JP2002121243A - 断熱容器用成形品 - Google Patents
断熱容器用成形品Info
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- JP2002121243A JP2002121243A JP2000311676A JP2000311676A JP2002121243A JP 2002121243 A JP2002121243 A JP 2002121243A JP 2000311676 A JP2000311676 A JP 2000311676A JP 2000311676 A JP2000311676 A JP 2000311676A JP 2002121243 A JP2002121243 A JP 2002121243A
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Abstract
性が改善され、強度や光沢等の諸物性、更に耐薬品性に
優れた断熱容器用成形品を提供すること。 【解決手段】芳香族ビニル系化合物と(メタ)アクリル酸
アルキルエステル化合物の混合物と強い親和性を有する
特定の構造を有するゴム状重合体を用いて得られるゴム
変性熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂組成物よりなる断
熱容器用成形品。
Description
ル系樹脂共重合樹脂を必須成分とした、耐衝撃性等の強
度が高く、光沢に優れ、耐薬品性およびリサイクル性に
優れた断熱容器用成形品、特にウレタンフォーム等の発
泡断熱材と接触して使用される断熱容器用成形品に関す
るものである。詳しくは、特定の割合からなる芳香族ビ
ニル系構造単位と一種以上の(メタ)アクリル酸アルキル
エステル系構造単位からなる芳香族ビニルー(メタ)アク
リル酸アルキルエステル系共重合体を連続相とし、特定
のガラス転移点を有するゴム状重合体分散粒子を分散相
として含有する衝撃強度等に優れたゴム変性芳香族ビニ
ル系共重合樹脂を必須成分として含有する樹脂組成物か
ら成形された断熱容器用成形品に関するものである。
層によって構成される断熱容器、例えば、クーラーボッ
クス、ポット、冷蔵庫等に用いられている樹脂シートと
しては、成形加工性、寸法安定性の良好なゴム変性ポリ
スチレン系樹脂(HIPS)やABS樹脂などのスチレ
ン系樹脂を素材とするシートが用いられている。特に、
上記断熱容器のうち冷蔵庫は、内装用成形品と外箱との
空間に断熱材として硬質ウレタンフォームを形成させる
ことにより、断熱効果を発現させる。この時、発泡剤と
して使用されるフロンに対する耐薬品性が優れ、更に光
沢や衝撃強度等に優れていることから、ABS樹脂が広
く使用されている。例えば、特開平10−330581
号公報には、発泡体の発泡剤である代替フロン等のよう
な、攻撃性の強い有機薬品に対する耐性に優れた電気冷
蔵庫に用いられる樹脂組成物及び成形体として、ABS
樹脂、メタクリル酸メチルを主成分とする共重合体、ポ
リエステルエラストマーを特定の割合で配合してなる樹
脂組成物およびこれを射出成形して得られる成形体が記
載されている。また、特開平7−26097号公報に
は、発泡剤のフロン22、フロン141b、フロン13
4a等の代替フロンに対する耐性に優れる熱可塑性樹脂
組成物及び成形品として、特定割合のニトリル単量体成
分を有するABS樹脂、ガラス転移温度が摂氏20度以
下の(メタ)アクリル酸エステル単量体成分を必須成分
とする重合体、ガラス転移温度が摂氏20度を超える
(メタ)アクリル酸エステル単量体成分を必須成分とす
る重合体を、特定の割合で配合してなる熱可塑性樹脂組
成物およびこれから得られる成形品が記載されている。
題及び省資源化の流れに伴い、繰り返し使用が可能で、
かつ安価な素材からなる内装材用成形品が求められてい
る。この場合、ABS樹脂は、繰り返し使用した場合や
シート生産時に色相等の物性変化が大きくリサイクル性
に劣るという問題点を有していた。そこでこのような問
題点を解決するべく、例えば特開平10−36620号
公報には、電気冷蔵庫に用いられる発泡体の発泡剤であ
るHCFC141bに対する耐性に優れ、かつ熱変色の
無い樹脂組成物及び成形品として、ジエン系ゴムにシア
ン化ビニルと芳香族ビニルを乳化グラフト重合させて得
られるグラフト共重合体、アクリル系ゴムにシアン化ビ
ニルと芳香族ビニルを乳化グラフト重合させて得られる
グラフト共重合体、2種の特定組成比のシアン化ビニル
と芳香族ビニルの共重合体を、特定の割合で配合してな
る熱可塑性樹脂組成物およびこれから得られる成形品が
記載されている。また、特開平9−59464号公報に
は、薄肉での耐衝撃性、耐薬品性、成型加工性のバラン
ス及び溶融時の色調安定性に優れる樹脂組成物として、
特定割合の単量体成分から構成されるABS樹脂とポリ
カーボネートを、特定の割合で配合してなる熱可塑性樹
脂組成物が記載されている。ところで、断熱材として用
いられる硬質ウレタンフォームは発泡剤としてフロンが
用いられてきたが、環境問題から使用が制限され、フロ
ンに替わる発泡剤として、ハロゲンを含まないシクロペ
ンタン等が検討されている。この場合、従来のABS樹
脂では冷熱試験時などに電気冷蔵庫の内箱に白化現象或
いはクラックが発生するため使用が困難となる。そこで
この問題点を解決するため、例えば、特開平11−49
828号公報には、耐シクロペンタン性に優れた樹脂組
成物及び成形品として、シクロペンタンに23℃で3日
間浸漬した時のシクロペンタン吸収量が0.3重量%以
下であるABS樹脂及びこれを成形してなる成形品が記
載されている。しかしこれによっても上記問題点は、未
だ十分には解消されていない。一方、ゴム変性ポリスチ
レン系樹脂(HIPS)を用いた場合も、リサイクル性
は良好であるが、やはり耐薬品性に劣り、フロンのみな
らずシクロペンタン等のようなフロンの代替溶剤に対し
ても侵食されやすいという問題点があった。
冷蔵庫内装用として、耐薬品性およびリサイクル性に優
れた樹脂シートから得られる成形品を得る試みとして、
例えば特開平8−258170号公報には、スチレン、
(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよびゴム質重合
体からなる混合溶液を重合させて得られるゴム変性スチ
レン系樹脂からなる断熱容器用成形品が記載されてい
る。また特開2000−103933号公報には、ゴム
質重合体の存在下、特定の割合のスチレン/(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルを重合させて得られる、特定
範囲のゴム粒子径および[25℃でのトルエン不溶分含
有率/25℃でのトルエン膨潤指数]を有するゴム変性
スチレン系樹脂が記載されている。しかし、このような
ゴム変性スチレン系樹脂等からなる断熱容器用成形品
は、成形加工時の熱変色が比較的少なくリサイクル性は
相当改善されているが、強度や光沢等の諸物性は不充分
であり、更に耐薬品性については未だ満足のいくもので
はなく、さらなる改良が望まれていた。
状に鑑み、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結
果、ゴム補強透明樹脂を得ることにおいて、芳香族ビニ
ル系化合物と(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物
の混合物とのグラフト共重合に最適な、特に混合物と強
い親和性を有する特定の構造を有するスチレンーブタジ
エンブロック共重合体構造を見出した。そして、この特
定の構造を有するスチレンーブタジエンブロック共重合
体をゴム状重合体に用いてスチレン系モノマーと(メ
タ)アクリル酸エステルをグラフト重合して得られるゴ
ム変性熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂組成物を成形す
ることにより、強度や光沢に優れ、耐薬品性が高く、成
形加工時の熱変色が無くリサイクル性も改善された断熱
容器用成形品が得られることを見出し、本発明を完成す
るに至った。すなわち本発明は、連続マトリクス樹脂中
にゴム状重合体を分散粒子として含有するゴム変性芳香
族ビニル系共重合樹脂において、(1)連続マトリクス
