JP2017190282A - 赤外線吸収ガラス板及びその製造方法、並びに固体撮像素子デバイス - Google Patents

赤外線吸収ガラス板及びその製造方法、並びに固体撮像素子デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】固体撮像素子デバイスの小型化を図ることを可能とする、赤外線吸収ガラス板を提供する。【解決手段】互いに対向している第1及び第2の主面1a,1bと、第1及び第2の主面1a,1bを結ぶ側面1cとを有する赤外線吸収ガラス板1であって、リン酸塩系ガラスにより構成されており、厚みが0.2mm以下であり、側面1cに、マイクロクラックが存在していない、赤外線吸収ガラス板1。【選択図】図1

Description

本発明は、赤外線吸収ガラス板及びその製造方法、並びに該赤外線吸収ガラス板を用いた固体撮像素子デバイスに関するものである。
デジタルカメラ等においては、CCDやCMOS等の固体撮像デバイスが用いられている。これらの固体撮像素子デバイスは、広範囲の受光感度を有しているので、人間の視感に合わせるため、赤外域の光を除去する必要がある。下記の特許文献1では、赤外域の光を除去するための近赤外線カットフィルタとして、フツリン酸塩系ガラスからなる赤外線吸収ガラス板が開示されている。特許文献1では、両面研磨機を用いた物理研磨などによりガラス板の厚みが薄くされている。
特開2010−168262号公報
近年、固体撮像素子デバイスにおいては、より一層の小型化が求められている。そのため、固体撮像素子デバイスを構成する赤外線吸収ガラス板においてもより一層の薄型化が求められている。しかしながら、特許文献1のように物理研磨により薄くする方法では、ガラス板の厚みを薄くしすぎると、ガラス板に割れが生じる場合があった。そのため、ガラス板を十分に薄くすることができず、固体撮像素子デバイスを十分に小型化することができない場合があった。
本発明の目的は、固体撮像素子デバイスの小型化を図ることを可能とする、赤外線吸収ガラス板及び該赤外線吸収ガラス板の製造方法、並びに固体撮像素子デバイスを提供することにある。
本発明に係る赤外線吸収ガラス板は、互いに対向している第1及び第2の主面と、前記第1及び第2の主面を結ぶ側面とを有する赤外線吸収ガラス板であって、リン酸塩系ガラスにより構成されており、厚みが0.2mm以下であり、前記側面に、マイクロクラックが存在していないことを特徴としている。
本発明に係る赤外線吸収ガラス板は、好ましくは、前記リン酸塩系ガラスが、質量%で、P 25〜60%、Al 2〜19%、RO(ただしRはMg、Ca、Sr及びBaから選択される少なくとも1種) 5〜45%、ZnO 0〜13%、KO 8〜20%、NaO 0〜12%、及びCuO 0.3〜20%を含み、かつフッ素を実質的に含んでいない。
本発明に係る赤外線吸収ガラス板は、好ましくは、前記第1及び第2の主面に、研磨跡が存在していない。
本発明に係る赤外線吸収ガラス板は、好ましくは、前記第1の主面の面積が、100mm以上、25000mm以下である。
本発明に係る赤外線吸収ガラス板は、好ましくは、前記第1の主面の面積が、1000mm以上、25000mm以下である。
本発明に係る赤外線吸収ガラス板は、好ましくは、支点間距離2.5mmにおける3点曲げ強度が、35N/mm以上である。
本発明に係る赤外線吸収ガラス板は、好ましくは、前記第1の主面の面積が、1mm以上、1000mm未満である。
本発明に係る赤外線吸収ガラス板は、好ましくは、固体撮像素子デバイスに用いられる。
本発明に係る赤外線吸収ガラス板は、好ましくは、前記第1の主面及び前記第2の主面の少なくとも一方の上に光学膜が設けられている。
前記光学膜は、好ましくは、誘電体多層膜である。
本発明に係る赤外線吸収ガラス板のアレイは、支持体と、前記支持体上にマトリクス状に配置された上記本発明の複数の赤外線吸収ガラス板とを備える。
本発明に係る赤外線吸収ガラス板の製造方法は、本発明に従って構成される赤外線吸収ガラス板の製造方法であって、リン酸塩系ガラスにより構成されている板状のガラス母材を、物理研磨する研磨工程と、前記物理研磨されたガラス母材を、アルカリ洗剤に浸漬することによりエッチングするエッチング工程とを備える。
本発明に係る赤外線吸収ガラス板の製造方法は、好ましくは、前記研磨工程において、前記物理研磨により、前記ガラス母材の厚みを、0.23mm以上、0.3mm以下にする。
