JP2017153915A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】体液と共にスキンケア剤が開孔を介して下方側に移行し難く、開孔を介して体液の戻りが発生したとしても肌トラブルが発生し難い吸収性物品を提供すること。また、表面シート内にスキンケア剤を安定的に保持でき、着用時にスキンケア剤を有効に肌に移行できる吸収性物品を提供すること。【解決手段】吸収性物品は、液透過性の表面シート10を備える。表面シート10は、肌対向面側に突出する凸部3が面内方向に分散した凹凸構造を備える。凸部3の間の底部4に開孔5を有する。表面シート10の肌対向面側にはスキンケア剤8が配されている。凸部3の根本部3Rに配されたスキンケア剤8の量は、凸部3の頂部3Tに配されたスキンケア剤8の量よりも多く、且つ、開孔5の外周縁部51に配されたスキンケア剤8の量よりも多い。【選択図】図3

Description

本発明は、使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
凹凸構造の表面シートに開孔を設けることによって体液の通過性が向上するため、軟便等の体液の拡がりが抑制でき、軟便等の体液の肌への付着が低減でき、肌トラブルの低減を期待することができる。本出願人は、先に、肌トラブルを低減するために凹凸構造の表面シートに開孔を設け、更に肌トラブルの内の特にかぶれの発生を抑制するべく、スキンケア剤を含有させた吸収性物品を提案した(例えば、特許文献1〜2)。
特許文献1〜献2には、肌当接面側に隆起し且つ物品の長手方向に連続的に延びた多数本の畝部と、隣り合う畝部間に配された溝部とを有し、該溝部には、その長手方向に所定間隔をおいて多数の開孔が形成されている表面シートを備える吸収性物品が記載されている。また、特許文献1には、表面シートの高密度部に、低密度部より多い量のスキンケア剤が適用されていることが記載されている。そして、特許文献2には、表面シートの低密度部に、高密度部より多い量のスキンケア剤が適用されていることが記載されている。
特開2011−110122号公報 特開2011−131044号公報
本願発明者らは、表面シートの開孔付近では、開孔を介して体液の戻りが発生することが想定され、このように体液の戻りが発生した場合に肌トラブルが発生し易いので、開孔付近では更にスキンケア効果を発揮する必要があることを見出した。
特許文献1〜2には、開孔とスキンケア剤との配置関係に関して、何ら記載されていない。このように、特許文献1〜2に記載の吸収性物品には、更なる改良の余地があった。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、液透過性の表面シートを備え、着用時に着用者の前後方向に沿う縦方向と、該縦方向と直交する横方向とを有する吸収性物品であって、前記表面シートは、肌対向面側に突出する複数の凸部が該表面シートの面内方向に分散した凹凸構造を備える不織布であり、複数の前記凸部の間の底部に、前記表面シートを貫通する開孔を有しており、前記表面シートの肌対向面側にはスキンケア剤が配され、前記凸部における前記底部側の根本部に配された前記スキンケア剤の量は、該凸部の頂部に配された前記スキンケア剤の量よりも多く、且つ、前記底部における前記開孔の外周縁部に配された前記スキンケア剤の量よりも多い、吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、体液と共にスキンケア剤が開孔を介して表面シートの肌対向面側に移行し難く、開孔を介して体液の戻りが発生したとしても肌トラブルが発生し難い。また、表面シート内にスキンケア剤を安定的に保持でき、着用時にスキンケア剤を有効に肌に移行できる。
図1は、本発明の吸収性物品の備える好ましい一実施形態の表面シートの要部を拡大して示す斜視図である。 図2は、図1に示す表面シートを肌対向面側から視た平面図である。 図3は、図2のIII−III線断面を模式的に示す断面図である。 図4は、他の実施形態の表面シートの断面図である(図3相当図)。 図5は、別の実施形態の表面シートを肌対向面側から視た平面図である。 図6は、図5のVI−VI線断面を模式的に示す断面図である(図3相当図)。 図7は、また別の実施形態の表面シートの断面図である(図3相当図)。 図8は、さらに別の実施形態の表面シートの断面図である(図3相当図)。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1〜図3には、本発明の吸収性物品の備える表面シートの一実施形態である表面シート10が示されている。図1は、表面シート10の要部を一部断面により模式的に示す斜視図であり、図2は、図1に示す表面シート10を肌対向面側から視た平面図であり、図3は、図2に示すIII−III線断面図である。