は、屈折率がゴム状重合体と実質的に同等のものを有
し、構成単位が一種以上の芳香族ビニル系化合物20
〜80重量%と一種以上の(メタ)アクリル酸アルキル
エステル化合物20〜80重量%から成る混合溶液が共
重合したものであり、(2)ゴム状重合体の含有量が、ゴ
ム変性芳香族ビニル系共重合樹脂に対して3〜20重量
%であり、(3)ゴム状重合体分散粒子の平均粒子径が
0.3〜2.1μmであり、(4)かつその分散粒子の
ガラス転移点が−75〜−30℃の範囲にあるゴム変性
芳香族ビニル系共重合樹脂を必須成分とする樹脂組成物
から成形された断熱容器用成形品に関するものである。
好ましくは、ゴム状重合体が、スチレンとブタジエンの
ランダムあるいはテーパード共重合体より成るブロック
部(A)とスチレン単独重合体あるいは大部分がスチレ
ンより構成されるスチレンーブタジエン共重合体ブロッ
ク部(B)から成るブロック共重合体である。
構成するゴム変性芳香族ビニル系共重合樹脂は、ゴム状
重合体の存在下で、芳香族ビニル系化合物および(メタ)
アクリル酸アルキルエステル化合物が共重合、あるいは
芳香族ビニル系化合物および(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル化合物と必要とあらばそれらと共重合しうる
1種あるいは2種以上の化合物が共重合した芳香族ビニ
ル系共重合体として得られたものである。ここで芳香族
ビニル系化合物としては、例えばスチレンの他、α−メ
チルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレンなどの
α−アルキル置換スチレン、o−メチルスチレン、m−
メチルスチレン、p−メチルスチレン、2、4−ジメチ
ルスチレン、エチルスチレン、p−tert−ブチルス
チレンのような核アルキル置換スチレン、o−クロルス
チレン、m−クロルスチレン、p−クロルスチレン、p
−ブロモスチレン、2−メチル−1、4−クロルスチレ
ン、2、4−ジブロモスチレン等のような核ハロゲン化
スチレン、ビニルナフタレン等、従来ゴム改質スチレン
系樹脂用として知られているスチレン系化合物の1種ま
たは2種以上の混合物が用いられるが、代表的なもの
は、スチレンの単独もしくは、その一部をスチレン以外
の上記芳香族ビニル系化合物で置き換えたものである。
合物としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メトキシエチル、
メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタ
クリル酸パルミチン、メタクリル酸ペンタデシル、メタ
クリル酸ステアリル、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリ
ル酸トリデシル、アクリル酸パルミチン、アクリル酸ペ
ンタデシル、アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。
を構成する、芳香族ビニル系化合物および(メタ)アク
リル酸アルキルエステル化合物と共重合可能な化合物と
は、例えばアクリロニトリル、メタクリルニトリル、フ
マロニトリル、マレオニトリル、αークロロアクリロニ
トリル等のシアン化ビニルや、メタクリル酸、アクリル
酸、無水マレイン酸、フェニルマレイミドなどのマレイ
ミド、酢酸ビニル、ジビニルベンゼン等であり、芳香族
ビニル系化合物および(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル化合物との混合物として用いられる。また本発明の
ゴム変性芳香族ビニル系共重合樹脂で使用されるゴム状
重合体は、好ましくはスチレンとブタジエンのランダム
あるいはテーパード共重合体より成るブロック部(A)
とスチレン単独重合体あるいは大部分がスチレンより構
成されるスチレンーブタジエン共重合体ブロック部
(B)から成るブロック共重合体である。このブロック
共重合体における、スチレンとブタジエンのランダムあ
るいはテーパード共重合体より成るブロック部(A)
は、ゴム補強透明樹脂を得ることにおいて、芳香族ビニ
ル系化合物と(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物
の混合物と強い親和性を有する分子構造であり、この構
造を有するスチレンーブタジエンブロック共重合体をゴ
ム状重合体に用いて芳香族ビニル系化合物と(メタ)アク
リル酸アルキルエステル化合物とをグラフト重合して得
られるゴム変性熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂組成物
を成形することにより、耐衝撃性等の強度が高く、高光
沢で、さらに耐薬品性やリサイクル性の優れた断熱容器
用成形品が得られる。
テーパード共重合体より成るブロック部(A)とスチレ
ン単独重合体あるいは大部分がスチレンより構成される
スチレンーブタジエン共重合体ブロック部(B)から成
るブロック共重合体の中でも、好ましくは、(イ)スチ
レン5重量%〜35重量%とブタジエン65重量%〜9
5重量%から成るブタジエンとスチレンのランダムある
いはテーパード共重合体ブロック部(A)とスチレン9
0重量%〜100重量%とブタジエン0重量%〜10重
量%から成る、スチレン単独重合体あるいはブタジエン
とスチレンの共重合体ブロック部(B)から成り、
(ロ)ブタジエンとスチレンのランダムあるいはテーパ
ード共重合体ブロック部(A)のガラス転移点が−80
〜−35℃の範囲にあり、(ハ)ブタジエンに基づく不飽
和結合のうち1,2ビニル結合の割合が8.0〜20.
0重量%であり、(ニ)25℃における5重量%スチレン
溶液の粘度が20〜50センチポイズの範囲にあるスチ
レンーブタジエン系ブロック共重合体が挙げられる。更
にいっそう好ましくは、(イ)スチレン10重量%〜2
5重量%とブタジエン75重量%〜90重量%から成る
ブタジエンとスチレンのランダムあるいはテーパード共
重合体ブロック部(A)とスチレン95重量%〜100
重量%とブタジエン0重量%〜5重量%から成るスチレ
ン単独重合体あるいはブタジエンとスチレンの共重合体
ブロック部(B)から成り、(ロ)ブタジエンとスチレ
ンのランダムあるいはテーパード共重合体ブロック部
(A)のガラス転移点が−80〜−40℃の範囲にあ
り、(ハ)ブタジエンに基づく不飽和結合のうちの1,2
ビニル結合の割合が10.0〜17.0重量%であり、
(ニ)25℃における5重量%スチレン溶液の粘度が20
〜40センチポイズの範囲にあるスチレンーブタジエン
系ブロック共重合体であることが望ましい。スチレンと
ブタジエンのランダムあるいはテーパード共重合体より
成るブロック部(A)とスチレン単独重合体あるいは大
部分がスチレンより構成されるスチレンーブタジエン共
重合体ブロック部(B)から成るブロック共重合体にお
いて、該ブロック部(A)を構成するブタジエン単位と
スチレン単位の組成が、それぞれブタジエン65重量%
〜95重量%、スチレン5重量%〜35重量%の範囲を
外れると、断熱容器用成形品の耐衝撃性、光沢、耐薬品
性、リサイクル性が低下する。また該ブロック部(B)
を構成するスチレン単位とブタジエン単位の組成が、そ
れぞれスチレン90重量%〜100重量%とブタジエン
0重量%〜10重量%の範囲から外れる時も、断熱容器
用成形品の耐衝撃性、光沢、耐衝撃性、リサイクル性が
低下する。更に、該ブロック部(A)のガラス転移点が
−80〜−35℃の範囲から外れても、断熱容器用成形
品の耐衝撃性、透明性、光沢、耐衝撃性、リサイクル性
が低下する。また1,2ビニルの結合割合は、20重量
%を超えるとゴム粒子の形態や粒子径が不揃いになり、
一方8重量%未満ではグラフト率が低下してゴム形態が
やはり不揃いになるため、断熱容器用成形品の耐衝撃性
が劣る。そして25℃における5重量%スチレン溶液の
粘度が20センチポイズ未満、或いは50センチポイズ
を超える場合も、分散ゴム粒子の粒子径が不揃いにな
り、得られる断熱容器用成形品の光沢が劣り、耐衝撃性
も低下する。
スチレンとブタジエンのランダムあるいはテーパード共
重合体より成るブロック部(A)およびスチレン単独重
合体あるいは大部分がスチレンより構成されるスチレン
