JP6665025B2 - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品 Download PDF

Info

Publication number
JP6665025B2
JP6665025B2 JP2016097366A JP2016097366A JP6665025B2 JP 6665025 B2 JP6665025 B2 JP 6665025B2 JP 2016097366 A JP2016097366 A JP 2016097366A JP 2016097366 A JP2016097366 A JP 2016097366A JP 6665025 B2 JP6665025 B2 JP 6665025B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
convex portion
topsheet
skin care
care agent
protrusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016097366A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017202254A (ja
Inventor
義宏 福岡
義宏 福岡
木村 毅
毅 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2016097366A priority Critical patent/JP6665025B2/ja
Publication of JP2017202254A publication Critical patent/JP2017202254A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6665025B2 publication Critical patent/JP6665025B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Description

本発明は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
従来より、かぶれ等の肌トラブルを低減するために凹凸構造の表面シートにスキンケア剤を含有させた吸収性物品が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1には、1種類の高さの凸部を複数有する凹凸構造の表面シートを具備し、凹部のスキンケア剤の含有量よりも凸部のスキンケア剤の含有量が多い吸収性物品が記載されている。
上記技術とは別の技術として、本出願人は、先に、高さの異なる2種類の凸部がシートの面内方向に分散した吸収性物品用の表面シートを提案した(例えば、特許文献2)。
特開2012−055409号公報 特開2011−015707号公報
特許文献1に記載の吸収性物品を着用すれば、スキンケア剤を含有する凸部の高さが1種類だけであるため、着用中の早期に着用者の肌にスキンケア剤が移行してしまい、スキンケア効果の持続性が低く、かぶれ等の肌トラブルがやはり発生してしまう。
一方、特許文献2には、スキンケア剤を含有させることに関して何ら記載されておらず、まして、2種類の凸部とスキンケア剤との配置関係に関して、何ら記載されていない。このように、特許文献2に記載の吸収性物品用の表面シートには、更なる改良の余地があった。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、液透過性の表面シートを備え、着用時に着用者の前後方向に沿う縦方向と、該縦方向と直交する横方向とを有する吸収性物品であって、前記表面シートは、肌対向面側に突出する高さの異なる少なくとも2種類の凸部が該表面シートの面内方向に分散した凹凸構造を備える不織布であり、前記表面シートにはスキンケア剤が配されており、前記凸部の内、最も高さの高い第1凸部の次に高さの高い第2凸部は、その圧縮仕事量が、該第1凸部の圧縮仕事量よりも大きく、前記スキンケア剤の量は、前記第2凸部の頂部の方が、前記第1凸部の頂部よりも多い、吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、表面シート内にスキンケア剤を安定的に保持でき、スキンケア効果の持続性が向上する。
図1は、本発明の吸収性物品の備える好ましい第1実施形態の表面シートの要部を拡大して示す斜視図である。 図2は、図1に示す表面シートを肌対向面側から視た平面図である。 図3は、図2のI−I線断面を模式的に示す断面図である。 図4は、図2のII−II線断面を模式的に示す断面図である。 図5は、図2のIII−III線断面を模式的に示す断面図である。 図6は、図2のIV−IV線断面を模式的に示す断面図である。 図7は、図2のV−V線断面を模式的に示す断面図である。 図8は、本発明の吸収性物品の備える好ましい第2実施形態の表面シートを肌対向面側から視た平面図である(図2相当図)。 図9は、図8のVI−VI線断面を模式的に示す断面図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1〜図2には、本発明の吸収性物品の備える表面シートの第1実施形態である表面シート10Aが示されている。図1は、表面シート10Aの要部を一部断面により模式的に示す斜視図であり、図2は、図1に示す表面シート10Aを肌対向面側から視た平面図である。 本発明の吸収性物品は、例えば図1に示すような液透過性の表面シート10Aを備え、着用時に着用者の前後方向に沿う縦方向Xと、該縦方向Xと直交する横方向Yとを有している。ここで、吸収性物品とは、一般的に、尿、軟便或いは経血等の排泄体液を吸収保持するために用いられるものである。吸収性物品には、例えば、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド等が包含されるが、これらに限定されるものではなく、人体から排出される体液の吸収に用いられる物品を広く包含するものである。
本明細書において、吸収性物品の縦方向Xは、表面シート10Aの縦方向Xに一致しており、吸収性物品の横方向Yは、表面シート10Aの横方向Yに一致している。そして、表面シート10Aの縦方向Xは、不織布の構成繊維の主な配向方向を見て、該繊維の配向方向に沿うMD方向に一致しており、表面シート10Aの横方向Yが、MD方向に直交するCD方向に一致している。また、MD方向(X方向)は、表面シート10Aを製造するときの搬送方向でもある。
また、本明細書において、肌対向面とは、吸収性物品又はその構成部材(例えば表面シート10A)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面を意味し、非肌対向面とは、吸収性物品又はその構成部材(例えば表面シート10A)における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側(着衣側)に向けられる面を意味する。
本発明の吸収性物品は、典型的には、肌対向面を形成する液透過性の表面シート10Aと、非肌対向面を形成する液難透過性又は撥水性の裏面シートと、これらのシートの間に配された液保持性の吸収体とを有している。尚、吸収性物品には、吸収体の肌対向面及び非肌対向面の少なくとも一方に所謂サブレイヤーシートが配されていてもよい。
前記裏面シート及び前記吸収体としては、当該技術分野において通常用いられている材料を特に制限無く用いることができる。例えば、裏面シートとしては、熱可塑性樹脂のフィルムや、該フィルムと不織布とのラミネート等の液透過性ないし撥水性のシートを用いることができる。裏面シートは水蒸気透過性を有していてもよい。また、吸収体としては、例えばパルプ繊維等の吸液性繊維の積繊体や、吸液性繊維と吸水性ポリマーとの混合積繊体から構成された吸収性コアを、例えばティッシュペーパーや透水性の不織布から構成されたコアラップシートで包んで形成されたものを用いることができる。尚、吸液性繊維としては、例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース等のセルロース系の親水性繊維が挙げられる。セルロース系の親水性繊維以外に、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等の合成樹脂からなる繊維を界面活性剤等により親水化したものを用いることもできる。
