JP2019166656A - セラミックグリーンシート製造用離型フィルム - Google Patents

セラミックグリーンシート製造用離型フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】離型フィルムの離型層表面の高い平滑性を維持しつつ、剥離力が低く均一であり、耐溶剤性に優れた離型層を提供することで、厚みが1μm以下の超薄層品でも欠陥が少ないセラミックグリーンシートを成型できるセラミックグリーンシート製造用離型フィルムを提供すること。【解決手段】ポリエステルフィルムの少なくとも片面に直接または他の層を介して離型層を設けた離型フィルムであって、前記離型層がバインダー成分(a)とシルセスキオキサン成分(b)を含有する組成物が硬化されてなるセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、セラミックグリーンシート製造用離型フィルムに関するものであり、詳しくは超薄層のセラミックグリーンシート製造時にピンホールや厚みムラなどのグリーンシートの欠陥や剥離不良等の工程不良の発生を抑制し得るセラミックグリーンシート製造用離型フィルムに関するものである。
従来ポリエステルフィルムを基材とし、その上に離型層を積層した離型フィルムは、積層セラミックコンデンサ、セラミック基板等のセラミックグリーンシート成型用に使用されている。近年、積層セラミックコンデンサの小型化・大容量化に伴い、セラミックグリーンシートの厚みも薄膜化する傾向にある。セラミックグリーンシートは、チタン酸バリウムなどのセラミック成分とポリビニルアセタール樹脂などのバインダー樹脂を含有したスラリーを、離型フィルム上に塗工し乾燥することで成型される。成型したセラミックグリーンシート上に電極を印刷し離型フィルムから剥離した後、セラミックグリーンシートを積層、プレスし、焼成、外部電極を塗布することで積層セラミックコンデンサが製造される。これまで、ポリエステルフィルムの離型層表面にセラミックグリーンシートを成型する場合、離型層表面の微小な突起が、成型したセラミックグリーンシートに影響を与え、ハジキやピンホール等の欠点を生じやすくなるといった問題点があった。そのため、平坦性に優れた離型層表面を実現するための手法が開発されてきた(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら近年、さらなるセラミックグリーンシートの薄膜化が進み、1.0μm以下、より詳しくは0.2μm〜1.0μmの厚みのセラミックグリーンシートが要求されるようになってきた。そのため、より平滑な離型層表面を持つ離型フィルムが望まれている。加えて、薄膜化に伴いセラミックグリーンシートの強度が低下するため、セラミックグリーンシートを離型フィルムから剥離するときの剥離力を低くかつ均一に行うことも望まれている。すなわち、離型フィルムからセラミックグリーンシートを剥離するときにセラミックグリーンシートにかかる力を極力少なくし、セラミックグリーンシートにダメージを与えないようにすることがより重要になってきている。
近年になって、活性エネルギー線照射下で反応するラジカル硬化性物質を主成分とした組成物を紫外線硬化させた離型層とすることで、離型層表面の平滑性と剥離性に優れることが見出された(例えば、特許文献2、3参照)。より詳細に述べると、ラジカル硬化性物質を紫外線硬化させることで離型層の弾性率が高まり、剥離する際に離型層が変形しづらく(セラミックグリーンシートに離型層が追随しづらく)、剥離性に優れる離型層とすることができる。また、同時に組成物中に含まれる離型剤(離型性を付与するために加える添加剤)が、乾燥中に離型層の表面に偏析するため、平滑性に優れ、かつ剥離性に更に優れた離型層とすることができる。
しかしながら、特許文献2、3の記載によると、離型剤としてポリジメチルシロキサンに代表されるシリコーン成分を用いている。そのため、シリコーン成分が偏析していると考えられる離型層表面は、シリコーン骨格由来の柔軟性によって弾性率が低下するため、超薄層セラミックグリーンシートを剥離する際には、剥離不良を引き起こすおそれがあった。また、シリコーン成分の耐溶剤性が問題となることもあった。より具体的に述べると、セラミックグリーンシート成形や内部電極印刷時に用いる有機溶剤によって離型層表面が浸食されるため、セラミックグリーンシートの平滑性や剥離性に問題が生じるおそれがあった。さらには、セラミックグリーンシートにシリコーン成分が転移し、接着不良等の工程不良や、製品への混入によって信頼性の低下を引き起こすおそれがあった。
特開2000−117899号公報 国際公開第2013/145864号 国際公開第2013/145865号
本発明は、かかる従来技術の課題を背景になされたものである。すなわち、本発明の目的は、離型フィルムの離型層表面の高い平滑性を維持しつつ、剥離力が低く均一であり、耐溶剤性に優れた離型層を提供することで、厚みが1μm以下の超薄層品でも欠陥が少ないセラミックグリーンシートを成型できるセラミックグリーンシート製造用離型フィルムを提供しようとするものである。
即ち、本発明は以下の構成よりなる。
1. ポリエステルフィルムの少なくとも片面に直接または他の層を介して離型層を設けた離型フィルムであって、前記離型層がバインダー成分(a)とシルセスキオキサン成分(b)を含有する組成物が硬化されてなるセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
2. 組成物の全固形分に対するシルセスキオキサン成分(b)の含有率が0.01質量%〜60質量%である上記第1に記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
3. シルセスキオキサン成分(b)が、分子内にポリオルガノシロキサン基を有する上記第1又は第2に記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
4. 離型層表面の領域表面平均粗さ(Sa)が7nm以下である上記第1〜第3のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
5. バインダー成分(a)がラジカル硬化性物質であり、かつシルセスキオキサン成分(b)が、分子内にアクリロイル基、メタクリロイル基、アルケニル基及びチオール基から選択される少なくとも1つの反応性官能基を有する上記第1〜第4のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
6. バインダー成分(a)がカチオン硬化性物質であり、かつシルセスキオキサン成分(b)が、分子内にエポキシ基、脂環式エポキシ基及びオキセタニル基から選択される少なくとも1つの反応性官能基を有する上記第1〜第4のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
7. バインダー成分(a)がメラミン系物質であり、かつシルセスキオキサン成分(b)が、分子内に水酸基、カルボキシル基、アミノ基及びヒドロシリル基から選択される少なくとも1つの反応性官能基を有する上記第1〜第4のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
8. ポリエステルフィルムが、無機粒子を実質的に含有していない表面層A及び無機粒子を含有する反対側の表面層Bを有し、表面層A上に離型層が設けられており、前記表面層Bが含有する無機粒子がシリカ粒子及び/又は炭酸カルシウム粒子であり、無機粒子の合計が表面層B中に5000〜15000ppm含有されている上記第1〜第7のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
9. 0.2μm〜1.0μmの厚みを有するセラミックグリーンシートの製造方法であって、上記第1〜第8のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルムを用いるセラミックグリーンシートの製造方法
10. 上記第9に記載のセラミックグリーンシートの製造方法を採用するセラミックコンデンサの製造方法。
本発明のセラミックグリーンシート製造用離型フィルムは、従来の離型フィルムの離型層よりも離型層表面の硬度と耐溶剤性が高いため、剥離性に優れ、かつSi含有成分の移行を抑制できる。そのため、超薄層のセラミックグリーンシート製造時においても、セラミックグリーンシートの欠陥や、剥離不良や接着不良等の工程不良が生じるおそれのないセラミックグリーンシート製造用離型フィルムを提供することができる。
本発明は、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に直接または他の層を介して離型層を設け、前記離型層がバインダー成分(a)とシルセスキオキサン成分(b)を含有する組成物が硬化させてなるものであることが好ましい。以下、本発明について詳細に説明する。
(ポリエステルフィルム)
本発明の基材として用いるポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、特に限定されず、離型フィルム用基材として通常一般に使用されているポリエステルをフィルム成型したものを使用することが出来るが、好ましくは、芳香族二塩基酸成分とジオール成分からなる結晶性の線状飽和ポリエステルであるのが良く、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート又はこれらの樹脂の構成成分を主成分とする共重合体がさらに好適であり、とりわけポリエチレンテレフタレートから形成されたポリエステルフィルムが特に好適である。ポリエチレンテレフタレートは、エチレンテレフタレートの繰り返し単位が好ましくは90モル%以上、より好ましくは95モル%以上であり、他のジカルボン酸成分、ジオール成分が少量共重合されていてもよいが、コストの点から、テレフタル酸とエチレングリコールのみから製造されたものが好ましい。また、本発明のフィルムの効果を阻害しない範囲内で、公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、結晶化剤などを添加してもよい。ポリエステルフィルムは双方向の弾性率の高さ等の理由から二軸配向ポリエステルフィルムであることが好ましい。
上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの固有粘度は0.50〜0.70dl/gが好ましく、0.52〜0.62dl/gがより好ましい。固有粘度が0.50dl/g以上の場合、延伸工程で破断が多く発生することがなく好ましい。逆に、0.70dl/g以下の場合、所定の製品幅に裁断するときの裁断性が良く、寸法不良が発生しないので好ましい。また、原料は十分に真空乾燥することが好ましい。
