JP5881915B1 - 吸収性物品用シートの製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この種の吸収性物品用シートを吸収性物品のトップシートとして使用した際、前記凸部が肌に接するが、蒸れ等によって肌のかぶれ等を生じることがあるため、吸収性物品用シートの製造過程で前記凸部にスキンケア剤を塗布する場合がある。前記スキンケア剤は通常疎水性であり、トップシートに塗布した場合には尿等の排泄液をはじき易いため、肌のかぶれ等を防止しつつ、排泄液を吸収性物品の吸収体に適切に吸収させるためには、スキンケア剤を凸部にのみに付着させ、凹部の底部には付着させないことが肝要となる。
この特許文献1の技術で用いられる賦形シートは、第1面側に突出する凸部の頂部は、賦形時に賦形対象のシートを厚さ方向に延伸したことにより繊維密度が小さくなっている一方で、凹部の底部は延伸しないために凸部の頂部に比べて繊維密度が大きい。
そのため、前記賦形シートの第2面側からエア吸引を行った場合には、繊維密度が小さい凸部の頂部はエアの流通量が多く、スキンケア剤を噴霧した場合には、エアの流れに乗ってスキンケア剤が凸部の頂部及びその近傍に付着し易くなる。逆に、凸部の頂部よりも繊維密度が大きい凹部の底部については、賦形シートの第2面側からエア吸引を行った場合でも、凸部の頂部に比べてエアの流通量が少なく、スキンケア剤を噴霧しても、そのスキンケア剤は凹部の底部にはあまり移動しない傾向にある。引用文献1はこのような原理を利用して、スキンケア剤を凸部の頂部にのみ付着させるようにしている。
そのため、噴霧したスキンケア剤の一部が、エアの流れにより凹部の底部に移動することがある上、スキンケア剤の一部は、凸部を通じたエアの流通の影響を受けることなく賦形シートに落下するため、実際上は、凹部の底部にもスキンケア剤が塗布される。
(1)搬送方向に連続する連続シートを、外周面に凹凸部を有し且つ相互に噛み合う一対の賦形ロールの間に通すことにより、第1面と前記第1面とは反対側の第2面のうちの少なくとも第1面に、長さ方向に延びる複数の凸部及びそれらの間に設けられた複数の凹部を有する賦形シートを形成する賦形シート形成工程と、前記凸部に疎水性のスキンケア剤を塗布する塗布工程とを含む吸収性物品用シートを製造する方法であって、前記塗布工程において、前記賦形シートを、その幅が前記連続シートの幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長させながら、前記スキンケア剤を、前記第1面側から前記凸部に塗布する、吸収性物品用シートの製造方法。
(5)前記搬送ロールの周速を、前記一対の賦形ロールの周速よりも1〜15%速くする、前記(4)に記載の吸収性物品用シートの製造方法。
(6)第1面と前記第1面とは反対側の第2面のうちの少なくとも第1面に、長さ方向に延びる複数の凸部及びこれらの間に設けられた複数の凹部を有する賦形シートにおける前記凸部に、疎水性のスキンケア剤が塗布された吸収性物品用シートの製造装置であって、搬送方向に連続した連続シートを間に通すことにより賦形して前記賦形シートを形成する、外周面に凹凸部を有し且つ相互に噛み合う一対の賦形ロールと、前記一対の賦形ロールの下流に設けられた、前記賦形シートを搬送する搬送ロールと、前記賦形シートの前記凸部に前記スキンケア剤を塗布する塗布部材とを有し、前記搬送ロールは、前記賦形シートを、その幅が前記連続シートの幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長させながら搬送可能であり、前記塗布部材は、前記賦形シートをその幅が前記連続シートの幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長させた状態で、前記スキンケア剤を前記第1面側から前記凸部に塗布可能である、吸収性物品用シートの製造装置。
図1、図4、図5は本発明の吸収性物品用シートの製造方法の一実施形態を実施するための製造装置の一例を示すものである。
この製造装置1は、搬送方向MDに連続し予め定めた幅を有する連続シート2がロール状に巻かれ、その連続シート2を搬送方向MDに向けて巻き出す巻出装置3と、巻出装置3によって巻き出された連続シート2に予熱を与える予熱装置4とを備えている。また、予熱を与えた連続シート2を延伸して、第1面5a及びこの第1面5aとは反対側の第2面5bに凸部及び凹部を形成して賦形シート5とする賦形装置6とを有している。
