JP2001521994A - 2以上のスキンケア組成物が配置されたウエブ材料およびそれから作られた製品 - Google Patents

2以上のスキンケア組成物が配置されたウエブ材料およびそれから作られた製品

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JP2001521994A JP2000518625A JP2000518625A JP2001521994A JP 2001521994 A JP2001521994 A JP 2001521994A JP 2000518625 A JP2000518625 A JP 2000518625A JP 2000518625 A JP2000518625 A JP 2000518625A JP 2001521994 A JP2001521994 A JP 2001521994A
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Abstract

(57)【要約】 その上に配置された2以上のスキンケア組成物を有するウエブ材料。そのスキンケア組成物は通常の接触及び/または着用者の動きおよび/または体温により着用者の皮膚に移行可能である。本発明において開示されるスキンケア組成物は、例えば、皮膚の保護バリアまたは治療的利益を提供するために、より少ない皮膚の刺激となるカフスが着用者の皮膚に接触する領域におけるカフスと皮膚とのあいだの擦過を最小化させるために、皮膚上のBMの清浄化を改善するために、またはカフスのバリア特性を改善するために、使用のあいだに移行して着用者の皮膚の健康を維持及び/または改善するために選択される。本発明のウエブ材料は、持続的製品及び使い捨て製品の両方における広い範囲の潜在的な用途を有するが、しかし、使い捨ておむつ、失禁ブリーフ、トレーニングパンツ、生理用ナプキンなどのような使い捨て吸収製品における使用のために特に良好に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明はウエブ材料に関し、特に、その上に配置された2以上のスキンケア組
成物を有するそのようなウエブ材料に関する。スキンケア組成物は、通常の接触
および/または着用者の動きおよび/または体温により着用者の皮膚に移行可能
である。本発明のウエブ材料は、持続性および使い捨て製品の両方についての広
範な潜在的用途を有するが、しかし、特に、使い捨ておむつ、失禁ブリーフ、ト
レーニングパンツ、生理用ナプキンなどのような使い捨て吸収製品における使用
にとって優れて適切である。
【0002】 本発明はまた、おむつ、トレーニングパンツ、成人失禁デバイス、生理用ナプ
キンなどの様な吸収製品に関し、特に、着用者の皮膚の健康を維持および/また
は改善するために通常の接触および/または着用者の動きおよび/または体温に
より着用者の皮膚に移行可能であるその上に配置される2以上のスキンケア組成
物を有する吸収製品に関する。本発明において開示されるスキンケア組成物は、
例えば、皮膚の保護バリアまたは治療上の利益を提供するために、より少ない赤
化(red marking)または皮膚の刺激となるように製品が着用者の皮
膚に接触する領域における製品と皮膚とのあいだの擦過を最小化させるために、
皮膚上でのBMの清浄化を改善させるために、または製品のカフスまたは他の要
素のバリア特性を改善させるために、使用の間に移行して着用者の皮膚の健康を
維持および/または改善するために選択される。
【0003】 発明の背景 使い捨ておむつおよび失禁用ブリーフまたは失禁用下着のような吸収製品の主
要機能は、身体滲出物を吸収し、含有することである。従って、そのような製品
は、身体滲出物が、着用者との接触に至る被服または寝具のような他の製品を汚
し、濡らし、または汚染することを防止することが意図される。そのような製品
についての欠陥の最も一般的な形式は、身体滲出物が隣接する被服に対して製品
と着用者の脚部または腰部との間の間隙から漏れ出るときに起こる。と言うのは
、身体滲出物は製品の中にすぐに吸収されず、吸収製品は、間隙が、滲出物が製
品から漏れ出ることを可能とするように作られて、着用者に対して良好な適合を
維持し得ないからである。例えば、尿は、尿が被服または他の製品との接触に至
る製品と着用者との間の間隙に移動するように噴出時にトップシート上に溜まり
、それらの製品により吸収される傾向がある。加えて、吸収製品により容易に吸
収されない緩い糞便物体は、身体に接触する表面上に「浮き」、製品と着用者の
脚部または腰部との間の間隙を越えて出ていく傾向がある。
【0004】 現代の使い捨ておむつは、トップシート、バックシート、吸収性コア、および
着用者の脚部および/または腰部と接触するように配置された典型的には弾性カ
フスである1以上のカフスを有する。それらの弾性カフスは、弾性カフスがおむ
つのエッジと接触被服とのあいだにバリアを提供し、加えて一般的に、脚部また
腰部のまわりの密閉および間隙形成の最小化を維持するように着用者の脚部また
は腰部のまわりのガスケット作用を提供すると言う点において、流体を満載した
おむつからおむつのエッジに接触する被服への吸収作用およびオーバーフローを
一般的に防止するのに有効であることがわかっている。しかしながら、弾性部材
により作り出される力は強い局所圧力をもたらす狭い面積に沿って集中されるの
で、そのような弾性カフスは着用者の皮膚に刻み目をつけ、印を付ける傾向が大
きい。それらの皮膚への影響は、皮膚の柔らかさ及びわずかな圧力または摩擦作
用にさえ感受性があることにより、小児および失禁する老齢者の成人により着用
される製品について特に強い。それらの皮膚への影響は、そのような製品により
引き起こされる皮膚の閉塞により更に強くなりさえする。おむつによる皮膚に閉
塞は、皮膚の過剰な水和に潜在的には導き得る。結果として、過剰水和した皮膚
は、通常の着用者の動きおよび弾性カフスとの接触により引き起こされる摩擦に
よる擦過由来の損傷に対してより感受性がある。過剰に水和した皮膚は、おむつ
かぶれ、紅斑、あせも、擦過、圧力刻印、および皮膚の障壁の損失を含む皮膚の
疾患に対して、より感受性はあることもまた一般的に知られている。擦過した過
剰に水和した皮膚のバリア効果の減少は、さらに、おむつかぶれの増加を引き起
こし得る。(21C.F.R.333.503は、おむつかぶれを「以下の要因
、すなわち、水分、閉塞、すりむき、尿または便または両方との継続した接触、
または機械的もしくは化学的な刺激の1以上により引き起こされるおむつ領域(
会陰、臀部、下腹部、および内腿)における炎症した皮膚の状態」と定義する。
)着用しているおむつおよび他の吸収製品と関連する皮膚の疾患の問題に対処す
るために、介護者または着用者はしばしば、着用者に対して吸収製品を取り付け
る前に臀部、生殖器、肛門、および/または他の領域に皮膚の保護的および/ま
たは治療的製品を適用する。この手順は通常は、介護者がその手に皮膚の保護製
品をつけ、次いで、着用者の皮膚上にそれを拭きつけることを含む。この無駄の
多い、厄介な、時間を消費する、そして容易に忘れられる手順の必要をなくすた
めに、製品のトップシート上にスキンケア物質を含む吸収製品を作るための試み
がなされてきた。
【0005】 おむつ製品に鎮静化する保護コーティングを与えるために適用された1つの物
質は鉱油である。(液体ペトロラタムとしてもまた知られる)鉱油は、石油の中
の高融点(すなわち、300℃〜390℃)画分を蒸留することにより得られる
さまざまの液体炭化水素の混合物である。鉱油は、周囲温度、例えば、20℃〜
25℃で液体である。結果として、鉱油は、おむつに適用されたとき相対的に流
動的であり移動性である。鉱油は周囲温度で流動的であり、移動性があるので、
それは、おむつの表面上に局在しつづける傾向がないが、しかし、代わりに、お
むつの内部に移動する。従って、相対的に大きな量の鉱油が所望の治療的または
保護的なコーティングの利益を提供するためにおむつに適用される必要がある。
このことは、処理されたおむつ製品についてのコストの増加に導くのみならず、
その上、下にある吸収性コアの吸収性の減少を含む他の欠点にも導く。
【0006】 そのレベルを増加させることなしでさえ、一旦適用された鉱油が移動する傾向
は他の欠点を有する。例えば、適用された鉱油は、処理されたおむつ製品のため
の包装またはラップ材料に、の中に、およびそれを通って移動し得る。このこと
は、おむつ製品からの鉱油による汚れまたは他の漏れを回避するためにバリアタ
イプの包装またはラップフィルムについての必要を作り出し得る。
【0007】 ダンカン(Duncan)らへの米国特許第3,489,148号は、トップ
シートの一部が油性材料の不連続フィルムで覆われている疎水性かつ非親油性の
トップシートを具備する乳児用おむつを教示する。ダンカンらの参照文献におい
て開示されているおむつの主要な欠点は、疎水性かつ非親油性トップシートは、
下にある吸収性コアへの尿の移動を促進する点で遅いことである。
【0008】 トップシート上に液体組成物を配置することにより遭遇する移動の問題に加え
て、先行技術は、その上に配置されるスキンケア組成物が製品上にとどまり、ス
キンケアの利益を提供するのに有効な量で着用者の皮膚に移行するように吸収製
品を使用し、製品を処理する方法により引き起こされるスキンケアの欠点を認識
することに失敗してきた。先行技術はまた、製品のトップシートの処理のみでは
着用者の皮膚のすべての重要な領域に組成物を必要なだけ移行させないかまたは
着用者の皮膚のすべての領域に必要な利益を提供しないことをも見落としてきた
。例えば、着用者の臀部は、典型的には、着用者の脚部および腰部よりもおむつ
かぶれに対してより感受性が高い。脚部および腰部は、典型的には、吸収製品で
用いられるカフス由来の擦過および赤化のような紅斑に対してより感受性が高い
【0009】 従って、着用者の皮膚の特定の帯域または領域において所望の皮膚の健康の利
益を提供するために具体的に製剤化されたスキンケア組成物を着用者の皮膚に投
与することが望ましいであろう。今までは、すべての皮膚へのすべての利益を提
供するための試みにおいて単一のスキンケア組成物が用いられてきた。しかしな
がら、すべての領域における皮膚により必要とされるすべての利益を提供する単
一のスキンケア組成物を製剤化し、吸収製品の全ての表面上にスキンケア組成物
を提供することはコストがかかり、困難である。
【0010】 従って、さらに、特定のスキンケアの利益を提供するためにウエブまたはおむ
つの特定帯域上に特定のスキンケア組成物の配置を局在させることを可能とする
ことは望ましいであろう。
【0011】 ウエブまたは製品の第1の領域が使用時に第1の領域と接触する皮膚の領域に
おいて改善されたスキンケアの利益を提供するようにその上に配置された第1の
スキンケア組成物を有し、ウエブまたは製品の第2の領域が使用時に第2の領域
と接触する皮膚領域における改善されたスキンケアの利益を提供するようにその
上に配置された第2のスキンケア組成物を有する、ウエブまたは吸収製品を提供
することもまた望ましいであろう。それぞれのスキンケア組成物は、ウエブまた
は最終製品の機能を阻害しない一方で皮膚への利益を提供するように着用者の皮
膚に移行可能でなければならない。
【0012】 それゆえ、本発明の目的は、スキンケア組成物の少なくとも一部がより少ない
皮膚の刺激、より少ない赤化、紅斑および/またはおむつかぶれの減少を含む治
療的利益、および/または皮膚へのBMの粘着の減少とそれによるBM清浄化の
容易さの向上を含む所望のスキンケアの利益を提供するように着用者の皮膚に移
行可能である、その上に配置された2以上のスキンケア組成物を有するウエブま
たは吸収製品を提供することである。
【0013】 そのおよび他の目的は本発明を用いて得られ、以下の開示を読むことから容易
に明らかとなるであろう。
【0014】 発明の概要 本発明は、その上に配置された2以上のスキンケア組成物を有するウエブまた
はウエブ材料に関する。スキンケア組成物は、ウエブが使用者の皮膚の特定部位
に具体的なスキンケアの利益を与えるように設計され得るように異なる製剤組成
(formulation)を有し得る。好ましい態様において、ウエブ材料は
第1の領域と第2の領域を有し、第1のスキンケア組成物は第1の領域上に配置
され、第2のスキンケア組成物は第2の領域上に配置される。
【0015】 本発明はまた、その上に配置された2以上のスキンケア組成物を有するおむつ
の様な吸収製品にも関する。もしスキンケア組成物の製剤が異なるならば、吸収
製品は着用者の皮膚の特定部分に特定のスキンケアの利益を与えるように設計さ
れ得る。例えば、トップシートは典型的には、使用時に着用者の生殖器および臀
部と接触するので、おむつかぶれの防止および/または治療を提供するために具
体的に製剤化された第1のスキンケア組成物は、トップシートまたはトップシー
トの一部上に配置され得る。カフスまたはトップシートの他の部分は、着用者の
腰部および脚部と接触するようになる傾向があるので、第2のスキンケア組成物
は、摩擦/赤化に対する利益のような皮膚の紅斑を減少させるように具体的に製
剤化され得る。従って、おむつの異なる部分またはおむつを構成するウエブは、
スキンケア治療または維持のために着用者の皮膚の特定領域を標的にしてその上
に配置された具体的に製剤化されたスキンケア組成物を有し得る。このことは、
多数の異なる消費者の必要のために具体的に設計された製品を提供する上で、本
発明のその様な吸収製品の設計ならびに製造者の能力において大きな自由度を可
能とする。
【0016】 重要なことに、ここで有用なスキンケア組成物は、通常の接触、着用者の動き
、および/または体温により着用者の皮膚に容易に移行可能である。皮膚に移行
して、スキンケア組成物は所望の治療的および/または保護的なコーティングの
利益を提供し、より少ない赤化、紅斑、おむつかぶれ、皮膚の刺激となり、およ
び/または着用者の皮膚に対するBMの粘着を減少させ、それによりBM清浄化
の容易さを向上させる。
【0017】 本明細書で以後検討される様に、本発明において有用なスキンケア組成物は、
好ましくは、それが室温でウエブまたは吸収製品上で相対的に不動であり局在し
、体温で着用者に移行可能であり、さらに、極端な貯蔵条件の下で完全に液体で
はないような溶融プロフィールを有する。そのような態様においては、所望のス
キンケアの利益を与えるために必要とされるスキンケア組成物はより少なくてす
む。加えて、特別なバリアまたはラップ材料は、本発明の処理された製品を包装
する上で必要ではないであろう。
【0018】 1つの好ましい態様において、本発明の吸収製品は、カフス上に配置される(
適用されるかまたは移動可能である)第1のスキンケア組成物およびトップシー
ト上に配置される第2のスキンケア組成物を具備する。ここで用いられるものと
して、「カフス」と言う術語は、バリアカフス、ガスケットカフス、その組み合
わせおよび変形を含む脚部カフス、横方向バリアおよびポケット/スペーサー、
サイドパネル、ならびにウエストフラップ、ウエストバンド、ウエストキャップ
、および一体的ウエストキャップ/ウエストバンドを含むウエストカフス、それ
らのカフスの全部または一部の組合わせが含まれる。出願人は、そのような好ま
しい製品が皮膚の特定帯域または領域に目的とする治療的および/または保護的
な利益をもたらすことを発見した。
【0019】 発明の詳細な説明 ここで用いられるものとして、「含む、具備する、備える(comprisi
ng)」と言う術語は、本発明の実施において組み合わせて用いられ得るさまざ
まの部材、成分、または工程を意味する。従って、「含む、具備する、備える」
と言う術語は、より限定的な術語の「本質的に〜からなる(consistin
g essentially of)」および「からなる(consistin
g of)」を包含する。
【0020】 ここで用いられるものとして、「スキンケア組成物」と言う術語は、製品から
着用者の皮膚に移行したとき、治療的および/または保護的な皮膚への利益を提
供する1以上の薬剤を含むいずれの組成物も称する。典型的な材料は、以下で詳
細に検討される。
【0021】 別段の特定のない限り、ここで用いられるすべてのパーセンテージ、比および
割合は重量による。
【0022】 A.吸収製品 ここで用いられるものとして、「吸収製品」と言う術語は、身体滲出物を吸収
し、含有するデバイスを称し、特に、身体から排出されるさまざまの滲出物を吸
収し、含有するために着用者の皮膚に当接して配置されるデバイスを称する。「
使い捨て」と言う術語は、ここでは、洗濯されるかまたはさもなければ一回の使
用の後に吸収製品として修復されるかまたは再使用されることが意図されない吸
収製品を記述するために用いられる。使い捨て吸収製品の例には、生理用パンテ
ィ、生理用ナプキン、およびパンティライナーのような女性用衛生製品、おむつ
、ブリーフまたは下着のような失禁製品、おむつホルダー、おむつ挿入物、プル
オンおむつおよびトレーニングパンツ、などが含まれる。
【0023】 典型的には、使い捨て吸収製品は、液体透過性トップシートおよびトップシー
トに結合する液体不透過性バックシートを具備する外側カバー層を具備するシャ
ーシ、および好ましくはトップシートとバックシートとの間に位置し、外側カバ
ー層の中に収納される吸収性コアを具備する。トップシート、バックシート、吸
収性コア、およびそれらの部材のいずれか個別の層を含む使い捨て吸収製品およ
びその部材は、一般的に身体表面および着衣表面と称される2つの主要表面(第
1表面および第2表面)を有する。ここで用いられるものとして、「身体表面」
(身体に接触する表面または皮膚に接触する表面ともまた称される)は、着用者
の身体に向かってまたは隣接して着用されることが意図される製品または部材の
表面を意味し、一方、「着衣表面」は、着用者から離れて面する反対側上に存在
し、使い捨て吸収製品が着用されるとき着用者の着衣に向かって配向する。
【0024】 以下の記載は、一般的に、使い捨て吸収製品において有用である吸収性コア、
トップシート、およびバックシート材料を検討する。この一般的記載は、一般的
に本明細書で記載される他の使い捨て吸収製品のものに加えて、図1〜4におい
て示されおよび以下に更に記載される特定の吸収製品の部材に適用されることが
理解されるべきである。
【0025】 一般的に、吸収性コアは、液体(例えば、経血、尿、および/または他の身体
滲出物)を吸収し、または保持することが可能である。吸収性コアは、好ましく
は、圧縮可能であり、柔順であり、着用者の皮膚に対して刺激がない。吸収性コ
アは、広範な大きさおよび形態で(例えば、長方形、卵形、砂時計形、「T」字
形、ドッグボーン形、対称形、非対称形、など)製造され得る。本発明の吸収性
複合材料に加えて、吸収性コアは、エアフェルトと一般的に称される細砕された
木材パルプのような吸収製品において通常用いられる広範な液体吸収性材料のい
ずれかを含み得る。吸収性コアにおける使用にとって適切な他の吸収性材料の例
には、しわのあるセルロースの詰め物、コフォーム(coform)を含む溶融
ブロー繊維、化学的に硬化され、修飾され、または架橋されたセルロース性繊維
、けん縮されたポリエステル繊維のような合成繊維、ピートモス、ティッシュラ
ップおよびティッシュラミネートを含むティッシュ、吸収性発泡体、吸収性スポ
ンジ、超吸収性ポリマー、吸収性ゲル化材料、またはいずれか等価の材料または
材料の組合わせ、またはそれらの混合物が含まれる。
【0026】 吸収性コアの形状および構造もまた変化し得る(例えば、吸収性コアは、変化
する厚さゾーンおよび/または中央で厚くなるようなプロフィール、親水性勾配
、例えば超吸収剤の勾配のような吸収性複合材料の勾配、例えば獲得ゾーンのよ
うな低平均密度および低平均坪量ゾーンを有し得るか、または1以上の層または
構造を具備し得る。)。しかしながら、吸収性コアの全吸収能力は、吸収製品の
設計負荷および意図される用途と合致すべきである。さらに、吸収性コアの大き
さおよび吸収能力は、おむつ、失禁用パッド、トレーニングパンツ、パンティラ
イナー、通常の生理用ナプキン、および夜間の生理用ナプキンのような異なる用
途に適合する様に、および小児から成人までの範囲の着用者に適合するように変
化し得る。
【0027】 吸収性コアは、例えば、ダスチング層、吸収または獲得層(動揺(surge
)管理層)、または着用者の快適さを向上させるための2次トップシートのよう
な吸収製品においてしばしば用いられる他の吸収性部材を含み得る。
【0028】 トップシートは、好ましくは、柔順であり、柔軟な感触があり、着用者の皮膚
に刺激がない。さらに、トップシートは少なくともある領域において液体透過性
であり、液体(例えば、経血および/または尿)がその厚さを容易に貫通するこ
とを可能とする。適切なトップシートは、開孔された不織布を含む製織および不
織材料(例えば、繊維の不織ウエブ)、開孔成形された熱可塑性フィルム、開孔
されたプラスチックフィルム、および油圧成形された熱可塑性フィルムのような
ポリマー性材料、多孔性発泡体、網状発泡体、網状熱可塑性フィルム、および熱
可塑性スクリムのような広範な材料から製造され得る。適切な製織および不織材
料は、天然繊維(例えば、木材および綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステ
ル、ポリプロピレン、またはポリエチレン繊維のようなポリマー性繊維)、バイ
コンポーネント繊維、または天然および合成繊維の組合わせから構成され得る。
トップシートが不織ウエブを含むとき、ウエブは、多数の公知技術により製造さ
れ得る。例えば、ウエブは、紡糸結合され、梳綿され、湿式載置され、溶融ブロ
ーされ、水力交絡され、油圧成形され、水力開孔され、それらが組み合わされ、
などし得る。
【0029】 他の可撓性液体不透過性材料もまた用いられ得るけれども、バックシートは、
好ましくは、吸収製品の少なくともクロッチ領域において液体(例えば、経血お
よび/または尿)に対して不透過性であり、好ましくは、薄いプラスチックフィ
ルムから製造される。ここで用いられるものとして、「可撓性」と言う術語は、
柔順であり、ヒトの身体の一般的形態および輪郭に容易に合致する材料を称する
。バックシートは、吸収性コアの中に吸収され、含有されている滲出物がベッド
シーツ、パンツ、パジャマおよび下着の様な吸収製品と接触する製品を濡らすこ
とを防止する。従って、バックシートは、製織または不織材料、ポリエチレンま
たはポリプロピレンの熱可塑性フィルムのようなポリマー性フィルム、または被
覆された不織布またはフィルムで覆われた不織材料のような複合材料を含み得る
。適切なバックシートは、約0.012mm(0.5ミル)から約0.051m
m(2.0ミル)の厚さを有するポリエチレンフィルムである。典型的なポリエ
チレンフィルムは、名称P18−1401の下でオハイオ州シンシナチのクロペ
イ・コーポレーション(Clopay Corporation)および名称X
P−39385の下でインディアナ州テール・ホート(Terre Haute
)のトレデガー・フィルム・プロダクツ(Tredegar Film Pro
ducts)により製造される。バックシートは、より布らしい外観を提供する
ようにエンボス加工され、および/またはつや消し仕上げされる。さらに、バッ
クシートは、滲出物がバックシートを通過することを防止しながら、蒸気が吸収
性コアから逃げ出ることを許容し得る(すなわち、バックシートは呼吸性である
)。(ここでの使用にとって適切な呼吸性バックシートの例は、1996年11
月5日にドブリン(Dobrin)、デービス(Davis)およびウエイリッ
チ(Weirich)に発行された「呼吸性サイドパネルを有する吸収製品(A
bsorbent Article Having Breathable S
ide Panels)」)と言う表題の米国特許第5,571,096号にお
いて開示されており、その特許は参照により本明細書に組み込まれる。)バック
シートの大きさは、吸収性コアの大きさおよび選択された正確な吸収製品の設計
により規定される。
【0030】 バックシートおよびトップシートは、吸収性コアの着衣表面および身体表面の
それぞれに隣接して位置する。吸収性コアは、好ましくは、当該技術において周
