JP2017173577A - 結像光学系 - Google Patents

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Abstract

【課題】副配列方向ゴースト光束を遮光することができる結像光学系を提供する。
【解決手段】本発明に係る結像光学系102は、主配列方向に配列された複数のレンズを含むレンズ列が、副配列方向に複数配列されて構成される第1のレンズアレイG1と、主配列方向に配列された複数のレンズを含むレンズ列が、副配列方向に複数配列されて構成される第2のレンズアレイG2と、を備える結像光学系102であって、結像光学系102は、主配列断面内において物体の正立像を形成し、かつ副配列断面内において前記物体の倒立像を形成しており、第1のレンズアレイG1及び第2のレンズアレイG2のうちの少なくとも一方は、隣接するレンズ列の間に設けられる散乱部及び遮光部110の少なくとも一方を有することを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、結像光学系に関し、特に、画像形成装置や画像読取装置への使用に好適な結像光学系に関する。
近年、複数の小径レンズが配列されて構成されたレンズアレイを備えた結像光学系(レンズアレイ光学系)を用いた露光装置や読取光学系が利用されている。
レンズアレイ光学系は、構成部品を小さくすることができ、且つ部品数も少なくすることができるため、小型化や低コスト化に有利である。
しかしながら、レンズアレイ光学系は、所望の結像光束に加えて、不要なゴースト光束も発生させる虞がある。
特許文献1は、主配列方向に配列された複数のレンズによって形成されるレンズ列が副配列方向に千鳥配列されている第1のレンズアレイ及び第2のレンズアレイを備え、副配列方向について物体の倒立像を形成するレンズアレイ光学系を開示している。また、特許文献1に開示されているレンズアレイ光学系では、千鳥配列に倣うように主配列方向について配列された遮光開口を備えた遮光部材を設けることで、不要なゴースト光束を遮光している。
特開2012−247565号公報
特許文献1では、複数の発光点を有する光源がレンズアレイ光学系の光軸上に存在する場合を考えている。そのため、特許文献1の遮光部材は、光源から射出され、第1のレンズアレイの所定のレンズ列を通過した後、第2のレンズアレイの該所定のレンズ列と副配列方向において同じ位置に配列されたレンズ列に入射するゴースト光束のみを遮光することを目的としている。
一方で、組立誤差等によって、光源がレンズアレイ光学系の光軸から副配列方向にズレて配置された場合、以下のようなゴースト光束が発生する。すなわち、光源から射出され、第1のレンズアレイの所定のレンズ列を通過した後、第2のレンズアレイの該所定のレンズ列と副配列方向において異なる位置に配列されたレンズ列に入射するゴースト光束が発生する。ここで、そのようなゴースト光束を副配列方向ゴースト光束と呼ぶこととする。
また、もちろん、主配列方向に配置された複数の発光点からなる光源列を副配列方向に複数配置する場合にも、そのような副配列方向ゴースト光束が発生する。
特許文献1では、そのような副配列方向ゴースト光束を遮光することに関しては何ら開示されていない。
そこで、本発明では、副配列方向ゴースト光束を遮光することができる結像光学系を提供することを目的とする。
本発明に係る結像光学系は、第1の方向に配列された複数のレンズを含むレンズ列が、第1の方向と光軸方向とに垂直な第2の方向に複数配列されて構成される第1のレンズアレイと、第1の方向に配列された複数のレンズを含むレンズ列が、第2の方向に複数配列されて構成される第2のレンズアレイと、を備える結像光学系であって、結像光学系は、第2の方向に垂直な第1の断面内において物体の正立像を形成し、かつ第1の方向に垂直な第2の断面内において物体の倒立像を形成しており、第1及び第2のレンズアレイのうちの少なくとも一方は、隣接するレンズ列の間に設けられる散乱部及び遮光部の少なくとも一方を有することを特徴とする。
本発明によれば、副配列方向ゴースト光束を遮光することができる結像光学系を提供することができる。
第一実施形態に係る光学装置及びレンズアレイ光学系の断面図、断面投影図及び斜視図。 第一実施形態に係るレンズアレイ光学系の一部の主配列断面図及び副配列断面図。 第一実施形態に係る光学装置における副配列断面での光路を説明した図。 第一実施形態に係る光学装置における主配列断面での光路を説明した図。 第一実施形態に係る光学装置における副配列断面での光路を説明した図。 第一実施形態に係るレンズアレイ光学系における副配列方向ゴースト光束の散乱の様子を示した図。 感光部における所望の結像光束に対する副配列方向ゴースト光束の光量比を示した図。 第一実施形態に係る光学装置における副配列断面での光路を説明した図。 第一実施形態に係る光学装置における副配列断面での光路を説明した図。 第一実施形態に係るレンズアレイ光学系の副配列断面図。 第一実施形態に係るレンズアレイ光学系が搭載された画像形成装置の副走査断面図。 第一実施形態に係るレンズアレイ光学系が搭載された画像読取装置の模式的断面図。
以下に、本発明の実施形態に係る結像光学系について図面に基づいて説明する。なお、以下に示す図面は、本発明を容易に理解できるようにするために、実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。
[第一実施形態]
図1(a)、(b)及び(c)はそれぞれ、第一実施形態に係る光学装置100のXY断面投影図、XZ断面図及びYZ断面図を示している。
また、図1(d)は、第一実施形態に係る光学装置100の結像光学系(レンズアレイ光学系)102の斜視図を示している。
光学装置100は、光源101、レンズアレイ光学系102及び感光部103を備えている。レンズアレイ光学系102は、第1のレンズアレイ107、遮光部材108及び第2のレンズアレイ109から構成されている。
光源101は、複数の発光点が、第1のレンズアレイ107を構成する複数のレンズが主として配列されるY方向(以下、主配列方向と称する。)に沿って等間隔に配列されて構成されている。本実施形態では、光源101の各発光点としてLEDを用いている。
第1及び第2のレンズアレイ107及び109は、主配列方向(第1の方向)に複数のレンズが配列されて構成されている(レンズ列が形成される)。また第1及び第2のレンズアレイ107及び109は、X方向(以下、光軸方向と称する。)及び主配列方向(Y方向)に垂直なZ方向(以下、副配列方向と称する。)にはレンズが二列の千鳥配列になるように、構成されている。
第1及び第2のレンズアレイ107及び109は、それぞれのレンズ列の間の境界面が同一平面となるように、第1及び第2のレンズアレイ107及び109がそれぞれ物体側及び像側に、光軸方向に互いに離間して配置されている。
ここで、第1及び第2のレンズアレイ107及び109において、副配列方向(第2の方向)について光軸から正の側にあるレンズ列を上段列、負の側にあるレンズ列を下段列と定義する。
なお、第1及び第2のレンズアレイ107及び109の主配列方向における配列ピッチpは、上下段レンズ列共に、0.76mmとなっている。
千鳥配列とは、上下段レンズ列において、一方を他方に対して、配列ピッチpの1/2だけ主配列方向にずらす配列のことを意味している。
図1(c)において、図中の白丸及び白三角はそれぞれ、上段列の各レンズの光軸、及び下段列の各レンズの光軸を示している。
ここで、上段列のレンズの光軸と下段列のレンズの光軸との間の最短距離ΔYは、主配列方向において下段列のあるレンズの光軸を基準とした時の、該レンズに最も近接した上段列のレンズの光軸までの距離である。
すなわち、上段レンズ列及び下段レンズ列を互いに主配列方向にΔYだけずらすことにより、夫々の光軸同士を主配列方向にΔYだけ離間させて、上下段レンズ列を千鳥状に配置している。
本実施形態では、最短距離ΔYを、第1及び第2のレンズアレイ107及び109の主配列方向における配列ピッチpの半分としているため、ΔY=p/2(=0.38mm)となる。