本発明の吸収性物品は、例えば図1に示すような液透過性の表面シート10を備え、着用時に着用者の前後方向に沿う縦方向Xと、該縦方向Xと直交する横方向Yとを有している。ここで、吸収性物品とは、一般的に、尿、軟便或いは経血等の排泄体液を吸収保持するために用いられるものである。吸収性物品には、例えば、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される体液の吸収に用いられる物品を広く包含するものである。
本明細書において、吸収性物品の縦方向Xは、表面シート10の縦方向Xに一致しており、吸収性物品の横方向Yは、表面シート10の横方向Yに一致している。そして、表面シート10の縦方向Xは、後述する第1不織布1及び第2不織布2の構成繊維の主な配向方向を見て、該繊維の配向方向に沿うMD方向に一致しており、表面シート10の横方向Yが、MD方向に直交するCD方向に一致している。また、MD方向(X方向)は、表面シート10を製造するときの搬送方向でもある。
また、本明細書において、肌対向面とは、吸収性物品又はその構成部材(例えば表面シート10)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面を意味し、非肌対向面とは、吸収性物品又はその構成部材(例えば表面シート10)における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側(着衣側)に向けられる面を意味する。
本発明の吸収性物品は、典型的には、肌対向面を形成する液透過性の表面シート10と、非肌対向面を形成する液難透過性又は撥水性の裏面シートと、これらのシートの間に配された液保持性の吸収体とを有している。尚、吸収性物品には、吸収体の肌対向面及び非肌対向面の少なくとも一方に所謂サブレイヤーシートが配されていてもよい。
前記裏面シート及び前記吸収体としては、当該技術分野において通常用いられている材料を特に制限無く用いることができる。例えば、裏面シートとしては、熱可塑性樹脂のフィルムや、該フィルムと不織布とのラミネート等の液透過性ないし撥水性のシートを用いることができる。裏面シートは水蒸気透過性を有していてもよい。また、吸収体としては、例えばパルプ繊維等の吸液性繊維の積繊体や、吸液性繊維と吸水性ポリマーとの混合積繊体から構成された吸収性コアを、例えばティッシュペーパーや透水性の不織布から構成されたコアラップシートで包んで形成されたものを用いることができる。尚、吸液性繊維としては、例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース等のセルロース系の親水性繊維が挙げられる。セルロース系の親水性繊維以外に、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等の合成樹脂からなる繊維を界面活性剤等により親水化したものを用いることもできる。
また、本発明の吸収性物品は、更に、該吸収性物品の具体的な用途に応じた各種部材を具備していてもよい。そのような部材は当業者に公知であり、例えば吸収性物品を使い捨ておむつや生理用ナプキンに適用する場合には、表面シート10上の縦方向Xに沿う左右両側部に一対又は二対以上の防漏カフを配置してもよい。
本実施形態の表面シート10は、図1及び図2に示すように、肌対向面側に突出する複数の凸部3が該表面シート10の面内方向に分散した凹凸構造を備える不織布である。そして、表面シート10は、複数の凸部3の間の底部4に、前記表面シート10を貫通する開孔5を有している。凸部3は表面シートの面内方向に分散していればよいが、表面シート10では、図2に示すように、凸部3が表面シート10の面内方向に均等に分散しており、そして、底部4に配された開孔5も表面シート10の面内方向に均等に分散している。
本発明の吸収性物品の備える表面シートは、1枚の不織布で構成されていてもよいが、本実施形態の表面シート10は、図2及び図3に示すように、互いに積層された第1不織布1及び第2不織布2が部分的に熱融着して形成されたシート形成用融着部6を有する立体シートで形成されている。そして、シート形成用融着部6は底部4に配され、開孔5はシート形成用融着部6の輪郭6S(図3参照)よりも内側に形成されている。すなわち、隣り合うシート形成用融着部6の輪郭6S,6Sどうしの間が凸部3となる。好適に、表面シート10では、互いに積層された第1不織布1及び第2不織布2が部分的に熱融着されてシート形成用融着部6が形成され、第1不織布1が、シート形成用融着部6で囲まれた非融着部において第2不織布2から肌対向面側に離れる方向に突出して、内部が中空の凸部3を多数形成している。このため、液の移行に優れるだけでなく、着用時に容易に変形し、凸部3における底部側4の根本部に配されたスキンケア剤が肌に移行しやすい。そして、第1不織布1と第2不織布2とが熱融着されてなる多数のシート形成用融着部6が、複数の凸部3で囲まれた底部4に配されている。表面シート10は、第2不織布2側の面がほぼ平坦であり、第1不織布1側に起伏の大きな複数の凸部3と複数の凹部である底部4からなる凹凸構造が形成されている。