本発明に係る赤外線吸収ガラス板の製造方法は、好ましくは、前記エッチング工程において、前記物理研磨されたガラス母材を、pHが7.1以上であるアルカリ洗剤に浸漬することによりエッチングする。
前記アルカリ洗剤は、アミノポリカルボン酸のアルカリ塩を含むことが好ましい。
前記光学膜が設けられた赤外線吸収ガラス板の製造方法は、エッチング後の前記ガラス母材の前記第1の主面及び前記第2の主面の少なくとも一方の上に前記光学膜を形成する工程をさらに備える。
上記本発明の赤外線吸収ガラス板のアレイの製造方法は、エッチングされた前記ガラス母材を上記本発明の方法で作製する工程と、前記ガラス母材を前記支持体の上に載置する工程と、前記支持体上の前記ガラス母材をダイシングし、マトリクス状に配置された前記複数の赤外線吸収ガラス板に分割する工程と、前記支持体上の前記赤外線吸収ガラス板を、前記アルカリ洗剤に浸漬することによりエッチングするエッチング工程とを備える。
前記支持体は、紫外線照射により接着強度が低下するUVテープであることが好ましい。
本発明に係る固体撮像素子デバイスは、本発明に従って構成される赤外線吸収ガラス板を備える。
本発明によれば、固体撮像素子デバイスの小型化を図ることを可能とする、赤外線吸収ガラス板を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る赤外線吸収ガラス板を示す模式的斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る赤外線吸収ガラス板の変形例を示す模式的断面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る赤外線吸収ガラス板を用いた固体撮像素子デバイスを示す模式的断面図である。 図4は、本発明の他の実施形態に係る赤外線吸収ガラス板のアレイの製造工程を説明するための模式的断面図である。 図5は、本発明の他の実施形態に係る赤外線吸収ガラス板のアレイの製造工程を説明するための模式的平面図である。 図6は、本発明の他の実施形態に係る赤外線吸収ガラス板のアレイを示す模式的平面図である。
以下、好ましい実施形態について説明する。但し、以下の実施形態は単なる例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照する場合がある。
(赤外線吸収ガラス板)
図1は、本発明の一実施形態に係る赤外線吸収ガラス板を示す模式的斜視図である。図1に示すように、赤外線吸収ガラス板1は、平面形状が矩形である。赤外線吸収ガラス板1の角部は、面取りされていてもよい。
赤外線吸収ガラス板1は、第1及び第2の主面1a,1bと、側面1cとを有する。第1及び第2の主面1a,1bは、互いに対向している。赤外線吸収ガラス板1において、第1及び第2の主面1a,1bは、いずれも光学面である。側面1cは、第1及び第2の主面1a,1bを結んでいる。
赤外線吸収ガラス板1は、CuOを含有するリン酸塩系ガラスにより構成されている。そのため、赤外線吸収ガラス板1は、赤外線吸収機能に優れている。
赤外線吸収ガラス板1の厚みは、0.2mm以下である。好ましくは、0.19mm以下であり、より好ましくは0.15mm以下である。赤外線吸収ガラス板1は、厚みが0.2mm以下と薄いので、固体撮像素子デバイスに用いたときに、固体撮像素子デバイスの小型化を図ることができる。なお、厚みが薄すぎると、搬送工程で赤外線吸収ガラス板1を持ち上げる際に、割れが生じやすくなる場合があるため、厚みは、0.05mm以上であることが好ましく、0.08mm以上であることがより好ましい。
このように、赤外線吸収ガラス板1は、赤外線吸収機能に優れ、かつ固体撮像素子デバイスの小型化を図ることができるので、固体撮像素子デバイスに好適に用いることができる。
一般的に、リン酸塩系ガラスは、強度が低く、薄くすると割れやすくなるが、本発明においては、赤外線吸収ガラス板1の側面1cにマイクロクラックが存在していないため、厚みを0.2mm以下にしても割れが生じにくい。マイクロクラックとは、長さが1μm〜15μmのクラックのことをいう。マイクロクラックは、赤外線吸収ガラス板1を曲げたときに割れの起点となることがある。特に、側面1cにマイクロクラックが存在する場合、割れの起点となりやすい。そのため、側面1cにマイクロクラックが存在していない場合、赤外線吸収ガラス板1の割れをより一層生じ難くすることができる。なお、マイクロクラックの有無は、光学顕微鏡により確認することができる。
