合は、寝た状態でストレッチャー入浴手段を使用する。
又、このように入浴者の身体状況が経年的に変化して行った場合でも、入浴者は、これまで見慣れていた浴槽での入浴となるので、不安が少なく安心して入浴できる。
このように、この種従来技術に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
本発明に係る入浴装置について、発明を実施するための形態の説明に供し、椅子入浴手段を示す。そして(1)図は、台車移動時の側面図、(2)図は、旋回時の平面図である。 同発明を実施するための形態の説明に供し、椅子入浴手段を示す。そして(1)図は、降下時の側面図、(2)図は、入浴時の側断面説明図である。 同発明を実施するための形態の説明に供し、椅子入浴手段を示す。そして(1)図は、降下時の側方写真、(2)図は、入浴時の側方写真である。 同発明を実施するための形態の説明に供し、ストレッチャー入浴手段を示す。そして(1)図は、台車部移動時の側方写真、(2)図は、降下時の側方写真である。 同発明を実施するための形態の説明に供し、ストレッチャー入浴手段を示し、入浴時の側方写真である。 同発明を実施するための形態の説明に供し、ストレッチャー入浴手段を示し、入浴時の側断面説明図である。 同発明を実施するための形態の説明に供し、浴槽の平面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
《椅子入浴手段2について》
本発明の入浴装置1は、入浴者Aを座った姿勢で入浴させる椅子入浴手段2と、入浴者Aを寝た姿勢で入浴させるストレッチャー入浴手段3とを、共に使用可能な浴槽4を備えている。
そこで、まず本発明の入浴装置1で使用される椅子入浴手段2について、図1〜図3を参照して説明する。
椅子入浴手段2では、入浴者Aが座った椅子5が、台車6から離脱された後、昇降マスト7上部に取付けられたアーム8に連結保持され、もって上昇,旋回,降下することにより、入浴者Aを浴槽4にて入浴させる。
椅子入浴手段2について、更に詳述する。まず椅子5は、シート座部9やシート背部10等を備えた、立体的なフレーム枠組構造よりなる。そして、キャスター11を備えた台車6上に対し、シート座部9が連結,合体可能、かつ分離,離脱可能となっている(図1の(1)図,図3を参照)。
昇降マスト7は、アーム8付よりなり、浴槽4の一端部12に対し、図示例のように蓋13付のケース14にて一体立設式とされるか、又は、図示例によらず分離可能な取付立設式とされる。ケース14は、不使時の昇降マスト7を、内部に収納する。
そして昇降マスト7は、多段入れ子式よりなり、内蔵されたアクチュエータにより、伸縮動,昇降動可能となっている(図2,図3を参照)。
アーム8は、昇降マスト7の頭部に、水平回動可能に取付に取付けられている。そして椅子5を、そのシート背部10にて連結,保持可能、かつ分離,離脱可能となっている(図1の(2)図,図2等を参照)。
もって椅子入浴手段2では、浴槽4の一端部12側において、次のように入浴動作が行われる。
まず、入浴者Aが座った台車6上の椅子5(図1の(1)図を参照)が、浴槽4近くまで介助者Bにて走行,移動された後、台車6から分離離脱される。→これと共に、降下した昇降マスト7頭部のアーム8に、連結保持,合体される。
→それから、昇降マスト7が伸長,上昇された後、→アーム8が、浴槽4の一端部12の外側から内側へと旋回される(図1の(2)図,図2の(1)図,図3の(1)図等を参照)。
→そして、昇降マスト7が短縮,降下することにより、→アーム8そして椅子5に着座した入浴者Aが、浴槽4の一端部12で入浴することになる(図2の(2)図,図3の(2)図を参照)。
→入浴後は、上述とは逆のステップを辿り、入浴者Aは、台車6上に連結保持された椅子5に着座して、走行移動される。
椅子入浴手段2については、以上のとおり。
《ストレッチャー入浴手段3について》
次に、本発明の入浴装置1で使用されるストレッチャー入浴手段3について、図4〜図6を参照して説明する。