さらに、賦形装置6における搬送方向MDの下流に、この賦形装置6により賦形された賦形シート5を下流に向けて搬送する第1搬送ロール7、及びこの第1搬送ロール7よりも搬送方向MDの下流に配設された第2搬送ロール8を備えている。また、これらの第1搬送ロール7と第2搬送ロール8との間に配設されて、賦形シート5に対して第1面5a側からスキンケア剤を塗布して吸収性物品用シート10とする塗布装置9を有している。
なお、この実施形態の製造装置1では、賦形装置6において賦形シート5の凸部11が下方側に形成されるため、図1及び図5では、連続シート2の下面が第1面2a、上面が第2面2b、賦形シート5の下面が第1面5a、上面が第2面5bとなっている。
また、連続シートの坪量は、形成される吸収性物品用シートの用途等によって異なるが、通常は10〜100g/m2である。さらに、連続シートの厚みについても、形成される吸収性物品用シートの用途等によって異なるが、通常は0.1〜5mmである。
一方、賦形シートは、第1面(例えば表面)と第2面(例えば裏面)に凸部や凹部が存在するものであり、第1面との第2面とのうちの少なくとも第1面に凸部や凹部があればよく、凸部や凹部の形状については特に限定されない。
図2及び図3に示すように、賦形シート5は、第1面5a側に凸となるように突出した、搬送方向MDに連続的に相互に平行に延びる複数の凸部11と、これらの凸部11の間に設けられた、第2面5b側に凸となるように第2面5b側に窪んだ複数の凹部12とを備えている。さらに、凹部12内に設けられ、その底部12aよりもさらに第2面5b側に窪み、且つ第2面5b側に突出するように形成された複数の窪み部13を有している。
第1周面15aには、この第1周面15aを貫通して賦形シート5の第2面5b側に通じる孔部16が形成されていて、この孔部16により凸部11の繊維の張力を開放し、凸部11全体または凸部11を形成する繊維が移動する自由度を向上させて、凸部11の柔軟性を高めている。
本発明において用いられるスキンケア剤は、吸収性物品用シートが肌面に接する部分(例えばトップシート)に使用されている吸収性物品の着用者の肌に対して、保護あるいは治癒等の効能を有する疎水性のものであれば、特に制限なく用いることができる。
例えば、スキンケア剤として、ジアミド誘導体を含有する油性スキンケア剤や、化粧分野等においてエモリエント剤として用いられている油性スキンケア剤を用いることができる。その他、流動パラフィン、シリコンオイル、動植物性油(例えばオリーブオイルやホオバ油、ベニバナ油、スクワレン、スクワラン等)、モノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライド、脂肪族エーテル(ミリスチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、ステアリル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−メチルプロピルエーテル、ステアリル−1,3−メチルプロピルエーテル等)、イソステアリル−コレステロールエステル、パラフィンワックス、C12〜C22脂肪酸、C12〜C44脂肪酸エーテル、C12〜C22脂肪アルコール、ワセリン、脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル、及びトリエステルのいずれでもよい。)、ポリオキシエチレン脂肪酸ソルビタンエステル(モノエステル、ジエステル、及びトリエステルのいずれでもよい。)、金属石験(ステアリン酸マグネシウム等)、ショ糖脂肪酸エステル、シクロデキストリン脂肪酸エステル、シリコーン、シリコーン系レジンを用いることができる。なお、これらのスキンケア剤は、1種を単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