知のもののような付着部材により、公知である何れかの方式でトップシート、バ
ックシート、または両方と結合する。しかしながら、吸収性コア全体の一部がト
ップシート、バックシート、または両方のいずれかに付着しない本発明の態様が
考えられる。
【0031】 バックシートおよび/またはトップシートは、例えば、接着剤の均一連続層、
接着剤のパターン化された層、または接着剤の分離した線、螺旋または点の配列
により吸収性コアにまたは互いに固定され得る。満足であることが見出された接
着剤は、名称HL−1258またはH−2031の下でミネソタ州セントポール
のH.B.フラー(Fuller)・カンパニーにより製造される。付着部材は
好ましくは、1986年3月4日にミネトラ(Minetola)らに発行され
た米国特許第4,573,986号において開示されている接着剤のフィラメン
トの開放パターンネットワークを含み、その特許は参照により本明細書に組み込
まれる。フィラメントの開放パターンネットワークの典型的な付着手段は、19
75年10月7日にスプラーグ(Sprague),Jr.に発行された米国特
許第3,911,173号、1978年11月22日にザイエカー(Zwiek
er)らに発行された米国特許第4,785,996号、および1989年6月
27日にウエレニッツ(Werenicz)に発行された米国特許第4,842
,666号において示される装置および方法により例示されるような螺旋パター
ンに旋回された接着剤フィラメントの何本かの線を含む。それらの特許のそれぞ
れは参照により本明細書に組み込まれる。代わりに、付着手段には、熱結合、圧
力結合、超音波結合、動的機械的結合、または当該技術において公知であるいず
れか他の適切な付着手段またはそれらの付着手段の組み合わせが含まれ得る。
【0032】 本発明の「処理されたカフス」(「処理されたカフス」は、その上に配置され
た1以上のスキンケア組成物を有するカフスを称するために本明細書で用いられ
る)が用いられ得る好ましい使い捨て吸収製品はおむつである。ここで用いられ
るものとして、「おむつ」と言う術語は、着用者の胴体下部のまわりに着用され
る小児および失禁者により一般的に着用される吸収製品を称する。言葉を変えれ
ば、「おむつ」と言う術語は、小児用おむつ、トレーニングパンツ、成人失禁用
デバイスなどを含む。本発明はまた、カフスを含む生理用ナプキンおよびパンテ
ィライナーのような他のタイプの使い捨て製品にも適用可能である。
【0033】 図1は、その平坦にされた、収縮していない状態における(すなわち、すべて
の弾性的に誘発された収縮が引き伸ばされている)本発明のおむつ20の好まし
い態様の平面図であり、構造の一部がおむつ20の構造をより明らかに示すよう
に切欠されており、着用者に接触するおむつ20の部分(身体表面)は見る者に
向いている。おむつ20は、前方腰部領域22、後方腰部領域24、クロッチ領
域26、および縦側エッジが30と称され、エンドエッジが32と称されるおむ
つの外側エッジにより規定される周囲を有するものとして図1において示される
。おむつ20は加えて、34と称される横中心線および36と称される縦中心線
を有する。おむつ20は、(i)液体透過性トップシート38および液体不透過
性バックシート42を含む外側カバー層、および(ii)サイドエッジ46を有
する吸収性コア44を具備するシャーシ、好ましくは1対のテープタブファスナ
ー54および着地部材55を含むファスナーシステム、サイドフラップ58およ
びフラップ弾性部材60をそれぞれ含むガスケットカフス56、近位端64、遠
位端66、および末端74を有するバリアカフス部材63を具備するバリアカフ
ス62、トップシートから遠位端66を離間させるための離間弾性部材76のよ
うな離間手段を含む。おむつ20は加えて、それぞれのバリアカフス62の末端
74を閉じたまま固定するための閉鎖部材78をも含む。おむつの部材は、さま
ざまの周知の形状で組み立てられ得るものであるが、好ましいおむつ形状は、1
987年9月22日にローソン(Lawson)に発行された米国特許第4,6
95,278号において一般的に記載され、その特許は参照により本明細書に組
み込まれる。
【0034】 図1は、トップシート38およびバックシート42が同じ広がりを持ち、吸収
性コア44の長さおよび幅寸法より一般的により大きな長さおよび幅寸法を有す
るおむつ20の好ましい態様を示す。トップシート38はバックシート42と結
合し、その上に重ねられ、それによりおむつ20の周囲を形成する。
【0035】 おむつ20は、おむつ20の横中心線34に向かって周囲のエンドエッジ32
からそれぞれ伸びる前方および後方腰部領域22および24を有する。腰部領域
は、着用されたとき、着用者の腰部を取り囲むおむつ20の部分を含む。クロッ
チ領域26は、腰部領域のあいだのおむつ20の部分であり、着用されたとき着
用者の脚部の間に位置し、着用者の胴体下部を覆うおむつ20の部分を含む。
【0036】 図1において示されるように、スキンケア組成物72は、それぞれのバリアカ
フス62上に配置される。スキンケア組成物72は、好ましくは、スキンケア組
成物が使用時に着用者の皮膚に容易に移行するようにバリアカフスの身体表面上
に配置される。示される態様において、スキンケア組成物72は、遠位端66に
隣接して、好ましくは少なくともクロッチ領域26において配置される。より好
ましくは、スキンケア組成物72は遠位端66上に配置される。最も好ましくは
、バリアカフス62は、その上に配置されたスキンケア組成物72の1以上のス
トライプを含む。示される態様において、スキンケア組成物72は、バリアカフ
ス62の単に一部分上に配置される。ある種のスキンケア組成物については、ス
キンケア組成物と接着剤との相互作用に由来する弾性的なずれが存在しないこと
を保証するように離間弾性部材の末端に隣接するバリアカフスの部分へのスキン
ケア組成物の適用を避けることが好ましい。図1において示されるように、好ま
しい態様においては、スキンケア組成物72は前方腰部領域における離間弾性部
材76の末端に隣接して配置されない(それはまた代わりに、後方腰部領域にお
ける末端に隣接しても配置されないかもしれないけれども)。(代わりに、スキ
ンケア組成物と適合する接着剤が、カフス上のスキンケア組成物の配置が離間弾
性部材の末端に対して拘束されないように利用され得る。)本明細書で記述され
た様に、スキンケア組成物は代わりに、バリアカフスの着衣表面に適用され得、
バリアカフスの疎水性を高めるように身体表面に「浸透して移行する」ことが許
容され、ならびに、スキンケアの利益を提供するように身体表面上に配置される
ことが許容され得る。さらに、スキンケア組成物は、バリアカフスの他の部分、
バリアカフス全体、離間弾性部材、またはバリアカフスのいずれか他の部材に適
用され得る。スキンケア組成物はまた、不連続パターンまたは連続パターンを含
むいずれのパターン、または本明細書で以後検討されるいずれの量でも配置され
得る。
【0037】 おむつ20は、着衣表面86および着衣表面86の反対側の身体表面84を有
するように図2において示される。おむつ20の身体表面84は、使用時に着用
者の身体に隣接して位置するおむつ20の部分を含む(すなわち、身体表面84
は一般的に、トップシート38の少なくとも一部およびトップシート38に結合
し得る部分を含む他の部材により形成される)。着衣表面86は、使用時に着用
者の身体から離れて位置するおむつ20の部分を含む(すなわち、着衣表面86
は、一般的に、バックシート42の少なくとも一部およびバックシート42に結
合し得る部分を含む他の部材により形成される)。
【0038】 図2は、図1の線2〜2に沿って取られた部分断面図であり、おむつ20の後
方腰部領域24におけるおむつ構造を描写する。(前方腰部領域22におけるお
むつ構造は、後方腰部領域24における構造と実質的に同一であることが理解さ
れるべきである。)吸収性コアは、ティッシュ層50および52により完全に包
まれているものとして示される吸収性層48を含む。吸収性コア44はトップシ
ート38とバックシート42との間に配置される。トップシート38とバックシ
ート42の両方は、サイドフラップ58を規定するように吸収性コア44のサイ
ドエッジ46を超えて伸びる。トップシート38とバックシート42の近接領域
は、好ましくは、接着剤のようなフラップ接着部材88により互いに固定される
。好ましい態様において、フラップ弾性部材は、ガスケットカフスがこの領域に
おいて形成されないように後方腰部領域24に伸びない。バリアカフス62は、
トップシート38に固定された分離要素のバリアカフス部材63を含むものとし
て示される。近位端64は、近位固定部材92によりトップシート38にバリア
カフス部材63を固定することにより形成される。バリアカフス62の着衣表面
68(バリアカフスの内側表面ともまた称される)は、閉鎖部材78により身体
表面40に固定される。それゆえ、遠位端66は閉じられる。(すなわち、身体
表面40から離間していない)。遠位端66は腰部領域において身体表面40か
ら離間するように設計されていないので、離間弾性部材はこの領域において配置
されていないことに注意すべきである。それゆえ、バリアカフス62は、開いて
いないし、この領域における身体滲出物の流れを拘束するようになっていない。
スキンケア組成物もまた、好ましくは、この特定態様においては後方腰部領域の
バリアカフス上に配置されていない。
【0039】 図3は図1の線3〜3に沿って取られた部分断面図であり、着用者に適用され
る前の形態であるのでクロッチ領域26におけるおむつの収縮を描写する(すな
わち、おむつ20は、弾性収縮に供される)。吸収性コア44は、ティッシュ層
50および52により完全に包まれているものとして示される吸収性層48を含
む。吸収性コア44はトップシート38とバックシート42との間に配置され、
トップシート38とバックシート42の両方は、サイドフラップ58を規定する
ように吸収性コア44のサイドエッジ46を越えて伸びる。トップシート38と
バックシート42との近接領域は、好ましくは接着剤のようなフラップ接着部材
88により互いに固定される。トップシート38およびバックシート42はまた
、縦側エッジ30に隣接してフラップ弾性部材60をも包む。フラップ弾性部材
60は、好ましくは弾性接着部材90によりトップシートとバックシートとで形
成されたサイドフラップ58の中に固定される。それにより、弾性的に収縮性の
ガスケットカフス56は、サイドフラップ58およびフラップ弾性部材60によ
り形成される。ガスケットカフスは、おむつが着用されるとき着用者の皮膚に向
かって配向される身体表面57および身体表面57の反対側の着衣表面59を有
する。バリアカフス62は、好ましくはフラップ弾性部材60と吸収性コア44
のサイドエッジ46とのあいだのトップシート38に分離要素のバリアカフス部
材63を固定することにより形成されるものとして示される。バリアカフス62
の近位端64は、近位固定部材92によりトップシート38にバリアカフス部材
63を固定することにより形成される。離間弾性部材76は、バリアカフス部材
63の末端がそれ自体に折り戻されるときに形成されるトンネルの中に包まれて
いる。離間弾性部材76は、弾性接着部材94によりトンネルの中に固定される
。バリアカフスの遠位端66は、離間弾性部材76の弾性ギャザリング作用によ
り身体表面40から離間している。バリアカフス62は、おむつ20が着用者か
ら取り外されるまで身体滲出物を拘束し、含有し、および保持するようになって
いるものとして示される。スキンケア組成物72は、スキンケア組成物72が使
用時に着用者の皮膚に移行するようにバリアカフス62(バリアカフス要素63
)の身体表面70上に配置されるものとして図3において示される。
【0040】 本発明のおむつは多数の周知形状を有し得るものであり、その吸収性コアは本
発明に適合する。典型的な形状は、一般的に、1975年1月14日にビュエル
に発行された米国特許第3,860,003号、1992年9月29日にビュエ
ルらに発行された米国特許第5,151,092号、1996年12月3日にニ
ース(Nease)らに発行された米国特許第5,580,411号、1996
年10月29日にロー(Roe)らに発行された米国特許第5,569,232
号、1996年10月29日にビュエルらに発行された米国特許第5,569,
234号において記載されている。それらの特許のそれぞれは参照により本明細
書に組み込まれる。
【0041】 おむつのシャーシは、おむつの本体部分(封入アセンブリ)を含むものとして
図面において示されている。シャーシは、少なくとも吸収性コアおよび好ましく
はトップシートとバックシートを具備する外側カバー層を具備する。吸収製品が
分離したホルダーとライナーを具備するとき、シャーシは一般的に、ホルダーと
ライナーを具備する(すなわち、シャーシは、ホルダーを規定する1層以上の材
料を具備し、一方、ライナーは、トップシート、バックシート、および吸収性コ
アのような吸収性複合材料を具備する)。一体的吸収製品については、シャーシ
は複合おむつ構造を形成するために加えられる他の特徴を有するおむつの主要構
造を具備し、従って、おむつのシャーシは、トップシート、バックシートおよび
吸収性コアを含む。
【0042】 おむつ20における使用にとって特に適切であるトップシート38は、布帛技
術の当業者に周知の手段により梳綿され、熱的に結合される。本発明にとって満
足なトップシートは、約2.2のデニールを有するステープル長のポリプロピレ
ン繊維を含む。ここで用いられるものとして、「ステープル長の繊維」と言う術
語は、少なくとも約15.9mm(0.625インチ)の長さを有する繊維を称
する。好ましくは、トップシートは、平方メートル当り約14から約25グラム
の坪量を有する。適切なトップシートは、名称P−8の下でマサチューセッツ州
ウォルポール(Walpole)のインターナショナル・ペーパー・カンパニー
の部門のベラテック(Veratec),Inc.により製造される。別の好ま
しいトップシートは、名称9694の下でサウスカロライナ州シンプソンビル(
Simpsonville)のファイバーウエブ・ノース・アメリカ,Inc.
から入手可能である平方メートル当り22グラムの坪量の紡糸結合不織ウエブで
ある。
【0043】 おむつ20のトップシート38は、トップシートを通る液体(例えば、尿)の
急速な移動を促進する親水性材料で作られている。もしトップシートが疎水性材
料で作られているならば、好ましくは、トップシートまたはその一部の少なくと
も身体表面は、液体がトップシートをより急速に通り過ぎるように親水性となる
ように処理される。このことは、身体滲出物が、トップシートを通って引き込ま
れ、吸収性コアにより吸収されるよりもむしろトップシートをあふれ出るような
ことをなくす。トップシートは、界面活性剤により処理することにより親水性と
され得る。界面活性剤でトップシートを処理するための適切な方法には、界面活
性剤でトップシート材料をスプレーすることおよび界面活性剤に材料を浸漬する
ことが含まれる。そのような処理および親水性のより詳細な検討は、1991年
1月29日にレイジング(Reising)に発行された「多層吸収性層を有す
る吸収製品(Absorbent Articles with Multip
le Layer Absorbent Layers)」と言う表題の米国特
許第4,988,344号、および1991年1月29日にレイジングに発行さ
れた「急速な獲得性吸収性コアを有する吸収製品(Absorbent Art
icles with Rapid Acquiring Absorbent
Cores)」と言う表題の米国特許第4,988,345号において含まれ
、それらのそれぞれは、参照により本明細書に組み込まれる。
【0044】 本明細書で記載される特に好ましい態様においては、吸収製品のトップシート
は、その上に配置されるスキンケア組成物もまた有する。典型的な処理されたト
ップシートは、1997年7月1日にロー、ベークス(Bakes)&ワーナー
(Warner)に発行された「ローションを付されたトップシートを有するお
むつ(Diaper Having a Lotioned Topsheet
)」と言う表題の米国特許第5,643,588号および1997年6月3日に
ロー&マッケイ(Mackey)に発行された「ポリシロキサンエモリエント剤
を含むローションを付されたトップシートを有するおむつ(Diaper Ha
ving a Lotioned Topsheet Containing
a Polysiloxane Emolient)」と言う表題の米国特許第
5,635,191号において記載されており、それらのそれぞれは参照により
本明細書に組み込まれる。そのような処理されたトップシートを有する吸収製品
の反復使用によるスキンケア組成物の投与のための方法は、1997年9月10
日に出願されたエルダー(Elder)らの「皮膚の健康を維持または改善する
ための方法(A Method For Maintaining or Im
proving Skin Health)」と言う表題の米国特許出願シリア
ル番号第08/926,532号(P&Gケース6823)、1997年9月1
0日に出願されたバン・リジズウィック(Van Rijswijck)らの「
皮膚の状態を改善させるための方法(A Method For Improv
ing Skin Health)」という表題の米国特許出願シリアル番号第
08/926,533号(P&Gケース6822)および1977年8月8日に
出願されたローらの「ローションを付されたトップシートを有するおむつ(Di
aper Having A Lotioned Topsheet)」と言う
表題の米国特許出願シリアル番号第08/908,852号(P&Gケース54
94CR)において開示されており、それらのそれぞれは参照により本明細書に
組み込まれる。本明細書で検討される様に、カフスおよびトップシートの両方の
上に配置されるスキンケア組成物は、カフスのみの処理に対して表面積の観点で
より多くの面積の皮膚へのスキンケア組成物の移行を促進する。さらに、両方の
部材への適用は、着用者の所定の領域へのより多くの量のスキンケア組成物の投
与および/または異なる皮膚への利益のための異なる製剤化をされたスキンケア
組成物の投与を可能とし得る。
【0045】 本明細書で記載されるおむつの好ましい態様において、バックシート42は、
おむつの周囲全体のまわりに吸収性コアを越えて伸びる変形された砂時計形を有
する。バックシートは好ましくは、選択的に開孔されたポリマー性の成形フィル
ムと不織ウエブを含む柔軟な布のようなウエブラミネートである。そのような呼
吸性バックシートは、1996年11月5日にドブリン(Dobrin)らに発
行された米国特許第5,571,096号においてより完全に記載され、その特
許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0046】 吸収性コア44は、おむつ20と一致するいずれかの大きさまたは形態を取り
得る。おむつ20の1つの好ましい態様は、第1腰部領域において耳を有する非
対称形の変形されたT字形吸収性コア44を有し、しかし、第2腰部領域におい
ては一般的に長方形の形態を有する。広範な受容および商業的な成功を達成した
本発明の吸収性コアとしての使用にとって典型的な吸収性構造は、1986年9
月9日にワイズマン(Weisman)らに発行された「高密度吸収構造(Hi
gh−Density Absorbent Structures)」と言う
表題の米国特許第4,610,678号、1987年6月16日にワイズマンら
に発行された「二重層のコアを有する吸収製品(Absorbent Arti
cles With Dual−Layered Cores)」と言う表題の
米国特許第4,673,402号、1989年12月19日にアングスタット(
Angstadt)に発行された「ダスチング層を有する吸収性コア(Abso
rbent Core Having A Dusting Layer)」と
言う表題の米国特許第4,888,231号、1995年3月1日に公開された
ザ・プロクター&ギャンブル・カンパニーのEP特許出願640330、および
1989年5月30日にアレマニー(Alemany)らに発行された「低密度
および低坪量獲得ゾーンを有する高密度吸収性部材(High Density
Absorbent Members Having Lower Dens
ity and Lower Basis Weight Acquisiti
on Zones)」と言う表題の米国特許第4,834,735号において記
載されている。さらに、吸収性コアは、1993年8月10日にアレマニーらに
発行された「弾性的腰部形態および高められた吸収性を有する吸収製品(Abs
orbent Article With Elastic Waist Fe
ature and Enhanced Absorbency)」と言う表題
の米国特許第5,234,423号、および1992年9月15日にヤング(Y
oung)、ラボン(LaVon)およびテーラー(Taylor)に発行され
た「失禁管理のための高効率吸収製品(High Efficiency Ab
sorbent Articles For Incontinence Ma
nagement)」と言う表題の米国特許第5,147,345号において詳
細に記載されているように吸収性貯蔵コア上に位置する化学的に硬化された繊維
の獲得/分配コアを含む二重コアシステムを含み得る。それらの特許の全ては、
参照により本明細書に組み込まれる。
【0047】 好ましい態様において、おむつ20は、液体および他の身体滲出物の向上した
封入を提供するためのバリアカフス62および/またはガスケットカフス56を
含む脚部カフスをそれぞれ具備するカフスを備える。カフスは、液体および他の
身体滲出物の向上した封入を提供し、多数の異なる形状で構築され得る。おむつ
20はまた、おむつ20のより輪郭に沿った適合およびより有効な適用を提供す
るように弾性腰部形態(図示せず)および/または弾性サイドパネル(図示せず
)を含むカフスをも備える。そのようなカフスもまたスキンケア組成物で処理さ
れ得る。
【0048】 それぞれの脚部カフスは、脚部領域において身体滲出物の漏れを減少させるた
めの幾つかの異なる態様を備え得る。(脚部カフスはまた、脚部バンド、サイド
フラップ、バリアカフス、弾性脚部カフス、ガスケットカフス、または弾性カフ
スとも称されるし、称され得る。)参照により本明細書に組み込まれる米国特許
第3,860,003号は、弾性脚部カフス(ガスケットカフス)を提供するよ
うにサイドフラップおよび1以上の弾性部材を有する収縮性の脚部開口を提供す
る使い捨ておむつを記載する。1990年3月20日にアジス(Aziz)らに
発行された「弾性フラップを有する使い捨て吸収製品(Disposable
Absorbent Article Having Elasticized
Flaps)」と言う表題の、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第
4,909,803号は、脚部領域の封入を向上させるために「起立した」弾性
フラップ(バリアカフス)を有する使い捨ておむつを記載する。1987年9月
22日にローソン(Lawson)に発行された「二重カフスを有する吸収製品
(Absorbent Article Having Dual Cuffs
)」と言う表題の、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,695,
278号は、ガスケットカフスとバリアカフスを含む二重カフスを有する使い捨
ておむつを記載する。それぞれの脚部カフスは、上記の脚部バンド、サイドフラ
ップ、バリアカフス、または弾性カフスのいずれかと同様であるように成形され
得るけれども、それぞれの脚部カフスは、以下に詳細に記載されるバリアカフス
62およびガスケットカフス56を含むことが好ましい。
【0049】 それぞれのバリアカフス62は、近位端64、遠位端66、(内側表面ともま
た称される)着衣表面68および(外側表面ともまた称される)身体表面70を