また、本発明の吸収性物品は、更に、該吸収性物品の具体的な用途に応じた各種部材を具備していてもよい。そのような部材は当業者に公知であり、例えば吸収性物品を使い捨ておむつや生理用ナプキンに適用する場合には、表面シート10A上の縦方向Xに沿う左右両側部に一対又は二対以上の防漏カフを配置してもよい。
表面シート10Aは、図1及び図2に示すように、肌対向面側に突出する高さの異なる少なくとも2種類の凸部3が該表面シート10Aの面内方向に分散した凹凸構造を備える不織布であり、第1実施形態においては、高さの異なる3種類の凸部3、具体的には、中凸部31、高凸部32及び低凸部33が面内方向に分散した凹凸構造を備えている。高凸部32は最も高さの高い凸部3を意味し、低凸部33は最も高さの低い凸部3を意味し、中凸部31は高凸部32よりも高さが低く且つ低凸部33よりも高さの高い凸部3を意味する。即ち、第1実施形態の表面シート10Aでは、最も高さの高い第1凸部が高凸部32であり、第1凸部の次に高さの高い第2凸部が中凸部31である。中凸部31、高凸部32及び低凸部33からなる3種類の凸部3は、表面シートの面内方向に分散していればよいが、表面シート10Aでは、図2に示すように、3種類の凸部3が規則的なパターンで表面シート10Aの面内方向に分散している。
表面シート10Aには、スキンケア剤4が配されている。好適に、第1実施形態の表面シート10Aでは、表面シート10Aの肌対向面側にスキンケア剤4が配されており、後述する非熱収縮繊維層1uの肌対向面側にスキンケア剤4が配されている。
第1実施形態の表面シート10Aは、図1に示すように、熱収縮した熱収縮性繊維を含む熱収縮繊維層1dと熱収縮繊維層1dに積層された非熱収縮性繊維からなる非熱収縮繊維層1uとを有し、複数の凹部となる接合部2が形成された1枚の不織布で構成されたシートである。表面シート10Aにおいては、非熱収縮繊維層1uを肌当接面側に配し、熱収縮繊維層1dを非肌当接面側に配して形成されている。
第1実施形態の表面シート10Aでは、熱収縮繊維層1dと非熱収縮繊維層1uとは、複数の接合部2により、間欠的に接合されている。接合部2では熱収縮繊維層1dの構成繊維と非熱収縮繊維層1uの構成繊維が熱融着しており、接合部2の繊維密度が該接合部2以外の部分の繊維密度よりも高くなっている。即ち、表面シート10Aの接合部2では、構成繊維が熱融着しており且つ相対的に繊維密度が高くなっている。好適に、表面シート10Aの接合部2においては、図1に示すように、表面シート10Aの構成繊維が圧密化されており、エンボスされていない部分に比べて、表面シート1の高さ(厚み)が最も低く(薄く)なっている。そして、接合部2による凹部の繊維密度は、接合されていない部分よりも高くなっており、表面シート10Aの中で最も高くなっている。また、エンボスの条件によっては、構成繊維が溶融固化してフィルム様になっている場合もある。
第1実施形態の表面シート10Aは、熱収縮繊維層1dと非熱収縮繊維層1uとが、規則的に配された複数の接合部2により部分的に接合されて貼り合わされており、非肌当接面側の熱収縮繊維層1dの熱収縮性繊維が熱収縮されて凸部3が形成されている。表面シート10Aには、図1に示すように、非熱収縮繊維層1uの肌当接面側からエンボス加工を施すことにより形成された凹陥した複数の凹部である接合部2と、エンボスされていない非エンボス部である非接合部に複数の凸部3が形成されている。そして、凸部3は、その内部が構成繊維で満たされた中実構造となっており、第1実施形態の表面シート10Aでは、中凸部31、高凸部32及び低凸部33の何れの内部も構成繊維で満たされた中実構造となっている。
接合部2を平面視した際の形状としては、X字状、Y字状、矩形状、多角形、或いはそれらの組み合わせが挙げられ、第1実施形態の表面シート10Aでは、図2に示すように平面視して、中心点21から3本の棒状体20a,20b,20cが延出した1種類の所謂「Y字状」の形状で形成されている。各接合部2における3本の棒状体20a,20bは、表面シート10Aにおいては、中心点21からの長さが互いに同じ長さとなっており、棒状体20cは他の2本の棒状体20a,20bよりも長さが短い。3本の棒状体20a,20b,20cの内の棒状体20cは、表面シート10Aにおいては、縦方向Xに平行に配されている。
第1実施形態の表面シート10Aでは、各接合部2は、横方向Yおよび縦方向Xに、規則的に、それぞれ間隔を空けて別個独立して設けられている。横方向Yに隣り合う接合部2,2どうしは、図2に示すように平面視して、縦方向Xに平行に延びる仮想二等分線ILxに対して対称となるように配されている。そして、縦方向Xに隣り合う接合部2,2どうしは、平面視して、横方向Yに平行に延びる仮想二等分線ILyに対して対称となるように配されている。
第1実施形態の表面シート10Aでは、各接合部2は、表面シート10Aにおける液の引き込み性および拡散性を高め且つ良好な肌触りを保つ観点から、その密度が、1個/cm2以上、好ましくは2個/cm2以上、そして、32個/cm2以下、好ましくは16個/cm2以下、より具体的には、1個/cm2以上32個/cm2以下であることが好ましく、2個/cm2以上16個/cm2以下であることが更に好ましい。
第1実施形態の表面シート10Aでは、図2に示すように、横方向Yに隣り合う、仮想二等分線ILxに対して対称配置された2個の接合部2,2に関し、一方の接合部2の有する棒状体20aと他方の接合部2の有する棒状体20bが、平面視して、互いに同一方向に傾斜して延びている。
また、第1実施形態の表面シート10Aにおいては、図2に示すように、縦方向Xに隣り合う、仮想二等分線ILyに対して対称配置された2個の接合部2,2に関し、一方の接合部2の有する棒状体20aと他方の接合部2の有する棒状体20bが、平面視して、互いに同一方向に傾斜して延びている。
第1実施形態の表面シート10Aでは、3本の棒状体20a,20b,20cの内の2本の長い棒状体20a,20bは、表面シート10Aにおける液の引き込み性および拡散性を高め、且つ情緒性の観点から、その長さが、0.5mm以上、好ましくは0.7mm以上、そして、5.0mm以下、好ましくは4.0mm以下、より具体的には、0.5mm以上5.0mm以下であることが好ましく、0.7mm以上4.0mm以下であることが更に好ましい。
また、短い棒状体20cは、表面シート10Aにおける液の引き込み性および拡散性を高め、且つ見た目の印象を良好にする観点から、0.2mm以上、好ましくは0.4mm以上、そして、4.8mm以下、好ましくは4.5mm以下、より具体的には、0.2mm以上4.8mm以下であることが好ましく、0.4mm以上4.5mm以下であることが更に好ましい。
各接合部2は、良好な肌触りを維持しながら、表面シート10Aにおける液の引き込み性および拡散性を高める観点から、1個の接合部2の面積が、1mm2以上、好ましくは1.5mm2以上、そして、15mm2以下、好ましくは12mm2以下、より具体的には、1mm2以上15mm2以下であることが好ましく、1.5mm2以上12mm2以下であることが更に好ましい。
第1実施形態の表面シート10Aは、図1に示すように、最も高さの高い半球状の高凸部32と、最も高さの低い半球状の低凸部33と、高凸部32より高さが低く且つ低凸部33より高さの高い半球状の中凸部31と、半円柱状の柱状凸部34とを、それぞれ複数有している。
第1実施形態の表面シート10Aでは、中凸部31は、図2に示すように、横方向Yに間隔を空けて複数配されており、中凸部31を横方向Yに複数配して形成された第1の凸部列30Laが、縦方向Xに間隔を空けて複数配されている。各中凸部31は、2個の接合部2,2に囲まれている。具体的に説明すると、凸部3の中凸部31は、表面シート10Aを平面視して、縦方向Xに隣り合う2個の接合部2,2それぞれの棒状体20a,20bどうしが互いに向き合う領域に形成されている。中凸部31は、横方向Y及び縦方向Xに、規則的に配されており、2個の接合部2,2それぞれの長い棒状体20a,20bで囲まれた立体ドーム構造となっており、肌当接面側に半球状に隆起して形成されている。
