JP2017177678A - 離型積層フィルム - Google Patents

離型積層フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP2017177678A
JP2017177678A JP2016071203A JP2016071203A JP2017177678A JP 2017177678 A JP2017177678 A JP 2017177678A JP 2016071203 A JP2016071203 A JP 2016071203A JP 2016071203 A JP2016071203 A JP 2016071203A JP 2017177678 A JP2017177678 A JP 2017177678A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
release
film
green sheet
layer
ceramic green
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016071203A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6790420B2 (ja
Inventor
有記 本郷
Yuuki Hongo
有記 本郷
潤 稲垣
Jun Inagaki
潤 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2016071203A priority Critical patent/JP6790420B2/ja
Publication of JP2017177678A publication Critical patent/JP2017177678A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6790420B2 publication Critical patent/JP6790420B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

【課題】優れたセラミックグリーンシート圧着性を有し、積層セラミックコンデンサの大容量化の要求にこたえることのできるセラミックグリーンシート製造時に好適の用いられる離型積層フィルムを提供すること。【解決手段】2つのポリエステルフィルムが接着層を介して貼合されている厚さ10〜50μmの積層フィルムの少なくとも一方の面上に離型層を有する離型積層フィルム。本発明の離型積層フィルムは、優れたセラミックグリーンシート圧着性を有するので、特にセラミックコンデンサ製造工程用フィルムなどとして好適に使用できる。【選択図】なし