本実施形態のように、第1及び第2のレンズアレイ107及び109をそれぞれ千鳥配列にすることで、レンズの主配列方向で見た配列周期が、配列ピッチpの半分となるため、結像光量ムラが目立ちにくくなる。
レンズアレイ光学系102は、主配列方向において正立等倍結像し、副配列方向においては倒立結像するようになっている。
感光部103は、例えば画像形成装置においては、感光体ドラムが用いられる。
光源101の各発光点の間隔は数十μmであり、少なくとも数百μmはある第1及び第2のレンズアレイ107及び109の主配列方向における配列ピッチpに比べて十分小さいため、発光点は、ほぼ連続的に配置されていると考えることができる。
従って、レンズアレイ光学系102は主配列方向に関して正立等倍結像するため、図1(d)に示されているように、光源101における一つの発光点から出射した光束は、主配列方向に並んだ複数のレンズを経由しても感光部103上の一点に集光される。例えば、図1(a)では、発光点P1から出射した光束はP1’に集光し、発光点P2から出射した光束はP2’に集光する。この特性により、光源の発光に対応した露光が可能となる。
図1(c)に示されるように、第1及び第2のレンズアレイ107及び109の上段レンズ列を構成する各レンズのレンズ面と下段レンズ列を構成する各レンズのレンズ面の間(上下列のレンズ面の境界を含むレンズ面の領域)には、散乱部110が設けられている。すなわち、散乱部110は、第1のレンズアレイ107及び第2のレンズアレイ109の隣接するレンズ列を構成する各レンズのレンズ面の間に設けられている。
この散乱部110については、後述する。
第1のレンズアレイ107は、上段列において複数の第1のレンズ(以下、G1と称する場合がある。)1071a、1071b、…、下段列において複数の第1のレンズ(以下、G1と称する場合がある。)1072a、1072b、…、が配列されるように構成されている。同様に、第2のレンズアレイ109は、上段列において複数の第2のレンズ(以下、G2と称する場合がある。)1091a、1091b、…、下段列において複数の第2のレンズ(以下、G2と称する場合がある。)1092a、1092b、…、が配列されるように構成されている。第1のレンズアレイ107と第2のレンズアレイ109それぞれを構成する個々のレンズは、対を構成し、対を構成するレンズの光軸は互いに一致するように構成されている。
図2(a)は、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102の一部1021aの主配列断面(第1の断面)及び副配列断面(第2の断面)での模式的断面図を示している。
図2(b)は、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102の一部1022aの主配列断面、及び副配列断面での模式的断面図を示している。
レンズアレイ光学系の一部1021aは、互いに整合するように配置された、第1のレンズ1071a、遮光部材108の一部、及び第2のレンズ1091aを含んでいる。また、レンズアレイ光学系の一部1022aは、互いに整合するように配置された、第1のレンズ1072a、遮光部材108の一部、及び第2のレンズ1092aを含んでいる。第1のレンズ及び第2のレンズの光軸に垂直な断面は略矩形形状となっている。
主配列方向について、光源101における一つの発光点から出射した光束は、G1を通過した後、中間結像面105において一旦結像する(物体の中間像を中間結像面上に形成する)。その後、G2を通過して、感光部103に正立等倍結像する(物体の中間像を像面上に再結像する、物体の正立等倍像(正立像)を形成する)。
遮光部材108は、G1を通過した後、光軸の異なるG2に向かう光束を遮光する役割を担っている。
なお、物体面(ここでは、光源101)から中間結像面105までを第1光学系と称し、中間結像面105から像面(ここでは、感光部103)までを第2光学系と称する。
第1のレンズアレイは、主配列方向について物体の中間像を形成し、第2のレンズアレイは、主配列方向について物体の中間像を再結像する(物体の中間像を像面上に再結像する)。
副配列方向について、光源101から出射した光束は、G1を通過した後、中間結像面105において結像することなく、G2を通過して、感光部103に倒立結像する(物体の倒立像を形成する)。
図2を見てわかるように、副配列方向に対しては倒立結像系としたことにより、結像性能を保ったまま副配列方向について光の取込み角度を大きくすることができ、結像光量と結像性能の両立を達成することができる。
なお、第1光学系の主配列方向についての結像倍率を、中間結像倍率βとする。なお、本実施形態に係る光学装置100の第1光学系の中間結像倍率βは、−0.45としている。
本実施形態に係るレンズアレイ光学系の光学設計値は、以下の表1のようになっている。
Figure 2017173577
ここで、各レンズ面と光軸との交点を原点とし、光軸方向をX軸とする。また、主配列方向をY軸、副配列方向をZ軸とする。また、表1において、「E−x」は、「×10-x」を意味している。
また、G1R1面及びG1R2面とはそれぞれ、G1の光源101側の面(物体側レンズ面)及び感光部103側の面(像面側レンズ面)を指す。そして、G2R1面及びG2R2面とはそれぞれ、G2の光源101側の面(物体側レンズ面)及び感光部103側の面(像面側レンズ面)を指す。
G1R1面、G1R2面、G2R1面及びG2R2面はそれぞれ、アナモフィック面で構成され、その非球面形状は以下の非球面式(1)で表わされる。
Figure 2017173577
ここで、X、Y及びZはそれぞれ、光軸方向、主配列方向及び副配列方向の座標、Ci,j(i,j=0,1,2…)は非球面係数である。
複数の発光点が主配列方向に配列された光源が副配列方向に複数配置される場合、又は光源に配置誤差等が発生した場合には、光源がレンズアレイ光学系の光軸上から副配列方向にズレた位置に配置される場合がある。
ここで、+Z方向に光源がズレて配置された場合を考える。
図3(a)及び(b)はそれぞれ、光源101がレンズアレイ光学系102の光軸上に配置された場合及び光源101がレンズアレイ光学系102の光軸から副配列方向に+Zだけズレて配置された場合における、副配列断面での光路を説明した図を示している。
ここで、G1及びG2は、理想レンズであるとして矢印で示し、レンズアレイ光学系102の光軸は鎖線で示している。
図3(a)に示されているように、光源101がレンズアレイ光学系102の光軸上に配置されている場合には、全光束が、G1とG2の間を光軸に平行に進行し、感光部103上で所望の結像をする結像光束Kとなる。
一方で、図3(b)に示されているように、光源101がレンズアレイ光学系102の光軸から副配列方向に+Zだけズレて配置されている場合には、光束が、G1とG2の間を副配列方向について光軸に対して所定の角度を有して進行する。そのため、上段列のG1の光束のうち光軸近傍を通過した光束は、G1とG2の間の進行中に光軸を越えて、下段列のG2へ入射する。しかしながら、本実施形態では各レンズアレイは千鳥配列であり、上段列のG1の光軸と下段列のG2の光軸とは、主配列方向において一致しない。そのため、上段列のG1の光束のうち光軸近傍を通過した光束は、感光部103上で所望の結像をする結像光束Kとはならず、ゴースト光束Gとなる。
なお、図3において、結像光束K及びゴースト光束Gをそれぞれ、細実線及び太実線で示している。
以下、このようなゴースト光束Gを副配列方向ゴースト光束Gと呼ぶ。
図3に示されるように、副配列方向ゴースト光束Gは、副配列方向においては、所望の結像光束Kとほぼ同じ集光パワーを受けるため、感光部103上の所望の結像光束Kと非常に近い位置に集光される。
図4(a)及び(b)はそれぞれ、光源101がレンズアレイ光学系102の光軸から副配列方向にズレて配置された場合における、主配列断面での結像光束K及び副配列方向ゴースト光束Gそれぞれの光路を説明した図を示している。