第1実施形態の表面シート10Aでは、高凸部32は、図2に示すように、横方向Yに間隔を空けて複数配されており、高凸部32を横方向Yに複数配して形成された第2の凸部列30Lbが、縦方向Xに、第1の凸部列30Laと交互に配されて、各高凸部32が4個の中凸部31で囲まれている。各高凸部32は、4個の接合部2に囲まれている。具体的に説明すると、凸部3の高凸部32は、表面シート10Aを平面視して、横方向Yに隣り合う2個の接合部2、及び該2個の接合部2それぞれと縦方向Xに隣り合う2個の接合部2からなる4個の接合部2それぞれの長い棒状体20bと短い棒状体20cどうしが互いに向き合う領域に形成されている。或いは、凸部3の高凸部32は、4個の接合部2それぞれの長い棒状体20aと短い棒状体20cどうしが互いに向き合う領域に形成されている。高凸部32は、横方向Y及び縦方向Xに、規則的に配されており、4個の接合部2それぞれの棒状体20a,20c或いは棒状体20b,20cで囲まれた立体ドーム構造となっており、肌当接面側に半球状に隆起して形成されている。
第1実施形態の表面シート10Aでは、低凸部33は、図2に示すように、横方向Yに隣り合う中凸部31どうしの間で且つ縦方向Xに隣り合う高凸部32どうしの間毎に配されている。各低凸部33は、4個の接合部2それぞれにおける長い棒状体20aの先端どうし、或いは4個の接合部2それぞれにおける長い棒状体20bの先端どうしが向かい合う位置に配されている。低凸部33は、横方向Y及び縦方向Xに、規則的に配されており、4個の接合部2それぞれの棒状体20aの先端或いは棒状体20bの先端で囲まれた立体ドーム構造となっており、肌当接面側に隆起して半球状に形成されている。このように、横方向Yに隣り合う中凸部31どうしの間に低凸部33が存在し、第1の凸部列30Laが形成されていることにより、液の引き込み性を高め、且つ良好な肌触りを保つ効果を奏する。
第1実施形態の表面シート10Aでは、柱状凸部34は、図2に示すように、横方向Yに隣り合う高凸部32どうしの間で且つ縦方向Xに隣り合う中凸部31どうしの間毎に配されている。各柱状凸部34は、縦方向Xに隣り合う2個の接合部2それぞれの短い棒状体20cの先端どうしが互いに向き合う領域に形成されている。柱状凸部34は、横方向Y及び縦方向Xに、規則的に配されており、2個の接合部2それぞれの短い棒状体20cの先端間において、断面視したときに肌当接面側に半円弧状に隆起し、半円弧状の隆起が横方向Yに延びており、横方向Yに長い半円柱状に形成されている。
第1実施形態の表面シート10Aでは、中凸部31の頂点における高さha(図4参照)は、表面シートの良好は肌触りを保ち、且つ繊維の密度勾配を強化する観点から、0.5mm以上、好ましくは1.0mm以上、そして、5.0mm以下、好ましくは3.0mm以下、より具体的には、0.5mm以上5.0mm以下であることが好ましく、1.0mm以上3.0mm以下であることが更に好ましい。中凸部31の高さhaは、縦方向Xに隣り合う2個の接合部2それぞれの棒状体20a,20bどうしが互いに向き合う領域の重心に対応する位置での高さでもある。高さhaは、フェザー剃刀(品番FAS‐10、フェザー安全剃刀(株)製)を用いて厚み方向Zに沿って切断した際の切断面の高さ(厚み)を3箇所計測し、その平均値を高さとして求める。
第1実施形態の表面シート10Aでは、高凸部32の頂点における高さhb(図3参照)は、表面シートの良好は肌触りを高め、且つ繊維の密度勾配を強化して液の引き込み性を高める観点から、1.0mm以上、好ましくは1.5mm以上、そして、7.0mm以下、好ましくは5.0mm以下、より具体的には、1.0mm以上7.0mm以下であることが好ましく、1.5mm以上5.0mm以下であることが更に好ましい。高凸部32の高さhbは、4個の接合部2それぞれの棒状体20b,20cどうしが互いに向き合う領域、或いは、4個の接合部2それぞれの棒状体20a,20cどうしが互いに向き合う領域の重心に対応する位置での高さでもある。高さhbは、フェザー剃刀(品番FAS‐10、フェザー安全剃刀(株)製)を用いて厚み方向Zに沿って切断した際の切断面の高さ(厚み)を3箇所計測し、その平均値を高さとして求める。
第1実施形態の表面シート10Aでは、低凸部33の頂点における高さhc(図3参照)は、表面シートの良好は肌触りを高め、且つ繊維の密度勾配を強化して液の引き込み性を高める観点から、0.4mm以上、好ましくは0.8mm以上、そして、4.5mm以下、好ましくは2.5mm以下、より具体的には、0.4mm以上4.5mm以下であることが好ましく、0.8mm以上2.5mm以下であることが更に好ましい。低凸部33の高さhcは、4個の接合部2それぞれにおける棒状体20aの先端どうし、或いは4個の接合部2それぞれにおける棒状体20bの先端どうしが向かい合う領域の重心に対応する位置での高さでもある。高さhcは、フェザー剃刀(品番FAS‐10、フェザー安全剃刀(株)製)を用いて厚み方向Zに沿って切断した際の切断面の高さ(厚み)を3箇所計測し、その平均値を高さとして求める。
第1実施形態の表面シート10Aでは、柱状凸部34の頂点における高さhd(図5参照)は、表面シートの良好な肌触りを高め、且つ繊維の密度勾配を強化して液の引き込み性を高める観点から、0.4mm以上、好ましくは0.8mm以上、そして、4.5mm以下、好ましくは2.5mm以下、より具体的には、0.4mm以上4.5mm以下であることが好ましく、0.8mm以上2.5mm以下であることが更に好ましい。このように、表面シート10Aにおいては、柱状凸部34の頂点における高さhdは、低凸部33の高さhcと略同じである。柱状凸部34の高さhdは、縦方向Xに隣り合う2個の接合部2それぞれの棒状体20c,20cどうしが互いに向き合う領域の重心に対応する位置での高さでもある。高さhdは、フェザー剃刀(品番FAS‐10、フェザー安全剃刀(株)製)を用いて厚み方向Zに沿って切断した際の切断面の高さ(厚み)を3箇所計測し、その平均値を高さとして求める。
表面シート10Aでは、凸部3の内、最も高さの高い高凸部32の次に高さの高い中凸部31は、その圧縮仕事量が、該高凸部32の圧縮仕事量よりも大きく、第1実施形態では、低凸部33の圧縮仕事量が中凸部31の圧縮仕事量よりも大きく、中凸部31の圧縮仕事量が高凸部32の圧縮仕事量よりも大きくなっている。
高凸部32の圧縮仕事量WCbに対する、中凸部31の圧縮仕事量WCaの比(WCa/WCb)は、凸部3の形態保持性の観点から、1,5倍以上、好ましくは2.0倍以上、そして、10.0倍以下、好ましくは5.0倍以下、より具体的には、1.5倍以上10.0倍以下であることが好ましく、2.0倍以上5.0倍以下であることが更に好ましい。
中凸部31の圧縮仕事量WCaに対する、低凸部33の圧縮仕事量WCcの比(WCc/WCa)は、凸部3の形態保持性の観点から、1.5倍以上、好ましくは2.0倍以上、そして、10.0倍以下、好ましくは5.0倍以下、より具体的には、1.5倍以上10.0倍以下であることが好ましく、2.0倍以上5.0倍以下であることが更に好ましい。
具体的に、高凸部32の圧縮仕事量WCbは、1.5g・cm/cm以上3.0g・cm/cm以下が好ましい。中凸部31の圧縮仕事量WCaは、2.0g・cm/cm以上4.5g・cm/cm以下が好ましい。また、低凸部33の圧縮仕事量WCcは、2.5g・cm/cm以上7.5g・cm/cm以下が好ましい。
中凸部31の圧縮仕事量WCa、高凸部32の圧縮仕事量WCb、及び低凸部33の圧縮仕事量WCcは、以下に記載する方法を使用して測定することができる。
<凸部3の圧縮仕事量の測定>
圧縮特性は、カトーテック社KES−G5ハンディー圧縮試験機を用いて測定した。具体的には、表面シート10Aから、フェザー安全剃刀(株)の品番FAS−10等やその他の手段を用いて1個の中凸部31を切り出し、試験台に取り付ける。そして、そのカットサンプルを面積2cmの円形平面を持つ鋼板間で圧縮して求める。圧縮速度は20μm/sec、圧縮最大荷重は4.9kPaとする。回復過程も同一速度で測定を行う。圧縮仕事量WC(中凸部31の圧縮仕事量WCa)は次式で表される。Tm、T0及びPは、それぞれ4.9kPa(50gf/cm)荷重時の厚み、49Pa(0.5gf/cm)荷重時の厚み及び測定時の荷重を示す。
