JP2017170739A - 積層体及び該積層体を備える自動車部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐摩耗性に優れ、長期に亘り撥水撥油面の自己修復が可能な積層体の提供
【解決手段】基材2上に防汚剤保持層3を備える積層体1。防汚剤保持層3が、三次元網目構造を有する高分子材料31と、フィラー32と高分子材料31を膨潤させる防汚剤33とを含み、防汚剤33が防汚剤保持層3の表面に防汚層4を形成する積層体1。好ましくは、防汚剤保持層3がフィラー32を5〜50体積%含有する積層体1。更に好ましくは、フィラー32が50〜200のアスペクト比と1〜10nmの短軸径と、100〜400nmの長軸径を有する針状又は繊維状である積層体1。亦、好ましくは、防汚剤33が含フッ素オイル又はシリコーンオイルであり、高分子材料が、含フッ素エラストマー又はシリコーンエラストマーである積層体1。
【選択図】図1

Description

本発明は、防汚剤保持層を備える積層体に係り、更に詳細には、防汚剤保持層から防汚剤が滲み出し、表面に防汚層を形成する積層体に関する。
従来、防汚性を有する易滑性表面を有するものがある。
例えば、特許文献1の特表2014−509959号公報には、多孔質構造を有する基質に防汚剤を固定化させ、基質表面に撥水面を形成することで異物を撥ね、異物の付着を低減することが提案されている。そして、上記特許文献1には、基質表面の防汚剤が失われたとしても多孔質構造の毛細管ネットワークにより基質内部から防汚剤が補充され、撥水面が自己修復される旨が開示されている。
また、非特許文献1には、ポリジメチルシロキサンエラストマーを膨潤させることでシリコーンオイルを保持するものは、上記エラストマー表面にシリコーンオイルが染み出すことで自己修復性を有する撥水面が形成される旨が記載されている。
特表2014−509959号公報
Liquid−Infused Silicone As a Biofouling−Free Medical Material" ACS Biomater. Sci. Eng. 2015, 1, 43?51 Joanna Aizenberg, Harvard University
しかしながら、特許文献1に記載のものにあっては、毛細管ネットワークにより防汚剤を撥水面に補充するものであり、補充できる防汚剤の量が、防汚剤の表面張力や壁面の濡れ易さ等によって決まってしまう。したがって、基質内部に固定化させた防汚剤を充分利用することができず、長期に亘り撥水面を自己修復させることが困難である。
また、非特許文献1に記載のものは、保持したシリコーンオイルをエラストマーの弾性力によってエラストマー表面に染み出させることができるため、特許文献1に記載のものよりも多くのシリコーンオイルを利用でき撥水面を自己修復させることができる。しかしながら、耐摩耗性が低いポリジメチルシロキサンエラストマーを用いるものであるため、シリコーンオイルを保持するエラストマー自体が摩耗して、撥水面を形成するシリコーンオイルの保持量が減少してしまう。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、耐摩耗性に優れ、かつ長期に亘り撥水・撥油面の自己修復が可能な積層体を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、フィラーを含有する防汚剤保持層により該防汚剤保持層を膨潤させる防汚剤を保持することで、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の積層体は基材上に防汚剤保持層を備える。そして、上記防汚剤保持層が、三次元網目構造を有する高分子材料と、フィラーと上記高分子材料を膨潤させる防汚剤とを含み、上記防汚剤が上記防汚剤保持層の表面に防汚層を形成する積層体である。
また、本発明の自動車部品は、上記積層体を備える自動車部品である。
本発明によれば、フィラーを含有する防汚剤保持層により、該防汚剤保持層を膨潤させる防汚剤を保持することとしたため、防汚剤保持層の耐摩耗性と防汚剤の染み出し性とを両立させることができ、長期に亘り自己修復する防汚面を形成することができる。