本発明におけるポリエステルフィルムの製造方法は特に限定されず、従来一般に用いられている方法を用いることが出来る。例えば、前記ポリエステルを押出機にて溶融して、フィルム状に押出し、回転冷却ドラムにて冷却することにより未延伸フィルムを得て、該未延伸フィルムを二軸延伸することにより得ることが出来る。二軸延伸フィルムは、縦方向あるいは横方向の一軸延伸フィルムを横方向または縦方向に逐次二軸延伸する方法、或いは未延伸フィルムを縦方向と横方向に同時二軸延伸する方法で得ることが出来る。
本発明において、ポリエステルフィルム延伸時の延伸温度はポリエステルの二次転移点(Tg)以上とすることが好ましい。縦、横おのおのの方向に1〜8倍、特に2〜6倍の延伸をすることが好ましい。
上記ポリエステルフィルムは、厚みが12〜50μmであることが好ましく、さらに好ましくは15〜38μmであり、より好ましくは、19〜33μmである。フィルムの厚みが12μm以上であれば、フィルム生産時や加工工程、成型の時に、熱により変形するおそれがなく好ましい。一方、フィルムの厚みが50μm以下であれば、使用後に廃棄するフィルムの量が極度に多くならず、環境負荷を小さくする上で好ましい。
上記ポリエステルフィルム基材は、単層であっても2層以上の多層であっても構わないが、少なくとも片面には実質的に無機粒子を含まない表面層Aを有する積層フィルムであることが好ましい。2層以上の多層構成からなる積層ポリエステルフィルムの場合は、実質的に無機粒子を含有しない表面層Aの反対面には、無機粒子などを含有することができる表面層Bを有することが好ましい。積層構成としては、離型層を塗布する側の層をA層、その反対面の層をB層、これら以外の芯層をC層とすると、厚み方向の層構成は離型層/A/B、あるいは離型層/A/C/B等の積層構造が挙げられる。当然ながらC層は複数の層構成であっても構わない。また、表面層Bには無機粒子を含まないこともできる。その場合、フィルムをロール状に巻き取るための滑り性付与するため、表面層B上には少なくとも無機粒子とバインダーを含んだコート層を設けることが好ましい。
本発明におけるポリエステルフィルム基材において、離型層を塗布する面を形成する表面層Aは、実質的に無機粒子を含有しないことが好ましい。このとき、表面層Aの領域表面平均粗さ(Sa)は、7nm以下が好ましい。Saが7nm以下であると、積層する超薄層セラミックグリーンシートの成型時にピンホールなどの発生が起こりにくく好ましい。表面層Aの領域表面平均粗さ(Sa)は小さいほど好ましいと言えるが、0.1nm以上であって構わない。ここで、表面層A上に後述のアンカーコート層などを設ける場合は、コート層に実質的に無機粒子を含まないことが好ましく、コート層積層後の領域表面平均粗さ(Sa)が前記範囲に入ることが好ましい。本発明において、「無機粒子を実質的に含有しない」とは、無機粒子が、ケイ光X線分析で無機元素を定量した場合に50ppm以下、好ましくは10ppm以下、最も好ましくは検出限界以下となる含有量を意味する。これは積極的に無機粒子をフィルム中に添加させなくても、外来異物由来のコンタミ成分や、原料樹脂あるいはフィルムの製造工程におけるラインや装置に付着した汚れが剥離して、フィルム中に混入する場合があるためである。
本発明におけるポリエステルフィルム基材において、離型層を塗布する面の反対面を形成する表面層Bは、フィルムの滑り性や空気の抜けやすさの観点から、無機粒子を含有することが好ましく、特にシリカ粒子及び/又は炭酸カルシウム粒子を用いることが好ましい。含有される無機粒子含有量は、表面層B中に無機粒子の合計で5000〜15000ppm含有することが好ましい。このとき、表面層Bのフィルムの領域表面平均粗さ(Sa)は、1〜40nmの範囲であることが好ましい。より好ましくは、5〜35nmの範囲である。シリカ粒子及び/又は炭酸カルシウム粒子の合計が5000ppm以上、Saが1nm以上の場合には、フィルムをロール状に巻き上げるときに、空気を均一に逃がすことができ、巻き姿が良好で平面性良好により、超薄層セラミックグリーンシートの製造に好適なものとなる。また、シリカ粒子及び/又は炭酸カルシウム粒子の合計が15000ppm以下、Saが40nm以下の場合には、滑剤の凝集が生じにくく、粗大突起ができないため、超薄層のセラミックグリーンシート製造時に品質が安定し好ましい。
上記B層に含有する粒子としては、シリカ及び/又は炭酸カルシウム以外に不活性な無機粒子及び/又は耐熱性有機粒子なども用いることができるが、透明性やコストの観点からシリカ粒子及び/又は炭酸カルシウム粒子を用いることがより好ましい。また、他に使用できる無機粒子としては、アルミナ−シリカ複合酸化物粒子、ヒドロキシアパタイト粒子などが挙げられる。また、耐熱性有機粒子としては、架橋ポリアクリル系粒子、架橋ポリスチレン粒子、ベンゾグアナミン系粒子などが挙げられる。またシリカ粒子を用いる場合、多孔質のコロイダルシリカが好ましく、炭酸カルシウム粒子を用いる場合は、ポリアクリル酸系の高分子化合物で表面処理を施した軽質炭酸カルシウムが、滑剤の脱落防止の観点から好ましい。
上記表面層Bに添加する無機粒子の平均粒子径は、0.1μm以上2.0μm以下が好ましく、0.5μm以上1.0μm以下が特に好ましい。無機粒子の平均粒子径が0.1μm以上であれば、離型フィルムの滑り性が良好であり好ましい。また、平均粒子径が2.0μm以下であれば、離型層表面の粗大粒子によるセラミックグリーンシートにピンホールが発生するおそれがなく好ましい。
上記表面層Bには素材の異なる粒子を2種類以上含有させてもよい。また、同種の粒子で平均粒径の異なるものを含有させてもよい。
表面層Bに粒子を含まない場合は、表面層B上に粒子を含んだコート層で易滑性を持たせることが好ましい。本コート層は、特に限定されないが、ポリエステルフィルムの製膜中に塗工するインラインコートで設けることが好ましい。表面層Bに粒子を含まず、表面層B上に粒子を含むコート層を有する場合、コート層の表面は、上述の表面層Bの領域表面平均粗さ(Sa)と同様の理由により、領域表面平均粗さ(Sa)が1〜40nmの範囲であることが好ましい。より好ましくは、5〜35nmの範囲である。
上記離型層を設ける側の層である表面層Aには、ピンホール低減の観点から、滑剤などの無機粒子の混入を防ぐため、再生原料などを使用しないことが好ましい。
上記離型層を設ける側の層である表面層Aの厚み比率は、基材フィルムの全層厚みの20%以上50%以下であることが好ましい。20%以上であれば、表面層Bなどに含まれる粒子の影響をフィルム内部から受けづらく、領域表面平均粗さSaが上記の範囲を満足することが容易であり好ましい。基材フィルムの全層の厚みの50%以下であると、表面層Bにおける再生原料の使用比率を増やすことができ、環境負荷が小さく好ましい。
また、経済性の観点から上記表面層A以外の層(表面層Bもしくは前述の中間層C)には、50〜90質量%のフィルム屑やペットボトルの再生原料を使用することができる。この場合でも、B層に含まれる滑剤の種類や量、粒径ならびに領域表面平均粗さ(Sa)は、上記の範囲を満足することが好ましい。
また、後に塗布する離型層などの密着性を向上させたり、帯電を防止するなどのために表面層A及び/または表面層Bの表面に製膜工程内の延伸前または一軸延伸後のフィルムにコート層を設けてもよく、コロナ処理などを施すこともできる。
(離型層)
本発明における離型層は、バインダー成分(a)とシルセスキオキサン成分(b)を含有する組成物を硬化させてなることが好ましい。ここで、本発明においてバインダー成分(a)やシルセスキオキサン成分(b)は、塗布層中で硬化された後の状態では、化合物の構造が変化していると考えられるが、変化した構造そのものを正確に表現して記載することは極めて困難であるため、前記のように「離型層がバインダー成分(a)とシルセスキオキサン成分(b)を含有する組成物が硬化されてなる」と表現している。
(バインダー成分(a))
バインダー成分(a)は、熱や活性エネルギー線照射下で硬化し、弾性率の高い塗膜を形成できる成分であることが好ましい。熱硬化性のバインダー成分としては、エポキシ系物質、メラミン系物質などが挙げられるが、反応性の観点からメラミン系物質を用いることが好ましい。活性エネルギー線硬化性のバインダー成分としては、ラジカル硬化性物質やカチオン硬化性物質が好ましく、それぞれ好適に用いることができる。
本発明におけるラジカル硬化性物質とは、アクリロイル基、メタクリロイル基、アルケニル基及びチオール基から選ばれる少なくとも1種の反応性官能基を有し、紫外線照射下で硬化する物質であることが好ましい。カチオン硬化性物質とは、エポキシ基、ビニルエーテル基、脂環式エポキシ基、オキセタニル基から選ばれる少なくとも1種の反応性官能基を有し、紫外線照射下で硬化する物質であることが好ましい。なお、本発明におけるアルケニル基とは、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ヘキセニル基などの炭素数が2〜10のものをさす。
バインダー成分(a)として用いるメラミン系物質は、一般的なものを使用でき特に限定されないが、メラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られ、1分子中にトリアジン環、及びメチロール基及び/又はアルコキシメチル基をそれぞれ1つ以上有していることが好ましい。具体的には、メラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られるメチロールメラミン誘導体に、低級アルコールとしてメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等を脱水縮合反応させてエーテル化した化合物などが好ましい。メチロール化メラミン誘導体としては、例えばモノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミンを挙げることができる。1種類を用いても2種類以上も用いても構わない。
本発明における離型層は、離型層の変形を抑制するために架橋密度が高く高弾性率にすることが好ましい。そのため離型層に用いるメラミン系物質としては、離型層の架橋密度を高くすることができる、1分子中に多くの架橋点をもつヘキサメチロールメラミンを用いることが好ましい。
本発明の離型層に用いるメラミン系物質として、メチロールメラミン誘導体にアルコールを用いて脱水縮合反応したエーテル化合物を用いる場合は、反応性の観点から、メチルアルコールで脱水縮合して得られたヘキサメトキシメチルメラミンが特に好ましい。
