JP2017186438A - スチレン系樹脂組成物 - Google Patents

スチレン系樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2017186438A
JP2017186438A JP2016075855A JP2016075855A JP2017186438A JP 2017186438 A JP2017186438 A JP 2017186438A JP 2016075855 A JP2016075855 A JP 2016075855A JP 2016075855 A JP2016075855 A JP 2016075855A JP 2017186438 A JP2017186438 A JP 2017186438A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
styrene
resin composition
recycled material
mass
styrene resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016075855A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6785054B2 (ja
Inventor
潔 砂田
Kiyoshi Sunada
潔 砂田
宝晃 岡田
Takaaki Okada
宝晃 岡田
圭太 秋葉
Keita Akiba
圭太 秋葉
勝典 今野
Katsunori Konno
勝典 今野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Styrene Co Ltd
Original Assignee
Toyo Styrene Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Styrene Co Ltd filed Critical Toyo Styrene Co Ltd
Priority to JP2016075855A priority Critical patent/JP6785054B2/ja
Publication of JP2017186438A publication Critical patent/JP2017186438A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6785054B2 publication Critical patent/JP6785054B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】リサイクル材含有率が高く、未使用のスチレン系樹脂組成物と同等の強度と難燃性を有するスチレン系樹脂組成物およびそれからなる成形体を提供する。【解決手段】N,N−ジメチルホルムアミド中に分散溶液させて、レーザー回折法によって測定した粒径分布曲線を測定した時に、累積頻度84%の粒径と累積頻度16%の粒径の差を2で除した値(粒径分布の標準偏差)が、2.0〜3.5μmであるスチレン系リサイクル材を20〜70質量%含有することを特徴とするスチレン系樹脂組成物。スチレン系リサイクル材のゴム状重合物含有量は、4〜20質量%であることが好ましく、スチレン系リサイクル材がポストコンシューマー材であることが好ましい。また、リン系難燃剤を含有し、V−2レベル以上の燃焼性を有することが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、スチレン系樹脂組成物、及び該樹脂組成物からなる成形体に関するものである。
近年、環境問題に対する意識が高まり、家電やOA機器のプラスチック部品にリサイクル材料を利用する動きが広がってきている。しかし、リサイクル材は劣化や汚れにより物性が低下していたり、廃棄機器の種類や回収量が一定でなかったりするため、プラスチック部品の強度や難燃性を安定させることが難しかった。ポリスチレン系リサイクル材の利用に関する技術として下記が挙げられる。
特開2006−137808号公報 特開2006−274032号公報 特開2009−149768号公報
本発明は、リサイクル材含有率が高く、未使用のスチレン系樹脂組成物と同等の強度と難燃性を有するスチレン系樹脂組成物およびそれからなる成形体を提供することである。
1. N,N−ジメチルホルムアミドに溶解分散させた後、レーザー回折法によって粒径分布曲線を測定した時に、下式[1]で計算される粒径分布の標準偏差が2.0〜3.5μmであるスチレン系リサイクル材を20〜70質量%含有するスチレン系樹脂組成物。

粒径分布の標準偏差=(d84%−d16%)/2 [1]