Figure 0006665025
尚、高凸部32の圧縮仕事量WCb、及び低凸部33の圧縮仕事量WCcも同様にして測定する。
表面シート10Aでは、凸部3の内、最も高さの高い高凸部32の次に高さの高い中凸部31は、構成する繊維の繊維間距離が、高凸部32を構成する繊維の繊維間距離よりも小さく、第1実施形態では、中凸部31を構成する繊維の繊維間距離が高凸部32を構成する繊維の繊維間距離よりも小さく、低凸部33を構成する繊維の繊維間距離が中凸部31を構成する繊維の繊維間距離よりも小さくなっている。
高凸部32を構成する繊維の繊維間距離Dbに対する、中凸部31を構成する繊維の繊維間距離Daの比(Da/Db)は、スキンケア剤を安定的に保持する観点から、0.3倍以上、好ましくは0.5倍以上、そして、0.9倍以下、好ましくは0.7倍以下、より具体的には、0.3倍以上0.9倍以下であることが好ましく、0.5倍以上0.7倍以下であることが更に好ましい。
中凸部31を構成する繊維の繊維間距離Daに対する、低凸部33を構成する繊維の繊維間距離Dcの比(Dc/Da)は、スキンケア剤を安定的に保持する観点から、0.3倍以上、好ましくは0.5倍以上、そして、0.9倍以下、好ましくは0.7倍以下、より具体的には、0.3倍以上0.9倍以下であることが好ましく、0.5倍以上0.7倍以下であることが更に好ましい。
具体的に、高凸部32を構成する繊維の繊維間距離Dbは、100μm以上300μm以下が好ましい。中凸部31を構成する繊維の繊維間距離Daは、90μm以上250μm以下が好ましい。また、低凸部33を構成する繊維の繊維間距離Dcは、50μm以上120μm以下が好ましい
中凸部31を構成する繊維の繊維間距離Da、高凸部32を構成する繊維の繊維間距離Db、及び低凸部33を構成する繊維の繊維間距離Dcは、以下に記載する方法を使用して測定することができる。
<凸部3を構成する繊維の繊維間距離の測定>
表面シート10Aから、フェザー安全剃刀(株)の品番FAS−10等やその他の手段を用いて、例えば1個の中凸部31の頂部を通る切断面を形成する。切断する際には、中凸部31の構造が破壊されないよう断面を作成する。特に中凸部31に圧力が加わって構造が破壊されないように表面シート10Aを液体窒素中に入れて十分に凍結させた後に切断することが好ましい。次に、この中凸部31の断面を電子顕微鏡観察(SEM)を行い計測目標とする部位の撮影をする。用いるSEMはJEOL製電子顕微鏡JCM−5100を使用し、スパッター時間30秒(Pt)、加速電圧10KVの条件で行い拡大倍率500〜1000倍で断面を撮影する。中凸部31の拡大撮影画像各々の対象測定部位において画像の幅方向(平面方向)に繊維本数が3〜7本の領域において、画像解析装置(NEXUS製NEWQUBE ver.4.20)を使用して、繊維の最近接重心間距離を求める。上記計測においては、目標とする部位の厚み方向に略全体的に計測し、且つ最近接重心間距離の重複が生じないようにする。また、中凸部31の断面は表面シート10Aの少なくとも3箇所、好ましくは5箇所、より好ましくは10箇所の計測し、その平均値を用いる。この際の繊維間距離の算出には最近接重心間距離を用いる。
尚、高凸部32を構成する繊維の繊維間距離Db、及び低凸部33を構成する繊維の繊維間距離Dcも同様にして測定する。
表面シート10Aでは、中凸部31の底面積に対する高凸部32の底面積の比が、スキンケア剤の含有量の差異を明確にする観点から、2以上であることが好ましく、3以上であることが更に好ましく、そして、10以下であることが好ましく、6以下であることが更に好ましく、具体的には、2以上10以下であることが好ましく、3以上6以下であることが更に好ましい。
具体的に、高凸部32の底面積は、35mm以上100mm以下が好ましい。また、中凸部31の底面積は、10mm以上50mm以下が好ましい
中凸部31の底面積、及び高凸部32の底面積は、以下に記載する方法を使用して測定することができる。
<凸部3の底面積の測定>
中凸部31の底面積は、縦方向Xに隣り合う2個の接合部2,2それぞれの棒状体20a,20bどうしが互いに向き合い、縦方向Xに隣り合う棒状体20a,20bの先端どうしを結ぶ直線によって囲まれた領域を、中凸部31の底面積として求める。また、高凸部32の底面積は、横方向Yに隣り合う2個の接合部2、及び該2個の接合部2それぞれと縦方向Xに隣り合う2個の接合部2からなる4個の接合部2それぞれの長い棒状体20bと短い棒状体20cどうしが互いに向き合う領域、或いは、4個の接合部2それぞれの長い棒状体20aと短い棒状体20cどうしが互いに向き合い、縦方向Xに隣り合う棒状体20c,20cの先端どうしを結ぶ直線と横方向Yに隣り合う棒状体20a,20bの先端どうしを結ぶ直線によって囲まれた領域を、高凸部32の底面積として求める。
表面シート10Aでは、高凸部32の坪量に対する中凸部31の坪量の比が、スキンケア剤の含有量の差異を明確にする観点から、1.2以上であることが好ましく、1.5以上であることが更に好ましく、そして、4.0以下であることが好ましく、2.5以下であることが更に好ましく、具体的には、1.2以上4.0以下であることが好ましく、1.5以上2.5以下であることが更に好ましい。
また、表面シート10Aでは、中凸部31の坪量に対する低凸部33の坪量の比が、スキンケア剤の含有量の差異を明確にする観点から、1.2以上であることが好ましく、1.5以上であることが更に好ましく、そして、4.0以下であることが好ましく、2.5以下であることが更に好ましく、具体的には、1.2以上4.0以下であることが好ましく、1.5以上2.5以下であることが更に好ましい。
具体的に、高凸部32の坪量は、20g/m以上60g/m以下が好ましい。中凸部31の坪量は、25g/m以上70g/m以下が好ましい。また、低凸部33の坪量は、30g/m以上80g/m以下が好ましい。
表面シート10Aでは、立体ドーム構造の高凸部32は、その繊維密度が、立体ドーム構造の中凸部31及び低凸部33それぞれの繊維密度よりも低くなっており、特にその頂点(高さhbの基準点)において、該高凸部32の中で最も低くなっている。立体ドーム構造の中凸部31は、その繊維密度が、立体ドーム構造の低凸部33の繊維密度よりも低くなっており、特にその頂点(高さhaの基準点)において、該中凸部31の中で最も低くなっている。立体ドーム構造の低凸部33は、その繊維密度が、その頂点(高さhcの基準点)において、該低凸部33の中で最も低くなっている。このように、高凸部32の頂点(高さhbの基準点)における繊維密度は、中凸部31の頂点(高さhaの基準点)における繊維密度及び低凸部33の頂点(高さhcの基準点)における繊維密度よりも低くなっており、中凸部31の頂点(高さhaの基準点)における繊維密度は、低凸部33の頂点(高さhcの基準点)における繊維密度よりも低くなっている。
中凸部31の頂点(高さhaの基準点)における繊維密度daに対する、高凸部32の頂点(高さhbの基準点)における繊維密度dbの比率(db/da)は、排泄された体液の引き込み性を強化する観点から、1.2倍以上、好ましくは1.5倍以上、そして、3.0倍以下、好ましくは2.5倍以下、より具体的には、1.2倍以上3.0倍以下であることが好ましく、1.5倍以上2.5倍以下であることが更に好ましい。
低凸部33の頂点(高さhcの基準点)における繊維密度dcに対する、高凸部32の頂点(高さhbの基準点)における繊維密度dbの比率(db/dc)は、排泄された体液の引き込み性を強化する観点から、1.2倍以上、好ましくは1.5倍以上、そして、3.0倍以下、好ましくは2.5倍以下、より具体的には、1.2倍以上3.0倍以下であることが好ましく、1.5倍以上2.5倍以下であることが更に好ましい。
低凸部33の頂点(高さhcの基準点)における繊維密度dcに対する、中凸部31の頂点(高さhaの基準点)における繊維密度daの比率(da/dc)は、排泄された体液の引き込み性を強化する観点から、1.2倍以上、好ましくは1.5倍以上、そして、3.0倍以下、好ましくは2.5倍以下、より具体的には、1.2倍以上3.0倍以下であることが好ましく、1.5倍以上2.5倍以下であることが更に好ましい。