図4(a)に示されているように、結像光束Kは、上段列のG1を通過した場合は上段列のG2を通過し、下段列のG1を通過した場合は下段列のG2を通過する。そのため、G1とG2の光軸は主配列方向について略一致しているため、主配列方向についても、感光部103上で所望の結像が達成される。
一方で、図4(b)に示されているように、副配列方向ゴースト光束Gにおいては、上で説明したように、上段列のG1の光束のうち光軸近傍を通過した光束は、G1とG2の間の進行中に光軸を越えて、下段列のG2へ入射する。このとき、上段列のG1の光軸と下段列のG2の光軸とは、主配列方向について一致しないため、感光部103上で所望の結像が達成されない。その結果、これらの光束、すなわち副配列方向ゴースト光束Gは不要光となるため、画質悪化の原因となる。
本実施形態のような副配列方向について複数のレンズ列を有する倒立結像系において、この副配列方向ゴースト光束Gを低減することが重要となる。なお、特許文献1に開示されている装置では、点光源が光軸上に存在するレンズアレイ光学系を前提としているため、副配列方向ゴースト光束という課題自体が発生しない。
そこで、本実施形態に係る光学装置100では、レンズアレイ光学系102の第1及び第2のレンズアレイ107及び109の上段レンズ列を構成する各レンズのレンズ面と下段レンズ列を構成する各レンズのレンズ面の間に、散乱部110を設けている。
図5は、光源101がレンズアレイ光学系102の光軸から副配列方向に+Zだけズレて配置された場合における、副配列断面での光路を説明した図を示している。
図5に示されているように、本実施形態のレンズアレイ光学系102では、上段列のG1の感光部側レンズ面と下段列のG1の感光部側レンズ面との間、及び上段列のG2の光源側レンズ面と下段列のG2の光源側レンズ面との間に、散乱部としての主配列方向に延在する、少なくとも1つのプリズム(以下、それぞれをG1R2プリズム、G2R1プリズムと呼ぶ場合がある)が設けられている。
このような構成にすることにより、副配列方向ゴースト光束Gが、プリズム110によって散乱されることによって、所望の結像光束K近傍へ到達することを抑制することができる。
さらに、プリズム110の構造を調節することによって、副配列方向ゴースト光束Gを、感光部103上の露光領域外に向かうようにしたり、光源101側に戻すようにすることで、感光部103に到達させないようにすることができる。
これにより、副配列方向ゴースト光束Gによる結像性能の悪化を低減することができる。
本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102では、散乱部110としてプリズムを用いている。
本実施形態の趣旨に沿う「散乱部」とは、副配列方向ゴースト光束Gを拡散させることによって感光部103上における結像性能への影響を低減する手段には限られない。すなわち、副配列方向ゴースト光束Gを、感光部103上の露光領域外に向かうようにしたり、光源101側に戻すようにすることによって、感光部103に到達させないことで、感光部103上における結像性能への影響を低減する手段も含まれる。
すなわち、プリズム形状による全反射によって、副配列方向ゴースト光束Gを光源101側に戻す構成も、本実施形態の散乱部に含まれる。
また、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102では、散乱部としてのプリズム110を設けているが、散乱部110の代わりに、遮光部を設けても良い。
すなわち、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102では、第1のレンズアレイ107及び第2のレンズアレイ109のうちの少なくとも一方は、隣接するレンズ列の間に設けられる散乱部及び遮光部の少なくとも一方を有する。
本実施形態の趣旨に沿う「遮光部」としては、例えば、吸光部が挙げられる。ここで言う吸光部とは、副配列方向ゴースト光束Gを完全に吸光する部材だけではなく、吸光部を設けなかった場合と比較して、少なくとも吸光が生じる部材(例えば、透過率50%の遮光膜を成膜する等)も含まれる。
また、本実施形態の散乱部110のプリズム形状は、本実施形態の光学装置100のように、副配列方向に倒立結像する場合に特に有効である。
副配列方向に倒立結像する場合、G1R2プリズムには、副配列方向ゴースト光束Gとして平行光に近い光束が入射することになる。そのため、プリズム形状の頂角によって、副配列方向ゴースト光束GのG1R2プリズムからの出射角度を制御しやすくなるため、効果的な散乱効果を得ることができる。
本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102は、主配列方向に配列された複数のレンズによって形成されるレンズ列が、副配列方向に2列で千鳥配列されている、第1及び第2のレンズアレイ107及び109を備えている。そして、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102は、副配列方向について物体の倒立像を形成する。
そして、図5に示されているように、レンズアレイ光学系102の第1のレンズアレイ107の上段レンズ列を構成する各レンズの感光部側レンズ面と下段レンズ列を構成する各レンズの感光部側レンズ面の間(上下列のレンズ面の境界を含むレンズ面の端部領域)に、G1R2プリズムを設けている。また、レンズアレイ光学系102の第2のレンズアレイ109の上段レンズ列を構成する各レンズの光源側レンズ面と下段レンズ列を構成する各レンズの光源側レンズ面の間に、G2R1プリズムを設けている。
従って、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102における副配列方向ゴースト光束Gの散乱機能は、G1R2プリズム及びG2R1プリズムによって分担されている。
次に、G1R2プリズムによる副配列方向ゴースト光束Gの散乱の様子について説明する。
図6(a)、(b)及び(c)は、本実施形態に係るレンズアレイ光学系102のG1R2プリズムによる副配列方向ゴースト光束Gの散乱の様子を示している。
まず、本実施形態に係るレンズアレイ光学系102は空気中に配置されているとし、副配列方向ゴースト光束Gが、第1のレンズアレイ107中を通り、G1R2プリズムに入射する際の、該光束が入射するG1R2プリズムの斜面を第1斜面と呼ぶこととする。
そして、副配列方向ゴースト光束GがG1R2プリズムの第1斜面に入射する際の入射角をθin、第1斜面から出射する際の出射角をθoutとする。
また、空気の屈折率N0は1とし、第1のレンズアレイ107の屈折率をNとし、G1R2プリズムの頂角をφとする。
ここで、本実施形態に係るレンズアレイ光学系102は、副配列方向について物体の倒立像を形成するため、G1R2プリズムには、略平行光が入射する。なお、ここでは、光源101から出射した光束のうち、主配列断面内において、光軸に対して角度を有して、第1のレンズアレイ107に入射する光束は、光軸に沿って第1のレンズアレイ107に入射する光束に比べて、強度が十分弱いため、無視している。
これより、入射角θinは、以下の式(2)のように表される。
θin=90°−φ/2 ・・・(2)
図6(a)は、入射角θinが臨界角θc(=arcsin(N0/N))よりも小さい場合を示しており、このとき、出射角θoutは、以下の式(3)のように表される。
θout=arcsin(Nsin(90°−φ/2)) ・・・(3)
ここで、副配列方向ゴースト光束GがG1R2プリズムの第1斜面へ入射する際の光路と第1斜面から出射する際の光路の間の光路変更角度をαとすると、αは以下の式(4)のように表される。
α=θout−θin ・・・(4)
次に、入射角θinが臨界角θc以上の場合には、図6(b)に示されているように、副配列方向ゴースト光束Gは、第1斜面によって全反射され、G1R2プリズムのもう一方の斜面である第2斜面に入射する。
ここで、反射された光束がG1R2プリズムの第2斜面に入射する際の入射角をθ´in、第2斜面から出射する際の出射角をθ´outとする。