(ここで、d84%、d16%はそれぞれ、累積頻度が84%、16%を示す粒径(μm)である。)
2.スチレン系リサイクル材のゴム状重合物含有量が、4〜20質量%である上記1に記載のスチレン系樹脂組成物。
3. スチレン系リサイクル材がポストコンシューマー材である上記1または2に記載のスチレン系樹脂組成物。
4.リン系難燃剤を含有し、V−2レベルの燃焼性を有する上記1乃至3のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物。
本発明で得られる樹脂組成物は、リサイクル材含有率が高いため、再資源化率の向上に貢献することができる。また、耐衝撃性に優れるため、家電やOA機器のプラスチック部品に使用可能である。
本発明において使用するスチレン系リサイクル材とは、スチレン系樹脂を含む再生材のことであり、プレコンシューマー材及びポストコンシューマー材のどちらを用いても構わない。プレコンシューマー材とは、スチレン系樹脂製品の生産工程で発生した端材や不良品、及び売れ残ったり品質保証期間を過ぎたりして出荷前に廃棄されたスチレン系樹脂製品を回収して再利用する材料である。ポストコンシューマー材とは、一度市場に出荷され、消費者の使用が終了した後で回収して再利用する材料である。本発明では、環境負荷の小さな製品を製造し、グリーン購入や再資源化率の向上を推進する観点から、スチレン系樹脂組成物中のスチレン系リサイクル材は、ポストコンシューマー材であることが好ましい。ポストコンシューマー材として好適なスチレン系樹脂の具体例としては、発泡スチロール、押出加工したシート、容器、包装材、CD・MDなどの記録媒体のケース、ボビン、ハンガーなどの雑貨、電気機器及びOA機器のプラスチック部品などが挙げられる。
リサイクル材に含まれるスチレン系樹脂とは、芳香族ビニル化合物を重合して得られるものであり、必要に応じて共役ジエン系ゴム状重合体を加えてゴム変性を行ったものでもよい。重合方法としては、塊状重合法、塊状・懸濁二段重合法、溶液重合法等が公知であり、いずれの方法で製造されたものでも使用可能である。芳香族ビニル化合物系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン等の公知のものが挙げられるが、好ましくはスチレンである。また、これらの芳香族ビニル化合物系単量体と共重合可能なアクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル等と、スチレン系単量体の共重合体であっても良い。さらにジビニルベンゼン等の架橋剤をスチレン系単量体に対し添加して重合したものも含まれる。
スチレン系樹脂のゴム変性に用いる共役ジエン系ゴム状重合体としては、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンのランダムまたはブロック共重合体、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、スチレン−イソプレンのランダム、ブロック又はグラフト共重合体、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴムなどが挙げられるが、特にポリブタジエン、スチレン−ブタジエンのランダム、ブロック又はグラフト共重合体が好ましい。また、これらは一部水素添加されていても差し支えない。
このようなスチレン系樹脂の例として、ポリスチレン(GPPS)、ゴム変性ポリスチレン(HIPS)、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、MS樹脂(メチルメタクリレート−スチレン共重合体)、AAS樹脂(アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体)、AES樹脂(アクリロニトリル−エチレンプロピレン−スチレン共重合体)等が挙げられる。この中では、テレビ・エアコン等の家電のプラスチック部品、またはコピー機等のOA機器のプラスチック部品等から回収されるゴム変性ポリスチレンが、樹脂組成物の耐衝撃性を高くすることができるため、特に好ましい。
本発明におけるスチレン系リサイクル材は、スチレン系樹脂以外の添加物、例えば難燃剤、染顔料、着色防止剤、滑剤、酸化防止剤、老化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、充填剤、結晶化核剤、相溶化剤、酸化チタンやカーボンブラック等の着色剤などを含んでいても良い。
本発明では、スチレン系樹脂組成物の耐衝撃性と難燃性を安定させる目的から、樹脂組成物の原料となるスチレン系リサイクル材のゴム状重合体及び不純物粒子の粒径分布を管理する。スチレン系リサイクル材は、未使用のスチレン系樹脂とは異なり、配合剤や汚れに由来する不純物粒子を含んでいたり、ゴム状重合体の粒子径が異なる複数の材料が混合されていたりするため、未使用のスチレン系樹脂よりも、有機溶媒に溶解分散させた時の粒子径分布が広い。
スチレン系リサイクル材の粒径分布(粒径の頻度分布曲線)は、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)20gに対して、リサイクル材のペレットまたは粉砕品80〜120mgを加え、超音波振動を15分間以上与えて、超音波で振動させた状態で白濁溶液をサンプリングを行い、スターラーを用いてセル内で撹拌しながらレーザーを照射させて、レーザー回折・散乱法によって測定する。分布曲線は、複数のピークを有していても構わない。
本発明で使用するスチレン系リサイクル材は、粒径分布の広さの指標となる、下式[2]で計算される粒径分布の標準偏差が2.0〜3.5μmである。