本発明の積層体の一例を示す概略断面図である。 高分子材料が膨潤した状態を示す模式図である。 摩耗試験装置の概略図である。
本発明の積層体について詳細に説明する。
本発明の積層体1は、図1に示すように、基材2上に防汚剤保持層3を備えるものであり、上記防汚剤保持層3が、三次元網目構造を有する高分子材料31と、フィラー32と、該高分子材料を膨潤させる防汚剤33とを含む。そして、上記防汚剤保持層3の表面に防汚層4を有するものである。
本発明の防汚剤保持層3は、高分子材料31の三次元網目構造中に防汚剤33が侵入することで高分子材料31が膨潤して防汚剤33を保持するものであり、防汚剤33を保持する量によって防汚剤保持層3の体積が変化する。このような防汚剤保持層3は、表面の防汚層4が失われると収縮し、防汚剤33が防汚剤保持層内部から表面に染み出すため、上記防汚層4が自己修復される。
つまり、防汚剤保持層3が膨潤した状態は、図2に示すように、防汚剤分子が高分子材料の分子鎖の間に侵入して網目構造を広げようとする力と、架橋された網目構造の収縮力とが釣り合った状態である。
したがって、摺擦等により防汚剤保持層表面の防汚層が失われると、防汚剤が高分子材料の分子鎖間に侵入しようとする力が弱まって、防汚剤による高分子材料の網目構造を広げようとする力が弱まる。そうすると、高分子材料の分子鎖間に侵入した防汚剤が高分子材料の収縮力によって防汚剤保持層表面に押し出されて防汚層が自己修復される。
<高分子材料>
上記高分子材料は、三次元網目構造を有するものであり、膨潤して防汚剤を保持するものである。
上記高分子材料としては、防汚剤により膨潤し、防汚剤を分子レベルの細孔内に侵入させて保持できればよく、例えば、含フッ素エラストマー、シリコーンエラストマー等を挙げることができる。使用目的等にもよるが、中でも含フッ素エラストマーは撥油性にも優れ好ましく使用できる。
上記含フッ素エラストマー、シリコーンエラストマーは、それぞれ、CF−CF結合やSi−O−Si結合を有し、これらはCH−CH結合のC−C結合よりも結合エネルギーが大きいものであるため、耐候性、耐熱性、化学的安定性に優れ、長期に亘り防汚剤を保持することができる。
上記含フッ素エラストマーとしては、例えば、パーフルオロポリエーテル(PFPE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PVF)、又はこれらの共重合体、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。中でもパーフルオロポリエーテルであることが好ましい。
上記シリコーンエラストマーとしては、例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、メチルビニルシリコーンエラストマー、メチルフェニルシリコーンエラストマー、フルオロシリコーンエラストマー、又はこれらの共重合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、ポリジメチルシロキサンであることが好ましい。
<フィラー>
上記フィラーは防汚剤保持層の耐摩耗性を向上させるものであり、上記高分子材料よりも硬度が高いものを使用できる。具体的には、圧縮強度が10MPa以上の材料で成るものを使用できる。例えば、金属酸化物は圧縮強度が高く、少量で耐摩耗性を向上できるため好ましく使用できる。
上記金属酸化物としては、アルミナ、シリカ、酸化鉄、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化亜鉛 酸化スズ等を挙げることができ、これらは一種又は2種以上を混合して用いてもよい。
本発明における防汚剤保持層は、上記のように、膨張・収縮することで防汚剤を保持し、表面の防汚層を自己修復するものである。
したがって、防汚剤保持層に高硬度のフィラーを含有させ、単に防汚剤保持層の耐摩耗性を向上させることによっては、長期に亘り自己修復する防汚面を形成することはできず、上記高分子材料の三次元網目構造の膨張・収縮、及び三次元網目構造内への防汚剤の侵入を妨げずに耐摩耗性を向上させる必要がある。