表面シート10の凹凸構造は、例えば、表面シート10の製造時に、複数のシート形成用融着部6によって囲まれている部分に相当する部分を、第1不織布1における第2不織布2と対向する面側である裏面側から押圧したり(例えば本出願人の先願の特開2015−142721号公報に記載の方法参照)、第1不織布1における第2不織布2と対向する面とは反対側の面側である表面側から吸引したりすること(例えば本出願人の先願の特開2013−177715号公報に記載の方法参照)等によって、任意の形状の凸部3を形成することができる。
各凸部3の断面形状としては、全体として稜線が滑らかに丸みを帯びた、ドーム状の形状、扁平な直方体、或いは截頭四角錐体等であることが好ましく、本実施形態の立体シート10においては、図1及び図3に示すように、丸みを帯びたドーム状の形状となっている。
各シート形成用融着部6を平面視した形状としては、円形状、矩形状、トラック形状、正多角形状等であることが好ましく、本実施形態の立体シートにおいては、図1に示すように、円形状となっている。
第1不織布1及び第2不織布2を構成する不織布としては、例えば、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布、レジンボンド不織布、ニードルパンチ不織布などが挙げられる。これらの不織布を2種以上組み合わせた積層体や、これらの不織布とフィルム等とを組み合わせた積層体を用いることもできる。これらのなかでも、エアスルー不織布又はスパンボンド不織布を用いることが好ましい。不織布の坪量は、好ましくは10g/m2以上、より好ましくは15g/m2以上であり、また好ましくは40g/m2以下、より好ましくは35g/m2以下である。不織布の坪量は10g/m2以上40g/m2以下であることが好ましく、15g/m2以上35g/m2以下であることが更に好ましい。
不織布を構成する繊維としては、各種の熱可塑性樹脂からなる繊維を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン6やナイロン66などのポリアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸アルキルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどが挙げられる。これらの樹脂は1種を単独で又は2種以上のブレンド物として用いることができる。また、芯鞘型やサイド・バイ・サイド型などの複合繊維の形態で用いることができる。
表面シート10では、非融着部である凸部3は、周囲を、相互に離間している複数のシート形成用融着部6によって囲まれており、図1に示す実施形態においては、4個のシート形成用融着部6によって周囲を囲まれている。尚、凸部3を囲むシート形成用融着部6の数は、4個に限られず、例えば、2個、3個、5個、6個、或いは7個以上とすることもできる。凸部3を囲むシート形成用融着部6の数は、好ましくは4個以上であり、更に好ましくは5個以上であり、また、より好ましくは8個以下であり、更に好ましくは6個以下である。
本実施形態の表面シート10では、凸部3は、図2に示すように、縦方向Xに、一定の間隔を空けて一列をなすように配置されており、このような列が横方向Yに、多列に形成されている。また、凸部3は、横方向Yにも、一定の間隔を空けて一列をなすように配置されており、このような列が縦方向Xに、多列に形成されている。本実施形態の表面シート10においては、縦方向Xに延びる一つの列に着目すると、該列を構成する凸部3と、該列に横方向Yに隣り合う別の列を構成する凸部3とが、半ピッチずれて配されている。また、横方向Yに延びる一つの列に着目すると、該列を構成する凸部3と、該列に縦方向Xに隣り合う別の列を構成する凸部3とが、半ピッチずれて配されている。
本実施形態の表面シート10では、内部が中空の各凸部3は、それぞれが別個に独立して存在しているのではなく、任意の一つの凸部3に着目したとき、図1に示すように、該凸部3の全周囲にて隣接する凸部3と連結している。凸部3どうしの連結部7の高さは、凸部3の頂部の高さよりも低くなっている。しかし、連結部7の頂部は、シート形成用融着部6よりは高い位置にある。一方、シート形成用融着部6は、凹凸構造の各底部4の中心に位置しており、各底部4は、それぞれが別個に独立して存在している。そして、シート形成用融着部6の輪郭6Sよりも内側に開孔5が形成されている。表面シート10では、開孔5の周縁5Sの形状が、シート形成用融着部6の輪郭6Sの形状に相似する形状となっている。