有する可撓性部材である。おむつが着用されるとき、着衣表面68はおむつの内
側に向かって配向し、身体表面70は、着用者の皮膚に向かって配向する。バリ
アカフス62は、ポリプロピレン、ポリエステル、レーヨン、ナイロン、発泡体
、不織布、プラスチックフィルム、成形されたフィルム、および弾性フィルムま
たは弾性発泡体のような広範な材料から製造され得る。多数の製造技術がバリア
カフスを製造するために用いられ得る。例えば、バリアカフス62は、製織され
、不織成形され、紡糸結合され、紡糸結合し、溶融ブローし、続いて紡糸結合さ
れ、梳綿され、コートされ、積層などされ得る。好ましいバリアカフス62は、
液体不透過性とするために仕上げ剤または界面活性剤を含まないポリプロピレン
材料を含む。典型的なポリプロピレン繊維不織材料は、セレストラ(Celes
tra)としてクラウン・ゼラーベーク・カンパニー(Crown Zelle
rbach Company)により製造される。特に好ましい不織材料は、名
称67700の下でニュージャージー州ランディズビル(Landisvill
e)のPGIから入手可能である梳綿された不織ウエブである。代わりに、その
材料は、名称MD300Aの下でドイツのパイネ(Peine)のコロビン(C
orovin)GmbHにより供給される不織ウエブであり得る。加えて、本発
明において用いられる疎水性スキンケア組成物のために、バリアカフスは親水性
材料から作られ得るし、そのバリア特性を高めるためにその上に配置された疎水
性スキンケア組成物を有し得る。
【0050】 図1および3において示されるように、バリアカフス62、特に近位端64は
、縦側エッジ30の内側に、ガスケットカフス56に隣接して、好ましくはガス
ケットカフス56の内側に配置される。「内側」と言う術語は、特定のガスケッ
トカフスが配置されるおむつのそれぞれのエッジに平行であるおむつの中心線(
34または36のそれぞれ)に向かう方向として定義される。バリアカフス62
は、身体滲出物の流れに対してより有効な二重の拘束を提供するためにガスケッ
トカフス56に隣接して配置される。バリアカフス62は、好ましくは、滲出物
、特に容易に吸収されず、身体表面40に沿って流動する傾向がある緩い糞便物
体がガスケットカフス56に接触する前にバリアカフス62に接触するようにガ
スケットカフス56の内側に配置される。より好ましくは、バリアカフス62は
、ガスケットカフス56のフラップ弾性部材60とおむつ20の縦中心線36と
の間に配置される。最も好ましくは、バリアカフス62は、おむつ20のクロッ
チ領域26におけるフラップ弾性部材60と吸収性コア44のサイドエッジ46
との間に配置される。
【0051】 近位端64と遠位端66は互いに離間関係にあり、バリアカフス62の幅を規
定する。近位端および遠位端64および66はそれぞれ、平行、非平行、直線ま
たは曲線関係にあり得る。加えて、バリアカフス62は、円形、正方形、長方形
または図3において示されるようないずれか他の形態を含むさまざまの異なる断
面領域を有し得る。好ましくは、近位端64は、均一な幅を有するバリアカフス
62を提供するように平行かつ直線的な関係で遠位端66から離間される。
【0052】 図2および3において示されるおむつ20の好ましい態様は、トップシート3
8に結合するバリアカフス62を提供する。「結合する」と言う術語は、バリア
カフス62をおむつ20に固着するためのいずれの手段をも含み、バリアカフス
62がトップシート38に直接または間接的に付着する近位端64を有する分離
要素である態様(すなわち作製的(integral))または近位端64がト
ップシートの連続的で分割されていない要素であるようにバリアカフス62がト
ップシート38と同じ要素または材料から作られている態様(すなわち一体的(
unitary))を含む。バリアカフス62は、代わりに、サイドフラップ5
8、バックシート42、吸収性コア44、トップシート38またはおむつ20の
それらのまたは他の要素のいずれかの組み合わせに結合し得る。好ましいおむつ
20において、バリアカフス62はトップシート38について作製的である。作
製的バリアカフス62は、好ましくは、材料のストリップ、すなわち、近位固定
部材92によりトップシートに固定されているバリアカフス部材63により形成
され、遠位端66は、バリアカフス部材63の末端をそれ自体に折り戻すことに
より形成される。
【0053】 遠位端66は、好ましくは、滲出物の流れに対してより有効なバリアを提示す
るように近位端64の内側に配置される。遠位端66は、その反転を予防するよ
うに閉鎖部材78により近位端64の内側に維持される。代わりに、遠位端66
は近位端64に対して他の位置で配置され得るけれども、そのような位置は好ま
しくない。
【0054】 遠位端66は好ましくは、それがトップシート38の身体表面40から離間さ
れ得るようにおむつ20の少なくともクロッチ領域26におけるいずれか他の要
素には固定されない。遠位端66は、製品の封入を高めるために好ましくは身体
表面40から離間される。本明細書で用いられるものとして、「離間した」とは
、遠位端66が、何回かはトップシート38の身体表面40に隣接する位置を取
ることを含む、トップシート38の身体表面40に対して1以上の位置を取り得
る態様を含む。遠位端66からトップシート38の身体表面40への距離は、遠
位端66が可能な限り遠くまでトップシートから離間するように配置されるとき
、遠位端66からトップシート38の最近接部分に引かれた線に沿って測定され
る。(すなわち、弾性的に収縮した位置で)。
【0055】 バリアカフスに加えて、本発明の脚部カフスは好ましくは更に、ガスケットカ
フス56を含む。ガスケットカフス56は、ガスケットカフス56が着用者の脚
部に当接しておむつ20を引張り、保持する傾向があるようにおむつ20の周囲
に隣接して、好ましくはそれぞれの縦側エッジ30に沿って配置される。ガスケ
ットカフス56は、おむつ技術において周知である幾つかの手段のいずれも含み
得るが、特に好ましいガスケットカフス構造は、1975年1月14日にビュエ
ルに発行され、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3,860,00
3号において詳細に記載される可撓性サイドフラップ58およびフラップ弾性部
材60を含む。加えて、弾性ガスケットカフス56を有する使い捨ておむつを製
造するために適切な方法および装置は、1978年3月28日にビュエルに発行
され、参照により本明細書に組み込まれる「使い捨て吸収製品のあらかじめ決め
られた隔離された部分に別々の伸長した弾性ストランドを連続的に付着させるた
めの方法および装置(Method and Apparatus for C
ontinuously Attaching Discrete,Stret
ched Elastic Strands to Predetermine
d Isolated Portions of Disposable Ab
sorbent Articles)」と言う表題の米国特許第4,081,3
01号において記載されている。
【0056】 サイドフラップ58は、フラップ弾性部材60が着用者の脚部または腰部のま
わりにガスケットカフス56を提供するようにサイドフラップ58をギャザリン
グするように極めて可撓性であり、したがって収縮性であるべきである。サイド
フラップ58は、好ましくは、おむつの周囲と吸収性コア44のエッジとの間の
おむつ20の部分である。従って、図1において示される本発明の好ましい態様
において、サイドフラップ58は、バックシート42とトップシート38の延長
部から、少なくともクロッチ領域26においておむつ20の吸収性コア44のサ
イドエッジ46に沿って形成される。代わりに、米国特許第3,860,003
号において記載される様に、サイドフラップはシャーシ(トップシート、バック
シート、および/または吸収性コア)に結合する分離部材であり得るかまたは、
サイドフラップの部材の1つが分離部材であり得る。
【0057】 フラップ弾性部材60は、好ましくは、通常の拘束のない形状でフラップ弾性
部材60がサイドフラップ58を有効に収縮またはギャザリングさせるように弾
性的に収縮可能な状態で、サイドフラップ58に適切に結合(固定)される。フ
ラップ弾性部材60は、少なくとも2つの方式で弾性的に収縮可能な状態でサイ
ドフラップ58に固定され得る。例えば、フラップ弾性部材60は、サイドフラ
ップ58が収縮していない状態で存在しながら、サイドフラップ58に伸長して
固定され得る。代わりに、サイドフラップ58は例えばひだ付けにより収縮し得
るし、フラップ弾性部材60は、フラップ弾性部材60がその弛緩していないか
または伸長していない状態で存在する間に収縮したサイドフラップ58に固定さ
れ得る。代わりに、ガスケットカフスは、弾性的不織ウエブまたは発泡体のよう
な多数の異なる弾性的に伸長性の構造、参照により本明細書に組み込まれる19
92年9月29日にビュエルらに発行された米国特許第5,151,092号に
おいて記載されているようなストレッチラミネート、および参照により本明細書
に組み込まれる1996年5月21日にチャペル(Chappell)らに発行
された米国特許第5,518,801号において記載されるような構造的に弾性
様のフィルム(SELF)ウエブを含み得る。
【0058】 図1において例示される態様において、フラップ弾性部材60は、おむつ20
のクロッチ領域26においてサイドフラップ58の本質的に全長に伸びる。代わ
りに、弾性部材60は、おむつ20の全長、またはガスケットカフスを提供する
のに適切ないずれか他の長さに伸び得る。フラップ弾性部材60の長さは、おむ
つの設計により規定される。
【0059】 図3のおむつ20においては、フラップ弾性部材60は、弾性付着部材90を
有するサイドフラップ58にフラップ弾性部材を固定することによりサイドフラ
ップ58と結びつく。弾性付着部材90は、その伸長された状態でフラップ弾性
部材を保持するように可撓性で十分な接着性を有するべきである。ここでの弾性
的付着部材90は、好ましくは、フィンドレー(Findley)2511また
はフィンドレーH9254としてウィスコンシン州ワウワトサ(Wauwato
sa)のATOフィンドレー・インコーポレーテッドにより販売されているよう
なホットメルト接着剤で作られたグルービーズまたはスパイラルである。今まで
の接着剤はすべてのスキンケア組成物と合致し得ないことがわかっている。特に
、一部のスキンケア組成物は、弾性の漸動下降(creep)および/または貧
弱な結合性をもたらし、接着剤の結合力を低下させ得る。スキンケア組成物が適
用されるとき弾性体の弾力低下を回避するのに特に有効であることが見出された
接着剤は、フィンドレーH9254である。フラップ弾性部材60が配置され、
おむつ20に固定され得る方式のより詳細な記載は、1981年3月3日にスト
リックランド(Strickland)およびビッシャー(Visscher)
に発行された米国特許第4,253,461号、および1978年3月28日に
ビュエルに発行された米国特許第4,081,301号において見出され得るも
のであり、それらの両方は参照により本明細書に組み込まれる。
【0060】 適切であることが見出された1つのフラップ弾性部材60は、商標L−190
0ラバー・コンパウンドの下でバージニア州スチュワート(Stewart)の
イーストハンプトン・ラバー・スレッド・カンパニー(Easthampton
Rubber Thread Company)から入手可能な天然ゴムから
作られた弾性ストランドである。他の適切なフラップ弾性部材60は、ノースカ
ロライナ州スコットランドのフルフレックス(Fulflex)・カンパニーに
より商標フルフレックス9211の下で販売される弾性テープのような天然ゴム
から作られ得る。典型的な弾性部材は、名称ライクラ(Lycra)−XA T
−151の下でバージニア州ウエインズボロ(Waynesboro)のデュポ
ンCo.から入手可能であるようなライクラ・ストランドである。フラップ弾性
部材60はまた、当該技術において周知であるいずれの熱収縮性弾性材料をも含
み得る。他の適切なフラップ弾性部材60は、エラストマー性フィルム、ライク
ラフィルムまたはストランド、ポリウレタンフィルム、エラストマー性発泡体、
および成形された弾性スクリムを含む当該技術において周知である広範な材料を
含み得る。
【0061】 加えて、フラップ弾性部材60は、たくさんの形状を取り得る。例えば、フラ
ップ弾性部材60の幅は約0.25mm(0.01インチ)から約25mm(1
.0インチ)以上で変化し得る。フラップ弾性部材60は、弾性材料の単一のス
トランドを含み得るかまたは弾性材料の幾つかの平行または非平行のストランド
を含み得る。または、フラップ弾性部材60は直線または曲線であり得る。さら
に、フラップ弾性部材60は、当該技術において周知である幾つかの方式のいず
れかでおむつ20に固着され得る。例えば、フラップ弾性部材60は、さまざま
の結合パターンを用いておむつ20に超音波結合され、熱/圧力シールされ得る
かまたは、フラップ弾性部材60は、単純におむつ20に糊付けされ得る。
【0062】 カフスはまた、1985年5月7日にキエビット(Kievit)らに発行さ
れた米国特許第4,515,595号、1991年6月25日にロバートソン(
Robertson)に発行された米国特許第5,026,364号、および1
992年9月29日にビュエルらに発行された上記参照された米国特許第5,1
51,092号において記載されているものを含む多数の異なる形状で構築され
得る弾性化されたウエストバンド(図示せず)のような弾性腰部形態をも含み、
スキンケア組成物がその上に配置されているそれらの参照文献のそれぞれは、参
照により本明細書に組み込まれる。
【0063】 カフスは更に、スキンケア組成物がその上に配置される多数の形状で構築され
得る弾性サイドパネルをも含み得る。弾性サイドパネルを有するおむつの例は、
1989年8月15日にウッドらに発行された米国特許第4,857,067号
、1983年5月3日にサイアラファ(Sciaraffa)らに発行された米
国特許第4,381,781号、1990年7月3日にバン・ゴンペル(Van
Gompel)らに発行された米国特許第4,938,753号、1992年
9月29日にビュエルらに発行された米国特許第5,151,092号、199
6年12月3日にニーズ(Nease)らに発行された米国特許第5,580,
411号、1997年9月23日にラボンらに発行された米国特許第5,669
,897号、および1996年10月29日にローらに発行された米国特許第5
,569,232号において開示され、それらの特許のそれぞれは参照により本
明細書に組み込まれる。
【0064】 本発明のカフスの態様はまた、汚物を受け取り、含有するためのポケット、汚
物にボイドを提供するスペーサー、製品の中の汚物の動きを制限するためのバリ
ア、おむつの中に溜められる汚物を受容し、含有するコンパートメント(区画)
またはボイドなどまたはスキンケア組成物がその上に配置されるそのいずれかの
組み合わせも含み得る。吸収製品における使用のためのポケットおよびスペーサ
ーの例は、「排除性スペーサーを有するおむつ(Diaper Having
Expulsive Spacer)」と言う表題の1996年5月7日にロー
らに発行された米国特許第5,514,121号、「コアスペーサーを有する使
い捨て吸収製品(Disposable Absorbent Article
Having Core Spacers)」と言う表題の1992年12月
15日にドライアー(Dreier)らに発行された米国特許第5,171,2
36号、「ポケットカフスを有する吸収製品(Absorbent Artic
le Having A Pocket Cuff)」と言う表題の1995年
3月14日にドライアーに発行された米国特許第5,397,318号、「頂点
を有するポケットカフスを有する吸収製品(Absorbent Articl
e Having A Pocket Cuff With An Apex)
」と言う表題の1996年7月30日にドライアーに発行された米国特許第5,
540,671号、および「衛生吸収製品における使用のためのスペーサーおよ
びその様なスペーサーを有する使い捨て吸収製品(Spacers For U
se In Hygienic Absorbent Articles An
d Disposable Absorbent Articles Havi
ng Such Spacer)」と言う表題の1993年12月3日に公開さ
れたPCT出願WO93/25172、および1994年4月26日にフリーラ
ンド(Freeland)に発行された「使い捨て吸収製品における使用のため
のフレキシブルスペーサー(Flexible Spacers For Us
e In Disposable Absorbent Articles)」
と言う表題の米国特許第5,306,266号において記載されている。コンパ
ートメントまたはボイドの例は、1990年11月6日にカーン(Khan)に
発行された「使い捨て大便区分おむつ(Disposable Fecal C
ompartmenting Diaper)」と言う表題の米国特許第4,9
68,312号、1991年2月5日にフリーランドに発行された「汚物隔離の
ための弾性ライナーを有する吸収製品(Absorbent Article
With Elastic Liner For Waste Materia
l Isolation)」と言う表題の米国特許第4,990,147号、1
991年11月5日にホルト(Holt)らに発行された「使い捨ておむつ(D
isposable Diapers)」と言う表題の米国特許第5,062,
840号、および1993年12月14日にフリーランドらに発行された「使い
捨て吸収製品のための3つに分けられたトップシートおよびその様な3つに分け
られたトップシートを有する使い捨て吸収製品(Trisection Top
sheets For Disposable Absorbent Arti
cles And Disposable Absorbent Articl
es Having Such Trisection Topsheets)
」と言う表題の米国特許第5,269,755号において開示されている。適切
な横方向バリアの例は、ドライアーらの名義で1996年9月10日に発行され
た「多数の有効な高さの横方向分配機構を有する吸収製品(Absorbent
Article Having Multiple Effective H
eight Transverse Partition)」と言う表題の米国
特許第5,554,142号、フリーランドらの名義で1994年7月7日に公
開された「直立した横方向分配機構を有する吸収製品(Absorbent A
rticle Having An Upstanding Transver
se Partition)」と言う表題のPCT特許WO94/14395、
およびローらに1997年8月5日に発行された「尖った直立した横方向分配機
構を有する吸収製品(Absorbent Article Having A
ngular Upstanding Transverse Partiti
on)」と言う表題の米国特許第5,653,703号において記載されている
。上記引用の参照文献の全ては、本明細書に参照により組み込まれる。
【0065】 典型的なファスナーシステム54は、1989年7月11日にスクリップス(
Scripps)に発行された米国特許第4,846,815号、1990年1
月16日にネステガード(Nestegard)に発行された米国特許第4,8
94,060号、1990年8月7日にバットレル(Battrell)に発行
された米国特許第4,946,527号、1974年11月19日にビュエルに
発行された米国特許第3,848,594号、1990年10月16日にロバー
トソン(Robertson)らに発行された米国特許第4,963,140号
、1987年5月5日にヒロツらに発行された米国特許第B1 4,662,8
75号、および1992年9月29日にビュエルらに発行された米国特許第5,
151,092号において開示され、それらのそれぞれは参照により本明細書に
組み込まれる。スキンケア組成物は、皮膚の健康を更に高めるためにファスナー
システムの1以上の部材の上に配置され得る。例えば、本明細書で記載されるス
キンケア組成物は、皮膚をこするテープタブの影響を軽減させるためにテープタ
ブ上に配置され得る。
【0066】 図4は、着用者に配置される前にその弾性的に収縮した位置でのおむつ20の
斜視図である。トップシート38はおむつ20の身体表面の部分として示され、
バックシート42は、着用者の身体から離れて配置される。ガスケットカフス5
6は、フラップ弾性部材(図4において示されない)によりギャザリングされる
かまたは収縮されるように示される。おむつ20は、ガスケットカフス56に隣
接し、内側に伸びる2つのバリアカフス62を有するものとして示される。遠位
端66は、クロッチ領域において離間弾性部材(図示せず)によりギャザリング
され、収縮されるものとして示される。加えて、バリアカフス62の末端74は
、着用者のために快適さを提供し、バリアカフスの反転を防ぐ様に、およびおむ
つの適用の容易さのために閉じて固定される。スキンケア組成物72は、ここで
検討される皮膚への利益を提供するように着用者の皮膚に移行するようにそれぞ
れのバリアカフス62の身体表面上に(身体表面に適用されるかまたはバリアカ
フスの身体表面に移動可能であるように適用される)配置される。
【0067】 おむつ20は、前方腰部領域22が着用される人の前方を横切って位置するよ
うに着用者の背中の下に後方腰部領域24を位置させ、着用者の脚部のあいだに
おむつ20の残りを引くことにより着用者に適用される。次いで、テープタブフ
ァスナー54の末端は、好ましくは、おむつ20を閉じるために着地部材55に
固定される。この様式において、バリアカフス62は、着用者のクロッチ領域に
おいて配置されるべきであり、本明細書で以前記載された性質と機能を提供すべ
きである。一旦適用されると、バリアカフス62の遠位端66は鼠径部領域を通
って伸び、着用者の両方の臀部に沿って上方に分岐する。両方のバリアカフス6
2は着用者の腿を取り囲まない。しかしながら、ガスケットカフス56は腿を取
り囲み、腿に当接してガスケット作用を作り出す。バリアカフス62は着用者の
皮膚に接触し、本明細書で記載される一部または全部の利益を提供するようにそ
こにスキンケア組成物72を移動させる。
【0068】 本発明の処理されたカフスは、トレーニングパンツまたはプル・オンおむつに
おいてもまた有用である。本明細書で用いられるものとして、「トレーニングパ
ンツ」と言う術語は、固定された側面を有し、それにより固定された腰部の開口
および脚部の開口を規定する使い捨て着衣を称する。トレーニングパンツは、着
用者の脚部を脚部の開口に挿入し、トレーニングパンツを着用者の胴体下部のま
わりの位置に滑らせることにより着用者に適切な位置で配置される。適切なトレ
ーニングパンツは1993年9月21日にハッセらに発行された米国特許第5,
246,433号、1990年7月10日にバン・ゴンペルらに発行された米国
特許第4,940,464号、および1992年3月3日にノムラらに発行され
た米国特許第5,092,861号において開示され、それらのそれぞれは参照
により本明細書に組み込まれる。本発明の処理されたカフスは、参照により本明
細書に組み込まれる1996年10月29日にビュエルとカーリン(Carli
n)に発行された「使い捨てプル・オンパンツ(Disposable Pul
l−on Pant)」と言う表題の米国特許第5,569,234号において
記載されているトレーニングパンツとおむつとの組み合わせまたは「ハイブリッ
ド」(プル・オンおむつ)である吸収製品にもまた適用可能である。
【0069】 本発明の処理されたカフスが有用であるもう1つの使い捨て吸収製品は失禁製
品である。「失禁製品」と言う術語は、成人または他の失禁者により着用される
かどうかに関係なく、パッド、下着(ベルトなどのような幾つかのタイプの懸垂