Description

本発明は積層セラミックコンデンサ製造時に好適に用いられるキャリアフィルムに関し、詳しくはセラミックグリーンシート圧着性に優れた離型積層フィルムに関するものである。
積層セラミックコンデンサ製造時に用いるキャリアフィルムは、表面に離型層を有するセラミックグリーンシート製造用ポリエステルフィルムからなるものが知られている。セラミックグリーンシートは、例えば離型層が形成されたポリエチレンテレフタレートフィルムからなるキャリアフィルムの上に、セラミック粉体をバインダー及び溶媒に分散させたスラリーをダイコーターにより塗布し、溶媒を加熱乾燥除去する。その後、スクリーン印刷により内部電極を印刷、形成、溶媒を加熱乾燥してセラミックグリーンシートを製造する。その後、積層工程にて、離型フィルム側より加熱圧着し、離型フィルムを除去してセラミックグリーンシートを積層していく。上記のようにして製造された内部電極付きグリーンシート積層体を、所定のサイズに切断することによりチップ状の積層体とされる。積層セラミックコンデンサは、このチップ状の積層体を焼成し、焼成体の所定の表面に外部電極を形成することにより得ることができる(特許文献1参照)。
近年、積層セラミックコンデンサ等のコンデンサの分野において、回路部品の高集積化に伴い、薄層セラミックコンデンサの小型化及び高性能化が望まれている。積層セラミックコンデンサの小型化及び高性能化を図るためには、セラミック層の厚みを薄くして多層化する必要がでてきた。
一方、キャリアフィルムについては、離型層上の欠点・突起がそのままグリーンシート製造時の欠点となり歩留りが低下することから、キャリアフィルム表面の平滑化が有効である。そのため、離型層表面またはポリエステルフィルム表面における表面粗さをコントロールすることにより、実用に耐えうるキャリアフィルムの発明がなされている(特許文献2〜4参照)。
特開2003−133170号公報 特開2013−7054号公報 特開2001−310313号公報 特開平11−320764号公報
現在、上記特許文献に提案されるようなフィルムがキャリアフィルムとして積層セラミックコンデンサ製造工程に用いられている。ところが、積層セラミックコンデンサは、大容量化の要求により、薄層化・多層化が進展していることから、セラミックグリーンシートの厚みが2μm以下と薄くなってきている。一方、焼成前の内部電極は薄くできないことから、内部電極パターンにより発生する段差が顕著化してきた。
そのため、キャリアフィルムの薄膜化が望まれているものの、セラミック圧着工程における電極の段差への追従性の問題があり、グリーンシート厚が2μm以下の場合は歩留まりが低下してしまう。
本発明の課題は、優れたセラミックグリーンシート圧着性を有し、積層セラミックコンデンサの大容量化の要求にこたえることのできるセラミックグリーンシート製造時に好適の用いられる離型積層フィルムを提供することである。
即ち、本発明は以下の構成よりなる。
1. 2つのポリエステルフィルムが接着層を介して貼合されている厚さ10〜50μmの積層フィルムの少なくとも一方の面上に離型層を有することを特徴とする離型積層フィルム。
2. 電子部品製造工程で使用されることを特徴とする上記第1に記載の離型積層フィルム。
3. 電子部品製造工程が、セラミックグリーンシート製造工程であることを特徴とする上記第2に記載の離型積層フィルム。
4. セラミックグリーンシート製造工程が、膜厚が2μm以下のセラミックグリーンシート製造工程であることを特徴とする上記第3に記載の離型積層フィルム。
5. 接着層の測定周波数1Hzでの貯蔵弾性率が、0.001〜10MPaであることを特徴とする上記第1〜第4のいずれかに記載の離型積層フィルム。
6. 離型層の表面粗さSaが10nm以下であることを特徴とする上記第1〜5のいずれかに記載の離型積層フィルム。
本発明の離型積層フィルムは優れたセラミックグリーンシート圧着性を有するので、セラミックコンデンサ製造工程用フィルムとして好適である。
接着層の弾性率が、ポリエステルフィルムの弾性率より相対的に低いため、セラミックグリーンシート圧着時に、電極の段差にかかる応力を離型積層フィルムの面方向に分散させることができる。そのため、セラミックグリーンシートがずれることなく、均一に圧着することができる。
本発明の離型積層フィルムは、離型層(A)/ポリエステルフィルム(B)/接着層(C)/ポリエステルフィルム(D)の少なくとも4層の層構成からなる離型積層フィルムである。
本発明の離型積層フィルムの離型層(A)の表面粗さ(Sa)は8nm以下であることが好ましい。表面粗さが8nm以下であると、セラミックシートの平滑性が保たれ、ショート不良などのおそれがなく好ましい。更に好ましくは6nm以下であり、更に好ましくは5nmいかである。フィルムの離型層(A)の表面粗さは小さいことが好ましく、下限は特に設けないが、1nm以上で構わず、2nm以上でも構わない。
