JP2007045094A - 走査光学系及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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博樹 吉田
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Abstract

【課題】 光学部品数を削減し、且つ歩留まりの向上を図ることのできる走査光学系及びそれを用いた画像形成装置を得ること。
【解決手段】 光源手段1と、該光源手段から射出された光束を集光する入射光学手段2と、該入射光学手段から導光された光束が被走査面6上を走査するように該光束を偏向する偏向手段4と、該偏向手段で偏向された光束を該被走査面上に集光させる結像光学手段5とを有する走査光学系において、該光源手段若しくは該入射光学手段を光軸方向にdX変位させたときの被走査面における主走査断面上のピント位置の変位量をdM、被走査面における副走査断面上のピント位置の変位量をdSとするとき、0.8≦(dS/dX)/(dM/dX)≦1.2なる条件を満足すること。
【選択図】 図1

Description

本発明は走査光学系及びそれを用いた画像形成装置に関し、例えば電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタやデジタル複写機、マルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)等の画像形成装置に好適なものである。
一般に画像形成装置に使用する走査光学系は、光源手段から出射された発散光束に対して主走査断面上(主走査方向)及び副走査断面上(副走査方向)それぞれに収束状態を適宜与えて偏向手段に導光する入射光学手段と、被走査面上を入射光学手段より導光された光束が走査するように光束を偏向する偏向手段と、該偏向手段により偏向された光束を被走査面上で集光させる結像光学手段と、から構成される。
入射光学手段は光源手段から出射された光束を主走査断面上及び副走査断面上それぞれ同様に平行光束もしくは収束光束もしくは発散光束に変換するフィールドレンズ(もしくはフィールドレンズ群)と、偏向手段の偏向面の面倒れに起因する照射位置ズレを軽減するために副走査断面上に対してのみパワー(屈折力)を有し、光束を偏向面及びその近傍に集光させるシリンドリカルレンズ(もしくはシリンドリカルレンズ群)とから構成される。
このような構成の場合、フィールドレンズ及びシリンドリカルレンズの光軸上の位置をそれぞれ光軸方向に調整することにより、主走査断面上での結像位置及び副走査断面上での結像位置を独立に調整することが可能になる。しかしながらその反面、フィールドレンズとシリンドリカルレンズの最低2つの光学部品が必要となる。
これに対してフィールドレンズとシリンドリカルレンズの双方の機能を併せ持ったアナモフィックレンズを採用することにより光学部品数を削減し、簡易な構成で、コストの削減を図っている走査光学系が提案されている(特許文献1参照)。
特開平6−082688号公報
しかしながら特許文献1における構成の場合、主走査断面上及び副走査断面上での像面位置を独立に調整できないため、光軸方向の位置調整は考慮されておらず、フィールドレンズとシリンドリカルレンズが分離している場合と比較して歩留まりが悪くなるという問題点があった。
本発明は光学部品数を削減し、且つ歩留まりの向上を図ることのできる走査光学系及びそれを用いた画像形成装置の提供を目的とする。
請求項1の発明の走査光学系は、
光源手段と、該光源手段から射出された光束を集光する入射光学手段と、該入射光学手段から導光された光束が被走査面上を走査するように該光束を偏向する偏向手段と、該偏向手段で偏向された光束を該被走査面上に集光させる結像光学手段とを有する走査光学系において、
該光源手段若しくは該入射光学手段を光軸方向にdX変位させたときの被走査面における主走査断面上のピント位置の変位量をdM、被走査面における副走査断面上のピント位置の変位量をdSとするとき、
0.8≦(dS/dX)/(dM/dX)≦1.2
なる条件を満足することを特徴としている。
請求項2の発明の走査光学系は、
光源手段と、該光源手段から射出された光束を集光する入射光学手段と、該入射光学手段から導光された光束が被走査面上を走査するように該光束を偏向する偏向手段と、該偏向手段で偏向された光束を該被走査面上に集光させる結像光学手段とを有する走査光学系において、
主走査断面上における走査光学系の横倍率をβam、副走査断面上における走査光学系の横倍率をβasとするとき、
0.8≦(βas/βam)≦1.2
なる条件を満足することを特徴としている。
請求項3の発明は請求項1又は2の発明において、
前記入射光学手段は、主走査方向と副走査方向でパワーの異なる単一の光学素子より成ることを特徴としている。
請求項4の発明は請求項1又は2の発明において、
前記入射光学手段は、互いの相対的位置が不変の複数の光学素子より成ることを特徴としている。
請求項5の発明は請求項1乃至4の何れか1項の発明において、
前記光源手段若しくは前記入射光学手段は、光軸方向に移動可能に構成されていることを特徴としている。
請求項6の発明は請求項1乃至5の何れか1項の発明において、
前記光源手段若しくは前記入射光学手段を光軸方向にdX変位させたときの前記被走査面における主走査断面上のピント位置の変位量をdMとするとき
15≦dM/dX≦100
なる条件を満足することを特徴としている。
請求項7の発明は請求項1乃至6の何れか1項の発明において、
前記走査光学系の主走査断面上の横倍率をβamとするとき、
15≦(βam)≦100
なる条件を満足することを特徴としている。
請求項8の発明は請求項1乃至7の何れか1項の発明において、
前記結像光学手段の副走査断面上の横倍率をβsとするとき
−3.5≦βs≦−2
なる条件を満足することを特徴としている。
請求項9の発明は請求項1乃至8の何れか1項の発明において、
前記光源手段は、主走査方向に離間する複数の発光点を有し、副走査方向に平行な軸で回転可能に構成されていることを特徴としている。