表面シート10Aの繊維密度の比率は、以下に記載する2つの方法(1)及び(2)のいずれかを使用して計測することができる。
(1)表面シート10Aの坪量が略均一(一様)である場合(あるいは略均一と判断できる場合)には、表面シート10Aの切断面の高さ(厚み)を計測する。
(2)表面シート10Aの坪量が不均一である場合(あるいは不均一と判断できる場合)には、表面シート10Aの切断面における繊維間の平均距離を計測する。
ここで、表面シート10Aの坪量が略均一であるか否かの判断は、次の通り行う。
表面シート10Aから、縦方向X10cm横方向Y10cmのサイズのカットサンプルを10個以上の取り出し、各々の坪量を計測した際に、標準偏差σの3倍値(3σ)が平均μの10%以内であり、外観上繊維ムラが見られなければ、略均一と判断する。ただし、微小領域で組成が異なっている等、様々な要因を考慮し、総合的に判断することが好ましい。
まず、(1)の方法について説明する。
平面視における表面シート10Aから、立体ドーム構造の高凸部32の重心(頂点)と両端の2個の接合部2とを通る直線で切断して高凸部32測定用サンプルを作成する。同様に、立体ドーム構造の中凸部31の重心(頂点)と両端の2個の接合部2とを通る直線で切断して中凸部31測定用サンプルを作成する。同様に、立体ドーム構造の低凸部33の重心(頂点)と両端の2個の接合部2とを通る直線で切断して低凸部33測定用サンプルを作成する。この際、切断により各測定用サンプルの高さの減少等をなるべく起こさないように留意する。
得られた各測定用サンプルの断面の計測は、日本電子株式会社製の電子顕微鏡 JCM−5100を使用し、スパッター時間30秒(Pt)、加速電圧10KVの条件で行うが、測定用サンプルの両端の接合部2の少なくとも一方が撮影されるか、あるいは複数枚の画像を組み合わせて前記接合部2がわかる状況とし、撮影画像から各測定用サンプルの高さ(厚み)を計測する。尚、画像の計測は、印刷物あるいはPC画面上のどちらを使用して行ってもよい。
(1)の方法においては、高凸部32測定用サンプルの中央部の高さhb(厚み)を、中凸部31測定用サンプルの中央部の高さha(厚み)で除して密度の比率(db/da)とする。また、高凸部32測定用サンプルの中央部の高さhb(厚み)を、低凸部33測定用サンプルの中央部の高さhc(厚み)で除して密度の比率(db/dc)とする。また、中凸部31測定用サンプルの中央部の高さha(厚み)を、低凸部33測定用サンプルの中央部の高さhc(厚み)で除して密度の比率(da/dc)とする。
次に、(2)の方法について説明する。
(1)の方法と同様に断面を計測するが、(1)の方法で行う測定に加えて、各測定用サンプルの断面を拡大倍率500〜1000倍で撮影する。拡大撮影画像各々の対象測定部位(各測定用サンプルの中央部)で且つ幅方向(平面方向)に繊維本数が3〜7本の領域において、画像解析装置(NEXUS製NEWQUBE ver.4.20)を使用して、繊維の最近接重心間距離を求める。
上記計測においては、高さ(厚み)方向に略全体的に計測し、且つ最近接重心間距離の重複が生じないようにする。また、断面については、少なくとも3箇所、好ましくは5箇所、より好ましくは10箇所計測し、その平均値を用いる。
(2)の方法においては、高凸部32測定用サンプルの中央部の最近接重心間距離を、中凸部31測定用サンプルの中央部の最近接重心間距離で除して密度の比率(db/daとする。また、高凸部32測定用サンプルの中央部の最近接重心間距離を、低凸部33測定用サンプルの中央部の最近接重心間距離で除して密度の比率(db/dc)とする。また、中凸部31定用サンプルの中央部の最近接重心間距離を、低凸部33測定用サンプルの中央部の最近接重心間距離で除して密度の比率(da/dc)とする。
上述したように、表面シート10Aにはスキンケア剤4が配されている。スキンケア剤4の量は、中凸部31の頂部の方が、高凸部32の頂部よりも多くなっている。中凸部31の頂部のスキンケア剤4の量が高凸部32の頂部のスキンケア剤4の量よりも多ければ、スキンケア剤4の塗布形状は特に限定されないが、第1実施形態の表面シート10Aでは、図1及び図2に示すように、スキンケア剤4が配されているスキンケア剤含有領域STとスキンケア剤4が配されていないスキンケア剤非含有領域NSTとに区分されている。そして、表面シート10Aではスキンケア剤含有領域STに中凸部31が配されている。好適に、表面シート10Aでは、スキンケア剤含有領域ST及びスキンケア剤非含有領域NSTは、何れも横方向Yに連続して延びており、縦方向Xにスキンケア剤含有領域ST及びスキンケア剤非含有領域NSTが交互に配されて、ストライプ状に形成されている。そして、スキンケア剤含有領域STは、図2に示すように、横方向Yに中凸部31と低凸部33とが交互に配された第1の凸部列30La上に帯状に形成されており、中凸部31の頂部を少なくとも含むように形成されている。また、スキンケア剤非含有領域NSTは、高凸部32が横方向Yに複数配して形成された第2の凸部列30Lb上に帯状に形成されている。ここで、凸部3の頂部とは、凸部3を平面視して、凸部3の頂点を中心として半径2mmの仮想円で囲まれた領域を意味する。
表面シート10Aでは、中凸部31の頂部のスキンケア剤4の量が高凸部32の頂部のスキンケア剤4の量よりも多くなっている。中凸部31の頂部及び高凸部32の頂部に配されたスキンケア剤4の量は、頂部の頂点を含む同一単位面積当たりの量で比較する。中凸部31の頂部に配されたスキンケア剤4の量は、好ましくは1.0g/m以上3.0g/m以下、更に好ましくは1.5g/m以上2.5g/m以下である。高凸部32の頂部に配されたスキンケア剤4の量は、好ましくは0.5g/m以上1.2g/m以下、更に好ましくは0.7g/m以上1.0g/m以下である。表面シート10Aの各部のスキンケア剤の量は、以下の方法によって測定することができる。
<スキンケア剤の量の測定>
中凸部31の頂部及び高凸部32の頂部におけるスキンケア剤4の含有量を測定する方法について説明する。
スキンケア剤4の量を測定する方法には赤外分光法(IR)を用いることができる。スキンケア剤4が多いところと少ないところを比較する場合にはIRにより得られる赤外吸収ピークの高さの比較によりスキンケア剤4が多いところと少ないところの判断が可能である。すなわち赤外吸収ピークの高い(吸収量の多い)方が存在するスキンケア剤4が多いことがわかる。
また、それぞれのスキンケア剤由来の赤外吸収ピークの高さからそれぞれの相対値を導き出し、全体に塗布されたスキンケア剤4の量との関係を用いることで、中凸部31の頂部及び高凸部32の頂部それぞれに存在するスキンケア剤4の量を算出することができる。
赤外分光法にはATR法を用いることができ、測定する範囲が十分に広い場合は直接測定(マクロ:2〜3mm)することで得られる吸収ピークのうち任意のもの(例えば後述するジアミド誘導体の場合はアミド基の吸収ピークである3300cm−1)を比較することができる。また、測定する部位が小さい場合には顕微(100μm)を用いると良い。
一例として上記測定の要領を下記に示す。
測定装置:パーキンエルマー社 Spectrum One (+Multiscope)
マクロ測定:ATRプローブはダイヤモンドを用いて1回反射で測定
顕微測定:ATRプローブはゲルマニウムを用いて測定
波数分解能:4cm−1
積算回数:4回(マクロ測定)、16回(顕微測定)
表面シート10Aのスキンケア剤4は、例えばインクジェットプリンターを用いて、パターン塗工することによりスキンケア剤4の配置及び塗布量をコントロールすることができる。具体的には、表面シート10Aでは、スキンケア剤含有領域STを、図2に示すように、第1の凸部列30La上に帯状に形成し、スキンケア剤非含有領域NSTを第2の凸部列30Lb上に帯状に形成して、中凸部31の頂部のスキンケア剤4の量を高凸部32の頂部のスキンケア剤4の量よりも多く配している。
