JP2017165727A - 組成物及び皮膚外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】天然物由来で生体安全性にすぐれ、かつ、皮膚等の生体の健全化、細胞の賦活化及び老化防止等の効果を発揮する皮膚(頭皮も含む)外用剤、及び飲食品に配合可能な機能性素材の提供。
【解決手段】バラ科(Rosaceae)サクラ属(Prunus)に属するサクラの抽出物と、酵母、麹菌及び乳酸菌のいずれか1種又は2種以上の抽出物又は酵母、麹菌及び乳酸菌のいずれか1種又は2種以上の微生物により産生される微生物由来発酵代謝物とを含有する組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、複数の天然物由来成分を有し、すぐれた生理活性及び生体安全性を有する機能性素材及びこれを配合してなる皮膚(頭皮も含む)外用剤及び美容又は健康増進用の飲食品である。
近年、細胞の老化現象や外的因子(例えば、紫外線、大気汚染物質や環境ホルモン等の化学物質、花粉等のアレルギー物質、環境ストレス等)による細胞へのダメージに関する研究が行われ、様々な細胞の老化現象や、細胞の損傷及び修復に関するメカニズムが解明されている。
例えば、皮膚細胞に関しては、加齢に伴う細胞増殖・分化の不活化、ホルモン分泌の低下、皮膚を構成する細胞外マトリックス成分(コラーゲン、ラミニン等)の量的低下等の内的要因と、太陽光(紫外線)に誘発される活性酸素、大気汚染物質や環境ホルモン等の化学物質、花粉等のアレルギー物質、環境ストレス等の外的要因とが複雑に絡み合って、老化現象(シワ、タルミ等)や肌荒れ、色調の変化が生じることが知られている。
さらに、外的要因である紫外線、化学物質、アレルギー物質は、生体内の細胞や組織にダメージを与えて生体成分を変質させたり、又は活性酸素を発生させたりする。これにより、細胞内に抗原を発生し、生体において炎症が生じる。さらには、上記外的要因が細胞内のメラニン色素の異常沈着を誘発して皮膚にシミ、ソバカス、肝斑等を生じさせる。
以上のような細胞の不健全化や老化を予防及び改善する目的で、従来、種々の活性成分が提案され、それら活性成分を配合した化粧品、飲食品及び医薬品が上市されている。例えば、ビタミンC、ビタミンE、カタラーゼ等の抗酸化剤;グリチルリチン酸又はその塩、アラントイン、トラネキサム酸等の抗炎症剤;各種紫外線吸収剤;α−ヒドロキシカルボン酸、胎盤抽出液、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸等の細胞賦活成分;コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸又はその塩等の細胞外マトリックス成分;尿素等の保湿剤;アミノグアニジン等のタンパク質糖化抑制剤が挙げられる。また、皮膚のシミ、ソバカス、肝斑等の色素沈着の発生を抑制する物質としては、コウジ酸やリノール酸等が知られており、美白剤の有効成分として広く使用されている。
以上のように、従来、細胞の老化現象や不健全化のメカニズムに基づいて、細胞賦活剤、抗老化剤及び美白剤が提案されているが、生体に対する安全性、また、実際に生体への塗布又は服用に際しての有効性の観点で問題が存在する。従って、それら従来の問題点が改善された機能性素材が求められている。
本発明者らは、かかる従来技術の問題点に鑑みて、生体安全性の観点から天然物由来の新たな有効成分を見出すべく鋭意研究を行った。その結果、バラ科サクラ属に属するサクラの抽出物と、酵母、麹菌及び乳酸菌のいずれか1種又は2種以上の抽出物又は酵母、麹菌及び乳酸菌のいずれか1種又は2種以上の微生物により産生される微生物由来発酵代謝物を含む組成物が、すぐれた細胞賦活作用、抗酸化作用、コラーゲン合成促進作用、メラニン合成抑制及び脂肪蓄積抑制を有し、皮膚(頭皮も含む)外用剤や飲食品用の機能性素材として有用であることを見出した。
従来、バラ科サクラ属に属するサクラの抽出物又は酵母抽出物が、皮膚生理活性を有することは、例えば、特許文献1〜6に開示されているが、サクラの抽出物と酵母、麹菌及び乳酸菌のいずれか1種又は2種以上の抽出物又は酵母、麹菌及び乳酸菌のいずれか1種又は2種以上の微生物により産生される微生物由来発酵代謝物とを含む組成物が、皮膚外用剤や飲食品用の機能性素材として有用であることについては、知られていなかった。
特開昭63-060935号公報 特開平01-090131号公報 特開平06-279256号公報 特開昭58-172321号公報 特開平11-106336号公報 特開昭64-003126号公報
本発明は、バラ科サクラ属に属するサクラの抽出物と、酵母、麹菌及び乳酸菌のいずれか1種又は2種以上の抽出物又は酵母、麹菌及び乳酸菌のいずれか1種又は2種以上の微生物により産生される微生物由来発酵代謝物とを含有する組成物である。
また、本発明は、上記組成物を含む皮膚(頭皮も含む)外用剤又は飲食品であることを特徴とする。
本発明は、バラ科サクラ属に属するサクラの抽出物と、酵母、麹菌及び乳酸菌のいずれか1種又は2種以上の抽出物又は酵母、麹菌及び乳酸菌のいずれか1種又は2種以上の微生物により産生される微生物由来発酵代謝物とを含有する組成物であって、当該組成物は、細胞賦活作用、抗酸化作用、コラーゲン産生促進、メラニン合成抑制及び脂肪蓄積抑制の相乗作用を有することから、細胞の健全化効果、紫外線等の外的要因による生体へのダメージ(酸化ダメージ及び炎症ダメージ)の予防及び改善効果、保湿効果、皮膚のターンオーバー改善効果、肌のシワ、タルミの予防及び改善効果、シミ、ソバカスの予防及び改善効果、皮脂抑制効果及び痩身効果を発揮する。これにより、本発明に係る組成物は皮膚外用剤や飲食品用の機能性素材として有用である。さらに、頭皮中のコラーゲンの産生を促進する効果も有することから、脱毛予防又は白髪予防用の機能性素材として有用である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
本発明は、サクラの抽出物と、酵母、麹菌及び乳酸菌のいずれか1種又は2種以上の抽出物又は酵母、麹菌及び乳酸菌のいずれか1種又は2種以上の微生物により産生される微生物由来発酵代謝物とを含有する組成物である。
本発明において、「サクラ」とは、バラ科サクラ属に属する植物であって、例えば、オオシマザクラ、オオヤマザクラ、カスミザクラ、ヤマザクラ(山桜)等のヤマザクラ(Prunus jamasakura)、ヤエザクラ、カンザン、フゲンゾウ、ヨウキヒ、イチヨウ等のサトザクラ(Prunus lannesiana)、ソメイヨシノ(Prunus×yedoensis)、カンヒザクラ、エドヒガン、マメザクラ、チョウジザクラ等が挙げられるが、本発明のサクラはこれに限定されるものではない。また、使用部位としては、樹皮、花、種子、実、葉、根等のいずれを用いても良いが、樹皮又は花の使用が好ましい。
サクラの抽出物の調製は、まず、その使用部位を、必要ならば予め水洗して異物を除いた後、そのまま又は乾燥した上、必要に応じて細切又は粉砕し、抽出溶媒と接触させて抽出を行う。抽出は、浸漬法等の常法に従って抽出溶媒と接触させることで行うことが可能であるが、浸漬法以外にも水蒸気蒸留法や超臨界抽出法を用いることも可能である。
抽出溶媒としては、水;メタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコール類;エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;エチルエーテル、イソプロピルエーテル等のエーテル類;n−ヘキサン、トルエン、クロロホルム等の炭化水素系溶媒等が挙げられ、それらは単独で又は二種以上混合して用いることができる。