例えば、スチレン系エラストマー(特にスチレン系熱可塑性エラストマー)に炭化水素油及びシリコンオイルを保持させたものをスキンケア剤として用いることができる。炭化水素油は、炭素と水素からなる化合物であれば特に制限されないが、例えばオレフィン系炭化水素、パラフィン系炭化水素、アセチレン系炭化水素、二重結合及び/又は三重結合を2つ以上含む炭化水素、芳香族炭化水素、脂環式炭化水素等の環状炭化水素を用いることできる。シリコンオイルとしては、例えばジメチルポリロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のジオルガノポリシロキサン、シクロペンタイシロキサン等の環状シロキサンを用いることができる。
なお、ゲル状組成物は、所望の製品特性などに応じて、安定剤、酸化防止剤(例えば、BHT(2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール)、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、没食子酸プロピル等)、光安定剤、着色剤、顔料、香料、無機粉体、有機粉体等の任意の添加剤又は他の成分を少なくとも1種含むことができる。
ここで、上方に位置する第1賦形ロール25は、下方に位置する第2賦形ロール26の直上に位置していて、第1賦形ロール25の軸線は第2賦形ロール26の軸線の鉛直上方に位置し、且つこれらの賦形ロール25,26の軸線は相互に平行となっている。したがって、連続シート2は、第1賦形ロール25における最も下方に位置する部分と第2賦形ロール26において最も上方に位置する部分との間を賦形位置として賦形が行われ、凸部11及び凹部12、窪み部13の最終的な形状が確定することとなる。
なお、この第1賦形ロール25の突稜27の高さや幅、隣接する他の突稜27との間隔(即ち凹溝28の溝幅)については、賦形シート5における凸部11の高さや幅、凹部12の深さや幅、さらには第2賦形ロール26の後述するピン29の大きさや高さ、間隔、賦形する連続シート2の材質や厚さ、坪量等の関係によって決定される。
図4に示すように、ピン29は、ロール幅方向に対しては、第1賦形ロール25の突稜27と接触しないように一定の間隔で配設され、ロールの周方向に対しては、第2賦形ロール26の外周面に沿って一定の間隔でほぼ直線的に配設されている。
なお、ピン29の高さや太さについては、賦形により形成する賦形シート5における凹部12の深さや幅、窪み部13の平面視の大きさや深さ、第1賦形ロール25の突稜27の高さや幅、隣接する他の突稜27との間隔、さらに賦形する連続シート2の材質や厚さ、坪量等の関係によって決定される。
この実施形態の第1搬送ロール7及び第2搬送ロール8は、図5に示すように、連続シート2の幅よりも大きいロール幅を有している。なお、この実施形態においては、これらの第1搬送ロール7及び第2搬送ロール8は相互に同大同形となっていて、外周径及びロール幅等が同じものとなっている。
また、この実施形態における第1搬送ロール7及び第2搬送ロール8の最も上方に位置する部分は、一対の賦形ロール25,26の間から賦形シート5が出てくる高さとほぼ同じ高さとなっている。これにより、一対の賦形ロール25,26の間から出た賦形シート5は、第1搬送ロール7、さらには第2搬送ロール8に向けて略水平に搬送される。
本発明において用いられる塗布装置は、凸部に塗布部材を接触させてスキンケア剤を塗布する接触式のものや、スキンケア剤を凸部に噴霧や吐出することによりスキンケア剤を賦形シートに塗布する非接触式のもの等、任意のものを選択できる。
この実施形態の塗布装置9は、賦形シート5の搬送と同期して回転しながらこの賦形シート5の凸部11に接触し、スキンケア剤17を塗布するロール状の塗布部材41と、この塗布部材41によるスキンケア剤17の塗布時に賦形シート5を支持する支持ロール42を有している。なお、塗布部材41と支持ロール42との間には、後述する塗布工程中に、賦形シート5が塗布部材41と支持ロール42との間で凸部11を潰すことなく塗布部材41が凸部11の頂部に接触することができる程度の隙間が形成されていて、スキンケア剤17を凸部にのみ適切に塗布可能となっている。
この実施形態における吸収性物品用シートの製造方法を実施するに際しては、巻出装置3から巻き出された連続シート2に対して予熱を加える予熱工程と、予熱工程を経た連続シート2を延伸して賦形加工する賦形シート形成工程とを順次行う。その後、賦形シート形成工程により形成された賦形シート5を賦形装置6から引き出して搬送する引出工程と、引出工程によって賦形装置6から引き出された賦形シート5を冷却する冷却工程と、冷却工程後の賦形シート5に対してスキンケア剤の塗布を行って吸収性物品用シート10とする塗布工程を順次行う。