請求項10の発明は請求項1乃至8の何れか1項の発明において、
前記光源手段は、副走査方向に離間する複数の発光点を有し、主走査方向に平行な軸で回転可能に構成されていることを特徴としている。
請求項11の発明の画像形成装置は、
請求項1乃至10の何れか1項に記載の走査光学系と、前記被走査面に配置された感光体と、前記走査光学系で走査された光束によって前記感光体上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器とを有することを特徴としている。
請求項12の発明の画像形成装置は、
請求項1乃至10の何れか1項に記載の走査光学系と、外部機器から入力したコードデータを画像信号に変換して前記走査光学系に入力せしめるプリンタコントローラとを有していることを特徴としている。
請求項13の発明のカラー画像形成装置は、
各々が請求項1乃至10の何れか1項に記載の走査光学系の被走査面に配置され、互いに異なった色の画像を形成する複数の像担持体とを有することを特徴としている。
請求項14の発明は請求項13の発明において、
外部機器から入力した色信号を異なった色の画像データに変換して各々の走査光学系に入力せしめるプリンタコントローラを有していることを特徴としている。
本発明によればフィールドレンズとシリンドリカルレンズの機能を併せ持つアナモフィックレンズを入射光学手段に用いることにより、光学部品数を削減し、且つ歩留まりの向上を図ることができる走査光学系及びそれを用いた画像形成装置を達成することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
図1は本発明の実施例1の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。
ここで、主走査方向とは回転多面鏡の回転軸及び結像光学系の光軸に垂直な方向(回転多面鏡で光束が反射偏向(偏向走査)される方向)である。副走査方向とは回転多面鏡の回転軸と平行な方向である。また主走査断面とは主走査方向と結像光学系の光軸を含む平面である。また副走査断面とは主走査断面と垂直な断面である。
図1において、1は光源手段であり、例えば半導体レーザー等より成っている。
2は入射光学手段であり、光源手段1から出射した光束を後述する偏向手段4に入射させている。本実施例における入射光学手段2は、主走査断面上(主走査方向)の屈折力(パワー)と、副走査断面上(副走査方向)の屈折力とが互いに異なる単一のアナモフィックレンズ(異方屈折力単レンズ)2aより成り、光源手段1より出射された光束を主走査断面上に関しては弱収束光束に変換し、副走査断面上に関しては偏向手段4の偏向面4a及びその近傍に集光する収束光束に変換している。
3は開口絞りであり、通過光束を制限してビーム形状を整形している。
尚、アナモフィックレンズ2、開口絞り3等は入射光学系LAの一要素を構成している。
4はアナモフィックレンズ2から出射した光束を主走査方向に偏向走査する偏向手段としての光偏向器であり、例えば4面構成のポリゴンミラー(回転多面鏡)より成っており、モーター等の駆動手段(不図示)により図中矢印PA方向に一定速度で回転している。
5は集光機能とfθ特性とを有する結像光学手段(結像光学系)であり、プラスチック材料より成る単一の結像レンズ(fθレンズ)5aより成り、光偏向器4によって反射偏向された画像情報に基づく光束を被走査面としての感光ドラム面6上に結像させ、かつ副走査断面上において光偏向器4の偏向面4a及びその近傍と感光ドラム面6との間を共役関係にすることにより、倒れ補正を行っている。
6は被走査面としての感光ドラム面である。
本実施例において画像情報に応じて光源手段1から光変調され出射した光束はアナモフィックレンズ2aにより主走査断面上においては弱収束光束に変換され、開口絞り3を通過する(一部遮光される)。また副走査断面上においては収束光束に変換され開口絞り3を通過し(一部遮光される)光偏向器4の偏向面4a及びその近傍に線像(主走査方向に長手の線像)として結像する。そして光偏向器4の偏向面4aで反射偏向された光束は結像レンズ5aにより感光ドラム面6上にスポット状に結像され、該光偏向器4を矢印PA方向に回転させることによって、該感光ドラム面6上を矢印PB方向(主走査方向)に等速度で光走査している。これにより記録媒体である感光ドラム面6上に画像記録を行っている
本実施例では光源手段1の位置を光軸方向に調整することで、走査光学系に使用される光学部品の形状誤差や組み立て時の位置誤差等に起因する被走査面からの主走査断面上(主走査断面内)及び副走査断面上(副走査断面内)での結像位置のズレをバランスを取って調整している。
各光学要素の数値を表1〜表4に示す。特に結像レンズ5aの母線の形状は以下の式で表される。Yは主走査方向の座標であり、レンズ光軸上を0とし、光源手段側(図中上側)を正、反光源側(図中下側)を負としている。Xは光軸方向の座標であり、軸上を0とし、被走査面側を正、偏向手段側を負としている。
この実施例における結像レンズ5aの子線断面の曲率半径rは主走査方向の座標Yに応じて変化し、以下の式で表される。
r=1/{1/R+Σ(ai*Yi)}
尚、結像レンズ5aの入射面は表3、出射面は表4の値を用いる。
次に主走査断面上及び副走査断面上での結像位置のズレをバランスをとって調整する調整方法について図2(A),(B)を用いて説明する。
図2(A)は調整前の各断面上における結像位置を示しており、図2(B)は調整後の各断面上における結像位置を示している。図2(A),(B)において〇は主走査断面上もしくは副走査断面上のいずれか一方の結像位置、×は他方の結像位置、一点破線は光軸、dは各結像点間の距離である。
本実施例では図2(A)に示すように被走査面6から共にずれている各断面上での結像位置〇、×を、不図示の光源手段1の位置を光軸方向に沿って調整することで、図2(B)に示すように各断面上での結像位置〇、×が被走査面6を挟んで、該被走査面6から略等距離に成るように調整している。
