JP2015010062A - アルキレンオキサイド付加物の製造方法 - Google Patents

アルキレンオキサイド付加物の製造方法 Download PDF

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貴之 三多
Takayuki Mita
貴之 三多
光正 中山
Mitsumasa Nakayama
光正 中山
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Abstract

【課題】吸着処理工程時、酸素濃度を減少させる必要や、吸着剤除去のための濾過の際にも空気に接触しない設備を使用する必要なく、又、吸着処理時に着色せず、CPR成分、アルデヒド含量が少なく、過酸化物価、酸価の低いアルキレンオキサイド付加物の製造方法を提供する。【解決手段】塩基性触媒(A)の存在下、活性水素化合物(B)にアルキレンオキサイド(C)を開環付加して得られるアルキレンオキサイド付加物の製造方法において、付加反応後にリン酸及び/又は有機酸(D1)からなるpH調整剤(D)でpH7以下に調整した粗アルキレンオキサイド付加物(E)に、フェノール系酸化防止剤(F)並びにケイ酸マグネシウム(G1)及び/又はケイ酸アルミニウム(G2)からなる吸着剤(G)を添加して、吸着処理を行うことを特徴とするアルキレンオキサイド付加物の製造方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、アルデヒド含量が少なく、過酸化物価、酸価の低いアルキレンオキサイド付加物の製造方法に関する。
アルキレンオキサイド付加物は従来、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、界面活性剤、化粧品材料等の原料、医薬品添加剤等幅広く使用されている。
従来のアルキレンオキサイド付加物は、通常、アルカリ触媒存在下、アルコール、フェノール等の活性水素を有する化合物にアルキレンオキサイドを開環付加させて製造される。しかしながら、従来の製造方法では、アルカリ触媒を吸着除去する精製工程時、高温で空気と接触するため、ポリエーテル鎖の酸化により過酸化物、アルデヒド、有機酸が副生し、それらの副生物が原因となって樹脂が着色したり、副生物の毒性、臭気等の安全性に関する問題があった。
アルデヒド含量の少ないアルキレンオキサイド付加物の製造方法としては、精製処理工程時の酸素濃度を減少させる、あるいは酸素濃度を減少させずに酸化防止剤の存在下で行う方法がある(特許文献1)。
しかしながら、上記の方法では吸着処理の際、酸素濃度を減少させるために不活性ガスで置換できる耐圧設備を必要とすることや、残存触媒吸着剤除去のための濾過の際、空気に接触しないような設備を必要とするため実用的でないこと、又、酸化防止剤を用いる場合、酸化防止剤を添加する手順や使用する吸着剤の特定はされておらず、添加する手順や吸着処理剤の種類によっては酸化防止剤が激しく着色するという問題がある。
特開2005−132990号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、吸着処理工程時、酸素濃度を減少させる必要や、吸着剤除去のための濾過の際にも空気に接触しない設備を使用する必要なく、又、吸着処理時に着色せず、CPR成分、過酸化物価、アルデヒド含量、酸価の含有量の少ないアルキレンオキサイド付加物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の目的を達成すべく検討を行った結果、本発明に到達した。すなわち、塩基性触媒(A)の存在下、活性水素化合物(B)にアルキレンオキサイド(C)を開環付加して得られるアルキレンオキサイド付加物の製造方法において、付加反応後にリン酸及び/又は有機酸(D1)からなるpH調整剤(D)でpH7以下に調整した粗アルキレンオキサイド付加物(E)に、フェノール系酸化防止剤(F)並びにケイ酸マグネシウム(G1)及び/又はケイ酸アルミニウム(G2)からなる吸着剤(G)を添加して、吸着処理を行うことを特徴とするアルキレンオキサイド付加物の製造方法である。
本発明は吸着処理の際、酸素濃度を減少させる必要や、濾過の際、空気に接触しないような設備を使用する必要が無いため、工業化にあたって実用的であり、吸着処理時に着色せず、アルデヒド含量が少なく、過酸化物価、酸価の低いアルキレンオキサイド付加物を得ることができる。本発明で得られたアルキレンオキサイド付加物は各種樹脂原料や界面活性剤、化粧品材料原料等として、樹脂の色数や安全性が良好であるという効果を奏する。
本発明における塩基性触媒(A)としては、一般に使用されるアルキレンオキシド開環付加反応触媒であればよい。例えば、アルカリ金属化合物、アルカリ金属アルコラート、アルカリ金属単体及びこれら2種類以上の混合物が挙げられる。
具体的にはアルカリ金属化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等が挙げられ、アルカリ金属アルコラートとしては、ナトリウムメチラート、カリウムメチラート等が挙げられる。アルカリ金属単体としては、金属ナトリウム、金属カリウム等が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、アルカリ金属化合物及びアルカリ金属アルコラートである。