また、第1賦形ロール25と第2賦形ロール26とが連続シート2を噛み込んで固定した状態で、第2賦形ロール26のピン29が連続シート2の当接部分を第1賦形ロール25の凹溝28内に押し込んで、繊維密度が他の部分よりも高い底部14を形成する。これにより、賦形シート5の剛性が向上すると共に、周面15を通じて賦形シート5の形状を安定的に保持する。
この引出工程は、第1搬送ロール7の周速を、一対の賦形ロール25,26の周速よりも速くすることにより、賦形シート5を第1搬送ロール7によって一対の賦形ロール25,26の間から引き出す。このとき、第1搬送ロール7の周速は、一対の賦形ロール25,26の周速よりも速いため、一対の賦形ロール25,26の間を通過した賦形シート5に、搬送方向MD向きの張力が作用することとなる。
この実施形態の第1搬送ロール7の周速は、一対の賦形ロール25,26の間を通過した賦形シート5に対して搬送方向MD向きに張力を作用させ、賦形シート5をその幅が連続シート2の幅、さらに賦形シート5の本来の幅(搬送方向MD向きに張力を作用させていない状態の幅)よりも小さくなるように搬送方向に伸長させる速さとしている。
なお、この引出工程において、第1搬送ロール7の周速を、賦形装置6における一対の賦形ロール25,26の周速よりも速くして、賦形シート5を一対の賦形ロール25,26の間から引き出すのは、凸部11及び凹部12、窪み部13の形状を適切に維持しながら賦形シート5を賦形ロール25,26の間から取り出すためである。また、後述するように、塗布工程において凸部11にのみスキンケア剤17を塗布し易くするためである。
この冷却工程は、前記予熱工程及び賦形シート形成工程での連続シート2への加熱により、賦形シート5に残っている熱を除去するものである。なお、この冷却工程における賦形シート5の冷却は、前記予熱工程及び賦形シート形成工程において連続シート2に加熱された熱を除去できればよく、したがって、賦形シートの温度を常温(ただし、この場合は製造装置1が設置されている場所の温度)まで低下することができればよい。
このように、塗布工程の前に冷却工程を実施することにより、塗布工程において賦形シート5に塗布されるスキンケア剤が熱の影響を受けにくくなるため、賦形シート5の熱によってスキンケア剤17の性質が変化したり、スキンケア剤17の粘度の低下によりスキンケア剤17が凸部11から凹部12の底部12aに向けて移動するのを抑止できる。
この実施形態においては、一対の賦形ロール25,26の間から引き出した賦形シート5を、後工程である塗布工程においてスキンケア剤17を賦形シート5の凸部11に塗布するまでの間の搬送により賦形シート5の温度を低下させている。なお、この冷却工程では、賦形シート5に対して冷却用エアを当てる等、強制的な冷却を行ってもよい。
この塗布工程においては、賦形シート5を、その幅が連続シート2の幅よりも小さくなるように搬送方向MDに伸長させる。そして、賦形シート5を搬送方向MDに伸長させた状態を維持しながら、スキンケア剤17を第1面5a側から凸部11に塗布する。
賦形シートの凸部にスキンケア剤を塗布する場合、例えば吸収性物品用シートが吸収性物品に使用された際に、吸収性物品の使用者の排泄液の吸収体への吸収が阻害されるのを防止するため、吸収体に最も近接する部位である賦形シートの凹部の底部にスキンケア剤が塗布されないようにすることが肝要である。
また、賦形シートの凸部のみにスキンケア剤を塗布するための他の手段としては、隣接する凸部間の距離を小さくし、賦形シートの凹部の底部の賦形シートの第1面への露出範囲を小さくして、スキンケア剤が凹部の底部に付着する機会を抑えることが考えられる。
この点について具体的に説明すると、賦形シートを、その幅が連続シートの幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長させた場合には、賦形シートにおける幅方向の両端側(搬送方向に延びる両側)に位置する側部領域では、搬送方向への伸長に伴って賦形シートが幅入り(幅が小さくなる現象)する。このとき、図5(a),(b)に示すように、この幅入りによって賦形シート5の幅方向CDの両端の領域に幅方向CDの内側方向への力F1が発生し、側部領域50,50は賦形シート5の幅方向CDの内側方向に入り込む。これにより、側部領域50,50の凸部11が隣接する凸部11に近づく現象が生じるため、隣接する凸部11間の距離、即ち凹部12の幅(凸部のピッチ)が小さくなる。