図6(b)は、入射角θ´inが臨界角θcよりも小さい場合を示しており、このとき、出射角θ´outは、以下の式(5)のように表される。
θ´out=arcsin(Nsin(−90°+3φ/2)) ・・・(5)
また、副配列方向ゴースト光束Gが第1斜面へ入射する際の光路と光束が第2斜面から出射する際の光路の間の光路変更角度をα´とすると、α´は以下の式(6)のように表される。
α´=θ´out+θin ・・・(6)
図6(c)は、入射角θ´inが臨界角θcよりも大きい場合を示しており、このとき、光束は、第2斜面によって全反射される。すなわち、副配列方向ゴースト光束Gは、G1R2プリズムの第1斜面及び第2斜面によって計2回全反射される。
ここで、副配列方向ゴースト光束Gが第1斜面へ入射する際の光路と光束が第2斜面によって反射される際の光路の間の光路変更角度をα´´とすると、α´´は90°より大きくなる。
すなわち、G1R2プリズムは、副配列方向ゴースト光束Gを反射する効果を持つことになり、光路変更効果は最大となる。
しかしながら、この場合、反射された光束は光源に集光し、それにより2次光源となる可能性があるため、それを考慮する必要がある。
具体的には、G1R2プリズムの頂角φが、以下の式(7)を満たす場合に、G1R2プリズムは、副配列方向ゴースト光束Gを2回全反射させる。
2θc/3+60°<φ<180°−2θc ・・・(7)
以上のことから、G1R2プリズムの頂角φを調節することによって、副配列方向ゴースト光束Gの光路を所望の光路に変更することができる。
ここで、本実施形態に係る光学装置100では、第1のレンズアレイ107がプラスチックで作製されているとすると(すなわち、屈折率N=1.49)、臨界角θcは42.3°となる。
このとき、式(7)から、G1R2プリズムが副配列方向ゴースト光束Gを2回全反射させる場合の頂角φは、88.2°<φ<95.4°となる。
ここで、G1R2プリズムの頂角φが、110°、90°及び70°それぞれの場合を考えると、それぞれの場合において、光束は、図6(a)、(c)及び(b)に示される光路に沿って進行する。
このとき、それぞれの場合における光路変更角度は、23.4°、180.0°及び67.6°となる。
ここで、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102による効果について説明する。
まず、配置誤差によって、レンズアレイ光学系102の光軸に対して、光源が副配列方向に+0.1mmだけ変位した場合を考える。
この場合、副配列方向ゴースト光束Gは、図3(b)に示されるような光路をとる。
図7は、表1の光学設計値に基づいたシミュレーションによって得られた、感光部103における所望の結像光束Kに対する副配列方向ゴースト光束Gの光量比を示している。
ここで、所望の結像光束Kの光量を1(100%)としており、副配列方向ゴースト光束Gは、プリズムが設けられていない、頂角φが70°、90°及び110°それぞれのG1R2プリズム及びG2R1プリズムが設けられている場合を示している。
また、結像光束K及び副配列方向ゴースト光束Gの光量は、感光部103における光量を副配列方向における±15mmの範囲で主配列方向の各位置毎に積算したLSF(Line Spread Function)で示している。
ここで、図7を見ると、副配列方向ゴースト光束Gの光量比は、プリズムが設けられていない、頂角φが70°、90°及び110°それぞれのG1R2プリズム及びG2R1プリズムが設けられている場合それぞれにおいて、約1.7%、約0.3%、約0.2%及び約0.7%となっていることがわかる。
ちなみに、頂角φが90°の場合、式(7)が満たされることにより、G1R2プリズムは副配列方向ゴースト光束Gを2回全反射させるので、感光部103における副配列方向ゴースト光束Gの光量比は、一番削減されている。
従って、プリズムが設けられていない場合には、感光部103上において、結像光束Kに対する光量比が約1.7%の副配列方向ゴースト光束Gが発生し、それにより画質の悪化が生じていた。本実施形態では、頂角φが70°、90°、110°のG1R2プリズム及びG2R1プリズムを設けることによって、光量比を約0.7%以下に抑えることができ、それにより画質の悪化を低減することができる。
上で示したように、G1R2プリズム及びG2R1プリズムにおいて、頂角φを70°、90°、110°のいずれを採用しても、副配列方向ゴースト光束Gの十分な散乱効果が得られる。本実施形態においては、副配列方向ゴースト光束抑制効果と製造難易度のバランスを鑑み、頂角φが70°のプリズム形状を採用している。
このように、良好な結像光量と結像性能の両立、及びそれらのムラの低減を達成した本実施形態に係るレンズアレイ光学系において、光源が副配列方向について光軸からズレて配置された場合でも、ゴースト光の影響を低減する効果を得ることができる。
なお、上記のように、本実施形態では、頂角φが70°のプリズムを採用しているが、頂角φの値はこれに限られず、30°≦φ≦150°を満たすような頂角φのプリズムであれば、副配列方向ゴースト光束Gの十分な散乱効果を得ることができる。
もし、頂角φが30°未満であると、プリズムの金型加工や成形安定性の観点から好ましくない。また、頂角φが150°より大きいと、副配列方向ゴースト光束Gの十分な散乱効果を得ることができない。
また、プリズムの副配列断面内の形状の先端は必ずしも尖っていなくても良く、例えば台形形状のように、平坦でも構わない。また、プリズムは、多角形形状であったり、略シリンダ形状であっても構わない。
もし、配置誤差が生じずに、光源がレンズアレイ光学系102の光軸上にある場合、設けられた散乱部110は、所望の結像光束Kをケってしまうこととなり、結像光量の低下を招いてしまう。
そのため、結像光量の観点から考えると、散乱部110の副配列方向の幅D(図5参照)は、小さい方が好ましい。
図8は、光源101を構成する複数の点光源のそれぞれが、レンズアレイ光学系102の光軸から副配列方向に+Z又は−Zだけズレて配置された場合における、副配列断面での光路を説明した図を示している。
なお、図8において、実線及び点線がそれぞれ、+Z及び−Zの位置に配置された点光源から出射する光束の光路を示している。また、細線は所望の結像光束K、太線は副配列方向ゴースト光束Gに対応している。
図8を見てわかるように、G1の光源側とG2の感光部側では、所定の副配列断面に投影した際の、+Zの位置に配置された点光源から出射する副配列方向ゴースト光束Gの光路と−Zの位置に配置された点光源から出射する副配列方向ゴースト光束Gの光路の間の副配列方向に沿った距離は大きい。そのため、この場合、散乱部110の副配列方向の必要幅Doutは大きくする必要がある。
一方で、G1とG2の間の領域では、所定の副配列断面に投影した際の、+Zの位置に配置された点光源から出射する副配列方向ゴースト光束Gの光路と−Zの位置に配置された点光源から出射する副配列方向ゴースト光束Gの光路は交差するため、それらの間の副配列方向に沿った距離は小さい。そのため、この場合、散乱部110の副配列方向の幅Dinは小さくすることができる。
すなわち、上段列のG1の感光部側レンズ面と下段列のG1の感光部側レンズ面との間、及び上段列のG2の光源側レンズ面と下段列のG2の光源側レンズ面との間に、散乱部110を設けた方が、散乱部110の副配列方向の幅Dを小さくすることができる。それにより、所望の結像光束Kの結像光量の低下を抑制することができる。
図9(a)及び(b)は、光源101がレンズアレイ光学系102の光軸から副配列方向に+Zだけズレて配置された場合における、副配列断面での光路を説明した図を示している。
ここで、図9(a)に示される光学装置100では、上段列のG1の感光部側レンズ面と下段列のG1の感光部側レンズ面との間にのみ、散乱部(以下、G1R2散乱部と呼ぶ場合がある。)110が設けられていることに注意されたい。また、図9(b)に示される光学装置100では、上段列のG2の光源側レンズ面と下段列のG2の光源側レンズ面との間にのみ、散乱部(以下、G2R1散乱部と呼ぶ場合がある。)110が設けられていることに注意されたい。