系により適所に保持されるパッド)、吸収製品のための挿入物、吸収製品のため
の容量ブースター、ブリーフ、ベッドパッド、などを称する。適切な失禁製品は
、1981年3月3日にストリックランド(Strickland)らに発行さ
れた米国特許第4,253,461号、ビュエルに発行された米国特許第4,5
97,760号および第4,597,761号、上記米国特許第4,704,1
15号、アーらに発行された米国特許第4,909,802号、1990年10
月23日にジプソン(Gipson)らに発行された米国特許第4,964,8
60号、および1992年7月23日に公開されたザ・プロクター&ギャンブル
・カンパニーのPCT公開番号WO92/11830において開示され、それら
のそれぞれは参照により本明細書に組み込まれる。
【0070】 図7は、本発明の別の好ましいおむつ構造の単純化された部分断面図である。
おむつ720は、シャーシおよびシャーシに結合する処理されたカフスを具備す
る。シャーシは、(i)トップシート38の一部とバックシート42の一部を含
む外側カバー層および(ii)吸収性コア44を具備する。カフスはそれぞれバ
リアカフス762およびガスケットカフス756を具備する。バリアカフス76
2は、フラップ部分702とチャンネル部分704とを有する分離バリアカフス
部材763を具備する。
【0071】 フラップ部分702は、接着剤のようなフラップ付着部材88によりおむつの
縦側エッジ30に隣接するバックシート42にバリアカフス部材763の一部を
固着させることにより形成される。もれ抵抗シールは、トップシート38に沿っ
て吸収する液体の漏れに対する防御を提供するためにフラップ付着部材88、フ
ラップ部分68、およびバックシート42により形成される。フラップ部分70
2およびバックシート42はガスケットカフス756のサイドフラップ758を
規定し、フラップ弾性部材760を取り囲む。フラップ弾性部材760は、弾性
付着部材90によりフラップ部分とバックシートとで形成されたサイドフラップ
758の中に固定される。ガスケットカフス756はそれによりサイドフラップ
758およびフラップ弾性部材760により形成される。
【0072】 バリアカフス762のチャンネル部分704はフラップ部分702と近接して
おり、近位端64および遠位端66を有する。近位端64は好ましくはガスケッ
トカフス756の内側に形成され、より好ましくは、液体がバリアカフスの下か
らおむつ20のエッジに吸収されることを防止するようにトップシート38を通
って吸収される液体に対するバリアを提示するために近位端64に沿ってもれ抵
抗シールを形成するように機械的/圧力結合のような近位固定部材92によりバ
リアカフス部材763の一部をバックシート42に接合することにより吸収性コ
アのサイドエッジ46とフラップ弾性部材760との間に形成される。遠位端6
6は好ましくは近位端64の内側に配置され、おむつ20のいずれの下にある要
素にも固定されない。図7において示されるように、遠位端66は好ましくはバ
リアカフス部材763の末端をそれ自体に折り戻し、トンネルを形成するように
遠位付着部材96によりバリアカフス部材の別の部分に固定することにより形成
される。離間弾性部材76のような離間手段がトンネルの中に包まれている。離
間弾性部材76が弾性付着部材94によりバリアカフス762の中に固定されて
いる。(別態様として、離間弾性部材の末端のみが、弾性体の中央部分がトンネ
ルの中に「浮く」ように「ドローストリング(drawstring)弾性体」
を作り出すようにバリアカフス要素に固定される。このドローストリング弾性体
は、1989年3月28日にリチャードソン(Richardson)に発行さ
れた米国特許第4,816,025号においてより詳細に記載され、その特許は
参照により本明細書に組み込まれる。)従って、遠位端66は離間弾性部材77
のギャザリング作用によりトップシート38の身体表面40から離間される。
【0073】 示された態様において、トップシート38は吸収性コア44の身体表面に隣接
して位置し、吸収性コア44のサイドエッジ46を越えて伸びるがしかし、近位
端64の内側でとどまる。(代わりに、トップシートは、近位端を越えて外側に
伸び得るが、構造の利益を得るためにもっとも外側のフラップ付着部材88の内
側でとどまる。)この態様のカフス構造のより詳細な記載は、1989年1月3
日にドラグー(Dragoo)に発行された「漏れ抵抗二重カフスを有する吸収
製品(Absorbent Article Having Leakage−
Resistant Dual Cuff)」と言う表題の米国特許第4,79
5,454号において記載されており、その特許は参照により本明細書に組み込
まれる。
【0074】 フラップ部分702はチャンネル部分704と近接しており、サイドフラップ
758がバックシート42とフラップ部分702の延長部から形成される様にチ
ャンネル部分704の近位端64から縦側エッジ30に向かって、好ましくは縦
側エッジ30まで外側に伸びる。フラップ部分702は好ましくはバリアカフス
部材763の連続部分であるけれども、フラップ部分702はバリアカフス76
2のチャンネル部分704に固定された材料のことなる部分からも形成され得る
。従って、フラップ部分702は、チャンネル部分704とは異なる物理的特性
、寸法、および特徴を有し得る。例えば、フラップ部分702は、疎水性である
必要もなく、縦側エッジ30に外側に伸びる必要もない。加えて、バリアカフス
762のそれぞれは、フラップ部分が全体として省略されるようにフラップ部分
を有する必要もない。しかしながら、フラップ部分は、好ましくは、疎水性であ
り、柔順であり、柔軟な感触があり、使用時に着用者の脚部に接触するので着用
者の皮膚に刺激がない。
【0075】 有効量のスキンケア組成物が着用者にスキンケアの利益を提供するためにカフ
スの上に配置される。使用のあいだの着用者の皮膚へのスキンケア組成物の投与
を有効にするために、着用者の皮膚に接触するカフスの部分にスキンケア組成物
を配置することが好ましい。従って、スキンケア組成物は、カフスの両方の表面
、カフスの一方の表面、または一方もしくは両方の表面の一部に配置され得る。
図7において示される態様において、スキンケア組成物は、フラップ部分702
、チャンネル部分704、または両方に配置され得る。もしスキンケア組成物が
フラップ部分およびチャンネル部分の両方に配置されるならば、それぞれに配置
されるスキンケア組成物の製剤化は同じである必要はない。実際、それぞれのス
キンケア組成物は、異なる利益を提供するために異なる製剤および特性を有し得
る。例えば、おむつかぶれを減少させる第1のスキンケア組成物はチャンネル部
分に配置され得、例えば、皮膚の刺激を減少させ、および/または皮膚を鎮静化
させる第2のスキンケア組成物はフラップ部分に配置され得る。図7において示
される態様において、第1のスキンケア組成物72はチャンネル部分、好ましく
はその身体表面に配置され、第2のスキンケア組成物72’は、フラップ部分、
好ましくはその身体表面に配置され、第3のスキンケア組成物72’’はトップ
シート、好ましくはその身体表面に配置される。それぞれのスキンケア組成物の
製剤化は同じである必要はない。しかしながら、この特定の態様においては、そ
れぞれのスキンケア組成物の製剤化は同一である。それぞれのスキンケア組成物
は着用者の皮膚にスキンケア組成物を移行させるように有効量で配置される。
【0076】 図7において示されるように、スキンケア組成物は好ましくは、フラップ部分
とチャンネル部分の別々の部分に配置される。より好ましくは、スキンケア組成
物は1以上のストライプとして適用され、最も好ましくは、ストライプは、フラ
ップ弾性部材または離間弾性部材の上にある領域と並んでいる。第1のスキンケ
ア組成物72は、好ましくは、遠位端66から近位端64に向かって伸びる広い
ストライプ(約1.4インチ)としてチャンネル部分704に適用される。前方
腰部領域における離間弾性部材の末端に隣接するバリアカフス要素763の部分
がその上に配置されるスキンケア組成物を有さない(例えば図1参照)様に、こ
のストライプの長さは、離間弾性部材76の長さの部分(約11.75インチ長
)に沿って伸びる。第2のスキンケア組成物72’の複数のストライプはフラッ
プ部分702に配置される。
【0077】 スキンケア組成物は、バリアカフス部材763の身体表面57または着衣表面
59に適用され得る。もし着衣表面に適用されるならば、スキンケア組成物は好
ましくは、バリアカフスを通る尿およびBMの流れを遮蔽することを助けるよう
に疎水性のコーティングとして働く。また、スキンケア組成物は、着用者の皮膚
に移動可能であり、本明細書で記載されるスキンケアの利益を提供するようにバ
リアカフス部材の身体表面に移動または通過するように適用される。
【0078】 スキンケア組成物はまた、バリアカフスに適用されるのと異なる利益または同
じ利益を提供するようにトップシートにも配置され得る。トップシートのための
スキンケア組成物の例は、1997年7月1日にローらに発行された米国特許第
5,643,588号において記載され、その特許は参照により本明細書に組み
込まれる。
【0079】 図8は、本発明の処理されたカフス、特に呼吸性の処理された弾性脚部カフス
のもう1つの別態様である。図8において示されるように、おむつ820は、ト
ップシート38とバックシート42とを含む外側カバー層および外側カバー層の
中に、好ましくはトップシート38とバックシート42とのあいだに包まれる吸
収性コア44を具備するシャーシを含む。脚部カフス856はサイドフラップ8
58および弾性部材860を具備する。脚部カフス856はシャーシに結合する
分離したユニットとして形成される。この特定の態様において、サイドフラップ
858は2つのカフス要素を具備し、第1のカフス要素802はトップシート3
8に結合し、そこから横に外側に伸び、第2のカフス要素804はバックシート
42に結合し、そこから横に外側に伸びる。第1のカフス要素802および第2
のカフス要素804は、ガスケットカフスを形成するように一方または両方のカ
フス要素に有効に結合する弾性部材860を取り囲む。示された特定の態様にお
いて、それぞれのカフス要素は、液体の通過を阻害する傾向がある一方で蒸気の
通過を可能とする(呼吸する)材料(空気透過性であるが液体不透過性)で形成
される。この特定の態様において、カフス要素はそれぞれ不織ウエブを含む。し
かしながら、開孔形成されたフィルムを含む他の呼吸性材料も用いられ得る。そ
のような脚部カフスのより詳細な記載は1987年1月13日にビュエルに発行
された米国特許第4,636,207号において開示されており、その特許は参
照により本明細書に組み込まれる。
【0080】 スキンケア組成物は、第1のカフス要素、第2のカフス要素のいずれか、また
は両方に配置され得る。図8において示される好ましい態様において、スキンケ
ア組成物872は、スキンケア組成物872が脚部カフス856が着用者と接触
するとき着用者の皮膚に容易に移行し得るように第1のカフス要素802、好ま
しくは身体表面802に配置される。スキンケア組成物は好ましくは1以上のス
トライプとして適用され、ストライプは、より好ましくは、弾性部材の上に載る
領域と並ぶ。代わりに、スキンケア組成物は、第1のカフス要素802の着衣表
面808または第2のカフス要素804に適用され得るものであり、スキンケア
組成物の利益を提供し、ならびに漏れの少ない脚部カフスを提供するために、第
1のカフス要素802の身体表面806に材料を移動または通過させることを可
能とし得る。加えて、スキンケア組成物は弾性部材に適用され得、第1のカフス
要素の身体表面に通過させ得る。(さらに別態様において、第2のカフス要素は
、おむつのエッジにバックシートを全面的に伸ばすことにより置換され得る)。
【0081】 カフスの呼吸性(蒸気透過性)は、おむつの内部の相対湿度を減少させておむ
つの中の蒸気交換を可能とすることにより本発明において用いられる多くのスキ
ンケア組成物の機能を高める。着用者の皮膚と製品とのあいだの吸収製品におけ
る過剰な相対湿度は、皮膚へのおよび皮膚からの水蒸気の通常の輸送を妨害し得
る。そのような過剰な水分の輸送のための手段を提供することにより(呼吸性カ
フス)、過剰な水和に向かう駆動力が減少する。このことは皮膚に近接する水分
がおむつから除去されることを可能とし、それにより更に、本発明のスキンケア
組成物のみにより提供される減少を越えて着用者の皮膚の健康を高める。(トッ
プシートに配置されるスキンケア組成物による皮膚の過剰な水和に対する向上し
た保護、向上した呼吸性により提供されるような向上した皮膚の通気、およびよ
り優れた液体操縦性能を提供する使い捨て吸収製品は、1997年9月10日に
出願されたエルダーらの「皮膚の状態への利益を提供する使い捨て吸収製品(D
isposable Absorbent Articles Providi
ng A Skin Condition Benefit)」と言う表題の米
国特許出願シリアル番号第08/926,566号(P&Gケース6832Q)
において開示され、それは参照により本明細書に組み込まれる。) 図9は、シャーシ(封入アセンブリ)に結合する分離したサイドパネルラミネ
ートの、フロントサイドパネル902およびバックサイドパネル904を有する
本発明のさらに別態様の平面図である。伸長性バックサイドパネル904は、お
むつ920の腰部および脚部に沿って分離した伸長性を提供する第1のサイドパ
ネル906および第2のサイドパネル908により提供される多方向ストレッチ
を有する。サイドパネルおよびおむつは、1996年12月3日にニーズらに発
行された「吸収製品にためのサイドパネルを製造するためのスクラップのでない
方法(Zero Scrap Method for Manufacturi
ng Side Panels for Absorbent Article
s)」と言う表題の米国特許第5,580,411号、およびローブルズ(Ro
bles)らの名義で1994年11月19日に出願された「多方向伸長性サイ
ドパネルを有する吸収製品(Absorbent Article With
Multi−Directional Extensible Side Pa
nels)」と言う表題の米国特許出願シリアル番号第08/115,048号
においてより完全に記載されており、それらは参照により本明細書に組み込まれ
る。おむつ920はさまざまの処理されたカフスおよびその組み合わせを有し得
る。おむつ920の脚部カフスはシャーシ(封入アセンブリ)のガスケットカフ
ス956および第2のサイドパネル908およびフロントサイドパネル902の
レッグエッジ910を具備する。ウエストカフスは、シャーシ(封入アセンブリ
)の弾性ウエストバンド912および第1のサイドパネル906およびフロント
サイドパネル902のウエストエッジ914を具備する。この態様において、ス
キンケア組成物は、サイドパネルまたはそのいずれかの部分、ガスケットカフス
、弾性ウエストバンド、または上記のいずれかの組み合わせに適用され得る。例
えば、スキンケア組成物は、弾性ウエストバンドおよび第1サイドパネルとフロ
ントサイドパネルのそれぞれのウエストエッジの部分に適用され得る。スキンケ
ア組成物は、ガスケットカフスの一部、第2のサイドパネルのレッグエッジおよ
びフロントサイドパネルのレッグエッジを含むそれぞれの脚部カフスに配置され
得る。従って、スキンケア組成物は、着用者の脚部に治療的または保護的なコー
ティングを提供し得る。代わりに、異なる製剤のスキンケア組成物は、それらの
カフスのいずれかの組合わせまたはすべてに配置され得る。更なるスキンケア組
成物が、本明細書で記載されるトップシート38にもまた記載され得る。図10
において示されるように、第1のスキンケア組成物972は、螺旋状で多数のス
トライプとして第1のサイドパネル906に配置され、第2のスキンケア組成物
972’は、螺旋状で多数のストライプとして第2のサイドパネル908に配置
され、第3のスキンケア組成物972’’は、螺旋状で多数のストライプとして
フロントサイドパネル902に配置される。スキンケア組成物のそれぞれは、同
一の製剤または異なる製剤のものであり得る。もしスキンケア組成物が異なる製
剤であるならば、それぞれの特定のスキンケア組成物は、着用者の異なる領域に
独特のスキンケアの利益を提供するように製剤化され得る。
【0082】 図10は、おむつの腰部領域において配置される処理されたカフスの別の好ま
しいおむつ構造の部分断面図である。特に、図面は一体的なウエストキャップ/
ウエストバンドを描写する。そのような一体的ウエストキャップ/ウエストバン
ドの典型的な態様は、1991年6月25日にロバートソンに発行された米国特
許第5,026,364号において開示されており、その特許は参照により本明
細書に組み込まれる。(本発明は、一体的ウエストキャップ/ウエストバンドに
限定されないのみならず、1985年5月7日にキエビット&オステラージ(O
sterhage)に発行された米国特許第4,515,595号において示さ
れるようなウエストバンドならびに1988年4月19日にフォアマン(For
eman)に発行された米国特許第4,738,677号および1988年5月
10日にローソンに発行された米国特許第4,743,246号において開示さ
れているようなウエストキャップをも包含することに注意すべきであり、それら
の特許のそれぞれは参照により本明細書に組み込まれる。)一体的ウエストキャ
ップ/ウエストバンド1002は、おむつ1020と有効に結合するエラストマ
ー性材料の単独部分により形成される。外側部分1004は、弾性ウエストバン
ド1056を形成するように超音波結合のようなウエストバンド固定部材(図示
せず)によりおむつ1020のエンドエッジ32に隣接する弾性的に収縮性の状
態でウエストフラップ1058と有効に結合する。内側部分1006は、外側部
分1004と近接しており、近位端1064および遠位端1066を有する。内
側部分1006の近位端1064は、好ましくは、近位端1064に沿ってシー
ルを形成するように接着剤のような近位接着部材(図示せず)により内側部分1
006の一部をウエストフラップ1058(トップシート38)に結合すること
により吸収性コア44のウエストエッジ47と外側部分1004との間のおむつ
1020のエンドエッジ32の内側に形成される。遠位端1066は近位端10
64の内側に配置され、示される図においては、内側部分1006の部分がウエ
ストキャップ1062(バリアカフス)を形成するためにトップシート38の身
体表面40から離間し得るようにおむつ1020のいずれか下にある要素、特に
トップシート38に固定されない。示される態様においては、材料の単独部分は
、弾性ウエストバンド1056およびウエストキャップ1062(バリアカフス
)の両方としての役割をする。この材料の単独部分は、本明細書では、一体的ウ
エストキャップ/ウエストバンド1002と称される。ウエストバンドは着用者
のまわりのおむつの適合を高め、ウエストキャップがおむつの中に身体滲出物を
拘束し、含有し、そして保持する間に腰領域からの漏れを防ぐ。しかしながら、
分離要素はウエストキャップおよびウエストバンドの両方を形成し得ることに注
意すべきである。
【0083】 示される態様において、スキンケア組成物は内側部分、外側部分、または両方
に配置され得る。従って、スキンケア組成物はウエストキャップまたはウエスト
バンド上に適用され得る。スキンケア組成物は好ましくは、使用のあいだに着用
者の皮膚に接触および移行するように一体的ウエストキャップ/ウエストバンド
の身体表面に適用される。図10において示されるように、スキンケア組成物1
072は、好ましくは、一体的ウエストキャップ/ウエストバンド1002の身
体表面1070に1以上のストライプとして、より好ましくは、ウエストキャッ
プ1062の遠位端1066に隣接してウエストバンド1056において配置さ
れる。ウエストキャップの疎水性を高め、皮膚に移行可能なスキンケア組成物を
提供するために、スキンケア組成物は代わりに、着衣表面に適用され、身体表面
に移動または通過されられ得るものであり、それによりスキンケア組成物が着用
者の皮膚に容易に移行することを可能とする一方で液体の通過を妨げる役割をす
る疎水性のコートを提供する。加えて、異なる製剤化のスキンケア組成物は、外
側部分に対して内側部分にも適用され得る。
【0084】 本発明のもう1つの使い捨て吸収製品は生理用ナプキンのような女性用衛生製
品である。適切な女性用衛生製品は、1985年12月3日にスワンソン(Sw
anson)らに発行された米国特許第4,556,146号、1993年4月
27日にバン・ティルバーグ(Van Tilburg)に発行された米国特許
第B1 4,589,876号、1997年8月18日にバン・ティルバーグに
発行された米国特許第4,687,478号、1990年8月21日にオズボー
ン(Osborn),IIIに発行された米国特許第4,950,264号、1
991年4月23日にオズボーン,IIIに発行された米国特許第5,009,
653号、1993年12月7日にバン・ティルバーグに発行された米国特許第
5,267,992号、1995年2月14日にラバシュ(Lavash)らに
発行された米国特許第5,389,094号、1995年5月9日にロード(R
oad)らに発行された米国特許第5,413,568号、1995年10月2
4日にエメネーカー(Emenaker)らに発行された米国特許第5,460
,623号、1996年2月6日にバン・ティルバーグに発行された米国特許第
5,489,283号、1996年10月29日にエメネーカーらに発行された
米国特許第5,569,231号、および1997年4月15日にバンバー(B
amber)に発行された米国特許第5,620,430号において開示され、
それらのそれぞれは参照により本明細書に組み込まれる。
【0085】 図11は、使用時に着用者のパンティ1102の中に適切に配置された本発明
の処理されたカフスを有する区画を付けられた生理用ナプキン1120を示す部
分冠状図を示す。バリアカフスを有する生理用ナプキンのより詳細な記載は、1
997年7月22日にロバーツ(Roberts)&マンセル(Mancel)
に発行された米国特許第5,649,917号において見出され、その特許は参
照により本明細書に組み込まれる。図11において示されるように、生理用ナプ
キン1120は、トップシート38、バックシート42、およびトップシート3
8とバックシート42との間に位置する吸収性コア44を具備する中央吸収性パ
ッドを具備する。フラップ1104(商業的には、「ウイング」または「タブ」
と称される)は、中央吸収性パッドのそれぞれの縦側エッジ1130から伸び、
それぞれのフラップ1104は、使用時にパンティ1102の中の弾性物が経血
を包含するように二重壁バリアとなる身体に快適に当接する可撓性の第2の軸1
108に隣接するフラップ1104を押すように少なくとも1つの可撓性軸、好
ましくは可撓性の第1軸1106および可撓性の第2軸1108を有する。そし
て、処理されたカフスは近位端1164および遠位端1166を有するバリアカ
フス1162(バリア手段)を具備し、近位端1164は身体滲出物を包含する
ためにナプキン(好ましくは、この態様においては、フラップ1104)に結合
する。
【0086】 スキンケア組成物1172は、本明細書で記載されるスキンケアの利益を提供
するようにそれぞれのバリアカフス1162に配置される。スキンケア組成物は
示される態様において、カフス全体、カフスの表面の1つ、またはそのいずれか
の部分に適用され得るけれども、スキンケア組成物は、好ましくは遠位端116
6に隣接してバリアカフス1162の身体表面の一部に1以上のストライプとし
て適用される。加えて、示される態様において、第2のスキンケア組成物117
2’はまたそれぞれのフラップ1104にも配置される。第3のスキンケア組成
物1172’’はトップシート38に配置される。フラップ1104に配置され
る第2のスキンケア組成物1172’は、好ましくは、使用時に着用者と接触に
至るフラップの部分、典型的には可撓性の第2の軸1108に隣接するフラップ