また、側面1cだけでなく、第1及び第2の主面1a,1bにマイクロクラックが存在している場合も割れの起点となることがある。従って、赤外線吸収ガラス板1の割れをさらに一層生じ難くする観点から、側面1cに加えて、第1及び第2の主面1a,1bにおいても、マイクロクラックが存在していないことがより好ましい。
また、赤外線吸収ガラス板1の第1及び第2の主面1a,1bには、製造時における研磨跡が存在していないことが好ましい。その場合、赤外線吸収ガラス板1の割れをより一層生じ難くすることができる。赤外線吸収ガラス板1の割れをさらに一層生じ難くする観点から、第1及び第2の主面1a,1bに加えて、側面1cにおいても研磨跡が存在していないことがより好ましい。なお、研磨跡は、原子間力顕微鏡により確認することができる。
赤外線吸収ガラス板1の支点間距離2.5mmにおける3点曲げ強度は、好ましくは35N/mm以上であり、より好ましくは50N/mm以上である。3点曲げ強度が上記下限以上である場合、赤外線吸収ガラス板1の割れをより一層生じ難くすることができる。なお、赤外線吸収ガラス板1の3点曲げ強度の上限は、特に制限されないが、材料の性質上450N/mm程度である。
以下、赤外線吸収ガラス板1を構成する材料についてより詳細に説明する。
材料の詳細;
赤外線吸収ガラス板1は、リン酸塩系ガラスにより構成されている。上記リン酸塩系ガラスは、F(フッ素)を実質的に含んでいないことが好ましい。なお、「実質的に含んでいない」とは、質量%で0.1%以下のフッ素を含んでいてもよいことを意味している。
このようなリン酸塩系ガラスとしては、例えば、質量%で、P 25〜60%、Al 2〜19%、RO(ただしRはMg、Ca、Sr及びBaから選択される少なくとも1種) 5〜45%、ZnO 0〜13%、KO 8〜20%、NaO 0〜12%、及びCuO 0.3〜20%を含有し、フッ素を実質的に含んでいない、ガラスを用いることができる。
は、ガラス骨格を形成する成分である。Pの含有量は、質量%で、好ましくは25〜60%であり、より好ましくは30〜55%であり、さらに好ましくは40〜50%である。Pの含有量が少なすぎると、ガラス化が不安定になる場合がある。一方、Pの含有量が多すぎると、耐候性が低下しやすくなることがある。
Alは、耐候性をより一層向上させる成分である。Alの含有量は、質量%で、好ましくは2〜19%であり、より好ましくは2〜15%であり、さらに好ましくは2.8〜14.5%であり、特に好ましくは3.5〜14.0%である。Alの含有量が少なすぎると、耐候性が十分でないことがある。一方、Alの含有量が多すぎると、溶融性が低下して溶融温度が上昇する場合がある。なお、溶融温度が上昇すると、Cuイオンが還元されてCu2+からCuにシフトしやすくなるため、所望の光学特性が得られにくくなる場合がある。具体的には、近紫外〜可視域における光透過率が低下したり、赤外線吸収特性が低下し易くなったりすることがある。
RO(ただしRは、Mg、Ca、Sr及びBaから選択される少なくとも1種)は、耐候性を改善するとともに、溶融性を向上させる成分である。ROの含有量は、質量%で、好ましくは5〜45%であり、より好ましくは7〜40%であり、さらに好ましくは10〜35%である。ROの含有量が少なすぎると、耐候性及び溶融性が十分でない場合がある。一方、ROの含有量が多すぎると、ガラスの安定性が低下し易く、RO成分起因の結晶が析出しやすくなることがある。
なお、ROの各成分の含有量の好ましい範囲は以下の通りである。
MgOは、耐候性を改善させる成分である。MgOの含有量は、質量%で、好ましくは0〜15%であり、より好ましくは0〜7%である。MgOの含有量が多すぎると、ガラスの安定性が低下しやすくなることがある。
CaOは、MgOと同様に耐候性を改善させる成分である。CaOの含有量は、質量%で、好ましくは0〜15%であり、より好ましくは0〜7%である。CaOの含有量が多すぎると、ガラスの安定性が低下しやすくなることがある。
SrOは、MgOと同様に耐候性を改善させる成分である。SrOの含有量は、質量%で、好ましくは0〜12%であり、より好ましくは0〜5%である。SrOの含有量が多すぎると、ガラスの安定性が低下しやすくなることがある。
BaOは、ガラスを安定化するとともに、耐候性を向上させる成分である。BaOの含有量は、質量%で、好ましくは1〜30%であり、より好ましくは2〜27%であり、さらに好ましくは3〜25%である。BaOの含有量が少なすぎると、十分にガラスを安定化できなかったり、十分に耐候性を向上できなかったりする場合がある。一方、BaOの含有量が多すぎると、成形中にBaO起因の結晶が析出しやすくなることがある。