ストレッチャー入浴手段3では、入浴者Aが背上げ姿勢で寝かされた担架部15が、台車部16上の昇降マスト部17上部に取付けられたアーム部18に、連結,吊り下げ,保持されたまま、位置決め移動,降下することにより、入浴者Aを浴槽4にて入浴させる。
このようなストレッチャー入浴手段3について、更に詳述する。まず、キャスター19を備えた台車部16上に、昇降マスト部17が搭載立設されている。
そして、伸縮動,昇降動可能な昇降マスト部17の上部に、立体的なフレーム枠組構造のアーム部18が横に突設固設されている。このアーム部18にて担架部15が、連結,吊り下げ,保持されている。
担架部15は、入浴者Aの上半身を背上げ姿勢で支持すべく傾斜した背部20や、下半身を略水平保持する床部21等を備えてなり、略長方形のフレーム枠組構造よりなる。
このようにストレッチャー入浴手段3は、全体的に台車部16上に一体設されると共に、浴槽4に対しては、一体設されることなく、台車部16にて接近,離反すべく走行移動可能となっている。
もってストレッチャー入浴手段3では、浴槽4の側端22側から、次のように入浴動作が行われる。
まず、入浴者Aが移乗して寝かされた担架部15が、介助者Bにより、台車部16にて浴槽4の側端22縁に向け、近接移動される(図4の(1)図を参照)。
→そして、台車部16の平坦なフレーム枠組構造の大部分が、浴槽4の床下空間として設けられた収納部23内に、挿入される。→すなわち台車部16は、昇降マスト部17の搭載箇所付近を除き、大部分が収納部23に収納される。例えば4個のキャスター19の内、2個の後輪部分を除き、2個の前輪部分を含む大部分が、収納部23内へと走行移動される。
→このような移動により、ストレッチャー入浴手段3は、全体的に浴槽4に対し位置決めされ,組み付けられる。→担架部15やアーム部18が、浴槽4上に位置し、昇降マスト部17が、浴槽4の側端22縁に近接,外接位置する(図4の(2)図を参照)。
→それから、昇降マスト部17が短縮,降下することにより(なお事前に一旦伸長,上昇せしめられているケースもある)、→アーム部18そして担架部15に寝かされた入浴者Aが、浴槽4で入浴することになる(図5,図6を参照)。
→入浴後は、上述とは逆のステップを辿り、入浴者Aは、担架部15に寝かされたまま走行移動される。
ストレッチャー入浴手段3については、以上のとおり。
《浴槽4について》
次に、本発明の入浴装置1の浴槽4について、図1〜図7の各図を参照して説明する。
浴槽4は、1名の入浴者Aが入浴可能な長方形状よりなり、一端部12側で、椅子入浴手段2の入浴動作が行われ、側端22側で、ストレッチャー入浴手段3の入浴動作が行われる。
そして浴槽4は、一端部12が、椅子5に座った入浴者Aが入浴するに足る深さよりなる。他端部24が、担架部15にて上半身を背上げ傾斜させた入浴者Aに対応し、傾斜床となっている。中央部25が、椅子5に座った入浴者Aの膝下および担架部15に寝た入浴者Aの下半身が、入浴するに足る深さよりなる。
もって浴槽4は、他端部24,中央部25,一端部12の順に、段々深くなる設定よりなる。
このような浴槽4について、更に詳述する。この浴槽4は、例えば高齢者用や身体障害者用の施設において、浴室26の床面27上に設置される。そして、左右壁28と前後壁29と床30とを備えた函体状をなし、その外側に浴槽外カバーが配設されている。
そして、1名の座った姿勢の入浴者Aや寝た姿勢の入浴者Aが入浴するに足る、長方形状よりなる(図1の(2)図,図7を参照)。
すなわち、前後の浴槽壁29間の長さ寸法,スペースは、ストレッチャー入浴手段3の担架部15を、受け入れるに見合った設定よりなる。又、左右壁28間の幅寸法,スペースは、ストレッチャー入浴手段3の担架部15や、椅子入浴手段2の椅子5を受け入れるに見合った設定よりなる。
浴槽4の一端部12は、その床30が略平坦,水平に形成されている。そして、椅子5に座った姿勢の入浴者Aの上半身が、お湯Hにつかって入浴するに足る深さ寸法,スペースよりなる(図2の(2)図を参照)。