上記フィラーは、三次元網目構造を形成する高分子材料の分子鎖と一部が結合していてもよいが、分子鎖とは結合せずに防汚剤保持層中に分散していることが好ましい。
上記防汚剤保持層中のフィラーの含有量は、積層体の使用目的や、防汚剤、防汚剤保持層を構成する材料等にもよるが、5〜50体積%であることが好ましく、10〜30体積%であることが好ましい。
フィラーの含有量が5〜50体積%であると、防汚剤保持層の耐摩耗性向上と防汚層の自己修復性とを両立させることができ、長期に亘り防汚面を形成することができる。
フィラーの含有量が5体積%未満であると、防汚剤保持層の耐摩耗性が充分でなく防汚剤保持層が摩耗して、防汚層の自己修正性が低下することがある。
また、フィラーの含有量が50体積%を超えると、高分子材料の三次元網目構造内に占めるフィラーの量が多くなり、防汚剤保持層が保持できる防汚剤の量が減少すると共に、高分子材料の膨張・収縮が妨げられて、防汚層の自己修復性が低下することがある。
なお、本発明におけるフィラーの含有量は、膨潤前の体積を基準として[フィラー/(フィラー+高分子材料)×100]で表される。
また、膨潤前の体積は、防汚剤保持層を防汚剤の動粘度を下げ、上記防汚剤保持層よりも防汚剤との親和性が高いエラストマー(例えば、防汚剤保持層を構成する高分子材料の架橋密度を下げたもの)等を防汚剤保持層に密着させ、質量減少が止まるまで防汚剤を除去することで知ることができる。
上記フィラーは、針状又は繊維状であることが好ましい。針状又は繊維状のフィラー粒子は高分子材料の分子鎖と絡み合って防汚剤保持層からの脱落が防止されると共に、防汚剤保持層の膨張・収縮に追従する。特に、繊維状のフィラー粒子は、防汚剤保持層中にフェルト状に分散されて、フィラー粒子同士が相互に絡み合って防汚剤を保持する。
上記針状又は繊維状のフィラーのアスペクト比(長軸径/短軸径)は、5以上であることが好ましく、50〜3000であることがより好ましく、さらに50〜200であることが好ましい。
フィラー粒子のアスペクト比が5以上であると、フィラー粒子が高分子材料の分子鎖に絡むだけでなくフィラー粒子同士も絡み合って防汚剤保持層からの脱落が防止され、防汚剤保持層の耐摩耗性を向上させることができる。
上記針状又は繊維状のフィラーの粒子の平均短軸径は、1nm〜10nmであることが好ましい。上記範囲内であると、高硬度の金属酸化物であっても高分子材料の膨張・収縮を妨げることなく防汚剤保持層の耐摩耗性を向上できる。
また、上記針状又は繊維状のフィラーの粒子の平均長軸径は、耐摩耗性の観点からは100nm以上であることが好ましい。更に適用部位に透明性が要求される場合には、100〜400nmであることが好ましい。上記範囲内であることで耐摩耗性と透明性とを両立できる。
特に自動車部品においては、ヘイズ値が1%未満であることが要求される。可視光線の最小波長は380nm程度であり、フィラー粒子の長軸長さが400nm以下であれば透明な防汚剤保持層を形成できる。また、100nm以上であれば高分子材料の分子鎖に充分絡みついて耐摩耗性を向上できる。
上記ヘイズ値は、JIS K 7136に準拠し、ヘイズ・透過率計を用いて測定することができる
上記フィラーの粒子形状は、電子顕微鏡で観察することができる。フィラーの平均短軸径、平均長軸径は、少なくとも20個の粒子の長軸径(最も長い軸の長さをいう)、短軸径(最も長い軸の中点に垂直な軸の最も短い長さをいう)を電子顕微鏡写真から計測し、それらの粒子を角柱相当体と仮定し、下記式によって算出した重量平均長軸径、重量平均短軸径を基準とする。
重量平均長軸径=Σ(Ln・Ln・Dn)/Σ(Ln・Dn
重量平均短軸径=Σ(Dn・Ln・Dn)/Σ(Ln・Dn
上記式中、nは計測した個々の粒子の番号を表し、Lnは第n番目の粒子の長軸径、Dnは第n番目の粒子の短軸径をそれぞれ表す。)
上記フィラーは導電性フィラーであることが好ましい。フィラーが導電性を有することで防汚剤保持層の表面抵抗率を10Ω以下にすることができ、防汚層での静電気の発生を抑制、又は発生した静電気を拡散して、帯電による異物の付着を防止できる。
上記表面抵抗率は、JIS K6271(2008)に準じて測定できる。