ZnOは、ガラスの安定性及び耐候性を改善させる成分である。ZnOの含有量は、質量%で、好ましくは0〜13%であり、より好ましくは0〜12%であり、さらに好ましくは0〜10%である。ZnOの含有量が多すぎると、溶融性が低下して溶融温度が高くなり、結果として所望の光学特性が得られにくくなることがある。また、ガラスの安定性が低下し、ZnO成分起因の結晶が析出しやすくなる場合がある。
以上の通り、RO及びZnOはガラスの安定化を改善する効果があり、特にPが少ない場合に、その効果を享受しやすい。
なお、ROに対するPの含有量の比(P/RO)は、好ましくは1.0〜1.9であり、より好ましくは1.2〜1.8である。比(P/RO)が小さすぎると、液相温度が高くなってRO起因の失透が析出しやすくなる場合がある。一方、P/ROが大きすぎると、耐候性が低下しやすくなる場合がある。
Oは溶融温度を低下させる成分である。KOの含有量は、質量%で、好ましくは8〜20%であり、より好ましくは12.5〜19.5%である。KOの含有量が少なすぎると、溶融温度が高くなって所望の光学特性が得られにくくなることがある。一方、KOの含有量が多すぎると、KO起因の結晶が成形中に析出しやすくなり、ガラス化が不安定になる場合がある。
NaOも、KOと同様に溶融温度を低下させる成分である。NaOの含有量は、好ましくは0〜12%であり、より好ましくは0〜7%である。NaOの含有量が多すぎると、ガラス化が不安定になることがある。
CuOは、近赤外線を吸収するための成分である。CuOの含有量は、質量%で、好ましくは0.3〜20%であり、より好ましくは0.3〜15%であり、さらに好ましくは0.4〜13である。CuOの含有量が少なすぎると、所望の近赤外線吸収特性が得られない場合がある。一方、CuOの含有量が多すぎると、紫外〜可視域の光透過率が低下しやすくなることがある。また、ガラス化が不安定になる場合がある。なお、所望の光学特性を得るためCuOの含有量は、板厚によって適宜調整することが好ましい。
また、上記成分以外にも、B、Nb、Y、La、Ta、CeO又はSb等を本発明の効果を損なわない範囲で含有させてもよい。具体的には、これらの成分の含有量は、それぞれ、質量%で、好ましくは0〜3%であり、より好ましくは0〜2%である。
上記組成を有することにより、可視域におけるより一層高い光透過率と赤外域におけるより一層優れた光吸収特性の両者を達成することが可能となる。具体的には、波長400nmにおける光透過率は、好ましくは78%以上、より好ましくは80%以上であり、波長500nmにおける光透過率は、好ましくは83%以上、より好ましくは85%以上である。一方、波長700nmにおける光透過率は、好ましくは12%以下、より好ましくは9%以下であり、波長800nmにおける光透過率は、好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下である。
また、上記組成を有することにより、液相温度を低くすることが可能となる。具体的に、液相温度は、好ましくは770℃以下、より好ましくは750℃以下である。液相温度が高すぎると、成形時に失透しやすくなる場合がある。
変形例;
図2は、本発明の一実施形態に係る赤外線吸収ガラス板の変形例を示す模式的断面図である。
図2に示すように変形例においては、赤外線吸収ガラス板1の第1の主面1a上に、反射防止膜2が設けられている。また、赤外線吸収ガラス板1の第2の主面1b上に、赤外線反射膜3が設けられている。
反射防止膜2は、反射率を低減する機能を有する膜である。反射防止膜2は、反射防止膜2を設けないときよりも、反射防止膜2を設けたときの方が反射率が低くなる膜であればよく、反射率がゼロになる膜である必要は必ずしもない。もっとも、本発明において、反射防止膜2は設けなくともよい。
反射防止膜2は、例えば、相対的に屈折率が低い低屈折率膜と、相対的に屈折率が高い高屈折率膜とが交互に積層された誘電体多層膜により構成することができる。上記誘電体多層膜の積層数は、特に限定されないが、通常、3〜5層程度である。なお、反射防止膜2は、赤外線吸収ガラス板1よりも屈折率が低い低屈折率膜により構成されていてもよい。
赤外線反射膜3は、赤外線を反射させる機能を有する膜である。赤外線反射膜3は、例えば、SiO、Nb又はTiO等により構成することができる。