本発明の離型層にメラミン系物質を用いる際には、メラミン系物質の架橋反応を促進するために触媒を添加することが好ましい。用いる触媒としては、特に限定されないが既存の酸触媒を使用することができ、カルボン酸系触媒を用いることが好ましい。金属塩系、リン酸エステル系、スルホン酸系のものを好適に使用することができる。また、酸部位がブロックされたブロックタイプの触媒も使用することができる。
カルボン酸系触媒としては、例えば、安息香酸、酢酸、ギ酸、シュウ酸、プロピオン酸やそれらの誘導体などを使用することができる。カルボン酸系触媒を用いることで、適度な反応性により、架橋密度の過剰な増加による離型フィルムのカールを抑制できることから好ましい。特に4−メチル安息香酸などは安価であり入手しやすく使用しやすい。
バインダー成分(a)として用いられるラジカル硬化性物質は、モノマーでもオリゴマーでもポリマーでも良いが、アクリレート、メタクリレート、ウレタンアクリレート、アクリルアミド、アリル化合物、メタリル化合物、マレイミド化合物などが挙げられ、反応性の観点からアクリレート、メタクリレート、ウレタンアクリレート、アリル化合物、メタリル化合物が好ましく、アクリレート、メタクリレート、ウレタンアクリレートが特に好ましい。
バインダー成分(a)として用いられるラジカル硬化性物質は、モノマーでもオリゴマーでもポリマーでも良いが、有機溶媒への溶解性や、取扱い性の観点からモノマーまたはオリゴマーを用いることが好ましい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(メタ)アクリレートとしてモノマーを用いる際は、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリレートとしてオリゴマーを用いる際は、例えば、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレート系オリゴマー、エポキシアクリレート系オリゴマー、ポリエーテルアクリレート系オリゴマー、ポリブタジエンアクリレート系オリゴマー、シリコーンアクリレート系オリゴマー等が挙げられる。
本発明で用いるウレタンアクリレートとは、分子鎖中にウレタン結合と、アクリロイル基及びメタクリロイル基より選択される1種以上のラジカル硬化性官能基を有するものをいう。合成方法は特に限定されないが、例えば、多価アルコール及び有機ポリイソシアネートとヒドロキシアクリレートとの反応によって得ることができる。
上記多価アルコールとしては、例えば、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、トリシクロデカンジメチロール、ビス−[ヒドロキシメチル]−シクロヘキサン等;上記多価アルコールと多塩基酸(例えば、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、テトラヒドロ無水フタル酸等)との反応によって得られるポリエステルポリオール;上記多価アルコールとε−カプロラクトンとの反応によって得られるポリカプロラクトンポリオール;ポリカーボネートポリオール(例えば、1,6−ヘキサンジオールとジフェニルカーボネートとの反応によって得られるポリカーボネートジオール等);及び、ポリエーテルポリオールを挙げられる。上記ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA等を挙げられる。
上記有機ポリイソシアネートとしては、例えばイソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロペンタニルイソシアネート等のイソシアネート化合物、これらイソシアネート化合物の付加体、或いはこれらイソシアネートの多量体等が挙げられる。
上記ヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチロールシクロヘキシルモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシカプロラクトン(メタ)アクリレート等が挙げられる。中でも、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートであることが硬度の面から好ましい。
本発明に使用するウレタンアクリレートは市販されているものを用いることもできる。市販品の例としては、日本合成化学工業社製:UV1700B(10官能)、UV7620EA(9官能)、UV7610B(9官能)、UV7600B(6官能)、UV7650B(5官能)、日本化薬社製:DPHA40H(10官能)、UX5003(6官能)、荒川化学工業社製:ビームセット577(6官能)、大成ファインケミカル社製:8UX−015A(15官能)及び、新中村化学工業社製:U15HA(15官能)等を挙げることができる。
本発明の離型層に用いるアルケニル基を有する化合物は、特に限定されず一般的なものを好適に用いることができる。市販されているものの例としては、日本化成社製:TAIC(登録商標)トリアリルイソシアヌレート(3官能)、四国化成社製:LDAIC(2官能)、TA−G(4官能)、DD−1(4官能)などが挙げられる。
本発明の離型層にラジカル硬化性物質を用いる際には、反応を進行させるために、ラジカル開始剤を用いることが好ましい。ラジカル開始剤としては、熱ラジカル開始剤および光ラジカル開始剤のどちらも好適に用いることができるが、光ラジカル開始剤を用いるほうが、加工時の熱量を抑えることができるため好ましい。用いる開始剤は、1種類でも2種類以上でもよく、光ラジカル開始剤と熱ラジカル開始剤を同時に用いてもよい。
ラジカル開始剤としては、特に限定されず一般的なものが使用できる。具体的な例としては、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4−ジエチルチオキサンソン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノン、(2,4,6−トリメチルベンジルジフェニル)フォスフィンオキサイド、2−ベンゾチアゾール−N,N−ジエチルジチオカルバメート等が挙げられる。
ラジカル開始剤としては、特に表面硬化性に優れるとされる、α−ヒドロキシアルキルフェノンやα−アミノアルキルフェノンが、酸素阻害を抑制するために好適に用いることができる。α−ヒドロキシアルキルフェノンの例としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等が挙げられる。α−アミノアルキルフェノンの例としては、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリル)フェニル]−1−ブタノン等が挙げられる。
光ラジカル開始剤を用いる際には、増感剤を添加することで、活性エネルギー線の吸収を促進し、より硬化性を向上させることができる。増感剤としては特に限定されず一般的なものが使われるが、アントラセン誘導体、ナフタレン誘導体が好適である。増感剤は1種類でも2種類以上を用いてもよい。
ラジカル開始剤の添加量は、離型層中の全固形分に対して、0.1質量%以上、20質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上、10質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上、8質量%以下であることが最も好適である。0.1質量%以上とすることで、発生するラジカルの量が不十分となり硬化不足となるおそれがなく好ましい。20質量部以下とすることで、離型層中に含まれるラジカル開始剤の残渣の量が少なくなり、剥離性の低下や成型するセラミックグリーンシートへの移行を抑えることができるために好ましい。
増感剤の添加量は、光ラジカル開始剤に対して質量として0.1〜5倍であることが好ましい。より好ましくは、0.1〜2倍であることが好ましい。0.1倍よりも大きいと、十分な増感効果が得られるために好ましい。5倍よりも小さいと、光ラジカル開始剤の活性エネルギー線の吸収を阻害し、発生するラジカルの量が不足するおそれがなく好ましい。
バインダー成分(a)として用いるカチオン硬化性物質は、一般的なものを使用でき特に限定されないが、ビニルエーテル化合物や環状エーテル化合物であることが好ましく、中でも、オキセタン化合物やエポキシ基を有する化合物を用いることが好ましい。オキセタン化合物の例としては、脂肪族、芳香族、脂環式の化合物が挙げられる。エポキシ基を有する化合物の例としては、グリシジルエーテル型、グリシジルアミン型、グリシジルエステル型のエポキシや、脂環式エポキシが挙げられるが、特に、グリシジルエーテル型のエポキシと脂環式エポキシが好ましく、反応性の観点から脂環式エポキシを用いることが最も好ましい。グリシジルエーテル型のエポキシ化合物としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂に代表される芳香族グリシジルエーテル、水添A型グリシジルエーテルやブチルグリジシルエーテルに代表される脂肪族グリシジルエーテル等が挙げられる。脂環式エポキシとしては、エステル骨格、ジシクロペンタジエン骨格、フルオレン骨格、ε-カプロラクトン骨格等を導入したものが例として挙げられ、これ以外の骨格を有していても良い。
前記脂環式エポキシ化合物としては、市販されているものを用いることもできる。市販品の例としては、サイクロマー(登録商標)M100、セロキサイド(登録商標)2000(以上、ダイセル社製、1官能)、セロキサイド(登録商標)2021P、2081(以上、ダイセル社製、2官能)、エポリード(登録商標)GT401(ダイセル社製、4官能)、EHPE(登録商標)3150(ダイセル社製、多官能)などが挙げられる。
前記オキセタン化合物としては、市販されているものを用いることもできる。市販品の例としては、アロンオキセタン(登録商標)OXT−101、212(以上、東亞合成社製、1官能)OXT221、OXT−121(以上、東亞合成社製、2官能)、ETERNACOL(登録商標)EHO、OXMA(以上、宇部興産社製、1官能)OXTP、OXBP(以上、宇部興産社製、2官能)などが挙げられる。
本発明における離型層は、有機溶剤による離型層の浸食を抑制するために架橋密度を高めることが好ましい。そのため、カチオン硬化性物質としては、ポリマー、オリゴマー、モノマーのいずれを用いてもよいが、特にモノマーを用いるほうが、一定質量当たりの架橋点が多くなり、架橋密度を高めることができるため好ましい。