このような調整方法を行う場合、光源手段1の各断面上での結像位置〇、×の敏感度dM/dX、dS/dX(光源手段1を光軸方向にdX変位させたときの被走査面における主走査断面上の結像位置(ピント位置)の変位量をdM、被走査面における副走査断面上のピント位置の変位量をdSとするときの結像位置の変位量dM、dSと光源手段1の移動量dXの比)が大きく異なっていると、敏感度の低い側の結像位置を十分に移動させることが困難になり、歩留まり向上の効果が半減してしまう。これに関して図3(A),(B),(C)を用いて説明する。
図3(A)は調整前の各断面上における結像位置を示しており、〇は敏感度が低い側の結像位置、×は敏感度が高い側の結像位置、一点破線は光軸である。図3(B),(C)に示す記号〇、×の意味も同様である。
各断面上での結像位置の敏感度が、例えば大きく異なっている場合、敏感度の低い側の結像位置〇を移動させようとすると敏感度の高い側の結像位置×が大きく動きすぎ、図3(B)に示すように被走査面6から離れすぎてしまうことが考えられる。このような場合、効果が期待できる調整方法の一つとして敏感度の低い側の結像位置〇の調整はあきらめ、図3(C)に示すように敏感度の高い側の結像位置×のみを被走査面6に一致するように光源手段1の位置を調整する方法が考えられる。
しかしながら敏感度が低い側の結像位置〇が製品仕様上、許容できない位置に有る場合、この方法では救いようが無く、歩留まり向上の効果は半減してしまう。
そこで本実施例では光源手段1を光軸方向にdX変位させたときの被走査面6における主走査断面上のピント位置の変位量をdM、被走査面6における副走査断面上のピント位置の変位量をdSとするとき、
0.8≦(dS/dX)/(dM/dX)≦1.2‥‥‥(1-1)
なる条件を満足するように設定している。
条件式(1-1)は主走査断面上及び副走査断面上のピント位置に関する敏感度の比に関するものである。本実施例では条件式(1-1)を満たすことで前述したように主走査断面上及び副走査断面上のピント位置に関する敏感度が大きく異なることで歩留まり向上の効果が半減することを防ぎ、且つ主走査断面上及び副走査断面上のピント位置に関する敏感度を略等しくすることで図2を用いて説明したような調整を容易に行えるようにしている。
特に下限の0.8を下回ると副走査断面上での結像位置の敏感度が主走査断面上での結像位置の敏感度に比べて敏感度が低くなりすぎ、副走査断面上での結像位置を上手く調整できなくなることがある。また、上限の1.2を超えると主走査断面上での結像位置の敏感度が副走査断面上での結像位置の敏感度に比べて敏感度が低くなりすぎ、主走査断面上での結像位置を上手く調整できなくなることがある。
尚、本実施例では光源手段1の各断面上での結像位置の敏感度を求めるにあたり該光源手段1の光軸方向への移動量dXを0.1mmとしている。これは移動量dXが余り小さくなりすぎると各断面上における結像位置の変位量dM、dSを観測することが難しくなり、また大きすぎると倍率関係が変化してしまい、本来の敏感度が算出できなくなることを避けるためである。
また光源手段1の位置を調整するにあたり、該光源手段1の調整量を算出する必要があるが、調整量を簡便に算出する上でも各断面上での結像位置の敏感度dM/dX、dS/dXは略等しいことが望ましい。
図4は本実施例における主走査断面上及び副走査断面上での結像位置のズレをバランスをとって調整する調整方法の説明図である。図4において実線で描かれた光束は主走査断面上における光束、点線で描かれた光束は副走査断面上における光束、一点破線は光軸、Mは主走査断面上における結像位置、Sは副走査断面上における結像位置、Cは被走査面6から結像位置Mと結像位置Sとの中間点Pまでの距離、Xは光源手段1の光軸方向への調整量である。
本実施例では主走査断面上における結像位置Mと副走査断面上における結像位置Sとの中間位置Pが被走査面6と一致するように光源手段1を光軸方向に沿って移動させており、その移動量Xは上記中間距離Cを敏感度dM/dX(≒dS/dX)で割って−1倍すれば求められ、
X=−C/(dM/dX)
と書き表すことができる。但しXは光源手段1から光偏向器4に向かう方向を正、Cは光偏向器4から被走査面6に向かう方向を正としている。
尚、光源手段1の移動量Xを求めるにあたり主走査断面上での結像位置Mの敏感度(以下、「主走査敏感度」と称す。)dM/dXを用いて求めたが、副走査断面上での結像位置Sの敏感度(以下、「副走査敏感度」と称す。)dS/dXや各断面上での結像位置M、Sの敏感度(dM/dX、dS/dX)の平均値を用いて求めても良い。
尚、光源手段1に関して本実施例では各断面上での結像位置の敏感度dM/dX、dS/dXを
主走査敏感度dM/dX=48.2[mm/mm]、
副走査敏感度dS/dX=45.5[mm/mm]、
としており、各断面上の結像位置の敏感度の比(dS/dX)/(dM/dX)を
(dS/dX)/(dM/dX)=0.94
と略1としている。これは上記条件式(1-1)を満たしており、光源手段1の調整量の導出を含め、簡便に結像位置を調整できるようにしている。
更に望ましくは上記の条件式(1-1)を次の如く設定するのが望ましい。
0.9≦(dS/dX)/(dM/dX)≦1.1‥‥‥(1-1a)
本実施例では上記の如く条件式(1-1)を満たすことで簡便に結像位置を調整できるように構成したが、例えば下記に示す条件式(1-2)を満たすことによっても、上記条件式(1-1)を満たしたときの効果と同様の効果を得ることができる。
即ち、主走査断面上における走査光学系の横倍率をβam、副走査断面上における走査光学系の横倍率をβasとするとき、
0.8≦(βas/βam)≦1.2‥‥‥(1-2)
なる条件を満足させれば良い。
条件式(1-2)は主走査断面上における走査光学系の横倍率βamと副走査断面上における走査光学系の横倍率βasとの比に関するものである。条件式(1-2)を満たすことで条件式(1-1)に関して説明したように主走査断面上及び副走査断面上のピント位置に関する敏感度が大きく異なることで歩留まり向上の効果が半減することを防ぎ、且つ主走査断面上及び副走査断面上のピント位置に関する敏感度を略等しくすることで図2を用いて説明したような調整を容易に行えるようにしている。