本実施形態の表面シート10では、図2に示すように、凸部3と、開孔5が内部に配されたシート形成用融着部6とが縦方向Xに交互に一列をなすように配置されている。また、凸部3と、開孔5が内部に配されたシート形成用融着部6とが、横方向Yにも、交互に一列をなすように配置されている。そして、凸部3が、縦方向X及び横方向Yに対して傾斜する方向に一定の間隔を空けて一列をなすように配置されている。また、開孔5が内部に配されたシート形成用融着部6が、縦方向X及び横方向Yに対して傾斜する方向に一定の間隔を空けて一列をなすように配置されている。横方向Yに隣り合う凸部3とシート形成用融着部6とが縦方向Xに交互に配された列どうしにおいては、凸部3の配置位置が縦方向Xに半ピッチずれており、シート形成用融着部6の配置位置も縦方向Xに半ピッチずれている。縦方向Xに隣り合う凸部3とシート形成用融着部6とが横方向Yに交互に配された列どうしにおいては、凸部3の配置位置が横方向Yに半ピッチずれており、シート形成用融着部6の配置位置も横方向Yに半ピッチずれている。
本実施形態の表面シート10では、図3に示すように、開孔5の外周縁部51は、開孔5の外側のシート形成用融着部6を構成する熱融着している部分61を含んでいる。上述したように、シート形成用融着部6の輪郭6Sよりも内側に開孔5が形成されているので、シート形成用融着部6の輪郭6Sと開孔5の周縁5Sとの間が、熱融着している部分61となっている。シート形成用融着部6では、熱融着している部分61がフィルム化している。ここでフィルム化とは、表面シート10の構成繊維どうしが隙間なく均一に溶融し、もはや構成繊維の繊維形状が存在しなくなるまで溶融化しており、液を透過し難くなっている状態を意味する。表面シート10では、開孔5の外周縁部51における熱融着している部分61を除く部分は、完全にはフィルム化されていない部分となっている。
本実施形態の表面シート10の開孔5は、周面が凹凸形状となっている凹凸ロールと、周面がフラットなヒートロールとを用いて、凹凸ロールの歯車の歯上に位置する第1不織布1と第2不織布2とを熱融着によって接合してシート形成用融着部6を形成する。その後、前記歯車の歯上に位置するシート形成用融着部6において、更に第1不織布1及び第2不織布2を構成していた熱可塑性樹脂を溶融し、溶融した樹脂が該凸部3の周囲に移動して開孔5が形成できる。或いは、シート形成用融着部6を形成した後、凸状ピンを周面に有するピンロールを用いて、シート形成用融着部6に凸状ピンの針入により開孔5が形成できる。開孔5を形成する際には、開孔5の外周縁部51の熱融着している部分61が、構成繊維の繊維形状が存在しないフィルム化した状態となる。開孔5を有する凹凸構造のシートは、例えば、本出願人の先願の特開2015−142721号公報に記載の方法、或いは特開2011−110122号公報に記載の方法を用いて製造できる。
本実施形態の表面シート10では、各凸部3の根本部3Rは、その繊維密度が、各凸部3の頂部3Tの繊維密度よりも大きくなっている。ここで、繊維密度とは、表面シート10の断面における単位面積当たりの繊維の本数のことである。凸部3の根本部3Rは、凸部3の頂部3Tに比べて繊維の本数が多い(繊維間距離が小さい)、密な領域になっている。根本部3Rの繊維密度が大きいことで、凸部3の形状を維持することができる。また、根本部3Rに比べ、頂部3Tが変形し易く、装着状態において、着用者の肌と最も当接しやすい領域において、柔らかな感触による肌触りの良さを実現できる。尚、表面シートが本実施形態の表面シート10のように、第1不織布1及び第2不織布2の2枚の不織布で構成されている場合には、肌対向面側の第1不織布1に形成された凸部3における繊維の本数のことである。
ここで、凸部3の頂部3Tとは、凸部3を断面視して、図3に示す凸部3のように、肌対向面側に向かって隆起し始める変曲点IPが分かり易い場合には、変曲点IPから凸部3の頂点3TPに向かって道なりの稜線の長さを三等分する2つのポイントP1,P2の内の頂点3TP側のポイントP1よりも上方の部分を意味する。また、凸部3の根本部3Rとは、凸部3を断面視して、図3に示す凸部3の場合には、前記道なりの稜線の長さを三等分する2つのポイントP1,P2の内の頂点3TP側のポイントP1と、変曲点IPから開孔5の周縁5Sに向かって道なりの稜線の長さを二等分するポイントP3とで挟まれた部分を意味する。また、開孔5の外周縁部51とは、ポイントP3と開孔5の周縁5Sとの間の部分を意味する。
また、凸部3を断面視して、図4に示す凸部3のように、肌対向面側に向かって隆起し始める変曲点IPが分かり難い場合には、凸部3の頂部3Tとは、図4に示すように凸部3を断面視して、開孔5の周縁5Sから凸部3の頂点3TPに向かって道なりの稜線の長さを三等分する2つのポイントP1’,P2’の内の頂点3TP側のポイントP1’よりも上方の部分を意味する。また、凸部3の根本部3Rとは、凸部3を断面視して、図4に示す凸部3の場合には、前記道なりの稜線の長さを三等分する2つのポイントP1’,P2’の内のシート形成用融着部6側のポイントP2’を通る仮想水平線IL1と開孔5の周縁5Sを通る仮想垂直線IL2とのなす角αを二等分する仮想斜め線IL3が凸部3の稜線と交差するポイントP4と、前記道なりの稜線の長さを三等分する2つのポイントP1’,P2’の内の頂点3TP側のポイントP1’とで挟まれた部分を意味する。また、開孔5の外周縁部51とは、ポイントP4と開孔5の外周5Sとの間の部分を意味する。
