JP2017171708A - ポリオキシアルキレンポリオールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】取扱いが容易で、効率が良く、かつアルデヒド類の含有量が極めて少ない、ポリオキシアルキレンポリオールの製造方法を提供する。【解決手段】粗ポリオキシアルキレンポリオールに水、ケイ酸塩化合物、及び酸化防止剤を添加し混合する工程B、前記工程Bで得られた混合物に固体酸又は無機酸を添加し混合する工程C、並びに前記工程Cで得られた混合物を脱水し、濾過する工程Dを含むポリオキシアルキレンポリオールの製造方法を用いる。【選択図】 なし
Description
本発明は、ポリオキシアルキレンポリオールの製造方法に関する。更に詳細には、アルデヒド類の含有量が極めて少ないポリオキシアルキレンポリオールの製造方法に関する。
ポリオキシアルキレンポリオールは、ポリウレタンフォームや界面活性剤の原料として有用であり、工業的規模で製造されている。一般的な製造方法としては、例えば、水酸化カリウム等のアルカリ性触媒を用い多官能の活性水素化合物にアルキレンオキシドを付加重合する方法が知られている。
ポリオキシアルキレンポリオールの品質を低下させる原因として、不飽和基を含有したモノオールの他に、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒド化合物の副生が挙げられる。
ポリオキシアルキレンポリオール中のアルデヒド類を低減又は除去する方法としては、例えば、アルカリ性触媒及び副生物を含むポリエーテルポリオール、又はアルカリ性触媒を除去した副生物を含むポリエーテルポリオールに、鉱酸を添加してpH値6.5以下とし、合成珪酸マグネシウム、合成珪酸アルミニウム等の酸吸着剤で脱鉱酸した後、脱水・脱アルデヒド類を温度50〜150℃、減圧度10mmHg以下で、又は脱水・脱アルデヒド類を温度50〜150℃、減圧度50mmHg以下で、水、水蒸気若しくはN2ガスを吹き込みながら行う方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、アルカリ性触媒の存在下、活性水素化合物にアルキレンオキシドを付加して得られる粗製ポリオキシアルキレン化合物を精製するに際し、気相の酸素濃度が3%以下の条件下、中和、濾過、脱水し粗製ポリオキシアルキレン化合物を得る方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2には、中和を、水の存在下、シリケート系吸着剤及び/又は無機酸類で行うこと、さらに酸化防止剤を、粗製ポリオキシアルキレン化合物を中和した後、脱水工程終了までの1以上の段階で、粗製ポリオキシアルキレン化合物の重量に基づき10〜3000ppm添加することが開示されている。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献1、特許文献2に開示された方法では、近年の厳しいアルデヒド規制をクリアできるほど十分にアルデヒド類を低減又は除去することが困難であることが判明した。
例えは、ポリオキシアルキレンポリオールのアルデヒド含有量が多いとポリウレタンフォームにした際、揮発性のアルデヒドが多くなり、環境や健康の面で好ましくない
本発明は上記した背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、取扱いが容易で、効率が良く、かつアルデヒド類の含有量が極めて少ない、ポリオキシアルキレンポリオールの製造方法を提供することである。
本発明は上記した背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、取扱いが容易で、効率が良く、かつアルデヒド類の含有量が極めて少ない、ポリオキシアルキレンポリオールの製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリオキシアルキレンポリオールを製造するに際し、触媒及び活性水素化合物存在下にアルキレンオキシドを重合させ得た粗ポリオキシアルキレンポリオールを、特定条件下で精製することにより、アルデヒド類の含有量が極めて少ないポリオキシアルキレンポリオールの製造する方法となることを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下に示すとおりのポリオキシアルキレンポリオールの製造方法に関する。
[1]触媒及び活性水素化合物存在下にアルキレンオキシドを重合させて粗ポリオキシアルキレンポリオールを得る工程A、前記工程Aで得られた粗ポリオキシアルキレンポリオールに水、ケイ酸塩化合物、及び酸化防止剤を添加し混合する工程B、前記工程Bで得られた混合物に固体酸又は無機酸を添加し混合する工程C、並びに前記工程Cで得られた混合物を脱水し、濾過する工程Dを含むポリオキシアルキレンポリオールの製造方法。
[2]前記工程Aにおいて、触媒が、下記一般式(1)
(上記式中、R1、R2は、各々独立して、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。また、R1とR2が互いに結合して環構造を形成していても良いし、R1同士又はR2同士が互いに結合して環構造を形成していても良い。X−は、ヒドロキシアニオン、アルコキシアニオン、カルボキシアニオン、炭素数2〜5のアルキルカルボキシアニオン、又は炭酸水素アニオンを表す。)
に示されるイミノ基含有ホスファゼニウム塩化合物であることを特徴とする上記[1]に記載の製造方法。