特に下限の0.8を下回ると副走査断面上での結像位置の敏感度が主走査断面上での結像位置の敏感度に比べて敏感度が低くなりすぎ、副走査断面上での結像位置を上手く調整できなくなることがある。また、上限の1.2を超えると主走査断面上での結像位置の敏感度が副走査断面上での結像位置の敏感度に比べて敏感度が低くなりすぎ、主走査断面上での結像位置を上手く調整できなくなることがある。
尚、上記条件式(1-2)において主走査断面上における横倍率βamは、主走査断面上における入射光学手段2の焦点距離をfi、結像光学手段5の焦点距離をfsとするとき、
βam=fs/fi
より求められる。副走査断面上における走査光学系全体の横倍率βasは副走査断面上における入射光学手段の横倍率(発光点から偏向面及びその近傍における線像までの光学系の横倍率)をβi、結像光学手段の横倍率(偏向面及びその近傍における線像から被走査面近傍における結像位置までの光学系の横倍率)をβsとするとき、
βas=βi×βs
より求められる。
本実施例ではfi=20.39mm、fs=151.20mmより
(βam)2=(fs/fi)2=55.0、
またβi=-2.52、βs=-2.87より
(βas)2=(βi×βs)2=52.3、
よって
(βas/βam)2=0.95
と成る。これは上記条件式(1-2)を満たしている。
更に上記の条件式(1-2)を次の如く設定するのが望ましい。
0.9≦(βas/βam)≦1.1‥‥‥(1-2a)
尚、主走査敏感度dM/dXと(fs/fi)2で若干異なっているのはアナモフィックレンズ2で主走査断面上の光束を収束光束に変換しているため(fs/fi)2が本来の主走査敏感度からずれてしまったためであり、また副走査敏感度dS/dXと(βi×βs)2が若干異なっているのは光源手段1を変位したことにより、入射光学手段及び結像光学手段の倍率関係がそれぞれ変化したため副走査敏感度dS/dXが本来の副走査敏感度からずれてしまったためである。
尚、主走査断面上の横倍率βam及び副走査断面上の横倍率βasは光学系の入射側のFナンバーと射出側のFナンバーの比から求めたり、スポット径や光束幅等から求めたりしても良い。
本実施例においては光源手段1を図5に示すように該光源手段1を保持する光源保持部材7を介して各光学部品が納められている筐体8に調整後、固定している。
図5において光源保持部材7は円筒状になっており、円筒内部に光源手段1を圧入することで光源保持部材7に対して光源手段1を固定している。筐体8(図5では1部のみ記載)には円形の開口部9が設けられており、該開口部9に光源保持部材7を挿入する。これにより光源保持部材7は前後に移動可能となり、調整後、接着固定している。
尚、本実施例の固定方法は上記に示した固定方法に限らず、例えばネジ等で固定しても良い。
本実施例では、光源手段1を光軸方向にdX変位させたときの被走査面6における主走査断面上のピント位置の変位量をdMとするとき
15≦dM/dX≦100‥‥‥(1-3)
なる条件を満足するように設定している。
条件式(1-3)は光源手段1に関しての主走査敏感度dM/dXを規定するものであり、条件式(1-3)の上限値を越えると主走査断面上の敏感度が高くなりすぎて調整が困難になり良くない。また条件式(1-3)の下限値を越えると走査光学系の入射側のFナンバーが暗くなりすぎ十分な光量を確保することが困難になり良くない。
本実施例の光源手段1に関しての主走査敏感度dM/dXは、上記の如く
dM/dX=48.2[mm/mm]
であり、これは条件式(1-3)を満たしている。
更に望ましくは上記の条件式(1-3)を次の如く設定するのが望ましい。
30≦dM/dX≦60‥‥‥(1-3a)
また本実施例では結像光学手段の副走査断面上の横倍率βsを、
−3.5≦βs≦−2‥‥‥(1-4)
なる条件を満足するように設定している。
条件式(1-4)は結像光学手段の副走査断面上の横倍率βsを規定するものであり、条件式(1-4)の下限値を越えると走査光学系の組み立て時にアナモフィックレンズが光軸周りに回転したり、偏向面の法線が主走査断面と非平行になっていたりした場合に被走査面上のスポットの形状がイビツになり易く深度幅が減少し易くなるため良くない。また条件式(1-4)の上限値を越えると光源手段1から偏向面4aまでの距離が長くなりすぎ良くない。なぜならば、光源手段1の各断面上での結像位置の敏感度を揃えるために入射光学手段の副走査倍率の絶対値を上げる必要が生じ、また光源手段からアナモフィックレンズまでの距離は主走査より決まっているため、入射光学手段の副走査倍率を上げるにはアナモフィックレンズから光偏向器までの距離を長くする必要が生じる。結果、入射光学手段の全長が長くなってしまう為である。
本実施例の結像光学手段の副走査横倍率βsは、
βs=−2.87
であり、これは条件式(1-4)を満たしている。
更に望ましくは上記の条件式(1-4)を次の如く設定するのが望ましい。
−3.5≦βs≦−2.4‥‥‥(1-4a)
また本実施例では走査光学系の主走査断面上の横倍率βamを、
15≦(βam)≦100‥‥‥(5)
なる条件を満足するように設定している。
条件式(5)は主走査断面上における走査光学系の光学系全体の横倍率βamを規定するものである。仮に条件式(5)の上限を上回ると主走査の敏感度が高くなりすぎて調整が困難になり、下限を下回ると入射Fナンバーが暗くなりすぎ十分な光量を確保することが困難になるため、上記のように設定している。
本実施例の走査光学系の主走査断面上の横倍率βamは、上記の如く
(βam)=55.0
であり、条件式(5)を満たしている。
更に望ましくは上記の条件式(5)を次の如く設定するのが望ましい。
24≦(βam)≦65 ‥‥‥(5a)
また被走査面6近傍における結像位置ズレが主に光源手段1の位置ズレから決まり、各断面上の結像位置が略等しく被走査面からずれている場合、該光源手段1の位置を調整するのではなく、例えば筐体と感光ドラム間の相対的な距離を調整することにより、各断面上の結像位置を感光ドラム面位置に一致させても良い。