抽出溶媒のうちでも、水、低級アルコール類又は多価アルコール類等の親水性溶媒が好適である。この親水性溶媒を用いる場合の好ましい例としては、例えば、水、低級アルコール類(特にエタノール)、又は多価アルコール(特に、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブチレングリコール)の単独使用、或いは、水と低級アルコール類との混合溶媒、又は水と多価アルコール類との混合溶媒の使用等が挙げられるが、なかでも水単独、或いは水と1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール又は1,3−ブチレングリコールの混合溶媒が特に好ましい。
混合溶媒を用いる場合の混合比は、例えば、水と1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール又は1,3−ブチレングリコールとの混合溶媒であれば、容量比(以下同じ)で1:5〜20:1、水とエタノールとの混合溶媒であれば、1:5〜25:1、水とグリセリンとの混合溶媒であれば1:10〜20:1の範囲とすることが好ましい。
また、サクラの使用部位と抽出溶媒との重量比は、好ましくは1:1〜1:100であり、より好ましくは、1:5〜1:60である。
抽出物の調製時のpHに限定はないが、一般には3〜9の範囲とすることが好ましい。かかる意味で、必要であれば、前記抽出溶媒に、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性調整剤、又はクエン酸、塩酸、リン酸、硫酸等の酸性調整剤を配合し、所望のpHとなるように調整してもよい。
抽出温度、抽出時間等の抽出条件は、用いる溶媒の種類やpHによっても異なるが、例えば、水又は1,3−ブチレングリコール、或いは水と1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール又は1,3−ブチレングリコールとの混液を溶媒とする場合であれば、抽出温度は好ましくは0℃〜90℃の範囲であり、又抽出時間は好ましくは1〜168時間(1時間〜1週間)であり、より好ましくは1〜120時間(1時間〜5日間)の範囲である。
なお、本発明の抽出処理に先立って、又は抽出処理と並行して、必要に応じて抽出物に加水分解処理を施してもよい。これによって、抽出物の保存安定性等を改善して、皮膚外用剤や飲食品の機能性素材としての抽出物をより有効に利用できる可能性がある。
抽出物に酵素加水分解処理を施す場合、酵素としては、アクチナーゼ、パパイン、ペプシン等の蛋白分解酵素、グルコアミラーゼ、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ等の澱粉分解酵素、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ等の繊維素分解酵素、リパーゼ等の脂質分解酵素等のいずれかの酵素群から選ばれた1種又は2種以上を用いてもよいが、それらの酵素群からそれぞれ選ばれた1種又は2種以上の酵素を組み合わせて用いることがより好ましい。
酵素の添加量は、例えば、植物の使用部位の固形分に対して、合計で0.00001〜10重量%の範囲とすることが好ましい。
本発明において、酵母とは、例えば、サッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロミセス アワモリ(Saccharomyces awamori)、サッカロミセス チェバリエリ(Saccharomyces chevalieri)、サッカロミセス カールスバージェンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロミセス バヨナス(Saccharomyces bayonus)等のサッカロミセス属の酵母、ガラクトミセス(Galactomyces)属の酵母、トルラスポラ デルブルエキ(Torulaspora delbruekii)、トルラスポラ ファーメンタチ(Torulaspora fermentati)、トルラスポラ ロゼイ(Torulaspora rosei)等のトルラスポラ属の酵母、ジゴサッカロミセス ローキシ(Zygosaccharomyces rouxii)、ジゴサッカロミセス ソーヤ(Zygosacchar omyces soya)、ジゴサッカロミセス サケ(Zygosaccharomyces sake)、ジゴサッカロミセス ミソ(Zygosaccharomyces miso)、ジゴサッカロミセス ラクティス(Zygosaccharomyces lactis)等のジゴサッカロミセス属の酵母、カンディダ ベルサチリス(Candida versatilis)、カンディダ エチェリシイ(Candida etchellsii)、カンディダ ケフィール(Candida kefyr)、カンディダ サケ(Candida sake)、カンディダ スコッティ(Candida scottii)等のカンディダ属の酵母、オーレオバシディウムプルランス(Aureobasidium Pullulans)、オーレオバシディウム マンソニー(Aureobasidium mansonii)、オーレオバシディウム マイクロスティクタム(Aureobasideium microstictum)等のオーレオバシディウム属の酵母などが挙げられる。また、本発明に係る酵母としては、清酒酵母、ワイン酵母、ビール酵母、植物の花(バラ、ユリ、サクラ等)由来の酵母、海由来の酵母の何れであっても良い。
本発明において、麹菌としては、例えばアスペルギルス オリゼー(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス フラバス(Aspergillus flavus)、アスペルギルス ポリオキソジェネス(Aspergillus polyoxogenes)、アスペルギルス ソーヤ(Aspergillus sojae)等の黄麹菌、アスペルギルス アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルス カワウチ(Aspergillus kawauchii)、アスペルギルス ウサミ(Aspergillus usami)、アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)等の黒麹菌、モナスカス アンカ(Monascus anka)、モナスカス ピロサス(Monascus pilosus)等の紅麹菌などが挙げられる。
本発明において、乳酸菌とは、例えばラクトバシルス プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバシルス ブレビス(L. brevis)、ラクトバシルス カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・デルブルッキー(Lactobacillus delbrueckii)等のラクトバシルス(Lactobacillus)属の乳酸菌;カルノバクテリウム ディバージェンス(Carnobacterium divergens)、カルノバクテリウム ピシコーラ(Carnobacterium piscicola)等のカルノバクテリウム(Carnobacterium)属の乳酸菌;ロイコノストック メセンテロイズ(Leuconostoc mesenteroides)、ロイコノストック シトレウム(Leuconostoc citreum)等のロイコノストック(Leuconostoc)属の乳酸菌; ストレプトコッカス フェーカリス(Streptococcus faecalis)、ストレプトコッカス ピオジェネス(Streptococcus pyogenes)等のストレプトコッカス属の乳酸菌;エンテロコッカス カゼリフラバス(Enterococcus caseliflavus)、エンテロコッカス サルフレウス(Enterococcus sulfreus)等のエンテロコッカス(Enterococcus)属の乳酸菌;ラクトコッカス プランタラム(Lactococcus plantarum) ラクトコッカス ラフィノラクティス(Lactococcus rafinolactis)等のラクトコッカス属の乳酸菌;ヴェイセラ コンフューザ(Weissella confusa)、ヴェイセラ カンドウレリ(Weissella kandleri)等のヴェイセラ属の乳酸菌;アトポビウム ミニュタム(Atopobium minutum)、アトポビウム パービュラス(Atopobiumparvulus)等のアトポビウム(Atopobium)属の乳酸菌;バゴコッカス フルビアリス(Vagococcus fluvialis)、バゴコッカス サーモニナラム(Vagococcus salmoninarum)等のバゴコッカス(Vagococcus)属の乳酸菌;ペディオコッカス ダムノサス(Pediococcus damnosus)、ペディオコッカス ペントサセウス(Pediococcus pentosaceus)等のペディオコッカス(Pediococcus)属の乳酸菌等が挙げられる。
