JP5881915B1 - 吸収性物品用シートの製造方法及び製造装置 - Google Patents

吸収性物品用シートの製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、凸部や凹部を有する賦形シートの前記凸部にスキンケア剤が塗布するに際して、前記凹部の底部に前記スキンケア剤が塗布されるのを抑止する一方で、前記凸部に前記スキンケア剤を安定的に塗布することができる吸収性物品用シートの製造方法を得ることを目的とする。即ち、賦形シート形成工程後、賦形シート(5)の凸部(11)に疎水性のスキンケア剤(17)を塗布する塗布工程を実施する際に、塗布工程を、賦形シート(5)を、その幅が連続シート(2)の幅よりも小さくなるように搬送方向(MD)に伸長させながら、スキンケア剤(17)を、賦形シート(5)の第1面(5a)側から凸部(11)に塗布する。

Description

本発明は、使い捨ておむつや生理用ナプキン、失禁パッド等の吸収性物品に使用される吸収性物品用シートの製造方法に関するものである。
例えば使い捨ておむつ等の吸収性物品において、トップシート等の構成部材として用いられる不織布等の吸収性物品用シートとして、肌と接触する面に、複数列の畝状の凸部と、隣接する凸部の間に設けられた溝状の凹部とを備えたものは広く知られている。
この種の吸収性物品用シートを吸収性物品のトップシートとして使用した際、前記凸部が肌に接するが、蒸れ等によって肌のかぶれ等を生じることがあるため、吸収性物品用シートの製造過程で前記凸部にスキンケア剤を塗布する場合がある。前記スキンケア剤は通常疎水性であり、トップシートに塗布した場合には尿等の排泄液をはじき易いため、肌のかぶれ等を防止しつつ、排泄液を吸収性物品の吸収体に適切に吸収させるためには、スキンケア剤を凸部にのみに付着させ、凹部の底部には付着させないことが肝要となる。
前記吸収性物品用のシートの製造過程において前記凸部にスキンケア剤を塗布する技術としては、例えば特許文献1のように、賦形シートの第1面側からスキンケア剤を噴霧する一方で、第1面とは反対側の第2面の方からエア吸引を行うことが行われている。
この特許文献1の技術で用いられる賦形シートは、第1面側に突出する凸部の頂部は、賦形時に賦形対象のシートを厚さ方向に延伸したことにより繊維密度が小さくなっている一方で、凹部の底部は延伸しないために凸部の頂部に比べて繊維密度が大きい。
そのため、前記賦形シートの第2面側からエア吸引を行った場合には、繊維密度が小さい凸部の頂部はエアの流通量が多く、スキンケア剤を噴霧した場合には、エアの流れに乗ってスキンケア剤が凸部の頂部及びその近傍に付着し易くなる。逆に、凸部の頂部よりも繊維密度が大きい凹部の底部については、賦形シートの第2面側からエア吸引を行った場合でも、凸部の頂部に比べてエアの流通量が少なく、スキンケア剤を噴霧しても、そのスキンケア剤は凹部の底部にはあまり移動しない傾向にある。引用文献1はこのような原理を利用して、スキンケア剤を凸部の頂部にのみ付着させるようにしている。
しかしながら、この特許文献1の技術の場合、確かに凸部の頂部にスキンケア剤が付着しやすい傾向にあるものの、賦形シート自体は不織布等のシートであって基本的に薄いものであることから、凹部の底部を通じてのエアの流通が少なからずある。
そのため、噴霧したスキンケア剤の一部が、エアの流れにより凹部の底部に移動することがある上、スキンケア剤の一部は、凸部を通じたエアの流通の影響を受けることなく賦形シートに落下するため、実際上は、凹部の底部にもスキンケア剤が塗布される。
特開2012−143543号公報
本発明の技術的課題は、凸部や凹部を有する賦形シートの凸部にスキンケア剤を塗布するに際して、凹部の底部に前記スキンケア剤が塗布されるのを抑止する一方で、凸部にスキンケア剤を安定的に塗布可能な吸収性物品用シートの製造方法及び製造装置を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明の吸収性物品用シートの製造方法は次の通りである。
(1)搬送方向に連続する連続シートを、外周面に凹凸部を有し且つ相互に噛み合う一対の賦形ロールの間に通すことにより、第1面と前記第1面とは反対側の第2面のうちの少なくとも第1面に、長さ方向に延びる複数の凸部及びそれらの間に設けられた複数の凹部を有する賦形シートを形成する賦形シート形成工程と、前記凸部に疎水性のスキンケア剤を塗布する塗布工程とを含む吸収性物品用シートを製造する方法であって、前記塗布工程において、前記賦形シートを、その幅が前記連続シートの幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長させながら、前記スキンケア剤を、前記第1面側から前記凸部に塗布する、吸収性物品用シートの製造方法。
(2)前記賦形シート形成工程の前に、前記連続シートを加熱する加熱工程を有し、前記賦形シート形成工程後、塗布工程前に、前記賦形シートを冷却する冷却工程を有する、前記(1)に記載の製造方法。
(3)前記塗布工程において、前記スキンケア剤の塗布部材を前記凸部に接触させることにより前記スキンケア剤を前記凸部のみに塗布する、前記(1)又は(2)に記載の製造方法。