離型層(A)の膜厚としては、0.005〜3μmが好ましく、さらに好ましくは0.01〜2μmである。膜厚が0.005μm以上であると、膜厚のバラツキを小さくでき、剥離力にバラツキを生じるおそれがなく、生産安定性上好ましい。また膜厚が3μm以下であると、加工速度的に有利であり、コスト的に有利である。膜厚は前記の範囲において表面粗さを鑑みて決定することが好ましい。
離型層(A)としては、付加型シリコーン、縮合型シリコーン、紫外線硬化型シリコーン、アルキッド系樹脂、長鎖アルキル系樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン系樹脂、紫外線硬化型樹脂など特に限定なく使用でき、単独でも使用できるし、2種類以上を混合して使用することもできる。また上記樹脂に低分子量成分を添加して使用することもできる。
低分子量成分としては、シリコーン、アルキッド系樹脂、長鎖アルキル系樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン系樹脂、紫外線硬化型樹脂など特に限定なく使用でき、分子量5万程度以下のものが使用される。分子量が5万以下であると、相溶性が保たれて好ましい。
ポリエステルフィルム(B)としては、特に限定なく、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。中でも、コスト、品質の面からポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。ポリエチレンテレフタレートフィルムとしては、特に限定なく市販品など使用できる。
ポリエステルフィルム(B)の膜厚としては、2〜38μmが好ましく、9〜16μmがさらに好ましい。膜厚が2μm以上であるとハンドリング性が保たれて好ましく、38μm以下であると追従性が保たれて好ましい。
本発明においては、接着層(C)としては、接着剤、熱可塑性樹脂、粘着剤など、フィルム同士を接着できるものであれば特に限定なく使用できるが、加工性や追従性の点から粘着剤を使用することが好ましい。
粘着剤の種類としては、アクリル系、ゴム系、シリコーン系、ウレタン系、紫外線硬化型、電子線硬化型など特に限定なく使用でき、単独でも使用できるし、2種類以上を混合して使用することもできる。また上記樹脂に粘着付与剤や、可塑剤などの低分子量成分を添加して使用することもできる。
接着層(C)の膜厚としては、2〜20μmが好ましく、2〜15μmがさらに好ましい。膜厚が2μm以上であると、接着性が保持される他、追従性の効果が保持できて好ましい。また接着層の膜厚が20μm以下であると、構成全体に占める接着層の膜厚が大きくなり過ぎず、離型積層フィルム自体が変形するおそれがなく好ましい。
接着層(C)の貯蔵弾性率としては、0.001〜10MPaが好ましく、0.01〜1MPaであることがさらに好ましい。貯蔵弾性率が0.001MPa以上の場合、接着層の変形が大き過ぎず、離型積層フィルム自体が変形するおそれがないため、ハンドリング性や平面性の点で好ましい。貯蔵弾性率が10MPa以下であると追従性が保たれ、本発明の効果であるセラミックグリーンシート圧着時に、電極の段差にかかる応力を離型積層フィルムの面方向に効率的に分散させることができ好ましい。
ポリエステルフィルム(D)としては、特に限定なく、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。中でも、コスト、品質の面からポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。ポリエチレンテレフタレートフィルムとしては、特に限定なく市販品など使用できる。
ポリエステルフィルム(D)の膜厚としては、2〜38μmが好ましく、9〜16μmがさらに好ましい。膜厚が2μm以上であるとハンドリング性が保たれて好ましく、38μm以下であると追従性が保たれて好ましい。なお、ポリエステルフィルム(B)と(D)は同一のポリエステルフィルムであってもよく、異なったポリエステルフィルムであってもよい。
離型積層フィルムの層構成のうち、離型層(A)を除いたポリエステルフィルム(B)/接着層(C)/ポリエステルフィルム(D)を含む少なくとも3層からなる積層フィルムの厚みは10〜50μmが好ましく、20〜50μmがさらに好ましい。前記厚みが10μm以上であるとハンドリング性の点で好ましく、前記厚みが50μm以下であると追従性の点で好ましく、コスト的にも有利である。前記厚みに対して、離型層(A)の厚みは取るに足りないほど薄いので、前記厚みと離型積層フィルムの層厚みは殆ど差が生じない。
次に、本発明の効果を実施例および比較例を用いて説明する。まず、本発明で使用した特性値の評価方法を下記に示す。
(1)表面粗さ(Sa)
非接触表面形状計測システム(VertScan R550H−M100)を用いて、