本発明における離型層にカチオン硬化性物質を用いる際には、カチオン重合反応を進行させるために、酸発生剤を用いることが好ましい。用いる酸発生剤としては、特に限定されず一般的なものが使われるが、活性エネルギー線照射下で酸が発生する光酸発生剤を用いることで、加工時の熱量を抑えることができるため好ましい。スルホン酸系やカルボン酸系のような一般的な酸を用いることでも、有機溶剤の浸食を抑えられる架橋密度の高い離型層を得ることができるが、高い加工温度が必要になるために、原反の熱収縮や平滑性の低下によって、離型層表面が荒れてしまうおそれがある。その他、金属塩系、リン酸エステル系、酸部位がブロックされたブロックタイプの酸発生剤も使用することができるが、前述の理由で光酸発生剤を用いることが、加工時の熱量の観点から最も好ましい。
光酸発生剤としては、オニウムイオンと非求核性アニオンから成る塩を使用することが反応性の観点から好適である。また、鉄アレーン錯体に代表される有機金属錯体や、トロピリウムに代表されるカルボカチオン塩を用いてもよく、アントラセン誘導体や電子吸引基で置換されたフェノール類、例えばペンタフルオロフェノールを用いてもよい。
前記オニウムイオンと非求核性アニオンから成る塩を光酸発生剤として用いる場合には、オニウムイオンとしては、例えば、ヨードニウム、スルフォニウム、アンモニウムが使用できる。オニウムイオンの有機基としては、トリアリール、ジアリール(モノアルキル)、モノアリール(ジアルキル)、トリアルキルを用いてよく、ベンゾフェノンや9−フルオレンを導入しても、それ以外の有機基を用いてもよい。非求核性アニオンとしては、ヘキサフルオロホスフォレート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロボレート、テトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートを用いることが好適である。また、テトラ(ペンタフルオロフェニル)ガリウムイオンや、フッ素アニオンのいくつかをパーフルオロアルキル基や有機基に置き換えたアニオンを用いてもよく、それ以外のアニオン成分を用いてもよい。
前記光酸発生剤を用いる際には、増感剤を添加することで、重合反応の反応性を高め、有機溶剤による離型層の浸食をさらに抑制することもできる。増感剤としては特に限定されず一般的なものが使われるが、アントラセン誘導体、ナフタレン誘導体が好適である。増感剤は1種類でも2種類以上を用いてもよい。
離型層形成用組成物を含む塗布液への光酸発生剤の添加量は、離型層中の全固形分に対して0.1〜10質量%であり、より好ましくは、0.5〜8質量%である。さらに好ましくは1〜5質量%である。0.1質量%以上とすることで、発生する酸の量が不十分となり硬化不足となるおそれがなく好ましい。また、10質量%以下とすることで、発生する酸の量が適量となり、成型するセラミックグリーンシートへの酸の移行量を抑えることができるために好ましい。
(シルセスキオキサン成分(b))
本発明者らはバインダー成分(a)と、一定量のシルセスキオキサン成分(b)を含有する離型層とすることで、超薄層のセラミックグリーンシートに対して優れた剥離性を示すことを見出した。離型層中に含まれるシルセスキオキサン成分(b)の含有率としては、離型層形成用組成物を構成する全固形分の質量を100質量%としたとき、0.01質量%〜60質量%であることが好ましく、0.01質量%〜30質量%であることがより好ましく、0.01質量%〜25質量%であることが更に好ましく、0.01質量%〜20質量%であることが最も好適である。シルセスキオキサン成分(b)の含有率を0.01質量%以上とすることで、剥離性に優れるため好ましい。60質量%以下とすることで架橋密度が低下するおそれがなく、硬度や剥離性に優れるため好ましい。
本発明におけるシルセスキオキサン成分(b)とは、[(RSiO3/2)n]の単位組成式を有するシルセスキオキサンを指す。この時、Rは有機官能基をさし、特に限定はされず、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ポリオルガノシロキサン基といった非反応性官能基や、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、チオール基、エポキシ基、脂環式エポキシ基、オキセタニル基、ビニルエーテル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アルケニル基といった反応性官能基が例として挙げられる。Rは1種類に限定はされず、1分子あたりに2種類以上の有機官能基を有していても良い。
シルセスキオキサン成分(b)は、ポリオルガノシロキサンに代表されるシリコーン系離型添加剤と比べて、化学的に安定であり、耐溶剤性に優れる。そのため、セラミックグリーンシート成形時や内部電極印刷時に用いる有機溶媒によって離型層が浸食されるおそれがなく、剥離性に優れた離型層とすることができる。
また、シルセスキオキサン成分(b)は、ポリオルガノシロキサンに代表されるシリコーン系離型剤と比較して、剛直な骨格を有しており、無機材料に近い特徴を有する。そのため、シリコーン系離型剤と比べると、離型層表面の硬度を高めることができ、超薄層セラミックグリーンシートを剥離する際に離型層が変形しづらくなり、優れた剥離性を示す
シルセスキオキサンの骨格構造としては、ランダム構造、完全カゴ型構造、ラダー型構造、不完全カゴ型構造などが例として挙げられる。本発明におけるシルセスキオキサン成分(b)とは、1種類の骨格構造のシルセスキオキサンのみであっても、2種類以上の骨格構造のシルセスキオキサンの混合物でも構わないが、入手しやすさや、取扱いやすさ、コストの観点から、2種類以上の骨格構造を有するシルセスキオキサンの混合物であることが好ましい。
シルセスキオキサン成分(b)の合成方法は、特に限定されないが、水素原子、水酸基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、クロロ基、ブロモ基といった加水分解性基を有する3官能性シランを酸性または塩基性触媒存在下で加水分解・縮合する方法が例として挙げられる。加水分解・縮合反応は、2種類以上の3官能性シランを用いても良く、1種類以上の加水分解性基を有する4官能性シランを用いても良い。なお、3官能性シランは前述の有機官能基Rを有していることが好ましい。
本発明で用いるシルセスキオキサン成分(b)の重量平均分子量(Mw)は、1000〜100000であることが好ましく、1000〜50000であることがより好ましい。重量平均分子量が1000以上であると、耐溶剤性に優れるため好ましい。分子量が100000以下であると、粘度の極端な増加や、結晶化するおそれがなく、取扱い性が容易となるため好ましい。
本発明においては、シルセスキオキサン成分(b)を用いることで超薄層セラミックグリーンシートに対する優れた剥離性が得られるが、分子内にポリオルガノシロキサン基を有したシルセスキオキサン成分を用いることで、更に優れた剥離性を得ることができる。ポリオルガノシロキサン基としてはポリジメチルシロキサン基を用いることが最も好適である。なお、本明細書で述べる分子内にポリオルガノシロキサン基を有したシルセスキオキサン成分(b)とは、ポリオルガノシロキサンが分子末端に存在する場合も、分子骨格内に存在する場合も含んでいる。
シルセスキオキサン成分(b)は、バインダー(a)と架橋することができる反応性官能基を有していることが好ましい。バインダー(a)と架橋可能な反応性基を有するシルセスキオキサン成分(b)を用いることで、硬化時にバインダー(a)の架橋構造に取り込まれ、より表面硬度の高い離型層とすることができるため好ましい。また、シルセスキオキサン成分(b)などのSi含有成分がセラミックグリーンシートに転移しづらくなり、セラミックコンデンサの信頼性を低下させるおそれがなく好ましい。
バインダー成分(a)としてメラミン系物質を用いる場合、シルセスキオキサン成分(b)が、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロシリル基、アルコキシル基、エポキシ基等から選ばれる1つ以上の反応性官能基を有することが、メラミン系物質との反応性の観点からより好ましく、水酸基、カルボキシル基、アミノ基及びヒドロシリル基から選ばれる少なくとも1つの反応性官能基を有することが特に好ましい。
バインダー成分(a)としてラジカル硬化性物質を用いる場合、シルセスキオキサン成分(b)が、アクリロイル基、メタクリロイル基、アルケニル基、チオール基及びマレイミド基から選ばれる少なくとも1種の反応性官能基を有することがラジカル硬化性物質との反応性の観点から好ましく、アクリロイル基、メタクリロイル基、アルケニル基及びチオール基から選ばれる少なくとも1つの反応性官能基を有することが特に好ましい。
バインダー成分(a)としてカチオン硬化性物質を用いる場合、シルセスキオキサン成分(b)がエポキシ基、脂環式エポキシ基、オキセタニル基及びビニルエーテル基から選ばれる少なくとも1つの反応性官能基を有することがカチオン硬化性物質との反応性の観点から好ましく、エポキシ基、脂環式エポキシ基及びオキセタニル基から選ばれる少なくとも1つの反応性官能基を有することが特に好ましい。
シルセスキオキサン成分(b)としては、市販のものをそれぞれ好適に用いることもできる。市販されているものの例としては、コンポセラン(登録商標)SQ106、107、109(以上、荒川化学工業社製、チオール基含有)、コンポセラン(登録商標)SQ506、508、510、511(以上、荒川化学工業社製、エポキシ基含有)、AC−SQ TA100(東亞合成社製、アクリロイル基含有)、MAC−SQ TM−100(東亞合成社製、メタクリロイル基含有)、AC−SQ SI−20(東亞合成社製、ポリジメチルシロキサン基、アクリロイル基含有)、MAC−SQ SI−20(東亞合成社製、ポリジメチルシロキサン基、メタクリロイル基含有)、OX−SQ TX100(東亞合成社製、オキセタニル基含有)、OX−SQ SI−20(東亞合成社製、ポリジメチルシロキサン基、オキセタニル基含有)、PSS−オクタ[(1,2−エポキシ−4−エチルシクロヘキシル)ジメチルシロキシ]置換体(SIGMA−ALDRICH社製、脂環式エポキシ基含有)、PSS−オクタビニル置換体(SIGMA−ALDRICH社製、ビニル基含有)等が挙げられる。
(その他の成分)
本発明における離型層には、粒径が1μm以下の粒子などを含有することができるが、ピンホール発生の観点から粒子など突起を形成するものは含有しないほうが好ましい。
本発明における離型層には、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、密着向上剤や、帯電防止剤などの添加剤などを添加してもよい。また、基材との密着性を向上させるために、離型塗布層を設ける前にポリエステルフィルム表面に、アンカーコート、コロナ処理、プラズマ処理、大気圧プラズマ処理等の前処理をすることも好ましい。
(離型層に関するその他の事項)