前述した通り、本実施形態の表面シート10においては、凸部3の根本部3Rの繊維密度(D3R)は、凸部3の頂部3Tでの繊維密度(D3T)よりも大きくなっている。
本発明において、凸部3の頂部3T及び根本部3Rの「繊維密度」は、表面シート10の形状を変化させない状態において(例えば、表面シートに10荷重をかけずに非接触にて)、凸部3の頂部3T及び根本部3Rをそれぞれ光学顕微鏡にて観察し、所定のシート(本実施形態においては第1不織布1)における凸部3の頂部3Tの部分及び根本部3Rの部分の表面の単位面積あたりの繊維の本数を測定することによって算出する。
凸部3の頂部3Tでの繊維密度(D3T)に対する凸部3の根本部3Rの繊維密度(D3R)の比率(D3R/D3T)は、好ましくは1.25以上4.0以下、更に好ましくは1.5以上3.0以下である。
本実施形態の表面シート10では、その肌対向面側にはスキンケア剤8が配されている。そして、凸部3における底部4側の根本部3Rに配されたスキンケア剤8の量は、凸部3の頂部3Tに配されたスキンケア剤8の量よりも多く、且つ、底部4における開孔5の外周縁部51に配されたスキンケア剤8の量よりも多くなっている。
凸部3の根本部3R、凸部3の頂部3T及び開孔5の外周縁部51に配されたスキンケア剤8の量は、同一単位面積当たりの量で比較する。凸部3の根本部3Rに配されたスキンケア剤8の量は、好ましくは0.2g/m2以上5.0g/m2以下、更に好ましくは0.4g/m2以上3.0g/m2以下である。凸部3の頂部3Tに配されたスキンケア剤8の量は、好ましくは0.05g/m2以上3.0g/m2以下、更に好ましくは0.4g/m2以上2.0g/m2以下である。開孔5の外周縁部51に配されたスキンケア剤8の量は、好ましくは0.01g/m2以上2.0g/m2以下、更に好ましくは0.05g/m2以上1.0g/m2以下である。表面シート10の各部のスキンケア剤の量は、以下の方法によって測定できる。
<スキンケア剤の量の測定>
凸部3の根本部3R、凸部3の頂部3T及び開孔5の外周縁部51におけるスキンケア剤8の含有量を測定する方法について説明する。
スキンケア剤8の量を測定する方法には赤外分光法(IR)を用いることができる。スキンケア剤8が多いところと少ないところを比較する場合にはIRにより得られる赤外吸収ピークの高さの比較によりスキンケア剤8が多いところと少ないところの判断が可能である。すなわち赤外吸収ピークの高い(吸収量の多い)方が存在するスキンケア剤8が多いことがわかる。
また、それぞれのスキンケア剤由来の赤外吸収ピークの高さからそれぞれのピーク強度の相対値を導き出し、別途求めた全体に塗布されたスキンケア剤8の量と赤外吸収ピーク強度の相対値の関係をから、凸部3の根本部3R、凸部3の頂部3T及び開孔5の外周縁部51それぞれに存在するスキンケア剤8の量を算出することができる。
赤外分光法にはATR法を用いることができ、測定する範囲が十分に広い場合は直接測定(マクロ:2〜3mm)することで得られる吸収ピークのうち任意のもの(例えば後述するジアミド誘導体の場合はアミド基の吸収ピークである3300cm-1)を比較することができる。また、測定する部位が小さい場合には顕微(100μm)を用いると良い。
一例として上記測定の要領を下記に示す。
測定装置:パーキンエルマー社 Spectrum One (+Multiscope)
マクロ測定:ATRプローブはダイヤモンドを用いて1回反射で測定
顕微測定:ATRプローブはゲルマニウムを用いて測定
波数分解能:4cm-1
積算回数:4回(マクロ測定)、16回(顕微測定)
表面シート10のスキンケア剤8は、例えばインクジェットプリンターを用いて、パターン塗工することによりスキンケア剤8の配置及び塗布量をコントロールすることができる。具体的には、表面シート10では、凸部3の根本部3Rのスキンケア剤8の量を、凸部3の頂部3Tのスキンケア剤8の量よりも多く、且つ、開孔5の外周縁部51のスキンケア剤8の量よりも多く配することができる。
スキンケア剤8としては、着用者の肌に対して保護、治癒等の効能を有するものを特に制限なく用いることができる。例えば、好ましいスキンケア剤として、本出願人の先願の特開2004−255166号公報に記載した下記式(I)で表されるジアミド誘導体が挙げられる。
Figure 2017153915
前記の式(I)で表されるジアミド誘導体は、国際公開公報WO00/61097号に記載されている発明のジアミド誘導体であり、角質層の水分保持能力及びバリヤ機能を改善する、という薬効を有している。凸部3の頂部3T及び根本部3Rに保持されていた当該ジアミド誘導体が、吸収性物品の着用中に着用者の肌に移行すると、油性スキンケア剤として機能し、肌のかぶれを抑制/改善することができる。
前記のジアミド誘導体を使用する場合、使用するジアミド誘導体は1種のみであってもよいし、2種以上を併用することもできる。