尚、光源手段1を光軸方向に移動させると共に、入射光学手段2を光軸方向に移動させても良い。
また、本実施例では入射光学手段を1つの光学素子としたが、例えば互いに相対的な位置が不変の複数の光学素子から成る場合でも、入射光学手段全体の主走査敏感度及び副走査敏感度が略等しくなるように構成し、且つ入射光学手段を一体として光軸方向に移動すれば同様の効果を得ることができる。
図6は本発明における実施例2の走査光学系の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。同図において図1に示した要素と同一要素には同符番を付している。
本実施例において前述の実施例1と異なる点は、アナモフィックレンズ72aの光軸方向の位置を調整することで各断面上の像面位置のバランスを取るようにしたことである。その他の構成及び光学的作用は実施例1と略同様であり、これにより同様な効果を得ている。
72は入射光学手段であり、光源手段1から出射した光束を偏向手段4に入射させている。本実施例における入射光学手段72は、主走査断面内(主走査方向)の屈折力(パワー)と、副走査断面内(副走査方向)の屈折力とが互いに異なる単一のアナモフィックレンズ(異方屈折力単レンズ)72aより成り、光源手段1より出射された光束を主走査断面内に関しては略平行光束に変換し、副走査断面内に関しては偏向手段4の偏向面4a及びその近傍に集光する収束光束に変換している。
75は集光機能とfθ特性を有する結像光学手段(結像光学系)であり、第1、第2の結像レンズ(fθレンズ)75a,75bを有しており、光偏向器4によって反射偏向された画像情報に基づく光束を被走査面としての感光ドラム面6上に結像させ、かつ副走査断面上において光偏向器4の偏向面4a及びその近傍と感光ドラム面6との間を共役関係にすることにより、倒れ補正を行っている。
各光学要素の数値を表5〜表10に示す。特に結像レンズ75aおよび75bの母線の形状は以下の式で表される。Yは主走査方向の座標であり、レンズ光軸上を0とし、光源手段側(図中上側)を正、反光源側(図中下側)を負としている。Xは光軸方向の座標であり、軸上を0とし、被走査面側を正、偏向手段側を負としている。
この実施例における結像レンズ75aおよび75bの子線断面の曲率半径rは主走査方向の座標Yに応じて変化し、以下の式で表される。
r=R{1+Σ(ai*Yi)}
尚、結像レンズ75aの入射面は表7、出射面は表8の値を、結像レンズ75bの入射面は表9、出射面は表10の値を用いる。
本実施例ではアナモフィックレンズ72aを光軸方向にdX[0.1mm]変位させたときの被走査面における主走査断面上のピント位置の変位量をdM、該被走査面における副走査断面上のピント位置の変位量をdSとするとき、
0.8≦(dS/dX)/(dM/dX)≦1.2‥‥‥(2-1)
なる条件を満足するように設定している。(請求項1)
アナモフィックレンズ72aに関して本実施例では各断面上での結像位置の敏感度dM/dX、dS/dXを、
主走査敏感度dM/dX=27.5[mm/mm]、
副走査敏感度dS/dX=25.3[mm/mm]
としており、各断面上の結像位置の敏感度の比(dS/dX)/(dM/dX)を
(dS/dX)/(dM/dX)=0.92
と略1としている。これは上記条件式(2-1)を満たしており、アナモフィックレンズ72aの調整量の導出を含め、簡便に結像位置を調整できるようにしている。
更に望ましくは上記の条件式(2-1)を次の如く設定するのが望ましい。
0.85≦(dS/dX)/(dM/dX)≦1.1‥‥‥(2-1a)
本実施例では上記の如く条件式(2-1)を満たすことで簡便に結像位置を調整できるように構成したが、前述の実施例1と同様に下記に示す条件式(2-2)を満たすことによっても、上記条件式(1-1)を満たしたときの効果と同様の効果を得ることができる。
即ち、主走査断面上における走査光学系の横倍率をβam、副走査断面上における走査光学系の横倍率をβasとするとき、
0.8≦(βas/βam)≦1.2‥‥‥(2-2)
なる条件を満足させれば良い。
βas及びβamは前述した如く、次式より求まる。
βas=βi×βs
βam=fs/fi
本実施例ではfi=19.97mm、fs=108.3mmより
(βam)2=(fs/fi)2=29.4
またβi=-1.79、βs=-2.8より
(βas)2=(βi×β)2=25.1
よって
(βas/βam)2=0.85
と成る。これは上記条件式(2-2)を満たしている。
更に上記の条件式(2-2)を次の如く設定するのが望ましい。
0.9≦(βas/βam)≦1.1‥‥‥(2-2a)
尚、副走査敏感度dS/dXと(βi×βs)2が若干異なっているのはアナモフィックレンズ72aを変位したことにより、入射光学手段及び結像光学手段の倍率関係がそれぞれ変化したため副走査敏感度(dS/dX)が本来の副走査敏感度からずれてしまったためである。
尚、主走査断面上の横倍率βam及び副走査断面上の横倍率βasは走査光学系の入射側のFナンバーと射出側のFナンバーの比から求めたり、スポット径や光束幅等から求めたりしても良い。
図7は本実施例のアナモフィックレンズ72a周辺の要部斜視図である。本実施例ではアナモフィックレンズ72aも含めて各光学部品が納められている筐体78(図7では1部のみ記載)において、アナモフィクレンズ72aと接触する箇所は光軸方向(図7では横方向)に平行な面になっており、アナモフィックレンズ2側の接触面の光軸方向の長さに対して筐体78側の前記光軸方向に平行な面を光軸方向に十分長くしておくことで、アナモフィックレンズ2の位置を調整できるようにしている。
またアナモフィックレンズ72aが筐体78に接する面は、該アナモフィックレンズ72aの下部だけではなく確実に光軸方向に移動するように図6においてアナモフィックレンズ72aの右側にも接触面を設けてガイドとしての機能を持たせている。
また本実施例ではアナモフィックレンズ72aを固定するにあたり、該アナモフィックレンズ72aの下部の面と接する前記筐体側の箇所に紫外線硬化剤を塗布し、位置を調整後、紫外線を照射することで固定している。但し固定方法はこの方法に限定されるものではなく、例えばアナモフィックレンズ72aを保持する保持部材が介在する場合は、保持部材と筐体を接着固定しても良く、また接着ではなく板バネ等で固定しても良い。