本発明において、離型層の厚みは、その使用目的に応じて設定すれば良く、特に限定されないが、好ましくは、硬化後の離型塗布層が0.01〜2.0μmとなる範囲がよく、より好ましくは、0.01〜1.5μmであり、0.01〜1.0μmであればより好ましい。特に、無機粒子を実質的に含有していない表面層Aを有するポリエステルフィルムの前記表面層A上に離型層を設ける場合には、離型層の厚みはさらに薄い方が塗剤コストが下がり経済的であり、カールの発生も抑制することができるために好ましい。具体的には0.8μm以下であれば好ましく、0.5μm以下であることがより好適である。離型層の厚みが0.01μmより厚いと十分な剥離性能が得られるため好ましい。2.0μmよりも薄いと、硬化収縮による離型フィルムのカールが生じづらいため、セラミックグリーンシートの厚みムラの発生や、電極印刷精度の低下を引き起こすおそれがなく好ましい。
本発明の離型フィルムの離型層表面は、その上で塗布・成型するセラミックグリーンシートに欠陥を発生させないために、平坦であることが望ましく、領域表面平均粗さ(Sa)が7nm以下であることが好ましい。また、前記Saを満足し、かつ離型層表面の最大突起高さ(P)が100nm以下であることが更に好ましい。領域表面平均粗さ(Sa)が5nm以下であることが特に好ましく、前記の上に且つ最大突起高さ(P)が80nm以下であれば最も好ましい。領域表面粗さが7nm以下であれば、セラミックグリーンシート形成時に、ピンホールなどの欠点の発生がなく、歩留まりが良好で好ましい。領域表面平均粗さ(Sa)は小さいほど好ましいと言えるが、0.1nm以上であっても構わず、0.3nm以上であっても構わない。最大突起高さ(P)も小さいほど好ましいと言えるが、1nm以上でも構わず、3nm以上であっても構わない。
本発明の離型フィルムは、セラミックグリーンシートを剥離するときの剥離力が0.3mN/mm以上、4.0mN/mm以下であることが好ましく、0.5mN/mm以上、3.0mN/mm以下であることがより好ましく、0.5mN/mm以上、2.0mN/mm以下であることが更に好ましい。剥離力が0.3mN/mm以上であると、剥離力が軽すぎて搬送時にセラミックグリーンシートが浮いてしまうおそれがなく好ましい。剥離力が4.0mN/mm以下であると剥離時にセラミックグリーンシートがダメージを受け、欠陥を生じるおそれがないため好ましい。
本発明の離型フィルムは、耐溶剤性が高いほどセラミックシート加工や電極印刷時の有機溶媒、例えばトルエンなどによる離型層の浸食が抑えられるため好ましい。耐溶剤性は、離型フィルムを有機溶媒に浸漬させた前後の離型層の表面状態の差を評価することで確かめることができる。有機溶媒としては、セラミックグリーンシート加工や電極印刷を想定し、一般的なセラミックスラリーや導電性ペーストに用いられるトルエンを用いることが好ましい。離型層の表面状態を評価する方法の一例としては、接触角による評価が挙げられ、トルエン浸漬前後の離型層表面の接触角変化が小さいほど好ましい。
接触角を測定する際に用いる液摘の種類は特に制限されず、水、ブロモナフタレン、エチレングリコールなどをそれぞれ好適に用いることができるが、離型層の表面状態の差をより顕著に見ることのできるジヨードメタンを用いることが最も好ましい。
接触角の測定に用いる液摘としてジヨードメタンを用いた際には、離型層表面のジヨードメタン接触角θと離型フィルムをトルエンに室温、5分間浸漬した後の離型層表面の接触角θの差(θ−θ)の値が小さいほど、離型層表面の耐溶剤性が良く好ましい。具体的には、絶対値として3.0°以下であることが好ましく、2.0°以下であることが更に好ましく、1.0°以下であることが最も好ましい。3.0°以下であると、セラミックグリーンシート加工や電極印刷時の有機溶剤による離型層の浸食が抑えられ、剥離力の増大や剥離の均一性が損なわれるおそれがないため好ましい。離型層表面のジヨードメタン接触角θと離型フィルムをトルエンに室温、5分間浸漬した後の離型層表面の接触角θの差(θ−θ)は0°が最も好ましいが、絶対値として0.05°以上であっても構わず、0.1°以上であっても構わない。
本発明の離型フィルムは、離型層表面の硬度が高いほど、超薄層のセラミックグリーンシートを剥離するときに、離型層が変形しづらく、低く均一な力で剥離することができるため好ましい。また、硬度が高いほど、ロール搬送時などに離型層にキズが入りづらく、部分的な剥離力の増大や、セラミックグリーンシートの厚みムラが生じるおそれがなく好ましい。離型層表面の硬度は離型層表面をスチールウールで擦った時のキズつき度合(耐キズ付性)によって評価することができる。キズつきの度合(耐キズ付性)は、スチールウールで離型層を擦った時につくキズの個数で評価することができ、キズの個数が少ないほど離型層表面の硬度が高く好ましい。
本発明の離型フィルムは、剥離後のセラミックグリーンシートへの離型剤成分の移行量が少ないほど好ましい。離型剤成分の移行量は、セラミックグリーンシートに含まれるバインダー成分の1種であるPVBを離型フィルム上に疑似的に塗布、成型し、剥離した前後の離型層のSi強度を蛍光X線で測定することで評価することができる。より具体的に述べると、離型層表面のSi強度をSi(前)、PVBシートを塗工・剥離後の離型フィルムの離型面のSi強度をSi(後)としたとき、Si(前)−Si(後)の値を移行量とした。このときの移行量が0.20Kcps以下であることが好ましく、0.10以下であることがより好ましい。移行量が0.20Kcps以下であると、セラミックコンデンサの信頼性を低下させるおそれがなく好ましい。
(離型層の形成方法)
本発明において、離型層の形成方法は、特に限定されず離型性の物質等を含む組成物を溶解もしくは分散させた塗液を、基材のポリエステルフィルムの一方の面に塗布等により展開し、溶媒等を乾燥により除去、加熱乾燥した後、活性エネルギー線の照射や熱によって硬化させる方法が用いられる。
バインダー成分(a)に熱硬化性物質を用いる場合は、溶媒乾燥、熱硬化時の乾燥温度は、100℃以上、180℃以下であることが好ましく、100℃以上、160℃以下であることがより好ましく、100℃以上、140℃以下であることがもっとも好ましい。その加熱時間は、30秒以下が好ましく、20秒以下がより好ましい。180℃以下の場合、フィルムの平面性が保たれ、セラミックグリーンシートの厚みムラを引き起こすおそれが小さく好ましい。140℃以下であるとフィルムの平面性を損なうことなく加工することができ、セラミックグリーンシートの厚みムラを引き起こすおそれが更に低下するので特に好ましい。100℃よりも大きいと硬化反応が十分に進行せず離型層の弾性率が低下するおそれがなく好ましい。
バインダー成分(a)に活性エネルギー線硬化性物質(即ち、ラジカル硬化性物質又はカチオン硬化性物質)を用いる場合は、溶媒乾燥の乾燥温度は、50℃以上、100℃以下であることが好ましく、60℃以上、95℃以下であることがより好ましい。その加熱時間は、30秒以下が好ましく、20秒以下がより好ましい。100℃以下の場合、フィルムへの熱的な負荷が抑えられ、フィルムの熱収縮等に起因する外観不良が起きづらく、セラミックグリーンシートの厚みムラを引き起こすおそれが小さく好ましい。95℃以下であるとフィルムへの熱的な負荷が更に低下し、フィルムの平面性を損なうことなく加工することができ、セラミックグリーンシートの厚みムラを引き起こすおそれが更に低下するので特に好ましい。50℃よりも高いと塗布する際に用いた希釈溶媒の乾燥が不十分となり、工程汚染等が生じるおそれがなくなるため好ましい。
活性エネルギー線硬化性物質を硬化させるために用いる活性エネルギー線としては、紫外線、電子線、X線などが使用することができるが、紫外線が使用しやすく好ましい。照射する紫外線量としては積算光量で30〜300mJ/cmが好ましく、より好ましくは、30〜200mJ/cmである。30mJ/cm以上とすることでの活性エネルギー線硬化性物質の硬化が十分に進行するため好ましい。300mJ/cm以下とすることで加工時の速度を向上させることができるため経済的に離型フィルムを作成することができるため好ましい。
本発明において、離型層を塗布するときの塗液の表面張力は、特に限定されないが30mN/m以下であることが好ましい。表面張力を前記のようにすることで、塗工後の塗れ性が向上し、乾燥後の塗膜表面の凹凸を低減することができる。
本発明において、離型塗布層を塗布するときの塗液には、特に限定されないが、沸点が90℃以上の溶剤を添加することが好ましい。沸点が90℃以上の溶剤を添加することで、乾燥時の突沸を防ぎ、塗膜をレベリングさせることができ、乾燥後の塗膜表面の平滑性を向上させることができる。その添加量としては、塗液全体に対し、10〜80質量%程度添加することが好ましい。
上記塗液の塗布法としては、公知の任意の塗布法が適用出来、例えばグラビアコート法やリバースコート法などのロールコート法、ワイヤーバーなどのバーコート法、ダイコート法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、等の従来から知られている方法が利用できる。
(セラミックグリーンシートとセラミックコンデンサ)
一般に、積層セラミックコンデンサは、直方体状のセラミック素体を有する。セラミック素体の内部には、第1の内部電極と第2の内部電極とが厚み方向に沿って交互に設けられている。第1の内部電極は、セラミック素体の第1の端面に露出している。第1の端面の上には第1の外部電極が設けられている。第1の内部電極は、第1の端面において第1の外部電極と電気的に接続されている。第2の内部電極は、セラミック素体の第2の端面に露出している。第2の端面の上には第2の外部電極が設けられている。第2の内部電極は、第2の端面において第2の外部電極と電気的に接続されている。
本発明のセラミックグリーンシート製造用離型フィルムは、このような積層セラミックコンデンサを製造するために用いられる。例えば、以下のようにして製造される。まず、本発明の離型フィルムをキャリアフィルムとして用い、セラミック素体を構成するためのセラミックスラリーを塗布、乾燥させる。セラミックグリーンシートの厚みは、0.2〜1.0μmの極薄品が求められてきている。塗布、乾燥したセラミックグリーンシートの上に、第1又は第2の内部電極を構成するための導電層を印刷する。セラミックグリーンシート、第1の内部電極を構成するための導電層が印刷されたセラミックグリーンシート及び第2の内部電極を構成するための導電層が印刷されたセラミックグリーンシートを適宜積層し、プレスすることにより、マザー積層体を得る。マザー積層体を複数に分断し、生のセラミック素体を作製する。生のセラミック素体を焼成することによりセラミック素体を得る。その後、第1及び第2の外部電極を形成することにより積層セラミックコンデンサを完成させることができる。