粒径分布の標準偏差=(d84%−d16%)/2 [2]

ここで、d84%、d16%はそれぞれ、累積頻度が84%、16%を示す粒径(μm)を表す。粒径分布の標準偏差が、2.0μm未満であると耐衝撃性が不十分となる。一方、粒径分布の標準偏差が、3.5μmを超えると、スチレン系リサイクル材中に異物や汚れが多く混入している可能性があり、樹脂組成物の耐衝撃性や難燃性が低下する可能性がある。
スチレン系リサイクル材のゴム状重合体含有量は、サンプルをクロロホルムに溶解させ、一定量の一塩化ヨウ素/四塩化炭素溶液を加え暗所に約1時間放置した後、15質量%のヨウ化カリウム溶液と純水50mlを加え、過剰の一塩化ヨウ素を0.1Nチオ硫酸ナトリウム/エタノール水溶液で滴定し、付加した一塩化ヨウ素量から算出する。スチレン系リサイクル材のゴム状重合体含有量は、4〜20質量%が好ましく、4〜8質量%が更に好ましい。ゴム状重合体含有量が4質量%未満であると、樹脂組成物の耐衝撃性が不十分となり、20質量%を超えると、樹脂組成物の難燃性が低下するため好ましくない。
本発明のスチレン系樹脂組成物は、スチレン系リサイクル材に、難燃剤、染顔料、着色防止剤、滑剤、酸化防止剤、老化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、充填剤、結晶化核剤、相溶化剤、酸化チタンやカーボンブラック等の着色剤などの添加剤を、用途と要求性能に応じて配合することによって得られる。これらの添加方法は、特に限定されず、公知の方法で添加すれば良い。例えば、スチレン系リサイクル材のペレット加工時に添加する方法や、押出機や成形機を用いて樹脂組成物を混合する工程で添加する方法を適用することができる。
本発明の樹脂組成物は、難燃性が要求される用途で使用できるようにするため、難燃剤を含有することが好ましい。難燃剤としては、臭素系難燃剤、リン系難燃剤、塩素系難燃剤等が挙げられるが、環境配慮の観点から、燃焼時にハロゲン類が発生しないリン系難燃剤を使用することが好ましい。
臭素系難燃剤としては、トリス(ポリブロモフェノキシ)トリアジン化合物、臭素化ジフェニルアルカン化合物、臭素化フタルイミド化合物、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリアクリレート、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂の分子鎖末端のグリシジル基の一部又は全部を封止した変性物等が挙げられ、トリス(ポリブロモフェノキシ)トリアジン化合物、臭素化ジフェニルアルカン化合物、臭素化フタルイミド化合物が好適に使用される。
リン系難燃剤としては、赤リン、有機リン酸エステル化合物、ホスファゼン化合物、ホスフィン酸塩類、ホスフォン酸塩類、ホスホルアミド化合物等が挙げられ、特に下記化1で表される芳香族ジオールビス(ジアリールホスフェート)化合物が好適に使用される。
Figure 2017186438
(ここで、nは1〜5の正数であり、Ar1〜Ar4は炭素数6〜15のフェニル基又はアルキル置換フェニル基を表し、Xは下式に示す化2で表わされるX1、X2、X3、X4、又はX5から選ばれる置換基である。)
Figure 2017186438
芳香族ジオールビス(ジアリールホスフェート)化合物としては、特にビスフェノールAビス(ジアリールホスフェート)化合物、ベンゼンジオールビス(ジアリールホスフェート)化合物から選択された少なくとも一種の縮合リン酸エステルが好ましく用いられる。
本発明で使用するビスフェノールAビス(ジアリールホスフェート)化合物は、上記化2の(X5)で表される化合物である。
ビスフェノールAビス(ジアリールホスフェート)化合物として具体的には、ビスフェノールAのビス(ジフェニルホスフェート)、ビス(ジトリルホスフェート)、(ジキシレニルホスフェート)化合物等が挙げられるが、好ましくは、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)化合物である。
本発明で使用するベンゼンジオールビス(ジアリールホスフェート)化合物は、上記化2の(X1)、(X2)、又は(X3)から選ばれる化合物である。
ベンゼンジオールビス(ジアリールホスフェート)化合物として具体的には、ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール等のビス(ジフェニルホスフェート)、ビス(ジトリルホスフェート)、(ジキシレニルホスフェート)化合物等が挙げられるが、好ましくはレゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)である。
難燃剤の添加量について特に制限はないが、スチレン系樹脂組成物中に3〜30質量%の範囲で用いることが好ましい。難燃剤が3質量%未満では十分な難燃性を確保できず、30質量%より多いと耐熱性が低下する。
本発明のスチレン系樹脂組成物の混合方法は、特に限定されず、公知の混合技術を適用することができる。例えば、ミキサー型混合機、V型他ブレンダー、及びタンブラー型混合機等の混合装置を用いて、各種原料を予め混合しておき、その混合物を溶融混練することによって、均一な樹脂組成物を製造することができる。溶融混練装置も、特に限定されないが、例えばバンバリー型ミキサー、ニーダー、ロール、単軸押出機、特殊単軸押出機、及び二軸押出機等が挙げられる。更に、押出機等の溶融混練装置の途中から難燃剤等の添加剤を別途添加する方法もある。
本発明のスチレン系樹脂組成物には、スチレン系リサイクル材だけでなく、未使用のスチレン系樹脂を配合しても良い。ただし、スチレン系樹脂組成物中のスチレン系リサイクル材の含有量は20〜70質量%である。リサイクル材の含有量が20質量%未満であると、樹脂組成物が環境対応製品の認定基準を満たさない場合がある。また、リサイクル材の含有量が70質量%よりも多いと、難燃剤等の添加剤の配合量が制限されるため、樹脂組成物の難燃性が不十分になる。
本発明のスチレン系樹脂組成物は、米国認証機関アンダーライターズ・ラボラトリーズ・インク(UL)が定めているUL94試験において、V−2レベル以上の難燃性を有することが好ましい。V−2レベル以上の難燃性を有すると、電気機器やOA機器等の様々なプラスチック部品に使用できるため好ましい。
以下に本発明を実施例及び比較例によって詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<スチレン系リサイクル材>
(A−1);家電から回収されたポリスチレン
ポストコンシューマー材含有率100質量%、粒径分布の標準偏差2.4μm、ゴム状重合体含有量6.9質量%
(A−2);雑貨及び発泡スチロールから回収されたポリスチレン
ポストコンシューマー材含有率100質量%、粒径分布の標準偏差2.7μm、ゴム状重合体含有量4.6質量%