に示されるイミノ基含有ホスファゼニウム塩化合物であることを特徴とする上記[1]に記載の製造方法。
[3]前記工程Aにおいて、アルキレンオキシドが、エチレンオキシド、及びプロピレンオキシドからなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]粗ポリオキシアルキレンポリオールに水、ケイ酸塩化合物、及び酸化防止剤を添加し混合する工程Bにおいて、混合後のpHを5.5〜8.5とすることを特徴とする上記[1]乃至[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]前記工程Bで得られた混合物に固体酸又は無機酸を添加し混合する工程Cにおいて、混合後のpHを5.0以下とすることを特徴とする上記[1]乃至[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]前記工程Cにおいて、固体酸が、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、及びケイ酸アルミニウム・マグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記[1]乃至[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]前記工程Cにおいて、無機酸が、塩酸及び硫酸からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記[1]乃至[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8]製造されるポリオキシアルキレンポリオール中のホルムアルデヒド含量が0.2ppm以下であり、かつアセトアルデヒド含量が2ppm以下であることを特徴とする上記[1]乃至[7]のいずれかに記載の製造方法。
本発明により、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒド含有量が極めて低い高品質のポリオキシアルキレンポリオールを効率よく製造することが可能となった。本発明の製造方法により得られたポロオキシアルキレンポリオールは、ポリウレタンフォーム原料として好適に用いることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリオキシアルキレンポリオールの製造方法は、触媒及び活性水素化合物存在下にアルキレンオキシドを重合させて粗ポリオキシアルキレンポリオールを得る工程A、前記工程Aで得られた粗ポリオキシアルキレンポリオールに水、ケイ酸塩化合物、及び酸化防止剤を添加し混合する工程B、前記工程Bで得られた混合物に固体酸又は無機酸を添加し混合する工程C、並びに前記工程Cで得られた混合物を脱水し、濾過する工程Dを含むことをその特徴とする。
工程Aにおいて、触媒としては、特に限定するものではないが、例えば、アルカリ属化合物触媒(具体的には、ナトリウム系触媒、カリウム系触媒、セシウム系触媒等が例示される。)、カチオン重合触媒、複合金属シアン化物錯体触媒、ホスファゼニウム化合物等が挙げられる。
ナトリウム系触媒又はカリウム系触媒としては、特に限定するものではないが、例えば、ナトリウム金属、カリウム金属、ナトリウムアルコキシド又はカリウムアルコキシド(具体的には、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド等が例示される。)、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
セシウム系触媒としては、特に限定するものではないが、例えば、セシウム金属、セシウムアルコキシド(具体的には、セシウムメトキシド、セシウムエトキシド、セシウムプロポキシド等が例示される。)、水酸化セシウム、炭酸セシウム等が挙げられる。
カチオン重合触媒としては、特に限定するものではないが、例えば、MoO2Cl、MoO2OSO2CF3、トリフルオロメタンスルホン酸、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素配位化合物(具体的には、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート、三フッ化ホウ素ジブチルエーテラート、三フッ化ホウ素ジオキサネート、三フッ化ホウ素アセチックアンハイドレート、三フッ化ホウ素トリエチルアミン錯化合物が例示される。)、フッ素元素を含有する芳香族炭化水素基、フッ素元素を含有する芳香族炭化水素オキシ基を少なくとも1個有するアルミニウム、ホウ素化合物等が挙げられる。
複合金属シアン化物錯体触媒としては、特に限定するものではないが、例えば、米国特許第3278457号明細書、米国特許第3278458号明細書、米国特許第3278459号明細書等に記載の触媒が挙げられる。
ホスファゼニウム化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、特開平11−106500号公報、特開2010−150514号公報等に記載の化合物が挙げられる。
これらの触媒のうち、高品質のポリオールが得られることから、ホスファゼニウム化合物が好ましく、イミノ基含有ホスファゼニウム塩がさらに好ましい。イミノ基含有ホスファゼニウム塩としては、下記一般式(1)で表わされるイミノホスファゼニウム塩が特に好ましい。