活性水素含有化合物(B)としては、アルキレンオキサイドとの反応によって環状エーテル開環付加体を生成するものであれば制限はないが、例えば、水酸基含有化合物、アミノ基含有化合物、カルボキシル基含有化合物、チオール基含有化合物、リン酸化合物及び分子内に2種以上の活性水素含有官能基を有する化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種である。
水酸基含有化合物としては、水、1価の脂肪族アルコール、2〜8価の多価アルコール、フェノール類、2〜8価の多価フェノール類等が挙げられる。
具体的には1価の脂肪族アルコール[メタノール、エタノール、ブタノール、オクタノール等];2価のアルコール[エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチルペンタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等];3価のアルコール[グリセリン、トリメチロールプロパン等];4〜8価のアルコール[ペンタエリスリトール、ジグリセリン、α−メチルグルコシド、ソルビトール、キシリット、マンニット、ジペンタエリスリトール、グルコース、フルクトース、ショ糖等];1価フェノール[フェノール、クレゾール等];多価フェノール[ピロガノール、カテコール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等]が挙げられる。
アミノ基含有化合物としては、アミン及びアミノアルコールが挙げられ、及びこれら2種以上の混合物が挙げられる。
具体的にはアミンとしては、アンモニア、炭素数1〜20のアルキルアミン等のモノアミン;エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン等の直鎖脂肪族ポリアミン、ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン等の複素環式アミン;ジシクロヘキシルメタンジアミン、イソホロンジアミン等の脂環式アミン;アニリン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジフェニルエーテルジアミン、ポリフェニルメタンポリアミン等の芳香族アミン;ヒドラジン、モノアルキルヒドラジン等のヒドラジン;コハク酸ヒドラジッド、アジピン酸ジヒドラジッド、イソフタルジヒドラジッド、テレフタルジヒドラジッド等のジヒドラジッド;ブチルグアニジン、1−シアノグアニジン等のグアニジン;ポリアミドポリアミン(例えばジカルボン酸と過剰のポリアミン類との縮合によって得られるポリアミドポリアミン);ポリエーテルポリアミン(例えばポリアルキレングリコール等のポリエーテルポリオールのシアノエチル化物の水素化物)等が挙げられる。
アミノアルコールとしては、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、モノブタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等、これらのアルキル置換体(N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン等のN,N−ジアルキルモノアルカノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン等のN−アルキルジアルカノールアミン等)及びこれらのジメチル硫酸あるいはベンジルクロリド等の4級化剤による窒素原子4級化物が挙げられる。
カルボキシル基含有化合物としては、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸、カルボン酸重合体等が挙げられる。
脂肪族カルボン酸としては酢酸、プロピオン酸、コハク酸、アジピン酸等、芳香族カルボン酸としては安息香酸等、カルボン酸重合体としてはアクリル酸の(共)重合物等が挙げられる。
チオール基含有化合物としては、エタンジチオール、プロパンジチオール、1,3−ブタンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール等が挙げられる。
リン酸化合物としては、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸等が挙げられる。
これらのうち好ましいものは水酸基含有化合物、アミノ基含有化合物であり、更に好ましいのは水酸基含有化合物である
アルキレンオキサイド(C)としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等からなる群から選ばれる少なくとも1種である。
(C)の付加モル数は、活性水素含有化合物(B)1モルに対して好ましくは1〜300モル、さらに好ましくは1〜250モル、特に好ましくは1〜160モルである。
(C)を付加する方法は、単独付加、二種以上の(C)を用いる場合のブロック付加、ランダム付加等が挙げられるが限定はない。
