JP2017160556A - 炭素繊維前駆体繊維束の製造方法、炭素繊維束の製造方法および炭素繊維束 - Google Patents
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Abstract
Description
含有水分量(%)=(W1−W2)/(W2−W0)×100。
測定に供する紡糸原液約10gを、その太さが2mm以下となるように水中に滴下し、凝固させる。凝固させた重合体を80℃の流水中で4時間洗浄する。洗浄した重合体を、熱風乾燥機により、120℃で2時間乾燥する。水中に滴下した紡糸原液の質量をA(g)、洗浄、乾燥後の重合体の質量をB(g)とし、次式により、ポリアクリロニトリル系重合体濃度(%)を求める。
ポリアクリロニトリル系重合体濃度(%)=B/A×100
上記測定を3回行い、その算術平均を、その紡糸原液のポリアクリロニトリル系重合体濃度とする。
測定に供する紡糸原液約10gを、その太さが2mm以下となるように水中に滴下し、凝固させる。凝固させた重合体を80℃の流水中で4時間洗浄する。洗浄した重合体を、120℃の温度で2時間熱処理し乾燥したポリアクリロニトリル系重合体150mgを、60℃の温度において、50mlのチオシアン酸ナトリウム0.1mol/リットル添加ジメチルホルムアミドに溶解する。得られた溶液について、25℃の温度においてオストワルド粘度計を用いて標線間の落下時間を1/100秒の精度で測定する。測定した落下時間をt(秒)とする。同様に、ポリアクリロニトリル系重合体を溶解していないチオシアン酸ナトリウム0.1mol/リットル添加ジメチルホルムアミドについても測定し、その落下時間をt0(秒)とする。測定した落下時間t(秒)、t0(秒)より、次式を用いて、極限粘度[η]、比粘度ηspを算出する。
ηsp=(t/t0)−1
上記測定を3回行い、その算術平均を、そのポリアクリロニトリル系重合体の極限粘度[η]とする。
測定に供する炭素繊維前駆体繊維束または炭素繊維束を単繊維繊度が3dtexのアクリル原綿で包み、内径10mmのポリ塩化ビニル樹脂製のチューブ内に通し、これをナイフで輪切りにして試料を準備する。ついで、該試料を断面が上を向くように走査型電子顕微鏡(SEM)の試料台に接着し、さらに金を約10nmの厚さにスパッタリングする。そして、フィリップ社製XL20走査型電子顕微鏡により、加速電圧7.00kV、作動距離31mmの条件で単繊維の断面を観察し、単繊維の断面の長径および短径を測定し、長径/短径の比率を求める。ここで、長径/短径は次のように決定する。繊維外周上の任意の2点を通る直線であって、最も長いものを長径とする。なお、長径の長さはピクセル単位で測定し、SEM観察像に付されたスケールバーを用いて実長さ(単位はμm)に換算する。次に長径の中点と繊維外周上の2点とを通る長径と垂直な線分を短径と定義し、長径と同じ方法で長さを求める。ここで、断面形状とは、図1(a)〜(e)の例に示すような、長手方向に垂直な断面の長径と短径との比(長径/短径)が1.20以上1.60以下の範囲にある略楕円形を楕円と定義する。また、図2(f)〜(j)の例に示すような、長径と短径との比(長径/短径)が1.00以上1.20未満の範囲にある略円形の断面形状を円と定義する。なお、測定は測定に供する炭素繊維前駆体繊維束または炭素繊維束の総フィラメントについて行い、各断面形状の繊維本数を総フィラメント数で除し、100を乗ずることで、割合とする。
炭素繊維の表面粗さ(Ra)は次のようにして測定する。測定試料としては、炭素繊維束を数cm程度にカットし、有機溶媒に浸漬し、超音波洗浄を施して脱サイジングを行い、次いで、長さ数mm程度を切り出したものを使用する。銀ペーストを用いて基板(シリコンウエハ)上に固定し、原子間力顕微鏡(AFM)によって各単繊維の中央部において、3次元表面形状の像を得る。原子間力顕微鏡としてはDigital Instuments社製 NanoScope IIIaにおいてDimension 3000ステージシステムを使用する。観測条件は下記条件とする。
・探針:シリコンカンチレバー
・走査範囲:0.5μm×0.5μm
・走査速度:0.3Hz
・ピクセル数:512×512
・測定環境:室温、大気中。
炭素繊維束の引張強度は、JIS−R−7608(2007)の樹脂含浸ストランド試験法に準拠し、次の手順に従い求める。樹脂処方としては、“セロキサイド(登録商標)”2021P(ダイセル化学工業社製)/3フッ化ホウ素モノエチルアミン(東京化成工業(株)製)/アセトン=100/3/4(質量部)を用い、硬化条件としては、常圧、温度125℃、時間30分を用いる。炭素繊維束のストランド5本を測定し、その平均値をストランド引張強度とする。
炭素繊維束に硬化剤として三フッ化ホウ素モノエチルアミンを添加したビスフェノールA型エポキシ樹脂をそれぞれの質量比6:4の比率となるよう含浸し、170℃オーブンで1時間硬化させ試験片を作製する。作製した試験片をASTM−D−2344に基づき繊維軸方向に3点曲げ方式で測定し層間剪断強度を求める。測定は3回実施し、3回の算術平均を層間剪断強度とする。層間剪断強度は次式で求められる。
ここで、Pは最大荷重(kg)、bは試験片の幅(mm)、tは試験片の厚さ(mm)である。
アクリロニトリル99.5mol%とイタコン酸0.5mol%からなる混合物を、ジメチルスルホキシドを溶媒とし、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを開始剤として溶液重合法により重合させ、ポリアクリロニトリル系共重合体を製造した。製造されたポリアクリロニトリル系重合体に、アンモニアガスをpH8.5になるまで吹き込み、紡糸原液を得た。