本実施例では、アナモフィックレンズ2を光軸方向にdX変位させたときの被走査面6における主走査断面上のピント位置の変位量をdMとするとき
15≦dM/dX≦100‥‥‥(2-3)
なる条件を満足するように設定している。
条件式(2-3)はアナモフィックレンズ72aに関しての主走査敏感度dM/dXを規定するものであり、条件式(2-3)の上限値を越えると主走査断面上の敏感度が高くなりすぎて調整が困難になり良くない。また条件式(2-3)の下限値を越えると入射側のFナンバーが暗くなりすぎ十分な光量を確保することが困難になり良くない。
本実施例のアナモフィックレンズ72aに関しての主走査敏感度dM/dXは、上記の如く
dM/dX=27.5[mm/mm]
であり、これは条件式(2-3)を満たしている。
更に望ましくは上記の条件式(2-3)を次の如く設定するのが望ましい。
30≦dM/dX≦60‥‥‥(2-3a)
また本実施例では結像光学手段の副走査断面上の横倍率βsを、
−3.5≦βs≦−2‥‥‥(2-4)
なる条件を満足するように設定している。
条件式(2-4)は結像光学手段の副走査断面上の横倍率βsを規定するものであり、条件式(2-4)の下限値を越えると走査光学系の組み立て時にアナモフィックレンズが光軸周りに回転したり、偏向面の法線が主走査断面と非平行になっていたりした場合に被走査面上のスポットの形状がイビツになり易く深度幅が減少し易くなるため良くない。また条件式(4)の上限値を越えると光源手段1から偏向面4aまでの距離が長くなりすぎ良くない。なぜならば、アナモフィックレンズの各断面上での結像位置の敏感度を揃えるために入射光学手段の副走査倍率の絶対値を上げる必要が生じ、また光源手段からアナモフィックレンズまでの距離は主走査より決まっているため、入射光学手段の副走査倍率を上げるにはアナモフィックレンズから光偏向器までの距離を長くする必要が生じる。結果、入射光学手段の全長が長くなってしまう為である。
本実施例の結像光学手段の副走査横倍率βsは、
βs=-2.80
であり、これは条件式(2-4)を満たしている。
更に望ましくは上記の条件式(2-4)を次の如く設定するのが望ましい。
−3.5≦βs≦−2.4‥‥‥(2-4a)
本実施例では走査光学系の主走査断面上の横倍率βamを前述の条件式(5)を満たすように
(βam)=29.4
としている。
また被走査面6近傍における結像位置ズレが主にアナモフィックレンズ72aの位置ズレから決まり、各断面上の結像位置が略等しく被走査面からずれている場合、該アナモフィックレンズ72aの位置を調整するのではなく、例えば筐体と感光ドラム間の相対的な距離を調整することにより、各断面上の結像位置を感光ドラム面位置に一致させても良い。
次に本発明の実施例3について説明する。
本実施例において前述の実施例1と異なる点は更なる高速化及び高精細化を図るために光源手段81をモノリシックな2ビーム半導体レーザーより構成したことと、実施例1に記載した調整方法に一部調整方法を追加して構成したことである。その他の構成及び光学的作用は実施例1と略同様であり、これにより同様な効果を得ている。
即ち、図8は本実施例の光源手段81の各発光点81a,81bの配置位置を示した図である。同図に示すように各発光点81a,81bは主走査方向及び副走査方向に対して各々離して配置しており、各発光点81a,81b間の距離は副走査方向よりも主走査方向の方が長くなるように配置している。これは実際に必要な副走査方向の発光点間の距離に対し発光点81a,81b間の距離の方が長く、光源を回転することによって、副走査方向の発光点間距離を所望の値にしているためである。
本実施例のように光源手段81にモノリシックな2ビーム半導体レーザーを用いても各発光点81a,81bの光軸方向に対する相対的な位置ズレは数μm程度が予想され、更に波長差も数nm程度が予想されるため、被走査面上では同一断面上の結像位置を比べても数100μm程度のズレが発生することが予想される。
そこで本実施例では前述の実施例1と同様に光源手段81の位置を光軸方向に移動し、各断面上での結像位置のバランスを取って調整するだけでなく、複数の発光点が主走査方向に離間させておき、光源手段81を図8に示す副走査方向に平行な軸Yを回転軸として回転調整することで、2つの光束間の結像位置のズレも調整するようにしている。
尚、本実施例では副走査方向に平行な軸Yを回転軸として回転調整を行うが、複数の発光点が副走査方向に離間しているときは主走査方向に平行な軸Xを回転軸として回転調整しても良い。
更に本実施例では、光源手段81を図8において紙面垂直方向に平行な軸を回転軸として回転させることで2つの光束の副走査方向の走査線間隔も調整している。
本実施例では上記の如く副走査方向に平行な軸Yを回転軸として光源手段81を回転させている。これは異なる軸回りで回転させると副走査断面上での走査線間隔が変化し、走査線間隔の調整量がバラツキ、結果として調整代を大きく取る必要が生じる為である。
本実施例では上記のように調整箇所を光源手段81に集中させることで調整箇所を減らし、調整をスムーズに行うことを可能にしている。
尚、本実施例では光源手段81にモノリシックな2ビーム半導体レーザーを用いたが、これに限らず、例えばビーム数が3本又は4本以上出射するマルチビーム半導体レーザーでも良い。また図9に示すような複数の半導体レーザー91,92から出射された複数の光束をプリズム等のビーム合成手段93で合成してマルチビーム化した場合でも本実施例の光源手段として用いることができる。
尚、図9はプリズム合成した場合の光源手段の要部概略図である。同図において91、92は各々半導体レーザー、93は合成プリズム、一点破線は光軸、矢印は各半導体レーザー91、92から出射された光束の進行方向である。