上記導電性フィラーとしては、例えば、アンチモンドープ酸化亜鉛、スズドープ酸化亜鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、インジウムドープ酸化スズなど、導電材料の微粒子結晶体を挙げることができる。
また、上記フィラーは表面処理することで高分子材料への分散性を向上させることができる。上記表面処理剤としては、高分子材料にもよるが、高分子材料と親和性がよいシリコーン化合物、フッ素含有化合物を挙げることができる。上記フッ素含有化合物としては、フッ素含有基を有し、シランカップリング反応を経てシラノール結合を形成するシランカップリング剤を挙げることができる。
<防汚剤>
上記防汚剤は、上記防汚剤保持層の表面に防汚層を形成して、水、油、砂、埃等の異物を撥ね、上記異物の付着を低減するものであり、撥水性及び/又は撥油性を有し、かつ上記高分子材料を膨潤するものを使用することができる。
なお、本発明において、「膨潤する」とは、防汚剤中に浸漬したときの高分子材料の体積が浸漬前よりわずかでも増加すれば、防汚層の自己修復性は発現するが、実用的には、高分子材料を防汚剤中に24時間浸漬したときの高分子材料の体積が、浸漬前の高分子材料の体積の1.1倍以上であることをいう。
上記防汚剤は、高分子材料との親和性がよいものほど大きく膨潤させることができる。例えば、高分子材料の溶解度パラメータ(SP値)との差が2以下である防汚剤を好ましく使用することができ、使用する高分子材料にもよるが、例えば、シリコーンオイルや、含フッ素オイルなどが挙げられる。
上記シリコーンオイルとしては、直鎖状または環状のシリコーンオイルを使用できる。
直鎖状のシリコーンオイルとしては、いわゆるストレートシリコーンオイルおよび変性シリコーンオイルを挙げることができ、ストレートシリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイルが挙げられる。
また、変性シリコーンオイルとしては、ストレートシリコーンオイルを、ポリエーテル、高級脂肪酸エステル、フルオロアルキル、アミノ、エポキシ、カルボキシル、アルコールなどにより変性したものが挙げられる。
環状のシリコーンオイルは、例えば環状ジメチルシロキサンオイルなどが挙げられる。
上記含フッ素オイルとしては、フルオロポリエーテルオイル、パーフルオロエーテルオイル等を挙げることができる。
また、上記防汚剤は、20℃における動粘度が1〜600cSt(mm/s)であることが好ましく、12〜80cStであることが好ましい。動粘度が上記範囲内であると耐熱性と防汚性とを両立できる。動粘度が600cStを超えると耐熱性が高くなる一方で防汚性が低下することがあり、また、動粘度が1cSt未満では耐熱性が低下することがある。
上記動粘度は、JIS K−2283準拠して測定できる。
<基材>
上記基材としては、鋼板やガラス等の無機材料の他、樹脂自体や塗膜など有機材料を含む基材を使用することができる。
<積層体の作製>
次に、本発明の積層体の製造方法について説明する。
上記積層体は、重合して高分子材料となるモノマーやオリゴマー等の原料とフィラーとの混合液を基材上に塗布して乾燥し、上記モノマーやオリゴマー等を重合させて防汚剤保持層を形成し、該防汚剤保持層に防汚剤を含浸させることで形成できる。
上記混合液には必要に応じて重合開始剤を含有させてもよい。重合開始剤により常温で重合させることができ、樹脂など加熱が困難な基材表面にも防汚剤保持層を形成できる。
また、上記混合液の溶媒としては、上記モノマーやオリゴマー等の原料を溶解できればよく、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン等を使用できる。
上記混合液を基材に塗布する方法としては、スプレー塗工、ロールコーター、フローコート、ディップコート等、従来公知の塗工方法を挙げることができる。
<自動車部品>
本発明の自動車部品は上記本発明の積層体を備えて成る。自動車部品が上記積層体を備えることで、防汚性能及び耐摺動性に優れたものとすることができ、洗車や清掃の回数を減らすことや、雨天や悪路において良好な視界を確保することができる。