スキンケア剤4としては、着用者の肌に対して保護、治癒等の効能を有するものを特に制限なく用いることができる。例えば、好ましいスキンケア剤として、本出願人の先願の特開2004−255166号公報に記載した下記式(I)で表されるジアミド誘導体が挙げられる。
Figure 0006665025
前記の式(I)で表されるジアミド誘導体は、国際公開公報WO00/61097号に記載されている発明のジアミド誘導体であり、角質層の水分保持能力及びバリヤ機能を改善する、という薬効を有している。中凸部31の頂部又は高凸部32の頂部に保持されていた当該ジアミド誘導体が、吸収性物品の着用中に着用者の肌に移行すると、油性スキンケア剤として機能し、肌のかぶれを抑制/改善することができる。
前記のジアミド誘導体を使用する場合、使用するジアミド誘導体は1種のみであってもよいし、2種以上を併用することもできる。
また、本発明で使用し得る他のスキンケア剤としては、例えば化粧品の分野においてエモリエント剤として用いられている油性スキンケア剤等を用いることができる。
前記他のスキンケア剤の具体例としては、流動パラフィン、シリコーンオイル、動植物油(オリーブ油、ホオバ油、ベニバナ油、スクワラン及びスクワレン等)、モノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライド、脂肪族エーテル(ミリスチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、ステアリル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−メチルプロピルエーテル、ステアリル−1,3−メチルプロピルエーテル等)、イソステアリル−コレステロールエステル、パラフィンワックス、C12〜C22脂肪酸、C12〜C44脂肪酸エーテル、C12〜C22脂肪アルコール、ワセリン、脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル、及びトリエステルのいずれでもよい。)、ポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル、及びトリエステルのいずれでもよい。)、金属石験(ステアリン酸マグネシウム等)、ショ糖脂肪酸エステル、シクロデキストリン脂肪酸エステル、シリコーン、シリコーン系レジン、特許文献1又は特許文献2に記載されている発明で使用されるエモリエント剤やエモリエント剤と固定化剤を含むローション組成物等が挙げられる。
前記各種のスキンケア剤は、1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
表面シート10A上に安定的に固定する観点から、スキンケア剤は固定化剤を含んでいることが好ましい。該固定化剤としては、例えば炭素数14〜22の脂肪族モノアルコール(好ましくはステアリルアルコール)、炭素数12〜22の脂肪族モノカルボン酸、該カルボン酸と炭素数14〜22の脂肪族モノアルコールとのエステルなどが知られている。これらの物質のうち、炭素数14〜22の脂肪族モノアルコールを固定化剤として用いると、式(I)で表されるアミド誘導体に起因するべたつき感の発生を効果的に低減でき、式(I)で表されるアミド誘導体の固定化効果が特に高くなる。
前記固定化剤として用いられる炭素数14〜22の脂肪族モノアルコールとしては、例えばラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール及びステアリルアルコールなどの飽和脂肪族モノアルコールや、オレイルアルコール及びリノリルアルコールなどの不飽和脂肪族モノアルコールなどを用いることができる。これらのアルコールは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。飽和脂肪族モノアルコール及び不飽和脂肪族モノアルコールのうち、飽和脂肪族モノアルコールを用いることが、式(I)で表されるアミド誘導体に起因するべたつき感の発生を効果的に低減できる点から好ましい。飽和脂肪族モノアルコールとしては、特にセチルアルコール及びステアリルアルコールを用いると、式(I)で表されるアミド誘導体に起因するべたつき感の発生を一層効果的に低減できる。とりわけステアリルアルコールを用いることが有利である。
また、式(I)で表されるアミド誘導体と炭素数14〜22の脂肪族モノアルコールとの使用の比率は、該脂肪族モノアルコールの使用量を、該アミド誘導体に対して相対的に多くすることが好ましい。特に、該アミド誘導体と該脂肪族モノアルコールとの合計質量に対して、該脂肪族モノアルコールを、60質量%以上、好ましくは70質量%以上、上限は90質量%以下、好ましくは85質量%以下とすることで、べたつき感の抑制とスキンケア効果の発現とを首尾良くバランスさせることができる。
スキンケア剤4が配された中凸部31の頂部とイオン交換水との接触角は、排泄液の透過性の観点から、60度以上であることが好ましく、65度以上であることが更に好ましく、そして、90度以下であることが好ましく、87度以下であることが更に好ましく、具体的には、60度以上90度以下であることが好ましく、65度以上87度以下であることが更に好ましい。中凸部31の頂部とイオン交換水との接触角は、以下の方法によって測定することができる。
<中凸部31の頂部とイオン交換水との接触角の測定>
接触角の測定には、協和界面科学株式会社製の接触角計MCA−Jを用いる。具体的には、スキンケア剤が塗布された表面シート10A上に、イオン交換水を滴下(約20ピコリットル)した後、直ちに前記接触角計を用いて接触角度の測定を行う。測定は、表面シート10Aの中凸部31を5箇所以上の箇所で行い、平均の値をその部分の接触角とする。
上述した第1実施形態の表面シート10Aを備える吸収性物品の作用効果について説明する。
表面シート10Aを備える吸収性物品は、図1に示すように、表面シート10Aが高さの異なる2種類の凸部3を分散した凹凸構造の不織布で構成されており、凸部3の内、最も高さの高い高凸部32の次に高さの高い中凸部31は、その圧縮仕事量が、該高凸部32の圧縮仕事量よりも大きく形成されている。その為、中凸部31の形態保持性が高凸部32の形態保持性よりも高く、表面シート10A内にスキンケア剤4を安定的に保持できる。そして、スキンケア剤4の量は、相対的に形態保持性が高い中凸部31の頂部の方が、相対的に形態保持性が低い高凸部32の頂部よりも多くなっている。その為、例えば吸収性物品の着用前の折り畳み状態において、高凸部32よりも高さの低い中凸部31に配されたスキンケア剤4が他の部材に移り難くなっており、表面シート10A内にスキンケア剤4を安定的に保持できる。また、吸収性物品の着用中に、高凸部32の頂部に配されたスキンケア剤4が着用者の肌に移行したとしても、スキンケア剤4がより多く配されている中凸部31の頂部から安定的に持続的に移行でき、着用時にスキンケア剤4を有効に肌に移行でき、スキンケア効果の持続性が向上する。
また、表面シート10Aを備える吸収性物品では、最も高さの高い高凸部32の次に高さの高い中凸部31は、構成する繊維の繊維間距離が、高凸部32を構成する繊維の繊維間距離よりも小さい。その為、中凸部31を構成する繊維間でスキンケア剤4を保持し易く、表面シート10A内にスキンケア剤4を安定的に保持でき、スキンケア効果の持続性が向上する。
また、表面シート10Aを備える吸収性物品では、図1及び図2に示すように、表面シート10Aのスキンケア剤含有領域STに中凸部31が配されている。その為、スキンケア剤4の量は、中凸部31の頂部の方が高凸部32の頂部よりも多くなり易く、表面シート10A内にスキンケア剤4を更に安定的に保持でき、スキンケア効果の持続性が更に向上する。
また、表面シート10Aを備える吸収性物品では、図1及び図2に示すように、表面シート10Aの凸部3は、その内部が構成繊維で満たされた中実構造となっている。その為、凸部3の形態保持性が高く、表面シート10A内にスキンケア剤4を更に安定的に保持できる。