図9における主走査断面上及び副走査断面上での結像位置の調整は各半導体レーザー91、92をそれぞれ独立に、出射直後の光軸方向に沿って移動させることにより、各々の半導体レーザー91、92の主走査断面上及び副走査断面上での結像位置をバランスを取って調整すれば良い。もしくは光源手段全体を合成後の光軸方向(図中K方向)に沿って移動させ、半導体レーザー91もしくは半導体レーザー92のいずれか一方の各断面上での結像位置をバランスを取って調整した後、他方の半導体レーザーの位置を出射直後の光軸方向に沿って移動させることで、この半導体レーザーの各断面上での結像位置をバランスを取って調整しても良い。
[画像形成装置]
図10は、本発明の画像形成装置の実施例を示す副走査断面上の要部断面図である。図において、符号104は画像形成装置を示す。この画像形成装置104には、パーソナルコンピュータ等の外部機器117からコードデータDcが入力する。このコードデータDcは、装置内のプリンタコントローラ111によって、画像データ(ドットデータ)Diに変換される。この画像データDiは、実施例1〜3のいずれかに示した構成を有する光走査ユニット100に入力される。そして、この光走査ユニット100からは、画像データDiに応じて変調された光ビーム103が出射され、この光ビーム103によって感光ドラム101の感光面が主走査断面上に走査される。
静電潜像担持体(感光体)たる感光ドラム101は、モータ115によって時計廻りに回転させられる。そして、この回転に伴って、感光ドラム101の感光面が光ビーム103に対して、主走査断面上と直交する副走査断面上に移動する。感光ドラム101の上方には、感光ドラム101の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ102が表面に当接するように設けられている。そして、帯電ローラ102によって帯電された感光ドラム101の表面に、前記光走査ユニット100によって走査される光ビーム103が照射されるようになっている。
先に説明したように、光ビーム103は、画像データDiに基づいて変調されており、この光ビーム103を照射することによって感光ドラム101の表面に静電潜像を形成せしめる。この静電潜像は、上記光ビーム103の照射位置よりもさらに感光ドラム101の回転方向の下流側で感光ドラム101に当接するように配設された現像器107によってトナー像として現像される。
現像器107によって現像されたトナー像は、感光ドラム101の下方で、感光ドラム101に対向するように配設された転写ローラ108によって被転写材たる用紙112上に転写される。用紙112は感光ドラム101の前方(図10において右側)の用紙カセット109内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。用紙カセット109端部には、給紙ローラ110が配設されており、用紙カセット109内の用紙112を搬送路へ送り込む。
以上のようにして、未定着トナー像を転写された用紙112はさらに感光ドラム101後方(図10において左側)の定着器へと搬送される。定着器は内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113とこの定着ローラ113に圧接するように配設された加圧ローラ114とで構成されており、転写部から搬送されてきた用紙112を定着ローラ113と加圧ローラ114の圧接部にて加圧しながら加熱することにより用紙112上の未定着トナー像を定着せしめる。更に定着ローラ113の後方には排紙ローラ116が配設されており、定着された用紙112を画像形成装置の外に排出せしめる。
図10においては図示していないが、プリントコントローラ111は、先に説明したデータの変換だけでなく、モータ115を始め画像形成装置内の各部や、後述する光走査ユニット内のポリゴンモータなどの制御を行う。
本発明で使用される画像形成装置の記録密度は、特に限定されない。しかし、記録密度が高くなればなるほど、高画質が求められることを考えると、1200dpi以上の画像形成装置において本発明の実施例1〜3の構成はより効果を発揮する。
[カラー画像形成装置]
図11は本発明の実施例のカラー画像形成装置の要部概略図である。本実施例は、走査光学系を4個並べ各々並行して像担持体である感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。図11において、60はカラー画像形成装置、11、12、13、14は各々実施例1〜3に示したいずれかの構成を有する走査光学系、21、22、23、24は各々像担持体としての感光ドラム、31、32、33、34は各々現像器、51は搬送ベルトである。
図11において、カラー画像形成装置60には、パーソナルコンピュータ等の外部機器52からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力する。これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ53によって、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。これらの画像データは、それぞれ走査光学系11、12、13、14に入力される。そして、これらの走査光学系からは、各画像データに応じて変調された光ビーム41、42、43、44が出射され、これらの光ビームによって感光ドラム21、22、23、24の感光面が主走査断面上に走査される。
本実施例におけるカラー画像形成装置は走査光学系(11、12、13、14)を4個並べ、各々がC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色に対応し、各々平行して感光ドラム21、22、23、24面上に画像信号(画像情報)を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
本実施例におけるカラー画像形成装置は上述の如く4つの走査光学系11、12、13、14により各々の画像データに基づいた光ビームを用いて各色の潜像を各々対応する感光ドラム21、22、23、24面上に形成している。その後、記録材に多重転写して1枚のフルカラー画像を形成している。