ーブタジエン共重合ブロック部(B)の境界部や(A)
および/あるいは(B)の両末端の一部にブタジエンブ
ロック部を有することもでき、また同様通常のスチレン
ーブタジエン系ブロック共重合体を併用することもでき
る。なお、ここでスチレンとブタジエンのランダム共重
合体ブロック部(A)とは、スチレンとブタジエンの結
合様式がポリマー鎖に沿ってランダムに均一に分布した
構造の共重合体ブロック部をいい、スチレンとブタジエ
ンのテーパード共重合体ブロック部(A)とは、スチレ
ンとブタジエンの結合様式がポリマー鎖に沿ってスチレ
ンとブタジエンの組成の傾斜構造ないしはそれに相当す
る構造を有する共重合体ブロック部をいう。
脂に使用されるゴム状重合体は、炭化水素溶媒中におい
て有機リチウム系触媒を用いた、通常のリビングアニオ
ン重合法により製造されるが、この方法に限定されるも
のではない。上記ゴム状重合体を、有機リチウム系触媒
を用い、炭化水素溶媒中において製造する場合、有機リ
チウム系触媒としては、たとえば、n−プロピルリチウ
ム、iso−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、
sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、
メチルリチウム、エチルリチウム、n−ヘキシルリチウ
ム、シクロヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、リチ
ウムナフタレン等が用いられ、好ましくは、n−ブチル
リチウム、sec−ブチルリチウム等が用いられる。炭
化水素溶媒としてはペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプ
タン、イソオクタン、n−デカン等の脂肪族炭化水素、
シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタ
ン等の脂環族炭化水素、ベンゼン、キシレン、トルエン
等の芳香族炭化水素が用いられる。また極性物質を重合
系に共存させて製造してもよい。極性物質としてはトリ
エチルアミン、トリn−ブチルアミン、ピリジン、N,
N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、ヘキ
サメチルホスホルアミド、トリフェニルホスフィン、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エ
チレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、カリウムブトキシド、ナトリウム
ブトキシド等が挙げられ、好ましくはN,N,N’,
N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラヒドロフ
ラン等が用いられる。
しくは、ブタジエンとスチレンのランダム或いはテーパ
ード共重合体ブロック部(A)とスチレン単独重合体あ
るいは大部分がスチレンより構成されるスチレンーブタ
ジエン共重合体ブロック部(B)から成るスチレンーブ
タジエン系ブロック共重合体が用いられるが、このよう
なスチレンーブタジエン系ブロック共重合体を通常のリ
ビングアニオン重合法で製造する方法としては、例え
ば、有機リチウム系触媒の存在する炭化水素溶媒中に、
ブタジエンとスチレンの混合物を、設定された重合温度
における該モノマーの重合速度よりも遅い重合速度で供
給して重合する方法(例えば特公昭38−2394号公
報等に記載の方法)を応用することが挙げられる。即
ち、所望のブタジエンとスチレンの組成比を有するモノ
マー混合物を重合速度以下の速度で供給しながら重合
し、必要ならば、次いでブタジエンとスチレンの組成比
の異なるモノマー混合物を重合速度以下の速度で供給
し、必要ならば、この操作を1回以上繰り返すことによ
って、本発明のブロック共重合体を得ることができる。
また、有機リチウム系触媒を含む重合系に極性物質を添
加する方法(例えば特公昭36−15386号公報等に
記載の方法)を応用することも、リビングアニオン重合
法による製造方法として挙げることができる。即ち、有
機リチウム系触媒と極性物質を含有する重合系に、所望
のブタジエンとスチレンの組成比を有するモノマー混合
物を重合させ、必要ならば、その後にブタジエンとスチ
レンの組成比の異なるモノマー混合物を加えて重合し、
必要ならば、この操作を1回以上繰り返すことによって
も、本発明のブロック共重合体を得ることができる。ま
たこれらの方法の組み合わせによる方法も可能である。
脂の製造においては必要に応じて有機溶剤を用いること
が出来る。有機溶剤としてはベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、アセトン、イソプロピルベンゼ
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ
メチルホルムアミドなどが挙げられ、特に芳香族炭化水
素類、例えばトルエン、エチルベンゼン単独または2種
以上の混合物の使用が好ましく、さらに、ゴム状重合体
の溶解を損なわない範囲で、他の溶剤、例えば脂肪族炭
化水素類、ジアルキルケトン類を芳香族炭化水素類と併
用することもできる。ゴム状重合体は、芳香族ビニル系
化合物および(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合
物または芳香族ビニル系化合物および(メタ)アクリル
酸アルキルエステル化合物とそれらと共重合しうる単量
体、ないしは溶剤との混合物中に溶解される。有機溶剤
を使うと重合液中の単量体濃度および生成した共重合体
濃度が低くなるので、重合速度が制御の容易な程度にま
で低くなって重合反応の暴走を防止することができるう
えに、重合液の粘度が下がって重合液の均一な混合、さ
らには重合液の移動が容易になり製造プロセスとしての
操作性が向上する。
高くなる過ぎると、重合速度が低すぎて生産性が低下
し、さらにゴム状重合体を分散相に反転させる場合には
重合の過程でゴム状重合体粒子が凝集しやすく樹脂の透
明性が低下してしまい好ましくない。また、溶剤の回収
エネルギーが大となり経済性も劣ってくる。従って反応
槽での有機溶剤の濃度は重合液の総量100重量部に対
し通常5〜50重量部の範囲で使用される。溶剤は比較
的高粘度となる重合転化率となってから添加してもよ
く、重合前から添加しておいてもよい。重合前から添加
しておくほうが、品質の均一性、重合温度制御の点で好
ましい。単量体を重合する場合に、重合開始剤不存在下
に110〜190℃の温度範囲で重合してもよいし、重
合開始剤としてラジカルを発生する有機過酸化物を用い
て50〜180℃、好ましくは90〜150℃の温度範
囲で重合することができるが、過酸化物を存在させて重
合させることが好ましい。
が出来る。使用される有機過酸化物は、2、2ービス
(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2、2ービス(t−
ブチルパーオキシ)オクタン、1、1ービス(t−ブチ
ルパーオキシ)3、3、5ートリメチルシクロヘキサ
ン、n−ブチルー4、4ービス(tーブチルパーオキ
シ)バリレート等のパーオキシケタール類、ジーt−ブ
チルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイ
ド、ジークミルパーオキサイド、α、α’ービス(t−
ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2、5ージ
メチルー2、5ージ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、2、5ージメチルー2、5ージ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキシンー3等のジアルキルパーオキサイド類、
アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイ
ド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキ
サイド、ラウロイルパーオキサイド、3、5、5ートリ
メチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオ
キサイド、2、4ージクロロベンゾイルパーオキサイ
ド、m−トルオイルパーオキサイド等のジアシルパーオ
キサイド類、ジーイソプロピルパーオキシジカーボネー
ト、ジー2ーエチルヘキシルパーオキシジカーボネー
ト、ジーnープロピルパーオキシジカーボネート、ジー
3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジー2
ーエトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジーメト
キシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3ー
メチルー3ーメトキシブチル)パーオキシジカーボネー
ト、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシ
ジカーボネート等のパーオキシカーボネート類、t−ブ
チルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソ
ブチレート、t−ブチルパーオキシピパレート、t−ブ
チルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシネ
オデカノエート、t−ブチルパーオキシ2ーエチルヘキ
サノエート、t−ブチルパーオキシ3、5、5ートリメ
チルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレー
ト、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジーt−ブチ
ルジパーオキシイソフタレート、2、5ージメチルー
2、5ージ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブ
チルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパーオキ
シエステル類、アセチルアセトンパーオキサイド、メチ
ルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパー
オキサイド、3、3、5ートリメチルシクロヘキサノン
パーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイ
ド等のケトンパーオキサイド類、t−ブチルハイドロパ
ーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジーイ
ソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メン
タンハイドロパーオキサイド、2、5ージメチルヘキサ
ン2、5ージハイドロパーオキサイド、1、1、3、3
ーテトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等のハイ
ドロパーオキサイド類、2塩基酸のポリアシルパーオキ
サイド類、2塩基酸とポリオールとのポリパーオキシエ
ステル類が挙げられ、開始剤を1種または2種以上を使
用できる。しかしながら、有機過酸化物の使用が、高い
グラフト効率が得られ易いので好ましい。その使用量に
ついては、特に制限はないが、モノマー混合物100重
量部に対して0.001〜5.0重量部がよい。
メルカプタン類、αーメチルスチレンリニアダイマー、
モノテルペノイド系分子量調節剤(タービノーレン)、
また酸化防止剤として、ヒンダードフェノール類、ヒン
ダードビスフェノール類、ヒンダードトリスフェノール
類等、例えば2、6ージーt−ブチルー4ーメチルフェ
ノール、ステアリルーβー(3、5ージーt−ブチルー
4ーヒドロキシフェニル)プロピオネートを使用しても
よい。
一般的に知られている添加剤、即ち、既知の酸化防止
剤、例えば2、6ージーtert−ブチルー4ーメチル
フェノール、2ー(1ーメチルシクロヘキシル)4、6
ージメチルフェノール、2、2’ーメチレンービス(4
ーエチルー6ーtertーブチルフェノール)、4、
4’ーチオビスー(6ーtertーブチルー3ーメチル
フェノール)、ジラウリルチオジプロピオネート、トリ
ス(ジーノニルヘニル)ホスファイトやカルシウム、錫
などの無機安定剤;既知の紫外線吸収剤、例えばp−t
ert−ブチルフェニルサリシレート、2、2’ージヒ
ドロキシー4ーメトキシベンゾフェノヘン、2ー(2’
ーヒドロキシー4’−n−オクトキシフェニル)ベンゾ
チアゾール;既知の難燃剤、例えば酸化アンチモン、水
酸化アルミニウム、硼酸亜鉛、トリクレジルホスフェー
ト、塩素化パラフィン、テトラブロモブタン、ヘキサブ
ロモブタン、テトラブロモビスフェノールA;既知の帯
電防止剤、例えばステアロアミドプロピルジメチルーβ
ーヒドロキシエチルアンモニウムニトレート;既知の着
色剤、例えば酸化チタン、カーボンブラック、その他の
無機あるいは有機顔料;既知の充填剤、例えば炭酸カル
シウム、クレー、シリカ、ガラス繊維、ガラス球、カー
ボン繊維、補強用エラストマーとしてMBS、SBR,
SBS,SIS,あるいはそれらの水添物;既知の有機
ポリシロキサン等を必要に応じて添加することができる
が、これらに限られるものではない。さらにこれらの添
加剤を樹脂に配合する際に添加剤を単独で配合してもよ
いし複数の種類の添加剤を配合してもよい。さらに他の
樹脂とブレンドして成形に供することもできる。また、
これらの添加剤は、重合プロセスの途中段階で添加して
もよい。
種類や使用量および添加時期を変えることにより、マト
リックス樹脂の分子量を制御することができる。また、
連鎖移動剤の種類や使用量および添加時期の他、攪拌条
件を変えることにより、ゴム分散粒子の粒子径を制御す
ることができる。また、透明性を維持させるために、重
合過程で生成するポリマー組成を変化させないような方
法が用いられる。例えば、重合途中に必要に応じて単量
体を添加する方法や、連続的に追後添加するなどの方法
が用いられる。
ム状重合体を分散粒子として含有するゴム変性芳香族ビ
ニル系共重合樹脂において、連続マトリクスは、屈折
率がゴム状重合体と実質的に同等のものを有し、構成
単位が一種以上の芳香族ビニル系化合物20〜80重量
%と一種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステル化
合物20〜80重量%から成る混合溶液が共重合したも
のである。好ましくは、連続マトリクスは、屈折率が
ゴム状重合体と実質的に同等のものを有し、構成単位
が一種以上の芳香族ビニル系化合物40〜65重量%と
一種以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物
35〜60重量%から成る混合溶液が共重合したものが
望ましい。一種以上の芳香族ビニル系化合物と一種以上
の(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物から成る
混合溶液が、上記の範囲から外れた組成である場合、得
られるゴム変性芳香族ビニル系共重合樹脂の成形加工性
が悪化して、断熱容器用成形品の光沢が低下したり、ま
た耐熱性や耐薬品性およびリサイクル性が低下する等の
不具合が起こり、好ましくない。
脂において、ゴム状重合体の含有量が、ゴム変性芳香族
ビニル系共重合樹脂に対して3〜20重量%である。好
ましくはゴム状重合体の含有量が、ゴム変性芳香族ビニ
ル系共重合樹脂に対して5〜20重量%が望ましい。ゴ
ム状重合体の含有量が、ゴム変性芳香族ビニル系共重合
樹脂に対して3重量%未満の場合は、得られる断熱容器
用成形品の耐衝撃性が低下し、好ましくない。またゴム
状重合体の含有量が、ゴム変性芳香族ビニル系共重合樹
脂に対して20重量%を超える場合は、得られる断熱容
器用成形品の光沢、耐薬品性、リサイクル性が低下し、
好ましくない。また、ゴム変性芳香族ビニル系共重合樹
脂に由来するゴム状重合体の分散粒子の平均径は0.3
〜2.1μmの範囲にあり、また該分散粒子のガラス転
移点が−75〜−30℃の範囲にあることが必要であ
る。さらに好ましくは、ゴム変性芳香族ビニル系共重合
樹脂に由来するゴム状重合体の分散粒子の平均径は、