なお、図5(b)に示すものの場合、側部領域50は、賦形シート5の幅方向CDの端縁から、賦形シートの幅の1/4程度、賦形シート5の幅方向CDの内側方向に入り込んだ部分の領域となっている。また、中央領域51は、これらの側部領域50,50に挟まれた領域であって、賦形シート5の幅の1/2程度の幅の部分の領域となっている。
このとき、図5(b)に示すように、中央領域51は、賦形シート5の幅方向CDの外側方向に引っ張られるため、隣接する凸部11と凸部11との間の距離に大きな変動はなく、逆に凸部11あるいは凸部11を形成する繊維が緊張状態となり、凸部11の形状は安定する。これにより、中央領域51では、賦形シート5の凸部11の形状を安定的に維持することができる。特に、この実施形態のような接触式の塗布装置9における塗布部材41が凸部11に接触した場合であっても、凸部11が塗布部材41の押圧によって変形することが可及的に抑えられる上、塗布部材41が凹部12の底部12aに触れることも抑止されるため、凸部11にのみスキンケア剤17を塗布することが可能となる。
ここで、この実施形態においては、第2搬送ロール8の周速は第1搬送ロール7の周速と同じ速さとし、第1搬送ロール7が賦形シート5を一対の賦形ロール25,26の間から引き出す速度、即ち一対の賦形ロール25,26と第1搬送ロール7との間での賦形シート5の搬送速度と同じとしている。したがって、賦形シート5は一対の賦形ロール25,26の間から第1搬送ロール7により直接的に引き出されているが、第2搬送ロール8は周速が第1搬送ロール7の周速と同じ速さであることから、第1搬送ロール7による搬送方向MD向きの張力を引き続き維持し、結果として、第2搬送ロール8も賦形シート5の一対の賦形ロール25,26の間からの引き出しを間接的に行っていることとなる。
この結果、賦形シート5は、第2搬送ロール8と第1搬送ロール7との間においても搬送方向MDに伸長することにより、その幅が連続シート2の幅よりも小さくなる。そして、賦形シート5の側部領域50では隣接する凸部11間の距離が小さくなり、中央領域51では賦形シート5の凸部11の形状を安定的に維持できるため、スキンケア剤17を凸部11にのみ塗布し易くなる。
これにより、塗布工程が実施される第1搬送ロール7と第2搬送ロール8との間で、賦形シート5の側部領域50では隣接する凸部11との間の距離を小さくし、中央領域51では凸部11の形状を安定的に維持する現象を一層安定的に発現させることができる。
搬送ロールの周速が一対の賦形ロールの周速の1%未満の速さであると、賦形シートの搬送方向への伸長が不足し、その賦形シートの幅が、連続シートの幅よりも小さくならない可能性がある。そのため、賦形シートの側部領域では隣接する凸部11間の距離が小さくならず、中央領域では凸部11の形状が安定しない可能性がある。逆に、搬送ロールの周速が一対の賦形ロールの周速の15%を超えると、賦形シートに対する搬送方向への張力が大きすぎ、場合によっては賦形シートが破壊する可能性がある。
具体的には、塗布装置9における塗布部材41が、賦形シート5の搬送方向MDに沿う方向に回転しながら、塗布部材41が凸部11に第1面5a側から直接的に接触する。このとき、賦形シート5は、前述のように、側部領域では隣接する凸部11間の距離が小さくなり、中央領域では凸部11の形状が安定的に維持されている状態であるため、塗布部材41を、凸部11の頂部及びその近傍にのみ当接し易く、これにより、スキンケア剤17を凸部11のみに安定的に塗布することができる。
なお、上述のように、この実施形態の賦形シート5は、窪み部13、より具体的には、窪み部13が他の部分よりも剛性の高い底部14を有しているため、賦形シート5の剛性が向上し、周面15を通じて賦形シート5の形状が安定的に保持されている。これにより、塗布部材41が凸部11に接触しても、この窪み部13の存在によって賦形シート5の凹凸がより安定的に維持されるため、塗布部材41を凸部11により確実に接触させ易く、スキンケア剤17を凸部11に一層確実且つ安定的に塗布することができる。
前記塗布工程が完了した吸収性物品用シート10は、例えば吸収性物品の製造工程に搬送され、例えば吸収性物品のトップシートとして使用されることとなる。