前記外部機器52としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置60とで、カラーデジタル複写機が構成される。
本発明の実施例1の主走査断面図 本発明の実施例1の調整前後の各結像位置を示した要部概略図 本発明の実施例1の調整前後の各結像位置を示した要部概略図 本発明の実施例1の調整方法の説明図 本発明の実施例1の光源手段近傍の要部斜視図 本発明の実施例2の主走査断面図 本発明の実施例2のアナモフィックレンズ近傍の要部斜視図 本発明の実施例3の各発光点の位置関係図 合成プリズムを用いた光源手段の要部概略図 本発明の画像形成装置の実施例を示す副走査断面図 本発明の実施例のカラー画像形成装置の要部概略図
符号の説明
1,91,92 光源手段(半導体レーザー)
81 光源手段(2ビーム半導体レーザー)
2、72 入射光学手段
2a、72a アナモフィックレンズ
3 開口絞り
4 偏向手段(回転多面鏡)
5、75 結像光学手段
5a 結像レンズ
6 被走査面(感光体ドラム)
75a、75b 結像レンズ
11、12、13、14 走査光学系
21、22、23、24 像担持体(感光ドラム)
31、32、33、34 現像器
41、42、43、44 光束
51 搬送ベルト
52 外部機器
53 プリンタコントローラ
60 カラー画像形成装置
100 走査光学系
101 感光ドラム
102 帯電ローラ
103 光ビーム
104 画像形成装置
107 現像装置
108 転写ローラ
109 用紙カセット
110 給紙ローラ
111 プリンタコントローラ
112 転写材(用紙)
113 定着ローラ
114 加圧ローラ
115 モータ
116 排紙ローラ
117 外部機器

Claims (14)

  1. 光源手段と、該光源手段から射出された光束を集光する入射光学手段と、該入射光学手段から導光された光束が被走査面上を走査するように該光束を偏向する偏向手段と、該偏向手段で偏向された光束を該被走査面上に集光させる結像光学手段とを有する走査光学系において、
    該光源手段若しくは該入射光学手段を光軸方向にdX変位させたときの被走査面における主走査断面上のピント位置の変位量をdM、被走査面における副走査断面上のピント位置の変位量をdSとするとき、
    0.8≦(dS/dX)/(dM/dX)≦1.2
    なる条件を満足することを特徴とする走査光学系。
  2. 光源手段と、該光源手段から射出された光束を集光する入射光学手段と、該入射光学手段から導光された光束が被走査面上を走査するように該光束を偏向する偏向手段と、該偏向手段で偏向された光束を該被走査面上に集光させる結像光学手段とを有する走査光学系において、
    主走査断面上における走査光学系の横倍率をβam、副走査断面上における走査光学系の横倍率をβasとするとき、
    0.8≦(βas/βam)≦1.2
    なる条件を満足することを特徴とする走査光学系。
  3. 前記入射光学手段は、主走査方向と副走査方向でパワーの異なる単一の光学素子より成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の走査光学系。
  4. 前記入射光学手段は、互いの相対的位置が不変の複数の光学素子より成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の走査光学系。
  5. 前記光源手段若しくは前記入射光学手段は、光軸方向に移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の走査光学系。
  6. 前記光源手段若しくは前記入射光学手段を光軸方向にdX変位させたときの前記被走査面における主走査断面上のピント位置の変位量をdMとするとき
    15≦dM/dX≦100
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の走査光学系。
  7. 前記走査光学系の主走査断面上の横倍率をβamとするとき、
    15≦(βam)≦100
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の走査光学系。
  8. 前記結像光学手段の副走査断面上の横倍率をβsとするとき
    −3.5≦βs≦−2
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の走査光学系。
  9. 前記光源手段は、主走査方向に離間する複数の発光点を有し、副走査方向に平行な軸で回転可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の走査光学系。
  10. 前記光源手段は、副走査方向に離間する複数の発光点を有し、主走査方向に平行な軸で回転可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の走査光学系。
  11. 請求項1乃至10の何れか1項に記載の走査光学系と、前記被走査面に配置された感光体と、前記走査光学系で走査された光束によって前記感光体上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器とを有することを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1乃至10の何れか1項に記載の走査光学系と、外部機器から入力したコードデータを画像信号に変換して前記走査光学系に入力せしめるプリンタコントローラとを有していることを特徴とする画像形成装置。
  13. 各々が請求項1乃至10の何れか1項に記載の走査光学系の被走査面に配置され、互いに異なった色の画像を形成する複数の像担持体とを有することを特徴とするカラー画像形成装置。
  14. 外部機器から入力した色信号を異なった色の画像データに変換して各々の走査光学系に入力せしめるプリンタコントローラを有していることを特徴とする請求項13に記載のカラー画像形成装置。
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