以下に、実施例を用いて本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。本発明で用いた特性値は下記の方法を用いて評価した。
(ポリエステル樹脂の固有粘度(dl/g))
JIS K 7367−5に準拠し、溶媒としてフェノール(60質量%)と1,1,2,2-テトラクロロエタン(40質量%)の混合溶媒を用い、30℃で測定した。
(基材フィルム厚み)
ミリトロン(電子マイクロインジケーター)を用い、測定すべきフィルムの任意の4箇所より5cm角サンプル4枚を切り取り、一枚あたり各5点(計20点)測定して平均値を厚みとした。
(離型層厚み)
切り出した離型フィルムを樹脂包埋し、ウルトラミクロトームを用いて超薄切片化した。その後、日本電子製JEM2100透過電子顕微鏡を用いて、直接倍率20,000倍で観察を行い、観察したTEM画像から離型層の膜厚を測定した。
(領域表面粗さSa、最大突起高さP)
非接触表面形状計測システム(菱化システム社製、VertScan R550H−M100)を用いて、下記の条件で測定した値である。領域表面平均粗さ(Sa)は、5回測定の平均値を採用し、最大突起高さ(P)は7回測定し最大値と最小値を除いた5回の最大値を使用した。
(測定条件)
・測定モード:WAVEモード
・対物レンズ:10倍
・0.5×Tubeレンズ
・測定面積 936μm×702μm
(解析条件)
・面補正: 4次補正
・補間処理: 完全補間
(セラミックグリーンシートのピンホール評価)
下記、材料からなる組成物を攪拌混合し、ビーズミルを用いて直径0.5mmのジルコニアビーズで30分間分散し、セラミックスラリーを得た。
トルエン 76.3質量部
エタノール 76.3質量部
チタン酸バリウム(富士チタン社製 HPBT−1) 35.0質量部
ポリビニルブチラール
(積水化学社製 エスレック(登録商標)BM−S) 3.5質量部
DOP(フタル酸ジオクチル) 1.8質量部
次いで得られた離型フィルムサンプルの離型面にアプリケーターを用いて乾燥後のセラミックグリーンシートが0.8μmの厚みになるように塗布し90℃で2分乾燥後、離型フィルムを剥離し、セラミックグリーンシートを得た。 得られたセラミックグリーンシートのフィルム幅方向の中央領域において25cmの範囲でセラミックスラリーの塗布面の反対面から光を当て、光が透過して見えるピンホールの発生状況を観察し、下記基準で目視判定した。測定は5回実施し、その平均値を採用した。
◎:ピンホールの発生なし
○:ピンホールの発生がほぼなし(目安:ピンホールが測定面積当たり2個以下)
△:ピンホールの発生があり(目安:ピンホールが測定面積当たり3個以上、5個以下)
×:ピンホールの発生が多数あり
(セラミックグリーンシートの剥離性評価)
下記、材料からなる組成物を攪拌混合し、ビーズミルを用いて直径0.5mmのジルコニアビーズで60分間分散し、セラミックスラリーを得た。
トルエン 38.3質量部
エタノール 38.3質量部
チタン酸バリウム(富士チタン社製 HPBT−1) 64.8質量部
ポリビニルブチラール 6.5質量部
(積水化学工業社製 エスレック(登録商標)BM−S)
DOP(フタル酸ジオクチル) 3.3質量部
次いで離型フィルムサンプルの離型面にアプリケーターを用いて乾燥後のセラミックグリーンシートが1μmの厚みになるように塗布し90℃で2分乾燥しセラミックグリーンシートを離型フィルム上に成型した。得られたセラミックグリーンシート付き離型フィルムを30mm幅、80mm長さにカットし、剥離力測定用サンプルとした。除電機(キーエンス社製、SJ−F020)を用いて除電した後に、剥離試験機(協和界面科学社製、VPA−3)を用いて、剥離角度90度、剥離温度25℃、剥離速度10m/minで剥離した。剥離する向きとしては、剥離試験機付属のSUS板上に両面接着テープ(日東電工社製、No.535A)を貼りつけ、その上にセラミックグリーンシート側を両面テープと接着する形で離型フィルムを固定し、離型フィルム側を引っ張る形で剥離した。得られた測定値のうち、剥離距離20mm〜70mmの剥離力の平均値を算出し、その値を剥離力とした。測定は計5回実施し、その剥離力の平均値の値を採用し、評価を行った。得られた剥離力の数値から下記の基準で判定した。
◎:剥離力が2.0mN/mm以下の非常に軽い力で剥離できた。
○:剥離力が2.0mN/mmよりも大きく、3.0mN/mm以下の比較的軽い力で剥離できた。
△:剥離力が3.0mN/mmよりも大きく、4.0mN/mm以下の軽い力で剥離できた。
×:剥離力が4.0mN/mmよりも大きい力を必要であった。
(接触角)
25℃、50%RHの条件下で接触角計(協和界面科学社製、全自動接触角計 DM−701)を用いて、静置した離型フィルムの離型面上にジヨードメタン(液滴量0.9μL)の液滴を作成しその接触角を測定した。接触角は離型フィルム上に滴下後30秒後の接触角を採用し、5回測定した値の平均値を採用した。
(トルエン浸漬後の接触角)
測定に用いる離型フィルムを5cm×5cmの大きさに切り取り、液温25℃のトルエン30mLが入ったガラス製のトレーの中に、離型面を下にして5分間浸漬させた。浸漬した離型フィルムを取り出し離型面を上にして15分間風乾した後、25℃で1晩真空乾燥させた。こうして得たトルエン浸漬後の離型フィルムを前記接触角の測定方法と同様の方法にて測定した。
(接触角変化の評価)
前記方法にて測定したトルエン浸漬前の初期の離型層表面のジヨードメタン接触角をθ、トルエン浸漬後の離型層表面のジヨードメタン接触角をθとした時の、θ1−θの絶対値の値をトルエン浸漬前後の接触角変化の値とした。以下の基準で接触角変化の評価を行った。
◎:|θ1―θ2| < 1.0°
○:1.0°≦ |θ1―θ2| < 2.0°
△:2.0°≦ |θ1―θ2| ≦ 3.0°
×:|θ1―θ2| > 3.0°
(耐キズ付性の評価)
スチールウール(日本スチールウール社製、ボンスター(登録商標) No.0000)を重さ200g、大きさ700mmの金属製の台座に貼り付けてスチールウール評価用治具を作成した。この治具を用いて、離型フィルムの離型面側とスチールウールが接触する形で200gの荷重をかけながら10往復離型面側を擦った。擦った面の中央部の2×2cmの範囲を蛍光灯反射下で観察し、目視で見えるキズの個数を評価した。キズの個数を以下の基準で判定し、評価した。
◎:キズの個数 ≦ 1個
○:1個 < キズの個数 ≦ 10個
△:10個 < キズの個数 ≦ 20個
×:20個 < キズの個数
(Si移行量の評価)
下記、材料からなる組成物を攪拌混合し、PVB溶解液を得た。
トルエン 45.0質量部
エタノール 45.0質量部
ポリビニルブチラール(積水化学工業社製 エスレックBM−S) 10.0質量部
次いで離型フィルムサンプルの離型面にアプリケーターを用いて乾燥後のPVBシートが10μmになるように塗工し90℃で1分乾燥後、離型フィルムを剥離し、剥離したPVBシートの離型フィルムが接触していた面(離型層)および、PVBシートを塗工する前の離型フィルムの離型層を蛍光X線装置(Rigaku製ZSX Primus2)にてSi強度を測定し、Siの移行量を定量した。蛍光X線装置の測定条件は下記の通りとした。
分析線:Si−KA、 ターゲット:Rh4.0kW
管電圧:50kV、 管電流:60mA
フィルタ:OUT、 アッテネータ:1/1、 スリット:S4、 分光結晶:PET
検出器:PC、 PHA条件:100(下限)-300(上限)
測定径:30mm、雰囲気:真空
シリコーンの移行量は、PVBシートを塗工する前の離型フィルムの離型面のSi強度をSi(前)、PVBシートを塗工・剥離後の離型フィルムの離型面のSi強度をSi(後)として、Si(前)からSi(後)を引いた値をSi移行量とした。得られたSi移行量の数値から下記の基準で判断した。
◎:0.04kcps以下
○:0.04kcpsより大きく、0.10kcpsより小さい。
△:0.10kcpsより大きく、0.20kcpsより小さい。
×:0.20kcps以上
(ポリエチレンテレフタレートペレット(PET(I))の調製)
エステル化反応装置として、攪拌装置、分縮器、原料仕込口及び生成物取出口を有する3段の完全混合槽よりなる連続エステル化反応装置を用いた。TPA(テレフタル酸)を2トン/時とし、EG(エチレングリコール)をTPA1モルに対して2モルとし、三酸化アンチモンを生成PETに対してSb原子が160ppmとなる量とし、これらのスラリーをエステル化反応装置の第1エステル化反応缶に連続供給し、常圧にて平均滞留時間4時間、255℃で反応させた。次いで、第1エステル化反応缶内の反応生成物を連続的に系外に取り出して第2エステル化反応缶に供給し、第2エステル化反応缶内に第1エステル化反応缶から留去されるEGを生成PETに対して8質量%供給し、さらに、生成PETに対してMg原子が65ppmとなる量の酢酸マグネシウム四水塩を含むEG溶液と、生成PETに対してP原子が40ppmとなる量のTMPA(リン酸トリメチル)を含むEG溶液を添加し、常圧にて平均滞留時間1時間、260℃で反応させた。次いで、第2エステル化反応缶の反応生成物を連続的に系外に取り出して第3エステル化反応缶に供給し、高圧分散機(日本精機社製)を用いて39MPa(400kg/cm)の圧力で平均処理回数5パスの分散処理をした平均粒径が0.9μmの多孔質コロイダルシリカ0.2質量%と、ポリアクリル酸のアンモニウム塩を炭酸カルシウムあたり1質量%付着させた平均粒径が0.6μmの合成炭酸カルシウム0.4質量%とを、それぞれ10%のEGスラリーとして添加しながら、常圧にて平均滞留時間0.5時間、260℃で反応させた。第3エステル化反応缶内で生成したエステル化反応生成物を3段の連続重縮合反応装置に連続的に供給して重縮合を行い、95%カット径が20μmのステンレススチール繊維を焼結したフィルターで濾過を行ってから、限外濾過を行って水中に押出し、冷却後にチップ状にカットして、固有粘度0.60dl/gのPETチップを得た(以後、PET(I)と略す)。PETチップ中の滑剤含有量は0.6質量%であった。
(ポリエチレンテレフタレートペレット(PET(II))の調製)
一方、上記PETチップの製造において、炭酸カルシウム、シリカ等の無機粒子を全く含有しない固有粘度0.62dl/gのPETチップを得た(以後、PET(II)と略す。)。
(積層フィルムX1の製造方法)
積層フィルムX1としては、厚み25μmのE5101(東洋紡エステル(登録商標)フィルム、東洋紡社製)を使用した。E5101は、フィルム中に無機粒子を含有した構成になっている。積層フィルムX1の表面層AのSaは24nm、表面層BのSaは24nmであった。
(積層フィルムX2の製造)