下記の条件で測定した値である。領域表面平均粗さ(Sa)は、5回測定の平均値を採用
し、最大突起高さ(P)は5回測定の最大値を採用した。
(測定条件)
・測定モード:WAVEモード
・対物レンズ:50倍
・0.5×Tubeレンズ
・測定面積 187×139μm
(2)貯蔵弾性率測定
接着層の単層シートを複数枚積層し、厚さ0.6mmの測定用積層シートを作成した。得られた積層体から、直径8mmの円柱体(高さ0.6mm)を打ち抜き、これをサンプルとした。次いで、JIS K7244−6に準拠し、粘弾性測定装置(Physica社製,MCR300)を用いてねじりせん断法により、以下の条件で貯蔵弾性率(MPa)を測定した。
測定周波数:1Hz
測定温度:23℃
(3)積層フィルムの層厚み
ミクロトームを用いてフィルムを切削し、フィルム表面に垂直な断面を得た。光学顕微鏡(ニコン社製、ECLIPSE LV100、倍率50倍)を用いて断面を観察し、厚みを算出した。
(セラミックグリーンシート加工評価)
(4)セラミックグリーンシート圧着性
(a)評価用セラミックグリーンシートの作製
チタン酸バリウム系誘電体セラミック粉末100質量部に対し、バインダー樹脂としてポリビニルブチラール5質量部と、可塑剤としてのジオクチルフタレート30質量部とを配合し、さらに容量比でトルエン及びエタノールを1:1で含む溶剤を添加し、10〜20時間湿式混合してセラミックスラリーを作製した。得られたセラミックスラリーを用い、セラミックグリーンシート製造用離型積層フィルムの離型層(A)側にドクターブレード法により、乾燥後の厚みが2μmとなるようにセラミックスラリーを塗布し、120℃で乾燥し評価用セラミックグリーンシートを作製した。
(b)擬似被着体の作製
導電性ペースト剤(東洋紡社製、DW-114L-1)を、ガラス板上に、スクリーン印刷で乾燥後の膜厚が1μmになるようにパターン塗布、80℃で1分乾燥し、擬似被着体を作製した。
(c)評価
熱ラミネーターを用い、温度80℃、面圧100MPaで、擬似被着体上に、評価用セラミックグリーンシートを圧着し、評価用サンプルを作製した。作製したサンプルをガラス面から顕微鏡観察し、擬似被着体の段差部分の気泡有無を確認した。
気泡が発生 : ×
気泡発生無し : ○
(離型層形成用塗布液1の調整)
カチオン重合性紫外線硬化型シリコーン樹脂(荒川化学工業社製、シリコリース UV POLY215、固形分100%)100質量部に、光開始剤(荒川化学工業社製、シリコリース UV CATA211、固形分18%)10質量部を添加して調製したカチオン重合性紫外線硬化型シリコーン組成物を、酢酸エチル/イソプロピルアルコール(IPA)=50/50(質量部)の有機溶剤で固形分5%になるように希釈し離型層形成用塗布液1を得た。
(離型層形成用塗布液2の調製)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(固形分100%)94質量部と、ポリエーテル変性アクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(ビッグケミー・ジャパン社製、BYK−3500、固形分100%)1質量部と、α−アミノアルキルフェノン系光重合開始剤[BASF社製、IRGACURE907、固形分100%]5質量部を、イソプロピルアルコール/メチルエチルケトン混合溶剤(質量比3/1)で希釈して、固形分20質量%の離型層形成用塗布液2を調製した。
(接着層形成用塗布液3の調製)
ブチルアクリレート(BA)、アクリル酸(AA)からなるアクリル系共重合体(BA/AA)質量比=90:10、重量平均分子量60万)100質量部に、エポキシ系架橋剤(三菱ガス化学株式会社製、製品名「TETRAD−C」、濃度100%)0.025質量部を混合し、メチルエチルケトンで希釈して固形分濃度40質量%の接着層形成用塗布液3を調製した。接着層形成用塗布液3は、粘着剤用塗布液と呼ばれるものと言える。
(接着層形成用塗布液4の調製)
(メタ)アクリル酸エステル系重合体を主成分とする粘着剤(綜研化学社製,SKダイン1502C,固形分40質量%)100質量部と、イソシアネート系架橋剤(東洋インキ製造社製,BHS8515,固形分37.5質量%)1質量部と、溶剤としてのメチルエチルケトン35質量部とを混合し、接着層形成用塗布液4を調製した。接着層形成用塗布液4は、粘着剤用塗布液と呼ばれるものと言える。
(ポリエチレンテレフタレートペレット(a)の調製)