(4)前記塗布工程において、前記一対の賦形ロールと、これらの一対の賦形ロールよりも搬送方向の下流に設けた、前記賦形シートを搬送する搬送ロールとの間において、前記スキンケア剤を前記凸部に塗布し、前記搬送ロールは、周速を前記一対の賦形ロールの周速よりも速くして、前記賦形シートを前記一対の賦形ロールの間から引き出すことにより、前記賦形シートに対して搬送方向に張力を作用させる、前記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の製造方法。
(5)前記搬送ロールの周速を、前記一対の賦形ロールの周速よりも1〜15%速くする、前記(4)に記載の吸収性物品用シートの製造方法。
また、前記課題を解決するため、本発明の製造装置は次の通りである。
(6)第1面と前記第1面とは反対側の第2面のうちの少なくとも第1面に、長さ方向に延びる複数の凸部及びこれらの間に設けられた複数の凹部を有する賦形シートにおける前記凸部に、疎水性のスキンケア剤が塗布された吸収性物品用シートの製造装置であって、搬送方向に連続した連続シートを間に通すことにより賦形して前記賦形シートを形成する、外周面に凹凸部を有し且つ相互に噛み合う一対の賦形ロールと、前記一対の賦形ロールの下流に設けられた、前記賦形シートを搬送する搬送ロールと、前記賦形シートの前記凸部に前記スキンケア剤を塗布する塗布部材とを有し、前記搬送ロールは、前記賦形シートを、その幅が前記連続シートの幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長させながら搬送可能であり、前記塗布部材は、前記賦形シートをその幅が前記連続シートの幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長させた状態で、前記スキンケア剤を前記第1面側から前記凸部に塗布可能である、吸収性物品用シートの製造装置。
本発明によれば、賦形シートの搬送方向の両側の領域では、隣接する凸部間の距離が縮まるため、スキンケア剤を凸部に塗布し易くなる一方で、スキンケア剤が凹部の底部に塗布されにくい。また、賦形シートの搬送方向の中央の領域では、幅入りに伴う両側からの張力により凸部の形状を安定的に維持できるため、スキンケア剤の凸部への塗布を安定的且つ容易に行うことができる。この結果、スキンケア剤が賦形シートの凹部の底部に塗布されるのを抑止しながら、スキンケア剤を凸部に安定的に塗布することが可能となる。
図1は本発明に係る吸収性物品用シートの製造方法の一実施形態を実施するための製造装置の一例を示す模式図である。 図2は図1の製造装置を用いて本発明に係る吸収性物品用シートの製造方法を実施することにより形成される吸収性物品用シートの一実施形態を示す平面図である。 図3は同断面斜視図である。 図4は図1の製造装置における賦形装置の一対の賦形ロールを模式的に示す斜視図である。 図5は賦形シートをその幅が連続シートの幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長させた状態を模式的に示す(a)平面図、(b)断面図である。
以下、本発明の吸収性物品用シートの製造方法を図面に基づいて詳細に説明する。
図1、図4、図5は本発明の吸収性物品用シートの製造方法の一実施形態を実施するための製造装置の一例を示すものである。
この製造装置1は、搬送方向MDに連続し予め定めた幅を有する連続シート2がロール状に巻かれ、その連続シート2を搬送方向MDに向けて巻き出す巻出装置3と、巻出装置3によって巻き出された連続シート2に予熱を与える予熱装置4とを備えている。また、予熱を与えた連続シート2を延伸して、第1面5a及びこの第1面5aとは反対側の第2面5bに凸部及び凹部を形成して賦形シート5とする賦形装置6とを有している。
さらに、賦形装置6における搬送方向MDの下流に、この賦形装置6により賦形された賦形シート5を下流に向けて搬送する第1搬送ロール7、及びこの第1搬送ロール7よりも搬送方向MDの下流に配設された第2搬送ロール8を備えている。また、これらの第1搬送ロール7と第2搬送ロール8との間に配設されて、賦形シート5に対して第1面5a側からスキンケア剤を塗布して吸収性物品用シート10とする塗布装置9を有している。
なお、この実施形態の製造装置1では、賦形装置6において賦形シート5の凸部11が下方側に形成されるため、図1及び図5では、連続シート2の下面が第1面2a、上面が第2面2b、賦形シート5の下面が第1面5a、上面が第2面5bとなっている。
本発明における連続シートとしては、不織布、樹脂製フィルム等を用いることができ、不織布の場合には熱可塑性樹脂繊維を含有していることが好ましい。この実施形態においては、巻出装置3により巻き出される連続シート2として、熱可塑性樹脂繊維を含んだ不織布を採用している。
また、連続シートの坪量は、形成される吸収性物品用シートの用途等によって異なるが、通常は10〜100g/m2である。さらに、連続シートの厚みについても、形成される吸収性物品用シートの用途等によって異なるが、通常は0.1〜5mmである。
一方、賦形シートは、第1面(例えば表面)と第2面(例えば裏面)に凸部や凹部が存在するものであり、第1面との第2面とのうちの少なくとも第1面に凸部や凹部があればよく、凸部や凹部の形状については特に限定されない。
この実施形態の賦形シート5は、第1面5a及び第2面5bに交互に折り返すことにより形成された略波型のシートである。なお、図2及び図3の賦形シート5は、第1面5aを上方、第2面5bを下方としてあらわしている。