(上記式中、R1、R2は、各々独立して、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。また、R1とR2が互いに結合して環構造を形成していても良いし、R1同士又はR2同士が互いに結合して環構造を形成していても良い。X−は、ヒドロキシアニオン、アルコキシアニオン、カルボキシアニオン、炭素数2〜5のアルキルカルボキシアニオン、又は炭酸水素アニオンを表す。)
上記一般式(1)において、R1、R2を構成する炭素数1〜20の炭化水素基としては、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、ビニル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、アリル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ヘプチル基、シクロヘプチル基、オクチル基、シクロオクチル基、ノニル基、シクロノニル基、デシル基、シクロデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基等を挙げることができる。
上記一般式(1)において、R1、R2を構成する炭素数1〜20の炭化水素基としては、特に限定するものではないが、例えば、メチル基、エチル基、ビニル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、アリル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ヘプチル基、シクロヘプチル基、オクチル基、シクロオクチル基、ノニル基、シクロノニル基、デシル基、シクロデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基等を挙げることができる。
また、上記一般式(1)において、R1とR2が互いに結合し環構造を形成した場合としては、特に限定するものではないが、例えば、ピロリジニル基、ピロリル基、ピペリジニル基、インドリル基、イソインドリル基等を挙げることができる。
さらに、上記一般式(1)において、R1同士又はR2同士が互いに結合して環構造を形成している場合としては、特に限定するものではないが、例えば、一方の置換基がエチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基となって、他方の置換基と互いに結合し環構造を形成している場合を挙げることができる。
上記一般式(1)において、R1、R2としては、原料であるグアニジン類の入手が容易という点から、メチル基、エチル基、イソプロピル基が好ましい。
上記一般式(1)において、X−は、ヒドロキシアニオン、アルコキシアニオン、カルボキシアニオン、炭素数2〜5のアルキルカルボキシアニオン、又は炭酸水素アニオンを表す。
ここで、アルコキシアニオンとしては、特に限定するものではないが、例えば、メトキシアニオン、エトキシアニオン、n−プロポキシアニオン、イソプロポキシアニオン、n−ブトキシアニオン、イソブトキシアニオン、t−ブトキシアニオン等が挙げられる。また、炭素数2〜5のアルキルカルボキシアニオンとしては、特に限定するものではないが、例えば、アセトキシアニオン、エチルカルボキシアニオン、n−プロピルカルボキシアニオン、イソプロピルカルボキシアニオン、n−ブチルカルボキシアニオン、イソブチルカルボキシアニオン、t−ブチルカルボキシアニオン等が挙げられる。
上記一般式(1)において、X−としては、イミノ基含有ホスファゼニウム塩の塩基性が強く、得られるポリアルキレングリコール製造用活性種の重合活性が高くなることから、ヒドロキシアニオン、メトキシアニオン、イソプロポキシアニオンが好ましい。
上記一般式(1)に示されるイミノ基含有ホスファゼニウム塩は、市販品を用いてもよいし、従来公知の方法により製造することも可能である。例えば、イミノ基含有ホスファゼニウム塩化物塩、イミノ基含有ホスファゼニウムヨウ化物塩又はイミノ基含有ホスファゼニウム臭化物塩を塩基性化合物又はイオン交換樹脂を用いてイオン交換する方法を挙げることができる。
ここで、前記塩基性化合物としては、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のアルコキシド、カルボン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸水素化物等を挙げることができる。それらの中でも、入手が容易で塩基性が強くイオン交換が容易に進行することから、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物が好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが特に好ましい。
工程Aにおいて、活性水素化合物としては、分子中に活性水素基を有する化合物であればよく、特に限定するものではないが、例えば、ヒドロキシ化合物、アミン化合物、カルボン酸化合物、フェノール化合物、チオール化合物等を挙げることができ、より具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ソルビトール、シュークローズ、グルコース等のヒドロキシ化合物;エチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、ピペラジン等のアミン化合物;アジピン酸等のカルボン酸化合物;ビスフェノール等のフェノール化合物;エタンジチオール、ブタンジチオール等のチオール化合物等を挙げることができる。また、水酸基を有するポリエーテルポリオールを用いることも可能であり、例えばポリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールグリセリンエーテル等を挙げることができ、この際のポリエーテルポリオールの分子量に特に制限はなく、その中でも低粘度で流動性に優れる分子量200〜3000のポリエーテルポリオールが好ましい。また、これら活性水素含有化合物は単独でも数種類の混合物であってもよい。