エステル化反応装置として、攪拌装置、分縮器、原料仕込口および生成物取り出し口を有する3段の完全混合槽よりなる連続エステル化反応装置を用い、TPAを2トン/hrとし、EGをTPA1モルに対して2モルとし、三酸化アンチモンを生成PETに対してSb原子が160ppmとなる量とし、これらのスラリーをエステル化反応装置の第1エステル化反応缶に連続供給し、常圧にて平均滞留時間4時間で、255℃で反応させた。次いで、上記第1エステル化反応缶内の反応生成物を連続的に系外に取り出して第2エステル化反応缶に供給し、第2エステル化反応缶内に第1エステル化反応缶から留去されるEGを生成ポリマー(生成PET)に対し8質量%供給し、さらに、生成PETに対してMg原子が65ppmとなる量の酢酸マグネシウムを含むEG溶液と、生成PETに対してP原子が20ppmのとなる量のTMPAを含むEG溶液を添加し、常圧にて平均滞留時間1.5時間で、260℃で反応させた。次いで、上記第2エステル化反応缶内の反応生成物を連続的に系外に取り出して第3エステル化反応缶に供給し、さらに生成PETに対してP原子が20ppmのとなる量のTMPAを含むEG溶液を添加し、常圧にて平均滞留時間0.5時間で、260℃で反応させた。上記第3エステル化反応缶内で生成したエステル化反応生成物を3段の連続重縮合反応装置に連続的に供給して重縮合を行い、さらに、ステンレス焼結体の濾材(公称濾過精度5μm粒子90%カット)で濾過し、極限粘度0.630dl/gのポリエステルペレット(a)を得た。
(シリカ粒子含有ポリエチレンテレフタレートペレット(b)の調製)
平均粒子径が2.5μmのシリカ粒子(富士シリシア社製)をエチレングリコール中に仕込み、さらに95%カット径が30μmのビスコースレーヨン製フィルターで濾過処理を行ない、シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを得た。シリカ粒子含有ポリエチレンテレフタレート(b)を次の方法で得た。エステル化反応缶を昇温し、200℃に到達した時点で、テレフタル酸を86.4質量部およびエチレングリコールを64.4質量部からなるスラリーを仕込み、攪拌しながら触媒として三酸化アンチモンを0.03質量部および酢酸マグネシウム4水和物を0.088質量部、トリエチルアミンを0.16質量部添加した。次いで、加圧昇温を行いゲージ圧3.5kgf/cm2、240℃の条件で、加圧エステル化反応を行った。その後、エステル化反応缶内を常圧に戻し、リン酸トリメチル0.040質量部を添加した。さらに、260℃に昇温し、リン酸トリメチルを添加した15分後に、上記シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを、生成ポリエステルに対して、10000ppmとなるよう添加した。15分後、得られたエステル化反応生成物を重縮合反応缶に移送し、280℃の減圧下で重縮合反応を行った。重縮合反応終了後、95%カット径が28μmのナスロンフィルター(日本精線(株)製)で濾過処理を行い、固有粘度が0.63dl/gのシリカ粒子含有ポリエチレンテレフタレートマスターペレット(b)を得た。
(ポリエチレンテレフタレートペレット(c)の調製)
ポリエチレンテレフタレートペレット(a)と同様の方法にて極限粘度を0.580dl/gに調整し、ポリエチレンテレフタレートペレット(c)を得た。
上記のポリエチレンテレフタレートペレット(c)を50質量%、マスターペレット(b)を、粒子を含有しないポリエチレンテレフタレートのペレット(a)で所定割合にて希釈し、180℃で8時間減圧乾燥(3Torr)した後、押出機1に、粒子を含有しないポリエチレンテレフタレートのペレット(a)を押出機2にそれぞれ供給し、285℃で融解した。この2つのポリマーを、それぞれステンレス焼結体の濾材(公称濾過精度10μm粒子95%カット)で濾過し、矩形積層部を備えた2層合流ブロックにて、積層し、口金よりシート状にして押し出した後、静電印加キャスト法を用いて表面温度30℃のキャスティングドラムに巻きつけて冷却固化し、未延伸フィルムを作った。この未延伸フィルムを長手方向に85℃で3.4倍に延伸した。この一軸フィルムをテンターを用いて幅方向に95℃で4.2倍延伸し、220℃にて5秒間熱処理し、シリカ粒子を含有する層(X層)の厚み及び実質粒子を含有しない層(Y層)の厚み、またシリカ粒子を含有する層(X層)の粒子含有量を表1に示す通りとし、ポリエステルフィルム5〜9を得た。
(実施例1)
ポリエチレンテレフタレートフィルム5のシリカ粒子含有層(X層)表面に、ナイフコーターを用いて、乾燥後の膜厚が4μmになるように接着層形成用塗布液4を塗布した。次いで90℃で1分間乾燥し、接着層を形成した。その後、接着層面にポリエチレンテレフタレートフィルム5の平滑面を貼合し積層フィルムを得た。
次いで、積層フィルムの平滑面にマイヤーバーを用いて、離型層形成用塗布液1を乾燥後の膜厚が0.02μmになるように塗布、90℃で30秒間乾燥させた後、紫外線を照射し(積算光量100mJ/cm)、離型積層フィルムを得た。
(実施例2〜4、比較例1及び2)
実施例1と同様の方法にて、表2中の条件で離型積層フィルムを作成した。
本発明の離型積層フィルムは優れたセラミックグリーンシート圧着性を有するので、特にセラミックコンデンサ製造工程用フィルムなどとして好適に使用できる。