図2及び図3に示すように、賦形シート5は、第1面5a側に凸となるように突出した、搬送方向MDに連続的に相互に平行に延びる複数の凸部11と、これらの凸部11の間に設けられた、第2面5b側に凸となるように第2面5b側に窪んだ複数の凹部12とを備えている。さらに、凹部12内に設けられ、その底部12aよりもさらに第2面5b側に窪み、且つ第2面5b側に突出するように形成された複数の窪み部13を有している。
また、窪み部13は、凹部12の底部12aと連続した状態で第2面5bに向けて延びる立壁状の周面15と、周面15の最も第2面5b側の端部に設けられた底部14とを備えている。さらに、周面15は、搬送方向MDに沿うように延び、且つ相互に向かい合う位置に配設された一対の第1周面15a,15aと、幅方向CDに沿うように延び、且つ相互に向かい合う位置に配設された一対の第2周面15b,15bとを備えている。
第1周面15aには、この第1周面15aを貫通して賦形シート5の第2面5b側に通じる孔部16が形成されていて、この孔部16により凸部11の繊維の張力を開放し、凸部11全体または凸部11を形成する繊維が移動する自由度を向上させて、凸部11の柔軟性を高めている。
さらに、吸収性物品用シート10は、賦形シート5における凸部11にスキンケア剤17を塗布したもので、使い捨ておむつや生理用ナプキン、尿取りパット、パンティーライナー等の吸収性物品のトップシートや防漏壁等、吸収性物品の使用者の肌と接する側に配設されるシートとして好適に用いられる。
本発明において用いられるスキンケア剤は、吸収性物品用シートが肌面に接する部分(例えばトップシート)に使用されている吸収性物品の着用者の肌に対して、保護あるいは治癒等の効能を有する疎水性のものであれば、特に制限なく用いることができる。
例えば、スキンケア剤として、ジアミド誘導体を含有する油性スキンケア剤や、化粧分野等においてエモリエント剤として用いられている油性スキンケア剤を用いることができる。その他、流動パラフィン、シリコンオイル、動植物性油(例えばオリーブオイルやホオバ油、ベニバナ油、スクワレン、スクワラン等)、モノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライド、脂肪族エーテル(ミリスチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、ステアリル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−メチルプロピルエーテル、ステアリル−1,3−メチルプロピルエーテル等)、イソステアリル−コレステロールエステル、パラフィンワックス、C12〜C22脂肪酸、C12〜C44脂肪酸エーテル、C12〜C22脂肪アルコール、ワセリン、脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル、及びトリエステルのいずれでもよい。)、ポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル、及びトリエステルのいずれでもよい。)、金属石験(ステアリン酸マグネシウム等)、ショ糖脂肪酸エステル、シクロデキストリン脂肪酸エステル、シリコーン、シリコーン系レジンを用いることができる。なお、これらのスキンケア剤は、1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
また、本発明において用いられるスキンケア剤は、ゲル状組成物、特に38℃でゲル状態を維持できるものに各種スキンケア剤成分を保持させたものであってもよい。
例えば、スチレン系エラストマー(特にスチレン系熱可塑性エラストマー)に炭化水素油及びシリコンオイルを保持させたものをスキンケア剤として用いることができる。炭化水素油は、炭素と水素からなる化合物であれば特に制限されないが、例えばオレフィン系炭化水素、パラフィン系炭化水素、アセチレン系炭化水素、二重結合及び/又は三重結合を2つ以上含む炭化水素、芳香族炭化水素、脂環式炭化水素等の環状炭化水素を用いることできる。シリコンオイルとしては、例えばジメチルポリロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のジオルガノポリシロキサン、シクロペンタイシロキサン等の環状シロキサンを用いることができる。
なお、ゲル状組成物は、所望の製品特性などに応じて、安定剤、酸化防止剤(例えば、BHT(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール)、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、没食子酸プロピル等)、光安定剤、着色剤、顔料、香料、無機粉体、有機粉体等の任意の添加剤又は他の成分を少なくとも1種含むことができる。
製造装置1の予熱装置4は、図1に示すように、上下一対の加熱ロール21,22を備えている。そして、搬送されてきた連続シート2を、回転している下方の加熱ロール22に巻き付けて、その連続シート2の第2面2bを当接させ、その第2面2b側を加熱した後、回転している上方の加熱ロール21に受け渡すようになっている。さらに、その上方の加熱ロール21には、受け渡された連続シート2の第1面2aを当接させて、その第1面2aを加熱することができるようになっている。これにより、予熱装置4は、連続シート2の第1面2a及び第2面2bの両面に対して予熱を加えることが可能となっている。