また、本発明で使用し得る他のスキンケア剤としては、例えば化粧品の分野においてエモリエント剤として用いられている油性スキンケア剤等を用いることができる。
前記他のスキンケア剤の具体例としては、流動パラフィン、シリコーンオイル、動植物油(オリーブ油、ホオバ油、ベニバナ油、スクワラン及びスクワレン等)、モノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライド、脂肪族エーテル(ミリスチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、ステアリル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−メチルプロピルエーテル、ステアリル−1,3−メチルプロピルエーテル等)、イソステアリル−コレステロールエステル、パラフィンワックス、C12〜C22脂肪酸、C12〜C44脂肪酸エーテル、C12〜C22脂肪アルコール、ワセリン、脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル、及びトリエステルのいずれでもよい。)、ポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル、及びトリエステルのいずれでもよい。)、金属石験(ステアリン酸マグネシウム等)、ショ糖脂肪酸エステル、シクロデキストリン脂肪酸エステル、シリコーン、シリコーン系レジン、特許文献1又は特許文献2に記載されている発明で使用されるエモリエント剤やエモリエント剤と固定化剤を含むローション組成物等が挙げられる。
前記各種のスキンケア剤は、1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
表面シート10上に排泄された体液の透過性を低下させない観点から、C12〜C22脂肪アルコール(好ましくはステアリルアルコール)と、上式(I)のジアミド誘導体との混合物を好ましく用いることができる。ステアリルアルコールと上式(I)のジアミド誘導体との混合比(ステアリルアルコール/ジアミド誘導体)は、スキンケア剤の肌への移行性、スキンケア効果、使用時の感触、及び表面シート10へ体液の透過性の観点から、90/10〜50/50(質量%)であること好ましい。これらの混合物は、加熱してその流動性を高めてから、表面シート10に適用することが好ましい。表面シート10に付着させた後は、常温で放置することにより、流動性を低下させて、表面シート10に保持され易くしている。
上述した実施形態の表面シート10を備える吸収性物品の作用効果について説明する。
表面シート10を備える吸収性物品は、図1〜図3に示すように、表面シート10が凹凸構造の不織布で構成されており、凸部3の根本部3Rのスキンケア剤8の量が凸部3の頂部3Tのスキンケア剤8の量よりも多く配されている。その為、例えば吸収性物品の着用前の折り畳み状態において、凸部3の根本部3Rに配されたスキンケア剤8が他の部材に移り難くなっており、表面シート10内にスキンケア剤8を安定的に保持できる。また、吸収性物品の着用中に、凸部3の頂部3Tに配されたスキンケア剤8が着用者の肌に移行したとしても、スキンケア剤8が多く配されている凸部3の根本部3Rから安定的に持続的に移行でき、着用時にスキンケア剤8を有効に肌に移行できる。さらに、凸部3の根本部3Rのスキンケア剤8の量が開孔5の外周縁部51のスキンケア剤8の量よりも多く配されている。このように、開孔5の外周縁部51に配されたスキンケア剤8の量が少ないので、吸収性物品の着用時に着用者の体液と共にスキンケア剤8が開孔5を介して下方側の吸収体に移行し難い。そして、開孔5を介して体液の戻りが発生したとしても、スキンケア剤8が多く配されている凸部3の根本部3Rからスキンケア剤8が供給され易く、肌トラブルが発生し難い。
また、表面シート10を備える吸収性物品は、図1〜図3に示すように、表面シート10が凹凸構造の不織布で構成されており、各凸部3の根本部3Rの繊維密度が各凸部3の頂部3Tの繊維密度よりも大きくなっている。その為、吸収性物品の着用時に、凸部3の形状を維持することができ、根本部3Rに比べ、頂部3Tが変形し易く肌触りが良い。また、根本部3Rの繊維密度が大きいことでシート下層部に染み込まずに、肌側上層の根本部3Rの繊維間にスキンケア剤8を保持することができる。
また、表面シート10を備える吸収性物品は、図1〜図3に示すように、表面シート10が、互いに積層された第1不織布1及び第2不織布2が部分的に熱融着して形成されたシート形成用融着部6を有する立体シートで形成されている。その為、吸収性物品の着用時に、凸部3が潰れ難く、表面シート10の内部にスキンケア剤8を保持することができる。