図9(a)及び(b)からわかるように、G1R2散乱部110の方が、G2R1散乱部110よりも、感光部103からの光軸方向の距離が遠いため、G1R2散乱部110による副配列方向ゴースト光束Gの光路変更角度αは小さくて済む。
従って、G1R2散乱部110として、副配列方向ゴースト光束Gを拡散させるためのシボ散乱面を有する部材を用いた場合には、拡散度の小さい散乱面を使用することができる。また、G1R2散乱部110として、副配列方向ゴースト光束Gを感光部103に向かわせないためのプリズムを用いた場合には、光路を曲げる距離が小さくて済む。
特に、もし、散乱部110としてプリズムを用いた場合に、G1R2散乱部110を設けずに、G2R1散乱部110のみによって副配列方向ゴースト光束Gの光路を曲げようとすると、プリズムの形状の制約が厳しいものとなる。しかしながら、散乱部110としてプリズムを用いた場合に、G1R2散乱部110を設ければ、頂角φの自由度が高くなり、成形容易性の観点からも有利である。
以上から、G1R2散乱部110及びG2R1散乱部110のうち、少なくともG1R2散乱部110を設けて、副配列方向ゴースト光束Gを散乱させることによって、散乱部110の副配列方向の幅Dをより小さくすることができる。それにより、所望の結像光束Kの結像光量の低下を抑制することができるため、好ましい。
また、本実施形態に係る光学装置100では、G1R2散乱部110及びG2R1散乱部110の双方を設けているが、これにより、いずれか一方のみを設けた場合に比べて、副配列方向ゴースト光束Gの散乱機能を分担することができる。そのため、散乱部110の副配列方向の幅Dをさらに小さくすることができ、所望の結像光束Kの結像光量の低下をさらに抑制することができる。
次に、本実施形態に係る光学装置100における光学設計値について具体的に議論する。なお、ここでは、単純化のために、G1R2散乱部110のみが設けられているとして議論しているが、この議論は、G1R2散乱部110及びG2R1散乱部110の双方が設けられている場合にも適用できる。
図9(a)に示されているように、レンズアレイ光学系102の副配列方向の有効径をRsとすると、G1R2散乱部110による、光軸上にある発光点の結像光量の低下量は、近似的に、D/Rsと表わすことができる。
本実施形態に係る光学装置100では、副配列方向ゴースト光束Gを遮光するために、散乱部110を設けているが、これにより、光軸上にある発光点の結像光量も低下してしまい、画像の悪化が生じる。
従って、副配列方向ゴースト光束Gを遮光することと結像光量が低下することとのバランスを考慮して、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102を最適に設計することが重要である。
具体的には、以下の式(8)
D/Rs≦0.2 ・・・(8)
を満たすことが好ましい。
もし式(8)を満たしていないとすると、結像光量の低下が大きく、レンズアレイ光学系がバランス良く設計されていないこととなり、本発明の効果を得ることができない。
なお、本実施形態では、D=0.4mm及びRs=2.44mmであり、これらの値を式(8)に代入すると、D/Rs=0.4mm/2.44mm=0.164<0.20となる。
従って、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102は、副配列方向ゴースト光束Gを遮光することと結像光量が低下することとのバランスが十分考慮されて設計されていると言える。
所望の結像光束Kの結像光量の観点から考えると、散乱部110の副配列方向の幅Dは、小さい方が好ましい。
そして、明るさのために複数のライン配置光源を使用する場合や組立容易性を考慮すると、光源101の副配列方向についての光軸からのシフト(ズレ)許容量は、大きい方が好ましい。
しかしながら、光源101が副配列方向について光軸からシフトして配置されたことによって、光源101から出射した光束は、G1及びG2に角度を有して入射する。
ここで、図9(a)に示されているように、G1とG2の間における光束の光路が、副配列方向について光軸に対してなす角度をθとすると、収差が取れにくくなり結像性能が悪化してしまう観点から、角度θが許容される範囲は、θ≦15°となる。
従って、副配列方向ゴースト光束Gを散乱部110によって遮光する場合に必要となる、散乱部110の副配列方向の最小厚さDedgeは、G1とG2の面間隔をΔとすると、Dedge=Δtan15°=0.27Δとなる。
従って、本実施形態では、散乱部110の副配列方向の幅Dは、大きくてもDedgeだけあれば十分であることがわかる。
従って、以下の式(9)
D≦Dedge=0.27Δ ・・・(9)
を満たすことによって、散乱部110の副配列方向の幅Dを不要に大きくして、結像光量の低下を不要に大きくすることがないようにすることができる。
なお、本実施形態では、D=0.4mm及びΔ=2.162mmであり、これらの値を式(9)に代入すると、D=0.4mm<0.27×2.162mm=0.584mmとなる。従って、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102は、式(9)を満たしており、散乱部110による結像光量の低下を不要に大きくしないという効果を得ることができる。
本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102に設けられている散乱部110としては、副配列断面内で光路を曲げることができる、主配列方向に延在する(稜線が主配列方向に平行、もしくは、稜線が主配列断面においてレンズ面に倣う形状である)プリズムを採用している。なお、本明細書においては、プリズムとは、厳密な三角柱(多角柱)形状に限定されることなく、稜線がレンズ面に倣うような形状も含む形状として記載するものとする。
しかしながら、本実施形態に係る散乱部110はこれに限られず、主配列断面内で光路を曲げることができる、稜線が副配列方向に平行であるプリズムを採用しても構わない。この場合、主配列方向について光軸の異なるレンズに向かうゴースト光束を遮光する遮光面を設けることで、副配列方向ゴースト光束に対する高い抑制効果を得ることができる。
また、散乱部110としては、稜線が光軸に垂直な断面内の任意の方向に平行なプリズムを採用しても構わない。
さらに、散乱部110としては、複数の突起を有するプリズムを採用しても構わない。しかしながら、複数の突起を有するプリズムは、製造上において加工が容易ではないことに注意すべきである。
上記のように、プリズム110による副配列方向ゴースト光束Gの散乱効果(具体的には、光路変更角度α)は、主としてプリズム110の頂角φによって決定される。
そのため、散乱部110として、稜線が主配列方向に平行であるように主配列方向に延在するプリズムを複数列設けても、頂角φが互いに同一であれば、散乱効果はほとんど変化しない。
図10(a)及び(b)はそれぞれ、散乱部110として1列及び3列の主配列方向に延在するプリズムが設けられた、本実施形態に係るレンズアレイ光学系102の副配列断面図を示している。
図10に示されているように、プリズムを複数列設けた方が、各プリズムの光軸方向の高さhを小さくすることができることがわかる。
これに基づき、本実施形態に係るレンズアレイ光学系102では、散乱部110として、稜線が主配列方向に平行であるように主配列方向に延在する10列のプリズムを設けている。
これにより、第1及び第2のレンズアレイ107及び109の成型や組み立てが容易となる。
レンズアレイ光学系においては、レンズアレイを構成する各レンズの肉厚dと比較して、散乱部としてのプリズムの光軸方向の高さhが大きくなると、レンズアレイの重心がプリズム側に寄ってしまうため、レンズアレイ自身の保持が難しくなる。
従って、プリズムの光軸方向の高さhが、レンズアレイを構成する各レンズの肉厚dの10%以下であること、すなわち以下の式(10)