工程Aにおいて、アルキレンオキシドとしては、開環付加重合可能なアルキレンオキシドであればよく、特に限定するものではないが、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、スチレンオキシド及びブチレンオキシドなどが挙げられるが、特にエチレンオキシド、プロピレンオキシドが好ましい。また、該アルキレンオキシドは単独でも使用してよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上のアルキレンオキシドを併用する場合、ブロック及びランダム重合のいずれの重合方法でもよい。
工程Aにおける重合反応は、常圧又は加圧下、通常40〜130℃の範囲で行う。生産性の観点から、反応温度は80〜120℃が好ましく、反応圧力は、0.1〜0.6MPaであることが好ましい。
工程Aにおいて、活性水素化合物に付加させるアルキレンオキシドの量は、目的とするポリオキシアルキレンポリオールの用途に応じ調製すればよく、特に限定されない。
粗ポリオキシアルキレンポリオールに水、ケイ酸塩化合物、及び酸化防止剤を添加し混合する工程Bにおいて、ケイ酸塩化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、活性白土、ゼオライト、酸性白土、ケイ酸アルミニウム・マグネシウム等が挙げられる。
これらのケイ酸塩化合物のうち、アルデヒド類の低減効果に優れる点で、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸アルミニウム・マグネシウムがより好ましい。
ここで,該ケイ酸塩化合物の添加量としては、特に限定するものではないが、粗ポリオキシアルキレンポリオールに対して、例えば、0.1〜10重量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.25〜5重量%の範囲であり、さらに好ましくは0.5〜2重量%の範囲である。
工程Bにおいて、酸化防止剤は、特に限定するものではないが、例えば、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、亜リン酸エステル系酸化防止剤等が挙げられる。
フェノール系酸化防止剤としては、特に限定するものではないが、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(以下、BHTと略することもある。)、2−tert−ブチル−4−メトキシフェノール(以下、BHAと略することもある。)、6−tert−ブチル−2,4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジーtert−ブチル−4−エチルフェノール、オクタデシ−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5)−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート]等が挙げられる。
アミン系酸化防止剤としては、特に限定するものではないが、例えば、n−ブチル−p−アミノフェノール、4,4−ジメチルジフェニルアミン、4,4−ジオクチルジフェニルアミン(以下DOAと略す。)、4,4−ビス−α,α’−ジメチルベンジルフェニルアミン等が挙げられる。
亜リン酸エステル系酸化防止剤としては、特に限定するものではないが、例えば、エチルホスファイト、プロピルホスファイト、ブチルホスファイト、2−エチルヘキシルホスファイト等が挙げられる。
これらの酸化防止剤は単独で使用しても良いし、2種類以上併用しても構わない。
これらの酸化防止剤の中で、アルデヒド類の低減効果に優れる点で、BHT、オクタデシ−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、BHA、DOAがより好ましい。
工程Bにおいて、該酸化防止剤の添加量としては、特に限定するものではないが、粗ポリオキシアルキレンポリオールに対して、例えば、100〜2000ppmの範囲が好ましく、アルデヒドの低減効果に優れる点で、600〜1000ppmの範囲がさらに好ましい。
工程Bにおいて、水の添加量としては、特に限定するものではないが、粗ポリオキシアルキレンポリオールに対して、例えば、0.1〜100重量%の範囲が好ましく、ポリオールの生産性に優れる点で、0.1〜50重量%の範囲がより好ましく、0.1〜5.0重量%の範囲であることがさらに好ましい。
工程Bにおいて、混合温度としては、特に限定するものではないが、例えば、70〜150℃の範囲が好ましく、80〜130℃の範囲がさらに好ましい。また、混合時間としては、特に限定するものではないが、例えば、0.5〜10時間の範囲が好ましく、1〜3時間の範囲がさらに好ましい。混合の方法については、特に限定するものではないが、例えば、バッチ式、連続式等を挙げることができる。
工程Bにおいて、混合後のpHとしては、アルデヒド類の低減効果に優れる点で、例えば、5.5〜12の範囲が好ましく、5.5〜8.5の範囲がより好ましい。