次に、本発明の吸収性物品の備える表面シートの第2実施形態である表面シート10Bについて説明する。第2実施形態である表面シート10Bは、1枚の不織布で構成された第1実施形態の表面シート10Aと異なり、2枚の不織布で構成されている。第2実施形態の表面シート10Bについては、第1実施形態の表面シート10Aと異なる点について主として説明し、同様の点については同一の符号を付して説明を省略する。特に言及しない点については、表面シート10Aに関する説明が適宜適用される。また、第2実施形態の表面シート10Bの効果については、表面シート10Aの効果と異なる点について説明し、特に説明しない点は、表面シート10Aの効果と同様であり、表面シート10Aの効果の説明が適宜適用される。
第2実施形態の表面シート10Bは、図8及び図9に示すように、互いに積層された第1不織布11及び第2不織布12が部分的に熱融着して形成された第2接合部2Bを有する凹凸構造の立体シートで形成されている。そして、第2接合部2Bは、凹凸構造の立体シートの底部に配されている。好適に、第2実施形態の表面シート10Bでは、互いに積層された第1不織布11及び第2不織布12が部分的に熱融着されて第2接合部2Bが形成され、第1不織布11が、第2接合部2Bで囲まれた非融着部において第2不織布12から肌対向面側に離れる方向に突出して、内部が中空の凸部3を多数形成している。表面シート10Bは、第2不織布12側の面がほぼ平坦であり、第1不織布11側に起伏の大きな複数の凸部3と複数の第2接合部2Bである底部からなる凹凸構造が形成されている。
表面シート10Bは、図8及び図9に示すように、肌対向面側に突出する高さの異なる少なくとも2種類の凸部3が該表面シート10Bの面内方向に分散した凹凸構造を備える不織布であり、第2実施形態においては、高さの異なる2種類の凸部3、具体的には、第2高凸部32B及び第2低凸部33Bが面内方向に分散した凹凸構造を備えている。第2実施形態の表面シート10Bでは、最も高さの高い第1凸部が第2高凸部32Bであり、第1凸部の次に高さの高い第2凸部が第2低凸部33Bである。第2高凸部32B及び第2低凸部33Bからなる2種類の凸部3は、表面シートの面内方向に分散していればよいが、表面シート10Bでは、図8に示すように、2種類の凸部3が規則的なパターンで表面シート10Bの面内方向に分散している。
第2実施形態の表面シート10Bの凹凸構造は、例えば、表面シート10Bの製造時に、複数の第2接合部2Bによって囲まれている部分に相当する部分を、第1不織布11における第2不織布12と対向する面側である裏面側から押圧したり(例えば本出願人の先願の特開2015−142721号公報に記載の方法参照)、第1不織布11における第2不織布12と対向する面とは反対側の面側である表面側から吸引したりすること(例えば本出願人の先願の特開2013−177715号公報に記載の方法参照)等によって、任意の形状の凸部3を形成することができる。
各第2接合部2Bを平面視した形状としては、特に限定されるものではないが、第2実施形態の表面シート10Bでは、図8に示すように、一方向に長い楕円形状となっている。
非融着部である凸部3は、周囲を、複数の第2接合部2Bによって囲まれており、第2実施形態の表面シート10Bでは、図8に示すように平面視して、第2高凸部32Bが、8個の第2接合部2Bで囲まれており、その底面が八角形状となっている。また、第2低凸部33Bは、図8に示すように平面視して、4個の第2接合部2Bで囲まれており、底面が正方形状となっている。
第2高凸部32B及び第2低凸部33Bの断面形状としては、全体として稜線が滑らかに丸みを帯びた、ドーム状の形状、扁平な直方体、或いは截頭四角錐体等であることが好ましく、第2実施形態の表面シート10Bにおいては、図9に示すように、丸みを帯びたドーム状の形状となっている。
第2実施形態の表面シート10Bでは、図8に示すように、縦方向X及び横方向Yに対して右方向に傾斜する方向に、1個の第2接合部2Bを共通する2個の第2高凸部32B,32Bが直線状に直列してなる複数本の第1接合部列LR1と、縦方向X及び横方向Yに対して左方向に傾斜する方向に、1個の第2接合部2Bを共通する2個の第2高凸部32B,32Bが直線状に直列してなる複数本の第2接合部列LR2とを形成するパターンで、第2高凸部32Bが配されている。また、第2実施形態の表面シート10Bでは、縦方向Xに、第2高凸部32Bと第2低凸部33Bとが交互に配され、横方向Yに、第2高凸部32Bと第2低凸部33Bとが交互に配されている。縦方向Xに延びる一つの列に着目すると、該列を構成する第2高凸部32Bと、該列に横方向Yに隣り合う別の列を構成する第2高凸部32Bとが、半ピッチずれて配されている。また、横方向Yに延びる一つの列に着目すると、該列を構成する第2高凸部32Bと、該列に縦方向Xに隣り合う別の列を構成する第2高凸部32Bとが、半ピッチずれて配されている。そして、1個の第2低凸部33Bを4個の第2高凸部32Bで囲むように第2高凸部32B及び第2低凸部33Bが配されている。
第1不織布11及び第2不織布12を構成する不織布としては、例えば、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布、レジンボンド不織布、ニードルパンチ不織布などが挙げられる。これらの不織布を2種以上組み合わせた積層体や、これらの不織布とフィルム等とを組み合わせた積層体を用いることもできる。これらのなかでも、エアスルー不織布又はスパンボンド不織布を用いることが好ましい。不織布の坪量は、好ましくは10g/m以上、より好ましくは15g/m以上であり、また好ましくは40g/m以下、より好ましくは35g/m以下である。不織布の坪量は10g/m以上40g/m以下であることが好ましく、15g/m以上35g/m以下であることが更に好ましい。
不織布を構成する繊維としては、各種の熱可塑性樹脂からなる繊維を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン6やナイロン66などのポリアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸アルキルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどが挙げられる。これらの樹脂は1種を単独で又は2種以上のブレンド物として用いることができる。また、芯鞘型やサイド・バイ・サイド型などの複合繊維の形態で用いることができる。
第2実施形態の表面シート10Bでは、凸部3の内、最も高さの高い第2高凸部32Bの次に高さの高い第2低凸部33Bは、その圧縮仕事量が、第2高凸部32Bの圧縮仕事量よりも大きくなっている。
第2実施形態の表面シート10Bにはスキンケア剤4が配されている。スキンケア剤4の量は、最も高さの高い第2高凸部32Bの次に高さの高い第2低凸部33Bの頂部の方が、第2高凸部32Bの頂部よりも多くなっている。第2低凸部33Bの頂部のスキンケア剤4の量が第2高凸部32Bの頂部のスキンケア剤4の量よりも多ければ、スキンケア剤4の塗布形状は特に限定されないが、第2実施形態の表面シート10Bでは、図8及び図9に示すように、スキンケア剤4が配されているスキンケア剤含有領域STとスキンケア剤4が配されていないスキンケア剤非含有領域NSTとに区分されている。そして、表面シート10Bではスキンケア剤含有領域STに中凸部31が配されている。好適に、表面シート10Bでは、スキンケア剤含有領域ST及びスキンケア剤非含有領域NSTは、何れも縦方向Xに連続して延びており、横方向Yにスキンケア剤含有領域ST及びスキンケア剤非含有領域NSTが交互に配されて、ストライプ状に形成されている。そして、スキンケア剤含有領域STは、図8に示すように、縦方向Xに第2高凸部32Bと第2低凸部33Bとが交互に配された列上に帯状に形成されている。各スキンケア剤含有領域STにおいては特に第2低凸部33Bの頂部上に多くのスキンケア剤4が配されている。
第2実施形態の表面シート10Bのスキンケア剤4は、例えばインクジェットプリンターを用いて、パターン塗工することによりスキンケア剤4の配置及び塗布量をコントロールすることができる。
第2実施形態の表面シート10Bを備える吸収性物品では、図8及び図9に示すように、表面シート10Bの凸部3は、その内部が中空構造となっている。その為、液戻りが阻止されてドライ感にすぐれる。さらに固定化剤を含まない場合であっても、中空構造であるため、凸部3に含まれたスキンケア剤が裏面側の部材に移行する「裏抜け」が生じにくい。