Claims (6)

  1. 2つのポリエステルフィルムが接着層を介して貼合されている厚さ10〜50μmの積層フィルムの少なくとも一方の面上に離型層を有することを特徴とする離型積層フィルム。
  2. 電子部品製造工程で使用されることを特徴とする請求項1に記載の離型積層フィルム。
  3. 電子部品製造工程が、セラミックグリーンシート製造工程であることを特徴とする請求項2に記載の離型積層フィルム。
  4. セラミックグリーンシート製造工程が、膜厚が2μm以下のセラミックグリーンシート製造工程であることを特徴とする請求項3に記載の離型積層フィルム。
  5. 接着層の測定周波数1Hzでの貯蔵弾性率が、0.001〜10MPaであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の離型積層フィルム。
  6. 離型層の表面粗さSaが10nm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の離型積層フィルム。
JP2016071203A 2016-03-31 2016-03-31 離型積層フィルム Active JP6790420B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016071203A JP6790420B2 (ja) 2016-03-31 2016-03-31 離型積層フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016071203A JP6790420B2 (ja) 2016-03-31 2016-03-31 離型積層フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017177678A true JP2017177678A (ja) 2017-10-05
JP6790420B2 JP6790420B2 (ja) 2020-11-25

Family

ID=60004764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016071203A Active JP6790420B2 (ja) 2016-03-31 2016-03-31 離型積層フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6790420B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019073875A1 (ja) * 2017-10-12 2019-04-18 東洋紡株式会社 セラミックグリーンシート製造用離型フィルム
JP2019093592A (ja) * 2017-11-21 2019-06-20 リンテック株式会社 セラミックグリーンシート製造工程用剥離フィルムおよびその製造方法
KR20200098678A (ko) * 2017-12-27 2020-08-20 도요보 가부시키가이샤 세라믹 그린 시트 제조용 이형 필름
JP2022186704A (ja) * 2017-10-12 2022-12-15 東洋紡株式会社 セラミックグリーンシート製造用離型フィルム
JP7322440B2 (ja) 2019-03-15 2023-08-08 三菱ケミカル株式会社 離型フィルム