0.5〜1.0μmの範囲であり、また該分散粒子のガ
ラス転移点が−75〜−40℃の範囲にあることが望ま
しい。平均粒子径が2.1μmを超えると、得られる断
熱容器用成形品の光沢、耐衝撃性、リサイクル性が不良
となり、0.3μm未満では断熱容器用成形品の耐衝撃
性が低下し、好ましくない。ここでいう平均粒子径と
は、LS−230(米国コールター社の分散粒子径測定
機の商標)により、ジメチルホルムアミドを分散剤とし
て測定し、体積平均値を求める。粒子径分布状態は特に
制限はなく、単峰分布である分布状態であっても、双山
分布を有する分布状態であってもよい。さらに、ゴム変
性芳香族ビニル系共重合樹脂に由来するゴム状重合体の
分散粒子のガラス転移点が−75〜−30℃の範囲から
外れる場合は、断熱容器用成形品の光沢、耐衝撃性、耐
衝撃性、リサイクル性が低下し、物性バランスが不充分
になり、好ましくない。
合樹脂に対しては、目的に応じて種種の可塑剤及び滑剤
を添加することが可能である。可塑剤としては、公知の
ものがいずれも使用できる。例えばジブチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ブ
チルベンジルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコ
レート等のフタル酸系や、ジ−n−ブチルアジペート、
ジ−(2−エチルヘキシルアジペート)等のアジピン酸
系、アセチルトリ-n−ブチルシトレート等のクエン酸
系、ジ−n−ブチルセバケート、ジ−(2−エチルヘキ
シル)セバケート等のセバシン酸系、エポキシ化大豆
油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化脂肪酸エステル等
のエポキシ系、またコハク酸、グルタル酸、アジピン酸
等の二塩基酸と、エチレングリコール、1,2−プロピ
レングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,
2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、1,4−ブチレングリコール等の分子量200以下
の2価アルコールからなるポリエステル系、等が挙げら
れる。またテルペン系樹脂や水素添加したテルペン系樹
脂も、可塑剤として用いられる。また滑剤としては、公
知のものがいずれも使用できる。例えば、金属石鹸系、
炭化水素系の流動パラフィン、ポリエチレンワックス等
や、脂肪酸系の高級脂肪酸、オキシ脂肪酸等や、エステ
ル系のグリセリド、エステルワックス等や、脂肪酸アミ
ド系の脂肪酸アミド、ビス脂肪酸アミド等や、脂肪酸ケ
トン系、複合滑剤系等が挙げられる。具体例としては、
パラフィンワックス、ステアリン酸、硬化油、ステアロ
アミド、エチレンビスステアリルアミド、n−ブチルス
テアレート、ケトンワックス、オクチルアルコール、ラ
ウリルアルコール、ヒドロキシステアリン酸トリグリセ
リド、ポリシロキサン、アルキル燐酸エステル等があ
る。可塑剤及び滑剤の添加方法は特に制限されない。
脂から断熱容器用成形品を製造する方法としては、特に
限定されるものではなく、以下に説明する製造方法を用
いることができる。即ち、本発明のゴム変性芳香族ビニ
ル系共重合樹脂を必須成分とし、その他に必要に応じ
て、既知の添加剤等を配合した樹脂成分を、例えば射出
成形および吹込成形などの方法で成形して成形品を得る
方法や、例えば押出成形してシート化し、その後にシー
トを真空成形、圧空成形、圧空真空成形、熱板圧空成形
などの方法で成形して成形品を得る方法など、公知の方
法が用いられる。これらの中でも、押出成形してシート
化し、その後にシートを真空成形して成形品を得る方法
が好ましい。なお樹脂成分として、必須成分である本発
明のゴム変性芳香族ビニル系共重合樹脂の他に、光沢や
強度を損なわない範囲でHIPS等のスチレン系樹脂等
を第2の樹脂として含有させ、さらに必要に応じて既知
の添加剤等を配合したものを用いて、断熱容器用成形品
を製造することも差し支えない。
重合樹脂を必須成分とし、その他に必要に応じて、既知
の添加剤等を配合した樹脂成分を押出成形してシート化
し、その後にシートを真空成形等の方法で成形して成形
品を得る場合、シートとしては、本発明のゴム変性芳香
族ビニル系共重合樹脂を必須成分とする単層の樹脂シー
トを用いることが好ましいが、本発明の効果を損なわな
い範囲で、その他の芳香族ビニル系樹脂から構成される
樹脂シートと積層した、積層シートを用いることも可能
である。積層シートを用いる場合、積層される第2のシ
ートを構成する芳香族ビニル系樹脂としては、特に制限
されるものではないが、例えば(ゴム変性)ポリスチレ
ン、(ゴム変性)スチレン-無水マレイン酸共重合樹
脂、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合樹脂、スチレ
ン−メタクリル酸メチル共重合樹脂、ABS樹脂、本発
明のゴム変性芳香族ビニル系共重合樹脂等が挙げられ
る。なお、積層される第2のシートを構成する芳香族ビ
ニル系樹脂として、本発明のゴム変性芳香族ビニル系共
重合樹脂を用いる場合は、全く同一の樹脂を用いた所謂
一種多層シートとしてもよく、それぞれ異なる樹脂を用
いてもよい。該積層シートにおける各層の配置は、本発
明のゴム変性芳香族ビニル系共重合樹脂を必須成分とす
る樹脂シートが表層に配されるようにして、断熱材と接
触し得るようにすることが好ましい。そして、該積層シ
ートを用いて本発明の断熱容器用成形品を成形する際
は、本発明のゴム変性芳香族ビニル系共重合樹脂を必須
成分とする表層側が、断熱材である発泡体層側に来るよ
うに加熱成形するのが好ましい。本発明の断熱容器用成
形品は、電気冷蔵庫用の断熱層の発泡剤として用いられ
るシクロペンタン等に対する耐性が高く、さらに成形加
工時の熱変色が無くリサイクル性が高いため、かかる薬
品が用いられる電気冷蔵庫用途に適している。例えば電
気冷蔵庫断熱層近傍に使用する、内張シート、扉取手、
扉キャップ等の部材として好適である。
する。まず、本発明の、ゴム状重合体を分散粒子として
含有するゴム変性芳香族ビニル系共重合樹脂は、従来か
ら公知の方法で製造することができる。すなわち、ゴム
状重合体を芳香族ビニル系化合物および(メタ)アクリル
酸アルキルエステル化合物、必要に応じ重合溶媒、重合
開始剤からなる原料溶液に溶解し、通常用いられるラジ
カル系触媒の存在下、非存在下において、その原料を攪
拌機付き反応器に供給し重合を行う。重合温度はゴム変
性芳香族ビニル系共重合樹脂の流動性、生産性、反応器
の除熱能力等を考慮して決定することができる。重合終
了後、未反応単量体、重合溶媒などを除去するため、真
空下で処理を行い、ゴム変性芳香族ビニル系共重合樹脂
を得る。
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。尚、実施例および比較例において示すデ
ータは、下記方法に従って測定した。スチレンーブタジ
エン系ブロック共重合体ゴムの分子量分布は、GPC法
により、次の条件で測定した。 溶媒(移動相):THF、脱気装置:ERMA社製ER
C−3310、ポンプ:日本分光社製PU−980,流
速1.0ml/min、オートサンプラ:東ソー社製AS−8
020、カラムオーブン:日立製作所製L−5030、
設定温度40℃、カラム構成:東ソー社製TSKgurdco
lumn MP(×L)6.0mmID×4.0cm 1本、および東ソー
社製TSK−GEL MULTIPORE HXL−M
7.8mmID×30.0cm 2本、計3本、検出器:RI 日立製
作所製L−3350、データ処理:SIC480データ
ステーション。
ゴム(A)のガラス転移点は、セイコー電子工業社製D
SC−200、SSC−5000シリーズを使用し、次
の条件で測定した。室温から、ポリスチレンの融点プラ
スアルファの温度まで昇温し、その温度で約10分間保
持し、20〜25℃/分の冷却速度でポリブタジエンの
ガラス転移温度マイナスアルファの温度まで冷却し(n
=1)、再度ポリスチレンの融点プラスアルファの温度
まで昇温し、その温度で約10分間保持し、20〜25
℃/分の冷却速度でポリブタジエンのガラス転移温度マ
イナスアルファの温度まで冷却し(n=2)、2度の測