上記自動車部品としては、カメラレンズ、ミラー、ガラスウィンドウ、ボディ等の塗装面、各種ライトのカバー、ドアノブ、メーターパネル、ウィンドウパネル、ラジエターフィン、エバポレーター等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
フッ素改質針状アルミナ(川研ファインケミカル製FAS処理済アルミナ粒子分散液(アスペクト比100、長軸径200[nm]、フッ素系溶媒))を、上記針状アルミナの容積割合が20[vol%]となるように、光硬化性パーフルオロポリエーテルオリゴマー(CN4000:Sartomer Company,Inc.,MW)と混合し、分散させた。
上記アルミナ粒子分散液の溶媒(ハイドロフルオロエーテル;沸点61℃)を65℃ウォーターバスで蒸発除去し、光重合開始剤(Darocurr4265,Ciba Specialty Chemials)をPFPEオリゴマー100重量部に対して1.5重量部混合し、防汚剤保持層塗工組成物を作製した。
上記防汚剤保持層塗工組成物をガラス板(50×50×2t[mm])に塗布し、紫外線を照射して硬化させてパーフルオロポリエーテルエラストマーとし、厚さ1.3μmの防汚剤保持層を得た。
上記防汚剤保持層を形成したガラス板を、パーフルオロポリエーテル(PFPE)オイル(Fomblin M03;動粘度30[cSt])の中に24時間浸漬し、上記防汚剤保持層を膨潤させた。
上記防汚剤保持層を形成したガラス板を取り出し、80〜90度に傾けて10分間常温放置して、余分に付着しているオイルを流出させた。防汚剤保持層表面を木綿製ガーゼの新しい面を毎回更新して10往復拭き取り、防汚剤保持層表面に防汚剤が形成された積層体を作製した。
[実施例2]
フッ素改質針状アルミナの添加量を5[vol%]にする他は実施例1と同様にして防汚剤保持層表面に防汚剤が形成された積層体を作製した。
[実施例3]
フッ素改質針状アルミナの添加量を50[vol%]にする他は実施例1と同様にして防汚剤保持層表面に防汚剤が形成された積層体を作製した。
[実施例4]
パーフルオロポリエーテル(PFPE)オイルを、パーフルオロポリエーテル(PFPE)オイル(Fomblin M60;動粘度550[cSt])に代える他は実施例1と同様にして防汚剤保持層表面に防汚剤が形成された積層体を作製した。
[実施例5]
パーフルオロポリエーテル(PFPE)オイルを、パーフルオロポリエーテル(PFPE)オイル(Krytox 100;動粘度12[cSt])に代える他は実施例1と同様にして防汚剤保持層表面に防汚剤が形成された積層体を作製した。
[実施例6]
フッ素改質針状アルミナを、テフロン(登録商標)粒子(平均粒径1μm、アスペクト比1)に代える他は実施例1と同様にして膜厚1.5μmの防汚剤保持層表面に防汚剤が形成された積層体を作製した。
[実施例7]
フッ素改質針状アルミナを、フッ素改質繊維状アルミナ(川研ファインケミカル製FAS処理済アルミナ粒子分散液(アスペクト比3000、長軸径3000[nm]))に代える他は実施例1と同様にして防汚剤保持層表面に防汚剤が形成された積層体を作製した。
[実施例8]
針状アルミナ(川研ファインケミカル製アルミナ粒子分散液(アスペクト比100、長軸径400[nm]))を、上記針状アルミナの容積割合が20[vol%]となるように、熱硬化性ポリジメチルシロキサンオリゴマー(KE109EA;信越化学工業)と混合し分散させた。
上記アルミナ粒子分散液の溶媒(ハイドロフルオロエーテル;沸点61℃)を65℃ウォーターバスで蒸発除去し、熱硬化性ポリジメチルシロキサンオリゴマー(KE109EB;信越化学工業)を、上記KE109EA100重量部に対して100重量部を添加・混合して防汚剤保持層塗工組成物を作製した。
上記防汚剤保持層塗工組成物をガラス板(50×50×2t[mm])に塗布し、オーブンを用い100℃で1時間加熱し、乾燥・硬化させてシリコーンエラストマーとし、厚さ1.3μmの防汚剤保持層を得た。
上記防汚剤保持層を形成したガラス板を、シリコーンオイル(KF96−30;動粘度30[cSt])の中に24時間浸漬し、上記防汚剤保持層を膨潤させた。