PETチップを乾燥後、285℃で溶融し、別個の溶融押出し機押出機により290℃で溶融し、95%カット径が15μmのステンレススチール繊維を焼結したフィルターと、95%カット径が15μmのステンレススチール粒子を焼結したフィルターの2段の濾過を行って、フィードブロック内で合流して、PET(I)を表面層B(反離型面側層)、PET(II)を表面層A(離型面側層)となるように積層し、シート状に45m/分のスピードで押出(キャスティング)し、静電密着法により30℃のキャスティングドラム上に静電密着・冷却させ、固有粘度が0.59dl/gの未延伸ポリエチレンテレフタレートシートを得た。層比率は各押出機の吐出量計算でPET(I)/PET(II)=60%/40%となるように調整した。次いで、この未延伸シートを赤外線ヒーターで加熱した後、ロール温度80℃でロール間のスピード差により縦方向に3.5倍延伸した。その後、テンターに導き、140℃で横方向に4.2倍の延伸を行なった。次いで、熱固定ゾーンにおいて、210℃で熱処理した。その後、横方向に170℃で2.3%の緩和処理をして、厚さ25μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムX2を得た。得られたフィルムX2の表面層AのSaは2nm、表面層BのSaは29nmであった。
(実施例1)
積層フィルムX1の表面層A上に下記に示した組成の塗布液をワイヤーバーを用いて乾燥後の離型層膜厚が1.0μmになるように塗工し、90℃で15秒乾燥した後、積算光量が50mJ/cmの紫外線(ヘレウス社製、LC6B、Hバルブ)を照射することで超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。得られた離型フィルムにセラミックスラリーを塗工し、離型層表面粗さ、剥離性、ピンホール、耐キズ付性、Si移行性、耐溶剤性を評価したところ、良好な評価結果が得られた。
メチルエチルケトン 45.00質量部
イソプロピルアルコール 45.00質量部
バインダー成分(a):10官能ウレタンアクリレート 9.50質量部
(製品名:紫光(登録商標)UV−1700B、日本合成化学社製、固形分100質量%)
シルセスキオキサン成分(b):PDMS、アクリロイル基含有シルセスキオキサン
0.10質量部
(製品名:AC−SQ SI−20、東亞合成社製、固形分100質量%)
ラジカル開始剤:2-ヒロドキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン 0.40質量部
(製品名:Omnirad127、IGM Resins社製、固形分100質量%)
(実施例2)
シルセスキオキサン成分(b)をPDMS、メタクリロイル基含有シルセスキオキサン(MAC−SQ SI−20、東亞合成社製、固形分100質量%)に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(実施例3)
シルセスキオキサン成分(b)をアクリロイル基含有シルセスキオキサン(AC−SQ TA−100、東亞合成社製、固形分100質量%)に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(実施例4)
シルセスキオキサン成分(b)をメタクリロイル基含有シルセスキオキサン(MAC−SQ TM−100、東亞合成社製、固形分100質量%)に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(実施例5)
シルセスキオキサン成分(b)をチオール基含有シルセスキオキサン(コンポセラン(登録商標)SQ107、荒川化学工業社製、固形分72質量%)に変更して配合量を調整した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(実施例6)
バインダー成分(a)を6官能ウレタンアクリレート(紫光(登録商標)UV−7600B、日本合成化学工業社製、固形分100質量%)に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(実施例7)
バインダー成分(a)を6官能アクリレート(A−DPH、新中村化学工業社製、固形分100質量%)に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(実施例8)
バインダー成分(a)を3官能アリル化合物(タイク(登録商標)、トリイソシアヌレート、日本化成社製、固形分100質量%)に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(実施例9)
以下に示す組成の塗布液に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 45.00質量部
イソプロピルアルコール 45.00質量部
バインダー成分(a):10官能ウレタンアクリレート 7.60質量部
(製品名:紫光(登録商標)UV−1700B、日本合成化学社製、固形分100質量%)
シルセスキオキサン成分(b):PDMS、アクリロイル基含有シルセスキオキサン
2.00質量部
(製品名:AC−SQ SI−20、東亞合成社製、固形分100質量%)
ラジカル開始剤:2-ヒロドキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン 0.40質量部
(製品名:Omnirad127、IGM Resins社製、固形分100質量%)
(実施例10)
以下に示す組成の塗布液に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 45.00質量部
イソプロピルアルコール 45.00質量部
バインダー成分(a):10官能ウレタンアクリレート 5.60質量部
(製品名:紫光(登録商標)UV−1700B、日本合成化学社製、固形分100質量%)
シルセスキオキサン成分(b):PDMS、アクリロイル基含有シルセスキオキサン
4.00質量部
(製品名:AC−SQ SI−20、東亞合成社製、固形分100質量%)
ラジカル開始剤:2-ヒロドキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン 0.40質量部
(製品名:Omnirad127、IGM Resins社製、固形分100質量%)
(実施例11)
以下に示す組成の塗布液に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 45.00質量部
イソプロピルアルコール 45.00質量部
バインダー成分(a):10官能ウレタンアクリレート 3.60質量部
(製品名:紫光(登録商標)UV−1700B、日本合成化学社製、固形分100質量%)
シルセスキオキサン成分(b):PDMS、アクリロイル基含有シルセスキオキサン
6.00質量部
(製品名:AC−SQ SI−20、東亞合成社製、固形分100質量%)
ラジカル開始剤:2-ヒロドキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン 0.40質量部
(製品名:Omnirad127、IGM Resins社製、固形分100質量%)
(実施例12)
以下に示す組成の塗布液に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 44.80質量部
トルエン 44.80質量部
バインダー成分(a):2官能脂環式エポキシモノマー 9.50質量部
(製品名:セロキサイド(登録商標)2021P、ダイセル社製、固形分100質量%)
シルセスキオキサン成分(b):PDMS、オキセタニル基含有シルセスキオキサン
0.10質量部
(製品名:AC−SQ SI−20、東亞合成社製、固形分100質量%)
光酸発生剤:ジフェニル[4-(フェニルチオ)フェニル]スルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート 0.80質量部
(製品名:CPI(登録商標)−101A、サンアプロ社製、固形分50質量%)
(実施例13)
シルセスキオキサン成分(b)をオキセタニル基含有シルセスキオキサン(OX−SQ TX−100、東亞合成社製、固形分100質量%)に変更した以外は、実施例12と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(実施例14)
シルセスキオキサン成分(b)を脂環式エポキシ基含有シルセスキオキサンに変更した以外は、実施例12と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(実施例15)
バインダー成分(a)を4官能脂環式エポキシモノマー(エポリード(登録商標)GT−401、ダイセル社製、固形分100質量%)に変更した以外は、実施例12と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(実施例16)
バインダー成分(a)を2官能オキセタン化合物(アロンオキセタン(登録商標)OX−221、東亞合成社製、固形分100質量%)に変更した以外は、実施例12と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(実施例17)
以下に示す組成の塗布液に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 44.80質量部
トルエン 44.80質量部
バインダー成分(a):2官能脂環式エポキシモノマー 7.60質量部
(製品名:セロキサイド(登録商標)2021P、ダイセル社製、固形分100質量%)
シルセスキオキサン成分(b):PDMS、オキセタニル基含有シルセスキオキサン
2.00質量部
(製品名:OX−SQ SI−20、東亞合成社製、固形分100質量%)
光酸発生剤:ジフェニル[4-(フェニルチオ)フェニル]スルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート 0.80質量部
(製品名:CPI(登録商標)−101A、サンアプロ社製、固形分50質量%)
(実施例18)
以下に示す組成の塗布液に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 44.80質量部
トルエン 44.80質量部
バインダー成分(a):2官能脂環式エポキシモノマー 5.60質量部
(製品名:セロキサイド(登録商標)2021P、ダイセル社製、固形分100質量%)
シルセスキオキサン成分(b):PDMS、オキセタニル基含有シルセスキオキサン
4.00質量部
(製品名:OX−SQ SI−20、東亞合成社製、固形分100質量%)
光酸発生剤:ジフェニル[4-(フェニルチオ)フェニル]スルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート 0.80質量部