h/d≦0.1 ・・・(10)
を満たすことが好ましい。
なお、本実施形態では、d=1.251mm及びh=0.014mmであり、これらの値を式(10)に代入すると、h/d=0.014mm/1.251mm=0.011≦0.1となる。
従って、本実施形態に係るレンズアレイ光学系102では、第1及び第2のレンズアレイ107及び109を容易に保持することができると言える。
また、レンズアレイ光学系においては、第1のレンズアレイと第2のレンズアレイの光軸方向の間隔Δと比較して、散乱部としてのプリズムの光軸方向の高さhが大きくなると、以下のような問題が生じる。例えば、第1のレンズアレイと第2のレンズアレイの相対位置を調節するための部材を配置することが困難になる。また、例えば、第1のレンズアレイと第2のレンズアレイの相対位置を調節する際に、プリズムがレンズアレイに接触してしまい、レンズアレイに損傷を与えたりする虞が生じる。そのため、レンズアレイ光学系の組み立てにおいて不利となる。
そこで、プリズムの光軸方向の高さhが、第1のレンズアレイと第2のレンズアレイの光軸方向の間隔Δの10%以下であること、すなわち以下の式(11)
h/Δ≦0.1 ・・・(11)
を満たすことが好ましい。
なお、本実施形態では、Δ=2.162mm及びh=0.014mmであり、これらの値を式(11)に代入すると、h/Δ=0.014mm/2.162mm=0.006≦0.1となる。
従って、本実施形態に係るレンズアレイ光学系102では、上で述べた問題が発生する可能性は少なくなり、組立容易性を確保することができる。
本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102に設けられている散乱部としてのプリズム110は、第1及び第2のレンズアレイ107及び109を構成する各レンズのレンズ面の非球面形状に倣うように(レンズ面に沿うように)形成されてもよい。
従って、散乱部110は三角柱プリズムではなく、プリズム状散乱部110の光軸方向の高さhは、主配列方向の位置に応じて変化することになり、また、主配列方向に延在するプリズム状散乱部110の主配列方向に平行な稜線も曲線になる。光源の各発光点(LED)から出射した光束の強度分布は光軸方向が最も強い。そのため、副配列断面内でのプリズムを構成している稜線を挟む両面の形成する角度が上記の条件を満足するようにプリズムを形成することにより、レンズ面形状に倣う様なプリズム形状でも本実施形態に係る効果を十分に得ることができる。
このように、プリズム状散乱部110をレンズ面に倣った形状とすることで、不必要に尖らせる必要が無くなるため、剛性の観点においても有利となる。
また、第1及び第2のレンズアレイ107及び109を構成する各レンズのレンズ面とプリズム状散乱部110の成型を一括して行うことができるため、レンズアレイと別個に成形したプリズムを組み付ける必要も無く、容易に成型を行うことが可能である。
本実施形態では、散乱部110としてプリズムを設けているが、散乱部110はこれに限られない。すなわち、レンズアレイ光学系102の第1及び第2のレンズアレイ107及び109の上段レンズ列を構成する各レンズのレンズ面と下段レンズ列を構成する各レンズのレンズ面の間に、シボ散乱面を設けても構わない。
なお、ここで、シボ散乱面としては、梨地、砂目、木目等の幾何学的な模様に限ることなく、ランダムな凹凸構造を有する面も含まれる。
シボ散乱面の散乱効果は、シボの平均深さに依存しており、一般に、シボの平均深さが深いほど、散乱効果は大きくなる。
本実施形態では、シボの平均深さは8μm以上30μm以下であることが好ましい。
もし、シボの平均深さが8μm未満となると、散乱効果が小さくなり、一方で、シボの平均深さが30μmより大きくなると、成形時における離型が困難になる。
本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102を構成する各レンズのレンズ面の開口は略矩形形状とすることが好ましい。すなわち、第1光学系及び第2光学系の軸上物体高光束の開口面を略矩形とすることで、各レンズ面をできるだけ隙間無く配置することができ、光利用効率を向上させることができる。なお、ここでの略矩形形状とは、矩形を構成する各辺のうちの少なくとも1辺を曲線にしたものや、各頂点をなくして略円形状又は略楕円形状にしたようなもの等を含んでいる。
本実施形態では、レンズアレイ光学系102の第1及び第2のレンズアレイ107及び109において、副配列方向について2つのレンズ列が配置されているが、これに限らず、3つ以上のレンズ列を配置しても構わない。すなわち、本実施形態では、レンズ列が2つ以上の複数配列されていてもよい。
この場合、第1のレンズアレイ107及び第2のレンズアレイ109のうちの少なくとも一方において、隣接するレンズ列のうちの少なくとも一対の隣接するレンズ列の間に設けられる散乱部及び遮光部の少なくとも一方を有していればよい。
本実施形態では、レンズアレイ光学系102の第1及び第2のレンズアレイ107及び109の上段レンズ列を構成するレンズの形状と下段レンズ列を構成するレンズの形状とは、互いに同じである。しかしながら、これに限らず、第1のレンズアレイ107及び/又は第2のレンズアレイ109の上段レンズ列を構成するレンズの形状と下段レンズ列を構成するレンズの形状とが、互いに異なっていても構わない。
本実施形態では、レンズアレイ光学系102を構成する各レンズの光軸は、副配列方向において、第1及び第2のレンズアレイ107及び109の上段レンズ列と下段レンズ列の接続部上にある。しかしながら、これに限らず、レンズアレイ光学系102を構成する各レンズの光軸は、副配列方向において、第1及び第2のレンズアレイ107及び109の上段レンズ列と下段レンズ列の接続部以外の位置にあっても構わない。
本実施形態に係る光学装置100の第1光学系の中間結像倍率βは−0.45としているが、正立等倍結像が達成できる範囲であれば、中間結像倍率βはこの値に限られない。
本実施形態では、レンズアレイ光学系102の第1及び第2のレンズアレイ107及び109の上段レンズ列を構成するレンズと下段レンズ列を構成するレンズは、同一のレンズを光軸方向及び主配列方向に平行な主配列断面で切断して得られたものとなっている。しかしながら、これに限らず、レンズアレイ光学系102の第1及び第2のレンズアレイ107及び109の上段レンズ列及び下段レンズ列を構成するレンズは、光軸と平行な面であれば、主配列断面以外の断面で切断されて得られたものであっても構わない。
本実施形態では、レンズアレイ光学系102の第1及び第2のレンズアレイ107及び109の各レンズのレンズ面形状が、光軸を中心として対称な形状になっているが、これに限らず、非対称な形状であっても構わない。
本実施形態では、第1及び第2のレンズアレイ107及び109の少なくとも一方について、副配列方向において隣り合う2つのレンズの光軸同士の主配列方向における離間量を0としたとき、該2つのレンズのレンズ面は、(1)式で表すことができる。
本実施形態では、レンズアレイ光学系102の第1のレンズアレイ107を構成するレンズのレンズ面形状と第2のレンズアレイ109を構成するレンズのレンズ面形状とは、互いに対称である。しかしながら、これに限らず、第1のレンズアレイ107を構成するレンズのレンズ面形状と第2のレンズアレイ109を構成するレンズのレンズ面形状とは、互いに対称でなくても構わない。
本実施形態では、レンズアレイ光学系102の第1及び第2のレンズアレイ107及び109の上段レンズ列の主配列方向における配列ピッチpは、下段レンズ列の主配列方向における配列ピッチpと同じである。しかしながら、これに限らず、第1のレンズアレイ107及び/又は第2のレンズアレイ109の上段レンズ列の主配列方向における配列ピッチpは、下段レンズ列の主配列方向における配列ピッチpと異なっていても構わない。
本実施形態では、レンズアレイ107及び109の上段レンズ列のレンズの副配列方向有効範囲及び下段レンズ列のレンズの副配列方向有効範囲について、副配列方向のいずれの位置における主配列方向に平行な軸上においても、いずれかしか入っていない。しかしながら、これに限らず、双方が、副配列方向のいずれかの位置における主配列方向に平行な軸上に入っていても構わない。