(A−3);OA機器から回収されたポリスチレン
ポストコンシューマー材含有率100%、粒径分布の標準偏差3.7μm、ゴム状重合体含有量7.0質量%
(A−4);リール及び容器から回収されたポリスチレン
ポストコンシューマー材含有率100%、粒径分布の標準偏差1.7μm、ゴム状重合体含有量5.6質量%
<ポリフェニレンエーテル樹脂>
(B);三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製、商品名「PX100F」、極限粘度0.38dl/g
<難燃剤>
(C);ビスフェノールAビス−ジフェニルホスフェート、大八化学工業株式会社製、商品名「CR−741」、リン含有量8.9質量%
[スチレン系樹脂組成物の調製]
表1及び表2に配合処方を示す。難燃剤以外の試薬を、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製、FM20B)にて予備混合した後、二軸押出機(東芝機械株式会社製、TEM26SS)に供給した。更に、難燃剤を、押出機の中間部から供給し、押出機の先端ノズルから排出されたストランドを、水冷してからペレタイザーへ導き、ペレットを作製した。押出機のシリンダー温度は200(搬送部位)〜300℃(混練部位)であり、スクリュー回転数は900rpmであり、押出速度は50kg/hである。
[ゴム状重合体含有量]
スチレン系リサイクル材のサンプルをクロロホルムに溶解させ、一定量の一塩化ヨウ素/四塩化炭素溶液を加え暗所に約1時間放置後、15質量%のヨウ化カリウム溶液と純水50mlを加え、過剰の一塩化ヨウ素を0.1Nチオ硫酸ナトリウム/エタノール水溶液で滴定し、付加した一塩化ヨウ素量から算出した。
[粒径分布の標準偏差]
ポリプロピレン製ディスポーサルカップに、スチレン系リサイクル材のサンプル20mgと、N,N−ジメチルホルムアミド20mLを入れて、超音波振動を15分間かけて溶解・分散させた。振動させた状態で、サンプルの白濁液の一部を採取し、測定用セルに入れ、回転子で撹拌させながら、レーザー回折式粒径測定装置((株)堀場製作所製、LA−910)を用いて粒径の頻度分布曲線を測定し、下式[3]により、粒径分布の標準偏差を計算した。