通常、付加反応圧力は、安全性の観点から−0.1MPaG〜0.5MPaGであることが好ましく、反応時間としては、生産性の観点から0.5〜12時間であることが好ましいが、この限りではなく、(C)の滴下速度、触媒量等を変更することで調節可能である。
リン酸及び/又は有機酸からなるpH調整剤(D)は、アルキレンオキサイド付加反応後に添加され、pH7以下に調整した祖アルキレンオキサイド付加物(E)が得られる。
(D)としては、リン酸;有機カルボン酸[蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸等]が挙げられる。これらのうち好ましいものは、リン酸、シュウ酸又はクエン酸である。リン酸を除く、塩酸や硫酸等の無機酸は、アルキレンオキサイド付加物を使用したポリエステル化、ポリウレタン化等の反応時、アルキレンオキサイド付加物中に微量に残存した中和塩が激しく着色するため好ましくない。
フェノール系酸化防止剤(F)としては、2,6−ジ−t−ブチル−ヒドロキシトルエン、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシル)プロピオネート]、ペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、イソオクチル[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N‘−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンプロピオンアミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルホスフォネート−ジエチルエステル等のヒンダードフェノール系化合物が挙げられる。(F)を添加するタイミングはpH調整剤(D)添加後から吸着処理前であり、(D)添加前であれば(F)によってアルキレンオキサイド付加物の着色が起こるため好ましくなく、また、吸着処理後に添加した場合、アルキレンオキサイド付加物の酸化劣化による過酸化物価、アルデヒド含量、酸価の上昇が起こり、好ましくない。
吸着処理時に添加される吸着剤(G)としては、ケイ酸マグネシウム(G1)及びケイ酸アルミニウム(G2)が挙げられる。
ケイ酸マグネシウム(G1)としては、例えば、キョーワード600、キョーワード612S(いずれも協和化学工業社製)等が挙げられる。
ケイ酸アルミニウム(G2)としては、例えば、キョーワード700、キョーワード700SLBC(いずれも協和化学工業社製)等が挙げられる。
これらのうち、好ましくは、キョーワード600、キョーワード700SLBC、またはこれらの併用である。
塩基性触媒(A)の使用量は粗アルキレンオキサイド付加物(E)に対して、好ましくは0.1〜1重量%、更に好ましくは0.1〜0.5重量%である。
フェノール系酸化防止剤(F)の使用量は粗アルキレンオキサイド付加物(E)の酸化劣化の観点から、粗アルキレンオキサイド付加物(E)重量に基づいて、50〜3000ppmが好ましく、更に好ましくは100〜2000ppmであり、特に好ましくは100〜1000ppmである。
ケイ酸マグネシウム(G1)、ケイ酸アルミニウム(G2)の使用量としては粗アルキレンオキサイド付加物(E)の重量に基づいて、生産性の観点から、合計0.15〜3.0重量%が好ましく、更に好ましくは0.15〜1.5重量%である。
本発明における吸着処理は、水の存在下で行うことを特徴とする。水を添加するタイミングはアルキレンオキサイド(C)付加後であれば特に制限はない。
添加する水の使用量は生産性および中和塩の吸着除去性の観点から、粗アルキレンオキサイド付加物(E)の重量に基づいて、好ましくは0.5〜7.0重量%であり、更に好ましくは1.0〜5.0重量%である。
吸着処理の際の温度は濾過速度の観点から、65℃以上であることが好ましく、アルキレンオキサイド付加物の酸化劣化の観点から、更に好ましくは65〜120℃、特に好ましくは65〜95℃である。
本発明によって得られるアルキレンオキサイド付加物は、過酸化物価が15meq./kg以下、アルデヒド含量が10ppm以下、酸価が0.1以下であることが好ましい。
アルデヒド含量は以下の塩酸ヒドロキシルアミン法により測定する。まず、試料50gを採取し、塩酸ヒドロキシルアミン溶液(塩酸ヒドロキシルアミン50gをイオン交換水150mLに溶かし、イソプロピルアルコールを加えて1000mLとしたもの)10mLをホールピペットで加える。次に、マグネチックスターラーにて30℃で60分撹拌後、メタノール100mLをメスシリンダーで加え、0.1mol/L水酸化カリウムメタノール標準液で電位差滴定を行う。試料採取無しでの空試験も同時に行い、試料滴定量a(mL)、空試験滴定量b(mL)、滴定液ファクターf、試料採取量S(g)から、次式によりアルデヒド含量を算出する。
アルデヒド含量(ppm)= 10000×{(a−b)×f×0.29}/S
酸価はJIS K0070試験方法に準じて測定する。