本変形例においても、赤外線吸収ガラス板1の厚みが薄いので、固体撮像素子デバイスに用いたときに、固体撮像素子デバイスの小型化を図ることができる。
以下、赤外線吸収ガラス板1などの本発明の赤外線吸収ガラス板の製造方法について説明する。
(赤外線吸収ガラス板の製造方法)
本発明の赤外線吸収ガラス板は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、リン酸塩系ガラスにより構成されている板状のガラス母材を用意する。
ガラス母材は、所望の組成となるように調製したリン酸塩系ガラスの原料粉末バッチを溶融させ、板状に成形することにより製造することができる。リン酸塩系ガラスは、例えば上述した組成のガラスを用いることができる。
溶融温度は、900〜1200℃であることが好ましく、900〜1000℃であることがより好ましい。溶融温度が低すぎると、均質なガラスが得られにくい場合がある。一方、溶融温度が高すぎると、Cuイオンが還元されてCu2+からCuにシフトしやすくなることがあり、所望の光学特性が得られにくくなる場合がある。
なお、成形方法としては、特に限定されないが、例えば、鋳込み法、ロールアウト法、ダウンドロー法、又はリドロー法等の成形方法を用いることができる。
続いて、上記のようにして用意した板状のガラス母材を物理研磨により研磨する(研磨工程)。研磨工程においては、物理研磨により、ガラス母材の厚みを0.23mm以上、0.3mm以下にすることが好ましい。ガラス母材の厚みを物理研磨により薄くしすぎると、ガラス母材が割れることがある。また、ガラス母材の厚みが厚すぎると、後述するエッチング工程において十分にガラス板の厚みを薄くできないことがある。
研磨工程においては、例えば、ラップ研磨により0.3mmの厚みまでガラス母材を研磨し、続いて、光学研磨により、0.23mm以上、0.3mmの厚みまで研磨することにより物理研磨されたガラス母材を得ることができる。
次に、物理研磨されたガラス母材を、垂直に立てた状態でアルカリ洗剤に浸漬することによりエッチングする(エッチング工程)。それによって、厚みが0.2mm以下である本発明の赤外線吸収ガラス板を得ることができる。
このように本発明に係る赤外線吸収ガラス板の製造方法では、従来得ることが困難であった、厚みが0.2mm以下の赤外線吸収ガラス板を容易に製造することができる。この理由については以下のように説明することができる。
物理研磨により赤外線吸収ガラス板の厚みを薄くする従来の方法においては、0.2mm以下までガラス板の厚みを薄くする目的で、キャリアの厚みを薄くすると、キャリアに割れが生じることがあった。また、ガラス板の厚みを薄くできた場合においても、キャリアから取り出す際にガラス板に割れが生じていた。また、面積の大きなガラス板を作製しても、切断の際、割れが生じていた。
これに対して、本願発明の発明者等は、上記のように物理研磨されることによりある程度厚みを薄くしたリン酸塩系のガラス母材を、アルカリ洗剤に浸漬させると、厚みが0.2mm以下であり、かつ割れが生じ難いガラス板が得られることを見出した。この理由については、以下のように考えられる。
リン酸塩系のガラスは、フツリン酸塩系のような他のガラスと比べて、耐アルカリ性が低い。そのため、アルカリ洗剤によるエッチング工程において、ガラス母材の研磨跡やマイクロクラックが溶かされ、得られた赤外線吸収ガラス板の第1及び第2の主面や側面において研磨跡やマイクロクラックが存在しなくなるものと考えられる。研磨跡やマイクロクラックがなくなることで赤外線吸収ガラス板の割れの起点がなくなるので、赤外線吸収ガラス板の強度が高められ、厚みが薄くても割れ難くなるものと考えられる。
アルカリ洗剤としては、特に限定されないが、例えば、Na、Kなどのアルカリ成分や、トリエタノールアミン、ベンジルアルコール又はグリコール等の界面活性剤や、水又はアルコール等を含有するアルカリ洗剤を用いることができる。
アルカリ洗剤に含まれるアルカリ成分として、アミノポリカルボン酸などのキレート剤のアルカリ塩が含まれることが好ましい。アミノポリカルボン酸のアルカリ塩としては、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、ニトリロ三酢酸などのナトリウム塩及びカリウム塩が挙げられる。これらの中でも、ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、トリエチレンテトラアミン六酢酸六ナトリウム、ニトリロ三酢酸三ナトリウムが好ましく用いられ、特にジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウムが好ましく用いられる。