本発明において、酵母、麹菌又は乳酸菌を培地で培養し、濾過等の操作により培養液を回収することで、微生物の抽出物を得ることができる。また、それら微生物のいずれか1種以上を用いて米、ハトムギ、大豆等の植物を発酵させて得られる発酵物を微生物由来発酵代謝物として、本発明に係る組成物の有効成分としても良い。この場合、微生物由来発酵代謝物として、発酵物中の固形分相を用いても、又は発酵物から固形分を除いて得られる発酵液を用いても良い。
また、本発明においては、微生物由来発酵代謝物として、酵母、麹菌及び/又は乳酸菌に用いて製造される醸造酒又は蒸留酒、或いは醸造酒又は蒸留酒の製造過程で生じる残渣(酒粕、焼酎粕、ワイン粕、ビール粕)及びそれら残渣から抽出処理により得られる抽出物を用いることもできる。
本発明の組成物は、例えば、皮膚(頭皮も含む)外用剤(化粧料、医薬部外品、外用医薬品)、美容用又は健康増進用の飲食品に配合することができる。皮膚外用剤としては、例えば、乳液、クリーム、ローション、エッセンス、パック、口紅、ファンデーション、リクイドファンデーション、メイクアッププレスパウダー、ほほ紅、白粉、洗顔料、ボディシャンプー、頭皮,頭髪用シャンプー、頭髪用コンディショナー、育毛,養毛用のシャンプー又はトニック、石けん等の清浄用化粧料、さらには浴剤等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、美容用又は健康増進用の飲食品としては、美容飲料、栄養ドリンク、スポーツドリンク、ニアウォーター、ビタミン飲料、ミネラル飲料、アルコール飲料等の飲料;各種スープ類(粉末スープも含む)、乳製品、ゼリー、キャンディ、錠菓、ガム等の食品;錠剤、液状、顆粒状又はゼリー状の健康食品・飲料等に配合することができるが、本発明はこれらに限るものではなく、経口摂取できる飲食品等に配合することができる
本発明の組成物の配合量は、組成物の固形分として、基礎化粧料の場合は、0.002〜1.0重量%(固形分重量%、以下同じ)の範囲、メイクアップ化粧料の場合は、0.002〜1.0重量%の範囲、又清浄用化粧料の場合は、0.002〜10.0重量%の範囲である。また、毛髪用化粧料の場合は、組成物の固形分として、0.0001〜5.0重量%の範囲である。また、飲食品おける本発明の組成物の配合量は、組成物の固形分として、0.1〜15重量%の範囲が好ましい。
本発明の組成物を皮膚外用剤又は飲食品に配合する場合、必須成分である組成物のほかに、通常のそれら製品に用いられる成分、例えば油性成分、界面活性剤(合成系、天然物系)、保湿剤、増粘剤、防腐・殺菌剤、粉体成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、色素、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。また、当該組成物の有効性、特長を損なわない限り、他の生理活性成分を組み合わせて配合することも何ら差し支えない。
油性成分としては、例えばハス油、オリーブ油、ホホバ油、ヒマシ油、大豆油、米油、米糠油、米胚芽油、ヤシ油、カミツレ油、パーム油、カカオ油、メドウフォーム油、ローズヒップ油、バラ油、ランベンダー油、シアーバター、ティーツリー油、アボガド油、マカデミアナッツ油、ベルガモット油、植物由来スクワラン等の植物由来の油脂類;ミンク油、タートル油等の動物由来の油脂類;ミツロウ、カルナウバロウ、ライスワックス、ラノリン等のロウ類;流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、スクワラン等の炭化水素類;ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、エイコセン酸等の脂肪酸類;ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール類;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、2−エチルヘキシルグリセライド、高級脂肪酸オクチルドデシル(ステアリン酸オクチルドデシル等)等の合成エステル類及び合成トリグリセライド類等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤;脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン脂肪アミン硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、α−スルホン化脂肪酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩等のアニオン界面活性剤;第四級アンモニウム塩、第一級〜第三級脂肪アミン塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、2−アルキル−1−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩、N,N−ジアルキルモルフォルニウム塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド塩等のカチオン界面活性剤;N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニオベタイン、N,N,N−トリアルキル−N−アルキレンアンモニオカルボキシベタイン、N−アシルアミドプロピル−N′,N′−ジメチル−N′−β−ヒドロキシプロピルアンモニオスルホベタイン等の両性界面活性剤等を使用することができる。
乳化剤又は乳化助剤としては、酵素処理ステビア等のステビア誘導体、サポニン又はその誘導体、カゼイン又はその塩(ナトリウム等)、糖と蛋白質の複合体、ショ糖又はそのエステル、ラクトース、大豆由来の水溶性多糖、大豆由来蛋白質と多糖の複合体、ラノリン又はその誘導体、コレステロール、ステビア誘導体(ステビア酵素処理物等)、ケイ酸塩(アルミニウム、マグネシウム等)、炭酸塩(カルシウム、ナトリウム等)、サポニン及びその誘導体、レシチン及びその誘導体(水素添加レシチン等)、乳酸菌醗酵米、乳酸菌醗酵発芽米、乳酸菌醗酵穀類(麦類、豆類、雑穀等)等を配合することもできる。
保湿剤としては、例えばグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等があり、さらにトレハロース等の糖類、ムコ多糖類(例えば、ヒアルロン酸及びその誘導体、コンドロイチン及びその誘導体、ヘパリン及びその誘導体等)、エラスチン及びその誘導体、コラーゲン及びその誘導体、NMF関連物質、乳酸、尿素、高級脂肪酸オクチルドデシル、海藻抽出物、シラン根(白及)抽出物、各種アミノ酸及びそれらの誘導体が挙げられる。