以上、本発明をその好ましい第1実施形態及び第2実施形態に基づき説明したが、本発明は前記第1実施形態及び第2実施形態に制限されない。
例えば上述した吸収性物品の備える第1実施形態の表面シート10A及び第2実施形態の表面シート10Bでは、図2及び図8に示すように、スキンケア剤含有領域STがストライプ状に形成されているが、最も高さの高い第1凸部の次に高さの高い第2凸部の頂部のスキンケア剤4の量の方が、第1凸部の頂部のスキンケア剤4の量よりも多くなっていれば、ストライプ状でなくてもよい。
10A,10B 表面シート
1u 非熱収縮繊維層
1d 熱収縮繊維層
2 接合部
20a,20b,20c 棒状体
21 中心点
2B 第2接合部
3 凸部
31 中凸部
32 高凸部
32B 第2高凸部
33 低凸部
33B 第2低凸部
34 柱状凸部
4 スキンケア剤
11 第1不織布
12 第2不織布
ST スキンケア剤含有領域
NST スキンケア剤非含有領域

Claims (8)

  1. 液透過性の表面シートを備え、着用時に着用者の前後方向に沿う縦方向と、該縦方向と直交する横方向とを有する吸収性物品であって、
    前記表面シートは、肌対向面側に突出する高さの異なる少なくとも2種類の凸部が該表面シートの面内方向に分散した凹凸構造を備える不織布であり、
    前記表面シートにはスキンケア剤が配されており、
    前記凸部の内、最も高さの高い第1凸部の次に高さの高い第2凸部は、その圧縮仕事量が、該第1凸部の圧縮仕事量よりも大きく、
    前記スキンケア剤の量は、前記第2凸部の頂部の方が、前記第1凸部の頂部よりも多い、吸収性物品。
  2. 前記第2凸部を構成する繊維の繊維間距離は、前記第1凸部を構成する繊維の繊維間距離よりも小さい請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記第2凸部の底面積に対する前記第1凸部の底面積の比は、2以上10以下である請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記表面シートは、前記スキンケア剤が配されているスキンケア剤含有領域と前記スキンケア剤が配されていないスキンケア剤非含有領域とに区分されており、
    前記スキンケア剤含有領域に前記第2凸部が配されている請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記凸部は、その内部が構成繊維で満たされた中実構造となっている請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記スキンケア剤は、固定化剤を含んでいる請求項1〜5の何れか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記第2凸部の頂部とイオン交換水との接触角は、60度以上90度以下である請求項1〜6の何れか1項に記載の吸収性物品。
  8. 前記第1凸部の坪量に対する前記第2凸部の坪量の比は、1.2以上4.0以下である請求項1〜7の何れか1項に記載の吸収性物品。
JP2016097366A 2016-05-13 2016-05-13 吸収性物品 Active JP6665025B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016097366A JP6665025B2 (ja) 2016-05-13 2016-05-13 吸収性物品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016097366A JP6665025B2 (ja) 2016-05-13 2016-05-13 吸収性物品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017202254A JP2017202254A (ja) 2017-11-16
JP6665025B2 true JP6665025B2 (ja) 2020-03-13

Family

ID=60322765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016097366A Active JP6665025B2 (ja) 2016-05-13 2016-05-13 吸収性物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6665025B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7281310B2 (ja) * 2019-03-11 2023-05-25 花王株式会社 吸収性物品
JP7433597B2 (ja) 2021-03-23 2024-02-20 国立大学法人広島大学 繊維間距離測定装置、繊維間距離測定方法及びプログラム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011110122A (ja) * 2009-11-24 2011-06-09 Kao Corp 吸収性物品
JP5933082B2 (ja) * 2009-11-24 2016-06-08 花王株式会社 吸収性物品
JP5909349B2 (ja) * 2010-12-20 2016-04-26 花王株式会社 吸収性物品
JP5881915B1 (ja) * 2015-04-09 2016-03-09 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品用シートの製造方法及び製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017202254A (ja) 2017-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6626747B2 (ja) 吸収性物品
WO2011065247A1 (ja) 吸収性物品
JP5909349B2 (ja) 吸収性物品
KR101786474B1 (ko) 흡수성 물품
KR101251864B1 (ko) 투액성 시트 및 그의 제조 방법
JP5875157B2 (ja) 繊維シート
JP5933082B2 (ja) 吸収性物品
JP5507193B2 (ja) 吸収性物品の表面シート
JP2011110122A (ja) 吸収性物品
WO2016002105A1 (ja) 吸収性物品及び該吸収性物品を備える着用物品
JP2004000466A (ja) 吸収性物品用の表面シート
JP2019170534A (ja) 吸収性物品及び吸収性物品用の表面シートの製造方法
AU2015390007A1 (en) Absorbent article with three dimensional shape retaining structure
JP6665025B2 (ja) 吸収性物品
JP7121483B2 (ja) 吸収性物品
JP6749147B2 (ja) 吸収性物品
JP7281310B2 (ja) 吸収性物品
JP2012090689A (ja) 吸収性物品
JP6449640B2 (ja) 吸収性物品
JP6753664B2 (ja) 不織布
JP7487044B2 (ja) 吸収性物品
WO2017094409A1 (ja) 吸収性物品
JP7438889B2 (ja) 吸収性物品
JP7126430B2 (ja) 吸収性物品
JP2022056826A (ja) 吸収性物品

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160629

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200219

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6665025

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250