アルカリ洗剤中における浸漬温度は、特に限定されないが、例えば、20℃〜40℃とすることができる。
アルカリ洗剤中における浸漬時間は、特に限定されないが、例えば、1時間〜3時間とすることができる。なお、物理研磨されたガラス母材は、垂直に立てた状態で1時間〜3時間アルカリ洗剤に浸漬させた後に、上下ひっくり返して同時間浸漬させることが望ましい。その場合、より一層厚み分布が均一な赤外線吸収ガラス板を得ることできる。
マイクロクラックをより一層存在させ難くし、得られる赤外線吸収ガラス板の割れをより一層生じ難くさせる観点から、上記アルカリ洗剤のpHは、好ましくは7.1以上、より好ましくは8.0以上である。
また、得られた赤外線吸収ガラス板では、割れが生じ難いので、第1及び第2の主面の面積を大きくすることができる。例えば、第1の主面の面積は、100mm以上、25000mm以下とすることができる。第1の主面の面積のより好ましい範囲は、400mm以上、25000mm以下、より好ましくは1000mm以上、25000mm以下、さらに好ましくは2500mm以上、25000mm以下、特に好ましくは5000mm以上、25000mm以下である。第1及び第2の主面の面積が大きい赤外線吸収ガラス板においても、割れが生じ難いので、所望の大きさに切断して用いることができる。この場合、より一層効率良く赤外線吸収ガラス板を製造することができる。
(固体撮像素子デバイス)
図3は、本発明の一実施形態に係る赤外線吸収ガラス板を用いた固体撮像素子デバイスを示す模式的断面図である。図3に示すように、固体撮像素子デバイス10は、赤外線吸収ガラス板1、固体撮像素子11、パッケージ12及び接着剤層13を備える。
パッケージ12は、セラミックにより構成されている。パッケージ12の内部に、固体撮像素子11が収納されている。また、パッケージ12の開口部には、赤外線吸収ガラス板1が設けられている。なお、パッケージ12と、赤外線吸収ガラス板1とは接着剤層13により接合されている。接着剤層13は、適宜の紫外線硬化型樹脂や、熱硬化性樹脂により構成することができる。
本実施形態に係る固体撮像素子デバイス10では、固体撮像素子11の光入射側に、赤外線吸収ガラス板1が設けられているので、赤外域の光を十分に吸収して固体撮像素子11に光を入射させることができる。また、上述したように固体撮像素子デバイス10を構成している赤外線吸収ガラス板1は、厚みが0.2mm以下と薄いので、固体撮像素子デバイス10は小型化されている。
以下、本発明の具体的な実施例を挙げることにより、本発明を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
質量%で、P 46%、Al 7%、MgO 3%、CaO 4%、BaO 20%、KO 16%、及びCuO 4%の組成となるように調製したリン酸塩系ガラスの原料粉末バッチを、温度850〜1300℃で溶融し、ロールアウト法により板状に成形し、板状のガラス母材を得た。
得られたガラス母材を、ダイサーを用いて125.1mm角の大きさに切断し、切断したガラス母材を、両面研磨機の下定盤にセットされたキャリアの孔部に載せ、その上に上定盤を降ろして圧力をかけ、上定盤、下定盤及びキャリアを回転させつつ、Alを含む研磨液を流しながら両面を研磨し、ガラス母材の厚みを0.30mmとした。続いて、CeOによりガラス母材をさらに研磨し、ガラス母材の厚みを0.25mmとした。
次に、研磨されたガラス母材を、質量%で、Naの成分が37%、トリエタノールアミンが20%、及び水が43%の組成を有するアルカリ洗剤に、温度30℃で、120分間浸漬させ、125.0mm角の大きさで厚み0.15mmの赤外線吸収ガラス板を得た。
上記アルカリ洗剤には、Naの成分として、ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウムが含まれている。
得られた赤外線吸収ガラス板(30枚)について、両端部を把持して水平に持ち上げたところ、割れが発生することはなく、また、側面を光学顕微鏡で観察したところ、マイクロクラックは存在しないものであった。
また、得られた赤外線吸収ガラス板(30枚)について、支点間距離2.5mmにおける3点曲げ強度を測定したところ、35〜350N/mmであり、厚みが0.15mmと薄いにもかかわらず、高い強度を有していた。