の部分に配置される。第2のスキンケア組成物1172’は、可撓性の第1の軸
1106と可撓性の第2の軸1108とのあいだに、および/または可撓性の第
2の軸1108とフラップの遠位端1110とのあいだに、または両方に配置さ
れ得る。バリアカフス、トップシート、およびフラップに適用されるスキンケア
組成物の製剤は、着用者の皮膚の異なる部分に異なるスキンケアの利益を提供す
るために異なり得る。示される態様において、トップシート、フラップ、および
バリアカフスに配置されるスキンケア組成物は同じ製剤を有する。
【0087】 図12は、おむつ1220のさまざまのパネルおよび互いに関するその配置を
描写する使い捨ておむつの単純化された平面図を示す。おむつ1220は、BM
/アヌスパネル1202および秘尿/生殖パネル1204を具備するシャーシパ
ネル1200、1対のレッグフラップパネル1206、前方ウエストパネル12
08、後方ウエストパネル1208’、1対のフロントサイドパネル1210、
1対のバックサイドパネル1210’、および1対のファスナーパネル1212
を具備する。シャーシパネル1200は、そこから他のパネルが出てくるおむつ
の主要部分である。吸収性コアは、おむつの他のパネルまたはゾーンに伸び得る
けれども、一般的にシャーシパネルの中に配置される。シャーシパネルは、着用
者の身体へのその近接に基づいて2つのパネルに分割される。BM/アヌスパネ
ル1202は、典型的には、着用者の肛門の近くに位置し、着用者の肛門および
臀部に接触する。BM/アヌスパネルはまた、構造に吸収され、またはその表面
に沿って流れるBMも受け取る。秘尿/生殖パネル1204は、一般的に、シャ
ーシパネル1200のより前方の部分である。秘尿/生殖パネル1204は、B
Mパネル1202と近接しており、尿が貯められる主要ゾーンである。加えて、
秘尿/生殖パネル1204は、着用者の生殖器が典型的に接触に至る場所である
。秘尿/生殖パネルの相対的な位置は、着用者が男性か女性かに依存しておむつ
の中でより前方または後方に位置し得る。脚部フラップパネル1206は、シャ
ーシパネル1200のそれぞれの縦側エッジ1214に沿って、そこから一般的
に横に外側に伸びる。脚部フラップパネル1206は、脚部カフスの少なくとも
一部を形成する。(フラップ弾性部材は、ガスケットカフスを形成するように脚
部フラップパネルの中に有効に結合される。)フロントウエストパネル1208
は、シャーシパネル1200の横エッジ1216に沿ってそこから一般的に縦に
外側に伸びる。伸長性腰部形態はこのパネルにおいて形成される必要はないけれ
ども、フロントウエストパネルは一般的におむつの伸長性前方腰部形態を形成す
る。バックウエストパネル1208’は、後方腰部領域におけるシャーシパネル
1200の横エッジ1216’に沿ってそこから一般的に縦に外側に伸びる。伸
長性腰部形態はこのパネルにおいて形成される必要はないけれども、バックウエ
ストパネル1208’は一般的に伸長性後方腰部形態の一部を形成する。フロン
トサイドパネル1210は、それぞれ、フロントウエストパネル1208及び秘
尿/生殖パネル1204の少なくとも一部に沿ってそこから一般的に横に外側に
伸びる。バックサイドパネル1210’はそれぞれ、バックウエストパネル12
08’及びBM/アヌスパネル1202の少なくとも一部に沿って、そこから一
般的に横に外側に伸びる。所望であれば、バックサイドパネル1210’はまた
後方伸長性腰部形態の一部をも形成する。
【0088】 それぞれのパネルはおむつ構造全体に結合する分離部材であり得るかまたは、
パネルがトップシート、バックシート、または両方のようなおむつの他の要素の
延長部を含むと言う意味においておむつと一体的であり得る。さらに、パネルの
いずれかまたはすべては伸長性であり得る。シャーシパネル1200は、参照に
より本明細書に組み込まれる1996年5月21日にチャペルらに発行された米
国特許第5,518,801号において記載される構造的に弾性体様のフィルム
(SELF)ウエブとして形成される様に伸長性にされ得るけれども、使用時に
吸収性コアの一体性を維持するために典型的には伸長性でない。SELFウエブ
の使用は、それぞれのパネルの力/伸長特性が、最小量の材料でおむつの適合及
び封入を最大化させるように具体的に設計されることを可能とする(従来の弾性
材料は必要ない)。
【0089】 1以上のスキンケア組成物が、本明細書で記載される利益を提供するためにお
むつの異なるパネルにおいて配置され得る。好ましい態様においては、異なる利
益を提供する異なる製剤のスキンケア組成物が、おむつのさまざまのパネル上の
多数のスキンケア組成物の配置を介して着用者の身体の異なる部分に投与される
。それぞれのスキンケア組成物は、スキンケア組成物が本明細書で記載されるよ
うにその上に配置されるように特定のパネルまたはおむつのトップシートのよう
なおむつの部材に直接適用されるかまたは移動可能に適用され得る。スキンケア
組成物の適用の異なる領域または帯域は、異なるタイプの吸収される汚物または
パネルもしくはパネルの中に配置される要素の機能に関連し得る。例えば、第1
のスキンケア組成物は、皮膚に移行する様に、および例えば、皮膚/大便界面で
の容易なBM清浄化を提供するように機能するようにBM/アヌスパネル上に配
置され得る。秘尿/生殖パネルは、例えば、皮膚の紅斑の減少ならびに潜在的に
はおむつかぶれの治療または予防および/または皮膚の水和の減少となる皮膚上
の尿の透過に対する高められたバリア機能を提供するように製剤化されたその上
に配置された第2のスキンケア組成物を有し得る。レッグフラップパネルは、例
えば、この動きの多いゾーンにおいて皮膚の擦過の減少となるような特に小さな
摩擦係数を有するその上に配置された第3のスキンケア組成物を有し得る。第4
のスキンケア組成物は、例えば、へその緒の虚弱さのための鎮静効果を提供する
ためにフロントウエストパネル上に配置され得る。第5のスキンケア組成物は、
例えば、おむつの背面腰部における皮膚の擦過の減少をもたらすためにバックウ
エストパネル上に配置され得る。第6のスキンケア組成物は、例えば、特にサイ
ドパネルが、バックサイドパネルが伸長性であるようなとき動きの多い帯域であ
るときその帯域における皮膚の擦過の減少を提供するようにサイドパネル上に配
置されうる。第7のスキンケア組成物は、例えば、ファスナーによる赤い刻印を
減少させるようにファスナーパネル上に配置され得る。(任意に、何れかのパネ
ルは、スキンケア組成物がその上に配置されないと言う意味において「組成物の
ない状態」であり得る。)おむつのウエブまたは形態上にスキンケア組成物を固
定する能力は、製造者の能力が、着用者および製品の異なる領域に異なる機能的
利益を目的とし、与えることを可能とする。従って、おむつまたは吸収製品は、
着用者の特定のゾーンに異なるスキンケアの利益を提供するように特別に設計さ
れ得る。異なるスキンケア組成物は、着用者の皮膚へのスキンケア組成物の投与
がパネルまたはパネルの中のゾーンに依存して変化し得るようにパネルを作り上
げる形態のさまざまの表面に適用され得る。ある種の態様においては、1以上の
パネルは同じスキンケアの利益を必要とし得るので、1以上のスキンケア組成物
は同じ利益を提供するために同じ製剤であり得る。加えて、2以上のスキンケア
組成物が、特定のパネルの中で異なる機能を提供するためにパネルのいずれかに
配置され得る。例えば、第1のスキンケア組成物が容易なBMの清浄化のために
BM/アヌスパネルの中に適用され、一方、第2のスキンケア組成物もまたおむ
つかぶれの減少のような治療的利益を提供するためにそのパネルの中に適用され
得る。
【0090】 図13は、その上に配置された第1のスキンケア組成物1372及びその上に
配置された第2のスキンケア組成物1372’を有するウエブ材料1302(ウ
エブ)の部分断面図である。ウエブ材料1302は第1の領域1304および第
2の領域1306を具備する。第1の領域1304はその上に配置された第1の
スキンケア組成物1372を有し、一方、第2の領域1306はその上に配置さ
れた第2のスキンケア組成物1372’を有する。(ここで用いられるものとし
て、「ウエブ」または「ウエブ材料」と言う術語は、単層の材料もしくは複合材
料または2以上の層の積層体を含むシートのような材料を称する。) 本発明の好ましい態様において、ウエブ材料は少なくとも1方向において伸長
性である。しかしながら、ウエブ材料は、いずれかの方向において、2以上の方
向において伸長性であり得るし、または全く伸長性でなくとも良い。加えて、ウ
エブ材料は、伸長性について1以上の別々のゾーンを有し得る。より好ましくは
、ウエブ材料は弾性的に伸長性である。この弾性的伸長性は、多数の異なる材料
及び形状により提供され得る。ウエブ材料のさまざまの要素は通常の弾性材料を
含み得るかまたは、ウエブ材料は多数の異なる弾性積層構造から構築され得る。
例えば、ウエブ材料は、1975年1月14日にビュエルに発行された米国特許
第3,860,003号において記載されているような弾性的に収縮性の状態で
1以上の非弾性部材に有効に結合する弾性材料を含み得るものであり、その特許
は参照により本明細書に組み込まれる。もう1つの態様において、ウエブ材料は
、互いに結合する弾性層と非弾性層により形成されるストレッチラミネートを含
み得る。その層は続いて、ストレッチラミネートの非弾性部材を恒久的に伸長さ
せるのに十分な機械的伸長に供される。その複合材料ストレッチラミネートは次
いで、その実質的に張力の掛けられていない状態に戻るようにさせられる。部材
を機械的に伸長させるための噛み合う波形ロールを利用するストレッチラミネー
トを作るために用いられる特に好ましい方法及び装置は、1992年12月1日
にウエーバー(Weber)らに発行された米国特許第5,167,897号、
1990年10月20日にビュエルらに発行された米国特許第5,156,79
3号、および1992年9月1日にウエーバーらに発行された米国特許第4,1
43,679号において開示されており、それらのそれぞれは参照により本明細
書に組み込まれる。特に好ましい伸長性ウエブは、構造的に弾性体のようなフィ
ルム(SELF)ウエブで構築されている。そのようなウエブの例は、1996
年5月21日にチャペルらに発行された米国特許第5,518,801号におい
て記載されており、それは参照により本明細書に組み込まれている。ここで用い
られるものとして、「弾性体のような」と言う術語は、与えられた伸長に供され
たときウエブ材料が与えられた伸長の方向に伸び、与えられた伸長が解放された
ときウエブ材料は実質的な程度までその張力を掛けられていない状態に戻る、ウ
エブ材料の挙動を記述する。
【0091】 本発明のウエブ材料は、さまざまの製品において有用な多数の異なる材料のい
ずれかを含み得る。おむつまたは他の吸収製品における使用のために、ウエブ材
料は、好ましくは、不織布、織布、フィルム、発泡体、弾性ウエブ、またはそれ
らの組み合わせである。例えば、好ましいウエブ材料は、線形低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン(
ULDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)を含むポリエチレン、またはポ
リプロピレンのようなポリオレフィン、および上記及び他の材料とそれらとの混
合物で構成され得る。用いられ得る他の適切なポリマー性材料の例には、限定は
されないが、ポリエステル、ポリウレタン、堆肥化または生分解性ポリマー、熱
収縮ポリマー、熱可塑性エラストマー、メタライセン(metalycene)
触媒系ポリマー(例えば、ダウケミカルから入手可能なインサイト(Insit
e;登録商標)およびエクソンから入手可能なエグザクト(Exxact;登録
商標))、及び呼吸性ポリマーが含まれる。ウエブ材料もまた、合成織布、合成
編布、不織布、開孔されたフィルム、巨視的に拡張された3次元成形フィルム、
吸収性または繊維性吸収性材料、発泡体、フィラー入り組成物、またはラミネー
トおよび/またはその組み合わせで構成され得る。不織布は、限定されないが、
以下の方法、すなわち、スパンレース、紡糸結合、溶融ブローカーディング、水
力開孔、水力交絡、梳綿、空気通過結合、カレンダー結合、またはそれらの組み
合わせのいずれかにより作られ得る。すでに記載された様に、本発明のウエブ材
料もまた上記材料の積層体を含み得る。積層体は、限定されないが、熱的結合、
接着剤結合(限定されないが、接着剤のスプレー、ホットメルト接着剤、ラテッ
クス系接着剤などを含む)、超音波結合、およびいまだ部分的溶融状態で基材の
一方の側に結合する間にポリマーフィルムが基材上に型成形される押し出し積層
化を含む当業者に公知の多数の結合方法により、または溶融ブロー繊維不織布を
直接基材上に堆積させることにより作られ得る。すでに記載された様に、ウエブ
材料は、1以上の弾性層および1以上の非弾性層の積層体を含み得る。
【0092】 好ましいウエブ材料は、図13において、その実質的に張力を掛けられていな
い状態で示される。ウエブ材料は、異なる領域の「引張り可能なネットワーク」
を含む。ここで用いられるものとして、「引張り可能なネットワーク」と言う術
語は、力を掛けられ、続いて解放された伸長に対する応答として、弾性体のよう
な挙動をウエブ材料に与える、あらかじめ決定された方向においてある程度有用
な程度まで伸ばされることが可能である領域の、連結された相互に関係のあるグ
ループを称する。引張り可能なネットワークは少なくとも第1の領域および第2
の領域を含む。ウエブ材料は、第1の表面及び反対側の第2の表面を有する。図
13において示される態様において、ウエブ1302は複数の第1の領域130
4及び複数の第2の領域1306を含む。示される態様において、第1の領域は
実質的に平面的である。すなわち、第1の領域の中の材料は、ウエブ材料により
なされる成形工程の前後に実質的に同じ状態で存在する。第2の領域は、好まし
くは、複数の上昇したリブのような要素を含む。リブのような要素は、エンボス
加工され、陰刻され、またはそれらの組み合わせであり得る。リブのような要素
は、均一領域により互いから分離され得るかまたは離間領域として単純に形成さ
れ得る。ウエブ材料については、図13において矢印により示される力を加えら
れた軸方向の伸長の方向、dは、リブのような要素に実質的に垂直である。リブ
のような要素は曲がらないことが可能であるかまたは、ウエブにおける伸長を可
能とするように軸に実質的に垂直な方向において幾何学的に変形し得る。
【0093】 今度は図14を参照すると、ウエブ材料は図13において矢印により示される
力を加えられた伸長dに供されるので、より短い表面経路長を有する第1の領域
は、力を掛けられた伸長に対する分子レベルの変形の結果としてほとんどの初期
抵抗力を提供する。第2の領域におけるリブのような要素は幾何学的変形を被り
、または曲がらないで力を掛けられた伸張に対する最小限の抵抗を示す。図14
において見られる様に、第2の領域におけるリブのような要素は、ウエブ全体が
本質的に同一平面であるように力を掛けられた伸長と実質的に同一平面にあるよ
うになる。この態様において、ウエブ材料は、ウエブに掛けられる伸長力により
引き起こされる摩擦力に対する極めて優れた保護を提供するように皮膚の表面に
第2のスキンケア組成物1372’を投与することが可能である。従って、付加
的なスキンケア組成物が、紅斑または潜在的な赤化の問題を更に最小化するため
に皮膚に投与される。
【0094】 第1のスキンケア組成物1372および第2のスキンケア組成物1372’の
製剤は、同一であるかまたは異なり得る。例えば、第1のスキンケア組成物は、
紅斑を最小化させ、および/またはおむつかぶれを予防または治療するのに十分
な材料を含み得る。使用のあいだに遭遇する力により、第2のスキンケア組成物
は、皮膚の赤化を予防するようにスキンケア剤を提供するように製剤化され得る
。この第2のスキンケア組成物は、伸長性ウエブ材料が着用して力がかかってい
る間に伸長されるとき皮膚に投与されるであろう。(もしウエブが最初に同一平
面にあるならば、第2のスキンケア組成物は第1のスキンケア組成物と同時に皮
膚に投与され得る。) B.スキンケア組成物 本発明により投与される特定のスキンケア組成物(「スキンケア組成物」およ
び「組成物」と本明細書では称される)は所望の皮膚への影響を与える点で重要
な要因であるけれども、スキンケア組成物は、皮膚の過剰な水和及び身体滲出物
において含まれる物質への皮膚の暴露を回避するために保護的で非閉塞的な機能
(例えば、比較的液体不透過性であるがしかし蒸気透過性バリア)、カフスが着
用者の皮膚に接触する領域における皮膚の刺激を減少させる擦過を最小化させる
機能を提供し、またはスキンケアの利益を直接または間接のいずれかで与える薬
剤を含むことが好ましい。例えば、間接的な利益には、大便または尿のような皮
膚の刺激物のより優れた除去が含まれる。組成物は、限定されないが、乳化物、
ローション、クリーム、軟膏、膏薬、パウダー、懸濁液、カプセル製剤、ゲルな
どを含むさまざまの形態で存在し得る。
【0095】 ここで用いられるものとして、「スキンケア組成物の有効量」と言う術語は、
カフスの身体表面に適用されるかまたは移動する(配置される)とき、カフスが
着用者の皮膚に接触する領域においてカフスと皮膚とのあいだの擦過を減少させ
る上で有効である特定組成物の量を称し、カフスを介して投与されるとき保護バ
リアを提供し、および/またはスキンケアの利益を与え、および/または皮膚へ
のBMの粘着を減少させる。別段の示唆がなければ、カフス上のスキンケア組成
物の配置に関連する記述は、そのような好ましい態様においてトップシート上に
配置される組成物に適用可能であろう。もちろん、カフス上に配置される組成物
の有効量は、かなりの程度まで、用いられる特定のスキンケア組成物に依存する
であろう。それにもかかわらず、カフスの身体表面の少なくとも一部に配置され
るスキンケア組成物の量は、好ましくは、約0.05mg/in2 (0.007
8mg/cm2 )から約80mg/in2 (12mg/cm2 )、より好ましく
は約1mg/in2 (0.16mg/cm2 )から約40mg/in2 (6mg
/cm2 )、さらにより好ましくは約4mg/in2 (0.6mg/cm2 )か
ら約26mg/in2 (4mg/cm2 )の範囲を取るであろう。それらの範囲
は単に例示としてのみ存在し、当業者は、組成物の性質は所望の皮膚への利益を
達成するためにその上に配置されなければならないレベルを規定し、そのような
レベルは本明細書の開示にかんがみて日常的な実験により確認し得ることを認識
するであろう。
【0096】 カフスに配置されるスキンケア組成物のレベルは本発明の重要な側面であるけ
れども、より重要なのは、1以上の処理されたカフスの使用のあいだに着用者の
皮膚に移行する組成物の量である。所望の皮膚への利益を提供するために皮膚に
投与されるのに必要なレベルは用いられる組成物の性質にある程度依存するけれ
ども、本出願人は、いまだ所望の皮膚への影響を提供しながら比較的少ないレベ
ルが投与され得ることを見出した。このことは、例において記述されているもの
の様な好ましい組成物について特に当てはまる。
【0097】 本発明のもう1つの利益は、必要とされる組成物の低いが有効なレベルを投与
するスキンケア組成物の制御された適用である。これは、介護者/使用者がしば
しば必要とされるより顕著に多くのレベルの材料を適用する、スキンケア剤の典
型的に単発の手による適用と対照的である。手により与えられる過剰な材料は、
皮膚から製品への移行の結果として吸収製品の流体操縦特性に悪い影響を与え得
る。実際、ペトロラタムのようなある種の材料については、手で適用されるレベ
ルは実際には閉塞効果となり得るものであり、それにより皮膚を汚す。本発明の
利益は、皮膚の閉塞を回避しながら(すなわち、皮膚の呼吸性を維持する)表面
の水分に対するバリアを提供することである。従って、本発明は、皮膚の健康を
維持および/または向上させるために皮膚への組成物の最適レベルの移行を可能
とする。
【0098】 約3時間のあいだ(典型的な昼間の着用時間)着用される1つの処理された吸
収製品の使用のあいだに着用者に移行するスキンケア組成物のレベルについては
、特に、例1において記載されるような好ましいスキンケア組成物については、
少なくとも約0.01mg/in2 (0.0016mg/cm2 )、より好まし
くは少なくとも約0.05mg/in2 (0.0078mg/cm2 )、さらに
より好ましくは少なくとも約0.1mg/in2 (0.016mg/cm2 )の
組成物が3時間の着用時間にわたって皮膚に移行することが好ましい。典型的に
は、1つの処理された製品により投与される組成物の量は、3時間の着用時間に
わたって、約0.01mg/in2 (0.0016mg/cm2 )から約8mg
/in2 (1.24mg/cm2 )、より好ましくは約0.05mg/in2
0.0078mg/cm2 )から約6mg/in2 (0.93mg/cm2 )、
さらにより好ましくは、約0.1mg/in2 (0.016mg/cm2 )から
約5mg/in2 (0.78mg/cm2 )である。
【0099】 本発明により皮膚に投与されるスキンケア組成物において有用な多数の材料の
中で、安全で有効なスキンケア剤とみなされるものがここでの使用にとって合理
的な材料であると認識されるであろう。そのような材料には、市販薬としてのヒ
トへの使用のための皮膚の保護薬剤製品についての米国連邦食品薬品局(FDA
)の仮の最終モノグラフ(21C.F.R.347)により定義されるカテゴリ
ーIの活性成分が含まれ、それは現在、アラントイン、水酸化アルミニウムゲル
、カラマイン、ココアバター、ジメチコーン、(組み合わせで)タラ肝油、グリ
セリン、カオリン、ペトロラタム、ラノリン、鉱油、サメ肝油、ホワイトペトロ
ラタム、タルク、トピカルスターチ、酢酸亜鉛、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、などを含
む。他の潜在的に有用な材料は、市販薬としてヒトへの使用のための皮膚を保護
する薬剤製品についての米国連邦食品薬品局の仮の最終モノグラフ(21C.F
.R.347)により定義されるカテゴリーIII活性成分であり、それは現在
、生酵母細胞誘導物、アルディオキサ、酢酸アルミニウム、微小多孔性セルロー
ス、コレカルシフェロール、コロイダルオートミール、システィン塩酸塩、デク
スパンタノール、ペルー産バルサムオイル、タンパク質加水分解物、ラセミ体の
メチオニン、重炭酸ナトリウム、ビタミンA、などを含む。1以上のそれらの任
意材料が本明細書で記載されるものの様な他の成分と組み合わせで用いられ得る
ことが認識されるであろう。
【0100】 本明細書で以後検討される様に、本発明において有用なスキンケア組成物は、
必要ではないけれども、好ましくは、室温でカフスの着用者に接触する表面(身
体表面)上で比較的不動であり局在し、組成物の少なくとも一部は体温で着用者
に移行可能であり、さらに、極端な貯蔵条件下で完全に液体ではないような溶融
プロフィールを有する。好ましくは、組成物は、通常の接触、着用者の動き、お
よび/または体温により皮膚に容易に移行可能である。組成物は、好ましくは、
カフスの着用者に接触する表面上で実質的に固定されているので、相対的に少な
いレベルのスキンケア組成物が所望のスキンケアの利益を与えるために必要とさ
れる。加えて、特別なバリアまたはラップ材料は、本発明において有用な製品の
包装について不必要であろう。
【0101】 好ましい態様において、ここで有用なスキンケア組成物は20℃で、すなわち
周囲温度で固形またはよりしばしば半固形である。「半固形」により、組成物は
、偽可塑性または可塑性液体に典型的なレオロジーを有することが意味される。
剪断力が加えられないとき、組成物は半固形の外観を有し得るが、しかし、剪断
速度が増加するとき流動させられ得る。このことは、組成物が主に固体成分を含
む一方、それはまた一部副次的液体成分も含むと言う事実に由来する。
【0102】 好ましくは、本発明の組成物は、約1.0×106 センチポイズないし約1.