浴槽4の他端部24は、その前後壁29兼床30が傾斜形成されている。すなわち、上半身を背上げ姿勢で傾斜させてお湯Hにつかって入浴する入浴者Aの上半身、そして入浴者Aの上半身をそのように保持する担架部15の背部20に対応しつつ、傾斜した深さ,スペースとなっている(図6を参照)。
浴槽4の一端部12と他端部24間の中央部25は、その床30が略平坦,水平に形成されている。そして、椅子5に座った入浴者Aの膝下や、担架部15の床部21に保持された入浴者Aの下半身が、お湯Hにつかって入浴するに足る深さ寸法,スペースよりなる(図2の(2)図,図6を参照)。
もって、浴槽4の床30そしてお湯Hは、一端部12が一番深く、中央部25がその次に深く,他端部24が一番浅い設定よりなる。
そして、このような長さ,幅,深さ等の寸法,スペース設定により、必要最小限の容積が確保される。すなわち、椅子入浴手段2とストレッチャー入浴手段3とを共に使用可能とする上で、必要なお湯Hの容積が最小限で確保される設定、つまり無駄なスペースがない設定よりなる。
なお、浴槽4の床30下には、ストレッチャー入浴手段3の台車部16を、昇降マスト部17の搭載箇所付近を除き、挿入可能な収納部23が形成されている(特に、図5,図6を参照)。
すなわち前述したように、浴槽4の床30下と、浴室26の床面27上間に、収納部23が形成されており、台車部16の前端部,中央部等が挿入,収納可能となっている。昇降マスト部17を搭載する後端部を除き、収納可能となっている。
図2,図6に示した収納部23は、浴槽外カバーを切欠いた2個の凹部として形成されているが、その他各種の収納部23が可能である。例えば、図3,図4,図5に示したように、より広いエリアにわたって浴槽外カバーを切欠いた1個の凹部や、浴槽4の脚31を、より長い上下寸法に設定して得られた間隔空間等も、可能である。
浴槽4については、以上のとおり。
《作用等》
本発明の入浴装置1は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
(1)この入浴装置1は、まず、椅子入浴手段2用として使用される。入浴者Aを座った姿勢で入浴介助する椅子入浴手段2用として、入浴装置1の浴槽4は使用可能である。
そして、浴槽4の一端部12側、つまり前後壁29の一方側にて、その入浴動作が行われる。
すなわち、入浴者Aが座った椅子5が、台車6から離脱された後、昇降マスト7上部に取付けられたアーム8に連結保持され、もって上昇,旋回,降下することにより、入浴者Aを浴槽4の一端部12でお湯Hに入浴させる(図1〜図3を参照)。
(2)他方、この入浴装置1は、ストレッチャー入浴手段3用として使用される。入浴者Aを寝た姿勢で入浴介助するストレッチャー入浴手段3用として、入浴装置1の浴槽4は使用可能である。
そして、浴槽4の側端22側、つまり左右壁29の一方側から、その入浴動作が行われる(図7を参照)。
すなわち、入浴者Aが背上げ姿勢で寝かされた担架部15が、台車部16上の昇降マスト部17上部に取付けられたアーム部18に、連結,吊り下げ,保持されたまま、位置決め移動,降下することにより、入浴者Aを浴槽4のお湯Hに入浴させる(図4〜図6を参照)。
(3)そして、このようなストレッチャー入浴手段3用としての使用に際し、台車部16の大部分が、浴槽4の床30下の収納部23に挿入される(図5,図6を参照)。
もって、ストレッチャー入浴手段3は、アーム部18,担架部15,入浴者Aが、浴槽4上そして浴槽4内に位置し、昇降マスト部17が、浴槽4の側端22縁つまり一方の左右壁28に近接,外接位置される。このようにストレッチャー入浴手段3の位置決め,入浴動作がスムーズに実施される。
(4)この入浴装置1は、更に、通常の一般入浴用としても勿論使用される。すなわち、この入浴装置1の浴槽4は、椅子入浴手段2やストレッチャー入浴手段3等を一切使用することなく、単独にそのままの状態で、通常の一般的浴槽と同様に使用することも可能である。
(5)さてそこで、本発明の入浴装置1は、以下のようになる。まず、この入浴装置1の浴槽4は、上述したように、椅子入浴手段2用としても、ストレッチャー入浴手段3用としても、通常の一般入浴用としても、適宜選択的に使用可能である。