上記ガラス板を取り出し、80〜90度に傾けて、10分間常温放置して、余分に付着しているオイルを流出させ、防汚剤保持層表面を木綿製ガーゼの新しい面で10往復拭き取り、防汚剤保持層表面に防汚剤が形成された積層体を作製した。
[比較例1]
フッ素改質針状アルミナを添加しない他は実施例1と同様にして防汚剤保持層表面に防汚剤が形成された積層体を作製した。
[比較例2]
針状アルミナを添加しない他は実施例8と同様にして防汚剤保持層表面に防汚剤が形成された積層体を作製した。
Figure 2017170739
上記積層体を下記の方法で評価した。評価結果を表2に示す。
<水滴滑落性>
全自動接触角計(協和界面科学社製)を用いて水滴転落角を測定した。
◎:5[μL]の水滴転落角が10°以下
○:5[μL]の水滴転落角が10°を超え20°以下
△:5[μL]の水滴転落角が20°を超え30°以下
×:5[μL]の水滴転落角が30°を超える。
<耐熱性>
上記積層体をガラス立てに刺して80度に傾けた状態で、90℃のオーブンに4時間放置した後、常温に1時間放置する熱サイクルを、4サイクル行う耐熱耐久試験を実施した後、水滴(5[μL])の転落角を測定した。
◎:5[μL]の水滴転落角が10°以下
○:5[μL]の水滴転落角が10°を超え20°以下
△:5[μL]の水滴転落角が20°を超え30°以下
×:5[μL]の水滴転落角が30°を超える。
<光学特性>
ヘイズ・透過率計を用いてJIS K 7136に準拠し、ヘイズ値を測定した。
◎:ヘイズ値が1%以下
○:ヘイズ値が1%を超え3%以下
△:ヘイズ値が3%を超え5%以下
×:5%を超える。
<耐摩耗性>
耐摩耗性は、図3に示す摩耗試験装置(HEIDON トライボギア Type14)を用い、綿帆布を面圧100[g/cm]で、ストローク100[mm]、速度6000[mm/min]で1000往復摺動し、5分経過後の水滴転落角(5[μL])、及び1時間経過後の水滴(5[μL])の転落角を測定した。
た。
◎:5[μL]の水滴転落角が10°以下
○:5[μL]の水滴転落角が10°を超え20°以下
△:5[μL]の水滴転落角が20°を超え30°以下
×:5[μL]の水滴転落角が30°を超える。
Figure 2017170739
実施例1は、5分経過後の水滴転落角が○である。圧縮強度2350[MPa]のアルミナをフィラーとして添加したため、防汚剤保持層の耐摩耗性が向上し、摺擦によっても防汚剤保持層が保持されたことがわかる。
また、実施例1は、1時間経過後の水滴転落角が◎であり、表面の防汚剤を拭き取っても、防汚剤保持層から防汚剤液が滲みだし、撥水面である防汚層が自己修復していることから、アスペクト比100、短軸径2[nm]の針状フィラーはエラストマーの膨張・収縮を妨げずに、耐摩耗性を向上できることがわかる。
実施例2は、5分経過後の水滴転落角が△であり、1時間経過後の水滴転落角は○である。これは、フィラーの添加量が5[vol%]と少なく、摺擦により摩耗して防汚剤保持層が薄くなり、エラストマーから滲み出る防汚剤が少なくなって、防汚層の復元が遅くなったためである。
実施例3の耐熱性は○である。これは、フィラーの添加量が50[vol%]と大きいために、防汚剤保持層に保持可能な防汚剤の量が少なくなったことが原因である。
また、実施例3の5分経過後の水滴転落角が○であり、1時間経過後の水滴転落角は○である。これは、フィラーの添加量が50[vol%]と大きいため、耐摩耗性が高く防汚剤保持層自体は保持されるが、防汚剤保持層中に保持可能な防汚剤の量が少なくなったためである。さらに、防汚剤保持層の膨張・収縮が抑制され、防汚剤の滲み出しが遅くなったことによる。
実施例4は、5分経過後及び1時間経過後の水滴転落角が○である。防汚剤の動粘度が550[cSt]と大きく、防汚層の撥水・撥油性が低下したためである。
動粘度が550[cSt]の防汚剤は、3次元網目構造を持つエラストマーの分子レベルの細孔に膨潤した防汚剤が強固に保持されて高温環境下での防汚剤の流出が抑制され、耐熱試験の前後の水滴滑落性が低下しなかった。
実施例5は、1時間経過後の水滴転落角が◎である。防汚剤の動粘度が12[cSt]と小さく、すばやく防汚層が復元したためである。