前記工程Bで得られた混合物に固体酸又は無機酸化合物を添加し混合する工程Cにおいて、固体酸としては、特に限定するものではないが、例えば、ゼオライト、メソポーラスシリカ、メソポーラスアルミノシリケート、ヒドロキシアパタイト、アルミナ、モンモリロナイト、陽イオン交換樹脂、合成ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム・マグネシウム等が挙げられる。アルデヒド類の低減効果に優れる点で、合成ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム・マグネシウムが好ましい。
また、無機酸化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、塩酸、過塩素酸、硫酸、亜硫酸、硝酸が挙げられる。アルデヒド類の低減効果に優れる点で、好ましくは塩酸、硫酸である。
工程Cにおいて、固体酸又は無機酸化合物を添加することによって、混合物のpHを前工程Bよりさらに下げることができる。工程Cにおいて、固体酸又は無機酸化合物を添加する際、アルデヒド類の低減効果に優れる点で、混合物のpHを5.5未満にすることが好ましく、混合物のpH値を5.0以下とすることがより好ましい。
工程Cにおいて、混合温度としては、特に限定するものではないが、アルデヒド類の低減効果に優れる点で、70〜150℃の範囲であることが好ましく、80〜130℃の範囲であることがより好ましい。また、混合時間としては、アルデヒド類の低減効果に優れる点で、0.5時間以上であることが好ましい。
前記工程Cで得られた混合物を脱水し、濾過する工程Dにおいて、脱水条件としては、特に限定するものではないが、例えば、温度70〜150℃、圧力50kPa以下で減圧処理を行うことが好ましく、80〜130℃、圧力30kPa以下で減圧処理を行うことがより好ましい。また、減圧処理時間としては、処理する粗ポリアルキレンポリオールの量によるため、特に限定するものではないが、通常1〜10時間で行う。
また、特に限定するものではないが、該粗ポリオキシアルキレンポリオールに窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスを導入しながら減圧処理を行ってもよい。
濾過における分離方法は任意であり、特に限定するものではないが、例えば、減圧濾過、加圧濾過、遠心濾過、デカンテーション、遠心デカンテーション等の方法を用いることが可能である。また、その際には、ケイソウ土、セルライト等の濾過助剤を用いることも可能である。
上記した工程B〜Dを経ることにより、ホルムアルデヒド含量は0.2ppm以下、かつアセトアルデヒド含量が2ppm以下のポリオキシアルキレンポリオールが製造される。
以下に、本発明の実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されて解釈されるものではない。得られたポリオキシアルキレンポリオールは以下に示す方法により評価した。
[アルデヒド含有量の測定]
ポリオキシアルキレンポリオール中のアルデヒド含有量は、以下のように測定した。
ポリオキシアルキレンポリオール中のアルデヒド含有量は、以下のように測定した。
0.2gのポリオキシアルキレンポリオールをフラスコにとり、アセトニトリル 2mLを加えて溶解し、0.3重量%2,4−ジニトロフェニルヒドラジンのアセトニトリル溶液 2mL、1重量%塩酸を0.04g加えて、0.5h時間室温で放置して反応させた。アルデヒドと2,4−ジニトロフェニルヒドラジンとの反応生成物であるヒドラゾン化合物を、液体クロマトグラフィーで定量分析することによってアルデヒドを定量した。液体クロマトグラフィー分析は、東ソー社製HPLC8020を用い、カラムTSK−gel ODS−80Ts、移動相:アセトニトリル/水 =70/30、流速1mL/min、検出器:UV−360nm、注入量 10μL 、カラム温度 40℃で行った。
[ポリオキシアルキレンポリオールのpH測定]
JIS K 1557記載の測定方法に準拠し、ポリオキシアルキレンポリオールのpHは、pH計(飽和カロメル電極はスリープ形)を用い、室温における2−プロパノール水溶液(2−プロパノール/水容量比=100/60)での見掛けのpHを測定した
[ポリアルキレングリコールの水酸基価及び総不飽和度の測定]
JIS K 1557記載の測定法に準拠し測定した。
JIS K 1557記載の測定方法に準拠し、ポリオキシアルキレンポリオールのpHは、pH計(飽和カロメル電極はスリープ形)を用い、室温における2−プロパノール水溶液(2−プロパノール/水容量比=100/60)での見掛けのpHを測定した
[ポリアルキレングリコールの水酸基価及び総不飽和度の測定]
JIS K 1557記載の測定法に準拠し測定した。
合成例1(イミノ基含有ホスファゼニウム塩の調製)
〜イミノ基含有ホスファゼニウム塩化物塩の合成〜
攪拌翼を付した500mlの4つ口フラスコを窒素雰囲気とし、五塩化リン 11.5g(55mmol)とトルエン 225mlを加え、−20℃で攪拌した。フラスコ内を−20℃に維持したまま、テトラメチルグアニジン 65g(550mmol)を滴下し、−20℃で1時間攪拌を継続した。さらに、110℃に昇温し15時間攪拌を行った。得られた白色懸濁液を濾過し、濾物として白色固体を得た。この白色固体をアセトンに溶解し、濾過を行い、無色透明の濾液を得た。得られた濾液を濃縮し、目的とするテトラキス(テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリドの粗生成物を白色固体として得た。
〜イミノ基含有ホスファゼニウム塩化物塩の合成〜