また、賦形装置6は、図1及び図5に示すように、同じ周速で回転する上下一対の賦形ロール25,26を備えていて、これらの賦形ロール25,26は、相互に噛み合う凹凸部を有している。そして、これらの一対の賦形ロール25,26の間を、連続シート2を通過させることにより、これらの一対の賦形ロール25,26の外周面が相互に最も接近する位置を連続シート2の賦形位置として、凸部11及び凹部12、窪み部13を有する賦形シート5が形成されるようになっている。
ここで、上方に位置する第1賦形ロール25は、下方に位置する第2賦形ロール26の直上に位置していて、第1賦形ロール25の軸線は第2賦形ロール26の軸線の鉛直上方に位置し、且つこれらの賦形ロール25,26の軸線は相互に平行となっている。したがって、連続シート2は、第1賦形ロール25における最も下方に位置する部分と第2賦形ロール26において最も上方に位置する部分との間を賦形位置として賦形が行われ、凸部11及び凹部12、窪み部13の最終的な形状が確定することとなる。
第1賦形ロール25は、前記凹凸部として、ロール幅方向に一定の間隔で配設され、この第1賦形ロール25の外周面に沿って相互に平行に複数列設けられた、周方向に延びる突稜27と、突稜27,27間に設けられた複数列の凹溝28とを備えている。
なお、この第1賦形ロール25の突稜27の高さや幅、隣接する他の突稜27との間隔(即ち凹溝28の溝幅)については、賦形シート5における凸部11の高さや幅、凹部12の深さや幅、さらには第2賦形ロール26の後述するピン29の大きさや高さ、間隔、賦形する連続シート2の材質や厚さ、坪量等の関係によって決定される。
一方、第2賦形ロール26は、前記凹凸部として、外周面に、第1賦形ロール25の凹溝28と噛み合うように、一定の間隔で設けられた複数のピン29と、これらの複数のピン29の間に設けられた凹部30とを備えている。
図4に示すように、ピン29は、ロール幅方向に対しては、第1賦形ロール25の突稜27と接触しないように一定の間隔で配設され、ロールの周方向に対しては、第2賦形ロール26の外周面に沿って一定の間隔でほぼ直線的に配設されている。
なお、ピン29の高さや太さについては、賦形により形成する賦形シート5における凹部12の深さや幅、窪み部13の平面視の大きさや深さ、第1賦形ロール25の突稜27の高さや幅、隣接する他の突稜27との間隔、さらに賦形する連続シート2の材質や厚さ、坪量等の関係によって決定される。
さらに、第1搬送ロール7及び第2搬送ロール8は、賦形装置6の一対の賦形ロール25,26の凹凸部における、これら一対の賦形ロール25,26のロール幅方向の長さよりも大きなロール幅を有している。
この実施形態の第1搬送ロール7及び第2搬送ロール8は、図5に示すように、連続シート2の幅よりも大きいロール幅を有している。なお、この実施形態においては、これらの第1搬送ロール7及び第2搬送ロール8は相互に同大同形となっていて、外周径及びロール幅等が同じものとなっている。
また、この実施形態における第1搬送ロール7及び第2搬送ロール8の最も上方に位置する部分は、一対の賦形ロール25,26の間から賦形シート5が出てくる高さとほぼ同じ高さとなっている。これにより、一対の賦形ロール25,26の間から出た賦形シート5は、第1搬送ロール7、さらには第2搬送ロール8に向けて略水平に搬送される。
塗布装置9は、賦形シート5の凸部11に対して、その賦形シート5の第1面5a側からスキンケア剤17を塗布し、賦形シート5を吸収性物品用シート10とするものである。
本発明において用いられる塗布装置は、凸部に塗布部材を接触させてスキンケア剤を塗布する接触式のものや、スキンケア剤を凸部に噴霧や吐出することによりスキンケア剤を賦形シートに塗布する非接触式のもの等、任意のものを選択できる。
この実施形態の塗布装置9は、賦形シート5の搬送と同期して回転しながらこの賦形シート5の凸部11に接触し、スキンケア剤17を塗布するロール状の塗布部材41と、この塗布部材41によるスキンケア剤17の塗布時に賦形シート5を支持する支持ロール42を有している。なお、塗布部材41と支持ロール42との間には、後述する塗布工程中に、賦形シート5が塗布部材41と支持ロール42との間で凸部11を潰すことなく塗布部材41が凸部11の頂部に接触することができる程度の隙間が形成されていて、スキンケア剤17を凸部にのみ適切に塗布可能となっている。
以下、前記構成を有する製造装置1を用いて、この実施形態に係る吸収性物品用シート10の製造方法を実施する場合について説明する。
この実施形態における吸収性物品用シートの製造方法を実施するに際しては、巻出装置3から巻き出された連続シート2に対して予熱を加える予熱工程と、予熱工程を経た連続シート2を延伸して賦形加工する賦形シート形成工程とを順次行う。その後、賦形シート形成工程により形成された賦形シート5を賦形装置6から引き出して搬送する引出工程と、引出工程によって賦形装置6から引き出された賦形シート5を冷却する冷却工程と、冷却工程後の賦形シート5に対してスキンケア剤の塗布を行って吸収性物品用シート10とする塗布工程を順次行う。