0×108 センチポイズのゼロ剪断粘度を有する。より好ましくは、ゼロ剪断粘
度は、約5.0×106 センチポイズないし約5.0×107 センチポイズであ
る。本明細書で用いられるものとして、「ゼロ剪断粘度」と言う術語は、プレー
トと円錐の粘度計(適切な装置は、モデル番号CSL100としてデラウエア州
ニュー・カッスル(New Castle)のTAインストルメンツから入手可
能である)を用いて極めて小さな剪断速度(例えば、1.0sec-1)で測定さ
れる粘度を称する。当業者は、(以下で検討される)高融点成分以外の手段が、
約20℃の温度でゼロの剪断速度に組成物についての粘度対剪断速度のプロット
を外挿することにより測定され得る、そのような手段を含むそのような組成物に
ついて測定される匹敵する粘土を提供するために用いられ得ることを認識するで
あろう。
【0103】 好ましい組成物は、組成物のマイグレーションを最小化させるために室温で少
なくとも半固形である。加えて、組成物は、好ましくは、45℃を超え得る潜在
的に「ストレスの多い」貯蔵条件(例えば、アリゾナの倉庫、フロリダでの自動
車のトランクなど)を超える最終融点(100%液体)を有する。具体的には、
好ましい組成物は以下の溶融プロフィールを有するであろう。
【表1】
【0104】 周囲温度で固形または半固形であることにより、好ましい組成物は吸収製品の
所望でない位置に有意な程度まで流動および移動する傾向を有さない。このこと
は、より少ないスキンケア組成物が所望の治療的、保護的および/またはコンデ
ィショニングのための利益を与えるために必要とされることを意味する。
【0105】 好ましい組成物の不動性を高めるために、製剤化された組成物の粘度は、おむ
つの中の所望でない配置へのカフスからの流動を防ぐのが可能なほど高くあるべ
きである。不運にも、いくつかの事例において、より高い粘度は着用者の皮膚へ
の組成物の移行を阻害し得るかまたは加工処理上の問題なしに適用することが困
難であり得る。それゆえ、粘度は組成物がカフスの身体表面上に局在することを
維持するのに十分に高いが、着用者の皮膚への移行を妨げるほど高くないように
均衡が達成されるべきである。組成物について適切な粘度は、回転粘度計(適切
な粘度計は、モデル4537としてイリノイ州メルローズパーク(Melros
e Park)のラブ・ライン・インストルメンツ(Lab Line Ins
truments),Inc.から入手可能である)を用いて60℃で測定して
、典型的には、約1から約5000センチポイズ、好ましくは約5から約300
センチポイズ、より好ましくは約5から約100センチポイズの範囲を取る。粘
度計は2番スピンドルを用いて60rpmで操作される。
【0106】 スキンケアの利益を与えるために設計された組成物については、それらの組成
物における有用な活性成分は、1以上の皮膚の保護剤またはエモリエント剤であ
る。本明細書で用いられるものとして、「エモリエント剤」と言う術語は、濡れ
または刺激に対して保護し、皮膚を軟化させ、鎮静化し、しなやかにし、覆い、
潤滑化し、加湿し、保護し、および/または洗浄する材料である。(その術語が
本明細書で用いられるとき、上記モノグラフで列挙された活性成分の幾つかは「
エモリエント剤」であることが認識されるであろう。)好ましい態様において、
それらのエモリエント剤は、周囲温度、すなわち20℃で可塑性または液体コン
システンシーのいずれかを有するであろう。
【0107】 本発明において有用な典型的なエモリエント剤には、限定はされないが、石油
系であるエモリエント剤、脂肪酸しょ糖エステル、ポリエチレングリコールおよ
びその誘導体、保湿剤、脂肪酸エステルタイプ、アルキルエトキシレートタイプ
、脂肪酸エトキシレートエステル、脂肪アルコールタイプ、ポリシロキサンタイ
プ、プロピレングリコールおよびその誘導体、グリセリン及びグリセリド、アセ
トグリセリド、およびC12−C28脂肪酸のエトキシル化グリセリドを含むその誘
導体、トリエチレングリコールおよびその誘導体、鯨蝋または他のワックス、脂
肪酸、脂肪アルコールエーテル、特にステアリン酸のようなその脂肪鎖において
12から28の炭素原子を有するもの、プロポキシル化脂肪アルコール、多価ア
ルコールの他の脂肪エステル、ラノリンおよびその誘導体、カオリンおよびその
誘導体、上記モノグラフに列挙されたスキンケア剤のいずれか、またはそれらの
エモリエント剤の混合物が含まれる。
【0108】 適切な石油系エモリエント剤には、16から32の炭素原子の鎖長を有する炭
化水素または炭化水素の混合物が含まれる。それらの鎖長を有する石油系炭化水
素には、鉱油(「液体ペトロラタム」としてもまた知られる)およびペトロラタ
ム(「ミネラルワックス」、「石油ゼリー」および「ミネラルゼリー」としても
また知られる)を含む。鉱油は通常、16から20炭素原子を有する炭化水素の
あまり粘性のない混合物を称する。ペトロラタムは、16から32炭素原子を有
する炭化水素のより粘性のある混合物を称する。ペトロラタム及び鉱油は、本発
明の組成物にとって特に好ましいエモリエント剤である。
【0109】 適切な脂肪酸エステルタイプのエモリエント剤には、C12−C28脂肪酸、好ま
しくはC16−C22飽和脂肪酸と短鎖(C1 −C8 、好ましくはC1 −C3 )一価
アルコールとから誘導されるものが含まれる。そのようなエステルの典型的な例
には、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、ラウリン酸イソプロピル、ミ
リスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチルヘキ
シル、およびそれらの混合物が含まれる。適切な脂肪酸エステルエモリエント剤
はまた、乳酸ラウリル及び乳酸セチルのような長鎖脂肪アルコール(C12−C28 、好ましくはC12−C16)と例えば乳酸のような短鎖脂肪酸とのエステルからも
誘導され得る。
【0110】 適切なアルキルエトキシレートタイプのエモリエント剤は、約2から約30の
平均エトキシル化度を有するC12−C22脂肪アルコールエトキシレートを含む。
好ましくは、脂肪アルコールエトキシレートエモリエント剤は、約2から約23
の範囲の平均エトキシル化度を有するラウリル、セチル、およびステアリルエト
キシレートおよびそれらの混合物からなる群より選択される。そのようなアルキ
ルエトキシレートの典型例には、ラウレス−3(3の平均エトキシル化度を有す
るラウリルエトキシレート)、ラウレス−23(23の平均エトキシル化度を有
するラウリルエトキシレート)、セテス−10(10の平均エトキシル化度を有
するセテスアルコールエトキシレート)およびステアレス−10(10の平均エ
トキシル化度を有するステアリルアルコールエトキシレート)が含まれる。用い
られるとき、それらのアルキルエトキシレートエモリエント剤は、典型的には、
約1:1から約1:5、好ましくは約1:2から約1:4のアルキルエトキシレ
ートエモリエント剤対石油系エモリエント剤の重量比でペトロラタムのような石
油系エモリエント剤と組み合わせて用いられる。
【0111】 適切な脂肪アルコールタイプのエモリエント剤には、C12−C22脂肪アルコー
ル、好ましくは、C16−C18脂肪アルコールが含まれる。典型例にはセチルアル
コール及びステアリルアルコールならびにそれらの混合物が含まれる。用いられ
るとき、それらの脂肪アルコールエモリエント剤は、典型的には、約1:1から
約1:5、好ましくは約1:1から約1:2の脂肪アルコールエモリエント剤対
石油系エモリエント剤の重量比でペトロラタムのような石油系エモリエント剤と
組み合わせて用いられる。
【0112】 ここでの使用のための他の適切なタイプのエモリエント剤にはポリシロキサン
化合物が含まれる。一般的に、本発明における使用にとって適切なポリシロキサ
ン材料には、以下の構造、
【式1】
【0113】 (式中、それぞれ独立のシロキサンモノマー性ユニットについて、R1 およびR 2 は、それぞれ独立に、水素、または何れかのアルキル、アリール、アルケニル
、アルカリール、アラキル、シクロアルキル、ハロゲン化炭化水素、または他の
ラジカルであり得る)のモノマー性シロキサンユニットを有するものが含まれる
。そのようなラジカルのいずれもが置換されているかまたは置換されていないも
のであり得る。いずれか特定のモノマー性ユニットのR1 およびR2 ラジカルは
、次の隣接するモノマー性ユニットの対応する官能基とは異なり得る。加えて、
ポリシロキサンは、直鎖、分岐鎖であるか、または環構造を有するかのいずれか
であり得る。加えて、ラジカルR1 およびR2 は独立に、限定されないが、シロ
キサン、ポリシロキサン、シラン、およびポリシランのような他のケイ素系官能
基であり得る。ラジカルR1 およびR2 は、例えば、アルコール、カルボン酸、
フェニル、およびアミン官能基を含むさまざまの有機官能基のいずれかを含み得
る。
【0114】 典型的なアルキルラジカルは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル
、ヘキシル、オクチル、デシル、オクタデシルなどである。典型的なアルケニル
ラジカルは、ビニル、アリルなどである。典型的なアリールラジカルは、フェニ
ル、ジフェニル、ナフチルなどである。典型的なアルカリールラジカルは、トイ
ル、キシリル、エチルフェニルなどである。典型的なアラルキルラジカルは、ベ
ンジル、アルファ−フェニルエチル、ベータ−フェニルエチル、アルファ−フェ
ニルブチルなどである。典型的なシクロアルキルラジカルは、シクロブチル、シ
クロペンチル、シクロヘキシルなどである。典型的なハロゲン化炭化水素ラジカ
ルは、クロロメチル、ブロモエチル、テトラフルオロエチル、フルオロエチル、
トリフルオロエチル、トリフルオロトロイル、ヘキサフルオロキシリルなどであ
る。
【0115】 有用なポリシロキサンの粘度は、ポリシロキサンが流動可能であるかまたは吸
収製品への適用のために流動可能とされ得る限り、ポリシロキサンの粘度が一般
的に変化するくらい広く変化し得る。このことは、限定されないが、(ガラス粘
度計で測定して37℃で)5センチストークスから約20,000,000スト
ークスほどの低さの粘度を含む。好ましくはポリシロキサンは、37℃で、約5
から約5,000センチストークス、より好ましくは約5から約2,000セン
チストークス、最も好ましくは約100から約1000センチストークスの範囲
の粘度を有する。それ自体流動に対して抵抗がある高粘度ポリシロキサンは、例
えば、界面活性剤中にポリシロキサンを乳化するかまたは、単に例示目的であげ
られるヘキサンのような溶剤の補助により溶液としてポリシロキサンを提供する
ことのような方法により吸収製品に有効に貯められ得る。吸収製品にポリシロキ
サンエモリエント剤を適用するための具体的な方法は、本明細書で以後より詳細
に記述される。
【0116】 本発明における使用にとって好ましいポリシロキサン化合物は、1991年1
0月22日に発行された米国特許第5,059,282号(アンプルスキ(Am
pulski)ら)において開示されており、それは参照により本明細書に組み
込まれる。本発明の組成物におけるエモリエント剤としての使用にとって特に好
ましいポリシロキサン化合物には、フェニル官能基ポリメチルシロキサン化合物
(例えば、ダウコーニング556化粧品グレード流体、ポリフェニルメチルシロ
キサン)およびそれぞれダウ2502およびダウ2503ポリシロキサン液体の
ようなセチルまたはステアリル官能化ジメチコーンが含まれる。フェニル官能基
またはアルキル基とのそのような置換に加えて、有効な置換は、アミノ、カルボ
キシル、ヒドロキシル、エーテル、ポリエーテル、アルデヒド、ケトン、アミド
、エステル、およびチオール基となされ得る。それらの有効な置換基の中で、フ
ェニル、アミノ、アルキル、カルボキシル、およびヒドロキシル基を含む官能基
の族は他より好ましく、フェニル官能基は最も好ましい。
【0117】 適切な保湿剤には、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、トリ
ヒドロキシステアリン、等が含まれる。
【0118】 存在するとき、組成物中に含まれ得るエモリエント剤の量は、含まれる特定の
なエモリエント剤、所望される皮膚への利益、組成物中の他の成分および同様の
要因を含むさまざまの要因に依存するであろう。組成物は、全重量の0から10
0%のエモリエント剤を含むであろう。好ましくは、組成物は、約10から約9
5重量%、より好ましくは約20から約80重量%、および最も好ましくは約4
0から約75重量%のエモリエント剤を含むであろう。
【0119】 本発明において有用なある種のスキンケア組成物の別の任意であるが特に重要
な成分は、処理されたカフスの所望の位置に(好ましいエモリエント剤および/
または他の皮膚の状態調整/保護剤を含む)組成物を固定することが可能な薬剤
である。組成物の中のある種の好ましいエモリエント剤は20℃で可塑的または
液体コンシステンシーを有するので、それは、穏やかな剪断に供されたときでさ
え流動または移動する傾向がある。特に溶融または融解した状態で、カフスの身
体表面または他の位置に適用されたとき、エモリエント剤は処理された領域には
主としてとどまらないであろう。代わりに、エモリエント剤は、吸収製品の所望
でない領域に移動し、流動する傾向がある。
【0120】 具体的には、もしエモリエント剤が製品の内部に移動するならば、エモリエン
ト剤は、本発明において有用な組成物において用いられる多くのエモリエント剤
及び他のスキンコンディショニング剤の疎水特性により吸収性コアの吸収性に望
ましからぬ影響を引き起こし得る。それはまた、はるかに多くのエモリエント剤
が所望の利益を得るためにカフスに適用されねばならないことをも意味する。エ
モリエント剤のレベルを増加させることは、コストを増大させるのみならず、コ
アの吸収性に対する望ましからぬ影響および処理されたカフスの加工処理/変換
のあいだの組成物の望ましからぬ移動をも悪化させる。
【0121】 固定化剤は、エモリエント剤を組成物が適用されるカフスの表面上または領域
内に主に局在させつづけることによりエモリエント剤が移動または流動するこの
傾向を相殺する。このことは、部分的には、固定化剤がエモリエント剤の融点及
び/または粘度を越えて組成物の融点及び/または粘度を大きくすると言う事実
によると思われる。固定化剤は、好ましくは、エモリエント剤と混和性である(
かまたは適当な乳化剤の補助によりエモリエント剤の中に溶解されるかまたはそ
の中に分散される)ので、固定化剤は、カフスの着用者に接触する表面の表面上
に、または適用される領域にエモリエント剤を捕捉する。
【0122】 適用されるカフスの着用者に接触する表面または領域上に固定化剤を「ロック
」することもまた有益である。このことは、カフスへの適用の際に速やかに設置
される(すなわち、固形化する)固定化剤を用いることにより達成され得る。加
えて、ブロワー、ファン、冷却ロールなどによる処理されたカフスの外側からの
冷却は、固定化剤の結晶化を加速させ得る。
【0123】 エモリエント剤と混和性である(かまたはその中に溶解される)ことに加えて
、固定化剤は、好ましくは、周囲温度で固形または半固形である組成物を提供す
る溶融プロフィールを有する。この点において、好ましい固定化剤は少なくとも
約35℃の融点を有する。このことは、固定化剤それ自体が移動または流動する
傾向を有さないようにである。好ましい固定化剤は少なくとも約40℃の融点を
有するであろう。典型的には、固定化剤は、約50℃から約150℃の範囲の融
点を有するであろう。
【0124】 利用されるとき、ここで有用な固定化剤は、スキンケア組成物の好ましい特性
がここで記載される皮膚への利益を提供する限り多数の薬剤のいずれかから選択
され得る。好ましい固定化剤は、C14−C22脂肪アルコール、C12−C22脂肪酸
、2から約30の範囲の平均エトキシル化度を有するC12−C22脂肪アルコール
エトキシレートおよびその混合物からなる群より選択される1成員を含むであろ
う。好ましい固定化剤には、C16−C18脂肪アルコール、最も好ましくは、セチ
ルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、およびそれらの混
合物からなる群より選択される結晶性高融点材料が含まれる。(それらの材料の
直鎖構造は、処理されたカフスでの固形化を加速し得る。)セチルアルコールと
ステアリルアルコールの混合物は特に好ましい。他の好ましい固定化剤には、最
も好ましくは、パルミチン酸、ステアリン酸およびそれらの混合物からなる群よ
り選択されるC16〜C18脂肪酸が含まれる。パルミチン酸とステアリン酸の混合
物が特に好ましい。さらに他の好ましい固定化剤には、約5から約20の範囲の
平均エトキシル化度を有するC16〜C18脂肪アルコールエトキシレートが含まれ
る。好ましくは、脂肪アルコール、脂肪酸及び脂肪アルコールは直鎖である。重
要なことに、C16〜C18脂肪アルコールのようなそれらの好ましい固定化剤は、
組成物の結晶化の速度を増加させ、組成物を基材の表面上で急速に結晶化させる
【0125】 ここで用いられ得る他のタイプの固定化剤には、ポリヒドロキシ脂肪酸エステ
ル、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、およびそれらの混合物が含まれる。好ましい
エステルおよびアミドは、ポリヒドロキシ部分について3以上の遊離水酸基を有
し、典型的には特徴としてノニオン性である。組成物が適用されるカフスを用い
るものの可能な皮膚への感受性のために、それらのエステルおよびアミドもまた
、比較的穏やかで皮膚に対して刺激がなくあるべきである。
【0126】 本発明における使用のために適切なポリヒドロキシ脂肪酸エステルは、式
【式2】
【0127】 (式中、Rは、C5 −C31炭化水素基、好ましくは直鎖C7 −C19アルキルまた
はアルケニル、より好ましくは直鎖C9 −C17アルキルまたはアルケニル、最も
好ましくは直鎖C11−C17アルキルまたはアルケニル、またはそれらの混合物で
あり、Yは、鎖に直接結合する少なくとも2つの遊離水酸基を有する炭化水素鎖
を有するポリヒドロキシ炭化水素部分であり、nは少なくとも1である)を有す
る。適切なY基は、グリセロール、ペンタエリスリトールのようなポリオール、
ラフィノース、マルトデキストロース、ガラクトース、シュークロース、グルコ
ース、キシロース、フルクトース、マルトース、ラクトース、マンノースおよび
エリスロースのような糖、エリスリトール、キシリトール、マリトール、マンニ
トール、およびソルビトールのような糖アルコール、およびソルビタンのような
糖アルコールの無水物から誘導され得る。
【0128】 本発明における使用にとって適切なポリヒドロキシ脂肪酸エステルの1つのク
ラスは、ある種のソルビタンエステル、好ましくはC16−C22飽和脂肪酸のソル
ビタンエステルを含む。それらが典型的に製造される様式のために、それらのソ
ルビタンエステルは通常、モノ−、ジ−、トリ−などのエステルの混合物を含む
。適切なソルビタンエステルの典型例には、例えば、ソルビタンモノ、ジおよび
トリパルミテート、ソルビタンモノ、ジおよびトリステアレート、ソルビタンモ
ノ、ジおよびトリベヘネート、ならびに混合獣脂脂肪酸ソルビタンモノ、ジおよ
びトリエステルのような、それらのソルビタンエステルの1以上のモノ、ジおよ
びトリエステルバージョンを含むソルビタンパルミテート(例えば、SPAN4
0)、ソルビタンステアレート(例えば、SPAN60)、およびソルビタンベ
ヘネートが含まれる。ソルビタンステアレートを有するソルビタンパルミテート
のような異なるソルビタンエステルの混合物もまた用いられ得る。特に好ましい
ソルビタンエステルは、典型的にはSPAN60のようなモノ、ジおよびトリエ
ステル(加えて一部テトラエステル)の混合物としてのソルビタンステアレート
、およびロンザ(Lonza),Inc.により商品名GLYCOMUL−Sの
下で販売されるソルビタンステアレートである。それらのソルビタンエステルは
典型的には、モノ、ジおよびトリエステル、加えて一部テトラエステルの混合物
を含むけれども、モノおよびジエステルは通常はそれらの混合物の優先種である
【0129】 本発明における使用にとって適切なポリヒドロキシ脂肪酸エステルのもう1つ
のクラスは、ある種のグリセリルモノエステル、好ましくは、グリセリルモノス
テアレート、グリセリルモノパルミテート、およびグリセリルモノベヘネートの
ようなC16−C22飽和脂肪酸のグリセリルモノエステルを含む。また、ソルビタ
ンエステルの様に、グリセリルモノエステル混合物は、典型的には、一部ジおよ
びトリエステルを含む。しかしながら、そのような混合物は、本発明において有
用であるためにグリセリルモノエステル種を優先的に含むべきである。
【0130】 本発明における使用にとって適切なポリヒドロキシ脂肪酸エステルのもう1つ
のクラスは、ある種のシュークロース脂肪酸エステル、好ましくは、シュークロ
ースのC12−C22飽和脂肪酸エステルを含む。シュークロースモノエステルおよ
びジエステルは特に好ましく、シュークロースモノおよびジステアレートならび
にシュークロースモノおよびジラウレートを含む。
【0131】 本発明における使用のとって適切なポリヒドロキシ脂肪酸アミドは式
【式3】
【0132】 (式中、R1 はH、C1 −C4 炭化水素、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキ
シプロピル、メトキシエチル、メトキシプロピルまたはそれらの混合物、好まし
くはC1 −C4 アルキル、メトキシエチルまたはメトキシプロピル、より好まし
くはC1 またはC2 アルキルまたはメトキシプロピル、最も好ましくはC1 アル
キル(すなわち、メチル)またはメトキシプロピルであり、R2 は、C5 −C31 炭化水素基、好ましくは直鎖C7 −C19アルキルまたはアルケニル、より好まし
くは直鎖C9 −C17アルキルまたはアルケニル、最も好ましくは直鎖C11−C17 アルキルまたはアルケニル、またはそれらの混合物であり、およびZは、鎖に直
接結合された少なくとも3水酸基を有する直鎖炭化水素鎖を有するポリヒドロキ
シ炭化水素部分である。)を有する。それらのポリヒドロキシ脂肪酸アミドなら
びにその製造を開示する(参照により本明細書に組み込まれる)1992年12
月29日に発行された米国特許第5,174,927号(Honza)を参照さ
れたい。
【0133】 Z部分は、好ましくは、還元アミノ化反応で還元糖から、最も好ましくはグリ
シチルから誘導される。適切な還元糖には、グルコース、フルクトース、マルト
ース、ラクトース、ガラクトース、マンノース、およびキシロースが含まれる。
高デキストロースコーンシロップ、高フルクトースコーンシロップ、および高マ
ルトースコーンシロップ並びに上記個々の糖が利用され得る。それらのコーンシ
ロップは、Z部分についての糖成分の混合物を作り出し得る。