攪拌翼を付した500mlの4つ口フラスコを窒素雰囲気とし、五塩化リン 11.5g(55mmol)とトルエン 225mlを加え、−20℃で攪拌した。フラスコ内を−20℃に維持したまま、テトラメチルグアニジン 65g(550mmol)を滴下し、−20℃で1時間攪拌を継続した。さらに、110℃に昇温し15時間攪拌を行った。得られた白色懸濁液を濾過し、濾物として白色固体を得た。この白色固体をアセトンに溶解し、濾過を行い、無色透明の濾液を得た。得られた濾液を濃縮し、目的とするテトラキス(テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリドの粗生成物を白色固体として得た。
得られた粗生成物をクロロホルムと水で分液抽出した。クロロホルム相を濃縮し、目的とするテトラキス(テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド 25.5g(48.5mmol;収率88%)を白色固体として得た。
〜イミノ基含有ホスファゼニウム塩の合成〜
磁気回転子を備えた300mlのシュレンクフラスコにテトラキス(テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド 21g(40mmol)を加え、フラスコ内を窒素雰囲気下とした。そこへ水酸化カリウム 2.2g(40mmol)、エタノール 80mlを加え、室温中で1時間撹拌した。反応終了後に得られる白色固体を含む懸濁液を濾紙を付した漏斗を用い、減圧下にて濾過を行った。濾液側に目的とするテトラキス(テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムヒドロキシド(上記一般式(1)におけるR1がメチル基、R2がメチル基、X−がヒドロキシアニオンに相当するイミノ基含有ホスファゼニウム塩)のエタノール溶液が得られ、濾物側に副生塩である塩化カリウムが得られた。
磁気回転子を備えた300mlのシュレンクフラスコにテトラキス(テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムクロリド 21g(40mmol)を加え、フラスコ内を窒素雰囲気下とした。そこへ水酸化カリウム 2.2g(40mmol)、エタノール 80mlを加え、室温中で1時間撹拌した。反応終了後に得られる白色固体を含む懸濁液を濾紙を付した漏斗を用い、減圧下にて濾過を行った。濾液側に目的とするテトラキス(テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムヒドロキシド(上記一般式(1)におけるR1がメチル基、R2がメチル基、X−がヒドロキシアニオンに相当するイミノ基含有ホスファゼニウム塩)のエタノール溶液が得られ、濾物側に副生塩である塩化カリウムが得られた。
得られたテトラキス(テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムヒドロキシド−エタノール溶液にイオン交換水 80mlを加え、減圧下溶媒除去を行い、40mlになるまで濃縮し、さらにイオン交換水 80mlを加え、減圧下溶媒除去を行い、40mlになるまで濃縮し、イミノ基含有ホスファゼニウム塩水溶液を得た。このイミノ基含有ホスファゼニウム塩の純度は99.6%、水溶液濃度は50重量%であった。
合成例2(粗ポリオキシアルキレンポリオールの調製)
(工程A)
撹拌翼を備えた2リットルのオートクレーブに、合成例1により得られたイミノ基含有ホスファゼニウム塩水溶液(50重量%;テトラキス(テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムヒドロキシド) 4.0g及び活性化水素化合物として3官能性のポリアルキレングリコール(三洋化成工業社製、(商品名)サンニックスGP−1000;水酸基価160mgKOH/g) 175g(175mmol)を加え、オートクレーブ内を窒素雰囲気下とし、内温を80℃とし、0.2kPaの減圧下で溶媒及び副生水の除去を行い、ポリアルキレングリコール製造用活性種の調製を行った。
(工程A)
撹拌翼を備えた2リットルのオートクレーブに、合成例1により得られたイミノ基含有ホスファゼニウム塩水溶液(50重量%;テトラキス(テトラメチルグアニジノ)ホスファゼニウムヒドロキシド) 4.0g及び活性化水素化合物として3官能性のポリアルキレングリコール(三洋化成工業社製、(商品名)サンニックスGP−1000;水酸基価160mgKOH/g) 175g(175mmol)を加え、オートクレーブ内を窒素雰囲気下とし、内温を80℃とし、0.2kPaの減圧下で溶媒及び副生水の除去を行い、ポリアルキレングリコール製造用活性種の調製を行った。
その後、内温を130℃とし、プロピレンオキシド 880gを反応圧力0.3MPa以下を保つように間欠的に供給しながら、内温130℃を維持しながら6時間開環重合反応を行った。次いで、0.2kPaの減圧下で残留プロピレンオキシドの除去を行った後、エチレンオキシド 210gを反応圧力0.4MPa以下を保つように間欠的に供給しながら、内温130℃を維持しながら6時間開環重合反応を行った。そして0.2kPaの減圧下で残留エチレンオキシドの除去を行い、ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールブロック共重合体 1200gを得た。以下、得られた粗ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールブロック共重合体を粗ポリオキシアルキレンポリオールAと称する。
実施例1.