(製品名:CPI(登録商標)−101A、サンアプロ社製、固形分50質量%)
(実施例19)
以下に示す組成の塗布液に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 44.80質量部
トルエン 44.80質量部
バインダー成分(a):2官能脂環式エポキシモノマー 3.60質量部
(製品名:セロキサイド(登録商標)2021P、ダイセル社製、固形分100質量%)
シルセスキオキサン成分(b):PDMS、オキセタニル基含有シルセスキオキサン
6.00質量部
(製品名:OX−SQ SI−20、東亞合成社製、固形分100質量%)
光酸発生剤:ジフェニル[4-(フェニルチオ)フェニル]スルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート 0.80質量部
(製品名:CPI(登録商標)−101A、サンアプロ社製、固形分50質量%)
(実施例20)
積層フィルムX1の表面層A上に下記に示す組成の塗布液をワイヤーバーを用いて乾燥後の離型層膜厚が1.0μmになるように塗工し、120℃で15秒乾燥することで超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 45.00質量部
トルエン 45.00質量部
バインダー(a):ヘキサメトキシメチルメラミン 9.50質量部
(製品名:N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン、東京化成工業社製、固形分100%)
シルセスキオキサン成分(b):PDMS、OH含有シルセスキオキサン
0.10質量部
酸触媒(4−メチル安息香酸) 0.40質量部
(実施例21)
離型層の膜厚が0.8μmになるように積層フィルムX2の表面層A上に塗工した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(実施例22)
離型層の膜厚が0.5μmになるように積層フィルムX2の表面層A上に塗工した以外は、実施例12と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(実施例23)
離型層の膜厚が0.2μmになるように積層フィルムX2の表面層A上に塗工した以外は、実施例12と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
(比較例1)
下記に示した組成である塗布液に変更した以外は、実施例1と同様にして超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 45.00質量部
イソプロピルアルコール 45.00質量部
バインダー成分(a):10官能ウレタンアクリレート 9.50質量部
(製品名:紫光(登録商標)UV−1700B、日本合成化学社製、固形分100質量%)
ポリエーテル変性PDMS 0.10質量部
(製品名:BYK UV−3510、ビッグケミー・ジャパン社製、固形分100質量%)
ラジカル開始剤:2-ヒロドキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン 0.40質量部
(製品名:Omnirad127、IGM Resins社製、固形分100質量%)
(比較例2)
下記に示した組成である塗布液に変更した以外は実施例1と同様の方法で超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 45.00質量部
イソプロピルアルコール 45.00質量部
バインダー成分(a):6官能アクリレート 9.50質量部
(製品名:A−DPH、新中村化学工業社製、固形分100質量%)
アクリロイル基含有ポリエーテル変性PDMS 0.10質量部
(製品名:BYK UV−3500、ビッグケミー・ジャパン社製、固形分100質量%)
ラジカル開始剤:2-ヒロドキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン 0.40質量部
(製品名:Omnirad127、IGM Resins社製、固形分100質量%)
(比較例3)
下記に示した組成である塗布液に変更した以外は実施例1と同様の方法で超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 44.80質量部
トルエン 44.80質量部
バインダー成分(a):2官能脂環式エポキシモノマー 9.50質量部
(製品名:セロキサイド(登録商標)2021P、ダイセル社製、固形分100質量%)
エポキシ変性PDMS 0.10質量部
(製品名:X−22−173DX、信越シリコーン社製、固形分100質量%)
光酸発生剤:ジフェニル[4-(フェニルチオ)フェニル]スルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート 0.80質量部
(製品名:CPI(登録商標)−101A、サンアプロ社製、固形分50質量%)
(比較例4)
下記に示した組成である塗布液に変更した以外は実施例20と同様の方法で超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 45.00質量部
トルエン 45.00質量部
バインダー(a):ヘキサメトキシメチルメラミン 9.50質量部
(製品名:N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサキス(メトキシメチル)メラミン、東京化成工業社製、固形分100%)
エポキシ変性PDMS 0.10質量部
(製品名:X−22−173DX、信越シリコーン社製、固形分100質量%)
酸触媒(4−メチル安息香酸) 0.40質量部
(比較例5)
下記に示した組成である塗布液に変更した以外は実施例1と同様の方法で超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 45.00質量部
イソプロピルアルコール 45.00質量部
バインダー成分(a):6官能アクリレート 9.60質量部
(製品名:A−DPH、新中村化学工業社製、固形分100質量%)
ラジカル開始剤:2-ヒロドキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン 0.40質量部
(製品名:Omnirad127、IGM Resins社製、固形分100質量%)
(比較例6)
下記に示した組成である塗布液に変更した以外は実施例1と同様の方法で超薄層セラミックグリーンシート製造用離型フィルムを得た。
メチルエチルケトン 44.80質量部
トルエン 44.80質量部
バインダー成分(a):2官能脂環式エポキシモノマー 9.60質量部
(製品名:セロキサイド(登録商標)2021P、ダイセル社製、固形分100質量%)
光酸発生剤:ジフェニル[4-(フェニルチオ)フェニル]スルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート 0.80質量部
(製品名:CPI(登録商標)−101A、サンアプロ社製、固形分50質量%)
本発明のセラミックグリーンシート製造用離型フィルムは、離型層表面が高平滑であり、離型層表面の硬度が高く、耐溶剤性に優れている。そのため、セラミックグリーンシート加工や電極印刷時に離型層が浸食されず、厚みが1μm以下の超薄層のセラミックグリーンシートを剥離する時でも剥離力が低く均一であるために、ピンホールなどの欠点が少ないセラミックグリーンシートを成型することが可能である。

Claims (10)

  1. ポリエステルフィルムの少なくとも片面に直接または他の層を介して離型層を設けた離型フィルムであって、前記離型層がバインダー成分(a)とシルセスキオキサン成分(b)を含有する組成物が硬化されてなるセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
  2. 組成物の全固形分に対するシルセスキオキサン成分(b)の含有率が0.01質量%〜60質量%である請求項1に記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
  3. シルセスキオキサン成分(b)が、分子内にポリオルガノシロキサン基を有する請求項1又は2に記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
  4. 離型層表面の領域表面平均粗さ(Sa)が7nm以下である請求項1〜3のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
  5. バインダー成分(a)がラジカル硬化性物質であり、かつシルセスキオキサン成分(b)が、分子内にアクリロイル基、メタクリロイル基、アルケニル基及びチオール基から選択される少なくとも1つの反応性官能基を有する請求項1〜4のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
  6. バインダー成分(a)がカチオン硬化性物質であり、かつシルセスキオキサン成分(b)が、分子内にエポキシ基、脂環式エポキシ基及びオキセタニル基から選択される少なくとも1つの反応性官能基を有する請求項1〜4のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
  7. バインダー成分(a)がメラミン系物質であり、かつシルセスキオキサン成分(b)が、分子内に水酸基、カルボキシル基、アミノ基及びヒドロシリル基から選択される少なくとも1つの反応性官能基を有する請求項1〜4のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
  8. ポリエステルフィルムが、無機粒子を実質的に含有していない表面層A及び無機粒子を含有する反対側の表面層Bを有し、表面層A上に離型層が設けられており、前記表面層Bが含有する無機粒子がシリカ粒子及び/又は炭酸カルシウム粒子であり、無機粒子の合計が表面層B中に5000〜15000ppm含有されている請求項1〜7のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルム。
  9. 0.2μm〜1.0μmの厚みを有するセラミックグリーンシートの製造方法であって、請求項1〜8のいずれかに記載のセラミックグリーンシート製造用離型フィルムを用いるセラミックグリーンシートの製造方法
  10. 請求項9に記載のセラミックグリーンシートの製造方法を採用するセラミックコンデンサの製造方法。
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