本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102は、副配列断面内において倒立等倍結像をするように設計されているが、これに限らず、非倒立等倍結像をするように設計されていても構わない。
本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102によれば、結像光量ムラ及び結像性能ムラを低減しつつ、光源が副配列方向について光軸上からズレている場合であっても、ゴースト光の影響を軽減することができる。
[モノクロ画像形成装置]
図11(a)は、第一実施形態に係るレンズアレイ光学系が搭載されたモノクロ画像形成装置5の要部副走査断面図である。
画像形成装置5には、パーソナルコンピュータ等の外部機器15からコードデータDcが入力される。入力されたコードデータDcは、プリンタコントローラ10によって、画像データ(ドットデータ)Diに変換される。変換された画像データDiは、光源及び第一実施形態に係るレンズアレイ光学系を備えた露光ユニット1に入力される。そして、露光ユニット1は、画像データDiに応じて変調された露光光4を射出し、射出された露光光4によって感光ドラム2の感光面が露光される。
静電潜像担持体(感光体)たる感光ドラム2は、モータ13によって時計廻りに回転させられる。そして、この回転に伴って、感光ドラム2の感光面が露光光4に対して、副走査方向に移動する。感光ドラム2の上方には、感光ドラム2の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ3が表面に当接するように設けられている。そして、帯電ローラ3によって帯電された感光ドラム2の表面に、露光ユニット1によって露光光4が照射されるようになっている。
上で述べたように、露光光4は画像データDiに基づいて変調されており、露光光4を照射することによって感光ドラム2の表面に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、露光光4の照射位置よりもさらに感光ドラム2の回転方向の下流側で感光ドラム2に当接するように配設された現像器6によってトナー像として現像される。
現像器6によって現像されたトナー像は、感光ドラム2の下方で、感光ドラム2に対向するように配設された転写ローラ(転写器)7によって被転写材たる用紙11上に転写される。用紙11は感光ドラム2の前方(図11(a)において右側)の用紙カセット8内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。用紙カセット8端部には給紙ローラ9が配設されており、給紙ローラ9は用紙カセット8内の用紙11を搬送路16へ送り込む。
以上のようにして、未定着トナー像が転写された用紙11は、さらに感光ドラム2後方(図11(a)において左側)の定着器12へと搬送される。定着器12は、内部に定着ヒータ(不図示)を有する定着ローラ12aとこの定着ローラ12aに圧接するように配設された加圧ローラ12bとで構成されている。転写部7から搬送されてきた用紙11は、定着ローラ12aと加圧ローラ12bの圧接部にて加圧しながら加熱されることにより、用紙11上の未定着トナー像が定着される。さらに定着器12の後方には排紙ローラ14が配設されており、排紙ローラ14は定着された用紙11を画像形成装置5の外に排出せしめる。
図11(a)においては図示していないが、プリンタコントローラ10は、上で説明したデータの変換だけでなく、モータ13を始めとした画像形成装置5内の各部の制御も行う。
[カラー画像形成装置]
図11(b)は、第一実施形態に係るレンズアレイ光学系が搭載されたカラー画像形成装置33の要部副走査断面図である。
画像形成装置33は、4個の露光装置を各々並行して並べて、像担持体である各感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。
画像形成装置33は、光源及び第一実施形態に係るレンズアレイ光学系を各々が備えた露光装置17、18、19、20、像担持体としての感光ドラム21、22、23、24及び現像器25、26、27、28を備えている。また、画像形成装置33は、搬送ベルト34、プリンタコントローラ36及び定着器37を備えている。
画像形成装置33には、パーソナルコンピュータ等の外部機器35からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力される。入力された色信号は、画像形成装置33内のプリンタコントローラ36によって、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、K(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。変換された各画像データはそれぞれ、露光装置17、18、19、20に入力される。そして、露光装置17、18、19、20からはそれぞれ、各画像データに応じて変調された露光光29、30、31、32が射出され、これらの露光光によって感光ドラム21、22、23、24の感光面が露光される。
感光ドラム21、22、23、24の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ(不図示)が表面に当接するように設けられている。そして、帯電ローラによって帯電された感光ドラム21、22、23、24の表面に、露光装置17、18、19、20によって露光光29、30、31、32が照射されるようになっている。
上で述べたように、露光光29、30、31、32は各色の画像データに基づいて変調されており、露光光29、30、31、32を照射することによって感光ドラム21、22、23、24の表面に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、感光ドラム21、22、23、24に当接するように配設された現像器25、26、27、28によってトナー像として現像される。
現像器25乃至28によって現像されたトナー像は、感光ドラム21乃至24に対向するように配設された不図示の転写ローラ(転写器)によって、搬送ベルト34上を搬送される被転写材たる用紙上に多重転写され、用紙上に1枚のフルカラー画像が形成される。
以上のようにして、未定着トナー像が転写された用紙は、さらに感光ドラム21、22、23、24後方(図11(b)において左側)の定着器37へと搬送される。定着器37は、内部に定着ヒータ(不図示)を有する定着ローラとこの定着ローラに圧接するように配設された加圧ローラとで構成されている。転写部から搬送されてきた用紙は、定着ローラと加圧ローラの圧接部にて加圧しながら加熱されることにより、用紙上の未定着トナー像が定着される。さらに定着ローラの後方には不図示の排紙ローラが配設されており、排紙ローラは定着された用紙を画像形成装置33の外に排出せしめる。
カラー画像形成装置は、露光装置17、18、19、20を4個並べ、各々がC、M、Y、Kの各色に対応し、各々並行して感光ドラム21、22、23、24の感光面上に画像信号(画像情報)を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
外部機器35としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置33とで、カラーデジタル複写機が構成される。
[画像読取装置]
図12は、第一実施形態に係るレンズアレイ光学系が搭載された画像読取装置50の模式的断面図である。
画像読取装置50は、透過部材から成る原稿台43の上面に配置された原稿40を、読取ユニット41により読み取る構成である。原稿台43はフレーム42により支持されており、原稿台43の上面は原稿40の原稿面と一致している。