(工程B)
0.1Lオートクレーブに粗ポリオキシアルキレンポリオールA 100重量部に対して5重量部に相当するイオン交換水、合成ケイ酸アルミニウム(協和化学工業社製、(商品名)キョウワード−700SEN−S)1重量部、BHTを0.0008重量部添加し、85℃で1時間撹拌した。その後、120℃、1時間撹拌し、粗ポリオキシアルキレンポリオールAスラリーを得た。この時、粗ポリオキシアルキレンポリオールAスラリーのpH値は6.8であった。
(工程B)
0.1Lオートクレーブに粗ポリオキシアルキレンポリオールA 100重量部に対して5重量部に相当するイオン交換水、合成ケイ酸アルミニウム(協和化学工業社製、(商品名)キョウワード−700SEN−S)1重量部、BHTを0.0008重量部添加し、85℃で1時間撹拌した。その後、120℃、1時間撹拌し、粗ポリオキシアルキレンポリオールAスラリーを得た。この時、粗ポリオキシアルキレンポリオールAスラリーのpH値は6.8であった。
(工程C)
工程Bで得られた粗ポリオキシアルキレンポリオールAスラリーに、0.1重量%塩酸を粗ポリオキシアルキレンポリオールA 100重量部に対し2.5重量部添加し、オートクレーブ内を窒素雰囲気下とし、内温110℃で2時間撹拌した。このときのpH値は5.0であった。
工程Bで得られた粗ポリオキシアルキレンポリオールAスラリーに、0.1重量%塩酸を粗ポリオキシアルキレンポリオールA 100重量部に対し2.5重量部添加し、オートクレーブ内を窒素雰囲気下とし、内温110℃で2時間撹拌した。このときのpH値は5.0であった。
(工程D)
その後、工程Cで得られた粗ポリオキシアルキレンポリオールAスラリーを用い、110℃、10kPaの条件で2時間減圧脱水操作を行った。
その後、工程Cで得られた粗ポリオキシアルキレンポリオールAスラリーを用い、110℃、10kPaの条件で2時間減圧脱水操作を行った。
次に、該粗ポリオキシアルキレンポリオールAスラリー 40gを、ADVANTEC社製の5Cろ紙(保留粒子径:1μm)を備えた加圧濾過器に投入し、0.2MPaの圧力で濾過を行い、ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールブロック共重合体であるポリオキシアルキレンポリオールA−1を得た。
得られたポリオキシアルキレンポリオールA−1は、ホルムアルデヒド含量 0.2ppm、アセトアルデヒド含量 1.4ppm、水酸基価 24mgKOH/g、不飽和度は0.027meq./g、pH値 7.1を有するものであった。その結果を表1に示す。
実施例2.
上記実施例1の工程Cにおいて、0.1重量%塩酸を粗ポリオキシアルキレンポリオールA 100重量部に対し2.5重量部添加する代わりに、0.5重量%硫酸を粗ポリオキシアルキレンポリオールA 100重量部に対し2.5重量部添加した以外は、実施例1に記載した方法と同様の方法により、ポリオキシアルキレンポリオールA−2を得た。当該0.5重量%硫酸を添加し、110℃で2時間撹拌したときのpH値は4.7であった。得られたポリオキシアルキレンポリオールA−2の性状を表1に併せて示す。
上記実施例1の工程Cにおいて、0.1重量%塩酸を粗ポリオキシアルキレンポリオールA 100重量部に対し2.5重量部添加する代わりに、0.5重量%硫酸を粗ポリオキシアルキレンポリオールA 100重量部に対し2.5重量部添加した以外は、実施例1に記載した方法と同様の方法により、ポリオキシアルキレンポリオールA−2を得た。当該0.5重量%硫酸を添加し、110℃で2時間撹拌したときのpH値は4.7であった。得られたポリオキシアルキレンポリオールA−2の性状を表1に併せて示す。
実施例3.