増粘剤としては、例えばアルギン酸、寒天、カラギーナン、フコイダン等の褐藻、緑藻又は紅藻由来成分;シラン根(白及)抽出物;ペクチン、ローカストビーンガム、アロエ多糖体、アルカリゲネス産生多糖体等の多糖類;キサンタンガム、トラガントガム、グアーガム等のガム類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸共重合体等の合成高分子類;ヒアルロン酸及びその誘導体;ポリグルタミン酸及びその誘導体等が挙げられる。
防腐・殺菌剤としては、例えば尿素;パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル等のパラオキシ安息香酸エステル類;フェノキシエタノール、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、サリチル酸、エタノール、ウンデシレン酸、フェノール類、ジャマール(イミダゾデイニールウレア)、ポリリン酸、プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、各種精油類、樹皮乾留物、大根発酵液、サトウキビ等の植物由来のエタノール又は1,3−ブチレングリコール等がある。
粉体成分としては、例えばセリサイト、酸化チタン、タルク、カオリン、ベントナイト、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、無水ケイ酸、雲母、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、シルクパウダー、セルロース系パウダー、穀類(米、麦、トウモロコシ、キビ等)のパウダー、豆類(大豆、小豆等)のパウダー等がある。
紫外線吸収剤としては、例えばパラアミノ安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシル、サリチル酸アミル及びその誘導体、パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル、桂皮酸オクチル、オキシベンゾン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−ターシャリーブチル−4−メトキシベンゾイルメタン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、アロエ抽出物等がある。
抗酸化剤としては、例えばブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ムラサキシキブの抽出物、シラン根の抽出物、シャクヤク抽出物、ビタミンE及びその誘導体(例えば、ビタミンEニコチネート、ビタミンEリノレート等)等がある。
美白剤としては、t−シクロアミノ酸誘導体、コウジ酸及びその誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体、ハイドロキノン又はその誘導体、エラグ酸及びその誘導体、ニコチン酸及びその誘導体、レゾルシノール誘導体、トラネキサム酸及びその誘導体、4−メトキシサリチル酸カリウム塩、マグノリグナン(5,5'−ジプロピル−ビフェニル−2,2’−ジオール)、4−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ブタノール))、ヒドロキシ安息香酸及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、α−ヒドロキシ酸、AMP(アデノシンモノホスフェイト、アデノシン1リン酸)が挙げられ、これらを単独で配合しても、複数を組み合わせて配合しても良い。
上記のコウジ酸誘導体としては、例えばコウジ酸モノブチレート、コウジ酸モノカプレート、コウジ酸モノパルミテート、コウジ酸ジブチレート等のコウジ酸エステル類、コウジ酸エーテル類、コウジ酸グルコシド等のコウジ酸糖誘導体等が、アスコルビン酸誘導体としては、例えばL−アスコルビン酸−2−リン酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルマグネシウム、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルナトリウム、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルマグネシウム等のアスコルビン酸エステル塩類、L−アスコルビン酸−2−グルコシド、L−アスコルビン酸−5−グルコシド等のアスコルビン酸糖誘導体、それらアスコルビン酸糖誘導体の6位アシル化物(アシル基は、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基等)、L−アスコルビン酸テトライソパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸テトララウリン酸エステル等のL−アスコルビン酸テトラ脂肪酸エステル類、3−O−エチルアスコルビン酸、L−アスコルビン酸−2−リン酸−6−O−パルミテートナトリウム、グリセリルアスコルビン酸又はそのアシル化誘導体、ビスグリセリルアスコルビン酸等のアスコルビン酸グルセリン誘導体が、ハイドロキノン誘導体としては、アルブチン(ハイドロキノン−β−D−グルコピラノシド)、α−アルブチン(ハイドロキノン−α−D−グルコピラノシド)等が、トラネキサム酸誘導体としては、トラネキサム酸エステル(例えば、トラネキサム酸ラウリルエステル、トラネキサム酸ヘキサデシルエステル、トラネキサム酸セチルエステル又はその塩)、トラネキサム酸のアミド体(例えば、トラネキサム酸メチルアミド)等が挙げられ、レゾルシノール誘導体としては、例えば、4−n−ブチルレゾルシノール、4−イソアミルレゾルシノール等が、2,5−ジヒドロキシ安息香酸誘導体としては、例えば2,5−ジアセトキシ安息香酸、2−アセトキシ−5−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−5−プロピオニルオキシ安息香酸等が、ニコチン酸誘導体としては、例えばニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等が、α−ヒドロキシ酸としては、例えば乳酸、リンゴ酸、コハク酸、クエン酸、α−ヒドロキシオクタン酸等がある。
生理活性成分としては、例えば、胎盤抽出液、ソウハクヒ抽出物、ユキノシタ抽出物、シソ抽出物、米糠抽出物又はその加水分解物、白芥子抽出物又はその加水分解物、白芥子の発酵物、シャクヤク抽出物又はその加水分解物、ムラサキシキブ抽出物、ハス種子抽出物又はその加水分解物、ハス種子発酵物、党参抽出物又はその加水分解物、ハトムギ加水分解物、ローヤルゼリー発酵物、パンダヌス・アマリリフォリウス(Pandanus amaryllifolius Roxb.)抽出物、アルカンジェリシア・フラバ(Arcangelicia flava Merrilli)抽出物、カミツレ抽出物等が挙げられる。また、サンゴ草抽出物、イネの葉の抽出物又はその加水分解物、ナス(ベルガモット、長ナス、賀茂ナス、米ナス等)抽出物又はその加水分解物、アンズ果実の抽出物、カタメンキリンサイ等の海藻の抽出物、アマモ等の海産顕花植物の抽出物、豆乳発酵物、クラゲ水、米抽出物又はその加水分解物、発芽米抽出物又はその加水分解物、黒豆抽出物又はその加水分解物、ダマスクバラの花の抽出物、タケノコの皮の抽出物、リノール酸及びその誘導体もしくは加工物(例えばリポソーム化リノール酸等)、動物又は魚由来のコラーゲン及びその誘導体、エラスチン及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体(ジカリウム塩等)、t−シクロアミノ酸誘導体、ビタミンA及びその誘導体、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、ゲンチアナ抽出物、甘草抽出物、ニンジン抽出物、オタネニンジン抽出物又はその発酵物、紅参抽出物、ミツイシコンブ抽出物、ヘチマ抽出物、アナアオサ抽出物、モモ抽出物、桃仁抽出物、キウイ抽出物、ヒマワリ抽出物、ジュアゼイロ(Zizyphus joazeiro)抽出物、パウダルコ樹皮抽出物、萱草(デイリリー)抽出物又は発酵物、ハイビスカスの花抽出物又は発酵物、ハゴロモグサ抽出物、チェリモヤ抽出物、マンゴー抽出物、マンゴスチン抽出物、フノリ抽出物、烏龍茶抽出物、紅富貴抽出物、紫蘭抽出物、山椒果皮又は種皮の抽出物又は加水分解物、ベニバナ花抽出物、カサブランカ抽出物、甘藷抽出物又はその発酵物、グアバ葉抽出物、ドクダミ抽出物、晩白柚抽出物、アロエ抽出物、イチジク花抽出物、リンゴ抽出物、ホワイトアスパラガス抽出物等がある。