前記予熱工程は、巻出装置3から巻き出され、搬送方向MDに沿って搬送されてきた連続シート2を、予熱装置4の回転している上下一対の加熱ロール21,22の外周面に順次接触させることにより、連続シート2の第2面2b及び第1面2aの両面を加熱して予熱を加える。予熱温度は、連続シートを構成する熱可塑性樹脂繊維の種類にもよるが、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)と高密度ポリエチレン(HDPE)との芯鞘型の複合繊維の場合、加熱ロールの外周面の温度が50〜80℃程度とすることが好ましく、より好ましくは60〜70℃程度とすることである。
前記賦形シート形成工程は、予熱工程を経て搬送されてきた連続シート2を、賦形装置6において、前記凹凸部が噛み合いながら回転している上下一対の賦形ロール25,26の間に装入し、連続シート2を、第1賦形ロール25の突稜27及び凹溝28と、第2賦形ロール26のピン29及び凹部30で延伸して賦形する。このとき、第1賦形ロール25は、突稜27が連続シート2の第2面2bに接触し、接触している連続シート2の部分を第2賦形ロール26の凹部30内に押し込み、賦形シート5の凸部11を賦形する。
一方で、第2賦形ロール26は、周方向に並んでいる複数のピン29が連続シート2の第1面2aに接触し、ピン29の先端に接触している連続シート2の部分を第1賦形ロール25の凹溝28内に押し込む。その際、連続シート2における、ピン29及びそのピン29と第2賦形ロールの周方向において隣接する他のピン29との接触部分に挟まれた部分は、第1賦形ロール25の凹溝28内に押し込まれ、賦形シート5の凹部12となる。
また、第2賦形ロール26のピン29の先端は、連続シート2に接触した部分を第1賦形ロール25の凹溝28内に強く押し込んで賦形し、周面15及び底部14を有する窪み部13を形成する。このとき、連続シート2において、ピン29の先端の幅方向(ロール幅方向)の両端部に接触していた部分は、第1賦形ロール25の突稜27が連続シート2を第2賦形ロール26の方向に押し込んだ際の張力も手伝って、熱可塑性樹脂繊維を掻き分けあるいは破断して孔部16を形成する。
また、第1賦形ロール25と第2賦形ロール26とが連続シート2を噛み込んで固定した状態で、第2賦形ロール26のピン29が連続シート2の当接部分を第1賦形ロール25の凹溝28内に押し込んで、繊維密度が他の部分よりも高い底部14を形成する。これにより、賦形シート5の剛性が向上すると共に、周面15を通じて賦形シート5の形状を安定的に保持する。
ここで、この実施形態においては、賦形シート形成工程を実施するに際して、連続シート2の賦形をより行い易くするため、一対の賦形ロール25,26の少なくとも一方の賦形ロールで連続シート2を再度加熱しながら賦形している。このとき、賦形ロールでの連続シートの加熱温度については、予熱工程において連続シートに加えた予熱よりも高いことが好ましく、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)と高密度ポリエチレン(HDPE)との芯鞘型の複合繊維の場合、加熱工程において60〜70℃程度の温度(加熱ロールの外周面の温度)を予熱として加えた場合、90〜100℃程度の温度(第1賦形ロール25の外周面の温度)で加熱することができる。
さらに、この賦形シート形成工程においては、一対の賦形ロール25,26の上流における連続シート2の搬送速度を、一対の賦形ロール25,26の周速よりも速くする。これにより、連続シート2を一対の賦形ロール25,26で賦形する際に、連続シート2の搬送方向MDの変形を抑えることができる。なお連続シートの搬送速度は、賦形する賦形シートの凸部の高さや凹部の深さや連続シートの素材等に応じて決定される。
前記賦形シート形成工程終了後、前記引出工程を実施する。
この引出工程は、第1搬送ロール7の周速を、一対の賦形ロール25,26の周速よりも速くすることにより、賦形シート5を第1搬送ロール7によって一対の賦形ロール25,26の間から引き出す。このとき、第1搬送ロール7の周速は、一対の賦形ロール25,26の周速よりも速いため、一対の賦形ロール25,26の間を通過した賦形シート5に、搬送方向MD向きの張力が作用することとなる。
この実施形態の第1搬送ロール7の周速は、一対の賦形ロール25,26の間を通過した賦形シート5に対して搬送方向MD向きに張力を作用させ、賦形シート5をその幅が連続シート2の幅、さらに賦形シート5の本来の幅(搬送方向MD向きに張力を作用させていない状態の幅)よりも小さくなるように搬送方向に伸長させる速さとしている。
なお、この引出工程において、第1搬送ロール7の周速を、賦形装置6における一対の賦形ロール25,26の周速よりも速くして、賦形シート5を一対の賦形ロール25,26の間から引き出すのは、凸部11及び凹部12、窪み部13の形状を適切に維持しながら賦形シート5を賦形ロール25,26の間から取り出すためである。また、後述するように、塗布工程において凸部11にのみスキンケア剤17を塗布し易くするためである。
前記引出工程の後、この引出工程により一対の賦形ロール25,26の間から引き出した賦形シート5を冷却する冷却工程を実施する。
この冷却工程は、前記予熱工程及び賦形シート形成工程での連続シート2への加熱により、賦形シート5に残っている熱を除去するものである。なお、この冷却工程における賦形シート5の冷却は、前記予熱工程及び賦形シート形成工程において連続シート2に加熱された熱を除去できればよく、したがって、賦形シートの温度を常温(ただし、この場合は製造装置1が設置されている場所の温度)まで低下することができればよい。