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022186704A (ja) * 2017-10-12 2022-12-15 東洋紡株式会社 セラミックグリーンシート製造用離型フィルム
CN111201119B (zh) * 2017-10-12 2022-03-22 东洋纺株式会社 陶瓷生片制造用脱模薄膜
JPWO2019073875A1 (ja) * 2017-10-12 2019-11-14 東洋紡株式会社 セラミックグリーンシート製造用離型フィルム
JP2020073335A (ja) * 2017-10-12 2020-05-14 東洋紡株式会社 セラミックグリーンシート製造用離型フィルム
JP7343021B2 (ja) 2017-10-12 2023-09-12 東洋紡株式会社 セラミックグリーンシート製造用離型フィルム
JP2020075510A (ja) * 2017-10-12 2020-05-21 東洋紡株式会社 セラミックグリーンシート製造用離型フィルム
WO2019073875A1 (ja) * 2017-10-12 2019-04-18 東洋紡株式会社 セラミックグリーンシート製造用離型フィルム
CN111201119A (zh) * 2017-10-12 2020-05-26 东洋纺株式会社 陶瓷生片制造用脱模薄膜
JP2020073336A (ja) * 2017-10-12 2020-05-14 東洋紡株式会社 セラミックグリーンシート製造用離型フィルム
JP7006710B2 (ja) 2017-10-12 2022-02-10 東洋紡株式会社 セラミックグリーンシート製造用離型フィルム
KR20200066680A (ko) * 2017-10-12 2020-06-10 도요보 가부시키가이샤 세라믹 그린 시트 제조용 이형 필름
KR102453649B1 (ko) * 2017-10-12 2022-10-12 도요보 가부시키가이샤 세라믹 그린 시트 제조용 이형 필름
JP2019093592A (ja) * 2017-11-21 2019-06-20 リンテック株式会社 セラミックグリーンシート製造工程用剥離フィルムおよびその製造方法
KR102518776B1 (ko) 2017-12-27 2023-04-10 도요보 가부시키가이샤 세라믹 그린 시트 제조용 이형 필름
KR20200098678A (ko) * 2017-12-27 2020-08-20 도요보 가부시키가이샤 세라믹 그린 시트 제조용 이형 필름
JP7322440B2 (ja) 2019-03-15 2023-08-08 三菱ケミカル株式会社 離型フィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6790420B2 (ja) 2020-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6790420B2 (ja) 離型積層フィルム
JP6366029B2 (ja) 離型フィルム
JP4816211B2 (ja) セラミックグリーンシート組成物及びセラミックグリーンシート
TW201241130A (en) Optically clear adhesive, method of use and articles therefrom
JP2020111052A (ja) セラミックグリーンシート製造用離型フィルム
JP4604753B2 (ja) 離型フィルム
KR20200098678A (ko) 세라믹 그린 시트 제조용 이형 필름
KR20230106723A (ko) 수지 시트 성형용 이형 필름
KR20210045494A (ko) 세라믹 그린시트 제조용 이형 필름
JP2020049803A (ja) セラミックグリーンシート製造用離型フィルム及びその評価方法
JP5915542B2 (ja) 積層ポリエステルフィルムおよびその製造方法
JP5381860B2 (ja) 剥離フィルム、セラミック部品シート及びこれらの製造方法、並びにセラミック部品の製造方法
JP2003300283A (ja) 離型フィルム
JP2020073335A (ja) セラミックグリーンシート製造用離型フィルム
TWI724613B (zh) 剝離膜、陶瓷零件片材、剝離膜之製造方法、陶瓷零件片材之製造方法、及積層陶瓷電容器之製造方法
JP3562641B2 (ja) セラミックシート付き離型フィルム及びセラミックシートの製造方法
JP6481725B2 (ja) グリーンシート成形用離型フィルム
JP7035441B2 (ja) セラミックグリーンシート製造用離型フィルム
TW567127B (en) Release film with ceramic sheet
JP2019166656A (ja) セラミックグリーンシート製造用離型フィルム
KR20230101888A (ko) 수지 시트 성형용 이형 필름의 제조 방법
JP3988437B2 (ja) セラミックシート製造用フィルム積層体
JP4391859B2 (ja) 薄膜グリーンシート成形用離型フィルム
JP2003225903A (ja) セラミックシート製造用離型フィルム
KR20230164151A (ko) 수지 시트 성형용 이형 필름

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190315

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200107

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201019

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6790420

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350