次に、製造例、処方例及び試験例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、以下において、部はすべて重量部を、また%はすべて重量%を意味する。
製造例1.組成物(1)の調製
(i)サクラの抽出物の調製
サトザクラ(Prunus lannesiana)の花を乾燥、粉砕し、粉砕物18gに精製水900gを加え、80℃にて、2時間抽出後、濾過し、褐色透明のサクラ抽出物溶液1385gを得た(固形分濃度0.49%)。
(ii)微生物由来発酵代謝物
植物(サクラ)の花由来の酵母を、グルコース・ペプトンを含む溶液で、15℃で48時間培養し、培養液を濾過して得られる培養液を酵母抽出物溶液(固形分濃度0.51%)とした。
(iii)組成物の調製
サクラ抽出物溶液と酵母抽出物溶液を、1:1の混合比で混合後、不溶物を濾過し、褐色透明の抽出物混合溶液を得た(固形分濃度0.40%)
製造例2.組成物(2)の調製
(i)サクラの抽出物の調製
サトザクラの花を乾燥、粉砕し、粉砕物18gに精製水450gと1,3−ブチレングリコール450gを加え、80℃にて2時間抽出後、濾過し、褐色透明のサクラ抽出物溶液1365gを得た(固形分濃度0.45%)。
(ii)微生物由来発酵代謝物の調製
精製水800gに、清酒の製造過程で生じる酒粕160gを加え、80℃にて1時間抽出後、濾過し、淡黄色透明の酒粕抽出物溶液2490gを得た(固形濃度0.45%)
(iii)組成物の調製
サクラの抽出物と酒粕抽出物を、1:9の混合比で混合後、不溶物を濾過し、褐色透明の抽出物混合溶液を得た(固形分濃度0.34%)。
製造例3.組成物(3)の調製
(i)サクラの抽出物の調製
サトザクラの花を乾燥、粉砕し、粉砕物18gに精製水270gと1,3−ブチレングリコール630gを加え、80℃にて3時間抽出後、濾過し、褐色透明のサクラ抽出物溶液1350gを得た(固形分濃度0.39%)。
(ii)微生物由来発酵代謝物の調製
乳酸菌をMRS培地で、37℃で72時間液体培養し、培養液を濾過して得られる培養液を乳酸菌抽出物溶液(固形分濃度0.72%)とした。
(iii)組成物の調製
サクラ抽出物溶液と乳酸菌抽出物溶液を、1:2の混合比で混合後、不溶物を濾過し、褐色透明の抽出物混合溶液を得た(固形分濃度0.51%)
製造例4.組成物(4)の調製
(i)サクラの抽出物の調製
サトザクラに代えてヤマザクラを用いるほかは、製造例1の(i)と同様の方法により、褐色透明のサクラ抽出物溶液1350gを得た(固形分濃度0.43%)。
(ii)微生物由来発酵代謝物の調製
製造例1の(ii)と同様の方法で、酵母抽出物溶液を得た。
(iii)組成物の調製
サクラ抽出物溶液と酵母抽出物溶液を、1:1の混合比で混合後、不溶物を濾過し、褐色透明の抽出物混合溶液を得た(固形分濃度0.37%)
製造例5.組成物(5)の調製
(i)サクラの抽出物の調製
サトザクラに代えてヤマザクラを用いるほかは、製造例2の(i)と同様の方法により、褐色透明のサクラ抽出物溶液1355gを得た(固形分濃度0.41%)。
(ii)微生物由来発酵代謝物の調製
製造例2の(ii)と同様の方法により酒粕抽出物溶液を得た。
(iii)組成物の調製
サクラの抽出物溶液と酒粕抽出物溶液を、1:9の混合比で混合後、不溶物を濾過し、褐色透明の抽出物混合溶液を得た(固形分濃度0.32%)。
製造例6.組成物(6)の調製
(i)サクラの抽出物の調製
サトザクラに代えてヤマザクラを用いるほかは、製造例3の(i)と同様の方法により、褐色透明のサクラ抽出物溶液1345gを得た(固形分濃度0.35%)。
(ii)微生物由来発酵代謝物の調製
製造例3の(iii)と同様の方法にて、乳酸菌抽出物溶液を得た。
(iii)組成物の調製
サクラ抽出物溶液と乳酸菌抽出物溶液を、1:2の混合比で混合後、不溶物を濾過し、褐色透明の抽出物混合溶液を得た(固形分濃度0.49%)
製造例7.組成物(7)の調製
(i)サクラの抽出物の調製
サトザクラに代えてソメイヨシノ(Prunus×yedoensis)を用いるほかは、製造例1の(i)と同様の方法により、褐色透明のサクラ抽出物溶液1360gを得た(固形分濃度0.42%)。
(ii)微生物由来発酵代謝物の調製
製造例1の(ii)と同様の方法で、酵母抽出物溶液を得た。
(iii)組成物の調製
サクラ抽出物溶液と酵母抽出物溶液を、1:1の混合比で混合後、不溶物を濾過し、褐色透明の抽出物混合溶液を得た(固形分濃度0.38%)
製造例8.組成物(8)の調製
(i)サクラの抽出物の調製
サトザクラに代えてソメイヨシノを用いるほかは、製造例2の(i)と同様の方法により、褐色透明のサクラ抽出物溶液1355gを得た(固形分濃度0.40%)。
(ii)微生物由来発酵代謝物の調製
製造例2の(ii)と同様の方法により酒粕抽出物溶液を得た。
(iii)組成物の調製
サクラの抽出物溶液と酒粕抽出物溶液を、1:9の混合比で混合後、不溶物を濾過し、褐色透明の抽出物混合溶液を得た(固形分濃度0.31%)。
製造例9.組成物(9)の調製
(i)サクラの抽出物の調製
サトザクラに代えてソメイヨシノを用いるほかは、製造例3の(i)と同様の方法により、褐色透明のサクラ抽出物溶液1340gを得た(固形分濃度0.34%)。
(ii)微生物由来発酵代謝物の調製
製造例3の(iii)と同様の方法にて、乳酸菌抽出物溶液を得た。
(iii)組成物の調製
サクラ抽出物溶液と乳酸菌抽出物溶液を、1:2の混合比で混合後、不溶物を濾過し、褐色透明の抽出物混合溶液を得た(固形分濃度0.48%)
製造例10.組成物(10)の調製
(i)サクラの抽出物の調製
製造例2の(i)と同様の方法により、サクラ抽出物溶液を得た。
(ii)微生物由来発酵代謝物の調製
精白米50gを蒸して冷却した後、アスペルギルス オリゼー(Aspergillus oryzae)を添加し、これを30℃の温度条件で米麹を作製した。これに、別に蒸した精白米50gと殺菌した精製水200gを加え、さらに予め培養したサッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)培養液を添加して、30℃で発酵を行った。発酵終了後、この米発酵物溶液を90℃で1時間、加熱殺菌処理した後、室温に戻し、濾過をして淡黄色透明の米発酵物溶液126gを得た(固形分濃度4.00%)。
(iii)組成物の調製
サクラの抽出物と米発酵物溶液を、1:9の混合比で混合後、不溶物を濾過し、褐色透明の抽出物混合溶液を得た(固形分濃度0.30%)。
製造例11.組成物(11)の調製
(i)サクラの抽出物の調製
製造例3(i)と同様の方法により、サクラ抽出物溶液を得た。
(ii)微生物由来発酵代謝物の調製
米麹100gに予め滅菌しておいた精製水を300g加え、35℃で静置した。その後、これに別に蒸した精白米100gと予め培養したサッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)培養液を添加して30℃で発酵を行った。発酵終了後、この米発酵物溶液を90℃で1時間、加熱殺菌処理した後、室温に戻し、濾過をして淡黄色透明の米発酵物溶液183gを得た(固形分濃度3.93%)。
(iii)組成物の調製