また、表面シート10を備える吸収性物品は、図1〜図3に示す表面シート10が、開孔5の外側にフィルム化した熱融着している部分61を有している。その為、表面シート10の肌対向面にスキンケア剤8を塗工したとしてフィルム化した該部分61にスキンケア剤8が配され難く、吸収性物品の着用時に着用者の体液と共にスキンケア剤8が開孔5を介して下方側の吸収体に更に移行し難い。そして、開孔5の外周縁部51におけるフィルム化した該部分61を除く外方側の部分は、完全にはフィルム化していないので、該部分の繊維間にスキンケア剤8を保持することができ、開孔5を介して体液の戻りが発生したとしても、肌トラブルが発生し難い。
上述した効果が、一層確実に発現されるようにする観点から、表面シート10は、以下の構成を有することが好ましい。
凸部3の高さは、0.5mm以上20mm以下であることが好ましく、1mm以上15mm以下であることが更に好ましい。
表面シート10の単位面積(1cm2)当たりの凸部3の数は、1個以上15個以下であることが好ましく、3個以上12個以下であることが更に好ましい。
また、表面シート10の単位面積(1cm2)当たりの開孔5の数は、1個以上20個以下であることが好ましく、4個以上10個以下であることが更に好ましい。
凸部3の底部面積(S1)は、1mm2以上400mm2以下であることが好ましく、4mm2以上300mm2以下であることが更に好ましい。シート形成用融着部6の面積(S2)は、1mm2以上50mm2以下であることが好ましく、1mm2以上36mm2以下であることが更に好ましい。ここで、シート形成用融着部6の面積(S2)とは、シート形成用融着部6の輪郭6Sで囲まれた領域の面積を意味する。
開孔5の開孔面積(S3)は、1mm2以上100mm2以下であることが好ましく、2mm2以上50mm2以下であることが更に好ましい。ここで、開孔5の開孔面積(S3)とは。開孔5の外周縁51で囲まれた領域の面積を意味する。
開孔5の長さは、1mm以上10mm以下であることが好ましく、2mm以上7mm以下であることが更に好ましい。また、シート形成用融着部6の長さは0.1mm以上5mm以下程度であることが好ましい。ここで、「開孔5の長さ」とは、開孔5の最も広い位置での長さを意味し、「シート形成用融着部6の長さ」とは、シート形成用融着部6の最も広い位置での長さを意味する。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば上述した吸収性物品の備える表面シート10は、凸部3の形状が、図1及び図3に示すように、丸みを帯びたドーム状の形状となっているが、図5及び図6に示すように、ドーム状の凸部3は、凸部3の頂部3Tを形成する高凸部31と、高凸部31の周囲に、高凸部31と連結した状態に形成されている複数の低凸部32とから構成されていてもよい。そして、図6に示す表面シート10は、凸部3の根本部3Rは低凸部32を含んでいる。図5は、高凸部31と低凸部32とを有する表面シート10を肌対向面側から視た平面図であり、図6は、図5に示すVI−VI線断面図である。
図5に示す凸部3は、菱形状を形成するように互いに離間して配された合計8個のシート形成用融着部6によって囲まれている。8個のシート形成用融着部6は、菱形状の頂部に位置する4個の第1シート形成用融着部6Aと、該4個の第1シート形成用融着部6Aを除いた中央寄りの4個の第2シート形成用融着部6Bとからなる。そして、凸部3の高凸部31は、平面視において、中央寄りの4個のシート形成用融着部6に囲まれており、円形又は楕円形状であり、中央寄りの4個の第2シート形成用融着部6Bで囲まれた領域の中央部に凸部3の頂部3Tを形成している。また、高凸部31の周方向において、1個の第1シート形成用融着部6Aと2個の第2シート形成用融着部6Bとに囲まれた低凸部32が4個配されている。図5に示す各凸部3は、平面視において、中央部の高凸部31部分から四方に低凸部32が延出した形状を有し、略十字状をなしている。また、図5に示す各凸部3は、平面視において、高凸部31の周方向において隣り合う低凸部32,32どうしの間に、高凸部31側に向かって凹んだ凹部33を有している。凸部3と隣接する他の凸部3との間は、凸部3を囲む8個のシート形成用融着部6の配された環状の底部4よって隔てられている。
図5及び図6に示す表面シート10によれば、高凸部31と各低凸部32との境界部分に非肌対向面側の下方に向かって窪んだ窪み部34を有しており、且つ、凸部3の根本部3Rが低凸部32を含んでいるので(図6参照)、窪み部34上にスキンケア剤8が保持され易く、凸部3の根本部3Rに多くのスキンケア剤8を安定的に保持できる。従って、図5及び図6に示す表面シート10を備える吸収性物品の着用中に、凸部3の頂部3Tに配されたスキンケア剤8が着用者の肌に移行したとしても、スキンケア剤8が多く配されている凸部3の根本部3Rから安定的に持続的に移行でき、着用時にスキンケア剤8を有効に肌に移行できる。図5及び図6に示す表面シート10のような高凸部31と低凸部32とを有するシートは、本出願人の先願の特開2015−112343号公報に記載の複合シートの製造方法に準じて製造することができる。