包括的実施例記載の方法において、表1記載の凝固浴温度、凝固浴濃度にて紡糸原液を凝固せしめ、多段の温水槽にて表1記載の延伸倍率にて延伸し、次いで表1記載の油剤を繊維質量に対して3質量%付着させ、含有量及び乾燥温度で付着させ、160℃の加熱ローラーにて、凝固糸条の含有水分量が1質量%以下となるまで乾燥し、次いで、加圧スチーム中で表1記載の延伸倍率にて延伸することにより、表2記載の単繊維繊度の炭素繊維前駆体繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が60/40%であった。得られた炭素繊維前駆体繊維束を2本合糸した後、耐炎化、予備炭素化、炭素化処理および表面処理とサイズ処理を行い、炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維束について、表面粗さ(Ra)及びストランド引張強度および層間剪断強度を測定した。得られた炭素繊維束は表面が平滑であり、高い引張強度、高い層間剪断強度を示した。
凝固浴濃度を表1記載の条件に変更した以外は、実施例1と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が50/50%であった。また、炭素繊維束は表面が平滑であり、高い引張強度、高い層間剪断強度を示した。
凝固浴濃度を表1記載の条件に変更した以外は、実施例1と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が30/70%であった。また、炭素繊維束は表面が平滑であり、高い引張強度、高い層間剪断強度を示した。
凝固浴濃度を表1記載の条件に変更した以外は、実施例1と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が15/85%であった。また、炭素繊維束は表面が平滑であり、非常に高い引張強度、高い層間剪断強度を示した。
凝固浴温度を表1記載の条件に変更した以外は、実施例1と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が60/40%であった。また、炭素繊維束は表面が平滑であり、高い引張強度、高い層間剪断強度を示した。
凝固浴濃度を表1記載の条件に変更した以外は、実施例1と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が50/50%であった。また、炭素繊維束は表面が平滑であり、非常に高い引張強度、非常に高い層間剪断強度を示した。
炭素繊維前駆体繊維束の繊度を表2記載の条件に変更した以外は、実施例5と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が60/40%であった。また、炭素繊維束は表面が非常に平滑であり、非常に高い引張強度、高い層間剪断強度を示した。
炭素繊維前駆体繊維束の繊度を表2記載の条件に変更した以外は、実施例5と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が60/40%であった。また、炭素繊維束は表面が非常に平滑であり、非常に高い引張強度、高い層間剪断強度を示した。
多段の温水槽における延伸及び加圧スチーム下での延伸を表1記載の条件とした以外は、実施例5と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が60/40%であった。また、炭素繊維束は表面が非常に平滑であり、高い引張強度、高い層間剪断強度を示した。
多段の温水槽における延伸及び加圧スチーム下での延伸を表1記載の条件とした以外は、実施例5と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が60/40%であった。また、炭素繊維束は表面がやや粗かったが、高い引張強度、高い層間剪断強度を示した。
孔数1,000の紡糸口金を用い、合糸を行わなかった以外は、実施例1と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が60/40%であった。また、炭素繊維束は表面が平滑であり、高い引張強度、高い層間剪断強度を示した。
孔数18,000の紡糸口金を用い、合糸を行わなかった以外は、実施例1と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が60/40%であった。また、炭素繊維束は表面が平滑であり、高い引張強度、層間剪断強度を示した。
表1記載の凝固浴温度、凝固浴濃度にて紡糸原液を凝固せしめ、多段の温水槽における延伸及び加圧スチーム下での延伸を表1記載の条件とした以外は、実施例1と炭素繊維前駆体繊維束および同様に炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が70/30%であった。また、毛羽も多く品位が悪かった。また、炭素繊維束は表面が平滑であり、高い引張強度を示したが、低い層間剪断強度を示した。
表1記載の凝固浴温度、凝固浴濃度にて紡糸原液を凝固せしめ、多段の温水槽における延伸及び加圧スチーム下での延伸を表1記載の条件とした以外は、実施例1と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が50/50%であった。また、炭素繊維束は表面が粗く、高い層間剪断強度を示したが、低い引張強度を示した。
凝固浴温度を表1記載の条件とした以外は、実施例1と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が80/20%であった。また、炭素繊維束は表面がやや粗く、非常に高い層間剪断強度を示したが、低い引張強度を示した。