このとき、賦形シート5の側部領域50では凹部12の幅が小さくなって隣接する凸部11間の距離が縮まるため、凸部11の頂部にスキンケア剤17を塗布し易くなる一方で、凹部12の底部12aは第1面5a側への露出が小さくなるため、凹部12の底部12aにはスキンケア剤17が塗布されにくくなる。また、賦形シート5中央領域51では賦形シート5の幅方向CDの外側方向への力の作用により凸部11の形状が安定するため、スキンケア剤17の凸部11への塗布を安定的且つ容易に行うことができる。
この結果、スキンケア剤17が凹部12の底部12aに塗布されるのを抑止しながら、スキンケア剤17を凸部11に安定的に塗布することができる。
4 予熱装置
5 吸収性物品用シート
5a 吸収性物品用シートの第1面
5b 賦形シート5の第2面
6 賦形装置
7 第1搬送ロール
8 第2搬送ロール
9 塗布装置
11 凸部
12 凹部
13 窪み部
17 スキンケア剤
21,22 加熱ロール
25 第1賦形ロール
26 第2賦形ロール
27 突稜
28 凹溝
29 ピン
30 凹部(第2賦形ロール)
41 塗布部材
Claims (5)
- 搬送方向に連続する連続シートを、外周面に凹凸部を有し且つ相互に噛み合う一対の賦形ロールの間に通すことにより、第1面と前記第1面とは反対側の第2面のうちの少なくとも第1面に、長さ方向に延びる複数の凸部及びそれらの間に設けられた複数の凹部を有する賦形シートを形成する賦形シート形成工程と、前記凸部に疎水性のスキンケア剤を塗布する塗布工程とを含む吸収性物品用シートを製造する方法であって、
前記塗布工程において、前記一対の賦形ロールよりも搬送方向の下流に設けた、前記賦形シートを搬送する搬送ロールの周速を、前記一対の賦形ロールの周速よりも速くして、前記賦形シートを前記一対の賦形ロールの間から引き出すことにより、前記賦形シートに対して搬送方向への張力を作用させて、前記連続シートの幅よりも小さく且つ前記張力を作用させていない状態の前記賦形シートの幅より小さくなるように前記賦形シートを搬送方向に伸長させながら、前記一対の賦形ロールと前記搬送ロールとの間において、前記スキンケア剤を前記第1面側から前記凸部のみに塗布する、吸収性物品用シートの製造方法。 - 前記賦形シート形成工程の前に、前記連続シートを加熱する加熱工程を有し、
前記賦形シート形成工程後、前記塗布工程前に、前記賦形シートを常温まで冷却する冷却工程を有する、請求項1に記載の製造方法。 - 前記塗布工程において、前記スキンケア剤の塗布部材を前記凸部に接触させることにより前記スキンケア剤を前記凸部のみに塗布する、請求項1又は請求項2に記載の製造方法。
- 前記搬送ロールの周速を、前記一対の賦形ロールの周速よりも1〜15%速くする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
- 第1面と前記第1面とは反対側の第2面のうちの少なくとも第1面に、長さ方向に延びる複数の凸部及びこれらの間に設けられた複数の凹部を有する賦形シートにおける前記凸部に、疎水性のスキンケア剤が塗布された吸収性物品用シートの製造装置であって、
搬送方向に連続した連続シートを間に通すことにより賦形して前記賦形シートを形成する、外周面に凹凸部を有し且つ相互に噛み合う一対の賦形ロールと、前記一対の賦形ロールの下流に設けられた、前記賦形シートを搬送する搬送ロールと、前記賦形シートの前記凸部に前記スキンケア剤を塗布する塗布部材とを有し、
前記搬送ロールは、前記一対の賦形ロールの周速よりも速く構成されていて、前記賦形シートを前記一対の賦形ロールの間から引き出される前記賦形シートに対して搬送方向への張力を作用させて、前記連続シートの幅よりも小さく且つ前記張力を作用させていない状態の前記賦形シートの幅より小さくなるように前記賦形シートを搬送方向に伸長させながら搬送可能であり、
前記塗布部材は、前記一対の賦形ロールと前記搬送ロールとの間において、幅が前記賦形シート自体の幅より小さく且つ前記連続シートの幅よりも小さくなるように搬送方向に伸長させた状態の前記賦形シートに、前記スキンケア剤を前記第1面側から前記凸部のみに塗布可能である、吸収性物品用シートの製造装置。
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