(比較例1)
リン酸塩系ガラスの原料粉末バッチの代わりに、質量%で、Al 10%、AlF 10%、MgF 6%、CaF 15%、SrF 24%、SrF 18%、BaO 3%、LiF 9%、LiO 1%、及びCuO 4%の組成となるように調製したフツリン酸塩系ガラスの原料粉末バッチを用いたこと以外は実施例1と同様にして赤外線吸収ガラス板を得た。
しかしながら、比較例1においては、フツリン酸塩系ガラスは耐アルカリ性が高く、アルカリ洗剤によるエッチング工程において、エッチングされなかったため、赤外線吸収ガラス板の厚みが0.25mmであり、厚み0.2mm以下の赤外線吸収ガラス板を得ることができなかった。
上記ようにして作製したフツリン酸塩系ガラスからなる赤外線吸収ガラス板(30枚)について、両端部を把持して水平に持ち上げたところ、割れが発生することはなかった。しかし、側面を光学顕微鏡で観察したところ、1μm〜10μm程度のマイクロクラックが存在していた。
また、得られた赤外線吸収ガラス板(30枚)について、支点間距離2.5mmにおける3点曲げ強度を測定したところ、30〜60N/mmであった。
赤外線吸収ガラス板のアレイ;
図4は、本発明の他の実施形態に係る赤外線吸収ガラス板のアレイの製造工程を説明するための模式的断面図である。また、図5は、本発明の他の実施形態に係る赤外線吸収ガラス板のアレイの製造工程を説明するための模式的平面図である。スマートフォンのカメラ等に用いる赤外線吸収ガラス板は、一般に、小さなサイズである。そのため、大きなサイズの赤外線吸収ガラス板を作製してから、ダイシング等により分割して、小さなサイズの赤外線吸収ガラス板のアレイを製造し、アレイから小さなサイズの赤外線吸収ガラス板を取り出して用いてもよい。以下、赤外線吸収ガラス板のアレイの製造方法について説明する。
まず、ガラス母材として、アルカリ洗浄した大きなサイズの赤外線吸収ガラス板21を用意する。赤外線吸収ガラス板21の第1の主面21a及び第2の主面21bの上には、必要に応じて、反射防止膜や赤外線反射膜などの光学膜22及び23が設けられている。本実施形態において、光学膜22及び23は、誘電体多層膜から構成される。
光学膜22及び23が設けられた赤外線吸収ガラス板21を、支持体30の上に接着させる。支持体30として、例えば、紫外線照射により接着強度が低下するUVテープを用いることができる。
次に、カッティングラインAに沿って、支持体30の上の赤外線吸収ガラス板21をダイシングソーなどで切断し、マトリクス状に配置された複数の赤外線吸収ガラス板に分割する。
次に、支持体30に接着している複数の赤外線吸収ガラス板を、支持体30とともに、上記アルカリ洗剤に浸漬し、赤外線吸収ガラス板の側面をエッチングする。これにより、ダイシングにより側面に生じたマイクロクラック等を除去することができる。このため、割れの生じ難い赤外線吸収ガラス板にすることができる。
以上のようにして、本発明の他の実施形態に係る赤外線吸収ガラス板のアレイを製造することができる。
図6は、本発明の他の実施形態に係る赤外線吸収ガラス板のアレイを示す模式的平面図である。本実施形態の赤外線吸収ガラス板のアレイ40は、支持体30と、支持体30上にマトリクス状に配置された複数の赤外線吸収ガラス板31とを備えている。本実施形態において、支持体30はUVテープから構成されているので、紫外線を照射することにより接着強度を低下させて、赤外線吸収ガラス板31を容易に支持体30から取り外すことができる。
上記実施形態では、赤外線吸収ガラス板21をダイシングにより切断したが、ダイシングによる切断に代えて、レーザー照射により切断してもよい。レーザー照射による切断の場合、切断面にマイクロクラック等が生じ難いので、その後のエッチング工程を省略してもよい。
1…赤外線吸収ガラス板
1a,1b…第1,第2の主面
1c…側面
2…反射防止膜
3…赤外線反射膜
10…固体撮像素子デバイス
11…固体撮像素子
12…パッケージ
13…接着剤層
21…赤外線吸収ガラス板
21a,21b…第1,第2の主面
22,23…光学膜
30…支持体
31…赤外線吸収ガラス板
40…赤外線吸収ガラス板のアレイ

Claims (19)

  1. 互いに対向している第1及び第2の主面と、前記第1及び第2の主面を結ぶ側面とを有する赤外線吸収ガラス板であって、
    リン酸塩系ガラスにより構成されており、
    厚みが0.2mm以下であり、