前記過酸化物価は以下の方法に準じて測定する。まず、250mL三角フラスコに試料10gを採取し、クロロホルム:酢酸=2:3(容量比)混合液25mLを加え、試料を溶解させる。次いで、フラスコ内に窒素ガスを通してフラスコ内の空気を十分に置換し、窒素ガスを通しながら、飽和ヨウ化カリウム水溶液1mLを加えて窒素ガスの通気を止め、フラスコに栓をした後溶液を1分間振盪し、20〜30℃の暗所で5分間静置する。続いてイオン交換水75mLを加え、フラスコに栓をして激しく振り混ぜた後、0.01Nチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。溶液が微黄色になったらデンプン指示薬1〜2滴を添加して振盪し、青呈色が消えるまで滴定を行う。試料採取無しでの空試験も同時に行い、試料滴定量a(mL)、空試験的定量b(mL)、滴定液ファクターf、試料採取量Sから、次式により過酸化物価を算出する。
過酸化物価(ミリ当量/kg)= 10×{(a−b)×f}/S
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%を示す。
<製造例1>
撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器にビスフェノールA228g(1モル)、水酸化カリウム0.40gを仕込み、窒素置換後、160℃に昇温して融解し、エチレンオキサイド1276g(ビスフェノールA1モルに対して29モル)を7時間かけて開環付加反応させた後、80℃に冷却してシュウ酸0.80gを加えてpH4.0とし、粗アルキレンオキサイド付加物(E−1)を得た。(E−1)の外観は無色透明であった。
<製造例2>
製造例1のシュウ酸0.80gを加えてpH4.0とするのを、0.40gを加えてpH5.0とする以外は製造例1と同様に行い、粗アルキレンオキサイド付加物(E−2)を得た。(E−2)の外観は無色透明であった。
<製造例3>
製造例1のシュウ酸0.80gを加えてpH4.0とするのを、0.36gを加えてpH6.0とする以外は製造例1と同様に行い、粗アルキレンオキサイド付加物(E−3)を得た。(E−3)の外観は無色透明であった。
<製造例4>
製造例1のシュウ酸0.80gを加えてpH4.0とするのを、0.32gを加えてpH7.0とする以外は製造例1と同様に行い、粗アルキレンオキサイド付加物(E−4)を得た。(E−4)の外観は無色透明であった。
<製造例5>
製造例1のシュウ酸0.80gを加えてpH4.0とするのを、酢酸1.26gを加えてpH4.6とする以外は製造例1と同様に行い、粗アルキレンオキサイド付加物(E−5)を得た。(E−5)の外観は無色透明であった。
<製造例6>
製造例1のシュウ酸0.80gを加えてpH4.0とするのを、クエン酸0.90gを加えてpH5.5とする以外は製造例1と同様に行い、粗アルキレンオキサイド付加物(E−6)を得た。(E−6)の外観は無色透明であった。
<製造例7>
撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器にプロピレングリコール228g(3モル)、水酸化カリウム3.2gを仕込み、窒素置換後、115℃に昇温して1,2−プロピレンオキサイド1044g(18モル、プロピレングリコール1モルに対して6モル)を6時間かけて開環付加反応させた後、80℃に冷却してリン酸7.0gを加えてpH4.5とし、粗アルキレンオキサイド付加物(E−7)を得た。(E−7)の外観は無色透明であった。
<実施例1>
撹拌機、加熱冷却装置を備えた耐圧反応容器に粗アルキレンオキサイド付加物(E−1)1000gを入れて、80℃に加熱し、N,N‘−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンプロピオンアミド)(F−1)0.2g、イオン交換水30g、「キョーワード600(協和化学工業社製;合成ケイ酸マグネシウム)」10gを加え、1時間撹拌した。次いで、「キョーワード700(協和化学工業社製;合成ケイ酸アルミニウム)」5gを加え、1時間撹拌後、ステンレス製濾過機(直径4.5cm、高さ20cm)を用い、濾過し、濾液を130℃にて減圧(−0.097MPa・G)下、1時間脱水し、精製アルキレンオキサイド付加物を得た。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は無色透明、CPRは0.5で、pHは6.9、過酸化物価は3.5meq./kg、アルデヒド含量は2.0ppm、酸価は0.008であった。
<実施例2>
実施例1の粗アルキレンオキサイド付加物(E−1)を(E−2)に変更する以外は実施例1と同様に行った。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は無色透明、CPRは1.0、pHは6.8、過酸化物価は3.6meq./kg、アルデヒド含量は2.0ppm、酸価は0.007であった。
<実施例3>
実施例1の粗アルキレンオキサイド付加物(E−1)を(E−3)に変更する以外は実施例1と同様に行った。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は無色透明、CPRは1.4、pHは6.7、過酸化物価は3.5meq./kg、アルデヒド含量は2.2ppm、酸価は0.008であった。
<実施例4>