【0134】 Z部分は、好ましくは、−CH2 −(CHOH)n −CH2 OH、−CH(C
2 OH)−[(CHOH)n-1 ]−CH2 OH、−CH2 OH−CH2 −(C
HOH)2 (CHOR3 )(CHOH)−CH2 OHからなる群より選択され、
式中、nは3から5の整数であり、R3 はHまたは環状もしくは脂肪族モノサッ
カライドである。最も好ましいのは、nが4であるグリシチルであり、特に−C
2 −(CHOH)4 −CH2 OHである。
【0135】 上記式中、R1 は例えば、N−メチル、N−エチル、N−プロピル、N−イソ
プロピル、N−ブチル、N−2−ヒドロキシエチル、N−メトキシプロピルまた
はN−2−ヒドロキシプロピルであり得る。R2 は、例えば、コカミド、ステア
ラミド、オレアミド、ラウラミド、ミリスタミド、カプリカミド、パルミタミド
、タロウアミド、などを提供するように選択され得る。Z部分は、1−デオキシ
グルシチル、2−デオキシフルクチチル、1−デオキシマルチチル、1−デオキ
シラクチチル、1−デオキシガラクチチル、1−デオキシマンニチル、1−デオ
キシマルトトリオチチルなどであり得る。
【0136】 最も好ましいポリヒドロキシ脂肪酸アミドは一般式
【式4】
【0137】 (式中、R1 はメチルまたはメトキシプロピルであり、R2 はC11〜C17直鎖ア
ルキルまたはアルケニル基である)を有する。それらは、N−ラウリル−N−メ
チルグルカミド、N−ラウリル−N−メトキシプロピルグルカミド、N−ココイ
ル−N−メチルグルカミド、N−ココイル−N−メトキシプロピルグルカミド、
N−パルミチル−N−メトキシプロピルグルカミド、N−タロウイル−N−メチ
ルグルカミド、またはN−タロウイル−N−メトキシプロピルグルカミドを含む
【0138】 前記の様に、固定化剤の一部は、エモリエント剤中に可溶化するために乳化剤
を必要とし得る。これは特に、少なくとも約7のHLB値を有するN−アルキル
−N−メトキシプロピルグルカミドのようなある種のグルカミドについての場合
である。適切な乳化剤は、典型的には、約7未満のHLB値を有するものを含む
。この点において、約4.9以下のHLB値を有するソルビタンステアレートの
ようなすでに記載されたソルビタンエステルは、ペトロラタム中にそれらのグル
カミド固定化剤を溶解する上で有用であることが見出されている。他の適切な乳
化剤には、ステアレス−2(式中nが2の平均値を有する式CH3 (CH2 17 (OCH2 CH2 n OHに合致するステアリルアルコールのポリエチレングリ
コールエーテル)、ソルビタントリステアレート、ラウリン酸イソソルバイド、
およびグリセリルモノステアレートが含まれる。実質的に均質の混合物が得られ
るように乳化剤がエモリエント剤中に固定化剤を溶解させるために十分な量で含
まれ得る。例えば、通常単相混合物に溶解しないN−ココイル−N−メチルグル
カミドとペトロラタムとのほぼ1:1の混合物は、乳化剤としてのステアレス−
2とソルビタントリステアレートとの1:1混合物の20%の付加により単相混
合物に溶解するであろう。
【0139】 単独でかまたは上記固定化剤と組み合わせでかのいずれかで固定化剤として用
いられ得る他のタイプの成分には、カルナウバロウ、オゾケライト、ビーズワッ
クス、キャンデリラ、パラフィン、セレシン、エスパルト、ウーリキュリ、レゾ
ワックス、イソパラフィン、および他の公知の地中から産出される鉱物ワックス
のようなワックスが含まれる。それらの材料の高融点は、カフス上の所望の表面
または位置に組成物を固定することを補助し得る。加えて、微小結晶性ワックス
は有効な固定化剤である。微小結晶性ワックスは、スキンケア組成物の中に低分
子量炭化水素を「ロック」し尽くすことを助け得る。好ましくは、ワックスはパ
ラフィンワックスである。特に好ましい別の固定化剤の例は、ニューヨーク州ウ
エスト・バビロン(West Babylon)のP.O.ボックス1098の
11704のストラール・アンド・ピッチュ(Strahl and Pits
ch)Inc.由来のパラフィンS.P.434のようなパラフィンワックスで
ある。
【0140】 組成物中に含まれ得る任意の固定化剤の量は、含まれる活性成分(例えば、エ
モリエント剤)、含まれる特定の固定化剤、何であれ、組成物中の他の成分、乳
化剤が他の成分中に固定化剤を溶解させるために必要とされるかどうかなどの様
な要因を含むさまざまの要因に依存するであろう。存在するとき、組成物は、典
型的には、約5から約90%の固定化剤を含むであろう。好ましくは、組成物は
約5から約50%、最も好ましくは約10から約40%の固定化剤を含むであろ
う。
【0141】 組成物は、このタイプの乳化物、クリーム、軟膏、ローション、パウダー、懸
濁液などにおいて典型的に存在する他の成分を含み得る。それらの成分には、水
、粘度改良剤、香料、感染防止抗菌活性成分、抗ウイルス剤、ビタミン、製剤成
分、フィルムフォーマー、アロエベラ、消臭剤、乳白剤、アストリンゼン、溶剤
、防腐剤などが含まれる。加えて、セルロース誘導体、タンパク質およびレシチ
ンのような安定化剤が組成物の製品寿命を高めるために加えられ得る。それらの
材料の全ては、そのような製剤化のために添加剤として当該技術において周知で
あり、ここでの使用のために組成物中に適当量用いられ得る。
【0142】 もし水性スキンケア組成物が用いられるならば、防腐剤が必要であろう。適切
な保存料には、プロピルパラベン、メチルパラベン、ベンジルアルコール、ベン
ジルコニウム、三塩基性燐酸カルシウム、BHT、またはクエン酸、酒石酸、マ
レイン酸、乳酸、リンゴ酸、安息香酸、サリチル酸等のような酸が含まれる。適
切な粘度増加剤には、有効な固定化剤として記載された薬剤の一部が含まれる。
他の適切な粘度増加剤には、アルキルガラクトマンナン、シリカ、タルク、ケイ
酸マグネシウム、ソルビトール、コロイダル二酸化シリコーン、ケイ酸マグネシ
ウムアルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ウールワックスアルコール、ソルビトン
、セスキオレエート、セチルヒドロキシエチルセルロースおよび他の修飾された
セルロースが含まれる。適切な溶剤には、プロピレングリコール、グリセリン、
シクロメチコーン、ポリエチレングリコール、ヘキサレングリコール、ジオール
および多水酸基溶剤が含まれる。適切なビタミンには、A、D−3、E、B−5
およびEアセテートが含まれる。
【0143】 C.カフス(または他のウエブ)へのスキンケア組成物の適用 本発明による処理されたカフスの製品を製造する上で、スキンケア組成物は、
好ましくは、カフスの身体表面(すなわち、着用者に接触する表面)に適用され
る。しかしながら、ここで開示されるある種のスキンケア組成物は、ここで開示
されるカフス材料の一部を貫通するかまたは移動して通過し得るので、スキンケ
ア組成物は、有効量のスキンケア組成物が身体表面に配置される様に、代わりに
カフスの着衣表面に適用され得る。実際、一部の環境においては、適用は一方の
表面のみになされるけれども、完全に処理されたカフス(すなわち、両方の部分
が処理されている)の利益を達成するためにこのことは好ましいアプローチであ
り得る。
【0144】 溶融または液体コンシステンシーを有する潤滑材料を分布させるさまざまの適
用方法のいずれかがカフスにスキンケア組成物を適用するために用いられ得る。
適切な適用方法には、コーティング(例えばグラビアコーティングまたはスロッ
トコーティング)、スプレー、印刷(例えば、フレキソ印刷)、押し出し、また
はそれらのまたは他の適用技術の組合わせ(例えば、カレンダーロールのような
回転表面上にスキンケア組成物をスプレーし、次いで、おむつのカフスの身体表
面にスキンケア組成物を接触コーティングさせることにより移行させる)が含ま
れる。所望ならば、スキンケア組成物はまた、カフスの両方の側面にも適用され
得る。
【0145】 カフスにスキンケア組成物を適用する方式は、カフスがスキンケア組成物で過
剰に飽和しないようにすべきである。もしカフスが過剰量のスキンケア組成物で
処理されるならば、スキンケア組成物は製品の所望でない位置に、例えば下にあ
る吸収性コアの吸収性に対して不利益な影響を有し得る製品の内部に、移動する
大きな潜在的性質がある。また、カフスの飽和は、治療的および/または保護的
なスキンケア組成物の利益を得るために必要とされない。
【0146】 カフスに適用されるスキンケア組成物の最小レベルは、紅斑、おむつかぶれ、
赤化、皮膚の刺激、または他の皮膚の悪い状況を減少させる上で有効な最小量で
ある。(組成物はまた、着用者の皮膚へのBMの粘着を減少させる上でも有効で
あり得る。)もちろん、スキンケア組成物の有効量は、かなりの程度まで、用い
られる特定のスキンケア組成物に依存するであろう。エモリエント剤はカフスの
身体表面上に実質的に固定されるので、所望のスキンケアの利益を与えるために
必要とされるスキンケア組成物はより少なくてすむ。そのような比較的少ないレ
ベルのスキンケア組成物は、カフスに所望の治療的および/または保護的なスキ
ンケア組成物の利益を与えるのに適切である。
【0147】 スキンケア組成物は、カフスの一方または両方の表面またはその部分に均等か
つ均一に適用され得る。スキンケア組成物もまた、あるパターン(すなわち、ス
トライプ、ボックス、ドット、スパイラルなど)で適用され得る。好ましくは、
スキンケア組成物は、使用時に着用者と最も接触するカフスの領域と重ね合わさ
れる。最も好ましくは、本明細書で以後例において記載される様に、スキンケア
組成物はカフスの別々の部分にストライプとして適用され、例えば、1.4イン
チ幅(おむつの横方向、カフスの遠位端が覆われるように)および11.75イ
ンチ長(おむつの縦方向)のパッチが一般的にカフスの身体表面のクロッチ部分
において配置される。
【0148】 スキンケア組成物はまた、カフスの一方または両方の表面に不均一にも適用さ
れ得る。「不均一」により、スキンケア組成物の量、分布のパターンなどがカフ
スの表面にわたって変化し得ることが意味される。例えば、その上にいずれのス
キンケア組成物も有さない表面の部分を含むカフスの処理された表面の一部は、
より多くの量かまたはより少ない量のスキンケア組成物を有し得る。
【0149】 スキンケア組成物は、カフスまたは組み立てのあいだのいずれかの時点でカフ
スの一部を形成するウエブに適用され得る。例えば、スキンケア組成物は、包装
される前に最終製品のカフスに適用され得る。スキンケア組成物はまた、他の製
品部材との組み合わせの前に変換部位で、またはあらかじめ処理された貯蔵材料
としてのいずれかで、最終製品を形成するように他の原材料と組み合わせられる
前にカフスまたはウエブに適用され得る。
【0150】 スキンケア組成物は典型的にはその溶融からカフスに適用される。スキンケア
組成物は周囲温度を有意に超える温度で溶融するので、それは通常カフスへの加
熱されたコーティングとして適用される。典型的には、スキンケア組成物は、カ
フスへの適用の前に、約35℃から約100℃、好ましくは40℃から約90℃
の範囲の温度に加熱される。一旦溶融されたスキンケア組成物がカフスに適用さ
れると、それは、カフスの表面上に配置された固形化したコーティングまたはフ
ィルムを形成するように冷却され、固形化させられる。好ましくは、適用プロセ
スは、組成物の冷却/設定を補助するように設計される。
【0151】 カフスへの本発明のスキンケア組成物の適用においては、スロットコーティン
グ、押し出しコーティング、グラビアコーティング、およびスプレー法が好まし
い。図5は、変換操作の間のおむつのバリアカフスへのスキンケア組成物の連続
的または断続的接触スロットコーティングを含む好ましい方法を例示する。図5
を参照すると、コンベアベルト1は、回転ロール3および4上を矢印により示さ
れる方向に前進し、反転するコンベアベルト2となる。コンベアベルト1は、ロ
ーションのないおむつ5を、バリアカフス部材7が温熱溶融(例えば65℃)ス
キンケア組成物でコートされる接触スロットコーティングステーション6に運ぶ
。スロットコーティングステーション6を離れた後、おむつ5は、処理されたバ
リアカフスを有するおむつ8となる。バリアカフス部材7に移行するスキンケア
組成物の量は、(1)溶融スキンケア組成物が接触スロットコーティングステー
ション6から適用される速度、および/または(2)コンベアベルト1がスロッ
トコーティングステーション6の下を走行する速度、および/または(3)接触
スロットコーティングステーションの位置により制御される。(所望であれば、
カフスとトップシートの両方がその上に配置されるスキンケア組成物を有するよ
うにコーティングステーションはバリアカフス部材7ならびにトップシート38
の一部をコートするように配置され得る。) 図6は、カフスが最終製品に他の原材料と組み合わせられる前に、おむつのバ
リアカフス上にスキンケア組成物の接触スロットコーティングを含む別の好まし
い方法を例示する。図6を参照すると、不織バリアカフスウエブ1は親バリアカ
フスロール2から解き放たれ(矢印2aにより示される方向に回転する)、ウエ
ブの一方の側が温熱溶融(例えば、65℃)スキンケア組成物でコートされる接
触スロットコーティングステーション6に前進する。スロットコーティングステ
ーション6を離れた後、不織バリアカフスウエブ1は3により示される処理され
たバリアカフスウエブとなる。処理されたバリアカフスウエブ3は次いで、回転
ロール4と回転ロール8のまわりを前進し、次いで、親ロール10に巻き取られ
る(矢印10aにより示される方向に回転する)。処理されたウエブは、次いで
、変換操作の間にバリアカフスのバリアカフス部材を形成するようにおむつのシ
ャーシに取り付けられる。
【0152】 D.トップシートおよびカフス上のスキンケア組成物 図7において示されるように、第1のスキンケア組成物は、第2のスキンケア
組成物が1以上のカフスに配置されうる一方でトップシートに配置され得る。ト
ップシートとカフスの両方へのスキンケア組成物の付加はいずれか一方のみより
もより有効に機能することが見出された。処理されたトップシートと処理された
カフスの組合わせは、スキンケア組成物が移行し得るより大きな皮膚面積を提供
する。より大きな面積の皮膚がそこに移行するスキンケア組成物を有することに
ついては、着用者の皮膚の全部がより健康な状態に維持されるようなことが起こ
る上で更に良い。
【0153】 上記の様に、第1のスキンケア組成物および第2のスキンケア組成物は同じ製
剤であり得る。しかしながら、もし第1のスキンケア組成物が第2のスキンケア
組成物と異なるならば、そのときは、おむつは、着用者の皮膚の具体的部分に具
体的なスキンケアの利益を投与するように設計され得ることが見出された。例え
ば、トップシートは典型的には使用のあいだに着用者の生殖器と臀部に接触する
ので、例えば、おむつかぶれの予防および/または治療を提供するように具体的
に製剤化された第1のスキンケア組成物はトップシートに配置され得る。カフス
は着用者の腰部および脚部と接触するようになる傾向があるので、第2のスキン
ケア組成物は、例えば、摩擦/赤化を減少させる利益を提供するように具体的に
製剤化され得る。従って、おむつの特定部分は、スキンケア治療またはメンテナ
ンスのために着用者の皮膚の特定領域に照準を絞って具体的に製剤化されたスキ
ンケア組成物を有し得る。このことは、多数の異なる消費者の必要のために特別
に設計された製品を提供するようにおむつの設計および製造者の能力における大
きな柔軟性を可能とする。
【0154】 スキンケア組成物の製剤化におけるもう1つの変形は、スキンケア組成物が配
置される要素の機能に由来し得る。例えば、カフスは典型的には、おむつの中に
尿および流動性BMを包含し、拘束するように設計される。カフスは、液体が材
料を通過することを防止するように疎水性であり、特に液体不透過性であること
が所望され得る。スキンケア組成物もまた疎水性であるならば、それはカフスを
通る液体の通過に抵抗することにおいてカフスを補助し得る。対照的に、トップ
シートは、尿または経血が吸収性コアにトップシートを素早く貫通することを可
能とするように極めて液体透過性である必要がある。トップシート上の疎水性ス
キンケア組成物の配置は、トップシートの性能を低減させ得る。トップシートの
性能を維持するためにトップシート上に親水性スキンケア組成物を配置すること
はより望ましいことであり得る。それゆえ、ある種の態様においては、トップシ
ート上に配置されるスキンケア組成物の少なくとも一部は、トップシートを通る
液体(例えば尿)の急速な移行を促進するように親水性材料で作られていること
が望ましいであろう。同様に、スキンケア組成物は、液体がトップシートを急速
に移行することを保証するように十分に濡れ性であることが望ましいであろう。
代わりに、トップシートの流体操縦特性が適切に維持されるように適用される限
り、疎水性スキンケア組成物も利用され得る。例えば、トップシートへの組成物
の不均一な適用は、この目標を達成するための1つの手段である。不均一適用の
例は、参照により本明細書に組み込まれる1997年8月8日に出願されたロー
らの「ローションを付されたトップシートを有するおむつ」と言う表題の米国特
許出願シリアル番号第08/908,852号(P&Gケース5494CR)に
おいて開示されている。
【0155】 親水性組成物が所望される場合、組成物中に用いられる特定成分に依存して、
親水性界面活性剤(または親水性界面活性剤の混合物)は、濡れ性を向上させる
ために要求され得るかまたはされ得ない。例えば、N−ココイル−N−メトキシ
プロピルグルカミドのような一部の固定化剤は、少なくとも約7のHLB値を有
し、親水性界面活性剤の付加なしに十分に濡れ性である。約7未満のHLB値を
有するC16〜C18脂肪アルコールのような他の固定化剤は、組成物がトップシー
トに適用されるとき、濡れ性を向上させるために親水性界面活性剤の付加を要求
し得る。同様に、もし親水性組成物が所望されるならば、ペトロラタムのような
疎水性エモリエント剤は親水性界面活性剤の付加を要求し得る。もちろん、濡れ
性に関る問題は、考慮されている着用者に接触する表面が疎水性であることを所
望されるとき、または材料の流体操縦特性が他の手段(例えば、不均一適用)に
より適切に維持されるとき重要な要因ではない。
【0156】 適切な親水性界面活性剤は、好ましくは、混合物を形成するようにスキンケア
組成物の他の成分と混和性である。組成物が適用される使い捨て吸収製品を用い
るものの可能な皮膚の感受性のために、それらの界面活性剤もまた比較的穏やか
で皮膚に刺激のないものであるべきである。典型的には、それらの親水性界面活
性剤は、皮膚に刺激がないのみならず、処理されたおむつの中のいずれか他の構
造に対して他の望ましからぬ影響を回避するためにもノニオン性である。例えば
、ティッシュラミネートの引張り強度の減少、接着剤の結合の十分さなどである
【0157】 組成物がトップシートに適用されて後、適切なノニオン性界面活性剤は実質的
に移動性がなく、典型的には約4から約20、好ましくは約7から約20の範囲
のHLB値を有する。移動性がないようであるために、それらのノニオン性界面
活性剤は、典型的には、例えば少なくとも約30℃のような、貯蔵、航海、販売
、および使い捨て吸収製品の使用のあいだに通常遭遇する温度より高い溶融温度
を有する。この点において、それらのノニオン性界面活性剤は好ましくは、すで
に記載された固定化剤の融点と同様の融点を有するであろう。
【0158】 トップシートに適用される組成物における使用のために適切なノニオン性界面
活性剤には、アルキルグリコシド、参照により組み込まれる1977年3月8日
に発行された米国特許第4,011,389号(ランドン(Langdon)ら
)において記載されるアルキルグリコシドエーテル、(ニュージャージー州フェ
アローン(Fair Lawn)のロンザ,Inc.から入手可能な)ペゴスパ
ース(Pegosperse)1000MSのようなアルキルポリエトキシル化
エステル、TWEEN60(約20の平均エトキシル化度を有するステアリン酸
のソルビタンエステル)およびTWEEN61(約4の平均エトキシル化度を有
するステアリン酸のソルビタンエステル)のような約2から約20、好ましくは
約2から約10の平均エトキシル化度を有するC12−C18脂肪酸のエトキシル化
ソルビタンモノ、ジおよび/またはトリエステルおよび脂肪アルコールと約1か
ら約54モルのエチレンオキサイドとの縮合生成物が含まれる。脂肪アルコール
のアルキル鎖は典型的に直鎖(線形)形状で存在し、約8から約22炭素原子を
含む。特に好ましいものは、アルコールのモル当り約2から約30モルのエチレ
ンオキサイドと約11から約22炭素原子を含むアルキル基を有するアルコール
との縮合生成物である。そのようなエトキシル化アルコールの例には、アルコー
ルのモル当り7モルのエチレンオキサイドとミリスチルアルコールとの縮合生成
物、約6モルのエチレンオキサイドとココナッツアルコール(10から14炭素
原子の長さで変化するアルキル鎖を有する脂肪アルコールの混合物)の縮合生成
物が含まれる。ユニオンカーバイドコーポレーションにより販売されるTERG
ITOL15−S−9(9モルのエチレンオキサイドとC11〜C15直鎖アルコー
ルとの縮合生成物)、ザ・プロクター&ギャンブルCo.により販売されるKY
RO EOB(9モルのエチレンオキサイドとC13〜C15直鎖アルコールとの縮
合生成物)、特にNEODOL25−12(12モルのエチレンオキサイドとC 12 〜C15直鎖アルコールとの縮合生成物)およびNEODOL23−6.5T(
ある種の不純物を除去するために蒸留された(常圧蒸留された)6.5モルのエ
チレンオキサイドとC12〜C13直鎖アルコールとの縮合生成物)であるシェルケ
ミカルCo.により販売されるNEODOLブランドの界面活性剤、及び特に、
PLURAFAC A−38(27モルのエチレンオキサイドとC18直鎖アルコ
ールとの縮合生成物)であるBASF Corp.により販売されるPLURA
FACブランドの界面活性剤を含む多数の適切なエトキシル化アルコールが商業
的に入手可能である。(ある種の親水性界面活性剤、特にNEODOL25−1
2のようなエトキシル化アルコールもまたアルキルエトキシレートエモリエント
剤として機能し得る)。好ましいエトキシル化アルコール界面活性剤の他の例に
は、ICIのクラスのBrij界面活性剤およびその混合物が含まれ、Brij
72(すなわちステアレス−2)およびBrij76(すなわちステアレス−1
0)が特に好ましい。また、約10から約20の平均エトキシル化度にエトキシ
ル化されたセチルアルコールとステアリルアルコールの混合物もまた親水性界面
活性剤として用いられ得る。
【0159】 組成物における使用のために適切な界面活性剤のもう1つのタイプには、アメ
リカン・サイアナミド・カンパニーにより販売されるスルホコハク酸ナトリウム
のジオクチルエステルのエアロゾル(Aerosol)OTが含まれる。
【0160】 組成物における使用のための適切な界面活性剤のさらにもう1つのタイプには