このように、塗布工程の前に冷却工程を実施することにより、塗布工程において賦形シート5に塗布されるスキンケア剤が熱の影響を受けにくくなるため、賦形シート5の熱によってスキンケア剤17の性質が変化したり、スキンケア剤17の粘度の低下によりスキンケア剤17が凸部11から凹部12の底部12aに向けて移動するのを抑止できる。
この実施形態においては、一対の賦形ロール25,26の間から引き出した賦形シート5を、後工程である塗布工程においてスキンケア剤17を賦形シート5の凸部11に塗布するまでの間の搬送により賦形シート5の温度を低下させている。なお、この冷却工程では、賦形シート5に対して冷却用エアを当てる等、強制的な冷却を行ってもよい。
前記冷却程終了後、前記塗布工程を実施する。
この塗布工程においては、賦形シート5を、その幅が連続シート2の幅よりも小さくなるように搬送方向MDに伸長させる。そして、賦形シート5を搬送方向MDに伸長させた状態を維持しながら、スキンケア剤17を第1面5a側から凸部11に塗布する。
ここで、賦形シートを、その賦形シートの幅が一対の賦形ロールの間を通過する前の状態である連続シートの幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長するのは、凸部のみにスキンケア剤を容易且つ安定的に塗布するためである。
賦形シートの凸部にスキンケア剤を塗布する場合、例えば吸収性物品用シートが吸収性物品に使用された際に、吸収性物品の使用者の排泄液の吸収体への吸収が阻害されるのを防止するため、吸収体に最も近接する部位である賦形シートの凹部の底部にスキンケア剤が塗布されないようにすることが肝要である。
賦形シートの凸部のみにスキンケア剤を塗布するための手段としては、賦形シートの凸部の形状を安定的に維持することにより、凸部の頂部と凹部の底部との高さの差をはっきりさせ、スキンケア剤を凸部に塗布し易くすることが考えられる。特に、スキンケア剤の塗布を接触式の塗布装置により行う場合には、凸部に直接接触する塗布部材の押圧に対して、凸部の変形(特に凸部の潰れ)ができるだけ生じないようにする必要がある。
また、賦形シートの凸部のみにスキンケア剤を塗布するための他の手段としては、隣接する凸部間の距離を小さくし、賦形シートの凹部の底部の賦形シートの第1面への露出範囲を小さくして、スキンケア剤が凹部の底部に付着する機会を抑えることが考えられる。
そのため、本発明においては、賦形シートを、その幅が連続シートの幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長させ、凸部の変形を抑制し、また隣接する凸部間の距離を小さくするようにしている。
この点について具体的に説明すると、賦形シートを、その幅が連続シートの幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長させた場合には、賦形シートにおける幅方向の両端側(搬送方向に延びる両側)に位置する側部領域では、搬送方向への伸長に伴って賦形シートが幅入り(幅が小さくなる現象)する。このとき、図5(a),(b)に示すように、この幅入りによって賦形シート5の幅方向CDの両端の領域に幅方向CDの内側方向への力Fが発生し、側部領域50,50は賦形シート5の幅方向CDの内側方向に入り込む。これにより、側部領域50,50の凸部11が隣接する凸部11に近づく現象が生じるため、隣接する凸部11間の距離、即ち凹部12の幅(凸部のピッチ)が小さくなる。
なお、図5(b)に示すものの場合、側部領域50は、賦形シート5の幅方向CDの端縁から、賦形シートの幅の1/4程度、賦形シート5の幅方向CDの内側方向に入り込んだ部分の領域となっている。また、中央領域51は、これらの側部領域50,50に挟まれた領域であって、賦形シート5の幅の1/2程度の幅の部分の領域となっている。
また、賦形シートを、その幅が連続シートの幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長させた場合、図5(a)に示すように、側部領域50,50に挟まれた中央領域51には、賦形シート5の幅入りに伴って生じる賦形シート5の幅方向CDの内側方向への力Fへの反力、即ち賦形シート5の幅方向CDの外側方向への力Fが発生する。
このとき、図5(b)に示すように、中央領域51は、賦形シート5の幅方向CDの外側方向に引っ張られるため、隣接する凸部11と凸部11との間の距離に大きな変動はなく、逆に凸部11あるいは凸部11を形成する繊維が緊張状態となり、凸部11の形状は安定する。これにより、中央領域51では、賦形シート5の凸部11の形状を安定的に維持することができる。特に、この実施形態のような接触式の塗布装置9における塗布部材41が凸部11に接触した場合であっても、凸部11が塗布部材41の押圧によって変形することが可及的に抑えられる上、塗布部材41が凹部12の底部12aに触れることも抑止されるため、凸部11にのみスキンケア剤17を塗布することが可能となる。
本発明においては、賦形シートをその幅が連続シートにおける幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長させることにより生じる、賦形シートの中央領域及び側部領域での上述の現象を利用し、スキンケア剤を凸部に容易且つ安定的に塗布可能としている。