定結果の平均値を記録した。ゴム変性芳香族ビニルー
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体中に分散し
た分散粒子のガラス転移点は、ゴム変性芳香族ビニル系
共重合樹脂試料a(約1gを精秤)をアセトン/メチル
エチルケトンの4/6(体積比)混合溶剤30ccに分
散し、不溶分を遠心分離法にて分離して乾燥したもの
を、セイコー電子工業社製DSC−200、SSC−5
000シリーズを使用し、次の条件で測定した。室温か
ら、ポリスチレンの融点プラスアルファの温度まで昇温
し、その温度で約10分間保持し、20〜25℃/分の
冷却速度でポリブタジエンのガラス転移温度マイナスア
ルファの温度まで冷却し(n=1)、再度ポリスチレン
の融点プラスアルファの温度まで昇温し、その温度で約
10分間保持し、20〜25℃/分の冷却速度でポリブ
タジエンのガラス転移温度マイナスアルファの温度まで
冷却し(n=2)、2度の測定結果の平均値を記録し
た。
重合体ゴムのミクロ構造、特にブタジエン部のビニル結
合含有量とスチレン含有率は、赤外分光分析法(Hampto
n,Anal.Chem.,21,923(1949))により、また、スチレン
溶液粘度は、オストワルド粘度計により測定した。ゴム
変性芳香族ビニル系共重合樹脂のグラフト率は試料S1
(約1gを精秤)をアセトン/メチルエチルケトンの4
/6(体積比)混合溶剤30ccに分散し、不溶分を遠
心分離法にて分離して乾燥し、不溶分の重量(S2)を
精秤し次の式1で求める。但しS3は試料S1中のゴム
状状重合体の含有率を示す。 {式1} グラフト率(g)=[(S2/S1)−S3]
/S3×100 膨潤指数は、試料S4(約1gを精秤)をトルエン30
ccに投入し、1時間攪拌して溶解させた後、遠心分離
して上澄みを除去し、残存した膨潤物の重量(S5)を
精秤し、続いて残存した膨潤物を真空乾燥して得られる
乾燥固形分の重量(S6)を精秤した結果より、下記式
2により決定される特性値である。 {式2} 膨潤指数=S5/S6 また、ゴム変性スチレン系共重合樹脂中のポリブタジエ
ンゴム成分量は、二重結合に塩化ヨウ素を付加して測定
するハロゲン付加法により求めた。
し行った。 1)耐衝撃性:デュポン衝撃試験機を用い試験温度−1
0℃で、下記のように測定した。撃芯先端半径1/4イ
ンチ、受け台半径1/4インチとして、重錘を落下さ
せ、厚み2.5mmのシートの50%破壊エネルギーを
求めた。 2)光沢:厚み2.5mmのシートを用いて、JIS
K−7105に準拠して測定した。 3)耐薬品性:断熱容器用成形品を切断して、短冊状の
試験片(縦10cm×横3cm)を作製した。1Lセパ
ラブルフラスコに試験片をセットして減圧状態にした
後、シクロペンタンを10ml滴下し、容器を密閉した
状態で試験片を温度23℃の状態で7日間放置した。そ
の後試験片を取り出し重量変化を測定した。その重量変
化の割合から、下記基準の則り、耐薬品性を判定した。 4)リサイクル性:断熱容器用成形品を粉砕機で粉砕し
た後、20mmφ単軸押出機に供給して、シリンダー温
度220℃で押出し、ペレット化した。このペレットを
シリンダー温度230℃、金型温度50℃で射出成形
し、厚み2mmの試験片を得た。次に、色差計を用い
て、断熱容器用成形品と、リサイクルして得た試験片と
の色差(ΔE)を測定し、下記基準の則り、リサイクル
性を判定した。
体ゴムを構成するスチレン−ブタジエンランダム共重合
体(A)は、US3、094、512をはじめとするス
チレン−ブタジエン系ランダム共重合体ゴムの製造方
法、すなわち、ある条件下において重合速度>スチレン
−ブタジエン混合モノマー供給速度である関係が成立す
る製造条件が大略利用される。具体的な実施方法は、内
容積1000Lのジャケット・コイル・撹拌機付きステ
ンレス製重合槽を、水分含量10ppm以下に脱水したシ
クロヘキサンで洗浄し窒素置換後、窒素ガス雰囲気下に
おいて水分含量10ppm以下に脱水しテトラヒドロフラ
ン132ppmを含むシクロヘキサン540kgを重合槽
に仕込み、内温80℃に昇温後、n−ブチルリチウム1
0wt%のシクロヘキサン溶液を0.8kg添加した。
次に、内温80℃一定の条件下で、水分含量10ppm以
下に脱水したスチレン8.75kg/hと、モレキュラ
ーシーブを通過させて脱水したブタジエン35kg/h
を同時に4時間フィードし重合した。その後、水分含量
10ppm以下に脱水したスチレンを80℃で55kg添
加し、最高温度が120℃を超えない範囲で10分間重
合し、仕込んだスチレンを全て重合させた。
水を重合体100重量部に対して0.08重量部加えて
重合を停止した後、次の反応槽に移行する間に炭酸ガス
を加え中和した。次に、安定剤として2,4、-ビス
[(オクチルチオ)メチル]ーOークレゾールをポリマー
に対し0.2%の割合で添加してからスチームストリッ
ピングにより溶媒を除去し、100℃の熱ロールにて乾
燥してスチレンーブタジエン系ブロック共重合体ゴムを
得た。このスチレンーブタジエンブロック共重合体ゴム
7.9重量%をスチレンモノマー46.6重量%、メタ
クリル酸メチル32.5重量%、アクリル酸ブチル4.
6重量%とエチルベンゼン8.4重量%に溶解した溶液
100重量部と1、1ービス(tertーブチルパーオ
キシル)3、3、5ートリメチルシクロヘキサン0.0
05重量部およびt−ドデシルメルカプタン0.08重
量部からなる溶液を第1重合機に連続的に送入し、12
5℃の重合温度で平均滞留時間3時間で攪拌重合反応し
た後、引き続きプラグフロー型反応器に滞留時間が5時
間になるように連続的に全量装入して重合した。こうし
て重合率85%まで重合し、その溶液をベント式押出機
に供給して230℃、減圧下で揮発性成分を除去しダイ
スから溶融ストランドを引き出し、水冷し、カッターに
て切断してペレット状の樹脂を得た。次いで、得られた
樹脂100重量部に酸化チタン(テイカ製JR−40
5)2重量部を混合し、90mmφ単軸押出機を用いて
220℃で溶融混練して、白色ペレットを得た。この白
色ペレットを、90mmφ単軸押出機に供給して、シリ
ンダー温度190℃、Tダイ設定温度175℃、ロール
温度90℃で押出成形し、厚み2.5mm、幅600m
mのシートを作製した。さらに、得られたシートを、真
空成形機にて真空成形し、断熱容器用成形品として、高
さ1070mm、幅380mm、奥行350mmの冷蔵
庫内装用成形品を作製した。各種分析値および断熱容器
用成形品及びシートの物性評価結果を表1、表2に示
す。
体ゴムを構成するスチレン−ブタジエンランダム共重合
体(A)は、US3、094、512をはじめとするス
チレン−ブタジエン系ランダム共重合体ゴムの製造方
法、すなわち、ある条件下において重合速度>スチレン
−ブタジエン混合モノマー供給速度である関係が成立す
る製造条件が大略利用される。具体的な実施方法は、内
容積1000Lのジャケット・コイル・撹拌機付きステ
ンレス製重合槽を、水分含量10ppm以下に脱水したシ
クロヘキサンで洗浄し窒素置換後、窒素ガス雰囲気下に
おいて水分含量10ppm以下に脱水しテトラヒドロフラ
ン132ppmを含むシクロヘキサン540kgを重合槽
に仕込み、内温80℃に昇温後、n−ブチルリチウム1
0wt%のシクロヘキサン溶液を0.8kg添加した。
次に、内温80℃一定の条件下で、水分含量10ppm以
下に脱水したスチレン3.89kg/hと、モレキュラ
ーシーブを通過させて脱水したブタジエン35kg/h
を同時に4時間フィードし重合した。その後、水分含量
10ppm以下に脱水したスチレンを80℃で75kg添
加し、最高温度が120℃を超えない範囲で10分間重
合し、仕込んだスチレンを全て重合させた。
水を重合体100重量部に対して0.08重量部加えて
重合を停止した後、次の反応槽に移行する間に炭酸ガス
を加え中和した。次に、安定剤として2,4、-ビス
[(オクチルチオ)メチル]-O-クレゾールをポリマーに
対し0.2%の割合で添加してからスチームストリッピ
ングにより溶媒を除去し、100℃の熱ロールにて乾燥
してスチレンーブタジエン系ブロック共重体ゴムを得
た。このスチレンーブタジエンブロック共重合体ゴム
7.9重量%をスチレンモノマー46.6重量%、メタ
クリル酸メチル32.5重量%、アクリル酸ブチル4.