、ゼネラルエレクトリックSF1188(ポリジメチルシロキサンとポリオキシ
アルキレンエーテルとのコポリマー)およびゼネラルエレクトリックSF122
8(シリコーンポリエーテルコポリマー)のようなシリコーンコポリマーが含ま
れる。それらのシリコーン界面活性剤は、エトキシル化アルコールのような上記
他のタイプの親水性界面活性剤と組み合わせで用いられ得る。それらのシリコー
ン界面活性剤は、組成物の重量で0.1%ほどの低さの濃度で、より好ましくは
約0.25から約1.0%の濃度で有効であることが見出された。
【0161】 親水性組成物が所望される場合、所望のレベルに組成物の濡れ性を増加させる
のに必要とされる親水性界面活性剤の量は、部分的には、何であれ用いられる固
定化剤のHLB値及びレベル、用いられる界面活性剤のHLB値などの要因に依
存するであろう。組成物は、組成物の濡れ特性を増加させるのに必要とされると
き、約0.1から約50%の親水性界面活性剤を含み得る。好ましくは、組成物
は、濡れ性を増加させることが必要とされるとき、約1から約25%、最も好ま
しくは約10から約20%の親水性界面活性剤を含む。
【0162】 本出願人は、吸収製品の下での健康な皮膚の維持または改善は、本明細書で記
載される吸収製品のような、通常の使用条件(例えば、接触、動き、製品の適用
の後の介護者による取り扱い、体温など)の下で着用者に移行する2以上のスキ
ンケア組成物で処理されている吸収製品の一定期間(例えば数日)にわたる反復
使用により達成され得ることを発見した。この点において、吸収製品により覆わ
れる領域における皮膚の健康を維持または改善するための方法は、 (a)皮膚への移行に際して治療的および/または保護的な皮膚への利益を提
供する第1のスキンケア組成物および皮膚への移行に際して第2の皮膚への利益
を提供する第2のスキンケア組成物を有する吸収製品を着用者に適用する工程、 (b)着用の間に第1のスキンケア組成物及び第2のスキンケア組成物の少な
くとも一部を着用者に移行させる工程、および (c)第1のスキンケア組成物および第2のスキンケア組成物を含まない等価
の吸収製品により覆われる皮膚に対して吸収製品により覆われる皮膚の健康を維
持または改善するのに十分な頻度で1以上の付加的な製品で工程(a)および(
b)を反復し、(例えば介護者または着用者による)皮膚の保護剤の手による適
用を必要としない工程 を具備する。
【0163】 この方法の重点は、2以上のスキンケア組成物を有する吸収製品の使用および
皮膚の健康を維持または改善するための着用者の皮膚への第1のスキンケア組成
物および第2のスキンケア組成物の累加的投与の頻繁なサイクルである。さらに
出願人は、それぞれの製品着用による組成物の比較的低レベルの投与は、累加的
投与のこの新規の方法に由来する皮膚への利益を得るのに十分であることを発見
した。
【0164】 本発明の方法において用いられる製品は、スキンケア組成物が長時間連続的に
皮膚に移行する入手可能な起源を提供する。組成物が移行するとき、それは、保
護活性を開始し、維持するように皮膚表面上に溜まる。用いられた製品が廃棄さ
れ、新しいものにより取替えられるとき、このサイクルは、更なる上記組成物の
蓄積のために及び単一または元の製品がそれ自体について投与したであろうもの
を越えて反復される。好ましいスキンケア組成物における使用のためのある種の
成分は、角質層を貫通することが知られている(例えばペトロラタム、それはこ
こでの使用にとって好ましい)。従って、組成物の量の一部が洗浄、入浴などに
より除去されるときでさえ、またはここで記載された処理された製品の使用が一
時的に断絶した場合でさえ、スキンケア組成物の利益の一部は使用者にとどまる
であろう。組成物のすべての利益が消散する前に処理された製品の使用が再開さ
れるとき、使用者は、使用者が処理された製品を用いなかったであろう場合より
も急速に、紅斑および/またはかぶれの減少の点で、利益を得るであろう。
【0165】 上記の様に、吸収製品の下の皮膚は、皮膚の状態の低下に対してより感受性が
高いことが一般的に認識されている。典型的には、それらの皮膚の状態の発露に
は、赤化(紅斑ともまた称される)および/またはかぶれが含まれる。それ自体
として、本出願人は、スキンケア組成物を含まない等価の吸収製品により覆われ
る皮膚と比較したとき、方法の所望の到達点が紅斑及び/またはかぶれの減少ま
たは回避である、吸収製品により覆われる領域における皮膚の健康を維持または
改善するための方法をここでは記載する。
【0166】 本発明による処理されたおむつのカフス及びトップシートの製造の具体的例示 以下は、本発明によるスキンケア組成物を有する処理されたカフスおよび/ま
たはトップシートまたはウエブの具体的例示である。
【0167】 例1 A.スキンケア組成物の製造 スキンケア組成物(組成物A)は、以下の溶解した(すなわち液体の)成分を
互いに混合することにより作られる、すなわち、ペトロラタム(パーフェクタ(
Perfecta;登録商標)としてコネチカット州グリーンウィッチ(Gre
enwich)のウィトコ(Witco)Corp.から入手可能)、ステアリ
ルアルコール(CO1897としてオハイオ州シンシナチのザ・プロクター&ギ
ャンブル・カンパニーから入手可能)およびアロエ抽出物(ケイドール(Kay
dol)中のベラジェルリポイド(Veragel Lipoid)としてニュ
ージャージー州サウスハッケンザック(South Hackensack)の
マディス・ボタニカルズ(Madis Botanicals),Inc.から
入手可能)。それらの成分の重量パーセンテージは下の表2において示される。
【表2】
【0168】 B.ホットメルトコーティングによる処理されたおむつの脚部カフスの製造 スキンケア組成物Aは、170°Fの温度で働く加熱されたタンクに配置され
る。その組成物は、続いて、1.4インチ幅(おむつの横方向、バリアカフスの
遠位端が覆われるように)と11.75インチ長(おむつの縦方向)の面積でお
むつのバリアカフスの身体表面上に直接コンタクトアプリケーター(すなわち、
170°Fの温度で働くメルテックス(Meltex)EP45ホットメルト接
着剤アプリケーターヘッド)により適用され、そのパッチは、それぞれの離間弾
性部材の一方または両方の末端がスキンケア組成物により覆われるように縦方向
にシャーシの中で集中する。付着レベル=0.0116g/in2 (18.0g
/m2 )。離間弾性部材は、本明細書ですでに記載されたフィンドレーH925
4のようなずれ(creep)を避けるための特別に製剤化された接着剤により
バリアカフス部材に適切に結合させられる。
【0169】 例2 (例1における手順により調製される)スキンケア組成物Aは続いて、それぞ
れのバリアカフス上に1.4インチ幅(おむつの横方向、バリアカフスの遠位端
が覆われるように)のストライプとしておむつのバリアカフスの身体表面上に適
用され、バリアカフスの全長に伸びる。付着レベル=0.0116g/in2
18g/m2 )。
【0170】 例3 (例1における手順により調製される)スキンケア組成物Aは続いて、それぞ
れのバリアカフス上に1.4インチ幅(おむつの横方向、バリアカフスの遠位端
が覆われるように)で8インチ長(おむつの縦方向)の面積のストライプとして
おむつのバリアカフスの身体表面上に適用され、そのパッチは、離間弾性部材の
末端のそれぞれがスキンケア組成物により覆われないようにバリアカフスの収縮
領域中に集中する。付着レベル=0.0077g/in2 (12.0g/m2
【0171】 例4 A.スキンケア組成物の調製 水分のないスキンケア組成物(スキンケア組成物B)は、以下の溶解(すなわ
ち、液体)成分を互いに混合することにより作られる、すなわち、鉱油(ウィト
コCorp.により作られるカーネーション・ホワイト・ミネラル・オイルUS
P)およびセテアリルアルコール(Cetearyl Alcohol)(名称
TA−1618の下でザ・プロクター&ギャンブル・カンパニーにより作られる
混合直鎖C16−C181級アルコール)。それらの成分の重量パーセンテージは下
の表3において示される。
【表3】
【0172】 B.ホットメルトコーティングによる処理された脚部カフスの製造 スキンケア組成物Bは、170°Fの温度で働く加熱されたタンクに配置され
る。組成物は続いて、1.4インチ幅(おむつの横方向、バリアカフスの遠位端
が覆われるように)で11.75インチ長(おむつの縦方向)の面積としておむ
つのバリアカフス上にコンタクトアプリケーター(すなわち、170°Fの温度
で働くメルテックスEP45ホットメルト接着剤アプリケーターヘッド)により
適用され、そのパッチは、それぞれの離間弾性部材の一方または両方の末端がス
キンケア組成物で覆われるようにバリアカフスの収縮領域中に集中する。付着レ
ベル=0.0116g/in2 (18.0g/m2 )。
【0173】 例5 A.スキンケア組成物の調製 水分のないスキンケア組成物(スキンケア組成物C)は、以下の溶解(すなわ
ち液体)成分を互いに混合することにより作られる、すなわち、鉱油(ウィトコ
Corp.により作られるカーネーション・ホワイト・ミネラル・オイルUSP
)、セテアリルアルコール(名称TA−1618の下でザ・プロクター&ギャン
ブル・カンパニーにより作られる混合直鎖C16〜C181級アルコール)およびセ
テアレス10(ICIアメリカにより作られる10の平均エトキシル化度を有す
るC16〜C18直鎖アルコールエトキシレート)。それらの成分の重量パーセンテ
ージは下の表4において示される。
【表4】
【0174】 B.ホットメルトコーティングによる処理されたおむつの製造 スキンケア組成物Cは、170°Fの温度で働く加熱されたタンクに配置され
る。組成物は続いて、1.4インチ幅(おむつの横方向、バリアカフスの遠位端
が覆われるように)および11.75インチ長(おむつの縦方向)の面積として
おむつのバリアカフス上にコンタクトアプリケーター(すなわち、170°Fの
温度で働くメルテックスEP45ホットメルト接着剤アプリケーターヘッド)に
より適用され、そのパッチは、それぞれの離間弾性部材の一方または両方の末端
がスキンケア組成物により覆われるようにバリアカフスの収縮領域中に集中する
。付着レベル=0.0116g/in2 (18.0g/m2 )。
【0175】 例6 A.スキンケア組成物の調製 水分のないスキンケア組成物(スキンケア組成物D)は、以下の溶解(すなわ
ち液体)成分を互いに混合することにより作られる、すなわち、ペトロラタム(
パーフェクタ(登録商標)としてウィトコCorp.から入手可能)、セテアリ
ルアルコール(名称TA−1618の下でザ・プロクター&ギャンブル・カンパ
ニーにより作られる混合直鎖C16〜C181級アルコール)、セテアレス10(I
CIアメリカにより作られる10の平均エトキシル化度を有するC16〜C18直鎖
アルコールエトキシレート)およびケイドールを有するベラジェル1:1リポイ
ド(Dr.マディス・ラボラトリーズ,Inc.により作られる鉱油中のアロエ
抽出物)。それらの成分の重量パーセンテージは下の表5において示される。
【表5】
【0176】 B.ホットメルトコーティングによる処理されたおむつの製造 スキンケア組成物Dは、170°Fの温度で働く加熱されたタンクに配置され
る。組成物は続いて、1.4インチ幅(おむつの横方向、バリアカフスの遠位端
が覆われるように)と11.75インチ長(おむつの縦方向)の面積としておむ
つのバリアカフス上にコンタクトアプリケーター(すなわち、170°Fの温度
で働くメルテックスEP45ホットメルト接着剤アプリケーターヘッド)により
適用され、そのパッチは、それぞれの離間弾性部材の一方または両方の末端がス
キンケア組成物により覆われるようにバリアカフスの収縮領域において集中する
。付着レベル=0.0116g/in2 (18.0g/m2 )。
【0177】 例7 (例1により作られた)組成物Aは、170°Fの温度で働く加熱されたタン
クに配置される。組成物は続いて、ストライプが製品の縦方向に走行するストラ
イプのパターンで製品のトップシート上にコンタクトアプリケーター(例えば、
5つのスロットを有し、170°Fの温度で働くメルテックスEP45ホットメ
ルト接着剤アプリケーターヘッドを用いる)により適用される。具体的には、5
つのストライプが付与され、それぞれのストライプは、付着レベル=7.7mg
/in2 (12g/m2 、1.19mg/cm2 )で0.25in.幅(すなわ
ち、製品の横方向において)および11.75in.長の大きさである。ストラ
イプの間の距離は0.31in.である。
【0178】 スキンケア組成物Aもまた続いてそれぞれのバリアカフス上に1.4インチ幅
(横方向、バリアカフスの遠位端が覆われるように)のストライプとして製品の
バリアカフスの身体表面上に適用され、バリアカフスの全長に伸びる。付着レベ
ル=0.0116g/in2 (18g/m2 )。適用は、例1において記載され
るのと同じ様式で達成される。
【0179】 例8 (例6により作られる)組成物Dは、170°Fの温度で働く加熱されたタン
クに配置される。組成物は続いて、一般的に均一なコーティングで製品のトップ
シート上にコンタクトアプリケーター(例えば、単一のスロットを有し、170
°Fの温度で働くメルテックスEP45ホットメルト接着剤アプリケーターヘッ
ドを用いる)により適用される。具体的には、2.5in.幅(すなわち、製品
の横方向において)および11.75in.長の大きさの1つのストライプが付
着レベル=7.7mg/in2 (12g/m2 、1.19mg/cm2 )で適用
される。ストライプは、製品の縦の中心線上に集中するように適用される。
【0180】 スキンケア組成物Aは続いて、それぞれのバリアカフス上に1.4インチ幅(
横方向、バリアカフスの遠位端が覆われるように)のストライプとして、製品の
バリアカフスの身体表面上に適用され、バリアカフスの全長に伸びる。付着レベ
ル=0.0116g/in2 (18g/m2 )。適用は、例1において記載され
るのと同じ様式で達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、下にある構造を明らかにするために切欠された部分を有す
る本発明の使い捨ておむつ態様の平面図である。
【図2】図2は、図1の切断線2〜2に沿って取られた部分断面図である。
【図3】図3は、図1の切断線3〜3に沿って取られた部分断面図である。
【図4】図4は、本発明による使い捨ておむつの形態における吸収製品の斜
視図である。
【図5】図5は、本発明の組成物をおむつのバリアカフスに適用するための
好ましいプロセスを例示する模式的表現である。
【図6】図6は、本発明の組成物をおむつのバリアカフスに適用するための
別のプロセスを例示する模式的表現である。
【図7】図7は、本発明の別態様の断片断面図である。
【図8】図8は、本発明の更なる別態様の断面図である。
【図9】図9は、本発明の更なる別態様の平面図である。
【図10】図10は、本発明の更なる別態様の部分断面図である。
【図11】図11は、使用者に着用された本発明の生理用ナプキンとパンテ
ィを示す部分冠状図である。
【図12】図12は、おむつのさまざまのパネルを描写する使い捨ておむつ
態様の単純化された平面図である。
【図13】図13は、本発明の、それに適用されたスキンケア組成物を有す
るウエブの部分断面図である。
【図14】図14は、その完全に伸長された状態における図13のウエブの
部分断面図である。
【符号の説明】
1,2…コンベアベルト 3,4,8…回転ロール 5…ローションのないおむつ 6…スロットコーティングステーション 7…バリアカフス部材 8…処理されたバリアカフスを有するおむつ 10…親ロール 20,720,820,920,1020,1220…おむつ 22…前方腰部領域 24…後方腰部領域 26…クロッチ領域 30…縦側エッジ 32…エンドエッジ 34…横中心線 36…縦中心線 38…液体透過性トップシート 42…液体不透過性バックシート 44…吸収性コア 48…吸収性層 50,52…ティッシュ層 54…テープタブファスナー 55…着地部材 56,756,856,956…ガスケットカフス 58,758,858…サイドフラップ 60,760,860…フラップ弾性部材 62,762,1162…バリアカフス 63,763…バリアカフス部材 72,72’,72’’,872,972,972’,972’’,1072
,1172,1172’,1172’’,1372,1372’…スキンケア組
成物 76…スペーサー弾性部材 78…閉鎖部材 84…身体表面 86…着衣表面 88…接着部材 90…弾性接着部材 92…近位固定部材 1002…一体的ウエストキャップ/ウエストバンド 1056…ウエストバンド 1058…ウエストフラップ 1062…ウエストキャップ 1120…生理用ナプキン 1302…ウエブ材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61F 13/15 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW (71)出願人 ONE PROCTER & GANBL E PLAZA,CINCINNATI, OHIO,UNITED STATES OF AMERICA (72)発明者 エルダー、グレッチェン・ルイーズ アメリカ合衆国、オハイオ州 45241、ブ ルー・アシュ、トローン・コート 9793 (72)発明者 シュルテ、トーマス・エドワード アメリカ合衆国、オハイオ州 45238、シ ンシナチ、アロマー・ドライブ 5511 (72)発明者 バンリースウィック、ローラ・グレイブ ス・スパルディング アメリカ合衆国、ケンタッキー州 41005、 バーリントン、ウイリアムス・ロード 2272 (72)発明者 ミラー、スティーブン・ワーシントン アメリカ合衆国、オハイオ州 45069、ウ エスト・チェスター、オレゴン・パス 6690 Fターム(参考) 3B029 BB05 BD22 4C003 AA11 AA23 4C098 AA09 CC03 CC08 CC14 CE06 DD06 DD10 DD13 DD14 DD23 DD26 DD28 4L033 AB07 AC07 AC15 BA01 BA21 BA96 CA59

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の領域および第2の領域を具備するウエブ材料であって
    、前記第1の領域はその上に配置された第1のスキンケア組成物を有し、前記第
    2の領域はその上に配置された第2のスキンケア組成物を有し、前記第1のスキ
    ンケア組成物は前記第2のスキンケア組成物とは異なる製剤であることを特徴と
    するウエブ材料。
  2. 【請求項2】 着用者の皮膚に隣接して位置するウエブ材料であって、ウエ
    ブ材料は第1の領域および第2の領域を具備し、前記第1の領域はその上に配置
    された有効量の第1のスキンケア組成物を有し、前記第1のスキンケア組成物は
    20℃で半固形または固形であり、着用者の皮膚に少なくとも部分的に移行可能
    であり、前記第2の領域はその上に配置された有効量の第2のスキンケア組成物
    を有し、前記第2のスキンケア組成物は前記第1のスキンケア組成物とは異なる
    製剤であることを特徴とするウエブ材料。
  3. 【請求項3】 着用者の皮膚に隣接して位置する材料の伸長性ウエブであっ
    て、前記ウエブ材料は第1の領域および第2の領域を具備し、前記第1の領域は
    第1の平面を有し、前記第2の領域は前記第1の平面とは異なる第2の平面にお
    いて隆起した要素を有し、前記ウエブ材料は、前記ウエブ材料が前記ウエブ材料
    を伸長するのに十分な掛けられた力に供されるとき前記第1の領域および前記第
    2の領域が実質的に平面状態となるように伸長性であり、前記第1の領域がその
    上に配置された第1のスキンケア組成物を有し、前記第1のスキンケア組成物は
    20℃で半固形または固形であり、着用者の皮膚に少なくとも部分的に移行可能
    であり、前記第2の領域はその上に配置された第2のスキンケア組成物を有し、
    前記第2のスキンケア組成物は20℃で半固形または固形であり、着用者の皮膚
    に少なくとも部分的に移行可能であり、前記第1のスキンケア組成物は前記第2
    のスキンケア組成物とは異なる製剤であることを特徴とする伸長性ウエブ。
  4. 【請求項4】 前記第1のスキンケア組成物が、(i)20℃で可塑性また
    は流体コンシステンシーを有する約10%から約95%のエモリエント剤および
    (ii)前記ウエブ材料上に前記エモリエント剤を固定することが可能な約5%
    から約90%の固定化剤を含む請求項1ないし3のいずれか1項記載のウエブ材
    料。
  5. 【請求項5】 前記エモリエント剤が、石油系エモリエント剤、脂肪酸エス
    テルエモリエント剤、ポリシロキサンエモリエント剤、シュークロースエステル
    脂肪酸、アルキルエトキシレートエモリエント剤およびそれらの混合物からなる
    群より選択される成員を含み、より好ましくは、前記エモリエント剤は約5%以
    下の水分を含み、鉱油、ペトロラタムおよびそれらの混合物からなる群より選択
    される石油系エモリエント剤を含む請求項4記載のウエブ材料。
  6. 【請求項6】 前記固定化剤が、ポリヒドロキシ脂肪酸エステル、ポリヒド
    ロキシ脂肪酸アミド、C14〜C22脂肪アルコール、C12〜C22脂肪酸、C12〜C 22 脂肪アルコールエトキシレートおよびそれらの混合物からなる群より選択され
    る請求項4または5記載のウエブ材料。
  7. 【請求項7】 ウエブ材料が、不織布、織布、フィルム、発泡体、弾性ウエ
    ブ、積層体、弾性ウエブと不織布またはフィルムとの積層体、互いに結合した弾
    性ウエブと非弾性ウエブとの積層体、弾性ウエブと前記弾性ウエブに結合した非
    弾性ウエブとのストレッチ積層体、構造的に弾性的なフィルムウエブ、またはそ
    れらの組み合わせからなる群より選択される請求項1ないし6のいずれか1項記
    載のウエブ材料。
  8. 【請求項8】 前記第1のスキンケア組成物が第1の皮膚の健康の利益を提
    供するために有効量配置され、前記第2のスキンケア組成物が第2の皮膚の健康
    の利益を提供するために有効量配置される請求項1ないし7のいずれか1項記載
    のウエブ材料。
  9. 【請求項9】 前記ウエブ材料上の前記スキンケア組成物の量が、約0.0
    5mg/in2 から約80mg/in2 の範囲である請求項1ないし8のいずれ
    か1項記載のウエブ材料。
  10. 【請求項10】 着用者の皮膚に隣接して着用される吸収製品であって、そ
    の吸収製品は請求項1ないし9のいずれか1項記載のウエブ材料を具備する吸収
    製品。
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