実施例1の粗アルキレンオキサイド付加物(E−1)を(E−4)に変更する以外は実施例1と同様に行った。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は無色透明、CPRは1.9、pHは6.8、過酸化物価は3.9meq./kg、アルデヒド含量は2.4ppm、酸価は0.008であった。
<実施例5>
実施例1の粗アルキレンオキサイド付加物(E−1)を(E−5)に変更する以外は実施例1と同様に行った。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は無色透明、CPRは3.0、pHは6.7、過酸化物価は4.1meq./kg、アルデヒド含量は2.2ppm、酸価は0.008であった。
<実施例6>
実施例1の粗アルキレンオキサイド付加物(E−1)を(E−6)に変更する以外は実施例1と同様に行い、精製アルキレンオキサイド付加物を得た。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は無色透明、CPRは1.4、pHは6.8、過酸化物価は5.1meq./kg、アルデヒド含量は2.0ppm、酸価は0.008であった。
<実施例7>
実施例1の粗アルキレンオキサイド付加物(E−1)を(E−7)に、吸着処理温度を95℃に変更する以外は実施例1と同様に行い、精製アルキレンオキサイド付加物を得た。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は無色透明、CPRは0.1、pHは6.9、過酸化物価は7.0meq./kg、アルデヒド含量は4.5ppm、酸価は0.014であった。
<実施例8>
実施例1の吸着処理温度を65℃に、イオン交換水添加量を70gに変更する以外は実施例1と同様に行い、精製アルキレンオキサイド付加物を得た。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は無色透明、CPRは0.3、pHは6.9、過酸化物価は0.2meq./kg、アルデヒド含量は0.2ppm、酸価は0.002であった。
<実施例9>
実施例1の吸着処理温度を65℃に、イオン交換水添加量を50gに変更する以外は実施例1と同様に行い、精製アルキレンオキサイド付加物を得た。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は無色透明、CPRは0.4、pHは6.8、過酸化物価は0.2meq./kg、アルデヒド含量は0.2ppm、酸価は0.003であった。
<実施例10>
実施例1の吸着処理温度を65℃に、イオン交換水添加量を10gに変更する以外は実施例1と同様に行い、精製アルキレンオキサイド付加物を得た。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は無色透明、CPRは1.6、pHは6.8、過酸化物価は0.6meq./kg、アルデヒド含量は0.3ppm、酸価は0.007であった。
<実施例11>
実施例1の吸着処理温度を65℃に、イオン交換水添加量を5gに変更する以外は実施例1と同様に行い、精製アルキレンオキサイド付加物を得た。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は無色透明、CPRは2.0、pHは6.8、過酸化物価は0.3meq./kg、アルデヒド含量は0.2ppm、酸価は0.003であった。
<実施例12>
実施例1の吸着処理温度を120℃に、イオン交換水添加量を5gに変更する以外は実施例1と同様に行い、精製アルキレンオキサイド付加物を得た。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は無色透明、CPRは0.4、pHは6.9、過酸化物価は14.7meq./kg、アルデヒド含量は9.8ppm、酸価は0.06であった。
<実施例13>
実施例1の吸着処理温度を65℃に、「キョーワード600」添加量を1gに、「キョーワード700」添加量を0.5gに、イオン交換水添加量を5gに変更する以外は実施例1と同様に行い、精製アルキレンオキサイド付加物を得た。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は無色透明、CPRは3.0、pHは6.8、過酸化物価は0.3meq./kg、アルデヒド含量は0.2ppm、酸価は0.003であった。
<比較製造例1>
製造例1のシュウ酸0.80gを加えてpH4.0とするのを、シュウ酸0.30gを加えてpH7.5とする以外は製造例1と同様に行い、粗アルキレンオキサイド付加物(E’−1)を得た。(E’−1)の外観は無色透明であった。
<比較製造例2>
製造例1において、シュウ酸を添加する前に、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンプロピオンアミド)0.2gを添加する以外は製造例1と同様に行い、粗アルキレンオキサイド付加物(E’−2)を得た。得られた(E’−2)の外観は黄色透明であった。
<比較例1>
実施例1の粗アルキレンオキサイド付加物(E−1)を(E’−1)に変更する以外は実施例1と同様に行い、精製アルキレンオキサイド付加物を得た。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は黄色透明、CPRは7.0、pHは7.3、過酸化物価は20.4meq./kg、アルデヒド含量は15.0ppm、酸価は0.009であった。