凝固浴温度を表1記載の条件とした以外は、実施例1と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が60/40%であった。また、炭素繊維束は表面がやや粗く、高い層間剪断強度を示したが、低い引張強度を示した。
凝固浴濃度を表1記載の条件とした以外は、実施例5と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が90/10%であった。また、炭素繊維束は表面がやや粗く、非常に高い層間剪断強度を示したが、低い引張強度を示した。
凝固浴温度を表1記載の条件とした以外は、実施例1と同様に乾燥緻密化処理まで行った。加圧スチーム下での延伸において、糸切れが発生し、炭素繊維前駆体繊維束を採取することができなかった。
多段の温水槽における延伸及び加圧スチーム下での延伸を表1記載の条件とした以外は、実施例5と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が80/20%であった。また、炭素繊維束は表面が非常に平滑であったが、低い引張強度、高い層間剪断強度を示しした。
多段の温水槽における延伸及び加圧スチーム下での延伸を表1記載の条件とした以外は、実施例5と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が50/50%であったが、毛羽が多く、品位が悪かった。また、炭素繊維束は表面が粗く、低い引張強度を示したが、非常に高い層間剪断強度を示した。
炭素繊維前駆体繊維束の繊度を表2記載の条件に変更した以外は、実施例6と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が50/50%であった。また、炭素繊維束は表面が粗く、非常に高い層間剪断強度を示したが、低い引張強度を示した。
炭素繊維前駆体繊維束の繊度を表2記載の条件に変更した以外は、実施例6と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が80/20%であった。また、炭素繊維束は表面が非常に平滑であったが、低い引張強度、高い層間剪断強度を示した。
加圧スチーム下での延伸を180℃の熱ロールでの延伸に変更した以外は、実施例5と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が80/20%であった。また、炭素繊維束は表面が非常に粗く、非常に高い層間剪断強度を示したが、低い引張強度を示した。
孔数20,000の紡糸口金を用い、合糸を行わなかった以外は、実施例9と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が90/10%であった。また、炭素繊維束は表面が非常に平滑であったが、低い引張強度、非常に高い層間剪断強度を示した。
孔数500の紡糸口金を用い、合糸をしなかった以外は、実施例9と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が60/40%であった。また、炭素繊維束は表面が非常に平滑であったが、低い引張強度、高い層間剪断強度を示した。
凝固浴濃度および温度を表1記載の条件とした以外は、実施例9と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が0/100%であった。また、炭素繊維束は表面が平滑であり、高い引張強度を示したが、低い層間剪断強度を示した。
乾燥緻密化処理前に付与する油剤を非シリコーン油剤に変更した以外は、実施例5と同様に炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束を得た。得られた炭素繊維前駆体繊維束は、断面形状の楕円/円の構成比率が60/40%であった。また、炭素繊維束は表面が平滑であったが、実施例5よりやや劣る引張強度と高い層間剪断強度を示した。
Claims (4)
- ポリアクリロニトリル系重合体を含む紡糸原液を、ポリアクリロニトリル系重合体が可溶な紡糸溶媒の濃度が50〜80質量%、温度45〜67℃の凝固浴中で吐出して凝固糸条を得た後、温水中で1.2〜2.4倍の延伸を施し、シリコーン系油剤を付与し、凝固糸条の含有水分量が1質量%以下となるまで乾燥させた後、加圧スチーム下で5〜9倍延伸する炭素繊維前駆体繊維束の製造方法であって、得られた炭素繊維前駆体繊維束において、単繊維断面の長径と短径との比が1.20以上1.60以下の楕円形状である単繊維の構成比率が15〜60%、単繊維断面の長径と短径との比が1.00以上1.20未満の円形状である単繊維の構成比率が40〜85%であり、単繊維繊度が0.5〜1.2dtex、フィラメント数が1,000〜18,000である炭素繊維前駆体繊維束の製造方法。
- ジメチルスルホキシドを溶媒として、98.0mol%以上のアクリロニトリルとカルボキシル基含有ビニル系モノマーとを共重合することで、15〜25質量%のポリアクリロニトリル系重合体を含む紡糸原液とする、請求項1記載の炭素繊維前駆体繊維束の製造方法。
- 請求項1または2記載の炭素繊維前駆体繊維束の製造方法により得られた炭素繊維前駆体繊維束を200〜300℃の酸化性雰囲気中で耐炎化処理し、次いで不活性雰囲気中で1300℃以上に加熱することで、表面粗さRaが1.5〜5.0nm、引張強度が5.5〜7.0GPaの炭素繊維束を得る、炭素繊維束の製造方法。
- 単繊維断面の長径と短径との比が1.20以上1.60以下の楕円形状である単繊維の構成比率が15〜60%、単繊維断面の長径と短径との比が1.00以上1.20未満の円形状である単繊維の構成比率が40〜85%であり、表面粗さRaが1.5〜5.0nm、単繊維繊度が0.5〜1.2dtex、引張強度が5.5〜7.0GPaである炭素繊維束。
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