ここで、この実施形態においては、第2搬送ロール8の周速は第1搬送ロール7の周速と同じ速さとし、第1搬送ロール7が賦形シート5を一対の賦形ロール25,26の間から引き出す速度、即ち一対の賦形ロール25,26と第1搬送ロール7との間での賦形シート5の搬送速度と同じとしている。したがって、賦形シート5は一対の賦形ロール25,26の間から第1搬送ロール7により直接的に引き出されているが、第2搬送ロール8は周速が第1搬送ロール7の周速と同じ速さであることから、第1搬送ロール7による搬送方向MD向きの張力を引き続き維持し、結果として、第2搬送ロール8も賦形シート5の一対の賦形ロール25,26の間からの引き出しを間接的に行っていることとなる。
これにより、第2搬送ロール8は、この第2搬送ロール8と第1搬送ロール7との間において、第1搬送ロール7と一対の賦形ロール25,26との間で賦形シート5に作用させている搬送方向MD向きの張力とほぼ同じ大きさの搬送方向MD向きの張力を賦形シート5に対して作用させることができる。そのため、賦形シート5は、第2搬送ロール8と第1搬送ロール7との間では、第1搬送ロール7と一対の賦形ロール25,26との間の賦形シート5と同程度に伸長する。
この結果、賦形シート5は、第2搬送ロール8と第1搬送ロール7との間においても搬送方向MDに伸長することにより、その幅が連続シート2の幅よりも小さくなる。そして、賦形シート5の側部領域50では隣接する凸部11間の距離が小さくなり、中央領域51では賦形シート5の凸部11の形状を安定的に維持できるため、スキンケア剤17を凸部11にのみ塗布し易くなる。
なお、上述のように、第1搬送ロール7は、この第1搬送ロール7と一対の賦形ロール25,26との間において、賦形シート5をその幅が連続シート2の幅よりも小さくなるように搬送方向MDに伸長させている。そのため、第1搬送ロール7と一対の賦形ロール25,26との間の段階で、賦形シート5の側部領域では隣接する凸部11間の距離が小さくなり、中央領域では凸部11の形状を安定的に維持する現象が既に発生している。
これにより、塗布工程が実施される第1搬送ロール7と第2搬送ロール8との間で、賦形シート5の側部領域50では隣接する凸部11との間の距離を小さくし、中央領域51では凸部11の形状を安定的に維持する現象を一層安定的に発現させることができる。
第1搬送ロール及び第2搬送ロールの周速は、吸収性物品用シートが破壊されない範囲で、一対の賦形ロールの周速よりも大きければよいが、これらの第1搬送ロール及び第2搬送ロールの周速は、一対の賦形ロールの周速よりも1〜15%大きいことが好ましい。
搬送ロールの周速が一対の賦形ロールの周速の1%未満の速さであると、賦形シートの搬送方向への伸長が不足し、その賦形シートの幅が、連続シートの幅よりも小さくならない可能性がある。そのため、賦形シートの側部領域では隣接する凸部11間の距離が小さくならず、中央領域では凸部11の形状が安定しない可能性がある。逆に、搬送ロールの周速が一対の賦形ロールの周速の15%を超えると、賦形シートに対する搬送方向への張力が大きすぎ、場合によっては賦形シートが破壊する可能性がある。
さらに、賦形シート5を搬送方向MDに伸長させた後、塗布装置9の塗布部材41を凸部11に接触させることにより、スキンケア剤17を凸部11に塗布する。
具体的には、塗布装置9における塗布部材41が、賦形シート5の搬送方向MDに沿う方向に回転しながら、塗布部材41が凸部11に第1面5a側から直接的に接触する。このとき、賦形シート5は、前述のように、側部領域では隣接する凸部11間の距離が小さくなり、中央領域では凸部11の形状が安定的に維持されている状態であるため、塗布部材41を、凸部11の頂部及びその近傍にのみ当接し易く、これにより、スキンケア剤17を凸部11のみに安定的に塗布することができる。
なお、上述のように、この実施形態の賦形シート5は、窪み部13、より具体的には、窪み部13が他の部分よりも剛性の高い底部14を有しているため、賦形シート5の剛性が向上し、周面15を通じて賦形シート5の形状が安定的に保持されている。これにより、塗布部材41が凸部11に接触しても、この窪み部13の存在によって賦形シート5の凹凸がより安定的に維持されるため、塗布部材41を凸部11により確実に接触させ易く、スキンケア剤17を凸部11に一層確実且つ安定的に塗布することができる。
なお、前記塗布工程において賦形シート5の凸部11に対してスキンケア剤17の塗布が行われることにより、製造目的である吸収性物品用シート10が完成することになる。
前記塗布工程が完了した吸収性物品用シート10は、例えば吸収性物品の製造工程に搬送され、例えば吸収性物品のトップシートとして使用されることとなる。
以上のように、この実施形態の吸収性物品用シートの製造方法及び製造装置によれば、塗布工程において、賦形シート5をその幅が連続シート2の幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長させながら、スキンケア剤17を第1面5a側から賦形シート5の凸部11に塗布する。
このとき、賦形シート5の側部領域50では凹部12の幅が小さくなって隣接する凸部11間の距離が縮まるため、凸部11の頂部にスキンケア剤17を塗布し易くなる一方で、凹部12の底部12aは第1面5a側への露出が小さくなるため、凹部12の底部12aにはスキンケア剤17が塗布されにくくなる。また、賦形シート5中央領域51では賦形シート5の幅方向CDの外側方向への力の作用により凸部11の形状が安定するため、スキンケア剤17の凸部11への塗布を安定的且つ容易に行うことができる。