ここで、読取ユニット41は、原稿台43を介して原稿40を照明する照明部と、第一実施形態に係るレンズアレイ光学系と、レンズアレイ光学系により集光された原稿40からの反射光を受光する受光部と、を有している。
読取ユニット41は、不図示の駆動部により副走査方向に移動可能な構成であるため、原稿40とレンズアレイ光学系との相対位置を副走査方向に変更することができる。この構成により、読取ユニット41は、原稿40の原稿面を副走査方向に順次読み取ることができ、原稿40の原稿面の全域の画像データを取得することができる。
この時、原稿台43の上面、すなわち原稿40の原稿面は、レンズアレイ光学系の物体面に配置されており、受光部の受光面(センサ面)は、レンズアレイ光学系の像面に配置されている。受光部としては、例えばCCDセンサやCMOSセンサ等により構成されるラインセンサを用いることができる。
なお、画像読取装置50は、照明部により照明された原稿40からの透過光を受光部によって受光する構成としてもよい。また、照明部としては、光源を含むものに限らず、外部からの光を原稿40に導光するような構成を採用しても良い。
102 レンズアレイ光学系
107 第1のレンズアレイ
108 遮光部材
109 第2のレンズアレイ
110 散乱部

Claims (22)

  1. 第1の方向に配列された複数のレンズを含むレンズ列が、前記第1の方向と光軸方向とに垂直な第2の方向に複数配列されて構成される第1のレンズアレイと、
    前記第1の方向に配列された複数のレンズを含むレンズ列が、前記第2の方向に複数配列されて構成される第2のレンズアレイと、
    を備える結像光学系であって、
    前記結像光学系は、前記第2の方向に垂直な第1の断面内において物体の正立像を形成し、かつ前記第1の方向に垂直な第2の断面内において前記物体の倒立像を形成しており、
    前記第1及び第2のレンズアレイのうちの少なくとも一方は、隣接するレンズ列の間に設けられる散乱部及び遮光部の少なくとも一方を有することを特徴とする結像光学系。
  2. 前記第1のレンズアレイは、前記第2のレンズアレイよりも物体側に配置されており、前記散乱部及び遮光部の少なくとも一方は、前記第1のレンズアレイの隣接するレンズ列を構成する各レンズの像面側レンズ面の間、及び前記第2のレンズアレイの隣接するレンズ列を構成する各レンズの物体側レンズ面の間、のうちの少なくとも一方に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の結像光学系。
  3. 前記第1及び第2のレンズアレイは、それぞれの隣接するレンズ列の間の境界面が同一平面となるように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の結像光学系。
  4. 前記第1のレンズアレイと前記第2のレンズアレイとの間に配置される遮光部材をさらに備えることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の結像光学系。
  5. 前記散乱部は、少なくとも1つのプリズムで形成されていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の結像光学系。
  6. 前記プリズムの頂角をφとしたとき、
    30°≦φ≦150°
    を満たすことを特徴とする、請求項5に記載の結像光学系。
  7. 前記プリズムの稜線は、前記第1の方向に平行であることを特徴とする、請求項5又は6に記載の結像光学系。
  8. 前記プリズムの頂点の前記光軸方向の高さをh、前記第1のレンズアレイ及び/又は前記第2のレンズアレイを構成する前記複数のレンズの肉厚をdとするとき、
    h/d≦0.1
    を満たすことを特徴とする、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の結像光学系。
  9. 前記プリズムの頂点の前記光軸方向の高さをh、前記第1のレンズアレイと前記第2のレンズアレイの前記光軸方向の間隔をΔとするとき、
    h/Δ≦0.1
    を満たすことを特徴とする、請求項5乃至8のいずれか一項に記載の結像光学系。
  10. 前記プリズムは、前記第1のレンズアレイ及び前記第2のレンズアレイのうちの少なくとも一方を構成する各レンズのレンズ面に沿うような形状を有していることを特徴とする、請求項5乃至9のいずれか一項に記載の結像光学系。
  11. 前記散乱部には、シボが設けられていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の結像光学系。
  12. 前記散乱部の前記シボの平均深さは、8μm以上30μm以下であることを特徴とする、請求項11に記載の結像光学系。
  13. 前記散乱部の前記第2の方向の長さをD、前記結像光学系の前記第2の方向の有効径をRsとしたとき、
    D/Rs≦0.2
    を満たすことを特徴とする、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の結像光学系。
  14. 前記散乱部の前記第2の方向の長さをD、前記第1のレンズアレイと前記第2のレンズアレイの間の前記光軸方向における距離をΔとしたとき、
    D≦0.27Δ
    を満たすことを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の結像光学系。
  15. 前記結像光学系は、前記第1の方向について前記物体の正立等倍像を形成することを特徴とする、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の結像光学系。
  16. 前記第1のレンズアレイ及び前記第2のレンズアレイの前記レンズ列は、前記第2の方向に千鳥配列されていることを特徴とする、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の結像光学系。
  17. 前記第1のレンズアレイと前記第2のレンズアレイは、中間像が形成される中間結像面に対して対称な形状であることを特徴とする、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の結像光学系。
  18. 前記第1及び第2のレンズアレイの少なくとも一方について、前記第2の方向において隣り合う2つのレンズの光軸同士の前記第1の方向における離間量を0としたとき、前記2つのレンズのレンズ面は、
    Figure 2017173577
    なる式(ただし、X、Y及びZはそれぞれ、前記光軸方向、前記第1の方向及び前記第2の方向の座標、Ci,jは非球面係数)で表されることを特徴とする、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の結像光学系。
  19. 前記第1のレンズアレイ及び前記第2のレンズアレイの前記複数のレンズのレンズ面の開口は、矩形形状であることを特徴とする、請求項1乃至18のいずれか一項に記載の結像光学系。
  20. 前記複数のレンズは、前記第1の断面内と前記第2の断面内とで互いに異なるパワーを有するアナモフィック面を含むことを特徴とする、請求項1乃至19のいずれか一項に記載の結像光学系。
  21. 請求項1乃至20のいずれか一項に記載の結像光学系と、該結像光学系が感光面に形成する静電潜像をトナー像として現像する現像器と、該現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器と、該転写されたトナー像を該被転写材に定着させる定着器と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
  22. 請求項1乃至20のいずれか一項に記載の結像光学系と、原稿を照射する照明部と、該結像光学系により集光された該原稿からの光束を受光する受光部と、を備えることを特徴とする画像読取装置。
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