    前記側面に、マイクロクラックが存在していない、赤外線吸収ガラス板。
  2. 前記リン酸塩系ガラスが、質量%で、P 25〜60%、Al 2〜19%、RO(ただしRは、Mg、Ca、Sr及びBaから選択される少なくとも1種) 5〜45%、ZnO 0〜13%、KO 8〜20%、NaO 0〜12%、及びCuO 0.3〜20%を含み、かつフッ素を実質的に含んでいない、請求項1に記載の赤外線吸収ガラス板。
  3. 前記第1及び第2の主面に、研磨跡が存在していない、請求項1又は2に記載の赤外線吸収ガラス板。
  4. 前記第1の主面の面積が、100mm以上、25000mm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の赤外線吸収ガラス板。
  5. 前記第1の主面の面積が、1000mm以上、25000mm以下である、請求項4に記載の赤外線吸収ガラス板。
  6. 支点間距離2.5mmにおける3点曲げ強度が、35N/mm以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の赤外線吸収ガラス板。
  7. 前記第1の主面の面積が、1mm以上、1000mm未満である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の赤外線吸収ガラス板。
  8. 固体撮像素子デバイスに用いられる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の赤外線吸収ガラス板。
  9. 前記第1の主面及び前記第2の主面の少なくとも一方の上に光学膜が設けられている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の赤外線吸収ガラス板。
  10. 前記光学膜が誘電体多層膜である、請求項9に記載の赤外線吸収ガラス板。
  11. 支持体と、前記支持体上にマトリクス状に配置された請求項1〜10のいずれか一項に記載の複数の赤外線吸収ガラス板とを備える、赤外線吸収ガラス板のアレイ。
  12. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の赤外線吸収ガラス板の製造方法であって、
    リン酸塩系ガラスにより構成されている板状のガラス母材を、物理研磨する研磨工程と、
    前記物理研磨されたガラス母材を、アルカリ洗剤に浸漬することによりエッチングするエッチング工程とを備える、赤外線吸収ガラス板の製造方法。
  13. 前記研磨工程において、前記物理研磨により、前記ガラス母材の厚みを、0.23mm以上、0.3mm以下にする、請求項12に記載の赤外線吸収ガラス板の製造方法。
  14. 前記エッチング工程において、前記物理研磨されたガラス母材を、pHが7.1以上であるアルカリ洗剤に浸漬することによりエッチングする、請求項12又は13に記載の赤外線吸収ガラス板の製造方法。
  15. 前記アルカリ洗剤が、アミノポリカルボン酸のアルカリ塩を含む、請求項12〜14のいずれか一項に記載の赤外線吸収ガラス板の製造方法。
  16. 請求項9又は10に記載の赤外線吸収ガラス板の製造方法であって、
    エッチング後の前記ガラス母材の前記第1の主面及び前記第2の主面の少なくとも一方の上に前記光学膜を形成する工程をさらに備える、請求項12〜15のいずれか一項に記載の赤外線吸収ガラス板の製造方法。
  17. 請求項11に記載の赤外線吸収ガラス板のアレイの製造方法であって、
    請求項12〜16のいずれか一項に記載の方法で、エッチングされた前記ガラス母材を作製する工程と、
    前記ガラス母材を前記支持体の上に載置する工程と、
    前記支持体上の前記ガラス母材をダイシングし、マトリクス状に配置された前記複数の赤外線吸収ガラス板に分割する工程と、
    前記支持体上の前記赤外線吸収ガラス板を、前記アルカリ洗剤に浸漬することによりエッチングするエッチング工程とを備える、赤外線吸収ガラス板のアレイの製造方法。
  18. 前記支持体が、紫外線照射により接着強度が低下するUVテープである、請求項17に記載の赤外線吸収ガラス板のアレイの製造方法。
  19. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の赤外線吸収ガラス板を備える、固体撮像素子デバイス。
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