粒径分布の標準偏差=(d84%−d16%)/2 [1]

(ここで、d84%、d16%はそれぞれ、累積頻度が84%、16%を示す粒径(μm)である。)
[シャルピー衝撃強さ]
本発明におけるスチレン系樹脂組成物の耐衝撃性はシャルピー衝撃値によりで評価した。
スチレン系樹脂組成物のペレットを温度70℃×3時間で加熱乾燥後、射出成形機(日本製鋼所(株)製、J100E−P)を用いて、シリンダー温度220℃、金型温度45℃にて、JIS K 7139に記載のA型試験片(ダンベル)を成形した。上記ダンベル片の中央部より切り出し、切削でノッチ(タイプA、r=0.25mm)を入れた試験片を用いて、JIS K 7111−1に準拠して行った。
[難燃性]
射出成形機(日本製鋼所(株)製、J100E−P)を用いて、長さ127mm×幅12.7mm×厚さ2.5mmの燃焼用試験片を成形した。米国アンダーライターズ・ラボラトリーズ社のサブジェクト94号の垂直燃焼試験方法(UL94)に基づき、燃焼試験を行った。この試験方法でV−2に満たなかった場合は不合格とした。
下記表1に結果を示した。
Figure 2017186438
表1より、本発明のスチレン系樹脂組成物は、V−2レベル以上の難燃性を有しており、粒径分布が2.0μmより小さいスチレン系リサイクル材、または3.5μmを超えるスチレン系リサイクル材を含有する樹脂組成物よりも、耐衝撃性に優れていることがわかる。
本発明のスチレン系樹脂組成物は、リサイクル材を利用しているため環境負荷が低く、耐衝撃性に優れているため、OA機器や家電部品等の家電分野での利用が可能である。

Claims (4)

  1. N,N−ジメチルホルムアミドに溶解分散させた後、レーザー回折法によって測定される粒径分布の標準偏差が2.0〜3.5μmであるスチレン系リサイクル材を20〜70質量%含有することを特徴とするスチレン系樹脂組成物。
  2. スチレン系リサイクル材のゴム状重合物含有量が、4〜20質量%であることを特徴とする請求項1に記載のスチレン系樹脂組成物。
  3. スチレン系リサイクル材がポストコンシューマー材であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスチレン系樹脂組成物。
  4. リン系難燃剤を含有し、V−2レベル以上の燃焼性を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のスチレン系樹脂組成物。