サクラの抽出物と酒粕抽出物を、1:9の混合比で混合後、不溶物を濾過し、褐色透明の抽出物混合溶液を得た(固形分濃度0.31%)。
比較試料(1)の調製
製造例1の(i)と同様の方法によりサクラ抽出物溶液を調製し、これを比較試料(1)とした。
比較試料(2)の調製
製造例2の(ii)と同様の方法により酒粕抽出物溶液を調製し、これを比較試料(2)とした。
処方例1.化粧水
[A成分] 部
オリーブ油 1.0
ポリオキシエチレン(5.5)セチルアルコール 5.0
ブチルパラベン 0.1
[B成分]
製造例1の組成物(1) 5.0
エタノール 5.0
グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
水酸化カリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
処方例2.化粧水
処方例1のB成分中、製造例1の組成物(1)に代えて、製造例2の組成物(2)5.0部を用いるほかは処方例1と同様にして化粧水を得た。
処方例3.化粧水
処方例1のB成分中、製造例1の組成物(1)に代えて、製造例3の組成物(3)5.0部を用いるほかは処方例1と同様にして化粧水を得た。
処方例4.化粧水
処方例1のB成分中、製造例1の組成物(1)に代えて、製造例4の組成物(4)5.0部を用いるほかは処方例1と同様にして化粧水を得た。
処方例5.化粧水
処方例1のB成分中、製造例1の組成物(1)に代えて、製造例5の組成物(5)5.0部を用いるほかは処方例1と同様にして化粧水を得た。
処方例6.化粧水
処方例1のB成分中、製造例1の組成物(1)に代えて、製造例6の組成物(6)5.0部を用いるほかは処方例1と同様にして化粧水を得た。
処方例7.化粧水
処方例1のB成分中、製造例1の組成物(1)に代えて、製造例7の組成物(7)5.0部を用いるほかは処方例1と同様にして化粧水を得た。
処方例8.化粧水
処方例1のB成分中、製造例1の組成物(1)に代えて、製造例8の組成物(8)5.0部を用いるほかは処方例1と同様にして化粧水を得た。
処方例9.化粧水
処方例1のB成分中、製造例1の組成物(1)に代えて、製造例9の組成物(9)5.0部を用いるほかは処方例1と同様にして化粧水を得た。
処方例10.化粧水
処方例1のB成分中、製造例1の組成物(1)に代えて、製造例10の組成物(10)5.0部を用いるほかは処方例1と同様にして化粧水を得た。
処方例11.化粧水
処方例1のB成分中、製造例1の組成物(1)に代えて、製造例11の組成物(10)5.0部を用いるほかは処方例1と同様にして化粧水を得た。
処方例12.乳液
[A成分] 部
流動パラフィン 6.0
ヘキサラン 4.0
ホホバ油 1.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 2.0
大豆レシチン 1.5
[B成分]
製造例2の組成物(2) 3.0
L−アスコルビン酸−2−グルコシド 2.0
水酸化カリウム 0.5
グリセリン 3.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
カルボキシメチルセルロース 0.3
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
香料 適量
処方例13.乳液
処方例12のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてトラネキサム酸2.0部を用いるほかは処方例12と同様にして乳液を得た。
処方例14.乳液
処方例12のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてアルブチン3.0部を用いるほかは処方例12と同様にして乳液を得た。
処方例15.乳液
処方例12のB成分中、L−アスコルビン酸−2−グルコシド2.0部及び水酸化カリウム0.5部に代えてニコチン酸アミド5.0部を用いるほかは処方例12と同様にして乳液を得た。
処方例16.エッセンス
[成分] 部
エタノール 2.0
グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
メチルパラベン 0.1
ヒアルロン酸 0.1
製造例5の組成物(5) 5.0
クエン酸 0.3
クエン酸ナトリウム 0.6
精製水 全量が100部となる量
処方例17.ローション
[成分] 部
製造例6の組成物(6) 10.0
エタノール 10.0
グリセリン 3.0
1、3−ブチレングリコール 2.0
メチルパラベン 0.2
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
カルボキシビニルポリマー 0.1
キサンタンガム 0.1
香料 適量
水酸化カリウム 適量
精製水 全量が100部となる量
上記の成分を混合してローションを得た。
実施例18.リキッドファンデーション
[A成分] 部
ステアリン酸 2.4
モノステアリン酸プロピレングリコール 2.0
セトステアリルアルコール 0.2
液状ラノリン 2.0
流動パラフィン 3.0
ミリスチン酸イソプロピル 8.5
プロピルパラベン 0.05
[B成分]
製造例7の組成物(7) 5.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.2
ベントナイト 0.5
プロピレングリコール 4.0
トリエタノールアミン 1.1
メチルパラベン 0.1
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
酸化チタン 8.0
タルク 4.0
着色顔料 適量
処方例19.ヘアシャンプー
[A成分] 部
N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 10.0
ポリオキシエチレン(3)アルキルエーテル硫酸ナトリウム 20.0
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 10.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0
メチルパラベン 0.1
[B成分]
クエン酸 0.1
製造例10の組成物(10) 2.0
1,3−ブチレングリコー ル 2.0
精製水 全量が100部となる量
実施例20.ヘアコンディショナー
[A成分] 部
ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 1.0
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 1.5
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.0
2−エチルヘキサン酸グリセリル 1.0
セタノール 3.2
ステアリルアルコール 1.0
メチルパラベン 0.1
[B成分]
製造例1の組成物(1) 2.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
精製水 全量が100部となる量
処方例21.育毛用ヘアトニック
[成分] 部
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
モノニトログアヤコールナトリウム 0.02
塩酸ピリドキシン 0.03
アデノシン 1.0
製造例2の組成物(2) 1.0
トリメチルグリシン 0.5
乳酸 0.2
1,3−ブチレングリコール 10.0
フェノキシエタノール 0.2
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.4
タマサキツヅラフジ根エキス 0.3
オタネニンジンエキス 0.3
L−アルギニン 適量
精製水 全量が100部となる量
本発明の組成物の有効性について以下の試験例1〜7により評価を行ったが、本発明はこれに限るものではない。