<比較例2>
実施例1の粗アルキレンオキサイド付加物(E−1)を(E’−2)に変更し、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンプロピオンアミド)0.2gを添加しない以外は実施例1と同様に行い、精製アルキレンオキサイド付加物を得た。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は黄色透明、CPRは10.6、pHは6.7、過酸化物価は17.2meq./kg、アルデヒド含量は13.7ppm、酸価は0.009であった。
<比較例3>
実施例1のN,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンプロピオンアミド)0.2gを添加しない以外は実施例1と同様に行い、精製アルキレンオキサイド付加物を得た。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は無色透明、CPRは0.3、pHは6.9、過酸化物価は60.9meq./kg、アルデヒド含量は1575ppm、酸価は0.12であった。
<比較例4>
実施例1の「キョーワード600」を「キョーワード1000(協和化学工業社製;ハイドロタルサイト系吸着剤)」に変更した以外は実施例1と同様に行い、精製アルキレンオキサイド付加物を得た。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は黄色透明、CPRは50.0、pHは7.7、過酸化物価は30.2meq./kg、アルデヒド含量は27.3ppm、酸価は0.06であった。
<比較例5>
実施例1の「キョーワード600」を「キョーワード2000(協和化学工業社製;ハイドロタルサイト系吸着剤)」に変更した以外は実施例1と同様に行い、精製アルキレンオキサイド付加物を得た。得られたアルキレンオキサイド付加物の外観は黄色透明、CPRは34.2、pHは7.4、過酸化物価は25.4meq./kg、アルデヒド含量は20.0ppm、酸価は0.05であった。
実施例1〜13および比較例1〜5で得られたアルキレンオキサイド付加物について、性能評価を表1,2に示す。着色性、pH、中和塩除去性については、以下の方法で評価した。
<着色性>
着色性は処理後の外観によって判定し、外観は25℃にて目視で測定し、無色透明であれば○、淡黄色〜黄色透明であれば着色が見られたとし、×とした。
<処理後pH>
処理後pHはJIS K1557−5試験方法[イソプロピルアルコール/水(10/6容量比)混合液の約14vol%液]に準じて測定した。
<中和塩の除去性>
CPRによって判定した。前記CPRはJIS K1557−4試験方法に準じて測定し、以下の評価基準で評価した。下記評価基準で3以上を合格とした。
<評価基準>
CPR≦1 :5
1<CPR≦2 :4
2<CPR≦3 :3
3<CPR≦10:2
10<CPR :1
Figure 2015010062
Figure 2015010062
本発明の製造法により得られるアルキレンオキサイド付加物は、着色が無く、中和塩除去性が良く、酸化劣化が少ないアルキレンオキサイド付加物が得られることがわかる。
本発明の製造法で得られたアルキレンオキサイド付加物は、中和塩が殆ど残存しておらず、アルデヒド含量が少なく、過酸化物価、酸価が低いことから、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、界面活性剤、化粧品材料等の原料、医薬品添加剤として有用である。

Claims (6)

  1. 塩基性触媒(A)の存在下、活性水素化合物(B)にアルキレンオキサイド(C)を開環付加して得られるアルキレンオキサイド付加物の製造方法において、付加反応後にリン酸及び/又は有機酸(D1)からなるpH調整剤(D)でpH7以下に調整した粗アルキレンオキサイド付加物(E)に、フェノール系酸化防止剤(F)並びにケイ酸マグネシウム(G1)及び/又はケイ酸アルミニウム(G2)からなる吸着剤(G)を添加して、吸着処理を行うことを特徴とするアルキレンオキサイド付加物の製造方法。
  2. 吸着処理の温度が65〜120℃である請求項1に記載の製造方法。
  3. 吸着処理の温度が65〜95℃である請求項1に記載の製造方法。
  4. 活性水素化合物(B)が水酸基含有化合物、アミノ基含有化合物、カルボキシル基含有化合物、チオール基含有化合物及びリン酸化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに1項に記載の製造方法。
  5. pH調整剤(D)がリン酸、シュウ酸又はクエン酸である請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 吸着処理を、粗アルキレンオキサイド付加物(E)に対して0.5〜7.0重量%の水の存在下で行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
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