JP2016075855A 2016-04-05 2016-04-05 スチレン系樹脂組成物 Active JP6785054B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016075855A JP6785054B2 (ja) 2016-04-05 2016-04-05 スチレン系樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016075855A JP6785054B2 (ja) 2016-04-05 2016-04-05 スチレン系樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017186438A true JP2017186438A (ja) 2017-10-12
JP6785054B2 JP6785054B2 (ja) 2020-11-18

Family

ID=60045504

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016075855A Active JP6785054B2 (ja) 2016-04-05 2016-04-05 スチレン系樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6785054B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022158452A1 (ja) * 2021-01-20 2022-07-28 東洋スチレン株式会社 再生スチレン系樹脂組成物及び成形体

Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09302194A (ja) * 1996-05-09 1997-11-25 Nippon Steel Chem Co Ltd ゴム変性スチレン系樹脂組成物
JPH11166088A (ja) * 1997-09-30 1999-06-22 Mitsui Chem Inc ゴム変性スチレン系樹脂組成物の製造方法
JP2001097343A (ja) * 1999-09-28 2001-04-10 Asahi Kasei Corp シール強度に優れた射出成形体容器
JP2001226547A (ja) * 2000-02-10 2001-08-21 Denki Kagaku Kogyo Kk ゴム変性スチレン系樹脂組成物およびその射出成形品
JP2002121243A (ja) * 2000-10-12 2002-04-23 Denki Kagaku Kogyo Kk 断熱容器用成形品
JP2005225960A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Nippon Polystyrene Kk ゴム変性スチレン系樹脂組成物、および、それを用いた成形品
JP2005350542A (ja) * 2004-06-09 2005-12-22 Umg Abs Ltd 樹脂配合用耐衝撃性補強材及び改質材、並びに再生スチレン系樹脂組成物及び成形品
JP2006137808A (ja) * 2004-11-10 2006-06-01 Asahi Kasei Chemicals Corp 回収スチレン系樹脂含有ポリフェニレンエーテル樹脂組成物
JP2006307022A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Nippon Polystyrene Kk 熱可塑性樹脂シート、フィルム
JP2007162028A (ja) * 1999-03-10 2007-06-28 Suzuka Fuji Xerox Co Ltd 樹脂成形品のリサイクル方法
JP2008274215A (ja) * 2006-11-14 2008-11-13 Asahi Kasei Chemicals Corp スチレン系樹脂シート
JP2011162639A (ja) * 2010-02-09 2011-08-25 Toyo Styrene Co Ltd ゴム変性スチレン系樹脂組成物
JP2015000892A (ja) * 2013-06-13 2015-01-05 株式会社リコー 再生樹脂組成物
JP2015016630A (ja) * 2013-07-11 2015-01-29 パナソニック株式会社 熱可塑性再生樹脂及び熱可塑性再生樹脂材料を用いた成形体
JP2016030807A (ja) * 2014-07-30 2016-03-07 東洋スチレン株式会社 スチレン系難燃樹脂組成物およびそれからなる成形体