6重量%とエチルベンゼン8.4重量%に溶解した溶液
100重量部と1、1-ビス(tert-ブチルパーオキ
シル)3、3、5-トリメチルシクロヘキサン0.00
5重量部およびt−ドデシルメルカプタン0.08重量
部からなる溶液を第1重合機に連続的に送入し、125
℃の重合温度で平均滞留時間3時間で攪拌重合反応した
後、引き続きプラグフロー型反応器に滞留時間が5時間
になるように連続的に全量装入して重合した。このよう
にして重合率85%まで重合し、その溶液をベント式押
出機に供給して230℃、減圧下で揮発性成分を除去し
ダイスから溶融ストランドを引き出し、水冷し、カッタ
ーにて切断してペレット状の樹脂を得た。次いで、得ら
れた樹脂100重量部に酸化チタン(テイカ製JR−4
05)2重量部を混合し、90mmφ単軸押出機を用い
て220℃で溶融混練して、白色ペレットを得た。この
白色ペレットを、90mmφ単軸押出機に供給して、シ
リンダー温度190℃、Tダイ設定温度175℃、ロー
ル温度90℃で押出成形し、厚み2.5mm、幅600
mmのシートを作製した。さらに、得られたシートを、
真空成形機にて真空成形し、断熱容器用成形品として、
高さ1070mm、幅380mm、奥行350mmの冷
蔵庫内装用成形品を作製した。各種分析値および断熱容
器用成形品及びシートの物性評価結果を表1、表2に示
す。
体ゴムを構成するスチレン−ブタジエンテーパード共重
合体ブロック部(A)は、US3、094、512をは
じめとするスチレン−ブタジエン系ランダム共重合体ゴ
ムの製造方法、すなわち、ある条件下において重合速度
>スチレン−ブタジエン混合モノマー供給速度である関
係が成立する製造条件を応用することにより得ることが
できる。即ち、所望のブタジエンとスチレンの組成比を
有するモノマー混合液を重合速度以下の速度で供給しな
がら重合し、次いでブタジエンとスチレンの組成比の異
なるモノマー混合液を重合速度以下の速度で供給し、こ
の操作を1回以上繰り返すことによって、本発明で用い
られるスチレン−ブタジエン系ブロック共重合体ゴムを
構成するスチレン−ブタジエンテーパード共重合体ブロ
ック部(A)を合成することができる。具体的な実施方
法を記載する。内容積1000Lのジャケット・コイル
・撹拌機付きステンレス製重合槽を、水分含量10ppm
以下に脱水したシクロヘキサンで洗浄し窒素置換後、窒
素ガス雰囲気下において水分含量10ppm以下に脱水し
テトラヒドロフラン132ppmを含むシクロヘキサン5
40kgを重合槽に仕込み、内温80℃に昇温後、n−
ブチルリチウム10wt%のシクロヘキサン溶液を0.
8kg添加した。
量10ppm以下に脱水したスチレンと、モレキュラーシ
ーブを通過させて脱水したブタジエンを、ある特定の供
給速度と重合時間とを6段階に変化させつつ同時にフィ
ードし重合させたが、この際の供給速度と重合時間は次
の通りとした。1段階目:スチレン2.6kg/h、ブ
タジエン32.9kg/h、重合時間1.3時間。2段
階目:スチレン6.1kg/h、ブタジエン32.8k
g/h、重合時間1.2時間。3段階目:スチレン8.
7kg/h、ブタジエン25.9kg/h、重合時間
1.0時間。4段階目:スチレン8.1kg/h、ブタ
ジエン14.9kg/h、重合時間1.0時間。5段階
目:スチレン8.7kg/h、ブタジエン10.5kg
/h、重合時間1.2時間。6段階目:スチレン7.8
kg/h、ブタジエン5.0kg/h、重合時間0.9
時間。
スチレンを80℃で45kg添加し、最高温度が120
℃を超えない範囲で10分間重合し、仕込んだスチレン
を全て重合させた。その後、重合溶液を次の反応槽へ移
送し、水を重合体100重量部に対して0.08重量部
加えて重合を停止した後、次の反応槽に移行する間に炭
酸ガスを加え中和した。次に、安定剤として2,4、-
ビス[(オクチルチオ)メチル]−O−クレゾールをポリ
マーに対し0.2%の割合で添加してからスチームスト
リッピングにより溶媒を除去し、100℃の熱ロールに
て乾燥してスチレンーブタジエン系ブロック共重体ゴム
を得た。このスチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴ
ム7.9重量%をスチレンモノマー46.6重量%、メ
タクリル酸メチル32.5重量%、アクリル酸ブチル
4.6重量%とエチルベンゼン8.4重量%に溶解した
溶液100重量部と1、1−ビス(tert−ブチルパ
ーオキシル)3、3、5−トリメチルシクロヘキサン
0.005重量部およびt−ドデシルメルカプタン0.