試験例1.表皮細胞賦活作用の評価
ヒト表皮細胞NHEKを、HuMedia KG2培地(クラボウ社製)を入れた96穴マイクロプレートに5×103個/穴播種し、37℃、5.0%CO2の条件下に1日間プレ培養した後、製造例1〜10の組成物(1)〜(10)のそれぞれを試料溶液として含む培地(Humedia KG2)をプレ培養液に添加し、同条件でさらに2日間培養した。ここで、試料溶液の濃度は、追添加する培地全量に対する溶液としての終濃度が1.0%、2.0%となるように調製した。プレ培養後、培地を除去し、0.03%のMTTを添加して37℃に1時間保持した後、生成したホルマザンをイソプロパノールで抽出し、マイクロプレートリーダー(Model 680、バイオラッド社製)を用いて波長570−630nmでMTT値を測定した。また、試料無添加の場合(Control)についても上記と同様の操作を行った。そして、試料無添加時のMTT値を100としたときの各試料添加時のMTT値の相対値を求め、表皮細胞MTT活性率(%)とした。また、試験系が正常に機能しているかを確認するために、試料溶液の代わりに陽性対照として100mMのグルコースを添加した場合についても、同様の試験を行った。
試験例1の結果を表1に示す。
[表1]
表1に示すように、本発明に係る組成物(1)〜(10)は、濃度依存的に格段にすぐれた表皮細胞賦活効果を有することが確認された。また、グルコースにおいても、同様の効果が得られたことから、本試験系が正常に機能していることも確認された。
試験例2.DPPHラジカル消去作用の評価
DPPH(1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル)2.4部をエタノール20部に溶解し、これに精製水20部を加えてDPPH溶液を調製した。このDPPH溶液24部に対して、18v/v%エタノール溶液を19.2部、2M酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)を4.8部加えて、DPPH添加溶液として調製した。また、抽出液そのものの色調が試験に及ぼす影響を差し引くため、DPPH溶液の代わりに50v/v%エタノール溶液を用いて、18v/v%エタノール溶液と2M酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液を混合した液を対照液とした。次に、製造例1〜10の組成物(1)〜(10)及び比較試料(1)〜(2)を精製水でそれぞれ希釈して12種の試料溶液を調製した。なお、各組成物は、試料溶液全量に対する溶液としての終濃度がそれぞれ1.0%、2.0%となるように精製水で希釈した。この試料溶液とDPPH添加溶液又は対照液とを1:3の割合で混合し、室温で10分静置後、各試料溶液をDPPH添加溶液と混合した場合の550nmにおける吸光度と、各試料溶液を対照液と混合した場合の550nmにおける吸光度との差を測定し、DPPHラジカルの残存量を確認した。また、試料無添加の場合(Control)についても上記と同様の操作を行い、試料無添加時のDPPHラジカル残存率を100としたときの各試料添加時のDPPHラジカル残存率の相対値を求めた。また、試験系が正常に機能しているかを確認するために、試料溶液の代わりに陽性対照として水溶性ビタミンE[Trolox](終濃度25μM)を添加した場合についても、同様の試験を行った。
試験例2の結果を表2に示す。
[表2]
表2に示すように、本発明に係る組成物(1)〜(10)は、比較試料(1)及び(2)と比較して、濃度依存的に格段にすぐれたDPPHラジカル消去作用を有することが示された。また、水溶性ビタミンE[Trolox]においても、同様の効果が得られたことから、本試験系が正常に機能していることも確認された。
試験例3.SOD様作用の評価
1Mトリス−塩酸緩衝液0.15mL、1mMエチレンジアミン四酢酸・二ナトリウム塩溶液0.30mL、1mMキサンチン溶液0.30mL、0.75mMニトロブル-テトラゾリウム溶液0.20mL、製造例1〜10の組成物(1)〜(10)及び比較試料(1)〜(2)の各0.10mLと精製水1.90mLとを混合して12種の試験溶液を調製した。また、試験溶液に代えて精製水2.00mLを用いる他は上記試験溶液と同様の組成からなる混合液(コントロール[Control])を調製した。さらに、試料溶液(0.10mL)に代えて、0.875Unit/mLのスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)溶液0.10mLを用いる他は上記試験溶液と同様の組成からなる混合液(陽性対照液)を調製した。上記試験溶液をそれぞれ37℃でインキュベートした後、これに1Unit/mLキサンチンオキシダーゼ溶液0.05mLを添加し、一定時間経過後(5分)、各試験溶液の570nmでの吸光度(被験液中のスーパーオキシドアニオン量の指標)を測定した。測定結果は、試料無添加(Control)の混合液の吸光度を100とした時の各試験溶液及び陽性対照液の吸光度を相対値で示した。
試験例3の結果を表3に示す。
[表3]
表3に示すように、本発明に係る組成物(1)〜(10)は、比較試料(1)及び(2)と比較して、濃度依存的に格段にすぐれたSOD様活性を有することが示された。また、陽性対照であるSODにおいても、同様の効果が得られたことから、本試験系が正常に機能していることも確認された。
試験例4.XVII型コラーゲン遺伝子発現の評価
正常ヒト表皮細胞を、増殖添加剤含有HuMedia KG2培地(クラボウ社製)にて6×105個/mLに調製し、φ6cmシャーレに1mLを播種して、5%CO2、飽和水蒸気下、37℃で培養した。24時間培養後、さらに、製造例1〜3及び10の組成物(1)〜(3)及び(10)を試料溶液として含んだ同培地(培地全量に対して溶液としての終濃度が1.0%となるように試料溶液が含まれるもの)を追添加して培養した。また、試料無添加(Control)の場合についても上記と同様の操作を行った。24時間培養後、それぞれの試験区の細胞をTrizol試薬(Invitrogen社製)1mLにより回収した。回収した細胞に対してクロロホルム(和光純薬工業社製)200μLを添加して撹拌混合し、遠心分離機(TOMY社製/MX-160)で15,000rpm、4℃の条件下で15分間遠心分離した後、水層のみを400μL分取した。回収した水層にイソプロパノール(和光純薬工業社製)500μLを添加して撹拌混合し、15,000rpm、4℃の条件下で15分間遠心分離してtotal RNAの沈殿物を得た。total RNAに75%エタノールを1mL添加して撹拌して洗浄し、15,000rpm、4℃条件下で15分間遠心分離して沈殿を回収した。回収したtotal RNAを所定のキット(PrimeScript RT reagent Kit with gDNA Eraser (Perfect Real Time)[タカラバイオ社製])を用いて逆転写反応し、cDNAを合成した。合成したcDNAをサンプルとして、Thermal Cycler Dice(登録商標)Real Time System Single(タカラバイオ社製)、及びSYBR(登録商標)Premix Ex TaqTM II(Perfect Real Time)[タカラバイオ社製]を用いて、XVII型コラーゲン遺伝子の発現と、内部標準物質βアクチン遺伝子の発現の検出を行った。ここで、βアクチンは、ハウスキーピング遺伝子(多くの組織や細胞中に共通して一定量発現する遺伝子であって、常に発現され,細胞の維持,増殖に不可欠な遺伝子である)の一つであり、発現量が常に一定とされていることから、PCRの実験では内部標準として用いられるものである。試験結果は、βアクチン遺伝子の発現量を一定とした場合の、それぞれの試験区でのXVII型コラーゲン遺伝子の発現量を比較した。本試験系においては、コントロール区のそれぞれの遺伝子の発現量を100としたときの試験区での当該遺伝子の発現量の相対値を求めた。