Patent Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09302194A (ja) * 1996-05-09 1997-11-25 Nippon Steel Chem Co Ltd ゴム変性スチレン系樹脂組成物
JPH11166088A (ja) * 1997-09-30 1999-06-22 Mitsui Chem Inc ゴム変性スチレン系樹脂組成物の製造方法
JP2007162028A (ja) * 1999-03-10 2007-06-28 Suzuka Fuji Xerox Co Ltd 樹脂成形品のリサイクル方法
JP2001097343A (ja) * 1999-09-28 2001-04-10 Asahi Kasei Corp シール強度に優れた射出成形体容器
JP2001226547A (ja) * 2000-02-10 2001-08-21 Denki Kagaku Kogyo Kk ゴム変性スチレン系樹脂組成物およびその射出成形品
JP2002121243A (ja) * 2000-10-12 2002-04-23 Denki Kagaku Kogyo Kk 断熱容器用成形品
JP2005225960A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Nippon Polystyrene Kk ゴム変性スチレン系樹脂組成物、および、それを用いた成形品
JP2005350542A (ja) * 2004-06-09 2005-12-22 Umg Abs Ltd 樹脂配合用耐衝撃性補強材及び改質材、並びに再生スチレン系樹脂組成物及び成形品
JP2006137808A (ja) * 2004-11-10 2006-06-01 Asahi Kasei Chemicals Corp 回収スチレン系樹脂含有ポリフェニレンエーテル樹脂組成物
JP2006307022A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Nippon Polystyrene Kk 熱可塑性樹脂シート、フィルム
JP2008274215A (ja) * 2006-11-14 2008-11-13 Asahi Kasei Chemicals Corp スチレン系樹脂シート
JP2011162639A (ja) * 2010-02-09 2011-08-25 Toyo Styrene Co Ltd ゴム変性スチレン系樹脂組成物
JP2015000892A (ja) * 2013-06-13 2015-01-05 株式会社リコー 再生樹脂組成物
JP2015016630A (ja) * 2013-07-11 2015-01-29 パナソニック株式会社 熱可塑性再生樹脂及び熱可塑性再生樹脂材料を用いた成形体
JP2016030807A (ja) * 2014-07-30 2016-03-07 東洋スチレン株式会社 スチレン系難燃樹脂組成物およびそれからなる成形体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022158452A1 (ja) * 2021-01-20 2022-07-28 東洋スチレン株式会社 再生スチレン系樹脂組成物及び成形体

Also Published As

Publication number Publication date
JP6785054B2 (ja) 2020-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5872577B2 (ja) 難燃剤マスターバッチ及びそれを使用したスチレン系難燃性樹脂組成物の製造方法
JP6128926B2 (ja) 難燃剤マスターバッチ、その製造方法、及びそれを使用したスチレン系難燃性樹脂組成物の製造方法
JP6078326B2 (ja) スチレン系難燃性樹脂組成物およびそれからなる成形体
JP6785054B2 (ja) スチレン系樹脂組成物
JP6837324B2 (ja) 再生ポリスチレン樹脂組成物およびその製造方法
JP7381988B2 (ja) 樹脂組成物、成形体、電子部品、及び電子機器
JP6282928B2 (ja) スチレン系難燃性樹脂組成物の製造方法
JP6831327B2 (ja) 難燃剤マスターバッチ及びその製造方法
JP2013108032A (ja) スチレン系難燃性樹脂組成物
JP6408261B2 (ja) スチレン系難燃性樹脂樹脂組成物及びこれを用いてなる成形体
US11618815B2 (en) Resin composition, molded body, electronic part, and electronic device
JP2015074747A (ja) スチレン系難燃性樹脂組成物およびそれからなる成形体
JP2019035020A (ja) 再生ポリスチレン樹脂組成物の製造方法
JP6328404B2 (ja) スチレン系難燃性樹脂組成物およびそれからなる成形体
JP2022174462A (ja) 樹脂組成物、成形体、電子部品、電子機器、及び樹脂組成物の製造方法
JP7470301B2 (ja) 樹脂組成物、成形体、電子部品、及び電子機器
JP2023139712A (ja) 樹脂組成物、成形体、電子部品、及び、電子機器
JP6332912B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法
JP2016030807A (ja) スチレン系難燃樹脂組成物およびそれからなる成形体
JP2011126995A (ja) 再生abs樹脂組成物の製造方法
JP2016204399A (ja) 耐トラッキング性樹脂組成物およびそれからなる射出成形体
JP2016121229A (ja) 難燃性樹脂組成物およびそれからなる射出成形体
JP6227865B2 (ja) ゴム変性ポリスチレン系樹脂組成物、ゴム変性ポリスチレン系難燃性樹脂組成物、及びこれらを用いてなる成形体。
JP2016155944A (ja) スチレン系樹脂組成物およびそれからなる成形体
JP2021172795A (ja) 樹脂組成物、成形体、電子部品、及び電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200225

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200424

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20200424

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20200424

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201026

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6785054

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250