また、凸部3の形状が、図7に示すように、ドーム状の低凸部32の中央部にドーム状に隆起した高凸部31を有する形態であってもよい。図7に示す表面シート10によれば、図5及び図6に示す表面シート10と同様に、高凸部31と各低凸部32との境界部分に非肌対向面側の下方に向かって窪んだ窪み部34を有している(図6参照)。その為、窪み部34上にスキンケア剤8が保持され易く、凸部3の根本部3Rに多くのスキンケア剤8を安定的に保持できる。従って、図7に示す表面シート10を備える吸収性物品の着用中に、凸部3の頂部3Tに配されたスキンケア剤8が着用者の肌に移行したとしても、スキンケア剤8が多く配されている凸部3の根本部3Rから安定的に持続的に移行でき、着用時にスキンケア剤8を有効に肌に移行できる。図7に示す表面シート10のような高凸部31と低凸部32とを有するシートは、本出願人の先願の特開2013−177715号公報に記載の不織布の製造方法に準じて製造することができる。
また、吸収性物品の備える表面シート10は、図1及び図3に示すように、第2不織布2側の面がほぼ平坦であるが、平坦でなくてもよい。例えば、図8に示す表面シート10のように、底部4には、開孔5の外周縁部51が一段低くなった段差部分41が形成されていてもよい。そして、図8に示す表面シート10においては、凸部3の根本部3Rは段差部分41に至っていない。このように、スキンケア剤8の量が少ない部分に、開孔5の外周縁部51が一段低くなった段差部分41が形成されており、且つ、スキンケア剤8の含有量が多い凸部3の根本部3Rが段差部分41に至っていないので、吸収性物品の着用時に着用者の体液と共にスキンケア剤8が開孔5を介して下方側の吸収体に更に移行し難い。外周縁部51が一段低くなっている表面シート10は、例えば、複数のシート形成用融着部6によって囲まれている部分に相当する部分を、第1不織布1における裏面側から押圧する凹凸ロールの凸部の頂部の形状を、段階的に隆起させた形状にした凸部を用いることによって形成することができる。
また、吸収性物品の備える表面シート10は、図3に示すように、各凸部3の根本部3Rの繊維密度が各凸部3の頂部3Tの繊維密度よりも大きくなっているが、繊維密度が一定であってもよい。
10 表面シート
1 第1不織布
2 第2不織布
3 凸部
3T 頂部
3R 根本部
31 高凸部
32 低凸部
33 凹部
34 窪み部
4 底部
41 段差部分
5 開孔
51 外周縁部
5S 周縁
6 シート形成用融着部
61 熱融着している部分
6S 輪郭
7 連結部
8 スキンケア剤

Claims (6)

  1. 液透過性の表面シートを備え、着用時に着用者の前後方向に沿う縦方向と、該縦方向と直交する横方向とを有する吸収性物品であって、
    前記表面シートは、肌対向面側に突出する複数の凸部が該表面シートの面内方向に分散した凹凸構造を備える不織布であり、
    複数の前記凸部の間の底部に、前記表面シートを貫通する開孔を有しており、
    前記表面シートの肌対向面側にはスキンケア剤が配され、
    前記凸部における前記底部側の根本部に配された前記スキンケア剤の量は、該凸部の頂部に配された前記スキンケア剤の量よりも多く、且つ、前記底部における前記開孔の外周縁部に配された前記スキンケア剤の量よりも多い、吸収性物品。
  2. 前記表面シートは、互いに積層された第1不織布及び第2不織布が部分的に熱融着して形成されたシート形成用融着部を有する立体シートであり、
    前記シート形成用融着部は、前記底部に配され、前記開孔は、前記シート形成用融着部の輪郭よりも内側に形成されており、
    前記開孔の前記外周縁部は、該開孔の外側の前記シート形成用融着部を構成する熱融着している部分を含んでいる請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記シート形成用融着部では、熱融着している部分がフィルム化している請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記表面シートは、前記第1不織布が、前記シート形成用融着部で囲まれた非融着部において前記第2不織布から肌対向面側に離れる方向に突出して、内部が中空のドーム状の凸部を多数形成している立体シートである請求項2又は3に記載の吸収性物品。
  5. 前記ドーム状の凸部は、該凸部の頂部を形成する高凸部と、該高凸部の周囲に、該高凸部と連結した状態に形成されている複数の低凸部とから構成されており、
    前記凸部の前記根本部は前記低凸部を含んでいる請求項4に記載の吸収性物品。
  6. 前記底部には、前記開孔の前記外周縁部が一段低くなった段差部分が形成されており、
    前記凸部の前記根本部は前記段差部分に至っていない請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
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