試験例4の結果を表4に示す。
[表4]
表4に示すように、本発明に係る組成物は、XVII型コラーゲンの遺伝子発現を顕著に誘導することが示された。
試験例5.XVII型コラーゲン合成促進効果
正常ヒト皮膚由来表皮細胞(NHEK)をHuMedia KG2培地(クラボウ社製)を入れた96穴マイクロプレートに8×103個/穴播種し、37℃,5.0%CO2の条件下に1日間プレ培養した後、試料溶液を含む同培地(培地全量に対して溶液としての終濃度が1.0%,2.0%となるように試料溶液が含まれるもの)を追添加し、同条件でさらに2日間培養した。その後XVII型コラーゲン抗体を用いた免疫的検出を行った。すなわち、PBS(-)洗浄後、15%中性緩衝ホルマリン液を用いて細胞を30分処理して固定、0.5%Triton X-100溶液で1時間浸透処理、5倍希釈ブロッキングワンP(ナカライテスク社)溶液で2時間処理によるブロッキングを行った後、XVII型コラーゲン抗体を添加し、4℃で一昼夜静置した。その後PBS(-)洗浄し、蛍光ラベルした二次抗体を添加してさらに暗所で一定時間静置した。そのPBS(-)後洗浄し、蛍光強度の測定を行った。まず、二次抗体の蛍光ラベル(Alexa Fluor488)をEx=485nm、Em=520nmで測定し[蛍光マイクロプレートリーダー(フルオロスキャンアセント、Thermo Fisher Scientific社製)]、その後、Hoechst33342によるDNA染色を行い、Ex=355nm、Em=460nmの測定を行った。それぞれの試験区のAlexa Fluor488の蛍光強度をHoechst33342の蛍光強度で割ることで、XVII型コラーゲンの生成度合いを求めた。また、試料無添加の場合(Control)についても上記と同様の操作を行い、ここに得られたXVII型コラーゲン生成度合いに対する各試料添加時のXVII型コラーゲン生成度合いの相対値を求め、XVII型コラーゲン生成量(%)とした。
試験例5の結果を表5に示す。
[表5]
表5に示すように、本発明に係る組成物は、濃度依存的にすぐれたXVII型コラーゲン合成促進作用を有することが確認された。XVII型コラーゲンは表皮と真皮の接合部に存在する基底膜と表皮とを結合させる役割を果たし、基底膜は基底細胞の分化形質発現を維持する役割を果たすことから、本発明に係る組成物は、XVII型コラーゲンの発現を誘導することで、基底膜を正常な状態に維持し、又皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)を正常な状態に維持する効果を有することが示唆される。また、頭皮のXVII型コラーゲンの発現を誘導することで、脱毛、白髪予防効果を奏することも示唆される。
試験例6.メラニン合成抑制効果
培養B16マウスメラノーマ細胞B16−F10を、24穴マイクロプレートに2.4×104個/穴播種し、10%FBS含有RPMI1640培地中、37℃、5.0%CO2の条件下に1日間プレ培養した後、同培地で、試料溶液を溶液として終濃度が1.0%、2.0%となるように希釈した溶液と終濃度1mMになるように調整したテオフィリン含有培地を添加し、同条件で2日間培養した。次に培養液を除去し、1N NaOH/10%ジメチルスルフォキシド溶液を1穴あたり200μL添加し、シールして50℃、2時間インキュベートして細胞を溶解させた。この溶液100μLを別の96穴マイクロプレートに移し、マイクロプレートリーダー(Model 680、バイオラッド社製)を用い、波長490nmでメラニン値を測定した。一方同じ細胞を溶解させた溶液を5μL別の96穴マイクロプレートに移し、さらに精製水で5倍希釈したDye Reagent Concentrate(バイオラッド社)溶液を200μL添加し、 マイクロプレートリーダー(Model 680、バイオラッド社製)を用い、波長570nmの吸光度を測定した。別で既知の量の牛血清アルブミン(Sigma社製)を段階希釈し、同様に操作して得られた検量線から、アルブミン当量のタンパク質量を計測した。得られた吸光度をタンパク質量で除算して、タンパク質あたりのメラニン量を求めた。また、試料無添加の場合(Control)についても上記と同様の操作を行い、ここに得られたタンパク質あたりのメラニン量に対する各試料添加時のタンパク質あたりのメラニン量の相対値を求め、メラニン合成率(%)とした。なお、比較のため、試料溶液の代わりに、2mMのコウジ酸を添加した場合(陽性対照)についても同様の試験を行った。
試験例6の結果を表6に示す。
[表6]
表6に示す通り、本発明に係る組成物は、格段にすぐれたメラニン合成抑制作用を有するものであり、シミ、ソバカスの予防、改善効果が示唆される。
試験例7.ペリリピン合成抑制
以下、本発明に係る組成物の脂肪蓄積の抑制効果を、脂肪細胞内の脂肪滴周辺に存在するタンパク質[ペリリピン1(perilipin 1)]の合成抑制効果により評価する。このペリリピン1が減少すると、脂肪滴数の減少及び脂肪滴サイズの縮小が生じることが知られていることから、ペリリピン1の合成抑制効果を評価する。
マウス線維芽細胞(3T3-L1)を、10%FBS含有ダルベッコ変法イーグル最少必須培地(DMEM:日水製薬株式会社)を入れた96穴マイクロプレートに1.5×104個/穴播種し、37℃,5.0%CO2の条件下に3日間プレ培養した後、分化誘導培地(10%FBS、0.5mM3-イソブチル-1-メチルキサンチン(IBMX)、0.25μMデキサメタソン(DEX)及び1.1μg/mLインスリンを混合したDMEM)を添加後、さらに2日間培養した。その後、試料溶液を含む同培地(培地全量に対して溶液としての終濃度が1.0%,2.0%となるように試料溶液が含まれるもの)を追添加し、同条件でさらに5日間培養した。その後、ペリリピン1(perilipin1)抗体を用いた免疫的検出を行った。すなわち、PBS(-)洗浄後、細胞を10%中性緩衝ホルマリン液にて30分処理して固定、0.5%Triton X-100溶液で1時間浸透処理、5倍希釈ブロッキングワンP(ナカライテスク社)溶液で2時間処理によるブロッキングを行った後、perilipin1抗体を添加し、室温で1時間静置した。その後PBS(-)洗浄し、蛍光ラベルした二次抗体を添加してさらに暗所で一定時間静置した。その後PBS(-)洗浄し、蛍光強度の測定を行った。まず、二次抗体の蛍光ラベル(Alexa Fluor488)をEx=485nm、Em=520nmで測定し[蛍光マイクロプレートリーダー(フルオロスキャンアセント、Thermo Fisher Scientific社製)]、その後、Hoechst33342によるDNA染色を行い、Ex=355nm、Em=460nmの測定を行った。それぞれの試験区のAlexa Fluor488の蛍光強度をHoechst33342の蛍光強度で割ることで、perilipin1の生成度合いを求めた。また、試料無添加の場合(Control)についても上記と同様の操作を行い、ここに得られたperilipin1生成度合いに対する各試料添加時のperilipin1生成度合いの相対値を求め、perilipin1合成率(%)とした。
試験例7の結果を表7に示す。
[表7]
表7に示すように、本発明に係る組成物は、濃度依存的に格段にすぐれたペリリピン合成抑制効果を有することが確認された。

Claims (3)

  1. バラ科(Rosaceae)サクラ属(Prunus)に属するサクラの抽出物と、酵母、麹菌及び乳酸菌のいずれか1種又は2種以上の抽出物又は酵母、麹菌及び乳酸菌のいずれか1種又は2種以上の微生物により産生される微生物由来発酵代謝物とを含有する組成物。
  2. 請求項1に記載の組成物を含有する皮膚外用剤。
  3. 請求項1に記載の組成物を含有する飲食品。
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