上記実施例1の工程Cにおいて、0.1重量%塩酸を粗ポリオキシアルキレンポリオールA 100重量部に対し2.5重量部添加する代わりに、合成ケイ酸アルミニウムを粗ポリオキシアルキレンポリオールA 100重量部に対し2重量部添加した以外は、実施例1に記載した方法と同様の方法により、ポリオキシアルキレンポリオールA−3を得た。当該合成ケイ酸アルミニウムを粗ポリオキシアルキレンポリオールAスラリーに添加し、110℃で2時間撹拌したときのpH値は4.9であった。得られたポリオキシアルキレンポリオールA−3の性状を表1に併せて示す。
上記実施例1の工程Cにおいて、0.1重量%塩酸を粗ポリオキシアルキレンポリオールA 100重量部に対し2.5重量部添加する代わりに、合成ケイ酸アルミニウムを粗ポリオキシアルキレンポリオールA 100重量部に対し2重量部添加した以外は、実施例1に記載した方法と同様の方法により、ポリオキシアルキレンポリオールA−3を得た。当該合成ケイ酸アルミニウムを粗ポリオキシアルキレンポリオールAスラリーに添加し、110℃で2時間撹拌したときのpH値は4.9であった。得られたポリオキシアルキレンポリオールA−3の性状を表1に併せて示す。
比較例1.
上記実施例1の工程Cにおいて、0.1重量%塩酸を粗ポリオキシアルキレンポリオールA 100重量部に対し2.5重量部添加せず、それ以外は実施例1に記載した方法と同様の方法により、ポリオキシアルキレンポリオールA−4を得た。0.1重量%塩酸を粗ポリオキシアルキレンポリオールAスラリーに添加せず、110℃で2時間撹拌したときのpH値は6.5であった。得られたポリオキシアルキレンポリオールA−4の性状を表1に示す。
上記実施例1の工程Cにおいて、0.1重量%塩酸を粗ポリオキシアルキレンポリオールA 100重量部に対し2.5重量部添加せず、それ以外は実施例1に記載した方法と同様の方法により、ポリオキシアルキレンポリオールA−4を得た。0.1重量%塩酸を粗ポリオキシアルキレンポリオールAスラリーに添加せず、110℃で2時間撹拌したときのpH値は6.5であった。得られたポリオキシアルキレンポリオールA−4の性状を表1に示す。
本発明によれば、粗ポリオキシアルキレンポリオールに水、ケイ酸塩化合物、及び酸化防止剤を添加した後、粗製ポリオキシアルキレンポリオールに無機酸化合物及び固体酸を添加し、脱水、濾過を行うことにより、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒドの含有量が低い高品質のポリオキシアルキレンポリオールを製造することができる。得られるポリオキシアルキレンポリオールは、ポリウレタン原料、ポリエステル原料、界面活性剤原料、潤滑剤原料等に有用である。特に各種イソシアネート・クッション、寝具等に使用される軟質フォームのほか、接着剤、塗料、シーリング材、熱硬化性エラストマー分野での利用が期待される。
Claims (8)
- 触媒及び活性水素化合物存在下にアルキレンオキシドを重合させて粗ポリオキシアルキレンポリオールを得る工程A、前記工程Aで得られた粗ポリオキシアルキレンポリオールに水、ケイ酸塩化合物、及び酸化防止剤を添加し混合する工程B、前記工程Bで得られた混合物に固体酸又は無機酸を添加し混合する工程C、並びに前記工程Cで得られた混合物を脱水し、濾過する工程Dを含むポリオキシアルキレンポリオールの製造方法。
- 前記工程Aにおいて、アルキレンオキシドが、エチレンオキシド、及びプロピレンオキシドからなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の製造方法。
- 粗ポリオキシアルキレンポリオールに水、ケイ酸塩化合物、及び酸化防止剤を添加し混合する工程Bにおいて、混合後のpHを5.5〜8.5とすることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記工程Bで得られた混合物に固体酸又は無機酸を添加し混合する工程Cにおいて、混合後のpHを5.0以下とすることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の製造方法。
- 前記工程Cにおいて、固体酸が、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、及びケイ酸アルミニウム・マグネシウムからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の製造方法。
- 前記工程Cにおいて、無機酸が、塩酸及び硫酸からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の製造方法。
- 製造されるポリオキシアルキレンポリオール中のホルムアルデヒド含量が0.2ppm以下であり、かつアセトアルデヒド含量が2ppm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の製造方法。
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