そして浴槽4は、両手段に対応した必要な長さ寸法,スペースや、深さ寸法,スペースや、内側形状や、容積等を備えている。
(6)この入浴装置1の浴槽4は、特に、椅子入浴手段2用およびストレッチャー入浴手段3用として使用可能である。1台で両手段用として兼用・共用でき、この種従来例のように、両手段用として専用・個別に、それぞれ設置することを要しない。
(7)更に、この入浴装置1の浴槽4は、長さ,幅,深さ等の寸法,スペース設定や、内側形状設定等により、上述した各入浴用として、必要最小限の容積が確保されるようになっている。
無駄なスペースがなく、使用するお湯Hの量を低く抑えることができる(図2の(2)図,図6を参照)。
(8)又、この入浴装置1の浴槽4は、前述したように椅子入浴手段2用,ストレッチャー入浴手段3用として、兼用・共用される。もって両手段用として専用・個別に設置,使用した場合に比し、お湯Hの入れ替え,セットアップ等の入浴準備作業が、簡単容易化され、一箇所で集中的に実施可能となる。
(9)ところで、入浴者Aの身体レベルは、様々である。すなわち、まず健常者、次に、健常者に近い高齢者や身体障害者、そして、座位での入浴が可能な高齢者や身体障害者、更には、座位を保てず座った姿勢での入浴が困難であり寝た姿勢での入浴となる高齢者や身体障害者等々。
これに対し、この入浴装置1の浴槽4は、入浴者Aのこのような身体レベルに適切に対応可能である。身体度合いに合わせ、通常の一般入浴用として、又は、椅子入浴手段2用として、更にはストレッチャー入浴手段3用として、選択的に使用することができる。このように、より多くの入浴者Aが利用可能である。
作用等については、以上のとおり。
1 入浴装置
2 椅子入浴手段
3 ストレッチャー入浴手段
4 浴槽
5 椅子
6 台車
7 昇降マスト
8 アーム
9 シート座部
10 シート背部
11 キャスター
12 一端部
13 蓋
14 ケース
15 担架部
16 台車部
17 昇降マスト部
18 アーム部
19 キャスター
20 背部
21 床部
22 側端
23 収納部
24 他端部
25 中央部
26 浴室
27 床面
28 左右壁
29 前後壁
30 床
31 脚
A 入浴者
B 介助者
H お湯

Claims (3)

  1. 入浴者を座った姿勢で入浴させる椅子入浴手段と、入浴者を寝た姿勢で入浴させるストレッチャー入浴手段とを、共に使用可能な浴槽を備えた入浴装置であって、
    該椅子入浴手段では、入浴者が座った椅子が、台車から離脱された後、昇降マストの上部に取付けられたアームに連結保持され、もって上昇,旋回,降下することにより、入浴者を該浴槽にて入浴させ、
    該ストレッチャー入浴手段では、入浴者が背上げ姿勢で寝かされた担架部が、台車部上の昇降マスト部の上部に取付けられたアーム部に、連結,吊り下げ,保持されたまま、位置決め移動,降下することにより、入浴者を該浴槽にて入浴させ、
    該浴槽は、1名の入浴者が入浴可能な長方形状よりなり、一端部側で、該椅子入浴手段の入浴動作が行われ、側端側から、該ストレッチャー入浴手段の入浴動作が行われ、
    該浴槽は一端部が、該椅子に座った入浴者が入浴するに足る深さよりなり、他端部が、該担架部にて上半身を背上げ傾斜させた入浴者に対応し、傾斜床となっており、中央部が、該椅子に座った入浴者の膝下および該担架部に寝た入浴者の下半身が、入浴するに足る深さよりなり、
    もって該浴槽は、該他端部,該中央部,該一端部の順に、段々深くなる設定よりなり、かつ床下に、該ストレッチャー入浴手段の台車部を、該昇降マスト部の搭載箇所付近を除き、挿入可能な収納部が設けられていること、を特徴とする入浴装置。
  2. 請求項1において、該椅子入浴手段は、該浴槽の一端部に対し該アーム付の該昇降マストが、一体設されていること、を特徴とする入浴装置。
  3. 請求項1において、該椅子入浴手段は、該浴槽の一端部に対し該アーム付の該昇降マストが、分離自在に設けられていること、を特徴とする入浴装置。
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