08重量部からなる溶液を第1重合機に連続的に送入
し、125℃の重合温度で平均滞留時間3時間で攪拌重
合反応した後、引き続きプラグフロー型反応器に滞留時
間が5時間になるように連続的に全量装入して重合し
た。このようにして重合率85%まで重合し、その溶液
をベント式押出機に供給して230℃、減圧下で揮発性
成分を除去しダイスから溶融ストランドを引き出し、水
冷し、カッターにて切断してペレット状の樹脂を得た。
次いで、得られた樹脂100重量部に酸化チタン(テイ
カ製JR−405)2重量部を混合し、90mmφ単軸
押出機を用いて220℃で溶融混練して、白色ペレット
を得た。この白色ペレットを、90mmφ単軸押出機に
供給して、シリンダー温度190℃、Tダイ設定温度1
75℃、ロール温度90℃で押出成形し、厚み2.5m
m、幅600mmのシートを作製した。さらに、得られ
たシートを、真空成形機にて真空成形し、断熱容器用成
形品として、高さ1070mm、幅380mm、奥行3
50mmの冷蔵庫内装用成形品を作製した。各種分析値
および断熱容器用成形品及びシートの物性評価結果を表
1、表2に示す。
ム(日本ゼオン社製NS−316S)7.9重量%をス
チレンモノマー46.6重量%、メタクリル酸メチル3
2.5重量%、アクリル酸ブチル4.6重量%とエチル
ベンゼン8.4重量%に溶解した溶液100重量部と
1、1−ビス(tert−ブチルパーオキシル)3、
3、5−トリメチルシクロヘキサン0.005重量部お
よびt−ドデシルメルカプタン0.08重量部からなる
溶液を第1重合機に連続的に送入し、125℃の重合温
度で平均滞留時間3時間で攪拌重合反応した後、引き続
きプラグフロー型反応器に滞留時間が5時間になるよう
に連続的に全量装入して重合した。このようにして重合
率85%まで重合し、その溶液をベント式押出機に供給
して230℃、減圧下で揮発性成分を除去しダイスから
溶融ストランドを引き出し、水冷し、カッターにて切断
してペレット状の樹脂を得た。次いで、得られた樹脂1
00重量部に酸化チタン(テイカ製JR−405)2重
量部を混合し、90mmφ単軸押出機を用いて220℃
で溶融混練して、白色ペレットを得た。この白色ペレッ
トを、90mmφ単軸押出機に供給して、シリンダー温
度190℃、Tダイ設定温度175℃、ロール温度90
℃で押出成形し、厚み2.5mm、幅600mmのシー
トを作製した。さらに、得られたシートを、真空成形機
にて真空成形し、断熱容器用成形品として、高さ107
0mm、幅380mm、奥行350mmの冷蔵庫内装用
成形品を作製した。各種分析値および断熱容器用成形品
及びシートの物性評価結果を表3、表4に示す。
ム(日本ゼオン社製NS−312S)7.9重量%をス
チレンモノマー46.6重量%、メタクリル酸メチル3
2.5重量%、アクリル酸ブチル4.6重量%とエチル
ベンゼン8.4重量%に溶解した溶液100重量部と
1、1ービス(tertーブチルパーオキシル)3、
3、5ートリメチルシクロヘキサン0.005重量部お
よびt−ドデシルメルカプタン0.08重量部からなる
溶液を第1重合機に連続的に送入し、125℃の重合温
度で平均滞留時間3時間で攪拌重合反応した後、引き続
きプラグフロー型反応器に滞留時間が5時間になるよう
に連続的に全量装入して重合した。このようにして重合
率85%まで重合し、その溶液をベント式押出機に供給
して230℃、減圧下で揮発性成分を除去しダイスから
溶融ストランドを引き出し、水冷し、カッターにて切断
してペレット状の樹脂を得た。次いで、得られた樹脂1
00重量部に酸化チタン(テイカ製JR−405)2重
量部を混合し、90mmφ単軸押出機を用いて220℃
で溶融混練して、白色ペレットを得た。この白色ペレッ
トを、90mmφ単軸押出機に供給して、シリンダー温
度190℃、Tダイ設定温度175℃、ロール温度90
℃で押出成形し、厚み2.5mm、幅600mmのシー
トを作製した。さらに、得られたシートを、真空成形機
にて真空成形し、断熱容器用成形品として、高さ107
0mm、幅380mm、奥行350mmの冷蔵庫内装用
成形品を作製した。各種分析値および断熱容器用成形品
及びシートの物性評価結果を表3、表4に示す。
ム(日本エラストマー社製670A)7.9重量%をス
チレンモノマー46.6重量%、メタクリル酸メチル3
2.5重量%、アクリル酸ブチル4.6重量%とエチル
ベンゼン8.4重量%に溶解した溶液100重量部と
1、1ービス(tertーブチルパーオキシル)3、
3、5ートリメチルシクロヘキサン0.005重量部お
よびt−ドデシルメルカプタン0.08重量部からなる
溶液を第1重合機に連続的に送入し、125℃の重合温
度で平均滞留時間3時間で攪拌重合反応した後、引き続
きプラグフロー型反応器に滞留時間が5時間になるよう
に連続的に全量装入して重合した。このようにして重合
率85%まで重合し、その溶液をベント式押出機に供給
して230℃、減圧下で揮発性成分を除去しダイスから
溶融ストランドを引き出し、水冷し、カッターにて切断
してペレット状の樹脂を得た。次いで、得られた樹脂1
00重量部に酸化チタン(テイカ製JR−405)2重
量部を混合し、90mmφ単軸押出機を用いて220℃
で溶融混練して、白色ペレットを得た。この白色ペレッ
トを、90mmφ単軸押出機に供給して、シリンダー温
度190℃、Tダイ設定温度175℃、ロール温度90
℃で押出成形し、厚み2.5mm、幅600mmのシー
トを作製した。さらに、得られたシートを、真空成形機
にて真空成形し、断熱容器用成形品として、高さ107
0mm、幅380mm、奥行350mmの冷蔵庫内装用
成形品を作製した。各種分析値および断熱容器用成形品
及びシートの物性評価結果を表3、表4に示す。
重合体を用いたゴム変性芳香族ビニル系共重合樹脂を必
須成分とする樹脂組成物を用いると、耐衝撃性等の強度
に優れ、高光沢で、良好な耐薬品性やリサイクル性を有
する断熱容器用成形品が得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】連続マトリクス樹脂中にゴム状重合体を分
散粒子として含有するゴム変性芳香族ビニル系共重合樹
脂において、(1)連続マトリクスは、屈折率がゴム状
重合体と実質的に同等のものを有し、構成単位が一種
以上の芳香族ビニル系化合物20〜80重量%と一種以
上の(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物20〜
80重量%から成る混合溶液が共重合したものであり、
(2)ゴム状重合体の含有量が、ゴム変性芳香族ビニル系
共重合樹脂に対して3〜20重量%であり、(3)ゴム
状重合体分散粒子の平均粒子径が0.3〜2.1μmで
あり、(4)かつその分散粒子のガラス転移点が−75
〜−30℃の範囲にあるゴム変性芳香族ビニル系共重合
樹脂を必須成分とする樹脂組成物から成形された断熱容
器用成形品。 - 【請求項2】ゴム状重合体が、スチレンとブタジエンの
ランダムあるいはテーパード共重合体より成るブロック
部(A)とスチレン単独重合体あるいは大部分がスチレ
ンより構成されるスチレンーブタジエン共重合体ブロッ
ク部(B)から成るブロック共重合体であることを特徴
とする請求項1記載の断熱容器用成形品。 - 【請求項3】芳香族ビニル系化合物がスチレンであり、
(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物がメタクリル
酸メチル単独あるいはメタクリル酸メチルとアクリル酸
ブチルの混合物であることを特徴とする請求項1または
2記載の断熱容器用成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000311676A JP4663092B2 (ja) | 2000-10-12 | 2000-10-12 | 断熱容器用成形品 |
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JP2000311676A JP4663092B2 (ja) | 2000-10-12 | 2000-10-12 | 断熱容器用成形品 |
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Publication Number | Publication Date |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017186438A (ja) * | 2016-04-05 | 2017-10-12 | 東洋スチレン株式会社 | スチレン系樹脂組成物 |
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JPH08199007A (ja) * | 1995-01-25 | 1996-08-06 | Daicel Chem Ind Ltd | 透明性に優れたゴム変性スチレン系樹脂組成物 |
JPH08269142A (ja) * | 1995-04-04 | 1996-10-15 | Daicel Chem Ind Ltd | 透明なゴム変性スチレン系樹脂組成物 |
JPH0940726A (ja) * | 1995-08-01 | 1997-02-10 | Daicel Chem Ind Ltd | 透明性と耐衝撃性のバランスに優れたゴム変性スチレン系樹脂組成物 |
JPH09278977A (ja) * | 1996-04-08 | 1997-10-28 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 透明性、流動性に優れたゴム変性スチレン系樹脂組成物及びそれから得られた成形物 |
JPH11140267A (ja) * | 1997-11-10 | 1999-05-25 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 新規なゴム変性スチレン系樹脂組成物、及びその成形品 |
JPH11147993A (ja) * | 1997-11-17 | 1999-06-02 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 熱可塑性樹脂組成物 |
JPH11293073A (ja) * | 1998-04-08 | 1999-10-26 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 樹脂組成物及びその発泡成形体 |
-
2000
- 2000-10-12 JP JP2000311676A patent/JP4663092B2/ja not_active Expired - Fee Related
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