この結果、スキンケア剤17が凹部12の底部12aに塗布されるのを抑止しながら、スキンケア剤17を凸部11に安定的に塗布することができる。
前記実施形態においては、一対の賦形ロール25,26の下流に設ける搬送ロールとして、第1搬送ロール7及び第2搬送ロール8の2本の搬送ロールを配設したものとなっている。しかしながら、搬送ロールは、賦形シート形成工程後の賦形シートを、その幅が連続シートの幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長させることができれば、1本であってもよく、あるいは3本以上であってもよい。なお、搬送ロールが1本の場合、一対の賦形ロールの間からの賦形シートの引き出しと、賦形シートの搬送方向への伸長との両方をその1本の搬送ロールで行うことになる。
前記実施の形態においては、予熱工程を行った後、賦形シート形成工程において賦形ロールにより連続シート2への加熱を行っていたが、連続シートへの加熱は、予熱工程での加熱と、賦形シート形成工程における加熱とのいずれか一方のみでもよい。あるいは、連続シートに対する加熱は必ずしも行わなくてもよい。なお、連続シートへの積極的な加熱を行わない場合は、冷却工程は省略することができる。
2 連続シート
4 予熱装置
5 吸収性物品用シート
5a 吸収性物品用シートの第1面
5b 賦形シート5の第2面
6 賦形装置
7 第1搬送ロール
8 第2搬送ロール
9 塗布装置
11 凸部
12 凹部
13 窪み部
17 スキンケア剤
21,22 加熱ロール
25 第1賦形ロール
26 第2賦形ロール
27 突稜
28 凹溝
29 ピン
30 凹部(第2賦形ロール)
41 塗布部材

Claims (5)

  1. 搬送方向に連続する連続シートを、外周面に凹凸部を有し且つ相互に噛み合う一対の賦形ロールの間に通すことにより、第1面と前記第1面とは反対側の第2面のうちの少なくとも第1面に、長さ方向に延びる複数の凸部及びそれらの間に設けられた複数の凹部を有する賦形シートを形成する賦形シート形成工程と、前記凸部に疎水性のスキンケア剤を塗布する塗布工程とを含む吸収性物品用シートを製造する方法であって、
    前記塗布工程において、前記一対の賦形ロールよりも搬送方向の下流に設けた、前記賦形シートを搬送する搬送ロールの周速を、前記一対の賦形ロールの周速よりも速くして、前記賦形シートを前記一対の賦形ロールの間から引き出すことにより、前記賦形シートに対して搬送方向への張力を作用させて、前記連続シートの幅よりも小さく且つ前記張力を作用させていない状態の前記賦形シートの幅より小さくなるように前記賦形シートを搬送方向に伸長させながら、前記一対の賦形ロールと前記搬送ロールとの間において、前記スキンケア剤を前記第1面側から前記凸部のみに塗布する、吸収性物品用シートの製造方法。
  2. 前記賦形シート形成工程の前に、前記連続シートを加熱する加熱工程を有し、
    前記賦形シート形成工程後、前記塗布工程前に、前記賦形シートを常温まで冷却する冷却工程を有する、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記塗布工程において、前記スキンケア剤の塗布部材を前記凸部に接触させることにより前記スキンケア剤を前記凸部のみに塗布する、請求項1又は請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記搬送ロールの周速を、前記一対の賦形ロールの周速よりも1〜15%速くする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 第1面と前記第1面とは反対側の第2面のうちの少なくとも第1面に、長さ方向に延びる複数の凸部及びこれらの間に設けられた複数の凹部を有する賦形シートにおける前記凸部に、疎水性のスキンケア剤が塗布された吸収性物品用シートの製造装置であって、
    搬送方向に連続した連続シートを間に通すことにより賦形して前記賦形シートを形成する、外周面に凹凸部を有し且つ相互に噛み合う一対の賦形ロールと、前記一対の賦形ロールの下流に設けられた、前記賦形シートを搬送する搬送ロールと、前記賦形シートの前記凸部に前記スキンケア剤を塗布する塗布部材とを有し、
    前記搬送ロールは、前記一対の賦形ロールの周速よりも速く構成されていて、前記賦形シートを前記一対の賦形ロールの間から引き出される前記賦形シートに対して搬送方向への張力を作用させて、前記連続シートの幅よりも小さく且つ前記張力を作用させていない状態の前記賦形シートの幅より小さくなるように前記賦形シートを搬送方向に伸長させながら搬送可能であり、
    前記塗布部材は、前記一対の賦形ロールと前記搬送ロールとの間において、幅が前記賦形シート自体の幅より小さく且つ前記連続シートの幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長させた状態の前記賦形シートに、前記スキンケア剤を前記第1面側から前記凸部のみに塗布可能である、吸収性物品用シートの製造装置。
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