実施例6は、5分経過後の水滴転落角が△であり耐摩耗性が若干低下した。
これは、フィラーに用いたテフロン(登録商標)粒子の圧縮強度が10[MPa]と小さく、摩耗によって防汚剤保持層が薄くなり、エラストマーから滲み出る防汚剤が少なくなって、防汚層の修復が遅くなったためである。
また、フィラーのアスペクト比が1であり、短径が1000nmであるため、エラストマーの膨張・収縮が阻害され、防汚剤の滲み出しが遅くなって防汚層の修復性が低下しているが、フィラーを添加しない比較例よりは優れている。
実施例7は、光学特性が○であり透明性がやや劣る。可視光線の波長より長い3000[nm]のフィラーを用いているためであるが、上記実施例6よりも透明性が優れるのは、アスペクト比が3000であって、短軸径が1[nm]であるため短軸方向には可視光線が散乱され難いためである。
実施例8は、光学特性が○であって透明性がやや劣る。実施例8のフィラーの長軸径が400[nm]であることから、防汚剤保持層が透明であるためのフィラーの長軸径の上限は、可視光線の最少波長は380[nm]と同程度の400[nm]であることが分かる。
比較例1及び比較例2は、摺擦により防汚剤保持層が摩耗したため、撥水・撥油面である防汚層を復元できなかった。
1 積層体
2 基材
3 防汚剤保持層
31 高分子材料
32 フィラー
33 防汚剤
4 防汚層
100 摩耗試験装置
101 試料
102 ガラス板
103 綿帆布
104 圧子
105 重り
106 天秤棒
107 試料固定台

Claims (12)

  1. 基材上に防汚剤保持層を備える積層体であって、
    上記防汚剤保持層が、三次元網目構造を有する高分子材料と、フィラーと、上記高分子材料を膨潤させる防汚剤とを含むものであり、
    上記防汚剤保持層の表面に防汚層を有することを特徴とする積層体。
  2. 上記防汚剤保持層が、上記フィラーを5〜50体積%含有するものであることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 上記フィラーの形状が針状又は繊維状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 上記フィラーのアスペクト比が50〜200であり、短軸径が1〜10nmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つ項に記載の積層体。
  5. 上記フィラーの長軸径が100〜400nmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つ項に記載の積層体。
  6. 上記フィラーが、圧縮強度が10MPa以上の材料で成るものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の積層体。
  7. 上記フィラーが金属酸化物を含むものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の積層体
  8. 上記フィラーが導電性を有するものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の積層体。
  9. 上記防汚剤が、含フッ素オイル又はシリコーンオイルであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つの項に記載の積層体。
  10. 上記高分子材料が、含フッ素エラストマー又はシリコーンエラストマーであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つの項に記載の積層体。
  11. 上記高分子材料がパーフルオロポリエーテルエラストマーであり、
    上記防汚剤がパーフルオロポリエーテルオイルであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つの項に記載の積層体。
  12. 請求項1〜11のいずれか1つの項に記載の積層体を備える自動車部品。
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